説明

農園芸用病害防除剤及びその使用方法

【解決手段】 一般式(I)
【化1】


〔式中、R1はH、アルキル基、フェニル基、
【化2】


(式中、R3、R4及びR5はH、mは0〜1)等、
R2は-X-R12、-N(R21)R22
(式中、XはO又はS、R12、R21 、R22 はH、アルキル等)等〕
で表される1,2,3−チアジアゾ−ル誘導体又はその塩類を有効成分として含有することを特徴とする農園芸用病害防除剤及びその使用方法。
【効果】 本発明の誘導体は水田作物、畑作物、果樹、野菜、その他の作物及び花卉等に被害を与える病害に対して顕著な防除効果を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を有効成分として含有する農園芸用病害防除剤及びその使用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開昭54−9272号公報には1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸誘導体、その製法並びに該化合物を含む除草及び成長調節作用を有する薬剤が開示されている。
【特許文献1】特開昭54−9272号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者等は新規な農園芸用病害防除剤を創出すべく、鋭意研究を重ねた結果、一部特開昭54−9272号公報に記載の化合物を含む1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類が農園芸用病害防除剤として有用であることを見いだし、本発明を完成させたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は一般式(I)
【化1】

〔式中、R1は(1) 水素原子、(2) C1-C12アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) C2-C12アルケニル基、(5) ハロC2-C12アルケニル基、(6) C2-C12アルキニル基、(7) ハロC2-C12アルキニル基、(8) C3-C6シクロアルキル基、(9) フェニル基、(10)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、
【0005】
【化2】

{式中、R3及びR4は同一又は異なっても良く、水素原子、C1-C12アルキル基、又はハロ
C1-C12アルキル基を示し、m は0〜6の整数を示し、R5は水素原子、C1-C12アルキル基、ハロC1-C12アルキル基、C2-C12アルケニル基、C2-C12アルキニル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、フェニル C1-C6アルキル基、又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ
C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-C6アルキル基を示す。}、
【0006】
【化3】

{式中、R3、R4及びm は前記に同じくし、R6及びR7は同一又は異なっても良く、水素原子、C1-C12アルキル基、ハロC1-C12アルキル基、C2-C12アルケニル基、C2-C12アルキニル基、C1-C12アルコキシ C1-C6アルキル基、C1-C12アルキルチオ C1-C6アルキル基、シアノC1-C12アルキル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、フェニル C1-C6アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニルC1-C6 アルキル基、又はR6及びR7が一緒になって酸素原子で中断されても良い C4-C6アルキレン基を示す。}、
【0007】
【化4】

{式中、R3、R4、R6及びR7は前記に同じくし、n は1〜6の整数を示す。}、又は
【化5】

{式中、R3、R4及びnは前記に同じくし、A は-O- 、
【0008】
【化6】


【化7】

(式中、R9は水素原子、C1-C12アルキル基、又はハロC1-C12アルキル基を示す。)、-S- 、-SO-、-SO2- 、
【0009】
【化8】

(式中、R9は前記に同じくし、R10 は水素原子、C1-C12アルキル基、ハロC1-C12アルキル基、又はR9と一緒になって酸素原子、硫黄原子又はN-R11 (式中、R11 は水素原子、C1-C12アルキル基、又はハロC1-C12アルキル基を示す。)で中断されても良い C4-C6アルキレン基を示す。) 、
【0010】
又は -N(R10)-
(式中、R10 は前記に同じ。)
を示し、R8は水素原子、C1-C12アルキル基、ハロC1-C12アルキル基、C2-C12アルケニル基、C2-C12アルキニル基、C1-C12アルコキシC1-C12アルキル基、C1-C12アルキルチオC1-C12アルキル基、シアノC1-C12アルキル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を有する置換
フェニル基、フェニル C1-C6アルキル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ
C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-C6アルキル基、同一又は異なっても良く、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環、又は同一若しくは異なっても良く、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を有し、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を有する置換5〜6員複素環を示す。}を示す。
【0011】
R2は(i)
-X-R12
{式中、X は酸素原子又は硫黄原子を示し、R12 は(1) 水素原子、(2) C1-C12アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) C2-C20アルケニル基、(5) ハロC2-C20アルケニル基、(6) C2-C12アルキニル基、(7) ハロC2-C12アルキニル基、(8) ヒドロキシ C1-C6アルキル基、(9) C1-C12アルコキシC1-C12アルキル基、(10)C1-C12アルキルチオC1-C12アルキル基、(11) C3-C6シクロアルキル基、(12) C3-C6シクロアルキルC1-C12アルキル基、(13)フェニル基、(14)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、 C2-C6アルキニル基、又は C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6 アルキルオキシ基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、(15)フェニル C1-C6アルキル基、(16)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-C6アルキル基、(17)ジフェニル C1-C6アルキル基、(18)フエノキシ C1-C6アルキル基、
【0012】
(19) -B-N(R13)R14
(式中、B は C1-C6アルキル基又はフェニル基により置換されても良い C1-C6アルキレン基を示し、R13及びR14 は同一又は異なっても良く、水素原子、ホルミル基、C1-C12アルキル基、C2-C12アルケニル基、C2-C12アルキニル基、C1-C12アルキルカルボニル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、フェニルカルボニル基、1,2,3-チアジアゾール-5- イル- カルボニル基、又はハロゲン原子若しくは C1-C6アルキル基により置換された1,2,3-チアジアゾール-5- イル- カルボニル基を示し、R13 及びR14 は一緒になって酸素原子、硫黄原子又は
【0013】
N-R11 (式中、R11 は前記に同じ。)で中断されても良い C4-C5アルキレン基を示すこともできる。)、
(20) -C(R15)=C(R16)-R17
(式中、R15 は水素原子又は C1-C6アルキル基を示し、R16 は水素原子、ハロゲン原子又は C1-C6アルキル基を示し、R17 はニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキルカルボニル基、 C1-C6アルキコキシカルボニル基、フェニルカルボニル基、又は同一若しくは異なっても良く、水素原子、C1-C12アルキル基、フェニル基、又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、 C1-C6アルキル基又は C1-C6アルコキシ基から選択
される1以上の置換基により置換された置換フェニル基から選択される1以上の置換基を有するアミノカルボニル基を示し、R15 とR17 が一緒になって1以上の C1-C6アルキル基及び/又はオキソ基により置換されても良い C3-C6アルキレン基を示すこともできる。)、
【0014】
【化9】

(式中、R18 は同一又は異なっても良く、水素原子、 C1-C6アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル基、1,2,3-チアジアゾール-5- イル- カルボニル基、又はハロゲン原子若しくは C1-C6アルキル基により置換された1,2,3-チアジアゾール-5- イル- カルボニル基を示し、l は0〜12の整数を示す。)、
(22)同一若しくは異なっても良く、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環 C1-C6アルキル基、(23)トリ(C1-C6) アルキルシリルアルキル基、又はハロゲン原子若しくは(C1-C6) アルキル基により置換されても良い1,2,3-チアジアゾール-5- イル- カルボニルオキシ(C1-C12)アルキル基を示す。}、
【0015】
(ii)
-O-N=C(R19)R20
{式中、R19 及びR20 は同一又は異なっても良く、(1) 水素原子、(2) ハロゲン原子、(3) ニトロ基、(4) シアノ基、(5) C1-C12アルキル基、(6) ハロC1-C12アルキル基、(7) C3-C6シクロアルキル基、(8) C2-C12アルケニル基、(9) C2-C12アルキニル基、(10)C1-C12アルコキシC1-C12アルキル基、(11)C1-C12アルコキシカルボニル基、(12)フェニル基、(13)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、(14)同一又は異なっても良い酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環、(15)同一又は異なっても良い酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を有し、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を有する置換5〜6員複素環、
【0016】
(16) -SR5(式中、R5は前記に同じ。)、又は
(17) -N(R6)R7(式中、R6及びR7は前記に同じ。)
を示し、R19 及びR20 は一緒になって(18) C3-C6シクロアルカン環、又は(19)1以上の同一又は異なっても良い酸素原子、硫黄原子又は窒素原子により中断された5〜6員複素環基を示すこともできる。}、
【0017】
(iii)
-N(R21)R22
{式中、R21 及びR22 は同一又は異なっても良く、(1) 水素原子、(2) C1-C12アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) ヒドロキシル基又はC1-C6 アルコキシ基により置換されたハロC1-C12アルキル基、(5) C2-C12アルケニル基、(6) C2-C12アルキニル基、(7) C1
-C12アルコキシC1-C6 アルキル基、(8) C1-C12アルキルチオC1-C6 アルキル基、(9) シアノC1-C12アルキル基、(10)アルキル鎖上にC1-C6 アルコキシ基、 C2-C6アルケニルオキシ基、 C2-C6アルキニルオキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6 アルキルオキシ基、 C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキルチオ基、フェノキシ基、フェニルチオ基、又はピラゾール-1- イル基を有するシアノ C1-C6アルキル基、(11)カルバモイル C1-C6アルキル基、(12)アルキル鎖上に C1-C6アルコキシ基、 C2-C6アルケニルオキシ基、 C2-C6アルキニルオキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6 アルキルオキシ基、 C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキルチオ基、フェノキシ基、フェニルチオ基、又はピラゾール-1- イル基を有するカルバモイル C1-C6アルキル基、(13)ヒドロキシC1-C6アルキル基、(14)同一又は異なっても良いジ C1-C6アルコキシ C1-C6アルキル基、(15) C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキル基、(16)アルキル鎖上に C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、 C2-C6アルケニルオキシ基、 C2-C6アルキニルオキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキルオキシ基、 C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキルチオ基、フェニル基、フェニル C1-C6アルキル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、又はピラゾール-1- イル基を有する C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキル基、(17)フェニル基、(18)同一又は異なっても良く、1)ハロゲン原子、2)ニトロ基、3)シアノ基、4)C1-C6アルキル基、5)ハロ C1-C6アルキル基、6)C1-C6アルコキシ基、7)ハロ C1-C6アルコキシ基、8)C1-C6アルキルチオ基、9)ハロ C1-C6アルキルチオ基、10) C2-C6アルケニル基、11) C2-C6アルキニル基、12) C1-C6アルキルカルボニル基、13) カルボキシル基、14) C1-C12アルコキシカルボニル基、15) メチレンジオキシ基、16) フェニル基、
【0018】
【化10】

(式中、R23 及びR24 は同一又は異なっても良く、水素原子、C1-C12アルキル基、ハロC1-C12アルキル基、C2-C12アルケニル基、C2-C12アルキニル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、 C1-C6アルキル基、又は C1-C6アルコキシ基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、又は1以上の同一若しくは異なっても良い酸素原子、硫黄原子又は窒素原子により中断された5〜6員複素環を示す。)、
18) -SO2-R25
(式中、R25 は水素原子、ヒドロキシル基、C1-C12アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、1,2,3-チアジアゾール-5- イル基、又はハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、又はC1-C6 アルコキシ基により置換された1,2,3-チアジアゾール-5- イル- カルボニル基を示す。)、
【0019】
【化11】

(式中、R25 は前記に同じ。)、
【化12】

(式中、R26 は C1-C6アルキル基、フェニル基、又はフェニル C1-C6アルキル基を示す。)、
21) -NH-SO2-R25
(式中、R25 は前記に同じ。)、
【化13】

(式中、R25 は前記に同じ。)、
【0020】
又は
【化14】

(式中、R26 は前記に同じ。)、
から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、(19)フェニル C1-C6アルキル基、(20)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-C6アルキル基、(21)ナフチ
ル基、
(22) -(CH2)pNHR18
(式中、R18 は前記に同じくし、p は1〜12の整数を示す。)、
又は(23)1以上の同一又は異なっても良い酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を有する5〜6員複素環を示し、R21 及びR22 が一緒になって(24)酸素原子で中断されても良い C4-C6アルキレン基、又は(25)ジアミノメチレン基を示すこともできる。}、
【0021】
(iv)
-N(R6)NHR27
{式中、R6は前記に同じくし、R27 は(1) 水素原子、(2) C1-C12アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) C2-C12アルケニル基、(5) C2-C12アルキニル基、(6) C1-C12アルコキシC1-C6 アルキル基、(7) C1-C12アルキルチオ C1-C6アルキル基、(8) シアノC1-C12アルキル基、(9) フェニル基、(10)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、(11)フェニルC1-C6 アルキル基、(12)同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、ハロ C1-C6アルキルチオ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル
C1-C6アルキル基、
【0022】
【化15】

(式中、R6は前記に同じ。)、
【化16】

(式中、R6は前記に同じ。)、
【化17】

(式中、R6及びR7は前記に同じ。)、又は
【0023】
(16) -SO2-R6
(式中、R6は前記に同じ。)
を示す。}、
(v) -NHN(R6)R27
{式中、R6及びR27 は前記に同じ。又、R6及びR27 は一緒になって
=C(R28)R29
(式中、R28 及びR29 は同一又は異なっても良く、水素原子、 C1-C6アルキル基、ハロ
C1-C6アルキル基、 C3-C6シクロアルキル基、フェニル基、1以上の同一又は異なっても良いハロゲン原子、 C1-C6アルキル基、又は C1-C6アルコキシ基により置換されたフェニル基、又は1以上の同一又は異なっても良い酸素原子、硫黄原子、又は窒素原子で中断された5〜6員複素環を示し、R28 及びR29 は一緒になって C3-C6シクロアルカン環、又は1以上の硫黄原子で中断された5〜6員複素環を示すこともできる。)を示すこともでき、R6及びR27 が結合する窒素原子と一緒になって、同一又は異なっても良い酸素原子、硫黄原子、又は窒素原子で中断されても良い5〜6員複素環を示すこともできる。}、
又は
【0024】
(vi)
-N(R6)-OR30
{式中、R6は前記に同じくし、R30 は水素原子、C1-C12アルキル基、ハロC1-C12アルキル基、 C3-C6シクロアルキル基、C2-C12アルケニル基、C2-C12アルキニル基、フェニル C1-C6アルキル基、又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、
C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C2-C6アルケニル基、又は C2-C6アルキニル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-C6アルキル基を示す。}を示す。〕
で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を有効成分として含有する農園芸用病害防除剤及びその使用方法に関するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の農園芸用病害防除剤の有効成分である一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体は各置換基の定義中、『ハロゲン原子』とは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はフッ素原子を示し、『C1-C12アルキル基』とは、炭素原子数1〜12の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル等のアルキル基を示し、『ハロC1-C12アルキル基』とは同一又は異なっても良く、1以上のハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜12の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示し、『 C2-C6アルケニル基』とは2重結合を有する炭素原子数2〜6の直鎖状又は分枝状のアルケニル基を示し、『ハロ C2-C6アルケニル基』とは同一又は異なっても良く、1以上のハロゲン原子で置換された炭素原子数2〜6の直鎖状又は分枝状のアルケニル基を示し、『 C2-C6アルキニル基』とは3重結合を有する炭素原子数2〜6の直鎖状又は分枝状のアルキニル基を示し、『ハロ C2-C6アルキニル基』とは同一又は異なっても良く、1以上のハロゲン原子で置換された炭素原子数2〜6の直鎖状又は分枝状のアルキニル基を示し、『同一又は異なっても良く、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される1以上のヘテロ原子を有する5〜6員複素環』とは、例えばフラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、1,3,4−チ1,2,4−トリアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ジチオラン、ジチアン、ピペラジン、ジオキソラン又とイミダゾリジン等の5〜6員複素環を示すものとする。
【0026】
本発明の一般式(I)で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体で好ましい置換基としてはR1がC1-C12アルキル基、ハロC1-C12アルキル基、C3-C6 シクロアルキル基、C2-C12アルケニル基、ハロC2-C12アルケニル基、C2-C12アルキニル基、ハロC2-C12アルキニル基、フェニル基又は置換フェニル基であり、R2は-X-R12で表される化合物であり、特に好ましい化合物はR1がメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基又はn-ヘキシル基であるC1-C6 アルキル基を示し、R2は水酸基、その塩、チオール基、その塩、アミド基、アニリド基を示す化合物が好ましい。 更には、R1がメチル基を示し、R2は水酸基、その塩、チオール基、その塩、アミド基、アニリド基を示す化合物が好ましい。
一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体の塩類としては、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、同一又は異なっても良く1以上のC1-C12アルキル基、フェニル基、置換フェニル基、ベンジル基、又は置換ベンジル基により置換されたアンモニウム塩、グアジニウム塩等を例示することができる。
本発明の園芸用病害防除剤の有効成分である一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類は、例えば下記に例示する製造方法により製造することができる。
【0027】
【化18】

(式中、R1は前記に同じくし、R'は C1-C6アルキル基を示し、R'' はアミノ基又は C1-C6アルキル基を示し、Hal はハロゲン原子を示す。)
【0028】
一般式(XII) で表される化合物と一般式(XI)で表される化合物を反応させて一般式(X) 表される化合物とし、該化合物(X) を単離し又は単離せずして環化反応を行い一般式(I-1) 表される1,2,3−チアジアゾール誘導体とし、該誘導体(I-1) を単離し又は単離せ
ずして加水分解反応を行うことにより一般式(IX)表される化合物とし、該化合物(IX)を単離し又は単離せずしてハロゲン化することにより一般式(VIII)で表される酸ハライド類を製造することができる。
一般式(XIII)で表される化合物はJ. Org. Chem., 43, 2087(1978) 又はFormation of C-C
bonds, Vol.3, p.259, 1979 (Georg Thime Publishers, Stuttgart)等に記載の方法により製造することができる。
【0029】
上記の製造方法により製造された一般式(VIII)で表される酸ハライド類は、例えば以下に図示する方法により本発明の園芸用病害防除剤の有効成分である一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を製造することができる。
製造方法1.
【化19】

(式中、R1、R12 、R21 、R22 及びHal は前記に同じ。)
【0030】
一般式(VIII)で表される酸ハライド類と一般式(III) で表されるアルコ−ル類とを反応させることにより一般式(I-2) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体とし、該化合物(I-2) を単離し又は単離せずして一般式(II)で表されるアミン類は反応させることにより一般式(I-3) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体を製造することができる。又は一般式(I-3) で表される1,2,3−チアゾール誘導体は一般式(VIII)で表される酸ハライド類と一般式(II)で表されるアミン類とを反応させることにより製造することもできる。
【0031】
製造方法2.
【化20】

(式中、R19 、R20 及びHal は前記に同じ。)
一般式(VIII)で表される酸ハライド類と一般式(IV)で表される化合物を反応させることにより一般式(I-4) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体を製造することができる。
【0032】
製造方法3.
【化21】

(式中、R6、R27 及びHal は前記に同じ。)
【0033】
一般式(VIII)で表される酸ハライド類と一般式(V) で表される化合物を反応させることにより一般式(I-5) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体を製造することができ、同様にして一般式(VIII)で表される酸ハライド類と一般式(VI)で表される化合物を反応させることにより一般式(I-6) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体を製造することがでる。
【0034】
製造方法4.
【化22】

(式中、R6、R30 及びHal は前記に同じ。)
一般式(VIII)で表される酸ハライド類と一般式(VII) で表される化合物を反応させることにより一般式(I-7) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体を製造することができる。
【0035】
以下に一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類の代表的な化合物を第1表に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、第1表のR1欄及びR2欄中の「cyclo 」は脂環式炭化水素基を示し、略記号は以下の化合物を示す。
【化23】

【0036】
【化24】

【0037】
一般式(I)
【化25】

【0038】
【表1】

【0039】
【表2】

【0040】
【表3】

【0041】
【表4】

【0042】
【表5】

【0043】
【表6】

【0044】
【表7】

【0045】
【表8】

【0046】
【表9】

【0047】
【表10】

【0048】
【表11】

【0049】
【表12】

【0050】
【表13】

【0051】
【表14】

【0052】
【表15】

【0053】
【表16】

【0054】
【表17】

【0055】
【表18】

【0056】
【表19】

【0057】
【表20】

【0058】
【表21】

【0059】
【表22】

【0060】
【表23】

【0061】
【表24】

第1表中、物性が油状物、ペースト又はNMRで示される1,2,3−チアジアゾール誘導体の 1H−NMRデ−タを第2表に示す。
【0062】
【表25】

【0063】
【表26】

【0064】
【表27】

【0065】
【表28】

【0066】
本発明の一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類は農園芸用病害防除剤として有用であり、例えば稲いもち病(Pyricularia oryzae)、稲紋枯病(Rhizoctonia solani)、稲胡麻葉枯病(Cochiobolus miyabeanus)、大麦及び小麦等のうどんこ病(Erysiphe graminis )の如き種々の宿主植物についてのうどんこ病、エンバクの冠さび病(Puccinia coronata )及び他の植物のさび病、トマトの疫病(Phytophthora
infestans)及び他の植物の疫病、キュウリのべと病(Pseudoperonospora cubensis)、ブドウのべと病(Plasmopara viticola )等の種々植物のべと病、リンゴ黒星病(Venturia inaequalis )、リンゴ斑点落葉病(Alternaria mali )、ナシ黒斑病(Alternaria kikuchiana )、カンキツ黒点病(Diaporthe citr)、シュードモナス種、例えばキュウリ斑点細菌病(Pseudomonas syringae pv. lachrymans )、トマト青枯病(Pseudomonas solanacearum)、キサントモナス種、例えばキャベツ黒腐病(Xanthomonas campestris)、イネ白葉枯病(Xanthomonas oryzae)、カンキツかいよう病(Xanthomonas citri) 、エルウィニア種、例えばキャベツ軟腐病(Erwinia carotovora)等の細菌病、タバコモザイク病(Tobacco mosaic virus)等のウイルス病等の病害に対して極めて高い防除効果を有するものである。
【0067】
本発明の農園芸用病害防除剤は、水田作物、畑作物、果樹、野菜、その他の作物及び花卉等に被害を与える前記病害に対して顕著な防除効果を有するものであるので、病害の発生が予測される時期に合わせて、病害の発生前又は発生が確認された時点で水田、畑、果樹、野菜、その他の作物、花卉等の水田水、茎葉又は土壌に処理することにより本発明の農園芸用病害防除剤の所期の効果が奏せられるものである。
本発明の農園芸用病害防除剤は、農薬製剤上の常法に従い、使用上都合の良い形状に製剤して使用するのが一般的である。
即ち、本発明の一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類はこれらを適当な不活性担体に又は必要に応じて補助剤と一緒に適当な割合に配合して溶解、分離、懸濁、混合、含浸、吸着若しくは付着させ、適宜の剤形、例えば懸濁剤、乳剤、液剤、水和剤、粒剤、粉剤、錠剤等に製剤して使用すれば良い。
【0068】
本発明で使用できる不活性担体としては固体又は液体の何れであっても良く、固体の担体になりうる材料としては、例えばダイズ粉、穀物粉、木粉、樹皮粉、鋸粉、タバコ茎粉、クルミ殻粉、ふすま、繊維素粉末、植物エキス抽出後の残渣、粉砕合成樹脂等の合成重
合体、粘土類(例えばカオリン、ベントナイト、酸性白土等)、タルク類(例えばタルク、ピロフィライド等)、シリカ類(例えば珪藻土、珪砂、雲母、ホワイトカーボン〔含水微粉珪素、含水珪酸ともいわれる合成高分散珪酸で、製品により珪酸カルシウムを主成分として含むものもある。〕)、活性炭、イオウ粉末、軽石、焼成珪藻土、レンガ粉砕物、フライアッシュ、砂、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム等の無機鉱物性粉末、硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等の化学肥料、堆肥等を挙げることができ、これらは単独で若しくは二種以上の混合物の形で使用される。
【0069】
液体の担体になりうる材料としては、それ自体溶媒能を有するものの他、溶媒能を有さずとも補助剤の助けにより有効成分化合物を分散させうることとなるものから選択され、例えば代表例として次に挙げる担体を例示できるが、これらは単独で若しくは2種以上の混合物の形で使用され、例えば水、アルコール類(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、エーテル類(例えばエチルエーテル、ジオキサン、セロソルブ、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(例えばケロシン、鉱油等)、芳香族炭化水素類(例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、アルキルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えばジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、塩素化ベンゼン等)、エステル類(例えば酢酸エチル、ジイソプピルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等)、アミド類(例えばジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、ニトリル類(例えばアセトニトリル等)、ジメチルスルホキシド類等を挙げることができる。
他の補助剤としては次に例示する代表的な補助剤をあげることができ、これらの補助剤は目的に応じて使用され、単独で、ある場合は二種以上の補助剤を併用し、又ある場合には全く補助剤を使用しないことも可能である。
【0070】
有効成分化合物の乳化、分散、可溶化及び/又は湿潤の目的のために界面活性剤が使用され、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、アルキルアリールスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸縮合物、リグニンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル等の界面活性剤を例示することができる。
又、有効成分化合物の分散安定化、粘着及び/又は結合の目的のために、次に例示する補助剤を使用することもでき、例えばカゼイン、ゼラチン、澱粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、松根油、糠油、ベントナイト、リグニンスルホン酸塩等の補助剤を使用することもできる。
固体製品の流動性改良のために次に挙げる補助剤を使用することもでき、例えばワックス、ステアリン酸塩、燐酸アルキルエステル等の補助剤を使用できる。 懸濁性製品の解こう剤として、例えばナフタレンスルホン酸縮合物、縮合燐酸塩等の補助剤を使用することもできる。
消泡剤としては、例えばシリコーン油等の補助剤を使用することもできる。
有効成分化合物の配合割合は必要に応じて加減することができ、例えば粉剤或いは粒剤とする場合は0.01〜50重量%、又乳剤或いは水和剤とする場合も同様0.01〜50重量%が適当である。
【0071】
本発明の一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を有効成分として含有する農園芸用病害防除剤は各種病害を防除するためにそのまま、又は水等で適宜希釈し、若しくは懸濁させた形で病害防除にに有効な量を当該病害の発生が予測される作物若しくは発生が好ましくない場所に適用して使用すれば良く、例えば水稲の病害防除の目的で本田への水面施用、稲育苗箱施用、湛水直播用種子粉衣等の施用方法、種子
消毒法等で使用することができ、麦等の病害に対して茎、葉等へ散布する他に、土壌等に処理して根から吸収させて使用することもできる。
本発明の一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を有効成分として含有する農園芸用病害防除剤の使用量は種々の因子、例えば目的、対象病害、作物の生育状況、病害の発生傾向、天候、環境条件、剤型、施用方法、施用場所、施用時期等により変動するが、有効成分化合物として10アール当たり0.1g〜10kgの範囲から目的に応じて適宜選択すれば良い。
本発明の一般式(I) で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を有効成分として含有する農園芸用病害防除剤を更に防除対象病害、防除適期の拡大のため、或いは薬量の低減をはかる目的で他の農園芸用病害防除剤と混合して使用することも可能である。
【0072】
以下に本発明の代表的な実施例及び試験例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、処方例中、部とあるのは重量部を示す。
実施例1
第1表記載の化合物 50部
キシレン 40部
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルと
アルキルベンゼンスルホン酸カルシウムとの混合物 10部
以上を均一に混合溶解して乳剤とする。
実施例2
第1表記載の化合物 3部
クレー粉末 82部
珪藻土粉末 15部
以上を均一に混合粉砕して粉剤とする。
【0073】
実施例3
第1表記載の化合物 5部
ベントナイトとクレーの混合粉末 90部
リグニンスルホン酸カルシウム 5部
以上を均一に混合し、適量の水を加えて混練し、造粒、乾燥して粒剤とする。
実施例4
第1表記載の化合物 20部
カオリンと合成高分散珪酸 75部
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルとアル
キルベンゼンスルホン酸カルシウムとの混合物 5部
以上を均一に混合粉砕して水和剤とする。
【0074】
試験例1 水面施用によるイネいもち病防除試験
1/10000アールのポットで栽培した水稲(5〜6葉期)に第1表記載の化合物を有効成分とする薬剤を有効成分として200g/10aの割合で水面施用し、温室内に1週間放置した後、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)の胞子懸濁液を噴霧接種した。
接種後、湿室に1日放置した後、温室に移し、接種6日間置いて十分に発病させた後、各葉の病斑数を調査し、無処理区と比較して防除価を算出し、下記の基準に従って判定を行った。
A : 防除価 100〜95%
B : 防除価 94〜85%
C : 防除価 84〜60%
D : 防除価 59〜 0%
【0075】
上記の試験の結果、第1表に記載の化合物優れたいもち病防除活性を示し、1〜42、44〜89、92〜95、97〜100、103〜131、133〜136、138〜140、142、144〜166、168〜192、194〜196、198〜200、202〜222、224、225、227〜233、237、240、253〜255、268、269、272、273、276、278、287〜290、342〜346、348、351、354〜357、361、362、366、369、272、374及び375はC以上の判定であり、特に化合物1、3、5〜19、21、24〜26、28、29、32、33、37〜40、52、54、55、57〜59、64〜68、70〜74、77〜80、84、92、93、99、103〜121、123〜125、128、130、131、138、145、146、149、152、153、156、157、159、160、169、172〜192、194、198、199、202、208〜210、213、215〜221、224、225、227〜229、233、237、253、278、288〜290、294、343、344、346、355、356、362、372、374及び375は
Aの防除効果を示すものである。
【0076】
試験例2.オオムギうどんこ病に対する防除試験
ポット植えのオオムギ(3.5葉期)に本発明組成物の200ppmの薬液を散布し、7日後にオオムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis f. sp. hordei )の胞子を振りかけて接種した。
接種1週間後に病斑数を調査し、無処理区と対比して下記の基準で判定した。 防除基準: A 防除価 100〜80%
B 防除価 79〜60%
C 防除価 59〜 0%
試験結果は化合物No7−9、15、16、33、40、66、72、84、104─107、111−113、115−117、122−124、128、130、139、145、180、193、194、215、217、218及び224はB以上の防除活性を示し、特に化合物No7−9、15、16、33、40、66、72、84、104─107、111−113、115−117、122−124、128、130、139、145、180、193、215、217、218及び224はAの防除活性を示した。
【0077】
参考製造例1. ソジウム 4−エチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキシレートの製造(化合物No. 8)
【化26】

4−エチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸0.5gを水酸化ナトリウム0.13gのエタノール(3ml)溶液に加えて室温下に24時間反応を行った。
反応終了後、溶媒を減圧下に留去して得られた粗生成物をエタノ−ルで再結晶することにより目的物0.44gを得た。
物性:m.p.250℃(分解)
収率:77%
【0078】
参考製造例2. t−ブチルアンモニウム 4−エチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキシレートの製造(化合物No. 178)
【化27】

4−エチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸0.4gをエタノール3mlに溶解し、該溶液にt−ブチルアミン0.19gを加えて室温下に24時間反応を行った。
反応終了後、反応液中に析出した結晶を濾集し、n−ヘキサンで洗浄することにより目的物0.54gを得た。
物性:m.p.105−107℃
収率:93%
【0079】
参考製造例3. N−イソプロピル−5−(N’−イソプロピルカルバモイル)−1,2,3−チアジアゾール−4−イルアセトアミドの製造(化合物No. 252)
【化28】

水素化ナトリウム0.1gをジメチルスルホキシドに懸濁させ、該懸濁液にイソプロピルアミン1gを加えて氷冷し、メチル 5−メトキシカルボニル−1,2,3−チアジアゾール−4−イルアセテート0.5gを加えて室温下で攪拌して一昼夜放置した。
反応終了後、反応液を氷水中に注ぎ、目的物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗及び無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより目的物0.23gを得た。 物性:m.p.146−156℃
収率:37%
【0080】
参考製造例4. エチル 4−(2−メチルフェノキシメチル)−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキシレートの製造(化合物No. 281)
【化29】

水素化ナトリウム0.5gをジメチルホルムアミド20mlに懸濁させ、該懸濁液に2−メチルフェノール1.57gを加えて室温下に5分間攪拌した後、反応液を氷冷し、エチル 4−クロロメチル−1,2,3−チアジアゾールカルボキシレート3gを加え、室
温下まで攪拌して一昼夜放置した。
反応終了後、反応液を氷水中に注ぎ、目的物を酢酸エチルで3回抽出し、抽出液を水洗及び無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去することにより目的物1.33gを得た。
物性:nD1.5579(20.1℃)
収率:33%
【0081】
参考製造例5. イソプロピル 4−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキシレートの製造(化合物No. 18)
【化30】

4−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸1.0g(6.9ミリモル)に室温下、チオニルクロリド40ml及びジメチルホルムアミド2滴を加えて3時間加熱寒流を行った。反応終了後、室温下まで冷却し、過剰のチオニルクロリドを留去し、テトラヒドロフラン7.0mlを加えた。次いで、氷浴下にトリエチルアミン2.1g(21ミリモル)、イソプロピルアルコール0.83g(13.8ミリモル)を加え、室温下に18時間攪拌した後、飽和食塩水を加え、目的物を酢酸エチルで抽出し、有機層を順次、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水を用いて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製することにより目的物1.0gを得た。
物性:nD1.4400(14.3℃)
収率:79%

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】

〔式中、R1は(1) 水素原子、(2) C1-Cアルキル基、(3) ハロC1-Cアルキル基、(9) フェニル基、(10)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、
【化2】

{式中、R3及びR4は同一又は異なっても良く、水素原子を示し、m は0〜1の整数を示し、R5は水素原子又はC1-Cアルキル基を示す。}、
【化3】

{式中、R3、R4及びm は前記に同じくし、R6及びR7は同一又は異なっても良く、
水素原子、C1-Cアルキル基、C1-Cアルコキシ C1-Cアルキル基又はフェニル C1アルキル基を示す。}、
【化4】

{式中、R及びRは前記に同じくし、R6及びR7は同一又は異なっても良く、メチル基、フェニル基、又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基を示す。n は1の整数を示す。}、又は
【化5】

{式中、R3、R4及びnは前記に同じくし、A は-O- 、
【化6】

、-S-、-SO-、-SO2- 又は -N(R10)-(式中、R10 水素原子又はメチル基を示す。)を示し、R8は水素原子、C1-C12アルキル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子又はC1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、フェニル C1-C6アルキル基、又はRとR10は一緒になってモルホリノ基、2,6−ジメチルモルホリン−4−イル基、サクシミドイル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基を示す。}を示す。
R2は(i)
-X-R12
{式中、X は酸素原子を示す場合、
R12 は(1) 水素原子、(2) C1-C15アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) C2-C20アルケニル基、(6) C2-C12アルキニル基、(8) ヒドロキシ C1-C6アルキル基、(9) C1-CアルコキシC1-C12アルキル基、(10)C1-Cアルキルチオメチル基、(11) C3-C6シクロアルキル基、
(12) C3-C6シクロアルキルメチル基、(13)フェニル基、(14)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、(15)フェニル C1-Cアルキル基、(16)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、又はC1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-Cアルキル基、(23)トリ(C1-C6) アルキルシリルアルキル基、又は(24)ハロゲン原子若しくは(C1-C6) アルキル基により置換されても良い1,2,3−チアジアゾール−5− イル− カルボニルオキシ(C1-C2)アルキル基を示す。
Xは硫黄原子を示す場合、
R12はC-C12アルキル基を示す。}を示す、又は
(iii)
-N(R21)R22
{式中、R21 及びR22 は同一又は異なっても良く、(1) 水素原子、(2) C1-C12アルキル基、
(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) ヒドロキシル基又はC1-C6 アルコキシ基により置換されたハロC1-C12アルキル基、(5) C2-C12アルケニル基、(6) C2-C12アルキニル基、(7) C1-CアルコキシC1-C6 アルキル基、(8) C1-Cアルキルチオメチル基、(9) シアノC1-Cアルキル基、(10)アルキル鎖上にC1-C6 アルコキシ基、 C2-C6アルケニルオキシ基、 C2-C6アルキニルオキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6 アルキルオキシ基、 C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキルチオ基、フェノキシ基、フェニルチオ基、又はピラゾール−1− イル基を有するシアノ C1-C6アルキル基、(11)フェニルカルバモイルメチル基、(12’)同一又は異なってもよく、塩素原子、メチル基又はメトキシ基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニルカルバモイルメチル基、(13)ヒドロキシC1-C6アルキル基、(14)同一又は異なっても良いジ C1-C6アルコキシ C1-C6アルキル基、
(15) C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキル基、(16)アルキル鎖上に C1-C6アルコキシ基を有する C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキル基、(16’)シクロヘキシル基、
(17)フェニル基、(18)同一又は異なっても良く、1)ハロゲン原子、2)ニトロ基、3)シアノ基、4)C1-Cアルキル基、5)ハロ C1-C6アルキル基、6)C1-C6アルコキシ基、7)ハロ C1-C6アルコキシ基、8)C1-C6アルキルチオ基、12) C1-C6アルキルカルボニル基、13) カルボキシル基、14) C1-Cアルコキシカルボニル基、15) メチレンジオキシ基、16) フェニル基、
【化7】

(式中、R23 及びR24 は同一又は異なっても良く、水素原子、C1-C12アルキル基、フェニル基、又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子又はC1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基を示す。また、R23 及びR24 は結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を示すこともできる。)、
【化8】

(式中、R25 は前記に同じ。)、19’)アミノ基、
21) -NH-SO2-R25
(式中、R25 はメチル基で置換された置換フェニル基を示す。)、又は
【化9】

(式中、R25 は前記に同じ。)、
から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、(19)フェニル C1-Cアルキル基、(20)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基又は C1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-Cアルキル基、(21)ナフチル基、又は(23)ピリジル基、イソキサゾリル基、1,3,4−チアジアゾリル基、ピリミジニル基から選択される複素環を示し、また、R21 及びR22 が一緒になって(24)酸素原子で中断されても良い C4-C6アルキレン基、又は(25)結合する窒素原子とR21 及びR22 が一緒になって窒素原子上で(4−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−イル)カルボニル基で置換されたピペラジニル基を示すこともできる。但し、R21 又はR22 の一方が(14)同一又は異なっても良いジC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基又は(15)C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルキル基を示す場合、他方は下記一般式
【化10】

(式中、RはC1-Cアルキル基、C1-Cアルコキシ基、 C1-Cアルコキシアルキル基又はハロゲン原子を示し、RはC1-Cアルキル基又はハロゲン原子を示し、Rは水素原子、C1-Cアルキル基又はハロゲン原子を示す。)で表される置換フェニル基を除く。}を示す。〕
で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を有効成分として含有することを特徴とする農園芸用病害防除剤。
【請求項2】
【化11】

〔式中、R1は(1) 水素原子、(2) C1-Cアルキル基、(3) ハロC1-Cアルキル基、(9) フェニル基、(10)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、
【化12】

{式中、R3及びR4は同一又は異なっても良く、水素原子を示し、m は0〜1の整数を示し、R5は水素原子又はC1-Cアルキル基を示す。}、
【化13】

{式中、R3、R4及びm は前記に同じくし、R6及びR7は同一又は異なっても良く、水素原子、C1-Cアルキル基、メトキシエチル基又はフェニル C1アルキル基を示す。}、
【化14】

{式中、R及びRは前記に同じくし、R6及びR7は同一又は異なっても良く、メチル基、フェニル基又は塩素原子を有する置換フェニル基を示し、n は1の整数を示す。}、又は
【化15】

{式中、R3、R4及びnは前記に同じくし、A は-O- 、
【化16】

、-S-、-SO2- 又は-N(R10)-(式中、R10 はメチル基を示す。)を示し、R8は水素原子、メチル基、フェニル基、同一又は異なっても良く、ハロゲン原子又はメチル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、フェニル C1-C6アルキル基、又はRとR10は一緒になってモルホリノ基、2,6−ジメチルモルホリン−4−イル基、サクシミドイル基、イミダゾリル基又はトリアゾリル基を示す。}を示す。
R2は(i)
-X-R12
{式中、X は酸素原子を示す場合、
R12 は(1) 水素原子、(2) C1-C15アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) C2-C20アルケニル基、(6) C2-C12アルキニル基、(8) ヒドロキシ C1-C6アルキル基、(9) C1-CアルコキシC1-C12アルキル基、(10)C1-Cアルキルチオメチル基、(11) C3-C6シクロアルキル基、
(12) C3-C6シクロアルキルメチル基、(13)フェニル基、(14)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、 C1-C6アルキル基、ハロ C1-C6アルキル基、 C1-C6アルコキシ基、ハロ C1-C6アルコキシ基、 C1-C6アルキルチオ基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、(15)フェニル C1-Cアルキル基、(16)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基又はC1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-Cアルキル基、又は(23)トリ(C1-C6) アルキルシリルアルキル基を示す。
Xは硫黄原子を示す場合、R12はC-C12アルキル基を示す。}を示す、又は
(iii)
-N(R21)R22
{式中、R21 は水素原子を示し、R22 は(1) 水素原子、(2) C1-C12アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) ヒドロキシル基又はC1-C6 アルコキシ基により置換されたハロC1-C12アルキル基、(5) C2-C12アルケニル基、(6) C2-C12アルキニル基、(7) C1-CアルコキシC1-C6 アルキル基、(8) C1-Cアルキルチオメチル基、(9) シアノC1-Cアルキル基、(10)アルキル鎖上にC1-C6 アルコキシ基、 C2-C6アルケニルオキシ基、 C2-C6アルキニルオキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6 アルキルオキシ基、 C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキルチオ基、フェノキシ基、フェニルチオ基、又はピラゾール−1−イル基を有するシアノ C1-C6アルキル基、 (12)同一又は異なってもよく、塩素原子、メチル基又はメトキシ基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニルカルバモイルメチル基、(13)ヒドロキシC1-C6アルキル基、(14)同一又は異なっても良いジ C1-C6アルコキシ C1-C6アルキル基、(15) C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキル基、
(16)アルキル鎖上に C1-C6アルコキシ基を有する C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキル基、(16’)シクロヘキシル基、(17)フェニル基、(18)同一又は異なっても良く、
1)ハロゲン原子、2)ニトロ基、3)シアノ基、4) C1-Cアルキル基、5)ハロ C1-C6アルキル基、6) C1-C6アルコキシ基、7)ハロ C1-C6アルコキシ基、8) C1-C6アルキルチオ基、12) C1-C6アルキルカルボニル基、13) カルボキシル基、14) C1-Cアルコキシカルボニル基、15) メチレンジオキシ基、16) フェニル基、
【化17】

(式中、R23 及びR24 は同一又は異なっても良く、水素原子、C1-C12アルキル基、フェニル基、又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子又はC1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基を示す。また、R23 及びR24 は結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を示すこともできる。)、
【化18】

(式中、R25 は前記に同じ。)、19’)アミノ基、
21) -NH-SO2-R25
(式中、R25 は4−メチル−フェニル基を示す。)、又は
【化19】

(式中、R25 は4‐メチル‐1,2,3‐チアジアゾリル−5−イル基を示す。)、
から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、(19)フェニル C1-Cアルキル基、 (21)ナフチル基、又は(23)ピリジル基、イソキサゾリル基、1,3,4−チアジアゾリル基、ピリミジニル基から選択される複素環を示し、また、R21 及びR22 が一緒になって(24)酸素原子で中断されても良い C4-C6アルキレン基、又は(25)結合する窒素原子とR21 及びR22 が一緒になって窒素原子上で(4−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−イル)カルボニル基で置換されたピペラジニル基を示すこともできる。}を示す。〕
で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を有効成分として含有することを特徴とする農園芸用病害防除剤。
【請求項3】
R1が(1) 水素原子、(2) C1-Cアルキル基又は(3) ハロC1-Cアルキル基を示し、
R2が(i)
-X-R12
{式中、X は酸素原子を示し、
R12 は(1) 水素原子、(2) C1-C15アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) C2-C20アルケニル基、(6) C2-C12アルキニル基、(9) C1-C12アルコキシC1-C12アルキル基、(11) C3-C6シクロアルキル基、(12) C3-C6シクロアルキルメチル基、(13)フェニル基、(14)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、 C1-C6アルキル基又は C1-C6アルコキシ基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、(15)フェニル C1-Cアルキル基、(16)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、又はC1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-Cアルキル基を示す。}
で表される請求項1記載の農園芸用病害防除剤。
【請求項4】
R1が(1) 水素原子、(2) C1-Cアルキル基又は、(3) ハロC1-Cアルキル基を示し、
R2が(iii)
-N(R21)R22
{式中、R21 及びR22 は同一又は異なっても良く、(1) 水素原子、(2) C1-C12アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) ヒドロキシル基又はC1-C6 アルコキシ基により置換されたハロC1-C12アルキル基、(5) C2-C12アルケニル基、(6) C2-C12アルキニル基、(7) C1-CアルコキシC1-C6 アルキル基、(8) C1-Cアルキルチオメチル基、(9) シアノC1-Cアルキル基、(10)アルキル鎖上にC1-C6 アルコキシ基、 C2-C6アルケニルオキシ基、 C2-C6アルキニルオキシ基、 C1-C6アルキルチオ基、 C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6 アルキルオキシ基、 C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキルチオ基、フェノキシ基、フェニルチオ基、又はピラゾール−1− イル基を有するシアノ C1-C6アルキル基、(11)フェニルカルバモイルメチル基、(12)同一又は異なってもよく、塩素原子、メチル基又はメトキシ基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニルカルバモイルメチル基、(13)ヒドロキシC1-C6アルキル基、(14)同一又は異なっても良いジ C1-C6アルコキシ C1-C6アルキル基、
(15) C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキル基、(16)アルキル鎖上に C1-C6アルコキシ基を有する C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキル基、 (17)フェニル基、(18)同一又は異なっても良く、1)ハロゲン原子、2)ニトロ基、3)シアノ基、4)C1-Cアルキル基、5)ハロ C1-C6アルキル基、6)C1-C6アルコキシ基、7)ハロ C1-C6アルコキシ基、8)C1-C6アルキルチオ基、12) C1-C6アルキルカルボニル基、13) カルボキシル基、14) C1-C12アルコキシカルボニル基、15) メチレンジオキシ基、16) フェニル基、
【化20】

(式中、R23 及びR24 は同一又は異なっても良く、水素原子、C1-C12アルキル基、フェニル基、又は同一又は異なっても良く、ハロゲン原子又はC1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基を示す。)、19)アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基又は4−メチル−1,2,3−チジアゾール−5−イルカルボニルアミノ基、19‘)アミノ基、21) 4−メチルフェニルスルホニルアミノ基、22)4−メチル−1,2,3−チジアゾール−5−イルカルボニルオキシ基、(21)ナフチル基、又は(23)1以上の同一又は異なっても良い酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を有する5〜6員複素環を示し、R21 及びR22 が一緒になって(24)酸素原子で中断されても良い C4-C6アルキレン基、又は(25)ジアミノメチレン基を示すこともできる。)
但し、R21 又はR22 の一方が(14)同一又は異なっても良いジC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基又は(15)C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルキル基を示す場合、
他方は下記一般式
【化21】

(式中、RはC1-Cアルキル基、C1-Cアルコキシ基、 C1-Cアルコキシアルキル基又はハロゲン原子を示し、RはC1-Cアルキル基又はハロゲン原子を示し、Rは水素原子、C1-Cアルキル基又はハロゲン原子を示す。)で表される置換フェニル基を除く。}
を示す請求項1記載の農園芸用病害防除剤。
【請求項5】
R1が(2) C1-Cアルキル基を示し、
R2が(i)
-X-R12
{式中、X は酸素原子を示し、R12 は(1) 水素原子、(2) C1-C15アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(4) C2-C20アルケニル基、(6) C2-C12アルキニル基、(11) C3-C6シクロアルキル基、(13)フェニル基、(14)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子又はC1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基、(15)フェニル C1-Cアルキル基、(16)同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、ニトロ基、又はC1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を環上に有する置換フェニル C1-Cアルキル基を示す}
を示す請求項2記載の農園芸用病害防除剤。
【請求項6】
R1が(2) C1-Cアルキル基を示し、
R2が(iii)
-N(R21)R22
{式中、R21 は(1) 水素原子を示し、R22 は(2) C1-C12アルキル基、(3) ハロC1-C12アルキル基、(7) C1-CアルコキシC1-C6 アルキル基、(8) C1-Cアルキルチオメチル基、(9) シアノC1-Cアルキル基、(13)ヒドロキシC1-C6アルキル基、(15) C1-C6アルコキシカルボニル C1-C6アルキル基、(17)フェニル基、又は(18)同一若しくは異なっても良く、1)ハロゲン原子、2)ニトロ基、3)シアノ基、4)C1-Cアルキル基、5)ハロ C1-C6アルキル基、6)C1-C6アルコキシ基、7)ハロ C1-C6アルコキシ基、8)C1-C6アルキルチオ基、12) C1-C6アルキルカルボニル基、13) カルボキシル基、14) C1-C12アルコキシカルボニル基、15) メチレンジオキシ基、16) フェニル基、
【化22】

(式中、R23 及びR24 は同一又は異なっても良く、水素原子、C1-C12アルキル基、フェニル基、又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子又はC1-C6アルキル基から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基を示す。)から選択される1以上の置換基を有する置換フェニル基を示す。}を示す請求項1記載の農園芸用病害防除剤。
【請求項7】
有用作物を病害から防除するために請求項1乃至6記載の1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を有効成分とする農園芸用病害防除剤を10アール当たり有効成分量として0.1g〜10kg処理することを特徴とする植物病害防除方法。

【公開番号】特開2007−45844(P2007−45844A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−307251(P2006−307251)
【出願日】平成18年11月13日(2006.11.13)
【分割の表示】特願平8−104175の分割
【原出願日】平成8年3月31日(1996.3.31)
【出願人】(000232623)日本農薬株式会社 (97)
【Fターム(参考)】