説明

農薬(pesticidal)の調製方法

【課題】水面を通して効率よく農薬活性成分を放出しながら水面に素早く拡散し、これにより栽培者の負担、流通における保管場所の容量、並びに大規模に対するその生産コストを軽減する、高活性成分含量を伴う農薬の新規な調製方法を供する。
【解決手段】(a)少なくとも1つの界面活性剤を少なくとも1つの油性物質と混合する工程、
(b)ミキサー中で、カガバルーン粒子を工程(a)において得られた混合物でコーティングする工程、
(c)少なくとも1つの農薬活性成分を工程(b)において得られたコーティングしたカガバルーン粒子に付着させる工程、
を含んで成る農薬製剤の調製方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水面を通して効率よく農薬活性成分を放出しながら水面に素早く拡散し、これにより栽培者の負担、流通における保管場所の容量、並びに大規模に対するその生産コストを軽減する、高活性成分含量を伴う農薬の新規な調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水田の満たされた水が原因により、水面にわたり均一に散在させるような方法において農薬を適用することは簡単ではない。結果として、栽培者は農薬を均一に適用することを望み水田に入り、そして重労働が必要とされ、栽培者が農薬を適用する場所を変えながら農薬を散布することが彼/彼女に原理的に必要とされる。栽培者の負担を減少するという動機により、農薬製造者間において、いわゆるパック製剤が注目された。当該パック製剤は、いくつかの例外を伴うが共通する3つの観点を有する:(1)これらは浮かび、(2)拡散し、そして(3)水面又は水中で農薬活性成分を放出する。これまでに1以下の比重を有する固形担体、及び固形農薬活性成分を含んで成るパック製剤の多様な種類、及び多様な製造方法が提唱されてきた(例えば、特許公開公報第平5−155703号 及び第平9−183701号を参照のこと)。
【0003】
適用する製剤の量を減少することができ、これにより栽培者の負担、流通における保管場所の容量、並びにこれらの生産コストを減少するために、一般的にパック製剤中の活性成分の量を増大させることが実施的に重要である。
【0004】
成功的なパック製剤のために他に必要なことは、十分に大きな拡散性であり、十分な活性成分含量と一緒に上記効果に寄与する。十分な拡散性無しに、投与量を減少することはできず、結局大きな保管量及び高い生産コストに導く。このため、十分に高い活性成分量及び十分に大きな拡散性は有利なパック製剤の製造のために最も重要である。
【0005】
一般的に、パック製剤は水溶性ポリマー、例えば、ポリビニルアルコールで作られた水溶性バッグ中に詰められる方法において完成し、水面に直接適用される。バッグが水に溶けた後、活性成分を放出しながらパック製剤の粒子が水面に広がる。
【0006】
これまで提唱されてきたパック製剤中、特許公報平5−115703号、及び平9−183701号において開示されるようなパック製剤は生産の容易性の観点から好ましい特徴を有する。上記製剤は、油性物質を伴う1以下の比重を有する固形担体をコーティングすること、続いて固形物の表面に固形の農薬製剤を付着させることにより生産される。しかしながら、これらの製剤中の活性成分量は、通常10重量%以下、最大でも18重量%程度であり、多量に適用しなければならないというこれらの致命的な欠点に導き、従って栽培者の負担、これらの流通における保管場所、並びに生産コストを軽減しない。
【発明の概要】
【0007】
このたび、少なくとも1つの固形農薬活性成分の粒子が、少なくとも1つの界面活性剤及び少なくとも1つの油性物質を含んで成る混合物でコーティングされたカガバルーン(Kaga Balloon)の表面に付着される製剤が、予想外に50重量%以上の活性成分量を全く簡単に許容し、そして極めて高く且つ均一な拡散性を示し、一方その生産プロセスが極めて簡単であるという、驚くべき発見をした。従って、上記製剤が本発明の目的である。
【0008】
カガバルーンは、KAGALITE KOGYO Co.,LTD. , Japan により人工的に改変された天然の軽石である。カガバルーンの「カガ」は上記の天然の軽石が得られ、現在は日本海に面する「石川県」と呼ばれる金沢周辺の地域の昔の名称である。カガバルーンがなぜ本発明の達成を許容するのかは未だ知られていない。しかしながら、天然軽石は、創造された時代、及び場所に依存して異なる元素、異なる成分、異なる結晶構造、異なる細孔比等を有しうる。カガバルーンにおいて利用されるこれらの要因の全ての組み合わせが、本発明の達成に影響することが合理的に想定される。カガバルーンの製造のために、300〜2500μmの直径を有する上記の天然軽石の粒子が使用される。カガバルーンは、上記粒子を、泡状にするために、流動床型の炉において900〜1000℃、好ましくは930〜980℃において瞬間加熱処理することにより生産される。通常、シリカ砂が、均一の温度分布を達成するために炉の中に置かれる。上記天然軽石が熱処理されている間の時間は、10秒以下であり、通常は3〜5秒である。従って、泡状粒子はふるいにかけられ、そしてこれによりカガバルーンが得られる。
【0009】
カガバルーンは、1以下、好ましくは0.1〜0.8、より好ましくは0.1〜0.5のバルク密度を有する。その浮遊度、即ち、水面又は水中に浮かぶ粒子の割合は、50%以下、好ましくは70%以下、より好ましくは85%以下である。それは5%程度の量において油性物質を吸収する。カガバルーンの粒子サイズ分布は、100〜3000μm、好ましくは300〜2800μm、最も好ましくは500〜2800μmの範囲中にある粒子の80重量%程度である。
【0010】
高農薬含量を示す(20〜50%、好ましくは25〜45%の活性成分含量)を示す他の天然又は人工改変軽石は、本出願の範囲である。
【0011】
バルク密度は以下の通り測定される:
直径において、各開口部が3350μmである金属ネットを、50mmの直径で100mlの容積である金属製の円形受取容器の上端から正確に20cm上に置く。測定するためのバルク密度を有する試料を、受取容器の上端にわたり試料が垂体様の形状を形成するまで、受取容器中にゆっくりとふるいにかける。それから、当該垂体様の部分が正確に除去され、そして受取容器中に維持される当該試料の重量w(g)が測定される。当該バルク密度は式:バルク密度=W/100に従い測定される。
【0012】
浮遊度は以下のとおり測定される:
正確に秤量された試料の約20.0gである、S(g)を分離漏斗の様な形状を有する垂体型フローメーターに入れ、それから水があふれないように水を加えながら静かに撹拌する。30分後、当該浮遊している粒子を完全に除去し、そして沈殿した粒子の乾燥重量C(g)を測定する。当該浮遊度は式:浮遊度(%)=(S−C)/S×100に従い測定される。
【0013】
油吸収は以下の通り測定される:
約10gの正確に秤量された試料のS(g)をストッパーが装備されたメイアーフラスコに入れ、当該試料の中心部に油が集中するように亜麻仁油をゆっくりと添加する。それからフラスコを徹底的に振盪する。終点として、これ以上亜麻仁油が吸収できない時間、即ち試料の浮遊度が減少し、そして亜麻仁油が試料の表面に付着を開始する時間を規定し、終点まで使用される亜麻仁油の量H(g)が測定される。当該油吸収は、式:油吸収(%)=H/S×100に従い測定される。
【0014】
粒子サイズ分布は以下の通りに測定される:
約60gの試料のS(g)を、Rotap sieve 分析計中に置き、続いて当該試料をふるいにかける。各ネットに維持される試料の重量D(g)を測定する。当該粒子サイズ分布は式:粒子サイズ分布(%)=D/S×100に従い測定される。
【0015】
カガバルーンは KAGALITE KOGYO Co. , Ltd. , Japan において入手可能である。
【0016】
本発明において使用するための固形農薬活性成分は、殺虫剤、殺真菌剤、除草剤、及び/又は植物成長調節剤であってよい。本発明において使用される「固形農薬活性成分」は、標準大気条件下において20℃で固体であるものである。
【0017】
固形除草剤の例は、ビフェノックス(Bifenox)、オキサジアゾン(Oxadiazon)、ペントキサゾン(Pentoxazone)、カルフェントラゾン−エチル(Carfentrazone-Ethyl)、オキサジアルギル(Oxadiargyl)、ピラクロニル(Pyrachlonil)、ブタクロール(Butachlor)、プレチラクロール(Pretilachlor)、テニルクロール(Thenyichlor)、ピプレロフォス(Piprerophos)、ベンスライド(Benslide)、ブタミフォス(Butamifos)、アニロフォス(Anilofos)、チオベンカルブ(Thiobencarb)、モリネート(Molinate)、エスプロカルブ(Esprocarb)、ジメピメレート(Dimepimerate)、ピリブチカルブ(Pyributicarb)、カフェンストロール(Cafenstrole)、インダノファン(Indanofan)、メフェナセト(Mefenacet)、フェントラザミド(Fentrazamide)、エトベンザニド(Etobenzanid)、ジチオピル(Dithiopyr)、オキサジクロメフォン(Oxaziclomefon)、シンメチリン(Cinmethylin)、ピリミノバク−メチル(Pyriminobac-Methyl)、ピリフタリド(Pyriftalid)、シハロホップ−ブチル(Cyhalofop-Butyl)、メタミホップ(Metamifop)、ダイムロン(Daimuron)、キュミルロン(Cumyluron)、ブロモブチド(Bromobutide)、ベンフレセート(Benfuresate)、ベンスルフロン−メチル(Bensulfuron-Methyl)、アジムスルフロン(Azimsulfuron)、ピラゾスルフロン−エチル(Pyrazosulfuron-Ethyl)、シノスルフロン(Cinosulfuron)、イマゾスルフロン(Imazosulfuron)、シクロスルファムロン(Cyclosulfamuron)、エトキシスルフロン(Ethoxysulfuron)、ハロスルフロン−メチル(Halosulfuron-Methyl)、ピラゾレート(Pyrazolate)、ピラゾキシフェン(Pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(Benzofenap)、ベンゾビシクロン(Benzobicyclon)、ナプロアニリド(Naproanilide)、クロメプロップ(Clomeprop)、MCP、MCPB、フェノチオール(Phenothiol)、ベンタゾン(Bentazon)、シメトリン(Simetryn)、プロメトリン(Prometryn)、ジメタメトリン(Dimethametryn)、及びキノクラミン(Quinoclamine)を含む。
【0018】
固形殺真菌剤の例は、アシベンゾラール−S−メチル(Acibenzolar-S-Methyl)、イプコナゾール(lpconazole)、イプロジオン(Iprodione)、オキソリン酸、カスガマイシン(Kasugamycin)、カプロパミド(Capropamide)、カプタン(Captan)、チアベンダゾール(Thiabendazole)、チウラム(Thiuram)、チオファネートメチル(Thiophanatemethyl)、有機銅、トリシクラゾール(Tricyclazole)、トリフルミゾール(Triflumizole)、バリダマイシン(Varidamycin)、アゾキシストロビン(Azoxystrobin)、ピロキロン(Pyroquilon)、フルジオキソニル(Fludioxonyl)、プロクロラズ(Prochloraz)、プロベナゾール(Probenazol)、ベノミル(Benomil)、メタスルホカルブ(Metasulfocarb)、TPN、オリザストロビン(Oryzastrobin)、及びメトミノストロビン(Metominostrobin)を含む。
【0019】
固形殺虫剤の例は、イソプロチオラン(Isoprothiolan)、イミダクロプリド(Imidachloprid)、エトフェノプロックス(Ethofenprox)、カルタップ(Cartap)、チアメトキサム(Thiamethoxam)、ベンスルタップ(Bensultap)、ベンチオカルブ(Benthiocarb)、モノクロトフォス(Monocrotofos)及びアルプロカルブ(Alprocarb)、クロチアニジン(Clothianidin)、ジノテフラン(Dinotefran)、アセタミプリド(Acetamiprid)、チアクロプリド(Thiacloprid)、フィプロニル(Fipronil)、及びエチプロール(Ethiprole)を含む。
【0020】
固形植物調節剤の例は、パクロブトラゾール(Paclobutrazole)、トリネキサパック−エチル(Trinexapac-ethyl)、ユニコナゾール−P(Uniconazole-P)、イナベンフィド(lnabenfide)、及びプロヘキサジオン−カルシウム(Prohexadione-calcium)を含む。
【0021】
これらの固形活性成分は、単独又は組み合わせにおいて使用することができる。これらが組み合わせにおいて使用されるならば、これらが組み合わされる割合は、当業者により決定されるべきである。
【0022】
本発明において使用される界面活性剤は、室温において固体又は液体であってよく、そして陰イオン性又は非イオン性であってよい。このような界面活性剤は好ましくは、0.1%水溶液において水の表面張力を40dyn/cm又はそれ以下に低下させる能力を示す。
【0023】
本発明において使用される陰イオン性界面活性剤の例は、以下を含む:
ポリスチレンスルホン酸の塩、特にアルカリ金属、アルカリ土類金属、及びアンモニウム塩;
ポリビニルスルホン酸の塩、特にアルカリ金属、アルカリ土類金属、及びアンモニウム塩;
ナフタレンスルホン酸、好ましくは、ナフタレン−2−スルホン酸とホルムアルデヒドの縮合物の塩、特にアルカリ金属、アルカリ土類菌属、及びアンモニウム塩;
ナフタレンスルホン酸とフェノールスルホン酸及びホルムアルデヒドの濃縮物の塩、特にアルカリ金属、アルカリ土類菌属、及びアンモニウム塩;
リグニンスルホン酸の塩、特にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、又はアンモニウム塩;
ナフタレンスルホン酸の塩、特に、アルカリ金属、アルカリ土類菌属、及びアンモニウム塩;及び、
ジアルキルスルホコハク酸の塩、特に、アルカリ金属、アルカリ土類菌属、及びアンモニウム塩。
【0024】
本発明において使用される非イオン性界面活性剤の例は、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、アルキル化ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース(置換の程度:1.5〜2)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ(2−ヒドロキシエチル)メタクリレート、ポリ[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]メタクリレート、ポリエチレンオキシド(ポリオキシエチレン)、及びポリアリールアルコール(ポリグリシドール);
【0025】
脂肪アルコール、アルキルフェノール、スチレンフェノール、脂肪酸、ポリヒドロキシ化合物の脂肪酸エステル、ヒマシ油、脂肪酸アミド、及び脂肪アミンとエチレンオキシドの反応により、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合反応により得ることができる製品(ここでエチレンオキシド及びプロピレンオキシド単位及びプロピレンオキシド単位の数は、広範な制限において変化してもよい)である。一般的にエチレンオキシド単位又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドの単位数は、1〜200、好ましくは5〜100、そして最も好ましくは8〜40である。
【0026】
特に好ましい界面活性剤は、と脂肪アルコール、アルキルフェノール、スチレンフェノール、脂肪酸、ポリヒドロキシ化合物の脂肪酸エステル、ヒマシ油、脂肪酸アミド、及び脂肪アミンの群から選択される化合物と、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム又はエチレンオキシド又の反応により、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合反応により得られた生成物である;後者の適当な例は、ノイゲン(Noigen) ET102(Daiich-Kogyo-Seiyaku Co. Ltd の製品である、オキシエチレン単位中に平均5モルを有するポリオキシエチレンラウリルエステル)であり、これはエチレンオキシドと脂肪アルコールとの反応により得られる界面活性剤である。
【0027】
特に好ましい1つを含むこれらの界面活性剤は、単独又は組み合わせにおいて使用することができる。これらが組み合わせにおいて使用される場合、当該割合は、当業者により決定されるべきである。
【0028】
本発明に使用される油性物質は、一般的に疎水性液体、例えば、オリーブ油、パーム油、大豆油、液体パラフィン等において存在する。所望するならば、液体農薬活性成分もまた油性物質として使用することができる。このような場合、本発明に従う製剤は、液体−並びに固形農薬活性成分を含み、これにより農薬効果の多くが行われる。
【0029】
このような液体農薬活性成分は除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、及び/又は植物成長調節剤であってよい。
【0030】
液体殺虫剤の例は、シアノホス(cyanophos)、フェンチオン(fenthion)、フェニトロチオン(fenitrothion)、ジクロフェンチオン(dichlofenthion)、ピリミホス−メチル(pirimiphos-methyl)、ジアジノン(diazinon)、イソキサチオン(isoxathion)、オキシデプロフォス(oxydeprofos)、マラチオン(malathion)、フェントエート(phenthoate)、ホルモチオン(formothion)、チオメトン(thiometon)、ジスルフォトン(disulfoton)、プロチオフォス(prothiofos)、スルプロフォス(sulprofos)、プロフェノフォス(profenofos)、ピラクロフォス(pyraclofos)、ジクロルボス(dichlorvos)、ナレド(naled)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、プロパホス(propaphos)、イソフェンホス(isofenphos)、エチオン(ethion)、カルボスルファン(carbosulfan)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、アレスリン(allethrin)、ペルメトリン(permethrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、フェンバレレート(fenvaferate)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルバリネート(fluvalinate)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シラフルオフェン(silafluofen)、オレイン酸カリウム、プロパルギト(propargite)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、エトプロホス(ethoprophos)、ホスチアゼート(fosthiazate)、クロルピクリン(chlorpicrin)、及びメタム−アンモニウム(metam-ammonium)を含む。
【0031】
液体殺真菌剤の例は、ポリスルフィドカルシウム、エジフェンホス(edifenphos)、プロピコナゾール(propiconazole)、ペフラゾエート(pefurazoate)、ピリフェノックス(pyrifenox)、テトラコナゾール(tetraconazole)、エンコメゾール(echlomezol)、ジノカップ(dinocap)、メタラキシル−M(metalaxyl-M)、及びベンチアゾール(benthiazole)を含む。
【0032】
液体除草剤の例は、トリクロピル(triclopyr)、フルアジフォップ(fluazifop)、オルベンカルブ(orbencarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、モリネート(mofinate)、プレチラクロール(pretilachlor)、メトラクロール(metolachlor)、ジメテンアミド(dimethenamid)、ペラルゴン酸、ダラポン(dalapon)、ピペロホス(piperophos)、ブタミフォス(butamifos)、グリホート−トリメシウム(glyphosate-trimesium)、セトキシジム(sethoxydim)、クレトジム(clethodim)、S−メタラクロール(S-metalachlor)及びシンメチリン(cynmethylin)を含む。
【0033】
液体植物調節剤の例は、メピキアット−クロリド(mepiquat-chloride)、デシルアルコール(decylalcohol)及びピペロニルブトキシド(piperonyl butoxide)を含む。
【0034】
上記油性物質中、大豆油及び液体パラフィンが特に好ましい。
【0035】
特に好ましい1つを含むこれらの油性物質は、単独又は組み合わせにおいて使用することができ、これらが組み合わされる割合は当業者により経験的に決定されるべきである。
【0036】
当該界面活性剤及び油性物質は、通常、100:1〜100:100、好ましくは100:2〜100:80、より好ましくは100:5〜100:60、最も好ましくは100:10〜100:40の重量比において混合され、これにより少なくとも1つの界面活性剤及び少なくとも1つの油性物質を含んで成る混合物を得ることができる。液体界面活性剤の組み合わせ及び/又は油性物質の組み合わせが当該混合物において使用される場合、液体界面活性剤の総重量及び/又は油性物質の総重量がそれぞれ界面活性剤の重量及び/又は油性物質の重量としてみなされる。
【0037】
本発明の好ましい態様において、当該製剤の総重量に基づき、当該固形農薬活性成分は、10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%の量において使用され、少なくとも1つの界面活性剤と少なくとも1つの油性物を含んで成る混合物は1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の量において存在する。
【0038】
担体もまた、少なくとも1つの界面活性剤と少なくとも1つの油性物質を含んで成る混合物でコーティングされたカガバルーン粒子の表面に付着することがしばしば有利となる。このような担体の例は、水溶性の塩、例えば、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、及び酢酸ナトリウム;糖、例えば、グルコース、ラクトース、及びフルクトース;水溶性ポリマー、例えば、ポリビニルアルコール及び酢酸ポリビニル;天然ミネラルファイバー、例えば、ゼオライト、方解石、タルカム、カオリン、モンモリロナイト、及びアタパルジャイト;高分散型ケイ酸;高分分散型吸収ポリマー;多孔性物質、例えば、壊れたレンガ、セピオライト、ホワイトカーボン、及びベントナイトを含む。
【0039】
当該担体又は担体の混合物は単独又は農薬活性成分との組み合わせにおいて使用することができ、当該重量比は当業者により決定されるべきである。担体が付着される場合、その量は、製剤の総重量に基づき、固形農薬活性成分と担体の全量が10〜60重量%、好ましくは15〜60重量%となるように選択されるべきである。少なくとも1つの界面活性剤の少なくとも1つの油性物質を含んで成る混合物の調製物において、液体農薬活性成分が油性物質として使用される場合、ポルポウス担体、例えば、ホワイトカーボンをカガバルーンの表面に付着させることもまた好ましい。
【0040】
本発明に従う農薬製剤の生産方法は、非常に簡単である。最初に、少なくとも1つの界面活性剤及び少なくとも1つの油性物質を含んで成る混合物が調製される。それから、カガバルーン粒子は調製された混合物でコーティングされ、そこに粉末化担体を伴う少なくとも1つの粉末化農薬活性成分が付着し、これにより本発明に従う製剤が産出される。
【0041】
少なくとも1つの界面活性剤及び少なくとも1つの油性物質を含んで成る混合物は、上述した量において、少なくとも1つの界面活性剤及び少なくとも1つの油性物質を混合することにより簡単に調製される。当該界面活性剤が液体であり、そして室温で粘性を許容しない場合、このような液体界面活性剤は、その粘度が十分に減少するような温度に過熱し、それから当該界面活性剤を油性物質と混合するべきである。当該界面活性剤が固体である場合、1〜100μm、好ましくは1〜50μmの粒子サイズを有するべきである。当該分子直径の調節は、例えば、ボールミリングにより行うことができる。当該混合物の調製は、当業界において周知な適当な混合/撹拌、例えば、ミキサーを使用して、行われる。
【0042】
カガバルーン粒子の表面に付着させるための固形農薬成分は、通常1〜300μm、好ましくは1〜200μm、より好ましくは1〜100μm、最も好ましくは1〜50mの粒子サイズを有する粉末である。このような粉末化固形農薬活性成分は、いずれかの適用装置の手段、例えば、ボールミル、ピンミル等により固形農薬活性成分を粉砕することに簡単に調製することができる。また、担体がカガバルーン粒子の表面に付着する場合、所望される担体は上述された同じ方法において粉砕にかけられ、それから適当な混合手段、例えば、リボンミキサーを使用して、上述の調製された粉末化固形農薬活性成分と均一に混合される。水溶性の担体の粒子サイズは、通常1〜300μm、好ましくは1〜200μm、より好ましくは1〜100μm、最も好ましくは1〜50μmである。プロセスの工程の減少の観点から、上述の装置の一部を使用して単体及び固形農薬活性成分由来の混合物を粉砕すること、それから適当な混合手段、例えば、リボンミキサーにより更に混合にかけることが有利である。1以上の固形農薬活性成分及び/又は担体がカガバルーン粒子の表面に付着される場合、このような固形農薬活性成分及び/又は担体の混合物は、所望される重量比において混合され、そして粉砕され及び/又は上述のとおり混合される。
【0043】
カガバルーン粒子を、少なくとも1つの界面活性剤と少なくとも1つの油性物質を含んで成る混合物でコーティングすることは、当業界において既知のいずれかの方法により行われる。例えば、所望量のカガバルーンはミキサー、例えば、コンクリートミキサーに入れられ、上記混合物は各カガバルーン粒子の表面が均一に湿るまで、噴霧され、又は滴下される。即ちミキサーを作動して混合物でコーティングされ、即ち当該カガバルーン粒子は、混合/撹拌される。引き続いて、上記の調製された粉末化固形農薬活性成分又は固形農薬活性成分と担体の粉末化混合物が、ミキサーを作動して、少なくとも1つの界面活性剤と少なくとも1つの油性物質を含んで成る混合物でコーティングされたカガバルーンに添加される。当該ミキサーは固形農薬活性成分及び、存在するならば担体が各カガバルーン粒子の表面に均一に付着するまで作動され、これにより本発明に従う製剤が得られる。当該粉末化固形農薬活性成分又は固形農薬活性成分と担体の粉末化混合物は、一度に又は同じ場所に分割して添加することができる。
【0044】
本発明の製剤の調製のために、製剤の総重量に基づき、粉末化固形農薬活性成分は、10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%の量において使用され、少なくとも1つの界面活性剤と少なくとも1つの油性物質を含んで成る混合物は、1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の量において使用される。また、担体が付着される場合、その量は、製剤の総重量に基づき、固形農薬活性成分と担体の全量が10〜60重量%、好ましくは15〜60重量%となるように選択すべきである。
【0045】
本発明に従う製剤は、好ましくは、水溶性ポリマー、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポロビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等で製造されたバッグ中に包まれる。当該技術を利用することにより、本発明に従う製剤を暴露することなく適用することが可能となる。水溶性バッグ中に含む製剤の量は、5〜200g、好ましくは10〜150g、最も好ましくは15〜100gである。本発明に従う製剤の適用の他の可能な方法は、当該製剤が散在できる孔を有するボトル又はバック中に詰めることである。当該技術を利用することにより。本発明の製剤は、その優れた拡散性により、水田の端から散在される流動性製剤として同じ方法において適用できる。
【実施例】
【0046】
本発明は、更に以下の実施例の引用により説明され、これは当然に本発明を説明するための手段である。
【0047】
調製例
実施例1
最初に、25.5重量部のピロキロン テック(Pyroquilon tech.)(Syngenta Japan K. K.の殺真菌剤) 及び24.5重量部の硫酸アンモニウムを混合し、そして500〜1000rpmの回転速度において作動する商業的に入手可能なピンミル(pin mill)により製粉し、これにより固形混合物を得た。それから2重量部のニューカルゲン(New Kargen)EP−70G(Takemoto Yushi Co. , Ltd の製品であるジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)及び8重量部の液体パラフィンを混合し、液体混合物を得て、液体混合物を、それから20〜60rpmの回転速度において作動する商業的に入手可能なコーティングパンのドラム中に置いた40重量部のカガバルーンNo.3(Kagalite Kogyo Co. , Ltdの製品)にゆっくりと添加し、これによりカガバルーンNo.3の各粒子は上記液体混合物で均一にコーティングされる。引き続いて、20〜60rpmの回転速度における作動を維持するコーティングパンにより上述の調製された固形混合物をゆっくりとコーティング化カガバルーンNo.3に添加し、これにより上記混合物の粒子がカガバルーンNo.3の各粒子の表面に均一に付着し、これにより本発明の製剤が産出した。固形混合物の粒子の付着は、約5分間かかった。
【0048】
上記プロセスの完了後、このように得られた製剤を、コーティングパンのドラムから取り出し、そしてカガバルーンNo.3の粒子表面に付着しなかった固形混合物の粒子を、500μmのメッシュのふるい上で当該製剤を振盪することにより除去した。ふるい上に残った製剤の重量を測定することにより、製剤の収率が98%であったことが測定された。視覚的観察は、当該混合物の粒子が、カガバルーンNo.3の粒子の表面に均一付着することを明らかにした。
【0049】
実施例2
本発明の製剤は、46重量部のピロキロン テック(Pyroquilon tech.)及び4重量部の硫酸アンモニウムがそれぞれ、25.5重量部のピロキロン テック(Pyroquilon tech.)及び24.5重量部の硫酸アンモニウムに代えて使用された除き、実施例1と同じ方法において調製された。当該製剤の収率は98%であった。視覚的観察は、当該固形混合物の粒子がカガバルーンNo.3の粒子の表面に均一に付着したことを明らかにした。
【0050】
実施例3
本発明の製剤は、46重量部のチアメトキサム(Tiametoxam)(Syngenta Japan K. K. の殺虫剤) 及び4重量部の硫酸アンモニウムがそれぞれ、25.5重量部のピロキロン テック(Pyroquilon tech.)及び24.5重量部の硫酸アンモニウムに代えて使用されたことを除き、実施例1と同じ方法において調製された。当該製剤の収率は98%であった。視覚的観察は、当該固形混合物の粒子がカガバルーンNo.3の粒子の表面に均一に付着したことを明らかにした。
【0051】
実施例4
本発明の製剤は、2重量部のノイゲン(Noigen)ET102 (Daiich-Kogyo-Seiyaku Co. Ltd. の製品である5モルのオキシエチレン単位を有するポリオキシエチレンラウリルエーテル) 及び8重量部の大豆油がそれぞれ、2重量部のニューカルゲン(New
Kargen)EP−70G (Takemoto Yushi Co. , Ltd. の製品であるジアルキルスルホコハク酸ナトリウム) 及び8重量部の液体パラフィンに代えて使用されたことを除き、実施例1と同じ方法において調製された。当該製剤の収率は98%であった。視覚的観察は、当該固形混合物の粒子がカガバルーンNo.3の粒子の表面に均一に付着したことを明らかにした。
【0052】
比較実施例1
比較製剤は、40重量部のパールライト(Pearlite)L(KAGALITE KOGYO Co. , LTD.の製品である泡状カガライト(Kagalite))が40重量部のカガバルーンNo.3に代えて使用されたことを除き、実施例2と同じ方法において調製された。当該比較製剤の収率は92%であった。パールライト(Pearlite)Lの脆性が原因で、当該比較製剤の調製を通して多くの粒子が破壊されたことが観察された。
【0053】
比較実施例2
比較製剤は、40重量部のG−Lite((KAGALITE KOGYO Co. , LTD.の製品である泡状ガラス)が40重量部のカガバルーンNo.3に代えて使用されたことを除き、実施例2と同じ方法において調製された。当該比較製剤の収率は71%であった。G−Liteの粒子の表面に対する固形混合物の粒子の付着が不十分であったことが観察された。当該固形混合物の多くの粒子が付着しておらず、そしてコーティングパンのドラムの壁面に固着した。
【0054】
比較実施例3
比較製剤は、40重量部のコルク(Cork)(KAGALITE KOGYO Co. , LTD.の製品である製粉したコルク)が40重量部のカガバルーンNo.3に代えて使用されたことを除き、実施例2と同じ方法において調製された。当該比較製剤の収率は80%であった。コルク(Cork)の粒子の表面に対する固形混合物の粒子の付着が不十分であったことが観察された。当該固形混合物の多くの粒子が付着していなかった。
【0055】
比較実施例4
比較製剤は、40重量部のバーミキュライト(Bermiculite)(KAGALITE KOGYO Co. , LTD. の製品であるバーミキュライト (bermiculite)) が40重量部のカガバルーンNo.3に代えて使用されたことを除き、実施例2と同じ方法において調製された。当該比較製剤の収率は91%であった。バーミキュライト(Bermiculite)の粒子の表面に対する固形混合物の粒子の付着が不十分であったことが観察された。当該固形混合物の多くの粒子が付着していなかった。
【0056】
試験実施例
試験実施例1
幅、高さ、及び長さが、それぞれ10cm、10cm、及び4mである容器に、その深さを5cmに調節するため、20lの水を注いだ。それから当該容器の一端から50cmの位置において5gの実施例1で調製した製剤を充填した水の表面に入れた。当該製剤が、製剤を入れた位置から1、2、又は3メートルの位置に達するまでに必要とされる時間を測定した。測定された時間は、それぞれ、9、23、又は40秒であった。製剤の粒子がこれらの移動を終了後、拡散の浮遊度及び均一性が視覚的に観察された。当該粒子の分散の浮遊度及び均一性はともに優れていた。更にまた、製剤の粒子が実質的にこれらの移動を終了した後、当該製剤を入れた位置において粒子のいずれかの沈降が存在するか否かを調べた。当該試験はこのような沈降が、ほとんど全く存在しなかったことを明らかにした。
【0057】
試験実施例2
試験は、実施例2で調製された製剤が、実施例1で調製された製剤に代えて使用されたことを除き試験実施例1と同じ方法において行われた。当該製剤を入れた位置から1、2、又は3メートルの位置に達するまでに必要とされる時間はそれぞれ9、22又は39秒であった。粒子の分散の浮遊度及び均一性はともに優れていた。製剤を入れた位置において少量の沈降が観察された。
【0058】
試験実施例3
試験は、実施例3で調製された製剤が、実施例1で調製された製剤に代えて使用されたことを除き試験実施例1と同じ方法において行われた。当該製剤を入れた位置から1、2、又は3メートルの位置に達するまでに必要とされる時間はそれぞれ10、23又は40秒であった。粒子の分散の浮遊度及び均一性はともに優れていた。製剤を入れた位置において少量の沈降が観察された。
【0059】
試験実施例4
試験は、実施例4で調製された製剤が、実施例1で調製された製剤に代えて使用されたことを除き試験実施例1と同じ方法において行われた。当該製剤を入れた位置から1、2、又は3メートルの位置に達するまでに必要とされる時間はそれぞれ11、27又は50秒であった。粒子の分散の浮遊度及び均一性はともに優れていた。製剤を入れた位置において少量の沈降が観察された。
【0060】
比較試験実施例1
試験は、比較実施例1で調製された製剤が、実施例1で調製された製剤に代えて使用されたことを除き試験実施例1と同じ方法において行われた。製剤を入れた位置から1、2、又は3メートルの位置に達するまでに必要とされる時間はそれぞれ11、27又は53秒であった。粒子の浮遊度は乏しく、そして当該粒子の分散は均一であったがいくらかの粒子が沈降した。製剤をいれた位置において試験実施例1〜3の場合よりもより粒子の沈降が観察された。
【0061】
比較試験実施例2
試験は、比較実施例2で調製された製剤が、実施例1で調製された製剤に代えて使用されたことを除き試験実施例1と同じ方法において行われた。製剤を入れた位置から1、2、又は3メートルの位置に達するまでに必要とされる時間はそれぞれ19、41又は110秒であった。粒子の浮遊度は優れていた。しかしながら当該粒子は凝集する傾向にあり、そして分散の均一性は極めて乏しかった。製剤をいれた位置において顕著な粒子の沈降が観察された。
【0062】
比較試験実施例3
試験は、比較実施例3で調製された製剤が、実施例1で調製された製剤に代えて使用されたことを除き試験実施例1と同じ方法において行われた。製剤を入れた位置から1、2、又は3メートルの位置に達するまでに必要とされる時間はそれぞれ5、15又は28秒であった。粒子の浮遊度は優れていた。しかしながらほとんどの当該粒子は製剤を入れた位置から1メートルまでの領域内に残存する傾向にあり、結果的に分散の均一性は極めて乏しかった。製剤をいれた位置において少量の粒子の沈降が観察された。
【0063】
比較試験実施例4
試験は、比較実施例4で調製された製剤が、実施例1で調製された製剤に代えて使用されたことを除き試験実施例1と同じ方法において行われた。製剤を入れた位置から1、2、又は3メートルの位置に達するまでに必要とされる時間はそれぞれ21、44又は120秒であった。粒子の浮遊度は乏しく、そして同粒子は沈降した。当該粒子は凝集する傾向にあり、そして分散の均一性は極めて乏しかった。製剤をいれた位置において顕著な粒子の沈降が観察された。
【0064】
上述のとおり、本発明は、素早く、均一に、そして実質的に沈降することなく水面に分散し、水面を通して農薬活性成分を有効的に放出し、これにより栽培者の負担、流通における保管場所の容量、並びに大規模に対するその生産コストを軽減する、高い活性成分含量を伴う農薬製剤を供する。従って、本発明は、現代の農業及びまた農芸化学工業の現在の状況の観点において極めて価値がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)少なくとも1つの界面活性剤を少なくとも1つの油性物質と混合する工程、
(b)ミキサー中で、カガバルーン粒子を工程(a)において得られた混合物でコーティングする工程、
(c)少なくとも1つの農薬活性成分を工程(b)において得られたコーティングされたカガバルーン粒子に付着させる工程、
を含んで成る農薬製剤の調製方法。
【請求項2】
少なくとも1つの担体を、工程(c)において得られる上記粒子に付着させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも1つの農薬活性成分と少なくとも1つの担体の混合物を、工程(b)において得られた上記コーティングされたカガバルーンに付着させる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
上記農薬活性成分が、殺虫剤、殺真菌剤、除草剤、及び植物成長調節剤から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
上記農薬活性成分が固体である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
上記油性物質が、殺虫剤、殺真菌剤、除草剤、及び植物成長調節剤から成る群から選択される液体農薬活性成分である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
上記界面活性剤が0.1%水溶液中で水の表面張力を40dyn/cm又はそれ以下に低下させる能力を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
上記界面活性剤が、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
上記界面活性剤が、脂肪アルコール、アルキルフェノール、スチレンフェノール、脂肪酸、ポリヒドロキシ化合物の脂肪酸エステル、ヒマシ油、脂肪酸アミド、及び脂肪アミンの群から選択される化合物とエチレンオキシドの反応により、又はエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの混合反応により得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
上記油性物質が、オリーブ油、パーム油、大豆油、及び液体パラフィンから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
界面活性剤、油性物質、及び農薬活性成分でコーティングされた粒子を含んで成る農薬製剤であって、当該粒子が、少なくとも1つの界面活性剤活性剤、及び少なくとも1つの油性物質を含んで成る第一層により、並びに第一層にコーティングされる固形農薬活性成分を含んで成る第二層によりコーティングされるカガバルーン粒子であることを特徴とする農薬製剤。
【請求項12】
上記第二層が追加的に少なくとも1つの担体を含むことを特徴とする、請求項11に記載の農薬製剤。
【請求項13】
請求項1に記載の方法により産出された固形農薬製剤を含んで成る、農芸化学製品。
【請求項14】
請求項1に記載の方法により産出される固形農薬製剤を含むことを特徴とする、水溶性ポリマーで製造された水溶性バッグの形態における農芸化学製品。
【請求項15】
水田における請求項12及び13に記載の農芸化学製品の使用。

【公開番号】特開2011−126903(P2011−126903A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−44096(P2011−44096)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【分割の表示】特願2006−505328(P2006−505328)の分割
【原出願日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】