説明

迅速ゲル化ポリマー組成物からの薬物送達法

【課題】一緒に混合された場合に迅速に共有結合を形成する2成分ポリマー組成物からの薬物送達をもたらす組成物の提供。
【解決手段】薬物送達に伴って組織への迅速な接着およびゲル形成が望ましい場合、種々の組織関連適用における使用に特に良好に適している。例えば、この組成物は、止血を促進する際、組織接着をもたらす際、組織増強を提供する際、および外科的接着の予防において、組織密封剤として有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物;
アルカリ性pHを有する液体媒体中に少なくとも1種のスルフヒドリル基含有化合物を含む第1の成分であって、スルフヒドリル基含有化合物が式:化合物1-(SH)m(式中、m≧2である)によって与えられる成分; および
中性もしくは酸性のpHを有する液体媒体中に、または粉末形態のいずれかで少なくとも1種のスルフヒドリル反応基含有化合物を含む第2の成分であって、スルフヒドリル反応基含有化合物が式:化合物2-Yn(式中、Yはスルフヒドリル反応基であり、かつn≧2である)によって与えられる成分;
を含む、インビボ投与のための生体適合性ゲル形成薬物送達組成物であって、
第1の成分および第2の成分の少なくとも1つがポリアルキレンオキシドであり、かつ成分が一緒に混合されて1分間未満でゲルを形成する場合に、スルフヒドリル基およびスルフヒドリル反応基が互いに反応してそれらの間に共有結合を形成する、組成物。
【請求項2】
mおよびnが各々4である、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
mおよびnが各々12である、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
第1の成分がポリアルキレンオキシドである、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
第2の成分がポリアルキレンオキシドである、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
第1の成分および第2の成分がポリアルキレンオキシドである、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
ポリアルキレンオキシドがポリエチレングリコールである、請求項6記載の組成物。
【請求項8】
第1の成分または第2の成分の一方のみがポリアルキレンオキシドである、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
成分の一方がポリアルキレンオキシドであり、他方の成分は機能的に活性化された、ポリマーではないスクシンイミジルまたはマレイミジル化合物である、請求項8記載の組成物。
【請求項10】
共有結合がチオエステル結合である、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
共有結合がチオエーテル結合である、請求項1記載の組成物。
【請求項12】
共有結合がスルフヒドリル結合である、請求項1記載の組成物。
【請求項13】
薬物が疎水性である、請求項1記載の組成物。
【請求項14】
薬物が血管形成阻害剤である、請求項1記載の組成物。
【請求項15】
薬物が5-リポキシゲナーゼの阻害剤またはアンタゴニストである、請求項1記載の組成物。
【請求項16】
薬物がケモカイン受容体アンタゴニストである、請求項1記載の組成物。
【請求項17】
薬物が細胞周期阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項18】
細胞周期阻害剤が微小管安定剤である、請求項17記載の組成物。
【請求項19】
微小管安定剤がパクリタキセル、ドセタキセル、またはペロルシドA(Peloruside A)である、請求項18記載の組成物。
【請求項20】
細胞周期阻害剤がタキサンである、請求項17記載の組成物。
【請求項21】
タキサンがパクリタキセルまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項18記載の組成物。
【請求項22】
細胞周期阻害剤が代謝拮抗物質、アルキル化剤、またはビンカアルカロイドである、請求項17記載の組成物。
【請求項23】
ビンカアルカロイドがビンブラスチン、ビンクリスチン、硫酸ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、またはそれらの類似体もしくは誘導体である、請求項22記載の組成物。
【請求項24】
細胞周期阻害剤がカンプトテシンまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項17記載の組成物。
【請求項25】
細胞周期阻害剤が、ミトキサントロン、エトポシド、5-フルオロウラシル、ドキソルビシン、メトトレキサート、マイトマイシン-C、CDK-2阻害剤、またはそれらの類似体もしくは誘導体からなる群より選択される、請求項17記載の組成物。
【請求項26】
薬物がサイクリン依存性プロテインキナーゼ阻害剤またはそれらの類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項27】
薬物がEGF(上皮増殖因子)キナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項28】
薬物がエラスターゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項29】
薬物がXa因子阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項30】
薬物がファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項31】
薬物がフィブリノーゲンアンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項32】
薬物がグアニル酸シクラーゼ刺激剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項33】
薬物が熱ショックタンパク質90アンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項34】
薬物がHMGCoA還元酵素阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項35】
薬物がヒドロオロチン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項36】
薬物がIKK2阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項37】
薬物がIL-1、ICE、またはIRAKアンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項38】
薬物がIL-4アゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項39】
薬物が免疫調節性ラパマイシン、タクロリムス、エベロリムス、またはビオリムス(biolimus)またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項40】
薬物がイノシンモノホスフェートデヒドロゲナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項41】
薬物がロイコトリエン阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項42】
薬物がMCP-1アンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項43】
薬物がMMP阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項44】
薬物がNFκB阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項45】
薬物がNOアンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項46】
薬物がP38 MAPキナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項47】
薬物がホスホジエステラーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項48】
薬物がTGFβ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項49】
薬物がトロンボキサンA2アンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項50】
薬物がTNFaアンタゴニスト、TACE、またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項51】
薬物がチロシンキナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項52】
薬物がビトロネクチン阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項53】
薬物が線維芽細胞増殖因子阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項54】
薬物がプロテインキナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項55】
薬物がPDGF受容体キナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項56】
薬物が内皮増殖因子受容体キナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項57】
薬物がレチノイン酸受容体アンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項58】
薬物が血小板由来増殖因子受容体キナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項59】
薬物がフィブリノーゲンアンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項60】
薬物が抗真菌剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項61】
薬物がビスホスホネートまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項62】
薬物がホスホリパーゼA1阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項63】
薬物がヒスタミンH1/H2/H3受容体アンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項64】
薬物がマクロライド系抗生物質またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項65】
薬物がGPIIb IIIa受容体アンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項66】
薬物がエンドセリン受容体アンタゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項67】
薬物がペルオキシソーム増殖因子活性化受容体アゴニストまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項68】
薬物がエストロゲン受容体因子またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項69】
薬物がソマトスタチンまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項70】
薬物がJNKキナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項71】
薬物がメラノコルチンまたはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項72】
薬物がrafキナーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項73】
薬物がリシルヒドロキシラーゼ阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項74】
薬物がIKK 1/2阻害剤またはその類似体もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項75】
抗炎症剤、抗血栓剤、抗生物質、またはそれらの組み合わせをさらに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項76】
薬物がさらにポリマーを含む、請求項1記載の組成物。
【請求項77】
乳酸、グリコール酸、D-ラクチド、L-ラクチド、D,L-ラクチド、グリコリド、ε-カプロラクトン、トリメチレンカーボネート、1,4-ジオキサン-2-オン、または1,5-ジオキセパン-2-オンのモノマーの残基単位の1つまたは複数を含むポリマーまたはコポリマーである、請求項76記載のポリマー。
【請求項78】
A-B、A-B-A、またはB-A-Bのブロックコポリマーであり、ここでAがポリ(アルキレンオキシド)であり、かつBが分解可能なポリエステルである、請求項77記載のポリマー。
【請求項79】
ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのコポリマー、またはそれらのモノアルキルエーテルである、請求項78記載のポリ(アルキレンオキシド)。
【請求項80】
ポリマーがミクロスフェアの形態である、請求項76記載の組成物。
【請求項81】
ポリマーがナノスフェアの形態である、請求項76記載の組成物。
【請求項82】
ポリマーがミセルの形態である、請求項76記載の組成物。
【請求項83】
薬物が非ポリマー性担体をさらに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項84】
薬物が第2の担体と混合されて薬物/担体を供給する疎水性薬物であり、薬物/担体が第1の成分と混合されて薬物/担体/第1の成分を供給し、薬物/担体/第1の成分が水性緩衝溶液中に懸濁される、請求項1記載の組成物。
【請求項85】
薬物が親水性である、請求項1記載の組成物。
【請求項86】
薬物が第2の担体と混合されて薬物/担体を供給する親水性薬物であり、薬物/担体が第1の成分と混合されて薬物/担体/第1の成分を供給し、薬物/担体/第1の成分が水性緩衝溶液中に懸濁される、請求項1記載の組成物。
【請求項87】
第1の成分が、リン酸緩衝液および炭酸緩衝液の混合物を含む緩衝液溶液中に懸濁される、請求項1記載の組成物。
【請求項88】
第2の成分がスクシンイミジルポリアルキレンオキシドおよびマレイミジルポリアルキレンオキシドの混合物を含む、請求項2記載の組成物。
【請求項89】
以下の段階を含む、組織を処置するための方法:
アルカリ性pHを有する液体媒体中に少なくとも1種のスルフヒドリル基含有化合物を含む第1の成分を組織部位に投与する段階であって、ここでスルフヒドリル基含有化合物が式:化合物1-(SH)m(式中、m≧2である)によって与えられる、段階;ならびに
中性もしくは酸性のpHを有する液体媒体中に、または粉末形態のいずれかで少なくとも1種のスルフヒドリル反応基含有化合物を含む第2の成分を組織部位に同時にまたは引き続いて投与する段階であって、ここでスルフヒドリル反応基含有化合物が式:化合物2-Yn(式中、Yはスルフヒドリル反応基であり、n≧2である)によって与えられ、かつ第1の成分および第2の成分の少なくとも1つがポリアルキレンオキシドである、段階;ならびに
組織部位に薬物を同時にまたは引き続いて投与する段階;ならびに
スルフヒドリル基およびスルフヒドリル反応基を互いに反応させて、それらの間に共有結合を形成して1分間未満でゲルを形成する段階。
【請求項90】
以下を含む、ゲル化時間が1分間未満であるインビボ投与のための生体適合性ゲル形成薬物送達組成物:
pH8〜10.5の間のpHを有する液体媒体中のポリアルキレンオキシド-(SH)4および薬物;ならびに
酸性pHを有する液体媒体中の、ポリアルキレンオキシド-Y4(式中、Yはスクシンイミジルである)。
【請求項91】
以下を含む、ゲル化時間が1分間未満であるインビボ投与のための生体適合性ゲル形成薬物送達組成物:
アルカリ性pHを有する液体媒体中のポリアルキレンオキシド-(SH)12および薬物;ならびに
酸性pHを有する液体媒体中の、ポリアルキレンオキシド-Y12(式中、Yはスクシンイミジル基またはマレイミジル基である)。
【請求項92】
式:コア-(SH)m(式中、m≧2である)によって与えられる、酸性pHを有する液体媒体中のスルフヒドリル基含有ポリアルキレンオキシド;
アルカリ性pHを有する緩衝溶液;ならびに
ポリアルキレンオキシドおよび/または緩衝溶液と混合される薬物;
を含む、インビボ投与のための生体適合性ゲル形成組成物であって、
成分が一緒に混合されて1分間未満でゲルを形成する場合に、スルフヒドリル基が互いに反応してそれらの間に共有結合を形成する、組成物。
【請求項93】
式: 化合物1-(SH)m(式中、m≧2である)によって与えられる、アルカリ性pHを有する液体媒体中の少なくとも1種のスルフヒドリル基含有化合物;
式:化合物2-Yn(式中、Yはスルフヒドリル反応基含有化合物であり、かつn≧2である)によって与えられる、中性もしくは酸性のpHを有する液体媒体中、または粉末形態のいずれかの少なくとも1種のスルフヒドリル反応基含有化合物;
少なくとも1種のスルフヒドリル基含有化合物および少なくとも1種のスルフヒドリル反応基含有化合物のいずれかまたは両方と混合した少なくとも1種の薬物;ならびに
コラーゲン;
を含む、インビボ投与のための生体適合性ゲル形成薬物送達組成物であって、
スルフヒドリル基含有化合物またはスルフヒドリル反応基含有化合物のいずれかの少なくとも1種がポリアルキレンオキシドであり、かつスルフヒドリル基およびスルフヒドリル反応基が互いに反応してそれらの間に共有結合を形成することが可能である、組成物。
【請求項94】
mおよびnが各々4である、請求項93記載の組成物。
【請求項95】
mおよびnが各々12である、請求項93記載の組成物。
【請求項96】
スルフヒドリル基含有化合物がポリアルキレンオキシドである、請求項93記載の組成物。
【請求項97】
スルフヒドリル反応基含有化合物がポリアルキレンオキシドである、請求項93記載の組成物。
【請求項98】
スルフヒドリル基含有化合物とスルフヒドリル反応基含有化合物の両方がポリアルキレンオキシドである、請求項93記載の組成物。
【請求項99】
スルフヒドリル基含有化合物とスルフヒドリル反応基含有化合物の両方がポリアルキレンオキシドである、請求項98記載の組成物。
【請求項100】
第1の成分または第2の成分の一方のみがポリアルキレンオキシドである、請求項93記載の組成物。
【請求項101】
成分の一方がポリアルキレンオキシドであり、他方の成分は機能的に活性化された、ポリマーではないスクシンイミジルまたはマレイミジル化合物である、請求項100記載の組成物。
【請求項102】
共有結合がチオエステル結合である、請求項93記載の組成物。
【請求項103】
共有結合がチオエーテル結合である、請求項93記載の組成物。
【請求項104】
共有結合がスルフヒドリル結合である、請求項93記載の組成物。
【請求項105】
薬物が疎水性薬物である、請求項93記載の組成物。
【請求項106】
薬物が第2の担体と混合されて薬物/担体を供給する疎水性薬物であり、薬物/担体が少なくとも1種のスルフヒドリル基含有化合物および少なくとも1種のスルフヒドリル反応基含有化合物のいずれかまたは両方と混合される、請求項93記載の組成物。
【請求項107】
スルフヒドリル基含有化合物が、リン酸緩衝液および炭酸緩衝液の混合物を含む緩衝液溶液中に懸濁される、請求項93記載の組成物。
【請求項108】
スルフヒドリル反応基含有化合物が、スクシンイミジルポリアルキレンオキシドおよびマレイミジルポリアルキレンオキシドの混合物を含む、請求項93記載の組成物。
【請求項109】
コラーゲンがメチル化コラーゲンである、請求項93記載の組成物。
【請求項110】
(a)(i)式:化合物1-(SH)m(式中、m≧2である)によって与えられる、少なくとも1種のスルフヒドリル基含有化合物、
(ii)式:化合物2-Yn(式中、Yはスルフヒドリル反応基であり、かつn≧2である)によって与えられる、少なくとも1種のスルフヒドリル反応基含有化合物、および
(iii)コラーゲン
を含む、酸性pHを有する液体媒体中の第1の成分;ならびに
(b)pH8〜10.5の間のpHを有する緩衝液を含む第2の成分
を含む、インビボ投与のための生体適合性ゲル形成薬物送達組成物であって、
薬物が、該第1の成分または該第2の成分のいずれかまたは両方と混合されて存在し、かつ
スルフヒドリル基含有化合物またはスルフヒドリル反応基含有化合物のいずれかの少なくとも一方がポリアルキレンオキシドである、組成物。
【請求項111】
コラーゲンがメチル化コラーゲンである、請求項110記載の組成物。
【請求項112】
第2の成分が、リン酸緩衝液および炭酸緩衝液の混合物を含む緩衝液である、請求項110記載の組成物。
【請求項113】
以下を含む、薬物送達組成物を形成するための方法:
(a)第1の成分、第2の成分、および薬物を選択する段階であって、
第1の成分は、アルカリ性pHを有する液体媒体中に少なくとも1種のスルフヒドリル基含有化合物を含み、ここで、スルフヒドリル基含有化合物は式:化合物1-(SH)m(式中、m≧2である)によって与えられ、かつ
第2の成分は、中性もしくは酸性のpHを有する液体媒体中に、または粉末形態のいずれかで少なくとも1種のスルフヒドリル反応基含有化合物を含み、ここで、スルフヒドリル反応基含有化合物は式:化合物2-Yn(式中、Yはスルフヒドリル反応基であり、かつn≧2である)によって与えられ、
第1の成分または第2の成分の少なくとも一方がポリアルキレンオキシドであり、
成分が一緒に混合されて1分間未満でゲルを形成する場合に、スルフヒドリル基およびスルフヒドリル反応基が互いに反応してそれらの間に共有結合を形成する、段階;
(b)薬物の存在下で、第1の成分が第2の成分と反応する条件下で、第1の成分および第2の成分を合わせる段階。
【請求項114】
請求項113記載の方法によって産生された生成物。
【請求項115】
以下を含む、薬物送達組成物を形成するための方法:
(a)pH8〜10.5の間のpHを有する液体媒体中で、ポリアルキレンオキシド-(SH)4および薬物の混合物を形成する段階;ならびに
(b) ポリアルキレンオキシド-Y4(式中、Yはスクシンイミジルである)および液体媒体の混合物を形成する段階であって、ここで該混合物が酸性pHを有する、段階。
【請求項116】
段階(a)の混合物および段階(b)の混合物を合わせる段階をさらに含む、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
請求項116に記載の方法によって産生された生成物。
【請求項118】
以下を含む、ゲル化時間が1分間未満であるインビボ投与のための生体適合性ゲル形成薬物送達組成物を形成するための方法:
(a)アルカリ性pHを有する液体媒体中で、ポリアルキレンオキシド-(SH)12および薬物の混合物を調製する段階;ならびに
(b)ポリアルキレンオキシド-Y12(式中、Yはスクシンイミジル基またはマレイミジル基である)を、酸性pHを有する液体媒体中で調製する段階。
【請求項119】
(a)および(b)を合わせる段階をさらに含む、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
請求項119に記載の方法によって産生された生成物。
【請求項121】
(a)酸性pHを有する液体媒体中でスルフヒドリル基含有ポリアルキレンオキシドを調製する段階であって、ここでスルフヒドリル基含有ポリアルキレンオキシドが式:コア-(SH)m(式中、m≧2である)によって与えられる、段階;
(b)アルカリ性pHを有する緩衝溶液を供給する段階;ならびに
(c)薬物を(a)および(b)のいずれかまたは両方に加える段階
を含む、インビボ投与のための生体適合性ゲル形成組成物を形成するための方法であって、
成分が一緒に混合されて1分間未満でゲルを形成する場合に、スルフヒドリル基が互いに反応してそれらの間に共有結合を形成する、方法。
【請求項122】
(a)および(b)を合わせる段階をさらに含む、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
請求項122に記載の方法によって産生された生成物。
【請求項124】
(a)アルカリ性pHを有する液体媒体中に少なくとも1種のスルフヒドリル基含有化合物を供給する段階であって、ここでスルフヒドリル基含有化合物が式:化合物1-(SH)m(式中、m≧2である)によって与えられる、段階;
(b)中性もしくは酸性のpHを有する液体媒体中に、または粉末形態のいずれかで少なくとも1種のスルフヒドリル反応基含有化合物を供給する段階であって、ここでスルフヒドリル反応基含有化合物が式:化合物2-Yn(式中、Yはスルフヒドリル反応基であり、かつn≧2である)によって与えられる、段階;
(c)少なくとも1種のスルフヒドリル基含有化合物および少なくとも1種のスルフヒドリル反応基含有化合物のいずれかまたは両方と薬物を合わせる段階;ならびに
(d)コラーゲンを供給する段階
を含む、インビボ投与のための生体適合性ゲル形成薬物送達組成物を形成するための方法であって、
スルフヒドリル基含有化合物またはスルフヒドリル反応基含有化合物のいずれかの少なくとも一方がポリアルキレンオキシドであり;かつ
スルフヒドリル基およびスルフヒドリル反応基が互いに反応してそれらの間に共有結合を形成することが可能である、方法。
【請求項125】
(a)アルカリ性pHを有する液体媒体中に少なくとも1種のスルフヒドリル基含有化合物を供給する段階であって、ここでスルフヒドリル基含有化合物が式:化合物1-(SH)m(式中、m≧2である)によって与えられる、段階;
(b)中性もしくは酸性のpHを有する液体媒体中に、または粉末形態のいずれかで少なくとも1種のスルフヒドリル反応基含有化合物を供給する段階であって、ここでスルフヒドリル反応基含有化合物が式:化合物2-Yn(式中、Yはスルフヒドリル反応基であり、かつn≧2である)によって与えられる、段階;ならびに
(c)コラーゲンを供給する段階
を含む、インビボ投与のための生体適合性ゲル形成薬物送達組成物を形成するための方法であって、
スルフヒドリル基含有化合物またはスルフヒドリル反応基含有化合物のいずれかの少なくとも一方がポリアルキレンオキシドであり;かつ
スルフヒドリル基およびスルフヒドリル反応基が互いに反応してそれらの間に共有結合を形成することが可能である、方法。
【請求項126】
請求項125に記載の方法によって産生された生成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−173887(P2011−173887A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65148(P2011−65148)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【分割の表示】特願2005−508640(P2005−508640)の分割
【原出願日】平成15年12月30日(2003.12.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(505111753)アンジオテック インターナショナル アクツィエン ゲゼルシャフト (4)
【Fターム(参考)】