説明

追跡環境内において対象の位置を検出しイベント通知を発生する方法及びシステム並びにこれに用いるバッジ

【課題】
【解決手段】電磁スペクトルの無線周波数(RF)と赤外線(IR)部分の双方を用いて追跡環境内で対象(すなわち物又は人物)の位置を検出するのに用いる方法、システム及びバッジである。本システムは位置検出すべき対象用のバッテリ駆動するマイクロプロセッサ搭載のバッジを備える。各バッジは、(1)間隔が短くデジタル化した赤外線の光信号で範囲エリアを特定して対象の位置を特定する;(2)間隔が短くデジタル化した低出力のRF信号で対象の位置の狭域ゾーンを把握する;(3)間隔が長くデジタル化した高出力のRF信号で対象の位置の広域ゾーンを把握する。各バッジは、バッジに設けられた1以上の押しボタンスイッチが動作又は1以上の外部スイッチコネクタの状態が変化すると、固有の識別可能なIRと高出力RF信号とを発信する。高出力で間隔の長いRF信号は“管理用”パルスとなる。このパルスはホストコンピュータにRF受信器の受信範囲内にあり機能していることを伝達する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、追跡環境内で対象の位置検出を行いイベント通知を発生する方法及びシステム並びにこれに用いるバッジに関する。特に、追跡環境内で対象の位置を検出する方法及びシステムであって、各対象がシステムに様々なイベントの通知を発信する機構を備え、このシステムは位置検出対象用のバッジを具える。好適には、各バッジは1以上の押しボタンスイッチ及び/又は1以上の外部スイッチコネクタを具える。
【背景技術】
【0002】
単一のマイクロプロセッサが、副搬送波が除去されたセンサ入力を同時に受信して各センサ入力のデータ内容を復元する認証システムが存在する。この場合センサ入力は様々な異なる副搬送波のものであってよい。この副搬送波は、40kHzの赤外線on/off偏移変調と、447.5kHzの赤外線on/off偏移変調を有する。
【0003】
個々の媒体の機能が位置検出技術の問題の解決に寄与してきた。このような問題は、低周波のIR搬送波から高周波のIR搬送波への切り換えを含んでいる。高周波の赤外線搬送波(すなわち447.5kHz受信器)は、近年の蛍光灯から生じる光学干渉信号を得るのにあまり適していない。
【0004】
さらに、この種のシステムで用いられる他の副搬送波には、適切な送信機とともに周波数変位変調(FSK)受信器が必要で、これは送信機のボタンを押すことによりユーザが望む特定イベントを発生させるのに10ビットの識別コードが送信されるものである。この場合のセンサは、FSK受信コードを完全に復調しこのコードを赤外線センサからの復調信号であるかのように遠隔のマイクロプロセッサに転送するマイクロプロセッサを搭載している。
【0005】
ボラー他による米国特許第5,301,353号は、システムがユーザの位置に応じて1または2の異なる種類の通信方法を用いるシステム及び装置を開示している。ユーザがオンサイト領域にいる場合、ユーザは赤外線技術で通信する。ユーザがオフサイト領域にいる場合、ユーザはRF通信媒体を含む異なる通信媒体を用いて通信する。
【0006】
リケッツによる米国特許第5,218,344号は施設内の人員をモニタする方法及びシステムを開示しており、このシステムは2つの異なる種類の通信装置を用いる。このシステムは中央コンピュータと、遠隔配置された複数の固定トランシーバと、各モニタ対象人員が装着するポータブルトランシーバとを備える。運用時、メインコンピュータは複数の固定トランシーバにコマンド信号を音波、電磁気、または光学通信により有線で送信する。そして固定トランシーバはポータブルトランシーバユニットに呼びかけ信号を放送する。この呼びかけ信号は音波・電磁気・光学通信手段により送信される。この方法及びシステムによればポータブルトランシーバユニットを装着した人員の位置を確認可能となる。
【0007】
クリスト他による米国特許第5,228,449は、病院外での急性心臓疾患を検出し緊急呼び出しをアシストするシステム及び方法を開示している。このシステムは赤外線による患者検出システムとRF通信システムを具える。運用時、赤外線システムは患者の存在を検出するのに用いられる。赤外線システムはRF送信部に情報を提供し、ここから中央コンピュータに情報が送信される。これにより、赤外線と無線周波数通信リンクを介して中央コンピュータのオペレータが患者の存在と健康状態を監視することができる。
【0008】
デヴィーズによる米国特許第4,924,211号とバウマンによる米国特許第5,416,468号は人員をモニタするシステム及び方法を開示しており、このシステムは赤外線及び無線周波数通信装置の双方を備えている。
【0009】
米国特許第4,462,022号;第4,982,176号;第5,570,079号;第5,283,549号;第5,578,989号は、ローカルの赤外線検出装置が中央監視ステーションと無線周波数通信リンクを介して通信するセキュリティシステムを開示している。
【0010】
米国特許第5,027,314号は、複数エリアの多数の対象物を追跡するシステム及び方法を開示している。このシステムは対象物に取り付けられた複数の送信機と、各エリアに設けられた複数の受信器と、送信機がどのエリアにあるかを検出し対象物の位置を検出する中央プロセッサとを備える。各送信機は、送信機に固有の識別コードを含む赤外線信号といった光学信号を送信する。各受信器は信号を確認し、送信機に設定された固有の識別コードであるかを検出する。中央プロセッサは確認された信号及び受信器を記録し、受信器をスキャンし、各エリアについてエリアとバッジの数を蓄積する。
【0011】
米国特許第5,548,637号は、電話の通話問い合わせへの応答メッセージの形式で人員又は物(すなわち対象)の位置を特定する自動方法及びシステムを開示する。この方法及びシステムは、対象に最も近い電話端末に発信者をつなげることができる。赤外線送信機といった送信機が、例えばビルのような特定エリア内で監視対象に取り付けられる。このビル内では多数の受信器又はセンサが対象物の位置を追跡する。この位置はデータベースに保存される。この発明の実施例では、各送信機がビル内を移動すると、システムは継続的にデータベースの送信機の位置をアップデートする。
【0012】
米国特許第5,572,195号は、ローカルエリアネットワーク等のコンピュータネットワークと、前記コンピュータネットワークに接続されたコンピュータと、赤外線センサと、前記コンピュータネットワークを赤外線センサに回路接続するインタフェースとを備える対象物追跡方法及びシステムを開示している。赤外線センサは、赤外線送信機からの固有の識別コードを受信するよう構成されており、インタフェース回路にこのコードを送信する。これによりこのコードがコンピュータネットワークに送られる。この発明はSNMP(Simple Network Management Protocol)といった対象物特定可変ベースプロトコルを用いて実現される。このシステムは、例えばリレーコントローラといった外部のデバイスコントローラを備え、環境内の電気式ドアロックといった物理デバイスを制御する。
【0013】
米国特許第5,387,993号は、データとバッジ(タグ)の電池寿命といった制御情報とを光学ロケータシステムの光学(例えば赤外線)受信器に送信する複数の方法を開示している。この方法の1つでは、バッチは動作検出が可能でありスリープモードを有する。このバッジはこれらを装着する対象物に応じて識別情報を変更可能となっている。各バッジにスリープモードを適用すると、電力消費量を抑えることができる。各タグは動作検出部により動作が検出されるとスリープモードから復活し、バッテリ電力レベルを通常に戻す。
【0014】
米国特許第5,119,104号は、施設内で対象物を追跡するのに用いるマルチパス環境での無線測位システムを開示しており、これは追跡エリアに分散配列されLANでシステムプロセッサに接続された受信器を備える。各対象物に装着されたタグ送信機は所定の時間間隔で、少なくとも固有のタグIDを含むタグ用広帯域伝送を送信する。対象物の位置は到着時間(TOA)の差により得られ、各受信器はタグ送信の到着をトリガとするTOAトリガ回路と、TOAカウントを800MHzのタイムベースカウンタでラッチするタイムベースラッチング回路とを備える。低レゾリューションの実施例では、アレイの各受信器は特定の位置領域に割り振られ、この領域内のタグから殆ど独占的にタグ信号を受信し、これにより時間差回路を不要としている。
【0015】
米国特許第5,276,496号は、特定エリア内の対象物の位置を検出する光学ロケーションシステム用の光学受信器を開示している。エリア内にわたって球状レンズが配置されている。このエリアは複数のセクションに分けられており、各セクションに1つのセンサが設けられる。これらのセンサはレンズを通る光を受光するものであり、互いに関連して配置され、各レンズは対象物がこのセクションにいると同じサイズのセクションからの放射光を受光する。各センサの高さは、対象物がセクション内にいる場合に各センサが同じ強さの光を受光するよう調整されている。
【0016】
米国特許第5,355,222号は、特定エリア内で動く対象物の位置を検出する光学ロケーションシステムを開示する。動く対象物には光学送信機が装着される。送信機からの信号を受信する多数のセンサを備える固定式の受信器が設けられる。センサの1つはエリア全体の視野領域を有する。他のセンサの視野領域は部分的にブロックされており、このブロックは幅の細いノノパック(nonopaque)ストリップで実現される。これらストリップは、センサの検出・非検出がエリアセクションに応じてデジタルコード化できるように構成されている。
【0017】
米国特許第4,906,853号は、周期パルスをランダム時間でトリガする制御装置を開示しており、規定の時間サイクルで周期パルスを可変に生成するタイマと、規定サイクルで出力電圧を可変に生成する信号生成器とを備えている。この信号生成器は光検出部を備え、この光検出部で検出される可視光の強さに比例して出力電圧がその時々で変化する。この装置はまた、生成された出力電圧をタイマで供給して周期パルスの発行のトリガとする回路を備えている。
【0018】
米国特許第5,017,794号は、制御信号に応じて所定の時間サイクルで周期パルスを生成するタイマと、所定のサイクル内で制御信号を可変に生成する信号生成器とを備える装置を開示している。この信号生成器は光検出部を備え、この光検出部が所定サイクル部分で検出した光量に応じて制御信号の時間を変化させる。
【0019】
米国特許第6,154,139号は、赤外線または見通し線信号(line-of-sight signal)を用いて追跡環境内の対象物の位置検出方法及びシステムを開示しており、広域では高出力の無線周波数信号が用いられる。
【0020】
米国特許第6,104,295号には電子バンドタグと、ここにID情報を保存する方法が開示されている。
【0021】
米国特許第5,131,019号は、警報装置をセル方式の無線トランシーバにインタフェースで接続するシステムが開示している。
【0022】
米国特許第5,027,383号と第4,868,859号はともに、管理された相互通話方式の警報システムを開示している。
【0023】
米国特許第5,661,471号は、RF信号および非RF信号を用いた保護領域の緊急警報システムを開示している。
【0024】
米国特許第出願公開第2002/0059230号は、プレインストールされた入場管理システムに財産(asset)管理システムとして動作させるアドオン装置を開示している。この装置には既存のアクセス制御パネルと、ネットワークと、入場管理システムリーダや他のインフラストラクチャを用いることができる。リーダは特定の動産に取り付けられた動作タグからの周期的な信号を受信する。この動産が新たな位置に動いた場合、これに設けられた動作タグが信号を発信する(周期的な信号を連続した流れとして送信する)。この信号は最初に近くのリーダに検出される。リーダはこの信号から派生する情報を装置に送信し、この動産が現在その領域内にあることを示す状態に変化させる。
【0025】
米国特許第5,673,032号;第5,610,589号;第5,465,082号;第5,440,559号;第5,382,948号;第6,462,656号も本発明に関連する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
赤外線信号を用いるには多数の問題があった:(1)バッジが何かに覆われた場合に赤外線信号が遮断される、(2)各部屋に赤外線受信器を配備する必要があり、導入コストが増大することである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明の目的の1つは、追跡環境内で対象の位置を検出するとともにイベント通知を発生させる改良された方法及びシステムと、これに用いるバッジを提供することにある。
【0028】
この目的及び本発明の他の目的により、追跡環境内で対象の位置を検出する方法が提供される。この方法は、固有のバッジIDを含む間隔が短く低出力の狭域信号と、固有のバッジIDを含む間隔が長く高出力の広域信号とを送信可能なバッジを各対象用に提供するステップを備える。追跡環境には分散して受信器が配列される。この受信器の配列は、間隔が短く低出力の狭域信号と間隔が長く高出力の広域信号とを受信する1以上の受信器を含んでいる。この方法はさらに、各広域信号の検出に応じて固有のバッジIDを含む広域検出パケットを生成するステップと、各狭域信号の検出に応じて固有のバッジIDを含む狭域検出パケットを生成するステップと、前記狭域又は広域検出パケットに含まれる1以上の受信器の識別情報に基づいてバッジ及びこれを装着した対象物の位置を検出するステップとを備える。
【0029】
この信号は例えば無線周波数(RF)信号といった電磁気信号であり、1以上の受信器がRF受信器である。
【0030】
本発明の上記目的及び他の目的により、追跡環境内で対象の位置を検出する装置が提供される。このシステムは、各対象用に、固有のバッジIDを含み短い間隔で低出力の狭域信号と、固有のバッジIDを含み長い間隔で高出力の広域信号とを送信可能なバッジを備える。前記追跡環境内に複数の受信器を配列してなる受信器アセンブリが設けられる。この受信器の配列は、複数の狭域及び広域信号を受信する1以上の受信器を備える。この受信器アセンブリは、各広域信号の検出に応じて固有のバッジIDを含む広域検出パケットを生成し、各狭域信号の検出に応じて固有のバッジIDを含む狭域検出パケットを生成する。受信器アセンブリにはデータ通信コントローラが設けられており、広域及び狭域検出パケットを集積する。このコントローラには位置検出プロセッサが設けられており、集積された検出パケットを受信し、前記広域又は狭域検出パケットに含まれる1以上の受信器の識別情報に基づいてバッジ及びこれを装着した対象物の位置を検出する。
【0031】
この信号は例えば無線周波数(RF)信号といった電磁気信号であり、1以上の受信器がRF受信器である。
【0032】
各バッジは、RF信号を送信するRF送信部と、狭域及び広域信号の双方を制御可能に変調する単一のコントローラとを備える。
【0033】
この単一のコントローラはマイクロプロセッサ搭載コントローラである。
【0034】
前記受信器アセンブリは、1以上のRF受信器に接続され受信したRF信号を制御可能に復調するコレクタを備え、前記広域及び狭域検出パケットを取得する。
【0035】
このコレクタは、受信したRF信号を制御可能に復調する単一のマイクロプロセッサを備える。
【0036】
本発明の上記目的及び他の目的により、さらに、追跡環境内で対象の位置を検出する方法が提供される。この方法は、固有のバッジIDを含む概略見通し線信号(substantially line-of-sight signal)と、固有のバッジIDを含む非概略見通し線信号(substantially non-line-of-sight signal)とを送信可能なバッジを各対象に設けるステップを備える。追跡環境内には複数の受信器の配列が設けられる。この受信器の配列は、間隔の短い低出力で狭域の概略見通し線信号と、間隔が長い高出力で広域の非概略見通し線信号との双方を受信する第1の受信器セットと、第2の受信器セットとを備える。第2のセットの受信器はそれぞれ、概略見通し線信号を受信する。この方法はさらに、高出力の非概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む広域検出パケットを生成し、低出力の非概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む狭域検出パケットとを生成し、概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む区切範囲検出パケットを生成するステップを備える。各バッジとこれが装着された対象物の位置は、区切範囲、狭域、広域検出パケットに示される第1及び第2の受信器セットの識別情報により特定される。
【0037】
概略見通し線信号及び非見通し線信号は電磁信号である。
【0038】
非概略見通し線信号は無線周波数(RF)信号であり、前記第1のセットの受信器はそれぞれRF受信器である。
【0039】
概略見通し線信号は赤外線(IR)信号であり、第2のセットの受信器はそれぞれIR受信器である。
【0040】
さらに本発明の上記目的及び他の目的により、追跡環境内で対象の位置を検出するシステムが提供される。このシステムは、各対象用に、固有のバッジIDを含む概略見通し線信号と、固有のバッジIDを含む非概略見通し線信号とを送信可能なバッジを備える。前記追跡環境内に複数の受信器を配列してなる受信器アセンブリが設けられる。この受信器の配列は、複数の非概略見通し線信号を受信する第1の受信器セットを備える。この受信器アセンブリは、高出力の非概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む広域検出パケットと、低出力の非概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む狭域検出パケットとを生成する。受信器アレイはさらに、第2の受信器セットを備える。第2のセットの受信器はそれぞれ概略見通し線信号を受信する。この受信器アセンブリは、概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む区切範囲検出パケットを生成する。受信器アセンブリには、広域、狭域、区切範囲検出パケットを収集するデータ通信コントローラが設けられる。このコントローラには、収集した検出パケットを受け、広域、狭域、区切範囲検出パケットに含まれるバッジ用の第1及び第2の受信器セットの識別情報に基づきバッジ及びこれが装着された対象物の位置を検出する位置検出プロセッサが設けられている。
【0041】
概略見通し線信号及び非概略見通し線信号は電磁信号である。
【0042】
非概略見通し線信号は無線周波数(RF)信号であり、第1のセットの各受信器はRF受信器である。
【0043】
概略見通し線信号は赤外線(IR)信号であり、第2のセットの各受信器はIR受信器である。
【0044】
各バッジはRF信号を送信するRF送信部と、IR信号を送信するIR送信部と、固有のバッジIDを用いてRF及びIR信号を制御可能に変調する単一のコントローラとを備える。
【0045】
この単一のコントローラはマイクロプロセッサ搭載コントローラである。
【0046】
受信器アセンブリは、RF及びIR受信器に接続されたコレクタであって、RF及びIR信号を制御可能に復調して広域、狭域、区切範囲検出パケットを得るコレクタを備える。
【0047】
このコレクタは、受信したRF及びIR信号を制御可能に復調する単一のマイクロプロセッサを備える。
【0048】
さらに本発明の上記目的及び他の目的により、固有のバッジIDを含む概略見通し線信号と、固有のバッジIDを含む非概略見通し線信号とを送信可能なバッジが提供される。このバッジは間隔が長く高出力で広域な複数の非概略見通し線信号と、間隔が短く低出力で狭域な非概略見通し線信号とを含む非概略見通し線信号を送信する第1の送信部を備える。このバッジはさらに、複数の概略見通し線信号を送信する第2の送信部を備える。
【0049】
概略見通し線信号及び非概略見通し線信号は電磁信号である。
【0050】
非概略見通し線信号は無線周波数(RF)信号である。
【0051】
概略見通し線信号は赤外線(IR)信号である。
【0052】
第1の送信部はRF信号を送信するRF送信部を備える。第2の送信部はIR信号を送信するIR送信部を備える。バッジはさらに、固有のバッジIDを用いてRF及びIR信号を制御可能に変調する単一のコントローラを備える。
【0053】
この単一のコントローラはマイクロプロセッサ搭載コントローラである。
【0054】
本発明の上記目的及び他の目的、構成、効果は、本発明を実現するベストモードにかかる以下の詳細な説明及び添付図面により明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
図1及び図2を参照すると、追跡環境内で対象(すなわち、人物と物)の位置を検出するシステムが符号10で示されている。一般に、このシステムは赤外線及び無線周波数探知システムを組み合わせてなり、医療施設のみならず非医療施設にも適用される。このシステム10は、人物又は器材(すなわち対象)のリアルタイムな位置情報を提供する完全自動データ集積システムである。典型例では、的確な判断を下し適切な応答を行うべく天井及び/又は壁の内部で電話共用型配線でネットワーク接続された受信器を用いて情報が集められる。典型例では、システム10の要素は比較的シンプルでモジュール化される。
【0056】
一般にシステム10は複数のバッジを備えており、これらは符号12として示されている。各バッジ12はこの追跡環境内で追跡すべき対象に装着される。線14で示すように、各バッジは1又はそれ以上のデジタル符号化された赤外線(IR)の光を半球方向に放射する。好適には、デジタル符号化された赤外線光は、16ビットの固定IDと他のネットワーク情報が入った42ビットのパケットを含む。典型例では、この赤外線光の有効範囲は約15−18フィートである。この赤外線光は概略見通し線信号である。
【0057】
各バッジ12はまた、無線周波数(RF)信号52,53をアンテナ16から送信する。このRF信号52,53はRF送信部44で生成され2つの異なる電界強度を有する。低出力又は狭域のRF送信52はFCC(連邦通信委員会)の定めるデータ通信用の信号強度閾値より低く設定される。この構成によりバッジ12から短い間隔で、典型的には自動生成されたIR伝送14と交互に送信される。
【0058】
低出力RF信号はIRとほぼ同じ正確性を有するが、より強い信号である。低出力RF信号は特に、1)バッジを付けた人物が追跡エリアから出るのを監視する、2)費用をかけずに対象物の位置を知る“アイデア”を提供する、3)器材を隠して追跡エリアから出る人物を監視するのに有用となる。
【0059】
より高い出力のRF信号53が典型的には10秒以上の長い間隔で、“管理用”パルスとして生成される。このパルスはホストコンピュータにバッジの存在と、完全に機能することを通知する。この高出力RF信号53はまた、複合ボタンスイッチ42(バッジ12内)のいずれかが押された場合又は外部スイッチコネクタ又は入力49の状態変化があった場合に送信される。
【0060】
デジタル明滅式の赤外線光14及び無線周波数信号52,53は、バッジ内に登録されたバッジの識別データと、スイッチ状態変化と、バッテリ18の状態とを含んでいる。
【0061】
システム10はさらに、バッジの赤外線信号を受信しツイストペア配線22を介して符号化通信を伝送する複数の赤外線受信器20を含む受信器アセンブリを備えている。
【0062】
アンテナ16から送信される無線周波数信号52、53は、約100から200フィートの全方向レンジの受信器を備える無線周波数受信器26のアンテナ24に受信される。この無線周波数受信器26はバッジ又は送信機12から送信された符号化信号を電気信号に変換して1本のツイストペア配線28を介して送出する。
【0063】
配線28の信号は、配線22と同様に、受信器アセンブリにおいて入力データパケットを取得してバッファしシステム10の集信器へ送るマイクロプロセッサ搭載コレクタ30に受信される。このコレクタ30は受信器20、26で受信されたデータを大きなネットワーク用パケットへと集積する。このネットワーク用パケットはその後ツイストペア配線31を介して集信器32へ送られる。典型例では、コネクタ用のソフトウェアは集信器32から配線33を介してアップロードされる。典型例では、マイクロプロセッサ搭載コレクタ30は、受信器20や受信器26といった受信器を24個まで接続することができる。
【0064】
集信器32は一般に、コレクタ34といった1つのデイジーチェーンあるいは集信器32からの分岐線で連結された他のコレクタと同様に、コレクタ30をスキャンする。この場合、コレクタ34は赤外線やRFの他の受信器(図示せず)に接続されている。
【0065】
システム10はさらに、集信器32で集積したデータパケットを受信して処理する適切にプログラムされたホストコンピュータ36を備える。
【0066】
図2の左側を詳細に参照すると、各バッジ12は例えばリチウム3ボルト型のバッテリ18を備えている。バッジ12はまた、バッテリ18に接続されたバッテリセービング回路38と、モーションデテクタ40とを備え、バッジ12が動いたときにバッジ12から高周波のIR送信を行い、バッジ12が静止しているときは周波数を低くしてバッテリ寿命を保護するようにしている。
【0067】
各バッジ12はマニュアル操作可能な1以上の押しボタン42を備え、これによりマイクロプロセッサ搭載コントローラ46の制御下で、無線周波数送信部44から高出力広域信号53によりページ(page)要求したり警報を送信したりすることができる。
【0068】
各バッジ12はさらに1以上の外部スイッチコネクタ49を備えてもよく、これを用いてマイクロプロセッサ搭載コントローラ46の制御下で無線周波数送信部44から高出力広域信号53を送ることにより、ホストコンピュータ36に予めプログラムされた処理を実行させるトリガとして利用可能である。
【0069】
バッジ12からの赤外線送信は壁や床を通らないため位置特定に用いられる一方、無線周波数送信部44からコントローラ46の制御下で送信又は発信される無線周波数信号52は壁や床を通過する。無線周波数送信部44はまた、押しボタンスイッチ42又は外部スイッチコネクタ49が変化したらほぼ即座に、予め定められた処理により通常10秒以上の特定間隔で高出力かつ広域の管理信号53を発生し、ページ要求又は警報通知を行う。
【0070】
マイクロプロセッサ搭載コントローラ46はRF送信部44を制御し、予め設定された固有の識別コード(すなわちバッジID)を含むデータを変調して適切な強度に設定する。例えば、コントローラ46による無線周波数データ変調ルーチンは、押しボタンスイッチ42が押されている間又は外部スイッチコネクタ49の作動中はRF送信部44内の発振器をホールドする。好適には、RF送信部44はコントローラ46の制御下で周波数偏移符号化変調を用いている。
【0071】
同様に、バッジ12のIR送信部または発信部48もコントローラ46の制御下にあり、これにより送信部48からのIR伝送が変調される。例えば447.5kHzの信号でパルスに載せて搬送波を送信すると、送信部48のLEDが非常に早く明滅する(一般に120マイクロ秒)。
【0072】
RF受信器26は、電流ループ伝送信号技術を用いて信頼性を高めている。典型例では、標準のシールド無しのツイストペア電話型配線を用いると、接続するコレクタ30から受信器26を1,000フィートまで離すことができる。受信器26及び受信器20は防音タイルの上に設置され、あるいは壁や他の適切な場所に設置される。
【0073】
各バッジ12でコントローラ46により行われた変調は、マイクロプロセッサ搭載コレクタ30で復調される。各コレクタ30は、配線28、22で発生する信号の副搬送波を除去し、データを復調された連続データとして抽出する。コレクタ30のマイクロプロセッサはその後受信されたIDデータを復調する。これはその後上位側に送られ、特定の受信器26及び20がシステム10に組み込まれている場合、ホストコンピュータ36のソフトウェアにより、無線周波数受信器26といった無線周波数受信器からの信号か赤外線受信器20といった赤外線受信器から信号かが特定される。システム10はデータを受信した受信器のタイプのみならず、その位置まで知ることができる。
【0074】
典型例では、ホストコンピュータ36は適切にプログラムされている場合、押しボタンスイッチ42又は外部スイッチ動作によりバッジ12を付けた対象を検出するために最後に赤外線検知された位置を把握可能である。
【0075】
例えば、バスルームには赤外線受信器20を設置するのが困難であり、また受信器が見えると人々に不快感を与えるため、バスルームのような場所で人が押しボタン42を押すとホストコンピュータ36は最後に赤外線受信器が受信した記録を探す(通常はレストルームの外となる)。このようにして、押しボタン42を押した人物に適切なサービスが与えられる。
【0076】
上述のように、システムは位置検出すべき各対象用のバッジを備え、各バッジは概略見通し線信号及び非概略見通し線信号を発信又は送信する。好適な実施例においてこれらの信号はRFとIRである。IRの利点は2つある。1つは、受信及び送信器材のコストが低い。2つ目は、IRの利点はその高い見通し線特性である。この特徴を利用することにより、処理ソフトは信号が受信器のすぐ近く(見通し線又は概略見通し線内)にあると推定することができる。この推論を行うことにより正確な位置検出が可能となる。
【0077】
RFを用いることにより、バッジの内部押しボタンを動作させたとき又は外部スイッチの入力変化が検出されたときにバッジを見通し線に位置させる必要がなくなる。さらに、各部屋に受信器を設置する必要がなく、“スイッチ状態変更イベント”を受信するRF受信器は、FCC規則を遵守しRF器材のコストを下げたもので10、20、又は30の部屋毎に1つ設置すれば十分である。
【0078】
上述のように、システムは位置検出すべき各対象用のバッジを備え、各バッジは“スイッチ状態変更”イベントがあった場合にRF及びIR信号を発信する内部押しボタンスイッチ又は外部スイッチコネクタを備え、これにより各対象がシステムに複数のタイプの通知を発生する機構が提供される。
【0079】
IR信号が弱くなった場合、処理ソフトウェアは、最後に赤外線検知されたバッジの位置を蓄積しており、信号のRF要素が特定の“スイッチ状態変更”イベントを受信した場合用に予めプログラムされた命令を実行する。
【0080】
上述のように、本システムは位置検出すべき各対象用のバッジを備え、このバッジは双方の送信部又は発信部(RF発信器及びIR・LED)用の信号を実質的に発生させる単一のマイクロプロセッサを備える。このデータ符号化ルーチンは実質的に同じである。しかしながら、副搬送波用のサブルーチンは異なる。例えば、搬送波がONのパルスを発信した場合の447.5kHzの信号は、IR・LEDを非常に早く明滅させ(典型的には120マイクロ秒)、これに対しRFデータ変調ルーチンは搬送波(すなわち発振器)をこの期間中ONに維持する。この処理によりIR・LEDの衝撃係数が減りバッジ内のバッテリ寿命が延びる。
【0081】
マイクロプロセッサ搭載の受信側では、これと反対の処理が行われる。すなわち、複数の受信器と1つのマイクロプロセッサが設けられており、ここで信号から副搬送波が除去され復調されたシリアルデータが抽出される。受信器のマイクロプロセッサはその後受信IDを復調する。その後データが上位側に送られ、システム内に受信器が組み込まれている場合にソフトウェアによりRF又はIRからの信号から適切な情報のみが特定される。これはセットアップ時又はインストール時に設定される。この時点では、システムは(その位置とともに)受信器の種類の情報を得ている。
【0082】
このようにして、単一のマイクロプロセッサは異なる信号を同時あるいは交互に変調する。異なる媒体や副搬送波を検出する異なる受信器と、単一のマイクロプロセッサとが事実上独立した媒体データを復調する。データはその後何らデータルーチン要素の情報を持たずにシステム内を流れ、最終的に専門の判断を下すソフトウェアにより識別信号の出所の情報を有するメディアとなる。
【0083】
上述のように、この方法の実施例は、各対象物に固有のバッジIDを含む概略見通し線信号と、固有のバッジIDを含む非概略見通し線信号とを送信するバッジを設けるステップを含む。追跡環境内には分散して受信器が配列され、この受信器の配列は複数の非概略見通し線信号を受信する広域受信器と、複数の区切範囲受信器とを備える。各区切範囲受信器は概略見通し線信号を受信する。
【0084】
高出力で広域の非概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む広域検出信号が生成される。低出力の狭域の非概略見通し線信号の受信に応じて狭域検出パケットが生成される。この方法はさらに、概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む区切範囲検出パケットを生成するステップを含む。最後に、この方法は広域、狭域、区切範囲検出パケットに含まれるバッジの広域・区切範囲の受信器の識別情報に基づいて各バッジ及びこれを付した対象物の位置を特定するステップを含む。
【0085】
好適には、概略見通し線信号及び非概略見通し線信号は、赤外線信号や無線周波数信号といった電磁伝送である。
【0086】
IR及びRF信号はバッジの識別情報、押しボタンスイッチ、外部スイッチ状態、バッテリ状況データを含めて符号化される。本システムはさらに、IR又はRF受信器といった天井又は壁の受信器を備える。各RF受信器は符号化された高出力RF信号を第1の電気信号のセットに変換し、低出力RF信号を第2の電気信号のセットに変換する。各IR受信器は符号化されたIR信号を第3の電気信号のセットに変換する。そして、第1、第2及び第3の電気信号のセットはシステムのマイクロプロセッサ搭載復号器に送信される。探知方法及びシステムは、例えば病院やオフィスビルといった環境において対象物を探知するとともに、この対象物が様々なイベントを通知できるようにする。結果としての位置変化及び通知イベントは一般に人間によれば数日かかるプロセスを自動化し効率的にする。
【0087】
本発明の実施例を詳細に図示し説明したが、これらの実施例は本発明の考えられる形態をすべて開示すると解すべきではない。むしろ、本明細書で用いた用語は限定ではなく説明として用いたものであり、本発明の意図や目的を超えない範囲で様々な変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】図1は、本発明の方法及びシステムを示す全体図である。
【図2】図2は、本発明の方法及びシステムを示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
追跡環境内における対象の位置検出方法であって:
各対象に、固有のバッジIDを含む間隔が短く低出力の狭域信号と、固有のバッジIDを含む間隔が長く高出力の広域信号とを送信可能なバッジを設けるステップと;
前記追跡環境内に分散して受信器を配列するステップであって、前記受信器の配列が、間隔が短く低出力の狭域信号と間隔が長く高出力の広域信号とを受信する1以上の受信器を備えるステップと;
各広域信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む広域検出パケットを生成するステップと;
各狭域信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む狭域検出信号を生成するステップと;
前記狭域又は広域検出パケットに含まれる少なくとも1のバッジ用受信器の識別情報に基づいてバッジ及びこれが付された対象物の位置を特定するステップとを備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記信号は電磁信号であることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記信号が無線周波数(RF)信号であり前記1以上の受信器が1以上のRF受信器を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
追跡環境内における対象の位置検出システムであって:
各対象用の、固有のバッジIDを含む間隔が短く低出力の狭域信号と、固有のバッジIDを含む間隔が長く高出力の広域信号とを送信可能なバッジと;
前記追跡環境内に分散配置された受信器の配列を備える受信器アセンブリであって、前記受信器の配列が、間隔が短く低出力の狭域信号と間隔が長く高出力の広域信号とを受信し、各広域信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む広域検出パケットを生成し、各狭域信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む狭域検出信号を生成する受信器を備える受信器アセンブリと;
前記受信器アセンブリに設けられ前記広域及び狭域検出パケットを集積するデータ通信コントローラと;
前記コントローラに設けられ、前記集積された検出パケットを受信して、前記狭域又は広域検出パケットに含まれる1以上のバッジ用受信器の識別情報に基づいてバッジ及びこれが付された対象の位置を特定する位置検出プロセッサとを備えることを特徴とするシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムにおいて、前記信号が電磁信号であることを特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のシステムにおいて、前記信号が無線周波数(RF)信号であり、前記1以上の受信器が1以上のRF受信器を含むことを特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムにおいて、各バッジがRF信号を送信するRF送信部と、前記狭域及び広域信号の双方を固有のバッジIDとともに制御可能に変調する単一のコントローラとを備えることを特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムにおいて、前記単一のコントローラがマイクロプロセッサ搭載コントローラであることを特徴とするシステム。
【請求項9】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記受信器アセンブリが、前記1以上のRF受信器に設けられ受信したRF信号を制御可能に復調して前記広域及び狭域検出パケットを取得するコレクタを備えることを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムにおいて、前記コレクタが、前記受信したRF信号を制御可能に復調する単一のマイクロプロセッサを備えることを特徴とするシステム。
【請求項11】
追跡環境内における対象の位置検出方法であって:
各対象に、固有のバッジIDを含む概略見通し線信号(substantially line-or-sight signal)と、固有のバッジIDを含む非概略見通し線信号(substantially non-line-of-sight signal)とを送信可能なバッジを設けるステップと;
前記追跡環境内に分散して受信器を配列するステップであって、前記受信器の配列が:間隔が短く低出力で狭域の非概略見通し線信号及び間隔が長く高出力で広域の非概略見通し線信号の双方を受信する第1の受信器セットと;各々が前記概略見通し線信号を受信する第2の受信器セットとを備えるステップと;
高出力の非概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む広域検出パケットを生成するステップと;
低出力の非概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む狭域検出信号を生成するステップと;
各概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む区切範囲検出信号を生成するステップと;
前記狭域、広域又は区切範囲検出パケットに含まれるバッジ用の第1及び第2の受信器セットの識別情報に基づいてバッジ及びこれが付された対象の位置を特定するステップとを備えることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、前記概略見通し線信号及び非概略見通し線信号は電磁信号であることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法において、前記非概略見通し線信号は無線周波数(RF)信号であり、前記第1のセットの各受信器はRF受信器であることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、前記概略見通し線信号は赤外線(IR)信号であり、前記第2のセットの各受信器はIR受信器であることを特徴とする方法。
【請求項15】
追跡環境内における対象の位置検出システムであって:
各対象用の、固有のバッジIDを含む概略見通し線信号と、固有のバッジIDを含む非概略見通し線信号とを送信可能なバッジと;
前記追跡環境内に分散配置された受信器の配列を備える受信器アセンブリであって、前記受信器の配列が:複数の非概略見通し線信号を受信する受信器の第1のセットを備え、前記受信器アセンブリが高出力の非概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む広域検出パケットを生成し、低出力の概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む狭域検出パケットを生成し;前記受信器の配列がさらに第2の受信器セットを備え、この第2のセットの受信器はそれぞれ概略見通し線信号を受信し、この概略見通し線信号の受信に応じて固有のバッジIDを含む区切範囲検出パケットを生成する受信器アセンブリと;
前記受信器アセンブリに設けられ前記狭域、広域又は区切範囲検出パケットを集積するデータ通信コントローラと;
前記コントローラに設けられ、前記集積された検出パケットを受信して、前記狭域、広域又は区切範囲検出パケットに含まれるバッジ用の第1及び第2の受信器セットの識別情報に基づいてバッジ及びこれが付された対象の位置を特定する位置検出プロセッサとを備えることを特徴とするシステム。
【請求項16】
請求項15に記載のシステムにおいて、前記概略見通し線信号及び非概略見通し線信号は電磁信号であることを特徴とするシステム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムにおいて、前記非概略見通し線信号は無線周波数(RF)信号であり、前記第1のセットの各受信器はRF受信器であることを特徴とするシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムにおいて、前記概略見通し線信号は赤外線(IR)信号であり、前記第2のセットの各受信器はIR受信器であることを特徴とするシステム。
【請求項19】
請求項18に記載のシステムにおいて、各バッジが、RF信号を送信するRF送信部と、IR信号を送信するIR送信部と、前記RF及びIR信号を固有のバッジIDとともに制御可能に変調する単一のコントローラとを備えることを特徴とするシステム。
【請求項20】
請求項19に記載のシステムにおいて、前記単一のコントローラがマイクロプロセッサ搭載コントローラであることを特徴とするシステム。
【請求項21】
請求項18に記載のシステムにおいて、前記受信器アセンブリが、前記RF及びIR受信器に接続され受信したRF及びIR信号を制御可能に復調して前記広域、狭域及び区切範囲検出パケットを取得するコレクタを備えることを特徴とするシステム。
【請求項22】
請求項21に記載のシステムにおいて、前記コレクタが前記受信したRF及びIR信号を制御可能に復調する単一のマイクロプロセッサを備えることを特徴とするシステム。
【請求項23】
固有のバッジIDを含む概略見通し線信号と、固有のバッジIDを含む非概略見通し線信号とを送信可能なバッジであって:
間隔が長く高出力で広域の非概略見通し線信号と間隔が短く低出力で狭域の非概略見通し線信号を含む複数の非概略見通し線信号を送信する第1の送信部と;
複数の概略見通し線信号を送信する第2の送信部とを備えることを特徴とするバッジ。
【請求項24】
請求項23に記載のバッジにおいて、前記概略見通し線信号と非見通し線信号は電磁信号であることを特徴とするバッジ。
【請求項25】
請求項24に記載のバッジにおいて、前記非概略見通し線信号は無線周波数(RF)信号であることを特徴とするバッジ。
【請求項26】
請求項25に記載のバッジにおいて、前記概略見通し線信号は赤外線(IR)信号であることを特徴とするバッジ。
【請求項27】
請求項26に記載のバッジにおいて、前記第1の送信部はRF信号を送信するRF送信部を備え、前記第2の送信部はIR信号を送信するIR送信部を備え、前記バッジがさらに前記RF及びIR信号を固有のバッジIDとともに制御可能に復調する単一のコントローラを備えることを特徴とするバッジ。
【請求項28】
請求項27に記載のバッジにおいて、前記単一のコントローラはマイクロプロセッサ搭載コントローラであることを特徴とするバッジ。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−520905(P2006−520905A)
【公表日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507375(P2006−507375)
【出願日】平成16年3月19日(2004.3.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/008464
【国際公開番号】WO2004/086287
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(505330262)バーサス テクノロジー,インク. (1)
【Fターム(参考)】