説明

送信機及びプログラムを記憶した記憶媒体

【課題】 2RF対応の送信機において、送信スプリアスを防止すると共に、シンセサイザ部の誤動作を防止し、さらに小型化、低価格化を実現する。
【解決手段】 送信周波数の異なる2つの無線部にそれぞれ設けられQPSK変調波をミキサで周波数変換するためのローカル信号floaを得るためのPLL回路構成されたシンセサイザ部において、VCO13の周波数制御端子のインピーダンスを可変する可変位相器17を設け、この可変位相器17を他方の無線部からの干渉波に対してハイインピーダンスとなるように位相制御信号により制御する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動通信システムの無線基地局等で用いられ異なる搬送波周波数の2つの送信波を出力する送信機及びそれに用いられるプログラムを記憶した記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の2キャリア対応の送信機は、それぞれ異なる周波数で送信を行う2つの無線部を有しており、各無線部はベースバンド部、変調器、ミキサ、PLL回路からなるシンセサイザ部、増幅器等で構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成された2キャリア対応の送信機において、第1の無線部の送信波が、送信機内のストリップラインや空間を介して第2の無線部のシンセサイザ部に入力されると、この送信波が第2の無線部のシンセサイザ部を構成するPLL回路のVCO(電圧制御発振器)に用いられている発振トランジスタで増幅されて帰還されるため、PLL回路の誤作動を生じるという問題があった。
【0004】また、第2の無線部のシンセサイザ部に入力された送信波は、シンセサイザ部から出力され、第2の無線部の送信波のスプリアスとして出力される。また、第2の無線部が出力する送信波もまた同様に第1の無線部の送信波のスプリアスとして出力されるという問題があった。
【0005】また、従来は干渉を抑止するためにシールドケースで2つの無線部の各シンセサイザ部を覆っているが、シールドケースを実装するために大きなスペースを必要とするという問題があった。
【0006】本発明は上記の問題を解決するためになされたもので、干渉波を抑圧し、送信スプリアスの防止、PLLの誤作動の防止、ハードウエアの小型化、低価格化を図ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明による送信機においては、第1の周波数指定信号で指定された周波数の信号を出力する第1のPLL手段と、所定の変調方式で変調された第1の信号を第1のPLL手段の出力で第1の周波数の信号に変換して出力する第1の変換手段と、第2の周波数指定信号で指定された周波数の信号を出力する第2のPLL手段と、所定の変調方式で変調された第2の信号を第2のPLL手段の出力で第2の周波数の信号に変換して出力する第2の変換手段と、第1のPLL手段を構成する第1の電圧制御発振器の周波数制御電圧が入力される制御端子の高周波インピーダンスを第1の位相制御信号に応じて制御する第1の制御手段と、第2のPLL手段を構成する第2の電圧制御発振器の周波数制御電圧が入力される制御端子の高周波インピーダンスを第2の位相制御信号に応じて制御する第2の制御手段とを設けている。
【0008】また、本発明による記憶媒体においては、第1の周波数指定信号で指定された周波数の信号を出力する第1のPLL処理と、所定の変調方式で変調された周波数の第1の信号を第1のPLL処理の出力で第1の周波数の信号に変換して出力する第1の変換処理と、第2の周波数指定信号で指定された周波数の信号を出力する第2のPLL処理と、所定の変調方式で変調された周波数の第2の信号を第2のPLL処理の出力で第2の周波数の信号に変換して出力する第2の変換処理と、第1のPLL処理を行うPLL回路を構成する第1の電圧制御発振器の周波数制御電圧が入力される制御端子の高周波インピーダンスを第1の位相制御信号に応じて制御する第1の制御処理と、第2のPLL処理を行うPLL回路を構成する第2の電圧制御発振器の周波数制御電圧が入力される制御端子の高周波インピーダンスを第2の位相制御信号に応じて制御する第2の制御処理とを実行するためのプログラムを記憶している。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1は本発明の実施の形態による2キャリア(以下、2RF)対応の送信機の構成を示すブロック図である。図1において、送信機1は、上位装置から伝送路10を介して送られてくる無線機情報を入力とし、この無線機情報からベースバンド信号と周波数指定信号と位相制御信号を生成する制御部2と、ベースバンド信号を入力として異なる搬送周波数の送信波を出力する2つの無線部3A、3Bから構成される。各無線部3A、3Bは異なる2RFの送信波fa,fbを生成して出力する。
【0010】無線部3Aは、制御部2からのベースバンド信号をI信号、Q信号に変換して出力するベースバンド部4Aと、制御部2からの周波数指定信号により固定周波数のIF信号fiを出力するシンセサイザ部5Aと、I,Q信号とIF信号fiを直交変調し、π/4シフトQPSK変調のかかった変調波fi’を出力する変調器6Aと、制御部2からの周波数指定信号により送信周波数を任意に設定し、且つ制御部2からの位相制御信号により干渉波を抑圧するローカル信号floaを生成するシンセサイザ部7Aと、変調波fi’とローカル信号floaを周波数変換して送信波faを生成するミキサ8Aと、送信波faを増幅する増幅部9Aから構成される。無線部3Bは、無線部3Aと同様に構成されている。
【0011】制御部2は、上位装置から伝送路10を介して送られてくる無線機情報を2RF分のベースバンド信号とシンセサイザ制御信号とに分離する分離部11と、分離部11からのシンセサイザ制御信号から周波数指定信号と位相制御信号を生成してシンセサイザ制御部7A、7Bへ出力すると共に、周波数指定信号をシンセサイザ部5A、5Bへ出力するシンセサイザ制御部12A、12Bで構成される。
【0012】図2はシンセサイザ部7Aの構成例を示すブロック図である。シンセサイザ部7Aは、周波数制御電圧によって発振周波数が変化するVCO13と、基準周波数を発振する水晶発振器14と、周波数指定信号に応じて、水晶発振器14からの基準周波数とVCO13の発振出力とを位相比較し、比較結果に応じた周波数制御電圧を生成する位相比較部15と、周波数制御電圧から不要周波数成分を取り除き直流電圧を生成するLPF16と、制御部2からの位相制御信号に応じてVCO13の周波数制御端子のインピーダンスを変える可変位相器17等によりPLL回路に構成されている。シンセサイザ部7Bも同様にPLL回路に構成されている。また、シンセサイザ部5A、5Bは、図2の可変位相器17を除いたPLL回路構成となっている。
【0013】図3は可変位相器17の構成例を示す図である。可変位相器17は、上記位相制御信号に対応した端子19、20、21のいずれかに導通させるスイッチ18と、VCO13の周波数制御端子のインピーダンスに対し位相の変化量を調節する長さの異なるストリップライン22、23、24から構成される。
【0014】図4は本実施の形態の適用例としてのハーフレートディジタル移動通信システムの構成を示すブロック図である。図4において、本実施の形態による送信機1は、一般に無線基地局25内の送受信機28の送信部として用いられる。この無線基地局25は、アンテナ26、合成分配部27、複数の送受信機28から構成され、複数の携帯無線機29A、29BとRCR STDに準拠した無線インターフェースを介して通話することが可能となっている。また、1つの送信機1に2つの無線部3A、3Bを有しているため、送信機1は1台で最大12台分のハーフレートモードの携帯無線機29の音声信号を同時に処理することができる。
【0015】図5は送信周波数と位相制御信号の関係を示すグラフ、図6はVCO13の周波数制御端子のインピーダンスと干渉波レベルの関係を示すグラフである。
【0016】次に、上記構成による動作について説明する。送信機1の無線部3Aが携帯無線機29Aへ送信を行う場合、無線部3Aは、シンセサイザ制御部12Aから出力される周波数指定信号によって、所定の送信波faを生成する。
【0017】また、本実施の形態の送信機1は、シンセサイザ部7Aが出力するローカル信号floaを受信機と共有化するため、ミキサ8Aによりローカル信号floaと変調波fi’を周波数変換(fa=floa−fi’)することによって送信波faを生成するミックスダウン方式を採用している。送信周波数faに関しては、シンセサイザ部7Aから出力されるローカル信号floaをシステム運用パラメータに応じて切り替えることにより、任意の送信波faを指定することができる。無線部3Bについてもまた同様である。
【0018】次に、可変位相器17の動作を説明する。可変位相器17は、図3のように長さの異なるストリップライン22、23、24を切り替えることによりVCO13の周波数制御端子の位相を制御するものである。即ち、LPF16側から見たVCO13の高周波インピーダンスが、X+jYからX’+jY’(X<X’,Y<Y’)へ変化する。そのため、予め運用周波数に対応したストリップライン22、23、24を用意しておく。
【0019】スイッチ18は、図5において、位相制御信号がαVのとき端子19、βVのとき端子20、γVのとき端子21に切り替わる。スイッチ18を切り替えると、VCO13の周波数制御端子の高周波インピーダンスは干渉波の周波数に対してハイインピーダンスへ変化する。インピーダンスが大きいほど干渉波がVCO13の周波数制御端子で反射するため、干渉波の入力レベルを低く抑えることができる。
【0020】次に、送信機1の動作を説明する。まず、無線部3Aのみが周波数faで携帯無線機29Aへ送信を行う場合を説明する。上位装置から伝送路10を介して送られた無線機情報は、分離部11でベースバンド信号とシンセサイザ制御信号に分離され、ベースバンド信号はベースバンド部4Aへ、シンセサイザ制御信号はシンセサイザ制御部12Aへ出力される。ベースバンド部4Aは、ベースバンド信号をI,Q信号に変換し、変調器6Aへ出力する。
【0021】このときシンセサイザ制御部12Aは、シンセサイザ部5Aが周波数fiを出力し、シンセサイザ部7Aが周波数floaを出力するように、それぞれの位相比較部15に周波数指定信号を供給する。
【0022】シンセサイザ部5A、7Aの各位相比較部15は、周波数指定信号に応じて水晶発振器14から出力される基準周波数とVCO13の発振周波数の位相とを比較し、VCO13の発振周波数を制御するための周波数制御電圧を出力する。この周波数制御電圧はLPF16により直流電圧に変換され、VCO13に入力される。
【0023】上記周波数制御電圧に基づいてシンセサイザ部5AのVCO13はIF信号fiを出力し、シンセサイザ部7AのVCO13はローカル信号floaを出力する。変調器6Aは、I,Q信号とIF信号fiを直交変調し変調波fi’を出力する。変調波fi’は、シンセサイザ部7Aからのローカル信号floaとミキサ8Aで周波数変換(fa=floa−fi’)され、送信波faを生成する。この送信波faは、増幅部9Aで所定のレベルに増幅され携帯無線機29Aへ送信される。
【0024】このとき可変位相器17のスイッチ18は、無線部3Bが動作していないため、初期設定である端子19に設定されている。
【0025】さらに、無線部3Bが周波数fbで携帯無線機29Bへ送信を始める場合もまた無線部3Aと同様の動作を行い、携帯無線機29Bへ送信を行う。
【0026】シンセサイザ制御部12Aは、図5の送信周波数と位相制御信号の関係から、他方の無線部3Bの送信周波数がfp以下のときαV、fp〜fqのときβV、fq以上のときγVの位相制御信号を可変位相器17へ出力する。
【0027】図6のように、送信波fbがスケル値fp−fq間にある場合、シンセサイザ制御部12Aは、無線部3Aの可変位相器17へ電圧βVの位相制御信号を供給する。可変位相器17は、βVの位相制御信号によってスイッチ18を端子20へ切り替える。
【0028】同様に、シンセサイザ制御部12Bは、送信波faがfp以下であることから、無線部3Bの可変位相器17へ電圧αVの位相制御信号を出力する。初期設定が端子19であるので、無線部3Bのスイッチ18は端子19のままとなる。
【0029】さらに別の例として、送信機1の送信周波数がダイナミックに変化した場合においても、上記と同様にして相手の運用周波数に対応するように可変位相器17が動作する。
【0030】尚、本実施の形態では、3種類の長さのストリップライン22、23、24を用いたが、4種類、5種類──とストリップラインの数を増やすことにより他段階の切り替えができる。これによりVCO13の周波数制御端子のインピーダンスの変化量が増えるので、さらに広帯域化の送受信機にも対応できる。
【0031】図7、図8は可変位相器の他の構成例を示すものである。図7(a)はハイブリット反射型位相器30に構成した例を示すもので、ハイブリッド回路31、可変容量ダイオード32及びコンデンサ、インダクタンス等により図示のように構成される。図7(b)はハイブリット反射型位相器30による周波数制御端子のインピーダンスを示す。
【0032】図8(a)は可変容量ダイオード32の干渉波の周波数と位相制御電圧の関係を示し、同図(b)は可変容量ダイオード32と位相制御電圧の関係を示し、同図(c)は可変容量ダイオード32の容量と位相の関係を示す。
【0033】このようなハイブリット反射型位相器30は、位相制御信号により位相の変動を任意に制御できるので、より他段階での位相制御が可能である。例として、周波数fの干渉波が入力される場合、シンセサイザ制御部12Aは、図8(a)の干渉波の周波数と位相制御信号の関係より、位相制御信号sVをハイブリット反射型位相器30へ出力する。
【0034】可変容量ダイオード32の容量は、図8(b)のように入力された位相制御信号sVから位相制御信号と可変容量ダイオード32の容量の関係により、tPFとなる。可変容量ダイオード32の容量がtPFとなることにより、図8(c)の可変容量ダイオード32の容量と位相の関係から位相がθ変動する。従って、干渉波に対するVCO13の高周波インピーダンスをハイインピーダンスに近づけることができる。
【0035】以上のように、本実施の形態によれば、VCO13の周波数制御端子の前に設けられた可変位相器17が、VCO13の周波数制御端子の高周波インピーダンスが干渉波に対してハイインピーダンスになるように周波数制御電圧の位相を変動させることにより、VCO13に入力される干渉波を抑圧し、送信スプリアスを防止することができる。
【0036】また、VCO13に入力された干渉波が発振トランジスタで増幅され、本来の発信周波数と同等レベルの干渉波が位相比較部15に入力されることにより、位相比較部15で基準周波数と発信周波数の位相とを比較する際に、誤作動を起こすことを防止することができる。
【0037】尚、従来の2RFの送信機1では、可変位相器17が無いため、前述したように、無線部3Aと無線部3Bが、それぞれ異なる周波数で送信を行っていることから、無線部3Aの送信波faが、送信機1内のストリップラインや空間を介して無線部3Bのシンセサイザ部7Bに入力され、この入力された送信波faは、VCO13に用いられている発振トランジスタにより増幅されて位相比較部15に帰還されて位相比較部15の誤作動を生じる。また、シンセサイザ部7Bに入力された送信波faは、シンセサイザ部7Bから出力され、無線部3Bの送信波fbのスプリアスとして出力される。無線部3Bが出力する送信波fbもまた同様に無線部3Aの送信波faのスプリアスとして出力されるという問題があったものである。
【0038】さらに本実施の形態によれば、従来、干渉波を防止するためにシンセサイザ部7A、7Bを覆っていたシャーシを省略できるため、ハードウェアの小型化、低価格化を実現することができる。
【0039】尚、図1の実施の形態はハードウェア構成することもできるが、各部を制御するCPUとメモリとによるコンピュータシステムに構成する場合、上記メモリは本発明によるプログラムを記憶した記憶媒体を構成することになる。この記憶媒体には前述した動作を実行するためのプログラムが記憶される。このような記憶媒体としては、半導体記憶装置、光磁気ディスク、光ディスク磁気記録媒体等を用いることができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、各無線部において変調波を周波数変換するためのシンセサイザ部等のPLL手段におけるVCOの周波数制御端子の高周波インピーダンスを可変するように構成したことにより、送信スプリアスを防止することができると共に、シンセサイザ部の誤動作を防止することができ、さらに装置の小型化、低価格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による送信機の構成を示すブロック図である。
【図2】シンセサイザ部の構成例を示すブロック図である。
【図3】可変位相器の構成例を示す構成図である。
【図4】本発明を適用し得る移動無線システムの構成を示すブロック図である。
【図5】送信周波数と位相制御信号の関係を示す特性図である。
【図6】VCOの周波数制御端子のインピーダンスと干渉波の入力レベルの関係を示す特性図である。
【図7】ハイブリッド反射型位相器の構成図及びその周波数制御端子のインピーダンスを示す特性図である。
【図8】干渉波、位相制御信号、可変容量ダイオードの容量等の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 送信機
2 制御部
3A、3B 無線部
4A、4B ベースバンド部
5A、5B、7A、7B シンセサイザ部
6A、6B 変調器
8A、8B ミキサ
9A、9B 増幅器
10 伝送路
11 分離部
12A、12B シンセサイザ制御部
13 VCO
14 水晶発振器
15 位相比較部
16 LPF
17 可変位相器
18 スイッチ
19、20、21 端子
22、23、24 ストリップライン
30 ハイブリッド反射型位相器

【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の周波数指定信号で指定された周波数の信号を出力する第1のPLL手段と、所定の変調方式で変調された第1の信号を前記第1のPLL手段の出力で第1の周波数の信号に変換して出力する第1の変換手段と、第2の周波数指定信号で指定された周波数の信号を出力する第2のPLL手段と、所定の変調方式で変調された第2の信号を前記第2のPLL手段の出力で第2の周波数の信号に変換して出力する第2の変換手段と、前記第1のPLL手段を構成する第1の電圧制御発振器の周波数制御電圧が入力される制御端子の高周波インピーダンスを第1の位相制御信号に応じて制御する第1の制御手段と、前記第2のPLL手段を構成する第2の電圧制御発振器の周波数制御電圧が入力される制御端子の高周波インピーダンスを第2の位相制御信号に応じて制御する第2の制御手段とを設けたことを特徴とする送信機。
【請求項2】 前記第1の制御手段は、前記第1の電圧制御発振器に入力される前記第2の変換手段からの干渉波に対してハイインピーダンスとなるように前記周波数制御電圧の位相を制御し、前記第2の制御手段は、前記第2の電圧制御発振器に入力される前記第1の変換手段からの干渉波に対してハイインピーダンスとなるように前記周波数制御電圧の位相を制御することを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項3】 前記第1、第2の制御手段は、前記周波数制御電圧が入力される複数のストリップラインを前記第1、第2の位相制御信号に応じて選択的に切り替えるようにそれぞれ構成されていることを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項4】 前記第1、第2の制御手段は、それぞれハイブリッド反射型位相器に構成されていることを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項5】 前記所定の変調方式はQPSK変調であることを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項6】 第1の周波数指定信号で指定された周波数の信号を出力する第1のPLL処理と、所定の変調方式で変調された周波数の第1の信号を前記第1のPLL処理の出力で第1の周波数の信号に変換して出力する第1の変換処理と、第2の周波数指定信号で指定された周波数の信号を出力する第2のPLL処理と、所定の変調方式で変調された周波数の第2の信号を前記第2のPLL処理の出力で第2の周波数の信号に変換して出力する第2の変換処理と、前記第1のPLL処理を行うPLL回路を構成する第1の電圧制御発振器の周波数制御電圧が入力される制御端子の高周波インピーダンスを第1の位相制御信号に応じて制御する第1の制御処理と、前記第2のPLL処理を行うPLL回路を構成する第2の電圧制御発振器の周波数制御電圧が入力される制御端子の高周波インピーダンスを第2の位相制御信号に応じて制御する第2の制御処理とを実行するためのプログラムを記憶した記憶媒体。
【請求項7】 前記第1の制御処理は、前記第1の電圧制御発振器に入力される前記第2の変換処理による干渉波に対してハイインピーダンスとなるように前記周波数制御電圧の位相を制御し、前記第2の制御処理は、前記第2の電圧制御発振器に入力される前記第1の変換処理による干渉波に対してハイインピーダンスとなるように前記周波数制御電圧の位相を制御することを特徴とする請求項6記載のプログラムを記憶した記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2001−119443(P2001−119443A)
【公開日】平成13年4月27日(2001.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−298502
【出願日】平成11年10月20日(1999.10.20)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】