説明

送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、通信システム

【課題】共通の伝送パイプ数が設定された相手機器との間で、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される送信装置、受信装置において、状況に応じて適切な伝送パイプ数を選択できるようにする。
【解決手段】送信装置は、サラウンドセッティングやスピーカセッティング等に応じて伝送パイプ数を可変設定するようにする。これにより状況に応じた効率的なパイプ数で通信を行う。受信装置は、通信接続を確立させる際、最新の(前回の)伝送パイプ数の設定状態で接続試行を実行することで、迅速に接続を確立できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、通信システムに関し、共通の伝送パイプ数が設定されることで、伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式により通信が行われるものに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】特開2010−281989号公報
【特許文献2】特開2009−60370号公報
【背景技術】
【0003】
音声再生の分野においては、従来のCD(Compact Disc)のような2チャンネル(ステレオ)から、DVD(Digital Versatile Disc),BD(Blu-ray Disc(登録商標))に見られる5.1チャンネル,7.1チャンネルのようなマルチチャンネル化が進んでいる。
それに伴い、再生システムにおけるスピーカの設置本数や、AVアンプなどによる音場設定、再生ストリーム自体のチャンネル数などに応じて、さまざまなチャンネル数での音声再生が行われている。
【0004】
また、機器間の配線の煩わしさから、音声データの送受信の無線化も進んでいるが、多チャンネル化に応じて無線の音声データ送受信も多チャンネル化が進んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、共通の伝送パイプ数が設定されることで、伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される無線通信方式がある。
このような通信方式では、予め送信側と受信側の機器で伝送パイプ数を固定的に設定して機器設計がなされる。
【0006】
例えば、ヘッドホンと再生装置で音声信号を無線伝送するシステムを考えると、この場合、音声信号の伝送は2チャンネルでよい。
伝送パイプは1パイプで2チャンネルに対応する方式であるとすると、その場合、再生装置(送信装置)とヘッドホン(受信装置)では、1パイプの設定、つまりパイプ数=1の場合のパケットフォーマットで無線通信設計がなされる。
【0007】
このようにチャンネル数が固定の場合には問題ないが、上記のように近年チャンネル数の多様化や、各種の機器への無線通信の応用という状況が生じている。
そのような状況下、伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信が行われる方式において、より適切な通信動作が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本技術の送信装置は、共通の伝送パイプ数が設定された相手機器との間で、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式により、相手機器に対してデータ送信を行う通信部と、上記伝送パイプ数を可変設定するパイプ数設定部と、上記通信部に、上記パイプ数設定部で設定された伝送パイプ数による送信動作を実行させる通信制御部とを備える。
また、上記通信部が、或る伝送パイプ数によるデータ送信を行っている際に、上記パイプ数設定部により伝送パイプ数設定が切り換えられる場合、上記通信制御部は、上記通信部から上記相手機器に対して、切換後の新たな伝送パイプ数を通知させ、該通知後に、上記通信部に新たな伝送パイプ数による送信動作を実行させる。
【0009】
本技術の受信装置は、共通の伝送パイプ数が設定された相手機器との間で、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式により、相手機器から送信されてくるデータの受信を行う通信部と、最新の通信接続時の伝送パイプ数を記憶する記憶部と、通信接続を確立させる際、上記通信部に、上記記憶部に記憶されている最新の伝送パイプ数の設定状態で接続試行を実行させる通信制御部とを備える。
また上記記憶部は、上記相手機器から、切換後の新たな伝送パイプ数が通知された場合、通知された伝送パイプ数を記憶し、上記通信制御部は、通信接続が切断されたことに応じて、上記通信部に、上記記憶部に記憶されている上記通知された伝送パイプ数の設定状態で接続試行を実行させる。
【0010】
本技術の送信方法は、共通の伝送パイプ数が設定された相手機器との間で、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式において、上記伝送パイプ数を可変設定するパイプ数設定ステップと、上記パイプ数設定ステップで設定された伝送パイプ数により、相手機器との通信接続を確立し、データ送信を行う送信ステップとを備える。
本技術の受信方法は、共通の伝送パイプ数が設定された相手機器との間で、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式により、相手機器から送信されてくるデータの受信を行う受信方法として、最新の通信接続時の伝送パイプ数を記憶する記憶ステップと、新たに通信接続を確立させる際、上記記憶ステップで記憶した最新の伝送パイプ数の設定状態で接続試行を行う接続試行ステップとを備える。
【0011】
このような本技術では、送信装置(親機)と受信装置(子機)の間の通信における伝送パイプ数を、状況に応じて変化させることができる。これにより状況に応じた適切な通信動作が可能となる。一方で、親機側で伝送パイプ数を切り換えると、子機側との通信が不能となる。そこで、子機側は例えば最初の接続試行の際には最新の伝送パイプ数の設定で接続試行する。また通信中に親機がパイプ数設定を変更する場合は、予め子機に変更するパイプ数を通知する。そして子機は通信切断をトリガとして、通知された伝送パイプ数で接続試行を行う。これらにより、パイプ数の変更の可能性に対応して効率的に接続確立ができるようにする。
【発明の効果】
【0012】
本技術によれば、共通の伝送パイプ数が設定された相手機器との間で、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式を用いる送信装置と受信装置の間で、状況に応じて適切な伝送パイプ数を設定できるようになり、効率的な通信が可能となる。例えば消費電力の低減、通信リソースの消費の適正化などが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施の形態の通信システムの説明図である。
【図2】実施の形態の通信方式のパイプの説明図である。
【図3】実施の形態のコンテンツ送信装置のブロック図である。
【図4】実施の形態の再生出力装置のブロック図である。
【図5】実施の形態のコンテンツ送信装置、再生出力装置の機能ブロックの説明図である。
【図6】実施の形態の通信接続確立手順の説明図である。
【図7】実施の形態の親機の電源オンからSyncまでの処理のフローチャートである。
【図8】実施の形態の子機の電源オンからSyncまでの処理のフローチャートである。
【図9】実施の形態の親機のパイプ数変更時の処理のフローチャートである。
【図10】実施の形態の子機のパイプ数変更時の処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本技術の実施の形態について次の順序で説明する。なお、本技術の送信装置の例としてコンテンツ送信装置(親機)を挙げ、また受信装置の例として再生出力装置(子機)を挙げて説明する。
<1.実施の形態の通信システム>
<2.コンテンツ送信装置の構成>
<3.再生出力装置の構成>
<4.機能構成>
<5.通信接続シーケンス>
<6.電源オンからSyncまでの処理>
<7.パイプ数変更時の処理>
【0015】
<1.実施の形態の通信システム>

実施の形態の通信システムは、図1に示すように、親機としてのコンテンツ送信装置1と子機としての再生出力装置2から成る。
コンテンツ送信装置1は、例えば音楽コンテンツ等の音声ストリームデータを再生出力装置2に対して例えば2.4GHz帯、又は5.8GHz帯を用いて無線送信する。
再生出力装置2は、コンテンツ送信装置1から送信されてくる音声ストリームデータを受信する。そして受信した音声ストリームデータをスピーカ出力する等して、ユーザに再生音声(音楽等)を聴取させる。
なお、図1では1つの再生出力装置2を示しているが、1つの親機(コンテンツ送信装置1)から音声ストリームデータを送信される子機(再生出力装置2)は、複数の場合もある。
【0016】
コンテンツ送信装置1、再生出力装置2は、それぞれ具体的には多様な機器が想定される。コンテンツ送信装置1としては、オーディオプレーヤ、CD/DVD/BDプレーヤ、AVアンプ装置、放送受信装置、パーソナルコンピュータなどであって、即ち何らかのオーディオソースからの音声ストリームデータを送信出力できる機器であればよい。
また再生出力装置2としては、AVアンプ、オーディオコンポ等のようなオーディオ信号出力装置、サラウンドスピーカー群等のスピーカシステム、ヘッドホン装置、イヤホン装置等、受信した音声ストリームデータをユーザに音声として出力する機器であればよい。
コンテンツ送信装置1および再生出力装置2は、同一の部屋の中に配置されていてもよく、異なる部屋に分かれて配置されていてもよい。
【0017】
この通信システムでは、送信側と受信側で共通の伝送パイプ数が設定された場合に、その両者間で設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式で、ストリームデータ等の通信が行われる。
本例の場合、1つの伝送パイプ(以下、単に「パイプ」ともいう)とは、例えば音声ストリームデータの2チャンネル分のデータを送信できる単位である。
通信の際に最大4つのパイプまでを選択できるとすると、最大8チャンネルの音声ストリームデータの無線伝送系を構築できる。
【0018】
この通信方式は、パイプ数に応じて、送信パケットフォーマット(データ構成)を変更する。従って送信側と受信側で共通の伝送パイプ数が設定されている場合のみ、その両者間でパケットフォーマットが一致し、データ送受信が可能となる。
【0019】
図2では矢印Pを1つのパイプとして示しているが、例えば図2(a)では、コンテンツ送信装置1でパイプ数=4、再生出力装置2でパイプ数=4と設定し、両者がパイプ数=4のパケットフォーマットでの通信を行うことで、最大8チャンネルの音声ストリームデータの伝送が可能とされているシステム例である。
また図2(b)では、コンテンツ送信装置1でパイプ数=2、再生出力装置2でパイプ数=2と設定し、両者がパイプ数=2のパケットフォーマットでの通信を行うことで、最大4チャンネルの音声ストリームデータの伝送が可能とされているシステム例である。
これらに対し、図2(c)は、コンテンツ送信装置1はパイプ数=3と設定された機器であり、再生出力装置2はパイプ数=2と設定された機器であるとしている。この場合、両者は互いに通信相手として他方を認識できず、音声ストリームデータの送受信はできない。
【0020】
従前、このような通信方式では、親機と子機の間で実行する可能性のある最大のチャンネル数にあわせて、予めパイプ数を固定しており、パイプ数を変更するということは想定されていない。
例えば親機と子機が、5.1チャンネルオーディオサラウンドシステムとしての音響システムを構築する装置を構成する場合、6チャンネル分の音声ストリームデータの送信ができれば良いため、パイプ数=3に設定する。仮にこのシステムで2チャンネルステレオの音声ストリームデータを送信する場合には、1つのパイプのみを用い、残りの2つのパイプは遊ばせた状態で、パイプ数=3の通信を行うものとされていた。
あくまでも親機(送信側)と子機(受信側)でパイプ数は固定しておくことで、常時通信接続可能な状態を確保するようにしていた。
【0021】
ところが、パイプ数が多いとデバイス(親機及び子機)の消費電力が大きくなる。
無線出力としてのパイプ数の差は、時間軸上での無線送信の粗密として現れる。従ってパイプ数が多いと、時間軸での出力時間が長くなるので消費電力は増加する。
また、パイプ数が増加するにつれて、時間軸上での無線放射時間がながくなるので、時間軸上で考えれば、パイプ数の増加につれて、特定の周波数帯のリソースの消費は増えている。
これらのことから、パイプ数を、伝送する可能性のある最大のチャンネル数に応じて固定しておくことは、通信のための電力消費、リソース消費の点で効率的ではない。
【0022】
そこで本実施の形態では、コンテンツ送信装置1(親機)と、再生出力装置2(子機)において、
・音場設定(サラウンドセッティング)
・再生音声(ストリーム情報)
・再生環境(スピーカーセッティング)
に応じて親機−子機の音声ストリーミングパイプ数を動的にコントロールすることにより、効率的な通信動作を実現する。
【0023】
音場設定(サラウンドセッティング)、再生音声(ストリーム情報)、再生環境(スピーカーセッティング)は、音声データの再生システムにおいて、再生チャンネル数を規定する要因となる。
【0024】
まずサラウンドセッティングとして、AVアンプなどの機器では、2チャンネルの音声を多チャンネルに変換したり、逆に多チャンネルの音声を2チャンネル化(ダウンミックス)することが可能となっている。従って、音響再生システムのサラウンドセッティングの状態に応じて、親機と子機の間で通信することが必要なチャンネル数は変動する。そこで、サラウンドセッティングに応じて、親機−子機間の音声ストリームデータの通信におけるパイプ数を可変設定することが考えられる。
【0025】
またストリーム情報として、例えばドルビーデジタルなどによりエンコード処理された音声データは、音声信号の他に、再生チャンネルの情報も伴っている。このようにストリームデータに付加されたチャンネル情報によって、親機−子機間の通信におけるパイプ数を可変設定することが考えられる。
【0026】
またスピーカーセッティングとして、AVアンプなどでは、スピーカの接続状態(接続数)に応じて、音声出力のコントロールが可能になっている。例えばスピーカの接続状態によれば、実行不可能なサラウンド出力がある。例えば5.1チャンネルの場合、スピーカとしては、フロントL、センター、フロントR、リアL、リアR、及びサブウーハーの各スピーカが必要になる。ところが、例えばフロントL、センター、フロントRのみしかスピーカが接続されていない場合、最大で3チャンネルまでの出力しか実現できない。
このようにスピーカセッティングもチャンネル数を規定する要因になるため、スピーカセッティングに応じて、親機−子機間の通信におけるパイプ数を可変設定することが考えられる。
【0027】
本実施の形態では、このように、サラウンドセッティング、ストリーム情報、スピーカーセッティングの1つ又は複数に基づいて、音声ストリーミングに用いるパイプ数を可変設定するものとする。
これにより、効率的な通信動作を実現する。即ち消費電力の低減、通信リソースの消費の適正化などを図る。
また、必要最低限のパイプ数での通信を行うことによって、無線デバイスの消費電力も抑制でき、各国の省エネ規制への対応において有効に働く。
【0028】
但し、上述のように音声ストリーミングの通信において、パイプ数が親機−子機間で一致していないと、無線接続が確立しない。
そこで本実施の形態では、電源オンの際や、通信再接続の際、或いは親機側がパイプ数を変更した際などに、子機側で迅速に無線接続の確立を実現できるようにする。
【0029】
このために子機側では、最新の通信接続時のパイプ数を記憶するようにする。即ち親機との通信が確立したときは、そのときのパイプ数を最新の接続時のパイプ数(以下、最新パイプ数)として記憶しておく。
そして電源オンの際や、電界強度の低下などにより一時的な切断が生じた場合などの再接続の際には、記憶している最新パイプ数をまず設定した状態で接続を試行する。
もし、その状態で接続が確立できなかった場合、パイプ数の設定を変更させて接続試行を実行するようにする。
電源オン時等に、前回の接続時のパイプ数設定から接続を試みることで、迅速に接続確立できる可能性が高くなる。
【0030】
また親機側の設定や、ストリーム情報などの要因でパイプ数を変更する場合は、予め親機が変更するパイプ数を把握しているので、変更前に子機に変更予定のパイプ数を通知し、スムーズな再接続が行えるようにする。
即ち親機側は、通信中にパイプ数を切り換えようとするときは、切換後の新たな伝送パイプ数を子機に通知する。そして通知後に、新たな伝送パイプ数による送信動作を実行する。
子機側は、親機から切換後の新たな伝送パイプ数が通知された場合、通知された伝送パイプ数を記憶する。その後、親機がパイプ数を切り換えると、親機−子機間の通信はパイプ数の不一致により通信不能となり、切断されることになる。このため子機は、切断をトリガとして、予め通知されていたパイプ数に変更して、接続を試行する。これによって、親機がパイプ数を切り換えるときでも、子機は迅速にそれに対応でき、通信を続けることができる。
【0031】
<2.コンテンツ送信装置の構成>

本実施の形態において音声ストリームデータの送信装置(親機)となるコンテンツ送信装置1の構成例を図3に示す。
【0032】
コンテンツ送信装置1、コンテンツ送信装置1は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)14とを備える。また、コンテンツ送信装置1は、入力インターフェース(I/F)15と、表示インターフェース(I/F)16と、外部機器通信部20と、を更に備える。
また、外部機器通信部20には、DSP(Digital Signal Processor)21が接続される。
【0033】
CPU11は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM12、RAM13、EEPROM14等に記録された各種プログラムに従って、コンテンツ送信装置1内の動作全般またはその一部を制御する。
ROM12およびEEPROM14は、CPU11が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。
RAM13は、CPU11の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。
これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバスおよびPCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バスから構成されるシステムバス19により、相互に接続されている。
【0034】
入力インターフェース15は、キー操作部17を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU11に出力する入力制御回路などから構成されているインターフェースである。コンテンツ送信装置1のユーザは、以下で説明するキー操作部17を操作することにより、コンテンツ送信装置1に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0035】
キー操作部17は、コンテンツ送信装置1に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする操作部である。キー操作部17は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、キー操作部17は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、コンテンツ送信装置1の操作に対応した携帯電話やPDA等の外部装置であってもよい。
【0036】
表示インターフェース16は、CPU11から出力された表示出力信号を、表示部18へと伝送するためのインターフェースである。表示部18は例えば、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、およびランプなどの表示装置など、各種情報をユーザに対して視覚的に通知することが可能な装置で構成される。
【0037】
外部機器通信部20は、例えば再生出力装置2等の子機と通信するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。本実施の形態に係るコンテンツ送信装置1は、この外部機器通信部20を介して、再生出力装置2に対して音声ストリームデータや各種制御データ等を送信するとともに、再生出力装置2と双方向データ通信を行う。
【0038】
DSP21は、オーディオ信号や画像信号に対する各種処理に特化したCPUである。このDSP21には、送信に用いられるオーディオ信号を含むコンテンツが入力されるコンテンツ入力部22と、取得したオーディオ信号を含むコンテンツが出力されるコンテンツ出力部23とが接続される。
【0039】
コンテンツ入力部21は、本実施の形態に係るコンテンツ送信装置1が送信に用いる音声ストリームデータを含むコンテンツが入力される処理部である。
コンテンツ入力部21は、例えば、CD/DVD/BDプレーヤ部24や、外部のプレー機器等のデジタル機器が接続されるデジタル入力部25や、チューナー26や、カセットテープやレコード等のアナログ機器が接続されるアナログ入力部27等から構成される。
また、チューナー26およびアナログ入力部27から入力されたオーディオ信号は、AD変換部28によりアナログ信号からデジタル信号へと変換される。
かかるコンテンツ入力部22より入力されたコンテンツの音声ストリームデータが、DSP21および外部機器通信部20を介して再生出力装置2(子機)へと送信される。
【0040】
コンテンツ出力部23は、コンテンツ入力部22から入力されたオーディオ信号を含むコンテンツを、コンテンツ送信装置1の外部に出力する処理部である。コンテンツ出力部23は、例えば、デジタル信号であるオーディオ信号をアナログ信号へと変換するDA変換部と、アナログ信号に変換されたオーディオ信号を増幅する増幅部と、増幅されたオーディオ信号が出力されるスピーカー等から構成される。
【0041】
また、本実施形態に係るコンテンツ送信装置1は、上記構成の他に、例えば、ストレージ装置や、ドライブ等を備えていてもよい。
【0042】
ストレージ装置は、本実施形態にかかるコンテンツ送信装置1の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。このストレージ装置は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。
このストレージ装置は、CPU11が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得したオーディオ信号などを格納することが可能である。
【0043】
ドライブは、記録媒体用リーダライタであり、コンテンツ送信装置1に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブは、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体に記録されている情報を読み出して、RAM13に出力する。また、ドライブは、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体は、例えば、DVD、BD等である。また、リムーバブル記録媒体は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、メモリースティック、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器等であってもよい。
【0044】
以上説明した構成により、コンテンツ送信装置1は、多様なオーディオ信号出力源からオーディオ信号を含むコンテンツ取得し、外部機器通信部20を介して、再生出力装置2に対して音声ストリームデータを送信することが可能になる。また、コンテンツ送信装置1は、以上説明した構成により、再生出力装置2と双方向データ通信を行うことができる。
【0045】
ここまでは、コンテンツ送信装置1の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
また、本実施の形態のコンテンツ送信装置1は、あくまでも親機として子機に対して音声ストリームデータの送信を行うことのできる機器であればよく、必ずしも上記の構成の全てを備える必要はない。
【0046】
<3.再生出力装置の構成>

続いて、図4を参照しながら、本実施の形態に係る再生出力装置2のハードウェア構成について説明する。
【0047】
図4に示したように、再生出力装置2は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、EEPROM34と、入力インターフェース(I/F)35と、表示インターフェース(I/F)36と、外部機器通信部40を備える。
また、外部機器通信部40には、受信したオーディオ信号を含むコンテンツを出力するコンテンツ出力部41が接続される。
【0048】
CPU31は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM32、RAM33、EEPROM34等に記録された各種プログラムに従って、再生出力装置2内の動作全般またはその一部を制御する。
ROM32およびEEPROM34は、CPU31が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。
RAM33は、CPU31の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。
これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバスおよびPCIバスなどの外部バスから構成されるシステムバス39により、相互に接続されている。
【0049】
入力インターフェース35は、キー操作部37を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU31に出力する入力制御回路などから構成されているインターフェースである。再生出力装置2のユーザは、以下で説明するキー操作部37を操作することにより、再生出力装置2に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0050】
キー操作部37は、再生出力装置2に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする操作部である。
キー操作部37は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、キー操作部211は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、再生出力装置2の操作に対応した携帯電話やPDA等の外部装置であってもよい。
【0051】
表示インターフェース36は、CPU31から出力された出力信号を、表示部38へと伝送するためのインターフェースである。
表示部38は、例えば、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、有機ELディスプレイ装置およびランプなどの表示装置など、各種情報をユーザに対して視覚的に通知することが可能な装置で構成される。
【0052】
外部機器通信部40は、例えば、コンテンツ送信装置1等の親機と通信するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。
再生出力装置2は、この外部機器通信部40を介して、コンテンツ送信装置1から音声ストリームデータや制御信号等を受信するとともに、コンテンツ送信装置1と双方向データ通信を行う。
なお、外部機器通信部40には、通信機能とともに、受信した音声ストリームデータのデコード機能やバッファリング機能としての構成も設けられている。もちろんデコード部やバッファリング部が外部機器通信部40の外部に設けられていても良い。
【0053】
コンテンツ出力部41は、コンテンツ送信装置1から送信された音声ストリームデータを出力する処理部である。
コンテンツ出力部41は、例えば、DA変換部42と、増幅部43と、スピーカ44と、から構成される。
【0054】
DA変換部42は、受信したオーディオ信号をデジタル信号からアナログ信号へと変換する。アナログ信号に変換されたオーディオ信号は、増幅部43により増幅され、スピーカ44から出力される。
【0055】
また、本実施形態に係る再生出力装置2は、本実施形態に係るコンテンツ送信装置1が備えるDSPやコンテンツ入力部を備えていてもよい。
更に、再生出力装置2は、上記構成の他に、例えば、ストレージ装置や、ドライブ等を備えていてもよい。
【0056】
ストレージ装置は、本実施形態にかかる再生出力装置2の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。このストレージ装置は、例えば、HDD等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置は、CPU31が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得したオーディオ信号などを格納することが可能である。
【0057】
ドライブは、記録媒体用リーダライタであり、再生出力装置2に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブは、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体に記録されている情報を読み出して、RAM33に出力する。また、ドライブは、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体は、例えば、DVD、BD等である。また、リムーバブル記録媒体は、コンパクトフラッシュ、メモリースティック、または、SDメモリカード等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカードまたは電子機器等であってもよい。
【0058】
以上説明した構成により、再生出力装置2は、外部機器通信部40を介して、コンテンツ送信装置1から音声ストリームデータを受信し、再生出力することが可能になるとともに、コンテンツ送信装置1と双方向データ通信を行うことができる。
【0059】
ここでは本実施の形態に係る再生出力装置2の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施の形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
また、本実施の形態のコンテンツ送信装置1は、あくまでも親機からの音声ストリームデータを受信し、再生出力できる機器であればよく、必ずしも上記の構成の全てを備える必要はない。
【0060】
<4.機能構成>

続いて、図5を参照しながら、本実施の形態に係るコンテンツ送信装置1と再生出力装置2の機能構成について説明する。なお、図5に示す機能構成とは、例えば、CPU、ROM、RAM、EEPROM等のハードウエアと、これらハードウエアの動作を規定するソフトウエアの連携により実現される機能である。
【0061】
コンテンツ送信装置1では、図示のように例えばCPU11による機能として、通信制御部51とパイプ数設定部52が設けられる。
パイプ数設定部52は、再生出力装置2等の子機との間でのパイプ数を状況に応じて設定する機能である。例えば上述のように、現在のシステムにおける音場設定(サラウンドセッティング)、再生音声(ストリーム情報)、再生環境(スピーカーセッティング)等に応じて、パイプ数を設定する。
例えばパイプ数設定部52は、電源オンの際に、そのときのサラウンドセッティングやスピーカーセッティングに応じてパイプ数を設定する。
またパイプ数設定部52は、ユーザ操作によってセッティングが切り換えられたり、ストリーム情報によるチャンネル数が変更された場合なども、パイプ数の設定を変更する。
【0062】
通信制御部51は、外部機器通信部20に、パイプ数設定部52で設定されたパイプ数による音声ストリームデータの送信動作を実行させる制御を行う。
このため、パイプ数に応じて接続試行を行い、子機との間で後述するSync状態、Link状態を確立させ、その後音声ストリームデータの送信を実行させる。
また音声ストリームデータの送信中にパイプ数設定部52によりパイプ数設定が切り換えられる場合、通信制御部51は、外部機器通信部20から子機に対して、切換後の新たなパイプ数を通知させる制御を行う。さらにその通知後に、外部機器通信部20に新たなパイプ数による送信動作を実行させる請求。
【0063】
再生出力装置2では、図示のように例えばCPU31やEEPROM34等による機能として、通信制御部61とパイプ数記憶部62が設けられる。
パイプ数記憶部62は、初期パイプ数、最新パイプ数、通知パイプ数を記憶する。初期パイプ数は、予めデフォルトで設定されたパイプ数である。
最新パイプ数とは、例えば接続試行の際に、直近の前回接続時のパイプ数である。
通知パイプ数とは、親機側からパイプ数変更として通知されたパイプ数である。
【0064】
通信制御部61は、外部機器通信部40による親機との通信動作を制御する。即ち親機と一致したパイプ数で通信接続を確立させ、親機からの音声ストリームデータを受信する。その音声ストリームデータは図4に示したコンテンツ出力部41から出力されることとなる。
【0065】
通信制御部61は、親機との通信接続を確立させる際、外部機器通信部40に、パイプ数記憶部62に記憶されている最新パイプ数の設定状態で接続試行を実行させる制御を行う。なお最新のパイプ数が記憶されていない場合は、初期パイプ数の設定状態で接続試行を実行させる。
また通信制御部61は、最新パイプ数(又は初期パイプ数)の設定状態で接続が確立できなかった場合、外部機器通信部40に、パイプ数の設定を変更させて接続試行を実行させる。
また通信制御部61は、親機からパイプ数の変更の通知があった場合において親機との通信接続が切断された場合は、それをトリガとして、外部機器通信部40に、パイプ数記憶部62に記憶されている通知パイプ数の設定状態で接続試行を実行させる。
また通信制御部61は、通知パイプ数の設定状態で接続が確立できなかった場合、外部機器通信部40に、パイプ数の設定を変更させて接続試行を実行させる。
【0066】
本実施の形態では、コンテンツ送信装置1、再生出力装置2が以上の機能を備えることで、図6〜図10で説明する通信動作を実現する。
【0067】
<5.通信接続シーケンス>

実施の形態の親機(コンテンツ送信装置1)と子機(再生出力装置2)の通信接続確立のシーケンスについて説明する。
なお、通信接続過程でSync状態、Link状態という言葉を用いる。
「Sync状態」とは装置レベルで通信が可能になった状態をいう。
また「Link状態」とは、Sync後に、機器認証のプロセスを通じて、子機側で音声ストリームデータの受信が可能になった状態をいう。
【0068】
図6に音声ストリームデータの送信に至るまでの接続シーケンスを概略的に示している。
親機と子機では、大まかにいえば、(1)レジスタ設定、(2)プロファイル、チャンネルマッピング取得、(3)アドレッシング、の各処理を経て、ストリームデータ送受信を行う状態となる。
【0069】
図6に示すように、コンテンツ送信装置1、再生出力装置2は、それぞれ初期処理としてレジスタ設定を行う。
即ち各装置がそれぞれ動作するために必要な設定であり、これは、コンテンツ送信装置1、再生出力装置2は、それぞれ電源オンとなったときに自動的に実行するものである。
【0070】
レジスタ設定後、コンテンツ送信装置1、再生出力装置2は、それぞれ相手側との通信接続の試行を行う。
装置が共通のパイプ数で通信接続を試行することで、Sync状態に至る。Sync状態となることで、両装置間で各種のデータ通信が可能となる。
【0071】
通信が接続されたら、コンテンツ送信装置1と再生出力装置2の間で、プロファイル、チャンネルマッピング取得の処理が行われる。
これは子機側がSyncした親機に対して実施する処理となる。
まず再生出力装置2は、親機であるコンテンツ送信装置1に対し、親機のプロファイル/チャンネルマッピング情報をリクエストする。
コンテンツ送信装置1はこれに応じて自身のプロファイル/チャンネルマッピング情報を送信してくる。再生出力装置2はこれを取得する。
プロファイルとは、機器の種別や機能の情報である。
チャンネルマッピングとは、音声データがどのパイプにアサインされているかの情報である。
子機側は、このようにプロファイル/チャンネルマッピング情報を取得することで、現在Syncしている親機が、自身が接続すべき機器なのかどうかを判断する。
【0072】
続いてアドレッシングが行われる。
アドレッシングとは、親機で接続子機を管理するために子機に個別のアドレスを割り振る処理である。
子機である再生出力装置2は、コンテンツ送信装置1を接続すべき機器と判断したら、コンテンツ送信装置1側に子機としての登録を求める。
コンテンツ送信装置1側は、これに応じて、再生出力装置2を子機として登録し、管理上のアドレスを発生させる。そしてそのアドレスを再生出力装置2に送信する。
再生出力装置2は、アドレスを受信したら、内部レジスタを当該アドレスに設定するとともに、コンテンツ送信装置1にレスポンスを返す。
【0073】
以上の処理が行われることで、Link状態となり、再生出力装置2は、コンテンツ送信装置1から音声ストリームデータを受信する機器となる。
そしてコンテンツ送信装置1から再生出力装置2への音声ストリームデータの送信が行われ、再生出力装置2では、受信した音声ストリームデータを再生音声として出力することとなる。
【0074】
<6.電源オンからSyncまでの処理>

以上のように通信接続が行われる実施の形態のコンテンツ送信装置1と再生出力装置2において実行される処理例を説明する。まず電源オンからSyncまでの処理を図7,図8で説明する。
【0075】
図7の処理は、親機であるコンテンツ送信装置1において、図5で述べた機能を有するCPU11で実行される制御処理例である。
ユーザ操作やシステム上のトリガなどにより、電源オンが指示されると、図7のステップF101としてCPU11は電源オン処理を行う。即ち初期処理として、所要各部の立ち上げ制御やレジスタ設定を行う。
【0076】
本実施の形態の場合、この初期処理として、加えてパイプ数設定を行うことになる。
このためCPU11はステップF102でスピーカセッティングを確認する。またステップF103でサラウンドセッティングを確認する。
スピーカセッティングは、実際に接続されているスピーカ数や配置状態であるが、この時点では子機とは通信できないため、現在コンテンツ送信装置1側で把握しているスピーカセッティングであればよい。例えば前回の接続時に子機側から通知されたスピーカセッティング、或いはユーザが指定したスピーカセッティングであればよい。またコンテンツ送信装置1側で子機側を含めて全体のシステム構成を把握できているのであれば、その把握されたスピーカセッティングであればよい。
またサラウンドセッティングについては、例えばDSP21においてその時点で設定されているサラウンド処理モードを確認すればよい。
【0077】
これらを確認したらCPU11はステップF104で、スピーカセッティングから把握される必要なチャンネル数と、サラウンドセッティングから把握される必要なチャンネル数を比較する。
例えばスピーカセッティングがL、R2チャンネル対応であれば、必要なチャンネル数は2であり、或いは5.1チャンネル対応であれば、必要なチャンネル数は6である。
サラウンドセッティングも同様であり、2チャンネル等のソース音源からの信号を5.1チャンネル化する処理を行うモードであれば、必要なチャンネル数は6であり、7.1チャンネル化するモードであれば、必要なチャンネル数は8である。また5.1チャンネルの音声信号を2チャンネルにダウンミックスするモードであれば必要なチャンネル数は2である。
【0078】
スピーカセッティングから把握される必要なチャンネル数の方が少なければ、CPU11はステップF105に進み、スピーカセッティングのチャンネル数からパイプ数を設定する。最終的な音声出力はスピーカセッティングによってチャンネル数が制限されるためである。例えばスピーカセッティングが2チャンネルなら、2チャンネル音声出力が可能で、スピーカセッティングが5.1チャンネルなら、5.1チャンネルの音声出力が可能となるためである。
上述のように1つのパイプは2チャンネルのストリームデータ送信に対応するとするため、もし必要なチャンネル数が2であればパイプ数=1、必要なチャンネル数が6(5.1チャンネルの場合)であればパイプ数=3というように設定することとなる。
【0079】
一方、サラウンドセッティングから把握される必要なチャンネル数の方が少なければ、CPU11はステップF106に進み、サラウンドセッティングのチャンネル数からパイプ数を設定する。この場合、サラウンドセッティングでのチャンネル数分は、スピーカ側で対応可能であるが、当然音声信号はサラウンドセッティングでのチャンネル数が上限となるためである。
そしてスピーカセッティングの場合と同様に、例えばサラウンドセッティングから把握される必要なチャンネル数が2であればパイプ数=1、必要なチャンネル数が8であればパイプ数=4というように設定することとなる。
【0080】
ステップF105又はF106でパイプ数を設定したら、CPU11はステップF107で、設定したパイプ数で、外部機器通信部20による子機との通信接続を試行させる。
その後、子機側が、同じパイプ数で接続試行をしていれば、ステップF108で上述のSync状態に至ることとなる。
その後は図示していないが、CPU11は、図6で説明したように、Link状態とするためのプロファイル/チャンネルマッピング取得処理やアドレッシングの処理を行い、Link状態となったら、Linkした子機に対して音声ストリームデータの送信を開始させる制御を行う。
【0081】
次に再生出力装置2側の処理を図8で説明する。
図8の処理は、子機である再生出力装置2において、図5で述べた機能を有するCPU31で実行される制御処理例である。
ユーザ操作やシステム上のトリガなどにより、電源オンが指示されると、図8のステップF201としてCPU31は電源オン処理を行う。即ち初期処理として、所要各部の立ち上げ制御やレジスタ設定を行う。
【0082】
続いてCPU31は、親機との通信接続を指示することになるが、ここでステップF202で前回親機とLinkしていたか否かを確認する。具体的にはパイプ部記憶部62(図5参照:図4でいえばEEPROM34等)に最新パイプ数が記憶されているか否かを確認する。
【0083】
最新パイプ数が記憶されていれば、CPU31はステップF203に進み、その最新パイプ数として記憶されたパイプ数の設定状態で、外部機器通信部40による親機との通信接続を試行させる。
親機側が、同一のパイプ数で通信試行を行っていたのであれば、その状態でSync成立する。
その場合、CPU31はステップF204でSync成功と判断し、ステップF208で、現在のパイプ数を、新たに最新パイプ数として記憶させる。
その後は図示していないが、CPU31は、図6で説明したように、Link状態とするためのプロファイル/チャンネルマッピング取得処理やアドレッシングの処理を行う。そしてLink状態となった後は、親機から送信されてくる音声ストリームデータの受信及び再生出力を、外部機器通信部40やコンテンツ出力部41により実行させる制御を行う。
【0084】
一方、CPU31は、最新パイプ数が記憶されていなければ、ステップF205に進み、初期パイプ数として記憶されているパイプ数の設定状態で、外部機器通信部40による親機との通信接続を試行させる。
親機側が、初期パイプ数と同一のパイプ数で通信試行を行っていたのであれば、その状態でSync成立する。
その場合、CPU31はステップF206でSync成功と判断し、ステップF208で、現在のパイプ数を、新たに最新パイプ数として記憶させる。
【0085】
なお、ステップF203で最新パイプ数により接続試行した場合、或いはステップF205で初期パイプ数により接続試行した場合でも、当然ながら、それらのパイプ数が親機側と一致しておらず、Sync成立できないこともある。
その場合、CPU31はステップF207でパイプ数を変更して、外部機器通信部40に接続試行させる。
パイプ数を変更して接続試行させていくことで、ある時点で、Sync成立となる。その場合も、ステップF206からF208に進み、そのSync状態となったパイプ数を、新たに最新パイプ数として記憶させる。
【0086】
本実施の形態では、以上のようにコンテンツ送信装置1側では、スピーカセッティングやサラウンドセッティングに応じてチャンネル数を設定し、それに応じて最小限必要なパイプ数を設定して通信を行うようにしている。
これにより、状況、環境に応じて最適化されたパイプ数で子機との間の通信を行うことができる。これにより親機、子機共に無駄な電力消費を排除できる。また通信リソースの無駄な使用を排除できる。
【0087】
一方、再生出力装置2側では、コンテンツ送信装置1がパイプ数を可変設定することに応じて、最新パイプ数に基づいて接続試行を行うようにしている。
同一の親機−子機の関係で見れば、親機側は前回と同一のパイプ数で送信を行うようにしている可能性は高い。そのため、子機側では最新パイプ数の設定で接続試行を行うことで、迅速にSync状態を成立させる可能性を高くできる。
もちろん、親機が前回とは異なるパイプ数で通信を行うこととした場合は、子機側はステップF207でパイプ数を変更して接続試行することでSync状態とできる。
これらの処理により、再生出力装置2では、コンテンツ送信装置1側のパイプ数可変設定に対応することができる。
【0088】
なお、図8の処理は電源オンの際の処理として説明したが、例えば音声ストリームデータの送受信が開始された後、電波状況等の原因で通信が途絶えた場合に、接続状態に戻すときも、ステップF202以降の処理を同様に行えばよい。
その場合、既に最新パイプ数は記憶されている状況であるので、ステップF203で接続試行することとなる。
電波障害等で通信が途絶えた場合、親機側ではパイプ数を変更していないことが多いため、多くの場合、最新パイプ数の設定状態で接続試行することで、即座にSync状態とでき、迅速に通信及び音声再生を再開できるものとなる。
【0089】
<7.パイプ数変更時の処理>

次に、通信を行っている際に、親機側がパイプ数を変更する際の処理例を説明する。
図9の処理は、親機であるコンテンツ送信装置1において、図5で述べた機能を有するCPU11で実行される制御処理例である。
【0090】
図9のステップF151は、コンテンツ送信装置1が、子機である再生出力装置2とLink状態であり、再生出力装置2に対して音声ストリームデータの送信を行っている状態を示している。
この場合に、パイプ数設定を再設定する何らかの事情が発生した場合、CPU11はステップF152からF153に進むことになる。
【0091】
パイプ数を再設定する事情とは、例えばユーザの操作やシステム環境の変更、あるいはストリーム情報によるもの等が想定される。
ユーザ操作としては、例えばユーザがサラウンドセッティングを変更する操作を行うことがある。
システム環境として、接続されたスピーカの増減がある。例えばシステム上のスピーカユニットの電源オン/オフなどによる有効な接続状態の変動等や、親機が把握しているスピーカセッティングと異なるスピーカセッティングが子機から通知された場合などである。
またストリーム情報として、音声ストリームのソースデータのチャンネル数が異なるものとなった場合もある。
【0092】
例えばこれらのように、再生出力に係るチャンネル数が変動する可能性がある事情が生じた場合を、パイプ数再設定の機会とする。
CPU11はステップF153で、新たに把握したサラウンドセッティング、スピーカセッティング、ストリーム情報から、音声ストリームデータのチャンネル数を判定し、それに応じてパイプ数を算出する。
【0093】
そしてCPU11はステップF154で、算出したパイプ数は、現在の通信動作のパイプ数と同一であるか否かを判断する。同一であればパイプ数の変更は必要ないため再設定に関する処理を終える。
【0094】
同一でなければ、パイプ数変更の処理を行う。まずCPU11はステップF155算出したパイプ数を、子機である再生出力装置2に通知する。即ち外部機器通信部20からの通信により、変更後の新たなパイプ数を再生出力装置2のCPU31に通知する。
そして通知後、CPU11はステップF156で外部機器通信部20の通信処理としてパイプ数の切換を指示する。パケットフォーマットも切り換えることとなる。
【0095】
パイプ数設定を切り換えたら、CPU11はステップF157で、新たに確定した変更後のパイプ数の状態での子機との接続試行を外部機器通信部20に実行させる。
子機である再生出力装置2側でも、新たなパイプ数設定に切り換えていれば、ある時点でSync状態となる。
以降、Link状態とし、再び音声ストリームデータの送信を再開する。
【0096】
図10は、この場合の再生出力装置2側の処理例である。即ち図5の機能を備えたCPU31の制御処理である。
図10のステップF251は、コンテンツ送信装置1から送信されてくる音声ストリームデータを受信し、再生出力を行っている状態を示している。
【0097】
CPU31はステップF252で、親機からの変更予定のパイプ数の通知があったか否かを監視している。
親機が上記図9のステップF155として、変更予定のパイプ数の通知を親機が送信してきた場合に、CPU31はステップF252で受信を認識することになる。
その場合CPU31は、ステップF253で通知されたパイプ数を、通知パイプ数としてパイプ数記憶部62(図5参照)に記憶する。
そしてステップF234で、通信接続が切断されることを待機する。
【0098】
上記図9のステップF156でコンテンツ送信装置1側がパイプ数を変更することに応じて、コンテンツ送信装置1と再生出力装置2の通信は途切れる。
そこでCPU31は、通信が途切れたら、それをトリガとしてステップF254からF255に進み、先に記憶した通知パイプ数で示されるパイプ数に設定を変更させ、外部機器通信部40による通信の接続試行を実行させる。
【0099】
この場合、コンテンツ送信装置1側も新たなパイプ数に変更しているため、通常は即座にSync状態とできる。
Sync状態となったら、ステップF256からF260に進み、現在のパイプ数、つまり変更した新たなパイプ数を、最新パイプ数として記憶させる。
CPU31はその後はLink状態とし、引き続き親機から送信されてくる音声ストリームデータの受信及び再生出力を、外部機器通信部40やコンテンツ出力部41により実行させる。
【0100】
なお、何らかの事情で、ステップF255の接続試行によってもSync状態とできないこともありえる。そこで接続試行は、或る一定時間でタイムアウトとし、タイムアウトとなった場合はステップF257からF258,F259の処理に進むようにしている。
即ちその場合は、パイプ数を変更して接続試行を行い、Sync状態を確立するようにする。
その後Sync状態となったら、ステップF260で、そのときのパイプ数を、最新パイプ数として記憶させる。
【0101】
以上のように本実施の形態では、コンテンツ送信装置1側では、スピーカセッティング、サラウンドセッティング、ストリーム情報の変更に応じて、チャンネル数を変更し、それに応じてパイプ数を再設定して通信を行うようにしている。
これにより、状況、環境の変化に応じて最適化されたパイプ数で子機との間の通信を行うことができ、常に親機、子機共に無駄な電力消費を排除できる。また通信リソースの無駄な使用を排除できる。
【0102】
一方、再生出力装置2側では、コンテンツ送信装置1がパイプ数を変更する場合に行うパイプ数通知を検知する。
コンテンツ送信装置1がパイプ数を変更すると、その時点で通信が途切れるため、その時点から再生出力装置2はコンテンツ送信装置1側と連絡はできない。そこで、通信の途切れをトリガとして、パイプ数の変更を行うようにする。しかも変更するパイプ数は、通信切断前に通知されたパイプ数として接続を行う。
これにより、親機側のパイプ数変更に、迅速かつ適切に対応して、パイプ数設定を切り換え、通信を再開できる。
これらの処理により、再生出力装置2では、コンテンツ送信装置1側のパイプ数の任意的な変更に対応することができる。
また、仮に通知パイプ数の設定で接続ができなかった場合には、パイプ数を変更して接続試行することでSync状態とできる。
【0103】
なお、通信切断時に通知パイプ数に切り換えて接続試行することで、非常に迅速に通信状態を回復できるが、それでも一時的に音声ストリームデータの送受信は途切れることになる。
本実施の形態の再生出力装置2では、外部機器通信部40によって受信された音声ストリームデータは、外部機器通信部40内でデコードされた後バッファリングされ、所定タイミングでコンテンツ出力部41に転送される。
そのため、パイプ数切換により通信が切断されている期間でも、コンテンツ出力部41からのユーザに対する音声出力は継続される。
【0104】
但し、バッファリング量と切断期間によってはユーザに対する「音切れ」が生ずる可能性はある。
そこで、パイプ数切換により通信が切断されている期間でも、コンテンツ出力部41からのユーザに対する音声出力は継続されるよう、つまり「音切れ」が生じないよう、バッファリング量に応じた処理が行われるようにしても良い。
【0105】
例えばコンテンツ送信装置1は、ステップF155で通知を行った後、再接続に要する時間を見越して、再生出力装置2側で必要なデータ量がバッファリングされたとされる時点で、パイプ数を切り換えるようにする。
具体的には、コンテンツ送信装置1が、通知後、バッファリングに十分な時間をおいて、ステップF156を実行したり、或いは再生出力装置2が十分なバッファリングの完了を通知してもらうようにし、その通知を待ってステップF156を実行するようにする。
このようにすれば、パイプ数変更を、ユーザに対する音切れを生じさせずに実行することができる。
【0106】
ところで、親機側でストリーム情報に基づいてパイプ数を可変設定するようにすると、各種の再生コンテンツや音楽ソースの変化等に応じて、頻繁なチャンネル数変更に基づくパイプ数変更が行われることがある。
あまりに頻繁な設定変更があると、正常な再生出力が阻害されるおそれもあるため、ユーザー設定によって、「ストリーム情報に基づく設定変更」の「有効」「無効」の設定を可能としてもよい。
【符号の説明】
【0107】
1 コンテンツ送信装置、2 再生出力装置、11,31 CPU、12,32 ROM、13,33 RAM、14,34 EEPROM、20,40 外部機器通信部、21 DSP、41 コンテンツ送信装置、51 通信制御部、52 パイプ数設定部、61 通信制御部、62 パイプ数記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通の伝送パイプ数が設定された相手機器との間で、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式により、相手機器に対してデータ送信を行う通信部と、
上記伝送パイプ数を可変設定するパイプ数設定部と、
上記通信部に、上記パイプ数設定部で設定された伝送パイプ数による送信動作を実行させる通信制御部と、
を備えた送信装置。
【請求項2】
上記通信部が、或る伝送パイプ数によるデータ送信を行っている際に、上記パイプ数設定部により伝送パイプ数設定が切り換えられる場合、
上記通信制御部は、上記通信部から上記相手機器に対して、切換後の新たな伝送パイプ数を通知させ、該通知後に、上記通信部に新たな伝送パイプ数による送信動作を実行させる請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
上記送信部は、音声ストリームデータの送信を行う請求項2に記載の送信装置。
【請求項4】
上記パイプ数設定部は、サラウンドセッティング、又はスピーカセッティング、又は音声ストリームデータの付加情報に基づいて、上記伝送パイプ数を可変設定する請求項3に記載の送信装置。
【請求項5】
共通の伝送パイプ数が設定された相手機器との間で、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式により、相手機器から送信されてくるデータの受信を行う通信部と、
最新の通信接続時の伝送パイプ数を記憶する記憶部と、
通信接続を確立させる際、上記通信部に、上記記憶部に記憶されている最新の伝送パイプ数の設定状態で接続試行を実行させる通信制御部と、
を備えた受信装置。
【請求項6】
上記通信制御部は、上記最新の伝送パイプ数の設定状態で接続できなかった場合、上記通信部に、上記伝送パイプ数の設定を変更させて接続試行を実行させる請求項5に記載の受信装置。
【請求項7】
上記記憶部は、上記相手機器から、切換後の新たな伝送パイプ数が通知された場合、通知された伝送パイプ数を記憶し、
上記通信制御部は、通信接続が切断されたことに応じて、上記通信部に、上記記憶部に記憶されている上記通知された伝送パイプ数の設定状態で接続試行を実行させる請求項5に記載の受信装置。
【請求項8】
上記通信制御部は、上記通知された伝送パイプ数の設定状態で接続できなかった場合、上記通信部に、上記伝送パイプ数の設定を変更させて接続試行を実行させる請求項7に記載の受信装置。
【請求項9】
上記通信部では、音声ストリームデータが受信されるとともに、
受信された音声ストリームデータを出力する音声出力部をさらに備えた請求項5に記載の受信装置。
【請求項10】
共通の伝送パイプ数が設定された相手機器との間で、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式において、上記伝送パイプ数を可変設定するパイプ数設定ステップと、
上記パイプ数設定ステップで設定された伝送パイプ数により、相手機器との通信接続を確立し、データ送信を行う送信ステップと、
を備えた送信方法。
【請求項11】
共通の伝送パイプ数が設定された相手機器との間で、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式により、相手機器から送信されてくるデータの受信を行う受信方法として、
最新の通信接続時の伝送パイプ数を記憶する記憶ステップと、
新たに通信接続を確立させる際、上記記憶ステップで記憶した最新の伝送パイプ数の設定状態で接続試行を行う接続試行ステップと、
を備えた受信方法。
【請求項12】
送信装置と受信装置を有する通信システムとして、
上記送信装置は、
上記受信装置との間で共通の伝送パイプ数が設定された場合に、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式により、上記受信装置に対してデータ送信を行う通信部と、
上記伝送パイプ数を可変設定するパイプ数設定部と、
上記通信部に、上記パイプ数設定部で設定された伝送パイプ数による送信動作を実行させる通信制御部と、
を備え、
上記受信装置は、
上記送信装置との間で共通の伝送パイプ数が設定された場合に、設定した伝送パイプ数に応じたパケットフォーマットでの通信接続が確立される通信方式により、上記送信装置から送信されてくるデータの受信を行う通信部と、
最新の通信接続時の伝送パイプ数を記憶する記憶部と、
通信接続を確立させる際、上記通信部に、上記記憶部に記憶されている最新の伝送パイプ数の設定状態で接続試行を実行させる通信制御部と、
を備えた通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−161007(P2012−161007A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−20608(P2011−20608)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】