説明

送信装置、受信装置および送信方法

【課題】シリーズ番組の録画および再生の操作において使用者に対する利便性がより向上した受信装置を提供する。
【解決手段】送信装置200は、共通する特徴を有する複数の番組間の関連性を示すシリーズ情報をシリーズ情報の名称に関連付ける情報であるシリーズ関連情報を記憶している記憶部210と、シリーズ関連情報を送信する送信部230とを備える。また、受信装置100は、共通する特徴を有する複数の番組間の関連性を示すシリーズ情報をシリーズ情報の名称に関連付ける情報であるシリーズ関連情報を受信する受信部110、120、130と、受信されたシリーズ関連情報に基づいてシリーズ情報の名称を出力する出力部160とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信装置および受信装置に関し、特に番組に関する情報を送信できる送信装置と、番組に関する情報を受信できる受信装置とに関する。また本発明は、送信方法に関し、特に番組に関する情報を送信する送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、シリーズ番組を予約できる受信装置が普及してきている。「シリーズ番組」とは、種々の条件で番組を分類したときの一群の番組、すなわち番組の内容に関して共通の特徴を有する一群の番組のことである。
【0003】
こうしたシリーズ番組を扱う受信装置として、例えば、特許文献1記載の記録再生装置がある。特許文献1記載の記録再生装置は、シリーズ番組に関する情報を受信し、シリーズ番組の著作権保護方式を把握する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−56861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、シリーズ番組の録画および再生の操作において使用者に対する利便性がより向上した送信装置、受信装置および送信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる送信装置は、共通する特徴を有する複数の番組間の関連性を示すシリーズ情報をシリーズ情報の名称に関連付ける情報であるシリーズ関連情報を記憶している記憶部と、シリーズ関連情報を送信する送信部とを備える。
【0007】
また、本発明にかかる受信装置は、共通する特徴を有する複数の番組間の関連性を示すシリーズ情報をシリーズ情報の名称に関連付ける情報であるシリーズ関連情報を受信する受信部と、受信されたシリーズ関連情報に基づいてシリーズ情報の名称を出力する出力部とを備える。
【0008】
また、本発明にかかる送信方法は送信装置における送信方法である。送信方法は、共通する特徴を有する複数の番組間の関連性を示すシリーズ情報を前記シリーズ情報の名称に関連付ける情報であるシリーズ関連情報を記憶部に記録するステップと、制御部が前記シリーズ関連情報を前記記憶部から読み出すステップと、前記制御部が、読み出された前記シリーズ関連情報を外部へ送信するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シリーズ情報の名称を使用者に対して提示することにより、シリーズ番組として管理される番組の名称を使用者により容易に把握させることが可能となる。これにより、受信装置の利便性がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態のレコーダと送信装置の構成を示すブロック図
【図2】シリーズID関連情報を示す図
【図3】シリーズIDの有効/無効情報を示す図
【図4】シリーズIDのメイン/サブ階層情報を示す図
【図5】番組情報とシリーズID等の受信動作を説明するためのフローチャート
【図6】EPG番組表を使ってシリーズ予約を行う場合の動作を説明するためのフローチャート
【図7】録画予約を行う番組を選択するための番組表(番組情報)を示す図
【図8】単発予約/シリーズ予約の選択画面を示す図
【図9】シリーズ予約の選択画面を示す図
【図10】シリーズ予約されたシリーズIDの一覧を示す図
【図11】スタートメニューを通じてシリーズ予約を行う場合の動作を説明するためのフローチャート
【図12】スタートメニューを示す図
【図13】メインシリーズの選択画面を示す図
【図14】サブシリーズの選択画面を示す図
【図15】シリーズIDの更新動作を説明するためのフローチャート
【図16】シリーズIDが無効になった場合の表示を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を送信装置とレコーダとに適用した実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0012】
1.概要
本実施形態では、シリーズ番組の一括的な録画を可能とするための構成を説明する。「シリーズ番組」とは、種々の条件で番組を分類したときの一群の番組、すなわち番組の内容に関して共通の特徴を有する一群の番組のことである。例えば、番組がジャンルで分けられるとき、「ニュース」、「スポーツ」および「ドラマ」などのそれぞれに属する一群の番組がシリーズ番組である。また、複数回に分けて放送されるドラマにおいて、例えばそのドラマの第1話から最終話までがシリーズ番組である。また、野球中継の番組において、所定の球団が試合を行う全ての番組も、シリーズ番組である。また、所定の人物が出演する全ての番組をシリーズ番組としてもよい。以下、「シリーズ番組」は単に「シリーズ」ともいう。
【0013】
本実施形態の送信装置は、番組を特定するための番組情報として、電子番組表(EPG:Electronic Program Guide)を送信する。本実施形態の送信装置は、同じシリーズ番組に属する番組の番組情報の各々に、同じシリーズに含まれることを示す識別情報(以下、「シリーズID」と呼ぶ)を付与してから番組情報を送信する。つまり、同一のシリーズIDが付与された番組は同一のシリーズに属する。よって、シリーズIDによって、そのシリーズIDに対応するシリーズ番組に属する番組が特定される。また、本実施形態の送信装置は、シリーズIDにシリーズIDの名称情報をさらに関連づけて、番組情報を送信する。
【0014】
本実施形態のレコーダは、本実施形態の送信装置によって送信された番組情報およびシリーズIDを受信し、そのシリーズIDに基づいて一括的に録画予約動作を実行する。例えば、本実施形態の送信装置がプロ野球番組の番組情報の全てに同一のシリーズIDを付与して送信した場合、本実施形態のレコーダは、番組に付与されたシリーズIDを参照することで、全てのプロ野球番組を特定でき、それらを一括して録画予約できる。また、本実施形態のレコーダは、受信されたシリーズIDに関連づけられた名称情報に基づいて、そのシリーズIDに対応するシリーズ番組の名称を、外部のテレビなどに表示させることが可能である。
【0015】
2.構成
本実施形態の送信装置およびレコーダの構成について図1を参照しながら説明する。送信装置200はHDD210と、LSI220と、送信部230とで構成される。HDD210は、各番組にシリーズIDが関連付けられた番組情報と、シリーズIDに関する情報とを予め記憶している。「シリーズIDに関する情報」にはシリーズIDに対応する名称を示す名称情報が含まれる。「シリーズIDに関する情報」の詳細は後述する。LSI220は、HDD210から番組情報およびシリーズIDに関する情報を読み出し、これらの情報を、送信部230を通じて放送する。ここで送信装置200は有線または無線によって番組情報を放送する。なお、送信装置200は例えば放送局に設置される。
【0016】
レコーダ100は、地上デジタルチューナ110と、BSデジタルチューナ120と、CSデジタルチューナ130と、LSI140と、HDD(ハードディスクドライブ)150と、HDMI(High Definition Multimedia Interface)160と、操作部170と、リモコン受信部180と、リモコン185とを備える。
【0017】
レコーダ100の地上デジタルチューナ110は、アンテナを通じて、放送局の送信装置200から送信される地上デジタル放送を受信する。BSデジタルチューナ120は、アンテナを通じて、送信装置200から送信されるBSデジタル放送を受信する。CSデジタルチューナ130は、アンテナを通じて、送信装置200から送信されるCSデジタル放送を受信する。
【0018】
LSI140は、エンコーダと、デコーダと、画像処理ブロックと、CPUと、内蔵メモリ等(これらの要素は図示せず)とを備える。LSI140は、地上デジタルチューナ110またはBSデジタルチューナ120、CSデジタルチューナ130によって受信された映像データに各種処理を施す。具体的には、LSI140は映像データに対してエンコード、デコード、画像処理等を施す。LSI140は、エンコード処理を施した圧縮済みの映像データをHDD150に記録する。LSI140は、HDD150に記憶された圧縮済みの映像データに対してデコード処理を施す。LSI140は、デコード済みの映像データを、HDMI160を通じて、外部のテレビ190等に出力する。
【0019】
HDD150は、データを記憶する記憶装置である。HDMI160は、映像データおよび音声データを外部のテレビ190等に出力するためのインターフェースである。
【0020】
操作部170は使用者の操作を受け付け、その操作内容をLSI140に入力する。リモコン185は使用者の操作を受け付け、その操作内容をリモコン受信部180を通じてLSI140に入力する。
【0021】
3.シリーズIDに関する情報
前述のとおり送信装置200は、シリーズIDが付与された番組情報と共に、シリーズIDに関する情報を送信する。シリーズIDに関する情報として、シリーズID関連情報と、有効/無効情報と、メイン/サブ階層情報とがある。
【0022】
シリーズID関連情報について図2を参照しながら説明する。シリーズID関連情報300は、各シリーズIDに対して付与される。シリーズID関連情報300には、シリーズIDによって示されるシリーズの名称を示す名称情報310が含まれる。図2に示す例では、シリーズID「0x1110」に対して、「プロ野球」という名称情報310が対応付けられる。
【0023】
また、シリーズID関連情報300には、関連番組リスト320が含まれる。「関連番組リスト」とは、ほぼ同時期に送信される番組情報(EPG)に含まれる番組であって、同一のシリーズIDが割り振られた番組の一覧を示すリストである。関連番組リスト320には、ネットワークIDと、放送局IDと、イベントIDと、放送日時を示す情報とが含まれる。「ネットワークID」は、地上波デジタル放送、およびBSデジタル放送、CSデジタル放送等の放送の種類を区別するためのIDである。「放送局ID」は、NHKおよびBSNHK等の放送局を区別するためのIDである。「イベントID」は、各番組を区別するためのIDである。「放送日時」は、番組が放送される日時を示す情報である。このようなシリーズID関連情報300が、各シリーズIDに対して付与される。
【0024】
本実施形態においては、シリーズIDとして、例えば16ビットの情報(「0x0000」〜「0xFFFE」)を使用する。この16ビット情報のいずれかに各シリーズが割り当てられる。つまり、本実施形態においては、65535個(=2の16乗−1)のシリーズを区別できる。なお、「0xFFFF」は、無効と設定されたシリーズIDとして使用される。以下、「0xFFFF」のIDを「無効ID」と呼ぶ。シリーズIDの有効/無効について次に説明する。
【0025】
有効/無効情報400について図3を参照しながら説明する。有効/無効情報400は、シリーズIDと、シリーズIDが有効または無効であることを示すフラグとを対応付けるための情報である。有効/無効情報400は、「0x0000」〜「0xFFFE」の全てのシリーズIDと、それぞれのシリーズIDが有効か無効かを示すフラグとから構成される。本実施形態においては、フラグ「0」が無効を示し、フラグ「1」が有効を示す。このような有効/無効情報400を使用するのは、有限個のシリーズIDを再利用できるようにするためである。
【0026】
一度シリーズが割り当てられたシリーズIDをそのまま使い続ける方式であった場合、新しいシリーズが登場するたびにそのシリーズに新しいシリーズIDを割り当てなくてはならない。これを繰り返すといずれはシリーズIDが枯渇する。このような課題を解決するために本実施形態では有効/無効情報400を用いる。
【0027】
送信装置200は、有効/無効情報400を送信することにより、特定のシリーズIDが無効となったことをレコーダ100に通知する。その後、送信装置200は、無効となったシリーズIDに新たなシリーズを対応させ、再度そのシリーズIDを有効として送信できる。これにより、送信装置200は、一度シリーズが対応付けられたシリーズIDに対して新たなシリーズを対応付けることが可能であるので、シリーズIDを再利用することが可能である。
【0028】
また、送信装置200は、特定のシリーズIDが無効であるという情報を所定日数(例えば100日)送信し続ける。これは、仮に送信装置200が有効/無効情報400を一度しか送信しない場合には、レコーダ100は、その一度の送信を受信できなかったときには、そのシリーズIDが無効となったことを正しく認識できないからである。仮に、有効/無効情報400の送信時間にレコーダ100の電源が抜かれていた場合には、このようなことが生じ得る。そのシリーズIDが無効であるという情報が所定日数継続的に送信されることにより、レコーダ100は、あるシリーズIDが無効となった場合に、そのシリーズIDが無効となったことを正しく認識できる可能性が上がる。
【0029】
次に、メイン/サブ階層情報500について図4を参照しながら説明する。前述のとおり本実施形態ではシリーズ毎に固有のシリーズIDが付与される。全てのシリーズは、同一階層でなくてもよい。あるシリーズと別のシリーズとが包含関係にあるような場合がある。例えば、「プロ野球」と「日本シリーズ」との関係を考える。この場合には、「日本シリーズ」は、「プロ野球」に含まれるという関係にある。また、「プロ野球」と「阪神戦」とでは、「阪神戦」は「プロ野球」に含まれるという関係にある。メイン/サブ階層情報500は、このような複数のシリーズ間の包含関係あるいは階層構造を示す情報である。他のシリーズを含む、より上位のシリーズを「メインシリーズ」と呼ぶ。上位のシリーズが含む、より下位のシリーズを「サブシリーズ」と呼ぶ。よって、サブシリーズはメインシリーズの一部である。
【0030】
4.動作
4−1.番組情報とシリーズID関連情報等の受信動作
本実施形態のレコーダ100による、番組情報、シリーズID関連情報300等の受信動作について図5を参照しながら説明する。レコーダ100は、使用者からの操作の有無に関わらず、番組情報等の受信に備えて待機している(S100)。受信待機状態において、LSI140は、所定の時刻となったか否かを判断する(S110)。具体的には、LSI140は、内部に有するタイマーが、予め設定された所定の時刻を示したか否かを判断する。LSI140は、所定の時刻となったと判断すると(S110におけるYES)、地上デジタルチューナ110が受信すべきチャンネルを、番組情報とシリーズID関連情報300等が送信されるチャンネルに設定する(S120)。チャンネル設定が完了すると、LSI140は、地上デジタルチューナ110を通じて、番組情報とシリーズID関連情報300等を受信する(S130)。情報の受信が完了すると、LSI140は、受信した番組情報とシリーズID関連情報300等を、LSI140の内蔵メモリに記憶する(S140)。内蔵メモリに記憶された情報により、レコーダ100は、番組情報とシリーズID関連情報300等を使用した各種制御が可能となる。
【0031】
4−2.シリーズ予約動作(EPGから予約される場合)
次に、レコーダ100のシリーズ予約動作について説明する。ここでは、特にEPGを通じてシリーズ予約を行う場合について図6〜9を参照しながら説明する。「シリーズ予約」とは、同一のシリーズIDが付与されたシリーズ番組の録画予約を一括で行うことである。一方、一つの番組を録画予約することを「単発予約」と呼ぶ。
【0032】
LSI140は、操作部170またはリモコン185を通じて使用者からEPGの表示指示を受け付けると、HDMI160を通じて、内蔵メモリに記憶された番組情報(EPG)を外部のテレビ190に出力し、図7で示すような番組表を表示させる(S200)。番組情報を外部のテレビ190に出力すると、LSI140は、使用者から番組の録画予約指示を操作部170またはリモコン185を通じて受け付けるまで待機する(S210)。なお、番組情報を表示する表示装置190はテレビ以外のものであってもよい。
【0033】
LSI140は、使用者から番組の録画予約指示を受け付けると(ステップS210におけるYES)、選択された番組のみを予約する単発予約を実行するか、あるいは選択された番組を含むシリーズ予約を実行するかを、使用者に選択させる選択画面に関する情報を、HDMI160を通じて、外部のテレビ190に出力する(S220)。具体的には、LSI140は、図8に示すような選択画面をテレビ190に出力する。使用者は、単発予約かシリーズ予約のいずれかをカーソルで選択することにより、どちらの録画予約を行うかを選択できる。
【0034】
LSI140は、選択画面を外部のテレビ190に出力すると、使用者から単発予約かシリーズ予約かが選択されるまで待機する(S230)。LSI140は、単発予約が選択されたと判断すると(ステップS230における「単発予約」)、使用者によって選択された番組のみを録画予約し(S240)、予約動作を終了する。
【0035】
一方、LSI140は、シリーズ予約が選択されたと判断すると(ステップS230における「シリーズ予約」)、選択された番組に付与されたシリーズIDに対応する名称情報を、シリーズID関連情報300から取得する(S250)。そして、LSI140は、取得した名称情報と、特定の文字列(本実施形態においては「まるごと録り」という文字列)とを併せた新しい文字列を生成する。LSI140は、この新しい文字列を名前とする選択肢を有する、選択画面を示す情報を、HDMI160を通じて外部のテレビ190に出力する(S250)。具体的には、LSI140は、図9に示すような選択画面を外部のテレビ190に出力する。この例では、使用者により選択された番組に、3つのシリーズID(「プロ野球」を示すID(0x1110)、「巨人戦」を示すID(0x1113)、「阪神戦」を示すID(0x1112))が付与されていると想定する。よって、本例では、選択肢として「プロ野球まるごと録り」と「巨人戦まるごと録り」、「阪神戦まるごと録り」の3つが表示される。
【0036】
LSI140は、シリーズ選択画面を示す情報を外部のテレビ190に出力すると、使用者によってシリーズの選択が行われるまで待機する(S260)。シリーズの選択が行われると(ステップS260におけるYES)、LSI140は、選択されたシリーズIDをシリーズ予約の対象として、図10に示すようなシリーズ予約リスト600に追加する(S270)。なお、シリーズ選択時、複数のシリーズIDが選択されてもよい。また、シリーズ予約リスト600の表示時に、シリーズID自体がテレビ190の画面を通じて使用者に示されてもよいし、示されなくてもよい。
【0037】
シリーズ予約リスト600にシリーズIDが追加されると、LSI140は、追加されたシリーズIDに対応するシリーズID関連情報300において、関連番組リスト320に含まれる各番組に対して録画予約を行う(S280)。
【0038】
4−3.シリーズ予約動作(スタートメニューから予約される場合)
次に、スタートメニューからシリーズ予約を行う場合の動作について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。「スタートメニュー」は、レコーダ100が使用者の指示を受け付けるためのインターフェースである。
【0039】
LSI140は、操作部170またはリモコン185を通じて、使用者によるスタートメニュー画面の表示指示を受け付けると、図12に示すようなスタートメニュー画面を示す情報を、HDMI160を通じて外部のテレビ190に出力する(S300)。スタートメニュー画面には「シリーズ予約」、「番組を見る」、「番組表を表示」などの選択項目が含まれる。使用者によってこれらの選択項目のいずれかが選択されることにより、レコーダ100はその項目に対応する動作を実行する。
【0040】
スタートメニュー画面を示す情報が出力されると、LSI140は、使用者によって項目「シリーズ予約」が選択されたか否かを判断する(S310)。LSI140は、「シリーズ予約」以外の項目が選択されたと判断すると(ステップS310におけるNO)、選択された項目に対応する機能を実行した後、再びシリーズ予約が選択されたか否かを判断する動作(S310)に戻る。ここで、「シリーズ予約」以外の項目に対応する機能についての説明は、省略する。一方、LSI140は、シリーズ予約が選択されたと判断すると(ステップS310におけるYES)、図13に示すようなメインシリーズの選択画面を示す情報を、HDMI160を通じて外部のテレビ190に出力する(S320)。メインシリーズの選択画面において使用者は操作部170および/またはリモコン185を操作してカーソルを移動させることでメインシリーズの一つを選択できる。
【0041】
LSI140は、メインシリーズ選択画面を出力すると、使用者によってメインシリーズが選択されたか否かを判断する(S330)。LSI140は、使用者によるメインシリーズの選択を受け付けると(S330におけるYES)、図14に示すようなサブシリーズの選択画面を示す情報を、HDMI160を通じて外部のテレビ190に出力する(S340)。このときテレビ190によって表示されるサブシリーズの一覧は、図4で示したようなシリーズIDの階層情報に基づいて決定される。本例では、「プロ野球」シリーズの下位には「日本シリーズ」、「阪神戦」、「巨人戦」および「広島戦」というサブシリーズが関連付けられている。したがって、メインシリーズとして「プロ野球」が選択されると、サブシリーズの一覧には、「日本シリーズ」、「阪神戦」、「巨人戦」および「広島戦」の項目が表示される。
【0042】
LSI140は、サブシリーズの選択画面を出力すると、使用者によってサブシリーズが選択されたか否かを判断する(S350)。LSI140は、サブシリーズの選択を受け付けると、選択されたシリーズをシリーズ予約の対象として、図10に示すようなシリーズ予約リスト600に追加する(S360)。LSI140は、シリーズ予約リスト600にシリーズIDを追加すると、追加されたシリーズIDに付与されたシリーズID関連情報300に含まれる関連番組リスト320に記述された各番組に対して録画予約を行う(S370)。
【0043】
4−4.シリーズIDの更新動作
次に、シリーズIDの更新動作について図15のフローチャートを参照しながら説明する。
【0044】
LSI140は、例えば図5のフローチャートのステップS140のように番組情報とシリーズIDに関する情報等とをLSI140の内蔵メモリに記憶すると(S400)、受信された有効/無効情報400およびシリーズ予約リスト600に基づいて、シリーズ予約リスト600に無効なシリーズIDがあるか否かを判断する(S410)。
【0045】
LSI140は、シリーズ予約リスト600に無効なシリーズIDがあると判断すると(ステップS410におけるYES)、シリーズ予約リスト600のうち無効なシリーズIDを無効ID(0xFFFF)に置き換える(S420)。そしてLSI140は、使用者が次回、シリーズ予約の一覧(シリーズ予約リスト600)を表示した際に、図16に示すような画面を外部のテレビ190に表示させる。つまりLSI140は、アイコン700のような表示を行うことにより、使用者にシリーズIDが無効となったことを知らせることができる。本例では、「ドラマ」シリーズに対応するシリーズIDが無効と設定されたので、「ドラマ」項目の右横に「終了」というアイコン700が表示される。
【0046】
なお、必ずしも図16に示すような構成とする必要はなく、例えば、使用者が次回、レコーダ100の電源をONした際に、シリーズ予約していたシリーズが無効となったことが、ポップアップ画面によって表示されるような構成としてもよい。
【0047】
一方、LSI140は、無効なシリーズIDがないと判断すると(ステップS410におけるNO)、シリーズ予約リスト600の情報に対して何ら処理を施さずそのまま維持する(S430)。
【0048】
このように、本実施形態の送信装置200は、シリーズID関連情報300に、シリーズの名称を示す名称情報310を含むとした。これにより、本実施形態のレコーダ100は、図9に示す例のように1つの番組に複数のシリーズIDが付与されている場合に、各シリーズIDに対応する名称情報310を選択肢として表示する。つまり、レコーダ100は、数字の羅列であるIDではなく、文字列が示すシリーズを一括録画予約の選択対象としてテレビ190に出力できる。これにより、使用者にとって理解しやすい形で選択肢を提示することが可能となる。
【0049】
また、本実施形態の送信装置200によって送信されるシリーズID関連情報300は、図2に示すように、番組の放送日時に関する情報を含む。よってレコーダ100は、シリーズ予約動作中にシリーズ予約対象の番組を番組情報(EPG)から検索するとき、放送日時に関する情報を参照して特定の日時の範囲内で検索すれば充分である。特定の日時の範囲内のみを検索することにより、番組情報(EPG)内の全ての番組を検索することに比べて、検索時間を短縮できる。よって、シリーズ予約動作にかかる時間を短縮できるので、レコーダ100の利便性がより向上する。
【0050】
また、本実施形態のレコーダ100は、使用者によってシリーズ予約が選択されると、選択された番組に付与されたシリーズIDに対応する名称情報310に、特定の文字列を付加して選択項目として出力することとした。これにより、レコーダ100は、シリーズ予約の動作内容をより分かりやすく使用者に伝えることができる。例えば、レコーダ100は、シリーズIDに付与された名称情報310に「まるごと録り」という文字列を付加して出力する。これによりレコーダ100は、使用者によって選択されたシリーズに関する番組を、一括で予約できると使用者に認識させることができる。なお、特定の文字列を付加せずに、シリーズIDに対応する名称情報310のみを選択肢として表示してもよい。
【0051】
また、本実施形態のレコーダ100は、使用者によってシリーズ予約が選択されると、そのシリーズ予約の対象となったシリーズIDおよびそのシリーズIDの名称情報310をシリーズ予約リスト600に追加することとした。これにより、放送局等にある送信装置200等から送信された番組情報が変更された場合でも、レコーダ100は、シリーズ予約されたシリーズIDが付与された番組を継続して録画予約しつづけることが可能である。
【0052】
5.本実施形態のまとめ
以上のとおり、本実施形態の送信装置200は、共通する特徴を有する複数の番組間の関連性を示すシリーズIDをシリーズIDに対応する名称情報310に関連付ける情報であるシリーズ関連情報300を記憶しているHDD210と、シリーズ関連情報300を送信する送信部230とを備える。
【0053】
また、本実施形態のレコーダ100は、共通する特徴を有する複数の番組間の関連性を示すシリーズIDをシリーズIDに対応する名称情報310に関連付ける情報であるシリーズ関連情報300を受信するチューナ110、120、130と、受信されたシリーズ関連情報300に基づいてシリーズIDの名称を出力するHDMI160とを備える。
【0054】
このような構成によって本実施形態のレコーダ100は、数字の羅列であるシリーズIDではなく、そのシリーズIDに対応する名称情報310を使用者に対して提示することにより、シリーズIDが示すシリーズ番組の名称を使用者に、より容易に把握させることが可能である。これにより、レコーダ100の利便性がより向上する。
【0055】
6.他の実施形態
前述の実施形態が対象とする番組は動画であったが、本発明はこれに限定されない。音声のみによる番組に対しても本発明は適用できる。
【0056】
また、前述の実施形態では、レコーダ100はチューナを3つ(地上デジタルチューナ110、BSデジタルチューナ120、CSデジタルチューナ130)備えたが、本発明はこれに限定されない。これらのうちのいずれか1つのみでもよく、あるいは4つ以上のチューナを備えてもよい。また、チューナと共に、もしくはチューナの代わりにインターネットに接続可能な受信部を備え、この受信部を通じて、シリーズ関連情報等を受信してもよい。インターネットに接続可能な受信部は、無線LANや有線LANに接続可能なモジュール等によって実現できる。
【0057】
また、前述の実施形態では、レコーダ100が映像データおよび音声データを外部のテレビ190に出力するためのインターフェースはHDMI160であったが、本発明はこれに限定されない。HDMI160以外のインターフェースであってもよい。RGBインターフェースやUSBインターフェースなどでもよい。また、無線インターフェースでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、レコーダ等の受信装置、放送波を放送する放送装置等に適用できる。
【符号の説明】
【0059】
100 レコーダ
110 地上デジタルチューナ
120 BSデジタルチューナ
130 CSデジタルチューナ
140 LSI
150 HDD
160 HDMI
170 操作部
180 リモコン受信部
185 リモコン
200 送信装置
210 HDD
220 LSI
230 送信部
300 シリーズID関連情報
310 名称情報
320 関連番組リスト
400 有効/無効情報
500 メイン/サブ階層情報
600 シリーズ予約リスト
700 アイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通する特徴を有する複数の番組間の関連性を示すシリーズ情報を前記シリーズ情報の名称に関連付ける情報であるシリーズ関連情報を記憶している記憶部と、
前記シリーズ関連情報を送信する送信部と
を備える
送信装置。
【請求項2】
前記記憶部は、同一のシリーズ情報が付与された複数の番組に関する一覧情報である関連番組リスト情報をさらに記憶していて、前記送信部は前記シリーズ関連情報とともに前記関連番組リスト情報を送信する
請求項1記載の送信装置。
【請求項3】
前記関連番組リスト情報は、前記関連番組リスト情報に含まれる各番組の放送日に関する情報を含むことを特徴とする、
請求項2記載の送信装置。
【請求項4】
前記記憶部は前記シリーズ情報の階層構造を示す情報である階層情報をさらに記憶していて、前記送信部は前記階層情報をさらに送信する
請求項1記載の送信装置。
【請求項5】
前記記憶部は前記シリーズ情報の有効/無効を示す情報である有効/無効情報をさらに記憶していて、前記送信部は前記有効/無効情報をさらに送信する
請求項1記載の送信装置。
【請求項6】
共通する特徴を有する複数の番組間の関連性を示すシリーズ情報を前記シリーズ情報の名称に関連付ける情報であるシリーズ関連情報を受信する受信部と、
前記受信されたシリーズ関連情報に基づいて前記シリーズ情報の名称を出力する出力部と
を備える
受信装置。
【請求項7】
前記受信部は、同一のシリーズ情報が付与された複数の番組に関する一覧情報である関連番組リスト情報をさらに受信する、
請求項6記載の受信装置。
【請求項8】
前記関連番組リスト情報は、前記関連番組リスト情報に含まれる各番組の放送日時に関する情報を含むことを特徴とする、
請求項7記載の受信装置。
【請求項9】
前記受信部は前記シリーズ情報の階層構造を示す情報である階層情報をさらに受信する、
請求項6記載の受信装置。
【請求項10】
前記受信部は前記シリーズ情報の有効/無効を示す情報である有効/無効情報をさらに受信する
請求項6記載の受信装置。
【請求項11】
送信装置における送信方法であって、
共通する特徴を有する複数の番組間の関連性を示すシリーズ情報を前記シリーズ情報の名称に関連付ける情報であるシリーズ関連情報を記憶部に記録するステップと、
制御部が前記シリーズ関連情報を前記記憶部から読み出すステップと、
前記制御部が、読み出された前記シリーズ関連情報を外部へ送信するステップと、
を含む
送信方法。
【請求項12】
同一のシリーズ情報が付与された複数の番組に関する一覧情報である関連番組リスト情報を前記記憶部に記録するステップと、
前記制御部が前記関連番組リスト情報を前記記憶部から読み出すステップと、
前記制御部が、読み出された前記シリーズ関連情報とともに前記関連番組リスト情報を外部へ送信するステップと、
をさらに含む
請求項11記載の送信方法。
【請求項13】
前記関連番組リスト情報は、前記関連番組リスト情報に含まれる各番組の放送日に関する情報を含むことを特徴とする、
請求項12記載の送信方法。
【請求項14】
前記シリーズ情報の階層構造を示す情報である階層情報を前記記憶部に記録するステップと、
前記制御部が前記階層情報を前記記憶部から読み出すステップと、
前記制御部が、読み出された前記階層情報を外部へ送信するステップと、
をさらに含む
請求項11記載の送信方法。
【請求項15】
前記シリーズ情報の有効/無効を示す情報である有効/無効情報を前記記憶部に記録するステップと、
前記制御部が前記有効/無効情報を前記記憶部から読み出すステップと、
前記制御部が、読み出された前記有効/無効情報を外部へ送信するステップと、
をさらに含む
請求項11記載の送信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−42485(P2013−42485A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−157710(P2012−157710)
【出願日】平成24年7月13日(2012.7.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】