説明

送液装置および送液システム

【課題】複数のペリスタルティックポンプのそれぞれにチューブを精度よく、かつ、簡易に短時間で交換する。
【解決手段】装置本体5と、該装置本体5に対して上下動可能に設けられ、装置本体5の上面との間に、複数のチューブ3bを固定したカセット3を挟む蓋部材6と、カセット3を挟んだ状態で装置本体5と蓋部材6とを位置決め状態に固定する固定手段12,13とを備え、装置本体5の上面に、略水平な軸線回りに回転可能な複数のロータ4が設けられ、蓋部材6に、ロータ4に対向する位置に配置されて、カセット3に設けられたチューブ3bの途中位置を各ロータ4との間にそれぞれ挟む複数の押し当て面11が設けられている送液装置1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は送液装置および送液システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のペリスタルティックポンプにより複数種の液体を送液する送液装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この送液装置は、インクジェットヘッドに複数種のインクを供給するためのもので、複数のロータにあてがわれた複数のチューブの各々に対してインクタンクを付け替えることで、基本的にチューブを交換することなく使用し続けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−261864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、細胞懸濁液等を送給する場合のように、医療用途で使用される送液装置においては、チューブは患者毎に交換するディスポーザブル製品とする必要がある。また、各ペリスタルティックポンプへのチューブの装着は送液精度に影響するため、慎重に行わなければならない。したがって、患者毎に複数のチューブを1本ずつ慎重に交換する作業は作業性が悪く、手間と時間がかかるという不都合がある。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、複数のペリスタルティックポンプのそれぞれにチューブを精度よく、かつ、簡易に短時間で交換することができる送液装置および送液システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、装置本体と、該装置本体に対して上下動可能に設けられ、前記装置本体の上面との間に、複数のチューブを固定したカセットを挟む蓋部材と、前記カセットを挟んだ状態で前記装置本体と前記蓋部材とを位置決め状態に固定する固定手段とを備え、前記装置本体の上面に、略水平な軸線回りに回転可能な複数のロータが設けられ、前記蓋部材に、前記ロータに対向する位置に配置されて、前記カセットに設けられた前記チューブの途中位置を各前記ロータとの間にそれぞれ挟む複数の押し当て面が設けられている送液装置を提供する。
【0007】
本発明によれば、装置本体の上面に対して蓋部材を上昇させて離間させた状態で、装置本体の上面にカセットを配置して、蓋部材を下降させ、装置本体の上面と蓋部材との間にカセットを挟んだ状態で蓋部材と装置本体とを固定手段によって固定することにより、カセットに固定した複数のチューブを一度に複数のロータのそれぞれにあてがい、かつ、蓋部材に設けられた押し当て面とロータとの間にチューブを挟むことができる。
【0008】
この場合に、蓋部材と装置本体とが、固定手段により位置決め状態に固定されるので、ロータと押し当て面との位置関係がチューブを適切に挟む位置に配置され、高い精度で液体を送ることができる。すなわち、本発明によれば、複数のロータと複数の押し当て面とにより構成される複数のペリスタルティックポンプのそれぞれにチューブを精度よく、かつ、簡易に短時間で装着することができる。
【0009】
上記発明においては、前記蓋部材を前記装置本体に対して上方に付勢する付勢手段を備えていてもよい。
このようにすることで、固定手段による固定状態を解除すると、付勢手段によって蓋部材が装置本体に対して上方に移動させられ、カセットの取り出しや取り付けを容易にするスペースを自動的に形成することができる。これにより、チューブの交換作業をさらに容易にすることができる。
【0010】
また、上記発明においては、前記蓋部材が取り付けられ、前記装置本体に対して上下方向に移動可能な可動部材を備え、前記付勢手段が、前記装置本体と前記可動部材との間に配置されていてもよい。
このようにすることで、付勢手段の付勢力によって装置本体に対して可動部材を上昇させることにより、可動部材に取り付けた蓋部材を装置本体から離間させることができる。
【0011】
また、上記発明においては、前記蓋部材が、前記可動部材に略水平な軸線回りに揺動可能に取り付けられていてもよい。
このようにすることで、蓋部材を可動部材に対して揺動させることにより、カセットの取り外しや取り付けのためのスペースの形成をより容易にすることができる。また、可動部材の上下動の距離が短くても上記スペースを大きく確保することができ、構造を簡易にすることができる。
【0012】
また、上記発明においては、前記固定手段が、前記装置本体または前記蓋部材のいずれか一方に設けられた係合部と、前記装置本体または前記蓋部材のいずれか他方に設けられ前記係合部と係合して前記蓋部材の前記装置本体に対する上下動を固定するフックとを備えていてもよい。
【0013】
このようにすることで、装置本体の上面と蓋部材との間にカセットを挟んだ状態で、フックを係合部に係合させることにより、簡易に蓋部材を装置本体に位置決め状態に固定することができる。また、フックの係合部への係合を解除するだけで、簡易に蓋部材を装置本体に対して開閉可能な状態にすることができる。
【0014】
また、上記発明においては、前記フックが、前記蓋部材の幅方向の両端に、幅方向に延びる軸線回りに揺動可能に設けられるとともに、これらのフックが連結部材によって相互に連結されていてもよい。
このようにすることで、連結部材を操作するだけで、蓋部材の幅方向の両端においてフックと係合部とを係合させ、蓋部材を装置本体に対してより確実に位置決め状態に固定することができる。また、連結部材を操作するだけで、蓋部材の幅方向の両端におけるフックと係合部との係合を解除し、蓋部材を簡易に開くことができる。
【0015】
また、上記発明においては、前記装置本体の上面に上下方向に延び、前記カセットが前記上面に配置されたときに、前記カセットに厚さ方向に形成された位置決め孔に嵌合させられる位置決め突起が設けられていてもよい。
このようにすることで、上下方向に延びる位置決め突起に、位置決め孔を嵌合させてカセットを装置本体に水平方向に位置決めすることができる。これにより、カセットに取り付けられているチューブの水平方向位置を、容易にロータに位置決めすることができる。
【0016】
また、本発明は、上記いずれかの送液装置と、該送液装置の装置本体と前記蓋部材との間に厚さ方向に挟まれるカセットとを備え、該カセットに、前記ロータに対応する位置に、厚さ方向に貫通する貫通孔が設けられ、前記チューブの途中位置が、前記貫通孔を横切るように配置されている送液システムを提供する。
【0017】
本発明によれば、送液装置の装置本体の上面に設けられたロータに、カセットの貫通孔を横切るように配置されたチューブの途中位置をあてがうようにカセットを装置本体の上面に置き、その上から蓋部材を下降させて、装置本体と蓋部材との間にカセットを挟んで固定手段により位置決め状態に固定するだけで、複数のロータと複数の押し当て面とにより構成される複数のペリスタルティックポンプのそれぞれにチューブを精度よく、かつ、簡易に短時間で装着することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数のペリスタルティックポンプのそれぞれにチューブを精度よく、かつ、簡易に短時間で交換することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る送液装置および送液システムを示す分解縦断面図である。
【図2】図1の送液装置のロータと押し当て部材との(a)離れた状態および(b)チューブを挟んだ状態をそれぞれ示す図である。
【図3】図1の送液システムのカセットを装置本体に位置決めする位置決め孔とピンとが嵌合した状態を示す斜視図である。
【図4】図1の送液装置および送液システムにおいて装置本体上にカセットを配置した状態を示す縦断面図である。
【図5】図1の送液装置に備えられる固定手段による固定を解除した状態を示す拡大図である。
【図6】図1の送液装置および送液システムにおいて、蓋部材を揺動させて閉じた状態を示す縦断面図である。
【図7】図5の固定手段を揺動させて装置本体と蓋部材とを固定した状態を示す拡大図である。
【図8】図1の送液装置および送液システムにおいて、カセットを挟んで蓋部材と装置本体とを固定した状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の一実施形態に係る送液装置1および送液システム2について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る送液システム2は、図1に示されるように、送液装置1とカセット3とを備えている。
【0021】
送液装置1は、図1に示されるように、上面に複数のロータ4を配置した装置本体5と、該装置本体5の上面に対して開閉可能に設けられた蓋部材6とを備えている。
ロータ4は、図1および図2に示されるように、平行間隔をあけて周方向に配列された複数の軸線C回りに回転可能に支持された複数のローラ4aを、中心の回転軸線D回りに回転駆動するようになっている。
【0022】
装置本体5には、該装置本体5の上面に対して上下方向に移動可能に支持された可動部材7が備えられている。可動部材7は、装置本体5との間に配置されたバネ(付勢手段)8によって、上方に付勢されている。
また、装置本体5の上面には、上方に延びる2本のピン(位置決め突起、図1中には1本のみを示している。)9が設けられている。
【0023】
蓋部材6は、可動部材7にヒンジ10によって水平軸線回りに揺動可能に取り付けられている。
蓋部材6には、閉じられたときに装置本体5のロータ4にそれぞれ対応する位置に、複数の押し当て部材11が設けられている。
【0024】
押し当て部材11は、図2に示されるように、ロータ4の上部を略半周にわたって取り囲むように配置される円弧内面11aを有している。円弧内面11aは、ローラ4aの外周面との間に精度よく隙間を空けて配置される内径寸法を有している。
【0025】
蓋部材6は、その幅方向の両端面に揺動可能に取り付けられたフック12を備えている。また、装置本体5には、蓋部材6が閉じられた位置に配置されたときに、フック12を引っ掛ける係合部材13が設けられている。
【0026】
また、蓋部材6の幅方向の両端面に設けられているフック12は、連結部材14によって相互に連結されている。連結部材14は、蓋部材6が閉じられたときに上側に配されることとなる面に配置されている。したがって、蓋部材6を閉じた状態で、上側に配された連結部材14を操作することにより、蓋部材6の幅方向の両端面のフック12を同時に揺動させて、係合部材13への係合および係合部材13からの係合解除を行うことができるようになっている。
【0027】
カセット3は、ほぼ一定の高さ寸法を有するカセット本体3aと、該カセット本体3aに取り付けられたチューブ3bとを備えている。カセット本体3aには、ロータ4を挿入する貫通孔3cが設けられているとともに、該貫通孔3cを横切るように、一部のチューブ3bが配置されている。
【0028】
また、カセット3には、装置本体5の上面に設けられた2本のピン9をそれぞれ嵌合させる2つの位置決め孔15a,15bが設けられている。一方の位置決め孔15aは、図3に示されるように、前記ピン9をぴったりと嵌合させる口径を有する断面円形の孔であり、他方の位置決め孔15bは、前記ピン9の外径より若干大きな短径と該短径よりも大きな長径とを有する断面長円形の孔である。一方の位置決め孔15bのみを断面長円形とすることにより、カセット3の装着容易性と水平方向の確実な位置決めとを両立させることができるようになっている。
【0029】
図4に示されるように、カセット3の貫通孔3cを装置本体5の上面のロータ4に一致させてカセット3を装置本体5の上面に載置すると、貫通孔3aを横切るように掛け渡されているチューブ3bがロータ4にあてがわれる。特に、複数のロータ4に対して複数の貫通孔3cを一致させることにより、複数のチューブ3bを一度に複数のロータ4にあてがうことができるようになっている。
【0030】
このように構成された本実施形態に係る送液装置1および送液システム2の作用について説明する。
本実施形態に係る送液システム2を用いて液体を供給するには、蓋部材6に設けられた連結部材14を操作して、図5に示されるように、装置本体5に設けられた係合部材13と蓋部材6に設けられたフック12との係合を外すことにより、蓋部材6を開閉可能とする。これにより、ヒンジ10の軸線回りに蓋部材6を揺動させることによって、装置本体5の上面から上方に退避させることができる。
【0031】
また、係合部材13とフック12との係合を外すことにより、可動部材7も解放される。これにより、バネ8の付勢力によって、可動部材7が装置本体5に対して上方に押し上げられ、可動部材7に取り付けられた蓋部材6も上方に移動させられる。
【0032】
この状態で、図1に示されるように、チューブ3bを取り付けたカセット3を装置本体5の上方から近接させ、図4に示されるように装置本体5の上面に載置する。このとき、図3に示されるように、カセット3に設けられた位置決め孔15a,15bに装置本体5の上面に設けられたピン9を嵌合させる。
【0033】
これにより、カセット3が装置本体5に対して水平方向に位置決めされ、カセット3の複数の貫通孔3cが装置本体5の上面に設けられた複数のロータ4の位置にそれぞれ一致するので、各貫通孔3cを横切るように掛け渡されている複数のチューブ3bが、複数のロータ4に同時に掛けられるようにあてがわれる。すなわち、チューブ3bを1本1本配置しなくて済み、作業性を向上することができる。
【0034】
次いで、蓋部材6をヒンジ10の軸線回りに揺動させて閉じ、図6に示されるように、略水平な状態に配置する。これにより、蓋部材6に設けられた複数の押し当て部材11の円弧内面11aが、装置本体5の各ロータ4に対向するように配置される。
【0035】
そして、この状態で、バネ8の付勢力に抗して蓋部材6を押し下げる方向に力を付与することにより、可動部材7が下降させられて、蓋部材6の各押し当て部材11がロータ4に近接させられる。カセット3に設けられた貫通孔3cを貫通して装置本体5のロータ4が上方に露出しているので、押し下げられた押し当て部材11とロータ4との間にチューブ3bが挟まれるようになる。
【0036】
次いで、図7に示されるように、連結部材14を操作してフック12を揺動させ、フック12を係合部材13に係合させる。蓋部材6はバネ8の付勢力により上方に付勢されているので、フック12と係合部材13との係合によって蓋部材6の上方への移動を係止することにより、図8に示されるように、蓋部材6が、装置本体5に対して上下方向に位置決めされた状態に固定される。
【0037】
すなわち、蓋部材6を装置本体5に対して精度よく位置決めすることにより、ロータ4が回転する際にローラ4aと押し当て部材11の円弧内面11aとの間の適正な隙間が確保されるので、ローラ4aと円弧内面11aとの間で無理なく適正にチューブ3bを押し潰して、液体を精度よく、かつ、円滑に送ることができるようになる。
【0038】
一方、チューブ3bを交換する際には、上記と同様にして、連結部材14を操作してフック12と係合部材13との係合を解除することにより、蓋部材6を開いてカセット3の上方に空間を形成し、カセット3を容易に取り外すことができる。
【0039】
このように、本実施形態に係る送液装置1および送液システム2によれば、ペリスタルティックポンプを構成する一構成部品であるロータ4を装置本体5の上面に配置し、他の構成部品である押し当て部材11を蓋部材6に配置して、蓋部材6を開閉可能とすることにより、複数本のチューブ3bを複数のペリスタルティックポンプに一度に手間なく装着することができるという利点がある。また、装置本体5に対して蓋部材6を位置決め状態に固定するので、チューブ3bが無理なく適正に押し潰れるように簡易に装着することができ、高い精度で円滑に液体を送液することができる。
【0040】
すなわち、特に、細胞懸濁液のような医療用途の液体を送液する用途に使用する場合に、本実施形態に係る送液装置1および送液システム2によれば、チューブ3bを含むカセット3をディスポーザブル部品として、患者毎に交換する際の交換作業を容易にすることができるとともに、交換後に液体を精度よく送液することができるという利点がある。
【0041】
また、本実施形態によれば、可動部材7によって蓋部材6を上下方向に移動可能としているので、押し当て部材11とロータ4との間にチューブ3bを挟み込む際に、全ての押し当て部材11を対応する各ロータ4に正しく対向させた状態で、鉛直上方から各ロータ4に近接させていくことができ、チューブ3bを適正に挟むことができるという利点がある。
【0042】
さらに、本実施形態によれば、蓋部材6の幅方向の両端面に設けたフック12を装置本体5に設けた係合部材13に係合させるので、装置本体5の上面に対して蓋部材6を精度よく平行に固定することができ、全てのロータ4においてチューブ3bを適正に挟むことができるという利点がある。
また、これらのフック12を連結部材14によって同時に操作でき、操作性を向上することができるという利点もある。
【0043】
なお、本実施形態においては、蓋部材6をヒンジ10によって可動部材7に対して揺動可能としたが、可動部材7の上下方向の移動量を十分に確保できれば、蓋部材6を可動部材7に対して揺動させる機構を採用することなく可動部材7に固定してもよい。
また、フック12を蓋部材6に、係合部材13を装置本体5に設けたが、逆でもよいし、組み合わせてもよい。
【0044】
また、本実施形態においては、カセット3側における蓋部材6との接触面は略平面であるとしたが、必要に応じて、厚肉部(リブ)を設けることができる(図示略)。厚肉部(リブ)の厚さによって、カセット3と蓋部材6との上下方向の接触位置の精度を向上させることができる。
また、厚肉部(リブ)は蓋部材6側のカセット3との接触面に設けてもよい。
【符号の説明】
【0045】
D 回転軸線(軸線)
1 送液装置
2 送液システム
3 カセット
3b チューブ
3c 貫通孔
4 ロータ
5 装置本体
6 蓋部材
7 可動部材
8 バネ(付勢手段)
9 ピン(位置決め突起)
10 ヒンジ(軸線)
11 押し当て部材(押し当て面)
12 フック(固定手段)
13 係合部材(係合部、固定手段)
14 連結部材
15a,15b 位置決め孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
該装置本体に対して上下動可能に設けられ、前記装置本体の上面との間に、複数のチューブを固定したカセットを挟む蓋部材と、
前記カセットを挟んだ状態で前記装置本体と前記蓋部材とを位置決め状態に固定する固定手段とを備え、
前記装置本体の上面に、略水平な軸線回りに回転可能な複数のロータが設けられ、
前記蓋部材に、前記ロータに対向する位置に配置されて、前記カセットに設けられた前記チューブの途中位置を各前記ロータとの間にそれぞれ挟む複数の押し当て面が設けられている送液装置。
【請求項2】
前記蓋部材を前記装置本体に対して上方に付勢する付勢手段を備える請求項1に記載の送液装置。
【請求項3】
前記蓋部材が取り付けられ、前記装置本体に対して上下方向に移動可能な可動部材を備え、
前記付勢手段が、前記装置本体と前記可動部材との間に配置されている請求項2に記載の送液装置。
【請求項4】
前記蓋部材が、前記可動部材に、略水平な軸線回りに揺動可能に取り付けられている請求項3に記載の送液装置。
【請求項5】
前記固定手段が、前記装置本体または前記蓋部材のいずれか一方に設けられた係合部と、前記装置本体または前記蓋部材のいずれか他方に設けられ前記係合部と係合して前記蓋部材の前記装置本体に対する上下動を固定するフックとを備える請求項1から請求項4のいずれかに記載の送液装置。
【請求項6】
前記フックが、前記蓋部材の幅方向の両端に、幅方向に延びる軸線回りに揺動可能に設けられるとともに、これらのフックが連結部材によって相互に連結されている請求項5に記載の送液装置。
【請求項7】
前記装置本体の上面に上下方向に延び、前記カセットが前記上面に配置されたときに、前記カセットに厚さ方向に形成された位置決め孔に嵌合させられる位置決め突起が設けられている請求項1から請求項6のいずれかに記載の送液装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の送液装置と、
該送液装置の装置本体と前記蓋部材との間に厚さ方向に挟まれる前記カセットとを備え、
該カセットに、前記ロータに対応する位置に、厚さ方向に貫通する貫通孔が設けられ、
前記チューブの途中位置が、前記貫通孔を横切るように配置されている送液システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−100686(P2012−100686A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−248950(P2010−248950)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】