説明

逆止弁

【課題】本発明は、流出口23aを開閉する弁プレート30の閉止部31が閉まるときの耳障りな異音を防止する手段を実現することができる逆止弁を提供する。
【解決手段】逆止弁20は通路形成部材22と、弁プレート30とを有する。通路形成部材22は、流出口23aの開口周縁部のシート面26aと、該シート面26aに突設されたシート段部26bとを備えている。弁プレート30は、閉止部31と、被取付部34と、接触部36とを備えている。閉止部31が流体で押されたときに被取付部34を支点として傾くことにより流出口23aを開く。さらに、接触部36は、閉止部31の外周部の一部は、閉止部31の閉じ状態にて、シート段部26bに当たることで、閉止部31の外周部が流出口23aの開口周縁に当たる接触面積を低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の燃料タンクに燃料を導入するための給油管などに装着される逆止弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車の燃料タンクには、給油のストップ時に、上昇したタンク内圧により、インレットパイプから燃料が外部に流出するのを防止するための逆止弁を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。逆止弁は、通路から燃料を流出する流出口を備えた通路形成部材と、該通路形成部材に取り付けられ流出口を開閉する弁プレートとを備えている。弁プレートは、閉止部の一端部に被取付部を折曲形成し、この被取付部を通路形成部材の外周部に形成された取付部に取り付けることにより、閉止部で流出口を開閉している。
【0003】
従来の逆止弁は、閉弁状態にて厳密なシール性を求めていないために、燃料タンクに燃料が満タン付近まで満たされている場合に、通路形成部材内に燃料が溜まっている。こうした通路形成部材内の燃料は、車両が急発進したり、段差路を走行した際に、揺動して弁プレートを押して開閉させる。このような弁プレートの閉じ動作は、乗員にとって耳障りな異音を発生することがあった。
【0004】
【特許文献1】特開2007−245824
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、流出口を開閉する弁プレートの閉止部が閉まるときの耳障りな異音を防止する手段を、簡単な構成で部品点数を増やすことなく実現することができる逆止弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
適用例1は、通路および該通路から流体を流出する流出口を備えた通路形成部材と、弾性を有する薄板を切断および折曲することにより形成され上記流出口を開閉する弁プレートとを備えた逆止弁において、
上記通路形成部材は、上記弁プレートを取り付けるための取付部と、上記流出口の開口周縁部に形成されたシート面と、該シート面に突設されたシート段部とを備え、
上記弁プレートは、上記流出口を開閉する閉止部と、該閉止部の外周部から折曲形成され上記取付部に取り付けるための被取付部とを備え、上記閉止部が上記流体で押されたときに上記被取付部を支点として傾くことにより流出口を開くように構成され、
さらに、上記閉止部の外周部の一部は、上記閉止部の閉じ状態にて、上記シート段部に当たる接触部を有し、該接触部は、上記閉止部の外周部が上記シート面に当たる接触面積を低減するように構成したこと、を特徴とする。
【0008】
適用例1に記載の逆止弁において、通路形成部材に形成された通路の流出口を弁プレートで開閉する。弁プレートは、弾性を有する薄板を用いて、閉止部および閉止部の外周の一部から折曲された被取付部を一体的に形成し、被取付部で通路形成部材の取付部に取り付けられている。被取付部は、閉止部をシート部に着座させる方向へ付勢力を与えるばねとして作用し、閉止部に流体の力が加わったときに、閉止部との連結部位を支点として傾斜することで閉止部を開き動作させる。そして、閉止部の開き動作により、燃料が燃料タンクに流出する。そして、閉止部を押す燃料の力が、閉止部に加わっている閉弁方向の力を下回ると、閉止部が流出口を閉じる。
【0009】
ここで、燃料タンクに燃料が満タン付近まで満たされ、通路形成部材内に燃料が溜まっている状態にあるとする。こうした状態において、車両が急発進したり、段差路を走行して、通路形成部材内の燃料が揺動して、弁プレートを押して開閉したときに、閉止部と一体形成された接触部がシート段部に当たる。接触部がシート段部に当たると、接触部を除いた閉止部の外周部と流出口の開口周縁部とが衝突する面積が減少するとともに、閉止部とシート面との間に僅かに隙間を生じる。このため、衝突する面積の減少および隙間により、閉止部の開閉に伴う衝突音が低減するとともに、通路形成部材の通路の共鳴がなくなり、乗員に耳障りな異音をなくせる。なお、逆止弁は、給油時における燃料の吹き返しを防止することを主目的としているから、閉止部とシート面との間に高いシール性を必要としない。
【0010】
また、逆止弁による異音を防止する構成は、弁プレートの閉止部の外周部に形成された接触部および通路形成部材から突設されたシート段部であるから、部品点数が増加することもなく、構成が簡単である。
【0011】
[適用例2]
適用例2に記載の逆止弁にかかる閉止部は、ほぼ円板状に形成され、上記接触部は、上記閉止部の中心に対して上記取付部と反対側に突設されている構成である。
【0012】
[適用例3]
適用例3の接触部は、上記閉止部の外周部から突設されている構成である。
【0013】
[適用例4]
適用例4は、通路および該通路から流体を流出する流出口を備えた通路形成部材と、弾性を有する薄板を切断および折曲することにより形成され上記流出口を開閉する弁プレートとを備えた逆止弁において、
上記通路形成部材は、上記弁プレートを取り付けるための取付部と、上記流出口の開口周縁部に形成されたシート面とを備え、
上記弁プレートは、上記流出口を開閉する閉止部と、該閉止部の外周部から折曲形成され上記取付部に取り付けるための被取付部と、上記閉止部の外周部の一部から流出口側へ折曲された接触部と、を備え、
上記閉止部が上記流体で押されたときに上記被取付部を支点として傾くことにより流出口を開くように構成され、さらに、上記閉止部の閉じ状態にて、上記接触部が上記シート面に当たることで、上記閉止部の外周部が上記シート面に当たる接触面積を低減するように形成したこと、を特徴とする。この構成のように、閉止部の外周部が全周で当たるのを回避するための構成として、閉止弁の外周部に接触部を突設してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(1) 給油装置FSの概略構成
図1は自動車の燃料タンクFTに燃料を供給するための給油装置FSを示す概略図である。図1に示すように、給油装置FSは、燃料タンクFTに接続され、給油ガン(図示省略)から供給される燃料を燃料タンクFTに送るものであり、燃料キャップFCにより開閉される注入口を有するフィラーネックFNと、フィラーネックFNの一端に接続され金属製または樹脂製のインレットパイプIPと、インレットパイプIPに接続されゴム製のインレットホースHと、インレットホースHの一端に接続されかつ燃料タンクFTに溶着された燃料タンク用管接続体10と、燃料タンク用管接続体10に装着された逆止弁20を備えている。インレットホースHは、燃料タンク用管接続体10に圧入されるとともにクランプCPにより締結されている。なお、フィラーネックFNには、図示しないブリーザパイプが燃料タンクFTに接続されている。上記給油装置FSの構成により、給油時に燃料キャップFCを外して、給油ガンから燃料をフィラーネックFNに注入すると、燃料は、インレットパイプIP、インレットホースH、燃料タンク用管接続体10を流れて、さらに逆止弁20を開いて燃料タンクFT内に供給される。一方、給油ストップ時では、逆止弁20は、閉弁状態にあるから、上昇したタンク内圧により燃料が押し戻されて外部へ流出するのを防止する。
【0015】
(2) 各部の構成および作用
以下、各部の構成について説明する。
(2)−1 燃料タンクFT
燃料タンクFTは、耐燃料透過性に優れたエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)から形成されたバリア層と、ポリエチレン(PE)で形成された外層とを含む複数の樹脂層から形成されている。燃料タンクFTの側壁の上部には、タンク開口FTaが形成されており、このタンク開口FTaを囲むように燃料タンク用管接続体10が溶着されている。
【0016】
(2)−2 燃料タンク用管接続体10
図2は燃料タンクFTの燃料タンク用管接続体10および逆止弁20を拡大した断面図である。燃料タンク用管接続体10は、通路形成部12と、接続用溶着部14とを備え、これらを2色成形により一体に形成している。通路形成部12は、インレットホースHに接続される通路を形成する通路部12aを備えている。通路部12aの一端は、該通路部12aの外周端から拡張されることでインレットホースH(図1)を抜止するための抜止拡張部12bになっている。通路部12aの他端には、フランジ12cが形成されている。フランジ12cの一方の面は、接続用溶着部14に内壁に溶着される面になっており、その他面は、逆止弁20の一端を溶着するための溶着部12dになっている。通路形成部12は、例えば、ナイロン−12などのポリアミド(PA)から形成されている。接続用溶着部14は、外筒部14aと、外筒部14aの一端外周から拡張されたフランジ14bと、フランジ14bの一端面に環状に突設された溶着端14cとを備えている。接続用溶着部14は燃料タンクFTに熱溶着可能である変性ポリエチレンから形成されている。変性ポリエチレンは、ポリエチレン(PE)に極性官能基、例えばマレイン酸変性された官能基を付加した樹脂材料であり、PAと射出成型時の熱により反応接着する材料である。よって、接続用溶着部14は、2色成形により通路形成部12と反応接着により溶着一体化している。
【0017】
(2)−3 逆止弁20の構成
逆止弁20は、筒状の通路形成部材22と、この通路形成部材22の一端に装着されかつ流出口23aを開閉する弁プレート30とを備えている。通路形成部材22は、通路形成部12と同じPAから形成された筒形状であり、その内部にインレットホースHに接続される通路22aを有し、そのインレットホースH側が流入口23bになっている。通路形成部材22の流入口23bの端部には、フランジ25を有し、通路形成部12の溶着部12dに溶着により一体になって流路を形成している。
【0018】
図3は通路形成部材22に弁プレート30を組み付ける前の状態を拡大して示す断面図である。通路形成部材22の流出口23aの外周縁部に沿って、弁プレート30が着離するシート面26aがほぼ環状に形成されている。シート面26aの下半円の外周部を囲むように、シート段部26bが形成されている。また、通路形成部材22の流出口23aの外周部には、弁プレート30を取り付けるための取付部27が突設されている。なお、取付部27の構成については、後述する。
【0019】
図4は弁プレート30を通路形成部材22から外した状態を示す斜視図、図5は弁プレート30の付近を示す断面図、図6は弁プレート30を示す平面図、図7は図6の矢印ADから見た図である。弁プレート30は、金属製の薄板をプレス切断して折曲することにより、閉止部31、アーム部32,32、連結部33,33、被取付部34および接触部36を一体的に板ばねとして形成したものである。
【0020】
上記閉止部31は、シート面26aの外形とほぼ同一の形状であり、通路形成部材22の流出口23aを開閉するものであり、つまりシート面26aに着離するように形成されている。アーム部32,32は、閉止部31の外周部のほぼ半円を囲むように形成されている。アーム部32,32の一端部の各々は、連結部33,33を介して閉止部31にそれぞれ連結され、他端部の各々は、被取付部34により連結されている。被取付部34は、通路形成部材22の取付部27に挿入されることにより、閉止部31を開閉可能に支持する部位であり、閉止部31に対して折曲されている。図3に示すように、被取付部34は、閉止部31に対してなす角度をα、通路形成部材22の流出口23aの開口周縁部の角度をβとすると、10≦β−α≦20゜の範囲となるように折曲されている。これは、角度(β−α)が20゜より大きいと、閉止部31がシート面26aに押圧する力が大きくなり、所定以上の燃料の流出量を確保することができないからであり、一方、10゜より小さいと、閉止部31が閉じる力が小さくなるからである。
【0021】
図8は通路形成部材22の取付部27および弁プレート30の被取付部34の付近を拡大した断面図である。図4および図8に示すように、取付部27は、通路形成部材22の外周部からほぼ平行に立設された側壁部27a,27aを備えている。各々の側壁部27aは、立壁27bと、この立壁27bの上端から互いに向き合うように延設された押さえ部27cとを備え、立壁27bと押さえ部27cとにより断面L字形に形成されている。また、押さえ部27c,27cにまたがってブリッジ部27dが形成されている。また、側壁部27a,27aの間は、被取付部34を収納するための取付溝28となっている。取付溝28の底には、挿入口28aから奥側に向けて上方へ傾斜した傾斜面28bが形成され、被取付部34の挿入作業性を高めている。また、傾斜面28bの一端から凹所に形成された係合部28cが形成されている。
【0022】
一方、弁プレート30の被取付部34は、矩形の本体板34aと、抜止部34bと、弾性片34cとを備えている。抜止部34bおよび弾性片34cは、本体板34aから約45゜でプレス成形などで切り起こされることにより形成されている。抜止部34bは、係合部28cに係合することにより被取付部34を取付部27からの抜止めの作用を果たし、また、弾性片34cは、押さえ部27cと取付溝28との溝底とで圧縮することにより径方向へのガタツキを抑制している。
【0023】
弁プレート30の被取付部34を通路形成部材22の取付部27に取り付けるには、被取付部34を傾斜面28bに沿わせつつ挿入口28aへ挿入する。抜止部34bおよび弾性片34cがブリッジ部27dと取付溝28の溝底との間で圧縮されつつ、被取付部34が取付溝28の奥側へ挿入される。抜止部34bが係合部28cに達して弾性力により係合部28cに挿入されることで被取付部34が取付部27に固定される。
【0024】
図4ないし図6において、逆止弁20は、弁プレート30の閉止部31が流出口23aを閉じるときの異音を防止するための異音防止手段を備えている。異音防止手段は、通路形成部材22の流出口23aの開口周縁部に形成されたシート段部26bと、弁プレート30の下部に矩形に突設された接触部36とから構成されている。接触部36は、弁プレート30が閉まったときに、シート段部26bに当たって、閉止部31とともに湾曲することで、閉止部31の外周部がシート面26aに当たる面積を減らすとともに、シート面26aとの間に僅かな間隙を確保している。シート段部26bは、閉止部31の外周部の下半分を囲むことで、取扱作業者によって不用意に引っ掛けて、弁プレート30を塑性変形させてしまい、閉じなくなるのを防止するシート保護段部としての効果も奏する。
【0025】
(2)−4 逆止弁20の動作
次に、逆止弁20の動作について説明する。図9に示すように、給油時に、通路形成部材22の流入口23bから入った燃料は、通路22aを通って流出口23aに達し、弁プレート30の閉止部31を押す。弁プレート30は、被取付部34で通路形成部材22の取付部27に取り付けられているから、被取付部34を支点として開弁する。すなわち、燃料により閉止部31が押されると、閉止部31は、連結部33,33を中心にアーム部32,32に対して傾斜して、流出口23aとの間に流路を形成し、燃料が流出する。そして、閉止部31を押す燃料の力が、閉止部31に加わっている閉弁方向の力を下回ると、閉止部31が閉じる。
【0026】
(3) 上記実施例による逆止弁20によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
(3)−1 燃料タンクに燃料が満タン付近まで満たされ、通路形成部材内に燃料が溜まっている状態にあるとする。こうした状態において、車両が急発進したり、段差路を走行して、通路形成部材22内の燃料が揺動して、弁プレート30を押して開閉したときに、図5に示すように、閉止部31と一体形成された接触部36がシート段部26bに当たる。接触部36がシート段部26bに当たると、接触部36を除いた閉止部31の外周部と流出口23aの開口周縁部とが衝突する面積が減少するとともに、閉止部31とシート面26aとの間に僅かに隙間を生じる。このため、衝突する面積の減少および隙間により、閉止部31の開閉に伴う衝突音が低減するとともに、通路形成部材22の通路22aの共鳴がなくなり、乗員に耳障りな異音をなくせる。なお、逆止弁は、給油時における燃料の吹き返しを防止することを主目的としているから、閉止部31とシート面26aとの間に高いシール性を必要としない。
【0027】
(3)−2 逆止弁20による異音を防止する構成は、弁プレート30の閉止部31の外周部に形成された接触部36および通路形成部材22から突設されたシート段部26bであるから、部品点数が増加することもなく、構成が簡単である。
【0028】
(4) 他の実施例
この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0029】
(4)−1 図10は他の実施例にかかる逆止弁20Bを分解した斜視図である。本実施例は、異音防止手段として、通路形成部材22Bのシート面26Baにシート段部26Bbを形成するとともに、シート段部26Bbに閉止部31Bの外周下部の接触部36Bが当たる構成に特徴を有する。すなわち、シート面26Baの内周下部に、シート段部26Bbが形成され、さらに外周半周部にシート保護段部26Bcが形成されている。シート保護段部26Bcは、上述したように、引っ掛けによる弁プレート30Bの塑性変形を防止するものであり、上述の実施例と異なり、シート段部26Bbと分離して形成されている。本実施例において、閉止状態において、閉止部31Bの外周下部の接触部36Bが、シート段部26Bbに当たることで、閉止部31Bの全外周部がシート面26Baに衝突するのを避けて耳障りな異音をなくしている。
【0030】
(4)−2 図11はさらに他の実施例にかかる逆止弁20Cを示す断面図である。本実施例は、異音防止手段として、弁プレート30Cの閉止部31Cの下端に接触部36Cを折曲形成した構成に特徴を有する。すなわち、接触部36Cは、閉止部31Cの外周下部の一部を切り起こして接触部36Cの下端の脚部36Caでシート面26Caに当たるようにした構成である。また、弁プレート30Cの塑性変形を防止するためのシート保護段部26Ccが接触部36Cも保護するように、閉止状態における閉止部31Cの下端より高くなるように形成されている。本実施例において、接触部36Cの下端の脚部36Caがシート面26Caに当たり、閉止部31Cの全外周部がシート面26Caに衝突するのを避けて耳障りな異音をなくしている。
【0031】
(4)−3 弁プレートの閉止部は、燃料通路の形状に合わせて種々の形状を採ることができ、上述したように円やそれを分割した扇形のほか、三角形や四角形などの多角形で形成してもよい。弁プレートの材料として、ステンレス綱を用いたが、これに限らず、ばね特性を有する材質であればよく、例えば、樹脂であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】自動車の燃料タンクに燃料を供給するための給油装置を示す概略図である。
【図2】燃料タンクの燃料タンク用管接続体および逆止弁を拡大した断面図である。
【図3】通路形成部材に弁プレートを組み付ける前の状態を拡大して示す断面図である。
【図4】弁プレートを通路形成部材から外した状態を示す斜視図である。
【図5】弁プレートの付近を示す断面図である。
【図6】弁プレートを示す平面図である。
【図7】図6の矢印から見た図である。
【図8】通路形成部材の取付部および弁プレートの被取付部の付近を拡大した断面図である。
【図9】逆止弁の作用を説明する説明図である。
【図10】他の実施例にかかる逆止弁を分解した斜視図である。
【図11】さらに他の実施例にかかる弁プレートを示す断面図である。
【符号の説明】
【0033】
10…燃料タンク用管接続体
12…通路形成部
12a…通路部
12b…抜止拡張部
12c…フランジ
12d…溶着部
14…接続用溶着部
14a…外筒部
14b…フランジ
14c…溶着端
20…逆止弁
20B…逆止弁
20C…逆止弁
22…通路形成部材
22B…通路形成部材
22a…通路
23a…流出口
23b…流入口
25…フランジ
26a…シート面
26Ba…シート面
26Ca…シート面
26b…シート段部
26Bb…シート段部
26Bc…シート保護段部
26Cc…シート保護段部
27…取付部
27a…側壁部
27b…立壁
27c…押さえ部
27d…ブリッジ部
28…取付溝
28a…挿入口
28b…傾斜面
28c…係合部
30…弁プレート
30B…弁プレート
30C…弁プレート
31…閉止部
31B…閉止部
31C…閉止部
32…アーム部
33…連結部
34…被取付部
34a…本体板
34b…抜止部
34c…弾性片
36…接触部
36B…接触部
36C…接触部
36Ca…脚部
CP…クランプ
FC…燃料キャップ
FN…フィラーネック
FS…給油装置
FT…燃料タンク
FTa…タンク開口
H…インレットホース
IP…インレットパイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通路(22a)および該通路(22a)から流体を流出する流出口(23a)を備えた通路形成部材(22)と、弾性を有する薄板を切断および折曲することにより形成され上記流出口(23a)を開閉する弁プレート(30)とを備えた逆止弁において、
上記通路形成部材(22)は、上記弁プレート(30)を取り付けるための取付部(27)と、上記流出口(23a)の開口周縁部に形成されたシート面(26a)と、該シート面(26a)に突設されたシート段部(26b)とを備え、
上記弁プレート(30)は、上記流出口(23a)を開閉する閉止部(31)と、該閉止部(31)の外周部から折曲形成され上記取付部(27)に取り付けるための被取付部(34)とを備え、上記閉止部(31)が上記流体で押されたときに上記被取付部(34)を支点として傾くことにより流出口(23a)を開くように構成され、
さらに、上記閉止部(31)の外周部の一部は、上記閉止部(31)の閉じ状態にて、上記シート段部(26b)に当たる接触部(36)を有し、該接触部(36)は、上記閉止部(31)の外周部が上記シート面(26a)に当たる接触面積を低減するように構成したこと、を特徴とする逆止弁。
【請求項2】
請求項1に記載の逆止弁において、
上記閉止部(31)は、ほぼ円板状に形成され、
上記接触部(36)は、上記閉止部(31)の中心に対して上記取付部(27)と反対側に突設されている逆止弁。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の逆止弁において、
上記接触部(36)は、上記閉止部(31)の外周部から突設されている逆止弁。
【請求項4】
通路および該通路から流体を流出する流出口を備えた通路形成部材と、弾性を有する薄板を切断および折曲することにより形成され上記流出口を開閉する弁プレートとを備えた逆止弁において、
上記通路形成部材は、上記弁プレート(30C)を取り付けるための取付部と、上記流出口の開口周縁部に形成されたシート面(26Ca)とを備え、
上記弁プレート(30C)は、上記流出口を開閉する閉止部(31C)と、該閉止部(31C)の外周部から折曲形成され上記取付部に取り付けるための被取付部と、上記閉止部(31C)の外周部の一部から流出口側へ折曲された接触部(36C)と、を備え、
上記閉止部(31C)が上記流体で押されたときに上記被取付部を支点として傾くことにより流出口を開くように構成され、さらに、上記閉止部(31C)の閉じ状態にて、上記接触部(36C)が上記シート面(26Ca)に当たることで、上記閉止部(31C)の外周部が上記シート面(26Ca)に当たる接触面積を低減するように形成したこと、を特徴とする逆止弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−143515(P2010−143515A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−325328(P2008−325328)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】