説明

透光性のあるコンクリート建材及びその製造方法

【課題】 透光性とコンクリート材質の特性を兼ね備える透光性のあるコンクリート建材及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】少なくとも一つの光伝導ユニット200は、入光端と、入光端に対応する出光端と、入光端と出光端の間に位置する側壁とを有する。コンクリート構造300は、光伝導ユニット200の側壁を被覆し、入光端と出光端を露出させる。コンクリート構造300は、光伝導ユニット200の位置を決め、全体構造の強度を提供することが可能である。光伝導ユニット200を配置すると、透過、屈折及び反射などの物理現象によりあらゆる光線または一部の光線をコンクリート建材の一端から他端へ伝導することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透光性のあるコンクリート建材及びその製造方法、詳しく言えば、透光性または半透光性のある構造物を建造するのに用いられるコンクリート建材及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンクリートは、近代の建築構造の面において非常に重要な役割を果たすとされ、かつ配合の率を調整可能であるという特性と多元的な運用方法を有するため、様々な設計と施工の要求に応じることができる。
コンクリート材料は、外観設計の一環として考慮されることがあまりない。また、建築士と技術者がコンクリート材料を使用するのは、主に、構造設計を考慮する点に注目するからである。近代の一部の建築士とインテリアデザイナーは、コンクリート材料そのもののシンプルさと材質上の外観特性を見直し、それを建築物の外観設計に応用するとしても、コンクリート材料の従来の材質上の特性しか見ていない。
【0003】
建築設計とインテリアデザインの面では、光線の運用は非常に重要な一環であるとされる。伝統的なコンクリート構造物、ブロック構造物、木材構造物または別の建築構造物は、殆ど透光性がない。特殊な光線設計の需要を満足させるために、一部の建築士とインテリアデザイナーは、ガラスブロックを採用し、透明な壁などの透明な構造物を構成する。しかし、ガラスブロックから構成される構造物がもたらす設計感覚は、コンクリート材質がもたらす設計感覚とは全然違う。
【0004】
また、コンクリート材質は単独に使用するか、あるいは、鉄筋から構成される骨組構造物との組み合わせにより、重量を負荷可能な構造物を構成することが可能である。しかし、コンクリート材質は透明性がないため、構造物が外力の影響を受ける場合、内部に生じた構造上の破壊を外部から観察することが難しい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、透光性または半透光性のある構造物を建造するのに用いられる透光性のあるコンクリート建材を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、透光性とコンクリート材質の特性を兼ね備える透光性のあるコンクリート建材を提供することである。
【0006】
本発明のもう一つの目的は、よりいっそう建築設計を多様化させることが可能である透光性のあるコンクリート建材を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、内部の破壊状態を検知可能な機能を有する透光性のあるコンクリート建材を提供することである。
【0007】
本発明のもう一つの目的は、効率的に透光性のあるコンクリート建材を製造可能である透光性のあるコンクリート建材の製造方法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、内部の破壊状態を検知可能な機能を有する建築構造系統を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明による透光性のあるコンクリート建材は、光伝導ユニットと、コンクリート構造とを備える。光伝導ユニットは、入光端、出光端及び入光端と出光端の間に位置する側壁を有する。コンクリート構造は、光伝導ユニットの側壁を被覆する。コンクリート構造は、光伝導ユニットの位置を決め、全体構造の強度を提供することが可能である。光伝導ユニットの入光端と出光端は、別々にコンクリート構造の向かい合う両端部から露出する。
光伝導ユニットを配置するならば、透過、屈折及び反射などの物理現象によりあらゆる光線または一部の光線をコンクリート建材の一端から他端へ伝導することが可能である。
【0009】
本発明による透光性のあるコンクリート建材の製造方法は、まず二つの型端の間に少なくとも一つの光伝導ユニットを配置し、続いて、二つの型端の間に生コンクリートを充填し、最後に、生コンクリートを乾燥し、コンクリート建材を形成する。好ましい実施例では、設計上または施工上の需要に応じ、乾燥後のコンクリート建材を様々な形または寸法に形成するように切断することが可能である。
【0010】
本発明による建築構造系統は、光伝導ユニット、骨組構造及びコンクリート構造を含む。光伝導ユニットは、入光端と出光端を有するため、入光端から入射した光線の全部または一部分を出光端から出力することが可能である。光伝導ユニットは、入光端と出光端の間に中段部位を有する。骨組構造は光伝導ユニットの中段部位に連接されるため、中段部位は骨組構造に付着する。好ましい実施例では、中段部位は束縛装置により骨組構造に連接される。コンクリート構造は、骨組構造の少なくとも一部分と光伝導ユニットの中段部位を被覆する。コンクリート構造は、骨組構造とともに全体構造の強度を提供する。入光端と出光端は、別々にコンクリートの表面から露出する。
【0011】
光伝導ユニットが連続する場合、光伝導ユニットの光伝導性により入光端から入射した光線を出光端から受けることが可能である。また、骨組構造またはコンクリート構造に割れ目または別の形の破壊が生じる場合、光伝導ユニットにも断裂または割れ目が生じる。このとき、光伝導ユニットは内部が連続しなくなるという現象を呈するため、出光端で受けた光線も連続していない現象を呈する。したがって、このような特性により建築構造系統内部に生じた割れ目または別の形の破壊を観察することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の一実施例による透光性のあるコンクリート建材は、透光性または半透光性のある構造物を建造するのに用いられる。ここで透光性というのは、光線の全部または一部分が透過、屈折及び反射などの方法により本実施例によるコンクリート建材を透過可能な特性である。したがって、本実施例によるコンクリート建材により透光性のあるコンクリートブロックを形成し、構造物を建造することが好ましい。また別の実施例では、本実施例によるコンクリート建材を板型、柱型または別の形の建材の形成に適用することも可能である。また、本実施例によるコンクリート建材により内部に生じた構造性破壊を検知することも可能である。
【0013】
図1aは、本発明の一実施例による透光性のあるコンクリート建材である。図1aに示すように、本実施例によるコンクリート建材は、少なくとも一つの光伝導ユニット200と、コンクリート構造300とを備える。本実施例では、光伝導ユニット200は、複数の光伝導繊維を含む。別の実施例では、光伝導ユニット200は光伝導薄膜または別の光伝導機能を有するユニットを含むことも可能である。また別の実施例では、本実施例によるコンクリート建材は同時に光伝導繊維または光伝導薄膜を含むことも可能である。
【0014】
図1bの透視図に示すように、光伝導ユニット200は入光端210と出光端230(即ち、本実施例では光伝導繊維の両端となる)を有するため、光伝導ユニット200中の透過、反射及び屈折などの物理現象により入光端210から入射した光線の全部または一部分を出光端230から出力することが可能である。また、光伝導ユニット200は、入光端210と出光端230の間に位置する側壁250を有する。良好な光伝導効果を提供するために、側壁250を円管状の側壁にすることが好ましい。また別の実施例では、側壁250を方形管状の側壁、板状の側壁または別の形の側壁にすることも可能である。
【0015】
図1bに示すように、光伝導ユニット200を相互に平行させるように配置することが好ましい。別の実施例では、必要に応じて光伝導ユニット200を交錯させるように配置することも可能であり、かつ光伝導に影響をもたらすことさえなければ、必要に応じて光伝導ユニット200を自由に屈曲させることも可能である。図1cに示す実施例では、光伝導ユニット200は垂直方向と水平方向に分布し、縦横に交錯する形態を呈するため、方向の異なる光線を誘導することが可能である。また、図2の断面図に示すように、光伝導ユニット200をマトリックス状に配置することが好ましい。
【0016】
コンクリート構造300は、光伝導ユニット200の側壁250を被覆する。コンクリート構造300は、光伝導ユニット200の位置を決め、全体構造の強度を提供することが可能である。注目すべきは、コンクリート構造300は入光端210と出光端230を被覆せず、光伝導ユニット200の側壁250のみを被覆することである。つまり、入光端210と出光端230は、別々にコンクリート構造300の両端部から露出することである。本実施例では、入光端210と出光端230は別々にコンクリート構造300の向かい合う両端部から露出する。別の実施例では、入光端210と出光端230をコンクリート構造300の隣り合う両端部から別々に露出させることも可能である。
【0017】
コンクリート構造300が不透光性、即ち、光線が透過できない特性を有すれば好ましい。この特性は、光伝導ユニット200内の反射効果を高めると同時に光伝導の効率を向上させることが可能である。また、細い骨材を含む生コンクリートまたはセメントペーストからコンクリート構造300を形成することが好ましい。また、生コンクリートまたはセメントペーストの充填過程において光伝導ユニット200が浮き上がる現象を避けるために、光伝導ユニット200の比重より小さい生コンクリートまたはセメントペーストを採用するほうが好ましい。また別の実施例では、光伝導ユニット200の比重より大きい生コンクリートまたはセメントペーストを使用することも可能である。但し、生コンクリートまたはセメントペーストの充填過程において光伝導ユニット200が浮き上がる現象を避けるために、予め光伝導ユニット200を位置決めするか、或いは、分層注入方法で製造する必要がある。
【0018】
光伝導ユニット200が連続する場合、光伝導ユニット200の光伝導性により入光端210から入射した光線を出光端230から受けることが可能である。したがって、本実施例によるコンクリート建材は、透光、半透光または部分的な透光の視覚効果を生成することが可能である。また、図3に示す実施例では、入光端210を光源100のあたりへ延伸することも可能である。このとき、光源100の光線は入光端210から光伝導ユニット200へ入射し、続いて、出光端230からコンクリート建材から形成される構造物の内部へ出力される。この特性は、室内光線設計または採光と相関する設計に適用可能である。ここで、光源100は、特に太陽光を含む自然光が好ましい。また別の実施例では、光源100を集光または発光装置から形成される光源にすることも可能である。
【0019】
また、本実施例によるコンクリート建材が外力を受けることによってコンクリート構造300に割れ目または別の形の破壊が生じる場合、光伝導ユニット200にも断裂または割れ目が生じる。このとき、光伝導ユニット200は内部が連続しなくなるという現象を呈するため、光誘導の能力が影響を受けてしまう。したがって、出光端230で受けられる光線が変更したか、あるいは、入光端210から入射した光線を受けることができない場合、これはコンクリート建材の内部に割れ目または別の形の破壊が生じたことを意味する。
【0020】
図4に示すのは、本実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法を示すプロセスである。ステップ401は、二つの型端510の間に少なくとも一つの光伝導ユニット200を配置する。図5に示す実施例では、コンクリート建材を製造するための型は型端510、型底530及び型側550を含む。図5に示すように、二つの型端510の間に複数の光伝導繊維が平行に配置される。
【0021】
続いて、ステップ403は、二つの型端510の間に生コンクリートを充填する。ステップ405は、生コンクリートを乾燥し、コンクリート建材を形成する。図6に示すように、様々な設計上または施工上の需要に応じ、乾燥後のコンクリート建材を様々な形または寸法に形成するように切断することが可能である。
【0022】
図7に示すのは、本発明による製造方法のもう一つの実施例のプロセスである。本実施例では、上述の光伝導ユニットを配置するステップ401は、さらに二つの型端510を並列させるステップ4011を含む。図7aに示すように、型端510ごとに互いに対応する孔511を有する。二つの型端510を並列させれば、孔511の位置が互いに対応するようにそろう。
ステップ4013は、光伝導ユニット200を二つの型端510上の対応する孔511から貫通させる。言い換えれば、図7aに示すように、光伝導ユニット200の両端は二つの型端510の外側に別々に位置付けられる。
【0023】
ステップ4015は、二つの型端510を両端まで分離させる。図7bに示すように、型端510を型底530の両端まで分離させることが好ましい。本実施例では、光伝導ユニット200は光伝導ユニット270の位置を決めるための係止構造270を有する。係止構造270は孔511と係合するように型端510の外側に配置されるため、光伝導ユニット200が型端510の内側へスライドすることを防止することが可能である。また、係止構造270は、光伝導ユニット200の一端を結び付ける方法、ボルト、クリップまたはスリーブなどを増設する方法により形成することが可能である。別の実施例では、図7cに示すように、光伝導ユニット200の両端に外向きに引っ張る引張力Fを施し、光伝導ユニット200に張力を提供する方法で位置決めの効果を得ることが可能である。
【0024】
図8a、図8b及び図8cに示すのは、本発明による製造方法のもう一つの実施例である。本実施例では、型端510ごとに外板513と内板515を有する。外板513と内板515は、互いに対応する孔511を有する。型端510を型底530の両端まで分離させると、図8bと図8cに示すように、外板513と内板515は上下にずれる。外板513と内板515がずれるように移動することにより、孔511もずれ、その中を貫通する光伝導ユニット200を屈曲させて挟み作用を生成し、位置決めの効果を達成することが可能である。
【0025】
図9aと図9bに示すのは、本発明による製造方法のもう一つの実施例である。本実施例は、光伝導ユニット200を分層配置し、生コンクリートを分層充填する。図9bに示すように、生コンクリートを乾燥して形成されたコンクリート建材の両端を切断し、入光端210と出光端230を露出させる必要がある。
【0026】
また、本発明による建築構造系統は、図10aに示す実施例では、光伝導ユニット200、骨組構造600及びコンクリート構造300を含む。本実施例では、光伝導ユニット200は光伝導繊維を含む。別の実施例では、光伝導ユニット200は光伝導薄膜または別の光伝導に類似する機能を有するユニットを含むことが可能である。
【0027】
図10aに示すように、光伝導ユニット200は入光端210と出光端230(即ち、本実施例では光伝導繊維の両端となる)を有するため、光伝導ユニット200中の透過、反射及び屈折などの物理現象により入光端210から入射した光線の全部または一部分を出光端230から出力することが可能である。また、光伝導ユニット200は、入光端210と出光端230の間に中段部位290を有する。
【0028】
骨組構造600は光伝導ユニット200の中段部位290に連接されるため、中段部位290は骨組構造600に付着する。図10aに示す実施例では、骨組構造600は鉄筋を含む。別の実施例では、骨組構造600は、図10bに示すように、鉄筋接合部610を含む。また、図10cに示す実施例では、骨組構造600の鉄筋接合部610は鉄筋継手630から構成される。
【0029】
図10a、図10b及び図10cに示す実施例では、光伝導ユニット200の中段部位は束縛装置700により骨組構造600に連接される。好ましい実施例では、束縛装置700は鉄線を含む。別の実施例では、束縛装置700はプラスチック材質のバンドを含む束縛装置または固定用束縛装置にすることも可能である。
【0030】
コンクリート構造300は、骨組構造600の少なくとも一部分と光伝導ユニット200の中段部位290を被覆する。コンクリート構造300は、光伝導ユニット200と骨組構造600の位置を決め、骨組構造600とともに全体構造の強度を提供する。注目すべきは、コンクリート構造300は入光端210と出光端230を被覆せず、光伝導ユニット200の中段部位290のみを被覆することである。つまり、入光端210と出光端230は別々にコンクリート構造300から露出することである。本実施例では、入光端210と出光端230は、別々にコンクリート構造300の同じ表面から露出する。また別の実施例では、入光端210と出光端230をコンクリート構造300の違う表面から別々に露出させることも可能である。
【0031】
光伝導ユニット200が連続する場合、光伝導ユニット200の光伝導性により入光端210から入射した光線を出光端230から受けることが可能である。また、本実施例による建築構造系統が外力を受けることにより骨組構造600またはコンクリート構造300に割れ目または別の形の破壊が生じた場合、光伝導ユニット200にも断裂または割れ目が生じる。このとき、光伝導ユニット200は内部が連続しなくなるという現象を呈するため、光誘導の能力が影響を受けてしまう。したがって、出光端230で受けられる光線が変更されたか、あるいは、入光端210から入射した光線を受けることができない場合、これは建築構造系統の内部に割れ目または別の形の破壊が生じたことを意味する。また、建築構造系統の内部の異なる位置または異なる骨組構造のあたりに複数の光伝導ユニット200を配置すれば、光伝導ユニット200の出光端230の光線を観察することにより、内部の破壊が生じた位置を判断することが可能である。
以上は本発明の詳しい説明であるが、上述したものは本発明の比較的好ましい実施例に過ぎないため、本発明の請求範囲を限定できない。そして、本発明の請求範囲に基づき均等な変化及び修正をするのは本発明の請求範囲に属するべきである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1a】本発明の一実施例による透光性のあるコンクリート建材を示す斜視図である。
【図1b】図1aに示す実施例の透視図である。
【図1c】本発明の他の実施例による透光性のあるコンクリート建材を示す模式図である。
【図2】図1aに示す実施例の断面図である。
【図3】本発明の他の実施例による透光性のあるコンクリート建材を示す模式図である。
【図4】本発明の一実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法のプロセスを示す図である。
【図5】本発明の一実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法の型組立を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施例によるコンクリート建材の切断を示す模式図である。
【図7】本発明の他の実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法のプロセスを示す図である。
【図7a】本発明の他の実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法の型組立を示す模式図である。
【図7b】本発明の他の実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法の型組立を示す模式図である。
【図7c】本発明の他の実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法の型組立を示す模式図である。
【図8a】本発明の他の実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法の型組立を示す模式図である。
【図8b】本発明の他の実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法の型組立を示す模式図である。
【図8c】図8bに示す実施例の断面図である。
【図9a】本発明の他の実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法を示す模式図である。
【図9b】本発明の他の実施例による透光性のあるコンクリート建材の製造方法を示す模式図である。
【図10a】本発明の一実施例による建築構造系統を示す模式図である。
【図10b】本発明の一実施例による鉄筋接合部を含む建築構造系統を示す模式図である。
【図10c】本発明の一実施例による鉄筋継手を含む建築構造系統を示す模式図である。
【符号の説明】
【0033】
200 光伝導ユニット、210 入光端、230 出光端、250 側壁、270 係止構造、290 中段部位、300 コンクリート構造、510 型端、511 孔、513 外板、515 内板、530 型底、550 型側、600 骨組構造、610 鉄筋接合部、630 鉄筋継手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入光端と、入光端に対応する出光端と、入光端と出光端の間に位置する側壁とを有する少なくとも一つの光伝導ユニットと、
光伝導ユニットの側壁を被覆し、入光端と出光端を露出させるコンクリート構造と、
を備えることを特徴とする透光性のあるコンクリート建材。
【請求項2】
入光端と出光端は、別々にコンクリート構造の向かい合う両端部から露出することを特徴とする請求項1に記載の透光性のあるコンクリート建材。
【請求項3】
少なくとも一つの光伝導ユニットは、複数の光伝導繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の透光性のあるコンクリート建材。
【請求項4】
複数の光伝導繊維は、相互に平行するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の透光性のあるコンクリート建材。
【請求項5】
複数の光伝導繊維は、縦横に交錯するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の透光性のあるコンクリート建材。
【請求項6】
少なくとも一つの光伝導ユニットは、少なくとも一つの光伝導薄膜を含むことを特徴とする請求項1に記載の透光性のあるコンクリート建材。
【請求項7】
コンクリート構造は、細い骨材を含む生コンクリートから形成されていることを特徴とする請求項1に記載の透光性のあるコンクリート建材。
【請求項8】
生コンクリートの比重が光伝導ユニットの比重より小さいことを特徴とする請求項7に記載の透光性のあるコンクリート建材。
【請求項9】
二つの型端の間に少なくとも一つの光伝導ユニットを配置するステップと、
二つの型端の間に生コンクリートを充填するステップと、
生コンクリートを乾燥し、コンクリート建材を形成するステップと、
を含むことを特徴とする透光性のあるコンクリート建材の製造方法。
【請求項10】
さらに光伝導ユニットを位置決めするステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の透光性のあるコンクリート建材の製造方法。
【請求項11】
二つの型端を並列させるステップと、
少なくとも一つの光伝導ユニットを二つの型端上の対応する孔から貫通させるステップと、
両端まで二つの型端を分離させるステップと、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の透光性のあるコンクリート建材の製造方法。
【請求項12】
型端の外側の光伝導ユニット上に係止構造を形成し、光伝導ユニットを位置決めするステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の透光性のあるコンクリート建材の製造方法。
【請求項13】
型端は外板と内板を含み、光伝導ユニットを配置するステップは外板と内板を上下にずれさせるように配置し、光伝導ユニットを位置決めするステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の透光性のあるコンクリート建材の製造方法。
【請求項14】
さらに光伝導ユニットの両端に外向きに引っ張る引張力を施すことにより、光伝導ユニットに引張力を提供するステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の透光性のあるコンクリート建材の製造方法。
【請求項15】
入光端と、入光端に対応する出光端と、入光端と出光端の間に位置する中段部位とを有する光伝導ユニットと、
光伝導ユニットの中段部位に連接される骨組構造と、
骨組構造の少なくとも一部分と光伝導ユニットの中段部位を被覆し、入光端と出光端を別々に露出させるコンクリート構造と、
を備えることを特徴とする建築構造。
【請求項16】
入光端と出光端は、別々にコンクリート構造の表面から露出することを特徴とする請求項15に記載の建築構造。
【請求項17】
光伝導ユニットは、光伝導繊維を含むことを特徴とする請求項15に記載の建築構造。
【請求項18】
骨組構造は、鉄筋を含むことを特徴とする請求項15に記載の建築構造。
【請求項19】
骨組構造は、鉄筋接合部を含むことを特徴とする請求項15に記載の建築構造。
【請求項20】
光伝導ユニットの中段部位は、束縛装置により骨組構造に連接されていることを特徴とする請求項15に記載の建築構造。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【公開番号】特開2007−85155(P2007−85155A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−69211(P2006−69211)
【出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【出願人】(505355117)潤弘精密工程事業股▲分▼有限公司 (5)
【Fターム(参考)】