説明

透明導電膜付き基板および透明導電膜付き基板の製造方法

【課題】 透明導電膜に用いる基板上に凹凸構造を形成するには、エッチングによるものや、スタンパを利用するものであるが、そのいずれも製造には高い技術とコストが必要であった。
【解決手段】 母材表面上にシリカよりなる微粒子が分散され付着されてなる母型または母材表面上にシリカよりなる微粒子が分散され付着されてなる原型を用いて製造されてなる母型とを用いて、該母型と基板前駆体の片面または両面とを互いにプレスする工程により、前記母型の表面形状を前記基板前駆体に転写して形成されてなる片面または両面に前記母型からの転写による凹凸構造を備える前記基板を製造することができ、容易に基板上に凹凸構造を形成することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてタッチパネルやPDP、LCDやエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ材料、太陽電池、表面弾性波素子、赤外線カット材料などを目的として窓ガラスコーティング、ガスセンサーなどに使用される透明導電層、非線形光学を活用したプリズムシート、透明磁性体、光学記録素子、光スイッチ、光導波路、光スプリッタ、光音響材料への活用、及び高温発熱ヒーター材料において、透明性を保持したまま表面抵抗の環境変動を抑制可能な透明導電膜付き基板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
透明導電膜は、透明な基板上に形成された可視光に透明でかつ導電性の透明導電層であり、タッチパネルやPDP光学フィルター、LCDやELディスプレイ材料、太陽電池などで広く使用されている。このような透明導電膜は、タッチパネルやディスプレイ材料のような人間の目で直接見るものは、画面への背景等の映り込みによるコントラストの低下が問題となり、太陽電池のような光学素子では太陽光の反射による発電効率の低下などが問題となる。このため、上記のような基板の上には通常反射防止(AR)処理や防眩(AG)処理などが施されている。また、太陽電池に利用される際には、光電変換層内に入った光を効率よく発電に利用する為、光電変換層と対面する表面に光閉じ込め効果をねらった凹凸構造を有することが効果的であることが特許文献1に報告されている。
【特許文献1】特開2003−298076号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
透明基板上に透明導電層を形成した透明導電膜は、外部からの光の反射により、ディスプレイ材料では見易さの低下、光学素子では光の利用効率の低下へとつながる。上記の課題に対して、反射率の低下や透過率の向上が必要であり、基板上に反射防止(AR)処理や防眩(AG)処理などが施されている。AG処理のような有機または無機微粒子を基板表面に分散塗布することで基板に凹凸構造を形成し反射像の輪郭をぼやかせる手法では、ディスプレイ材料では画像の解像度が低下するなどの問題がある。さらに微粒子自体の屈折率と基板の屈折率の差により反射が起こり、透過率の低下を招く可能性もある。その他、フォトリソグラフィーやレーザーによる凹凸構造のパターニングは、材料を制限することになり、また工程が増えるためにコストが上がることになる。近年インプリント技術の発達により、微細パターンを再現性よく形成することが可能となってきたが、このようなインプリント技術に用いられる型は、微細パターンをフォトリソグラフィーや電子線パターニング等により作製するために、型自体が非常に高価となり、また型の作製に時間を要するなどの問題がある。AR処理では透明薄膜を形成することで光の干渉を利用して反射防止をするために、高い透過率を確保できる点で優れているが、薄膜形成のために大きな真空設備を有することや、反射の波長依存性が大きくなる可能性があるなどの問題もある。また、AR処理層と基板との界面での光の反射により透過率の向上は期待しにくい。
【0004】
透明導電膜に用いる基板上に凹凸構造を形成するには、エッチングによるものや、スタンパを利用するものがあるが、そのいずれも製造には高い技術とコストが必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、母材上にシリカよりなる微粒子が分散され付着されてなる母型、または母材表面上にシリカよりなる微粒子が分散され付着されてなる原型を用いて製造されてなる母型を用いて、基板表面に凹凸構造を設けることで、反射率の低下と透過率の向上とを容易に達成可能であることを見出し本発明にいたった。
【0006】
すなわち、本発明は、
「基板上に少なくとも一層以上の透明導電層を有する透明導電膜を備える透明導電膜付き基板の製造方法であって、
母材表面上にシリカよりなる微粒子が分散され付着されてなる母型
または
母材表面上にシリカよりなる微粒子が分散され付着されてなる原型を用いて製造されてなる母型と
基板前駆体の片面または両面とを
互いにプレスする工程により、
前記母型の表面形状を前記基板前駆体に転写して形成されてなる
片面または両面に前記母型からの転写による凹凸構造を備える前記基板を製造することを特徴とする、
透明導電膜付き基板の製造方法」である。
【0007】
光の入射側の基板表面が平滑な場合、背景の反射によりディスプレイ材料では画像の解像度の低下、太陽電池では、太陽光の利用効率の低下などが問題となる。このため基板に適当な凹凸構造を形成することが有効である。一方基板上にシリカ微粒子を付着したものはAG処理の一般的なものであり、反射防止を容易に達成可能な手段として有効である。しかし、シリカ微粒子の付着は一般的にゾルゲル法によるものであり、微細領域での再現性に問題があり、またコストの低下には生産方式の画期的な変更が必要である。本発明では、シリカ微粒子を分散・付着した母材、またはそれを原型として作製した母型により基板に凹凸構造を転写するので、凹凸構造が容易に再現性良く形成される。また生産性が高く、コストの削減効果も期待できる。
【0008】
本発明はまた、「前記シリカよりなる微粒子の平均粒径が50nm以上500nm以下である、透明導電膜付き基板の製造方法」である。この構成によって、前記基板に形成される凹凸構造が光の波長の1/4から同程度である50nm〜500nmとなるため、基板のみで反射防止構造を形成することが可能となり、反射防止層や位相差板などの材料を削減できるという利点が有る。
【0009】
本発明はまた、「前記透明導電層に用いられる透明導電酸化物が酸化亜鉛である、透明導電膜付き基板の製造方法」である。この構成によって、透明導電膜に最も必要とされる透明性が向上し、また、特にディスプレイ材料に関しては、背景の写りこみによるコントラスト低下を抑制することが可能となるという利点が有る。
【0010】
本発明はまた、「前記のプレスする工程において、前記基板前駆体側の近傍及び/又は前記母型側の近傍に加熱ヒーターを配置することを特徴とする、透明導電膜付き基板の製造方法」である。この構成によって、プレスを加熱プレスによって行うことができ、母型と基板との組み合わせにおいて自由度が高まるという利点が有る。また、特に、基板前駆体側の近傍のみに加熱ヒーターを配置する場合、母型としてシリカ微粒子を分散・付着したガラス母材を使用する場合であっても、ガラス基板を加熱することによって、ガラス基板上に凹凸を形成することができる。
【0011】
本発明はまた、「前記の製造方法で得られる、550nmでの反射率が低減した透明導電膜付き基板」である。このような基板とすることで、ディスプレイ材料の用途等において、背景の写りこみによるコントラスト低下を抑制することが可能となることで好適に用いられうる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、基板に容易に凹凸構造を形成しうる透明導電膜付き基板の製造方法に関し、好ましい形態は、母型に形成された凹凸構造をプレスにより転写することで作製されることを特徴とする透明導電膜付き基板の製造方法である。基板に凹凸構造を設けることで、光の反射を抑制すると同時に、凹凸構造により入射角の大きな光も導入でき、より多くの光を基板内へ導入することが可能となり、結果として透過率が向上することになる。ここでの入射角とは、反射面(基板面)に垂直な線分と入射光に平行な線分とがなす角度である。
【0013】
本発明の製造方法によれば、基板上に凹凸構造が容易に再現性良く形成される。また本発明の製造方法によれば、生産性が高く、コストの削減効果も期待できる透明導電膜付き基板を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に本発明に係る透明導電膜付き基板の代表的な種々の態様を示す。
図1は、本発明に係る透明導電膜付き基板に用いる基板への凹凸構造形成方法の略図である。母材1上にシリカ微粒子面を形成し、さらに基板3をシリカ微粒子面に接するように当て、プレスすることで基板上に凹凸構造を形成する。なお、プレスにあたり、加熱プレスを採用しても良い。
【0015】
上記基板3については、少なくとも可視光領域で無色透明であり透明導電層を形成可能なものであれば硬質または軟質な材料のいずれも使用することができる。
【0016】
硬質な基板材料としては、例えばソーダガラスやホウ珪酸ガラスなどのガラス基板やセラミックやプラスチックシートまたはプラスチック板のような屈曲性がない材料が挙げられる。
【0017】
軟質な基板材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフテレート(PBT)やポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルムやシクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂など機械的柔軟性が高い材料が挙げられる。特に、インプリント技術により低温での凹凸周期構造形成が容易になるという観点から、熱可塑性樹脂が好ましい。
【0018】
上記基板3には、透明導電層の付着性を向上させる目的で表面処理を施すことができる。表面処理としては例えばカップリング剤による処理や、接着剤を薄膜コーティングする処理があげられる。処理方法については特に限定されず、基板表面を均一に処理可能な方法であればどのような方法でも構わない。例えば、スプレー塗布やディッピングによる塗布、ロールコートやスピンコート法などの手法や、CVD法などによる手段が挙げられる。
【0019】
上記基板3において、フィルム材料を使用する場合は、フィルムからの酸素または水の浸入による透明電極(透明導電膜)の劣化を防ぐためにバリア膜を設けることができる。このガスバリア膜の酸素透過率は概ね1cc/m/day・atm以下であることが好ましく、水蒸気透過率は概ね1g/m/day以下であることが好ましい。バリア膜は一般的に知られている無機・有機材料を蒸着・塗布方式などでフィルムに製膜することができ、透明導電層を製膜前に作製しても、透明導電層を製膜後に作製してもよい。
【0020】
上記基板3に凹凸構造を形成する方法としては、インプリント技術がもっとも簡便でパターニングの再現性が高い方法として使用できる。インプリント技術は、所望するパターンの反転パターンを母型に作製し、母型のパターンを基板に転写することで基板上にパターンを形成する方法であり、母型のパターンをナノメートルレベルの微細にすることで、ナノ凹凸構造の形成が可能である。また基板と母型の温度を設定することで、熱可塑性樹脂などの低融点材料やガラスなどの高融点材料にも凹凸構造を形成することができる。母型の材質は、熱による劣化や変形が少なく、複数回のインプリントに耐えられる材質のものが好ましく、特にシリコンやニッケルなどが好ましい。また、紫外線硬化樹脂を用いたインプリントの場合、石英からなる母型を用いることで、インプリント加圧中の硬化が可能である。母型には公知の離型剤を用いて表面処理することで、パターン形成時のバリ不良を低減し、凹凸構造を精度よく転写可能であり、また、複数回使用時の母型の耐久性が向上する。
【0021】
凹凸構造を転写するための母型の製造方法を以下に例示して説明する。母型の形状は母材上にシリカよりなる微粒子が分散・付着した形状または、それを転写した形状である。母材の材質はシリカ微粒子の付着工程での熱に耐えうるものであればどのようなものを使用しても良いが、硬質であるものが凹凸構造形成の再現性が優れており好ましい。硬質な母材としては例えば、ガラスやシリコン、金属基板などが挙げられる。シリカ微粒子の分散・付着した母型は、水または有機溶媒中にシリカ微粒子を分散した液をロールコーターなどで塗布した後に乾燥・焼成することで作製することができる。このように作製された型をそのまま母型として使用することができるが、この型を元に電鋳やインプリントなどの手法で別材料に転写し、それを母型として使用することができる。
上記透明導電層には透明導電酸化物や有機導電化合物などを用いることができるが、特にこれらに限定されることなく、所望の透明性と導電性を示すものであればどのようなものでも使用できるが、導電性の高さの点から透明導電酸化物が好ましい。透明導電酸化物としては、酸化亜鉛や酸化錫や酸化インジウムまたはその混合物、酸化チタンなどが挙げられるが、透明性の高さと導電率、さらに資源が豊富という点から酸化亜鉛が好ましい。上記透明導電酸化物には抵抗制御や安定性を目的としてドーピング剤を添加することができる。ドーピング剤としては例えば、アルミニウムやホウ素を含む化合物やリン、窒素を含む化合物などの13、15、16族元素をはじめ多くの元素を使用できる。有機導電化合物としては、ポリエチレンジオキシチオフェンなどの導電性高分子化合物が挙げられるが、特にこれに限定されない。
【0022】
透明導電層の形成方法としては、均一な薄膜が形成される手段であれば特に限定されない。例えば、スパッタリングや蒸着などのPVD法や、各種CVD法などの気相結晶成長法などの他に、透明導電層の原料を含む溶液をスピンコート法やロールコート法、スプレー塗布やディッピング塗布などにより塗布した後に加熱処理などで透明導電層を形成する方法が挙げられるが、ナノサイズの薄膜を形成しやすいという観点から気相結晶成長法が好ましい。
【0023】
気相結晶成長法で透明導電層を形成する場合、基板の温度は室温〜500℃が好ましく、さらに好ましくは室温〜300℃が好ましい。基板の温度が低すぎると、透明導電層の製膜速度が低下し、生産性が悪くなる事に加えて、透明導電層が非晶質になりやすくなるために、透明性が劣る可能性がある。基板の温度が高すぎると基板に歪が生じやすくなる。透明導電層の形成には必要に応じてプラズマ放電を利用することができる。プラズマのパワーには特に制限はないが、生産性や結晶性の観点から10W〜600Wが好ましい。低すぎる場合には製膜されない可能性がある。透明導電層の形成に使用するキャリアガスは一般的な気相結晶成長法に使用されるガスを使用することができる。例えばアルゴンや水素、酸素や窒素ガスを使用することができる。
【0024】
透明導電膜の表面抵抗は、JISK7194に記載されている四探針法で測定されうる。表面抵抗の値は、使用するアイテムに必要とされる特性により異なるが、10〜1000Ω/□が好ましい。これ以上大きい表面抵抗では、透明導電膜の表面抵抗が安定にならず、特に高温高湿環境下に放置すると表面抵抗が容易に上昇する。逆にこれ以上小さい表面抵抗では、透明導電層の膜厚が大きくなり、その応力により透明導電層が割れやすくなるなど、また透過率の低下やコスト面での課題が発生する。
以下に、実施例でもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0025】
凹凸構造形成用母型の作製方法について以下に述べる。
(A)シリカ微粒子
(コロイダルシリカ、平均粒径:100nm) 49重量%
(B)テトラエトキシシラン 10重量%
(C)溶媒(エチルセロソルブ) 40重量%
(D)酸触媒(希塩酸) 1重量%
上記組成の塗布溶液を25℃で充分に攪拌した後、コーターを用いてガラス基板の一方の面に塗布した。その後、塗布膜を200℃で乾燥した後、500℃で1時間焼成して、シリカが分散・付着した母型1を作製した。
【0026】
(実施例1)
上記母型1をゼオノアフィルム(日本ゼオン製、膜厚100ミクロン、面平均粗さ0.7nm、550nmでの光線透過率92%、550nmでの反射率10%)上に、膜面が接するように置き、10kg/mの圧力で150℃の温度をかけながら3分間加温プレスした。室温で冷却後、母型1とフィルムを離別することで凹凸構造を有するフィルムを得た。
【0027】
AFM測定結果から得られたフィルムの面平均粗さは75nm、550nmでの光線透過率は93%、550nmでの反射率は9%だった。
【0028】
このようにして得られたフィルムに、基板温度80℃でアルゴン気流下400Wの電力をかけて、酸化亜鉛をスパッタリング製膜した。膜厚は1000Åであり、JISK7194に基づいて四探針圧接測定により測定した表面抵抗は310Ω/□、550nmでの光線透過率は86%、550nmでの反射率は9%だった。
【0029】
(実施例2)
上記母型1に、ニッケルを厚メッキし、母型1から剥離することで、母型1と凹凸が反転した母型2を作製した。
【0030】
母型2を用いて実施例1と同様の工程により、凹凸構造を有するフィルムを得た。
フィルムの面平均粗さは75nm、550nmでの光線透過率は93%、550nmでの反射率は9%だった。
【0031】
このフィルムに、実施例1と同様に酸化亜鉛をスパッタリング製膜した。膜厚は1000Åであり、JISK7194に基づいて四探針圧接測定により測定した表面抵抗は300Ω/□、550nmでの光線透過率は86%、550nmでの反射率は9%だった。
【0032】
(比較例1)
ゼオノアフィルム(膜厚100ミクロン、面平均粗さ0.7nm、550nmでの光線透過率92%、550nmでの反射率10%)に、実施例1と同様に酸化亜鉛をスパッタリング製膜した。膜厚は1000Åであり、JISK7194に基づいて四探針圧接測定により測定した表面抵抗は110Ω/□、550nmでの光線透過率は84%、550nmでの反射率は12%だった。
【0033】
(比較例2)
ガラス基板(OA−10 日本電気硝子製 厚さ0.7mm、550nmでの光線透過率92%、550nmでの反射率12%)に、実施例1と同様に酸化亜鉛をスパッタリング製膜した。膜厚は1000Åであり、JISK7194に基づいて四探針圧接測定により測定した表面抵抗は110Ω/□、550nmでの光線透過率は83%、550nmでの反射率は12%だった。
【0034】
上記のように、母材上にシリカよりなる微粒子が分散・付着したもの、またはそれを原型として基板に凹凸構造を転写・形成することで、透過率の向上と反射率の低下を同時に達成可能な透明導電膜を容易に作製することができた。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】凹凸構造形成方法の略図
【符号の説明】
【0036】
1 母材
2 シリカ微粒子面
3 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に少なくとも一層以上の透明導電層を有する透明導電膜を備える透明導電膜付き基板の製造方法であって、
母材表面上にシリカよりなる微粒子が分散され付着されてなる母型
または
母材表面上にシリカよりなる微粒子が分散され付着されてなる原型を用いて製造されてなる母型と
基板前駆体の片面または両面とを
互いにプレスする工程により、
前記母型の表面形状を前記基板前駆体に転写して形成されてなる
片面または両面に前記母型からの転写による凹凸構造を備える前記基板を製造することを特徴とする、
透明導電膜付き基板の製造方法。
【請求項2】
前記シリカよりなる微粒子の平均粒径が50nm以上500nm以下である、請求項1に記載の透明導電膜付き基板の製造方法。
【請求項3】
前記透明導電層に用いられる透明導電酸化物が酸化亜鉛である、請求項1に記載の透明導電膜付き基板の製造方法。
【請求項4】
前記のプレスする工程において、前記基板前駆体側の近傍及び/又は前記母型側の近傍に加熱ヒーターを配置することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電膜付き基板の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法で得られる、550nmでの反射率が低減した透明導電膜付き基板。

【図1】
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【公開番号】特開2008−218191(P2008−218191A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−53906(P2007−53906)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】