説明

透過型X線発生装置及びそれを用いたX線撮影装置

【課題】透過型ターゲットで反射した電子を有効利用することでX線発生効率を向上させることができる透過型X線発生装置及びそれを用いたX線撮影装置を提供する。
【解決手段】周囲を電子通過路形成部材3で囲むことにより形成された電子通過路4を有し、電子通過路4を介して電子を透過型ターゲット1に照射してX線を発生させる透過型X線発生装置であって、電子通過路4内に電子の照射によりX線を生じる副X線発生面5を有し、副X線発生面5が、透過型ターゲット1の電子が照射される側の上方を覆うように張り出していることを特徴とする透過型X線発生装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器及び産業機器分野における非破壊X線撮影等に適用できる透過型X線発生装置及びそれを用いたX線撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
透過型ターゲットに電子を照射してX線を発生させる透過型X線発生装置では、一般にX線の発生効率が極めて低い。電子束を高エネルギーに加速し透過型ターゲットに照射してX線を発生させる際、衝突する電子のエネルギーの約1%以下がX線となり、残りの約99%以上が熱となる。また、透過型ターゲットに電子が衝突する際には反射電子が発生するが、この反射電子はX線の発生に寄与しないことが知られている。このため、X線発生効率の向上が求められている。
【0003】
特許文献1には、電子源とターゲットの間に、電子源からターゲットに向かって開口径を絞った円錐型チャンネルを有する陽極部材を配置し、電子をチャンネル表面で弾性散乱させターゲットに入射させることでX線発生効率を向上させる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−171788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、上記構成により電子をチャンネル表面で弾性散乱させターゲットに入射させている。しかしながら、この技術は、適切な濃度の電子ビームを透過型ターゲットに供給すること、及びできるだけ小さな焦点を得ることを目的としており、透過型ターゲットで反射した電子を有効利用するものではない。また、透過型ターゲットで反射した電子の入射により発生するX線についての記載もない。
【0006】
そこで、本発明は、透過型ターゲットで反射した電子を有効利用することによりX線発生効率を向上させることができる透過型X線発生装置及びそれを用いたX線撮影装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、周囲を電子通過路形成部材で囲むことにより形成された電子通過路を有し、
前記電子通過路を介して電子を透過型ターゲットに照射してX線を発生させる透過型X線発生装置であって、
前記電子通過路内に電子の照射によりX線を生じる副X線発生面を有し、
前記副X線発生面が、前記透過型ターゲットの電子が照射される側の上方を覆うように張り出していることを特徴とする透過型X線発生装置を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、周囲を電子通過路形成部材で囲むことにより形成された電子通過路を有し、
前記電子通過路を介して電子を透過型ターゲットに照射してX線を発生させる透過型X線発生装置であって、
前記透過型ターゲットは、照射された電子の一部を反射し、
前記電子通過路内に電子の照射によりX線を生じる副X線発生面を有し、
前記副X線発生面と前記透過型ターゲットとは、前記透過型ターゲットに直接電子が照射されることにより発生するX線と、前記副X線発生面に前記透過型ターゲットで反射された電子が照射されることにより発生するX線と、が重畳されて外部に取出し可能となるように配置されていることを特徴とする透過型X線発生装置を提供するものである。
【0009】
更に、本発明は、周囲を電子通過路形成部材で囲むことにより形成された電子通過路を有し、
前記電子通過路を介して電子を透過型ターゲットに照射してX線を発生させる透過型X線発生装置であって、
前記電子通過路内に電子の照射によりX線を生じる副X線発生面を有し、
前記副X線発生面と前記透過型ターゲットとのなす角度θが以下の関係を有することを特徴とする透過型X線発生装置を提供するものである。
10°<θ<85°
【0010】
また、本発明は、両端が開口し、周囲を電子通過路形成部材で囲まれた電子通過路を介して電子を透過型ターゲットに照射してX線を発生させる透過型X線発生装置において、前記電子通過路の少なくとも前記透過型ターゲット側の端部における断面積が、前記透過型ターゲットとは反対側に比して前記透過型ターゲット側が拡大しており、該断面積が拡大した領域の内壁面の少なくとも一部が、電子の照射によりX線を生じる副X線発生面となっていることを特徴とする透過型X線発生装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、透過型ターゲットで発生するX線に加えて、透過型ターゲットで発生した反射電子により発生するX線も、効率良く取り出す構成をとる。これにより、X線発生効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に用いられる透過型X線発生管の一例を示す模式図である。
【図2】副X線発生面と透過型ターゲットとのなす角度θとX線の放出方向との関係を示す模式図である。
【図3】X線強度の出射角度依存性について説明する図である。
【図4】反射電子の衝突密度分布について説明する図である。
【図5】本発明に用いられる透過型X線発生管の別の一例を示す模式図である。
【図6】本発明に用いられる透過型X線発生管の別の一例を示す模式図である。
【図7】本発明に用いられる透過型X線発生管を備えた透過型X線発生装置及びX線撮影装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。尚、本明細書で特に図示又は記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。
【0014】
〔第1の実施形態〕
まず、図1を用いて本発明の第1の実施形態について説明する。図1(a)は本実施形態の透過型X線発生管10の模式図であり、図1(b)は図1(a)における透過型ターゲット1近傍の拡大図である。
【0015】
図1において、透過型X線発生管10は、電子放出源6、透過型ターゲット1、ターゲット支持基板2、電子通過路形成部材3、電子通過路4、副X線発生面5及び真空容器9を備えている。
【0016】
真空容器9は、透過型X線発生管10の内部を真空に保つためのもので、ガラスやセラミクス材料等が用いられる。真空容器9内の真空度は10-4〜10-8Pa程度であれば良い。真空容器9は開口部を有しており、その開口部には電子通過路4が形成された電子通過路形成部材3が接合されている。この電子通過路4の内壁面にターゲット支持基板2が接合されることにより真空容器9が密閉される。また、真空容器9には不図示の排気管を設けても良い。排気管を設けた場合、例えば排気管を通じて真空容器9内を真空に排気した後、排気管の一部を封止することで真空容器9の内部を真空にすることができる。真空容器9の内部には真空度を保つために、不図示のゲッターを配置しても良い。
【0017】
電子放出源6は、真空容器9の内部に、透過型ターゲット1に対向して配置されている。電子放出源6にはタングステンフィラメントや、含浸型カソードのような熱陰極、又はカーボンナノチューブ等の冷陰極を用いることができる。電子放出源6より放出された電子11は、電子通過路形成部材3により形成された電子通過路4の一端から入射して電子通過路4内を通過し、電子通過路4の他端側に設けられた透過型ターゲット1に照射され、X線13が発生する。透過型X線発生管10には、本実施形態のように引出し電極7とレンズ電極8を設けても良い。これらを設けた場合、引出し電極7によって形成される電界によって電子放出源6から電子が放出され、放出された電子はレンズ電極8で収束され、透過型ターゲット1に入射する。このとき、電子放出源6と透過型ターゲット1との間に印加される電圧Vaは、X線の使用用途によって異なるものの、概ね40kV〜150kV程度である。
【0018】
次に、図1(b)を用いて本実施形態の透過型ターゲット1近傍の構成及び、X線の発生について詳細に説明する。
【0019】
透過型ターゲット1は、ターゲット支持基板2の電子放出源側の面に配置されている。透過型ターゲット1と電子放出源6の間には、電子通過路形成部材3が配置され、周囲を電子通過路形成部材3で囲むことにより両端が開口した電子通過路4が形成されている。本実施形態では、電子通過路4の少なくとも透過型ターゲット側の端部における断面積が、透過型ターゲットとは反対側に比して透過型ターゲット側が拡大し、透過型ターゲット側の端部の断面積は連続的に拡大している。また、電子通過路4の断面積が拡大した領域の内壁面は、副X線発生面5となっている。尚、電子通過路4の断面積が拡大した領域の内壁面の少なくとも一部が副X線発生面5となっていれば良い。副X線発生面5は、電子通過路4の内壁面の一部として形成されていても良いし、電子通過路4内に電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。
【0020】
上記構成において、電子放出源6から放出された電子11は、電子通過路4を介して透過型ターゲット1に衝突する。数十kV〜百数十kVに加速された電子11が透過型ターゲット1に衝突することでX線が発生し、この時発生したX線14は、ターゲット支持基板2を透過して透過型X線発生管10の外部に放出される。また、透過型ターゲット1に電子11が衝突した際には、X線が発生するとともに、反射電子12も発生する。透過型ターゲット1は後述のように原子番号の大きい金属で構成されるため、電子の反射率は数十%と比較的大きい。透過型ターゲット1で生成された反射電子12は、副X線発生面5に衝突しX線を発生する。この時発生したX線15(以下、「副X線」ということもある。)はターゲット支持基板2を透過して透過型X線発生管10の外部に放出される。即ち、副X線発生面5に反射電子が照射されることで生じるX線の少なくとも一部が、透過型ターゲット1の電子が照射される領域を透過し、ターゲット支持基板2を透過して透過型X線発生管10の外部に放出される。
【0021】
次に、図2及び図3を用いて、本実施形態における電子通過路4の好ましい形状について説明する。ここでは、図1(b)における、副X線発生面5と透過型ターゲット1とのなす角度θの好ましい範囲について述べる。図2は、副X線発生面5に反射電子12が衝突した後に、副X線発生面5において発生するX線15を示しており、一例として透過型ターゲット1の垂線に対し任意の角度θ1の拡がりを持って取り出されるX線15と、各部材との位置関係を示したものである。図2(a)はθ>90°、図2(b)はθ=90°、図2(c)はθ<90°とした場合である。図2(a)のようにθ>90°では、発生したX線15の多くが副X線発生面5内を通過中に吸収され、外部にはわずかしか放出されない。図2(b)のようにθ=90°では、発生したX線15の半分程度が副X線発生面5内で吸収される。図2(c)のようにθ<90°では、発生したX線15の多く(少なくとも半分程度以上)が吸収されずに外部に放出される。よって、θ<90°、即ち電子通過路4の透過型ターゲット側の端部における断面積が、透過型ターゲットとは反対側に比して拡大した形状とすることで、発生したX線15が副X線発生面5内で吸収される割合を低減し、X線15の取り出し量を増大できる。
【0022】
また、X線強度の出射角度依存を考慮して、角度θの好ましい範囲を設定することもできる。図3は、X線強度の出射角度依存性を説明する図であり、図3(a)は副X線発生面に電子が入射し、発生したX線が出射角度φで出射する様子を示しており、図3(b)は図3(a)におけるX線の出射角度φとX線強度の関係を示している。一般に10kV〜200kVに加速された電子は、入射角度に強く依存することなく、副X線発生面5の数μm程度内部に侵入するため、X線も副X線発生面5表面から数μm程度内側で多く発生する。発生するX線は様々な角度に放出されるが、図3(a)のX線の出射角度φが小さい場合、副X線発生面5内部を通過する距離が長くなる。そのため、図3(b)のように、例えばφ<5°では、φが小さくなるに従って、X線強度が急激に小さくなる。従って、X線強度の出射角度依存性を考慮して出射角度の下限をφ0とした場合、角度θの好ましい範囲は、前述の好ましい範囲と合わせると、θ<90−φ0となる。図3(b)より、φ0を5°とすると、θ<85°となる。また、ターゲットで反射された電子を内壁面に効率良く衝突させるための限界値を考慮すると、θの下限は10°<θとなる。よって、角度θの好ましい範囲は10°<θ<85°である。
【0023】
次に、図4を用いて、副X線発生面5が形成される領域の好ましい範囲について説明する。ここでは、図1(b)における、透過型ターゲット1と、透過型ターゲット1から遠い側の副X線発生面5の端部との間の距離(副X線発生面の形成距離)Zの好ましい範囲について述べる。距離Zの好ましい範囲は、透過型ターゲット1で発生した反射電子12の周辺部への到達密度分布を考慮して設定することができる。図4は、反射電子の衝突密度分布について説明する図である。図4(a)は計算に用いた模式図、図4(b)は入射した電子11によって発生した反射電子12の衝突密度分布を示す図、図4(c)は反射電子12の衝突密度の積分を示す図である。図4(a)においてZに垂直な方向の開口幅を2Rとすると、反射電子12の到達点は距離Zが2R以下の周辺部表面に多く存在し、全体の80%程度が存在する。また、4R以下では全体の95%程度が存在する。従って、電子通過路4の開口幅を2Rとした時に、距離Zが少なくとも2R以下、好ましくは4R以下の領域には副X線発生面5が形成されていることが望ましい。さらに、距離Zが20Rになると、反射電子の衝突密度は、ほぼゼロに集束する。従って、電子通過路形成部材3の開口の大きさ2Rと副X線発生面の形成距離Zは、(2R≦Z≦20R)の関係を満たすことが望ましい。さらに、好ましくは、(4R≦Z≦20R)の関係を満たすことが望ましい。
【0024】
尚、図1(b)では、副X線発生面5は電子通過路4の断面積が拡大した領域の内壁全面に形成されているが、副X線発生面5は必ずしも電子通過路4の断面積が拡大した領域の内壁全面に形成されていなくても良い。少なくとも上記好ましい距離Zの範囲を含む領域に形成されていれば良い。
【0025】
また、本実施形態において、電子通過路内に設けられた副X線発生面5に、反射電子12を衝突させて副X線を発生させ、副X線を透過型X線発生管10の外部に取り出す構成とするためには、副X線発生面5と透過型ターゲット1を次のように配置すれば良い。例えば、副X線発生面5を、透過型ターゲット1の電子が照射される側の上方を覆うように張り出して配置すれば良い。他にも、透過型ターゲット1に直接電子が照射されることにより発生するX線と副X線とが重畳されて外部に取出し可能となるように、副X線発生面5と透過型ターゲット1を配置すれば良い。この配置の場合、透過型ターゲット1としては、照射された電子の20%〜60%を反射する材料を用いることができる。これらの配置の場合でも、副X線発生面5は、電子通過路4の内壁面の一部として形成されていても良いし、電子通過路4内に電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。
【0026】
副X線発生面5の形態を、副X線発生面5に反射電子が照射されることで生じたX線であって、透過型ターゲット1の電子が照射される領域を透過するX線量を増大させる形態としても良い。
【0027】
透過型ターゲット1を構成する材料は、融点が高く、X線発生効率の高いものが好ましい。このような材料としては、原子番号26以上の金属が適しており、例えばタングステン、タンタル、モリブデン等を用いることができる。透過型ターゲット1の厚みは、発生したX線が透過型ターゲット1を透過する際に生じる吸収を軽減するため、数μm〜十数μm程度が適している。
【0028】
ターゲット支持基板2を構成する材料は、透過型ターゲット1を支持する強度を有し、透過型ターゲット1及び副X線発生面5で発生するX線の吸収が少ないものが適している。また、透過型ターゲット1で発生した熱をすばやく放熱できるよう熱伝導率の高いものが好ましい。例えばダイヤモンド、窒化シリコン、窒化アルミニウム等を用いることができる。ターゲット支持基板2の厚みは、0.1mm〜数mm程度が適当である。
【0029】
副X線発生面5を構成する材料は、融点が高く、X線発生効率の高いものが好ましい。このような材料としては、原子番号26以上の金属が適しており、例えばタングステン、タンタル、モリブデン等を用いることができる。副X線発生面5の厚みは、電子の侵入長以上であることが好ましく、数μm以上が好ましい。
【0030】
電子通過路形成部材3を構成する材料は、副X線発生面5を構成する材料と同じでも良く、その場合は電子通過路形成部材3の表面が副X線発生面5となる。また、電子通過路形成部材3を構成する材料は、副X線発生面5を構成する材料と異なっていても良い。また、電子通過路形成部材3を構成する材料は、副X線発生面5で発生した熱をすばやく放熱できるよう熱伝導率の高いものが望ましい。例えば、タングステン、タンタル、モリブデン、銅、銀、金、ニッケル等を用いることができる。
【0031】
以上、本実施形態によれば、透過型ターゲット1で発生するX線14に加えて、透過型ターゲット1で発生した反射電子12により発生するX線15も、効率良く取り出す構成とすることにより、X線発生効率を向上させることが可能となる。
【0032】
〔第2の実施形態〕
次に、図5(a)を用いて、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、電子通過路形成部材3及び電子通過路4の形状が第1の実施形態と異なっており、電子通過路形成部材3及び電子通過路4の形状以外で共通する部分については、第1の実施形態と同様とすることができる。
【0033】
図5(a)は、本実施形態の透過型ターゲット1近傍の拡大図である。周囲を電子通過路形成部材3で囲むことにより両端が開口した電子通過路4が形成されている。本実施形態では、電子通過路4の少なくとも透過型ターゲット側の端部における断面積が、透過型ターゲットとは反対側に比して透過型ターゲット側が拡大し、透過型ターゲット側の端部の断面積は連続的に拡大している。また、図5(a)に示すように電子通過路4は、透過型ターゲット1に垂直な方向における断面形状が、透過型ターゲット1側を下側とした時に上凸状の円弧形状を有している。更に、電子通過路4の断面積が拡大した領域の内壁面は、副X線発生面5となっている。尚、電子通過路4の断面積が拡大した領域の内壁面の少なくとも一部が副X線発生面5となっていれば良い。副X線発生面5は、電子通過路4の内壁面の一部として形成されていても良いし、電子通過路4内に電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。
【0034】
上記構成において、電子放出源6より放出された電子11は、電子通過路4を通過して、透過型ターゲット1に衝突し、X線が発生する。この時発生したX線14は、ターゲット支持基板2を透過して透過型X線発生管10の外部に放出される。また、透過型ターゲット1に電子11が衝突した際に生成された反射電子12は、副X線発生面5に衝突しX線を発生する。この時発生したX線15はターゲット支持基板2を透過して透過型X線発生管10の外部に放出される。
【0035】
本実施形態では、副X線発生面5の断面形状が、透過型ターゲット1側を下側とした時に上凸状の円弧形状になっているため、副X線発生面5で発生したX線15が副X線発生面5内で吸収される割合が低く、X線15の取り出し量を増大できる。
【0036】
本実施形態において、副X線発生面5が形成される領域の好ましい範囲は、第1の実施形態と同様である。即ち、電子通過路4の開口幅を2Rとした時に、距離Zが4R以下、少なくとも2R以下の領域に副X線発生面5を形成するのが望ましい。さらに、電子通過路形成部材3の開口の大きさ2Rと副X線発生面の形成距離Zは、(2R≦Z≦20R)の関係を満たすことが望ましい。さらに、好ましくは、(4R≦Z≦20R)の関係を満たすことが望ましい。
【0037】
また、本実施形態における副X線発生面5と透過型ターゲット1の配置としては、断面形状が上凸状の円弧形状である副X線発生面5を、透過型ターゲット1の電子が照射される側の上方を覆うように張り出して配置しても良い。他にも、透過型ターゲット1に直接電子が照射されることにより発生するX線と副X線とが重畳されて外部に取出し可能となるように、断面形状が上凸状の円弧形状である副X線発生面5と透過型ターゲット1を配置しても良い。この配置の場合、透過型ターゲット1としては、照射された電子の20%〜60%を反射する材料を用いることができる。これらの配置の場合でも、副X線発生面5は、電子通過路4の内壁面の一部として形成されていても良いし、電子通過路4内に電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。
【0038】
副X線発生面5の形態を、副X線発生面5に反射電子が照射されることで生じたX線であって、透過型ターゲット1の電子が照射される領域を透過するX線量を増大させる形態としても良い。
【0039】
以上、本実施形態によれば、透過型ターゲット1で発生するX線14に加えて、透過型ターゲット1で発生した反射電子12により発生するX線15も、効率良く取り出す構成とすることにより、X線発生効率を向上させることが可能となる。
【0040】
〔第3の実施形態〕
次に、図5(b)を用いて、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、電子通過路形成部材3及び電子通過路4の形状が第1の実施形態と異なっており、電子通過路形成部材3及び電子通過路4の形状以外で共通する部分については、第1の実施形態と同様とすることができる。
【0041】
図5(b)は、本実施形態の透過型ターゲット1近傍の拡大図である。周囲を電子通過路形成部材3で囲むことにより両端が開口した電子通過路4が形成されている。本実施形態では、電子通過路4の少なくとも透過型ターゲット側の端部における断面積が、透過型ターゲットとは反対側に比して透過型ターゲット側が拡大し、透過型ターゲット側の端部の断面積は連続的に拡大している。また、図5(b)に示すように電子通過路4は、透過型ターゲット1に垂直な方向における断面形状が、透過型ターゲット1側を下側とした時に下凸状の円弧形状を有している。更に、電子通過路4の断面積が拡大した領域の内壁面は、副X線発生面5となっている。尚、電子通過路4の断面積が拡大した領域の内壁面の少なくとも一部が副X線発生面5となっていれば良い。副X線発生面5は、電子通過路4の内壁面の一部として形成されていても良いし、電子通過路4内に電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。
【0042】
上記構成において、電子放出源6より放出された電子11は、電子通過路4を通過して、透過型ターゲット1に衝突し、X線が発生する。この時発生したX線14は、ターゲット支持基板2を透過して透過型X線発生管10の外部に放出される。また、透過型ターゲット1に電子11が衝突した際に生成された反射電子12は、副X線発生面5に衝突しX線を発生する。この時発生したX線15はターゲット支持基板2を透過して透過型X線発生管10の外部に放出される。
【0043】
本実施形態では、副X線発生面5の断面形状が、透過型ターゲット1側を下側とした時に下凸状の円弧形状になっているため、副X線発生面5で発生したX線15が副X線発生面5内で吸収される割合が低く、X線15の取り出し量を増大できる。
【0044】
本実施形態において、副X線発生面5が形成される領域の好ましい範囲は、第1の実施形態と同様である。即ち、電子通過路4の開口幅を2Rとした時に、距離Zが4R以下、少なくとも2R以下の領域に副X線発生面5を形成するのが望ましい。さらに、電子通過路形成部材3の開口の大きさ2Rと副X線発生面の形成距離Zは、(2R≦Z≦20R)の関係を満たすことが望ましい。さらに、好ましくは、(4R≦Z≦20R)の関係を満たすことが望ましい。
【0045】
また、本実施形態における副X線発生面5と透過型ターゲット1の配置としては、断面形状が下凸状の円弧形状である副X線発生面5を、透過型ターゲット1の電子が照射される側の上方を覆うように張り出して配置しても良い。他にも、透過型ターゲット1に直接電子が照射されることにより発生するX線と副X線とが重畳されて外部に取出し可能となるように、断面形状が下凸状の円弧形状である副X線発生面5と透過型ターゲット1を配置としても良い。この配置の場合、透過型ターゲット1としては、照射された電子の20%〜60%を反射する材料を用いることができる。これらの配置の場合でも、副X線発生面5は、電子通過路4の内壁面の一部として形成されていても良いし、電子通過路4内に電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。
【0046】
副X線発生面5の形態を、副X線発生面5に反射電子が照射されることで生じたX線であって、透過型ターゲット1の電子が照射される領域を透過するX線量を増大させる形態としても良い。
【0047】
以上、本実施形態によれば、透過型ターゲット1で発生するX線14に加えて、透過型ターゲット1で発生した反射電子12により発生するX線15も、効率良く取り出す構成とすることにより、X線発生効率を向上させることが可能となる。
【0048】
〔第4の実施形態〕
次に、図6(a)を用いて、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態では、電子通過路形成部材3及び電子通過路4の形状が第1の実施形態と異なっており、電子通過路形成部材3及び電子通過路4の形状以外で共通する部分については、第1の実施形態と同様とすることができる。
【0049】
図6(a)は、本実施形態の透過型ターゲット1近傍の拡大図である。周囲を電子通過路形成部材3で囲むことにより両端が開口した電子通過路4が形成されている。本実施形態では、電子通過路4の少なくとも透過型ターゲット側の端部における断面積が、透過型ターゲットとは反対側に比して透過型ターゲット側が拡大し、透過型ターゲット側の端部の断面積は段差を伴い拡大している。更に、電子通過路4の断面積が拡大した領域の内壁面は、副X線発生面5となっている。尚、電子通過路4の断面積が拡大した領域の内壁面の少なくとも一部が副X線発生面5となっていれば良い。本実施形態においては、副X線発生面5は、透過型ターゲット1と水平方向の副X線発生面51と、垂直方向の副X線発生面52から構成される。副X線発生面51は透過型ターゲット1と水平に設けられていなくても良いし、副X線発生面52は透過型ターゲット1と垂直に設けられていなくても良い。副X線発生面51と副X線発生面52とのなす角度は90°でなくても良い。副X線発生面5は、電子通過路4の内壁面の一部として形成されていても良いし、電子通過路4内に電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。
【0050】
上記構成において、電子放出源6より放出された電子11は、電子通過路4を通過して、透過型ターゲット1に衝突し、X線が発生する。この時発生したX線14は、ターゲット支持基板2を透過して透過型X線発生管10の外部に放出される。また、透過型ターゲット1に電子11が衝突した際に生成された反射電子12の一部は、副X線発生面51に衝突しX線を発生し、反射電子12の別の一部は、副X線発生面52に衝突しX線を発生する。この時発生したX線15はターゲット支持基板2を透過して透過型X線発生管10の外部に放出される。
【0051】
本実施形態では、副X線発生面51が透過型ターゲット1と水平方向に形成されているため、副X線発生面51で発生したX線15が副X線発生面51内で吸収される割合が低く、X線15の取り出し量を増大できる。
【0052】
本実施形態において、副X線発生面5が形成される領域の好ましい範囲について説明する。図4より、反射電子の衝突密度は透過型ターゲット1に近い(Z<1R)ところで最大となるため、副X線発生面51は、透過型ターゲット1に比較的近いところに形成するのが望ましい。但し、副X線発生面52もX線発生に寄与することから、副X線発生面51及び副X線発生面52で発生するX線の総和量が最も多くなるように、距離Z’を決めるのが望ましい。
【0053】
また、本実施形態における副X線発生面5と透過型ターゲット1の配置としては、副X線発生面51・副X線発生面52を、透過型ターゲット1の電子が照射される側の上方を覆うように張り出して配置しても良い。他にも、透過型ターゲット1に直接電子が照射されることにより発生するX線と副X線とが重畳されて外部に取出し可能となるように、副X線発生面51・副X線発生面52と透過型ターゲット1を配置しても良い。この配置の場合、透過型ターゲット1としては、照射された電子の20%〜60%を反射する材料を用いることができる。これらの配置の場合でも、副X線発生面5は、電子通過路4の内壁面の一部として形成されていても良いし、電子通過路4内に電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。
【0054】
副X線発生面5の形態を、副X線発生面5に反射電子が照射されることで生じたX線であって、透過型ターゲット1の電子が照射される領域を透過するX線量を増大させる形態としても良い。
【0055】
以上、本実施形態によれば、透過型ターゲット1で発生するX線14に加えて、透過型ターゲット1で発生した反射電子12により発生するX線15も、効率良く取り出す構成とすることにより、X線発生効率を向上させることが可能となる。
【0056】
〔第5の実施形態〕
次に、図6(b)を用いて、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態では、電子通過路形成部材3及び電子通過路4の形状の一部が第4の実施形態と異なっており、電子通過路形成部材3及び電子通過路4の形状以外で共通する部分については、第5の実施形態と同様とすることができる。
【0057】
図6(b)は、本実施形態の透過型ターゲット1近傍の拡大図である。周囲を電子通過路形成部材3で囲むことにより両端が開口した電子通過路4が形成されている。本実施形態では、電子通過路4の途中に、電子通過路4の内壁面から突出した部分(以下、「突出部」という。)を有している。前記突出部は透過型ターゲット1側から見たときに環状の形状になるように設けられるのが好ましい。前記突出部は電子通過路4と同じ部材であっても良いし、電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。また、電子通過路4の透過型ターゲット側の端部から前記突出部までが副X線発生面52、前記突出部の透過型ターゲット1に対向する領域が副X線発生面51となっており、副X線発生面5は副X線発生面51と副X線発生面52からなる。副X線発生面51は透過型ターゲット1と水平に設けられていなくても良いし、副X線発生面52は透過型ターゲット1と垂直に設けられていなくても良い。副X線発生面51と副X線発生面52とのなす角度は90°でなくても良い。副X線発生面5は、電子通過路4の内壁面の一部として形成されていても良いし、電子通過路4内に電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。
【0058】
本実施形態において、副X線発生面5が形成される領域の好ましい範囲は、第4の実施形態と同様である。即ち、副X線発生面51は、透過型ターゲット1に比較的近いところに形成するのが望ましい。但し、副X線発生面52もX線発生に寄与することから、副X線発生面51及び副X線発生面52で発生するX線の総和量が最も多くなるように、距離Z’を決めるのが望ましい。
【0059】
また、本実施形態における副X線発生面5と透過型ターゲット1の配置としては、副X線発生面51・副X線発生面52を、透過型ターゲット1の電子が照射される側の上方を覆うように張り出して配置しても良い。他にも、透過型ターゲット1に直接電子が照射されることにより発生するX線と副X線とが重畳されて外部に取出し可能となるように、副X線発生面51・副X線発生面52と透過型ターゲット1を配置しても良い。この配置の場合、透過型ターゲット1としては、照射された電子の20%〜60%を反射する材料を用いることができる。これらの配置の場合でも、副X線発生面5は、電子通過路4の内壁面の一部として形成されていても良いし、電子通過路4内に電子通過路4とは別部材で形成されていても良い。
【0060】
以上、本実施形態でも、第4の実施形態と同様に、透過型ターゲット1で発生するX線14に加えて、透過型ターゲット1で発生した反射電子12により発生するX線15も、効率良く取り出す構成とすることにより、X線発生効率を向上させることが可能となる。
【0061】
上記では、第1〜第5の実施形態を挙げて本発明について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば第1〜第5の実施形態のいずれかを組み合わせた形状も本発明に含まれる。
【0062】
〔第6の実施形態〕
次に、図7を用いて透過型X線発生管を備えた本発明のX線発生装置、及びX線撮影装置について説明する。図7は本実施形態のX線発生装置及びX線撮影装置の構成図である。
【0063】
まず、本発明に用いられる透過型X線発生管10を備えたX線発生装置30について説明する。X線発生装置30は、外囲器21の内部に、透過型X線発生管10を収納している。外囲器21には、X線取出し窓22が備えられており、透過型X線発生管10より放出されたX線は、X線取出し窓22を透過して、X線発生装置30外部に放出される。
【0064】
外囲器21の内部に透過型X線発生管10を収納した余空間には絶縁性媒体24が充填されていても良い。絶縁性媒体24としては、例えば絶縁媒体及び透過型X線発生管10の冷却媒体としての役割を有する電気絶縁油を用いるのが好ましい。電気絶縁油としては、鉱油、シリコーン油等が好適に用いられる。その他に使用可能な絶縁性媒体24としては、フッ素系電気絶縁液体等が挙げられる。
【0065】
また、外囲器21の内部には、本実施形態のように不図示の回路基板及び絶縁トランス等から構成される電圧制御部23を設けても良い。電圧制御部23を設けた場合、例えば透過型X線発生管10に、電圧制御部23から電圧信号が印加されX線の発生を制御することができる。
【0066】
次に、本実施形態のX線発生装置30を用いたX線撮影装置について説明する。X線撮影装置は、X線発生装置30、X線検出器31、信号処理部32、装置制御部33及び表示部34を備えている。X線検出器31は信号処理部32を介して装置制御部33に接続され、装置制御部33は表示部34及び電圧制御部23に接続されている。
【0067】
X線発生装置30における処理は装置制御部33によって統括制御される。例えば、装置制御部33はX線発生装置30とX線検出器31によるX線撮影を制御する。X線発生装置30から放出されたX線は、被検体35を介してX線検出器31で検出され、被検体35のX線透過画像が撮影される。撮影されたX線透過画像は表示部34に表示される。また例えば、装置制御部33はX線発生装置30の駆動を制御し、電圧制御部23を介して透過型X線発生管10に印加される電圧信号を制御する。
【0068】
以上、本実施形態によれば、透過型ターゲット1で発生するX線14に加えて、透過型ターゲット1で発生した反射電子12により発生するX線15も取り出せるため、X線発生効率を向上させた透過型X線発生装置及びX線撮影装置を実現できる。
【符号の説明】
【0069】
1:透過型ターゲット、2:ターゲット支持基板、3:電子通過路形成部材、4:電子通過路、5、51、52:副X線発生面、6:電子放出源、7:引出し電極、8:レンズ電極、9:真空容器、10:透過型X線発生管、11:電子、12:反射電子、13〜15:X線、21:外囲器、22:X線取出し窓、23:電圧制御部、24:絶縁性媒体、30:X線発生装置、31:X線検出器、32:信号処理部、33:装置制御部、34:表示部、35:被検体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲を電子通過路形成部材で囲むことにより形成された電子通過路を有し、
前記電子通過路を介して電子を透過型ターゲットに照射してX線を発生させる透過型X線発生装置であって、
前記電子通過路内に電子の照射によりX線を生じる副X線発生面を有し、
前記副X線発生面が、前記透過型ターゲットの電子が照射される側の上方を覆うように張り出していることを特徴とする透過型X線発生装置。
【請求項2】
周囲を電子通過路形成部材で囲むことにより形成された電子通過路を有し、
前記電子通過路を介して電子を透過型ターゲットに照射してX線を発生させる透過型X線発生装置であって、
前記透過型ターゲットは、照射された電子の一部を反射し、
前記電子通過路内に電子の照射によりX線を生じる副X線発生面を有し、
前記副X線発生面と前記透過型ターゲットとは、前記透過型ターゲットに直接電子が照射されることにより発生するX線と、前記副X線発生面に前記透過型ターゲットで反射された電子が照射されることにより発生するX線と、が重畳されて外部に取出し可能となるように配置されていることを特徴とする透過型X線発生装置。
【請求項3】
前記透過型ターゲットは、照射された電子の20%〜60%を反射することを特徴とする請求項2に記載の透過型X線発生装置。
【請求項4】
周囲を電子通過路形成部材で囲むことにより形成された電子通過路を有し、
前記電子通過路を介して電子を透過型ターゲットに照射してX線を発生させる透過型X線発生装置であって、
前記電子通過路内に電子の照射によりX線を生じる副X線発生面を有し、
前記副X線発生面と前記透過型ターゲットとのなす角度θが以下の関係を有することを特徴とする透過型X線発生装置。
10°<θ<85°
【請求項5】
両端が開口し、周囲を電子通過路形成部材で囲まれた電子通過路を介して電子を透過型ターゲットに照射してX線を発生させる透過型X線発生装置において、前記電子通過路の少なくとも前記透過型ターゲット側の端部における断面積が、前記透過型ターゲットとは反対側に比して前記透過型ターゲット側が拡大しており、該断面積が拡大した領域の内壁面の少なくとも一部が、電子の照射によりX線を生じる副X線発生面となっていることを特徴とする透過型X線発生装置。
【請求項6】
前記電子通過路の少なくとも前記透過型ターゲット側の端部における断面積の拡大が、段差を伴う拡大であることを特徴とする請求項5に記載の透過型X線発生装置。
【請求項7】
前記電子通過路の少なくとも前記透過型ターゲット側の端部の断面積の拡大が、連続的な拡大であることを特徴とする請求項5に記載の透過型X線発生装置。
【請求項8】
前記副X線発生面に反射電子が照射されることで生じるX線の少なくとも一部が、前記透過型ターゲットの前記電子が照射される領域を透過することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の透過型X線発生装置。
【請求項9】
前記副X線発生面の形態が、前記副X線発生面に反射電子が照射されることで生じたX線であって、前記透過型ターゲットの前記電子が照射される領域を透過するX線量を増大させる形態であることを特徴とする請求項5に記載の透過型X線発生装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の透過型X線発生装置と、前記透過型X線発生装置から放出され被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、を備えることを特徴とするX線撮影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−51154(P2013−51154A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189109(P2011−189109)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】