説明

通信システム、無線基地局、通信装置および情報送信方法

【課題】有効な、かつ迅速な情報取得を実現する。
【解決手段】通信装置100−1〜100−3から要求され、通信装置100−1〜100−3へ送信した表示情報を、無線基地局200−1〜200−3または無線基地局300が記憶し、その後、記憶されている表示情報が通信装置100−1〜100−3から要求された場合、無線基地局200−1〜200−3または無線基地局300が、記憶している表示情報を読み出して通信装置100−1〜100−3へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を送信する通信システム、無線基地局、通信装置および情報送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末等の通信端末を用いて、通信ネットワークから様々な情報を得ることができる。
【0003】
例えば、電車に乗っている利用者が、駅の改札の案内情報、どの出口が目的地に一番近いか等の駅周辺の情報、目的地までの所要時間の情報、電車の遅延情報等を、通信端末を操作することで得ることができる。
【0004】
さらに、駅等の車外に設けられた車外装置へ、所定のサーバから所定の情報が送信され、当該情報が車外装置から電車等の車内に設けられた車内装置へ送信され、当該情報が車内装置から車内に存在する通信装置へ配信される技術が考えられている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0005】
また、特許文献2においては、乗車率や路線情報、遅延時間、他の路線情報等を配信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−54558号公報
【特許文献2】特開2009−37609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1,2に記載されたような技術においては、利用者が望む情報が必ずしも配信されるとは限らない。そのため、配信されない情報であって利用者が欲しい情報については、利用者が通信端末を操作して、外部の通信ネットワークから当該情報を取得する必要がある。
【0008】
この場合、例えば、利用者が乗っている電車が、トンネルや地下鉄の駅間等の電波の届かないところを走行している間は、通信端末が通信できず、所望の情報を取得することができない。そのため、情報の取得に時間がかかってしまうという問題点がある。
【0009】
本発明の目的は、上述した課題を解決する通信システム、無線基地局、通信装置および情報送信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の通信システムは、
車両内に設置された車内無線基地局と、前記車両の経路近傍に設置された車外無線基地局と、通信装置とから構成された通信システムであって、
前記通信装置は、
表示部と、
前記表示部に表示する表示情報を前記車内無線基地局から受け取る通信装置無線部と、
前記表示情報を取得するための利用者の操作を検出する操作部と、
当該通信装置が前記車両内に存在するときに、前記操作部が検出した前記操作に基づいて、前記通信装置無線部を介して前記表示情報を前記車内無線基地局から取得し、前記表示部に表示させる通信装置制御部とを有し、
前記車内無線基地局は、
情報を記憶する車内無線基地局記憶部と、
前記通信装置および前記車外無線基地局との間で無線通信を行う車内無線基地局無線部と、
前記通信装置が取得しようとする前記表示情報が前記車内無線基地局記憶部に記憶されている場合、該車内無線基地局記憶部から前記表示情報を読み出し、該読み出した表示情報を前記車内無線基地局無線部を介して前記通信装置へ送信し、前記通信装置が取得しようとする前記表示情報が前記車内無線基地局記憶部に記憶されていない場合は、前記表示情報を前記車内無線基地局無線部を介して前記車外無線基地局から取得し、該取得した表示情報を前記車内無線基地局記憶部に記憶させ、前記表示情報を前記車内無線基地局無線部を介して前記通信装置へ送信する車内無線基地局制御部とを有し、
前記車外無線基地局は、
情報を記憶する車外無線基地局記憶部と、
前記車内無線基地局および外部の通信ネットワークとの間で無線通信を行う車外無線基地局無線部と、
前記車内無線基地局が取得しようとする前記表示情報が前記車外無線基地局記憶部に記憶されている場合、該車外無線基地局記憶部から前記表示情報を読み出し、該読み出した表示情報を前記車外無線基地局無線部を介して前記車内無線基地局へ送信し、前記車内無線基地局が取得しようとする前記表示情報が前記車外無線基地局記憶部に記憶されていない場合は、前記表示情報を前記車外無線基地局無線部を介して前記通信ネットワークから取得し、該取得した表示情報を前記車外無線基地局記憶部に記憶させ、前記表示情報を前記車外無線基地局無線部を介して前記車内無線基地局へ送信する車外無線基地局制御部とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の無線基地局は、
車両内に設置された無線基地局であって、
情報を記憶する記憶部と、
前記車両内に存在する通信装置および前記車両の経路近傍に設置された車外無線基地局との間で無線通信を行う無線部と、
前記通信装置から表示情報の取得が要求されたとき、該要求された表示情報が前記記憶部に記憶されている場合、該記憶部から前記表示情報を読み出し、該読み出した表示情報を前記無線部を介して前記通信装置へ送信し、前記通信装置から要求された表示情報が前記記憶部に記憶されていない場合は、前記表示情報を前記無線部を介して前記車外無線基地局から取得し、該取得した表示情報を前記記憶部に記憶させ、前記表示情報を前記無線部を介して前記通信装置へ送信する制御部とを有する。
【0012】
また、車両の経路近傍に設置された無線基地局であって、
情報を記憶する記憶部と、
前記車両内に設置された車内無線基地局および外部の通信ネットワークとの間で無線通信を行う無線部と、
前記車内無線基地局から表示情報の取得が要求されたとき、該要求された表示情報が前記記憶部に記憶されている場合、該記憶部から前記表示情報を読み出し、該読み出した表示情報を前記無線部を介して前記車内無線基地局へ送信し、前記車内無線基地局から要求された表示情報が前記記憶部に記憶されていない場合は、前記表示情報を前記無線部を介して前記通信ネットワークから取得し、該取得した表示情報を前記記憶部に記憶させ、前記表示情報を前記無線部を介して前記車内無線基地局へ送信する制御部とを有する。
【0013】
また、本発明の通信装置は、
車両内に設置された車内無線基地局と通信可能な通信装置であって、
表示部と、
前記表示部に表示する表示情報を前記車内無線基地局から受け取る無線部と、
前記表示情報を取得するための利用者の操作を検出する操作部と、
前記操作部が検出した操作に基づいて、前記表示情報を前記無線部を介して前記車内無線基地局から取得し、該取得した表示情報を前記表示部に表示させる制御部とを有する。
【0014】
また、本発明の情報送信方法は、
車両内に設置された車内無線基地局と、前記車両の経路近傍に設置された車外無線基地局と、通信装置とから構成された通信システムにおける情報送信方法であって、
前記通信装置が前記車両内に存在するときに、該通信装置が、所定の表示情報を前記車内無線基地局へ要求する処理と、
前記車内無線基地局が、前記通信装置から要求された表示情報が、当該車内無線基地局に記憶されているかどうかを判別する処理と、
前記通信装置から要求された表示情報が、前記車内無線基地局に記憶されていると判別された場合、前記車内無線基地局が、該記憶されている前記表示情報を前記通信装置へ送信する処理と、
前記通信装置から要求された表示情報が、前記車内無線基地局に記憶されていないと判別された場合、前記車内無線基地局が、前記表示情報を前記車外無線基地局へ要求する処理と、
前記車外無線基地局が、前記車内無線基地局から要求された表示情報が、当該車外無線基地局に記憶されているかどうかを判別する処理と、
前記車内無線基地局から要求された表示情報が、前記車外無線基地局に記憶されていると判別された場合、前記車外無線基地局が、該記憶されている前記表示情報を前記車内無線基地局へ送信する処理と、
前記車内無線基地局から要求された表示情報が、前記車外無線基地局に記憶されていないと判別された場合、前記車外無線基地局が、前記表示情報を外部の通信ネットワークから取得して前記車内無線基地局へ送信する処理と、
前記車外無線基地局が、前記通信ネットワークから取得した表示情報を記憶する処理と、
前記車内無線基地局が、前記車外無線基地局から送信されてきた表示情報を記憶する処理と、
前記車内無線基地局が、前記車外無線基地局から送信されてきた表示情報を前記通信装置へ送信する処理と、
前記通信装置が、前記車内無線基地局から送信されてきた表示情報を表示する処理とを行う。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明においては、有効な、かつ迅速な情報取得を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の通信システムの実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した通信装置の内部構成の一例を示す図である。
【図3】図1に示した車両に設置された無線基地局の内部構成の一例を示す図である。
【図4】図1に示した駅に設置された無線基地局の内部構成の一例を示す図である。
【図5】図1に示した形態における情報送信方法の第1の例を説明するためのシーケンス図である。
【図6】図1に示した形態における情報送信方法の第2の例を説明するためのシーケンス図である。
【図7】図1に示した形態における情報送信方法の第3の例を説明するためのシーケンス図である。
【図8】図1に示した形態を用いて、通信装置が電子メールを送信する際の処理を説明するためのシーケンス図である。。
【図9】図1に示した形態における情報送信方法の第4の例を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本形態の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の通信システムの実施の一形態を示す図である。
【0019】
本形態は図1に示すように、通信装置100−1〜100−3と、無線基地局200−1〜200−3(車内無線基地局)と、無線基地局300(車外無線基地局)と、ネットワーク600とから構成されている。図1においては、通信装置100−1〜100−3および無線基地局200−1〜200−3がそれぞれ3つである場合を例に挙げて示しているが、2つ以下であっても良いし、4つ以上であっても良い。なお、通信装置の数と車内無線基地局である無線基地局の数とが異なるものであっても良いことは言うまでもない。例えば、車両400−1に通信装置が3つ存在しても良い。
【0020】
通信装置100−1〜100−3は、車両400−1〜400−3の中に存在する場合、無線基地局200−1〜200−3との間でそれぞれ無線通信が可能な装置である。例えば、図1に示すように、車両400−1内に存在する通信装置100−1は、無線基地局200−1との間で無線通信が可能である。また、車両400−2内に存在する通信装置100−2は、無線基地局200−2との間で無線通信が可能である。また、車両400−3内に存在する通信装置100−3は、無線基地局200−3との間で無線通信が可能である。なお、通信装置100−1〜100−3は、携帯電話機等の携帯端末や無線通信機のほか、移動可能なノート型やタブレット型のPC(Personal Computer)、パーソナルナビゲータやゲーム機等であっても良い。
【0021】
図2は、図1に示した通信装置100−1の内部構成の一例を示す図である。また、図2には、図1に示した通信装置100−1が具備する構成要素のうち、本発明に関わる構成要素のみを示した。なお、通信装置100−2〜100−3の内部構造は、通信装置100−1と同様の動作をするものであれば良く、限定しない。
【0022】
図1に示した通信装置100−1には図2に示すように、表示部110と、無線部120と、操作部130と、制御部140とが設けられている。
【0023】
表示部110は、制御部140からの指示に基づいて表示情報を表示する。なお、表示部110は、一般的な液晶等から構成されたディスプレイであっても良い。
【0024】
無線部120(通信装置無線部)は、通信装置100−1が存在する車両400−1〜400−3に設置されている無線基地局200−1〜200−3との間で無線通信を行う。図1に示した形態では、無線部120は、無線基地局200−1との間で無線通信を行う。また、無線部120は、アンテナおよび有線信号−無線信号変換機能から構成され、制御部140から出力されてきた信号(情報)を無線基地局200−1へ送信し、無線基地局200−1から送信されてきた信号(情報)を制御部140へ出力する。
【0025】
操作部130は、無線基地局200−1から、所定の表示情報を取得するために利用者によって操作される。そして、操作部130は、その操作を検出する。例えば、操作部130は、キーボードであっても良いし、ボタンキーやタッチパネル(この場合、表示部110に含まれる)であっても良く、外部から情報を入力するためのものである。
【0026】
制御部140(通信装置制御部)は、通信装置100−1が車両400−1内に存在するときに、利用者の操作部130が検出した操作に基づいて、表示情報を無線部120を介して無線基地局200−1から取得する。また、制御部140は、無線基地局200−1から取得した表示情報を表示部110に表示させる。このとき、制御部140は、表示情報を要求するための要求信号を無線部120を介して無線基地局200−1へ送信し、当該要求信号に対して無線基地局200−1から送信されてきた表示情報を表示部110に表示させる。なお、この要求信号には、表示情報を取得するために入力された情報(例えば、検索キーワード等、以下、取得キーワードと称する)が含まれる。
【0027】
ここで、表示情報および取得キーワードについて、説明する。
【0028】
表示情報とは、あるサイトからネットワーク600を介して配信される情報であり、表示部110に表示可能な情報である。例えば、駅周辺の地図情報や、電車の運行情報、行き先までの所要時間情報等である。
【0029】
また、取得キーワードとは、表示情報を取得するためのキーワードである。例えば、駅周辺の地図情報を取得したい場合の取得キーワードは、具体的な駅名や地名であっても良いし、電車の運行情報を取得したい場合の取得キーワードは、鉄道会社名および路線名であっても良い。取得キーワードは、一般的に、見たい情報を取得するときに、そのために検索サイトで入力するキーワードと同様なものである。
【0030】
また、無線基地局200−1〜200−3は、車両400−1〜400−3の中にそれぞれ設置された無線通信装置である。
【0031】
図3は、図1に示した無線基地局200−1の内部構成の一例を示す図である。また、図3には、図1に示した無線基地局200−1が具備する構成要素のうち、本発明に関わる構成要素のみを示した。なお、無線基地局200−2〜200−3の内部構造は、無線基地局200−1と同様の動作をするものであれば良く、限定しない。
【0032】
図1に示した無線基地局200−1には図3に示すように、記憶部210と、無線部220と、制御部230とが設けられている。
【0033】
記憶部210(車内無線基地局記憶部)は、情報を記憶する。記憶部210がどのような情報を記憶するかについては、後述する。
【0034】
無線部220(車内無線基地局無線部)は、車両400−1に存在する通信装置100−1との間で無線通信を行う。また、無線部220は、無線基地局300との間で無線通信を行う。また、無線部220は、アンテナおよび有線信号−無線信号変換機能から構成され、制御部230から出力されてきた信号(情報)を通信装置100−1または無線基地局300へ送信し、通信装置100−1または無線基地局300から送信されてきた信号(情報)を制御部230へ出力する。
【0035】
制御部230(車内無線基地局制御部)は、通信装置100−1が取得しようとする表示情報が記憶部210に記憶されているかどうかを判別する。この判別方法は、通信装置100−1から要求信号が送信されてきた場合、当該要求信号に含まれる取得キーワードが記憶部210に記憶されているかどうかに基づいて判別するものである。通信装置100−1から送信されてきた要求信号に含まれる取得キーワードが記憶部210に記憶されている場合、制御部230は、通信装置100−1が取得しようとする表示情報が記憶部210に記憶されていると判別する。一方、通信装置100−1から送信されてきた要求信号に含まれる取得キーワードが記憶部210に記憶されていない場合、制御部230は、通信装置100−1が取得しようとする表示情報が記憶部210に記憶されていないと判別する。
【0036】
また、制御部230は、通信装置100−1が取得しようとする表示情報が記憶部210に記憶されていると判別した場合、当該表示情報を記憶部210から読み出し、読み出した表示情報を無線部220を介して通信装置100−1へ送信する。
【0037】
また、制御部230は、通信装置100−1が取得しようとする表示情報が記憶部210に記憶されていないと判別した場合、その表示情報を無線部220を介して無線基地局300から取得する。このとき、制御部230は、表示情報を要求する要求信号を無線部220を介して無線基地局300へ送信し、当該要求信号に対して無線基地局300から送信されてきた表示情報を受信することで、当該表示情報を無線基地局300から取得する。また、制御部230は、無線基地局300から取得した表示情報を記憶部210に記憶させる(書き込む)。このとき、表示情報の取得の基となった要求信号に含まれる取得キーワードを、当該表示情報と対応付けて記憶部210に記憶させる。また、制御部230は、無線基地局300から取得した表示情報を無線部220を介して通信装置100−1へ送信する。
【0038】
また、制御部230は、無線基地局300との間で通信ができないときに、通信装置100−1から所定の情報が送信されてきた場合、その情報を記憶部210に記憶させておき、無線基地局300との間で通信ができるようになったとき、記憶部210に記憶させておいた情報を無線部220を介して無線基地局300へ送信する。例えば、制御部230は、上述した要求信号を無線基地局300へ送信しようとしたとき、無線基地局300との間で通信ができないと、当該要求信号を記憶部210に記憶させておき、無線基地局300との通信ができるようになってから、当該要求信号を記憶部210から読み出して、無線部220を介して無線基地局300へ送信する。
【0039】
また、無線基地局300は、駅500等の車両400−1〜400−3が通る経路近傍に設置された無線通信装置である。
【0040】
図4は、図1に示した無線基地局300の内部構成の一例を示す図である。また、図4には、図1に示した無線基地局300が具備する構成要素のうち、本発明に関わる構成要素のみを示した。
【0041】
図1に示した無線基地局300には図4に示すように、記憶部310と、無線部320と、制御部330とが設けられている。
【0042】
記憶部310(車外無線基地局記憶部)は、情報を記憶する。記憶部310がどのような情報を記憶するかについては、後述する。
【0043】
無線部320(車外無線基地局無線部)は、無線基地局200−1〜200−3との間で無線通信を行う。また、無線部320は、外部の通信ネットワークであるネットワーク600との間で無線通信を行う。また、無線部320は、アンテナおよび有線信号−無線信号変換機能から構成され、制御部330から出力されてきた信号(情報)を無線基地局200−1〜200−3またはネットワーク600へ送信し、無線基地局200−1〜200−3またはネットワーク600から送信されてきた信号(情報)を制御部330へ出力する。
【0044】
なお、無線基地局300とネットワーク600との間が有線で接続されているものであっても良い。その場合、無線部320は、無線基地局200−1〜200−3との通信に用いられ、無線基地局300には、ネットワーク600との間で通信を行う通信部が設けられる。
【0045】
制御部330(車外無線基地局制御部)は、無線基地局200−1〜200−3が取得しようとする表示情報が記憶部310に記憶されているかどうかを判別する。この判別方法は、無線基地局200−1〜200−3から要求信号が送信されてきた場合、当該要求信号に含まれる取得キーワードが記憶部310に記憶されているかどうかに基づいて判別するものである。無線基地局200−1〜200−3から送信されてきた要求信号に含まれる取得キーワードが記憶部310に記憶されている場合、制御部330は、無線基地局200−1〜200−3が取得しようとする表示情報が記憶部310に記憶されていると判別する。一方、無線基地局200−1〜200−3から送信されてきた要求信号に含まれる取得キーワードが記憶部310に記憶されていない場合、制御部330は、無線基地局200−1〜200−3が取得しようとする表示情報が記憶部310に記憶されていないと判別する。
【0046】
また、制御部330は、無線基地局200−1〜200−3が取得しようとする表示情報が記憶部310に記憶されていると判別した場合、当該表示情報を記憶部310から読み出し、読み出した表示情報を無線部320を介して、当該表示情報を要求してきた無線基地局200−1〜200−3へ送信する。
【0047】
また、制御部330は、無線基地局200−1〜200−3が取得しようとする表示情報が記憶部310に記憶されていないと判別した場合、その表示情報を無線部320を介してネットワーク600から取得する。このとき、制御部330は、表示情報を要求する要求信号を無線部320を介してネットワーク600へ送信し、当該要求信号に対してネットワーク600から送信されてきた表示情報を受信することで、当該表示情報をネットワーク600から取得する。また、制御部330は、ネットワーク600から取得した表示情報を記憶部310に記憶させる(書き込む)。このとき、表示情報の取得の基となった要求信号に含まれる取得キーワードを、当該表示情報と対応付けて記憶部310に記憶させる。また、制御部330は、ネットワーク600から取得した表示情報を無線部320を介して、当該表示情報を要求してきた無線基地局200−1〜200−3へ送信する。このとき、制御部330は、当該表示情報の基となった取得キーワードを送信しても良い。
【0048】
また、車両400−1〜400−3は、電車やバス等の車両である。
【0049】
駅500は、車両400−1〜400−3から構成される電車の駅であっても良いし、バスの停留所であっても良い。
【0050】
ネットワーク600は、携帯電話網等の通信ネットワークである。
【0051】
以下に、図1に示した形態における情報送信方法について説明する。ここでは、車両400−1内に存在する通信装置100−1から、表示情報が要求された場合を例に挙げて説明する。
【0052】
図5は、図1に示した形態における情報送信方法の第1の例を説明するためのシーケンス図である。第1の例では、通信装置100−1が要求してきた表示情報が、無線基地局200−1の記憶部210にも、無線基地局300の記憶部310にも記憶されていない場合の処理である。
【0053】
まず、通信装置100−1の利用者が操作部130を操作することにより、表示情報を要求する要求信号が制御部140から無線部120を介して無線基地局200−1へ送信されると(ステップS1)、要求信号に含まれる取得キーワードに応じた表示情報が無線基地局200−1の記憶部210に記憶されているかどうかが、制御部230にて判別される(ステップS2)。ここで、後述するように、記憶部210には、表示情報と、その表示情報を取得するための要求信号に含まれる取得キーワードとが対応付けて記憶されている。そのため、実際には、要求信号に含まれる取得キーワードが記憶部210に記憶されているかどうかが制御部230にて判別されることで、要求信号に含まれる取得キーワードに応じた表示情報が無線基地局200−1の記憶部210に記憶されているかどうかが判別される。
【0054】
本例では、通信装置100−1が要求する表示情報が記憶部210に記憶されていない場合であるため、制御部230から無線部220を介して、要求信号が無線基地局300へ送信される(ステップS3)。
【0055】
すると、要求信号に含まれる取得キーワードに応じた表示情報が無線基地局300の記憶部310に記憶されているかどうかが、制御部330にて判別される(ステップS4)。この判別処理は、ステップS2の処理と同じである。
【0056】
本例では、通信装置100−1が要求する表示情報が記憶部310に記憶されていない場合であるため、制御部330から無線部320を介して、要求信号がネットワーク600へ送信される(ステップS5)。
【0057】
送信された要求信号に対して表示情報がネットワーク600から無線基地局300へ送信されてくると(ステップS6)、送信されてきた表示情報と、その表示情報の基となった取得キーワードとが、制御部330にて記憶部310に書き込まれる(ステップS7)。ここで、ステップS5にて要求信号が制御部330からネットワーク600へ送信される際に、要求信号に含まれる取得キーワードを制御部330が記憶部310に書き込んでおき、当該要求信号に対して表示情報がネットワーク600から送信されてきたときに、当該表示情報を記憶部310に書き込んでおいた取得キーワードと対応付けて制御部330が記憶部310に書き込むものであっても良い。
【0058】
また、ネットワーク600から送信されてきた表示情報が、制御部330から無線部320を介して無線基地局200−1へ送信される(ステップS8)。
【0059】
表示情報が無線基地局300から無線基地局200−1へ送信されてくると、送信されてきた表示情報と、その表示情報の基となった取得キーワードとが、制御部230にて記憶部210に書き込まれる(ステップS9)。この記憶部210への表示情報と取得キーワードとの書き込み処理については、ステップS7の処理と同じである。
【0060】
また、無線基地局300から送信されてきた表示情報が、制御部230から無線部220を介して通信装置100−1へ送信される(ステップS10)。
【0061】
すると、無線基地局200−1から送信されてきた表示情報が、表示部110に表示される(ステップS11)。
【0062】
図6は、図1に示した形態における情報送信方法の第2の例を説明するためのシーケンス図である。第2の例では、通信装置100−1が要求してきた表示情報が、無線基地局200−1の記憶部210に記憶されておらず、無線基地局300の記憶部310に記憶されている場合の処理である。
【0063】
まず、通信装置100−1の利用者が操作部130を操作することにより、表示情報を要求する要求信号が制御部140から無線部120を介して無線基地局200−1へ送信されると(ステップS21)、要求信号に含まれる取得キーワードに応じた表示情報が無線基地局200−1の記憶部210に記憶されているかどうかが、制御部230にて判別される(ステップS22)。この判別処理は、ステップS2の処理と同じである。
【0064】
本例では、通信装置100−1が要求する表示情報が記憶部210に記憶されていない場合であるため、制御部230から無線部220を介して、要求信号が無線基地局300へ送信される(ステップS23)。
【0065】
すると、要求信号に含まれる取得キーワードに応じた表示情報が無線基地局300の記憶部310に記憶されているかどうかが、制御部330にて判別される(ステップS24)。この判別処理は、ステップS4の処理と同じである。
【0066】
本例では、通信装置100−1が要求する表示情報が記憶部310に記憶されている場合であるため、要求信号に含まれる取得キーワードと対応付けられた表示情報が制御部330にて記憶部310から読み出される(ステップS25)。
【0067】
すると、記憶部310から読み出された表示情報が、制御部330から無線部320を介して無線基地局200−1へ送信される(ステップS26)。
【0068】
無線基地局300から表示情報が送信されてくると、送信されてきた表示情報と、その表示情報の基となった取得キーワードとが、制御部230にて記憶部210に書き込まれる(ステップS27)。この記憶部210への表示情報と取得キーワードとの書き込み処理については、ステップS9の処理と同じである。
【0069】
また、無線基地局300から送信されてきた表示情報が、制御部230から無線部220を介して通信装置100−1へ送信される(ステップS28)。
【0070】
すると、無線基地局200−1から送信されてきた表示情報が、表示部110に表示される(ステップS29)。
【0071】
図7は、図1に示した形態における情報送信方法の第3の例を説明するためのシーケンス図である。第3の例では、通信装置100−1が要求してきた表示情報が、無線基地局200−1の記憶部210に記憶されている場合の処理である。
【0072】
まず、通信装置100−1の利用者が操作部130を操作することにより、表示情報を要求する要求信号が制御部140から無線部120を介して無線基地局200−1へ送信されると(ステップS31)、要求信号に含まれる取得キーワードに応じた表示情報が無線基地局200−1の記憶部210に記憶されているかどうかが、制御部230にて判別される(ステップS32)。この判別処理は、ステップS2の処理と同じである。
【0073】
本例では、通信装置100−1が要求する表示情報が記憶部210に記憶されている場合であるため、要求信号に含まれる取得キーワードと対応付けられた表示情報が制御部230にて記憶部210から読み出される(ステップS33)。
【0074】
すると、記憶部210から読み出された表示情報が、制御部230から無線部220を介して通信装置100−1へ送信される(ステップS34)。
【0075】
すると、無線基地局200−1から送信されてきた表示情報が、表示部110に表示される(ステップS35)。
【0076】
このように、一度、通信装置100−1から問い合わせ等の要求があった情報が、無線基地局200−1内の記憶部210に記憶されているため、次に通信装置100−2〜100−3から同じ問い合わせ要求があった場合であっても、通信装置100−2〜100−3からネットワーク600へ問い合わせを行うことなく、通信装置100−2〜100−3が当該情報を取得することができる。
【0077】
また、上述した形態を用いれば、電子メールを送信する際に、以下の処理を行うことができる。具体的には、制御部230が、通信装置100−1から送信された電子メールを無線基地局300へ送信しようとしたとき、無線基地局300との間で通信ができないと、当該送信メールの内容を記憶部210に記憶させておき、無線基地局300との通信ができるようになってから、当該送信メールの内容を記憶部210から読み出して、無線部220を介して無線基地局300へ送信する。ここで、無線基地局200−1と無線基地局300とが通信できない場合としては、車両400−1がトンネル内や地下鉄の線路を走行中等、通信圏外にいる場合が考えられる。
【0078】
図8は、図1に示した形態を用いて、通信装置が電子メールを送信する際の処理を説明するためのシーケンス図である。ここでは、電子メールを通信装置100−1からネットワーク600を介して他の通信装置へ送信する場合の処理である。
【0079】
まず、通信装置100−1が通信圏外に存在している等の原因で、通信装置100−1からネットワーク600への電子メールの送信が失敗した場合(ステップS41)、当該電子メールのメール情報が通信装置100−1から無線基地局200−1へ送信される(ステップS42)。このメール情報には、当該電子メールの送信に必要な宛先情報や発信元情報、題名(件名)やメール本文等が含まれている。
【0080】
通信装置100−1からメール情報が送信されてくると、当該メール情報は無線基地局200−1の記憶部210に記憶される(ステップS43)。
【0081】
その後、無線基地局200−1と無線基地局300との間で通信が可能になったとき、無線基地局200−1の制御部230にて、当該メール情報が記憶部210から読み出されて無線部220を介して無線基地局300へ送信される(ステップS44)。
【0082】
すると、当該メール情報が、無線基地局300からネットワーク600へ送信される(ステップS45)。つまり、無線基地局300からネットワーク600へ、当該電子メールが送信される。
【0083】
無線基地局300からネットワーク600へメール情報が送信されると、無線基地局300から無線基地局200−1へ当該電子メールの送信が完了した旨を示すメール送信完了通知が送信される(ステップS46)。そして、無線基地局200−1から通信装置10−1へメール送信完了通知が送信される(ステップS47)。
【0084】
このように、図1に示した形態を用いれば、通信装置100−1が通信圏外に存在すること等により、電子メールの送信に失敗した場合であっても、利用者が通信装置100−1を再度操作することなく、当該電子メールを送信することができる。
【0085】
また、制御部230は、他の車両400−2〜400−3にそれぞれ設置された無線基地局200−2〜200−3との間で通信を行い、記憶部210の内容を無線基地局200−2〜200−3に設けられた記憶部の内容と一致させることで、表示情報を共有するものであっても良い。具体的には、制御部230は、記憶部210に記憶されている情報を読み出し、無線部220を介して無線基地局200−2〜200−3へ送信する。また、制御部230は、無線基地局200−2〜200−3から送信されてきた表示情報を記憶部210に記憶させる。
【0086】
図9は、図1に示した形態における情報送信方法の第4の例を説明するためのシーケンス図である。第4の例では、無線基地局200−1〜200−3が記憶している情報を共有する場合の処理である。この処理を行うタイミングは、特に規定せず、任意である。
【0087】
無線基地局200−1の制御部230にて記憶部210から表示情報および取得キーワードが読み出され(ステップS51)、読み出された表示情報および取得キーワードが制御部230から無線部220を介して無線基地局200−2へ送信されると(ステップS52)、無線基地局200−2にて、送信されてきた表示情報および取得キーワードを無線基地局200−2の記憶部に追加して記憶する必要があるかどうかが、無線基地局200−2の制御部にて判別される(ステップS53)。この判別方法は、送信されてきた表示情報および取得キーワードが、無線基地局200−2の記憶部に記憶されていない場合、制御部が、当該表示情報および取得キーワードを追加して記憶する必要があると判別するものである。
【0088】
無線基地局200−1から送信されてきた表示情報および取得キーワードを無線基地局200−2の記憶部に追加して記憶する必要があると制御部にて判別された場合、当該表示情報および取得キーワードが無線基地局200−2の記憶部に追加して記憶される(ステップS54)。
【0089】
同様に、無線基地局200−1の制御部230にて記憶部210から読み出された表示情報および取得キーワードが制御部230から無線部220を介して無線基地局200−3へ送信されると(ステップS55)、無線基地局200−3にて、送信されてきた表示情報および取得キーワードを無線基地局200−3の記憶部に追加して記憶する必要があるかどうかが、無線基地局200−3の制御部にて判別される(ステップS56)。この判別方法は、ステップS53と同じである。
【0090】
無線基地局200−1から送信されてきた表示情報および取得キーワードを無線基地局200−3の記憶部に追加して記憶する必要があると制御部にて判別された場合、当該表示情報および取得キーワードが無線基地局200−3の記憶部に追加して記憶される(ステップS57)。
【0091】
なお、上述した処理は、無線基地局200−1〜200−3の互いの間で行われるものであっても良い。
【0092】
このように、無線基地局200−1〜200−3が記憶している表示情報および取得キーワードを同じものとすることにより、一度、通信装置100−1〜100−3から問い合わせ等の要求があった情報について、同じ問い合わせ要求があった場合、通信装置100−1〜100−3からネットワーク600へ問い合わせを行うことなく、通信装置100−1〜100−3が当該情報を取得することができる。
【0093】
また、無線基地局300から、無線基地局200−1〜200−3それぞれに応じた情報を個別に配信するものであっても良い。これは、例えば、車両400−1と車両400−2とが互いに異なる行き先である場合、その行き先に応じた情報を個別に送信する。
【0094】
また、記憶部に記憶されている情報を、後続の列車を構成する車両に設置された無線基地局へ送信するものであっても良い。これにより、例えば、前の列車が何らかの理由で遅延が発生した場合は、列車通信を使用して後続列車に通知することでタイムリーに情報を伝えることができる。
【0095】
また、通信装置100−1〜100−3からの要求に対してネットワーク600から送信される情報が、通信装置100−1〜100−3以外の、あらかじめ登録された宛先へ送信されるものであっても良い。例えば、列車の運行状況に基づいて、列車の遅延を示す電子メールを登録先(会社等)に自動送信することができる。
【0096】
なお、電波が悪影響を及ぼす心臓ペースメーカ等を考慮して、一部アンテナを設置しない車両をつくってもよい。
【符号の説明】
【0097】
100−1〜100−3 通信装置
110 表示部
120,220,320 無線部
130 操作部
140,230,330 制御部
200−1〜200−3,300 無線基地局
210,310 記憶部
400−1〜400−3 車両
500 駅
600 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内に設置された車内無線基地局と、前記車両の経路近傍に設置された車外無線基地局と、通信装置とから構成された通信システムにおいて、
前記通信装置は、
表示部と、
前記表示部に表示する表示情報を前記車内無線基地局から受け取る通信装置無線部と、
前記表示情報を取得するための利用者の操作を検出する操作部と、
当該通信装置が前記車両内に存在するときに、前記操作部が検出した前記操作に基づいて、前記通信装置無線部を介して前記表示情報を前記車内無線基地局から取得し、前記表示部に表示させる通信装置制御部とを有し、
前記車内無線基地局は、
情報を記憶する車内無線基地局記憶部と、
前記通信装置および前記車外無線基地局との間で無線通信を行う車内無線基地局無線部と、
前記通信装置が取得しようとする前記表示情報が前記車内無線基地局記憶部に記憶されている場合、該車内無線基地局記憶部から前記表示情報を読み出し、該読み出した表示情報を前記車内無線基地局無線部を介して前記通信装置へ送信し、前記通信装置が取得しようとする前記表示情報が前記車内無線基地局記憶部に記憶されていない場合は、前記表示情報を前記車内無線基地局無線部を介して前記車外無線基地局から取得し、該取得した表示情報を前記車内無線基地局記憶部に記憶させ、前記表示情報を前記車内無線基地局無線部を介して前記通信装置へ送信する車内無線基地局制御部とを有し、
前記車外無線基地局は、
情報を記憶する車外無線基地局記憶部と、
前記車内無線基地局および外部の通信ネットワークとの間で無線通信を行う車外無線基地局無線部と、
前記車内無線基地局が取得しようとする前記表示情報が前記車外無線基地局記憶部に記憶されている場合、該車外無線基地局記憶部から前記表示情報を読み出し、該読み出した表示情報を前記車外無線基地局無線部を介して前記車内無線基地局へ送信し、前記車内無線基地局が取得しようとする前記表示情報が前記車外無線基地局記憶部に記憶されていない場合は、前記表示情報を前記車外無線基地局無線部を介して前記通信ネットワークから取得し、該取得した表示情報を前記車外無線基地局記憶部に記憶させ、前記表示情報を前記車外無線基地局無線部を介して前記車内無線基地局へ送信する車外無線基地局制御部とを有することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記通信装置制御部は、前記表示情報を前記車内無線基地局から取得しようとするとき、前記表示情報を要求する要求信号を前記通信装置無線部を介して前記車内無線基地局制御部へ送信し、
前記車内無線基地局制御部は、前記通信装置制御部から前記要求信号が送信されてきたとき、該要求信号に応じた前記表示情報が前記車内無線基地局記憶部に記憶されている場合、該車内無線基地局記憶部から前記表示情報を読み出して前記車内無線基地局無線部を介して前記通信装置制御部へ送信し、該要求信号に応じた前記表示情報が前記車内無線基地局記憶部に記憶されていない場合は、前記表示情報を要求する要求信号を前記車内無線基地局無線部を介して前記車外無線基地局制御部へ送信し、前記車外無線基地局制御部から送信されてきた前記表示情報を前記車内無線基地局無線部を介して前記通信装置制御部へ送信することを特徴とする通信システム。
【請求項3】
請求項2に記載の通信システムにおいて、
複数の前記車両を有する場合、前記車外無線基地局制御部は、前記車両それぞれに応じた前記表示情報を、該複数の車両それぞれに設置された複数の前記車内無線基地局それぞれへ送信することを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記車内無線基地局制御部は、前記車外無線基地局との間で通信ができないときに、前記通信装置から所定の情報が送信されてきた場合、該情報を前記車内無線基地局記憶部に記憶させておき、前記車外無線基地局との間で通信ができるようになったとき、該車内無線基地局記憶部に記憶させておいた情報を前記車内無線基地局無線部を介して前記車外無線基地局へ送信することを特徴とする通信システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
複数の前記車両を有する場合、該複数の車両それぞれに設置された複数の前記車内無線基地局は、前記車内無線基地局記憶部に記憶されている表示情報を互いに共有することを特徴とする通信システム。
【請求項6】
請求項5に記載の通信システムにおいて、
前記車内無線基地局制御部は、前記車内無線基地局記憶部に記憶されている表示情報を読み出し、前記車内無線基地局無線部を介して、他の車両に設置されている前記車内無線基地局へ送信し、前記他の車両に設置されている前記車内無線基地局から送信されてきた表示情報を前記車内無線基地局記憶部に記憶させることを特徴とする通信システム。
【請求項7】
車両内に設置された無線基地局であって、
情報を記憶する記憶部と、
前記車両内に存在する通信装置および前記車両の経路近傍に設置された車外無線基地局との間で無線通信を行う無線部と、
前記通信装置から表示情報の取得が要求されたとき、該要求された表示情報が前記記憶部に記憶されている場合、該記憶部から前記表示情報を読み出し、該読み出した表示情報を前記無線部を介して前記通信装置へ送信し、前記通信装置から要求された表示情報が前記記憶部に記憶されていない場合は、前記表示情報を前記無線部を介して前記車外無線基地局から取得し、該取得した表示情報を前記記憶部に記憶させ、前記表示情報を前記無線部を介して前記通信装置へ送信する制御部とを有する無線基地局。
【請求項8】
車両の経路近傍に設置された無線基地局であって、
情報を記憶する記憶部と、
前記車両内に設置された車内無線基地局および外部の通信ネットワークとの間で無線通信を行う無線部と、
前記車内無線基地局から表示情報の取得が要求されたとき、該要求された表示情報が前記記憶部に記憶されている場合、該記憶部から前記表示情報を読み出し、該読み出した表示情報を前記無線部を介して前記車内無線基地局へ送信し、前記車内無線基地局から要求された表示情報が前記記憶部に記憶されていない場合は、前記表示情報を前記無線部を介して前記通信ネットワークから取得し、該取得した表示情報を前記記憶部に記憶させ、前記表示情報を前記無線部を介して前記車内無線基地局へ送信する制御部とを有する無線基地局。
【請求項9】
車両内に設置された車内無線基地局と通信可能な通信装置であって、
表示部と、
前記表示部に表示する表示情報を前記車内無線基地局から受け取る無線部と、
前記表示情報を取得するための利用者の操作を検出する操作部と、
前記操作部が検出した操作に基づいて、前記表示情報を前記無線部を介して前記車内無線基地局から取得し、該取得した表示情報を前記表示部に表示させる制御部とを有する通信装置。
【請求項10】
車両内に設置された車内無線基地局と、前記車両の経路近傍に設置された車外無線基地局と、通信装置とから構成された通信システムにおける情報送信方法であって、
前記通信装置が前記車両内に存在するときに、該通信装置が、所定の表示情報を前記車内無線基地局へ要求する処理と、
前記車内無線基地局が、前記通信装置から要求された表示情報が、当該車内無線基地局に記憶されているかどうかを判別する処理と、
前記通信装置から要求された表示情報が、前記車内無線基地局に記憶されていると判別された場合、前記車内無線基地局が、該記憶されている前記表示情報を前記通信装置へ送信する処理と、
前記通信装置から要求された表示情報が、前記車内無線基地局に記憶されていないと判別された場合、前記車内無線基地局が、前記表示情報を前記車外無線基地局へ要求する処理と、
前記車外無線基地局が、前記車内無線基地局から要求された表示情報が、当該車外無線基地局に記憶されているかどうかを判別する処理と、
前記車内無線基地局から要求された表示情報が、前記車外無線基地局に記憶されていると判別された場合、前記車外無線基地局が、該記憶されている前記表示情報を前記車内無線基地局へ送信する処理と、
前記車内無線基地局から要求された表示情報が、前記車外無線基地局に記憶されていないと判別された場合、前記車外無線基地局が、前記表示情報を外部の通信ネットワークから取得して前記車内無線基地局へ送信する処理と、
前記車外無線基地局が、前記通信ネットワークから取得した表示情報を記憶する処理と、
前記車内無線基地局が、前記車外無線基地局から送信されてきた表示情報を記憶する処理と、
前記車内無線基地局が、前記車外無線基地局から送信されてきた表示情報を前記通信装置へ送信する処理と、
前記通信装置が、前記車内無線基地局から送信されてきた表示情報を表示する処理とを行う情報送信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−222396(P2012−222396A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−82756(P2011−82756)
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】