説明

通信システム、通信プログラム、通信装置、携帯端末、および通信方法

【課題】移動中の携帯端末の移動体通信網へのハンドオーバを不能に設定して消費電力を削減する。
【解決手段】通信装置100は、携帯端末200の代わりとなる仮想端末(エミュレータ)130を自装置内に生成する。そして、仮想端末130は、携帯端末200の代わりに、3G網400へのハンドオーバを行う。また、携帯端末200宛の電話の着信の際は、仮想端末130が携帯端末200の代わりに着信を受け、携帯端末200に着信がある旨を通知する。これにより、携帯端末200は、自らハンドオーバを行う必要がなく、また、3G送受信機210による通信を不能に設定していても、通信装置100を経由して着信通知を受信できる。これにより、携帯端末200による通話が可能なまま、ハンドオーバに電力を消費することがなくなり、消費電力を削減できるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信を行う通信システム、通信プログラム、通信装置、携帯端末、および通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末の分野において、バッテリ持続時間を延長する観点から、携帯端末の消費電力の削減が図られている。ここで、携帯端末がインターネットへ接続する場合の消費電力は、インターネットへの接続手段によって異なる。
【0003】
例えば、3G(3rd Generation)網との通信に用いる3Gアンテナでインターネットへ接続する通信方式と、Wifi(Wireless fidelity)通信に用いるWifiアンテナでインターネットへ接続する通信方式がある。両通信方式を比較すると、Wifiアンテナによりインターネットへ接続する通信方式の方が消費電力は少ない(例えば、下記特許文献1〜3参照)。
【0004】
そのため、携帯端末がインターネットへ接続する際に、可能な限りWifiアンテナによりインターネットへ接続するようにすれば、自端末の消費電力を削減することができる。
【0005】
従来、このような消費電力削減の技術として、移動体(例えば、車両、鉄道、船)内に、携帯端末のWifiアンテナと通信可能なWifiアンテナ(いわゆるアクセスポイント)を用意しておく技術がある(例えば、下記特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2008−529443号公報
【特許文献2】特開2006−129019号公報
【特許文献3】特開2006−197536号公報
【特許文献4】特開2008−153773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来技術では、3Gアンテナによる通話については可能なままであるため、携帯端末は、3G網との通話品質を守るためにハンドオーバを行うが、携帯端末がハンドオーバのために電力を消費してしまう。一方で、消費電力削減のために携帯端末のハンドオーバを不能に設定すると、携帯端末による通話ができなくなる可能性が高まる。
【0008】
1つの側面では、本発明は、携帯端末による通話の継続性に配慮した通信システム、通信プログラム、通信装置、携帯端末、および通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
1つの案では、携帯端末と通信装置が移動体内で通信を行う通信システムであって、携帯端末は、移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、通信装置と通信を行う第2の通信手段と、を備え、第2の通信手段による通信装置との接続が確立しているか否か判断し、第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、第1の通信手段への電力供給を停止する。通信装置は、移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第3の通信手段と、携帯端末と通信を行うとともに、第3の通信手段とのデータの送受信を行う第4の通信手段と、移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御する制御手段と、を備える。制御手段によって制御された代替通信手段は、第3の通信手段に、通信装置の通信圏内にあるいずれかの基地局を検出させ、検出されたいずれかの基地局からデータを受信させ、受信されたデータを第4の通信手段に転送させる。制御手段によって制御された代替通信手段は、携帯端末から第4の通信手段に受信されたデータが第3の通信手段に転送された場合、第3の通信手段に、通信装置の通信圏内にあるいずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出されたいずれかの基地局へ送信させる通信システムが提案される。
【0010】
また、他の案では、移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、を備え、移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御する。制御された代替通信手段が、第1の通信手段に、通信装置の通信圏内にあるいずれかの基地局を検出させ、検出されたいずれかの基地局からデータを受信させ、受信されたデータを第2の通信手段に転送させる通信プログラム、通信装置、および通信方法が提案される。
【0011】
また、他の案では、移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、を備え、移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御する。制御された代替通信手段が、携帯端末から第2の通信手段に受信されたデータが第1の通信手段に転送された場合、第1の通信手段に、通信装置の通信圏内にあるいずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出されたいずれかの基地局へ送信させる通信プログラム、通信装置、および通信方法が提案される。
【0012】
また、他の案では、移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で通信装置と通信を行う第2の通信手段と、を備え、第2の通信手段による通信装置との接続が確立しているか否か判断し、第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、第1の通信手段を通信可能な状態から通信不能な状態に切り替える通信プログラム、携帯端末、および通信方法が提案される。
【発明の効果】
【0013】
本発明にかかる通信システム、通信プログラム、通信装置、携帯端末、および通信方法によれば、携帯端末による通話の継続性に配慮することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本実施の形態にかかる携帯端末の通信確立例を示す説明図である。
【図2】図2は、本実施の形態にかかる通信システムの一例を示す説明図である。
【図3】図3は、図2に示した通信装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図4】図4は、図2に示した携帯端末200のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図5】図5は、通信装置100の記憶装置102に記憶されているエントリテーブル102aの記憶内容を示す説明図である。
【図6】図6は、通信装置100の記憶装置102に記憶されているデータベース102bの記憶内容を示す説明図である。
【図7】図7は、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続の詳細を示すシーケンス図である。
【図8】図8は、携帯端末200によるインターネット通信の詳細を示すシーケンス図である。
【図9】図9は、通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200への移動体300外の携帯端末420からの電話発信の詳細を示すシーケンス図である。
【図10】図10は、携帯端末420との通話を開始した携帯端末200による通話の詳細を示すシーケンス図である。
【図11】図11は、通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200による移動体300外の携帯端末420への電話発信の詳細を示すシーケンス図である。
【図12】図12は、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続切断の詳細を示すシーケンス図(その1)である。
【図13】図13は、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続切断の詳細を示すシーケンス図(その2)である。
【図14】図14は、通話品質を向上させる場合の携帯端末200への移動体300外の携帯端末420からの電話発信の具体例を示す説明図である。
【図15】図15は、図14において示した通話品質を向上させる場合の携帯端末200への移動体300外の携帯端末420からの電話発信の詳細を示すシーケンス図である。
【図16】図16は、通話品質を向上させる場合の携帯端末200による移動体300外の携帯端末420への電話発信の具体例を示す説明図である。
【図17】図17は、図16において示した通話品質を向上させる場合の携帯端末200による移動体300外の携帯端末420への電話発信の詳細を示すシーケンス図である。
【図18】図18は、通信装置100の機能的構成例を示す機能ブロック図である。
【図19】図19は、携帯端末200の機能的構成例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態にかかる通信システム、通信プログラム、通信装置、携帯端末、および通信方法を詳細に説明する。本実施の形態では、移動体(例えば、車両、鉄道、船、飛行機)内の携帯端末が移動体により移動中であるにもかかわらず、携帯端末が直接移動体外の無線通信網(例えば、3G網)へのハンドオーバをさせない。その代わりに、移動体内の通信装置が上記無線通信網と接続し、かつ、移動体内の通信装置が携帯端末と直接移動体内の無線通信網(例えば、無線LAN)で接続する。
【0016】
これにより、移動体内の携帯端末が行っていた無線通信網へのハンドオーバは、移動体内の通信装置が肩代わりすることとなる。具体的には、通信装置がエミュレーションによって仮想的に携帯端末のハンドオーバを実行する。従って、携帯端末のユーザは、通常通り無線通信網を利用して通信・通話ができ、かつ、ハンドオーバがない分、携帯端末の消費電力量の低減を図ることができる。以下、図面を用いて説明する。
【0017】
(携帯端末の通信確立例)
図1は、本実施の形態にかかる携帯端末の通信確立例を示す説明図である。図1では、携帯端末200のユーザが、任意の出発点から乗車点まで徒歩で移動し、乗車点から降車点までWifi送受信機を備えた通信装置100を有する移動体300に乗って移動し、降車点から目的地まで徒歩で移動した場合を例に挙げる。
【0018】
ここで、通信装置100は、移動体300に設けられた車載機器である。移動体300には、車両(自動車、オートバイ、自転車、バス、タクシー、電車)や船舶、飛行機が挙げられる。通信装置100は、移動体300外の無線通信網(以下、「外部無線通信網」)と接続し、移動体300内の携帯端末200と、移動体300内の無線通信網(以下、「内部無線通信網」)により接続する。
【0019】
外部無線通信網とは、例えば、W−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access)やCDMA2000、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの3G通信方式やそれ以降の次世代通信方式を含む移動体通信網である。外部無線通信網により、携帯端末200は、通話とデータ通信の双方が可能となる。本実施の形態では、外部無線通信網として3G網400を例に挙げて説明する。
【0020】
一方、内部無線通信網とは、例えば、移動体300内に設けられた無線LANスポットである。内部無線通信網は、具体的には、例えば、外部無線通信網よりも消費電力量が少なくてすむネットワークである。その代わりに、外部無線通信網の基地局は、内部無線通信網の基地局よりも多く設置されている。本実施の形態では、Wifiを例に挙げて説明する。
【0021】
図1において、携帯端末200は、出発点から乗車点までの移動中は、携帯端末200の3G送受信機により3G網400と接続中であり、携帯端末200のWifi送受信機は通信不能に設定されている(例えば、Wifi送受信機の電源がオフにされている)。従来では、出発点から乗車点までの間は携帯端末200のWifi送受信機によるスキャンに電力を消費していたが、上述したように、携帯端末200は携帯端末200のWifi送受信機によるスキャンを行わないため、消費電力が削減される。
【0022】
次に、携帯端末200は、乗車点において、移動体300の通信装置100に対して、RFID(Radio Frequency IDentification)送受信機によってWifi通信に必要な情報を送信し、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の関連付けを行う。そして、携帯端末200は、通信装置100から携帯端末200の認証を受けて、Wifi通信を確立して、アイドル接続の状態となる。
【0023】
乗車点から降車点までは、携帯端末200は、Wifi送受信機によりインターネット接続を行い、3G送受信機を通信不能な状態(インターネット接続および通話を不能な状態)に設定する(例えば、3G送受信機の電源をオフにする)。この間のハンドオーバは、通信装置100が携帯端末200の代わりに行っている。
【0024】
これにより、携帯端末200は、ハンドオーバを繰り返す必要はなく、消費電力が削減される。また、携帯端末200は、通話の際には、通信装置100を中継して通話することができる。そして、携帯端末200は、降車の際には、通信装置100に基地局情報を問い合わせて、3G送受信機を通信可能な状態に設定し直すことができる。また、携帯端末200は、通話の際に、通信装置100に基地局情報を問い合わせて、3G送受信機を通信可能な状態に設定して、品質のよい通話をすることもできる。
【0025】
そして、携帯端末200は、降車点において、通信装置100のWifi送受信機との接続を解除し、降車点から目的地までは携帯端末200のWifi送受信機によるスキャンは行わず3G送受信機により、基地局410と接続し、アイドル接続の状態となって、3G網400との通信を行う。
【0026】
従来では、降車点から目的地までの間は携帯端末200のWifi送受信機によるスキャンに電力を消費していたが、上述したように、携帯端末200は携帯端末200のWifi送受信機によるスキャンを行わないため、消費電力が削減される。
【0027】
このように、本実施の形態にかかる携帯端末200は、携帯端末200のWifi送受信機によるスキャンに使用する電力を削減でき、ハンドオーバに使用する電力を削減することもできる。
【0028】
(本実施の形態にかかる通信システムの一例)
次に、図1に示した乗車点から降車点の間において構成される携帯端末200と、移動体300が有する通信装置100と、を含む通信システムの一例について、図2を用いて説明する。
【0029】
図2は、本実施の形態にかかる通信システムの一例を示す説明図である。図2において、通信システムSは、移動体300内の携帯端末200と移動体300内の通信装置100とを含むシステムである。
【0030】
通信装置100は、3Gアンテナを用いて3G網400との通信を行う3G送受信機110と、Wifiアンテナを用いてWifi通信を行うWifi送受信機120と、RFIDアンテナを用いて通信を行うRFID送受信機(不図示)と、を有する。また、通信装置100の記憶装置には、携帯端末200のOS(Operating System)を含むOS群が予め保持されている。
【0031】
また、移動体300内には、携帯端末200が存在する。携帯端末200は、例えば、移動体300の搭乗者の移動体通信端末であり、通話とデータ通信が可能である。携帯端末200は、3Gアンテナを用いて3G網400との通信を行う3G送受信機210と、Wifiアンテナを用いてWifi通信を行うWifi送受信機(不図示)と、RFIDアンテナを用いて通信を行うRFID送受信機(不図示)と、を有する。ここでは、移動体300内に、OS1によって動作する携帯端末200が2つ存在し、OS2によって動作する携帯端末200が1つ存在しているものとする。
【0032】
通信装置100は、携帯端末200の代わりとなる仮想端末(エミュレータ)130を通信装置100内に生成する。そして、仮想端末130は、携帯端末200の代わりに、3G網400へのハンドオーバを行う。これにより、携帯端末200は、自らハンドオーバを行う必要がないため、ハンドオーバによって電力を消費することがなくなり、消費電力を削減できるようになる。
【0033】
具体的には、図1において、まず、携帯端末200と通信装置100とのWifi通信が確立される。携帯端末200は、携帯端末200のWifi送受信機によって、通信装置100のWifi送受信機120からの電波を検出(スキャン)し、検出した際には、Wifi通信に必要な情報を通信装置100に送信して、通信装置100とのWifi通信を確立する。
【0034】
なお、Wifi通信を確立させるために、携帯端末200は、携帯端末200のWifi送受信機による送信を行わず、携帯端末200のRFID送受信機を用いてWifi通信に必要な情報を送信するようにすれば、携帯端末200のWifi送受信機のスキャンに使用する電力を削減することもできる。
【0035】
通信装置100は、携帯端末200とのWifi通信が確立すると、携帯端末200から機種情報を受信し、機種情報に基づいて携帯端末200の代わりとなる仮想端末130を通信装置100内に生成する。機種情報とは、例えば、携帯端末200の製造者名や機種名を特定するコードであり、機種情報から携帯端末200のOSを一意に特定することができる。
【0036】
ここでは、移動体300内に、OS1によって動作する携帯端末200が2台存在し、OS2によって動作する携帯端末200が1台存在している。そのため、通信装置100は、OS1からなる仮想端末130を2台用意し、OS2からなる仮想端末130を1台用意している。
【0037】
そして、仮想端末130は、携帯端末200の代わりに、3G網400へのハンドオーバを行う。具体的には、仮想端末130は、移動体300の現在地において最も電波強度の強い基地局410を所定時間ごとに検出する。仮想端末130は、検出した基地局410と通信を行う。
【0038】
また、(A)のように移動体300が複数の基地局410のエリアをまたいで移動する際には、通信装置100は、ハンドオーバにより、現在通信中の基地局410から別の基地局410へと通信先を変更する。
【0039】
また、携帯端末200がインターネット(以下、「IP網」という)500と接続する際には、通信装置100の仮想端末130が、3G網400を経由してIP網500のサーバ510との通信を行う。通信装置100は、Wifi通信によって携帯端末200との通信を行う。これにより、通信装置100が、IP網500のサーバ510と携帯端末200との通信を中継することにより、携帯端末200はインターネット通信が可能となる。
【0040】
さらに、移動体300外の携帯端末420が携帯端末200に電話をかける場合には、携帯端末200への電話着信通知は、通信装置100内の仮想端末130によって中継され、Wifi送受信機120から携帯端末200へ送信される。これにより、携帯端末200の3G送受信機210を通信不能な状態に設定しても、携帯端末200は電話着信通知を受けられる。
【0041】
また、携帯端末200が電話をかける場合には、通信装置100へ基地局情報を要求して、通信装置100から返信された基地局情報を用いて自ら基地局410へ電話発信依頼を送信することができる。基地局情報とは、基地局410から受信した電波の周波数と信号強度である。また、基地局情報には、基地局410から受信したエリア情報を含めてもよい。
【0042】
このように、携帯端末200は、インターネット通信および電話が可能である。また、通信装置100の仮想端末130が、ハンドオーバを行い、通話品質を守っておくため、携帯端末200は、3G網400へのハンドオーバを行わず、必要時にのみ通信装置100から基地局情報を受信すればよい。従って、携帯端末200は、ハンドオーバに使用する電力を削減することができる。
【0043】
(通信装置100のハードウェア構成例)
図3は、図2に示した通信装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、通信装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、記憶装置102と、I/Oインターフェース103と、3G送受信機110と、Wifi送受信機120と、RFID送受信機140と、を備えている。
【0044】
CPU101は、通信装置100全体の制御を司る。記憶装置102は、通信プログラムを記憶している。また、記憶装置102は、エントリテーブル102aと、携帯端末200の3G網400との通信を実現する複数種類のOSを保持するデータベース102bと、を記憶している。記憶装置102としては、不揮発性メモリやフラッシュメモリ、ハードディスクドライブなどを採用することができる。
【0045】
I/Oインターフェース103は、直接外部装置に接続され、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/Oインターフェース103には、例えばシリアルポートやUSBポートなどを採用することができる。3G送受信機110は、3Gアンテナを用いて、3G網400の基地局410と接続を行い、データの送受信を行う。Wifi送受信機120は、Wifiアンテナを用いて、携帯端末200のWifi送受信機と接続を行い、データの送受信を行う。RFID送受信機140は、RFIDアンテナを用いて、携帯端末200のRFID送受信機と接続を行い、データの送受信を行う。
【0046】
(携帯端末200のハードウェア構成例)
図4は、図2に示した携帯端末200のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、携帯端末200は、CPU201と、記憶装置202と、I/Oインターフェース203と、ユーザインターフェース204と、SIMカード205と、3G送受信機210と、Wifi送受信機220と、RFID送受信機240と、を備えている。
【0047】
CPU201は、携帯端末200全体の制御を司る。記憶装置202は、通信プログラムを記憶している。I/Oインターフェース203は、直接外部装置に接続され、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/Oインターフェース203には、例えばシリアルポートやUSBポートなどを採用することができる。
【0048】
ユーザインターフェース204は、ユーザからのデータの入出力を制御する。ユーザインターフェース204には、ディスプレイやキーボードやマイクやスピーカを採用することができる。SIMカード205は、携帯端末200固有のSIM(Subscriber Identity Module)番号を記憶している。SIM番号とは、電話番号を特定するための固有のID番号(International Mobile Subscriber Identity:IMSI)である。
【0049】
3G送受信機210は、3Gアンテナを用いて3G網400の基地局410と接続を行い、データの送受信を行う。Wifi送受信機220は、Wifiアンテナを用いて通信装置100のWifi送受信機120と接続を行い、データの送受信を行う。RFID送受信機240は、RFIDアンテナを用いて通信装置100のRFID送受信機140と接続を行い、データの送受信を行う。
【0050】
(エントリテーブル102aの記憶内容)
図5は、通信装置100の記憶装置102に記憶されているエントリテーブル102aの記憶内容を示す説明図である。図5に示すように、エントリテーブル102aは、エントリ項目のそれぞれに対応付けて、SIM番号項目と、MACアドレス項目と、IPアドレス項目と、機種情報項目と、を有する。そして、エントリテーブル102aは、携帯端末200と通信装置100とが接続され、通信装置100内で仮想端末130が生成されるごとにレコードを構成する。
【0051】
エントリ項目には、携帯端末200が通信装置100と接続され、仮想端末130が生成された順番(エントリ)が記憶される。すなわち、エントリは、仮想端末130に一意に割り振られた番号である。SIM番号項目には、携帯端末200のSIM番号が記憶される。
【0052】
MAC(Media Access Control)アドレス項目には、携帯端末200の固有のMACアドレスが記憶される。MACアドレスとは、データの送信元または宛先を識別するアドレスであり、イーサネット(登録商標)の場合、48ビット(EUI−48)の符号である。IPアドレス項目には、通信装置100が携帯端末200に割り振ったIPアドレスが記憶される。
【0053】
機種情報項目には、携帯端末200から通信装置100に送信された携帯端末200の機種を識別する情報が記憶される。
【0054】
(データベース102bの記憶内容)
図6は、通信装置100の記憶装置102に記憶されているデータベース102bの記憶内容を示す説明図である。図6に示すように、データベース102bは、機種情報項目のそれぞれに対応付けて、対応OS項目と、対応アプリケーション項目を有し、機種情報ごとにレコードを構成する。
【0055】
機種情報項目には、携帯端末200の機種情報が記憶される。対応OS項目には、各機種情報によって識別される携帯端末200を構成するOSと同一のOSが記憶されている。対応アプリケーション項目には、各機種情報によって識別される携帯端末200を構成するアプリケーションと同一のアプリケーションが記憶される。
【0056】
(通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続)
ここで、図7〜図13を用いて、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続から、切断までの一連の処理について説明する。具体的には、まず、図7を用いて、図1にて示した乗車点における通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続について説明する。すなわち、図7では、図1にて示した通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の関連付け、通信装置100による携帯端末200の認証、および通信装置100と携帯端末200間のWifi通信の確立について説明する。
【0057】
図7は、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続の詳細を示すシーケンス図である。図7では、携帯端末200が移動体300内にあり、Wifi通信の接続依頼を行った場合を例に挙げる。
【0058】
ここで、携帯端末200のRFID送受信機240の通信圏内に、通信装置100のRFID送受信機140が存在する状態になり、互いのRFID送受信機140,240により通信可能な状態に移行したとする。例えば、携帯端末200のユーザが、携帯端末200のRFID送受信機240を、通信装置100のRFID送受信機140に近づけることにより、通信可能な状態に移行する。
【0059】
携帯端末200のRFID送受信機240は、通信装置100のRFID送受信機140との通信可能な状態になると、通信装置100のRFID送受信機140に接続依頼を送信する(ステップS701)。ここで、接続依頼は、携帯端末200のMACアドレスとSIMと機種情報とから構成される。
【0060】
通信装置100のRFID送受信機140は、受信した接続依頼を携帯端末200の携帯端末情報として、通信装置100のCPU101に転送する(ステップS702)。次に、通信装置100のCPU101は、受信した携帯端末情報のうちのMACアドレスをWifi送受信機120に転送する(ステップS703)。MACアドレスを受信したWifi送受信機120は、MACアドレスに対応するIPアドレスを割り振る(ステップS704)。これにより、通信装置100は、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の関連付けを行う。
【0061】
そして、通信装置100のCPU101は、携帯端末情報のうちSIMと機種情報とを3G送受信機110に転送する(ステップS705)。通信装置100の3G送受信機110は、基地局410を介して認証機関(例えば、携帯端末200の通信事業者)にSIMと機種情報との正当性を問い合わせて、携帯端末200を認証する。
【0062】
また、通信装置100のWifi送受信機120は、割り振られたIPアドレスと、SIMと、MACアドレスとからなるレコードの保存依頼を、通信装置100のCPU101に送信する(ステップS706)。携帯端末200が認証されなかった場合は、通信装置100のCPU101は、受信したレコードの保存依頼を廃棄して、携帯端末200とのWifi通信の接続は行わない。
【0063】
携帯端末200が認証された場合、通信装置100のCPU101は、保存依頼を受信すると、保存依頼に含まれるSIMとMACアドレスとIPアドレスとをレコードとしてエントリテーブル102aに保存する(ステップS707)。また、通信装置100のCPU101は、保存依頼に含まれるIPアドレスを接続情報としてRFID送受信機140に転送する(ステップS708)。そして、通信装置100のCPU101は、機種情報から携帯端末200のOSを特定し、特定したOSに対応する仮想端末130を生成し、携帯端末200のエミュレーションを開始する(ステップS709)。
【0064】
そして、通信装置100のRFID送受信機140は、受信した接続情報を、携帯端末200のRFID送受信機240に送信する(ステップS710)。接続情報は、SSID(Service Set IDentifier)と、チャンネルと、IPアドレスから構成される。
【0065】
これにより、携帯端末200は、Wifi送受信機220による通信装置100のWifi送受信機120のスキャンを行わずに、Wifi通信を確立するための接続情報を受信することができる。そのため、携帯端末200は、従来、Wifi送受信機220による通信装置100のWifi送受信機120のスキャンに使用していた消費電力を削減することができる。
【0066】
このあと、携帯端末200のRFID送受信機240は、受信した接続情報を、携帯端末200のCPU201に転送する(ステップS711)。そして、携帯端末200のCPU201は、接続情報を受信すると3G送受信機210に接続中止依頼を送信する(ステップS712)。接続中止依頼は、3G送受信機210を通信不能に設定する依頼である。
【0067】
また、携帯端末200のCPU201は、Wifi送受信機220に接続情報を転送する(ステップS713)。そして、携帯端末200のWifi送受信機220は、接続情報に基づいて、通信装置100とWifi通信を接続して、通信装置100を介してインターネット通信を行う(ステップS714)。
【0068】
このように、通信装置100と携帯端末200とは、通信装置100と携帯端末200間のWifi通信を確立する。そのため、携帯端末200は、通信装置100を介して、インターネット通信を行うことができるようになる。
【0069】
これにより、携帯端末200は、通信装置100に仮想端末130を生成させて、従来携帯端末200が3G網400との通話品質を守るために行っていたハンドオーバを、通信装置100に肩代わりさせる。そのため、携帯端末200は、ハンドオーバを行わなくてよくなり、3G送受信機210を通信不能に設定して、消費電力量の低減を図ることができる。
【0070】
さらに、携帯端末200のユーザは、確立させたWifi通信により、通信装置100を中継して、3G網400と通信することができるため、3G送受信機210を通信不能に設定しても、インターネット通信および通話を行うことができる。以下において、図8を用いて、通信装置100を中継したインターネット通信の詳細について説明し、図9〜図11を用いて、通信装置100を中継した通話の詳細について説明する。
【0071】
(携帯端末200によるインターネット通信)
まず、図8を用いて、図7にてステップS714に示した通信装置100とのWifi通信を確立した携帯端末200による通信装置100を介したインターネット通信の詳細について説明する。すなわち、図1にて示した乗車点から降車点までの間におけるインターネット通信の詳細について説明する。
【0072】
図8は、携帯端末200によるインターネット通信の詳細を示すシーケンス図である。図8では、通信装置100が、3G送受信機110により、基地局410からサーバ510を送信元とするコンテンツを受信した場合を例に挙げ、通信装置100による携帯端末200へのコンテンツの転送について説明する。また、図8では、携帯端末200による通信装置100を介したサーバ510を宛先とするコンテンツの基地局410への送信について説明する。
【0073】
すなわち、図8では、携帯端末200のWifi送受信機220と通信装置100のWifi送受信機120と3G送受信機110と基地局410と3G網400とIP網500とを経由する携帯端末200とサーバ510とのインターネット通信について説明する。
【0074】
図8に示すように、サーバ510を送信元とするコンテンツを基地局410から受信した3G送受信機110は、通信装置100のCPU101にコンテンツを転送する(ステップS801)。次に、通信装置100のCPU101は、転送されたコンテンツをルーティングする(ステップS802)。ルーティングとは、エントリテーブル102aを参照して、受信したコンテンツの宛先IPアドレスとして、携帯端末200に割り振られたIPアドレスを付与することをいう。
【0075】
そして、通信装置100のCPU101は、Wifi送受信機120にルーティングしたコンテンツを転送する(ステップS803)。コンテンツを受信したWifi送受信機120は、端末装置200のWifi送受信機220へコンテンツを送信する(ステップS804)。このようにして、通信装置100は、サーバ510を送信元とするコンテンツを中継して、携帯端末200へ送信する。
【0076】
そして、携帯端末200のWifi送受信機220は、受信したコンテンツを携帯端末200のCPU201へ転送する(ステップS805)。次に、携帯端末200のCPU201は、転送されたコンテンツに基づき、ユーザインターフェース204の内容を更新する(ステップS806)。ここで、携帯端末200のユーザは、更新されたユーザインターフェース204の内容に基づいて、サーバ510を宛先とするコンテンツを送信するように携帯端末200を操作したとする。
【0077】
そして、携帯端末200のCPU201は、ユーザからの操作を受けて、コンテンツをWifi送受信機220に送信する(ステップS807)。コンテンツを受信したWifi送受信機220は、受信したコンテンツを通信装置100のWifi送受信機120へ送信する(ステップS808)。このようにして、携帯端末200は、通信装置100へサーバ510を宛先とするコンテンツを送信する。
【0078】
そして、通信装置100のWifi送受信機120は、通信装置100のCPU101へコンテンツを転送する(ステップS809)。コンテンツを転送された通信装置100のCPU101は、3G送受信機110にコンテンツを転送する(ステップS810)。そして、3G送受信機110は、コンテンツを基地局410に送信する。これにより、基地局410に送信されたコンテンツはサーバ510へと送信される。
【0079】
このように、通信装置100と携帯端末200とが互いのWifi送受信機120,220を経由して接続されている。また、通信装置100は、3G送受信機110により基地局410を介して、サーバ510と通信できる。そのため、通信装置100は、携帯端末200とサーバ510とのインターネット通信を中継することができる。これにより、携帯端末200は、3G送受信機210を通信不能に設定してもインターネット通信を行うことができる。また、携帯端末200は、3G送受信機210を通信不能に設定して、3G網400へのハンドオーバを行わないようにして消費電力を削減できる。
【0080】
(通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200への移動体300外の携帯端末420からの電話発信)
次に、図9〜図11を用いて、通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200による通話について説明する。すなわち、図1にて示した乗車点から降車点までの間における通話の詳細について説明する。具体的には、携帯端末200と移動体300外の携帯端末420との電話着信通知または電話発信依頼の送受信または通話内容の送受信を、通信装置100に中継させる。
【0081】
ここで、通信装置100と携帯端末200との間における通話内容は、例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol)技術により送受信される。具体的には、通話内容の音声データをパケットに変換した上で、通信装置100と携帯端末200とがパケット送受信を行うことで、通話内容が送受信される。これにより、電話着信通知、電話発信依頼、または通話内容を通信装置100に中継させることにより、携帯端末200は、3G送受信機210を通信不能に設定したまま、携帯端末420との通話を行うことができる。
【0082】
すなわち、図9〜図11では、携帯端末200のWifi送受信機220と通信装置100のWifi送受信機120と3G送受信機110と基地局410と3G網400とを経由する経路により、携帯端末200と携帯端末420とが通話を行う。ここで、まず、図9を用いて、通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200に対して移動体300外の携帯端末420からの電話発信があった場合について説明する。
【0083】
図9は、通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200への移動体300外の携帯端末420からの電話発信の詳細を示すシーケンス図である。ここで、携帯端末200の3G送受信機210は通信不能な状態に設定されている。そのため、移動体300外の携帯端末420からの携帯端末200への電話発信により、通信装置100内の仮想端末130が、3G送受信機110により移動体300外の携帯端末420からの電話着信通知を受信することになる。なお、電話着信通知は、電話の発信者番号からなる。
【0084】
携帯端末420からの電話着信通知を受信すると、図9に示すように、通信装置100の3G送受信機110は、電話着信通知を通信装置100のCPU101に転送する(ステップS901)。次に、通信装置100のCPU101は、転送された電話着信通知をルーティングする(ステップS902)。
【0085】
そして、通信装置100のCPU101は、Wifi送受信機120にルーティングした電話着信通知を転送する(ステップS903)。電話着信通知を受信したWifi送受信機120は、端末装置200のWifi送受信機220へ電話着信通知を送信する(ステップS904)。
【0086】
そして、携帯端末200のWifi送受信機220は、受信した電話着信通知を携帯端末200のCPU201へ転送する(ステップS905)。次に、携帯端末200のCPU201は、転送された電話着信通知に基づき、ユーザインターフェース204の内容を更新する(ステップS906)。
【0087】
そして、携帯端末200のCPU201は、ユーザからの操作を受けて、通話開始依頼をWifi送受信機220に送信する(ステップS907)。通話開始依頼を受信したWifi送受信機220は、受信した通話開始依頼を通信装置100のWifi送受信機120へ送信する(ステップS908)。
【0088】
そして、通信装置100のWifi送受信機120は、通信装置100のCPU101へ通話開始依頼を転送する(ステップS909)。通話開始依頼を転送された通信装置100のCPU101は、3G送受信機110に通話開始依頼を転送する(ステップS910)。そして、携帯端末200と携帯端末420とは通話を開始することができる。次に、図10を用いて、携帯端末420との通話を開始した携帯端末200による通話の詳細について説明する。
【0089】
図10は、携帯端末420との通話を開始した携帯端末200による通話の詳細を示すシーケンス図である。図10に示すように、携帯端末200のCPU201は、Wifi送受信機220に、通話内容を転送する(ステップS1001)。次に、通話内容を受信した携帯端末200のWifi送受信機220は、通信装置100のWifi送受信機120に通話内容を送信する(ステップS1002)。
【0090】
そして、通話内容を受信したWifi送受信機120は、通信装置100のCPU101に通話内容を転送する(ステップS1003)。次に、通信装置100のCPU101は、3G送受信機110に通話内容を転送する(ステップS1004)。通話内容を受信した3G送受信機110は、通話内容を携帯端末420に送信し、また、携帯端末420から応答された通話内容をCPU101に送信する(ステップS1005)。
【0091】
次に、通信装置100のCPU101は、受信した通話内容をルーティングする(ステップS1006)。そして、通信装置100のCPU101は、ルーティングした通話内容をWifi送受信機120に転送する(ステップS1007)。次に、通信装置100のWifi送受信機120は、通話内容を携帯端末200のWifi送受信機220に送信する(ステップS1008)。
【0092】
そして、通話内容を受信した携帯端末200のWifi送受信機220は、通話内容をCPU201に送信する(ステップS1009)。通話内容を受信した携帯端末200のCPU201は、通話内容をユーザインターフェース204を用いて発音する(ステップS1010)。そして、この処理を繰り返すことにより、携帯端末200と携帯端末420とは、通話を行うことができる。
【0093】
これにより、携帯端末200は、3G送受信機210を通信不能に設定したまま、通話を行うことができるため、消費電力を削減することができる。次に、図11を用いて、通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200が、移動体300外の携帯端末420へ電話発信した場合について説明する。
【0094】
(通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200による移動体300外の携帯端末420への電話発信)
図11は、通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200による移動体300外の携帯端末420への電話発信の詳細を示すシーケンス図である。ここで、携帯端末200の3G送受信機210は通信不能な状態に設定されている。そのため、携帯端末200は、3G送受信機210により基地局410を介して携帯端末420に直接電話発信せずに、通信装置100を介して電話発信することになる。ここでは、携帯端末200のユーザが、移動体300外の携帯端末420へ電話をかける操作を行った場合を例に挙げる。
【0095】
図11に示すように、携帯端末200のCPU201は、Wifi送受信機220に、電話発信依頼を転送する(ステップS1101)。次に、電話発信依頼を受信した携帯端末200のWifi送受信機220は、通信装置100のWifi送受信機120に電話発信依頼を送信する(ステップS1102)。
【0096】
そして、電話発信依頼を受信したWifi送受信機120は、通信装置100のCPU101に電話発信依頼を転送する(ステップS1103)。次に、通信装置100のCPU101は、3G送受信機110に電話発信依頼を転送する(ステップS1104)。電話発信依頼を受信した3G送受信機110は、通話開始通知をCPU101に送信する(ステップS1105)。
【0097】
次に、通信装置100のCPU101は、受信した通話開始通知をルーティングする(ステップS1106)。そして、通信装置100のCPU101は、ルーティングした通話開始通知をWifi送受信機120に転送する(ステップS1107)。次に、通信装置100のWifi送受信機120は、通話開始通知を携帯端末200のWifi送受信機220に送信する(ステップS1108)。
【0098】
そして、通話開始通知を受信した携帯端末200のWifi送受信機220は、通話開始通知をCPU201に送信する(ステップS1109)。そして、携帯端末200と携帯端末420とは通話を開始する。具体的には、上述した図10の処理を繰り返すことにより、携帯端末200と携帯端末420とは、通話を行うことができる。
【0099】
(通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続切断)
次に、図12および図13を用いて通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続切断について説明する。ここでは、図1にて示した降車点において、携帯端末200のユーザが移動体300から降りる際に、携帯端末200が通信装置100に接続終了依頼を送信した場合を例に挙げて、Wifi通信の接続切断について説明する。
【0100】
図12は、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続切断の詳細を示すシーケンス図(その1)である。図12に示すように、携帯端末200のRFID送受信機240は、通信装置100のRFID送受信機140に接続終了依頼を送信する(ステップS1201)。接続終了依頼は、具体的には、通信装置100に基地局情報の送信を要求し、仮想端末130の削除を要求する依頼である。また、接続終了依頼には、携帯端末200のMACアドレスとSIM番号とが含まれている。
【0101】
通信装置100のCPU101は、RFID送受信機140から転送された接続終了依頼を受信する(ステップS1202)。次に、通信装置100のCPU101は、Wifi送受信機120に接続終了依頼のうちMACアドレスを転送する(ステップS1203)。MACアドレスを受信したWifi送受信機120は、受信したMACアドレスに割り振られているIPアドレスを解除する(ステップS1204)。そして、Wifi送受信機120は、通信装置100のCPU101に、エントリテーブル102aから受信したMACアドレスに対応するレコードを削除する停止依頼を転送する(ステップS1205)。
【0102】
通信装置100のCPU101は、停止依頼を受信すると、エントリテーブル102aからMACアドレスに対応するレコードを削除する(ステップS1206)。次に、通信装置100のCPU101は、3G送受信機110に接続終了依頼を転送する(ステップS1207)。接続終了依頼を受信した3G送受信機110は、最適な基地局410を識別する基地局情報をCPU101に送信する(ステップS1208)。最適な基地局410とは、3G網400の複数の基地局410のうち、3G送受信機110に受信される電波強度が最も強い基地局410(最も通信品質がよい基地局410)である。
【0103】
そして、通信装置100のCPU101は、仮想端末130を削除して、エミュレーションを終了する(ステップS1209)。また、通信装置100のCPU101は、受信した基地局情報をRFID送受信機140に送信する(ステップS1210)。次に、通信装置100のRFID送受信機140は、基地局情報を携帯端末200のRFID送受信機240に送信する(ステップS1211)。そして、図13のステップS1301へ進む。
【0104】
図13は、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続切断の詳細を示すシーケンス図(その2)である。図13に示すように、基地局情報を受信した携帯端末200のRFID送受信機240は、基地局情報をCPU201に送信する(ステップS1301)。そして、携帯端末200のCPU201は、3G送受信機210に基地局情報を転送する(ステップS1302)。
【0105】
次に、携帯端末200の3G送受信機210は、基地局情報によって特定される最適な基地局410との通信を開始する(ステップS1303)。そして、携帯端末200のCPU201は、Wifi送受信機220に接続終了依頼を送信する(ステップS1304)。
【0106】
これにより、通信装置100は、携帯端末200の依頼に応じて、基地局情報を送信することができる。そのため、携帯端末200は、3G網400内の最適な基地局410へ接続することができる。また、通信装置100は、携帯端末200に対応する仮想端末130を削除して、携帯端末200との混信を防止できる。
【0107】
(通話品質を向上させる場合の携帯端末200による通話)
次に、図14〜17を用いて、通話品質を向上させる場合の携帯端末200による通話について説明する。ここでは、通話品質を向上させるために、通信装置100とのWifi通信の接続を切断して、携帯端末200は自身の3G送受信機210により移動体300外の携帯端末420との通話を行う。すなわち、携帯端末200の3G送受信機210と基地局410と3G網400とを経由する経路により、携帯端末200と携帯端末420とは通話を行う。
【0108】
まず、図14および図15を用いて、通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200に対して移動体300外の携帯端末420からの電話発信があった場合の携帯端末200の通話について説明する。
【0109】
(通話品質を向上させる場合の携帯端末200への移動体300外の携帯端末420からの電話発信の具体例)
図14は、通話品質を向上させる場合の携帯端末200への移動体300外の携帯端末420からの電話発信の具体例を示す説明図である。図14では、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信が確立され、通信装置100で仮想端末130が生成された状態である。
【0110】
移動体300外の携帯端末420から、携帯端末200への電話着信通知が発信された場合、まず、(1)移動体300外の携帯端末420から基地局410へ電話着信通知が送信される。電話着信通知は、3G網400を経由して、移動体300の周辺の基地局410から送信される。この際、携帯端末200の3G送受信機210は通信不能な状態に設定されているため、(2)通信装置100内の仮想端末130に電話着信通知が送信されることになる。
【0111】
通信装置100は、電話着信通知を受信すると、(3)携帯端末200に基地局情報を送信し、(4)仮想端末130を削除する。そして、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続を切断する。これにより、携帯端末200は自ら3G網400へ接続して通話することが可能となり、また、仮想端末130との混信を防止できる。
【0112】
基地局情報を受信した携帯端末200は、3G送受信機210を通信可能な状態に設定して、自ら3G網400へ接続して、(5)基地局410から電話着信通知を受信し、通話を開始する。このように、携帯端末200は、電話の着信を受けることができる。その後、携帯端末200は、自ら3G網400へ接続して通話を行う。これにより、携帯端末200は、自身の3G送受信機210により、基地局410を介して3G網400へ接続し、携帯端末420との通話品質のよい通話を行うことができる。
【0113】
なお、通話終了後、携帯端末200が通信装置100に仮想端末130の生成を依頼するようにし、携帯端末200の3G送受信機210を通信不能な状態に再設定するようにしてもよい。これにより、再度通信装置100が3G網400へのハンドオーバを携帯端末200の代わりに行うようになり、携帯端末200の消費電力を削減できる。
【0114】
(通話品質を向上させる場合の携帯端末200への移動体300外の携帯端末420からの電話発信の詳細)
図15は、図14において示した通話品質を向上させる場合の携帯端末200への移動体300外の携帯端末420からの電話発信の詳細を示すシーケンス図である。ここで、携帯端末200の3G送受信機210は通信不能な状態に設定されている。そのため、移動体300外の携帯端末420からの携帯端末200への電話発信により、通信装置100内の仮想端末130が、3G送受信機110により移動体300外の携帯端末420からの電話着信通知を受信することになる。なお、電話着信通知は、電話の発信者番号からなる。
【0115】
携帯端末420からの電話着信通知を受信すると、図15に示すように、通信装置100の3G送受信機110は、電話着信通知と最適な基地局410の基地局情報を通信装置100のCPU101に転送する(ステップS1501)。
【0116】
次に、通信装置100のCPU101は、3G送受信機110に接続終了依頼を転送する(ステップS1502)。そして、電話着信通知と基地局情報とをWifi送受信機120に転送する(ステップS1503)。
【0117】
次に、通信装置100のCPU101は、仮想端末130を削除して、携帯端末200のエミュレーションを終了する(ステップS1504)。そして、転送された電話着信通知と基地局情報とを受信したWifi送受信機120は、携帯端末200のWifi送受信機220に電話着信通知と基地局情報を送信する(ステップS1505)。
【0118】
次に、電話着信通知と基地局情報を受信した携帯端末200のWifi送受信機220は、携帯端末200のCPU201に電話着信通知と基地局情報を転送する(ステップS1506)。そして、携帯端末200のCPU201は、転送された電話着信通知と基地局情報とを、3G送受信機210に転送し(ステップS1507)、3G送受信機210を有効化する。
【0119】
次に、3G送受信機210は、基地局情報によって特定される最適な基地局410との通信を開始する(ステップS1508)。そして、3G網400から直接電話着信通知を受信して、通話を開始する(ステップS1509)。これにより、携帯端末200は、自身の3G送受信機210により、基地局410を介して3G網400へ接続し、携帯端末420との通話品質のよい通話を行うことができる。なお、Wifi通信の接続自体は継続し、インターネット接続にのみ使用するようにしてもよい。
【0120】
次に、図16および図17を用いて、通信装置100とWifi通信の接続中の携帯端末200が移動体300外の携帯端末420へ電話発信する場合の携帯端末200の通話について説明する。
【0121】
(通話品質を向上させる場合の携帯端末200による移動体300外の携帯端末420への電話発信の具体例)
図16は、通話品質を向上させる場合の携帯端末200による移動体300外の携帯端末420への電話発信の具体例を示す説明図である。図16では、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信が確立され、通信装置100で仮想端末130が生成された状態である。
【0122】
ここで、携帯端末200のユーザが、移動体300外の携帯端末420へ電話をかける操作を行ったとする。ユーザからの操作により、移動体300外の携帯端末420へ、携帯端末200から電話発信依頼を発信する場合、まず、(1)携帯端末200は、通信装置100へ仮想端末130の停止依頼を送信する。
【0123】
停止依頼を受信した通信装置100は、(2)基地局情報を携帯端末200へ送信し、(3)仮想端末130を削除する。そして、通信装置100と携帯端末200とのWifi通信の接続を切断する。これにより、携帯端末200は自ら3G網400へ接続して通話することが可能となり、また、仮想端末130との混信を防止できる。
【0124】
基地局情報を受信した携帯端末200は、3G送受信機210を通信可能な状態に設定して、自ら3G網400へ接続して、(4)基地局410へ電話発信依頼を送信し、(5)電話発信依頼は3G網400を経由して移動体300外の携帯端末420へ送信される。このように、携帯端末200は、電話の発信をすることができる。その後、携帯端末200は、自ら3G網400へ接続して通話する。これにより、携帯端末200は、自身の3G送受信機210により、基地局410を介して3G網400へ接続し、携帯端末420との通話品質のよい通話を行うことができる。
【0125】
なお、通話終了後、携帯端末200が通信装置100に仮想端末130の生成を依頼するようにし、携帯端末200の3G送受信機210を通信不能な状態に再設定するようにしてもよい。これにより、再度通信装置100が3G網400へのハンドオーバを携帯端末200の代わりに行うようになり、携帯端末200の消費電力を削減できる。
【0126】
(通話品質を向上させる場合の携帯端末200による移動体300外の携帯端末420への電話発信の詳細)
図17は、図16において示した通話品質を向上させる場合の携帯端末200による移動体300外の携帯端末420への電話発信の詳細を示すシーケンス図である。ここでは、携帯端末200のユーザが、移動体300外の携帯端末420へ電話をかける操作を行ったとする。
【0127】
ユーザからの操作により、図17に示すように、携帯端末200のCPU201は、Wifi送受信機220に、電話発信依頼を転送する(ステップS1701)。次に、電話発信依頼を受信した携帯端末200のWifi送受信機220は、通信装置100のWifi送受信機120に電話発信依頼を送信する(ステップS1702)。電話発信依頼は、具体的には、通信装置100に基地局情報の送信を要求し、仮想端末130の削除を要求する依頼である。
【0128】
そして、電話発信依頼を受信したWifi送受信機120は、通信装置100のCPU101に電話発信依頼を転送する(ステップS1703)。次に、通信装置100のCPU101は、3G送受信機110に接続終了依頼を転送する(ステップS1704)。接続終了依頼を受信した3G送受信機110は、最適な基地局410を識別する基地局情報をCPU101に送信する(ステップS1705)。
【0129】
そして、通信装置100のCPU101は、受信した基地局情報をWifi送受信機120に送信する(ステップS1706)。また、通信装置100のCPU101は、仮想端末130を削除して、エミュレーションを終了する(ステップS1707)。次に、通信装置100のWifi送受信機120は、基地局情報を携帯端末200のWifi送受信機220に送信する(ステップS1708)。
【0130】
次に、基地局情報を受信した携帯端末200のWifi送受信機220は、基地局情報をCPU201に送信する(ステップS1709)。そして、携帯端末200のCPU201は、3G送受信機210に基地局情報を転送する(ステップS1710)。
【0131】
次に、携帯端末200の3G送受信機210は、基地局情報によって特定される最適な基地局410との通信を開始する(ステップS1711)。そして、3G網400に直接電話発信依頼を送信して、通話を開始する(ステップS1712)。これにより、携帯端末200は、自身の3G送受信機210により、基地局410を介して3G網400へ接続し、携帯端末420との通話品質のよい通話を行うことができる。なお、Wifi通信の接続自体は継続し、インターネット接続にのみ使用するようにしてもよい。
【0132】
(通信装置100の機能的構成例)
次に、上述した処理を実行する通信装置100および携帯端末200の機能的構成例について説明する。
【0133】
図18は、通信装置100の機能的構成例を示す機能ブロック図である。図18に示すように、通信装置100は、検出部1801と、第1の受信部1802と、第1の転送部1803と、第1の送信部1804と、第2の受信部1805と、第2の転送部1806と、第2の送信部1807と、第1の依頼受信部1808と、通知部1809と、停止部1810と、特定情報受信部1811と、抽出部1812と、第3の受信部1813と、完了通知部1814と、第2の依頼受信部1815と、を備える。
【0134】
ここで、検出部1801と、第1の受信部1802と、第1の転送部1803と、第2の送信部1807と、第2の依頼受信部1815と、は代替通信部182に含まれる。また、特定情報受信部1811と、抽出部1812と、は制御部181に含まれる。ここで、代替通信部182とは、上述した仮想端末130であり、移動体通信網内のいずれかの基地局410と通信を行う携帯端末200の通信機能を有する。
【0135】
検出部1801は、第1の通信手段に、通信装置100の通信圏内にあるいずれかの基地局410を検出させる機能を有する。
【0136】
ここで、移動体通信網とは、上述した移動体外の無線通信網であり、例えば、3G網400である。第1の通信手段とは、3G網400との通信手段であり、例えば、上述した通信装置100が有する3G送受信機110である。
【0137】
検出部1801は、具体的には、例えば、3G送受信機110を用いて、3G網400の複数の基地局410の電波を受信し、受信した電波強度が最も強い基地局410を検出する。
【0138】
これにより、検出部1801は、複数の基地局410のうち最も通信品質がよい基地局410(受信した電波強度が最も強い基地局410、上述した「最適な基地局」)を検出できる。すなわち、検出部1801は、3G網400へのハンドオーバを、携帯端末200に代わって行うことができる。
【0139】
検出部1801は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0140】
第1の受信部1802は、制御部181により、第1の通信手段(例えば、3G送受信機110)に、検出部1801によって検出されたいずれかの基地局410からデータを受信させる機能を有する。ここで、データとは、3G送受信機110を用いて受信されたデータであり、例えば、3G網400を経由してIP網500内のサーバ510から受信したコンテンツや3G網400を経由して携帯端末420から受信した通話内容である。
【0141】
具体的には、例えば、第1の受信部1802は、3G送受信機110を用いて、3G網400を経由してIP網500内のサーバ510からコンテンツを受信する。また、第1の受信部1802は、3G送受信機110を用いて、3G網400を経由して携帯端末420から通話内容を受信する。これにより、第1の受信部1802は、携帯端末200の代わりにデータを受信することができる。
【0142】
第1の受信部1802は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0143】
第1の転送部1803は、第1の受信部1802により受信されたデータを第2の通信手段に転送させる機能を有する。ここで、第2の通信手段とは、通信装置100と携帯端末200との相互間通信手段であり、例えば、上述した通信装置100が有するWifi送受信機120である。
【0144】
具体的には、例えば、第1の転送部1803は、3G送受信機110により受信されたデータをWifi送受信機120へ転送する。これにより、第1の転送部1803は、サーバ510または携帯端末420から、携帯端末200へ送信されるデータを中継することができる。
【0145】
第1の転送部1803は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0146】
第1の送信部1804は、第2の通信手段(例えば、Wifi送受信機120)に、第1の転送部1803によって転送されたデータを、携帯端末200へ送信する機能を有する。具体的には、例えば、第1の送信部1804は、Wifi送受信機120を用いて、携帯端末200へデータを送信する。これにより、第1の送信部1804は、サーバ510または携帯端末420から携帯端末200へ通信させることができる。
【0147】
第1の送信部1804は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0148】
第2の受信部1805は、第2の通信手段(例えば、Wifi送受信機120)により、携帯端末200からデータを受信する機能を有する。ここで、データとは、Wifi送受信機120を用いて受信されたデータであり、例えば、携帯端末200から受信した通話内容またはコンテンツである。
【0149】
具体的には、例えば、第2の受信部1805は、Wifi送受信機120を用いて、携帯端末200から通話内容またはコンテンツを受信する。これにより、第2の受信部1805は、携帯端末200からデータを受信することができる。
【0150】
第2の受信部1805は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0151】
第2の転送部1806は、第2の受信部1805により受信されたデータを第1の通信手段(例えば、3G送受信機110)に転送する機能を有する。具体的には、例えば、第2の転送部1806は、Wifi送受信機120により受信されたデータを3G送受信機110へ転送する。これにより、第2の転送部1806は、携帯端末200から、サーバ510または携帯端末420へ送信されるデータを中継することができる。
【0152】
第2の転送部1806は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0153】
第2の送信部1807は、第1の通信手段(例えば、3G送受信機110)に、第2の転送部1806によって転送されてきたデータを、検出部1801によって検出されたいずれかの基地局410へ送信させる機能を有する。
【0154】
具体的には、例えば、第2の送信部1807は、3G送受信機110を用いて、3G網400を経由してIP網500内のサーバ510へとコンテンツを送信する。または、第2の送信部1807は、3G送受信機110を用いて、3G網400を経由して携帯端末420へと通話内容を送信する。これにより、第2の送信部1807は、携帯端末200からサーバ510または携帯端末420へ通信させることができる。
【0155】
第2の送信部1807は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0156】
第1の依頼受信部1808は、第2の通信手段(例えば、Wifi送受信機120)により、携帯端末200から通信機能の実行の停止依頼を受信する機能を有する。停止依頼は、例えば、携帯端末200が移動体300内から移動体300外へ移動する際に、ユーザの操作により携帯端末200から送信される。また、停止依頼は、例えば、ユーザの操作により携帯端末200が電話の発信を行う際に、携帯端末200から送信される。すなわち、停止依頼は、携帯端末200が自ら3G網400へ接続する際に送信される。
【0157】
具体的には、例えば、第1の依頼受信部1808は、Wifi送受信機120を用いて、携帯端末200から仮想端末130の停止依頼を受信する。これにより、携帯端末200が自ら3G網400へ接続する際に、第1の依頼受信部1808は、仮想端末130を削除することができる。
【0158】
また、第2の依頼受信部1815は、第1の通信手段(例えば、3G送受信機110)に、いずれかの基地局410から携帯端末200への通話依頼を受信させる機能を有する。具体的には、例えば、第2の依頼受信部1815は、3G網400を経由して携帯端末420からの通話依頼(電話着信通知)を受信する。これにより、第2の依頼受信部1815は、携帯端末200の代わりに通話依頼(電話着信通知)を受信することができる。
【0159】
第1の依頼受信部1808および第2の依頼受信部1815は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0160】
通知部1809は、第2の依頼受信部1815によって通話依頼が受信された場合、検出部1801によって検出されたいずれかの基地局410を識別する基地局情報を、第2の通信手段(例えば、Wifi送受信機120)により、携帯端末200へ通知する機能を有する。ここで、基地局情報とは、基地局410から受信した電波の周波数と信号強度である。また、基地局情報には、基地局410から受信したエリア情報を含めてもよい。
【0161】
具体的には、例えば、通知部1809は、上述した最適な基地局410から受信した電波の周波数と信号強度を、携帯端末200に通知する。これにより、通知部1809は、携帯端末200が自ら3G網400へ接続する際に使用する最適な基地局410を識別する基地局情報を、携帯端末200に通知することができる。
【0162】
また、通知部1809は、第1の依頼受信部1808によって停止依頼が受信された場合、検出部1801によって検出されたいずれかの基地局410を識別する基地局情報を、第2の通信手段により、携帯端末200に通知する機能を有する。第2の通信手段とは、例えば、Wifi送受信機120である。
【0163】
具体的には、例えば、通知部1809は、上述した最適な基地局410から受信した電波の周波数と信号強度を、携帯端末200に通知する。これにより、通知部1809は、携帯端末200が自ら3G網400へ接続する際に使用する最適な基地局410を識別する基地局情報を、携帯端末200に通知することができる。
【0164】
通知部1809は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0165】
停止部1810は、通知部1809によって基地局情報が通知された場合、制御部181による通信機能の実行を停止する機能を有する。具体的には、停止部1810は、仮想端末130を削除する。これにより、携帯端末200が自ら3G網400へ接続する際に、仮想端末130と混信を起こすことを防止することができる。
【0166】
停止部1810は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0167】
特定情報受信部1811は、第2の通信手段により、移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う携帯端末200の通信機能を一意に特定する特定情報を携帯端末200から受信する機能を有する。ここで、特定情報とは、携帯端末200の通信機能を実現するOSを特定できる情報であり、例えば、携帯端末200の機種情報である。
【0168】
具体的には、例えば、特定情報受信部1811は、Wifi送受信機120を用いて、携帯端末200から、携帯端末200の機種情報を受信する。これにより、特定情報受信部1811は、携帯端末200のOSの種類を特定することができる。
【0169】
特定情報受信部1811は、第3の通信手段により、移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う携帯端末200の通信機能を一意に特定する特定情報を携帯端末200から受信する機能を有する。ここで、第3の通信手段とは、通信装置100と携帯端末200との相互間通信手段であり、第2の通信手段より携帯端末200の電力消費が少ない通信手段である。第3の通信手段とは、例えば、上述した通信装置100が有するRFID送受信機140である。
【0170】
具体的には、例えば、特定情報受信部1811は、RFID送受信機140を用いて、携帯端末200から、携帯端末200の機種情報を受信する。これにより、特定情報受信部1811は、携帯端末200のOSの種類を特定することができる。
【0171】
特定情報受信部1811は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0172】
抽出部1812は、通信機能を実現する複数種類の代替通信手段の中から、受信した特定情報に基づいて、携帯端末200の代替通信手段を制御する機能を有する。ここで、複数種類の代替通信手段とは、複数種類のOSであり、上述したデータベース102bに記憶されている。抽出されたOSが上述した仮想端末130になる。
【0173】
具体的には、例えば、抽出部1812は、上述したデータベース102bから、特定情報によって特定される携帯端末200が使用しているOSを抽出する。これにより、携帯端末200の機種に対応した仮想端末130になるOSを抽出できる。
【0174】
抽出部1812は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0175】
第3の受信部1813は、第3の通信手段により、携帯端末200に固有の識別情報を受信する機能を有する。ここで、携帯端末200に固有の識別情報とは、携帯端末200固有のMACアドレスとSIM番号である。具体的には、例えば、第3の受信部1813は、RFID送受信機140を用いて、携帯端末200から、携帯端末200のMACアドレスとSIM番号を受信する。これにより、第3の受信部1813は、RFID送受信機140を用いて、携帯端末200とWifi通信する際に必要となるMACアドレスとSIM番号とを受信することができる。
【0176】
第3の受信部1813は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0177】
完了通知部1814は、第2の通信手段により、第3の受信部1813によって受信された識別情報に基づき携帯端末200へ接続完了通知を通知する機能を有する。ここで、接続完了通知とは、Wifi送受信機120による、通信装置100と携帯端末200との接続が完了したことを示す通知である。
【0178】
完了通知部1814は、具体的には、例えば、第3の受信部1813によって受信されたMACアドレスを宛先として、携帯端末200に接続完了を通知する。これにより、完了通知部1814は、携帯端末200との接続を確立させることができる。
【0179】
完了通知部1814は、具体的には、例えば、図3に示した記憶装置102に記憶された通信プログラムをCPU101に実行させることにより、その機能を実現する。
【0180】
(携帯端末200の機能的構成例)
図19は、携帯端末200の機能的構成例を示す機能ブロック図である。図19に示すように、携帯端末200は、判断部1901と、切替部1902と、送信部1903と、受信部1904と、を備える。
【0181】
判断部1901は、第2の通信手段による通信装置100との接続が確立しているか否か判断する機能を有する。ここで、第2の通信手段とは、通信装置100と携帯端末200との相互間通信手段であり、例えば、上述した携帯端末200が有するWifi送受信機220である。
【0182】
具体的には、例えば、判断部1901は、Wifi送受信機220を用いて、通信装置100へ接続依頼を送信し、通信装置100からの接続完了通知を受信したか否かを判定する。これにより、Wifi送受信機220によって、通信装置100との接続が確立しているか判定することができる。
【0183】
判断部1901は、受信部1904によって接続完了通知が受信された場合、第2の通信手段による接続が確立していると判断する機能を有する。ここで、接続完了通知とは、Wifi送受信機220による、通信装置100と携帯端末200との接続が完了したことを示す通知である。
【0184】
具体的には、例えば、判断部1901は、Wifi送受信機220を用いて、通信装置100へ接続依頼を送信し、通信装置100からの接続完了通知を受信したか否かを判定する。これにより、Wifi送受信機220によって、通信装置100との接続が確立しているか判定することができる。
【0185】
判断部1901は、具体的には、例えば、図4に示した記憶装置202に記憶された通信プログラムをCPU201に実行させることにより、その機能を実現する。
【0186】
切替部1902は、判断部1901によって第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、第1の通信手段を通信可能な状態から通信不能な状態に切り替える機能を有する。ここで、第1の通信手段とは、3G網400との通信手段であり、例えば、上述した携帯端末200が有する3G送受信機210である。
【0187】
具体的には、例えば、切替部1902は、Wifi送受信機220による接続が確立した場合、3G送受信機210を通信不能な状態に切り替える。通信不能な状態とは、例えば、3G送受信機210の電源がオフとなっている状態である。
【0188】
切替部1902は、具体的には、例えば、図4に示した記憶装置202に記憶された通信プログラムをCPU201に実行させることにより、その機能を実現する。
【0189】
送信部1903は、第3の通信手段により、第2の通信手段による通信装置100と携帯端末200との接続依頼を、通信装置100に送信する機能を有する。ここで、接続依頼とは、携帯端末200固有の識別情報であり、例えば、MACアドレスとSIM番号である。第3の通信手段とは、通信装置100と携帯端末200との相互間通信手段であり、第2の通信手段より携帯端末200の電力消費が少ない通信手段である。第3の通信手段とは、例えば、上述した携帯端末200が有するRFID送受信機240である。
【0190】
具体的には、例えば、送信部1903は、通信装置100へ、RFID送受信機240を用いて、携帯端末200のMACアドレスとSIM番号とを送信する。これにより、送信部1903は、通信装置100が携帯端末200との接続を確立するために用いる識別情報を送信することができる。
【0191】
送信部1903は、具体的には、例えば、図4に示した記憶装置202に記憶された通信プログラムをCPU201に実行させることにより、その機能を実現する。
【0192】
受信部1904は、第3の通信手段により、第2の通信手段による通信装置100と携帯端末200との接続完了通知を、通信装置100から受信する機能を有する。具体的には、例えば、受信部1904は、通信装置100から、RFID送受信機240により、接続完了通知を受信する。これにより、受信部1904は、通信装置100と携帯端末200との接続完了通知を受信できる。
【0193】
受信部1904は、具体的には、例えば、図4に示した記憶装置202に記憶された通信プログラムをCPU201に実行させることにより、その機能を実現する。
【0194】
このように、上述した携帯端末200の機能的構成例によれば、携帯端末200は、Wifi送受信機220を用いて、または、RFID送受信機240を用いて、通信装置100とのWifi通信を確立することができる。
【0195】
このように、上述した実施の形態では、通信装置100は、移動体300内の携帯端末200に対応する仮想端末130を生成し、生成された仮想端末130が3G送受信機110を用いて、移動体300内の携帯端末200が行っていた3G網400へのハンドオーバを肩代わりする。そのため、携帯端末200は、ハンドオーバを繰り返す必要はなく、携帯端末200の消費電力量の低減を図ることができる。
【0196】
また、通信装置100は、3G送受信機110により3G網400と通信可能な状態であり、さらに、携帯端末200と通信装置100とのWifi通信の確立により、Wifi通信により携帯端末200と通信可能な状態になる。そして、通信装置100は、生成した携帯端末200の仮想端末130により、基地局410と携帯端末200とのデータの送受信を中継することができるようになる。
【0197】
すなわち、通信装置100は、移動体300外の携帯端末420からの携帯端末200への電話着信通知を中継して、携帯端末200へと転送することができる。また、通信装置100は、携帯端末200から移動体300外の携帯端末420への電話発信依頼を中継して、基地局410に転送することができる。さらに、通信装置100は、移動体300外の携帯端末420と、携帯端末200と、の間の通話内容を中継することができる。また、通信装置100は、IP網500のサーバ510と、携帯端末200と、の間の通信内容を中継することができる。
【0198】
これにより、携帯端末200のユーザは、携帯端末200の3G送受信機210が通信不能な状態であっても、インターネット通信・通話を行うことができる。そのため、移動体300に搭乗中は、携帯端末200の3G送受信機210を常に通信不能に設定して消費電力量の低減を図ったとしても、携帯端末200のユーザに不便を強いることがなくなる。
【0199】
そして、携帯端末200は、降車の際には、通信装置100に基地局情報を問い合わせて、3G送受信機210を通信可能な状態に設定し直すことができる。これにより、移動体300に搭乗中に、ハンドオーバを行わなくても、降車時に即座に最適な基地局410との通信を開始することができる。
【0200】
また、携帯端末200は、電話発信依頼の送信または電話着信通知の受信の際に、通信装置100に基地局情報を問い合わせて、3G送受信機210を通信可能な状態に設定することにより、品質のよい通話をするようにしてもよい。
【0201】
また、携帯端末200は、RFID送受信機240により、通信装置100とのWifi通信の確立に必要な接続情報を受信する。これにより、携帯端末200は、Wifi送受信機220による通信装置100のWifi送受信機120のスキャンを行わずに、Wifi通信を確立するための接続情報を受信することができる。そのため、携帯端末200は、従来、Wifi送受信機220による通信装置100のWifi送受信機120のスキャンに使用していた消費電力を削減することができる。
【0202】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0203】
(付記1)携帯端末と通信装置が移動体内で通信を行う通信システムであって、
前記携帯端末は、
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、
前記通信装置と通信を行う第2の通信手段と、
前記第2の通信手段による前記通信装置との接続が確立しているか否か判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、前記第1の通信手段への電力供給を停止する切替手段と、を備え、
前記通信装置は、
前記移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第3の通信手段と、
前記携帯端末と通信を行うとともに、前記第3の通信手段とのデータの送受信を行う第4の通信手段と、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段によって制御された代替通信手段は、
前記第3の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、検出された前記いずれかの基地局からデータを受信させ、受信されたデータを前記第4の通信手段に転送させる第1のデータ処理手段と、
前記携帯端末から前記第4の通信手段に受信されたデータが前記第3の通信手段に転送された場合、前記第3の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させる第2のデータ処理手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【0204】
(付記2)移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、を備える通信装置に、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御し、
制御された代替通信手段により、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、検出された前記いずれかの基地局からデータを受信させ、受信されたデータを前記第2の通信手段に転送させる、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【0205】
(付記3)移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、を備える通信装置に、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御し、
制御された代替通信手段により、前記携帯端末から前記第2の通信手段に受信されたデータが前記第1の通信手段に転送された場合、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させる、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【0206】
(付記4)前記通信装置に、
制御された代替通信手段により、前記携帯端末から前記第2の通信手段に受信されたデータが前記第1の通信手段に転送された場合、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させる、
処理を実行させることを特徴とする付記2に記載の通信プログラム。
【0207】
(付記5)前記通信装置に、
制御された代替通信手段により、前記第1の通信手段に、前記いずれかの基地局から前記携帯端末への通話依頼を受信させ、
前記通話依頼が受信された場合、検出された前記いずれかの基地局を識別する基地局情報を、前記第2の通信手段により、前記携帯端末へ通知し、
前記基地局情報が通知された場合、前記制御手段による前記通信機能の実行を停止する、
処理を実行させることを特徴とする付記2または4に記載の通信プログラム。
【0208】
(付記6)前記通信装置に、
前記第2の通信手段により、前記携帯端末から前記通信機能の実行の停止依頼を受信し、
前記停止依頼が受信された場合、検出された前記いずれかの基地局を識別する基地局情報を、前記第2の通信手段により、前記携帯端末に通知し、
前記基地局情報が通知された場合、前記制御手段による前記通信機能の実行を停止する、
処理を実行させることを特徴とする付記3または4に記載の通信プログラム。
【0209】
(付記7)前記通信装置に、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を一意に特定する特定情報を前記携帯端末から受信し、前記通信機能を実現する複数種類の代替通信手段の中から、受信した前記特定情報に基づいて、前記携帯端末の代替通信手段を抽出させる、
処理を実行させることを特徴とする付記2〜6のいずれか一つに記載の通信プログラム。
【0210】
(付記8)前記通信装置に、
前記第2の通信手段により、前記通信機能を実現するソフトウェアを一意に特定する特定情報を前記携帯端末から受信する、
処理を実行させることを特徴とする付記2〜7のいずれか一つに記載の通信プログラム。
【0211】
(付記9)前記第2の通信手段より消費電力が少なくなる通信方式で前記携帯端末と通信を行う第3の通信手段をさらに備える前記通信装置に、
前記第3の通信手段により、前記通信機能を実現するソフトウェアを一意に特定する特定情報を前記携帯端末から受信する、
処理を実行させることを特徴とする付記2〜7のいずれか一つに記載の通信プログラム。
【0212】
(付記10)前記通信装置に、
前記第3の通信手段により、前記携帯端末に固有の識別情報を受信し、
前記第2の通信手段により、受信された前記識別情報に基づいて前記携帯端末へ接続完了通知を通知する、
処理を実行させることを特徴とする付記9に記載の通信プログラム。
【0213】
(付記11)移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内の通信装置と通信を行う第2の通信手段と、を有する携帯端末に、
前記第2の通信手段による前記通信装置との接続が確立しているか否かを判断し、
前記第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、前記第1の通信手段への電力供給を停止する、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【0214】
(付記12)前記第2の通信手段より消費電力が少なくなる通信方式で前記通信装置と通信を行う第3の通信手段をさらに備える前記携帯端末に、
前記第3の通信手段により、前記第2の通信手段による前記通信装置と前記携帯端末との接続依頼を、前記通信装置に送信し、
前記第3の通信手段により、前記第2の通信手段による前記通信装置と前記携帯端末との接続完了通知を、前記通信装置から受信する処理を実行させ、
前記通信装置との接続が確立しているか否かを判断する処理は、
前記接続完了通知が受信された場合、前記第2の通信手段による接続が確立していると判断することを特徴とする付記11に記載の通信プログラム。
【0215】
(付記13)移動体内で携帯端末と通信を行う通信装置であって、
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、
移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段によって制御された代替通信手段は、
前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、検出された前記いずれかの基地局からデータを受信させ、受信されたデータを前記第2の通信手段に転送させるデータ処理手段、
を備えることを特徴とする通信装置。
【0216】
(付記14)移動体内で携帯端末と通信を行う通信装置であって、
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、
移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段によって制御された代替通信手段は、
前記携帯端末から前記第2の通信手段に受信されたデータが前記第1の通信手段に転送された場合、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させるデータ処理手段、
を備えることを特徴とする通信装置。
【0217】
(付記15)前記制御手段によって制御された代替通信手段は、
前記携帯端末から前記第2の通信手段に受信されたデータが前記第1の通信手段に転送された場合、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させる第2のデータ処理手段を備えることを特徴とする付記13に記載の通信装置。
【0218】
(付記16)前記制御手段によって制御された代替通信手段は、
前記第1の通信手段に、前記いずれかの基地局から前記携帯端末への通話依頼を受信させる依頼受信手段を備え、
前記通信装置は、
前記依頼受信手段によって前記通話依頼が受信された場合、前記代替通信手段によって検出された前記いずれかの基地局を識別する基地局情報を、前記第2の通信手段により、前記携帯端末へ通知する通知手段と、
前記通知手段によって前記基地局情報が通知された場合、前記制御手段による前記通信機能の実行を停止する停止手段と、
を備えることを特徴とする付記13または15に記載の通信装置。
【0219】
(付記17)前記第2の通信手段により、前記携帯端末から前記通信機能の実行の停止依頼を受信する依頼受信手段と、
前記依頼受信手段によって前記停止依頼が受信された場合、前記代替通信手段によって検出された前記いずれかの基地局を識別する基地局情報を、前記第2の通信手段により、前記携帯端末に通知する通知手段と、
前記通知手段によって前記基地局情報が通知された場合、前記制御手段による前記通信機能の実行を停止する停止手段と、
を備えることを特徴とする付記14または15に記載の通信装置。
【0220】
(付記18)前記制御手段は、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を一意に特定する特定情報を前記携帯端末から受信し、前記通信機能を実現する複数種類の代替通信手段の中から、受信した前記特定情報に基づいて、前記携帯端末の代替通信手段を抽出することを特徴とする付記13〜17のいずれか一つに記載の通信装置。
【0221】
(付記19)前記第2の通信手段により、前記通信機能を実現するソフトウェアを一意に特定する特定情報を前記携帯端末から受信することを特徴とする付記13〜18のいずれか一つに記載の通信装置。
【0222】
(付記20)前記通信装置は、
前記第2の通信手段より消費電力が少なくなる通信方式で前記携帯端末と通信を行う第3の通信手段をさらに備え、
前記第3の通信手段により、前記通信機能を実現するソフトウェアを一意に特定する特定情報を前記携帯端末から受信することを特徴とする付記13〜18のいずれか一つに記載の通信装置。
【0223】
(付記21)前記第3の通信手段により、前記携帯端末に固有の識別情報を受信する受信手段と、
前記第2の通信手段により、前記受信手段によって受信された前記識別情報に基づいて前記携帯端末へ接続完了通知を通知する完了通知手段と、
を備えることを特徴とする付記20に記載の通信装置。
【0224】
(付記22)移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、
移動体内の通信装置と通信を行う第2の通信手段と、
前記第2の通信手段による前記通信装置との接続が確立しているか否か判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、前記第1の通信手段への電力供給を停止する切替手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【0225】
(付記23)前記第2の通信手段より消費電力が少なくなる通信方式で前記通信装置と通信を行う第3の通信手段と、
前記第3の通信手段により、前記第2の通信手段による前記通信装置と前記携帯端末との接続依頼を、前記通信装置に送信する送信手段と、
前記第3の通信手段により、前記第2の通信手段による前記通信装置と前記携帯端末との接続完了通知を、前記通信装置から受信する受信手段と、を備え、
前記判断手段は、
前記受信手段によって前記接続完了通知が受信された場合、前記第2の通信手段による接続が確立していると判断することを特徴とする付記22に記載の携帯端末。
【0226】
(付記24)移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、を備える通信装置が、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御し、
制御された代替通信手段により、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、検出された前記いずれかの基地局からデータを受信させ、受信されたデータを前記第2の通信手段に転送させる、
処理を実行することを特徴とする通信方法。
【0227】
(付記25)移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、を備える通信装置が、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御し、
制御された代替通信手段により、前記携帯端末から前記第2の通信手段に受信されたデータが前記第1の通信手段に転送された場合、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させる、
処理を実行することを特徴とする通信方法。
【0228】
(付記26)前記通信装置が、
制御された代替通信手段により、前記携帯端末から前記第2の通信手段に受信されたデータが前記第1の通信手段に転送された場合、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させる、
処理を実行することを特徴とする付記24に記載の通信方法。
【0229】
(付記27)前記通信装置が、
制御された代替通信手段により、前記第1の通信手段に、前記いずれかの基地局から前記携帯端末への通話依頼を受信させ、
前記通話依頼が受信された場合、検出された前記いずれかの基地局を識別する基地局情報を、前記第2の通信手段により、前記携帯端末へ通知し、
前記基地局情報が通知された場合、前記制御手段による前記通信機能の実行を停止する、
処理を実行することを特徴とする付記24または26に記載の通信方法。
【0230】
(付記28)前記通信装置が、
前記第2の通信手段により、前記携帯端末から前記通信機能の実行の停止依頼を受信し、
前記停止依頼が受信された場合、検出された前記いずれかの基地局を識別する基地局情報を、前記第2の通信手段により、前記携帯端末に通知し、
前記基地局情報が通知された場合、前記制御手段による前記通信機能の実行を停止する、
処理を実行することを特徴とする付記25または26に記載の通信方法。
【0231】
(付記29)前記通信装置が、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を一意に特定する特定情報を前記携帯端末から受信し、前記通信機能を実現する複数種類の代替通信手段の中から、受信した前記特定情報に基づいて、前記携帯端末の代替通信手段を抽出する、
処理を実行することを特徴とする付記24〜28のいずれか一つに記載の通信方法。
【0232】
(付記30)前記通信装置が、
前記第2の通信手段により、前記通信機能を実現するソフトウェアを一意に特定する特定情報を前記携帯端末から受信する、
処理を実行することを特徴とする付記24〜29のいずれか一つに記載の通信方法。
【0233】
(付記31)前記通信装置は、前記第2の通信手段より消費電力が少なくなる通信方式で前記携帯端末と通信を行う第3の通信手段をさらに備え、
前記通信装置が、
前記第3の通信手段により、前記通信機能を実現するソフトウェアを一意に特定する特定情報を前記携帯端末から受信する、
処理を実行することを特徴とする付記24〜29のいずれか一つに記載の通信方法。
【0234】
(付記32)前記通信装置が、
前記第3の通信手段により、前記携帯端末に固有の識別情報を受信し、
前記第2の通信手段により、受信された前記識別情報に基づいて前記携帯端末へ接続完了通知を通知する、
処理を実行することを特徴とする付記31に記載の通信方法。
【0235】
(付記33)移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内の通信装置と通信を行う第2の通信手段と、を有する携帯端末が、
前記第2の通信手段による前記通信装置との接続が確立しているか否かを判断し、
前記第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、前記第1の通信手段への電力供給を停止する、
処理を実行することを特徴とする通信方法。
【0236】
(付記34)前記携帯端末は、前記第2の通信手段より消費電力が少なくなる通信方式で前記通信装置と通信を行う第3の通信手段をさらに備え、
前記第3の通信手段により、前記第2の通信手段による前記通信装置と前記携帯端末との接続依頼を、前記通信装置に送信し、
前記第3の通信手段により、前記第2の通信手段による前記通信装置と前記携帯端末との接続完了通知を、前記通信装置から受信する処理を実行し、
前記通信装置との接続が確立しているか否かを判断する処理は、
前記接続完了通知が受信された場合、前記第2の通信手段による接続が確立していると判断することを特徴とする付記33に記載の通信方法。
【符号の説明】
【0237】
S 通信システム
100 通信装置
200 携帯端末
300 移動体
400 3G網
110,210 3G送受信機
120,220 Wifi送受信機
130 仮想端末
140,240 RFID送受信機
181 制御部
182 代替通信部
1801 検出部
1802 第1の受信部
1803 第1の転送部
1804 第1の送信部
1805 第2の受信部
1806 第2の転送部
1807 第2の送信部
1808 第1の依頼受信部
1809 通知部
1810 停止部
1811 特定情報受信部
1812 抽出部
1813 第3の受信部
1814 完了通知部
1815 第2の依頼受信部
1901 判断部
1902 切替部
1903 送信部
1904 受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と通信装置が移動体内で通信を行う通信システムであって、
前記携帯端末は、
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、
前記通信装置と通信を行う第2の通信手段と、
前記第2の通信手段による前記通信装置との接続が確立しているか否か判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、前記第1の通信手段への電力供給を停止する切替手段と、を備え、
前記通信装置は、
前記移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第3の通信手段と、
前記携帯端末と通信を行うとともに、前記第3の通信手段とのデータの送受信を行う第4の通信手段と、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段によって制御された代替通信手段は、前記第3の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、検出された前記いずれかの基地局からデータを受信させ、受信されたデータを前記第4の通信手段に転送させ、前記携帯端末から前記第4の通信手段に受信されたデータが前記第3の通信手段に転送された場合、前記第3の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させる、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、を備える通信装置に、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御し、
制御された代替通信手段により、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、検出された前記いずれかの基地局からデータを受信させ、受信されたデータを前記第2の通信手段に転送させる、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項3】
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、を備える通信装置に、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御し、
制御された代替通信手段により、前記携帯端末から前記第2の通信手段に受信されたデータが前記第1の通信手段に転送された場合、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させる、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項4】
前記通信装置に、
制御された代替通信手段により、前記携帯端末から前記第2の通信手段に受信されたデータが前記第1の通信手段に転送された場合、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させる、
処理を実行させることを特徴とする請求項2に記載の通信プログラム。
【請求項5】
前記通信装置に、
前記第2の通信手段により、前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を一意に特定する特定情報を前記携帯端末から受信し、前記通信機能を実現する複数種類の代替通信手段の中から、受信した前記特定情報に基づいて、前記携帯端末の代替通信手段を抽出させる、
処理を実行させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の通信プログラム。
【請求項6】
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で通信装置と通信を行う第2の通信手段と、を有する携帯端末に、
前記第2の通信手段による前記通信装置との接続が確立しているか否かを判断し、
前記第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、前記第1の通信手段への電力供給を停止する、
処理を実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項7】
移動体内で携帯端末と通信を行う通信装置であって、
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、
移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段によって制御された代替通信手段は、
前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、検出された前記いずれかの基地局からデータを受信させ、受信されたデータを前記第2の通信手段に転送させるデータ処理手段、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項8】
移動体内で携帯端末と通信を行う通信装置であって、
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、
移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段によって制御された代替通信手段は、
前記携帯端末から前記第2の通信手段に受信されたデータが前記第1の通信手段に転送された場合、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させるデータ処理手段、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項9】
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、
移動体内で通信装置と通信を行う第2の通信手段と、
前記第2の通信手段による前記通信装置との接続が確立しているか否か判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、前記第1の通信手段への電力供給を停止する切替手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項10】
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、を備える通信装置が、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御し、
制御された代替通信手段により、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、検出された前記いずれかの基地局からデータを受信させ、受信されたデータを前記第2の通信手段に転送させる、
処理を実行することを特徴とする通信方法。
【請求項11】
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で携帯端末と通信を行うとともに、前記第1の通信手段とのデータの送受信を行う第2の通信手段と、を備える通信装置が、
前記移動体通信網内の前記いずれかの基地局と通信を行う前記携帯端末の通信機能を実現する代替通信手段を制御し、
制御された代替通信手段により、前記携帯端末から前記第2の通信手段に受信されたデータが前記第1の通信手段に転送された場合、前記第1の通信手段に、前記通信装置の通信圏内にある前記いずれかの基地局を検出させ、転送されてきたデータを、検出された前記いずれかの基地局へ送信させる、
処理を実行することを特徴とする通信方法。
【請求項12】
移動体通信網内のいずれかの基地局と通信を行う第1の通信手段と、移動体内で通信装置と通信を行う第2の通信手段と、を有する携帯端末が、
前記第2の通信手段による前記通信装置との接続が確立しているか否かを判断し、
前記第2の通信手段による接続が確立していると判断された場合、前記第1の通信手段への電力供給を停止する、
処理を実行することを特徴とする通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−253632(P2012−253632A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125837(P2011−125837)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】