説明

通信システム

【課題】比較的安価な構成でリンギング現象を効果的に抑制可能な通信システムを得る。
【解決手段】幹線20の分岐点N1及びN3からそれぞれ放射状に6本の支線21、分岐点N2から図中上下に2本の支線22、合計14本の支線21及び22が接続される。なお、12本の支線21はそれぞれ第1の長さで設けられ、2本の支線22は上記第1の長さより長い第2の長さで設けられる。14本の支線21の端部に14個の非終端ECUであるECU2〜ECU15が接続される。ECU2〜7及び10〜15はそれぞれ抵抗値1800Ωの抵抗R2を有している。さらに、ECU8及び9はそれぞれ抵抗値600Ωの抵抗R3を有している。これら抵抗R2及び抵抗R3はリンギング現象抑制用の補助抵抗として機能する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、幹線から分岐する支線に接続された複数のECU間において送受信を行う通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば車両の通信システムでは、制御の高度化・複雑化に伴い、多数の電子制御装置(以下、「ECU」と記載する)が搭載されるとともに、それらのECU間でやりとりされるデータ量は増加の一途をたどっている。このため、通信システムの性能向上が必要となっている。
【0003】
この種の車両システムとしては、例えば差動信号を伝送する一対の信号線からなる伝送路として、幹線と、該幹線からそれぞれ分岐する複数の支線とを有し、幹線の両端及び支線のそれぞれにECUを接続したバス構成のものが知られている。なお、複数の支線それぞれにECUを接続した通信システムとして、例えば、特許文献1及び特許文献2に開示された通信システムがある。
【0004】
図4は幹線の両端及び支線のそれぞれにECUを接続したバス構成の従来の通信システムの概略構成を示す説明図である。
【0005】
同図に示すように、一方端E31及び他方端E32を有する幹線50に3つの分岐点N31〜N33が設けられる。
【0006】
そして、分岐点N31及びN33からそれぞれ放射状に6本の支線51、分岐点N32から図中上下に2本の支線52、合計14本の支線51及び52が接続される。なお、支線52の方が支線51より配線長が長く形成される。
【0007】
幹線50の一方端E31には終端ECUであるECU31が接続され、他方端E32には終端ECUであるECU46が接続される。ECU31及びECU46はそれぞれ終端抵抗として抵抗値120Ωの抵抗R31及びR46を有している。
【0008】
また、上述した14本の支線51の先端に14個の非終端ECUであるECU32〜ECU45が接続される。これらECU32〜45はそれぞれ抵抗値40kΩのドライバインピーダンスDZを有している。
【0009】
さらに、このような通信システムは、分岐点(N31〜N33)と非終端ECU32〜45との間で信号成分が反射を繰り返すような現象、いわゆるリンギング現象が発生する。
【0010】
図4で示した構成の場合、幹線50、支線51及び52のケーブルの特性インピーダンス(LZ)が120Ωの場合のECU32〜45における反射係数K5は次の式(1)により、「0.995」となり、ほぼ全反射する。特に、配線長が長い支線52に接続されるECU8及び9において、反射波の山谷の周期が長くなり収束に時間を要する。
【0011】
K5=(DZ−LZ)/(DZ+LZ)…(1)
【0012】
このような非終端ECU32〜45の反射によるリンギング現象を抑制すべく、幹線50上における分岐点N31〜N33それぞれを中心として、その両側にリンギング防止用の(幹線用)ローパスフィルタ53が設けられ、14本の支線51及び52それぞれ上にリンギング防止用の(支線用)ローパスフィルタ54が設けられる。
【0013】
図5はローパスフィルタ53(54)の内部構成を示す回路図である。同図に示すように、幹線50(支線51,52)を構成する幹線Hライン50H及び幹線Lライン50L上の端子P1H,端子P2H間及び端子P1L,P2L間それぞれに互いに並列接続される抵抗R53及びコイルL53の組合せが各々接続される構成を呈している。ここで示したもの以外に、インダクタ、容量で構成されたものやフェライト等のローパスフィルタも使用される。
【0014】
なお、図5において、幹線50は一対の信号線である幹線Hライン50H,幹線Lライン50Lから構成され、支線51は一対の信号線である支線Hライン51H,支線Lライン51Lから構成され、支線52は一対の信号線である支線Hライン52H,支線Lライン52Lから構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2010−200006号公報
【特許文献2】特開2010−206267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、図4で示した従来の通信システムにおいて、リンギング防止用のローパスフィルタ53及びローパスフィルタ54を数多く幹線51並びに支線51及び52に挿入する必要があるため、コストが高くなるという問題点があった。加えて、分岐点N31〜N33ごとにコネクタを設ける際、コネクタ内にローパスフィルタ53及び54の挿入を考慮する必要があるため、コネクタサイズの増大を招くという問題点があった。
【0017】
一方、リンギング現象抑制のため、ローパスフィルタ53及び54に代えて、ECU31〜46側にリンギング抑制回路を内蔵させる方法が考えられるが、ECU31〜46の内部構成が複雑になりコストが掛かりすぎるという問題点があった。
【0018】
発明は上記問題点を解決するためになされたもので、比較的安価な構成でリンギング現象を効果的に抑制可能な通信システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
この発明に係る請求項1記載の通信システムは、一対の信号線からなり、一方端及び他方端を有する幹線と、一対の信号線からなり、前記幹線上の分岐点から分岐して形成される少なくとも一つの支線とを備え、前記幹線及び前記少なくとも一つの支線は所定の特性インピーダンスを有し、前記幹線の一方端及び他方端にそれぞれ設けられた終端抵抗と、前記少なくとも一つの支線の端部に接続され、各々が送信時における所定のドライバインピーダンスを有する少なくとも一つの非終端ECUと、前記少なくとも一つの支線それぞれの一対の信号線間に介挿され、補助抵抗値を有する少なくとも一つの補助抵抗とをさらに備え、前記補助抵抗値は前記所定のドライバインピーダンスよりも小さい値に設定される。
【0020】
請求項2の発明は、請求項1記載の通信システムであって、前記少なくとも一つの支線は各々の配線長が第1の長さに設定される第1の数の第1の支線と、各々の配線長が前記第1の長さより長い第2の長さに設定される第2の数の第2の支線とを含み、前記少なくとも一つの補助抵抗は、前記第1の支線の一対の信号線間に介挿され、第1の補助抵抗値を有する第1の数の第1の補助抵抗と、前記第2の支線の一対の信号線間に介挿され、第2の補助抵抗値を有する第2の数の第2の補助抵抗とを含み、前記第2の捕縄抵抗値は前記第1の補助抵抗値よりも小さい値に設定される。
【0021】
請求項3の発明は、請求項1あるいは請求項2記載の通信システムであって、前記少なくとも一つの補助抵抗は個別に着脱可能に構成される。
【発明の効果】
【0022】
この発明における請求項1記載の本願発明の通信システムは、少なくとも一つの非終端ECUそれぞれに接続される支線を構成する一対の信号線間にそれぞれ介挿され、補助抵抗値を有する補助抵抗を有する。この補助抵抗値は少なくとも一つの非終端ECUのドライバインピーダンスよりも小さく設定される。
【0023】
したがって、請求項1記載の本願発明は、補助抵抗を設けることにより、少なくとも一つの非終端ECUにおける反射係数を補助抵抗が無い従来の非終端ECUに比べ大幅に低下させることにより、非終端ECUにおける反射によるリンギング現象を効果的に抑制することができる。
【0024】
さらに、従来のように、リンギング現象抑制のため、幹線、支線にローパスフィルタを設けたり、非終端ECU内にリンギング抑制回路を内蔵させたりする必要がなくなるため、回路構成の簡略化を図ることができる効果を奏する。
【0025】
請求項2記載の本願発明は、第1及び第2の長さを有する第1及び第2の支線のうち、より長い第2の長さを有する第2の支線おいて、第1の支線に設ける第1の補助抵抗より小さな抵抗値の補助抵抗を設けることにより、反射係数を第1の支線以上に低く抑えることができる。その結果、配線長が比較的長くリンギング現象が顕著となる第2の支線に接続されるECUの反射をより小さくすることにより、システム全体としての抵抗値を大きく低下させることなく、適切にリンギング抑制効果を発揮させることができる。
【0026】
請求項3記載の本願発明は、少なくとも一つの補助抵抗は個別に着脱可能に構成されているため、補助抵抗以外の構成について、少なくとも一つの非終端ECU間で共通化を図ることができる。その結果、通信システム全体を比較的安価な構成で実現することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明の実施の形態1である、幹線の両端及び支線のそれぞれにECUを接続したバス構成の通信システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】図1で示した非終端ECUに対するリンギング抑制用の補助抵抗の接続内容を示す回路図である。
【図3】実施の形態3である通信システムにおけるリンギング抑制用の補助抵抗の接続内容を示す回路図である。
【図4】幹線の両端及び支線のそれぞれにECUを接続したバス構成の従来の通信システムの概略構成を示す説明図である。
【図5】図4で示したローパスフィルタの内部構成を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
<実施の形態1>
図1はこの発明の実施の形態1である、幹線の両端及び支線のそれぞれにECUを接続したバス構成の通信システムの概略構成を示す説明図である。
【0029】
同図に示すように、一方端E1及び他方端E2を有する幹線20に3つの分岐点N1〜N3が設けられる。
【0030】
そして、分岐点N1及びN3からそれぞれ放射状に6本の支線21、分岐点N2から図中上下に2本の支線22、合計14本の支線21及び22が接続される。なお、12本(第1の数)の支線21(第1の支線)はそれぞれ第1の長さで設けられ、2本(第2の数)の支線22(第2の支線)は上記第1の長さより長い第2の長さで設けられる。
【0031】
なお、幹線20、支線21及び22はそれぞれ、差動信号を伝送する一対の信号線によって構成される。
【0032】
幹線20の一方端E1には第1の終端ECUであるECU1が接続され、他方端E2には第2の終端ECUであるECU16が接続される。ECU1及びECU16はそれぞれ終端抵抗として抵抗値250Ωの抵抗R1を有している。抵抗R1は幹線20を構成する一対の信号線間に介挿される。
【0033】
また、上述した14本の支線21の端部に14個の非終端ECUであるECU2〜ECU15が接続される。ECU2〜7及び10〜15はそれぞれ非終端抵抗として抵抗値1800Ωの抵抗R2を有している。さらに、ECU8及び9はそれぞれ非終端抵抗として抵抗値600Ωの抵抗R3を有している。これら抵抗R2及び抵抗R3はリンギング現象抑制用の補助抵抗として機能する。
【0034】
図2は抵抗R2(R3)の支線21への接続内容を示す回路図である。同図に示すように、ECU2(〜15)は、送信信号TXを出力する送信ドライバ23の一対の差動出力部に支線21(22)を構成する一対の信号線である支線Hライン21H(22H)及び支線Lライン21L(22L)が接続され、受信信号RXとして入力する受信ドライバ24の一対の差動入力部に一対の信号線対である支線Hライン21H及び支線Lライン21Lが接続される。なお、ECU2のドライバインピーダンスとは厳密には送信ドライバ23の出力インピーダンスを意味する。
【0035】
そして、送信ドライバ23の差動出力部及び受信ドライバ24の差動入力部の近傍の支線Hライン21H,支線Lライン21L間に抵抗R2が介挿される。すなわち、ECU2は抵抗R2を有する抵抗部25を内蔵している。なお、ECU8及び9の場合は、送信ドライバ23の差動出力部及び受信ドライバ24の差動入力部の近傍の支線Hライン22H,支線Lライン22間に抵抗R3が介挿される。
【0036】
このような構成において、幹線20、支線21及び22の特性インピーダンス(LZ)が120Ωの場合のECU2〜7及び10〜15における反射係数K2は次の式(2)により、「0.91」として求められる。
【0037】
K2=(R2−LZ)/(R2+LZ)…(2)
【0038】
同様にして、ECU8及び9における反射係数K3は次の式(3)により、「0.66」として求められる。
【0039】
K3=(R3−LZ)/(R3+LZ)…(3)
【0040】
このように、本実施の形態1の通信システムは、非終端ECU2〜15それぞれに接続される支線21(22)を構成する一対の信号線21H(22H),21L(22L)間にそれぞれ介挿され、補助抵抗値1800Ω(600Ω)を有する補助抵抗である抵抗R2(R3)を有する抵抗部25が設けられる。抵抗R2及び抵抗R3の抵抗値1800Ω及び600ΩはECU2〜15のドライバインピーダンス(40kΩ)よりも十分小さく設定される。
【0041】
これら抵抗R2及びR3の存在により、ECU2〜15における反射係数K2,K3を式(1)で求められた従来レベル「0.995」に比べ「0.91」及び「0.66」に抑えることにより、非終端ECUにおける反射によるリンギング現象が大きいECUはより効果的に抑制することができる。ECU2〜7とECU10〜15については、支線21の長さが短く、リンギングが発生する時間が小さいため、抑制効果が小さくしても問題はおきない。
【0042】
さらに、従来のように、リンギング現象抑制のため、幹線20、支線21及び22にローパスフィルタを設けたり、ECU2〜15内にリンギング抑制回路を内蔵させたりする必要がなくなるため、回路構成の簡略化を図ることができる効果を奏する。
【0043】
一方、ECU2〜15の支線21(22)の挿入する抵抗R2(R3)の数が増加すると、通信システム全体の抵抗値が下がり、ECU2〜15からのドライバの出力電圧が下がってしまう。そこで、支線21及び22のうち配線長が長い第2の長さを有する支線22に接続されるECU8及び9に挿入する抵抗R3のみ抵抗値を十分小さな抵抗値とし、配線長が短い第1の長さを有する支線21に接続されるECU2〜7及び10〜15に挿入する抵抗R2の抵抗値を抵抗R3より大きくすることで通信システム全体の抵抗値が下がり過ぎないようにしている。
【0044】
このように、第1及び第2の長さを有する支線21及び支線22のうち、より長い第2の長さを有する支線22において、支線21に設ける抵抗R2より小さな(補助)抵抗値の(補助)抵抗R3を設けることにより、反射係数K2を支線21の反射係数K1以上に低く抑えることができる。その結果、配線長が比較的長くリンギング現象が顕著となる支線22に接続されるECU8及び9の反射をより抑制することにより、システム全体としての抵抗値を大きく低下させることなく、適切にリンギング抑制効果を発揮させることができる。
【0045】
なお、ECU1及びECU16に設けた終端抵抗である抵抗R1の抵抗値を250Ωと幹線20、支線21及び22の特性インピーダンスである120Ωより大きくしたのは、通信システム全体の抵抗値のバランスを保つためである。以下にその理由を説明する。
【0046】
図1のシステムの合成抵抗Rsystemは、1/(1/(R2/12)+1/(R3/2)1/(R1/2))=56Ωとなり、システム全体の抵抗の低下は抑えられている。一方、抵抗R1の抵抗値を120Ω、抵抗R2の抵抗値をR2=R3=600Ωに下げた場合の合成抵抗Rsystemは25Ωと極端に低下し、システム抵抗を著しく下げるため、ドライバの出力電圧が安定(低下)し、システムとして運用が困難となる。
【0047】
<実施の形態2>
図2で示した抵抗部25をモジュール化して個別にECU2(〜15)に対し着脱(取り付け及び取り外し)可能に構成したのが実施の形態2である。
【0048】
このような構成の実施の形態2は、個別に着脱可能な抵抗部25として抵抗R2用、抵抗R3用の2種類を予め準備し、接続される支線21及び22によって選択的に抵抗R2用あるいは抵抗R3用の抵抗部25を支線Hライン21H,支線Lライン21L間に取り付けることにより、抵抗部25を除くECU2〜15についての共通化を図ることができる。その結果、通信システム全体を比較的安価な構成で実現することができる効果を奏する。
【0049】
<実施の形態3>
図3は実施の形態3である通信システムにおける抵抗R2の接続内容を示す回路図である。
【0050】
同図に示すように、ECU2(〜15)は、送信信号TXを出力する送信ドライバ23の一対の差動出力部がドライバ出力Hライン23H及びドライバ出力Lライン23Lが接続され、受信信号RXとして入力する受信ドライバ24の一対の差動入力部にドライバ出力Hライン23H及びドライバ出力Lライン23Lが接続される。
【0051】
ECU2とコネクタ26とは接続部61によって接続され、コネクタ26と支線21とは接続部62によって接続される。したがって、ECU2〜15はそれぞれコネクタ26を介して支線21(22)と電気的に接続される。
【0052】
上記のようにECU2及び支線21間をコネクタ26によって接続することにより、ドライバ出力Hライン23Hと支線21の支線Hライン21H(支線Hライン22H)とがコネクタHライン26Hを介して電気的に接続され、ドライバ出力Lライン23Lと支線21の支線Lライン21(支線Lライン22L)とがコネクタLライン26Lを介して電気的に接続される。
【0053】
さらに、コネクタ26は、コネクタHライン26H,コネクタLライン26L間に抵抗R2(R3)が介挿されている。このように、実施の形態2では、抵抗部27はECU2とは別体のコネクタ26内に設けられる。そして、抵抗R2を有する抵抗部27を個別にコネクタ26に対し着脱可能にモジュール化している。
【0054】
このような構成の実施の形態3は、個別に着脱可能な抵抗部27として抵抗R2用、抵抗R3用の2種類を予め準備し、接続される支線21及び22によって選択的に抵抗R2用あるいは抵抗R3用の抵抗部27を、コネクタ26のコネクタHライン26H,コネクタLライン26L間に取り付けることにより、ECU2〜15及び抵抗部27を除くコネクタ26についての共通化を図ることができる。その結果、通信システム全体を比較的安価な構成で実現することができる効果を奏する。
【0055】
<その他>
上述した実施の形態では、幹線20の一方端E1及び他方端E2にも終端ECUであるECU1及びECU16を設けた構成を示したが、終端ECUを設けることなく、終端抵抗R1のみ設ける構成でも良い。
【符号の説明】
【0056】
1〜16 ECU
20 幹線
21,22 支線
R1〜R3 抵抗
25,27 抵抗部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の信号線からなり、一方端及び他方端を有する幹線と、
一対の信号線からなり、前記幹線上の分岐点から分岐して形成される少なくとも一つの支線とを備え、前記幹線及び前記少なくとも一つの支線は所定の特性インピーダンスを有し、
前記幹線の一方端及び他方端にそれぞれ設けられた終端抵抗と、
前記少なくとも一つの支線の端部に接続され、各々が送信時における所定のドライバインピーダンスを有する少なくとも一つの非終端ECUと、
前記少なくとも一つの支線それぞれの一対の信号線間に介挿され、補助抵抗値を有する少なくとも一つの補助抵抗とをさらに備え、
前記補助抵抗値は前記所定のドライバインピーダンスよりも小さい値に設定されることを特徴とする、
通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の通信システムであって、
前記少なくとも一つの支線は
各々の配線長が第1の長さに設定される第1の数の第1の支線と、
各々の配線長が前記第1の長さより長い第2の長さに設定される第2の数の第2の支線とを含み、
前記少なくとも一つの補助抵抗は、
前記第1の支線の一対の信号線間に介挿され、第1の補助抵抗値を有する第1の数の第1の補助抵抗と、
前記第2の支線の一対の信号線間に介挿され、第2の補助抵抗値を有する第2の数の第2の補助抵抗とを含み、
前記第2の捕縄抵抗値は前記第1の補助抵抗値よりも小さい値に設定されることを特徴とする、
通信システム。
【請求項3】
請求項1あるいは請求項2記載の通信システムであって、
前記少なくとも一つの補助抵抗は個別に着脱可能に構成されることを特徴とする、
通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−235336(P2012−235336A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102969(P2011−102969)
【出願日】平成23年5月2日(2011.5.2)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】