説明

通信セッションのコンテキストアウェア・マイグレーション

通信ネットワーク・セッションのコンテキストアウェア・マイグレーションのための技術およびシステムが開示される。例えば、アプリケーション・モジュールにしたがって第1主体と第2主体との間で確立される通信セッションを移行するためのシステムは、以下の要素を含む。コンテキスト・モニタ・モジュールはアプリケーション・モジュールを支援し、第1主体および第2主体のうちの少なくとも1つに関連したコンテキスト情報を取得するために動作する。マイグレーション・サーバ・モジュールはアプリケーション・モジュールを支援し、第1主体に関連した1つの通信デバイスから第1主体に関連した別の通信デバイスへの通信セッションの転送を達成するために動作する。コンテキスト・モニタ・モジュールおよびマイグレーション・サーバ・モジュールは、通信セッションを転送するためにアプリケーション・モジュールと協働して動作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般にデータ通信ネットワークの分野に関し、より詳細には、インターネット・プロトコル(IP)マルチメディア・サブシステム(IMS)セッションなどの通信セッションのコンテキストアウェア・マイグレーションのための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット・プロトコル(IP)マルチメディア・サブシステム(IMS)は、その基礎としてIPプロトコルを使用する第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)からのキャリアのための次世代の通信ネットワークである。知られているように、3GPPは、「第3世代(3G)」システムとして知られている、高速データを支援するセルラ・システムの促進のための国際規格組織の団体である。IMSはデータ、ビデオ、セッション開始プロトコル(SIP)ベースのボイスオーバIP(VoIP)、ならびに国際電気通信連合(ITU)H.323規格およびメディア・ゲートウェイ制御プロトコル(MGCP)などの非SIPパケット化音声を支援する。IMSはまた、公衆交換電話網(PSTN)と融和するように構成されたものであり、従来の電話通信サービスを提供する。
【0003】
IMSはワイヤレスであるか、またはワイヤラインであるかには関わらず、インスタント・メッセージング(IM)、プッシュ・トゥ・トーク、ビデオ会議およびビデオ・オン・デマンド(VOD)を含む、多種多様な種類の通信セッションに対する支援を提供するように考えられたものである。したがってIMSは、ワイヤライン・ネットワークをまとめたサービスと、ワイヤレス・ネットワークをまとめたサービスとを混合する。IMSのアークテクチャは、セッション層およびアクセス層からサービス層を分離する。異なる層の間で明確なアプリケーション・プログラミング・インタフェースを定義することは、第3者にとってサービスの作成を簡単にし、サービス・プロバイダによって簡単に展開することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
少なくとも、IMSセッションが多種多様な通信プロトコルおよびプラットフォームを支援することができるという事実のために、IMSセッションの間に用いられる通信デバイスの間のマイグレーションに関して、ユーザに柔軟性を提供する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の原理は、通信ネットワーク・セッションのコンテキストアウェア・マイグレーション(コンテキスト認識移行)のための技術およびシステムを提供する。
【0006】
例えば、本発明の1つの態様で、アプリケーション・モジュールにしたがって第1主体と第2主体との間で確立される通信セッションを移行するための装置は、以下の要素を含む。コンテキスト・モニタ・モジュールはアプリケーション・モジュールを支援し、第1主体および第2主体のうちの少なくとも1つに関連したコンテキスト情報を取得するために動作する。マイグレーション・サーバ・モジュールはアプリケーション・モジュールを支援し、第1主体に関連した1つの通信デバイスから第1主体に関連した別の通信デバイスへの通信セッションの転送を達成するために動作する。このコンテキスト・モニタ・モジュールおよびマイグレーション・サーバ・モジュールは、通信セッションを転送するために、アプリケーション・モジュールと協働して動作する。
【0007】
このアプリケーション・モジュールは、コンテキスト・モニタ・モジュールによって取得されたコンテキスト情報の少なくとも一部を受信してもよい。このアプリケーション・モジュールは、少なくとも部分的に受信されたコンテキスト情報に基づいて、第1主体の1つの通信デバイスから第1主体の別の通信デバイスへ通信セッションを転送するかどうかを判定してもよい。このアプリケーション・モジュールは、転送の後で第1主体と第2主体との間で通信セッションが継続するように、マイグレーション・サーバ・モジュールが、転送の判定が行われるときに転送を実行するようにしてもよい。
【0008】
この装置はさらに、アプリケーション・モジュールを支援するセッション・モニタ・モジュールを含み、通信セッションに関連した情報を取得するために動作してもよく、ここでアプリケーション・モジュールは、転送の判定を行う際に使用するために、セッション情報の少なくとも一部を受信する。
【0009】
さらに、この装置は、コンテキスト・モニタ・モジュールおよびアプリケーション・モジュールのうちの少なくとも1つを支援する、1つまたは複数の支援モジュールを含み、そこへ情報を提供するために動作してもよい。この1つまたは複数の支援モジュールは、第1主体のプロファイルおよびプリファレンスのうちの少なくとも1つに関する情報を格納するためのモジュール、第1主体に関連したスケジュールに関する情報を格納するためのモジュール、第1主体に関連したポリシーに関する情報を格納するためのモジュール、第1主体に関連した1つまたは複数の通信デバイスの位置に関する情報を格納するためのモジュール、第1主体に関連した1つまたは複数の通信デバイスの状態に関する情報を格納するためのモジュール、およびセッションが1つの通信デバイスから別の通信デバイスへ転送される場合に、別の通信デバイスに存在する媒体をトランスコードするためのモジュールのうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0010】
さらにまた、この装置は、第1主体に関連した1つの通信デバイス上に存在するクライアント・モジュールを含み、1つの通信デバイスから別の通信デバイスへの通信セッションの転送を促進するために動作してもよい。
【0011】
コンテキスト情報は、少なくとも第1主体に関連した地理的位置情報、少なくとも第1主体が通信することができる、少なくとも第1主体の別の通信デバイスに対するプロキシミティ(proximity)に関する情報、通信セッションが確立される通信ネットワークに関連した品質に関する情報、通信セッションに関する情報、少なくとも第1主体の活動に関する情報、1つまたは複数の環境条件に関する情報のうちの1つまたは複数を含んでもよい。コンテキスト情報は、その他の種類の情報を含んでもよいことに留意されたい。
【0012】
一実施形態で、通信セッションはインターネット・プロトコル・マルチメディア・サブシステム(IMS)セッションである。
【0013】
有利にも上述の装置によって、独立したコンテキスト・モニタ・モジュールがこのタスクをそれぞれに実行するために、アプリケーション・モジュールにはコンテキスト情報を集める負担がかからなくて済む。さらに、独立したマイグレーション・サーバ・モジュールがこのタスクをそれぞれに実行するために、アプリケーション・モジュールには実際のマイグレーションを達成する負担がかからなくて済む。したがって、アプリケーションのプログラミングは簡略化され、アプリケーション処理はより効率的になる。
【0014】
本発明のこれら、およびその他の目的、特徴ならびに利点は、添付の図面とともに読まれるべき以下の本発明の例示的な実施形態の詳細な説明から明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、以下でIMSベースの通信ネットワークのコンテキストの中で説明されるが、そのようなものに限定されるわけではないということを理解されたい。すなわち本発明は、ネットワーク通信セッションに関してマイグレーション機能を提供するために望ましい任意のデータ通信ネットワークに、より一般に適用可能である。
【0016】
本明細書で使用される際、「セッション」とは一般に、2つ以上の主体の間でデータが交換されてもよいある期間持続する、2つ以上の主体の間の通信接続のことを指す。典型的にセッションは、対応するネットワーク・プロトコルの中のセッション層によって実施され、管理される。全「セッション」は、通信を行うために使用されるデバイスに関連した全セッションの一部であるネットワーク・セッションの他に、以下でさらに説明されるように、通信を行うために使用している通信デバイスに関係なく持続する、通信を行う当事者(ユーザ)に関連した全セッションの一部である論理セッションも含んでよい。
【0017】
さらに、「ネットワーク」という用語は本明細書で使用される際、一般に、IMSを支援するワイヤライン・ネットワークおよびワイヤレス・ネットワークによって形成される結合された通信ネットワークである、IMSベースの通信ネットワークのことを指す。
【0018】
例示的に以下で説明されるように、本発明の原理は、セッションが持続することができるように、1つの通信デバイスから別の通信デバイスへネットワーク・セッションを移行または転送するためのコンテキストアウェアの技術を提供する。
【0019】
したがって、本発明の例示的な原理は、IMSベース通信ネットワークなどの通信ネットワークの中に、ユーザの拡張コンテキストの概念を導入する。「コンテキスト」とは以下でより完全に定義されるように、単にユーザの位置および利用可能性だけではなく、ユーザの異なるデバイスに対するプロキシミティ、環境知覚情報およびカレンダー・スケジュールのことである。このコンテキストは、改良された方法で、様々なコンテキストアウェアのアプリケーションの他に、セッションのマイグレーションを支援するために使用されることが可能である。
【0020】
したがって、ユーザの移動性と結び付いた市場における、異なるネットワーク(例えば3G、Wi−Fi(802.11規格)、ワイヤライン・ブロードバンド等)を介し、異なるアプリケーション(例えば電子メール、インスタント・メッセージング、音声電話、ビデオ電話等)を用いる通信のための異なる機能を備えた異なるユーザ・デバイス(例えば携帯電話、携帯情報端末、ラップトップ等)の拡大とともに、ユーザに達するための最良の方法を判定することは非常に困難となる可能性がある。このことは、通信が失われることがないように、ユーザの「コンテキスト」、およびその人に達するための最良の方法を知らなければならないことを必要とする。大まかに言って、ユーザのコンテキストは以下のような複数の部分から構成されている。
(i)地理的位置:ユーザの緯度、経度および場合によっては高度
(ii)ユーザに達することができる別のデバイスへのプロキシミティ(これは、その人が持っているパーソナル・デバイスと、ユーザが簡単にアクセスすることができるプロキシミティの中にある一般的なテレビ(TV)、コンピュータ、電話等との両方)
(iii)ネットワーク、およびユーザの位置にあるネットワークの品質(例えば信号強度、輻輳等)
(iv)ユーザが関与している(またはしていない)現在のセッション、およびセッションの種類、コード化、状態(例えば開始済み、保留等)の特性
(v)ユーザの利用可能性およびプレゼンスを判定するための、例えば役員会議中や昼食中といったユーザの現在の活動(ユーザのこの「プレゼンス」は明確であってもよく、カレンダー情報から得るように暗示的であってもよい)、および/または
(vi)デバイスまたはその他の場所にある複数の知覚ディテクタを介し、ネットワークに通信される、温度、湿度等のその他の環境条件(この環境条件情報はまた、例えば効果的な非難を可能にすること、脅威および安全保障情報等の普及のために関与する人口のターゲットを絞ることなど、国家安全保障型アプリケーションのために使用されることも可能である)
【0021】
ユーザが、例えば自分のパーソナル・デバイスで音声/ビデオ呼び出し、会議セッションまたはテレビの視聴(例えばIPTV)などの通信セッションに関与する場合、ユーザを異なるネットワーク(またはネットワークの異なる部分)および/またはデバイスに移行する必要が生じる場合がある。以下のように、セッションの間にユーザを移行する必要を引き起こす多くの理由が存在する。
(i)ネットワークの信号強度が、現在のセッションによって必要とされる帯域幅を支援するために十分ではないレベルにまで下がる
(ii)ユーザが異なる種類のネットワークに移動する(3GとWiFiとの間でのローミング)
(iii)より良い品質のデバイスを利用できることから、ユーザが異なるデバイスに移ることを希望する、および/または
(iv)家庭または職場等で、電話呼び出しを個人の携帯電話からスピーカフォンに移すことなど、社会的およびその他の理由
【0022】
容易かつシームレスな方法で、上記の理由のために呼び出しを移行することを可能にする目的で、改良型のコンテキストアウェア・マイグレーションを可能にするために、ユーザのコンテキストを知る必要がある。改良型コンテキストアウェア・マイグレーションは、ユーザおよび/またはセッションの現在のコンテキストを知ることを必要とし、したがってユーザが移行されることが可能な適切なデバイスに対するユーザのプロキシミティを知ることを必要とする。これらの特性のうちのいくつかは、ネットワークによってのみ最もよく知られることが可能であり、一方でその他のものはユーザによって最もよく知られる。例えば、ワイヤレス・ネットワークの信号強度およびワイヤライン・ネットワーク上の輻輳は、ネットワーク要素自体によって最もよく判定される。しかしながら、ネットワークが、より良いまたはより劣る方法で、新たなデバイスが実際に現在のセッションを支援するかどうかについて判定する際に補助を与えるだけで、ユーザが移行したいと思うデバイスの選択は、おそらくユーザの制御下にあることが最良である。
【0023】
したがって本発明の例示的な原理は、改良型のユーザのコンテキスト(例えば位置、セッション、利用可能性、デバイスに対するプロキシミティ、プレゼンス等)を捕捉し、ワイヤレスまたはワイヤライン・ネットワークに渡って、デバイスからデバイスへ移る現在のセッションの移動性を可能にするマイグレーション・システムを提供する。このマイグレーション・システムはサービス層で動作し、一旦マイグレーションが行われる必要がある適切なデバイスが判定されると、実際にマイグレーションを実行するために、そのデバイスを根底にあるセッションおよびアクセス層に残す。
【0024】
継続中のセッションを移行する能力は、フォローミー・フォン、フォロー・ミー・チャット、フォロー・ミー・ビデオおよびフォローミーTV等の多種多様な「フォローミー」型のサービスを可能にする。例示を目的として、以下でシナリオおよび関連したフォローミー・アプリケーション、ならびにそれらのアプリケーションの中でコンテキストアウェア・マイグレーション・システムがどのような役割を果たすのかを定義する。
【0025】
ある人が早朝に重要な会議に出席しなければならないというシナリオを考える。職場に車で向かう間、その人は会議ブリッジにダイヤルし、会議にログオンする。しかしながら音声品質は電話上で可能な限り最良のものではなく、その人はオフィスに入るときに別の装置に切り換えたいと思っている。その人が駐車場に近づくか、またはオフィスに入るとき、マイグレーション・システムは、例えば位置サーバおよびその人のデバイス・プロファイルに基づいて、その人の位置が現在よりよいデスクトップ・スピーカ・フォンに近づいているということを検出する。マイグレーション・システムはその人に、おそらく移行したいと思うデバイス(例えばその人のコンピュータのデスクトップ・フォン、ソフトフォン等)の選択を知らせる。会議呼び出しがビデオの追加の構成要素を有する場合、おそらく移行するために利用可能な最良の(したがって現在のセッションを向上させる)デバイスはソフトフォンである。
【0026】
適切なデバイスを選択すると、ネットワークは自動的に、その人の呼び出しを正しいデバイスへシームレスに発送/移行する。一旦新たなデバイスからセッションが選ばれると、本来のデバイスのセッションは終了され、それによっていかなる中断も回避し、会議にリダイヤルする必要性を回避する。よりよいセッションは新たな電話上で継続する。維持されるセッションの一部は、本来のセッションの最初の当事者間の論理セションであるということを理解されたい。終了されるのは、本来のデバイス間のネットワーク・セッションである。
【0027】
このマイグレーション・システムは、セッションの位置およびコンテキストに基づくデバイスの選択を必要とし、またセッションをよりよいデバイスに移すために、より低いセッション層へのマイグレーション呼び出しを起動することも必要とするということに留意されたい。
【0028】
上述の本発明のコンテキストアウェア・マイグレーションの原理の全般的な説明を想定して、ここで例示的なIMSベースのシステム・アーキテクチャおよび呼び出しフロー例が説明される。
【0029】
図1は、本発明の実施形態によるコンテキストアウェアIMSベース・マイグレーション・システムのブロック図である。コンテキストアウェアIMSベース・マイグレーション・システムは、IMSが支援する様々なワイヤラインおよびワイヤレス・ネットワークに有効に結合されていることが仮定されている。
【0030】
示されているように、マイグレーション・システム100はマルチ階層の分散型クライアント・サーバ・アーキテクチャである。サーバ側では、マイグレーション・システム100は特定用途向けモジュール110、コア・モジュール120および支援モジュール130を含む。例として、モジュールはその後に続く図の中で示されているのと同様に、この図の中で示されているように、別のモジュールに有効に結合されている。特定用途向けモジュール110は、例えば2、3例を挙げると(上述のような)フォローミー・フォン112およびフォローミーTV114などの様々な「フォローミー」アプリケーションを含む。コア・モジュール120はコンテキスト・モニタ122、セッション・モニタ124およびマイグレーション・サーバ126を含む。支援モジュール130はホーム・サブスクライバ・サーバ(HSS)132、カレンダー・サーバ134、ポリシー・サーバ136、位置サーバ138、媒体サーバ137およびプレゼンス・サーバ139を含む。クライアント側では、クライアント・モジュール140は、マイグレーション機能のいくつかを可能にするために、特定のアプリケーションで使用される。
【0031】
そのようなアーキテクチャの1つの利点は、各々がマイグレーションのためのそれら自体のポリシーおよびルールを定義することができる多種多様なアプリケーションを開くということである。アプリケーションは意図される行為を実施するために、コアおよび支援モジュールを利用する。
【0032】
一般に、コア・モジュール120は、セッション、コンテキストを監視する機能を提供し、またセッションのマイグレーションを処理する機能も提供する。特定用途向けモジュール110は、アプリケーションによって特定されたポリシーに基づいてアプリケーション層論理を実行し、マイグレーションがいつ、どのようにして行われるべきかを判定するためにコア・モジュールを使用する。支援モジュール130は、位置の判定、ポリシー/プロファイル・サーバ、個人のカレンダーと統合されているカレンダー・サーバおよび媒体サーバなど、コア支援機能を提供する。一部のアプリケーションは、セッションのマイグレーションを可能にするために、クライアントを必要としてもよい。
【0033】
ここで、マイグレーション・システム・モジュールの各々を詳細に説明する。
【0034】
コンテキスト・モニタ122は、ユーザのコンテキストを追跡する役割を果たす。上で定義されたように、コンテキストとは地理的位置、プロキシミティの位置、現在の時間、ユーザのデバイスのプレゼンスのうちのすべて/任意のものを含む情報のことである。ユーザのコンテキストを追跡するために、コンテキスト・モニタはHSS132、位置サーバ138、プレゼンス・サーバ139、ならびにカレンダー・サーバ134および媒体サーバ137などの、その他のコンテキスト特有のサーバと通信する。このシステムは、その他の支援モジュール(不図示)を含んでもよい。
【0035】
コンテキスト・モニタ122は、ユーザのコンテキストを判定するために、情報を理解して、アプリケーション(例えばフォローミー・フォン・アプリケーション112)に対してインタフェースを提供する。すなわちコンテキスト・モニタは、首尾一貫したコンテキストの絵をアプリケーション・モジュールに対して示すために、支援モジュールから集められた情報を利用する。有利にも、独立したコンテキスト・モニタがこのタスクを実行することから、アプリケーション・モジュールにはコンテキスト情報を集める負担がかからなくて済む。したがって、アプリケーションのプログラミングは簡略化され、アプリケーション処理はより効果的になる。
【0036】
セッション・モニタ124は、セッションの特性を追跡する。セッションの特性は、例えばセッションの状態、セッションの種類、関与するユーザ、関与するトランスコーダ(すなわち、音声とビデオの両方のために、異なるコード化方式を支援するデバイスのためのものであり、トランスコーダ・デバイスはデバイス間で用いられてもよい)、およびストリーム化されたビデオブロードキャストの場合にはセッションのソースを含んでもよい。
【0037】
マイグレーション・サーバ126は、セッションのマイグレーションを処理する。アプリケーション・モジュールからキューを受信すると、マイグレーション・サーバは、ターゲットとするデバイスへの実際のセッションのマイグレーションを実行するために、根底にあるセッション層に対して行われなければならない、すべての適切な呼び出しを処理する。すなわち、マイグレーション・サーバはセッションのマイグレーションを達成するために、(所定のポリシーに基づいてマイグレーション判定を行う)アプリケーション・モジュールから命令を受信する。有利にも、独立したマイグレーション・サーバがこのタスクを実行するために、アプリケーション・モジュールには実際のマイグレーションを達成する負担がかからなくて済む。したがって、ここでもまた、アプリケーションのプログラミングは簡略化され、アプリケーション処理はより効率的になる。
【0038】
アプリケーション・モジュール110は、フォローミーのようなアプリケーションのための特定用途向け論理を実施する、1つまたは複数のサーバとして実装されてもよい。各アプリケーション・モジュールは、アプリケーション論理の判定を行う際に支援するために、コアおよび支援モジュールを使用する。
【0039】
マイグレーション・システム・アーキテクチャの中で、様々な支援モジュール130が使用される。これらのモジュールは、マイグレーション能力を使用可能とするために、特定の機能を提供する。
【0040】
HSS132は、ユーザのプロファイルおよびプリファレンスを格納する。これらのプロファイルおよびプリファレンスは、コンテキストアウェア・マイグレーション・システムが実装されるIMSベースネットワークの各ユーザによって設定されることが可能である。
【0041】
カレンダー・サーバ134は、ユーザのカレンダー情報を提供する。このカレンダー情報は、会議時間および場所、忙しい時間および自由時間などの情報を含む。
【0042】
ポリシー・サーバ136は、ユーザのためのポリシーを格納する。ポリシー・エンジンは、ユーザとアプリケーションとの間でポリシーを移行するために必要とされる。ポリシーとは、特定の行為が行われるべきか、または行われなければならないのかどうかを示すルールのことである。例えば、呼び出しマイグレーション・アプリケーションは、スピーカ機能を備えた最も近くにある利用可能な電話へセッションを移行することを望む場合がある。しかしながら、そのようなマイグレーションが起こることになっているとき、ポリシーは常にユーザにプロンプトを出すように設定されており、ユーザはマイグレーションが行われるべきかどうかに関して拒否判定の選択肢を有してもよい。
【0043】
位置サーバ138は、デバイスの位置を提供する。セルベースのネットワークでは、モバイル・ポジショニング・センター(MPC)またはゲートウェ・モバイル位置センター(GMLC)がこの役割を果たしてもよい。しかしながら、Wi−FiまたはBluetoothなどのその他の種類のデバイスおよびネットワークでは、特殊な位置サーバが用いられる。
【0044】
媒体サーバ137は、例えばビデオセッションが、より高速のビットレートを支援するデバイスから、より低速のビットレートまたは異なるコード化方式を支援するデバイスへ転送されることになっている場合、異なるデバイス間の媒体のトランスコード化を処理する。
【0045】
プレゼンス・サーバ139は、例えばデバイスがオン/オフになっているかどうか、またはデバイスが現在呼び出し(セッション)に関与しているかどうかなど、デバイスのプレゼンス情報を判定する。
【0046】
クライアント・モジュール140は、特定のアプリケーションでのマイグレーションを補助する。一部のアプリケーションでは、クライアント・モジュールはマイグレーション、位置の判定およびプロキシミティの監視を助けることができるユーザのデバイス自体に存在しなければならない場合がある。例えば、クライアント・モジュールはグローバル・ポジショニング・システム(GPS)機能、Bluetooth支援、または無線周波数(RF)監視機能を実行してもよい。
【0047】
コンテキストアウェア・マイグレーション・システムのモジュールの説明を想定して、ここで、呼び出しフロー例は本発明のマイグレーション原理を示す。
【0048】
図2は呼び出しマイグレーション例のブロック図を示し、一方で図3は呼び出しマイグレーションを達成するために使用される、より詳細なシグナリング・プロトコルを示す。示されている例は、システムが含んでもよい、すべての支援モジュールの使用を含まなくてもよいということを理解されたい。さらに、この例の中で、(明示的に述べられていないが)その他の支援モジュールの使用が仮定されてもよい。
【0049】
図2の例の中で、図1のマイグレーション・システムの特定の構成要素が(同じ参照番号で)示されている。さらに、例えばサービング呼び出しセッション制御機能(serving call session control function)(S−CSCF)204を備えたサービス・ブローカ202、質問CSCF(I−CSCF)206−Aおよび206−B、ならびにプロキシCSCF(P−CSCF)208Aおよび208Bなどの、いくつかのIMSベースのネットワーク構成要素が示されている。P−CSCFは、登録後のネットワークにおける通信デバイスの接点である。I−CSCFは、登録のときにS−CSCFを見つけ出す役割を果たす。S−CSCFは、ユーザのサービス特権を識別し、アプリケーション・サーバへのアクセスを選択し、そのサーバへのアクセスを提供する役割を果たす。ネットワーク全体は、より多くの、またはより少ない構成要素を含んでもよく、図2の中の構成要素は、呼び出しマイグレーションの例を説明する目的で示されているということを理解されたい。サービス・ブローカおよびCSCFは、典型的な機能を実行し、したがって通信を行うために、ユーザ・デバイスおよびマイグレーション・システムによって使用される。
【0050】
図2に示されているデバイス例は、携帯電話210、パーソナル・コンピュータ214、ビデオ電話216および標準的な電話218を含む。図2に示されているユーザ・デバイスおよびネットワークの種類および数は、単に例示を目的とするものであり、本発明の原理は、ユーザ・デバイスまたはネットワークの任意の特定の種類または数に限定されないことを理解されたい。
【0051】
この例では、デバイスAのユーザがデバイスBのユーザと通信しているということが仮定されている。その場合、デバイスAのユーザは、呼び出しがデバイスBと継続することが可能であるように、デバイスCに移行することが必要となる(または望ましい)。
【0052】
最初に(ステップ0)、システムはマイグレーションのための呼び出し設定を監視する。これは、デバイスAとデバイスBとの間の現在のセッションの特性を維持するセッション・モニタ124によって行われる。デバイスAからデバイスCへのユーザの(したがってセッションの)マイグレーションを必要とする状況が生じたことが仮定されている。ステップ1は、ユーザ・デバイスの現在の位置によってHSS132を更新する位置サーバ138を示す。ステップ2で、コンテキスト・モニタ122は、HSS132から更新されたユーザおよびデバイスの位置を取得する。ステップ3で、マイグレーション・システムは、この情報から呼び出しが移行されるべき適切なデバイス(デバイスCであると仮定されている)を判定する。ステップ4aで、ユーザはデバイスCへの保留のマイグレーションについて(デバイスAで)警告される。ステップ4bで、マイグレーション・システムはデバイスCをデバイスBと呼ぶ(識別する)。ステップ5で、デバイスBはデバイスCであると認める。ステップ6で、マイグレーション・システムは、デバイスCを呼び出しセッションに参加するように招く。ステップ7で、デバイスAは呼び出しセッションから終了される。次いで、(以前はデバイスAの)ユーザは、デバイスCでデバイスBのユーザとの呼び出しを継続する。
【0053】
図3は、呼び出しマイグレーションを達成するために使用される、より詳細なシグナリング・プロトコルを示す。図3は図3Aおよび3Bを含み、図3Bは図3Aの続きであるので、図3Bのシグナリングは、図3Aのシグナリングの後に続くということに留意されたい。図3の中の構成要素は、図2に(同じ参照番号で)示されている構成要素と同じものである。わかり易いように、CSCFは図示されていない。また、図2が既存の呼び出しを仮定しているところで、図3は呼び出しを開始するために使用されるシグナリングを示している。
【0054】
したがって、示されているように、デバイスA(210)は、典型的な方法で設定されたサービス・ブローカ202を介して、デバイスB(218)に対する呼び出しを開始する(301)。サービス・ブローカ202は、アプリケーション・モジュール112に、この要求を通知する(302)。アプリケーション・モジュール112は、セッション・モニタ124に呼び出し要求を通知する(303)。アプリケーション・モジュール112は、デバイスAのユーザのコンテキストを監視するために、要求をコンテキスト・モニタ124に送信する(304)。コンテキスト・モニタ122は、HSS132からユーザのデバイスについてのプロファイル/プリファレンス情報を要求し、それに応答して、HSSは要求された情報をコンテキスト・モニタに提供する(305)。コンテキスト・モニタはまた、ユーザのデバイスの位置情報について、位置サーバ138にポーリングする(306)。代替として、図2に示されているように、位置サーバはHSSに位置情報を提供することが可能であり、HSSは要求の上で、コンテキスト・モニタに位置情報を送信する。
【0055】
さらに示されているように、コンテキスト・モニタ122は、いつコンテキストの変化が生じるのかをアプリケーション・モジュール122に通知する(307)。次いでアプリケーション・モジュールは、マイグレーションが起こる必要性があるかどうかを判定するために、所定のポリシーを適用する。適用されるアプリケーション論理に基づいてマイグレーションが起こらなければならないと仮定して、アプリケーション・モジュールは、呼び出しのマイグレーションをデバイスCに対して要求する(308)。マイグレーション・サーバ126はセッション情報を要求して、セッション・モニタ124から受信する(309)。マイグレーション・サーバは、新たなデバイスCをデバイスBと呼ぶ(310)。デバイスBは、マイグレーション・サーバからの要求(311)を認める(311)。マイグレーション・サーバは、デバイスBの代わりにデバイスCを招く(312)。デバイスCは、デバイスBに接触する(313)。マイグレーション・サーバは、呼び出しレグ終了要求をデバイスAに送信する(314)。呼び出しマイグレーションは、その後完了される(315)。
【0056】
図4は本発明の実施形態による、コンテキストアウェア・マイグレーション・システムを実装するために適したコンピュータ・システムのアーキテクチャを示す。より具体的には、図1から図3までのコンテキストで、上で例示的に説明されているように、図4のコンピュータ・システム400は本発明の方法論を実装し、実行するために使用されてもよいということを理解されたい。したがって、例えば、1つまたは複数のそのようなコンピューティング・システムは、図1に示されているモジュールを実装するために用いられてもよい。また、1つまたは複数のその他のネットワーク構成要素は、そのようなコンピューティング・システムを実装してもよい。当然のことながら、本発明は任意の特定のコンピューティング・システム実装に限定されるわけではない。
【0057】
この例示的な実装で、本発明の方法論の少なくとも一部を実施するためのプロセッサ402はメモリ404、入力/出力(I/O)デバイス406およびネットワーク・インタフェース408にバス410を介して、または代替の接続配置を介して有効に結合されている。
【0058】
本明細書で使用される際、「プロセッサ」という用語は、例えば中央処理装置(CPU)および/またはその他の処理回路(例えばデジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロプロセッサ等)を含むものなどの任意の処理デバイスを含むことが意図されているということを理解されたい。さらに「プロセッサ」という用語は、2つ以上の処理デバイスのことを指してもよく、その処理デバイスに関連した様々な要素は、その他の処理装置によって共有されてもよい。
【0059】
本明細書で使用される際、「メモリ」という用語は、例えばランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、固定ストレージ媒体(例えばハード・ドライブ)、取り外し可能ストレージ媒体(例えばディスケット)、フラッシュ・メモリ等の、プロセッサまたはCPUに関連したメモリおよびその他のコンピュータ可読媒体を含むことが意図されている。
【0060】
さらに本明細書で使用される際、「I/Oデバイス」というフレーズは、処理装置にデータを入力するための1つまたは複数の入力デバイス(例えばキーボード、マウス等)と同様に、処理装置に関連した結果を提供するための1つまたは複数の出力デバイス(例えばCRTディスプレイ等)を含むことが意図されている。そのような入力デバイスは、本発明のシステムによって使用される、入力を提供するための1つのメカニズムであってよいということを理解されたい。代替として入力は、コンピュータ・バス410に接続されたディスケットまたは何らかのその他のソース(例えば別のコンピュータ・システム)からシステムに読み込まれることが可能である。また、この方法論に対する入力は、1つまたは複数の入力デバイスによって取得されてもよい。出力デバイスは、本発明の方法論の結果とともに示されるべき、ユーザまたはその他のコンピュータ・システムのための1つのメカニズムであってもよい。
【0061】
さらにまた、本明細書で使用される際、「ネットワーク・インタフェース」というフレーズは、例えば、コンピューティング・システム400がその他のコンピューティング・システムと通信することを可能にする、1つまたは複数のデバイスを含むことが意図されている。したがって、ネットワーク・インタフェースは、適切な通信プロトコルを介して別のコンピュータ・システムのトランシーバと通信するように構成されたトランシーバを備えてもよい。本発明は、任意の特定の通信プロトコルに限定されるわけではないということを理解されたい。
【0062】
本発明は、本明細書でネットワークのコンテキストの中で説明されてきたが、本発明の方法論はコンピュータ可読媒体の形態で配布されることが可能であってもよく、また本発明は、配布のために実際に使用される特定の種類の信号搬送媒体に関係なく実装され、その利点が実現されてもよいということを理解されたい。本明細書で使用される際、「コンピュータ可読媒体」という用語は、例えばフロッピー(登録商標)・ディスク、ハード・ディスク・ドライブ、RAM、コンパクト・ディスク(CD)ROM等の記録可能型媒体、ならびに例えば無線周波数および光伝送等の伝送形態を使用するデジタルまたはアナログ通信リンク、ワイヤードまたはワイヤレス通信リンクなどの伝送型媒体を含むことが意図されている。コンピュータ可読媒体は、特定のデータ処理システムで使用されるためにデコードされるコード化形式の形態をとってもよい。
【0063】
したがって本明細書で説明されているように、本発明の方法論を実行するための命令またはコードを含む、1つまたは複数のコンピュータ・プログラムまたはそのソフトウェア構成要素は、1つまたは複数の関連したストレージ媒体(例えばROM、固定または取り外し可能ストレージ)の中に格納されてもよく、また利用される準備ができている場合、全体的または部分的に(例えばRAMの中に)ロードされ、プロセッサ402によって実行されてもよい。
【0064】
いずれの場合でも、本明細書で説明されており、添付の図面の中で示されている本発明の技術は、様々な形態のハードウェア、ソフトウェア、または、例えば関連したメモリ、特定の実装向け集積回路、関数回路等を備えた1つまたは複数の有効にプログラムされた汎用デジタル・コンピュータなどのそれらの組み合わせの中で実装されてもよい。本明細書で示されている本発明の技術を想定すると、当業者であれば、本発明の技術のその他の実装を考えることができるであろう。
【0065】
本明細書では、本発明の例示的な実施形態が添付の図面を参照して説明されてきたが、本発明はそれらと寸分違わぬ実施形態に限定されるわけではなく、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、様々なその他の変更および修正が当業者によって作成されてもよいということを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施形態によるコンテキストアウェアIMSベース・マイグレーション・システムを示す図である。
【図2】本発明の実施形態による呼び出しマイグレーションの例を示す図である。
【図3A】図2の呼び出しマイグレーションを達成するために使用される詳細なシグナリング・プロトコルを示す図である。
【図3B】図2の呼び出しマイグレーションを達成するために使用される詳細なシグナリング・プロトコルを示す図である。
【図4】本発明の実施形態によるコンテキストアウェア・マイグレーション・システムを実施するために適したコンピュータ・システムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーション・モジュールにしたがって、第1主体と第2主体との間で確立される通信セッションを移行するための装置であって、
前記アプリケーション・モジュールを支援し、前記第1主体および前記第2主体うちの少なくとも1つに関連したコンテキスト情報を取得するために動作するコンテキスト・モニタ・モジュールと、
前記アプリケーション・モジュールを支援し、前記第1主体に関連した1つの通信デバイスから前記第1主体に関連した別の通信デバイスへの通信セッションの転送を達成するために動作するマイグレーション・サーバ・モジュールとを備え、
前記コンテキスト・モニタ・モジュールおよび前記マイグレーション・サーバ・モジュールが、前記通信セッションを転送するために前記アプリケーション・モジュールと協働して動作する装置。
【請求項2】
前記アプリケーション・モジュールが、前記コンテキスト・モニタ・モジュールによって取得された前記コンテキスト情報のうちの少なくとも一部を受信する請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記アプリケーション・モジュールが、少なくとも部分的に前記受信されたコンテキスト情報に基づいて、前記第1主体の前記1つの通信デバイスから前記第1主体の前記別の通信デバイスへ前記通信セッションを転送するかどうかを判定する請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記アプリケーション・モジュールが、前記転送の後で前記第1主体と前記第2主体との間で前記通信セッションが継続するように転送の判定が行われる場合に、前記マイグレーション・サーバ・モジュールに前記転送を達成させる請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記コンテキスト・モニタ・モジュールおよび前記アプリケーション・モジュールのうちの少なくとも1つを支援し、そこに情報を提供するために動作する1つまたは複数の支援モジュールをさらに備える請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記通信セッションが、インターネット・プロトコル・マルチメディア・サブシステム・セッションを含む請求項1に記載の装置。
【請求項7】
アプリケーション・モジュールにしたがって、第1主体と第2主体との間で確立される通信セッションを移行するための方法であって、
前記アプリケーション・モジュールを支援するコンテキスト・モニタ・モジュールの中で、前記第1主体および前記第2主体のうちの少なくとも1つに関連したコンテキスト情報を取得するステップと、
前記アプリケーション・モジュールを支援するマイグレーション・サーバ・モジュールの中で、前記第1主体に関連した1つの通信デバイスから前記第1主体に関連した別の通信デバイスへの通信セッションの転送を達成するステップとを備え、
前記コンテキスト・モニタ・モジュールおよび前記マイグレーション・サーバ・モジュールが、前記通信セッションを転送するために前記アプリケーション・モジュールと協働して動作する方法。
【請求項8】
前記アプリケーション・モジュールが、前記コンテキスト・モニタ・モジュールによって取得された前記コンテキスト情報の少なくとも一部を受信する請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記アプリケーション・モジュールを支援するセッション・モニタ・モジュールの中で、前記通信セッションに関連した情報を取得するステップをさらに備え、前記アプリケーション・モジュールが、転送判定を行う際に使用するための前記セッション情報の少なくとも一部を受信する請求項7に記載の方法。
【請求項10】
1つまたは複数の支援モジュールの中で、前記コンテキスト・モニタ・モジュールおよび前記アプリケーション・モジュールのうちの少なくとも1つによって使用可能な情報を取得するステップをさらに備える請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−539317(P2009−539317A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−513193(P2009−513193)
【出願日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際出願番号】PCT/US2007/012423
【国際公開番号】WO2007/142866
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(596092698)アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド (965)
【Fターム(参考)】