説明

通信ネットワークにおける回線交換型サービスのための方法および装置

【課題】移動無線通信においてLTE/SAE(Long Term Evolution/System Architecture Evolution)ネットワークに接続するユーザ装置(UE)に回線交換型(CS)サービスへのアクセスを可能にする方法および装置に関する。
【解決手段】UEの現在位置は、LTEネットワーク内かまたはSAEネットワーク内にLTE位置フォーマットで記憶される。LTEフォーマットでのUEの位置を、UEのためにCSフォーマットでの位置情報に変換するためのステップおよび手段と、前記変換された位置情報を用いてUEをCSネットワーク内に登録するためのステップおよび手段と、前記CSネットワークによって提供されるCSサービスへのアクセスを確立するためのステップおよび手段とを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動無線通信における方法および装置に関する。詳細には、本発明は、LTE/SAE(Long Term Evolution/System Architecture Evolution)ネットワークに接続するユーザ装置(UE)が回線交換型(CS)サービスにアクセスできるようにする方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ますます豊富になるサービスや関連するライフスタイルに対する消費者の需要が高まるにつれて、移動通信ネットワークは進化するであろう。移動通信業界は、すでに、ワイヤレスブロードバンドサービスに対する需要の拡大に移動通信ネットワークが応じられるようにするための技術的解決策を定義しようと懸命に働いている。移動通信ネットワークは、驚異的なペースで発展し続けている。未来の移動通信ネットワークは多分、今日の数メガビットの固定接続のサービスを超えるようなサービスをサポートするであろうし、一方では今後10年間は移動通信ネットワーク上のデータトラヒック量が今日のブロードバンド接続のデータトラヒック量を上回るであろう。そのようなネットワークを実現するであろう開発中の無線アクセス技術に、ユニバァーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)のロングタームエボリューション(または略してLTE)という名前が付けられた。
【0003】
LTEは、移動、固定、携帯ワイヤレスブロードバンドアクセスに用いられて、容量の増加、ネットワークの複雑性の減少、展開コストおよび運用コストの削減を目指すオペレータ各社に、多くの利点を提供すると予想される。これによってオペレータ各社は、コスト効率よく、より豊かなサービスを消費者に配信することができるようになり、移動通信データの解決策に対する高まる需要に応えることができるであろう。
【0004】
LTEは、移動通信ネットワークに対する新たな無線接続を定義し、Wi−Fi、WiMAX、そしてDVBおよびDABデジタルブロードキャスティング技術の基礎であって広く用いられている変調技術である直交周波数分割多重(OFDM)を利用するであろう。LTEの目標は、ダウンリンクでは100Mbpsほどの帯域幅の増加を、アップリンクでは最大50Mbpsを示唆している。しかし、この見込まれる帯域幅の増加は、LTEが提供を目指す全体的な向上のほんの一部でしかない。LTEは、データトラヒックについて最適化されており、2G GSMおよび3G UMTSネットワークの場合のように、別個の、回線交換型音声ネットワークの機能を備えていないであろう。
【0005】
LTEは、第三世代パートナシッププロジェクト(3GPP)の中で開発中であり、3G RAN(第三世代無線アクセスネットワーク)の進化に焦点を当てている。3GPPでは、コアネットワークの進化に焦点を当てているSAE(システム・アーキテクチャ・エボリューション)と呼ばれる作業項目も存在する。LTEもSAEもどちらも、パケット限定のシステムを開発することに重点を置いている。LTEおよびSAEは、CSサービスの共存を十分考慮しない状態で仕様が定められている。
【0006】
しかし、一定の事例でCS領域との相互作用が必要となる可能性が浮上してきている。例えば、VoIP(インターネットプロトコルを介した音声通話サービス)を提供できないエリアに進入する端末へのVoIP接続のための移動性を処理する場合などである。一部のさまざまな解決策についての議論の詳細は、非特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】2006年11月に刊行された3GPP技術報告書TR23.882 v1.5.0「3GPP System Architecture Evolution:Report on Technical Options and Conclusions」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、UEがLTEネットワークに接続する一方でCSサービスにアクセスできるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、ユーザ装置(UE)が回線交換型(CS)サービスにアクセスできるようにする方法によって、および、本発明の多様な実施形態による、無線通信システムにおけるノードと、UEと、移動性管理エンティティ(Mobile Managing Entity:MME)と、移動通信交換局とによって達成される。
【0010】
本発明の基本概念は、CSサービスも提供されているエリアの中に位置するLTEネットワーク内のUEが、着信するCS呼を受信することとCS呼を発信することができるようにすることである。本発明による解決策は、LTEの位置表現形式(フォーマット)でのUE位置情報をCSフォーマットに変換して、UEをCSネットワーク内で登録することに関わる。
【0011】
本発明の第1の実施形態は、Long Term Evolution(LTE)ネットワークおよびSystem Architecture Evolution(SAE)ネットワークに接続する一方で、CSネットワークによって提供される回線交換型(CS)サービスにユーザ装置(UE)がアクセスできるようにする方法を提供するものであり、そのSAEネットワークはパケット交換型(PS)コアネットワークの一部である。UEの現在位置は、LTEネットワークまたはSAEネットワークの中にLTE位置フォーマットで記憶される。方法は、以下のステップを含む。
【0012】
−LTEフォーマットでのUEの位置をUEについてのCSフォーマットでの位置情報へ変換する、
−前記変換された位置情報を用いてCSネットワークの中にUEを登録する、
−前記CSネットワークによって提供されるCSサービスへのアクセスを確立する。
【0013】
本発明の別の実施形態は、回線交換型(CS)ネットワークとLong Term Evolution(LTE)ネットワークと、System Architecture Evolution(SAE)ネットワークとを備えた無線通信システムにおけるノードを提供する。ユーザ装置(UE)の現在位置はLTE位置フォーマットで記憶され、この場合、ノードは、LTEフォーマットでのUEの位置をCSフォーマットでの位置情報に変換する処理手段を含む。
【0014】
本発明の別の実施形態は、無線通信システムにおいて使用されるユーザ装置(UE)を提供する。前記UEは、パケット交換型Long Term Evolution(LTE)ネットワークおよびSystem Architecture Evolution(SAE)ネットワークと通信するための手段と、そしてその中で回線交換型(CS)ネットワークと通信するための手段とを含む。前記UEはさらに、CSネットワークに接続するための手段と、着信する回線交換型(CS)呼を受信するための手段とを含む。UEはさらに、前記LTEネットワークとSAEネットワークとを経てCSネットワークから着信する前記CS呼に関するページングリクエスト(呼び出し要求)を受信するための手段と、CSネットワーク内で呼び出し要求に応答するための手段とを含む。
【0015】
さらに本発明の一実施形態は、Long Term Evolution(LTE)ネットワークに接続するSystem Architecture Evolution(SAE)ネットワークにおいて用いられる移動性管理エンティティ(MME)を提供する。MMEは、前記LTEネットワークに接続するユーザ装置(UE)に着信するCS呼に関する呼び出し要求メッセージをCSネットワークから受信するための手段と、呼び出し要求をLTEネットワーク内のUEへ転送するための手段とを含む。
【0016】
さらに、本発明の一実施形態は、移動通信交換局(Mobile Service Switching Center(MSC))と、回線交換型(CS)ネットワーク内で使用される在圏位置レジスタ(Visitor Location Register(VLR))とを提供する。前記MSC/VLRは、ユーザ装置(UE)を制御する移動性管理エンティティ(MME)に関する情報と共にUEを登録するための手段を含み、かつ、そのUEおよびMMEは、少なくともSystem Architecture Evolution(SAE)ネットワークを含むパケット交換領域に位置し、そして前記MSC/VLRは、UEについてのCS呼を受信する場合には、ページ要求を生成してMMEへ送信するための手段も含む。
【0017】
本発明の利点は、本発明が、LTEネットワークに接続するUEにCSサービスを提供することを目的として、CSサービスについての既存のネットワーク、例えばWCDMAまたはGSMネットワークを、使用する可能性を提供することである。従って、LTEが3GPPベースのレガシーネットワークと相互接続することが可能になり、それによってサービスの連続性が可能になる。本発明のもう1つの利点は、CSサービスのユーザに対応するPSタイプのサービスへの円滑な移動、例えば、CS音声の(パケット領域を介して提供される)VoIPへの移動、をオペレータが提供できるようになるであろうということであり、なぜなら、オペレータは、PSタイプのサービスと並行してCSサービスを提供し続けて、(仮にそうであるならば)適切な時間に移動を行うことができるからである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】移動無線通信システムを示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態が実装される通信システムを示す概略ブロック図である。
【図3】本発明による方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【図4】セル、位置登録エリアおよび追跡エリアの、LTEネットワークと2G/3Gシステムのセル・インフラストラクチャ間の照合の一例を示す概略ブロック図である。
【図5】アクセスを可能にするための本発明の第1の実施形態を示すフローチャートである。
【図6】本発明による方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【図7】状態がLTE_Idleである場合の本発明による登録プロセスの異なった実施形態を示すフローチャートである。
【図8】状態がLTE_Idleである場合の本発明による登録プロセスの異なった実施形態を示すフローチャートである。
【図9】状態がLTE_Idleである場合の本発明による登録プロセスの異なった実施形態を示すフローチャートである。
【図10】状態がLTE_Activeである場合の本発明による登録プロセスの異なった実施形態を示すフローチャートである。
【図11】状態がLTE_Activeである場合の本発明による登録プロセスの異なった実施形態を示すフローチャートである。
【図12】状態がLTE_Activeである場合の本発明による登録プロセスの異なった実施形態を示すフローチャートである。
【図13】LTE_Idleにおいて呼を受信するための本発明の異なった実施形態を示すフローチャートである。
【図14】LTE_Activeにおいて呼を受信するための本発明の異なった実施形態を示すフローチャートである。
【図15】呼を開始するための本発明の実施形態を示すフローチャートである。
【図16】本発明によるMSC/VLRを備えた無線通信システムノードを略示するブロック図である。
【図17】本発明による移動性管理エンティティを備えた無線通信システムノードを略示するブロック図である。
【図18】本発明によるユーザ装置を備えた無線通信システムノードを略示するブロック図である。
【図19】本発明によるeNode Bを備えた無線通信システムノードを略示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を理解するには、まず、既知の技術による回線交換型(CS)サービスをサポートする移動無線通信システムのアーキテクチャと機能とを基本的に理解することが有益である。そのような通信システムを図1に略示する。
【0020】
図1に示すシステムは、例えば、GSM(Global Systems for Mobile Communication)システムまたはWCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)システムであってもよい。CSサービスは、CS領域10によって提供される。CS領域10は、加入者が、例えば携帯電話、ノートパソコン、PDS等のようなユーザ装置UEを用いて呼を送受信することができるようにするために相互作用する、複数の異なるタイプのノードを含む。UEは、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)11にアクセスすることができる。RANは、システムが3Gシステムの場合には、複数の無線ネットワーク制御装置(Radio Network Controller:RNC)および無線基地局(Radio Base Station)を備え、システムが2Gシステムの場合には、複数の基地局制御装置(Base Station Controller:BSC)を備える。RNC/BSCノードは、図1では参照番号12で示す。RNC/BSC12は、それぞれ、位置登録エリア(Location Area)LAの中のセル16にサービス提供する複数の無線基地局24を制御する。1つのRNC/BSCは、1つ以上の無線基地局24を制御してもよく、従って、1つ以上のセル16にサービス提供してもよい。RNC/BSCは、それぞれ、CSコアネットワーク26の中の移動通信交換局(MSC)14に接続する。また、コアネットワーク26は、例えばPSTN(Public Switched Telephone Network)28のような、他のネットワークに対するインタフェースを提供するゲートウェイMSC(GSMC)22を含んでいてもよい。
【0021】
また、図1のシステムは、ホーム位置レジスタ(Home Location Register:HLR)18と、在圏位置レジスタ(Visited Location Register:VLR)20とを含む。VLR20は、MSC14と結合されて、MSC/VLRを形成することが多い。また図1には、リモートに位置する、すなわちMSCとは離れた位置にある、VLR20も示す。HLRは、ホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server:HSS)19の一部であってもよい。
【0022】
VLRまたはMSC/VLRは、ユーザがどの位置登録エリア(LA)に位置するかに関して、ユーザ(端末)の現在位置を維持する。MSC/VLRにおけるユーザの登録は、定期的に、また、ユーザが新たなLAに移動した場合にはいつでも、行われる。HLR18は、すべてのアクティブなユーザ、すなわち、システムに接続しているユーザを追跡し、ユーザが登録されているMSC/VLRに関してユーザの現在位置を維持する。呼を発信したり着信する呼を受信したりすることができるようにするためには、ユーザはMSC/VLRに登録されなければならず、MSC/VLRは、HLRによって知られる必要がある。
【0023】
呼が着信すると、GMSC22は、HLR18にユーザの位置を尋ねる。HLRは、どのMSC/VLR、すなわちユーザが登録されているMSC/VLR、に着呼をルーティングしなければならないかを添えて、GMSCに応答する。いったん呼がMSC/VLR14にルーティングされたら、前記MSC/VLR14は、典型的には、ユーザが登録されているLA(VLRに記憶されたLA)において、ページングをユーザに送信するであろう。ユーザは、ユーザに対する呼が完了できるように、ページングに応答する。
【0024】
発信呼がユーザによって開始される。ユーザのUEは、呼を確立するためにMSC/VLRへ呼要求を送信する。呼は、MSC/VLRからずっと着ユーザまで、例えばPSTN(Public Switched Telephone Network)の中のユーザまで、ルーティングされる。発呼では、ユーザが呼の確立より前にMSC/VLRに登録されていることが重要である。なぜなら、MSC/VLRは、登録の間にユーザデータをHLRから検索するからである。このユーザデータは、どのサービスをユーザが用いる可能性があるかまたは用いる可能性がないか、どの補助的サービスがアクティブ/非アクティブか、(許可されている、許可されていない、制限されている等の)発信者番号表示パラメータに関する情報を含んでいるため、MSC/VLRにおける呼処理には欠かせないものである。従って、ユーザは典型的には、すでに自分が登録されているMSC/VLRを介して呼を開始することに限って許可され、すなわち、登録は、発呼と着呼のどちらを成功させるにも不可欠である。
【0025】
本発明の以下の明細書では、「LAのセット(集合)」という表現が用いられるであろう。前記表現は、UEが登録されているLAと、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されているLAのリストとを含むと解釈されるべきである。
【0026】
さらに、本書では「リスト」という表現は、いずれかの電子的なフォーマットでのデータのセットと解釈されるべきである。
【0027】
図2に、本発明が実装されて用いられてもよい通信システムを示す。システムは、CS領域とパケット交換型(PS)領域の両方を含む。CS領域は、少なくとも1つの回線交換型コアネットワーク(CS CN)26を含む。PS領域は、少なくとも1つのパケット交換型コアネットワーク(PS CN)36を含む。PS CNの一部が、SAE(System Architecture Evolution)ネットワーク37である。LTEネットワーク34は、LTE34によって制御されるLTEセルに在圏するUEのためのアクセスネットワークである。LTEは、移動性管理エンティティノード(MME)40に接続してそれと通信する複数のeNode B27を含む。LTEセルの中で、eNode B27は、無線インタフェース23を介して在圏UEとのコンタクトを確立して維持することができるであろう。PS CN36は、複数のノードを含む。図2には、移動性管理エンティティノード(MME)とアクセスゲートウェイノード(Access Gateway Node:AGW)42という2つのノードだけが示されており、それらのノードは相互に通信することができ、ネットワーク内の他のエンティティおよび他のネットワーク内のエンティティとも通信することができる。AGW42は、例えばインターネットのような、他のパケットデータネットワークPDN38をPS CN36に接続する、インタフェースノードである。SAEのMME40は機能的に、サービスGPRSサポートノードSGSNに(ユーザプレーンの処理をせずに)対応し、従って、LTEのeNode B27と通信してそれらを管理するように構成される。
【0028】
PS CNでは、SGSN43は、GPRS/UMTSネットワークにおけるRNC12とコアネットワークの間のゲートウェイである。SGSN43は、UE(移動通信加入者)の代わりにネットワークリソースへのアクセスを仲介して、異なるQoSクラス間のパケットスケジューリングポリシーを実装する。SGSN43は、起動時にGGSN(ゲートウェイGPRSサポートノード)とパケットデータプロトコル(PDP)コンテクストを確立する責任を持つ。前記eNode B27は、WCDMAのRBSに結合された無線ネットワーク制御装置RNCに対応する。
【0029】
上記のように(図1を参照)、UEは、RAN32の無線基地局24のうちの1つを介してCS CN26にアクセスするであろう。各RANは、これも上記のように、MSC/VLR14によって制御され管理される。CS CNのGMSC22は、PSTN28からかまたはPSTN28への回線交換型通話呼を、MSC/VLR14へ交換/ルーティングすることができる。しかし、UEは、正しいMSC/VLRに、すなわちUEが現在在圏している位置登録エリアを制御するMSC/VLRに登録される必要がある。
【0030】
本発明の基本的な考え方は、UEがLTEネットワーク34に接続する一方でCSサービスにアクセスできるようにすることである。これは、オペレータのCSネットワークによってCSサービスが提供されるようなCSサービスにアクセスする手段をUEに提供することによって達成される。また、パケット限定アクセスのLTEネットワークにいる場合であっても、着信CS呼が加入者に届くのを可能にするための手段も提供される。従って、通信の接続が、MME40とMSC/VLR14の間で確立される。従ってMME40は、在圏UEのためにLocation Updateを送信することができる。さらに、在圏UEについての着呼は、MSC/VLR14によって処理されるであろうし、MSC/VLR14は、現在のUEへのPage Requestメッセージを生成して、MME40とeNode B27とを介してUEへ送信する。前記のパスを図2に点線「Page」として示す。例えばページ要求から受信した情報、またはブロードキャストされた情報、または専用チャネル上の情報を使って、UEは、RAN32を介してCS領域へのアクセスを確立するように構成され、GSM/WCDMAセルを制御し、かつ、着呼を処理する正しいMSC/VLRへPage Responseを送信する。前記パスは、点線でPage Response/Call Setupとして示す。また本発明は、発信呼の開始を可能にする。
【0031】
UEがLTE/SAEと2G/3Gとの間で切り替わる場合、AGW42は、同じIPアドレスが切り替えの後で維持されることを保証する。AGWは、IPアドレスを割り当てている。
【0032】
本発明の一実施形態は、ユーザ装置(UE)が、Long Term Evolution(LTE)およびシステムアーキテクチャ進化(SAE)ネットワークに接続する一方でCSネットワークによって提供される回線交換型(CS)サービスにアクセスできるようにする方法に関する。UEの現在位置が、LTEネットワークまたはSAEネットワークの中でLTE位置フォーマットの中に記憶される。
【0033】
前記方法を、図3のフローチャートに示す。
【0034】
方法は、以下のステップを含む。
【0035】
−LTEフォーマットでのUEの位置に関する位置情報を、CSフォーマットでの位置情報に変換すること(ステップ1)、
−前記変換された位置情報を用いてCSネットワーク内にUEを登録すること(ステップ2)、
−前記CSネットワークによって提供されるCSサービスへのアクセスを確立すること(ステップ3)。
【0036】
上記のようにCSネットワーク内にUEを登録することによって、UEは、着信CS呼を受信することと発信CS呼を発信することとを含むCSサービスにアクセスすることができる。本発明の実施形態によると、着呼は、UEが(CSサービスについて)LTEの中でページされる(呼び出される)ことを含むであろうし、そして、呼び出し応答が、ネットワークから提供された情報に導かれてCS領域へ送信されるであろう。さらに、本発明の実施形態によると、発信呼は、UEが登録されていてCS呼を発信しているCS領域にUEが接続することを含むであろう。
【0037】
本発明は、CSサービスをPS領域に移動させることを、LTEおよびSAEの展開とは切り離す。
【0038】
変換ステップであるステップ1では、LTE位置情報は、LTEセルIDか追跡エリアTA IDかのいずれか一方か、あるいは、前記LTEセルIDと前記TA IDの組み合わせである。
【0039】
ここで変換ステップについて図4を参照しながら説明しよう。この図は、2G/3G位置登録エリアLAのインフラストラクチャ50と、2G/3Gセルと、LTE追跡エリアTAと、LTEセルとを示す。
【0040】
地理的エリアは、位置登録エリアLA、LA1、LA2、LA3等でカバーされている。前記LAの各々は、1つのMSC POOLによって制御される。図4にはMSC POOL1およびMSC POOL2という2つのMSC POOLがある。各MSC POOLは、MSCのセットで構成される。例えば、MSC POOL1はMSC1:1、…、MSC1:nを含み、MSC POOL2はMSC2:1、…、MSC2:nを含む。各LAは、2G/3Gセルに分割される。セルの構造は、図1に関連させて示し、論じる。各セルは、無線ネットワーク制御装置RNCまたは基地局BSCによって管理され制御される。使用可能なCS位置情報フォーマットの一例をあげると、セルIDおよび位置登録エリアID LAIである。
【0041】
LTEおよびSAEシステムは、CS位置情報フォーマットとは別のフォーマットを用いる。LTE位置情報フォーマットでは、トラッキングエリア(追跡エリア)ID TAIおよびLTEセルIDが用いられる。図4に示すように、追跡エリアは位置登録エリアを1つだけカバーするとは限らない。従って、LAとTAの間には1対1対応は存在しない。従って、2つのフォーマット間で変換を行うことが必要である。この変換はマッピングプロセスであってもよい。従ってマッピングテーブルが提供されて記憶される。前記マッピングテーブルは、どのTAIがどのセル16またはLAIに対応するかを定義してもよい。
【0042】
図4では、追跡エリアTA2が、2つの異なるMSCまたはMSCプールによってサービス提供される2つの位置登録エリアに渡って伸びることを示す。従って、LAは、LTEセルレベルからマップされる必要がある。
【0043】
MME40は、LTEセルおよび追跡エリアTAのeNode Bを制御して管理する。各TAは、MME42によって処理されて制御される。
【0044】
本発明によれば、変換ステップは、移動性管理エンティティ(MME)ノード、MSC/VLRノードまたはeNode Bノードの中で行われてもよい。以下に、本発明の方法の登録ステップについて、複数の実施形態を参照しながら説明しよう。変換ステップを可能にするためには、ノードの記憶装置の1つの中でマッピングテーブルが利用可能でなければならない。従って、マッピングテーブルの記憶プロセスをすでに行っていることが必要である。そのようなマッピングテーブルは、システムのオペレータによって提供されてもよい。
【0045】
マッピングテーブルは、所望の変換を達成するように設計されていることが望ましい。マッピングテーブルは、1つのエリアを別のエリアにつなぐ、例えばLTEセルIDを位置登録エリアIDにつなぐ、少なくとも2つの列を備える。本明細書では、LTEセルから位置登録エリアへの変換、または追跡エリアから位置登録エリアへの変換、または前記マッピングテーブルの組み合わせが用いられる。しかし、マッピングテーブルは、列の数または変換の方向に関して既述の実施形態に限定されない。例えば、複数の追跡エリアを1つ以上の位置登録エリアにマッピングすることができるということに留意することが重要である。
【0046】
ここで、登録の方法のステップであるステップ2と、アクセスのステップであるステップ3について、本発明の複数の実施形態に関連して説明して論じよう。
【0047】
ここで、図5に関して、アクセスを、または最初のアクセスを可能にする第1の実施形態について述べよう。UEは、位置登録エリア(LA)情報、例えばID、をUEが留まっているLTEセルの中に提供されているブロードキャストチャネルのブロードキャストされた情報から取得する。
【0048】
ステップ110でのデマンドに応じて、ユーザのUEが、Attach(接続)要求を生成してLTEネットワークのeNodeBを介してSAEネットワークにある移動性管理エンティティMMEへ送信するように構成される。前記MMEによってAttach要求が受信されると、ステップ112で許可プロセスを開始して実行するように構成される。前記許可プロセスは、標準プロセスであり、従って、当業者には既知であるとみなされる。許可プロセスが終了してUEが受け入れられると、ステップ114でMMEにおけるLTE登録プロセスが開始され、そこでMMEは、ホーム加入者サーバ(HSS)に登録する。ホーム加入者サーバは、呼/セッションを処理する通信システムエンティティをサポートするマスターユーザデータベースである。ユーザプロファイルを有しており、ユーザおよびホーム位置レジスタ(HLR)の認証および許可を行う。
【0049】
MSC/VLRにおいてUEを適切に登録できるようにすることを目的として、UEについてのLTE位置情報を、移動通信交換局および在圏位置レジスタMSC/VLRのための使用可能なフォーマットであるCSフォーマット位置情報に変換するために、変換ステップであるステップ116が行われる。変換ステップは、前記の注目セルのeNode BとMMEのうちいずれか一方で行われてもよい。
【0050】
変換手順のステップが終了すると、CSネットワークへの登録手順が開始される。Location Update Requestがステップ118でSAEの中のMMEからMSC/VLRへ送信される。前記要求メッセージは、複数の情報パラメータ、例えば国際移動電話加入者ID(International Mobile Subscriber Identity)IMSI、LAI、旧LAI,「Attach ind」等を含む。MSC/VLRは、UEを登録して、ステップ120で、少なくともSuitable LA(適切な位置登録エリア)と呼ばれるパラメータを含むLocation Update Acceptメッセージを使ってMMEに応答する。Suitable LAは、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されるLAのリストである。パラメータは、MMEの中に記憶され、CSネットワークへの登録手順は終了する。
【0051】
登録手順の後、MMEは、UEがLTEを介して接続しているeNode B局を介して、ステップ122でSAEベアラ確立プロセスを実行するように構成される。SAEベアラは、GSM/WCDMAにおけるPDPコンテクストに相当する用語である。確立が終了すると、MMEは、ステップ124でAttach AcceptメッセージをUEへ送信する。前記メッセージは、例えばTMSI、LAI、Suitable LA等の、複数のパラメータを含む。UEは、ステップ126で、Attach ConfirmメッセージをMMEへ送信することによって応答する。CSネットワークによって提供される回線交換型(CS)サービスにユーザ装置(UE)がアクセスできるようにするプロセスは終了し、そして、UEは、2G/3G標準を用いて回線交換型領域上で提供されるいずれかのCSサービス、例えば音声呼を開始することや音声呼を受信することを開始することが可能になる。
【0052】
信号フローチャートで示すように、他の情報転送が任意でプロセスに含まれてもよい。例えば、TMSI Reallocation Completeメッセージ(点線矢印で示す)が、MMEからMSC/VLRへ送信されてもよい。ここで図6に関して、アクセスを、または最初のアクセスを可能にする第2の実施形態について述べよう。図6のプロセスは、図5に述べた登録プロセスにおけるプロセスのステップに関して同様である。前記共通のステップ(同じ参照番号)については、再度記述はしない。従って、図5におけるプロセスの記述と同様のステップおよびプロセスに関して、参照が行われる。
【0053】
2つのプロセス間の相違点は、変換ステップが実行される場所、すなわちノードである。本発明の第1の実施形態では、図5を参照すると、変換ステップ116は、MMEで実行される。第2の実施形態では、前記変換ステップは、ここではステップ119と表示するが、MSC/VLRで行われる。従って、Location Update Requestメッセージ、すなわちステップ118は、位置/場所情報の変換ステップ、すなわちステップ119が実行される前に、必要な情報と共にMMEからMSC/VLRへ送信される。図5に示す実施形態と比べると、図6による実施形態では、前記必要な情報は、CSフォーマットへのマッピングがステップ119においてMSC/VLRの中で行われることから、LTEフォーマットでのUE位置情報を含む。
【0054】
また本発明は、UEの移動性に起因する登録方法に関する。例えば、UEが1つのセルから別のセルへ移動する場合、レジスタのUpdateプロセスが開始される。
【0055】
本発明による登録プロセスのさまざまな実施形態について、図7乃至12を参照しながら述べよう。登録プロセスは、UEの移動性に起因して実行されるであろう。図7乃至9に示す例示する別形において、LTEネットワークは、LTE_Idleの状態であろうが、LTEネットワークは、図10乃至12によって記述した実施形態ではLTE_Activeの状態である。さらに、LTE_Activeでは、UEとLTEネットワーク間の接続が確立される。
【0056】
図7では、移動性プロセスに起因する本発明の登録の第1の実施形態を、信号フローチャート図として示す。位置情報は、eNode Bブロードキャストチャネルから読み取られる。第1のステップ140では、UEは、結合TA/LA Update Requestメッセージかまたは複数のパラメータ、例えばS−TMSI(SAE TMSI)、旧LAI、を備えたLA Update Requestメッセージかいずれか一方を、SAEネットワークのMMEへ送信することによってTA/LA Updateを開始するように構成される。従って、UEによってアクセスされたセルのLAIが、LTEネットワークによって、結合TA/LA Update RequestメッセージかまたはLA Update Requestメッセージをトランスポートするのに用いられるメッセージの中で、SAEに提供される。
【0057】
MSC/VLRにおいてUEを適切に登録できるように、変換ステップ143は、UEについてのLTE位置情報フォーマットを、移動通信交換局および在圏位置レジスタMSC/VLRのための使用可能なフォーマットであるCS位置情報フォーマットへ変換することが必要である。変換ステップ143は、eNode B(選択肢1)とMME(選択肢2)のうちいずれか一方において行われてもよい。
【0058】
MMEにおけるLTE登録プロセスがステップ144で開始され、加入者情報が、HLRを備えたシステムであるホーム加入者システム(HSS)から入手される。
【0059】
CSネットワークへの登録手順が開始される。Location Update Requestがステップ146でSAEの中のMMEからMSC/VLRへ送信される。前記要求メッセージは、複数の情報パラメータ、例えば国際移動電話加入者ID IMSI、LAI、旧LAI、「Attach ind」等を含む。
【0060】
登録プロセスステップにおいて、MSC/VLRは、UEを登録し、ステップ148で、Suitable LA(適切な位置登録エリア)と呼ばれる少なくとも1つのパラメータを含むLocation Update Acceptメッセージを使ってMMEに応答する。Suitable LAは、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されるLAのリストである。パラメータは、MMEの中に記憶され、CSネットワークへの登録手順は終了する。
【0061】
登録手順の後、MMEは、結合TA/LA Update AckメッセージまたはLA Update Ackメッセージ(どちらのメッセージかはステップ140の中で送信されるRequestメッセージに依存する)をステップ150でUEへ送信するように構成される。前記メッセージは、複数のパラメータ、例えば、S−TMSI、LAI、Suitable LA等を含んでもよい。
【0062】
これで、UEは、例えば2G/3G標準を用いて回線交換型領域上で音声呼を開始することや音声呼を受信することのような、提供されたCSサービスであればいかなるサービスでも開始することができる。
【0063】
信号フローチャートに示すように、その他の情報が任意でプロセスに含まれてもよい。例えば、TMSI Reallocation Completeメッセージ(点線の矢印で示す)が、ステップ152でUEからMMEへと、およびステップ154でMMEからMSC/VLRへと送信されてもよい。
【0064】
定期的LA Updateは、定期的TA Update(LTEとCSの間のタイマ調整)の一部としてかまたはLA Updateとしてかまたは、MMEによって自律的に行われることができる。定期的LA Updateについては、本書の特別セクションにおいて詳細に記述しよう。
【0065】
ここで本発明の登録プロセスの別の実施形態について、図8を参照しながら述べよう。図8のプロセスは、図7に述べた登録プロセスにおけるプロセスのステップに関して部分的に同様である。前記共通の同様のステップについては、重ねて説明することはないであろう。従って、同様のステップおよびプロセスに関しては、図7におけるプロセスの記述を参照する。主な相違点は、MMEが位置情報を知っており、位置情報はブロードキャストから読み取られるのではないという点である。
【0066】
第1のステップ142では、UEは、S−TMSIパラメータを含むTA Requestメッセージを送信することによってTA Updateを開始するように構成される。
【0067】
MMEにおいて登録プロセス144が開始され、加入者情報がホーム加入者サーバ(HSS)から取得される。
【0068】
MMEは、追跡エリアID TAIを知っているが、UEを適切にMSC/VLRに登録するには、正しいLAおよびMSC/VLRを決定することを目的としてLTE位置情報フォーマットをCS位置情報フォーマットに変換するため、変換ステップ145が必要である。
【0069】
登録プロセスにおいて、MMEは、ステップ146でLocation RequestメッセージをMSC/VLRへ送信することによってUEを登録する。MSC/VLRは、ステップ148で、Suitable LA(適切な位置登録エリア)と呼ばれる少なくとも1つのパラメータを含むLocation Update Acceptメッセージを使ってMMEに応答する。Suitable LAは、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されるLAのリストである。パラメータは、MMEの中に記憶され、CSネットワークへの登録手順は終了する。
【0070】
登録手順の後、MMEは、ステップ150で、TA Update AckメッセージをUEへ送信する。前記メッセージは、複数のパラメータ、例えば、S−TMSI、LAI、Suitable LA等を含んでもよい。
【0071】
定期的LA Updateは、定期的TA Update(LTEとCSの間のタイマ調整)の一部としてかまたはLA Updateとしてかまたは、MMEによって自律的に行われることができる。
【0072】
LTEがLTE_Idle状態である場合の本発明の登録プロセスのさらに別の実施形態について、図9を参照しながら述べよう。図9のプロセスは、図8に述べた登録プロセスにおけるプロセスのステップに関して部分的に同様である。従って、同様のステップ(同一の参照番号)およびプロセスに関しては、図8におけるプロセスの記述を参照する。
【0073】
2つのプロセス間の相違点は、変換ステップがどこで、すなわちどのノードで行われるかである。図8を参照する本発明の方法の第2の実施形態では、変換ステップはMMEで実行される。第3の実施形態では、前記変換ステップ(ステップ147)は、MSC/VLRで行われる。従って、Location Update Requestメッセージは、ステップ146で、位置/場所情報の変換ステップ、すなわちステップ147が実行される前に、必要な情報と共にMMEからMSC/VLRへ送信される。
【0074】
LTE_Idle状態にある(図9の)第3の実施形態においてさえ、定期的LA Updateは、定期的TA Update、すなわち、LTEとCSの間のタイマ調整、の一部としてかまたはLA Updateとしてかまたは、MMEによって自律的に行われることができる。
【0075】
以下で、登録が移動性に起因する場合のCSアクセスについての登録プロセスの3つの異なる実施形態について、図10乃至12を参照しながら述べよう。3つの例すべてに共通なのは、LTEがLTE_Activeであることであり、プロセスは、UEに対するすでに確立した専用チャネルをLTEネットワーク内で使用することができる。
【0076】
ここでLTE_Active状態が存在する第1の実施形態について、図10を参照しながら述べよう。UEがeNode Bによって制御される1つのエリアから切り替わって、LTEにおいて別のeNode Bによって制御されるエリアに進入する場合、第2のeNode Bは、ステップ160でLAIおよび定期的LA Update Timerを送信することによって現行のCS CN情報を使ってUEをアップデート(更新)する。また、LAI CS CN情報は、ブロードキャストに含まれており、従って、ブロードキャストチャネルから読み取られてもよい。プロセスの第1のステップであるステップ162において、UEは、LA Update要求を送信する。定期的LA Updateタイマが、いつUEがLA UpdateメッセージRequestメッセージを、LTEを介してMMEに送信しなければならないかを示す。アクセスされたセルのLAIは、結合TA/LA Update RequestメッセージまたはLA Update RequestメッセージをSAEの中のMMEにトランスポートするのに用いられるメッセージの中で、LTEによってSAEに提供される。
【0077】
MSC/VLRにおいてUEを適切に登録できるように、MSC/VLRのための使用可能なフォーマットであるCS位置情報フォーマットにLTE位置情報フォーマットを変換するために、変換ステップ163が必要である。変換ステップは、eNode BまたはMMEノードで行われてもよい。マッピングの変換は、セルレベルで、すなわちLTEセルからLAまで必要である。変換ステップ143は、eNode B(選択肢1)とMME(選択肢2)のうちいずれか一方において行われてもよい。
【0078】
変換手順が終了すると、CSネットワークへの登録手順が開始される。Location Update Requestがステップ164でSAEの中のMMEからMSC/VLRへ送信される。前記要求メッセージは、複数の情報パラメータ、例えば国際移動電話加入者ID IMSI、LAI、旧LAI、「Attach ind」等を含む。MSC/VLRは、UEを登録し、ステップ166で、Suitable LA(適切な位置登録エリア)と呼ばれる少なくとも1つのパラメータを含むLocation Update Acceptメッセージを使ってMMEに応答する。Suitable LAは、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されるLAのリストである。パラメータは、MMEの中に記憶され、登録手順は終了する。
【0079】
次のステップ168において、MMEは、LA Update AckメッセージをUEへ送信するように構成される。前記メッセージは少なくとも、UEによって読み取られて記憶されることになるパラメータであるSuitable LAを含む。
【0080】
信号フローチャートに示すように、その他の情報が任意でプロセスに含まれてもよい。例えば、TMSI Reallocation Completeメッセージ(点線の矢印で示す)が、ステップ170でUEからMMEへと、およびステップ172でMMEからMSC/VLRへと送信されてもよい。
【0081】
定期的LA Updateは、登録と同じやり方で−定期的LA Update TimerがCS CN Infoによって提供される−行われることもできるし、MMEによって自律的にかまたは登録の一部として行われることもできる。
【0082】
ここで移動性に起因する本発明の登録プロセスの別の実施形態について、図11を参照しながら提示しよう。
【0083】
UEが1つの追跡エリアから別のTAに切り替わり、そしてLTEの中のeNode Bによって制御される前記「新規」TAの中のエリアに進入する場合、eNode Bは、ステップ161でPosition UpdateメッセージをMMEへ送信する。「Position Update」を送信することは、暗示的か、すなわち移動性のコンテクストから理解されるのか、あるいは明示的か、すなわち位置変更に関する明示的な情報が含まれているのかを問わず、移動性処理に関連するメッセージの一部であってもよい。
【0084】
MMEは、正しいMSC/VLRにおいて適切にUEを登録できるように、変換ステップであるステップ163を開始する。これは、前述したように、記憶されたマッピングテーブルをマッピングすることによって行われてもよい。
【0085】
変換手順ステップが終了すると、CSネットワークへの登録手順が開始される。Location Update Requestがステップ164でSAEの中のMMEからMSC/VLRへ送信される。前記要求メッセージは、複数の情報パラメータ、例えば国際移動電話加入者ID IMSI、LAI、旧LAI、「Attach ind」等を含む。MSC/VLRは、UEを登録し、ステップ166で、Suitable LA(適切な位置登録エリア)と呼ばれる少なくとも1つのパラメータを含むLocation Update Acceptメッセージを使ってMMEに応答する。Suitable LAは、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されるLAのリストである。パラメータは、MMEの中に記憶され、登録手順は終了する。
【0086】
「Suitable LA」がLocation Update Request手順の間に提供された場合には、MMEは、ステップ168で、少なくともパラメータSuitable LAを含むメッセージNew LA Infoを送信するように構成される。
【0087】
信号フローチャートに示すように、その他の情報が任意でプロセスに含まれてもよい。例えば、TMSI Reallocation Completeメッセージ(点線の矢印で示す)が、ステップ170でUEからMMEへと、およびステップ172でMMEからMSC/VLRへと送信されてもよい。
【0088】
ここで、LTEがLTE_Active状態である場合の本発明の登録プロセスの別の実施形態について、図12を参照しながら述べよう。図12のプロセスは、図11に述べた登録プロセスにおけるプロセスのステップに関して、部分的に同様である。前記共通の同様のステップについては、重ねて説明することはないであろう。従って、同様のステップおよびプロセスに関しては、図11におけるプロセスの記述を参照する。
【0089】
2つのプロセス間の相違点は、変換ステップが実行される場所である。第2の実施形態では、変換ステップ165はMSC/VLRで行われる。従って、Location Update Requestメッセージは、位置/場所情報の変換ステップが実行される前に、必要な情報と共にMMEからMSC/VLRへ送信される。
【0090】
以下で、どのシステムノードがLA Updateプロセスに責任を持つように構成されるかによるCSサービスへの登録プロセスについて論じる。2つの選択肢は以下のようである。
【0091】
選択肢1)MME−UEの代わり、
選択肢2)ユーザ装置UE。
【0092】
上記の選択肢はいずれも、UEがLTEセルの中に留まる一方でCSサービスのために接続するであろうということを意味する。
【0093】
1)MMEがLA Updateに責任を持つ場合。
【0094】
1.1 UEが(MSC/)VLRの中でCSのために登録される場合に実施形態を更新する。
【0095】
1.1.a) MMEが、TA UpdateでUEを登録するように構成される。
【0096】
1.1.a.i) 正しいMME、すなわちUEが登録されているエリアを制御するMME、のページングを可能にするため、LAおよび/またはMMEのアドレスがMSC/VLRに記憶される。UE位置情報のLTEフォーマットとCSフォーマット間のマッピングが、MMEで行われ、VLRに正しいLAがもたらされるであろう。マッピングの変換がMMEによって(選択肢1)またはMSC/VLRによって(選択肢2)行われた場合、同じ結果が達成される。
【0097】
1.1.a.ii) LAで発信される呼が前記LAを制御するMSC/VLRによって受信されることを可能にするため、LA IDがUEの中に記憶される。記憶されたLA IDをUpdateするため、MSC/VLRは、MSC/VLRにおける登録への応答として、適切なLAまたはLAのセットを使って応答するように構成される。LAのセットは、UEが登録されているLAと、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されているLAのリストとで構成される。このLAまたはLAのセットは、UEに提供される。LA(LAのセット)は、呼を発信および/または着信させる際にアクセスするための適切なGSM/WCDMAセルを発見するのに用いることができる。プロセスの1つの代替案は、構成されたMMEを使用して、登録に用いられたLAをUEに提供することである。
【0098】
1.1.b) LTE_Active Mobility Positionの更新において、MMEが、UEを登録するように構成される。
【0099】
1.1.b.i) 正しいMME、すなわちUEが登録されているエリアを制御するMME、のページングを可能にするため、LAおよび/またはMMEのアドレスがMSC/VLRに記憶される。UE位置情報のLTEフォーマットとCSフォーマット間のマッピングが、MSC/VLRで行われ、VLRに正しいLAがもたらされるであろう。マッピングの変換がMSC/VLRによって行われた場合、同じ結果が達成される。
【0100】
1.1.b.ii) LAで発信される呼が前記LAを制御するMSC/VLRによって受信されることを可能にするため、LA IDがUEの中に記憶される。記憶されたLA IDをUpdateするため、MSC/VLRは、MSC/VLRにおける登録への応答として、適切なLAまたはLAのセットを使って応答するように構成される。このLAまたはLAのセットは、UEに提供される。LA IDまたはLAのセットは、呼を発信および/または着信させる際にアクセスするための適切なGSM/WCDMAセルを発見するのに用いることができる。LAのセットは、UEが登録されているLAと、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されているLAのリストとで構成される。プロセスの1つの代替案は、構成されたMMEを使用して、登録に用いられたLAをUEに提供することである。
【0101】
1.2 定期的 LA Updateの実施形態
1.2.a MMEが、MSC/VLRから受信したかまたはMMEのメモリから読み取ったかまたは他の手段でMMEに提供された、定期的LA Updateについてのタイマに基づいて、UEを登録するように構成される。
【0102】
1.2.a.i 正しいMME、すなわちUEが登録されているエリアを制御するMME、のページングを可能にするため、LAおよび/またはMMEのアドレスがMSC/VLRに記憶される。UE位置情報のLTEフォーマットとCSフォーマット間のマッピングが、MMEまたはMSC/VLRで行われ、マッピングの結果、VLRに正しいLAがもたらされるであろう。マッピングの変換がMMEまたはMSC/VLRによって行われた場合、同じ結果が達成される。
【0103】
1.2.a.ii) 呼を「正しい」LAの中で発信すること、すなわち「正しい」MSC/VLRによって受信されることを可能にするため、LA IDがUEの中に記憶される。前記LAを制御するMSC/VLRによって受信されることになる呼をLAの中で発信することを可能にするため、LA IDがUEの中に記憶される。記憶されたLA IDをUpdateするため、MSC/VLRは、VLRにおける登録への応答として、適切なLAまたはLAのセットを使って応答するように構成される。このLAまたはLAのセットは、UEに提供される。プロセスの1つの代替案は、構成されたMMEを使用して、登録に用いられたLAをUEに提供することである。さらに、1つのプロセスは、MMEにおいてUE位置情報をLTEフォーマットとCSフォーマットの間でマッピングすることであり、このマッピングの結果、VLRにおける正しいLAがもたらされるであろう。マッピングの変換がMMEまたはMSC/VLRによって行われた場合、同じ結果が達成される。LAのセットは、UEが登録されているLAと、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されているLAのリストとで構成される。LA(LAのセット)は、呼を発信および/または着信させる際にアクセスするための適切なGSM/WCDMAセルを発見するのに用いることができる。
【0104】
UEの中で知られているLTEおよびLAにおいて、ノードであるMME、eNode B、およびUEが、諸ノードが以下のステップを行うようなシステムの中で相互に通信するように構成される一方で、UEがバーチャルなLAの中に登録される場合、
−LTEにおいて登録する場合、MMEは現行のLTEセルおよび/またはTAをLAおよび適切なMSC/VLRへマッピングする。MMEは、UEをMSC/VLRの中に登録する。MSC/VLRにおける登録への応答として、MMEは、1つ以上のLAのセットを提供されるであろう。LAのセットは、UEが登録されているLAと、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されているLAのリストとで構成される。この1つ以上のLAのセットは、UEに提供されるであろう。TA Updateの結果として新たなLAまたは新たなMMEがアクセスされるときにはいつでも、MMEはMSC/VLRの中にUEを再登録する。またMMEは、VLRに対して定期的登録を行うであろう。定期的登録は、定期的TA更新タイマがMSC/VLRによって必要とされる定期的LA Updateタイマと同期するならば、定期的TA Updateによってトリガされてもよいし、あるいはMME自身によってトリガされてもよい。後者は、TA Updateが行われないLTE_Active状態にも適しているし、(定期的TA Updateタイマを定期的LA Updateタイマから 切り離すための)LTE_Idle状態にも適している。MMEは、それがUEをその中に登録したLAかまたはMSC/VLRによって制御されるLAのリストが変更されるときにはいつでも、UEに情報提供するであろう。
【0105】
LTEセルからのおよび/またはTAからLAへのマッピングによって、バーチャルなLAが作成される。
【0106】
2)UEがLA Updateに責任を持つ場合。
2.1 UEがMSC/VLRまたはVLRにおいてCSについて登録される。
【0107】
UEは、LTE_IdleでもLTE_ActiveでもどちらにおいてもLA Updateを生成して送信するように構成される。別の登録手順については以下に論じるので、セクション2.1.aおよび2.1.bを参照されたい。
【0108】
2.1.a) UEが、eNode Bから受信したかまたはLTEにおけるブロードキャストから読み取ったLA情報に基づいて、LTEにおいてLA Updateを送信する。
【0109】
第1のステップでは、LA Updateが、GPRSにおけるGsインタフェースに関してMSC/VLRへルーティングされる。次のステップでは、MSC/VLRが、MSC/VLRでの登録に応じて、適切なLAまたはLAのセットを使って応答する。このLAまたはLAのセットは、UEに提供される。
【0110】
2.1.b) UEが、GSMまたはWCDMAにおけるブロードキャストから読み取ったLAに基づいて、LTEにおいてLA Updateを送信する。
【0111】
第1のステップでは、LA Updateが、GPRSにおけるGsインタフェースに関してMSC/VLRへルーティングされる。次のステップでは、MSC/VLRは、MSC/VLRでの登録に応じて、適切なLAまたはLAのセットを使って応答する。このLAまたはLAのセットは、UEに提供される。LAまたはLAのセットは、呼を発信および/または着信させる際にアクセスするための適切なGSM/WCDMAセルを発見するのに用いることができる。
【0112】
2.2 定期的 LA Update
別の登録手順について以下に論じるので、セクション2.2.aおよび2.2.bを参照されたい。
【0113】
2.2.a) UEが、eNode Bから受信したか、LA Update Responseの中で受信したか、またはLTEにおけるブロードキャストから読み取った定期的LA Updateのためのタイマに基づいて、LTEにおいてLA Updateを送信する。次のステップでは、LA Updateが、GPRSにおけるGsインタフェースに関してMSC/VLRへルーティングされるかまたは、
2.2.b) UEが、GSMまたはWCDMAにおけるブロードキャストから読み取った定期的LA Updateのためのタイマに基づいて、LTEにおいてLA Updateを送信する。次のステップでは、LA Updateは、GPRSにおけるGsインタフェースに関してMSC/VLRへルーティングされる。
【0114】
ここで留意すべきだが、LA Updateは、別個のシグナリングであってもよいし、TA Updateと結合されて、すなわち結合LA/TA Updateであってもよいだろう。
【0115】
UEがLAの中に登録された場合、システム内のUE、MME、MSC/VLRおよびeNode Bの各ノードは、相互に通信し合って、以下のステップを実行するように構成される。
【0116】
−LTEのカバー範囲へ進入する場合、UEは常にLA Updateを行う。この動作は、MMEおよびSGSNが共通ノードとして実装される場合には、除外されてもよいだろう。
【0117】
−LTEにいる間、UEは、LTEにおいてかまたはGSM/WCDMAにおいてブロードキャストチャネルからブロードキャスト情報、特にLA IDをアイドル時間/ギャップの間に読み取る。
【0118】
−LTE Activeでは、UEは、LA情報を、ブロードキャスト情報を読み取ることの一部としてかまたはその代わりとしてネットワークによって提供される専用情報として受信してもよい。
【0119】
−LTEにいる間、UEは、定期的LA Updateを行うだけでなく、UEがその中に登録されているものとは異なるネットワークから、LAが、例えばブロードキャスト情報または専用情報として受信される場合には、LA Updateも行うであろう。
【0120】
LTEにおけるLA Updateは、UEによって開始されるが、結果として、少なくともUEが新たなMMEにアクセスする場合には、MMEがUEをMSC/VLRに登録することになるであろう。これによって、MSC/VLRは、適切なMMEからUEのページングを要求することができるようになるであろう。LA Updateへの応答として、UEは、1つ以上のLAのセットを与えられるであろう。LAのセットは、UEが登録されているLAと、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されているLAのリストとで構成される。
【0121】
eNode Bは、トリガ/トリガ信号を受信するように構成され、そして、前記トリガへの応答として、LA情報を個別のUEへ送信するように構成される。
【0122】
LTE_Idleでは、TA Updateを受信する場合、eNode Bは、関連するLA情報、例えばTA Update応答の一部としてのLA IDを送信するように構成される。あるいは、eNode Bは、関連するLA情報を専用メッセージとして送信するように構成される。
【0123】
またLTE_Activeでは、eNode Bは、トリガ/トリガ信号を受信するように構成され、そして、前記トリガへの応答として、LA情報を個別のUEへ送信するように構成される。
【0124】
1つのそのようなトリガは、Configurationであり、すなわち、現行のセルのLA情報がそれ以前にUEへ送信されたものと異なる場合にはすぐに、LA情報がUEへ送信される。LA情報がそれ以前にまったく送信されていない場合、UEがLTE_Active状態になるとすぐに、LA情報が送信される。
【0125】
もう1つのトリガは、UE測定レポートが受信されることである。さらに1つのトリガは、eNode Bの新たな測定結果が提供される場合である。
【0126】
eNode Bは、UEへ送信される別のメッセージと結合されるかまたは専用のメッセージとして、関連するLA情報を送信するように構成される。これ以降、呼が着信できるようにする方法と呼を発信できるようにする方法について、それぞれ述べよう。

呼を受信する方法、すなわち、呼を着信させる方法
図13を参照しながら、LTE_Idle状態で呼を受信するための本発明のさまざまな実施形態について述べよう。
【0127】
MSC/VLRが、前記MSCによって制御されるセルの中に留まっているUEに配信されることになる呼を受信すると、MSCは、UEが登録されているLAをVLRに尋ねる。UEが、MSC/VLRの中のMMEによって制御されるように登録される場合、MSC/VLRは、ページ要求メッセージを生成して、前記メッセージを指示されたMMEへステップ180で送信する。Page Requestメッセージは、UE IDについての情報、例えば、IMSIコード、そして、Suitable LA(適切なLA)についての情報、すなわちUEが呼び出し要求に応答して送信すべきLAおよび/またはLAのセットを含む。LAのセットは、UEが登録されているLAと、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されているLAのリストとで構成される。
【0128】
MMEは、ページングを受信し、そして、LTE_Idleにおいて、UEが登録されているTA(Tracking Area)についての情報を備え、かつ、Suitable LA情報を提供する、Paging Requestメッセージを生成する。ステップ182では、前記Paging Requestが、指示されたTAのすべてのeNode Bに対するPaging Requestとして、MMEによって送信される。また前記Paging Requestは、S−TMSIコードを含んでもよい。
【0129】
ステップ184で、Page Paging Requestメッセージが、TAに属するすべてのeNode Bセルの中のeNode Bによって送信される。Paging Requestは、CS呼のためのページかまたはUEがLTE_Activeに変わることができるようにするページかいずれか一方を含んでもよい。後者の場合、UEがLTE_Activeに変わった場合にCS呼のためのPaging Requestメッセージを専用メッセージとして送信することによって、eNode Bは続ける。また呼び出し要求(CS呼のためにUEをページングする)は、UEが適切なGSM/WCDMAセルをより速く選択するのに役立つ追加情報を含んでもよい。情報は、MMEへ送信されるページ要求の中でMSC/VLRによってかまたは、eNode Bに対するページ呼び出し要求の中でMMEによってかまたは、UEに対する「Page Paging Request」の中でeNode Bによって提供されてもよい。アクセスをスピードアップすることができる情報の例としては、
GSMでは、周波数、BSIC、および制御チャネル合成、
WCDMAでは、周波数、一次スクランブルコード、PRACH情報、物理RACH(Random Access Channel)の構成、およびアクセス制限である。PRACHは、Physical RACH(Random Access Channel)の構成である。
【0130】
UEがCS呼についてのPaging Requestを認識した場合、UEは、アクセスすべき適切なセルをステップ186で判定する。
【0131】
ステップ186では、UEは、受信したSuitable LA情報(LA)を用いて、適切なGSM/WCDMAセルの部分セットを導出する。LTE_Idle状態では、前記セルの部分セットを生成する方法の複数の選択肢が利用できる。
【0132】
GSM/WCDMAセルの部分セットを導出する方法の第1の実施形態は、UEが、適切なGSMまたはWCDMAセルを見つけるためにLTEにおけるブロードキャストチャネルから読み取られた隣接GSM/WCDMAセルのリストを読み取って使用するように構成されることである。例えばLA Updateの登録時に受信されたかまたはeNode Bを介してMMEからのページングの中に示されたLAおよび/またはLAのセットに属する前記GSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットの中に含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできるGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。
【0133】
適切なGSM/WCDMAセルの部分セットを導出する第2の方法は、eNode Bが関連の隣接GSM/WCDMAセルのリストを専用シグナリングによって提供する場合に可能である。例えばLA Updateの登録時に受信されたかまたはeNode Bを介してMMEからのページングの中に示されたLAおよび/またはLAのセットに属する前記GSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットの中に含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできるGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。典型的にはeNode Bからの専用シグナリングはLTE_Active状態で用いられるであろうが、LTE_Idle状態で適用されてもよいだろう。
【0134】
さらに、GSM/WCDMAセルの部分セットを導出する第3の方法は、UEがアイドル時間を使用するように、構成されることであり、そのアイドル時間は、特定のGSM/WCDMAセルがどのLAに属しているかに関する情報を得るためにGSMおよび/またはWCDMAネットワークからのシステム情報を読み取るためLTE_Idle状態のDRX機能によって作成される。この情報は、関連の隣接GSMおよび/またはWCDMAセルのリストを作成するのに用いられ、このリストは、UEがページングに応答することが可能な場所を示す。例えばLA Updateの登録時に受信されたかまたはeNode Bを介してMMEからのページングの中に示されたLAおよび/またはLAのセットに属する前記GSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットの中に含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできる適切なGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。
【0135】
UEは、LTEシステムから受信した隣接セル情報を使って、どのセルからシステム情報を読み取るべきかを決定するように構成される。
【0136】
ここで、LTE_Idle状態において呼を受信する方法の別の実施形態について述べよう。MSC/VLRは、UEがそこからページ要求に応答しなければならない場所を示すLAまたはLAのセットをまったく提供しない。図13のステップ180でMSC/VLRから送信される呼び出し要求は、従って、前記LA情報を含まないであろう。
【0137】
この場合、ステップ186でUEは、アクセスすべきGSM/WCDMAセルの部分セットを導出するため、それが登録されたLA、および/または、例えばLA Updateの登録時に受信されたMSC/VLRによって制御されるLAのリストを使用するように構成される。
【0138】
GSM/WCDMAセルの部分セットを導出するための前記の方法の第1の選択肢は、適用可能である。UEは、LTEの中のブロードキャストチャネルから読み取った隣接GSM/WCDMAセルのリストを使って適切なGSMセルまたはWCDMAセルを発見する。eNode Bを経由したMMEからのページングの中に示されたかまたは、登録の際に受信したLAおよび/またはLAのセットに属する前記GSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットに含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできるGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。
【0139】
さらに、GSM/WCDMAセルの部分セットを導出する上記の方法は、UEがアイドル時間を用いるということであり、アイドル時間は、そのアイドル時間は、特定のGSM/WCDMAセルがどのLAに属しているかに関する情報を得るためにGSMおよび/またはWCDMAネットワークからのシステム情報を読み取るためLTE_Idle状態のDRX機能によって作成される。DRXとは、「Discontinuous Reception(不連続受信)」を意味し、そしてUEは、それが留まっているセルの中でページングについてリッスンするであろう。LTE_Idle状態では、DRX周期は事前に設定される。この情報を用いて、UEがそこからページングに応答すべき関連の隣接するGSM/WCDMAセルのリストが作成される。eNode Bを経由したMMEからのページングの中に示されたかまたは、登録の際に受信したLAおよび/またはLAのセットに属する前記GSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットに含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできるGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。
【0140】
さらに、GSM/WCDMAセルを導出する1つの方法は、LA Updateプロセスの一部として配信された適切なGSMセルまたはWCDMAセルのリストを用いることである。UEは、前記リストをそのメモリの1つの中に受信して記憶するように構成される。
【0141】
前記情報は、ページ要求への応答を送信する目的で適切なGSM/WCDMAセルにアクセスするのに用いられる。
【0142】
上記によって導出されたいずれの隣接セルにもUEが到達できない場合、UEは、ページ要求をUEが受信したならば、UEがそのようなページ要求を受信したのと同じLAまたはLAのセットの中でいずれかのGSM/WCDMAセルへのアクセスを試行するように構成される。あるいは、UEは、UEが登録されているLAまたはLAのセットの中の、あるいは、MSC/VLRによって制御されるLAのリストの中にリストされたLAの中の、いずれかのGSM/WCDMAセルへのアクセスを試行するように構成される。
【0143】
上記によって導出されたいずれのセルにもUEが到達できない場合、UEは、ページ要求に応答するためにステップ188で、いずれかのGSM/WCDMAセルへのアクセスを試行するように構成される。
【0144】
上記の複数のパラグラフにおいて、アクセスすべき適切なGSM/WCDMAセルを判定するために述べた方法は、UEがアクセスを試行するであろうセルのリストを作成するのにも一緒に用いることができる。そのように上記で述べたとはいえ、UEは、上記の動作を連続して行う必要はない。また、並列処理をさらに適用することもできる。
【0145】
ステップ188では、ステップ186からの適切なセルについて導出された情報が、ページ要求への応答を送信するためGSM/WCDMAセルにアクセスするのに用いられる。
【0146】
UEは、ステップ190でPage Responseメッセージを2G/3G RANを介してMSC/VLRへ送信するように構成される。着呼を接続するための標準の手順200がステップ200で続くが、前記手順は、当業者には既知であると考えられるので、従ってこの手順については述べないことにしよう。
【0147】
ページ要求に応答するためGSM/WCDMAにアクセスする場合、UEは、以下のa)乃至d)のいずれかの方法でそれを行うことができる。
【0148】
a)パケット交換型(PS)接続をPS領域と確立して、いずれかのアクティブなPS接続を保存し、次いで回線交換型(CS)領域へ向かってページ要求に応答して、領域セルの再選択を行うことによって、または、
b)(CS領域へ向かって)ページ要求に応答し、次いで、PS接続をPS領域と確立して、いずれかのアクティブなPS接続を保存することによって、または、
c)CS領域へ向かってページ要求に応答し、そして、PS接続をPS領域と確立して、いずれかのアクティブなPS接続を並行して保存することによって、または、
d)(CS領域へ向かって)ページ要求に応答することによって。
【0149】
図14を参照しながら、LTE_Active状態で呼を受信する方法のさまざまな実施形態について述べよう。LTE_Active状態では、LTEネットワーク内でのUEとの接続はすでに確立されている。LTE_Idle状態では、そのような接続は確立されていない。
【0150】
進行中のPSセッションは、RA UpdateとGSM/WCDMAにおけるService Requestを、以下のいずれかのタイミングで行うことによって維持されてもよい。
【0151】
a)Page Responseを送信する前に、
b)呼の確立と同時に、
c)呼の確立の後で。
【0152】
例えば呼の確立の前か、同時か、後で、移動性管理の理由で、RA Updateが行われる必要がある。
【0153】
MSC/VLRが、前記MSCによって制御されるセルの中に留まっているUEに配信されることになる呼を受信すると、MSCは、UEが登録されているLAをVLRに尋ねる。UEが、VLRの中のあるMMEによって制御されるとして登録される場合、MSCは、ページ要求メッセージを生成して、そのように示されたMMEへ前記メッセージをステップ180で送信する。Page Requestメッセージは、UE ID、例えば、IMSIコード、そして、Suitable LA(適切なLA)についての情報、すなわちUEが呼び出し要求に応答して送信すべきLAおよび/またはLAのセットを含む。LAのセットは、UEが登録されているLAと、および/または、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されているLAのリストとで構成される。
【0154】
MMEは、ページ要求を受信し、そして、LTE_Activeにおいて、Suitable LA(Location Area)についての情報を含むCircuit Switched(CS)Paging Requestメッセージを生成する。ステップ182では、前記CS Paging Requestが、MMEによって、専用メッセージとして、UEが接続しているeNode Bへ送信される。CS Paging Requestが、S1接続を用いてeNode Bへ送信される。eNode Bは、CS Paging Requestを受信し、Suitable LA(Location Area)についての情報を含み、かつ、UEへ送信されることになる、CS Paging Requestメッセージを生成する。前記CS Paging Requestは、UEへ送信される専用ページングメッセージ、すなわち、UEとの接続を用いて送信されるメッセージである。
【0155】
一実施形態では、送信されるページングメッセージは、ページ応答が正しいMSC/VLRへルーティングされるにはどのLAまたはLAのセットの中でUEがページ要求に応答しなければならないかを示す。別の実施形態では、送信されるページングメッセージは、どのLAまたはLAのセットの中でUEがページングに応答しなければならないかを示さない。この実施形態では、代わりにUEは、例えばLA Updateのような登録の間にUEが受信したLAまたはLAのセットを用いる。LAのセットは、UEが登録されているLAと、UEが登録されているMSC/VLRによって制御されるLAのリストとで構成される。
【0156】
また呼び出し要求は、UEが適切なGSM/WCDMAセルをより速く選択するのに役立つ追加情報を含んでもよい。情報は、MMEへ送信されるページ要求の中でMSC/VLRによってかまたは、eNode Bに対するページ要求の中でMMEによってかまたは、UEに対する「Page Request」の中でeNode Bによって提供されてもよい。アクセスをスピードアップする可能性がある情報の例としては、
GSMでは、周波数、BSIC、および制御チャネル合成、
WCDMAでは、周波数、一次スクランブルコード、PRACH情報、物理RACH(Random Access Channel)の構成、およびアクセス制限である。PRACHは、Physical RACH(Random Access Channel)の構成である。
【0157】
ステップ184では、CS Page Requestメッセージが、UEのeNode Bによって送信される。メッセージはRRC(Radio Resource Control)接続を用いて送信される。
【0158】
UEがPaging Requestを受信した場合、UEは、アクセスすべき適切なセルをステップ186で判定する。
【0159】
ステップ186では、UEは、受信したLA情報(LA)を用いて、適切なGSM/WCDMAセルの部分セットを導出する。LTE_Idle状態では、前記セルの部分セットを生成する方法の複数の選択肢が利用でき、それらについてこれから述べよう。
【0160】
LTE_Active状態でGSM/WCDMAセルの部分セットを導出する第1の方法は、eNode Bが関連の隣接GSMおよび/またはWCDMAセルのリストを提供する場合に可能である。例えばLA Updateの登録時に受信されたかまたはeNode Bを介してMMEからのページングの中に示されたLAおよび/またはLAのセットに属する前記隣接GSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットの中に含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできるGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。
【0161】
GSM/WCDMAセルの部分セットを導出する第2の方法は、eNode Bが関連の隣接GSMおよび/またはWCDMAセルのリストをブロードキャストチャネルの中で提供する場合に可能である。例えばLA Updateの登録時に受信されたかまたはeNode Bを介してMMEからのページングの中に示されたLAおよび/またはLAのセットに属する前記隣接GSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットの中に含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできるGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。
【0162】
さらに、GSM/WCDMAセルの部分セットを導出する第3の方法は、UEがスケジュール化されたタイムギャップを使用するように構成されることであり、そのタイムギャップは、特定のGSM/WCDMAセルがどのLAに属しているかに関する情報を得るためにGSMおよび/またはWCDMAネットワークからのシステム情報を読み取るためeNode Bによって作成される。また、この情報は、RRC(Radio Resource Control)測定手順の一部として受信される隣接セル情報から入手することも可能である。この情報は、UEがそこからページングに応答しなければならない、関連の隣接GSMおよび/またはWCDMAセルのリストを作成するのに用いられる。例えばLA Updateの登録時に受信されたかまたはeNode Bを介してMMEからのページングの中に示されたLAおよび/またはLAのセットに属する隣接GSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットの中に含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできるGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。
【0163】
上記によって導出されたいずれの隣接セルにもUEが到達できない場合、UEは、ページ要求をUEが受信したならば、UEがそのようなページ要求を受信したのと同じLAまたはLAのセットの中でいずれかのGSM/WCDMAセルへのアクセスを試行するように構成される。あるいは、UEは、UEが登録されているLAまたはLAのセットの中の、あるいは、MSC/VLRによって制御されるLAのリストの中にリストされたLAの中の、いずれかのGSM/WCDMAセルへのアクセスを試行するように構成される。
【0164】
上記によって導出されたいずれのセルにもUEが到達できない場合、UEは、ページ要求に応答するためにステップ188で、いずれかのGSM/WCDMAセルへのアクセスを試行するように構成される。
【0165】
上記の複数のパラグラフにおいて、アクセスすべき適切なGSM/WCDMAセルを判定するために述べた方法は、UEがアクセスを試行するであろうセルのリストを作成するのにも一緒に用いることができる。そのように上記で述べたとはいえ、UEは、上記の動作を連続して行う必要はない。また、並列処理をさらに適用することもできる。
【0166】
ステップ188では、ステップ186からの適切なセルについて導出された情報が、ページ要求への応答を送信するためGSM/WCDMAセルにアクセスするのに用いられる。
【0167】
UEは、ステップ190でPage Responseメッセージを2G/3G RANを介してMSC/VLRへ送信するように構成される。着呼を接続するための標準の手順200がステップ200で続くが、前記手順は、本発明の対象ではない。
【0168】
ページ要求に応答するためGSM/WCDMAにアクセスする場合、UEは、以下のa)、b)、c)、d)のいずれかの方法でそれを行うことができる。
【0169】
a)パケット交換型(PS)接続をPS領域と確立して、いずれかのアクティブなPS接続を保存し、次いでCS領域へ向かってページ要求に応答して、セルの再選択を行うことによって、または、
b)(CS領域へ向かって)ページ要求に応答し、次いで、PS接続をPS領域と確立して、いずれかのアクティブなPS接続を保存することによって、または、
c)(CS領域へ向かって)ページ要求に応答し、そして、PS接続をPS領域と確立して、いずれかのアクティブなPS接続を並行して保存することによって、または、
d)CS領域へ向かってページ要求に応答することによって。
【0170】
呼を発信する方法
ここで図15を参照しながら、呼を開始することに関する本発明の実施形態について述べよう。前記実施形態は、呼を開始する場合にCS領域に登録することを対象とする。状態は、LTE_ActiveでもLTE_Idleでもどちらでもよい。
【0171】
ユーザが呼を開始する時、UEは、CS領域に接続していない間に、ステップ192で適切なセルを判定するように構成される。この目的で、UEは、どのGSM/CDMAセルにアクセスするかに関する情報を受信する必要がある。GSM/CDMAネットワークの中でアクセスすべき適切なセルを判定する手順の代替的実施形態を、本発明によって提供する。
【0172】
前記方法の第1の実施形態では、UEは、LAアップデート(LA更新)の一部として受信したSuitable LAを読み取るように構成される。Suitable LAに含まれるLAに属するGSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットに含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできるGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。
【0173】
前記方法の第2の実施形態では、UEは、セルを制御するネットワークから提供されたブロードキャストチャネルによって提供されたか、または、ネットワークから専用シグナリングとして提供された、隣接GSM/WCDMAセルのリストを読み取って使用するように構成される。UEが登録されているLAに属するブロードキャストチャネルの中に、および/またはMSC/VLRによって制御されるLAのリストの中にリストされる前記GSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットの中に含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできるGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。
【0174】
さらに、適切なGSM/WCDMAセルの部分セットを導出する第3の方法は、UEがスケジュール化されたタイムギャップを使用するように構成されることであり、そのタイムギャップは、特定のGSM/WCDMAセルがどのLAに属しているかに関する情報を得るためにGSMおよび/またはWCDMAネットワークからのシステム情報を読み取るためeNode Bによって作成される。また、この情報は、RRC(Radio Resource Control)測定手順の一部として受信される隣接セル情報から入手することも可能である。この情報は、UEがそこからページングに応答しなければならない、関連の隣接GSMおよび/またはWCDMAセルのリストを作成するのに用いられる。例えばLA Updateの登録時に受信されたかまたはeNode Bを介してMMEからのページングの中に示されたLAおよび/またはLAのセットに属する前記GSM/WCDMAセルは、適切なGSM/WCDMAセルのセットの中に含まれる。UEは、前記適切なGSM/WCDMAセルのセットを用いて、自分がアクセスできるGSMセルまたはWCDMAセルを見つける。
【0175】
呼を発信する際、UEは、LTEの中のブロードキャストにおいて受信されたかまたは、eNode Bからの専用シグナリングによってかまたは、アイドルタイム/ギャップの間にGSMおよび/またはWCDMAからのシステム情報を読み取ることによって作成されたUEが受信できるセルのリストから、隣接セルからGSM/WCDMAセルの部分セットを導出するため、UEが登録されているLA、または複数のLAが許可されているならば複数のLAと、MSC/VLRによって制御されるLAのリストとを用いるであろう。この情報は、呼を開始するための適切なGSM/WCDMAセルにアクセスするのに用いられる。専用シグナリングは、典型的には、LTE_Active状態で用いられるであろうが、LTE_Idle状態に適用することもできるだろう。
【0176】
あるいは、上記によって導出されたいずれの隣接セルにもUEが到達できない場合、UEは、それが登録されているLAまたは複数のLAが許可されているのであれば複数のLAの中で、かつ、呼を開始するためのMSC/VLRオーダによって制御されるLAのリストの中で、いずれかのGSM/WCDMAセルへのアクセスを試行するであろう。
【0177】
UEは、UEがその中で登録されているLAの中で、そして、MSC/VLRによって制御されるLAのリストの中で、いずれかのGSMセルまたはWCDMAセルを選択するように構成される。
【0178】
最後に、上記のどれひとつとして成功しない場合には、UEは、呼を開始するために、いずれかのGSM/WCDMAセルへのアクセスを試行するであろう。
【0179】
呼を開始するためGSM/WCDMAセルにアクセスする場合、UEは、以下のa)、b)、c)、d)のいずれかのやり方でそれを行うことができる。
【0180】
a)PS接続をPS領域と確立して、いずれかのアクティブなPS接続を保存し、次いでCS領域へ向かって呼を開始して、セルの再選択を行うことによって、または、
b)CS領域へ向かって呼を開始し、次いで、PS接続をPS領域と確立して、いずれかのアクティブなPS接続を保存することによって、または、
c)CS領域へ向かって呼を開始し、そして、PS接続をPS領域と確立して、いずれかのアクティブなPS接続を並行して保存することによって、または、
d)UEがアクセスを試行するであろうセルのリストを作成するため一緒に用いられる。
【0181】
すなわち、そのように上記で述べたとはいえ、UEは、上記の動作を連続して行う必要はない。また、並列処理をさらに適用することもできる。
【0182】
UEは、ステップ210でCM Service Requestメッセージを2G/3G RANを介してMSC/VLRへ送信するように構成される。発信呼を接続するための標準の手順220がステップ220で続くが、前記手順は、詳細には記述しない。
【0183】
上記において、本発明による方法の多様な実施形態について論じ、かつ、詳細に提示してきた。前記実施形態は、回線交換型ネットワークとLTEネットワークとSAEネットワークとを備えた無線通信システム用に構成されている。従って、無線通信システムの中の一定のノードは、無線通信システムの中のCSサービスへのアクセスを可能にする方法の前記実施形態を実装するため、修正される。図7乃至15に提示する無線通信システムは、以下を備えている。
【0184】
−SAEネットワーク内の移動性管理エンティティ(MME)ノード、
−CSネットワーク内の移動通信交換局(MSC)/在圏位置レジスタ(VLR)ノード(300)
−LTEネットワーク内のeNode Bノード。
【0185】
さらに、LTEシステム内に登録されているユーザ装置UEは、ノードであると考えられる。
【0186】
通信システムのさらに1つのノードは、回線交換型(CS)ネットワークの中のノードである、移動通信交換局(MSC)兼在圏位置レジスタ(VLR)ノードである。MSC/VLRは、図1および2にそれぞれ関連して記述したが、そこでMSC/VLRは参照番号14を有する。MSC/VLR300(図2では14)の一実施形態を、図16にブロック図として略示する。MSCエンティティとVLRエンティティとをそれぞれ、MSCモジュール302とVLRモジュール304として示す。MSCとVLRとは別個のモジュールとして示しているけれども、それらを1つのモジュールおよびエンティティとみなしてもよい。MSC/VLRは、多様なエンティティおよびネットワークと通信するように構成されており、従って、データ情報を受信するためのデータ入力手段とデータ情報を送信するためのデータ出力手段とを備えている。
【0187】
本発明によるMSC/VLRの一実施形態によると、前記MSC/VLRは、UEを制御する移動管理エンティティ(MME)に関する情報と共にユーザ装置(UE)を登録するための手段306を備えており、そのUEおよびMMEは、少なくともSystem Architecture Evolution(SAE)ネットワークを備えたパケット交換型領域の中に位置している。さらに、MSC/VLRは、UEを求めるCS呼を受信した場合にページ要求を生成してMMEへ送信するための手段308を備えている。
【0188】
本発明によるMSC/VLRの別の実施形態によると、前記MSC/VLRは、UEからのページ要求応答を受信するように所望された少なくとも1つの位置登録エリアLAに関する情報を含むように構成された、ページ要求を生成して送信するための手段308を備えている。
【0189】
さらに、MSC/VLR300ノードの一実施形態では、前記MSC/VLRは、LTEフォーマットでのUEの位置をCSフォーマットでの位置情報に変換するための処理手段310を備える。従って、MSC/VLRは、LTEフォーマットでのUEの位置をCSフォーマットでの位置情報へ変換するためのマッピングテーブルを記憶するための手段312を備えており、前記マッピングテーブルは、LTEフォーマットでのUEの位置をCSフォーマットでの位置情報に変換するために処理手段によって使用される。
【0190】
通信システムのさらに1つのノードは、移動管理エンティティ(MME)ノード320であり、Long Term Evolution(LTE)ネットワークに接続するSystem Architecture Evolution(SAE)ネットワークの中に位置していてそれに接続しており、その様子を図17に示す。MMEは、図2でシステムに関してすでに記述しており、図2ではMMEは参照番号40を有する。
【0191】
MMEの通常機能および対応する手段をモジュール332として示す。MMEは、多様なエンティティおよびネットワークと通信するように構成されており、従って、データ情報を受信するためのデータ入力手段とデータ情報を送信するためのデータ出力手段とを備えている。
【0192】
1つの実施形態では、MME320は、前記LTEネットワークに接続するユーザ装置(UE)に着信するCS呼に関して呼び出し要求メッセージをCSネットワークから受信するための手段324と、呼び出し要求をLTEネットワーク内のUEに転送する手段326とを備える。
【0193】
一実施形態では、MMEはさらに、LTEネットワーク内のユーザ装置の現在位置をLTEフォーマットで記憶するための手段328と、LTEフォーマットでのUEの位置をCSフォーマットでの位置情報に変換するための処理手段330とを備える。MMEはさらに、LTEフォーマットでのUEの位置をCSフォーマットでの位置情報に変換する目的でマッピングテーブルを記憶するための手段332を備え、かつ、前記処理手段は、LTEフォーマットでのUEの位置をCSフォーマットでの位置情報に変換する目的でマッピングテーブルを使用するように構成される。
【0194】
無線通信システムで用いられるユーザ装置(UE)340は、システムのノードであるとみなされる。ユーザ装置は、本発明以外にもよく知られた諸機能をUEが実行するのを円滑化するための多くのさまざまな手段を備えてもよい。前記機能手段は、共通ブロックの中に集められ、それをUEモジュール342と表す。UEは、無線基地局の無線アンテナと無線インタフェースを介して無線周波数電磁波と通信するためのアンテナ341を備えている。
【0195】
前記UEの一実施形態では、UEは、パケット交換のLong Term Evolution(LTE)ネットワークおよびSystem Architecture Evolution(SAE)ネットワークと通信するための手段344と、回線交換型(CS)ネットワークと通信するための手段346とを備えている。UEはさらに、CSネットワークに接続するための手段348と、着信する回線交換型(CS)呼を受信するための手段350とを備えてもよく、かつ、手段350は前記LTEネットワークおよびSAEネットワークを経たCSネットワークからの前記着信CS呼に関する呼び出し要求を受信するための手段352を備え、そして、UEはCSネットワークの中で呼び出し要求に応答するための手段354を備えてもよい。
【0196】
またUEは、Location Area(LA)情報を呼び出し要求から抽出するための手段356を備えてもよく、そのLA情報は、そこからUEがページ要求に応答することが可能な、CSネットワーク内の少なくとも1つのLocation Area(LA)を示す。UEはさらに、登録応答メッセージをCSネットワークから受信するための手段358を備え、その登録応答メッセージは、そこからUEがページ要求に応答することが可能な、CSネットワーク内の少なくとも1つのLocation Area(LA)を示す情報を含む。
【0197】
さらにUEは、LTEネットワークおよびSAEネットワークに接続する一方で発信回線交換型(CS)呼を開始するための手段360を備えてもよい。
【0198】
最後に、本発明によるeNode Bノード370の実施形態について述べよう。eNode Bは、図19に示すSystem Architecture Evolution(SAE)ネットワークに接続するLong Term Evolution(LTE)ネットワークの中に位置し、かつ、それに接続している。eNode Bは、図2のシステムに関連して記述しており、そこでeNode Bは参照番号27を有している。
【0199】
eNode Bの通常の機能および対応する手段を、モジュール372として示す。eNode Bは、さまざまなエンティティおよびネットワークと通信するように構成されており、従って、データ情報を受信するためのデータ入力手段と、データ情報を送信するためのデータ出力手段とを備えている。
【0200】
本発明の一実施形態によるeNode B370は、前記LTEネットワークに接続しているユーザ装置(UE)に着信するCS呼に関する呼び出し要求メッセージを受信するための手段372と、呼び出し要求をLTEネットワーク内のUEに転送するための手段374とを備える。さらに、eNode Bは、LTEネットワーク内のユーザ装置の現在位置をLTE位置フォーマットで記憶するための手段376と、LTEフォーマットでのUEの位置をCSフォーマットでの位置情報に変換するための処理手段378とを備えてもよい。前記変換は、LTEフォーマットでのUEの位置をCSフォーマットでの位置情報に変換するためのマッピングテーブルを記憶する手段380によって可能となり、かつ、その場合、前記処理手段378は、LTEフォーマットでのUEの位置をCSフォーマットでの位置情報に変換するためのマッピングテーブルを使用するように構成される。
【0201】
eNode Bのさらなる実施形態では、前記ノードは、LA情報を、eNode Bからのブロードキャストチャネルの中で送信されるブロードキャスト情報の中に含めるための手段382を備える。
【0202】
eNode Bの一実施形態において、前記ノードは、GSM/WCDMAセルの選択をUEが迅速化するのに役立つ追加情報を呼び出し要求の中に含めるための手段384を備える。
【0203】
さらなる実施形態では、eNode Bは、トリガおよび/またはトリガ信号を受信するための手段384と、前記トリガへの応答としてLA情報を個々のUEへ送信するための手段388とを備えてもよい。
【0204】
LTE_Idleでは、TA Updateを受信するとき、eNode Bは、関連のLA情報、例えば、LA IDをTA Update応答の一部として送信するように構成される。あるいは、eNode Bは、関連のLA情報を専用メッセージとして送信するように構成される。
【0205】
またLTE_Activeでは、eNode Bは、トリガ/トリガ信号を受信し、かつ、前記トリガへの応答として、LA情報を個々のUEへ送信するように構成される。
【0206】
1つのそのようなトリガは、構成であり、すなわち、現在のセルのLA情報が、前にUEへ送信されたものとは異なる場合にはすぐに、LA情報がUEに送信される。LA情報が前には送信されていなかった場合には、UEがLTE_Active状態になるとすぐに、LA情報が送信される。
【0207】
もう1つのトリガは、UEの測定報告が受信されることである。さらに、1つのトリガは、eNode Bの測定を受信することである。また、UEへ送信された別のメッセージと連結されて、または専用メッセージとして、関連のLA情報をeNode Bが送信する場合、1つのトリガが、生成される。
【0208】
本発明の多様な実施形態について上記に述べた。前記実施形態は、例えばマイクロプロセッサ、コンピュータ、CPU(Computer Processing Unit)等のような処理手段のための、例えばソフトウェアプログラム命令のような、多くの方法で実装されてもよい。また本発明は、ハードウェアまたはファームウェアとして、あるいは少なくとも前記の例の2つの組み合わせとして実装されてもよい。
【0209】
本発明は、多くのさまざまな形態で実施されてもよく、本書で述べた実施形態に限定されると解釈されてはならない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が十分であって完全であるように、そして添付の請求項を完全にサポートするように提供されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)をロングタームエボリューション(LTE)ネットワークとシステムアーキテクチャエボリューション(SAE)ネットワークとに接続させながら、該UEを回線交換型(CS)ネットワークによって提供されるCSサービスにアクセスできるようにする方法であって、
前記SAEネットワークはパケット交換型ネットワークの一部であり、前記UEの現在位置はLTEの位置表現フォーマットにしたがって前記LTEネットワークまたは前記SAEネットワークに記憶されており、
前記方法は、
・前記LTEの位置表現フォーマットにより表現された前記UEの現在位置をCSにおける位置表現フォーマットに変換する変換ステップと、
・前記CSにおける位置表現フォーマットに変換された前記UEの現在位置を用いて、前記UEを前記CSネットワークに登録する登録ステップと、
・前記CSネットワークによって提供されるCSサービスへのアクセスを確立する確立ステップと
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記変換ステップで使用される前記LTEの位置表現フォーマットにより表現された前記UEの現在位置の情報は、LTEのセル識別情報、エリア追跡(TA)識別情報、または、該LTEのセル識別情報とエリア追跡(TA)識別情報とを組み合わせた情報であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記変換ステップは、前記UEが在圏しているネットワークを制御する移動性管理エンティティ(MME)ノード装置によって実行されるステップであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記変換ステップは、前記CSネットワークにおいて前記UEが在圏しているMSC/VLRノード装置によって実行されるステップであることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記変換ステップは、前記UEが在圏しているセルのeNode Bノード装置によって実行されるステップであることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記LTEネットワークおよび前記SAEネットワークにおける前記UEの現在位置の情報はTAアップデートによって定期的に更新され、移動性管理エンティティ(MME)装置は、TAアップデートの際に前記CSネットワークにおける前記UEの現在位置の情報を更新する前記CSネットワークのMSC/VLRノード装置に対する位置登録エリア(LA)更新処理を担当しており、前記MME装置は、前記UEが在圏しているLTEネットワークのTAに関する制御を実行しており、前記MSC/VLRノード装置は、前記UEが在圏しているエリアをカバーしている前記CSネットワークのLAに関する制御を実行しており、
前記LA更新処理には、
・前記MME装置がTAアップデートの際に前記UEの識別情報を前記MSC/VLRノード装置に登録するステップ
が含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
移動性管理エンティティ(MME)装置は、前記CSネットワークにおける前記UEの現在位置の情報を更新するための前記CSネットワークのMSC/VLRノード装置に対する位置登録エリア(LA)更新処理を担当しており、前記MME装置は、前記UEが在圏しているLTEネットワークのTAに関する制御を実行しており、前記MSC/VLRノード装置は、前記UEが在圏しているエリアをカバーしている前記CSネットワークのLAに関する制御を実行しており、
前記LA更新処理には、
・前記MME装置が、定期的なLAアップデートのためのタイマーに基づいて定期的に前記UEの識別情報を前記MSC/VLRノード装置に登録するステップ
が含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項8】
移動性管理エンティティ(MME)装置は、前記CSネットワークにおける前記UEの現在位置の情報を更新する前記CSネットワークのMSC/VLRノード装置に対する位置登録エリア(LA)更新処理を担当しており、前記MME装置は、前記UEが在圏しているLTEネットワークのTAに関する制御を実行しており、前記MSC/VLRノード装置は、前記UEが在圏しているエリアをカバーしている前記CSネットワークのLAに関する制御を実行しており、
前記LA更新処理には、
・前記MME装置が、LTEアクティブモビリティ(LTE_active Mobility)タイプの位置更新が実行されるときに、前記UEの識別情報を前記MSC/VLRノード装置に登録するステップ
が含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項9】
前記MME装置を介して前記UEをページングできるようにするために、
・前記UEが在圏している前記CSネットワークのLAの識別情報と、前記MSC/VLRノード装置にとって専用で、かつ、在圏位置登録装置(VLR)における前記MME装置のアドレスとのうち少なくとも一方を記憶するステップをさらに有することを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記UE装置が在圏しているTAにおいて、前記MME装置が、ページングリクエストを送信できるようにするために、
・前記MME装置が備える記憶装置に、前記変換ステップにおいて使用されるLAとTAとの間のマッピングテーブルを記憶するステップをさらに有することを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記UEを前記MSC/VLRノード装置に登録するときに、前記MME装置がLAを提供できるようにするために、
・前記MME装置が備える記憶装置に、前記変換ステップにおいて使用されるLAとTAとの対応関係を示したマッピングテーブルを記憶するステップをさらに有することを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記UEが前記MSC/VLRノード装置を介して発呼できるようにするために、
・前記UEが、前記MSC/VLRノード装置に位置登録されたことに応答して、前記MSC/VLRノード装置から、LAの識別情報または複数のLAの識別情報のセットを受信するステップをさらに有することを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記UEが前記MSC/VLRノード装置を介して発呼できるようにするために、
・前記MME装置が、前記MSC/VLRノード装置に位置登録されたことに応答して、前記MSC/VLRノード装置から、LAの識別情報または複数のLAの識別情報のセットを受信するステップと、
前記UEが、前記MSC/VLRノード装置から、前記LAの識別情報または前記複数のLAの識別情報のセットを受信するステップと
をさらに有することを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記UEが前記MSC/VLRノード装置を介して発呼できるようにするために、
・前記MME装置が、前記MSC/VLRノード装置に位置登録されたことに応答して、前記MSC/VLRノード装置から、LAの識別情報または複数のLAの識別情報のセットを受信するステップと、
前記UEが、前記LTEネットワークのeNode B ノード装置を経由して前記MSC/VLRノード装置から、前記LAの識別情報または前記複数のLAの識別情報のセットを受信するステップと
をさらに有することを特徴とする請求項6または7に記載の方法。
【請求項15】
前記UEは、前記CSネットワークにおける前記UEの現在位置の情報を更新するための前記CSネットワークのMSC/VLRノード装置に対する位置登録エリア(LA)更新処理を担当しており、前記MSC/VLRノード装置は、前記UEが在圏している前記CSネットワークのセルを制御しており、
前記LA更新処理には、
・前記UEが、該UEが接続している前記LTEネットワークおよび前記SAEネットワークを介して前記MSC/VLRノード装置にLAアップデート情報を送信するステップ
が含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項16】
前記LAアップデート情報には、eNode Bノード装置と前記LTEネットワークにおけるブロードキャストメッセージとの少なくとも一方から受信したLA情報が含まれていることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
eNode Bノード装置から受信した定期的なLAアップデートと、LAアップデートレスポンスメッセージに搭載されて受信された定期的なLAアップデートと、前記LTEネットワークにおけるブロードキャストメッセージから受信された定期的なLAアップデートとのうちの少なくとも1つについてのタイマーによって決定された回数だけ、前記UEは、前記LAアップデート情報を送信することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記CSネットワークは、GSMネットワークまたはWCDMAネットワークであり、前記LAアップデート情報は、前記GSMネットワークまたは前記WCDMAネットワークにおけるブロードキャストメッセージから読み出されたLA情報に基づいた情報であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記GSMネットワークまたは前記WCDMAネットワークにおけるブロードキャストメッセージから受信された定期的なLAアップデートについてのタイマーによって決定された回数だけ、前記UEは、前記LAアップデート情報を送信することを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記確立ステップは、前記CSネットワークからの着呼を前記UEが受信できるようにするステップを有し、該ステップは、
・前記UEが、前記LTEネットワークおよび前記SAEネットワークを介して前記CSネットワークからの前記着呼に関連したページングリクエストを受信するステップと、
前記UEが、前記CSネットワークと接続し、前記CSネットワークからの前記ページングリクエストに応答するステップと
を有することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項21】
・前記CSネットワークからの前記ページングリクエストに応答するのに先立って、パケット交換(PS)コアネットワークとのパケット交換によるコネクションを確立するか、または、該パケット交換(PS)コアネットワークとのアクティブなパケット交換によるコネクションを維持するためのセル再選択を実行するステップ
をさらに有することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
・前記CSネットワークからの前記ページングリクエストに応答した後で、パケット交換(PS)コアネットワークとのパケット交換によるコネクションを確立するステップ
をさらに有することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
・前記CSネットワークからの前記ページングリクエストに応答するのと並行して、パケット交換(PS)コアネットワークとのパケット交換によるコネクションを確立するステップ
をさらに有することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記ページングリクエストには、前記UEが前記ページングリクエストに応答することを許可された前記CSネットワークにおける位置登録エリア(LA)の少なくとも1つを示す情報が含まれていることを特徴とする請求項20ないし23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
・前記CSネットワークは、前記UEが該CSネットワークに位置登録されたことに応答して、位置登録応答メッセージを送信するステップをさらに有し、
前記位置登録応答メッセージには、前記UEが前記ページングリクエストに応答することを許可された前記CSネットワークにおける位置登録エリア(LA)の少なくとも1つを示す情報が含まれていることを特徴とする請求項20ないし23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
・前記UEがLTEアイドル状態(LTE_idle status)に移行している場合に、該UEが在圏している前記LTEネットワークにおける追跡エリア(TA)において前記UEをページングするステップをさらに有することを特徴とする請求項20ないし23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記UEのページングは、該UEの状態をLTEアクティブ(LTE_Active)に変更するために実行され、
前記方法は、
・前記UEがLTEアクティブ状態(LTE_active status)に移行している場合に、前記LTEネットワークへの専用のコネクションを通じて前記UEへ前記ページングリクエストを送信するステップ
をさらに有することを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
・前記UEがLTEアクティブ状態(LTE_active status)に移行している場合に、該UEが、前記LTEネットワークへの専用のコネクションを通じて前記ページングリクエストを受信するステップ
をさらに有することを特徴とする請求項20ないし23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記確立ステップは、前記ユーザ装置(UE)が前記LTEネットワークおよび前記SAEネットワークと接続したまま前記CSネットワークからの発呼を開始するステップを有し、該ステップは、
・前記UEが、前記CSネットワークに接続するステップと、
・前記UEが、前記CSネットワークにおいて該CSネットワークからの発呼を開始するステップと
を有することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項30】
・前記CSネットワークからの前記発呼を開始するのに先立って、パケット交換(PS)コアネットワークとのパケット交換によるコネクションを確立するか、または、該パケット交換(PS)コアネットワークとのアクティブなパケット交換によるコネクションを維持するためのセル再選択を実行するステップ
をさらに有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
・前記CSネットワークからの前記発呼を開始した後で、パケット交換(PS)コアネットワークとのパケット交換によるコネクションを確立するステップをさらに有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項32】
・前記CSネットワークからの前記発呼を開始するのと並行して、パケット交換(PS)コアネットワークとのパケット交換によるコネクションを確立するステップをさらに有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項33】
・前記CSネットワークは、前記UEが該CSネットワークに位置登録されたことに応答して、位置登録応答メッセージを送信するステップをさらに有し、
前記位置登録応答メッセージには、前記UEが前記発呼を開始することを許可された前記CSネットワークにおける位置登録エリア(LA)の少なくとも1つを示す情報が含まれていることを特徴とする請求項29ないし32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記CSネットワークは、前記UEへ前記位置登録応答メッセージを送信することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記CSネットワークは、前記SAEネットワークにおける移動性管理エンティティ(MME)へ前記位置登録応答メッセージを送信することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記移動性管理エンティティ(MME)は、前記UEへ前記位置登録応答メッセージを送信することを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
回線交換型(CS)ネットワークと、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワークと、システムアーキテクチャエボリューション(SAE)ネットワークとを備えた無線通信システムのノード装置であって、
前記ノード装置には、ユーザ装置(UE)の現在位置がLTEの位置表現フォーマットにしたがって記憶されており、
前記ノード装置は、前記LTEの位置表現フォーマットにより表現された前記UEの現在位置をCSにおける位置表現フォーマットに変換する処理手段を備えている
ことを特徴とするノード装置。
【請求項38】
前記ノード装置は、前記SAEネットワークにおける移動性管理エンティティ(MME)であることを特徴とする請求項37に記載のノード装置。
【請求項39】
前記ノード装置は、前記CSネットワークにおける移動通信交換局/在圏位置登録装置(MSC/VLR)であることを特徴とする請求項37に記載のノード装置。
【請求項40】
前記ノード装置は、前記LTEネットワークにおけるeNode Bであることを特徴とする請求項37に記載のノード装置。
【請求項41】
前記ノード装置は、
前記LTEの位置表現フォーマットにより表現された前記UEの現在位置をCSにおける位置表現フォーマットに変換するためのマッピングテーブルを記憶する記憶手段を備え、
前記マッピングテーブルは前記LTEの位置表現フォーマットにより表現された前記UEの現在位置をCSにおける位置表現フォーマットに変換する前記処理手段によって使用される
ことを特徴とする請求項37ないし40のいずれか1項に記載のノード装置。
【請求項42】
無線通信システムのユーザ装置(UE)であって、パケット交換型のロングタームエボリューション(LTE)ネットワークおよびシステムアーキテクチャエボリューション(SAE)ネットワークと通信する手段と、回線交換型(CS)ネットワークと通信する手段と備え、
前記UEは、さらに、
前記CSネットワークと接続する接続手段と、
前記CSネットワークからの着呼を受信する受信手段と
を備え、
前記受信手段は、
前記LTEネットワークおよび前記SAEネットワークを介して前記CSネットワークから前記着呼に関するページングリクエストを受信する手段と、
前記CSネットワークにおいて前記ページングリクエストに応答する手段と
を備えることを特徴とするユーザ装置。
【請求項43】
前記UEは、前記ページングリクエストから位置登録エリア(LA)情報を抽出する手段を備え、
前記LA情報には、前記UEが前記ページングリクエストに応答することを許可された前記CSネットワークにおける位置登録エリア(LA)の少なくとも1つを示す情報が含まれていることを特徴とする請求項42に記載のユーザ装置。
【請求項44】
前記UEは、
前記CSネットワークからの位置登録応答メッセージを受信する手段をさらに備え、
前記位置登録応答メッセージには、前記UEが前記ページングリクエストに応答することを許可された前記CSネットワークにおける位置登録エリア(LA)の少なくとも1つを示す情報が含まれていることを特徴とする請求項42に記載のユーザ装置。
【請求項45】
前記UEは、
前記LTEネットワークおよび前記SAEネットワークと接続したままで、回線交換(CS)型の発呼を開始する手段をさらに備えることを特徴とする請求項42ないし44のいずれか1項に記載のユーザ装置。
【請求項46】
ロングタームエボリューション(LTE)ネットワークと接続されたシステムアーキテクチャエボリューション(SAE)ネットワークにおいて使用される移動性管理エンティティ(MME)装置であって、
前記LTEネットワークに接続しているユーザ装置(UE)への回線交換型の着呼に関連したページングリクエストメッセージを回線交換型(CS)ネットワークから受信する手段と、
前記LTEネットワークにおいて前記ページングリクエストメッセージを前記UEへ転送する手段と
を備えることを特徴とする移動性管理エンティティ装置。
【請求項47】
前記MME装置は、前記UEを前記CSネットワークに位置登録する手段を備えていることを特徴とする請求項46に記載の移動性管理エンティティ装置。
【請求項48】
前記MME装置は、さらに、
前記LTEネットワークにおける前記ユーザ装置(UE)の現在位置を前記LTEの位置表現フォーマットで記憶する手段と、
前記LTEの位置表現フォーマットにより表現された前記UEの現在位置をCSにおける位置表現フォーマットに変換する処理手段と
を備えることを特徴とする請求項46に記載の移動性管理エンティティ装置。
【請求項49】
前記MME装置は、さらに、
前記LTEネットワークにおける前記ユーザ装置(UE)の現在位置を前記LTEの位置表現フォーマットから前記CSにおける位置表現フォーマットの位置情報へと変換するためのマッピングテーブルを記憶する手段を備え、
前記処理手段は、前記LTEの位置表現フォーマットにより表現された前記UEの現在位置をCSにおける位置表現フォーマットに変換する際に、前記マッピングテーブルを使用するように構成されていることを特徴とする請求項46に記載の移動性管理エンティティ装置。
【請求項50】
回線交換型(CS)ネットワークで使用される移動通信交換局/在圏位置登録装置(MSC/VLR)であって、
ユーザ装置(UE)を制御している移動性管理エンティティ(MME)に関連した情報にしたがって前記UEを位置登録する手段
を備え、
前記UEおよび前記MMEはパケット交換ドメインに位置しており、該パケット交換ドメインは、少なくともシステムアーキテクチャエボリューション(SAE)ネットワークを備えており、
前記MSC/VLRは、さらに、
前記UEについての回線交換型(CS)呼を受信すると、ページングリクエストを生成して前記MMEへ送信する手段
を備えることを特徴とする移動通信交換局/在圏位置登録装置。
【請求項51】
前記ページングリクエストを生成して前記MMEへ送信する手段は、前記UEからのページングリクエスト応答を受信することを希望する少なくとも1つの位置登録エリアに関連した情報を前記ページングリクエストに搭載するよう構成されていることを特徴とする請求項50に記載の移動通信交換局/在圏位置登録装置。
【請求項52】
システムアーキテクチャエボリューション(SAE)ネットワークと接続されたロングタームエボリューション(LTE)ネットワークにおいて使用されるeNode B装置であって、
前記LTEネットワークに接続しているユーザ装置(UE)への回線交換型(CS)による着呼に関連したページングリクエストを受信する手段と、
前記LTEネットワークの前記ユーザ装置(UE)へ前記ページングリクエストを転送する手段と
を備えることを特徴とするeNode B装置。
【請求項53】
前記eNode B装置は、さらに、
前記UEをCSネットワークに位置登録する手段
を備えることを特徴とする請求項52に記載のeNode B装置。
【請求項54】
前記eNode B装置は、さらに、
前記LTEネットワークにおける前記ユーザ装置(UE)の現在位置を前記LTEの位置表現フォーマットで記憶する手段と、
前記LTEの位置表現フォーマットにより表現された前記UEの現在位置をCSにおける位置表現フォーマットに変換する処理手段と
を備えることを特徴とする請求項52に記載のeNode B装置。
【請求項55】
前記eNode B装置は、
前記LTEネットワークにおける前記ユーザ装置(UE)の現在位置を前記LTEの位置表現フォーマットから前記CSにおける位置表現フォーマットの位置情報へと変換するためのマッピングテーブルを記憶する手段を備え、
前記処理手段は、前記LTEの位置表現フォーマットにより表現された前記UEの現在位置をCSにおける位置表現フォーマットに変換する際に、前記マッピングテーブルを使用するように構成されていることを特徴とする請求項54に記載のeNode B装置。
【請求項56】
前記eNode B装置は、さらに、
前記eNode B装置からブロードキャストチャネルにより送信されるブロードキャスト情報に位置登録エリア(LA)情報を搭載する手段
を備えることを特徴とする請求項52に記載のeNode B装置。
【請求項57】
前記eNode B装置は、さらに、
前記UEがGSM/WCDMAのセルを選択するのをスピードアップできるように補助する追加の情報をページングリクエストに搭載する手段
を備えることを特徴とする請求項52に記載のeNode B装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−138941(P2012−138941A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−37765(P2012−37765)
【出願日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【分割の表示】特願2009−545514(P2009−545514)の分割
【原出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】