説明

通信ネットワーク用サービス提供システムおよび方法

【課題】ネットワークの複雑さを意識せず任意のサービスへ簡単にアクセスする。
【解決手段】移動体ユーザにサービスを提供することができるサービス管理システムは、ネットワークプラットフォーム(10)の組み合わせによりそのようにすることができる。システムは、例えばユーザが移動するようなネットワークの制約の変化を取扱うのに十分な柔軟性を提供するために、混成エイジェント構造(25)において“協同的知能ソフトウェアエイジェント”技術を使用する。例では、固定された広帯域ネットワークが移動体ネットワークの無線送信機と組み合わせて使用される。協同して動作する自律的なエイジェントを含んでいるエイジェント構造(25)は、エイジェント間の通信のために、基礎をなしている固定ネットワークを使用して階層化システムを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークにおけるサービス提供に関し、通信ユーザが可動性である場合の特定の適用を提供する。
【背景技術】
【0002】
情報技術(IT)産業が顧客に提供されるべき新しいおよび変化したサービスを生み出すにしたがって、通信ネットワークが増々複雑になる。これらのサービスの迅速な提供が、異なるネットワーク運営者を区別する重要な特徴であることが予測されている。通信ネットワーク運営者は、提供するサービスとこれらのサービスを管理する効率を通して競争の優位を得ることができる。顧客(ユーザ)は、固定されたネットワークと移動体ネットワークとの間の関係のようなネットワークの複雑さを意識したくない。顧客が望んでいることは、任意のサービスへの簡単なアクセスがすべてであり、このことは、顧客が固定されたネットワークに接続されているか、あるいは移動体の設備を使用しているかにどうかに当てはまる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の実施例はサービス管理システムを提供し、これは、2以上のネットワークプラットフォームにより移動体ユーザにサービスを提供する際に使用することができる。特に、本発明の実施例は、移動体ネットワークにおいて利用可能な帯域幅がさらに制限される場合のような異なる制約にもかかわらず、固定通信ネットワークと移動体通信ネットワークとの組み合わせによりサービスを提供するのに使用することができる。
【0004】
本発明をなし得る際に、混成エイジェント構造において“協同的知能ソフトウェアエイジェント”技術を使用すると、上記のような複雑な環境においてサービス管理ができることが認識された。この技術の基礎は、1987年にピットマン、モーガンおよびコフマンにより出版されたヒューン氏の出版物“分散人工知能”、第1巻および第2巻に一般的な用語で説明されている。実際、協同的知能エイジェントは、衝突する制約をともなう複数のネットワークプラットフォームにより提示される問題にかかわらず、最新のITサービスの需要に十分に見合う品質と制御の柔軟性を提供するのに使用することができる。
【0005】
本発明の実施例は、特殊知能ソフトウェアシステム、すなわちエイジェントに基づいた分散構造を有するものとして説明することができる。エイジェントは、例えば移動体ネットワークプラットフォームと固定ネットワークプラットフォームの統合により提供されるネットワークプラットフォームにわたって、そのいくつかが新規なものでもよいサービスの範囲を提供するために協同する。本発明の実施例で使用するためのソフトウェアエイジェントは、非常に多くの利用可能な分散情報があり、特定のサービス要求を持つ非常に多くのユーザがいるシステムを管理するために設計することができる。ユーザがサービスを要求し受信しながら固定ネットワークと移動体ネットワークとの間を移動する場合、一般的にシステムはさらに複雑となる。これは、さまざまなネットワークプラットフォーム(移動体および固定)にわたるサービスの提供の統合と、固定(広帯域)ネットワークにおけるより制約の少ない帯域幅とは対照的な制限された無線スペクトラムの効率的な管理の問題を生じさせる。
【0006】
将来の通信システムで予知されている主な問題は、通信ネットワークの開発能力と制御の信頼性とを制限すると予測されているシステムの複雑さである。本発明の実施例で使用される知能エイジェントは、複数の特殊エイジェントにわたって制御システムを分散させることにより、簡単さと強さを達成することができる。
【0007】
1つのタイプのエイジェントはネットワークと顧客の相互対話を管理するインターフェイスを顧客に提供し、別のものはネットワークリソース(セル帯域幅や固定ネットワークリンクに沿った容量)を管理するために協同し、第3のタイプのエイジェントはネットワークと顧客をともにリンクすることにより特定のサービスを促進する。エイジェントの相互作用の結果として、顧客を満足させ、ネットワークリソースをより上手く使用する特別な特徴を有する知能的サービスを提供することができる。
【0008】
エイジェントは、ローカルな関連情報のみを活用することにより、また、自己の活動を相互に知らせ、および/または関連情報を伝えるために制限された通信を使用することにより、自己のタスクをなし遂げている。エイジェントは相互に交渉し、最良の選択を決定することによりシステム内にタスクを割当てる。エイジェントの分散された性質により、個々のまたは多重のエイジェントの故障の両方にエイジェントが耐えられるようになる。このエイジェントベースの方法は、迅速で、強力で、ほぼ最適な解を、リソース割当て問題に与える。
【0009】
リソースの割当てに加えて、本発明の実施例は、顧客が情報を利用できるようにサービスプロバイダがすることできるメカニズムも提供する。その情報が、単に広告ベースであることも可能であるが、ダイナミックに更新され、そこから顧客がサービス提供を選択して起動することができる情報のメニューを提供することもできる。更新は、移動体の顧客に対して利用可能な帯域幅のような実時間の制約を考慮に入れることができるので、実時間の制約にしたがって、顧客により選択可能な選択肢を制御することができる。
【0010】
選択可能な選択肢は、メニューがあってもなくても制御することができ、内容にしたがって制御することができる。例えば、無線ネットワークの特定のセルにおける帯域幅の全体需要のような実時間の制約に基づいて、異なる料金でサービスを利用することができる。
【0011】
本発明の実施例にしたがったサービス提供システムは、例によってのみ、添付した図面を参照してこれから説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1を参照すると、サービス提供システムが適用される環境は、移動体ネットワークの無線送信機2と組み合わされた、例えば広帯域ネットワークである固定された通信ネットワーク1を含んでいる。
【0013】
固定された(広帯域)ネットワーク1は、長距離通話のメインキャリアであり、この実施例のために、ほぼ完全に相互接続されているデジタルメインスイッチング装置(DMSU)3を構成するためだけに表されている。家屋4、オフィス5、他の建物等は、既知の方法で固定されたネットワーク1の適切なノードに接続されていると仮定する。
【0014】
ネットワークの無線部分は、大きな(直径10kmまで)マクロセル6と、より小さな(直径500mまで)のマイクロセル7に配置されている。前者は全国的にカバーするが低い帯域幅であり、後者はより高い利用可能な帯域幅でローカルな“ホットスポット”を提供する。付加的なサービス、すなわち、典型的には直径2〜3メートルにすぎない小さなピコセル8をかなり高い帯域幅により利用することができる。これらは、オフィス5に、またガレージや鉄道の駅や自動車道のサービスステーションやショッピングセンタ等のような特別な位置に配置されていると仮定する。すべての無線セル送信機2は、既知の方法でそれらのローカルな固定ネットワークのノードに接続されている。
【0015】
顧客(ユーザ)は可動性であり、セル境界9を横断して移動し、移動体ハンドセットを介してさまざまなサービスを要求するものであってもよく、または、端末(すなわち、テレビ電話やコンピュータ端末)を介して統合ネットワークにアクセスを有する固定された位置にいるものであってもよい。
【0016】
このシナリオでは、少なくとも1つのネットワークプロバイダが含まれており、このプロバイダは、固定されたネットワークおよび関係している移動体ネットワークの1つまたは両方を提供し管理する。これらのネットワークの1つのまたは両方に対してアクセスを有し、電話通話やデータ提供のようなサービスを要求するような少なくとも1人の顧客と、少なくとも1つのサービスプロバイダもいる。サービスプロバイダは、ネットワークプロバイダと独立していて、ネットワークを介してアクセス可能なサービスを単に提供するものであってもよい。
【0017】
通常、何らかの要求されたサービスは、統合ネットワークプラットフォームを介する、別の可動性/固定された顧客やネットワーク中のどこかに位置しているデータバンクへの終端間接続を含んでいる。例えば、データは、顧客が情報検索や記憶のためにアクセスしたい何らかの種類の記憶されている情報(テキストファイル、イメージファイル、マニュアルページ)を含んでいる。
【0018】
システム構成
図2を参照すると、以下のものは、図1に示されている移動体および固定の統合ネットワーク(MFIN)10におけるさまざまなサービス管理の問題を解決するために協同して動作する自律的なエイジェントに基づいている混成システム構成を説明している。
【0019】
エイジェントは、エイジェント間通信用の基礎的な固定ネットワーク1を使用している単一の階層化システム25を形成している。
【0020】
この構成に含まれているエイジェントは、3つの一般的なカテゴリーにグループ分けすることができる。
・顧客エイジェント(CA)20とゲートウェイエイジェント(GA)21を含む“インターフェイスエイジェント”
・“サービスプロバイダエイジェント”(SPA)22
・固定ネットワークエイジェント(FNA)23とセルエイジェント(CLA)24を含む“ネットワーク管理エイジェント”
【0021】
顧客エイジェントCA20は、エイジェントシステム25と、顧客またはサービスプロバイダとの間を取次ぐ一方、ゲートウェイエイジェントGA21は、ポートのようなリンクや、エイジェントシステム25と、別のテレコム運営者により所有されている(示されていない)他の知能的または非知能的管理システムとの間のインターフェイスを提供する。したがって、GA21は、エイジェントシステム25と外部との間との情報または要求の転送を促進する。
【0022】
サービス提供エイジェント22はそれぞれ、特定のサービス、そのサービスのプロバイダについての情報の管理、およびリソースを販売したいプロバイダとの交渉について責任を負っている。実施例では、顧客は、その同じデータが異なる位置に見つかる、いくつかの特定のデータを要求する。サービスプロバイダエイジェント22は、データが提供される最適位置を見出した時に起動される。
【0023】
ネットワーク管理エイジェント23,24は、主に、固定ネットワーク(FNA)23と移動体ネットワーク(CLA)24におけるリソースの管理に責任を負っている。図2に示されているように、セルエイジェント24は、管理しているセルのタイプに依存してさまざまなタイプのものでよく、すなわち、マクロセルエイジェント(CLA−M)やマイクロセルエイジェント(CLA−m)やピコセルエイジェント(CLA−p)でもよい。ネットワーク管理エイジェント23,24は、特定のサービスに対して要求される“リソース形態”中の利用可能なローカルリソース(すなわち、リンク容量およびセル帯域幅)を照合するために協同して動作する。ネットワーク管理エイジェント23,24はまた、顧客の可動性によるサービスに対する供給点の変化を取扱うためにそのリソース形態を連続的に更新する。
【0024】
原則的に、顧客エイジェント(CA)とのみ通信チャネルを持つSPA22を除いて、各エイジェントは、コミュニティの他の任意のエイジェントと通信することができる。これは安全性の尺度を提供し、関連するネットワークプロバイダとは独立したサービスプロバイダ用のSPA22が、ネットワーク管理や顧客情報への直接的なアクセスを有することが避けられる。SPA22は、サービスが特定されているものであり、システム25に対するサービスの実際の提供は、CA20によりなされる。したがって実際には、CA20は、顧客の要求をSPA22に提供し、そしてSPA22は、リソースを提供する際に(要求されたリソースに責任を負う)他のどのCA20がコンタクトされるべきであるかを決定する。その後に、顧客の要求を提供するものおよびリソースに関係するものを含んでいるCA20は、サービスをセットアップするネットワーク管理エイジェントにコンタクトする。
【0025】
エイジェントは、固定フォーマットのメッセージを送ることにより通信する。メッセージは一般的なフォーム[送信先、送信元、ジョブID、内容]を持っている。
【0026】
“送信先”は、メッセージが送られるエイジェントまたはエイジェントのリストを識別し、“送信元”は、メッセージを送っている送信元エイジェントを識別し、“ジョブID”は、システムを通るジョブを追跡する際に使用されるマーカーであり、“内容”は、エイジェント間のメッセージである。メッセージを受信している時、各エイジェントは、内部タスクをトリガすること、および/または情報を送信しているまたは要求している他のエイジェントと通信することを自己決定する。
【0027】
エイジェントの内部構造
図4を参照すると、エイジェントはすべて以下の一般的な内部部品、すなわちパーザ40、ワールドビュー41(データベース)、(リソースの売り/買いに責任を負っている)ネゴシエータ42、および(エイジェントの機能的な動作の制御に責任を負っている)リソースコントローラ43を備えている。これらは、共通の通信システムすなわちバス44により通信する。
【0028】
他のエイジェントから入来するメッセージを受信した時に、パーザ40は、どのメッセージをどのモジュールが受信すべきかを見るために、メッセージを標準テンプレートと比較する。例えば、サービス要求は、リソースのステータスおよびエイジェントが実施できるタスクの情報をワールドビュー41から得るネゴジエータ42により処理される。これに対して、サービス受入は、提供中サービスのワールドビューの記録を更新するリソースコントローラ43へ送られる。
【0029】
リソースコントローラ43は、基礎をなしているリソースシステムへのおよびこれからのすべてのメッセージを取扱う。例えば、顧客が新しいセルに入ってきた時に、ネットワークからセルエイジェント24のリソースコントローラ43へリソース信号が来る。そして、顧客の位置および関連する料金を識別する情報メッセージが、セルエイジェント24から顧客エイジェント20のパーザ40へ送られ、顧客のステータスを更新するために顧客エイジェント20のワールドビュー41により取扱われる。(このシステムは、ネゴシエータに送られる内部データベース(ワールドビュー)要求に影響を与える“通知(inform)”および“非通知(uninform)”、ならびにコントローラへ送られる同意/不同意(agree/unagree)の点でスピーチアクト言語に非常に似ている。)
すべてのモジュールは、便利なように、オブジェクト指向言語で、特に、プロローグで書かれている。ネゴシエータ42およびパーザ40のI/O装置中のある機能的な要素は、速度よび構成の容易さのためにC言語で書いてもよい。
【0030】
ネゴシエータ42は、交渉の段階およびその提供に対して利用可能なリソース量にしたがって料金が異なる多数の料金戦略を有している。例えば、その利益の点からの各戦略の有効性は、戦略が使用される頻度を変えるのに使用することができる。
【0031】
ネットワーク管理エイジェント23,24
ネットワーク管理エイジェントの役割は、サービスを提供するのに必要な基本的なネットワークリソースの提供を管理し、監視し、そしてその費用を計算することである。各FNA23は、ネットワークノードの管理に対して責任を負っており、各CLA24はセル送信機2の管理に対して責任を負っている。さまざまなタイプのネットワーク管理エイジェントと物理的な統合ネットワークとの間のマッピングが図3に与えられており、ここで、M,m,pはそれぞれ、マクロエイジェント、マイクロエイジェントおよびピコエイジェントに対する識別子である。
【0032】
i) 固定ネットワークエイジェント(FNA)23
これらのエイジェントは、ネットワークノードとその関連するリンクを通るデータの流れを管理する。(この状況におけるノードは、示されていないスイッチング装置であり、これはDMSU3より小さいことに留意すべきである。複数のノードが単一のDMSU3に接続され、単一のFNA23が2以上のノードを管理することができる。)
(記憶されている&更新される)関連情報
− ローカルネットワークのトポロジイ(管理されるリンクおよびノード)
− 隣接するエイジェントのトポロジイ
− 管理されているリンクにわたる提供中サービス
− 帯域幅の使用法
− 費用−帯域幅の表
実行される機能
− それらの管理された物理リンクにわたる帯域幅の使用法を監視する。
− 要求されたサービスに対して固定ネットワーク中の利用できる最短経路を見つけるために、分散ルーティングアルゴリズムを使用して他のFNAと協同する。
− FNAにより管理されている領域からの顧客の離脱時(すなわち、顧客がFNAに接続されていたセルを去り、他のFNAの領域に入る時)において、固定ネットワークを通して見出された経路をダイナミックに更新する。
− 移動体顧客の位置(すなわちセル)だけでなく、サービスに対して要求された帯域幅の点からそれが正しいセルか否かも見出すためにCA20と協同する。この装置は、利用可能な帯域幅が許容する場合に、キャシュされたデータの知能的なダウンロードに使用される。
− 固定ネットワークパスを顧客の現在のセルへの無線パスに組み合わせる、サービスの終端間接続をセットアップする。
− その位置でのデータキャシュ処理を制御し、それを終端間接続されたパスに沿ってダウンロードする。
【0033】
上記“データキャシュ処理”に言及すると、これは、ダウンロードが可能な位置に顧客が到着した時に、顧客がその顧客へ伝送することを要求するデータの記憶をカバーする。例えば、顧客は、自分の位置で大きな帯域幅を必要とするサービスを要求し、その後、例えば、移動体ネットワークのピコセルからマクロセルへ移動することにより、その帯域幅がもはや利用できない位置に移動するかもしれない。したがって、顧客がダウンロード可能な位置にもう一度移動するような時まで、関連データがキャシュされていなければならない。
【0034】
ii) セルエイジェント(CLA)24
統合された物理ネットワーク10中の各セルに対して、それを制御しているセルエイジェント24がある。マクロセルは、それぞれが1つのFNA23だけと接続されるように構成される。マイクロおよびピコはすべてマクロ中に閉じ込められており、それらが埋込まれたマクロセルに接続されている。同様に、ピコセルが地理的にマイクロセルの内部に埋込まれた時に、ピコセルはそのマイクロセルに接続される。図3に示されているように、セルエイジェント24は、セル送信機3と同じ接続パターンを踏襲する。
【0035】
(記憶されている&更新される)関連情報
− 接続されているペアレントセルエイジェント
− そのセルの帯域幅リソースを使用する提供中サービス
実行される機能
− それらが管理しているセル内部の帯域幅の使用法を監視する。
− 現在の帯域幅の使用法レベルに基づいてダイナミックな料金割当てを行う。
− セルに入る/セルから去る顧客を監視し、もし存在するのであればペアレントセルエイジェントを介して、あるいはFNAエイジェント23に直接に接続されているならばFNAエイジェント23を介して、顧客の存在をその顧客エイジェント20に信号で送る。
− 顧客エイジェント20に連続的にリソースを提供する。送られたメッセージは以下の組み合わせを含んでいる。
[顧客エイジェント、パス、ビット、料金]
ここで、パスは、FNA23からそのセルエイジェントへ下るパスである。
ビットは、提供されている利用可能な帯域幅を表している。
料金は、セルエイジェントにより算定された希望売料金である。
【0036】
上記に表されている最後の機能はシステムの中心であり、ネットワークプロバイダのリソース管理者が、(現在の帯域幅の使用法に依存している)可変料金において利用可能なリソースを潜在的な顧客に連続的に提供する可能性を生み、これは、これらのリソースが要求されたサービスにより要請される場合だけではない。これは、ネットワークリソースの潜在的な使用法を増加させ、これらのリソースを使用しようとしている顧客に新しく柔軟性がある機会を絶対的に生み出す。
【0037】
(リソース管理者との交渉によって)サービスが確立される時、サービスは、サービスプロバイダよりもむしろネットワークプロバイダに代わって、リソース管理者により実施される。この点では、例えばダウンロードされるデータは、固定ネットワークにより提供されるキャシュ装置の使用を行う。
【0038】
したがって、ネットワーク管理エイジェントの仕事は、現在の帯域幅の使用法に基づいてダイナミックに割当てられた料金においてリソースを売ることである。
【0039】
インターフェイスエイジェント
i) 顧客エイジェント(CA)20
顧客エイジェント20の役割も、システムにおいて非常に重要である。さまざまなタイプの顧客に対して“1顧客1インターフェイス”装置を提供する。
【0040】
主な役割は、サービスに対する顧客の要求をシステムに示し、交渉することである。しかしながら、別の主な役割は、顧客に利用可能となる場合および場所で、さまざまなサービスを顧客に革新的に提供する。
【0041】
さらに、顧客はサービスを要求するだけでなく、他の顧客が使用したがっているリソース(すなわち、情報のデータベースおよび人的リソース)も提供する。顧客エイジェントの機能は、これを考慮に入れるために拡張することができる。以下のものは、関連する顧客エイジェントタイプの例を提供する。
− パーソナル顧客エイジェント(サービスを提供し、またはサービス要求を取込む人を取扱う)
− データベース顧客エイジェント(データリソースを管理し、他のエイジェント/顧客にデータを販売する)
− コンピュータ顧客エイジェント(プロセッサリソースを管理し、オン/オフライン計算能力を提供する)
【0042】
この説明のために、顧客エイジェント20の最初の2つのタイプの設計/機能要求のさらなる詳細を以下に与える(これらは、以下の所定の“シナリオおよびサービス”において用いられているシステムの説明に関係している。)。
【0043】
i)a パーソナル顧客エイジェント
(記憶されている&更新される)関連情報
− 顧客の現在の位置
− 顧客のビジネスプロフィール(顧客により要求されたサービスの履歴。しかしながら、これは現在のシステムに追加される将来のビジネスエイジェントの設備かもしれない。)
− 関連する運営者により提供されるサービスの一般的な範囲
− 顧客により予め入力された支払い要求(選択的)
− 請求および料金情報
実行される機能
− カスタマイズ可能なインターフェイス(1つの顧客エイジェントが各顧客に対して生成される。)
− サービス情報に対する顧客の要求を取り、顧客に戻す情報を送るサービスプロバイダエイジェント(SPA)22との対話を取次ぐ。
− ネットワーク管理エイジェント23,24からある料金においてリソース提供を受け、サービスの範囲に対してそれらに合うものを見つけ、顧客にどのサービスが提供可能かを決定する。
− 提供されるネットワークリソースの料金に基づいてサービスの料金を割当て、顧客のビジネスプロフィールにしたがってそれらを重み付ける。
− これらのサービスを顧客に提供する(すなわち、利用可能なサービス情報(サービスタイプ、料金)を送り、独特なアイコンとして顧客の移動体ハンドセットのディスプレイに表す。サービス提供の利用を決定しようとしている顧客は関連するアイコンを選択しなければならないだけである。)。
− サービスに対する顧客の要求を取入れた後、それをサービスプロバイダエイジェント22(例えば、道路マップ提供エイジェント)に送り、そして、サービスのセットアップのために関連するネットワーク管理エイジェント23,24に要求を送る。
− 入来するすべてのサービスは、顧客とコンタクトする前に(通話ブロッキング、割込み優先度を考慮に入れて)CA20によりチェックされる。
− サービスが提供され、顧客が移動している間、顧客エイジェントは、(サービスの)経路を更新するために顧客の現在位置を更新するメッセージをネットワーク管理エイジェント23,24に連続的に送る。
− サービス品質を監視する(現在の顧客のセル中にそのサービスに対する十分な帯域幅がなければ、セルからリソース提供を受けているCA20は、例えば、ビデオリンクをオーディオに、サービスのグレードを低下させる決定をする。顧客によりこれが同意される場合、顧客へのデータ転送において、キャシュ設備を使用して、顧客が移動して入る別のセルから新しい“有効な”帯域幅提供が到着するまでそのサービスを保持しておく。)。
− 顧客の要求を取入れてサービスをキャンセルし、そのサービスに対して責任を負っている他のエイジェントに知らせる(例えば、ネットワーク管理エイジェント23,24はそのサービスで前に使用されていた帯域幅を解放する。)。
【0044】
最初の段階では、これらのエイジェントは、内部基準に対して要求をチェックし、ビジネス向け値付けによりそれに料金を付け、そしてリソース管理エイジェントとコンタクトしてサービスを確立する。後者の発生は、顧客の動向パターンを学習し、ビジネスエイジェントにより設定された制約内で収入をシミュレーションするために、サービスを値付けし、必要なリソースに対して一番良いレートを交渉する。
【0045】
i)b データベース顧客エイジェント
データベース顧客エイジェントは、さまざまな他の個人顧客に対してシステムがアクセスを促進するデータの何らかの積み重ねに付随するインターフェイスである。
【0046】
(記憶されている&更新された)関連情報
− データベースの位置および物理的なネットワークへのその接続率
− データベースにより提供される項目の一般的な範囲
− 一般的な支払い情報
− データベースリソースの現在の利用
実行される機能
− データリソースの現在の利用に基づいてデータベースサービスに対する料金を割当てる。
− サービスプロバイダエイジェントの要求に応答してこれらの料金付けられたサービスを提供する。
− データのソース源としてサービスプロバイダエイジェント22により選択された後、データキャシュ処理のために、顧客エイジェント20は要求を(FNA23に一番近い)関連するネットワーク管理エイジェント23,24に送る。
− それが(FNA23に一番近い)ネットワーク管理エイジェントの受取通知を受け取った時、データベース顧客エイジェントは、FNA23の位置でキャシュされるべきデータの転送を有効にする。
【0047】
ii) ゲートウェイエイジェント(GA)
ゲートウェイエイジェントは、システム間の翻訳を行い、異なるシステムが交渉できるようにする言語翻訳を効率良く提供する。もし他のシステムが知能的でなく交渉ができない場合、ゲートウェイエイジェントは知能的インターフェイスを提供するシェルとして動作することができる。これはネットワークインターフェイスごとに1つのゲートウェイエイジェントであることを示唆するものであることに留意すべきである。
【0048】
サービス提供エイジェント22
サービス提供エイジェント22は、一般的なファミリではない。提供することができるサービスの各タイプは、サービス提供エイジェントにより操作される。これらの仕事は、サービスとネットワークとの間のリンクを提供することである。単純な2点間サービスに対して、このようなエイジェントは比較的簡単である。しかしながら、このようにしてサービス提供を破壊してしまうことによって、必要な場所に情報を提供することができる。サービス提供エイジェント22は、このようなリソースとインターフェイスしている顧客エイジェントから、またはネットワーク管理エイジェントから、データ、計算リソース、人、またはネットワーク帯域幅を買いそして売る(交渉する)ことができる。
【0049】
これにより、簡単な方法で新しい知能的サービスを提供することができる。このようなエイジェントのあり得る詳細をすべて記載する代わりに、以下の“知能的サービス”シナリオ中で使用されるSPAエイジェントとして、以下に典型例を提供する。
【0050】
(記憶されている&更新される)関連情報
− 管理しているエンジニア
− サービスを有する登録された顧客
− 一般的な支払い情報
− サービスを必要としている顧客のリスト
− 車上のデータがどこに位置しているかの情報
実行される機能
− エンジニアから顧客への時間的距離を要求する。
− エンジニアを顧客と整合させる。
− エンジニアに次の仕事を知らせる。
− 危機にあるエンジニアに送る自動車修理データを買う。
【0051】
このサービス提供エイジェントは、ネットワーク運営者に2人の顧客、すなわちサービスを要求している人と故障サービスを行っている会社(サービスプロバイダ)を効果的に提供する。サービス提供エイジェント22は、2以上のネットワーク顧客に代わって動作することができる。
【0052】
シナリオおよびサービス
以下の3つのシナリオは、先に説明したサービス提供システムの使用を示すために選択されたものである。
【0053】
相互対話型サービス提供
このシナリオでは、電話を持っている顧客が異なるタイプの無線セル間を移動する。基礎をなすネットワーク装置は、既知の方法でこのようなセル変化を検出し、その位置記録を更新する。そしてリソース信号が、ネットワークから新しいセルエイジェント24のリソースコントローラに向けられる。
【0054】
そこへ顧客が移動したセルに対するセルエイジェント24は、そのセルの現在の通話負荷を調べ、そのセル設備の使用に対する容量および料金を選択するためにアルゴリズムを使用する。そしてセルエイジェント24は、その顧客の顧客エイジェント20にこの容量−料金の組み合わせを提供する。そして顧客エイジェント20は、顧客が要求している何らかの料金制限を含む顧客が同意しているサービスの範囲をチェックし、通話の料金付けに対する現在のビジネス戦略に対してそのセルにより提供される料金をチェックし、顧客の電話ユニットにサービス−料金の組み合わせのリストを提供する。これらは、適切な関連する料金とともに、電話ユニットのディスプレイ上にアイコンとして表示されるのが最良であり、他の任意の適当な方法で表示されてもよい。
【0055】
この状況における“現在のビジネス戦略”は、生成されたサービス−料金の組み合わせに影響を与えるかもしれないサービスプロバイダの戦略である。この戦略の例は、提供する場合、顧客の利用が同意しきい値を越えるサービスに対してサービスプロバイダが顧客に高いレートを提示する場合である。
【0056】
提供されるサービスは、利用可能な容量とともにセル間で変化する。セル境界を横切って広がり、新しいセルでは利用可能なものよりも多くの容量が必要であるか、または費用の顕著な増加を必要とする2点間の連続的なサービス(すなわち、マイクロからマクロセルへ移動するテレビ通話)は、顧客エイジェントによりより低い通話タイプにグレードが下げられるか、または増加した費用を示す。連続的なリンクを必要としないデータサービスは異なって管理される(以下の“知能的データサービス”参照)。表示されるサービスは、例えば、通常の電話、圧縮ビデオ、完全ビデオ、ワンタッチイマージェンシサービスおよび2つのデータダウンロードサービスを含むことができる。
【0057】
図5を参照すると、上記のものはフロー図を参照して説明することができる。
ステップ501:ネットワークが顧客装置の新たなセルへの移動を検出
ステップ502:ネットワークがリソース信号をセルエイジェント24のリソースコントローラ43に出力
ステップ503:セルエイジェント24のリソースコントローラがセルエイジェント24のワールドビュー中に更新を記録
ステップ504:ワールドビューが更新情報をセルエイジェント24のネゴシエータに送信
ステップ505:ネゴシエータ42がリソースの可用性に基づいて、容量−料金の組み合わせを生成し、関連する顧客のために、セルエイジェントのペアレントセルエイジェントがある場合はそれを介して、または直接的にネットワークエイジェント23を介して、これを顧客エイジェント(CA)20に送信
ステップ506:CA20のリソースコントローラ43が組み合わせを受信し、これをCA20のワールドビューに送信
ステップ507:ワールドビューが利用可能なサービスを評価し、CA20のネゴシエータに通知
ステップ508:・同意されているサービスの範囲、・顧客により設定されている料金限度、・現在のビジネス戦略、をネゴシエータがチェック
ステップ509:ネゴシエータがサービス−料金の組み合わせのリストを生成
ステップ510:CA20のネゴシエータが顧客のディスプレイ装置にリストを出力
【0058】
システム全体の異なるものに関連している動作を一般的に取扱う、さまざまなエイジェントの構成部品は、上記のことから理解できる。例えば、ワールドビューはデータ関連動作を取扱い、リソースコントローラは物理的なリソース関連動作を取扱い、ネゴシエータは料金動作を取扱う。しかしながら、各構成部品により実行される動作のタイプ間の境界は適切に規定され、異なる環境において当然に異なる。
【0059】
上記のシナリオは特に、ネットワークと顧客エイジェント間の相互作用を示している。
【0060】
知能的データサービス
以下のシナリオでは、顧客とネットワークエイジェント20,23,24は、知能的にデータをダウンロードするために結合する。顧客が、例えば情報源から自分のコンピュータへデータをダウンロードすることを、または道路マップを自分のテレビ電話等にダウンロードすることを要求する。これが迅速かつ費用効率良くなされることが好ましいことは顧客にとって明らかである。いずれのパラメータも顧客により設定されることができる。例えば、顧客は64Kbit/sでデータをダウンロードしたいと特定してもよい。しかしながら、顧客は、音声チャネル(8Kbit/s)しか提供しない典型的なマクロセルに移動するかもしれない。データが引き出され、固定ネットワークエイジェント(FNA)23によりキャシュされるが、顧客にはまだ送信されないように、システムを設定することができる。
【0061】
実際、固定ネットワークエイジェントは、一般的に何らかの種類のコンピュータ装置上にロードされ、これらの装置は一般的に記憶容量を提供する。データがキャシュされるのはこの記憶容量であり、FNA23は、ネットワークリソースに等価である利用可能な物理的リソースとしてこれを取扱う。
【0062】
正しい料金−容量値を有するセルに顧客が入るとすぐに顧客エイジェント20がそれを知らせるようにネットワークエイジェント24は要求する。すなわち、ネットワークエイジェント24は、CA20のワールドビュー41中のフラグをセットする。これは、新しいCLA24から入ってくる情報によりトリガされる。一旦知らされると、ネットワークエイジェント23は、顧客が再びセルを変更していることを顧客エイジェント20が知らせるまで、できる限り多くのデータをダウンロードする。したがって、できる限り利用可能な容量(または料金)を活用して、データ接続はユーザがシステムを巡回するのを追跡する。
【0063】
図6を参照すると、以下のフロー図のステップに関してこれを説明することができる。
【0064】
ステップ601:顧客が新しいCLA24へ移動
ステップ602:新しいCLA24が容量−料金の組み合わせ(または関連データ)を出力し、新しいCLA24がこれ以上のデータダウンロードをサポートできないことが認識される。
ステップ603:データダウンロードをサポートできるCLA24へ顧客が移動するとすぐにCA20がFNA23に知らせるべきであることを示すCA20のワールドビュー中のフラグをFNA23がセットし、入来するデータのキャシュを開始
ステップ604:顧客が第2の新しいCLA24に移動
ステップ605:このCLA24がデータダウンロードをサポートできることをCA20がFNA23に通知
ステップ606:FNA23がデータのダウンロードを開始
【0065】
顧客が、新しいネットワークエイジェント23と関連したセルに実際に移動するかもしれない。この場合、フラグがトリガされ、元のネットワークエイジェント23が通知されると、新しいセルエイジェント(CLA)24がその自己のものでないことが認知される。その後、元のNA23はどこに接続されているのかを1以上のNAに質問し、これは今度は、新しいCLA24を認識するNA23が位置付けられるまで他のNAに質問しなければならないかもしれない。その後、元のNA23は、保持しているすべての関連情報を新しいNA23に引き渡す。
【0066】
知能的サービス
第3のシナリオは知能サービスエイジェントを示す。これらの仕事は、前のシナリオで明らかなように、顧客エイジェント20とネットワークリソースとを調和させることである。このシナリオでは、それら自己の価値が付加された情報を示す。
【0067】
顧客は故障した自動車の中にいる。顧客は自分のスクリーン上の“イマージェンシ故障”アイコンをタッチする。通話がサービスプロバイダエイジェント(SPA)22に接続され、位置と故障の種類が要求される。サービスプロバイダエイジェント22は現場のエンジニアグループを管理する。サービスプロバイダエイジェント22は、各エンジニアが自分の現在の仕事状況を記録しているそれらの顧客エイジェント20に質問をする。サービスプロバイダエイジェント22は、一番早く仕事に向かうことができるエンジニアを見つけるために顧客エイジェントと交渉し、その後エンジニアに必要な情報をダウンロードする。したがって、サービスプロバイダエイジェント22は、2人の顧客、すなわち故障した顧客とエンジニアエイジェンシの代わりに動作する。このようなネットワーク情報は、スケジュール調整を含む任意の派遣サービスのために使用することができる。いまは、応答、交渉ベースサービスとして実施されているが、代わりのアルゴリズムも実施できる。
【0068】
このサービスの主な特徴は、・エンジニアのスケジュール調整に対する完全な適用を提供、・顧客へのワンタッチサービス−記憶する番号がない、・ネットワーク中の情報でサービス範囲を拡張可能、・各サービスが専用サービスエイジェントを持つ−新しいサービスの生成が容易である。
【0069】
再度説明すると、このサービスは、フロー図によって表現することができる。図7を参照すると、ステップは、
ステップ701:顧客がタッチスクリーンを介してエンジニアに要求
ステップ702:顧客のCA20がエンジニアリングサービスに関連するSPA22に要求を転送
ステップ703:SPA22が位置や故障の種類のようなさらなる情報について顧客のCA20に質問
ステップ704:SPA22が、各エンジニアの環境におけるデータを得るために、各エンジニアにそれぞれに割当てられているエンジニアの各CA20に質問
ステップ705:SPA22がその環境における最良のエンジニアを決定するために交渉
ステップ706:SPA22が選択されたエンジニアのCA22に顧客情報をダウンロード
独立してまたは他の観点と組み合わせて使用されるかもしれない上記で説明したようなシステムの幾つかの新規で有利な観点があることは、この技術の当業者にとって明らかである。例えば、請求項1に記載されているようなシステムにおいて、例えば、サービスプロバイダやネットワークプロバイダの特別な料金パッケージを反映した更新可能なビジネス戦略を組込むことが可能であることは有利である。
【0070】
さらに、図7に関連して説明されているようなサービスプロバイダが、例えばそのサービスプロバイダのサービスの別のソース源を表している人または装置の実時間の位置および可用性を考慮に入れることにより、自動的にサービス提供を最適化できることは有利である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】図1は、サービス提供システムが有効である環境を示している。
【図2】図2は、以下に説明するサービス提供システムで使用するためのシステム構成の図である。
【図3】図3は、ネットワーク管理ソフトウェアエイジェントとこれらが制御を有するネットワークとの関係を図示したものである。
【図4】図4は、エイジェントの内部構造を図示したものである。
【図5】図5は、サービス提供システムの使用に対する1つシナリオのフロー図を示したものである。
【図6】図6は、サービス提供システムの使用に対する他の異なるシナリオのフロー図を示したものである。
【図7】図7は、サービス提供システムの使用に対するさらに異なるシナリオのフロー図を示したものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークとともに使用し、ネットワーク内のユーザの位置に基づいて複数のサービスに関連するデータをユーザに利用可能とすることができ、ユーザは提供されるべき1以上のサービスを選択することができる、ネットワークユーザに複数のサービスを提供するサービス提供システムにおいて、
複数のソフトウェアエイジェントを含む制御手段と、
ユーザがネットワーク内の位置を変更するときに2点間連続ベースで前記ソフトウェアエイジェントの少なくともいくつかにより保持されるデータを更新する更新手段とを具備し、
前記複数のソフトウェアエイジェントの個々のエイジェントは、ネットワークを通してのサービス提供に関連するデータを有し、
前記制御手段は、ユーザに利用可能とされている更新データを維持および通信し、ユーザによるサービスの選択に応答して、選択されたサービスをユーザに提供するプロセスをトリガするサービス提供システム。
【請求項2】
前記通信ネットワークが少なくとも一部に移動体通信ネットワークを含み、ユーザが前記移動体通信ネットワークへのアクセスを有する請求項1記載のサービス提供システム。
【請求項3】
前記制御手段は、移動体通信ネットワークのセル間でのユーザの移動に応答して、前記移動により影響される、ユーザに利用可能とされているデータを更新し、
前記セルは、ユーザへのサービスの提供に関して異なるリソースを有している請求項2記載のサービス提供システム。
【請求項4】
ユーザに潜在的に利用可能なサービスの少なくとも1つは、ユーザが移動体通信ネットワークへのアクセスを有するセル中の帯域幅の利用可能性により影響を受け、
前記制御手段は、このようなサービスの利用可能性またはこのようなサービスが利用可能となる価格の点から、ユーザに利用可能なデータを更新する請求項3記載のサービス提供システム。
【請求項5】
ユーザに潜在的に利用可能なサービスの少なくとも1つは、ユーザへのデータのダウンロードを含み、
このダウンロードは、移動体通信ネットワークのセル中の帯域幅の利用可能性により影響を受け、
前記システムは、サービスの選択の結果としてユーザにより要求されたデータを記憶する手段をさらに具備し、
前記制御手段は、前記ダウンロードに対して帯域幅が利用できない時にデータが記憶され、帯域幅が利用可能となった時に引き続いてデータがダウンロードされるように、ユーザへの前記データのダウンロードを制御する請求項3または請求項4記載のサービス提供システム。
【請求項6】
前記制御手段は、通信ネットワークを通しての適切なルーティングによりユーザへデータをダウンロードする目的で、移動体通信ネットワークに関してユーザの位置を追跡する手段を含む請求項5記載のサービス提供システム。
【請求項7】
前記複数のサービスに関連するデータは、実時間料金データを含んでおり、
ユーザは、サービスを選択する前に実時間料金データを考慮に入れることができる請求項1記載のサービス提供システム。
【請求項8】
前記個々のエイジェントは、共通のサービスを提供するための設備がそれぞれ割当てられ、
前記個々のエイジェントのそれぞれは、サービスを提供するためにその割当てられた設備の容量に関する実時間データを保持し、
前記システムは割当てられた設備の1つを選択し、その設備に基づいて、サービスが提供される現在の条件をユーザに通知する請求項1記載のサービス提供システム。
【請求項9】
前記エイジェントの少なくとも1つは、更新可能なビジネス戦略を記憶する手段を含み、
前記システムは、ビジネス戦略を費用関係のサービスデータに適用して適切にデータを修正することができるように、費用関係のサービスデータをユーザに利用可能にする前に前記ビジネス戦略にアクセスする請求項1記載のサービス提供システム。
【請求項10】
移動体通信サブネットワークを含む通信ネットワークとともに使用し、ネットワーク内のユーザの位置に基づいて複数のサービスに関連するデータをユーザに利用可能とすることができ、ユーザは提供されるべき1以上のサービスを選択することができる、移動体通信サブネットワークへのアクセスを有するネットワークユーザに複数のサービスを提供するサービス提供システムにおいて、
共通してフォーマットされたメッセージを通して互いに相互通信する複数のソフトウェアエイジェントを含む制御手段と、
ユーザがネットワーク内の位置を変更するときに2点間連続ベースで前記ソフトウェアエイジェントの少なくともいくつかにより保持されるデータを更新する更新手段とを具備し、
前記複数のソフトウェアエイジェントの個々のエイジェントは、ネットワークを通してのサービス提供に関連するデータを有し、
前記制御手段は、ユーザに利用可能とされている更新データを制御し、ユーザによるサービスの選択に応答して、選択されたサービスを移動体通信サブネットワークを通してユーザに提供するプロセスをトリガするサービス提供システム。
【請求項11】
前記制御手段は、移動体通信サブネットワークのセル間でのユーザの移動に応答して、前記移動により影響される、ユーザに利用可能とされているデータを更新し、
前記セルは、ユーザへのサービスの提供に関して異なるリソースを有している請求項10記載のサービス提供システム。
【請求項12】
ユーザに潜在的に利用可能なサービスの少なくとも1つは、ユーザが移動体通信サブネットワークへのアクセスを有するセル中の帯域幅の利用可能性により影響を受け、
前記制御手段は、このようなサービスの利用可能性またはこのようなサービスが利用可能となる価格の点から、ユーザに利用可能なデータを更新する請求項11記載のサービス提供システム。
【請求項13】
ユーザに潜在的に利用可能なサービスの少なくとも1つは、ユーザへのデータのダウンロードを含み、
このダウンロードは移動体通信サブネットワークのセル中の帯域幅の利用可能性により影響を受け、
前記システムは、サービスの選択の結果としてユーザにより要求されたデータを記憶する手段をさらに具備し、
前記制御手段は、前記ダウンロードに対して帯域幅が利用できない時にデータが記憶され、帯域幅が利用可能となった時に引き続いてデータがダウンロードされるように、ユーザへの前記データのダウンロードを制御する請求項11記載のサービス提供システム。
【請求項14】
前記制御手段は、通信ネットワークを通しての適切なルーティングによりユーザへデータをダウンロードする目的で、移動体通信サブネットワークに関してユーザの位置を追跡する手段を含む請求項13記載のサービス提供システム。
【請求項15】
前記複数のサービスに関連するデータは実時間料金データを含んでおり、
ユーザはサービスを選択する前に実時間料金データを考慮に入れることができる請求項10記載のサービス提供システム。
【請求項16】
前記個々のエイジェントは共通のサービスを提供するための設備がそれぞれ割当てられ、
前記個々のエイジェントのそれぞれは、サービスを提供するためにその割当てられた設備の容量に関する実時間データを保持し、
前記システムは割当てられた設備の1つを選択し、その設備に基づいて、サービスが提供される現在の条件をユーザに通知する請求項10記載のサービス提供システム。
【請求項17】
前記エイジェントの少なくとも1つは、更新可能なビジネス戦略を記憶する手段を含み、
前記システムは、ビジネス戦略を費用関係のサービスデータに適用して適切にデータを修正することができるように、費用関係のサービスデータをユーザに利用可能にする前に前記ビジネス戦略にアクセスする請求項10記載のサービス提供システム。
【請求項18】
移動体通信サブネットワークを含む通信ネットワークとともに使用し、ネットワーク内のユーザの位置に基づいて複数のサービスに関連するデータをユーザに利用可能とすることができ、ユーザは提供されるべき1以上のサービスを選択することができる、移動体通信サブネットワークへのアクセスを有するネットワークユーザに複数のサービスを提供するサービス提供方法において、
共通してフォーマットされたメッセージを通して互いに相互通信する複数のオブジェクト指向ソフトウェアエイジェントを使用して、ネットワークを通してのサービス提供に関連するデータを維持し、
ユーザがネットワーク内の位置を変更するときに2点間連続ベースで前記共通してフォーマットされたメッセージを通して、前記ソフトウェアエイジェントの少なくともいくつかにより保持されるデータを更新し、
ユーザに利用可能とされている更新データを制御し、ユーザによるサービスの選択に応答して、選択されたサービスを移動体通信サブネットワークを通してユーザに提供するプロセスをトリガすること含む方法。
【請求項19】
ユーザへのサービスの提供に関して異なるリソースを有している移動体通信サブネットワークのセル間でのユーザの移動は、前記移動により影響される、ユーザに利用可能とされているデータの更新を生じさせる請求項18記載の方法。
【請求項20】
ユーザに潜在的に利用可能なサービスの少なくとも1つは、ユーザが移動体通信サブネットワークへのアクセスを有するセル中の帯域幅の利用可能性により影響を受け、このようなサービスの利用可能性またはこのようなサービスが利用可能となる価格の点から、ユーザに利用可能なデータは更新される請求項19記載の方法。
【請求項21】
ユーザに潜在的に利用可能なサービスの少なくとも1つは、ユーザへのデータのダウンロードを含み、
このダウンロードは移動体通信サブネットワークのセル中の帯域幅の利用可能性により影響を受け、
前記方法は、
サービスの選択の結果としてユーザにより要求されたデータを記憶し、
前記ダウンロードに対して帯域幅が利用できない時にデータが記憶され、帯域幅が利用可能となった時に引き続いてデータがダウンロードされるように、ユーザへの前記データのダウンロードを制御することをさらに含む請求項19記載の方法。
【請求項22】
通信ネットワークを通しての適切なルーティングによりユーザへデータをダウンロードする目的で、移動体通信サブネットワークに関してユーザの位置を追跡することをさらに含む請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記複数のサービスに関連するデータは実時間料金データを含んでおり、
ユーザはサービスを選択する前に実時間料金データを考慮に入れることができる請求項18記載の方法。
【請求項24】
前記個々のエイジェントは共通のサービスを提供するための設備がそれぞれ割当てられ、
前記個々のエイジェントのそれぞれは、サービスを提供するためにその割当てられた設備の容量に関する実時間データを保持し、
前記方法は、割当てられた設備の1つを選択し、その設備に基づいて、サービスが提供される現在の条件をユーザに通知することをさらに含む請求項18記載の方法。
【請求項25】
前記エイジェントの少なくとも1つは、更新可能なビジネス戦略を記憶し、
前記方法は、ビジネス戦略を費用関係のサービスデータに適用して適切にデータを修正することができるように、費用関係のサービスデータをユーザに利用可能にする前に前記ビジネス戦略にアクセスすることをさらに含む請求項18記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−295945(P2006−295945A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−122834(P2006−122834)
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【分割の表示】特願平7−528075の分割
【原出願日】平成7年4月28日(1995.4.28)
【出願人】(390028587)ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー (104)
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】