説明

通信中継サーバー及びその制御方法並びにこれらに用いる情報通信運用装置

【課題】サービス利用者であるユーザーのネット情報サービス利用者が有料とされている場合に、サービス利用者の利用を無料として利用者の便宜を図ると共に、当該利用者がローカルエリアに滞在する期間が料金条件に反映されて利用に際して当該ローカルエリアへの集客、契約代理者の活用の増大を図る。
【解決手段】制御中継手段が、通信許可がなされた時に、通信可能なローカルエリア情報に基づいて通信可能とされたローカルエリアをポインタ指示するポインタ指示マークを情報通信端末に送信し、前記ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間情報の双方の情報が登録されているときに、情報通信端末を通信ネットワークへの通信許可操作をなし、ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間情報のいずれかについての登録がないときに通信不許可操作とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信中継サーバー及びその制御方法並びにこれらに用いる情報通信運用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線を用いた情報端末装置でフリーサイトの利用と一定期間のインターネット接続サービスの利用ができる情報サービスシステムが提案されている。
【0003】
また、ユーザー既知のアクセスポイント以外のアクセスポイントを用いて、無線LAN等のローカルエリアネットワークと容易に接続するための情報端末装置及び通信方法が提案されている。
【0004】
特許文献1には、情報通信端末の利用者が通信ネットワークを介してコンテンツを取得する際に利用者が在圏するローカルエリアに関する情報やそのエリアで利用者が受けているサービスに関連した情報を簡易にアクセスすることのできる情報アクセスのための通信中継装置が記載されている。
【0005】
特許文献2には、顧客が端末機で放送網に連結されたサーバに接続し、マルチメディアデータを選択、出力し、顧客と関連事業者間の課金清算を行うようにした装置、方法が記載されている。
【0006】
特許文献3には、広告が確実に閲覧されるとともに無理なくインターネット接続料金が無料となるポイントサービスシステムが記載されている。
【0007】
特許文献4には、パスポート情報を利用した旅行専用携帯端末機のレンタルビジネスが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−136139号公報
【特許文献2】特開2009−506451号公報
【特許文献3】特開2010−157162号公報
【特許文献4】特開2002−318837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した特許文献に示すように、情報通信端末を有する利用者が在圏するローカルエリアに関する情報やそのエリアで利用者が受けているサービスに関連した情報に簡易にアクセスすることが提案され、広告が確実に閲覧されるとともにインターネット接続料金を無料とすることが提案され、顧客と関連事業者間の課金清算を行うことが提案されてきている。
【0010】
このように、例えば都市部において無線LANサービスシステムによるインターネット接続を無料あるいは課金することで提供するサービスが知られている。
【0011】
利用者が在圏するローカルエリアにおいてある種のネット情報が有料で提供されることが多い。このような場合に、ポータル画面に広告を載せることでユーザー利用を無料にしたり、あるいは利用者が利用した提携企業がネット情報利用料金を負担することで利用者の利用が無料とされることがある。
【0012】
このように、利用者のネット情報サービス利用が無料とされる場合に、利用者の利用を無料とする無料利用条件が明確にされ、利用に際して登録されていることが必要とされ、利用者がローカルエリアに滞在する期間が反映されることが必要とされる。
【0013】
本発明は、かかる点に鑑みサービス利用者であるユーザーのネット情報サービス利用が有料とされている場合に、サービス利用者の利用を無料として利用者の便宜を図ると共に、当該利用者がローカルエリアに滞在する期間が料金条件に反映されて利用に際して当該ローカルエリアへの集客、契約代理者の活用の増大を図ることのできる装置あるいは方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、ユーザーが所持する情報通信端末とネット情報を所持するWEBサーバに接続された通信ネットワークとの間の通信を中継する通信中継サーバーであって、該通信中継サーバーは、
前記情報通信端末がローカルエリアにユーザーがいることを示す信号を発信することで通信手段を介して送信されてきた当該ローカルエリア滞在情報を受信し、該情報通信端末を前記通信ネットワークに接続させ、ユーザーの要求に基づいて、前記情報通信端末から通信ネットワークを介して接続されたWEBサーバへネット情報の提供を要求するリクエスト手段と、
該WEBサーバから該情報通信端末へ送信される前記ネット情報を含むレスポンスを制御中継する制御中継手段と、
通信手段を介して送信されてきた前記情報通信端末からのローカルエリア滞在情報と通信手段を介して送信されてきた通信許可情報を含む有限の滞在期間情報と通信可能とされたローカルエリア情報を制御情報として受信し、それぞれを登録する制御情報登録手段と、を備え、
前記制御中継手段が、前記通信許可がなされた時に、通信可能なローカルエリア情報に基づいて通信可能とされたローカルエリアをポインタ指示するポインタ指示マークを前記情報通信端末に送信し、前記ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間情報の双方の情報が登録されているときに、前記情報通信端末を通信ネットワークへの通信許可操作をなし、ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間情報のいずれかについての登録がないときに通信不許可操作とすること
を特徴とする通信中継サーバーを提供する。
【0015】
本発明は、また、通信中継サーバーに接続される情報通信運用装置であって、
前記通信中継サーバーに、契約代理者・契約当事者端末から送信された、ユーザーがローカルエリアに滞在する滞在期間情報に基づいて、通信許可滞在期間を設定して、前記情報端末が、ポインタ指示されたローカルエリアにおいて、当該通信許可滞在期間、前記WEBサーバから前記ネット情報の提供が受けられるようにしたことを特徴とする情報通信運用装置を提供する。
【0016】
本発明は、また、前記情報通信運用装置が、契約代理者・契約当事者を登録する契約代理者・契約当事者項目、ユーザーについての滞在期間、通信許可滞在期間を含むユーザー情報登録項目、前記契約代理者・契約当事者との間で取りかわされた、契約の内容を登録する運用契約登録項目を格納するデータベース、
を備えることを特徴とする情報通信運用装置を提供する。
【0017】
本発明は、また、通信中継サーバー及び請求項2に記載した情報通信運用装置を用いることで前記WEBサーバからのサービス提供を受けるサービス享受方法において、
ユーザーの情報通信端末から前記ローカルエリア情報及び通信許可情報を含む滞在期間情報を前記通信中継サーバーに送信することで、前記WEBサーバからのサービス提供を受けるサービス享受方法を提供する。
【0018】
本発明は、また、情報通信端末と通信ネットワークとの間の通信を無線中継する通信中継サーバーの制御方法であって、
情報通信運用装置が、該通信中継サーバーに、情報通信端末からのリクエストを前記通信ネットワークに接続させ、該通信ネットワークを介して接続された前記WEBサーバへネット情報を要求させ、
該WEBサーバから該情報通信端末へ送信される前記ネット情報を含むレスポンスを中継させ、
登録手段に、ローカルエリア滞在情報と通信許可情報を含む有限の滞在期間情報と通信可能とされたローカルエリア情報とを登録させ、
制御中継手段に、前記通信許可がなされた時に、通信可能なローカルエリア情報に基づいて通信可能とされたローカルエリアをポインタ指示するポインタ指示マークを前記情報通信端末に送信させ、ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間内情報の双方の情報が入力されてネット情報提供のリクエストがなされたときに、前記情報通信端末を通信ネットワークに接続させる操作を行なわせ、ローカルエリア滞在情報と通信許可期間内情報のいずれかについて入力がないときに上記接続をさせる操作を行わせないこととすること
を特徴とする通信中継サーバーの制御方法を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、上述したように、通信手段を介して送信されてきた情報通信端末からのローカルエリア滞在情報と他の端末から通信手段を介して送信されてきた通信許可情報を含む通信許可期間情報を登録しておいてネット情報利用無料サービスを行うようにしているので、ネット情報利用が原則的に有料とされている場合に、利用者の利用を無料サービスとする利用条件が明確とされてサービス提供の便宜が図られ、当該利用者がローカルエリアに滞在する期間が料金条件に反映されて利用に際して当該ローカルエリアへの集客、契約代理者の活用の増大を図ることができる。有限のローカルエリア滞在期間を反映した上で、ビジネス遂行上極めて重要な、顧客獲得の手段あるいは方法が提供される。サービス利用者にとっても、ポインタ指示マークによって当該ネット情報のサービスが受けられるローカルエリアポインタ指示されることはそのサービス享受の上で極めて便利なこととなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係わるビジネスモデルを示す図。
【図2】サービス提供ローカルエリアを示す図。
【図3】本発明の実施例の構成をブロックで示す図。
【図4】通信中継サーバーの構成を示す図。
【図5】サービス提供ローカルエリアをポインタ指示した図。
【図6】情報通信運用装置の構成をブロックで示す図。
【図7】情報通信運用画面。
【図8】本発明の実施例のフローチャート図。
【図9】ホテル予約画面を示す図。
【図10】当ホテル宿泊プランのご案内を示す図。
【図11】お客様(ユーザー)確認画面を示す図。
【図12】ご予約情報入力画面を示す図。
【図13】最終画面を示す図。
【図14】ネット情報無料利用のご案内を示す図。
【図15】無料ネット情報利用ローカルエリア 九州全域エリアを示す図。
【図16】無料ネット情報利用ローカルエリア 福岡県詳細エリアを示す図。
【図17】無料ネット情報利用ローカルエリア 福岡市詳細エリアを示す図。
【図18】無料ネット情報利用ローカルエリア 現在位置から半径1km圏内にあるQスポットエリアを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0022】
図1は、本発明が実現しようとする1つのビジネスモデル対象例を示す図である。
図1において、当該ビジネスモデル100は、Qスポットサービス提供会社1、当該Qスポットサービス提供会社に提携されたネット情報(例えば、WiFi(登録商標)情報)を提供する。ネット情報接続提供会社2、ネット情報場所提供会社3、サービス提供のための提携企業であるシステム運用者4及びシステム運用者4に業務委託する契約代理者・契約当事者5を連携させてのシステム構成となる。従って、システム構築に際してはこれら会社あるいはシステム運用者の端末が用いられるが、ここではこれらの名称を用いることがある。
【0023】
図1では、Qスポットサービス提供会社1とシステム運用者4とを別個に記載しているがこれは機能的に見た場合の表示であって、Qスポットサービス会社1がシステム運用者4を兼ねることがあり、多くの場合、兼ねることになる。システム運用者4がQスポットサービス会社1を兼ねる場合も同様である。兼ねる場合には、図1において、「運用料」、「アクセスデータ等提供」は当然生じない。
【0024】
ネット情報サービスの利用者を受けようとするサービス利用者、すなわちユーザー6は情報通信端末16を所持しており、情報通信端末16を各種の端末に接続して各種のサービスの享受を持けることができる。情報通信端末7は、ユーザー6の個人所有であってもよい、レンタルされた機器であってもよい。
【0025】
Qスポットサービス提供会社1は、ネット情報提供会社2にネット運用費を支払ってネット情報の提供を受ける。すなわち、ネット環境提供を受ける。
【0026】
また、Qスポットサービス提供会社1は、ネット情報場所提供会社3に場所利用費を支払ってネット情報提供のための場所提供を受ける。
【0027】
システム運用者4(Qスポットサービス提供会社1が兼ねる場合には、Qスポットサービス提供会社1、以下同じ)は、ローカルエリアに滞在するユーザー6にネット情報サービスの享受を受けさせるためのシステム全体を運用する者であって、運用料を支払ってQスポットサービス提供会社4にアクセスして通信に当って必要とされるアクセスデータ等の提供を受ける。当然にネット情報はネット情報提供会社から提供される有料、無料のネット情報である。
【0028】
システム運用者4は、契約代理者・契約当事者5とシステム運用に当っての運用契約を締結する。ここで“契約”とは、システム運用者4と契約代理者・契約当事者5との間に締結された契約ばかりでなく、ユーザー6との間での契約が含まれる。
【0029】
ユーザー6は、ある地域を旅行によって滞在あるいはある地域に居住するために滞在するような場合には、一般的には契約代理者に滞在するに当っての便宜供与を依頼することになる。あるいは、ユーザー6は直接的に契約当事者と滞在に関する契約を締結する。
【0030】
ここで契約代理者の典型的な例は、旅行代理店であり、広告代理店、ホテル等の宿泊施設あるいは不動産会社が含まれる。
【0031】
ユーザー6は、ローカルエリアに滞在するに当って契約代理人・契約当事者5に旅行申込み等の滞在便宜のためのアクションを起こす。旅行申込みの場合には、ユーザー6のID、滞在期間を含む旅行日程、更には希望する宿泊施設が一連の情報として契約代理人・契約当事者にフォーマット化された用紙によってあるいは電子式伝達方式によって伝えられ、電子情報として端末に登録される。ユーザー6は、当該ローカルエリア滞在に際してネットに無料で接続したいと願望する。
【0032】
この場合に、自発的にあるいは契約代理人・契約当事者からの問い合わせに応える形でネット情報のサービス提供申込みを契約代理人・契約当事者に行うことになる。
【0033】
契約代理人・契約当事者5はこのようなサービス提供申込みを受けると運用契約に従ってシステム運用者4にサービス享受のための運用を依頼することになる。この依頼を受けると、システム運用者4はユーザー6にID、パスを発行し、サービス提供がなされる通信可能なローカルエリアを指し示すポインタ指示マークをユーザー6の情報通信端末7に伝送すると共に、Qスポットサービス提供会社1の中継装置に当該ユーザー6へのサービス提供の容認を依頼し、アクセスデータ等の提供を受ける。
【0034】
Qスポットサービス提供会社1は、ユーザー6の情報通信端末16からのID、パスを入力し、当該情報通信端末16にネット情報提供場所を含むネット環境の提供を行う。これによって、ネットに無料で接続したいというユーザー6の希望が実現される。
【0035】
図2は、サービスが提供されるローカルエリアについて説明する図である。サービス提供ローカルエリアの狭義の使用方法において、地下鉄の駅、空港、ホテル、カフェを含むスタンダードエリア、ハンバークショップ、主要駅、車内を含むカジュアルエリア及び新幹線車内及び主要駅コンコース待合室を含むエクスプレスエリアが該当する。図2(a)には、1つの例として西鉄福岡駅やJR博多駅、福岡駅など、人の多く集まるところ、ホームやゲート前などの有料立ち入りエリアがサービス提供エリアとして表示してある。サービス提供ローカルエリアの広義の使用方法において、1つの生活圏あるいは県域全体が該当する。図2(b)には、1つの例として九州地方及びその中の各県が通信可能なローカルエリアとして表示してある。
【0036】
以下、図1に示すビジネスモデル100を実現するために用いられるシステム及び装置の構成について説明する。
【0037】
図3は、本発明の実施例の構成をブロックで示す図であり、これらの構成には運用システム100及び運用システム200に用いられるシステム運用者4の情報通信運用装置300が含まれる。
【0038】
本発明の実施例である運用システム200は、ネット情報提供会社2のWEBサーバ11、これに通信線で接続された通信ネットワーク12、これに通信線で接続されたQスポットサービス提供会社1の通信中継装置13、システム運用者4の情報通信装置14、運用契約が締結された契約代理者・契約当事者5の端末15及びユーザー6が所持する各種の情報通信端末16から構成される。
【0039】
通信中継サーバー(通信中継装置)13は、ユーザー(サービス利用者)6が所持する情報通信端末16とWEBサーバ11に接続されたネット情報接続提供会社を含む通信ネットワーク12との間の通信を制御中継する。多くの場合、無線でなされる。
【0040】
この通信中継サーバー13は、図4に示すように、情報通信端末16がローカルエリアにユーザーがいることを示す信号を発信することで通信手段を介して送信されて来た当該ローカルエリア滞在情報を受信し、この情報通信端末16を通信ネットワーク12に接続させ、ユーザーの要求に基づいて、情報通信端末16から通信ネットワーク12を介して接続されたWEBサーバ11へネット情報の提供を要求するリクエスト手段21と、
このWEBサーバ11からこの情報通信端末16へ送信されるネット情報を含むレスポンスを制御中継する制御中継手段22と、
通信手段を介して送信されてきた情報通信端末16からのローカルエリア滞在情報と他のまたは同一の端末から通信手段を介して送信されてきた通信許可情報を含む有限の滞在期間情報と通信可能なローカルエリア情報を制御情報として受信し、それぞれを登録する制御情報登録手段23と、を備える。
【0041】
制御中継手段22は、通信許可がなされた時に、通信許可のローカルエリア情報に基づいて通信可能なローカルエリアをポインタ指示するポインタ指示マークを情報通信端末16に送信することを行い、ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間情報の双方の情報が登録されているときに、情報通信端末16を通信ネットワーク12への通信許可操作をなし、ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間情報のいずれかについての登録がないときに通信不許可操作と行う。
【0042】
図5は、情報通信端末16の画面上で、通信許可操作がなされた時に、通信可能なローカルエリア情報に基づいて通信可能なローカルエリアをポインタ指示マーク20によってポインタ指示した状態を示す。ポインタ指示マーク20の概念には、矢印ばかりでなく、特定地域を囲む枠体が含まれる。望ましくは、特定特殊な図柄を用いるのが望ましい。図5(a)は図2(a)に、そして図5(b)は図2(b)に対応した状態で無料でサービス提供が受けられるローカルエリアが画面表示され、ユーザー6がサービス提供を受けられ易いものとしている。図5(b)では福岡県を指し示す矢印及びそれを囲む枠体、九州地方を示す枠体もポインタ指示マークの機能を果す。画面には、滞在期間に対応した通信可能な滞在期間を表示させることができる。
【0043】
ユーザー6は、その所持する情報通信端末16から契約代理人・契約当事者端末15への旅行申込みあるいはホテル予約などのアクションをおこす。この時に、ユーザー6は、自発的にあるいは契約代理人・契約当事者の問い合わせに応える形でネット情報サービス提供申込みをも合わせて行う。これらは電子情報として契約代理人・契約当事者端末15に登録される。旅行申込みに際しては、ユーザーのID、旅行地、旅行日程を含む滞在期間のユーザー旅行情報が提供される。旅行者以外であっても同種のローカルエリア滞在情報が提供される場合があり、このような場合にユーザのID、滞在期間としての期間が契約代理人・契約当事者端末15に登録される。
【0044】
登録されたユーザーのID情報を含むローカルエリア滞在情報及びサービス提供申込みは、運用契約に基づいてシステム運用者の情報通信運用装置14に送信される。
【0045】
情報通信運用装置14は、この送信があると、ユーザー6がローカルエリアに滞在する滞在期間情報に基づいて、通信許可滞在期間を設定して、情報通信端末16が、ポインタ指示された通信可能なローカルエリアにおいて、当該通信許可滞在期間、WEBサーバ11からネット情報の提供を無料で受けられるようにする。ポインタ指示されたローカルエリアが通信可能なローカルエリアとなる。通常、滞在期間情報に含まれる滞在期間は、有限であり、通信許可滞在期間に一致するが、予め定めた基準との比較によって通信許可滞在期間を滞在期間内として改めてサービス提供申込みをするかユーザー6に問い直すようにしてもよい。ユーザー6は、通信可能な滞在期間を見て更新依頼をすることができる。
【0046】
情報通信運用装置14のデータベースには、サービス提供エリアに関する情報、契約代理者・契約当事者を登録する契約代理者・契約当事者項目、ユーザーについての滞在期間、通信許可滞在期間を含むユーザー情報登録項目、契約代理者・契約当事者との間で取りかわされた契約の内容を登録する運用契約登録項目を備えており、各項目には該当の情報が格納される。契約の内容には、契約代理者・契約当事者からの依頼に対する対価、支払い方法が含まれる。
【0047】
情報通信運用装置14は、ザービス提供ローカルエリア情報に基づいて通信可能なローカルエリア情報を生成する。従って、情報通信運用装置14は、予め定めた運用基準に従って、狭義のローカルエリア滞在情報が入った時に、通信可能なローカルエリアとしての当該狭義のローカルエリアを特定し、あるいは広義のローカルエリア指定とすることができる。例えば、九州−円において、あるいは福岡県内をローカルエリアとしての通信可能な許可圏として指定することができる。その基準は、ユーザーの便宜、契約代理者・契約当事者の事情を勘案して予め定められる。
【0048】
情報通信運用手段14は、図4の制御情報登録手段23に、通信手段を介して送信されてきた通信許可情報を含む有限の滞在期間情報と通信可能なローカルエリア情報を発信し、これらの情報を制御情報として用いて通信中継サーバー13の制御信号の伝信を行う。
【0049】
図6は、情報通信運用装置14の詳細を示すブロック図である。
【0050】
情報通信運用装置14は、入力手段31、通信中継装置制御手段32、通信許可滞在期間及びローカルエリア情報生成手段33、演算処理手段34、出力手段35、データベース36及び画面部37から構成され、これらの手段は、通信線38によって互いに接続される。
【0051】
入力手段31は、契約代理店・契約当事者端末15からの契約代理店・契約当事者からの通信情報を入力する。この通信情報には、ユーザーID、ローカルエリア滞在情報ユーザーのローカルエリアでの滞在期間情報、が含まれる。
【0052】
通信中継装置制御手段32は、図1に示すQスポットサービス提供会社に所属し、通信中継サーバー13を制御し、システム全体が順調に作動するようにする手段である。通信中継装置制御手段32は、上述したように通信中継サーバー13の制御のための制御信号を生成する。これらの制御信号に基づいて通信中継装置32を通信ネットワークに接続させ、通信中継装置32にネット情報提供要求のリクエスト発信させ、レスポンス中継させ、通信ネットワークへの接続、非接続の制御を行う。
【0053】
通信許可滞在期間及びローカルエリア情報生成手段33は、通信中継サーバー13が情報通信端末16と通信することの通信許可、滞在期間情報から通信許可滞在期間の生成、通信可能なローカルエリアの生成を行う。生成されたこれらの情報には、ユーザーに付与されるID、パスワードが含まれ、これらが付与されることによって通信許可がなされたことになり、通信可能となる。
【0054】
これらの生成された情報・制御信号には通信許可、通信許可滞在期間、通信許可エリアが含まれて出力手段35に送られる。
【0055】
演算処理手段34は、各種の演算処理を行う。この演算処理には、契約代理店・契約当事者からシステム運用者へのサービス提供の依頼をしたことに伴って運用契約に基づいて計算される対価が含まれる。
【0056】
データベース36には、通信可能サービス提供ローカルエリアに関する情報が格納される。具体的には、地域サービス提供ローカルエリア、拡大されたサービス提供ローカルエリアが通信可能なサービス提供ローカルエリアであり、それぞれ図2、図3に表示のローカルエリアに対応する。
【0057】
データべース36には、更に契約代理店・契約当事者項目が設けてあり、これらの項目には契約された旅行代理店、広告代理店、ホテルなどの宿泊施設等が登録される。
データベース36には、更にユーザー登録項目があり、ユーザーID、滞在期間等のユーザー情報、及び通信許可滞在期間、通信可能なローカルエリアも合わせて登録される。
データベース36には、更に運用契約登録項目が設けてあり、運用契約細則が登録され、対価計算のために使用される。
【0058】
画面部37は、出力手段が出力する各種出力情報を画面表示するが、ポインタ指示マークによって指示された状態で通信許可された通信可能ローカルエリアを表示することができ、この表示に合わせて通信許可滞在期間を明示してユーザーの便に供することができる。
【0059】
図3において、ユーザー6が、特定のローカルエリアに滞在していることを示すローカルエリア情報をその情報通信端末16から通信中継サーバー13に発信する。これによって、ローカルエリア滞在情報が取得され、通信中継サーバー13の制御情報登録手段23に登録される。この例では、情報通信端末16からの通信によって通信中継サーバー13にローカル滞在情報を登録するようにしているが、ユーザー6が紹情報通信端末16を用いて契約代理者・契約当事者5に滞在情報を発信し、サービス提供申込みをする際に予めローカル滞在情報を伝達しておいて、システム運用者4の情報通信運用装置14から通信中継サーバー13に登録しておいてもよい。このルート経由にするとサービス提供するためのすべての情報は情報通信運用装置14経由となって登録手段が簡便化される。
【0060】
ユーザー6が、その情報通信端末16からローカルエリア滞在情報を通信中継サーバー13に発信し、通信許可情報としてのID及びパスワードを用いてネット情報提供のリクエストを発信すると通信中継サーバー13は、そのリクエストを通信ネットワーク12を介してWEBサーバ11に伝え、WEBサーバ11蓄積のネット情報をレスポンス情報として入手し、情報通信端末16にネット情報を提供する。この場合に、通信中継サーバー13は、上述したように、通信許可がなされた時に、通信許可のローカルエリア情報に基づいて通信可能なローカルエリアをポインタ指示するポインタ指示マークを情報通信端末16に送信することを行い、ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間情報の双方の情報が登録されているときに、情報通信端末16を通信ネットワーク12への通信許可操作をなし、ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間情報のいずれかについての登録がないときに通信不許可操作とする。
【0061】
このような操作を行う通信中継サーバー13は、情報通信運用装置14によって制御される。
【0062】
図7は、情報御通信運用画面70を示す。
図7において、情報通信運用画面70には、契約関係情報71、通信許可情報72、ユーザー情報73、Qスポットサービス関係74、ネット情報関連75及び通信可能ローカルエリア76が表示される。
【0063】
契約関係情報71には、契約代理者・契約当事者の氏名コードなどが、例えば○○ホテルのようにして検索、表示される。ここには、更に契約期間が、例えば2020.12.31のように検索、表示される。通信許可情報72には、ユーザー6から契約代理者・契約当事者5を介して入力されたユーザー6の滞在期間が、例えば2010.10.20〜2010.10.23のように入力される。通信許可項目には、サービス提供申し入れたユーザー6について通信許可が判定された時に、通信許可が、例えば許可、不許可のように表示され、基準に対比して定められた通信許可滞在期間が、例えば2010.10.20〜2010.10.23のように表示される。原則としてこの通信許可滞在期間は短期滞在の場合には、ユーザーによって入力された滞在期間と同一の期間となるが、長期滞在のような場合、あるいはユーザーに問い合せる事情がある場合には、基準に従った滞在期間となる。これらの滞在期間は更新可能とされる。通信許可滞在期間は、ユーザー6には通信可能滞在期間として通知される。
【0064】
ユーザー情報73には、ユーザー関連の情報が入力される。例えば、ユーザーの氏名、国籍、年齢等が入力される。サービス提供申し入れたユーザー6に対して通信許可がなされた時には、当該ユーザー6に付与されるユーザーID、パスワードが表示され、予め定めた方式に従って、ユーザーID、パスワードは通信許可滞在期間、通信可能なローカルエリアと共にユーザー6が持つ端末16に送信される。
【0065】
Qスポットサービス関係74には、関係したQスポットサービス提供会社1に対する関係情報が表示される。例えば、通信中継サーバー13への制御指令が与えられて、通信中継サーバー13に対する制御状態に問題がないか等が表示される。
【0066】
ネット情報関連75には、ネット情報を提供するネット情報会社が提供され、ユーザー6に提供可能なQスポット情報が表示される。Qスポットサービス提供会社1が提供し得るQスポット全部を表示するようにすることができる。
通信可能ローカルエリアには、予め分類しておいた通信可能ローカルエリアを検索、表示することができ、この検索の結果に基づくローカルエリア地図がローカルエリア地図欄に表示される。
【0067】
これは、ユーザー6に送信した時の通信可能なローカルエリアを確認するためである。このローカルエリアには、通信可能滞在期間及びユーザー6がアクションを申し込んだ契約代理者・契約当事者の店名が合わせて表示することができ、これら契約者、例えばホテルのPRを行うようにすることができる。
【0068】
図8は、本発明の実施例のフローチャートを示す。
図8において、システム運用者4の情報通信運用装置14からの通信によって通信中継サーバー13の登録手段に、ユーザーID、パスワード、通信許可、通信許可滞在期間及び通信可能なローカルエリアが登録される(S1)。
【0069】
ユーザー6は、その情報通信端末16からローカルエリア滞在情報、ネット情報提供リクエストを行う(S2)。
【0070】
ユーザーID及びパスワードが一致すかが判定され、一致しなければ通信中継装置は、通信不許可操作(S9)を行う。一致する場合に、通信許可滞在期間内か、及び通信可能なローカルエリア内の通信かが判定され、NOの場合には通信中継サーバーは通信不許可操作を行う(S9)。YESの場合に、通信中継サーバーは、ポインタ指示マークを情報通信端末16に送信し、通信可能なローカルエリアにいるかどうかの情報をユーザーに与える。
【0071】
ポインタ指示マークが付された通信可能なローカルエリアが画面に表示される(S6)。この表示は2回目以降表示させないようにすることができる。
【0072】
通信許可操作(S7)がなされて、ネット情報がユーザー6の情報通信端末16に無料で提供される。
【0073】
以上のように、情報通信運用装置14が、通信中継サーバー13に、情報通信端末からのリクエストを通信ネットに接続させ、この通信ネットワークを介して接続されたサーバへネット情報を要求させ、
このサーバから情報通信端末へ送信されるネット情報を含むレスポンスを中継させ、
登録手段に、ローカルエリア滞在情報と通信許可情報を含む有限の滞在期間情報と通信許可のあったローカルエリア情報とを登録させ、
制御中継手段に、通信許可がなされた時に、通信許可のあったローカルエリア情報に基づいて通信可能なローカルエリアをポインタ指示するポインタ指示マークを情報通信端末に送信させ、ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間内情報の双方の情報が入力されてネット情報提供のリクエストがなされたときに、情報通信端末を通信ネットワークに接続させる操作を行わせ、ローカルエリア滞在情報と通信許可期間内情報のいずれかについての入力がなされないときに上記接続させる操作を行わせない。
【0074】
図9〜図18は、ユーザーがインターネットを利用して宿泊予約し、ネット情報のサービスを受けようとする場合の事例を示す。
【0075】
図9は、ホテル予約画面を示す。
【0076】
図10は、当ホテル宿泊プランのご案内を示す。
【0077】
図11は、お客様(ユーザー)確認画面を示す。
【0078】
図12は、ご予約情報入力画面を示す。
【0079】
図13は、最終画面を示す。
【0080】
図14は、ネット情報無料利用のご案内を示す。
【0081】
図15は、無料ネット情報利用ローカルエリア 九州全域エリアを示す。
【0082】
図16は、無料ネット情報利用ローカルエリア 福岡県詳細エリアを示す。
【0083】
図17は、無料ネット情報利用ローカルエリア 福岡市詳細エリアを示す。
【0084】
図18は、無料ネット情報利用ローカルエリア 現在位置から半径1km圏内にあるQスポットエリアを示す。
【符号の説明】
【0085】
11…WEBサーバ、12…通信ネットワーク、13…通信中継サーバー(通信中継装置)、14…情報通信運用装置、15…契約代理者・契約当事者端末、16…情報通信端末、20…ポインタ指示マーク、21…リクエスト手段、22…制御中継手段、23…制御情報登録手段、31…入力手段、32…通信中継制御手段、33…通信許可滞在期間及びローカルエリア情報生成手段、34…演算処理手段、35…出力手段、36…データベース、37…画面部、100…ビジネスモデル、200…運用システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが所持する情報通信端末とWEBサーバに接続された通信ネットワークとの間の通信を中継する通信中継サーバーであって、該通信中継サーバーは、
前記情報通信端末がローカルエリアにユーザーがいることを示す信号を発信することで通信手段を介して送信されてきた当該ローカルエリア滞在情報を受信し、該情報通信端末を前記通信ネットワークに接続させ、ユーザーの要求に基づいて、前記情報通信端末から通信ネットワークを介して接続されたWEBサーバへネット情報の提供を要求するリクエスト手段と、
該WEBサーバから該情報通信端末へ送信される前記ネット情報を含むレスポンスを中継する制御中継手段と、
通信手段を介して送信されてきた前記情報通信端末からのローカルエリア滞在情報と通信手段を介して送信されてきた通信許可情報を含む有限の滞在期間情報と通信可能とされたローカルエリア情報を制御情報として受信し、それぞれを登録する制御情報登録手段と、を備え、
前記制御中継手段が、前記通信許可がなされた時に、通信可能なローカルエリア情報に基づいて通信可能とされたローカルエリアをポインタ指示するポインタ指示マークを前記情報通信端末に送信し、前記ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間情報の双方の情報が登録されているときに、前記情報通信端末を通信ネットワークへの通信許可操作をなし、ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間情報のいずれかについての登録がないときに通信不許可操作とすること
を特徴とする通信中継サーバー。
【請求項2】
請求項1記載の通信中継サーバーに接続される情報通信運用装置であって、
前記通信中継サーバーに、契約代理者・契約当事者端末から送信された、ユーザーがローカルエリアに滞在する滞在期間情報に基づいて、通信許可滞在期間を設定して、前記情報端末が、ポインタ指示されたローカルエリアにおいて、当該通信許可滞在期間、前記WEBサーバから前記ネット情報の提供が受けられるようにしたことを特徴とする情報通信運用装置。
【請求項3】
請求項2に記載した前記情報通信運用装置が、契約代理者・契約当事者を登録する契約代理者・契約当事者項目、ユーザーについての滞在期間、通信許可滞在期間を含むユーザー情報登録項目、前記契約代理者・契約当事者との間で取りかわされた、契約の内容を登録する運用契約登録項目を格納するデータベース、
を備えることを特徴とする情報通信運用装置。
【請求項4】
請求項1に記載した通信中継サーバー及び請求項2に記載した情報通信運用装置を用いることで前記WEBサーバからのサービス提供を受けるサービス享受方法において、
ユーザーの情報通信端末から前記ローカルエリア情報及び通信許可情報を含む滞在期間情報を前記通信中継サーバーに送信することで、前記WEBサーバからのサービス提供を受けるサービス享受方法。
【請求項5】
情報通信端末と通信ネットワークとの間の通信を無線中継する通信中継装置の制御方法であって、
情報通信運用装置が、該通信中継サーバーに、情報通信端末からのリクエストを前記通信ネットワークに接続させ、該通信ネットワークを介して接続された前記WEBサーバへネット情報を要求させ、
該WEBサーバから該情報通信端末へ送信される前記ネット情報を含むレスポンスを中継させ、
登録手段に、ローカルエリア滞在情報と通信許可情報を含む有限の滞在期間情報と通信可能とされたローカルエリア情報とを登録させ、
制御中継手段に、前記通信許可がなされた時に、通信可能なローカルエリア情報に基づいて通信可能とされたローカルエリアをポインタ指示するポインタ指示マークを前記情報通信端末に送信させ、ローカルエリア滞在情報とローカルエリア滞在期間内情報の双方の情報が入力されてネット情報提供のリクエストがなされたときに、前記情報通信端末を通信ネットワークに接続させる操作を行なわせ、ローカルエリア滞在情報と通信許可期間内情報のいずれかについて入力がないときに上記接続をさせる操作を行わせないこととすること
を特徴とする通信中継サーバーの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−128501(P2012−128501A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277104(P2010−277104)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000164438)九州電力株式会社 (245)
【出願人】(509114251)トモソウ・ジャパン株式会社 (3)
【Fターム(参考)】