説明

通信妨害電磁波測定装置、通信妨害電磁波測定用素子、及び表示装置通信妨害電磁波測定装置

【課題】電子機器が発する電磁波の無線通信品質への影響をより正確に計測する。
【解決手段】通信妨害電磁波測定装置は、無線通信プロトコルによる通信信号が印加される第1アンテナ線(102)と、前記無線通信プロトコルにより第1アンテナ線と送受信を行なう第2アンテナ線(103)と、第1アンテナ線と第2アンテナ線とがそれぞれ接続される測定素子(200)と、第2アンテナ線に接続され、通信品質の測定を行なう通信品質測定装置(101)と、を備え、測定素子は、基板と、前記第1アンテナ線が電気的に接続される、前記基板上の配線である第1配線と、前記第2アンテナ線が電気的に接続される、前記基板上の配線である第2配線と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信妨害電磁波測定装置、通信妨害電磁波測定用素子及び表示装置通信妨害電磁波測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ等の情報通信端末やテレビ受像機の表示デバイスとして、液晶表示装置が広く用いられている。また、有機EL表示装置(OLED)、電界放出ディスプレイ装置(FED)なども、薄型の表示装置として知られている。このような表示装置は、携帯電話等の携帯端末に組み込まれ利用者への出力装置として広く用いられているが、携帯端末は無線通信機能を備えるものが多く、表示装置から発せられる電磁波が、これらの携帯端末の無線通信の通信品質に影響を与えていることが知られている。
【0003】
特許文献1は、電荷をチャージする測定側板及び電荷をチャージするアース側板が測定用抵抗につながり、センサ回転軸に軸対象の構造であり、回転軸0度の時のEMI近傍計測データと回転軸180度の時のEMI近傍計測データによりEMI電界を計算する電界データ計算手段と、このEMI近傍電界計算結果を用い、被測定物内の3次元位置での波源電荷を計算する計測計算制御部とを有するEMI測定装置について開示している。
【0004】
特許文献2は、制御部の制御により、変調信号を生成する変調信号生成部と、その変調信号を所定の出力で送信する変調信号送信部と、変調信号送信部からの電力線通信信号と結合部を通過した信号とを重畳させた電力線通信信号を受信する変調信号受信部と、パーソナルコンピュータの指示に基づき、所定の出力の測定用信号を送信させ、その時の受信信号の状態を変調信号復調部から取得し、結合部を通過したノイズの状態を検出する制御部とを備えるノイズ測定装置について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−227856号公報
【特許文献2】特開2008−236700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図8には、表示装置の表示面から出力される電磁波を測定するための電磁波測定装置600の一例が示されている。この図に示されるように、表示装置の電磁波測定装置600は、XYZ方向の3方向に移動すると共に、θ方向に回動可能なステージ603と、ステージ603に取り付けられ、測定対象である表示装置605の表示面に沿って移動する測定素子604と、測定素子604が電磁波を受けることにより発生した電流を伝達する同軸ケーブル602と、同軸ケーブル602が接続され、同軸ケーブル602に流れた電流の周波数と電力(振幅)を検出するスペクトラムアナライザ601とを備えている。これにより、測定された結果は、測定した位置(X、Y、Z、θ)と電力の大きさを色つきマップ等で表示することができる。
【0007】
しかしながら、例えば、携帯通信端末の開発やテストにおいて、このような電磁波測定装置を用いて通信の妨害となる電磁波の発生要因を調査しようとした場合に、最も高い電力を計測した箇所が、通信品質が最も影響を与えている箇所であるとは限らないことも多い。これは、通信の方法が従来のようなアナログ通信であれば、この放射される電磁波の大きさが通話感度の悪化と相関を持つと考えられるが、近年のデジタル通信ではエラー補正など高度なデジタル処理を行うため必ずしも電磁波の大きさと通信品質の悪化は相関を持たないことがあるためと考えられる。すなわち、電磁波の大きさだけでなく発生頻度など複雑な要素が通信品質の悪化に影響与えているため、電磁波の大きさの測定だけでは問題箇所の発見は困難となっている。
【0008】
本発明は、上述の事情に鑑みてされたものであり、無線通信に影響を与える電磁波を測定する通信妨害電磁波測定装置、通信妨害電磁波測定用素子、及び表示装置通信妨害電磁波測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の通信妨害電磁波測定装置は、無線通信プロトコルによる通信信号が印加される第1アンテナ線と、前記無線通信プロトコルにより第1アンテナ線と送受信を行なう第2アンテナ線と、第1アンテナ線と第2アンテナ線とがそれぞれ接続される測定素子と、前記第2アンテナ線に接続され、通信品質の測定を行なう通信品質測定装置と、を備え、前記測定素子は、基板と、前記第1アンテナ線が電気的に接続される、前記基板上の配線である第1配線と、前記第2アンテナ線が電気的に接続される、前記基板上の配線である第2配線と、を有することを特徴とする通信妨害電磁波測定装置である。
【0010】
また、本発明の通信妨害電磁波測定装置は、前記第1アンテナ線の周囲に絶縁体を介して配置された導電性のある第1シールド部と、前記第2アンテナ線の周囲に絶縁体を介して配置された導電性のある第2シールド部と、を更に備え、前記基板は、前記第1配線及び前記第2配線と比較して面積の大きい導電部を更に有し、前記第1シールド部及び前記第2シールド部は、共に前記導電部に電気的に接続されている、こととしてもよい。
【0011】
また、本発明の通信妨害電磁波測定装置の前記基板は、平板形状の第1基板部と、前記第1基板部に対向して離間して配置された、平板形状の第2基板部と、前記第1基板部の端と前記第2基板部の端とを接続し、前記第1基板部及び前記第2基板部の対向する面が一つの内側面となり、前記第1基板部及び前記第2基板部のそれぞれが対向しない側の面が一つの外側面となるように、前記第1基板部の端と前記第2基板部の端とを接続する接続基板部と、を有し、前記第1アンテナ線は、前記第1基板部の前記接続基板部が接続された端とは反対端に接続され、前記第2アンテナ線は、前記第2基板部の前記接続基板部が接続された端とは反対端に接続され、前記第1配線及び前記第2配線は、前記外側面に配線され、前記導電部は、前記内側面に配置される、こととしてもよい。
【0012】
また、本発明の通信妨害電磁波測定装置は、前記第1配線と前記第2配線は基板上で接触して配線されていてもよい。
【0013】
また、本発明の通信妨害電磁波測定装置は、前記第1配線と前記第2配線は基板上で離間して配線されていてもよい。
【0014】
また、本発明の通信妨害電磁波測定装置は、前記通信品質測定装置により測定される通信品質をエラーレートとすることができる。
【0015】
本発明の通信妨害電磁波測定素子は、平板形状の第1基板部と、前記第1基板部に対向して離間して配置された、平板形状の第2基板部と、前記第1基板部の端辺と前記第2基板部の端辺とを接続し、前記第1基板部及び前記第2基板部の対向する面が一つの内側面となり、前記第1基板部及び前記第2基板部のそれぞれが対向しない側の面が一つの外側面となるように、前記第1基板部の端と前記第2基板部の端とを接続する接続基板部と、前記外側面の配線である第1配線及び第2配線と、前記内側面に配置され、前記第1配線及び前記第2配線と比較して面積の大きい導電部と、を備える通信妨害電磁波測定用素子である。
【0016】
本発明の表示装置通信妨害電磁波測定装置は、上述に記載の通信妨害電磁波測定装置請求項のうち、いずれかの通信妨害電磁波測定装置と、表示装置と、前記通信妨害電磁波測定装置の測定素子を前記表示装置の表示面上の任意の座標上で、表示面から任意の距離に移動させるためのステージと、を備える表示装置通信妨害電磁波測定装置である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通信妨害電磁波測定装置を概略的に示す図である。
【図2】図1の測定素子の表面について詳細に示す図である。
【図3】図1の測定素子の裏面について詳細に示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る通信妨害電磁波測定装置を用いた測定方法について示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態における測定素子について示す図である。
【図6】本発明の第3実施形態における測定素子について示す図である。
【図7】本発明の第4実施形態における測定素子について示す図である。
【図8】電磁波を測定するための電磁波測定装置の一例について示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の第1〜4の各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面において、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態に係る通信妨害電磁波測定装置100が概略的に示されている。この図に示されるように、通信妨害電磁波測定装置100は、測定対象である表示装置105から発せられる電磁波を検出する測定素子200と、測定素子200を取り付けて、XYZ方向の3方向に移動させると共に、θ方向に回動させることができるステージ107と、無線通信プロトコルで通信可能な携帯端末106と、携帯端末106と測定素子200との間を接続し、無線通信プロトコルによる通信信号が印加される信号線であり、信号線の周囲を電磁波の侵入を防ぐシールドで覆われた第1同軸ケーブル(第1アンテナ線)102と、通信エラーレート等を測定する通信品質測定装置101と、通信品質測定装置101と測定素子200との間を接続し、第1同軸ケーブル102に印加された通信信号が印加されると共に、測定素子200において検出された電磁波ノイズが更に印加される信号線であり、信号線の周囲を電磁波の侵入を防ぐシールドで覆われた第2同軸ケーブル(第2アンテナ線)103と、を備えている。
【0020】
図2には、図1の測定素子200の表面が詳細に示されている。この図に示されるように、測定素子200は、基板205と、第1同軸ケーブル102に端子を介して接続され、基板205に印刷されることにより形成されたマイクロ・ストリップ・ラインである第1配線201と、第2同軸ケーブル103に端子を介して接続され、基板205に印刷されることにより形成されたマイクロ・ストリップ・ラインである第2配線202と、を有し、第1配線201と第2配線202は接続され、一つの配線となるように一体的に形成されている。
【0021】
図3には、図1の測定素子200の裏面が詳細に示されている。この図に示されるように、裏面には導体の薄膜204が一面に形成されており、裏面側から電磁波が表面側の第1配線201及び第2配線202に印加されないようになっている。なお、図示されていないが、この導体の薄膜は、第1同軸ケーブル102及び第2同軸ケーブル103において、信号線の周囲を覆っているシールドと接続されている。
【0022】
次に、この通信妨害電磁波測定装置100を用いた測定方法について、図4を用いて、説明する。まず、ステップS11において、携帯端末106及び通信品質測定装置101が、第1同軸ケーブル102、第1配線201、第2配線202及び第2同軸ケーブル103を介した有線上の無線通信プロトコルを用いて通信を行なう。ここで用いられる無線通信プロトコルは、いずれの無線通信プロトコルであってもよく、いずれの無線通信方式であってもよい。例えば、AM(Amplitude Modulation)、FM(Frequency Modulation)及びPM(Phase Modulation)等のいずれのアナログ変調方式であってもよいし、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)等やTDD(Time Division Duplex)、FDD(Frequency Division Duplex)等のいずれの多重化方式であってもよい。
【0023】
次に、ステップS12において、表示装置105の電源を入れ、画面に所定の画像を表示させた状態で、ステージ107を用いて、測定素子200を予め決められた1箇所以上の所定位置のうちの一つの位置(X,Y,Z,θ)に移動させる。引き続き、ステップS13において、通信品質測定装置101が携帯端末106との通信のエラーレートを取得し、記録する。ここでは、エラーレートとしたが、通信品質を表す遅延時間、音声品質等の指標であってもよい。
【0024】
次に、ステップS14において、すべての測定位置についての測定が終了したかどうかを判定する。ここで、否定的な判定の場合には、ステップS12に戻り、次の測定位置に移動し、ステップS12及び13におけるエラーレートの取得を繰り返す。一方、肯定的な判定の場合には、測定を終了する。
【0025】
本実施形態においては、表示装置105の画面上の所定の高さにおける複数の位置において測定することを想定しているが、表示装置105の裏側の位置であってもよいし、表示装置に限らず、他の電子機器の周辺の電磁波による通信レートへの影響を測定することとしてもよい。
【0026】
以上説明したように、本実施形態においては、電磁波の無線通信に対する影響を通信品質により評価しているため、電磁波レベルの計測では評価できなかった電磁波の影響について評価することができる。また、電子機器、特に表示装置が発する電磁波の無線通信品質への影響をより正確に計測することができるため、無線通信への影響の原因を解消することによりその電子機器と共に組み込まれる無線通信機能の品質を向上させることができる。
【0027】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る通信妨害電磁波測定装置は、測定素子210を有する点で第1実施形態の通信妨害電磁波測定装置と異なっており、その他の点では同じであるため、重複する説明を省略する。図5は、第2実施形態における測定素子210について示す図である。
【0028】
この図に示されるように、測定素子210は、基板215と、第1同軸ケーブル102に端子を介して接続され、基板215に印刷されることにより形成されたマイクロ・ストリップ・ラインである第1配線211と、第2同軸ケーブル103に端子を介して接続され、基板215に印刷されることにより形成されたマイクロ・ストリップ・ラインである第2配線212と、を有している。ここで、第1実施形態と異なり、第1配線211と第2配線212は接続されていない。これらの配線は、互いに接することなく並行し、互いの電磁波により通信信号の送受信を行なっている。したがって、このような配線形状とすることにより、通信信号の電磁波は、測定対象から発せられる電磁波と合成されるため、より高い感度で無線通信への影響を検出することができる。
【0029】
なお、本実施形態においては、第1配線211と第2配線212は、互いに並行していることとしたが、並行していなくてもよいし、どのような形状とされた配線であってもよい。
【0030】
以上述べたように、本実施形態においても、電磁波の無線通信に対する影響を通信品質により評価しているため、電磁波レベルの計測では評価できなかった電磁波の影響について評価することができる。また、電子機器、特に表示装置が発する電磁波の無線通信品質への影響をより正確に計測することができるため、無線通信への影響の原因を解消することによりその電子機器と共に組み込まれる無線通信機能の品質を向上させることができる。
【0031】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る通信妨害電磁波測定装置は、測定素子220を有する点で第1実施形態の通信妨害電磁波測定装置と異なっており、その他の点では同じであるため、重複する説明を省略する。図6は、第3実施形態における測定素子220について示す図である。
【0032】
この図に示されるように、測定素子220は、U字型の基板と、U字型の基板の外側面で、第1同軸ケーブル102に端子を介して接続され、基板に印刷されることにより形成されたマイクロ・ストリップ・ラインである第1配線221と、基板の外側で、第2同軸ケーブル103に端子を介して接続され、基板に印刷されることにより形成されたマイクロ・ストリップ・ラインである第2配線222と、第1配線221及び第2配線222が配線された面の反対側の面に形成された導体の薄膜224とを有している。ここで、第1配線221と第2配線222とは接続され、一つの配線となるように一体的に形成されている。
【0033】
この測定素子220のU字型の基板は、平板形状の第1基板部225と、第1基板部225に対向して離間して配置された、平板形状の第2基板部226と、第1基板部225及び第2基板部226の対向する面が一つの内側面となり、第1基板部225及び第2基板部226のそれぞれが対向しない側の面が一つの外側面となるように、第1基板部225の端と第2基板部226の端とを接続する接続基板部227と、を有し、第1基板部225、第2基板部226及び接続基板部227が一体的に形成されることにより、U字型の形状をなしている。
【0034】
以上述べたように、本実施形態においても、電磁波の無線通信に対する影響を通信品質により評価しているため、電磁波レベルの計測では評価できなかった電磁波の影響について評価することができる。また、電子機器、特に表示装置が発する電磁波の無線通信品質への影響をより正確に計測することができるため、無線通信への影響の原因を解消することによりその電子機器と共に組み込まれる無線通信機能の品質を向上させることができる。
【0035】
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態に係る通信妨害電磁波測定装置は、測定素子230を有する点で第1実施形態の通信妨害電磁波測定装置と異なっており、その他の点では同じであるため、重複する説明を省略する。図7は、第4実施形態における測定素子230について示す図である。
【0036】
この図に示されるように、測定素子230は、U字型の基板と、基板の外側で、第1同軸ケーブル102に端子を介して接続され、基板に印刷されることにより形成されたマイクロ・ストリップ・ラインである第1配線231と、基板の外側で、第2同軸ケーブル103に端子を介して接続され、基板に印刷されることにより形成されたマイクロ・ストリップ・ラインである第2配線232と、第1配線231及び第2配線232が配線された面の反対側の面に形成された導体の薄膜234とを有している。ここで、第3実施形態と異なり、第1配線231と第2配線232は接続されていない。これらの配線は、互いに接することなく並行し、互いの電磁波により通信信号の送受信を行なっている。したがって、このような配線形状とすることにより、通信信号の電磁波は、測定対象から発せられる電磁波と合成されるため、より高い感度で無線通信への影響を検出することができる。
【0037】
この測定素子230のU字型の基板は、第3実施形態と同様に、平板形状の第1基板部235と、第1基板部235に対向して離間して配置された、平板形状の第2基板部236と、第1基板部235及び第2基板部236の対向する面が一つの内側面となり、第1基板部235及び第2基板部236のそれぞれが対向しない側の面が一つの外側面となるように、第1基板部235の端と第2基板部236の端とを接続する接続基板部237と、を有し、第1基板部235、第2基板部236及び接続基板部237が一体的に形成されることにより、U字型の形状をなしている。
【0038】
なお、本実施形態においては、第1配線231と第2配線232は、互いに並行していることとしたが、並行していなくてもよいし、どのような形状とされた配線であってもよい。
【0039】
以上述べたように、本実施形態においても、電磁波の無線通信に対する影響を通信品質により評価しているため、電磁波レベルの計測では評価できなかった電磁波の影響について評価することができる。また、電子機器、特に表示装置が発する電磁波の無線通信品質への影響をより正確に計測することができるため、無線通信への影響の原因を解消することによりその電子機器と共に組み込まれる無線通信機能の品質を向上させることができる。
【符号の説明】
【0040】
100 通信妨害電磁波測定装置、101 通信品質測定装置、102 第1同軸ケーブル、103 第2同軸ケーブル、105 表示装置、106 携帯端末、107 ステージ、200 測定素子、201 第1配線、202 第2配線、204 薄膜、205 基板、210 測定素子、211 第1配線、212 第2配線、215 基板、220 測定素子、221 第1配線、222 第2配線、224 薄膜、225 第1基板部、226 第2基板部、227 接続基板部、230 測定素子、231 第1配線、232 第2配線、234 薄膜、235 第1基板部、236 第2基板部、237 接続基板部、600 電磁波測定装置、601 スペクトラムアナライザ、602 同軸ケーブル、603 ステージ、604 測定素子、605 表示装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信プロトコルによる通信信号が印加される第1アンテナ線と、
前記無線通信プロトコルにより第1アンテナ線と送受信を行なう第2アンテナ線と、
第1アンテナ線と第2アンテナ線とがそれぞれ接続される測定素子と、
前記第2アンテナ線に接続され、通信品質の測定を行なう通信品質測定装置と、を備え、
前記測定素子は、
基板と、
前記第1アンテナ線が電気的に接続される、前記基板上の配線である第1配線と、
前記第2アンテナ線が電気的に接続される、前記基板上の配線である第2配線と、を有することを特徴とする通信妨害電磁波測定装置。
【請求項2】
前記第1アンテナ線の周囲に絶縁体を介して配置された導電性のある第1シールド部と、
前記第2アンテナ線の周囲に絶縁体を介して配置された導電性のある第2シールド部と、を更に備え、
前記基板は、前記第1配線及び前記第2配線と比較して面積の大きい導電部を更に有し、
前記第1シールド部及び前記第2シールド部は、共に前記導電部に電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載の通信妨害電磁波測定装置。
【請求項3】
前記基板は、
平板形状の第1基板部と、
前記第1基板部に対向して離間して配置された、平板形状の第2基板部と、
前記第1基板部の端と前記第2基板部の端とを接続し、前記第1基板部及び前記第2基板部の対向する面が一つの内側面となり、前記第1基板部及び前記第2基板部のそれぞれが対向しない側の面が一つの外側面となるように、前記第1基板部の端と前記第2基板部の端とを接続する接続基板部と、を有し、
前記第1アンテナ線は、前記第1基板部の前記接続基板部が接続された端とは反対端に接続され、
前記第2アンテナ線は、前記第2基板部の前記接続基板部が接続された端とは反対端に接続され、
前記第1配線及び前記第2配線は、前記外側面に配線され、
前記導電部は、前記内側面に配置される、ことを特徴とする請求項2に記載の通信妨害電磁波測定装置。
【請求項4】
前記第1配線と前記第2配線は基板上で接触して配線されている、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信妨害電磁波測定装置。
【請求項5】
前記第1配線と前記第2配線は基板上で離間して配線されている、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信妨害電磁波測定装置。
【請求項6】
前記通信品質測定装置により測定される通信品質はエラーレートである、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の通信妨害電磁波測定装置。
【請求項7】
平板形状の第1基板部と、
前記第1基板部に対向して離間して配置された、平板形状の第2基板部と、
前記第1基板部の端辺と前記第2基板部の端辺とを接続し、前記第1基板部及び前記第2基板部の対向する面が一つの内側面となり、前記第1基板部及び前記第2基板部のそれぞれが対向しない側の面が一つの外側面となるように、前記第1基板部の端と前記第2基板部の端とを接続する接続基板部と、
前記外側面の配線である第1配線及び第2配線と、
前記内側面に配置され、前記第1配線及び前記第2配線と比較して面積の大きい導電部と、を備える通信妨害電磁波測定用素子。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の通信妨害電磁波測定装置と、
表示装置と、
前記通信妨害電磁波測定装置の測定素子を前記表示装置の表示面上の任意の座標上で、表示面から任意の距離に移動させるためのステージと、を備える表示装置通信妨害電磁波測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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