通信端末、無線ネットワーク可視化システム、無線通信可視化方法およびプログラム
【課題】無線ネットワークにおけるノード間の接続関係を可視化することができる通信端末を提供する。
【解決手段】通信端末11は、ノードを撮像するカメラ部118と、カメラ部118で撮像された画像の撮像範囲情報を算出する算出部117と、第1ノードを、検索対象として管理サーバに対して検索要求したときに、第1ノードと、当該第1ノードに接続されている第2ノードとの接続関係を示すための接続情報と、第1ノードおよび第2ノードの各位置情報とを、検索結果として受信するCPU111と、撮像範囲情報に対応付けられた各位置情報の第1ノードおよび第2ノードの接続関係を、接続情報に基づいて、表示部114の画像上で視認可能にして表示させる描画処理部119とを備える。
【解決手段】通信端末11は、ノードを撮像するカメラ部118と、カメラ部118で撮像された画像の撮像範囲情報を算出する算出部117と、第1ノードを、検索対象として管理サーバに対して検索要求したときに、第1ノードと、当該第1ノードに接続されている第2ノードとの接続関係を示すための接続情報と、第1ノードおよび第2ノードの各位置情報とを、検索結果として受信するCPU111と、撮像範囲情報に対応付けられた各位置情報の第1ノードおよび第2ノードの接続関係を、接続情報に基づいて、表示部114の画像上で視認可能にして表示させる描画処理部119とを備える。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、無線ネットワークシステムにおける情報を可視化するための通信端末、無線通信可視化システム、無線通信可視化方法およびプログラムに関する。
【0002】
従来、現実の環境に付加情報を重ね合わせて提示する拡張現実感(Augmented Reality)技術を利用して情報を可視化し、この可視化された情報に基づいてユーザーの作業を支援するためのシステムが知られている。例えば特許文献1では、コードマークが貼付された機器をカメラで撮像し、撮像された画像に基づいて算出されたコードマークの位置と実際のコードマークの位置との誤差が所定の大きさとなる向きでカメラの撮像をするように作業員、すなわちユーザーに対して指示するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−299714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたシステムでは、コードマークが貼付されている機器を撮像することによってユーザーに作業指示を与える。しかしながら、無線ネットワークシステムに関連して作業する環境下では、無線ネットワーク上のノード間の接続関係を可視化することができず、作業効率が低下するおそれがあるという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、無線ネットワークシステムに関連して作業を行う環境下において、ノード間の接続関係を可視化することができる通信端末、無線ネットワーク可視化システム、無線通信可視化方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための通信端末は、無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと接続される通信端末であって、上記複数のノードのうちの少なくとも一つのノードを撮像する撮像部と、上記撮像部で撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出する算出部と、上記画像を表示する表示部と、上記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象として上記管理サーバに対して検索要求したときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、上記一つのノードおよび第2のノードの各位置情報とを、検索結果として受信する受付部と、上記算出された撮像範囲情報に対応付けられた上記各位置情報をもつ上記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、上記接続情報に基づいて、上記表示部において上記画像に関連して視認可能な形態で表示させる可視化部とを備えたものである。
【0007】
また、上記の目的を達成するための無線ネットワーク可視化システムは、無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、上記管理サーバに接続される通信端末とを備えた無線ネットワーク可視化システムであって、上記管理サーバは、 上記複数のノード間の接続関係を示すための接続情報と、上記複数のノードの位置情報とを管理しており、上記通信端末から、上記複数のノードのうちの一つのノードの検索要求があったときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、上記一つのノードおよび上記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として上記通信端末へ送信し、上記通信端末は、上記複数のノードのうちの少なくとも一つのノードを撮像する撮像部と、上記撮像部で撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出する算出部と、上記画像を表示する表示部と、上記管理サーバから、上記接続情報および上記各位置情報を受信する受付部と、上記算出された撮像範囲情報に対応付けられた上記各位置情報をもつ上記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、上記接続情報に基づいて、上記表示部において上記画像に関連して視認可能な形態で表示させる可視化部とを備えたものである。
【0008】
また、上記の目的を達成するための無線通信可視化方法は、無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、上記管理サーバに接続される通信端末とを用いて、無線通信を行う無線通信可視化方法であって、上記管理サーバによって、上記通信端末から、上記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象とする検索要求があったときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、上記一つのノードおよび上記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として上記通信端末へ送信するステップと、上記通信端末によって、上記管理サーバから、上記接続情報および上記各位置情報を取得するステップと、上記通信端末によって、撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出するステップと、 上記通信端末によって、 上記算出された撮像範囲情報に対応付けられた上記各位置情報をもつ上記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、上記接続情報に基づいて、表示部において上記画像に関連して視認可能な形態で表示させるステップとを備えるものである。
【0009】
また、上記の目的を達成するためのプログラムは、無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、上記管理サーバに接続される通信端末とを用いて、無線通信を行うにあたり、上記通信端末に格納され、当該通信端末が、撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出するステップと、上記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象として上記管理サーバに対して検索要求したときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、上記一つのノードおよび上記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として受信するステップと、上記算出された撮像範囲情報に対応付けられた上記各位置情報をもつ上記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、上記接続情報に基づいて、表示部において上記画像に関連して視認可能な形態で表示させるステップと を実行するようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、撮像範囲情報に対応付けられた各位置情報がもつノード間の接続関係を、検索結果としての接続情報に基づいて画像に関連して視認可能な態様で表示するので、無線ネットワークにおけるノード間の接続関係を可視化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る無線ネットワーク可視化システムの構成例を示す図である。
【図2】通信端末の構成例を示すブロック図である。
【図3】管理サーバの構成例を示すブロック図である。
【図4】ネットワーク構成管理テーブルの構成例を示す図である。
【図5】ノード接続管理テーブルの構成例を示す図である。
【図6】通信端末から第1ノードの検索が要求される場合の全体動作の一例を示すフロー図である。
【図7】通信端末において、第1ノードと第2ノードとの接続関係を可視化するために実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図8】カメラ部で撮像された第1ノードを含む画像の表示例を示す図である。
【図9】図8と同一の画像の例において、第1ノードと第2ノードとの接続関係が可視化された画像の表示態様例を示す図である。
【図10】管理サーバに対してコマンド処理が要求される場合の全体動作の一例を示すフロー図である。
【図11】図9と同一の画像の例において、第3ノードの位置を示すための標識表示を含む表示部の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係る無線ネットワーク可視化システム1について図面に関連付けて説明する。この実施形態に係る無線ネットワーク可視化システム1は、例えば複数のノードが相互に接続可能なメッシュネットワーク上に設けられ、メッシュネットワーク上にあるノード間の接続関係を可視化するためのシステムである。
【0013】
[無線ネットワーク可視化システム1の構成]
先ず、本実施形態に係る無線ネットワーク可視化システム1の構成例について、図1を参照して説明する。図1は、ノードとしてのアクセスポイントおよび無線機器を含む無線ネットワーク可視化システム1の概略構成例を示すブロック図である。なお、以下の説明において、アクセスポイントおよび無線機器に共通の説明では、アクセスポイントおよび無線機器が単にノードとして記述される。
【0014】
図1に示すように、無線ネットワーク可視化システム1では、3つのアクセスポイント20a,20b,20cの各々に、ルートノードとしての無線機器10e,10f,10gが接続され、各無線機器には、中間ノードまたはリーフノードとしての無線機器10a,10b,10c,10dが接続されている。すなわち、複数の無線機器10a〜10gは、アクセスポイント20a〜20cと無線通信可能に配置されている。
【0015】
そして、各アクセスポイントがIP(Internet Protocol)網等のネットワーク30に接続されている。通信ネットワーク30はさらに、管理サーバ40に接続されている。
【0016】
この無線ネットワーク可視化システム1では、ノード10a,・・・,10g;20a,・・・,20c間の無線通信(メッシュネットワーク技術)を実現するために、例えばIEEE802.11に準拠した通信が行われる。図1において、ネットワーク30に接続可能な通信端末11は、ノードの構築や保守等の作業を行うために設けられている。また、この実施形態では、無線機器の一例として、無線機能を持つ自動販売機である場合について説明する。
【0017】
[通信端末11]
次に、図1に示した通信端末11の構成例について図2を参照して説明する。
【0018】
通信端末11は、ネットワーク30を介して管理サーバ40と通信を行う。
【0019】
図2は、通信端末11の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、通信端末11は、CPU(Central Processing Unit)111、メモリ112、入力部113、表示部114、通信部115、識別情報取得部116、算出部117、カメラ部(撮像部)118および描画処理部(可視化部)119を備える。この実施形態では、通信端末11は、一例として、携帯電話機とするが、携帯情報端末、ラップトップパソコン(Laptop computer)、ゲーム機などでもよい。
【0020】
CPU111は、通信端末11全体の動作を実現するための各種のプログラムの実行、演算処理、タイミング処理等を行う。メモリ112は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを含む。ROMには、当該プログラムが記憶されている。本実施形態の通信端末11は、当該プログラムが実行されることにより実現される。RAMには、当該プログラムおよび各種のデータが一時的に保持される。
【0021】
さらに、CPU111は、複数のノード10a,10b,・・・,10g;20a,・・・,20cのうちのある一つのノード(以下、「第1ノード」ともいう。)を、検索対象として管理サーバ40に対して検索要求する。また、CPU111は、検索要求が行われたときに、管理サーバ40から、第1ノードの通信状態を示す検索結果を受信する受付部としても機能する。検索結果は、第1ノードとこの第1ノードに接続されている他のノード(以下、「第2ノード」ともいう。)との接続関係を示すための接続情報と、第1ノードおよび第2ノードの各位置情報と、第1ノードおよび第2ノードのネットワーク構成を示すためのネットワーク構成情報とを含む。
【0022】
この実施形態では、一例として、第2ノードは、第1ノードに直接接続されているノード、すなわち、隣接ノードである場合について説明するが、その他に、例えば、隣接ノードのほか、中間ノードを介して接続されるノードを含むようにしてもよい。
【0023】
なお、上述した接続情報、位置情報、および、ネットワーク構成情報については、後に詳細に説明する。
【0024】
また、CPU111は、ノードの通信状態を制御するための指示を管理サーバ40に対して行う指示部としても機能する。この指示は、後述するコマンドに基づいて行われる。
【0025】
入力部113は、ユーザーによって行われる操作入力を受け入れるための入力デバイスである。入力部113は、操作ボタン、タッチパネル、入力ペン、センサーなどを含む。表示部114は、例えば、液晶ディスプレイ、EL(Electro-Luminescence)などのフラットパネル表示器とすることができる。
【0026】
通信部115は、例えばIEEE802.11に準拠するインターフェース機能を有しており、ノード(アクセスポイント20a,・・・,20c、または、無線機器10a,・・・,10g)または管理サーバ40との通信を行う。
【0027】
識別情報取得部116は、実際に設置されているノード(アクセスポイント20a,・・・,20c、または、無線機器10a,・・・,10g)から、そのノードを特定する固有のノードID(識別情報)を取得する。例えば、ノードが、ノードIDを含むQR(Quick Response)コードを所定の領域に視認できるように表示している場合、識別情報取得部116は、カメラ部118から取り込まれたQRコードに基づいてノードIDを取得するが、他の方式もとり得る。例えば、識別情報取得部116は、バーコードからノードIDを取得するようにしてもよい。また、識別情報取得部116は、例えば、あらかじめ記憶されている複数のノードIDの中から、ユーザーの入力部113を介した指示入力に応じて、所望のノードIDを選択するように構成してもよい。あるいはまた、識別情報取得部116は、ユーザーの入力部113を介した指示入力に基づいてノードIDを取得するように構成してもよい。
【0028】
算出部117は、カメラ部118で撮像された画像の撮像範囲情報を算出する。撮像範囲情報は、例えばGPS(Global Positioning System)における位置情報(座標)を用いて特定される。
【0029】
具体的には、この実施形態の通信端末11は、3つのセンサー、すなわち位置センサー(GPS受信機)1171、方位センサー1172および角度センサー1173を備えており、算出部117は、これら3つのセンサー1171、1172、1173に接続されている。
【0030】
位置センサー1171は、通信端末11の現在の位置を検出するためのセンサーである。方位センサー1172は、カメラ部118の撮像方向の方位を検出するためのセンサーである。角度センサー1173は、カメラ部118の撮像方向と水平方向とのなす角、すなわちカメラ部118の俯角または仰角を検出するためのセンサーである。
【0031】
算出部117は、位置センサー1171から得られる信号に基づいて、通信端末11の現在の位置を示す位置情報を取得する。また、算出部117は、方位サンサー1172から得られる信号に基づいて、カメラ部118の撮影方向の方位を示す方位情報を取得する。さらに、算出部117は、角度センサー1173から得られる信号に基づいて、カメラ部118の俯角または仰角を示す角度情報を取得する。
【0032】
そして、算出部117は、上述した位置情報、方位情報および角度情報(および、場合によっては、カメラ部118のズーム率)に基づいて、カメラ部118で撮像された画像の撮像範囲情報を算出することができるように構成されている。
【0033】
なお、算出部117は、カメラ部118で画像が撮像される度に、その画像の撮像範囲情報を順次算出することが可能である。
【0034】
カメラ部118は、少なくとも1つのノードを撮像し得る。撮像された画像は、この実施形態では、ユーザーがノードの構築や保守等の作業を円滑に行うために使用される。
【0035】
描画処理部119は、カメラ部118で撮像された画像を表示部114に表示させる処理のほか、この実施形態では、ノード間の接続関係をその画像中に可視化する処理を行う。可視化の処理については、後に詳細に説明する。
【0036】
[管理サーバ40]
次に、管理サーバ40の構成例について図3を参照して説明する。
【0037】
管理サーバ40は、全ノード10a,・・・,10g;20a,・・・,20cの通信状態を管理しており、通信端末11からの要求を受け付けたときに、要求に応じた処理(後述する接続情報の送信など)を行うことによって、ユーザーの作業を支援する役割を果たす。
【0038】
図3は、管理サーバ40の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、管理サーバ40は、CPU401、通信部402、リクエスト処理部403およびネットワーク管理部404を備える。
【0039】
CPU401は、管理サーバ40全体の動作を実現するための各種のプログラムの実行、演算処理、タイミング処理等を行う。通信部402は、ネットワークインターフェース機能を有しており、ノード(アクセスポイント20a,・・・,20c、または、無線機器10a,・・・,10g)または通信端末11との通信を行う。
【0040】
リクエスト処理部403は、通信端末11からの要求に応じた処理を行う。通信端末11からの要求は、指定するノードの検索を求める要求のほか、指定するノードの通信状態を制御するためのコマンドを含む。コマンドは、通信のオンまたはオフを指示するためのコマンド、接続の確立または切断を指示するためのコマンド、IPアドレスの更新を指示するためのコマンド、接続状況を確認するためのコマンド(ping)などを含む。
【0041】
ネットワーク管理部404では、複数のノードの各々の通信状態を管理している。すなわち、本実施形態のネットワーク管理部404は、全ノードのネットワーク構成を示すためのネットワーク構成情報と、ノード間の接続関係を示すための接続情報とを管理している。この実施形態では、ネットワーク管理部404は、ネットワーク構成情報を管理するネットワーク構成管理テーブル4041と、接続情報を管理するノード接続管理テーブル4042とを備えている。
【0042】
図4は、ネットワーク構成管理テーブル4041の構成を示す図である。
図4に示すように、ネットワーク構成管理テーブル4041は、ノードIDと、ノードの位置情報と、ノードのネットワーク構成情報とを対応付けて記録している。ノードの位置情報は、実際に設置されているノードの位置を示すための情報(GPSにおける位置情報)である。
【0043】
ノードのネットワーク構成情報は、テーブル管理の対象となるノードに割り当てられているIPアドレス(ネットワークIDを含む)と、当該ノードのステータス情報とを含む。このステータス情報は、ノードの通信状態(オンまたはオフ)と、ノードの接続状態(確立または切断)と、通信量と、電波強度と、通信速度とを含む。
【0044】
図5は、ノード接続管理テーブル4042の構成例を示す図である。
図5に示すように、ノード接続管理テーブル4042は、ノードIDと、ノードの接続情報とを対応付けて記録している。この実施形態では、ノードの接続情報は、テーブル管理の対象となるノードと、そのノードに直接に、および、中間ノードを介して接続されている全ノードとの接続関係(順序)を示すためのものである。この接続情報は、例えば、ノードIDと関連付けられる。例えば、図1で示した例で説明すると、3つのノード10a,10e,20aは、10a→10e→20aの順序で接続されている。この場合、ノード10aの接続情報では、ノード10a,10e,20aのノードIDが10a→10e→20aの順序で配列される。
【0045】
接続情報は、上述した例に限られず、様々な方法から設定可能である。例えば、接続先のノードと、そのノードが位置する接続経路上の方向とを設定するようにしておき、全ノードの接続関係を検索する場合は、接続先のノードを辿るようにしてもよい。この例では、ノード接続の変更に対処しやすくなる。
【0046】
なお、この実施形態では、ネットワーク構成管理テーブル4041およびノード接続管理テーブル4042の更新は、例えば、定期的に行われるようにしてもよいし、あるいはまた、ノードの通信状態が変化したときに行われるようにしてもよい。
【0047】
[無線ネットワーク可視化システムの動作]
以下、無線ネットワーク可視化システムの全体動作について、図1〜図6を参照して説明する。図6は、通信端末11からノードの検索が要求される場合の全体動作の一例を示すフロー図である。
【0048】
図6では、一例として、通信端末11が、第1ノードとして例えば無線機器10eを指定してノードの検索を要求する場合の無線ネットワーク可視化システムの全体動作を示している。
【0049】
図6において先ず、通信端末11の識別情報取得部116は、例えばカメラ部118から、第1ノードとしての無線機器10e(以下、「第1ノード10e」ともいう。)に配置されているQRコードを取り込むことによって、第1ノード10eのノードIDを取得する(ステップS101)。
【0050】
次に、通信端末11のCPU111は、例えばアクセスポイント20cを介して管理サーバ40に対し、第1ノード10eの検索要求を行う(ステップS102)。この検索要求は、ステップS101で取得されたノードIDを通信端末11から管理サーバ40に送信して行われる。
【0051】
管理サーバ40のリクエスト処理部403は、ステップS102からの検索要求を受けて、検索処理を行い、ステップS102で検索が要求された第1ノード10eの通信状態を検索する(ステップS103)。具体的には、リクエスト処理部403は、第1ノード10eのノードIDをキーとして、ネットワーク構成管理テーブル4041およびノード接続管理テーブル4042を参照して、その管理情報を取得する。
【0052】
管理サーバ40のリクエスト処理部403は、第1ノード10eと接続されている第2ノードとして、例えば隣接ノード(図1の例では、ノード10a,20a)を特定する(ステップS104)。具体的には、リクエスト処理部403は、ノード接続管理テーブル4042を参照して、第1ノード10eのノードIDに対応付けられた接続情報を取得する。そして、リクエスト処理部403は、その接続情報に基づいて、第1ノード10eの隣接ノードである第2ノード10a,20aを特定する。
【0053】
管理サーバ40のリクエスト処理部403は、ステップS104で第2ノード10a,20aを特定すると、第2ノード10a,20aとステップS102で検索が要求された第1ノード10eとを含む複数のノード(図1の例では、ノード10a,10e,20a)の位置情報およびネットワーク構成情報を取得する(ステップS105)。具体的には、リクエスト処理部403は、ネットワーク構成管理テーブル4041を参照して、ステップS102で検索が要求された第1ノード10eと、ステップS104で特定された第2ノード10a,20aとを含む複数のノード10a,10e,20aのノードIDに対応付けられた、位置情報およびネットワーク構成情報をそれぞれ取得する。
【0054】
さらに、管理サーバ40のリクエスト処理部403は、通信端末11に対して、ステップS105で取得した複数のノード(図1の例では、ノード10a,10e,20a)の位置情報およびネットワーク構成情報と、ステップS103で検索された第1ノード10eの接続情報とを、検索結果として通信端末11に送信する(ステップS106)。
【0055】
通信端末11に対して検索結果が送信されると、通信端末11のCPU111は、その検索結果を取得する(ステップS107)。すなわち、CPU111は、複数のノード10a,10e,20aの位置情報およびネットワーク構成情報と、第1ノード10eの接続情報とを取得する。検索結果としての複数のノード10a,10e,20aの位置情報は、対応するノードIDと関連付けられて取得され、検索を終了する。
【0056】
ステップS101〜S107の処理は、第1ノードの検索が要求される度に繰り返し行われる。
【0057】
以上では、第1ノード10eの検索要求時の通信端末11および管理サーバ40の全体動作について説明したが、さらに図7〜9に関連付けて、第1ノード10eの接続情報の可視化処理における通信端末11の動作の一例について具体的に説明する。
【0058】
[通信端末の可視化処理]
図7は、可視化処理における通信端末11の動作の一例を示すフロー図である。図8は、カメラ部118で撮像されたノード10a,10eを含む画像の表示例を示す図である。図9は、図8と同一の画像の例において、ノード10eの接続関係が可視化された画像の表示態様例を示す図である。
【0059】
図7のステップS201において、カメラ部118は、ユーザーの操作に基づいて、第1ノード10eを撮像する。図8の表示例では、建物の外部に設置されている2つのノード(この実施形態では、2つのノードはともに自動販売機)10a,10eを含む画像が表示部114に表示されている。
【0060】
カメラ部118で第1ノード10eが撮像されると、算出部117は、カメラ部118で撮像された画像の撮像範囲情報を算出する(ステップS202)。具体的には、算出部117は、各種のセンサー1171,1172,1173から得られる信号に基づいて、通信端末11の現在の位置情報、方位情報、および、角度情報を取得する。そして、算出部117は、上述した通信端末11の現在の位置情報、方位情報および角度情報のほか、カメラ部118のズーム率に基づいて、例えば図8の画像の撮像範囲情報を算出する。
【0061】
描画処理部119は、ステップS201で撮像された第1ノード10eの接続関係を可視化する(ステップS203,S204)。この可視化は、図6のステップS107において取得された検索結果、すなわち第1ノード10eの接続情報および複数のノード10a,10e,20aの位置情報と、ステップS202で算出された撮像範囲情報とに基づいて行われる。
【0062】
具体的には、先ずステップS203において、描画処理部119は、ステップS202で算出された撮像範囲情報と、ノード10a,10e,20aの位置情報とを対応付けることで、各ノード10a,10e,20aが配置される表示部114上の表示位置を特定する。そして、描画処理部119は、ステップS204において、上記対応付けが行われた位置情報をもつ各ノード10a,10e,20aの接続関係を、ノード10eの接続情報に基づいて、表示部114において図8の画像に関連して視認可能な形態で表示させる。例えば、図9の例では、第1ノードの表示領域内に、第1ノード10eが丸形マークで示され、第2ノードの表示領域内に、第2ノード10aが四角形マークで示されている。そして、ノード10aとノード10eとの間の接続関係は、例えば実線100で視認可能に表示され、ノード10e,20a間の接続関係は、例えば実線101で視認可能に表示されている。
【0063】
ユーザーは、例えば実線100,101を視認することで、ノード間の接続関係を認識することができるようになる。接続関係の表示は、図9の例に限られず、矢印表示、強調表示、着色表示、ブリンキング表示などで行ってもよい。
【0064】
なお、図9では、第2ノード20aは、画像の撮像範囲外に位置するために、第1ノード10eから第2ノード20aに向って延びる実線101のみが表示された例を示している。また、図9では、各ノード10a,10eに対応するノード関連情報(ノードIDおよび位置情報)11a,11eが各ノードに対応して表示された例を示している。ノード関連情報は、ネットワーク構成情報(すなわち、IPアドレスまたは/およびステータス情報)を含むようにしてもよい。この場合、通信端末11の描画処理部119は、図6のステップS107において取得された検索結果としてのネットワーク構成情報に基づいて各ノード10a,10eのネットワーク構成情報を表示させる処理を行う。
【0065】
なお、図8および図9の表示は固定されずに逐次変化して表示するようにしてもよい。そのためには、通信端末11は、画像の表示が変化する度に、ステップS201〜S204の一連の処理を繰り返し行う。
【0066】
以上説明したように、本実施形態の通信端末11は、第1ノードの検索を要求したときに、管理サーバ40から取得した検索結果に基づいて、カメラ部118で撮像された画像に含まれる第1ノードと、この第1ノードに接続されている第2ノードとの接続関係を可視化する。これにより、第1ノードと第2ノードとの接続関係を視認可能とし、ノードの構築や保守等の作業が円滑に行えるようになる。
【0067】
以上では、ノード間の接続関係を可視化する場合について説明した。しかしながら、ノード間の接続関係が視認可能になると、現場の状況次第では、ユーザーは、あるノードの作動状態や通信状態(通信のオンまたはオフ、接続の確立または切断、IPアドレスの更新、接続状況の確認など)を制御したい場合がある。そのため、通信端末11が、管理サーバ40に対して、ノードの通信状態等を指示できるようにすることが好ましい。
【0068】
[コマンド処理要求]
図10は、通信端末11が管理サーバ40に対してコマンド処理を要求する場合の全体動作の一例を示すフロー図である。
【0069】
図10では、一例として、通信端末11が、図9と同一の画像に含まれるノード10eの通信のオフを指示するためのコマンド処理を要求する場合の無線ネットワーク可視化システム1の全体動作を示している。コマンド処理は、電源のオン・オフのほか通信のオン・オフ、接続の確立または切断、IPアドレスの更新、接続状況の確認を指示するための処理であってもよい。
【0070】
図10において先ず、通信端末11のCPU111は、入力部113の入力操作に基づいて、例えば図9において表示された画像に含まれるノードとして例えばノード10eを選択し、管理サーバ40に対して、ノード10eの通信のオフを指示するためのコマンドを送信(指示)する(ステップS301)。送信されるコマンドは、例えば、メニュー(例えば、通信のオンまたはオフ、接続の確立または切断、IPアドレスの更新、接続状況の確認を含む)表示の中から選択することができるものとする。また、コマンドは、選択されたノード10eのノードIDと関連付けて送信される。
【0071】
管理サーバ40のリクエスト処理部403は、通信端末11からのコマンドを受信し(ステップS302)、ステップS301で選択されたノード10eに対して、そのコマンドを送信する(ステップS303)。
【0072】
管理サーバ40からのコマンドを受信したノード10eは、そのコマンド処理を実行する(ステップS304)。図10の例では、コマンドが、通信のオフを指示するためのコマンドであるために、ステップS303において、コマンド処理を実行したノード10eの通信状態は、オフ状態となる。
【0073】
ノード10eは、コマンド処理を実行するとき、管理サーバ40に対して、コマンド処理が完了したことを通知するためのOKレスポンスを送信する(ステップS305)。
【0074】
管理サーバ40のリクエスト処理部403は、ノード10eからのOKレスポンスを受信すると、そのOKレスポンスに応じて、ネットワーク構成管理テーブル4041およびノード接続管理テーブル4042を更新する(ステップS306)。これにより、以降、通信端末11では、更新処理に応じた検索結果が取得され、最新のノード間の接続関係を可視化することができる。このようにして、現場の作業状況を管理サーバ40および通信端末11上に反映することも可能となる。
【0075】
次に、本実施形態の無線ネットワーク可視化システム1の変形例について説明する。
【0076】
(変形例1)
以上では、図6を参照して、管理サーバ40は、検索が要求された第1ノード(例えば、ノード10e)に接続されている第2ノード(例えば、ノード10a,20a)を特定する処理の例について説明した。しかしながら、現場の状況次第では、ユーザーは、第1ノードには接続されていないが、第1ノードに接続し得るエリア内にある他のノード、すなわち、第1ノードから所定の距離(例えば、半径100m)内に設置されているノード(以下、「第3ノード」ともいう。)の位置を確認したい場合がある。そのため、管理サーバ40は、第3ノードの位置情報も取得して、通信端末11に送信することが好ましい。
【0077】
この場合、管理サーバ40はさらに、図6のステップS104において検索が要求された第1ノードから所定の距離(例えば、半径100m)内に設置されている第3ノードも特定し、図6のステップS105においてその第3ノードの位置情報も取得して、図6のステップS106において第3ノードの位置情報を通信端末11に送信する。
【0078】
このように第3ノードの位置情報の送信を行うことで、通信端末11の描画処理部119はさらに、図6のステップS107において第3ノードの位置情報も受信し、図7のステップS203において、第1ノードと第2ノードとの接続関係を表示するのに加えて、第3ノードの位置を示すための標識情報もあわせて表示するようにしてもよい。
【0079】
図11は、図8,図9と同一の画像の例において、第3ノードの位置を示すための標識情報をあわせて表示した表示部114の表示例である。図11の表示例では、標識情報が、第1ノード10eから第3ノードへ向って延びる一点鎖線102で表示される。標識情報は、図11に示した例に限られず、矢印表示、強調表示、着色表示、ブリンキング表示などで行ってもよい。これにより、ユーザーは、例えば破線102を視認することで、第3ノードの位置を認識することができるようになる。したがって、ユーザーは、仮に第1ノード10eが第3ノードと無線通信を行っていない場合でも、第3ノードの位置(この実施形態では、方向も含む。)を視認し、第1ノード10eが第3ノードと無線通信可能となるように操作することもできる。すなわち、本実施形態の第3ノードは、第1ノードと接続し得るノードとしての側面も備える。この点で、無線ネットワーク可視化システム1は、円滑なノード管理作業を支援することができる。
【0080】
(変形例2)
以上では、図6を参照して、通信端末11は、第1ノード(例えば、ノード10e)のノードIDを取得して検索を要求する処理について説明した。しかしながら、図7のステップS204において可視化が行われると、ユーザーは、現場の状況次第では、可視化が行われた画像(図9参照)に基づいて、別のノードの検索を要求したい場合がある。そのため、通信端末11は、例えば図9の画像に基づいて、ノード10eとは異なる別のノードを第1ノードとして選択するように構成してもよい。
【0081】
図9の表示例では、通信端末11は、ユーザーの入力部113を介した入力操作に基づいて、図9の画像に含まれるノード10aを第1ノードとして選択する。
【0082】
このような選択を行うことで、図6のステップS102〜S107の一連の処理が再び行われ、通信端末11は、図7のステップS203,S204においてノード10aを第1ノードとした可視化処理を行うことができる。
【0083】
(変形例3)
以上では、図9を参照して、通信端末11は、ノード10a,10e,20a間の接続関係を画像に関連して視認可能な態様で表示する処理について説明したが、他の代替の表示態様によっても実施することができる。例えば、ノード10a,10eを示すためのマークは、対応するノードの表示領域の外に表示するようにしてもよい。このような表示としては、例えば、当該マークを、対応するノードの上下、または、左右に配置するようにして表示すること等が考えられる。
【0084】
上述した実施形態では、ノードを、アクセスポイントおよび自動販売機の場合を例にとって説明したが、無線機能をもつ無線機器であれば、例えば、温度計、圧力計、ガス流量計、電力計、カメラ、あるいは、スマートグリッドシステムのノードを構成する各種装置などであってもよい。また、上述した実施形態では、メッシュネットワークの場合について説明したが、アドホックネットワークなどであってもよい。
【0085】
また、通信端末11および管理サーバ40のハードウェア構成、動作手順およびテーブル構成は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更なども含まれる。
【符号の説明】
【0086】
10a,10b,・・・,10g 無線機器(ノード)
11 通信端末
20a,20b,20c アクセスポイント(ノード)
30 ネットワーク
40 管理サーバ
111 CPU
114 表示部
116 識別情報取得部
117 算出部
118 カメラ部
119 描画処理部
【背景技術】
【0001】
本発明は、無線ネットワークシステムにおける情報を可視化するための通信端末、無線通信可視化システム、無線通信可視化方法およびプログラムに関する。
【0002】
従来、現実の環境に付加情報を重ね合わせて提示する拡張現実感(Augmented Reality)技術を利用して情報を可視化し、この可視化された情報に基づいてユーザーの作業を支援するためのシステムが知られている。例えば特許文献1では、コードマークが貼付された機器をカメラで撮像し、撮像された画像に基づいて算出されたコードマークの位置と実際のコードマークの位置との誤差が所定の大きさとなる向きでカメラの撮像をするように作業員、すなわちユーザーに対して指示するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−299714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたシステムでは、コードマークが貼付されている機器を撮像することによってユーザーに作業指示を与える。しかしながら、無線ネットワークシステムに関連して作業する環境下では、無線ネットワーク上のノード間の接続関係を可視化することができず、作業効率が低下するおそれがあるという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、無線ネットワークシステムに関連して作業を行う環境下において、ノード間の接続関係を可視化することができる通信端末、無線ネットワーク可視化システム、無線通信可視化方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための通信端末は、無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと接続される通信端末であって、上記複数のノードのうちの少なくとも一つのノードを撮像する撮像部と、上記撮像部で撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出する算出部と、上記画像を表示する表示部と、上記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象として上記管理サーバに対して検索要求したときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、上記一つのノードおよび第2のノードの各位置情報とを、検索結果として受信する受付部と、上記算出された撮像範囲情報に対応付けられた上記各位置情報をもつ上記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、上記接続情報に基づいて、上記表示部において上記画像に関連して視認可能な形態で表示させる可視化部とを備えたものである。
【0007】
また、上記の目的を達成するための無線ネットワーク可視化システムは、無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、上記管理サーバに接続される通信端末とを備えた無線ネットワーク可視化システムであって、上記管理サーバは、 上記複数のノード間の接続関係を示すための接続情報と、上記複数のノードの位置情報とを管理しており、上記通信端末から、上記複数のノードのうちの一つのノードの検索要求があったときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、上記一つのノードおよび上記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として上記通信端末へ送信し、上記通信端末は、上記複数のノードのうちの少なくとも一つのノードを撮像する撮像部と、上記撮像部で撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出する算出部と、上記画像を表示する表示部と、上記管理サーバから、上記接続情報および上記各位置情報を受信する受付部と、上記算出された撮像範囲情報に対応付けられた上記各位置情報をもつ上記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、上記接続情報に基づいて、上記表示部において上記画像に関連して視認可能な形態で表示させる可視化部とを備えたものである。
【0008】
また、上記の目的を達成するための無線通信可視化方法は、無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、上記管理サーバに接続される通信端末とを用いて、無線通信を行う無線通信可視化方法であって、上記管理サーバによって、上記通信端末から、上記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象とする検索要求があったときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、上記一つのノードおよび上記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として上記通信端末へ送信するステップと、上記通信端末によって、上記管理サーバから、上記接続情報および上記各位置情報を取得するステップと、上記通信端末によって、撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出するステップと、 上記通信端末によって、 上記算出された撮像範囲情報に対応付けられた上記各位置情報をもつ上記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、上記接続情報に基づいて、表示部において上記画像に関連して視認可能な形態で表示させるステップとを備えるものである。
【0009】
また、上記の目的を達成するためのプログラムは、無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、上記管理サーバに接続される通信端末とを用いて、無線通信を行うにあたり、上記通信端末に格納され、当該通信端末が、撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出するステップと、上記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象として上記管理サーバに対して検索要求したときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、上記一つのノードおよび上記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として受信するステップと、上記算出された撮像範囲情報に対応付けられた上記各位置情報をもつ上記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、上記接続情報に基づいて、表示部において上記画像に関連して視認可能な形態で表示させるステップと を実行するようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、撮像範囲情報に対応付けられた各位置情報がもつノード間の接続関係を、検索結果としての接続情報に基づいて画像に関連して視認可能な態様で表示するので、無線ネットワークにおけるノード間の接続関係を可視化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る無線ネットワーク可視化システムの構成例を示す図である。
【図2】通信端末の構成例を示すブロック図である。
【図3】管理サーバの構成例を示すブロック図である。
【図4】ネットワーク構成管理テーブルの構成例を示す図である。
【図5】ノード接続管理テーブルの構成例を示す図である。
【図6】通信端末から第1ノードの検索が要求される場合の全体動作の一例を示すフロー図である。
【図7】通信端末において、第1ノードと第2ノードとの接続関係を可視化するために実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図8】カメラ部で撮像された第1ノードを含む画像の表示例を示す図である。
【図9】図8と同一の画像の例において、第1ノードと第2ノードとの接続関係が可視化された画像の表示態様例を示す図である。
【図10】管理サーバに対してコマンド処理が要求される場合の全体動作の一例を示すフロー図である。
【図11】図9と同一の画像の例において、第3ノードの位置を示すための標識表示を含む表示部の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係る無線ネットワーク可視化システム1について図面に関連付けて説明する。この実施形態に係る無線ネットワーク可視化システム1は、例えば複数のノードが相互に接続可能なメッシュネットワーク上に設けられ、メッシュネットワーク上にあるノード間の接続関係を可視化するためのシステムである。
【0013】
[無線ネットワーク可視化システム1の構成]
先ず、本実施形態に係る無線ネットワーク可視化システム1の構成例について、図1を参照して説明する。図1は、ノードとしてのアクセスポイントおよび無線機器を含む無線ネットワーク可視化システム1の概略構成例を示すブロック図である。なお、以下の説明において、アクセスポイントおよび無線機器に共通の説明では、アクセスポイントおよび無線機器が単にノードとして記述される。
【0014】
図1に示すように、無線ネットワーク可視化システム1では、3つのアクセスポイント20a,20b,20cの各々に、ルートノードとしての無線機器10e,10f,10gが接続され、各無線機器には、中間ノードまたはリーフノードとしての無線機器10a,10b,10c,10dが接続されている。すなわち、複数の無線機器10a〜10gは、アクセスポイント20a〜20cと無線通信可能に配置されている。
【0015】
そして、各アクセスポイントがIP(Internet Protocol)網等のネットワーク30に接続されている。通信ネットワーク30はさらに、管理サーバ40に接続されている。
【0016】
この無線ネットワーク可視化システム1では、ノード10a,・・・,10g;20a,・・・,20c間の無線通信(メッシュネットワーク技術)を実現するために、例えばIEEE802.11に準拠した通信が行われる。図1において、ネットワーク30に接続可能な通信端末11は、ノードの構築や保守等の作業を行うために設けられている。また、この実施形態では、無線機器の一例として、無線機能を持つ自動販売機である場合について説明する。
【0017】
[通信端末11]
次に、図1に示した通信端末11の構成例について図2を参照して説明する。
【0018】
通信端末11は、ネットワーク30を介して管理サーバ40と通信を行う。
【0019】
図2は、通信端末11の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、通信端末11は、CPU(Central Processing Unit)111、メモリ112、入力部113、表示部114、通信部115、識別情報取得部116、算出部117、カメラ部(撮像部)118および描画処理部(可視化部)119を備える。この実施形態では、通信端末11は、一例として、携帯電話機とするが、携帯情報端末、ラップトップパソコン(Laptop computer)、ゲーム機などでもよい。
【0020】
CPU111は、通信端末11全体の動作を実現するための各種のプログラムの実行、演算処理、タイミング処理等を行う。メモリ112は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを含む。ROMには、当該プログラムが記憶されている。本実施形態の通信端末11は、当該プログラムが実行されることにより実現される。RAMには、当該プログラムおよび各種のデータが一時的に保持される。
【0021】
さらに、CPU111は、複数のノード10a,10b,・・・,10g;20a,・・・,20cのうちのある一つのノード(以下、「第1ノード」ともいう。)を、検索対象として管理サーバ40に対して検索要求する。また、CPU111は、検索要求が行われたときに、管理サーバ40から、第1ノードの通信状態を示す検索結果を受信する受付部としても機能する。検索結果は、第1ノードとこの第1ノードに接続されている他のノード(以下、「第2ノード」ともいう。)との接続関係を示すための接続情報と、第1ノードおよび第2ノードの各位置情報と、第1ノードおよび第2ノードのネットワーク構成を示すためのネットワーク構成情報とを含む。
【0022】
この実施形態では、一例として、第2ノードは、第1ノードに直接接続されているノード、すなわち、隣接ノードである場合について説明するが、その他に、例えば、隣接ノードのほか、中間ノードを介して接続されるノードを含むようにしてもよい。
【0023】
なお、上述した接続情報、位置情報、および、ネットワーク構成情報については、後に詳細に説明する。
【0024】
また、CPU111は、ノードの通信状態を制御するための指示を管理サーバ40に対して行う指示部としても機能する。この指示は、後述するコマンドに基づいて行われる。
【0025】
入力部113は、ユーザーによって行われる操作入力を受け入れるための入力デバイスである。入力部113は、操作ボタン、タッチパネル、入力ペン、センサーなどを含む。表示部114は、例えば、液晶ディスプレイ、EL(Electro-Luminescence)などのフラットパネル表示器とすることができる。
【0026】
通信部115は、例えばIEEE802.11に準拠するインターフェース機能を有しており、ノード(アクセスポイント20a,・・・,20c、または、無線機器10a,・・・,10g)または管理サーバ40との通信を行う。
【0027】
識別情報取得部116は、実際に設置されているノード(アクセスポイント20a,・・・,20c、または、無線機器10a,・・・,10g)から、そのノードを特定する固有のノードID(識別情報)を取得する。例えば、ノードが、ノードIDを含むQR(Quick Response)コードを所定の領域に視認できるように表示している場合、識別情報取得部116は、カメラ部118から取り込まれたQRコードに基づいてノードIDを取得するが、他の方式もとり得る。例えば、識別情報取得部116は、バーコードからノードIDを取得するようにしてもよい。また、識別情報取得部116は、例えば、あらかじめ記憶されている複数のノードIDの中から、ユーザーの入力部113を介した指示入力に応じて、所望のノードIDを選択するように構成してもよい。あるいはまた、識別情報取得部116は、ユーザーの入力部113を介した指示入力に基づいてノードIDを取得するように構成してもよい。
【0028】
算出部117は、カメラ部118で撮像された画像の撮像範囲情報を算出する。撮像範囲情報は、例えばGPS(Global Positioning System)における位置情報(座標)を用いて特定される。
【0029】
具体的には、この実施形態の通信端末11は、3つのセンサー、すなわち位置センサー(GPS受信機)1171、方位センサー1172および角度センサー1173を備えており、算出部117は、これら3つのセンサー1171、1172、1173に接続されている。
【0030】
位置センサー1171は、通信端末11の現在の位置を検出するためのセンサーである。方位センサー1172は、カメラ部118の撮像方向の方位を検出するためのセンサーである。角度センサー1173は、カメラ部118の撮像方向と水平方向とのなす角、すなわちカメラ部118の俯角または仰角を検出するためのセンサーである。
【0031】
算出部117は、位置センサー1171から得られる信号に基づいて、通信端末11の現在の位置を示す位置情報を取得する。また、算出部117は、方位サンサー1172から得られる信号に基づいて、カメラ部118の撮影方向の方位を示す方位情報を取得する。さらに、算出部117は、角度センサー1173から得られる信号に基づいて、カメラ部118の俯角または仰角を示す角度情報を取得する。
【0032】
そして、算出部117は、上述した位置情報、方位情報および角度情報(および、場合によっては、カメラ部118のズーム率)に基づいて、カメラ部118で撮像された画像の撮像範囲情報を算出することができるように構成されている。
【0033】
なお、算出部117は、カメラ部118で画像が撮像される度に、その画像の撮像範囲情報を順次算出することが可能である。
【0034】
カメラ部118は、少なくとも1つのノードを撮像し得る。撮像された画像は、この実施形態では、ユーザーがノードの構築や保守等の作業を円滑に行うために使用される。
【0035】
描画処理部119は、カメラ部118で撮像された画像を表示部114に表示させる処理のほか、この実施形態では、ノード間の接続関係をその画像中に可視化する処理を行う。可視化の処理については、後に詳細に説明する。
【0036】
[管理サーバ40]
次に、管理サーバ40の構成例について図3を参照して説明する。
【0037】
管理サーバ40は、全ノード10a,・・・,10g;20a,・・・,20cの通信状態を管理しており、通信端末11からの要求を受け付けたときに、要求に応じた処理(後述する接続情報の送信など)を行うことによって、ユーザーの作業を支援する役割を果たす。
【0038】
図3は、管理サーバ40の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、管理サーバ40は、CPU401、通信部402、リクエスト処理部403およびネットワーク管理部404を備える。
【0039】
CPU401は、管理サーバ40全体の動作を実現するための各種のプログラムの実行、演算処理、タイミング処理等を行う。通信部402は、ネットワークインターフェース機能を有しており、ノード(アクセスポイント20a,・・・,20c、または、無線機器10a,・・・,10g)または通信端末11との通信を行う。
【0040】
リクエスト処理部403は、通信端末11からの要求に応じた処理を行う。通信端末11からの要求は、指定するノードの検索を求める要求のほか、指定するノードの通信状態を制御するためのコマンドを含む。コマンドは、通信のオンまたはオフを指示するためのコマンド、接続の確立または切断を指示するためのコマンド、IPアドレスの更新を指示するためのコマンド、接続状況を確認するためのコマンド(ping)などを含む。
【0041】
ネットワーク管理部404では、複数のノードの各々の通信状態を管理している。すなわち、本実施形態のネットワーク管理部404は、全ノードのネットワーク構成を示すためのネットワーク構成情報と、ノード間の接続関係を示すための接続情報とを管理している。この実施形態では、ネットワーク管理部404は、ネットワーク構成情報を管理するネットワーク構成管理テーブル4041と、接続情報を管理するノード接続管理テーブル4042とを備えている。
【0042】
図4は、ネットワーク構成管理テーブル4041の構成を示す図である。
図4に示すように、ネットワーク構成管理テーブル4041は、ノードIDと、ノードの位置情報と、ノードのネットワーク構成情報とを対応付けて記録している。ノードの位置情報は、実際に設置されているノードの位置を示すための情報(GPSにおける位置情報)である。
【0043】
ノードのネットワーク構成情報は、テーブル管理の対象となるノードに割り当てられているIPアドレス(ネットワークIDを含む)と、当該ノードのステータス情報とを含む。このステータス情報は、ノードの通信状態(オンまたはオフ)と、ノードの接続状態(確立または切断)と、通信量と、電波強度と、通信速度とを含む。
【0044】
図5は、ノード接続管理テーブル4042の構成例を示す図である。
図5に示すように、ノード接続管理テーブル4042は、ノードIDと、ノードの接続情報とを対応付けて記録している。この実施形態では、ノードの接続情報は、テーブル管理の対象となるノードと、そのノードに直接に、および、中間ノードを介して接続されている全ノードとの接続関係(順序)を示すためのものである。この接続情報は、例えば、ノードIDと関連付けられる。例えば、図1で示した例で説明すると、3つのノード10a,10e,20aは、10a→10e→20aの順序で接続されている。この場合、ノード10aの接続情報では、ノード10a,10e,20aのノードIDが10a→10e→20aの順序で配列される。
【0045】
接続情報は、上述した例に限られず、様々な方法から設定可能である。例えば、接続先のノードと、そのノードが位置する接続経路上の方向とを設定するようにしておき、全ノードの接続関係を検索する場合は、接続先のノードを辿るようにしてもよい。この例では、ノード接続の変更に対処しやすくなる。
【0046】
なお、この実施形態では、ネットワーク構成管理テーブル4041およびノード接続管理テーブル4042の更新は、例えば、定期的に行われるようにしてもよいし、あるいはまた、ノードの通信状態が変化したときに行われるようにしてもよい。
【0047】
[無線ネットワーク可視化システムの動作]
以下、無線ネットワーク可視化システムの全体動作について、図1〜図6を参照して説明する。図6は、通信端末11からノードの検索が要求される場合の全体動作の一例を示すフロー図である。
【0048】
図6では、一例として、通信端末11が、第1ノードとして例えば無線機器10eを指定してノードの検索を要求する場合の無線ネットワーク可視化システムの全体動作を示している。
【0049】
図6において先ず、通信端末11の識別情報取得部116は、例えばカメラ部118から、第1ノードとしての無線機器10e(以下、「第1ノード10e」ともいう。)に配置されているQRコードを取り込むことによって、第1ノード10eのノードIDを取得する(ステップS101)。
【0050】
次に、通信端末11のCPU111は、例えばアクセスポイント20cを介して管理サーバ40に対し、第1ノード10eの検索要求を行う(ステップS102)。この検索要求は、ステップS101で取得されたノードIDを通信端末11から管理サーバ40に送信して行われる。
【0051】
管理サーバ40のリクエスト処理部403は、ステップS102からの検索要求を受けて、検索処理を行い、ステップS102で検索が要求された第1ノード10eの通信状態を検索する(ステップS103)。具体的には、リクエスト処理部403は、第1ノード10eのノードIDをキーとして、ネットワーク構成管理テーブル4041およびノード接続管理テーブル4042を参照して、その管理情報を取得する。
【0052】
管理サーバ40のリクエスト処理部403は、第1ノード10eと接続されている第2ノードとして、例えば隣接ノード(図1の例では、ノード10a,20a)を特定する(ステップS104)。具体的には、リクエスト処理部403は、ノード接続管理テーブル4042を参照して、第1ノード10eのノードIDに対応付けられた接続情報を取得する。そして、リクエスト処理部403は、その接続情報に基づいて、第1ノード10eの隣接ノードである第2ノード10a,20aを特定する。
【0053】
管理サーバ40のリクエスト処理部403は、ステップS104で第2ノード10a,20aを特定すると、第2ノード10a,20aとステップS102で検索が要求された第1ノード10eとを含む複数のノード(図1の例では、ノード10a,10e,20a)の位置情報およびネットワーク構成情報を取得する(ステップS105)。具体的には、リクエスト処理部403は、ネットワーク構成管理テーブル4041を参照して、ステップS102で検索が要求された第1ノード10eと、ステップS104で特定された第2ノード10a,20aとを含む複数のノード10a,10e,20aのノードIDに対応付けられた、位置情報およびネットワーク構成情報をそれぞれ取得する。
【0054】
さらに、管理サーバ40のリクエスト処理部403は、通信端末11に対して、ステップS105で取得した複数のノード(図1の例では、ノード10a,10e,20a)の位置情報およびネットワーク構成情報と、ステップS103で検索された第1ノード10eの接続情報とを、検索結果として通信端末11に送信する(ステップS106)。
【0055】
通信端末11に対して検索結果が送信されると、通信端末11のCPU111は、その検索結果を取得する(ステップS107)。すなわち、CPU111は、複数のノード10a,10e,20aの位置情報およびネットワーク構成情報と、第1ノード10eの接続情報とを取得する。検索結果としての複数のノード10a,10e,20aの位置情報は、対応するノードIDと関連付けられて取得され、検索を終了する。
【0056】
ステップS101〜S107の処理は、第1ノードの検索が要求される度に繰り返し行われる。
【0057】
以上では、第1ノード10eの検索要求時の通信端末11および管理サーバ40の全体動作について説明したが、さらに図7〜9に関連付けて、第1ノード10eの接続情報の可視化処理における通信端末11の動作の一例について具体的に説明する。
【0058】
[通信端末の可視化処理]
図7は、可視化処理における通信端末11の動作の一例を示すフロー図である。図8は、カメラ部118で撮像されたノード10a,10eを含む画像の表示例を示す図である。図9は、図8と同一の画像の例において、ノード10eの接続関係が可視化された画像の表示態様例を示す図である。
【0059】
図7のステップS201において、カメラ部118は、ユーザーの操作に基づいて、第1ノード10eを撮像する。図8の表示例では、建物の外部に設置されている2つのノード(この実施形態では、2つのノードはともに自動販売機)10a,10eを含む画像が表示部114に表示されている。
【0060】
カメラ部118で第1ノード10eが撮像されると、算出部117は、カメラ部118で撮像された画像の撮像範囲情報を算出する(ステップS202)。具体的には、算出部117は、各種のセンサー1171,1172,1173から得られる信号に基づいて、通信端末11の現在の位置情報、方位情報、および、角度情報を取得する。そして、算出部117は、上述した通信端末11の現在の位置情報、方位情報および角度情報のほか、カメラ部118のズーム率に基づいて、例えば図8の画像の撮像範囲情報を算出する。
【0061】
描画処理部119は、ステップS201で撮像された第1ノード10eの接続関係を可視化する(ステップS203,S204)。この可視化は、図6のステップS107において取得された検索結果、すなわち第1ノード10eの接続情報および複数のノード10a,10e,20aの位置情報と、ステップS202で算出された撮像範囲情報とに基づいて行われる。
【0062】
具体的には、先ずステップS203において、描画処理部119は、ステップS202で算出された撮像範囲情報と、ノード10a,10e,20aの位置情報とを対応付けることで、各ノード10a,10e,20aが配置される表示部114上の表示位置を特定する。そして、描画処理部119は、ステップS204において、上記対応付けが行われた位置情報をもつ各ノード10a,10e,20aの接続関係を、ノード10eの接続情報に基づいて、表示部114において図8の画像に関連して視認可能な形態で表示させる。例えば、図9の例では、第1ノードの表示領域内に、第1ノード10eが丸形マークで示され、第2ノードの表示領域内に、第2ノード10aが四角形マークで示されている。そして、ノード10aとノード10eとの間の接続関係は、例えば実線100で視認可能に表示され、ノード10e,20a間の接続関係は、例えば実線101で視認可能に表示されている。
【0063】
ユーザーは、例えば実線100,101を視認することで、ノード間の接続関係を認識することができるようになる。接続関係の表示は、図9の例に限られず、矢印表示、強調表示、着色表示、ブリンキング表示などで行ってもよい。
【0064】
なお、図9では、第2ノード20aは、画像の撮像範囲外に位置するために、第1ノード10eから第2ノード20aに向って延びる実線101のみが表示された例を示している。また、図9では、各ノード10a,10eに対応するノード関連情報(ノードIDおよび位置情報)11a,11eが各ノードに対応して表示された例を示している。ノード関連情報は、ネットワーク構成情報(すなわち、IPアドレスまたは/およびステータス情報)を含むようにしてもよい。この場合、通信端末11の描画処理部119は、図6のステップS107において取得された検索結果としてのネットワーク構成情報に基づいて各ノード10a,10eのネットワーク構成情報を表示させる処理を行う。
【0065】
なお、図8および図9の表示は固定されずに逐次変化して表示するようにしてもよい。そのためには、通信端末11は、画像の表示が変化する度に、ステップS201〜S204の一連の処理を繰り返し行う。
【0066】
以上説明したように、本実施形態の通信端末11は、第1ノードの検索を要求したときに、管理サーバ40から取得した検索結果に基づいて、カメラ部118で撮像された画像に含まれる第1ノードと、この第1ノードに接続されている第2ノードとの接続関係を可視化する。これにより、第1ノードと第2ノードとの接続関係を視認可能とし、ノードの構築や保守等の作業が円滑に行えるようになる。
【0067】
以上では、ノード間の接続関係を可視化する場合について説明した。しかしながら、ノード間の接続関係が視認可能になると、現場の状況次第では、ユーザーは、あるノードの作動状態や通信状態(通信のオンまたはオフ、接続の確立または切断、IPアドレスの更新、接続状況の確認など)を制御したい場合がある。そのため、通信端末11が、管理サーバ40に対して、ノードの通信状態等を指示できるようにすることが好ましい。
【0068】
[コマンド処理要求]
図10は、通信端末11が管理サーバ40に対してコマンド処理を要求する場合の全体動作の一例を示すフロー図である。
【0069】
図10では、一例として、通信端末11が、図9と同一の画像に含まれるノード10eの通信のオフを指示するためのコマンド処理を要求する場合の無線ネットワーク可視化システム1の全体動作を示している。コマンド処理は、電源のオン・オフのほか通信のオン・オフ、接続の確立または切断、IPアドレスの更新、接続状況の確認を指示するための処理であってもよい。
【0070】
図10において先ず、通信端末11のCPU111は、入力部113の入力操作に基づいて、例えば図9において表示された画像に含まれるノードとして例えばノード10eを選択し、管理サーバ40に対して、ノード10eの通信のオフを指示するためのコマンドを送信(指示)する(ステップS301)。送信されるコマンドは、例えば、メニュー(例えば、通信のオンまたはオフ、接続の確立または切断、IPアドレスの更新、接続状況の確認を含む)表示の中から選択することができるものとする。また、コマンドは、選択されたノード10eのノードIDと関連付けて送信される。
【0071】
管理サーバ40のリクエスト処理部403は、通信端末11からのコマンドを受信し(ステップS302)、ステップS301で選択されたノード10eに対して、そのコマンドを送信する(ステップS303)。
【0072】
管理サーバ40からのコマンドを受信したノード10eは、そのコマンド処理を実行する(ステップS304)。図10の例では、コマンドが、通信のオフを指示するためのコマンドであるために、ステップS303において、コマンド処理を実行したノード10eの通信状態は、オフ状態となる。
【0073】
ノード10eは、コマンド処理を実行するとき、管理サーバ40に対して、コマンド処理が完了したことを通知するためのOKレスポンスを送信する(ステップS305)。
【0074】
管理サーバ40のリクエスト処理部403は、ノード10eからのOKレスポンスを受信すると、そのOKレスポンスに応じて、ネットワーク構成管理テーブル4041およびノード接続管理テーブル4042を更新する(ステップS306)。これにより、以降、通信端末11では、更新処理に応じた検索結果が取得され、最新のノード間の接続関係を可視化することができる。このようにして、現場の作業状況を管理サーバ40および通信端末11上に反映することも可能となる。
【0075】
次に、本実施形態の無線ネットワーク可視化システム1の変形例について説明する。
【0076】
(変形例1)
以上では、図6を参照して、管理サーバ40は、検索が要求された第1ノード(例えば、ノード10e)に接続されている第2ノード(例えば、ノード10a,20a)を特定する処理の例について説明した。しかしながら、現場の状況次第では、ユーザーは、第1ノードには接続されていないが、第1ノードに接続し得るエリア内にある他のノード、すなわち、第1ノードから所定の距離(例えば、半径100m)内に設置されているノード(以下、「第3ノード」ともいう。)の位置を確認したい場合がある。そのため、管理サーバ40は、第3ノードの位置情報も取得して、通信端末11に送信することが好ましい。
【0077】
この場合、管理サーバ40はさらに、図6のステップS104において検索が要求された第1ノードから所定の距離(例えば、半径100m)内に設置されている第3ノードも特定し、図6のステップS105においてその第3ノードの位置情報も取得して、図6のステップS106において第3ノードの位置情報を通信端末11に送信する。
【0078】
このように第3ノードの位置情報の送信を行うことで、通信端末11の描画処理部119はさらに、図6のステップS107において第3ノードの位置情報も受信し、図7のステップS203において、第1ノードと第2ノードとの接続関係を表示するのに加えて、第3ノードの位置を示すための標識情報もあわせて表示するようにしてもよい。
【0079】
図11は、図8,図9と同一の画像の例において、第3ノードの位置を示すための標識情報をあわせて表示した表示部114の表示例である。図11の表示例では、標識情報が、第1ノード10eから第3ノードへ向って延びる一点鎖線102で表示される。標識情報は、図11に示した例に限られず、矢印表示、強調表示、着色表示、ブリンキング表示などで行ってもよい。これにより、ユーザーは、例えば破線102を視認することで、第3ノードの位置を認識することができるようになる。したがって、ユーザーは、仮に第1ノード10eが第3ノードと無線通信を行っていない場合でも、第3ノードの位置(この実施形態では、方向も含む。)を視認し、第1ノード10eが第3ノードと無線通信可能となるように操作することもできる。すなわち、本実施形態の第3ノードは、第1ノードと接続し得るノードとしての側面も備える。この点で、無線ネットワーク可視化システム1は、円滑なノード管理作業を支援することができる。
【0080】
(変形例2)
以上では、図6を参照して、通信端末11は、第1ノード(例えば、ノード10e)のノードIDを取得して検索を要求する処理について説明した。しかしながら、図7のステップS204において可視化が行われると、ユーザーは、現場の状況次第では、可視化が行われた画像(図9参照)に基づいて、別のノードの検索を要求したい場合がある。そのため、通信端末11は、例えば図9の画像に基づいて、ノード10eとは異なる別のノードを第1ノードとして選択するように構成してもよい。
【0081】
図9の表示例では、通信端末11は、ユーザーの入力部113を介した入力操作に基づいて、図9の画像に含まれるノード10aを第1ノードとして選択する。
【0082】
このような選択を行うことで、図6のステップS102〜S107の一連の処理が再び行われ、通信端末11は、図7のステップS203,S204においてノード10aを第1ノードとした可視化処理を行うことができる。
【0083】
(変形例3)
以上では、図9を参照して、通信端末11は、ノード10a,10e,20a間の接続関係を画像に関連して視認可能な態様で表示する処理について説明したが、他の代替の表示態様によっても実施することができる。例えば、ノード10a,10eを示すためのマークは、対応するノードの表示領域の外に表示するようにしてもよい。このような表示としては、例えば、当該マークを、対応するノードの上下、または、左右に配置するようにして表示すること等が考えられる。
【0084】
上述した実施形態では、ノードを、アクセスポイントおよび自動販売機の場合を例にとって説明したが、無線機能をもつ無線機器であれば、例えば、温度計、圧力計、ガス流量計、電力計、カメラ、あるいは、スマートグリッドシステムのノードを構成する各種装置などであってもよい。また、上述した実施形態では、メッシュネットワークの場合について説明したが、アドホックネットワークなどであってもよい。
【0085】
また、通信端末11および管理サーバ40のハードウェア構成、動作手順およびテーブル構成は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更なども含まれる。
【符号の説明】
【0086】
10a,10b,・・・,10g 無線機器(ノード)
11 通信端末
20a,20b,20c アクセスポイント(ノード)
30 ネットワーク
40 管理サーバ
111 CPU
114 表示部
116 識別情報取得部
117 算出部
118 カメラ部
119 描画処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと接続される通信端末であって、
前記複数のノードのうちの少なくとも一つのノードを撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出する算出部と、
前記画像を表示する表示部と、
前記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象として前記管理サーバに対して検索要求したときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、前記一つのノードおよび第2のノードの各位置情報とを、検索結果として受信する受付部と、
前記算出された撮像範囲情報に対応付けられた前記各位置情報をもつ前記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、前記接続情報に基づいて、前記表示部において前記画像に関連して視認可能な形態で表示させる可視化部と
を備えたことを特徴とする通信端末。
【請求項2】
前記受付部は、前記一つのノードの検索要求が行われた場合にはさらに、前記一つのノードおよび第2のノードのネットワーク構成を示すためのネットワーク構成情報を受信し、
前記可視化部は、前記ネットワーク構成情報に基づいて、前記表示される画像に含まれるノードのネットワーク構成を表示させることを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記受付部は、前記一つのノードの検索要求が行われた場合にはさらに、前記第2のノードとは異なり、かつ、当該一つのノードから所定の距離内に配置されている第3のノードの位置情報を受信し、
前記可視化部は、前記算出された撮像範囲情報および前記第3のノードの位置情報に基づいて、前記画像において前記第3のノードが配置される位置を示すための標識情報を表示させることを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項4】
前記表示部に表示された前記画像に含まれるノードのいずれかを選択対象として受け付ける入力部と、
前記選択対象としてのノードの通信状態を制御するためのコマンドを、前記管理サーバに指示する指示部と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項5】
無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、前記管理サーバに接続される通信端末とを備えた無線ネットワーク可視化システムであって、
前記管理サーバは、
前記複数のノード間の接続関係を示すための接続情報と、前記複数のノードの位置情報とを管理しており、
前記通信端末から、前記複数のノードのうちの一つのノードの検索要求があったときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、前記一つのノードおよび前記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として前記通信端末へ送信し、
前記通信端末は、
前記複数のノードのうちの少なくとも一つのノードを撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出する算出部と、
前記画像を表示する表示部と、
前記管理サーバから、前記接続情報および前記各位置情報を受信する受付部と、
前記算出された撮像範囲情報に対応付けられた前記各位置情報をもつ前記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、前記接続情報に基づいて、前記表示部において前記画像に関連して視認可能な形態で表示させる可視化部と
を備えたことを特徴とする無線ネットワーク可視化システム。
【請求項6】
無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、前記管理サーバに接続される通信端末とを用いて、無線通信を行う無線通信可視化方法であって、
前記管理サーバによって、前記通信端末から、前記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象とする検索要求があったときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、前記一つのノードおよび前記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として前記通信端末へ送信するステップと、
前記通信端末によって、前記管理サーバから、前記接続情報および前記各位置情報を取得するステップと、
前記通信端末によって、撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出するステップと、
前記通信端末によって、 前記算出された撮像範囲情報に対応付けられた前記各位置情報をもつ前記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、前記接続情報に基づいて、表示部において前記画像に関連して視認可能な形態で表示させるステップと、
を備えることを特徴とする無線通信可視化方法。
【請求項7】
無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、前記管理サーバに接続される通信端末とを用いて、無線通信を行うにあたり、
前記通信端末に格納され、当該通信端末が、
撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出するステップと、
前記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象として前記管理サーバに対して検索要求したときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、前記一つのノードおよび前記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として受信するステップと、
前記算出された撮像範囲情報に対応付けられた前記各位置情報をもつ前記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、前記接続情報に基づいて、表示部において前記画像に関連して視認可能な形態で表示させるステップと
を実行するようにしたことを特徴とするプログラム。
【請求項1】
無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと接続される通信端末であって、
前記複数のノードのうちの少なくとも一つのノードを撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出する算出部と、
前記画像を表示する表示部と、
前記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象として前記管理サーバに対して検索要求したときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、前記一つのノードおよび第2のノードの各位置情報とを、検索結果として受信する受付部と、
前記算出された撮像範囲情報に対応付けられた前記各位置情報をもつ前記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、前記接続情報に基づいて、前記表示部において前記画像に関連して視認可能な形態で表示させる可視化部と
を備えたことを特徴とする通信端末。
【請求項2】
前記受付部は、前記一つのノードの検索要求が行われた場合にはさらに、前記一つのノードおよび第2のノードのネットワーク構成を示すためのネットワーク構成情報を受信し、
前記可視化部は、前記ネットワーク構成情報に基づいて、前記表示される画像に含まれるノードのネットワーク構成を表示させることを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記受付部は、前記一つのノードの検索要求が行われた場合にはさらに、前記第2のノードとは異なり、かつ、当該一つのノードから所定の距離内に配置されている第3のノードの位置情報を受信し、
前記可視化部は、前記算出された撮像範囲情報および前記第3のノードの位置情報に基づいて、前記画像において前記第3のノードが配置される位置を示すための標識情報を表示させることを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項4】
前記表示部に表示された前記画像に含まれるノードのいずれかを選択対象として受け付ける入力部と、
前記選択対象としてのノードの通信状態を制御するためのコマンドを、前記管理サーバに指示する指示部と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項5】
無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、前記管理サーバに接続される通信端末とを備えた無線ネットワーク可視化システムであって、
前記管理サーバは、
前記複数のノード間の接続関係を示すための接続情報と、前記複数のノードの位置情報とを管理しており、
前記通信端末から、前記複数のノードのうちの一つのノードの検索要求があったときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、前記一つのノードおよび前記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として前記通信端末へ送信し、
前記通信端末は、
前記複数のノードのうちの少なくとも一つのノードを撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出する算出部と、
前記画像を表示する表示部と、
前記管理サーバから、前記接続情報および前記各位置情報を受信する受付部と、
前記算出された撮像範囲情報に対応付けられた前記各位置情報をもつ前記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、前記接続情報に基づいて、前記表示部において前記画像に関連して視認可能な形態で表示させる可視化部と
を備えたことを特徴とする無線ネットワーク可視化システム。
【請求項6】
無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、前記管理サーバに接続される通信端末とを用いて、無線通信を行う無線通信可視化方法であって、
前記管理サーバによって、前記通信端末から、前記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象とする検索要求があったときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、前記一つのノードおよび前記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として前記通信端末へ送信するステップと、
前記通信端末によって、前記管理サーバから、前記接続情報および前記各位置情報を取得するステップと、
前記通信端末によって、撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出するステップと、
前記通信端末によって、 前記算出された撮像範囲情報に対応付けられた前記各位置情報をもつ前記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、前記接続情報に基づいて、表示部において前記画像に関連して視認可能な形態で表示させるステップと、
を備えることを特徴とする無線通信可視化方法。
【請求項7】
無線ネットワークにおける複数のノードの各々の通信状態を管理する管理サーバと、前記管理サーバに接続される通信端末とを用いて、無線通信を行うにあたり、
前記通信端末に格納され、当該通信端末が、
撮像されたノードを含む画像の撮像範囲情報を算出するステップと、
前記複数のノードのうちの一つのノードを、検索対象として前記管理サーバに対して検索要求したときに、当該一つのノードと、当該一つのノードに接続されている第2のノードとの接続関係を示すための接続情報と、前記一つのノードおよび前記第2のノードの各位置情報とを、検索結果として受信するステップと、
前記算出された撮像範囲情報に対応付けられた前記各位置情報をもつ前記一つのノードおよび第2のノードの接続関係を、前記接続情報に基づいて、表示部において前記画像に関連して視認可能な形態で表示させるステップと
を実行するようにしたことを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−216926(P2012−216926A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79520(P2011−79520)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)
【Fターム(参考)】
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