説明

通信端末、通信方法、通信プログラム、および通信システム

【課題】発側通信端末から通信接続の要求を受けた場合に、発側通信端末が接続を要求している通信方式で通信するか否かの許可/不許可を自動的に判断して、発側通信端末との通信を自動的に設定する。
【解決手段】本発明に係る通信端末は、予め定められたセキュリティレベルを格納するセキュリティレベル格納部と、通信端末識別情報で識別される通信端末に許可されている通信方式を格納する通信方式格納部と、通信相手の通信端末を識別する通信端末識別情報を取得する通信端末識別子取得部と、通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による通信を許可する通信許可部と、通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による通信を禁止する通信禁止部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末、通信方法、通信プログラム、および通信システムに関する。特に、本発明は、複数の通信方式で通信する通信端末、通信方法、通信プログラム、および通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、着側の通信端末において指定した通信方式を発側の通信端末に通知して、発側の通信端末が通知された当該通信方式で着側の通信端末と通信することができる通信システムについて提案されている。
【特許文献1】特開2003−169137号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に係る発明においては、複数の通信方式がある場合に、複数の通信方式のそれぞれに対して、着側の通信端末が所望する通信方式を発側の通信端末に通知することを要する。したがって、着側の通信端末を利用するユーザに、煩雑な操作を強いる場合がある。
【0004】
そこで本発明は、上記課題を解決することができる通信端末、通信方法、通信プログラム、および通信システムを提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、複数の通信方式で通信する通信端末であって、複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルを格納するセキュリティレベル格納部と、当該通信端末の他の通信端末を識別する通信端末識別情報に対応づけて、通信端末識別情報で識別される通信端末に許可されている通信方式を格納する通信方式格納部と、通信相手の通信端末から、通信相手の通信端末を識別する通信端末識別情報を取得する通信端末識別子取得部と、通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末との通信を許可する通信許可部と、通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末との通信を禁止する通信禁止部とを備える。
【0006】
また、複数の通信方式は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式を含み、セキュリティレベル格納部は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式のそれぞれのセキュリティレベルを格納し、通信許可部は、通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部が半二重のPTT通信方式を格納している場合に、全二重のTV電話通信方式および全二重の音声通信方式による、通信相手の通信端末との通信を許可してもよい。
【0007】
また、本発明の第2の形態においては、複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルをセキュリティレベル格納部に格納するセキュリティレベル格納段階と、通信端末の他の通信端末を識別する通信端末識別情報に対応づけて、通信端末識別情報で識別される通信端末に許可されている通信方式を通信方式格納部に格納する通信方式格納段階と、通信相手の通信端末から、通信相手の通信端末を識別する通信端末識別情報を取得する通信端末識別子取得段階と、通信端末識別子取得段階において取得された通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末との通信を許可する通信許可段階と、通信端末識別子取得段階において取得された通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末との通信を禁止する通信禁止段階とを備える。
【0008】
また、本発明の第3の形態においては、複数の通信方式で通信する通信端末用の通信プログラムであって、通信端末を、複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルを格納するセキュリティレベル格納部、当該通信端末の他の通信端末を識別する通信端末識別情報に対応づけて、通信端末識別情報で識別される通信端末に許可されている通信方式を格納する通信方式格納部、通信相手の通信端末から、通信相手の通信端末を識別する通信端末識別情報を取得する通信端末識別子取得部、通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末との通信を許可する通信許可部、通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末との通信を禁止する通信禁止部として機能させる。
【0009】
また、本発明の第4の形態においては、複数の通信方式で通信する通信端末と、複数の通信端末間の通信を制御する通信制御サーバとを備える通信システムであって、通信制御サーバは、複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルを格納するセキュリティレベル格納部と、通信端末の他の通信端末を識別する通信端末識別情報に対応づけて、通信端末識別情報で識別される通信端末に許可されている通信方式を格納する通信方式格納部と、通信端末の通信相手の通信端末から、通信相手の通信端末を識別する通信端末識別情報を取得する通信端末識別子取得部と、通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末から通信端末への通信を許可する通信許可部と、通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末から通信端末への通信を禁止する通信禁止部とを有する。
【0010】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、通信端末が、通信相手の通信端末から通信接続の要求を受けた場合に、通信相手の通信端末が接続を要求している通信方式で通信するか否かの許可/不許可を自動的に判断して、通信相手の通信端末との通信を自動的に許可/不許可することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム30の概要を示す。通信システム30は、複数の通信端末10および通信制御サーバ20を備える。通信端末10(A)は、通信相手の通信端末10(B)と、ネットワーク40および通信制御サーバ20を介して通信する。通信端末10(B)が複数の通信方式のうち、所定の通信方式で通信端末10(A)との通信を要求した場合に、通信端末10(A)は、通信端末10(B)と当該所定の通信方式で通信することが許可されているか否かを判断する。そして、通信端末10(B)が当該所定の通信方式で通信端末10(A)と通信することが許可されている場合に、通信端末10(B)は当該所定の通信方式および当該所定の通信方式のセキュリティレベル以下の通信方式で通信端末10(A)と通信できる。
【0014】
本実施形態に係る通信システム30は、通信端末10が、通信相手の通信端末10から通信接続の要求を受けた場合に、通信相手の通信端末10が接続を要求している通信方式で通信するか否かの許可/不許可を自動的に判断して、通信相手の通信端末10との通信を自動的に許可/不許可することを目的とする。
【0015】
通信端末10は、半二重のPush−To−Talk(PTT)通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式を含む複数の通信方式で通信可能な通信端末10であり、例えば、携帯電話端末である。なお、通信端末10は、通信機能を有したノートパソコン、PDA、およびゲーム機等の情報端末、並びに通信機能を有したデスクトップ型PCであってもよい。さらに、通信端末10が採用する通信方式は、上記の通信方式に限られず、例えば、電子メールによる通信方式を含んでいてもよい。また、新たな通信方式が開発された場合には、当該通信方式を含んでよい。さらに、ネットワーク40は、例えば、公衆交換電話網およびIP電話網である。なお、通信制御サーバ20は、例えば、SIPサーバ22またはPoCサーバ24、若しくはこれらを含む通信制御システムである。
【0016】
通信端末10(B)が通信端末10(A)に対して、全二重のTV電話通信方式での通信接続を要求した場合を一例として考える。通信端末10(B)は、通信端末10(A)への通信接続の要求を示す情報を、ネットワーク40および通信制御サーバ20を介して通信端末10(A)に対して送信する。通信制御サーバ20は、通信端末10(B)が送信した通信端末10(A)への通信接続の要求を示す情報を、通信端末10(A)が通信端末10(B)からのTV電話通信方式での通信接続を許可しているか否かにかかわらず、通信端末10(A)に転送する。通信端末10(A)は、通信端末10(B)が送信したTV電話通信方式での通信接続の要求を示す情報を、通信制御サーバ20を介して受信する。通信端末10(A)は、通信端末10(B)が通信端末10(A)に要求したTV電話通信方式での通信接続を許可しているか否かを判断する。
【0017】
具体的には、通信端末10(A)は、通信端末10(B)を識別する通信端末識別情報に対応づけて、通信端末10(B)に許可している通信方式を格納しており、通信端末10(A)は格納している当該通信方式を参照する。さらに、通信端末10(A)は、複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルを格納している。ここで、セキュリティレベルとは、複数の通信方式のそれぞれに対応づけられた、予め定められた階層順のレベルである。セキュリティレベルが高い通信方式が対応づけられている通信端末識別情報で識別される通信端末10は、当該通信方式に対応するセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式で通信相手の通信端末10と通信できる。
【0018】
例えば、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、そして、全二重の音声通信方式の順でセキュリティレベルが低くなるべくセキュリティレベルが予め定められている。そして、通信端末10(A)が、通信端末10(B)を識別する通信端末識別情報に対応づけて全二重のTV電話通信方式を格納している場合には、通信端末10(A)は通信端末10(B)に対して全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式の双方の通信方式での通信を、通信端末10(B)に対して許可する。通信端末10(A)が通信端末10(B)に対して全二重のTV電話通信方式による通信を許可した旨が、ネットワーク40および通信制御サーバ20を介して通信端末10(B)に送信され、通信端末10(B)は通信端末10(A)と全二重のTV電話通信方式での通信を開始することができる。
【0019】
一方、通信端末10(A)において、通信端末10(B)を識別する通信端末識別情報には全二重のTV電話通信方式しか対応づけられていない。したがって、全二重のTV電話通信方式のセキュリティレベルよりも高いセキュリティレベルに対応づけられている半二重通信のPTT通信方式による通信を、通信端末10(B)が通信端末10(A)に要求した場合には、通信端末10(A)は当該要求を自動的に拒否する。通信端末10(A)は当該要求を拒否した旨を示す情報を、通信制御サーバ20を介して通信端末10(B)に送信する。通信端末10(B)は、通信接続が拒否された旨を示す情報を、通信端末10(B)を利用するユーザに知覚可能に出力する。
【0020】
本実施形態に係る通信端末10によれば、複数の通信方式のそれぞれに予めセキュリティレベルを設定することができるので、通信相手の通信端末10に許可すべき通信方式を設定するだけで、設定した通信方式に対応するセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による通信接続を、一括して通信相手の通信端末10に許可できる。
【0021】
図2は、本実施形態に係る通信端末10の機能構成の一例を示す。通信端末10は、端末側受信部100、端末側受信制御部102、端末側送信部104、端末側送信制御部106、通信端末識別子取得部110、通信制御部120、セキュリティレベル格納部130、通信方式格納部140、不許可通信方式格納部150、通信量計測部160、通信量格納部165、通信方式選択部170、および通信方式更新部180を備える。また、通信制御部120は、通信許可部122および通信禁止部124を有する。
【0022】
端末側受信部100は、通信相手の通信端末10から、所定の通信方式での通信接続を要求する旨を示す通信接続要求、および通信相手の通信端末10を識別する通信端末識別情報を受信する。また、端末側受信部100は、通信相手の通信端末10が送信した音声データ、画像データ、およびテキストデータを含む通信データを受信する。端末側受信部100は、受信した通信接続要求および通信データを端末側受信制御部102に供給する。端末側受信制御部102は、通信制御部120に制御されて、端末側受信部100から受け取った通信接続要求および通信端末識別情報を通信端末識別子取得部110に供給する。また、端末側受信制御部102は、端末側受信部100から受け取った通信データに関する情報を通信量計測部160に供給する。
【0023】
端末側送信部104は、通信端末10から通信相手の通信端末10に、通信接続要求および通信端末10を識別する通信端末識別子を送信する。また、端末側送信部104は、通信データを通信相手の通信端末10に送信する。具体的には、通信端末10は音声を入力する音声入力部、および音声入力部に入力された音声を音声データに変換する音声データ変換部をさらに備えていてよい。そして、音声データ変換部は、音声データを端末側送信部104に供給する。そして、端末側送信部104は、音声データ変換部から受け取った音声データを通信相手の通信端末10に送信する。なお、音声データ変換部は、音声入力部に入力された音声をテキストデータに変換してもよい。例えば、通信端末10を利用するユーザが音声入力部に入力した音声をテキストデータに変換する。
【0024】
また、音声データ変換部は、音声入力部が音声の入力を検知した時点から予め定められた期間内に入力された音声を、テキストデータに変換してもよい。例えば、音声データ変換部は、通信端末10の利用者が通信を始めるタイミングで自己の名称等を示す音声を発した場合、当該名称等をテキストデータに変換する。そして、端末側送信部104は、音声入力部に入力された音声から音声データ変換部が変換した音声データとともに、当該テキストデータを通信相手の通信端末10に送信する。通信相手の通信端末10が通信端末10から受信した音声データを記録媒体等に記録する場合に、通信相手の通信端末10は、当該テキストデータをインデックスとして使用できる。端末側送信制御部106は、通信制御部120に制御されて、端末側送信部104に通信接続要求および通信端末10を識別する通信端末識別子を送信させる。
【0025】
通信端末識別子取得部110は、端末側受信制御部102から通信端末識別情報を取得する。通信端末識別子取得部110が取得する通信端末識別情報は、複数の通信端末10をそれぞれ識別する通信端末識別子であり、電話番号は通信端末識別子の一例である。通信端末識別子取得部110は、取得した通信端末識別情報を通信制御部120に供給する。セキュリティレベル格納部130は、複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルを格納する。具体的には、複数の通信方式は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式を含み、セキュリティレベル格納部130は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式のそれぞれのセキュリティレベルを格納する。セキュリティレベル格納部130は、通信制御部120が有する通信許可部122、通信禁止部124、および通信方式選択部170の制御に応じて、格納しているセキュリティレベルを通信許可部122、通信禁止部124、および通信方式選択部170に参照させる。
【0026】
通信方式格納部140は、通信端末10の他の通信端末10を識別する通信端末識別情報に対応づけて、通信端末識別情報で識別される通信端末10に許可されている通信方式を格納する。通信方式格納部140は、通信端末10のユーザの指示に応じて、他の通信端末10に許可する通信方式を格納する。具体的には、通信方式格納部140は、通信端末10に通信の接続を要求した他の通信端末10を識別する通信端末識別情報に対応づけて、ユーザが当該他の通信端末10との通信において所望する通信方式を格納する。例えば、通信端末10は、他の通信端末10に許可する通信方式を、ユーザの指示に応じて取得する通信方式取得部をさらに備えてよい。そして、通信方式取得部が取得した通信方式を、通信端末10の他の通信端末10を識別する通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部140は格納してよい。
【0027】
また、通信端末10は、複数の通信端末識別情報を格納する通信端末識別情報格納部をさらに備えてよく、通信方式格納部140は、通信端末識別情報格納部が格納している通信端末識別情報に対応づけて、通信方式取得部がユーザの指示に応じて取得した通信方式を格納してよい。なお、通信端末識別情報格納部は、例えば、通信端末10を利用するユーザを識別する情報(例えば、氏名およびメールアドレス等)に対応づけて、通信端末10の電話番号を格納する電話帳である。
【0028】
さらに、通信方式格納部140は、複数の通信端末識別情報を含む複数のグループのそれぞれに許可されている通信方式を格納してもよい。例えば、通信方式格納部140は、複数の通信端末識別情報を家族、友人、会社、および飲み友達等の任意のグループに分類して、複数のグループのそれぞれに許可されている通信方式を格納する。通信方式格納部140は、通信制御部120が有する通信許可部122、通信禁止部124、および通信方式選択部170の制御に応じて、格納している通信方式を通信許可部122、通信禁止部124、および通信方式選択部170に参照させる。
【0029】
不許可通信方式格納部150は、通信端末識別子に対応づけて、通信端末識別子で識別される通信端末10に許可されていない通信方式を格納する。不許可通信方式格納部150は、通信端末10のユーザの指示に応じて、他の通信端末10から要求される通信方式のうち、通信を禁止する通信方式を格納する。不許可通信方式格納部150は、通信制御部120が有する通信禁止部124の制御に応じて、格納している通信方式を通信禁止部124に参照させる。
【0030】
通信制御部120は、端末側受信制御部102および端末側送信制御部106を制御して、通信端末10から他の通信端末10への通信接続要求情報、および通信データを含む通信データの送信、並びに他の通信端末10から通信端末10への通信接続要求情報、および通信データの受信を制御する。そして、通信制御部120は、他の通信端末10が要求する通信方式での通信を、端末側受信制御部102および端末側送信制御部106を制御することにより実現する。具体的には、通信制御部120が有する通信許可部122および通信禁止部124が、他の通信端末10が要求する通信方式での通信を制御する。
【0031】
通信許可部122は、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部140が格納している通信方式を参照する。また、通信許可部122は、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別情報を含むグループに対応づけて通信方式格納部140が格納している通信方式を参照してもよい。そして、通信許可部122は、参照した通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を許可する。通信許可部122は、端末側受信制御部102を制御して、通信相手の通信端末10が送信する通信データの受信をさせ、端末側送信制御部106を制御して、通信相手の通信端末10への通信データの送信をさせることにより、通信相手の通信端末10との通信を許可する。
【0032】
具体的には、通信許可部122は、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部140が半二重のPTT通信方式を格納している場合に、全二重のTV電話通信方式および全二重の音声通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を許可する。また、通信許可部122は、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部140が半二重のPTT通信方式を格納している場合に、全二重のTV電話通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を許可する。また、通信許可部122は、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部140が半二重のPTT通信方式を格納している場合に、全二重の音声通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を許可する。
【0033】
なお、端末側受信部100が、通信端末識別情報格納部に格納されている通信端末識別情報で識別される通信相手の通信端末10から所定の通信方式による通信接続要求を受信した場合には、通信許可部122は、当該通信端末10に対して通信接続を許可してもよい。一方、端末側受信部100が、通信端末識別情報格納部に格納されていない通信端末識別情報で識別される通信相手の通信端末10から所定の通信方式による通信接続要求を受信した場合には、通信許可部122は、当該通信端末10に対して通信接続を許可しない。
【0034】
通信禁止部124は、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部140が格納している通信方式を参照する。また、通信禁止部124は、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別情報を含むグループに対応づけて通信方式格納部140が格納している通信方式を参照してもよい。そして、通信禁止部124は、参照した通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を禁止する。通信禁止部124は、端末側受信制御部102を制御して、通信相手の通信端末10が送信する通信データの受信を禁止させることにより、通信相手の通信端末10との通信を禁止する。
【0035】
ここで、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部140が全二重のTV電話通信方式を格納している場合に、通信許可部122は、全二重の音声通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を許可するとともに、通信禁止部124は、半二重のPTT通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を禁止する。また、通信禁止部124は、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部140が全二重の音声通信方式だけを格納している場合には、半二重のPTT通信方式、および全二重のTV電話通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を禁止する。なお、本実施例においては、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、全二重の音声通信方式の順でセキュリティレベルが設定されている場合を一例として述べているが、これら複数の通信方式に設定するセキュリティレベルは上記例に限られず、その他の順でセキュリティレベルを設定してもよい。
【0036】
また、通信禁止部124は、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別情報に対応づけて不許可通信方式格納部150が格納している通信方式を参照する。そして、通信禁止部124は、参照された通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベルにかかわらず、参照された通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を禁止する。これにより、いたずら等によって通信端末10に通信接続要求をした通信相手の通信端末10からの通信接続要求を、通信端末10を利用するユーザを煩わせることなく防止できる。
【0037】
通信量計測部160は、通信端末10の他の通信端末10から端末側受信部100が受信した通信データに関する情報から、通信データの通信量を計測する。通信量計測部160は、端末側受信部100から端末側受信制御部102に供給された通信データを解析することにより、通信量を計測する。ここで、通信データに関する情報とは、通信パケット数、通信データ量、通話時間、通話回数、通話時間帯、通話日時、および着信回数を含む情報である。
【0038】
例えば、他の通信端末10と通信端末10とが全二重の音声通信方式または全二重のTV電話通信方式で通信している場合に、通信量計測部160は、通話時間を通信量として計測する。また、通信量計測部160は、他の複数の通信端末10を識別する複数の通信端末識別情報のそれぞれに対応づけて、他の複数の通信端末10と通信端末10とが全二重の音声通信方式または全二重のTV電話通信方式で通話したそれぞれの通話時間を計測する。
【0039】
また、通信量計測部160は、他の通信端末10と通信端末10との複数回の通話の通話時間をそれぞれ計測して、計測したそれぞれの通話時間の合計時間を通信量として計測してもよい。係る場合において、通信量計測部160は、予め定められた期間内(例えば、2日間内、3日間内、および1週間内等)に他の複数の通信端末10と通信端末10とが通話した通話時間の合計量を、通信量として計測してもよい。
【0040】
また、通信量計測部160は、他の通信端末10と通信端末10とが全二重の音声通信方式または全二重のTV電話通信方式で通信している場合に、予め定められた複数の通話時間帯のそれぞれに重み付けして、通話時間に重みを乗じることによって通信量を算出してもよい。例えば、朝(5時から12時)、昼(12時から15時)、夕方(15時から18時)、夜(18時から23時)、および深夜(23時から5時)等のそれぞれの時間帯に対応づけて、予め定められた重みを格納する重み付け格納部を通信端末10はさらに備えてよい。そして、通信量計測部160は、端末側受信部100および端末側送信部104が、他の通信端末10との全二重の音声通信方式または全二重のTV電話通信方式での通信を開始した時刻を取得して、取得した時刻を含む時間帯に対応づけて重み付け格納部が格納している重みを抽出する。続いて、通信量計測部160は抽出した重みを通話時間に乗じて通信量を算出する。
【0041】
また、通信量計測部160は、他の通信端末10と通信端末10とが半二重のPTT通信方式で通信している場合に、他の通信端末10が端末側受信部100に送信した通信パケット数、および端末側送信部104が他の通信端末10に送信した通信パケット数を通信量として計測してもよい。通信量計測部160は、他の通信端末10を識別する通信端末識別情報に対応づけて、端末側受信部100が受信した通信パケット数および端末側送信部104が送信した通信パケット数の合計を通信量として計測する。係る場合において、通信量計測部160は、予め定められた期間内(例えば、2日間内、3日間内、および1週間内等)に他の複数の通信端末10と通信端末10とが送受信した通信パケット数の合計量を、通信量として計測してもよい。通信量計測部160は、計測した通信量を通信端末識別情報に対応づけて通信量格納部165に供給する。
【0042】
通信量格納部165は、通信端末10の他の通信端末10を識別する通信端末識別情報に対応づけて、通信端末識別情報で識別される通信端末との通信量を格納する。通信量格納部165は、通信方式選択部170に制御され、通信方式選択部170に通信方式を示す情報を供給する。通信方式選択部170は、通信量格納部165が格納している通信量が予め定められた閾値より大きい場合に、通信方式格納部140が通信端末識別情報に対応づけて格納している通信方式を参照する。そして、通信方式選択部170は、参照した通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式を選択する。
【0043】
例えば、通信方式選択部170が参照した通信方式が全二重のTV電話通信方式である場合には、通信方式選択部170は、全二重のTV電話通信方式よりも高いセキュリティレベルである半二重のPTT通信方式を選択する。通信方式選択部170は、選択した通信方式を通信方式更新部180に供給する。通信方式更新部180は、通信方式選択部170が選択した通信方式を、通信端末識別情報に対応づけて通信方式格納部140が格納している通信方式に置き換えて通信方式格納部140に格納する。
【0044】
これにより、通信端末10は、通信端末10を利用する第1ユーザと、他の通信端末10を利用する第2ユーザとの親密さに応じて、第2ユーザが利用する他の通信端末10に対して適切なセキュリティレベルの通信方式を通信方式格納部140に格納できる。したがって、例えば、家族、友人等親密さの高いユーザが利用する通信端末10からは半二重のPTT通信方式を受け付ける一方で、親密さの低いユーザが利用する通信端末10からは全二重の音声通信方式だけを受け付けるという様な設定をユーザ自身が自らすることなく、通信端末10が係る設定を自動的にすることができる。
【0045】
本実施形態に係る通信端末10によれば、複数の通信方式のそれぞれについてセキュリティレベルを設定できるので、他の通信端末10に複数の通信方式のうち1つの通信方式を許可するだけで、当該通信方式に対応するセキュリティレベルより高い通信方式での通信を禁止できる。これにより、通信端末10を利用するユーザが、他の通信端末10に対して複数の通信方式のそれぞれについて通信を受け付けるか否かを設定することなく、所望の通信方式で他の通信端末10と通信できる。
【0046】
また、本実施形態に係る通信端末10によれば、複数の通信相手の通信端末10のそれぞれに許可している通信方式を対応づけて格納することができる。したがって、PoCサーバ24において通信端末10が要求を許諾している通信方式について管理する必要がなくなるので、PoCサーバ24において通信端末10が要求を許諾している通信方式について管理する場合に、PoCサーバ24において通信端末10が要求を許諾している通信方式について格納することがなくなる。これにより、PoCサーバ24において通信端末10が要求を許諾している通信方式について管理する場合よりも迅速に、通信相手の通信端末10からの通信要求に対する許可/不許可の対応ができる。
【0047】
図3は、本実施形態に係るセキュリティレベル格納部130のデータ構造の一例を示す。セキュリティレベル格納部130は、複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルを格納する。複数の通信方式は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式を含む。そして、セキュリティレベル格納部130は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式の順にセキュリティレベルが低くなるべく、それぞれの通信方式に対応づけてセキュリティレベルを格納する。なお、セキュリティレベル格納部130は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式に上記説明とは異なるセキュリティレベルを対応づけて格納してもよい。
【0048】
例えば、セキュリティレベル格納部130は、半二重のPTT通信方式にセキュリティレベル"5"を対応づけて格納する。また、セキュリティレベル格納部130は、全二重のTV電話通信方式にセキュリティレベル"3"を対応づけて格納する。さらに、セキュリティレベル格納部130は、全二重の音声通信方式にセキュリティレベル"1"を対応づけて格納する。セキュリティレベル格納部130は、他の複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、さらに予め定められたセキュリティレベルを格納してもよく、新たな通信方式が開発された場合には、新たな通信方式に対応づけて、さらに予め定められたセキュリティレベルを格納してもよい。
【0049】
図4は、本実施形態に係る通信方式格納部140のデータ構造の一例を示す。通信方式格納部140は、通信端末識別子に対応づけて、当該通信端末識別子で識別される通信端末10に許可されている通信方式を格納する。通信方式格納部140が格納する通信端末識別子は、通信端末識別情報の一例であり、具体的には、複数の通信端末を一意に識別できる識別子、または電話番号である。
【0050】
例えば、図4において通信方式格納部140は、通信端末識別子2000に対応づけて、全二重のTV電話通信方式を格納している。また、通信方式格納部140は、通信端末識別子2100に対応づけて、半二重のPTT通信方式を格納している。さらに、通信方式格納部140は、通信端末識別子2200に対応づけて、全二重の音声通信を格納している。これにより、通信端末識別子2000で識別される通信端末10は、全二重のTV電話通信方式で通信端末10と通信できるとともに、全二重のTV電話通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベル以下の通信方式、例えば、全二重の音声通信方式で通信端末10と通信できる(図3参照)。
【0051】
同様にして、通信端末識別子2100で識別される通信端末10は、半二重のPTT通信方式で通信端末10と通信できるとともに、半二重のPTT通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベル以下の通信方式、例えば、全二重のTV電話通信方式および全二重の音声通信方式で通信端末10と通信できる(図3参照)。また、通信端末識別子2200で識別される通信端末10は、全二重の音声通信方式で通信端末10と通信できるが、全二重の音声通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの半二重のPTT通信方式および全二重のTV電話通信方式で通信端末10と通信することはできない。
【0052】
図5は、本実施形態に係る通信端末10における処理の流れの一例を示す。例えば、通信端末10(A)から通信端末10(B)へ半二重のPTT通信方式での通信を要求する場合を示す。まず、通信端末10(A)は、通信端末10(B)に対して、PTT通信をすべく、INVITEメッセージを端末側送信部104から送信する(S1000)。通信端末10(B)は、端末側受信部100でINVITEメッセージを受信する。通信端末10(B)はINVITEメッセージを受信することにより、PTT通信による通信要求が来ていると判断する。
【0053】
INVITEメッセージを受信した通信端末10(B)は180Ringingを通信端末10(A)に送信する(S1010)。この場合において、通信端末10(B)を利用するユーザが応答したとき、通信端末10(B)は通信端末10(A)に対して200OKを送出する(S1020)。通信端末10(A)は、通信端末10(B)から200OKを受信した後、ACKを通信端末10(B)に送信する(S1030)。
【0054】
ここで、全二重の音声通信方式の場合と同様に、半二重のPTT通信方式の通信においても、不必要なPTT通信の接続要求(例えば、いたずらによる接続要求)が発生する場合がある。よって、通信端末10(B)が備える通信禁止部124は、通信方式格納部140が通信端末10(A)を識別する通信端末識別情報に対応づけて格納している、通信端末10(A)に許可されている通信方式を参照して、参照された通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、通信端末10(A)との通信を禁止する。これにより、通信端末10(B)は、不必要なPTT通信の接続要求を排除できる。
【0055】
図6は、本実施形態に係る通信システム30における処理の流れの一例を示す。まず、通信端末10(A)は、通信相手の通信端末10を選択する(S1100)。例えば、通信端末10(A)は通信相手の通信端末10として、通信端末10(B)を選択する。なお、通信端末10(A)は、通信相手の通信端末10として、複数の通信端末10を選択してもよい。続いて、通信端末10(A)は、宛先情報が含まれるPoC(Push−to− talk over Cellular)発信要求であるSIP INVITEメッセージを送信する(S1105)。SIPサーバ22は、通信端末10(A)からSIP INVITEメッセージを受信して、PoCサーバ24にルーティングする(S1110)。
【0056】
PoCサーバ24は、SIPサーバ22から受け取ったSIP INVITEメッセージのPoC Setting情報をチェックせずに、SIPサーバ22に転送する(S1115)。SIPサーバ22は、PoCサーバ24から受け取ったSIP INVITEメッセージを通信端末10(B)に転送する(S1120)。通信端末10(B)は、SIPサーバ22からSIP INVITEメッセージを受信する(S1125)。通信端末10(B)は、通信端末10(B)の現在の状況を示すプレゼンス情報のPoC Availabilityをチェックする。例えば、通信端末10(B)は、通信方式格納部140に、通信端末10(A)に対応づけてPTT通信方式が格納されているかどうかを判断する(S1130)。
【0057】
通信方式格納部140に、通信端末10(A)に対応づけてPTT通信方式が格納されていない場合、即ちPoC受信ができない場合には(S1130:No)、通信端末10(B)は、端末側送信部104からPoC受信ができない旨を示す情報(例えば、480 Temporarily Unavailable)を送信する(S1132)。PoCサーバ24は、PoC受信ができない旨を示す情報を通信端末10(A)に転送して(S1134)、通信端末10(A)からのPoC発信要求を拒否する。
【0058】
一方、通信方式格納部140に、通信端末10(A)に対応づけてPTT通信方式が格納されている場合、即ちPoC受信ができる場合には(S1130:Yes)、通信端末10(B)はユーザに着信を通知するとともに(S1140)、着信中である旨を示す情報(例えば、180 Ringing)を送信する(S1142)。PoCサーバ24は、着信中である旨を示す情報を通信端末10(A)に転送する(S1144)。そして、通信端末10(B)を利用するユーザが応答した場合に(S1150)、通信端末10(B)は、端末側送信部104から200OKおよびACKを送信する(S1152)。PoCサーバ24は、通信端末10(A)に200OKおよびACKを転送する(S1154)。
【0059】
そして、通信端末10(A)は、例えば、音声データの送信を開始するトリガとなるPTTボタンを押して発話を開始する(S1160)。続いて、通信端末10(A)から、通信端末10(A)の音声入力部に入力された音声から変換された音声データであるTalk Burstが、PoCサーバ24を介して(S1162)、通信端末10(B)に送信される(S1164)。そして、通信端末10(B)は、通信端末10(A)から受信したTalk Burstが示す音声を出力する(S1166)。
【0060】
なお、通信相手の通信端末10(A)からの通信接続の要求のうち、通信端末10(A)に対して許可している通信方式を、通信端末10(B)が管理しているので、SIPサーバ22およびPoCサーバ24は、通信端末10(B)が受信を許可している通信方式を管理しない。そして、通信端末10(B)は、SIP INVITEメッセージの受信時に(S1125)、自己のPTT Service Availabilityをチェックする。そして、通信端末10(B)はチェック結果に応じて、例えば、以下の動作を実行する。なお、係る場合において、通信端末10(B)は、受信したSIP INVITEメッセージ内に含まれるAnswer Mode Headerの記述については無視するとともに、通信端末10(A)のPTT Service Availabilityはチェックしない。
【0061】
例えば、通信端末10(B)は、自己のPTT Service AvailabilityがAuto Answer Modeである場合には、着信中である旨を示す情報(例えば、180 Ringing)を自動で送信(S1142)するとともに、200OKを自動で送信する(S1152)。そして、通信端末10(B)を利用するユーザに対して、Auto着信を示すトーンを鳴動させる。具体的には、通信端末10(B)は、音声を出力する音声出力部および音声出力部に音声を出力させる音声出力制御部をさらに備える。そして、音声出力制御部は、端末側送信部104が200OKを送信するとともに、音声出力部からAuto着信を示す音を出力する。
【0062】
また、通信端末10(B)は、自己のPTT Service AvailabilityがManual Answer Modeである場合には、着信中である旨を示す情報(例えば、180 Ringing)を自動で送信(S1142)するとともに、音声出力部からRinging Tone、すなわち、着信中である旨を示す音を出力する。さらに、通信端末10(B)は、自己のPTT Service AvailabilityがDo not Disturbである場合には、Error Response(例えば、480 Temporarily Unavailable)を自動的に送信する(S1132)。
【0063】
図7、図8、および図9は、本発明の他の実施形態に係るPTT通信方式の通信システム30の概要の一例を示す。通信システム30は、通信端末10、PoCサーバ24、およびプレゼンスサーバ26を備える。なお、SIPサーバ22、PTTサーバ23、およびPoCサーバ24は通信制御サーバ20の一例である。
【0064】
まず、図7に示す一実施形態においては、通信端末10は、PoC Setting情報を含んだプレゼンス情報をプレゼンスサーバ26に送信する(S1200)。プレゼンスサーバ26は、通信端末10から受信したプレゼンス情報からPoC Setting情報を抽出する。そして、プレゼンスサーバ26は、抽出したPoC Setting情報をPoCサーバ24に送信することによって(S1210)、PoCサーバ24にPoC設定を実行させる。また、通信相手の通信端末10のプレゼンス情報についても、プレゼンスサーバ26は管理する。
【0065】
また、図8に示す一実施形態においては、通信端末10は、PoC Setting情報を除くプレゼンス情報をプレゼンスサーバ26に送信する(S1220)。また、通信端末10は、PoC Setting情報だけをPoCサーバ24に送信する(S1225)。そして、PoCサーバ24は、通信端末10から受信したPoC Setting情報に基づいてPoC設定を実行する。そして、PoCサーバ24は、PoCプレゼンス情報をプレゼンスサーバ26に送信する(S1230)。
【0066】
さらに、図9に示す位置実施形態においては、通信端末10は、PoC Setting情報を含んだプレゼンス情報をPoCサーバ24に送信する(S1240)。PoCサーバ24は、通信端末10から受信したプレゼンス情報からPoC Setting情報を抽出する。そして、PoCサーバ24は、抽出したPoC Setting情報を用いてPoC設定を実行するとともに、PoC Setting情報を抽出した後のプレゼンス情報をプレゼンスサーバ26に送信する(S1250)。また、通信相手の通信端末10のプレゼンス情報についても、プレゼンスサーバ26は管理する。
【0067】
係る場合において、PoCサーバ24またはプレゼンスサーバ26は、図1から図6において説明した通信端末10の機能および構成の一部または全部を備えていてよい。すなわち、PoCサーバ24またはプレゼンスサーバ26は、図1から図6の上記説明における、セキュリティレベル格納部130、通信方式格納部140、通信端末識別子取得部110、通信許可部122、および通信禁止部124を少なくとも備えている。そして、PoCサーバ24またはプレゼンスサーバ26は、通信端末10が通信相手の通信端末10に所定の通信方式での通信接続を要求した場合に、通信端末10において当該通信方式での通信接続が許可されているか否かを判断して、通信相手の通信端末10と通信端末10との間で通信接続を設定するか否かを決定してもよい。
【0068】
図10は、他の実施形態に係るPTT通信方式の通信システム30における処理の流れの一例を示す。図6の上記説明におけるステップの符号と同一符号で表されているステップは、図6の上記説明と略同様の機能を奏するので詳細な説明は省略する。本実施形態においては、PoCサーバ24は、通信端末10(A)からSIPサーバ22を介して受信したSIP INVITEメッセージと、予め通信端末10(B)から取得したPoC Setting情報とを参照して、通信端末10(A)から通信端末10(B)に向けたPoC発信要求であるSIP INVITEメッセージに対する対応を決定する点が異なる(S1300)。
【0069】
係る場合において、図7から図9の上記記載で説明したとおり、PoCサーバ24が、通信端末10(A)からの通信端末10(B)への半二重のPTT通信方式での通信接続要求が、通信端末10(B)で許可されているか否かを判断する。通信端末10(A)からの通信端末10(B)への半二重のPTT通信方式での通信接続要求が、通信端末10(B)で許可されている場合には、PoCサーバ24は、通信端末10(A)に対して半二重のPTT通信方式のみならず、半二重のPTT通信方式よりもセキュリティレベルが低い、全二重のTV電話通信方式および全二重の音声通信方式の双方の通信方式をも許可する。
【0070】
図11は、本実施形態に係る通信端末10における処理の流れの一例を示す。まず、通信端末10の端末側受信部100は、通信相手の通信端末10から所定の通信方式による通信接続要求とともに、通信相手の通信端末10を識別する通信端末識別子を受信する(S1400)。なお、通信端末識別子は、通信端末識別情報の一例である。そして、通信端末識別子取得部110は、端末側受信部100が受信した通信端末識別子を取得する(S1405)。通信端末識別子取得部110は、取得した通信端末識別子を通信制御部120に供給する。通信制御部120が有する通信許可部122は、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別子に対応づけて、通信方式格納部140が格納している通信方式を参照する(S1410)。
【0071】
そして、通信許可部122は、通信相手の通信端末10が要求した通信方式のセキュリティレベルが、参照した通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベル以下であるか否かを判断する(S1415)。通信許可部122は、通信相手の通信端末10が要求した通信方式のセキュリティレベルが、参照した通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベル以下の場合に(S1415:Yes)、当該セキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を許可する(S1420)。
【0072】
一方、通信禁止部124も、通信端末識別子取得部110が取得した通信端末識別子に対応づけて、通信方式格納部140が格納している通信方式を参照する(S1410)。そして、通信禁止部124は、通信相手の通信端末10が要求した通信方式のセキュリティレベルが、参照した通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベル以下であるか否かを判断する(S1415)。通信禁止部124は、通信相手の通信端末10が要求した通信方式のセキュリティレベルが、参照した通信方式に対応づけてセキュリティレベル格納部130が格納しているセキュリティレベル以下ではない場合に(S1415:No)、通信相手の通信端末10が要求した通信方式による、通信相手の通信端末10との通信を禁止する(S1425)。なお、通信制御サーバ20において、図11の上記説明における処理と同様の処理を実行してもよい。係る場合においては、通信端末10において図11の上記説明における処理を実行しない。
【0073】
図12、図13、および図14は、他の実施形態に係る半二重のPTT通信方式で通信する通信端末10における処理の流れの一例を示す。まず、図12において、通信端末10(A)は、通信端末10(B)と半二重のPTT通信方式での通信の接続を要求する通信接続要求情報であるINVITEメッセージを、IMSネットワーク28を介して通信端末10(B)に送信する(S1500、S1502)。なお、IMSネットワーク28は、SIPサーバ22およびPoCサーバ24を含む。IMSネットワーク28は、通信端末10(A)からINVITEメッセージを受け取った後、通信端末10(B)に対して通信接続を要求中であることを示す100 Tryingを通信端末10(A)に送信する(S1504)。通信端末10(B)は、通信端末10(A)から受け取ったINVITEメッセージに対して応答中であることを示す180 RingingをIMSネットワーク28を介して通信端末10(A)に送信する(S1506、S1508)。
【0074】
ここで、通信端末10(A)がPTT通信方式での通信をキャンセルする場合は、通信端末10(A)は、通信をキャンセルする旨を示すCANCELメッセージをIMSネットワーク28を介して通信端末10(B)に送信する(S1510、S1512)。IMSネットワーク28は、CANCELメッセージを受信した旨を示すべく、200OKを通信端末10(A)に送信する(S1514)。また、通信端末10(B)は、CANCELメッセージを正常に受信した場合に、200OKをIMSネットワーク28に送信する(S1516)。
【0075】
そして、IMSネットワーク28は、通信端末10(A)から通信端末10(B)へのPTT通信方式による通信の接続要求が消滅した旨を示す情報(例えば、487 Request Terminated)を、通信端末10(A)に送信する(S1518)。同様に、通信端末10(B)は、通信端末10(A)から通信端末10(B)へのPTT通信方式による通信の接続要求が消滅した旨を示す情報(例えば、487 Request Terminated)を、IMSネットワーク28に送信する(S1520)。そして、通信端末10(A)は、ACKをIMSネットワーク28に送信する(S1522)。IMSネットワーク28は、通信端末10(A)からACKを受信した後、ACKを通信端末10(B)に送信する(S1524)。
【0076】
また、図13において、通信端末10(A)と通信端末10(B)との間で半二重通信のPTT通信方式による通信が確立されている場合(セッション中、S1530)に、通信端末10(A)がPTT通信方式による通信を終了する場合には、通信端末10(A)は、通信を終了する旨を示す情報(例えば、BYEメッセージ)をIMSネットワーク28に送信する(S1532)。そして、IMSネットワーク28は、BYEメッセージを通信端末10(B)に送信するとともに(S1534)、通信端末10(A)に対して200OKを送信する(S1536)。通信端末10(A)は、IMSネットワーク28から200OKを受信するまでCANCELメッセージまたはBYEメッセージの再送を繰り返す。一方、通信端末10(B)は、BYEメッセージを受信した後、200OKをIMSネットワーク28に送信する(S1538)。そして、通信端末10(A)が200OKをIMSネットワーク28から受信すると、通信端末10(A)と通信端末10(B)との間のセッションが終了する。
【0077】
係る場合において、通信端末10(A)がPTT通信方式での通信をキャンセルまたは終了した場合に、IMSネットワーク28から200OKを受信するまで、通信端末10(A)は、通信端末10(B)に対するPTT通信方式による通信接続の要求をすることができない。しかしながら、通信端末10(A)がIMSネットワーク28から200OKを受信できない場合においても、通信端末10(A)が連続してPTT通信方式による通信を通信端末10(B)に対して要求することを求める場合がある。
【0078】
そこで、通信端末10は、CANCELメッセージまたはBYEメッセージをIMSネットワーク28に送信したときから予め定められた時間を計測するタイマをさらに備える。図14に示す様に、タイマは、通信端末10の端末側送信部104が端末側送信制御部106に制御されて、BYEメッセージをIMSネットワーク28に最初に送信したときから時間の計測を開始する(S1542)。端末側送信部104は、IMSネットワーク28から200OKを受信するまで、BYEメッセージの送信を繰り返す(S1544、S1546)。ここで、タイマが予め定められた時間1900を計測したとき、端末側送信制御部106は、端末側受信部100がIMSネットワーク28から200OKを受信していない場合であっても、トランザクションを強制的に開放させる。これにより、端末側送信部104は、通信端末10(B)に対して新たなINVITEメッセージを、IMSネットワーク28の制御にかかわらず送信できる(S1550)。
【0079】
図15および図16は、他の実施形態に係る半二重のPTT通信方式で通信する通信端末10における処理の流れの一例を示す。まず、図15を参照する。半二重のPTT通信方式での通信においては、音声データを送信する時間である発話時間が特定の通信端末10に偏ることを防止すべく、IMSネットワーク28に含まれる通信制御サーバ(例えば、PTTサーバ23)がサーバ側タイマをさらに有しており、サーバ側タイマが予め定められた時間1902を計測した場合に、TB_Revokeメッセージを、PTTサーバ23から通信端末10に送信する(S1600)。
【0080】
そして、通信端末10がTB_RevokeメッセージをPTTサーバ23から受信した場合に、音声データを通信相手の通信端末10に送信する権利である発話権を開放するべく、端末側送信制御部106は端末側送信部104を制御して、TBCP TB ReleaseメッセージをPTTサーバ23へ送信する(S1604)。なお、端末側送信部104がTBCP TB ReleaseメッセージをPTTサーバ23へ送信するまでは、端末側送信部104は音声データを送信できる(S1602)。ここで、通信端末10が一度発話権を開放すると、予め定められた時間1904、再度通信端末10が発話権を取得することが、PTTサーバ23により制限される。
【0081】
しかしながら、PTT通信方式では、通信端末10を利用するユーザが会話中である場合に、会話の状況に応じて、同一のユーザが通信端末10から他の通信端末10に音声データを続けて送信することが要求される場合がある。
【0082】
そこで、図16を参照する。まず、通信端末10は、サーバ側タイマが計測する予め定められた時間よりも短い時間を計測する送話時間監視タイマをさらに備える。そして、サーバ側タイマにおいて予め定められた時間1908が経過する前に、送話時間監視タイマにおいて予め定められた時間1906が経過して、当該経過したタイミングでTBCP TB Releaseメッセージが端末側送信部104からPTTサーバ23に送信される(S1604)。これにより、通信端末10は、予め定められた時間、発話権の取得ができなくなる前に、自発的に発話権を開放するので、連続して発話権を取得できる。
【0083】
図17は、他の実施形態に係る半二重のPTT通信方式で通信する通信端末10における処理の流れの一例を示す。通信端末10は、半二重のPTT通信方式での通信を開始することを通信制御部120に指示するPTTボタンをさらに備える。PTTボタンが押し下げられると(S1700)、端末側送信部104は、端末側送信制御部106に制御されて、発話権を獲得する要求を示すメッセージであるTB_RequestメッセージをPTTサーバ23に送信する(S1702)。PTTサーバ23は、TB_Requestメッセージを通信端末10から受け取った後、発話権を通信端末10に与える場合に、発話権の取得を認める旨を通知するメッセージであるTB_Grantedメッセージを通信端末10に送信する(S1704)。
【0084】
端末側受信部100はTB_Grantedメッセージを受信して、TB_Grantedメッセージを端末側受信制御部102に供給する。端末側受信制御部102は、TB_Grantedメッセージを通信制御部120に供給する。そして、TB_Grantedメッセージを受け取った通信制御部120は、通信端末10を、音声データを他の通信端末10に送信する受信モードに設定すべく、端末側受信制御部102および端末側送信制御部106を制御する。
【0085】
そして、通信端末10においてPTTボタンが押し下げている間、音声を示す音声データであるTalk Burstが、端末側送信部104からPTTサーバ23に送信され続ける(S1706)。続いて、通信端末10が備えるPTTボタンがリリースされた場合に(S1708)、端末側送信部104は、端末側送信制御部106に制御されて、発話権を開放することを示すメッセージであるTB_ReleaseメッセージをPTTサーバ23に送信する(S1710)。そして、PTTサーバ23は、発話権を取得しているユーザがネットワーク上に存在しない旨を示すメッセージであるTB_Idleメッセージを、通信端末10に送信する(S1712)。本実施形態に係る通信端末10によれば、PTTボタンを押し下げた状態、および押し下げ続けている状態において、発話が可能となる。
【0086】
図18は、他の実施形態に係る半二重のPTT通信方式で通信する通信端末10における処理の流れの一例を示す。通信端末10(A)から通信端末10(B)に対して、半二重のPTT通信方式による通信の接続が要求された場合を示す。まず、通信端末10(A)は、INVITEメッセージをIMSネットワーク28を介して通信端末10(B)に送信する(S1800、S1804)。通信端末10(B)は、180 RingingメッセージをIMSネットワーク28に送信する(S1806)。IMSネットワーク28は、180 Ringingメッセージを通信端末10(A)に送信する(S1808)。そして、通信端末10(B)において、通信端末10(A)からの通信の接続要求を受け入れる場合には、200OKをIMSネットワーク28に送信する(S1814)。IMSネットワーク28は、200OKを通信端末10(A)に送信する(S1816)。
【0087】
ここで、通信端末10(A)は、INVITEメッセージをIMSネットワーク28に送信した時点から、IMSネットワーク28から180 Ringingメッセージを受信するまで、発信中を示す発信中音を音声出力部から出力する(S1802)。また、通信端末10(B)においては、180 RingingメッセージをIMSネットワーク28に送信した時点から、200OKをIMSネットワーク28に送信するまで、呼び出し中であることを示す呼び出し音を、通信端末10(B)が備える音声出力部から出力する(S1810)。さらに、通信端末10(A)は、180 RingingメッセージをIMSネットワーク28から受信した時点から、200OKをIMSネットワーク28から受信するまで、RBT音を音声出力部から出力する(S1812)。
【0088】
続いて、通信端末10(A)が発話権を取得した場合、すなわち、IMSネットワーク28からTB_Grantedメッセージを受信した時点で(S1820)、通信端末10(A)が備える音声出力部は、発話権を取得した旨を示す発話権取得音を出力する(S1822)。一方、通信端末10(B)は、IMSネットワーク28から発話権が他の通信端末10(すなわち、通信端末10(A))に取得された旨を示すメッセージであるTB_Takenメッセージを受信した時点で(S1824)、通信端末10(B)が備える音声出力部は、発話権が取得された旨を示す発話権被使用音を出力する(S1826)。
【0089】
そして、通信端末10(A)が発話権を開放したときには、IMSネットワーク28は、通信端末10(A)にTB_Relaseメッセージを送信するとともに(S1828)、通信端末10(A)および通信端末10(B)にTB_Idleメッセージを送信する(S1830、S1834)。この場合において、通信端末10(A)および通信端末10(B)が備える音声出力部はそれぞれ、発話権を取得することができる状態になったことを示す発話可能音を出力する(S1832、S1836)。
【0090】
通信端末10(A)および通信端末10(B)が備える音声出力制御部はそれぞれ、発信中音、呼び出し音、RBT音、発話権取得音、発話権被使用音、および発話可能音等の複数のイベントについて、予め定められたテーマに沿った音を割り当てて、音声出力部から出力させる。音声出力制御部は、予め定められた複数のテーマから、ユーザが所望するテーマをユーザに選択させて、ユーザが選択したテーマに沿った音を、複数のイベントのそれぞれに対応づけて音声出力部から出力させる。なお、予め定められたテーマに含まれる音は、例えば、宇宙、ジャングル、サバンナ、動物、および植物等を連想させる一連の音のまとまりであってよい。
【0091】
また、通信端末10は、表示部および表示部の表示を制御する表示制御部をさらに備える。表示制御部は、通信端末10において予め定められたイベントが発生した場合に、当該イベントに予め対応づけられた情報を表示部に表示させる。なお、通信端末10は、予め定められたイベントに対応づけて、当該イベントの内容を示す情報(例えば、当該イベントの内容を示すテキストデータ、画像データ、および音声データ)を格納するイベント情報格納部をさらに備えていてよい。表示制御部は、予め定められたイベントが発生した場合に、当該イベントに対応づけてイベント情報格納部が格納しているイベントの内容を示す情報を抽出して、表示部に表示させる。
【0092】
例えば、通信相手の通信端末10から所定の通信方式による通信接続の要求を端末側受信部100が受け取った場合に、表示制御部は表示部に、通信相手の通信端末10を識別する通信端末識別情報とともに、通信接続の要求を受け取った旨を示すテキストデータおよび画像データを表示する。また、端末側受信部100が、通信相手の通信端末10からContact登録要求通知を受信した場合に、表示制御部は表示部に、通信相手の通信端末10からContactに登録を所望する旨を示すガイアログを表示する。係る場合において、音声制御部は通信相手の通信端末10からContactに登録を所望する旨を示す音声を、音声出力部から合わせて出力する。
【0093】
また、端末側受信部100が、通信相手の通信端末10から登録応答通知を受信した場合に、表示制御部は、その旨を示すダイアログを表示部に表示する。また、端末側送信部104から通信相手の通信端末10に対して、Contactに通信相手の通信端末10を登録を所望する旨の情報をした場合であって、通信相手の通信端末10からの応答が予め定められた期間の経過後になかった場合に、表示制御部は、無視応答通知を表示部に表示させるとともに、音声制御部は無視応答を示す音声を音声出力部に出力させる。
【0094】
また、端末側受信部100が、通信相手の通信端末10のContactから通信端末10の登録が削除された旨の通知を受信した場合に、表示制御部は、登録解除通知を表示部に表示させるとともに、音声出力制御部は登録解除を示す音声を音声出力部に出力させる。さらに、端末側受信部100が、通信相手の通信端末10のプレゼンス情報の提供を受けることができなくなった旨を示す信号を受信した場合に、表示制御部は、停止中通知を表示部に表示させるとともに、音声出力部は停止中を示す音声を音声出力部に出力させる。
【0095】
図19は、他の実施形態に係る通信端末10の処理の一例を示す。通信端末10は、他の複数の通信端末10の現在の状況を示す複数のプレゼンス情報のうち、表示部に表示することが許可されているプレゼンス情報を提供している通信端末10を識別する通信端末識別子を格納するコンタクトリストをさらに備える。コンタクトリストは、通信端末識別子に対応づけて、当該通信端末識別子で識別される通信端末を利用するユーザを示す情報(例えば、氏名、ニックネーム、およびメールアドレス)を格納する。
【0096】
例えば、表示部の表示画面195にコンタクトリストの内容が表示された状態を、図19に示す。まず、表示制御部は表示部を制御して、表示画面195にコンタクトリストが格納しているユーザを示す情報を表示させる。例えば、表示部は、表示画面195に、"Aさん"、"Bさん"、"Cさん"、"Dさん"、および"Eさん"と表示する。ここで、通信端末10を利用するユーザは、コンタクトリストが格納している通信端末識別子を、任意の複数のグループに分類できる。例えば、家族、友人、会社、およびその他等の複数のグループに複数の通信端末識別子を分類して、コンタクトリストに格納できる。
【0097】
例えば、ユーザが、"Aさん"、"Bさん"、および"Dさん"を"友達グループ"に分類した場合は、コンタクトリストは、"Aさん"、"Bさん"、および"Dさん"に対応する通信端末識別子に、"友達グループ"を示す識別情報をさらに対応づけて格納する。これにより、ユーザがコンタクトリストから"友達グループ"を選択して、PTT通信方式による通信の接続要求をすると、"Aさん"、"Bさん"、および"Dさん"のそれぞれが利用する複数の通信端末10のそれぞれに対して、PTT通信方式による通信の接続要求が、通信端末10から発信される。
【0098】
図20は、本実施形態に係る通信端末10または通信制御サーバ20のハードウェア構成の一例を示す。なお、SIPサーバ22、PTTサーバ23、およびPoCサーバ24は通信制御サーバ20の一例である。本実施形態に係る通信端末10または通信制御サーバ20は、ホスト・コントローラ1582により相互に接続されるCPU1505、RAM1520、グラフィック・コントローラ1575、および表示装置1580を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1584によりホスト・コントローラ1582に接続される通信インターフェイス1530、ハードディスクドライブ1540、およびCD−ROMドライブ1560を有する入出力部と、入出力コントローラ1584に接続されるROM1510、フレキシブルディスク・ドライブ1550、および入出力チップ1570を有するレガシー入出力部とを備える。
【0099】
ホスト・コントローラ1582は、RAM1520と、高い転送レートでRAM1520をアクセスするCPU1505およびグラフィック・コントローラ1575とを接続する。CPU1505は、ROM1510およびRAM1520に格納されたプログラムに基づいて動作して、各部を制御する。グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等がRAM1520内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得して、表示装置1580上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0100】
入出力コントローラ1584は、ホスト・コントローラ1582と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス1530、ハードディスクドライブ1540、CD−ROMドライブ1560を接続する。通信インターフェイス1530は、ネットワーク40を介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ1540は、通信端末10または通信制御サーバ20内のCPU1505が使用するプログラムおよびデータを格納する。CD−ROMドライブ1560は、CD−ROM1595からプログラムまたはデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供する。
【0101】
また、入出力コントローラ1584には、ROM1510と、フレキシブルディスク・ドライブ1550、および入出力チップ1570の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM1510は、通信端末10または通信制御サーバ20が起動時に実行するブート・プログラム、通信端末10または通信制御サーバ20のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ1550は、フレキシブルディスク1590からプログラムまたはデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供する。入出力チップ1570は、フレキシブルディスク・ドライブ1550、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
【0102】
RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供される通信プログラムは、フレキシブルディスク1590、CD−ROM1595、またはICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。通信プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1520を介して通信端末10または通信制御サーバ20内のハードディスクドライブ1540にインストールされ、CPU1505において実行される。通信端末10または通信制御サーバ20にインストールされて実行される通信プログラムは、CPU1505等に働きかけて、通信端末10または通信制御サーバ20を、図1から図19にかけて説明した端末側受信部100、端末側受信制御部102、端末側送信部104、端末側送信制御部106、通信端末識別子取得部110、通信制御部120、通信許可部122、通信禁止部124、セキュリティレベル格納部130、通信方式格納部140、不許可通信方式格納部150、通信量計測部160、通信量格納部165、通信方式選択部170、および通信方式更新部180として機能させる。
【0103】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】通信システム30の概念図である。
【図2】通信端末10の機能構成を示すブロック図である。
【図3】セキュリティレベル格納部130のデータ構造を示す図である。
【図4】通信方式格納部140のデータ構造を示す図である。
【図5】通信端末10における処理の流れを示す図である。
【図6】通信システム30における処理の流れを示す図である。
【図7】PTT通信方式の通信システム30の概要を示す図である。
【図8】PTT通信方式の通信システム30の概要を示す図である。
【図9】PTT通信方式の通信システム30の概要を示す図である。
【図10】PTT通信方式の通信システム30における処理の流れを示す図である。
【図11】通信端末10の処理の流れを示す図である。
【図12】通信端末10の処理の流れを示す図である。
【図13】通信端末10の処理の流れを示す図である。
【図14】PTT通信方式で通信する通信端末10の処理の流れを示す図である。
【図15】PTT通信方式で通信する通信端末10の処理の流れを示す図である。
【図16】PTT通信方式で通信する通信端末10の処理の流れを示す図である。
【図17】PTT通信方式で通信する通信端末10の処理の流れを示す図である。
【図18】PTT通信方式で通信する通信端末10の処理の流れを示す図である。
【図19】通信端末10の処理を示す図である。
【図20】通信端末10および通信制御サーバ20のハードウェア構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0105】
10 通信端末
20 通信制御サーバ
22 SIPサーバ
23 PTTサーバ
24 PoCサーバ
26 プレゼンスサーバ
28 IMSネットワーク
30 通信システム
40 ネットワーク
100 端末側受信部
102 端末側受信制御部
104 端末側送信部
106 端末側送信制御部
110 通信端末識別子取得部
120 通信制御部
122 通信許可部
124 通信禁止部
130 セキュリティレベル格納部
140 通信方式格納部
150 不許可通信方式格納部
160 通信量計測部
165 通信量格納部
170 通信方式選択部
180 通信方式更新部
195 表示画面
1505 CPU
1510 ROM
1520 RAM
1530 通信インターフェイス
1540 ハードディスクドライブ
1550 フレキシブルディスク・ドライブ
1560 CD−ROMドライブ
1570 入出力チップ
1575 グラフィック・コントローラ
1580 表示装置
1582 ホスト・コントローラ
1584 入出力コントローラ
1590 フレキシブルディスク
1595 CD−ROM
1900、1902、1904、1906、1908 時間
2000、2100、2200 通信端末識別子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信方式で通信する通信端末であって、
複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルを格納するセキュリティレベル格納部と、
当該通信端末の他の通信端末を識別する通信端末識別情報に対応づけて、前記通信端末識別情報で識別される通信端末に許可されている通信方式を格納する通信方式格納部と、
通信相手の通信端末から、前記通信相手の前記通信端末を識別する通信端末識別情報を取得する通信端末識別子取得部と、
前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を許可する通信許可部と、
前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を禁止する通信禁止部と
を備える通信端末。
【請求項2】
複数の通信方式は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式を含み、
前記セキュリティレベル格納部は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式のそれぞれのセキュリティレベルを格納し、
前記通信許可部は、前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が半二重のPTT通信方式を格納している場合に、全二重のTV電話通信方式および全二重の音声通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を許可する
請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
複数の通信方式は、半二重のPTT通信方式、および全二重のTV電話通信方式を含み、
前記セキュリティレベル格納部は、半二重のPTT通信方式、および全二重のTV電話通信方式のそれぞれのセキュリティレベルを格納し、
前記通信許可部は、前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が半二重のPTT通信方式を格納している場合に、全二重のTV電話通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を許可する
請求項1に記載の通信端末。
【請求項4】
複数の通信方式は、半二重のPTT通信方式、および全二重の音声通信方式を含み、
前記セキュリティレベル格納部は、半二重のPTT通信方式、および全二重の音声通信方式のそれぞれのセキュリティレベルを格納し、
前記通信許可部は、前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が半二重のPTT通信方式を格納している場合に、全二重の音声通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を許可する
請求項1に記載の通信端末。
【請求項5】
複数の通信方式は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式を含み、
前記セキュリティレベル格納部は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式のそれぞれのセキュリティレベルを格納し、
前記通信許可部は、前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が全二重のTV電話通信方式を格納している場合に、全二重の音声通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を許可し、
前記通信禁止部は、半二重のPTT通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を禁止する
請求項1に記載の通信端末。
【請求項6】
複数の通信方式は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式を含み、
前記セキュリティレベル格納部は、半二重のPTT通信方式、全二重のTV電話通信方式、および全二重の音声通信方式のそれぞれのセキュリティレベルを格納し、
前記通信禁止部は、前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が全二重の音声通信方式だけを格納している場合に、半二重のPTT通信方式、および全二重のTV電話通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を禁止する
請求項1に記載の通信端末。
【請求項7】
前記通信方式格納部は、複数の通信端末識別情報を含む複数のグループのそれぞれに許可されている通信方式を格納し、
前記通信許可部は、前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報を含むグループに対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を許可し、
前記通信禁止部は、前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報を含むグループに対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を禁止する
請求項1に記載の通信端末。
【請求項8】
前記通信端末識別子に対応づけて、前記通信端末識別情報で識別される通信端末に許可されていない通信方式を格納する不許可通信方式格納部
をさらに備え、
前記通信禁止部は、前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記不許可通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルにかかわらず、参照された通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を禁止する
請求項1に記載の通信端末。
【請求項9】
当該通信端末の他の通信端末を識別する通信端末識別情報に対応づけて、前記通信端末識別情報で識別される通信端末との通信量を格納する通信量格納部と、
前記通信量格納部が格納している通信量が予め定められた閾値より大きい場合に、前記通信方式格納部が前記通信端末識別情報に対応づけて格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式を選択する通信方式選択部と、
前記通信方式選択部が選択した通信方式を、前記通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式に置き換えて前記通信方式格納部に格納する通信方式更新部と
をさらに備える請求項1に記載の通信端末。
【請求項10】
複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルをセキュリティレベル格納部に格納するセキュリティレベル格納段階と、
通信端末の他の通信端末を識別する通信端末識別情報に対応づけて、前記通信端末識別情報で識別される通信端末に許可されている通信方式を通信方式格納部に格納する通信方式格納段階と、
通信相手の通信端末から、前記通信相手の前記通信端末を識別する通信端末識別情報を取得する通信端末識別子取得段階と、
前記通信端末識別子取得段階において取得された通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を許可する通信許可段階と、
前記通信端末識別子取得段階において取得された通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を禁止する通信禁止段階と
を備える通信方法。
【請求項11】
複数の通信方式で通信する通信端末用の通信プログラムであって、前記通信端末を、
複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルを格納するセキュリティレベル格納部、
当該通信端末の他の通信端末を識別する通信端末識別情報に対応づけて、前記通信端末識別情報で識別される通信端末に許可されている通信方式を格納する通信方式格納部、
通信相手の通信端末から、前記通信相手の前記通信端末を識別する通信端末識別情報を取得する通信端末識別子取得部、
前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を許可する通信許可部、
前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、前記通信相手の前記通信端末との通信を禁止する通信禁止部
として機能させる通信プログラム。
【請求項12】
複数の通信方式で通信する通信端末と、複数の通信端末間の通信を制御する通信制御サーバとを備える通信システムであって、
前記通信制御サーバは、
複数の通信方式のそれぞれに対応づけて、予め定められたセキュリティレベルを格納するセキュリティレベル格納部と、
前記通信端末の他の通信端末を識別する通信端末識別情報に対応づけて、前記通信端末識別情報で識別される通信端末に許可されている通信方式を格納する通信方式格納部と、
前記通信端末の通信相手の通信端末から、前記通信相手の前記通信端末を識別する通信端末識別情報を取得する通信端末識別子取得部と、
前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベル以下のセキュリティレベルの通信方式による、前記通信相手の前記通信端末から前記通信端末への通信を許可する通信許可部と、
前記通信端末識別子取得部が取得した通信端末識別情報に対応づけて前記通信方式格納部が格納している通信方式を参照し、参照された通信方式に対応づけて前記セキュリティレベル格納部が格納しているセキュリティレベルより高いセキュリティレベルの通信方式による、前記通信相手の前記通信端末から前記通信端末への通信を禁止する通信禁止部と
を有する通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−104116(P2008−104116A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−286870(P2006−286870)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(501440684)ソフトバンクモバイル株式会社 (654)
【Fターム(参考)】