説明

通信端末を用いた案内方法、そのシステム、その通信端末、そのデータセンタ及びそのプログラム

【課題】目的地までの交通事情等を考慮でき、ルート変更の選択の自由度が有る案内を行う。
【解決手段】データセンタと、当該データセンタとネットワークを介して接続されている通信端末とを有するシステムで、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する。前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する。作成された前記地図を前記利用者に提示する。前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する。前記通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成する。作成された情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信端末を用いた案内方法に関し、より詳細には、視覚障害者向けの案内方法に関する。
【背景技術】
【0002】
視覚障害者等(以下、利用者と記述する。)が一般道路を移動するに際して、利用者の位置情報等を取得し、これに基づいて利用者を案内する、といった技術が存在する。
【0003】
このような技術の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の技術では、視覚障害者用誘導案内システムにおいて、音声を認識する音声認識手段と、この音声認識手段からの情報に基づいて目的地を探索するナビゲーション機能を有する処理装置と、この処理装置から探索された目的地を音声合成して報知する報知手段と、タグ情報を受信する受信装置と、外部装置からの外部案内情報を取得するデータ受信装置とを有する携帯端末装置と、タグリーダーと送信装置とを有する視覚障害者用案内杖と、前記目的地に至るまでの所定の位置に配置される位置情報を記憶したタグとを具備し、このタグは一般道路に埋設されて位置情報を記憶し、前記携帯端末装置の記憶装置に道路の情報、交差点の情報およびランドマークの情報を記憶し、前記タグとタグリーダーにより、的確な位置情報を得ながら、その位置に対応した外部装置からの外部案内情報を享受することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−046607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、外部案内情報を得られるのみであり、出発地から目的地までの具体的な経路(移動ルート)は、利用者が決定しなければならなかった。
【0006】
もっともこの点に鑑みて、具体的な移動ルートを予め提示するような技術も存在する。
【0007】
上述したような技術では、目的地の登録によって移動ルートが予め作成され、そのルート上のみを移動する。そのため目的地までの交通事情により予定外に移動時間がかかったり、また、同じ目的を達成する場合に他の目的地でも可能な場合でも途中でルート変更や最終目的地の変更といった選択の自由度がなく目的が十分に達成できないという課題があった。
【0008】
また、移動ルート上に横断歩道が存在した場合に、交差点に到達する前に既に信号が青の場合、利用者の移動速度によっては横断中に青信号が終わる場合もあり危険性があるという課題もあった。
【0009】
そこで、本発明は目的地までの交通事情等を考慮でき、ルート変更の選択の自由度があり、かつ、横断歩道を安全に横断できることが可能な通信端末を用いた案内方法、そのシステム、その通信端末、そのデータセンタ及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、第1の方法として、データセンタと、当該データセンタとネットワークを介して接続されている通信端末とを有するシステムにおける案内方法であって、前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する利用者ニーズ登録ステップと、前記データセンタが、前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する第1のデータ処理ステップと、前記通信端末が、前記第1のデータ処理ステップにおいて作成された前記地図を前記利用者に提示する第1の出力ステップと、前記通信端末が、前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する第1の通信制御ステップと、前記データセンタが、前記通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成する第2のデータ処理ステップと、前記通信端末が、前記第2のデータ処理ステップにおいて作成された情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する第2の通信制御ステップと、を備えることを特徴とする案内方法が提供される。
【0011】
更に、第2の方法として、データセンタとネットワークを介して接続されている通信端末における案内方法において、前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに通知する利用者ニーズ登録ステップと、前記データセンタが作成した前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記目的地までの経路を示す地図を前記利用者に提示する第1の出力ステップと、前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する第1の通信制御ステップと、前記データセンタが前記経路別に作成した、前記通知された利用者の移動状況に応じた情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する第2の通信制御ステップと、を備えることを特徴とする案内方法が提供される。
【0012】
更に、第3の方法として、通信端末とネットワークを介して接続されているデータセンタにおける案内方法であって、前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する利用者ニーズ登録ステップと、前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する第1のデータ処理ステップと、前記通信端末から、前記データセンタに前記利用者の移動状況の通知を受け、当該通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成し、当該情報を前記通信端末に通知する第2のデータ処理ステップと、を備えることを特徴とする案内方法が提供される。
【0013】
更に、システムとしてデータセンタと、当該データセンタとネットワークを介して接続されている通信端末とを有する案内システムであって、前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する利用者ニーズ登録手段と、前記データセンタが、前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する第1のデータ処理手段と、前記通信端末が、前記第1のデータ処理手段において作成された前記地図を前記利用者に提示する第1の出力手段と、前記通信端末が、前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する第1の通信制御手段と、前記データセンタが、前記通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成する第2のデータ処理手段と、前記通信端末が、前記第2のデータ処理手段において作成された情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する第2の通信制御手段と、を備えることを特徴とする案内システムが提供される。
【0014】
更に、第1の装置として、データセンタとネットワークを介して接続されており、利用者に対して案内情報を提示する通信端末において、前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに通知する利用者ニーズ登録手段と、前記データセンタが作成した前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記目的地までの経路を示す地図を前記利用者に提示する第1の出力手段と、前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する第1の通信制御手段と、前記データセンタが前記経路別に作成した、前記通知された利用者の移動状況に応じた情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する第2の通信制御手段と、を備えることを特徴とする通信端末が提供される。
【0015】
更に、第2の装置として、通信端末とネットワークを介して接続されており、利用者に対して案内情報を提示するデータセンタにおいて、前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する利用者ニーズ登録手段と、前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する第1のデータ処理手段と、前記通信端末から、前記データセンタに前記利用者の移動状況の通知を受け、当該通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成し、当該情報を前記通信端末に通知する第2のデータ処理手段と、を備えることを特徴とするデータセンタが提供される。
【0016】
更に、第1のプログラムとして、データセンタとネットワークを介して接続されており、利用者に対して案内情報を提示する通信端末に搭載される案内プログラムにおいて、前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに通知する利用者ニーズ登録手段と、前記データセンタが作成した前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記目的地までの経路を示す地図を前記利用者に提示する第1の出力手段と、前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する第1の通信制御手段と、前記データセンタが前記経路別に作成した、前記通知された利用者の移動状況に応じた情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する第2の通信制御手段と、を備える通信端末としてコンピュータを機能させることを特徴とする案内プログラムが提供される。
【0017】
更に、第2のプログラムとして、通信端末とネットワークを介して接続されており、利用者に対して案内情報を提示するデータセンタに搭載される案内プログラムにおいて、前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する利用者ニーズ登録手段と、前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する第1のデータ処理手段と、前記通信端末から、前記データセンタに前記利用者の移動状況の通知を受け、当該通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成し、当該情報を前記通信端末に通知する第2のデータ処理手段と、を備えるデータセンタとしてコンピュータを機能させることを特徴とする案内プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、視覚障害者が杖を持って移動する際に、移動中に利用者の判断で到着時間を想定しながら移動ルートの変更及び目的地の変更ができることから、目的地で所定の時間帯に目的を享受できる。
【0019】
その理由は、予め、利用者に目的地と目的と予定月日と時間帯を登録したことにより、いくつかの移動ルートの選択或いは同様な目的の目的地の候補を複数選択できることを可能とし、到着時間を逐次通知することを可能としたからである。
【0020】
更に、本発明によれば、横断歩道を安全に横断できることが可能となる。
【0021】
その理由は、交差点での横断距離と利用者の平均速度から、現在位置と交差点までの時間と横断歩道を横断する時間とを加算した時間内に、既に信号が青の状態でも渡れるか否かを判定できるためである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態の基本的構成を表す図である。
【図2】本発明の実施形態における移動ルートを表す図である。
【図3】本発明の実施形態における到着時間情報を記載した移動ルートを表す図である。
【図4】本発明の実施形態における事故等の場所を記載したルート情報を表す図である。
【図5】本発明の実施形態における基本的動作を表すフローチャートである。
【図6−1】本発明の実施形態における目的地へのルート作成フローを表す図(1/2)である。
【図6−2】本発明の実施形態における目的地へのルート作成フローを表す図(2/2)である。
【図7】本発明の実施形態における移動端末付杖構造を表す図である。
【図8】本発明の実施形態における点字付操作部の具体例を表す図である。
【図9】本発明の実施形態における計画希望登録情報データの一例を表す図である。
【図10】本発明の実施形態におけるエリア情報の一例を表す図である。
【図11】本発明の実施形態におけるエリア情報の一例を表す図である。
【図12】本発明の実施形態におけるエリア情報の一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0024】
図1を参照すると、本発明の実施形態は、利用者が使用する視覚障害者用杖100と、視覚障害者用杖100に内蔵される通信端末110と、データセンタ200と、エリア情報データベース400と、交通信号機500と、を有している。そして、これらはネットワーク300を介して相互に接続されている。なお、ネットワーク300の具体例としては、例えばインターネットが例示できる。加えて本実施形態は、複数の点字ブロック601、602〜60nを有している。更に、点字ブロック601、602〜60nは、それぞれICタグ611、612〜61nを内蔵し、ICタグ611、612〜61nは点字ブロックの位置情報を保有する。
【0025】
通信端末110は、GPSレシーバ111と通信制御部112と音声入出力部113と点字操作部114とICタグリーダ115と、を有している。また、音声入出力部113には、利用者が使用するイヤフォン・マイク116が接続されている。
【0026】
データセンタ200は、利用者ニーズ登録データベース201と、天候情報データベース202と、データ処理部203と、地図情報データベース204と、エリア場所情報データベース205を有している。
【0027】
次に、通信端末110の有する各部の機能について説明する。
【0028】
ICタグリーダ115は、視覚障害者用杖100が何れかの点字ブロックに到達するとICタグに保有された点字ブロック位置情報を読取る。読取った位置情報は通信制御部112へ送信される。
【0029】
音声入出力部113は、通信制御部112経由でデータ処理部203から通知される、移動ルートの通知情報、移動ルートの変更の判断、目的地への到着時間、移動ルート上のエリア情報を入手しイヤフォン・マイク116に送信する。また、音声入出力部113は、イヤフォン・マイク116から入手する移動ルートの変更判断結果を通信制御部112へ送信し、或いは利用者が利用開始する時点で登録する「利用者ニーズ」を登録する情報をイヤフォン・マイク116から入手し通信制御部112へ送信する。ここで、利用者ニーズの具体的な内容としては、出発地、目的地、目的、予定月日及び時間帯が挙げられる。もっともこれはあくまで例示であり、利用者ニーズとして用いることのできる情報を限定するものではない。これらの情報に加えて別途の情報を追加することも可能であるし、一部を他の情報に置き換えるようなことも可能である。
【0030】
イヤフォン・マイク116は、利用者が、前記利用者ニーズを音声登録する際に用いられる。加えて、イヤフォン・マイク116は、前記移動時のルート変更の回答、前記移動ルートの通知情報の受信、移動ルートの変更判断の質問受付、目的地への到着時間情報の受信、移動ルート上のエリア情報を受信するために使用される。
【0031】
GPSレシーバ111は、利用者が移動する際に利用する視覚障害者用杖100の位置情報を取得し現在位置を把握する為に使用される。取得した位置情報は通信制御部112へ送信される。
【0032】
通信制御部112は、音声入出力部113経由でイヤフォン・マイク116からの情報とICタグリーダ115からの位置情報とGPSレシーバ111からの位置情報とを受け取る。そして、受け取ったこれらの情報をネットワーク300経由でデータセンタ200へ送信する。また、通信制御部112は、データセンタ200からネットワーク300経由で受信した前記移動ルートの通知情報、移動ルートの変更の判断、目的地への到着時間、移動ルート上のエリア情報を音声入出力部113へ送信する。
【0033】
点字付操作部114は、利用者ニーズを登録するために用いられる。なお、当該登録ニーズを、イヤフォン・マイク116を用いて登録することも可能な点については上述の通りである。
【0034】
次に、データセンタ200の有するデータ処理部203の機能及びデータベースについて説明する。
【0035】
天候情報データベース202は、データ処理部203が利用者ニーズにより移動ルートを作成する際に、図9に示す歩行条件の天候を考慮する選択の場合に移動ルート上のエリアの天候情報によりルートを選定するときに利用するデータベースである。
【0036】
地図情報データベース204は、データ処理部203が利用者ニーズにより移動ルートを作成する際に利用する点字ブロック付地図情報があらかじめ登録されているデータである。
【0037】
エリア場所情報データベース205は、データ処理部203が地図情報データベース204から入手する点字ブロック付地図から作成した移動ルート図の点字ブロック位置情報と移動ルート上の点字ブロック位置の左右所定の距離範囲内のエリア場所情報と図9に示す利用者ニーズ登録データベース201とを照合した結果、作成し保管したデータである。図10にエリア場所情報データベース205のデータ構造の一例を示す。
【0038】
利用者ニーズ登録データベース201は、利用者がイヤフォン・マイク116により利用開始時に登録したデータで、登録データは図9に示すように出発地、目的地、出発の月日、時間帯、出発の目的(買物、食事、自然観賞等)、歩行条件(階段の利用の有無、天候の考慮)を登録する。選択番号の登録は、点字付操作部114を使用してもできる。
【0039】
エリア情報データベース400は、図12のような各地域、場所でのイベント情報のほかに事件、事故等の逐次情報が保管されている。
【0040】
データ処理部203は、図9の利用者ニーズ登録データベース201と、予め登録された点字ブロック付地図を持つ地図情報データベース204と、天候情報データベース202と、エリア情報データベース400と、から図2のような出発地から目的地までの点字ブロック位置と複数のルートの分岐点とさらに図11の目的地の分類から目的にマッチする複数の目的地を含んだ移動ルート図を作成する。
【0041】
また、作成した移動ルート図(図2)には、エリア場所情報データベース205(図10)によるエリア場所情報(X2Y2:○△商店等)が含まれる。
【0042】
次に、図3のように、移動開始後、点字ブロックを通過する所要時間と距離から平均速度を演算し目的地への到着時間を推定する。
【0043】
さらに、エリア情報データベース400のデータを入手し図4のような移動ルート上の事故発生等の情報を加えたルート情報をも作成する。
【0044】
次に、作成した移動ルート図(図2)と、移動ルート情報図4と、図3で表される目的地への到着時間と、図12のイベント情報と、をネットワーク300経由で視覚障害者用杖を通じて利用者に通知すると共に、到着時間の通知によりルート変更または目的地の変更の判断を利用者に問い合わせる。
【0045】
また、移動ルートに存在する交差点における交通信号機500において、交通信号機500の信号状態を入手することにより、利用者が交差点に差し掛かった際に、交差点での点字ブロック間の横断歩道距離と演算した利用者の平均速度とから、現在位置と交差点までの時間と横断歩道を横断する時間とを加算した時間内に、既に信号が青の状態でも渡れる場合は横断可能とのアナウンスを利用者に指示をし、既に信号が青の状態では渡れない場合は横断しないようアナウンスの指示をする。
【0046】
交通信号機500は、ボタン式信号機の場合にはボタンを操作するのは不便で危険が伴う。その為、利用者が信号機手前の点字ブロックに到達した場合は、ICタグリーダ115が点字ブロックの位置情報を交通信号機500に通知する。そして、交通信号機500は通知された情報を元に押しボタンを押すのと同様に信号の切り替えを行う機能を交通信号機500に設けることにより切り替えを行う。
【0047】
以上説明した本実施形態の特徴の概略を以下に述べる。
【0048】
本実施形態は、利用者が視覚障害者用杖を用いて目的地に移動する場合に、予め、出発地と目的地と目的地に行く月日と時間帯とさらには目的の詳細(例:買物の種類、食事の嗜好の種類、歩行する上での条件等)を登録した利用者ニーズ登録情報と、地図情報データベースから入手した点字ブロック付き地図と、天気情報データベースから入手した天候情報と、目的地、目的地近辺及び目的地までの移動ルート近辺のエリア情報を元に、データ処理部が移動ルートを作成し、さらに作成された移動ルートの左右の所定距離範囲にあるエリアイベント情報を利用者に通知することにより、利用者が目的地、目的地近辺、目的地までの移動ルート近辺での登録目的にマッチして目的又はイベントを享受できる利便性が高まること、また、前記登録データを用いて、データ処理部は地図情報データベースを元に目的が同様な別の目的地を提供しさらに数種類の移動ルートを利用者に提供することにより、目的地または移動ルートの変更ができること、また、利用者が使用する視覚障害者用杖に内蔵されたGPSレシーバにより読み取られる現在位置と現在位置までに移動した距離により平均移動速度をデータ処理部が演算し目的地までの所要時間を知ることにより、前記と同様に目的地または移動ルートの変更ができること、また、データ処理部はエリア情報データベースから入手した目的地の混雑状況、移動ルート上の交通事情(交通事故等)、事件発生による交通規制等の情報を入手し移動ルートの変更を選択できる情報を利用者に提供し工程時間のロスを少なくできること、また、道路上でボタン式信号機の交差点に到達した際に、視覚障害者用杖に内蔵されたICタグリーダが受信した点字ブロックの位置情報をキーに、交通信号機にボタンを押すのと同様な信号を送信し信号の切替指示ができること、また、道路上で交差点に差し掛かった際に、交差点での横断距離と前記データ処理部が演算した利用者の平均速度から、現在位置と交差点までの時間と横断歩道を横断する時間とを加算しした時間内に、既に信号が青の状態でも渡れる場合は横断可能とのアナウンスをし、既に信号が青の状態では渡れない場合は横断しないようアナウンスをすること、等の特徴を有する。
【0049】
以上の構成要素と動作により、本発明の実施形態は構成される。
【0050】
[実施形態の動作の説明]
次に、図2乃至図12を参照して本発明の実施形態の動作について詳細に説明する。
【0051】
最初に、本発明の実施形態の動作について示すフローチャートである図5を参照して説明する。
【0052】
まず、視覚障害者用杖100に設置された通信端末110に設けられた点字付操作部114或いはイヤフォン・マイク116が、利用者が希望する図9に記載される目的地、目的(例えば、買物、食事、自然観賞、歩行条件)、及び出発地についての情報を利用者から受け付ける。受け付けた情報は、音声入出力部113、通信制御部112、ネットワーク300、及びデータ処理部203を介して利用者ニーズ登録データベース201に登録される。(ステップS1)。ここで、点字付操作部114は出発地及びスケジュールを除く項目を登録できる。
【0053】
次に、データセンタ200のデータ処理部203が、出発地と目的地および目的の情報が登録された利用者ニーズ登録データベース201、地図情報データベース204、天候情報データベース202、エリア情報データベース205から目的地への移動ルート図(図2)を作成する(ステップS2〜S9)。ここで、図2を説明すると、出発地から目的地Aまでのルートとして、ルートA1とルートA2と2種類のルートを示しており、さらに利用者の目的を満足できる同様な目的地Bへの移動ルートも作成されている。
【0054】
次に、ステップS2〜S9についての詳細なフローを、図6−1及び図6−2を参照して以下で説明する。
【0055】
まず、視覚障害者用杖100に内蔵される通信端末110からユーザの希望する情報の登録をデータ処理部203経由で利用者ニーズ登録データベース201に行う(ステップS1)。
【0056】
次に登録された利用者ニーズの一部である「出発地」と「目的地」から点字ブロック付地図を読み出す(ステップS2)。
【0057】
次に、登録された利用者ニーズの一部である利用者ニーズの「目的(買物、食事、自然観賞)」(図9の大項目1〜3)と「歩行条件」(図9の大項目5)とを利用者ニーズ登録データベース201から読み出す(ステップS3)。
【0058】
次に、利用者の登録された歩行条件から天候情報を天候情報データベース202から取得する(ステップS4)。
【0059】
次に、エリア情報データベース205からイベント情報(図12)を取得する(ステップS5)。
【0060】
次に、ステップS2で読み出した点字ブロック付地図を元に、ステップS3で読み出した歩行条件、ステップS4で取得した天候情報から移動ルートを作成し(図2)ステップS5で読み出したイベント情報を盛り込む(ステップS6)。
【0061】
次に、ステップS6で決定した移動ルート上の点字ブロック近辺の登録目的にマッチした目的別エリア情報(店舗情報)を、点字ブロック位置情報をキーにして検索する(ステップS7)。
【0062】
次に、ステップS7で検索した目的別エリア情報において利用者の目的にマッチしたエリア情報(図10)を格納する(ステップS8)。
【0063】
次に、ステップS8で、格納した利用者ニーズのエリア情報を、ステップS6で作成した移動ルートに盛り込み移動ルート情報図(図4)を作成する(ステップS9)。
【0064】
図5に戻りステップS10以降の説明を継続する。
【0065】
ステップS9に続いて、利用者が視覚障害者用杖100に設置された通信端末110から移動開始操作を行う。この操作が有ったという情報は、通信制御部112及びネットワーク300を介してデータ処理部203に送信される。その後、利用者は移動ルートに沿って移動を開始する(ステップS10)。
【0066】
次に、ICタグが内蔵された点字ブロックに到達した段階で、ICタグリーダ115がこれを検知する。この、検知したという情報は、通信制御部112及びネットワーク300を介してデータ処理部203に送信される。そして、この情報を受信したデータ処理部203が利用者の移動速度から目的地への到着時間を算出し、ルート別に利用者に通知する(ステップS11)。この通知に関しては、図3に示す。
【0067】
ここで、図3について説明する。今、現在位置が分岐点Qであるとする。そうすると、出発地から330mの距離の移動に10分かかっており、分岐点Qから目的地まで330mであるため、ルートA1の所要時間は20分で、出発後20分後に到着することが示されている。
【0068】
図5に戻りステップS12以降の説明を継続する。
【0069】
次に、ICタグが内蔵された点字ブロックに到達した段階で、ICタグリーダ115がこれを検知する。この、検知したという情報は、通信制御部112及びネットワーク300を介してデータ処理部203に送信される。そして、この情報を受信したデータセンタ200のデータ処理部203が混雑・事故・エリアイベント情報を確認し、ルート別に利用者に通知する(ステップS12)。この通知に関しては、図3に示す。
【0070】
ここで、図4について説明すると、データ処理部203が入手した情報から、ルートA1のX2Y2とX2Y4との間で事故が発生した状態を表しており、利用者にルートA2を選択するか或いは目的地をBに変更するかの情報を提供することを示している。
【0071】
図5に戻りステップS13以降の説明を継続する。
【0072】
前記の図4の情報から、移動ルートを変更するかどうかの判断を利用者に問合せる(ステップS13)。
【0073】
問い合わせの結果、変更する場合は(ステップS13においてYes)、分岐点QからルートA2のルートで移動する(ステップS10に戻る)。一方、変更しない場合は(ステップS11においてNo)、目的地を変更するかどうかの問合せをする(ステップS14)。
【0074】
問い合わせの結果、変更する場合は(ステップS14においてYes)、分岐点QからルートB1に沿って移動を開始する(ステップS10に戻る)。一方、目的地を変更しない場合は(ステップS14においてNo)、到着時間に間に合うかどうかの問合せをする(ステップS15)。
【0075】
問い合わせの結果、間に合わないと判断した場合は(ステップS15においてNo)、目的地を変更するかどうかの問合せに戻る(ステップS14に戻る)。一方、到着時間に間に合うと判断した場合は(ステップS15においてYes)、目的地に到着したかどうかの問合せをする(ステップS16)。
【0076】
問い合わせの結果、到着していれば動作を終了する(ステップS16においてYes)。一方、未だ到着していなければ(ステップS16においてNo)、図3で記載された到着時間の推定情報の通知を受けながら移動を継続する(ステップS11に戻る)。
【0077】
以上で、本実施形態の動作についての説明は終了する。次に、図7及び図8を用いて、移動端末付杖及び点字付操作部の構造の一例を図示する。
【0078】
図7は、本発明の実施形態による移動端末付杖構造の一例を表す図である。杖の先端部分にICタグリーダ115を内蔵し、その他音声入出力部113、通信制御部112、GPSレシーバ111を内蔵する。杖の上部の外部に点字付操作部114が固定され杖をもつ指が届く位置に設置されている。また、杖を持つ上部の部位からイヤフォン・マイク116へのケーブルが接続されている。
【0079】
図8は、点字付操作部114の詳細な構成の一例を示す図である。
【0080】
以上説明した本発明の実施形態は、以下のような複数の効果を奏する。
【0081】
本発明の実施形態の第1の効果は、視覚障害者が本発明の杖を持って移動する場合、移動中に利用者の判断で到着時間を想定しながら移動ルートの変更及び目的地の変更ができるため、目的地で所定の時間帯に目的を享受できることである。
【0082】
その理由は、予め、利用者に目的地と目的と予定月日と時間帯を登録したことにより、いくつかの移動ルートの選択或いは同様な目的の目的地の候補を複数選択できることを可能とし、到着時間を逐次通知することを可能とした為である。
【0083】
本発明の実施形態の第2の効果は、利用者毎に、その利用者にとって最適な移動ルートを提示できることである。
【0084】
その理由は、予め、利用者ニーズ登録情報として、買物の種類、食事の嗜好の種類、歩行する上での条件等を登録しておき、この情報を考慮した上で移動ルートを提示するためである。
【0085】
本発明の実施形態の第3の効果は、道路上で交差点に差し掛かった際に、横断歩道を安全に横断(例えば、信号が青の間に横断)できるように利用者に通知できるようにしたことである。
【0086】
その理由は、交差点での横断距離と前記データ処理部203が演算した利用者の平均速度から、現在位置と交差点までの時間と横断歩道を横断する時間とを加算した時間内に、既に信号が青の状態でも渡れる場合は横断可能とのアナウンスをし、既に信号が青の状態であって渡れない場合は横断しないようアナウンスをすることができる為である。
【0087】
本発明の実施形態の第4の効果は、ボタン式信号機のボタンを押すことなく信号の切り替えができることである。
【0088】
その理由は、視覚障害者用杖100が信号機手前の点字ブロックに到達したことにより、点字ブロックの位置情報をICタグリーダが読み込みその情報を信号機に通知しその信号を契機に信号機が青への切り替え動作が行われるようにしたからである。
【0089】
なお、本発明の実施形態である通信端末を用いた案内装置は、ハードウェアにより実現することもできるが、コンピュータをその通信端末を用いた案内装置として機能させるためのプログラムをコンピュータがコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み込んで実行することによっても実現することができる。
【0090】
また、本発明の実施形態による通信端末を用いた案内方法は、ハードウェアにより実現することもできるが、コンピュータにその方法を実行させるためのプログラムをコンピュータがコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み込んで実行することによっても実現することができる。
【0091】
また、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、視覚障害者向けの道案内に好適である。また、それ以外にも例えば健常者において観光地等の比較的狭いエリアでの不慣れな地域での道案内に利用が考えられる。
【符号の説明】
【0093】
100 視覚障害者用杖
110 通信端末
111 GPSレシーバ
112 通信制御部
113 音声入出力部
114 点字操作部
115 ICタグリーダ
116 イヤフォン・マイク
200 データセンタ
201 利用者ニーズ登録データベース
202 天候情報データベース
203 データ処理部
204 地図情報データベース
205 エリア場所情報データベース
300 ネットワーク
400 エリア情報データベース
500 交通信号機
601、612、61n 点字ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データセンタと、当該データセンタとネットワークを介して接続されている通信端末とを有するシステムにおける案内方法であって、
前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する利用者ニーズ登録ステップと、
前記データセンタが、前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する第1のデータ処理ステップと、
前記通信端末が、前記第1のデータ処理ステップにおいて作成された前記地図を前記利用者に提示する第1の出力ステップと、
前記通信端末が、前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する第1の通信制御ステップと、
前記データセンタが、前記通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成する第2のデータ処理ステップと、
前記通信端末が、前記第2のデータ処理ステップにおいて作成された情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する第2の通信制御ステップと、
を備えることを特徴とする案内方法。
【請求項2】
請求項1に記載の案内方法において、
前記第2のデータ処理ステップにおいて作成する前記利用者の移動状況に応じた情報とは、前記利用者の移動状況から算出した当該利用者の移動速度に基づいた、当該利用者が目的地に到着すると予測できる時刻であることを特徴とする案内方法。
【請求項3】
請求項1に記載の案内方法において、
前記第2のデータ処理ステップにおいて作成する前記利用者の移動状況に応じた情報とは、前記経路における混雑情報、事故情報、エリアイベント情報の何れかであることを特徴とする案内方法。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の案内方法において、
前記データセンタが、前記第1の通信制御ステップにおいて通知された前記移動状況に基づいて前記利用者が道路上で交差点に差し掛かったと判断できた際に、当該横断歩道を安全に横断できるか否かの情報を作成する第3のデータ処理ステップと、
前記通信端末が、前記第3のデータ処理ステップにおいて作成された情報を前記ユーザに提示する第2の出力ステップと、
を更に備えることを特徴とする案内方法。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の案内方法において、
前記通信端末が、前記経路上に存在するICタグを読み取ることにより前記利用者の移動状況を検出することを特徴とする案内方法。
【請求項6】
データセンタとネットワークを介して接続されている通信端末における案内方法において、
前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに通知する利用者ニーズ登録ステップと、
前記データセンタが作成した前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記目的地までの経路を示す地図を前記利用者に提示する第1の出力ステップと、
前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する第1の通信制御ステップと、
前記データセンタが前記経路別に作成した、前記通知された利用者の移動状況に応じた情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する第2の通信制御ステップと、
を備えることを特徴とする案内方法。
【請求項7】
請求項6に記載の案内方法において、前記通信端末が前記利用者の利用する杖に搭載されていることを特徴とする案内方法。
【請求項8】
通信端末とネットワークを介して接続されているデータセンタにおける案内方法であって、
前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する利用者ニーズ登録ステップと、
前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する第1のデータ処理ステップと、
前記通信端末から、前記データセンタに前記利用者の移動状況の通知を受け、当該通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成し、当該情報を前記通信端末に通知する第2のデータ処理ステップと、
を備えることを特徴とする案内方法。
【請求項9】
データセンタと、当該データセンタとネットワークを介して接続されている通信端末とを有する案内システムであって、
前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する利用者ニーズ登録手段と、
前記データセンタが、前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する第1のデータ処理手段と、
前記通信端末が、前記第1のデータ処理手段において作成された前記地図を前記利用者に提示する第1の出力手段と、
前記通信端末が、前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する第1の通信制御手段と、
前記データセンタが、前記通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成する第2のデータ処理手段と、
前記通信端末が、前記第2のデータ処理手段において作成された情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する第2の通信制御手段と、
を備えることを特徴とする案内システム。
【請求項10】
請求項9に記載の案内システムにおいて、
前記第2のデータ処理手段において作成する前記利用者の移動状況に応じた情報とは、前記利用者の移動状況から算出した当該利用者の移動速度に基づいた、当該利用者が目的地に到着すると予測できる時刻であることを特徴とする案内システム。
【請求項11】
請求項9に記載の案内システムにおいて、
前記第2のデータ処理手段において作成する前記利用者の移動状況に応じた情報とは、前記経路における混雑情報、事故情報、エリアイベント情報の何れかであることを特徴とする案内システム。
【請求項12】
請求項9乃至11の何れか1項に記載の案内システムにおいて、
前記データセンタが、前記第1の通信制御手段において通知された前記移動状況に基づいて前記利用者が道路上で交差点に差し掛かったと判断できた際に、当該横断歩道を安全に横断できるか否かの情報を作成する第3のデータ処理手段と、
前記通信端末が、前記第3のデータ処理手段において作成された情報を前記ユーザに提示する第2の出力手段と、
を更に備えることを特徴とする案内システム。
【請求項13】
請求項9乃至12の何れか1項に記載の案内システムにおいて、
前記通信端末が、前記経路上に存在するICタグを読み取ることにより前記利用者の移動状況を検出することを特徴とする案内システム。
【請求項14】
データセンタとネットワークを介して接続されており、利用者に対して案内情報を提示する通信端末において、
前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに通知する利用者ニーズ登録手段と、
前記データセンタが作成した前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記目的地までの経路を示す地図を前記利用者に提示する第1の出力手段と、
前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する第1の通信制御手段と、
前記データセンタが前記経路別に作成した、前記通知された利用者の移動状況に応じた情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する第2の通信制御手段と、
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項15】
請求項14に記載の通信端末において、当該通信端末が前記利用者の利用する杖に搭載されていることを特徴とする通信端末。
【請求項16】
通信端末とネットワークを介して接続されており、利用者に対して案内情報を提示するデータセンタにおいて、
前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する利用者ニーズ登録手段と、
前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する第1のデータ処理手段と、
前記通信端末から、前記データセンタに前記利用者の移動状況の通知を受け、当該通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成し、当該情報を前記通信端末に通知する第2のデータ処理手段と、
を備えることを特徴とするデータセンタ。
【請求項17】
データセンタとネットワークを介して接続されており、利用者に対して案内情報を提示する通信端末に搭載される案内プログラムにおいて、
前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに通知する利用者ニーズ登録手段と、
前記データセンタが作成した前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記目的地までの経路を示す地図を前記利用者に提示する第1の出力手段と、
前記データセンタに前記利用者の移動状況を通知する第1の通信制御手段と、
前記データセンタが前記経路別に作成した、前記通知された利用者の移動状況に応じた情報をユーザに提示し、当該情報を確認したユーザからの目的地若しくは経路の何れかの変更指示を受け付け、当該変更指示を前記データセンタに通知する第2の通信制御手段と、
を備える通信端末としてコンピュータを機能させることを特徴とする案内プログラム。
【請求項18】
請求項17に記載の案内プログラムにおいて、前記通信端末が前記利用者の利用する杖に搭載されていることを特徴とする案内プログラム。
【請求項19】
通信端末とネットワークを介して接続されており、利用者に対して案内情報を提示するデータセンタに搭載される案内プログラムにおいて、
前記通信端末が受け付けた、当該通信端末の利用者の希望を示す情報である利用者ニーズを前記データセンタに登録する利用者ニーズ登録手段と、
前記利用者ニーズにおける前記利用者の希望に添うように目的地を決定し、前記利用者の出発地から前記決定した目的地までの経路を示す地図を作成する第1のデータ処理手段と、
前記通信端末から、前記データセンタに前記利用者の移動状況の通知を受け、当該通知された利用者の移動状況に応じた情報を前記経路別に作成し、当該情報を前記通信端末に通知する第2のデータ処理手段と、
を備えるデータセンタとしてコンピュータを機能させることを特徴とする案内プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−2890(P2011−2890A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−143300(P2009−143300)
【出願日】平成21年6月16日(2009.6.16)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】