説明

通信端末及び警報情報取得方法

【課題】セルラ方式の移動通信サービスを行うような第1の通信システム及び地上ディジタル放送を行うような第2の通信システムの双方において通信可能な通信端末が、過剰に電力を消費することなく警報情報を確実に受信できるようにすること。
【解決手段】通信端末は、第1の通信システムにおける通信信号を受信する第1の受信部と、第2の通信システムにおける通信信号を受信する第2の受信部と、第2の受信部を起動させる周期が異なる複数の監視モードのうち何れかの監視モードを選択する監視モード選択部と、第1の受信部が第1の警報情報を含む通信信号を受信した場合に、監視モード選択部が選択した監視モードに従って第2の受信部を起動させる起動制御部と、第2の受信部が受信した通信信号から抽出された第2の警報情報をユーザに提供するユーザインタフェース部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信端末及び警報情報取得方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
近年、国内外において未曾有の自然災害が発生しており、災害対策への関心が以前にも増して高まっている。そのような災害による被害を少しでも軽減するため、セルラ方式の多くの移動通信システムは、緊急地震速報等のような緊急警報情報を一斉に同報配信することで、多数のユーザに緊急事態を速やかに通知している。このような同報配信サービスについては、例えば非特許文献1に記載されている。
【0003】
しかしながら、災害時において、セルラ方式の移動通信システムは、基地局の被害やネットワークの輻輳等に起因して通信サービスを提供することが困難になりやすい。これに対して、携帯端末用の地上ディジタル放送を行う通信システムは、そのような災害時においても比較的安定して通信サービスを提供することができる。従って、テレビジョン信号を受信可能な携帯端末のユーザは、災害時においても、テレビジョン信号から緊急警報情報を比較的確実に受信できる。しかしながら、地上ディジタル放送において緊急警報情報を受信するには、携帯端末が地上ディジタル放送の電波を受信している必要がある。すなわち地上ディジタル放送を受信できるように携帯端末が起動している必要があり、携帯端末の消費電力が極めて多くなってしまうことが懸念される。この点、単に待ち受け状態になっていさえすれば、緊急警報情報の同報配信を受信できるセルラ方式の移動通信システムと異なる。
【0004】
このような問題点に鑑み、特許文献1に記載の発明は、テレビ受信機能付きの携帯端末が電子メールを受信したこと又は通信圏外になったことに応じて、テレビ受信機能を起動し、緊急放送を受信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007-142744号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】NTT DoCoMo テクニカル・ジャーナルVol.15,No.4,2008年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の発明の場合、電子メールを受信した場合や通信圏外になった場合にテレビ受信機能を起動し、以後、地上ディジタル放送を常に監視し続けなければならない。その結果、携帯端末の電力消費量は依然として多く、場合によっては残り少ないバッテリ寿命が予想外に早く終了し、以後の緊急警報情報を全く受信できなくなってしまうことが懸念される。
【0008】
本発明の課題は、セルラ方式の移動通信サービスを行うような第1の通信システム及び地上ディジタル放送を行うような第2の通信システムの双方において通信可能な通信端末が、過剰に電力を消費することなく警報情報を確実に受信できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一形態による通信端末は、
第1の通信システムにおける通信信号を受信する第1の受信部と、
第2の通信システムにおける通信信号を受信する第2の受信部と、
前記第2の受信部を起動させる周期が異なる複数の監視モードのうち何れかの監視モードを選択する監視モード選択部と、
前記第1の受信部が第1の警報情報を含む通信信号を受信した場合に、前記監視モード選択部が選択した監視モードに従って前記第2の受信部を起動させる起動制御部と、
前記第2の受信部が受信した通信信号から抽出された第2の警報情報をユーザに提供するユーザインタフェース部と
を有する通信端末である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一形態によれば、第1及び第2の通信システムの双方において通信可能な通信端末が、過剰に電力を消費することなく警報情報を確実に受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】通信システムの概略図。
【図2】通信端末の機能ブロック図。
【図3】緊急信号監視モードを説明するための図。
【図4】動作例を示すフローチャート(通信品質に基づいて監視モードを選択する場合)。
【図5】動作例を示すフローチャート(電池残量に基づいて監視モードを選択する場合)。
【図6】動作例を示すフローチャート(所定の順序に基づいて監視モードを選択する場合)。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら本発明による実施の形態を説明する。図中、同様な要素には同じ参照番号又は参照符号が付されている。本発明の実施の形態は以下の観点から説明される。
【0013】
1.通信システム
2.通信端末
3.動作例
3.1 通信品質に基づいて監視モードを選択する場合
3.2 電池残量に基づいて監視モードを選択する場合
3.3 所定の順序に基づいて監視モードを選択する場合
【0014】
<1.通信システム>
図1は、本発明の実施形態において使用可能な通信システムの概略図を示す。図1には通信システムに備わる様々なノード、要素及び処理部の内、実施例に特に関連するものが示されている。図示されているように、地震のような緊急事態が発生した場合、気象庁は緊急地震速報の情報を、様々な通信システムに通知する。図示の簡明化のため、第1及び第2の通信システムしか描かれていないが、気象庁等から情報の通知を受けてそれをユーザに配信する通信システムの種類及び数は任意である。気象庁に限らず、例えば自治体のような何らかの権限を有する組織や機関がそのような情報を配信してもよい。また、緊急地震速報だけでなく、警報を促す任意の警報情報が配信されてもよい。例えば、津波警報、高潮警報、洪水警報、火山現象警報等の情報が配信されてもよい。更に、自然災害に起因する情報だけでなく、国際紛争等のような人災に起因する情報が配信されてもよい。
【0015】
第1の通信システムは、図示の例ではセルラ方式の移動通信システムであり、音声通信サービスやデータ通信サービス等をユーザに提供する。例えば、気象庁のようなセルブロードキャストエンティティ(CBE)からの警報情報は、例えばセルブロードキャストサービス(CBS)として一定のエリア内のユーザに一斉に配信される。具体的には、CBEからの警報情報は第1の通信システムのセルブロードキャストセンタ(CBC)により受信され、配信エリアが決定され、警報情報は交換局及び基地局を通じて電子メールによりユーザに通知される。
【0016】
第2の通信システムは、図示の例では携帯端末用の地上ディジタル放送を行う通信システムである。例えば、気象庁からの警報情報は、複数の放送局の各々により受信される。図示の簡明化のため放送局が複数個存在する様子は明示されていない点に留意を要する。放送局は、各自に割り当てられたチャネル又は周波数リソースを利用して緊急警報を放送する。特に、各放送局は、13セグメントの内の1つを用いて、携帯端末用のワンセグメント放送(1セグメント放送、いわゆるワンセグサービス)を行う。1セグメント放送の放送信号(1セグメント信号)は、音声や映像等を表す送信データと、制御情報(TMCC)と、パイロット信号(SP)と、将来的な拡張用の付加情報信号(Auxiliary Channel: AC)とを含む。緊急事態の場合、このAC信号に緊急地震速報のような警報情報が含まれている。
【0017】
上述したように、災害時において、セルラ方式の移動通信システムのような第1の通信システムは、通信サービスを提供することが困難になりやすい。例えば、地震直後の津波に起因して、それほど高所には設置されていない基地局は適切に機能しなくなってしまうおそれがある。これに対して、携帯端末用の地上ディジタル放送を行う第2の通信システムは、そのような災害時においても比較的安定して通信サービスを提供することができる。例えば、テレビジョン信号を放送する電波塔は津波の後でも適切に動作可能である場合が多い。ただし、地上ディジタル放送による緊急警報情報を受信するには、通信端末が起動している必要があり、通信端末の消費電力が極めて多くなってしまうことが懸念される。この点、単に待ち受け状態になっていさえすれば、緊急警報情報の同報配信を受信できるセルラ方式の移動通信システムと異なる。
【0018】
一方、第1の通信システムからの電子メールに含まれている警報情報も第2の通信システムからのテレビジョン信号に含まれている警報情報も、地震等の緊急事態の際に警報を促す情報である点で共通する。しかしながら、電子メールに含まれている警報情報よりも、テレビジョン信号に含まれている警報情報の方が、より多くの情報を含んでいる。従って、1つの使用例として、第1の通信システムにおいて警報情報を含む電子メールを受信したことに応じて、第2の通信システムのテレビジョン信号を受信する機能を起動することが考えられる。これにより、第1及び第2の通信システムの少なくとも一方から警報情報を確実に取得することができる。緊急事態の発生が第1の通信システムにより明らかになって初めてテレビジョン信号を受信し始めるので、それ以前からテレビジョン信号を受信する場合と比べて電力消費量を節約することができる。本発明による実施形態は、後述の方法を利用することで電力消費量を更に節約することができる。
【0019】
<2.通信端末>
図2は、図1に示す通信システムにおいてユーザが使用可能な通信端末の機能ブロック図を示す。図2には通信端末に備わる様々な処理部又は機能部のうち実施例に特に関連するものが示されている。通信端末は、セルラ方式の移動通信システム及び地上ディジタル放送を行う通信システムの双方において動作可能な適切な如何なる装置でもよい。通信端末は、具体的には、ユーザ装置、携帯電話、情報端末、高機能携帯電話、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、パーソナルディジタルアシスタント、携帯用パーソナルコンピュータ、パームトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ等であるが、これらに限定されない。通信端末は、第1の受信部201、第1の通信信号処理部203、ユーザインタフェース部205、第2の受信部207、第2の通信信号処理部209、監視モード選択部211及び起動制御部213を少なくとも有する。
【0020】
第1の受信部201は、セルラ方式の移動通信システムのような第1の通信システムにおける通信信号を受信する。そのような通信信号は、電話サービスにおける通信信号(例えば、発信信号、着信信号)や、データ通信サービスによる通信信号(例えば、電子メールメッセージ、ファイルその他のデータ信号)等を含むが、これらに限定されない。
【0021】
第1の通信信号処理部203は、第1の受信部201で受信した通信信号を復号し、分析し、必要に応じて復号後の信号をユーザインタフェース部205に提供する。特に本実施例では、第1の通信信号処理部203は、通信信号が、緊急地震速報等のような警報情報を含んでいるか否かを判定し、それが含まれていた場合、警報情報をユーザインタフェース部205に与える。具体的には、第1の通信信号処理部203は、通信信号が所定の電子メールメッセージを含んでいるか否かを判定する。所定の電子メールメッセージは、例えば、セルブロードキャストサービス(CBS)における電子メールメッセージ(例えば、エリアメッセージ(登録商標))である。概して、CBSは、簡単な文字情報を一斉に同報配信するサービスである。緊急地震速報のような警報情報がCBSにより配信される。警報情報は、ユーザインタフェース部205を通じて、視覚的又は聴覚的に出力されてもよいし、それら双方で出力されてもよい。更に、ユーザに警報情報を提供する際に、バイブレータを起動してユーザに注意を促してもよい。警報情報又は所定の電子メールメッセージを受信できたか否かの情報は、監視モード選択部211及び起動制御部213に通知される。
【0022】
また、第1の通信信号処理部203は、第1の通信システムにおける通信信号(典型的には、パイロット信号)の品質又は受信レベルを測定し、測定結果を監視モード選択部211に通知する。品質は当該技術分野における適切な如何なる指標により表現されてもよい。一例として品質又は受信レベルは、受信電力、電界強度RSSI、希望波受信電力RSCP、パスロス、SNR、SIR、Ec/N等により表現されてもよい。
【0023】
ユーザインタフェース部205は、ユーザに情報を提供する機能及びユーザから入力された情報を取得する機能を発揮する。ユーザインタフェース部205は、視覚的、聴覚的又は機械的な任意のユーザインタフェースとして機能してもよい。例えば、ユーザインタフェース部205は、典型的には選択可能なボタンを含むが、キーボード、マウス、トラックボール等のような任意の機械的な操作部を備えていてもよい。また、ユーザインタフェース部205は、ユーザが喋った操作を実行できるように、マイクロフォンのような音声入力部を備えていてもよいし、何らかの情報を音声でユーザに提供するスピーカのような音声出力部を備えていてもよい。例えば、第1又は第2の受信部201、207により受信した通信信号の情報が音声で出力されてもよいし、通信端末の操作を案内するガイダンスが音声で出力されてもよい。更に、ユーザインタフェース部205は、情報を視覚的に出力する視覚的な表示部を備えていてもよい。そのような表示部は、例えば、ディスプレイ、キーパッドを備えた制御パネル、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELパネル、タッチスクリーン等であるが、これらに限定されない。本実施例において、ユーザインタフェース部205に備わる表示部は、接触感知式の透明パネルでカバーされており、通信端末の動作を制御するためのユーザの指の動きを検知することができる。
【0024】
第2の受信部207は、地上ディジタル放送を行っているような第2の通信システムの通信信号を受信する。地上ディジタル放送の場合、例えば直交周波数分割多重(OFDM)方式により送信されているワンセグメント放送の通信信号(1セグメント信号)を受信する。そのような通信信号は、音声や映像等を表す送信データと、制御情報(TMCC)と、パイロット信号(SP)と、将来的な拡張用の付加情報信号(Auxiliary Channel: AC)とを含む。緊急事態の場合、このAC信号に緊急地震速報のような警報情報が含まれている。
【0025】
第2の通信信号処理部209は、第2の受信部207で受信した通信信号を復号し、分析し、必要に応じて復号後の信号をユーザインタフェース部205に提供する。本実施例では特に、第2の通信信号処理部203は、AC信号のような通信信号が、緊急地震速報等のような警報情報を含んでいるか否かを判定し、それが含まれていた場合、警報情報をユーザインタフェース部205に与える。自然災害又は人災による緊急事態が生じていた場合には、AC信号に警報情報が含まれているが、そのような緊急事態が生じていなかった場合、AC信号に警報情報は含まれていない。警報情報は、ユーザインタフェース部205を通じて、視覚的又は聴覚的に出力されてもよいし、それら双方で出力されてもよい。更に、ユーザに警報情報を提供する際に、バイブレータを起動してユーザに注意を促してもよい。警報情報を受信できたか否かの情報は、監視モード選択部211に通知される。
【0026】
監視モード選択部211は、第1の受信部201が第1の警報情報を含む通信信号を受信した場合に、第2の受信部213を起動させる周期が異なる複数の監視モードのうち、第2の受信部213が何れの監視モードで動作すべきかを決定する。
【0027】
図3は複数の監視モードの具体例を示す。図示の例では3つの監視モードが示されている。監視モードとは、第2の受信部213がAC信号を常時又は間欠的に受信して警報情報の有無を判定する動作モードである。「緊急信号監視モード_High」で示される監視モードの場合、第2の受信部213は常時起動される。本願において、第2の受信部213を常時起動する監視モードは、第2の受信部213を起動させる周期が最短の監視モードであるとする。「周期」は第2の受信部213が起動した時点から次に起動する時点までの期間であるとする。従って常時受信する場合の周期は0である。「緊急信号監視モード_Low」で示される監視モードの場合、第2の受信部213を起動させる周期は最長である。「緊急信号監視モード_Middle」で示される監視モードの場合、第2の受信部213を起動させる周期は、最短より長く且つ最長より短い。説明の便宜上、第2の受信部213を起動させる周期が3つ示されているが、4つ以上の周期が使用されてもよいし、或いは2つの周期しか使用されなくてもよい。何れにせよ、監視モード選択部211は、第2の受信部213を起動させる周期が異なる複数の監視モードのうち、何れかの監視モードを選択する。
【0028】
監視モードの選択は、様々な基準に基づいて行うことができる。例えば、第1の通信システム(例えば、セルラ通信システム)における通信信号の品質に応じて、監視モードが選択されてもよい。一例として、第1の通信システムにおける通信信号の品質が良かった場合には緊急信号監視モード_Lowが選択され、品質が悪かった場合には緊急信号監視モード_Highが選択され、品質が良くも悪くもなかった場合には緊急信号監視モード_Middleが選択されてもよい。このような選択方法は、第1の通信システムから警報情報を確実に受信できる場合にはなるべく第1の通信システムから警報情報を取得する一方、バッテリを節約する等の観点から好ましい。
【0029】
別の例として、通信端末の電池残量が残り少なくなっていた場合には緊急信号監視モード_Lowが選択され、電池残量が多く残っていた場合には緊急信号監視モード_Highが選択され、電池残量が多くも少なくもない場合には緊急信号監視モード_Middleが選択されてもよい。このような選択方法は、通信端末の電池残量に応じて電力消費量を節約する等の観点から好ましい。電池残量を測定する機能は、監視モード選択部211により実行されてもよいし、或いは不図示の要素が測定した電池残量が監視モード選択部211に通知されてもよい。
【0030】
更に別の例として、時間経過とともに監視モードが変更されてもよい。例えば、ある期間にわたって緊急信号監視モード_Highが使用され、次のある期間にわたって緊急信号監視モード_Middleが使用され、次のある期間にわたって緊急信号監視モード_Lowが使用され、次のある期間には再び緊急信号監視モード_Highが使用され、以後同様な選択が行われてもよい。或いは逆に、ある期間にわたって緊急信号監視モード_Lowが使用され、次のある期間にわたって緊急信号監視モード_Middleが使用され、次のある期間にわたって緊急信号監視モード_Highが使用され、次のある期間には再び緊急信号監視モード_Lowが使用され、以後同様な選択が行われてもよい。このような選択方法は、警報情報を取得できる確率をある程度以上高く維持しつつバッテリを節約する等の観点から好ましい。時間経過を測定する機能は、監視モード選択部211により実行されてもよいし、或いは不図示の要素が計測した時間が監視モード選択部211に通知されてもよい。
【0031】
図2の起動制御部213は、第1の通信号処理部203及び監視モード選択部211からの通知に基づいて、第1の受信部201及び第2の受信部207の起動状態を制御する。具体的な制御方法については後述するが、概して、起動制御部213は、先ず第1の受信部201を起動させ、第1の受信部201が第1の警報情報を含む通信信号を受信した場合に、監視モード選択部211が選択した監視モードに従って第2の受信部207を起動させる。
【0032】
<3.動作例>
以下、図2に示す通信端末が行う動作例を図4-6を参照しながら説明する。説明する3つの動作例は本発明の実施形態において使用可能な具体例に過ぎず、本発明の範囲から逸脱することなく他の動作が行われてもよい。
【0033】
<<3.1 通信品質に基づいて監視モードを選択する場合>>
図4に示すフローはステップS401から始まる。以後の動作の前提として、通信端末は、セルラ方式の移動通信システムである第1の通信システムにおいて動作している。すなわち、通信端末は第1の受信部201(図2)を起動しており、通信信号を受信している。ステップS401の段階において、通信端末は、テレビジョン信号を受信するための第2の受信部207を起動していないものとする。
【0034】
通信端末は、セルラ方式の移動通信システムにおいて動作しているので、例えば地震のような緊急事態が生じた場合、通信端末は、ステップS403において、セルブロードキャストサービス(CBS)による電子メールメッセージ(所望信号)を受信する。これにより、ユーザは緊急事態が生じたことを知ることができる。そのような緊急事態が生じた場合、緊急地震速報や津波警報等の各種の警報情報が、反復的に及び更新される毎に配信される。従って、警報情報を受信したユーザは、以後、次々に配信される警報情報を確実に取得して的確な行動をとる必要がある。
【0035】
しかしながら、そのような緊急事態が生じた際、セルラ方式の移動通信システムでは通信ができなくなってしまうことが懸念される。例えば、基地局や交換局の障害や輻輳等により、通信サービスが規制されてしまうかもしれない。あるいは、地震や津波等により基地局が適切に作動しなくなってしまうことも懸念される。一方、こうした緊急事態の場合は地上ディジタル放送を行っている第2の通信システムからも警報情報を含む通信信号が送信される。説明の便宜上、セルラ方式の移動通信システムである第1の通信システムの通信信号に含まれている警報情報は「第1の警報情報」と言及され、地上ディジタル放送を行っている第2の通信システムの通信信号に含まれている警報情報は「第2の警報情報」と言及される。通常、第1の警報情報は、「地震」、「地震+津波」、「震源地」等のような警報に最低限必要な情報を電子メールで速やかに通知するように意図されている。これに対して第2の警報情報はテレビジョン信号として通知するように意図されている。従って一般に第2の警報情報は第1の警報情報よりも多くの情報を含んでいる。このため、ステップS403において通信端末が警報情報を含む電子メール(所望信号)を受信した場合、ステップS405において第2の受信部207が起動され、通信端末は地上ディジタル放送の電波を何れかの監視モードに従って受信できるようにする。
【0036】
ステップS4051において、通信端末は、第1の受信部201により受信した通信信号の品質が、高品質のレベル(High level)に該当するか否かが判定される。説明の便宜上、通信信号の品質は、高品質、中品質及び低品質の3つの何れかにより表現されるものとしているが、このことは本発明に必須ではない。任意の数の監視モード及びそれに応じた2以上のレベルが規定されてもよい。例えば高品質及び低品質の2つのレベルしか規定されていなくてもよいし、最高品質、高品質、低品質及び最低品質のような4つのレベルが規定されてもよい。通信信号の品質が高品質のレベル(High level)に該当する場合、フローはステップS4052に進む。
【0037】
ステップS4052において、通信端末の監視モード選択部211は、第2の受信部207を起動させる監視モードとして、緊急信号監視モード_Lowを選択する。図3に示されているように、緊急信号監視モード_Lowの場合、第2の受信部207が起動する周期は最長である、すなわち第2の通信システムの通信信号を監視する単位時間当たりの頻度は最低である。フローがステップS4052に至る場合、第1の通信システムにおける通信信号は高品質であるので、ユーザは、少なくとも第1の通信システムから第1の警報情報を受信できる可能性が高い。このため、第2の通信システムからの第2の警報情報を監視する頻度を減らして電力消費量を節約することが有利である。
【0038】
ステップS4051において、第1の受信部201により受信した通信信号の品質が、高品質のレベル(High level)に該当しなかった場合、フローはステップS4053に進む。
【0039】
ステップS4053においては、第1の受信部201により受信した通信信号の品質が中品質のレベル(Middle level)に該当するか否かが判定される。通信信号の品質が中品質のレベル(Middle level)に該当する場合、フローはステップS4054に進む。
【0040】
ステップS4054において、通信端末の監視モード選択部211は、第2の受信部207を起動させる監視モードとして、緊急信号監視モード_Middleを選択する。図3に示されているように、緊急信号監視モード_Middleの場合、第2の受信部207が起動する周期は、緊急監視モード_Lowの場合より短い。フローがステップS4054に至る場合、第1の通信システムにおける通信信号は高品質ではないので、ユーザは、第1の通信システムから第1の警報情報を受信できる可能性が非常に高いとは言えない。このため、第2の通信システムからの第2の警報情報を監視する頻度を若干増やし、第2の警報情報を受信できる可能性を増やすことが有利である。
【0041】
ステップS4053において、第1の受信部201により受信した通信信号の品質が、中品質のレベル(Middle level)に該当しなかった場合、フローはステップS4055に進む。
【0042】
ステップS4055においては、第1の受信部201により受信した通信信号の品質が低品質のレベル(Low level)に該当するか否かが判定される。通信信号の品質が低品質のレベル(Low level)に該当する場合、フローはステップS4056に進む。
【0043】
ステップS4056において、通信端末の監視モード選択部211は、第2の受信部207を起動させる監視モードとして、緊急信号監視モード_Highを選択する。図3に示されているように、緊急信号監視モード_Highの場合、第2の受信部207は常時起動する。1周期は起動する時点同士の間の期間であるので、緊急信号監視モード_Highにおける周期は最短(周期=0)である。フローがステップS4056に至る場合、第1の通信システムにおける通信信号は低品質であるので、第1の通信システムから第1の警報情報を受信することは期待し難い。このため、第2の通信システムからの第2の警報情報を監視する頻度を大幅に増やし、第2の警報情報を受信できる確率を増やすことが有利である。
【0044】
目下の例の場合、通信信号の品質は3つのレベルの何れかに該当するので、ステップS4053において判定結果が「NO」であった場合、フローはステップS4055を経ずにステップS4056に直接進んでもよい。また、図示の例では通信信号の品質が高品質、中品質及び低品質の何れに該当するかを順番に判定しているが、このことは必須ではなく、ステップS4051、S4053及びS4055における判定が並列的に行われてもよい。
【0045】
ステップS407において、第2の通信システムの通信信号に含まれているAC信号が、第2の警報情報(緊急信号)を含んでいるか否かが判定される。緊急信号を含んでいた場合、フローはステップS409に進む。
【0046】
ステップS409において、通信端末の第2の通信信号処理部209は、AC信号を復号し、第2の警報情報を抽出する。
【0047】
ステップS411において、抽出された第2の警報情報がユーザインタフェース部205によりユーザに提供される。例えば、地上ディジタル放送の待ち受け画面において、警報情報が表示されてもよい。或いは、地上ディジタル放送で放送されている番組の表示領域内に又は番組の表示領域の周辺において、警報情報が表示されてもよい。ステップS411において第2の警報情報をユーザに提示できた場合、通信端末は第2の通信システムからの通信信号を以後も適切に受信できることが予想される。この場合、第2の通信システムから情報量が多い第2の警報情報を引き続き取得し、ユーザに提供することが好ましい。このため、フローはステップS4056に進み、頻繁に第2の警報情報を監視する。
【0048】
一方、ステップS407において、AC信号に第2の警報情報は含まれていないことが判定された場合、フローはステップS413に進む。第2の通信システムからの通信信号に第2の緊急信号が含まれていなかった場合、通信端末はなるべくバッテリを節約すべきである。このため、ステップS413において、通信端末はセルブロードキャストサービス(CBS)による電子メールメッセージ(所望信号)を受信したか否かを確認する。
【0049】
ステップS413に至る場合、通信端末は、過去に(少なくともステップS403において)所望信号を受信したことがある。すなわち、少なくとも過去のその時点では緊急事態が生じている。従って、ステップS413において所望信号を受信しなかった場合であっても、緊急事態は未だ解除されていない可能性が高い。このため、通信端末は第2の通信システムからの情報量の多い緊急信号を監視すべきである。ただし、第1の通信システムからの通信信号を受信する環境は変わっている可能性があるので、フローはステップS405に戻り、現在の通信状況に相応しい緊急信号監視モードが選択される。以後、説明済みの処理が行われる。
【0050】
一方、ステップS413において、ステップS413において所望信号を受信した場合は、緊急事態は依然として続いているので、第2の通信システムからの情報量の多い緊急信号を監視すべきである。このため、フローはステップS4056に進み、頻繁に第2の警報情報を監視する。以後、説明済みの処理が行われる。
【0051】
<<3.2 電池残量に基づいて監視モードを選択する場合>>
図4に示す動作例では、第2の通信システムからの第2の警報情報を監視する頻度又は周期(すなわち、監視モード)が、第1の通信システムからの通信信号の受信品質に基づいて決定されていた。しかしながらこのことは本発明に必須ではなく、他の観点から監視モードが決定されてもよい。
【0052】
図5は電池残量に基づいて監視モードを選択する場合の動作例を示す。概して図4に示す動作例と同様であるが、図4のステップS405の代わりにステップS505の処理が行われる点が主に異なる。図4において説明済みの処理については同様な参照番号が付され、重複的な説明は省略される。
【0053】
ステップS5051において、通信端末は、通信端末において使用されている電池の残量を確認し、電池残量が低レベル(Low level)に該当するか否かを判定する。説明の便宜上、電池残量が、低レベル、中レベル及び高レベルの3つの何れかにより表現されるものとしているが、このことは本発明に必須ではない。使用される監視モードの数に応じて任意の2以上のレベルが規定されてもよい。電池残量が低レベル(Low level)に該当する場合、フローはステップS5052に進む。
【0054】
ステップS5052において、通信端末の監視モード選択部211は、第2の受信部207を起動させる監視モードとして、緊急信号監視モード_Lowを選択する。図3に示されているように、緊急信号監視モード_Lowの場合、第2の受信部207が起動する周期は最長である、すなわち第2の通信システムの通信信号を監視する単位時間当たりの頻度は最低である。フローがステップS5052に至る場合、通信端末の電池残量は少ないので、バッテリの消費量はできるだけ節約されるべきである。
【0055】
ステップS5051において、電池残量が低レベル(Low level)に該当しなかった場合、フローはステップS5053に進む。
【0056】
ステップS5053においては、電池残量が中レベル(Middle level)に該当するか否かが判定される。バッテリの電池残量が中レベル(Middle level)に該当する場合、フローはステップS5054に進む。
【0057】
ステップS5054において、通信端末の監視モード選択部211は、第2の受信部207を起動させる監視モードとして、緊急信号監視モード_Middleを選択する。図3に示されているように、緊急信号監視モード_Middleの場合、第2の受信部207が起動する周期は、緊急監視モード_Lowの場合より短い。フローがステップS5054に至る場合、電池残量は低レベルではなく、通信端末は、第1の通信システムから第1の警報情報を受信するのに比較的十分な電池残量を有する。このため、第2の通信システムからの第2の警報情報を監視する頻度を若干増やし、第2の警報情報を受信できる可能性を増やすことが有利である。
【0058】
ステップS5053において、電池残量が中品質のレベル(Middle level)に該当しなかった場合、フローはステップS5055に進む。
【0059】
ステップS5055においては、電池残量が高レベル(High level)に該当するか否かが判定される。電池残量が高レベル(High level)に該当する場合、フローはステップS5056に進む。
【0060】
ステップS5056において、通信端末の監視モード選択部211は、第2の受信部207を起動させる監視モードとして、緊急信号監視モード_Highを選択する。図3に示されているように、緊急信号監視モード_Highの場合、第2の受信部207は常時起動する。フローがステップS5056に至る場合、電池残量は高レベルであり、通信端末は十分に多くの電池残量を有している。このため、第2の通信システムからの第2の警報情報を監視する頻度を大幅に増やし、第2の警報情報を受信できる確率を増やすことが有利である。以後、説明済みの処理と同様な処理が行われる。
【0061】
<<3.3 所定の順序に基づいて監視モードを選択する場合>>
図4及び図5に示す方法以外の観点から監視モードが決定されてもよい。図6は所定の順序に基づいて監視モードを選択する場合の動作例を示す。図4において説明済みの処理については同様な参照番号が付され、重複的な説明は省略される。
【0062】
ステップS403において、例えば地震のような緊急事態が生じた場合、通信端末は、セルブロードキャストサービス(CBS)による電子メールメッセージ(所望信号)を受信する。
【0063】
ステップS603において、監視モードを切り替えるためのタイマの値tが0に設定される。タイマtの値は一例として「分」を単位として設定されるが、他の時間単位が使用されてもよい。
【0064】
ステップS605において第2の受信部207が起動され、通信端末は地上ディジタル放送の電波を何れかの監視モードに従って受信できるようにする。
【0065】
ステップS6051において、タイマtの値が、0以上T1未満であるか否かがが判定される。説明の便宜上、タイマtの値は、0、T1、T2、T3による3つの数値範囲内の何れに該当するかが判定されるものとしているが、このことは本発明に必須ではない。使用される監視モードの数に応じて任意の2以上の数値範囲が規定されてもよい。タイマtの値が0以上T1未満であった場合、フローはステップS6052に進む。
【0066】
ステップS6052において、通信端末の監視モード選択部211は、第2の受信部207を起動させる監視モードとして、緊急信号監視モード_Highを選択する。
【0067】
ステップS6051において、タイマtの値が0以上T1未満でなかった場合、フローはステップS6053に進む。
【0068】
ステップS6053においては、タイマtの値がT1以上T2未満に該当するか否かが判定される。タイマtの値がT1以上T2未満に該当する場合、フローはステップS6054に進む。
【0069】
ステップS6054において、通信端末の監視モード選択部211は、第2の受信部207を起動させる監視モードとして、緊急信号監視モード_Middleを選択する。
【0070】
ステップS6053において、タイマtの値がT1以上T2未満に該当しなかった場合、フローはステップS6055に進む。
【0071】
ステップS6055においては、タイマtの値がT2以上T3未満に該当するか否かが判定される。タイマtの値がT2以上T3未満に該当する場合、フローはステップS6056に進む。
【0072】
ステップS6056において、通信端末の監視モード選択部211は、第2の受信部207を起動させる監視モードとして、緊急信号監視モード_Lowを選択する。
【0073】
ステップS607において、タイマtの値がΔTだけ増やされる。ΔTは適切な何らかの基準で設定される時間増加分である。
【0074】
ステップS407において、第2の通信システムの通信信号に含まれているAC信号が、第2の警報情報(緊急信号)を含んでいるか否かが判定される。緊急信号を含んでいた場合、フローはステップS409に進む。
【0075】
ステップS409において、通信端末の第2の通信信号処理部209は、AC信号を復号し、第2の警報情報を抽出する。
【0076】
ステップS411において、抽出された第2の警報情報がユーザインタフェース部205によりユーザに提供される。ステップS411において第2の警報情報をユーザに提示できた場合、通信端末は第2の通信システムからの通信信号を以後も適切に受信できることが予想される。この場合、第2の通信システムから情報量が多い第2の警報情報を引き続き取得し、ユーザに提供することが好ましい。このため、フローはステップS6052に進み、頻繁に第2の警報情報を監視する。ただし、タイマtの値はステップS609において0にリセットされる。これは、フローがステップS6052にステップS6051から到来する場合とステップS411から到来する場合とで整合性をとるためである。
【0077】
一方、ステップS407において、AC信号に第2の警報情報は含まれていないことが判定された場合、フローはステップS613に進み、ステップS615を経由して又は経由しないでステップS605に戻る。
【0078】
ステップS613において、通信端末はセルブロードキャストサービス(CBS)による電子メールメッセージ(所望信号)を受信したか否かを確認する。所望信号を受信しなかった場合、フローはステップS605(具体的にはステップS6051)に戻る。所望信号を受信した場合、フローはステップS615に進み、タイマtの値を0にリセットしてステップS605(具体的にはステップS6051)に戻る。
【0079】
ステップS613からステップS615を経由せずにステップS605にフローが戻る場合、タイマtの値はステップS607で増やされた後なので、0より大きな値である。従って、3つの監視モードの内の何れかが選択される。これに対して、ステップS613からステップS615を経由してステップS605にフローが戻る場合、タイマtの値は0にリセットされているので常にステップS6052に至り、緊急信号監視モード_Highで警報情報が頻繁に監視される。所望信号が受信された場合、緊急事態は未だ解除されていないからである。
【0080】
図6に示す例の場合、タイマtの値が増えるにつれて監視モードが切り替えられるので、警報情報を確実に取得できるようにしつつ簡易にバッテリセービングを行うことができる。
【0081】
上記の「3.1」、「3.2」及び「3.3」において説明した監視モードの切り替え法は、単なる一例に過ぎず、他の観点から監視モードが切り替えられてもよい。更に、これら複数の監視モードの切り替え方法の2つ以上が組み合わせて使用されてもよい。複数の切り替え法を組み合わせる場合、個々の切り替え方法に優先順位を付けることが望ましい。例えば、電池残量(3.2)、受信品質(3.1)及び経過時間(3.3)による切り替え法の順に高い優先度が付与されてもよい。例えば、電池残量が十分に残っている場合に限って、受信品質や経過時間の観点から監視モードが選択され、電池残量が十分に残っていなかった場合は、受信品質や経過時間によらず周期が長い監視モードが選択されてもよい。
【0082】
以上本発明は特定の実施例を参照しながら説明されてきたが、それらは単なる例示に過ぎず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。例えば、本発明は、AC信号により警報情報をユーザに通知する適切な如何なる移動通信システムに適用されてもよい。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。発明の理解を促すため具体的な数式を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数式は単なる一例に過ぎず適切な如何なる数式が使用されてもよい。実施例又は項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の実施例又は項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。説明の便宜上、本発明の実施例に係る装置は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。ソフトウェアは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD−ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に用意されてもよい。本発明は上記実施例に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が本発明に包含される。
【符号の説明】
【0083】
201 第1の受信部
203 第1の通信信号処理部
205 ユーザインタフェース部
207 第2の受信部
209 第2の通信信号処理部
211 監視モード選択部
213 起動制御部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信システムにおける通信信号を受信する第1の受信部と、
第2の通信システムにおける通信信号を受信する第2の受信部と、
前記第2の受信部を起動させる周期が異なる複数の監視モードのうち何れかの監視モードを選択する監視モード選択部と、
前記第1の受信部が第1の警報情報を含む通信信号を受信した場合に、前記監視モード選択部が選択した監視モードに従って前記第2の受信部を起動させる起動制御部と、
前記第2の受信部が受信した通信信号から抽出された第2の警報情報をユーザに提供するユーザインタフェース部と
を有する通信端末。
【請求項2】
前記監視モード選択部は、前記第1の受信部が受信した通信信号の品質が良いほど前記第2の受信部を起動させる周期が長い監視モードを選択する、請求項1記載の通信端末。
【請求項3】
前記監視モード選択部は、当該通信端末のバッテリの残量が少ないほど前記第2の受信部を起動させる周期が長い監視モードを選択する、請求項1記載の通信端末。
【請求項4】
前記監視モード選択部は、前記複数の監視モードの各々を時間経過とともに所定の順序で選択する、請求項1記載の通信端末。
【請求項5】
前記第1の通信システムがセルラ方式の移動通信システムであり、前記第2の通信システムが地上ディジタル放送を行う通信システムである、請求項1ないし4の何れか1項に記載の通信端末。
【請求項6】
前記第2の受信部が受信した通信信号がAC信号を含む、請求項5記載の通信端末。
【請求項7】
前記AC信号が前記第2の警報情報を含んでいなかった場合において、前記第1の受信部が通信信号を受信した場合、前記監視モード選択部は、前記第2の受信部を起動させる周期が最短の監視モードを選択する、請求項6記載の通信端末。
【請求項8】
前記AC信号が前記第2の警報情報を含んでいなかった場合において、前記第1の受信部が通信信号を受信しなかった場合、前記監視モード選択部は、前記第2の受信部を起動させる周期が異なる複数の監視モードのうち何れかの監視モードを選択し直す、請求項6又は7記載の通信端末。
【請求項9】
第1の通信システムにおいて、第1の警報情報を含む通信信号を受信し、
第2の通信システムにおける通信信号を受信する第2の受信部を起動させる周期が異なる複数の監視モードのうち何れかの監視モードを選択し、
選択された前記監視モードに従って前記第2の受信部を起動させ、
前記第2の受信部が受信した通信信号から抽出された第2の警報情報をユーザに提供するステップ
を有する警報情報取得方法。

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2013−90013(P2013−90013A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226223(P2011−226223)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】