説明

通信端末装置及びプログラム

【課題】複数のスタイルに変更可能な通信端末装置において、特定のスタイルでの通話を抑制するか否かを適切に制御できるようにする。
【解決手段】
中央制御部11は、無線通信部14での発信、着信に応答して通話を行う際に、スタイル検出部24によって現在のスタイルを検出すると共に、動作モード情報記憶部M5を参照してその通話を抑制すべきか否かを判別し、この抑制判別結果とスタイル検出部24の検出結果に基づいて通話を抑制したり、報知部20を駆動して特定のスタイルでの通話を抑制する旨を報知したりする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数のスタイルに変更可能な構造の筐体を有する通信端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話機などの通信端末装置には、複数の地域(大陸、国、州、県など任意の範囲の区分け)で使用できるようになっているものがある。そのような通信端末装置には、例えば、日本国内で使用するための“日本モード”、海外で使用するための“海外モード”などのように、使用する地域の通信システムに合わせた通信方式に切り替えたり、表示部に表示する言語を切り替えたりするための動作モードを複数備え、それらを切り替え設定できるようになっているものがある(特許文献1参照)。
また、通信端末装置には、折り畳みタイプやスライドタイプなどのように、様々な筐体構造のものが知られているが、それぞれの筐体構造に応じて複数の使用状態(スタイル)に変更可能になっていて、それら複数の使用状態のそれぞれで通話が可能になっているものがある。
【特許文献1】特開2007−189394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、地域によっては、通信端末装置のユーザの健康を守る観点から、電磁波を発生するアンテナに耳(脳)を近づけることを防止するようにしているために、通話時のアンテナと受話スピーカの距離を規制しているところがあるが、複数の地域で使用できる通信端末装置を旅行先や出張先で使用するときに、ユーザがその地域の規制内容(アンテナと受話スピーカの距離の基準値など)を調査し、その規制内容に適合するスタイルのみで通話を行うことは煩雑であり困難である。
【0004】
また、このような通信端末装置を製造・販売する企業には、規制内容に適合しないスタイルで通話可能であれば、その地域に販売することが不可能になってしまうという不都合が起こる。一方、通話可能なスタイルをユーザに決定させるのではなく、全世界で一番厳しい規制内容に合わせて、あるスタイルで通話を行うことを一律に抑制するのは、通話可能なスタイルが減ってしまい(場合によっては、ほとんどのスタイルで通話ができなくなってしまい)、利便性が大きく損なわれてしまう。
【0005】
この発明の課題は、複数のスタイルに変更可能な通信端末装置において、特定のスタイルでの通話を抑制するか否かを適切に制御できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、複数のスタイルに変更可能な構造の筐体を有する通信端末装置であって、少なくとも発信、着信のいずれか一方の通信を検出する通信検出手段と、この通信検出手段によって検出された通信に応答して通話を行う通話手段と、現在のスタイルを検出するスタイル検出手段と、特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する抑制判別手段と、前記通信検出手段によって検出された通信に応答して行われる通話を前記スタイル検出手段による検出結果と前記抑制判別手段による判別結果とに基づいて抑制するように制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0007】
請求項1に従属する発明として、少なくとも前記通信検出手段によって検出された通信に応答して行われる通話を抑制する旨、前記特定のスタイルから他のスタイルに変更することを促す旨のいずれか一方を報知する抑制報知手段を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項2記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項2に従属する発明として、着信を報知する着信報知手段を更に備え、前記抑制報知手段による報知と前記着信報知手段による報知とを異なる報知態様とする、ようにしたことを特徴とする請求項3記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1に従属する発明として、前記制御手段によって通話を抑制するように制御されている状態にあって、前記スタイル検出手段によって検出されたスタイルが変更された場合に、変更されたスタイルに基づいて通話の抑制を解除する解除手段を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項1に従属する発明として、前記制御手段によって通話を抑制するように制御されてから所定時間経過後に、その通話相手からの用件を記録して再生可能とする用件記録再生手段を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項5記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項1に従属する発明として、外部音声出力装置を接続する接続手段を更に備え、前記制御手段は、前記接続手段によって外部音声出力装置が接続されている場合に、通話を抑制しないように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項6記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1に従属する発明として、受話用スピーカから通話相手の音声を大音量で出力する拡声通話を行う拡声通話手段を更に備え、前記制御手段は、前記拡声通話手段によって拡声通話が行われる場合に、通話を抑制しないように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項7記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1に従属する発明として、使用地域に対応する動作モードを設定する設定手段を更に備え、前記抑制判別手段は、前記設定手段によって設定されている動作モードに基づいて前記特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する、ようにしたことを特徴とする請求項8記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項1に従属する発明として、位置情報を取得する取得手段を更に備え、前記抑制判別手段は、前記取得手段によって取得された位置情報に基づいて前記特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する、ようにしたことを特徴とする請求項9記載の発明であってもよい。
【0015】
請求項1に従属する発明として、地域を識別するための地域識別情報を受信する受信手段を更に備え、前記抑制判別手段は、前記受信手段によって受信された地域識別情報に基づいて前記特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する、ようにしたことを特徴とする請求項10記載の発明であってもよい。
【0016】
請求項1に従属する発明として、前記スタイル検出手段は、スタイル変化に応じて通信用アンテナと受話用スピーカとの距離を検出する距離検出部を備え、前記抑制判別手段は、前記距離検出部の検出結果に基づいて通話を抑制すべきか否かを判別する、ようにしたことを特徴とする請求項11記載の発明であってもよい。
【0017】
また、上述した課題を解決するために請求項12記載の発明は、複数のスタイルに変更可能な構造の筐体を有する通信端末装置であって、少なくとも発信、着信のいずれか一方の通信を検出する通信検出手段と、この通信検出手段によって検出された通信に応答して通話を行う通話手段と、現在のスタイルを検出するスタイル検出手段と、特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する抑制判別手段と、少なくとも前記通信検出手段によって検出された通信に応答して行われる通話を抑制する旨、前記特定のスタイルから他のスタイルに変更することを促す旨のいずれか一方を前記スタイル検出手段による検出結果と抑制判別手段による判別結果とに基づいて報知する抑制報知手段と、を具備したことを特徴とする。
【0018】
また、上述した課題を解決するために請求項13記載の発明は、コンピュータに対して、少なくとも発信、着信のいずれか一方の通信を検出する機能と、前記検出された通信に応答して通話を行う機能と、現在のスタイルを検出する機能と、特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する機能と、前記検出された通信に応答して行われる通話を前記スタイル検出結果と前記抑制判別結果とに基づいて抑制するように制御する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【0019】
また、上述した課題を解決するために請求項14記載の発明は、コンピュータに対して、少なくとも発信、着信のいずれか一方の通信を検出する機能と、前記検出された通信に応答して通話を行う機能と、現在のスタイルを検出する機能と、特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する機能と、少なくとも前記検出された通信に応答して行われる通話を抑制する旨、前記特定のスタイルから他のスタイルに変更することを促す旨のいずれか一方を前記スタイル検出結果と前記抑制判別結果とに基づいて報知する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、特定のスタイルでの通話を抑制するか否かを適切に制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(実施形態1)
以下、図1〜図9を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
この実施形態は、通信端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機の通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、その装置本体(機器本体)を構成する複数の筐体の連結状態に応じて複数のスタイル(筐体の使用状態)に変更可能な2軸ヒンジタイプの電話機であり、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)などを備えている。携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網2を介して通信事業者側の管理装置3に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機1との間で通話可能状態となる。この管理装置3は、無線通信網2を管理する以外に、国・地域識別情報を携帯電話機1に対して送信するようにしている。
【0022】
携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット4に接続されると、電子メールの送受信が可能となったり、Webサイトをアクセスして閲覧可能となったり、音楽、映画などのコンテンツのダウンロードが可能となったりする。また、携帯電話機1は、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星5からのGPS情報(位置情報)を受信取得する。また、携帯電話機1は、受話スピーカとマイクによって通話可能なハンズフリーキット6と、イヤホンとマイクによって通話可能なイヤホンマイク7などの外部音声出力装置が接続可能となっている。
【0023】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置、メモリなどを有している。記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、相手情報記憶部M3、用件記憶部M4、動作モード情報記憶部M5などが設けられている。このプログラム記憶部M1は、図7及び図8に示す動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが記憶されていると共に、それに必要な各種の情報が記憶されている。
【0024】
各種情報一時記憶部M2は、フラグ情報、タイマ情報、表示部に表示させるための画面情報など、この携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。相手情報記憶部M3は、アドレス帳を構成するもので、通信相手に関する情報として、その名前、電話番号、メールアドレスなどを記憶する。用件記憶部M4は、通話時にその相手からの用件を記録するもので、その内容は任意に再生可能となっている。なお、動作モード情報記憶部M5については、後で詳細に説明するものとする。
【0025】
無線通信部14は、アンテナATを有する無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して受話スピーカSPから音声出力させ、また、送話マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。
【0026】
GPS受信部16は、GPS衛星5からGPS情報(位置情報)を受信取得するもので、中央制御部11は、例えば、このGPS衛星5からのGPS情報と基地局2Aからの位置情報に基づいて現在位置を得るようにしてもよい。表示部17は、高精細液晶あるいは有機ELなどを使用し、例えば、文字情報、待受画像などを表示させる。操作部18は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、中央制御部11は、この操作部18からの入力操作信号に応じた処理を実行する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)19は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC19から現在日時を取得する。報知部20は、サウンドスピーカ21、LED(発光ダイオード)22、振動モータ23を備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。
【0027】
スタイル検出部24は、筐体の使用状態を示すスタイルを検出するもので、例えば、筐体の各所に磁石と磁力センサを配置して、この磁力センサの検出結果に基づいてスタイルを検出する構成となっている。中央制御部11は、このスタイル検出センサ24からの検出信号に基づいて現在のスタイルを判別する。ここで、中央制御部11は、発信時や着信時にそれに応答して通話を行う場合に、特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別し、この抑制判別結果とスタイル検出センサ24による検出結果に基づいてその通話を抑制したり、通話を抑制する旨を報知したりするようにしている。この特定のスタイルが他のスタイルに変更された場合には、スタイルの変更に基づいて通話の抑制を解除するようにしている。なお、「通話の抑制」とは、通話の禁止又は中断を意味している(以下、後述する他の各実施形態についても同様)。
【0028】
外部機器接続部25は、外部音声出力装置としてのハンズフリーキット6、イヤホンマイク7などが接続される共用接続端子で、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子によって構成されている。ここで、中央制御部11は、発信時や着信時にそれに応答して通話を行う場合に、ハンズフリーキット6、イヤホンマイク7の外部音声出力装置が接続されていれば、その通話を抑制しないように制御するようにしている。また、受話スピーカSPから通話相手の音声を大音量で出力する拡声通話が行われている場合にも通話を抑制しないように制御するようにしている。
【0029】
図3は、携帯電話機1の外観図である。
携帯電話機1は、操作部18を有する操作部筐体Aと表示部17を有する表示部筐体Bとを折り畳み開閉自在及び回動自在にヒンジ部Cを介して連結した2軸ヒンジタイプの携帯電話装置である。このヒンジ部Cには操作部筐体Aと表示部筐体Bとを折り畳み開閉するための開閉用ヒンジ軸が設けられているほか、この開閉用ヒンジ軸と略直交して、一方の筐体を他方の筐体に対して回動するための回動用ヒンジ軸とが設けられており、このヒンジ部Cを介して操作部筐体Aと表示部筐体Bとは折り畳み開閉自在及び回動自在に連結されている。
【0030】
このような2軸ヒンジタイプの携帯電話機1は、操作部筐体Aと表示部筐体Bとが、どのように連結されているかに応じて携帯電話機の形態を複数のスタイル(クローズスタイル、オープンスタイル、ビュースタイルなど)に変更可能なもので、図3(1)は、操作部筐体Aと表示部筐体Bとを折り畳んだ状態のクローズスタイルを示している。図3(2)は、このクローズスタイルから操作部筐体Aと表示部筐体Bとの折り畳みを開いた状態のオープンスタイルを示している。
【0031】
図3(3)は、このオープンスタイルから表示部筐体Bを180度反転させてから折り畳んだ状態のビュースタイルを示し、クローズスタイルでは内側となっていた表示部17がこのビュースタイルでは外側となる。この操作部筐体Aの内面側には、図2に示した操作部18と送話マイクMCとが配置されている。また、表示部筐体Bの内面側には、図2に示した表示部17と受話スピーカSPとが配置されている。なお、送話マイクMCは、ヒンジ部Cの近傍に配置され、受話スピーカSPは、ヒンジ部Cの反対側に配置されている。図中、破線で囲んだ付近、つまり、操作部筐体Aの内面側においてヒンジ部Cの反対側には、図2に示したアンテナATが内蔵されている。このため、クローズスタイル、ビュースタイルでは、アンテナATと受話スピーカSPとが相対向するようになり、それらの距離が近くなる。
【0032】
図4は、動作モード情報記憶部M5を説明するための図である。
動作モード情報記憶部M5は、この携帯電話機1を使用する地域に対応する動作モード情報を記憶するもので、「動作モードID」、「動作モード名」、「設定フラグ」の各項目を有している。「動作モードID」は、動作モード情報を識別する一連Noなどであり、「動作モード名」は、例えば、“日本モード”、“海外モード”などのような動作モードの名称である。「設定フラグ」は、ユーザ操作によって現在有効な動作モードが選択的に設定されたもので、その値が“1”のときには現在有効な動作モードであることを示している。“海外モード”は、メニューなどが英語表記になり、また、通信方式が異なる場合には通信方式も切り替えられる。なお、“海外モード”は、例えば、米国モード、欧州モードなど、任意の範囲に対応するモードであってもよい。中央制御部11は、動作モード情報記憶部M5を参照し、上述した特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを「設定フラグ」が“1”の動作モードに基づいて判別するようにしている。
【0033】
次に、この第1実施形態における携帯電話機1の動作概念を図5〜図9に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施形態においても同様であり、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0034】
図5は、携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャート(メインルーチン)である。
先ず、中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化する電源オン処理を実行したのち、所定の待受画像を読み出して表示させたり、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行う(ステップA2)。そして、何らかの操作が行われたことが検出されたり(ステップA3、A8、A10、A12)、無線通信部14によって着信が検出されたりするまで(ステップA5)、上述のステップA3に戻る。
【0035】
ここで、設定操作が行われものとすると(ステップA3でYES)、例えば、動作モード情報記憶部M5の「設定フラグ」をオン/オフするなどの設定処理を実行したのち(ステップA4)、上述のステップA3に戻る。また、着信が検出されると(ステップA5でYES)、後述する着信処理(ステップA6)及び通話処理を実行したのち(ステップA7)、上述のステップA3に戻る。また、発信相手の電話番号を操作部18から入力したり、相手情報記憶部M3の中から選択したりする発信相手指定操作が行われると(ステップA8でYES)、後述する発信処理(ステップA9)及び通話処理を実行したのち(ステップA7)、上述のステップA3に戻る。
【0036】
電源オフ操作が行われたときには(ステップA10でYES)、電源オフ処理を実行して(ステップA11)、この図5のフローから抜けるが、その他の操作が行われたときには(ステップA12でYES)、その操作に応じた処理を実行したのち(ステップA13)、上述のステップA3に戻る。なお、操作に応じた処理として、例えば、メール送信操作が行われると、それに応じてメール送信処理が行われ、また、録音されている用件の再生を指示する再生操作が行われると、用件記憶部M4の内容を読み出して出力させる再生処理が行われる。
【0037】
図6は、着信処理(図5のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、報知部20を構成するサウンドスピーカ21及びLED22を駆動し、又は振動モータ23を駆動したり、表示部17に着信した旨や相手の情報を表示するなどして着信報知を行ったのち(ステップB1)、回線接続させる通話操作(オフフック操作)が行われたかを調べたり(ステップB2)、その他の操作が行われたかを調べたりする(ステップB11)。ここで、通話操作以外の操作として、着信音量の変更操作など、その他の操作が行われたときには(ステップB11でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、着信音量の変更処理などを行ったのち(ステップB12)、上述のステップB2に戻る。
【0038】
いま、通話操作が行われた場合に(ステップB2でYES)、この通話操作は通話相手の音声を大音量で出力することを指示する拡声通話操作ではないかを調べ(ステップB3)、拡声通話操作であれば(ステップB3でNO)、ユーザは受話スピーカSPから耳を離して通話すると考えられるので、現在のスタイルに拘わらず、通話を抑制しないようにするために、ステップB4に移り、後述する抑制フラグがオンされているかを調べるが(ステップB4)、この時点では抑制フラグはオフされているので(ステップB4でNO)、この図6のフローから抜ける。また、拡声通話操作ではなければ、つまり、通話相手の音声を設定音量で出力する通常通話を指示する通話操作であれば(ステップB3でYES)、外部音声出力装置としてのハンズフリーキット6やイヤホンマイク7が接続されていないかを調べる(ステップB6)。
【0039】
いま、ハンズフリーキット6やイヤホンマイク7が接続されていれば(ステップB4でNO)、この外部音声出力装置を使用して通話する場合であり、受話スピーカSPにユーザの耳を近づけるようなことはないと考えられるので、現在のスタイルに拘わらず、通話を抑制しないようにするために、ステップB4に移るが、この時点では抑制フラグはオフされているので(ステップB4でNO)、この図6のフローから抜ける。ここで、拡声通話操作ではなく、外部音声出力装置も接続されていない場合には(ステップB6でYES)、抑制判別処理に移る(ステップB7)。
【0040】
図7、抑制判別処理(図6のステップB7など)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、スタイル検出部24から現在のスタイルを取得し(ステップC1)、現在のスタイルはビュースタイルであるかを調べ(ステップC2)、ビュースタイル以外のスタイルであれば(ステップC2でNO)、通話を抑制しないようにするために各種情報一時記憶部M2内の抑制フラグ(図示せず)をオフする(ステップC6)。また、ビュースタイルであれば(ステップC2でYES)、動作モード情報記憶部M5をアクセスして、その「設定フラグ」が“1”の動作モード情報を読み出し(ステップC3)、それは“海外モード”であるかを調べ(ステップC4)、“海外モード”でなければ(ステップC4でNO)、抑制フラグをオフするが(ステップC6)、“海外モード”であれば(ステップC4でYES)、抑制フラグをオンする(ステップC5)。
【0041】
このような抑制判別処理(図6のステップB7)が終わると、この抑制判別処理によって抑制フラグがオンされたかを調べ(ステップB8)、抑制フラグがオフされていれば(ステップB8でNO)、通話を抑制しないようにするために、この時点で図6のフローから抜ける。また、抑制フラグがオンされていれば(ステップB8でYES)、通話を抑制する処理として、現在のスタイルでは通話を抑制する旨のメッセージを表示させるほか(ステップB9)、スタイルの変更を促す旨のメッセージを表示させたのち(ステップB10)、通話を抑制するために上述のステップB2に戻る。
【0042】
このように通話が抑制されている状態において、拡声通話操作が行われた場合(ステップB3でNO)、ハンズフリーキット6やイヤホンマイク7が接続されてから通話操作が行われた場合(ステップB2でYES、ステップB6でNO)、又はビュースタイル以外のスタイルに変更されてから通話操作が行われた場合には(ステップB2でYES、図7のステップC2でNO、ステップB8でNO)、通話の抑制を解除するために、ステップB4に移るが、この場合、抑制フラグがオンされているので(ステップB4でYES)、それをオフする(ステップB5)。そして、図6のフローの終了となり、次の通話処理に移る(図5のステップA7)。
【0043】
図8は、通話処理(図5のステップA7)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、受話スピーカSP、送話マイクMCを駆動して通話可能状態とするが、ハンズフリーキット6やイヤホンマイク7などの外部音声出力装置が接続されている場合には、受話スピーカSP、送話マイクMCを駆動する代わりに、それら外部音声出力装置に備えられた受話スピーカ、イヤホン、マイクを使用した通話を行い、前述の着信処理や後述する発信処理において、拡声通話操作が行われている場合には、拡声通話を行う(ステップD1)。そして、スタイル検出部24から現在のスタイルを取得して、スタイルが変更されたかを調べたり(ステップD2)、何らかの操作が行われたかを調べたり(ステップD10、D12、D17)、ハンズフリーキット6やイヤホンマイク7が外れたかを調べたりする(ステップD15)。
【0044】
いま、スタイルが変更された場合(ステップD2でYES)、例えば、通話中にオープンスタイルからビュースタイルに変更された場合、又はビュースタイルからオープンスタイルに変更された場合には、拡声通話中であるかを調べ(ステップD3)、拡声通話中でなければ、ハンズフリーキット6やイヤホンマイク7の外部音声出力装置を使用した通話中であるかを調べる(ステップD4)。いま、拡声通話中(ステップD3でNO)又はハンズフリーキット6やイヤホンマイク7の外部音声出力装置を使用した通話中であれば(ステップD4でNO)、現在のスタイルに拘わらず、通話を抑制しないように制御するために、上述のステップD2に戻る。
【0045】
また、拡声通話中ではなく(ステップD3でYES)、外部音声出力装置を使用した通話中でもない場合には(ステップD4でYES)、上述と同様の抑制判別処理に移る(ステップD5)。この場合、変更後のスタイルがビュースタイルで(図7のステップC2でNO)、「設定フラグ」が“1”の動作モードが“海外モード”であれば(図7のステップC4)、抑制フラグをオンさせるが(図7のステップC5)、ビュースタイルでなかったり、ビュースタイルであっても“海外モード”でなかったりする場合には、それを条件に抑制フラグをオフさせる(図7のステップC6)。
【0046】
このような抑制判別処理(図8のステップD5)が終わると、この抑制判別処理によって抑制フラグがオンされたかを調べ(ステップD6)、抑制フラグがオフされていれば(ステップD6でNO)、通話を抑制しないようにするために、上述のステップD2に戻るが、抑制フラグがオンされていれば(ステップD6でYES)、現在のスタイルでは通話を抑制する旨のメッセージを表示させる(ステップD7)。そして、通話を終了する旨の音声メッセージをその相手側に対して送信するが(ステップD8)、これによって相手側からの用件を受信すると、それを用件記憶部M4に記録する(ステップD9)。そして、通話終了処理を実行したのち(ステップD11)、図8のフローから抜ける。
【0047】
一方、通話中に通話終了操作が行われたときには(ステップD10)、通話終了処理を実行したのち(ステップD11)、図8のフローから抜ける。また、拡声通話から通常通話に変更するために通常通話操作が行われたときには(ステップD12でYES)、上述の抑制判別処理に移り(ステップD13)、また、通話中にハンズフリーキット6やイヤホンマイク7が外れたときにも(ステップD15でYES)、抑制判別処理に移り(ステップD13)、ビュースタイルで“海外モード”であることを条件に抑制フラグをオンさせる(図7のステップC2〜C5)。
【0048】
ここで、抑制フラグがオフされたときには(ステップD14でNO)、拡声通話から通常通話への切り替え、又はハンズフリーキット6やイヤホンマイク7を使用した通話から通常通話への切り替えを行ったのち(ステップD16)、上述のステップD2に戻る。また、抑制フラグがオンされたときには(ステップD14でYES)、以下、通話を抑制する処理に移る(ステップD7〜C9)。なお、通話音量の変更など、その他の操作が行われたときには(ステップD17でYES)、その他の処理として、音量調整処理などを行う(ステップD18)。
【0049】
図9は、発信処理(図5のステップA9)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、回線を接続させる発信指示操作が行われたか(ステップE1)、その他の操作が行われたかを調べ(ステップE10)、発信相手の変更などの操作が行われたときには(ステップE10でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、発信相手変更処理などを行う(ステップE11)。また、発信指示操作が行われたときには(ステップE1でYES)、この発信指示操作は拡声通話操作であるかを調べ(ステップE2)、拡声通話操作であれば(ステップE2でNO)、ユーザは受話スピーカSPから耳を離して通話すると考えられるので、現在のスタイルに拘わらず、通話を抑制しないように制御するために、ステップE3に移り、発信処理を実行したのち、相手の応答待ち状態となる(ステップE4)。
【0050】
また、外部音声出力装置としてのハンズフリーキット6やイヤホンマイク7が接続されていれば(ステップE5でNO)、この外部音声出力装置を使用して通話する場合で、受話スピーカSPにユーザの耳を近づけるようなことはないと考えられるので、現在のスタイルに拘わらず、通話を抑制しないように制御するために、ステップE3に移り、発信処理を実行したのち、相手の応答待ち状態となる(ステップE4)。
【0051】
ここで、拡声通話操作が行われた場合ではなく、しかも、外部音声出力装置も接続されていない場合であれば(ステップE5でNO)、上述の抑制判別処理に移り(ステップE6)、ビュースタイルで“海外モード”であることを条件に抑制フラグをオンさせる(図7のステップC2〜C5)。この抑制判別処理で、抑制フラグがオフされたときには(ステップE7でNO)、発信処理を実行したのち(ステップE3)、相手の応答待ち状態となるが(ステップE4)、抑制フラグがオンされたときには(ステップE7でNO)、通話を抑制する処理として、現在のスタイルでは通話を抑制する旨のメッセージを表示させる(ステップE8)。そして、スタイルの変更を促す旨のメッセージを表示させたのち(ステップE9)、通話を抑制するために上述のステップE1に戻る。
【0052】
以上のように、この第1実施形態において中央制御部11は、無線通信部14での発信、着信に応答して通話を行う際に、スタイル検出部24の検出結果とその通話を抑制すべきか否かの抑制判別結果とに基づいて通話を抑制するようにしたので、特定のスタイルでの通話を抑制するか否かを適切に制御することができ、通話時にスタイルを意識しなくてもよく、ユーザの負担を大幅に軽減することが可能となるほか、携帯電話機を製造・販売する企業にとっても販売地域の規制内容などを考慮した対応を講じなくてもよいなど、実用効果の高いものとなる。
【0053】
特定のスタイルでの通話を抑制する旨、スタイルを変更することを促す旨を報知するようにしたので、ユーザにあっては現在のスタイルで通話を抑制することや、スタイルを変更すれば通話できることを知ることができる。
【0054】
通話を抑制することの報知をメッセージ表示することによって着信報知とは異なる報知態様としたので、ユーザにあっては現在のスタイルのままでは通話が抑制されることを通常の着信報知と区別して認識することができる。
【0055】
通話が抑制されている状態でスタイルが変更された場合に、変更されたスタイルに基づいて通話の抑制を解除するようにしたので、通話に適したスタイルに変更された場合には通話することが可能となる。
【0056】
外部音声出力装置(ハンズフリーキット6やイヤホンマイク7)が接続されている場合には、通話を抑制しないようにしたので、特定のスタイルにおける通話を抑制すべき状態か否かに拘わらず、外部音声出力装置を使用した通話を行うことができる。
【0057】
拡声通話を行う場合には、通話を抑制しないようにしたので、特定のスタイルにおける通話を抑制すべき状態か否かに拘わらず、拡声通話を行うことができる。
【0058】
使用する地域に対応する動作モードに基づいて特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別するようにしたので、その地域において特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを容易にかつ適切に制御することができる。
(実施形態2)
【0059】
以下、この発明の第2実施形態について図10及び図11を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、スタイル検出部24によって検出されたスタイルに基づいて通話を抑制するようにしたが、この第2実施形態においては、スタイルに応じて変化するアンテナATと受話スピーカSPとの距離に基づいて通話を抑制するようにしたものである。ここで、両実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0060】
この第2実施形態のスタイル検出部24は、アンテナ・受話スピーカ距離検出部を含む構成となっている。このアンテナ・受話スピーカ距離検出部は、スタイルに応じて変化するアンテナATと受話スピーカSPとの距離を検出するもので、例えば、アンテナATと受話スピーカSPの付近に磁石と磁力センサを配置し、この磁力センサの検出結果に基づいてアンテナATと受話スピーカSPとの距離を検出するようにしている。なお、この第2実施形態においても携帯電話機1の全体動作は図5のフローチャートと同様であるので、その説明は省略する。
【0061】
図10は、第2実施形態における着信処理(図5のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、上述した第1実施形態と同様に、着信報知を行ったのち(ステップF1)、通話操作(オフフック操作)が行われたかを調べたり(ステップF2)、その他の操作が行われたかを調べたりする(ステップF9)。ここで、その他の操作が行われたときには(ステップF9でYES)、その操作に応じた処理として、着信音量の変更処理などを行ったのち(ステップF10)、上述のステップF2に戻る。
【0062】
いま、通話操作が行われたときには(ステップF2でYES)、この通話操作が通話相手の音声を大音量で出力することを指示する拡声通話操作である場合(ステップF3でNO)、又は、外部音声出力装置としてのハンズフリーキット6やイヤホンマイク7が接続された場合には(ステップF4でNO)、現在のスタイルに拘わらず、通話を抑制しないように制御するために、この時点で図10のフローから抜けるが、拡声通話操作ではなく、外部音声出力装置も接続されていなければ(ステップF4でYES)、抑制判別処理に移る(ステップF5)。
【0063】
図11は、第2実施形態における抑制判別処理(図6のステップF5)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、スタイル検出部24からの検出結果として、アンテナATと受話スピーカSPとの距離を取得し(ステップG1)、その距離は所定値(例えば、3cm)以内かを調べて、アンテナATと受話スピーカSPとの接近具合を判別する(ステップG2)。
【0064】
いま、その距離が所定値以上離れていれば(ステップG2でNO)、通話を抑制しないようにするために抑制フラグをオフするが(ステップG6)、その距離が所定値以内で接近していれば(ステップG2でYES)、動作モード情報記憶部M5をアクセスし、その「設定フラグ」が“1”の動作モード情報を読み出す(ステップG3)。その結果、動作モード情報は“海外モード”であるかを調べ(ステップG4)、“海外モード”でなければ(ステップG4でNO)、抑制フラグをオフするが(ステップG6)、“海外モード”であれば(ステップG4でYES)、抑制フラグをオンする(ステップG5)。
【0065】
このような抑制判別処理(図10のステップF1)が終わると、この抑制判別処理によって抑制フラグがオンされたかを調べ(ステップF6)、抑制フラグがオフされていれば(ステップF6でNO)、通話を抑制しないようにするために、この時点で図10のフローから抜けるが、抑制フラグがオンされていれば(ステップF6でYES)、通話を抑制する処理として、アンテナATと受話スピーカSPとの距離では通話を抑制する旨のメッセージを表示させる(ステップF7)。そして、アンテナATと受話スピーカSPとの距離を離すことを促す旨のメッセージを表示させたのち(ステップF8)、通話を抑制するために上述のステップF2に戻る。
【0066】
なお、第2実施形態における通話処理、発信処理は、上述した第1実施形態と基本的に同様であるため、その説明は省略するが、以下の点が相違する。すなわち、図8の通話処理において、「スタイル変更検出?」のステップD2を「アンテナと受話スピーカの距離変更検出?」に置き換える。また、「現在のスタイルで通話を抑制する旨表示」のステップD7を「現在のアンテナと受話スピーカの距離で通話を抑制する旨表示」に、それぞれ置き換える。同様に、図9の発信処理において、「現在のスタイルで通話を抑制する旨表示」のステップE8を「現在のアンテナと受話スピーカの距離で通話を抑制する旨表示」に、「スタイル変更を促す旨表示」のステップE9を「アンテナと受話スピーカの距離を離すことを促す旨表示」に、それぞれ置き換える。
【0067】
以上のように、この第2実施形態においては、スタイルに応じて変化するアンテナATと受話スピーカSPとの距離を検出して通話を抑制するようにしたので、アンテナATと受話スピーカSPとの距離に応じて、通話を抑制すべきか否かを高精度に制御することができる。なお、第2実施形態においても、通話を抑制することの報知をメッセージ表示することによって着信報知とは異なる報知態様としたので、ユーザにあっては現在のアンテナATと受話スピーカSPとの距離では通話が抑制されることを通常の着信報知と区別して認識することができる。
(実施形態3)
【0068】
以下、この発明の第3実施形態について図12〜図17を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、使用する地域に対応する動作モードに基づいて特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別するようにしたが、この第3実施形態においては、動作モードに基づいて特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する場合に限らず、位置情報に基づいて特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別したり、地域を識別するための地域識別情報に基づいて特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別したりすることができるようにしたものである。また、第1実施形態においては、着信を検出して通話操作が行われたのちに、抑制判別処理を行うようにしているが、この第3実施形態においては、着信を検出したのち、通話操作が行われる前に、抑制判別処理を行うようにしている。その他、第3実施形態においては、通話を抑制するように制御されてから所定時間経過後にその通話相手からの用件を記録するようにしている。ここで、第1・第3実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第3実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0069】
図12は、第3実施形態における記憶部13の内容を説明するための図である。
この記憶部13は、第1実施形態と同様のプログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、相手情報記憶部M3、用件記憶部M4、動作モード情報記憶部M5のほか、この第3実施形態においては、条件情報記憶部M6、通話抑制情報記憶部M7を有する構成となっている。
【0070】
図13は、第3実施形態において条件情報記憶部M6を説明するための図である。
条件情報記憶部M6は、特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する際に、“動作モード”、“国・地域識別情報”、“位置情報”のいずれを使用してその判別を行うかを示す情報(条件情報)を記憶するもので、「条件ID」、「条件名」、「設定フラグ」の各項目を有している。「条件ID」は、条件情報を識別する一連Noなどである。また、「条件名」は、上述した条件情報を識別するための名称であり、「設定フラグ」は、ユーザ操作によって現在有効な条件情報が選択的に設定されたもので、その値が“1”のときには現在有効な条件情報であることを示している。
【0071】
図14は、第3実施形態において通話抑制情報記憶部M7を説明するための図である。
通話抑制情報記憶部M7は、スタイル毎に、それぞれの具体的な条件で通話を抑制する内容を記憶するもので、「スタイルID」、「スタイル」、「動作モード」、「国・地域識別情報」、「位置情報」の各項目を有している。「スタイルID」は、対応する「スタイル」を識別する一連Noなどであり、「動作モード」は、上述した第1実施形態と同様に、例えば、“日本モード”、“海外モード”などのような動作モードの名称である。「国・地域識別情報」は、例えば、国コード、エリアコードである。「位置情報」は、例えば、国、エリアの位置を示す経緯度である。例えば、クローズスタイル、ビュースタイルでは動作モードが“海外モード”の場合に通話を抑制し、位置情報が****の場合に通話を抑制する。なお、オープンスタイルでは、「動作モード」、「国・地域識別情報」、「位置情報」のいずれにおいても通話を抑制しないようにしている。
【0072】
図15及び図16は、第3実施形態における着信処理(図5のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。なお、この第3実施形態においても携帯電話機1の全体動作は図5のフローチャートと同様であるので、その説明は省略する。
先ず、中央制御部11は、外部音声出力装置としてのハンズフリーキット6やイヤホンマイク7が接続されていないかを調べ(ステップH1)、この外部音声出力装置が接続されていれば(ステップH1でNO)、この外部音声出力装置を使用して通話する場合で、現在のスタイルに拘わらず、通話を抑制しないように制御するために、ステップH8に移り、通常の着信報知、例えば、音による着信報知であれば、設定されているメロディ音などを設定音量で報知し、バイブレーションによる着信報知であれば、設定振動で報知する。
【0073】
そして、各種情報一時記憶部M2内の用件記録タイマ(図示せず)を停止させたのち(ステップH9)、図16のフローに移る。なお、用件記録タイマは、通話を抑制してから所定時間(例えば、5秒間)経過後にその通話相手からの用件を自動記録させるためのタイマであるが、外部音声出力装置が接続されている場合に通話を抑制しないようにするため、この用件記録タイマを停止状態としておく。一方、外部音声出力装置が接続されていなければ(ステップH1でYES)、抑制判別処理に移る(ステップH2)。
【0074】
図17、第3実施形態における抑制判別処理(図6のステップH2)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、スタイル検出部24からスタイルの検出結果を取得したのち(ステップI1)、条件情報記憶部M6をアクセスし、その「設定フラグ」が“1”の条件情報を読み出し(ステップI2)、その「条件ID」は“C01”であるか(ステップI3)、“C02”又は“C03”
であるかを調べる(ステップI9)。
【0075】
いま、「条件ID」が“C01”であれば(ステップI3でYES)、動作モード情報記憶部M5をアクセスし、その「設定フラグ」が“1”の動作モード情報を読み出すと共に(ステップI4)、この動作モード情報と検出されたスタイルに基づいて通話抑制情報記憶部M7をアクセスして該当する通話抑制情報を読み出し(ステップI5)、その「動作モード」は通話を抑制すべき動作モードであるかを判別する(ステップI6)。例えば、クローズスタイル、ビュースタイルの場合には、動作モードが“海外モード”のときに通話を抑制すべき動作モードであると判別する。その結果、“海外モード”であれば(ステップI6でYES)、抑制フラグをオンするが(ステップI7)、“海外モード”でなければ(ステップI6でNO)、抑制フラグをオフする(ステップI8)。
【0076】
また、「条件ID」が“C02”であれば(ステップI9でYES)、無線通信網2を介して管理装置3からの国・地域識別情報を受信し(ステップI10)、この国・地域識別情報と検出されたスタイルに基づいて通話抑制情報記憶部M7の「国・地域識別情報」をアクセスし、それを通話抑制情報として読み出して(ステップI11)、通話を抑制すべき国・地域であるかを判別する(ステップI12)。その結果、抑制すべき国・地域であれば(ステップI12でYES)、抑制フラグをオンするが(ステップI7)、抑制すべき国・地域でなければ(ステップI12でNO)、抑制フラグをオフする(ステップI8)。
【0077】
また、「条件ID」が“C03”であれば(ステップI9でNO)、GPS衛星5からのGPS情報と基地局2Aから位置情報を受信して現在の位置情報を得ると共に(ステップI13)、この現在の位置情報と検出されたスタイルに基づいて通話抑制情報記憶部M7をアクセスして通話抑制情報を読み出し(ステップI14)、通話を抑制すべき位置であるかを判別する(ステップI15)。その結果、抑制すべき位置であれば(ステップI15でYES)、抑制フラグをオンするが(ステップI7)、抑制すべき位置でなければ(ステップI15でNO)、抑制フラグをオフする(ステップI8)。
【0078】
このような抑制判別処理(図15のステップH2)が終わると、この抑制判別処理によって抑制フラグがオンされたかを調べ(ステップH3)、抑制フラグがオフされていれば(ステップH3でNO)、通話を抑制しない場合であるから、上述のステップH4に移り、通常の着信報知を行うが(ステップH8)、抑制フラグがオンされていれば(ステップH3でYES)、現在のスタイルでは通話を抑制する旨のメッセージを表示させる(ステップH4)。そして、スタイルの変更を促す旨のメッセージを表示させたのち(ステップH5)、着信報知とは異なる報知態様で抑制報知を行う(ステップH6)。
【0079】
例えば、サウンドスピーカ21を駆動して着信音とは異なる抑制音を発生させたり、LED22を駆動して着信時の光とは異なる光を出力させたり、あるいは振動モータ23を駆動して着信時の振動とは異なる振動を出力させたり、表示部17に異なる表示内容を表示させたりする。そして、上述の用件記録タイマを起動させて時間計測動作を開始させたのち(ステップH7)、図16のフローに移る。なお、用件記録タイマが起動中であれば、ステップH7においては、用件記録タイマの計測動作を継続させる。
【0080】
図16のフローに入ると、通話操作が行われたかを調べたり(ステップH10)、用件記録タイマがタイムアウトとなったか、又は相手からの用件の記録を指示する用件記録操作が行われたかを調べたり(ステップH14)、スタイルの変更を検出したかを調べたり(ステップH17)、その他の操作が行われたかを調べたりする(ステップH18)。いま、通話操作が行われた場合に(ステップH10でYES)、この通話操作が通話相手の音声を大音量で出力することを指示する拡声通話操作であれば(ステップH11でNO)、現在のスタイルに拘わらず、通話を抑制しないように制御するために、この時点で図16のフローから抜ける。
【0081】
また、拡声通話操作でなければ(ステップH11でYES)、外部音声出力装置としてのハンズフリーキット6やイヤホンマイク7が接続されているかを調べる(ステップH12)。ここで、この外部音声出力装置が接続されていれば(ステップH11でNO)、通話を抑制しないように制御するために、この時点で図16のフローから抜けるが、拡声通話操作ではなく、外部音声出力装置も接続されていなければ(ステップH12でYES)、抑制フラグがオフされているかを調べる(ステップH13)。
【0082】
いま、抑制フラグがオフされていれば(ステップH13でNO)、通話を抑制しないように制御するために、この時点で図16のフローから抜けるが、抑制フラグがオンされていれば(ステップH13でYES)、通話を抑制するために上述のステップH6に戻る。用件記録タイマがタイムアウトとなったり、用件記録操作が行われたりすると(ステップH14でYES)、用件記録タイマの計測動作を停止させたのち(ステップH15)、相手からの用件を受信し、用件記憶部M4に記録させる(ステップH16)。
その後、図5の通話処理(ステップA7)をジャンプし、上述のステップA3に戻る。
【0083】
一方、スタイルの変更を検出したときには(図16のステップH17でYES)、図15のステップH1に移り、以下、上述の動作を繰り返す。また、音量変更など、その他の操作が行われたときには(ステップH18でYES)、その操作に応じた処理に移る(ステップH19)。
他方、図5のフローにおいて、その他の操作として、用件記憶部M4に対する再生を指示する再生操作が行われると(ステップA12でYES)、用件記憶部M4の内容を読み出して出力させる用件再生処理を実行する(ステップA13)。また、条件情報記憶部M6に対する設定操作が行われると(ステップA3でYES)、条件情報記憶部M6の「設定フラグ」をオン/オフする設定処理を行う(ステップA4)。
【0084】
以上のように、この第3実施形態においては、使用する地域に対応する動作モードに基づいて特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別するようにしたので、その地域において特定のスタイルにおける通話を抑制すべきか否かを容易にかつ適切に制御することができる。
【0085】
また、地域を識別するための地域識別情報に基づいて特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別するようにしたので、その地域において特定のスタイルにおける通話を抑制すべきか否かを正確に制御することができる。
【0086】
また、位置情報に基づいて特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別するようにしたので、その地域において特定のスタイルにおける通話を抑制すべきか否かを正確に制御することができる。
【0087】
また、抑制すべきか否かを判別する場合に、動作モード、地域識別情報、位置情報のうち、どれを使用してその判別を行うかを任意に選択可能としたので、ユーザの意向や適合性などに対応することが可能となる。
【0088】
通話を抑制することの報知(抑制音、振動、光出力、表示内容)を着信報知とは異なる報知態様としたので、ユーザにあっては現在のスタイルのままでは通話が抑制されることを通常の着信報知と区別して認識することができる。
【0089】
通話が抑制されてから所定時間経過後に、相手の用件を記録して再生可能としたので、通話が抑制されたままでも相手の用件を確認することができる。
【0090】
なお、上述した第3実施形態において、管理装置3から無線通信網2を介して国・地域識別情報を受信するようにしたが、無線通信網2からの受信に限らず、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、放送通信網などのように、任意の通信網から受信するようにしてもよい。
【0091】
また、上述した各実施形態においては、受話スピーカSPとアンテナATの配置位置は任意である。すなわち、表示部筐体Bの内面側においてヒンジ部Cの反対側に受話スピーカSPを配置し、操作部筐体Aの内面側においてヒンジ部Cの反対側にアンテナATを配置したが、受話スピーカSPとアンテナATの配置位置は任意である。また、アンテナATは内蔵型のアンテナに限らず、伸縮自在なアンテナなどのように、任意の形状のアンテナであってもよい。
【0092】
また、上述した各実施形態においてスタイルは、クローズスタイル、オープンスタイル、ビュースタイルに限らない。例えば、操作部筐体と表示部筐体とがスライド可能に接続されているスライドタイプの通信端末装置であれば、スライドさせていない状態(操作部筐体と表示部筐体とか重なった状態)のスタイル、スライドさせきった状態のスタイル、両状態の中間状態のスタイルなどのように、筐体の構造に応じた任意のスタイルであってもよい。また、リバーシブルタイプの携帯電話機であってもよく、更に、所謂2ウェイオープンタイプの携帯電話機、つまり、通常のオープン状態(縦開き状態)と横開き状態でのワイドオープンとが可能な携帯電話機であってもよい。
【0093】
更に、例えば、受話スピーカSPとアンテナATの距離が1cmのスタイル、3cmのスタイル、5cmのスタイルなどのように、受話スピーカSPとアンテナATの距離に応じてスタイルを決定するようにしてもよい。その他、スタイル検出部24は、受話スピーカSPとアンテナATの距離を検出する場合に限らず、受話スピーカSPとアンテナATとの接近度合いを検出したり、受話スピーカSPとアンテナATとの位置関係を検出したりするようにしてもよい。また、スタイル検出部24という名称に限らず、受話スピーカSPとアンテナATとの接近度合いを検出する検出部、又は受話スピーカSPとアンテナATとの位置関係を検出する検出部という名称であってもよい。
【0094】
また、上述した各実施形態においては、位置情報をGPS衛星5からGPS情報として受信取得したり、基地局2Aから受信取得したりするようにしたが、位置情報を取得する方法は任意の方法でよい。また、上述した各実施形態においては、外部音声出力装置として、ハンズフリーキット6、イヤホンマイク7を示したが、イヤホン、車載用キットなど、通常の音声通話を代替する通話が可能な任意の外部音声出力装置でよい。
その他、通信端末装置は携帯電話機に限らず、例えば、通信機能を備えたパーソナルコンピュータ・PDA・デジタルカメラ・音楽プレイヤーなど、通信機能を備えた任意の通信端末装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】通信端末装置として適用した携帯電話機の通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】携帯電話機1の外観図で、(1)は、操作部筐体Aと表示部筐体Bとを折り畳んだ状態のクローズスタイル、(2)は、このクローズスタイルから操作部筐体Aと表示部筐体Bとの折り畳みを開いた状態のオープンスタイルを示した図。
【図4】動作モード情報記憶部M5を説明するための図。
【図5】携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図6】着信処理(図5のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図7】抑制判別処理(図6のステップB7など)を詳述するためのフローチャート。
【図8】通話処理(図5のステップA7)を詳述するためのフローチャート。
【図9】発信処理(図5のステップA9)を詳述するためのフローチャート。
【図10】第2実施形態における着信処理(図5のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図11】第2実施形態における抑制判別処理(図6のステップF5)を詳述するためのフローチャート。
【図12】第3実施形態における記憶部13の内容を説明するための図。
【図13】第3実施形態において条件情報記憶部M6を説明するための図。
【図14】第3実施形態において通話抑制情報記憶部M7を説明するための図。
【図15】第3実施形態における着信処理(図5のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図16】図15に続く動作を示したフローチャート。
【図17】第3実施形態における抑制判別処理(図6のステップH2)を詳述するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0096】
1 携帯電話機
2 無線通信網
3 管理装置
6 ハンズフリーキット
7 イヤホンマイク
11 中央制御部
13 記憶部
14 無線通信部
16 GPS受信部
17 表示部
18 操作部
19 RTC
20 報知部
21 サウンドスピーカ
22 LED
23 振動モータ
24 スタイル検出部
25 外部機器接続部
AT アンテナ
SP 受話スピーカ
MC 送話マイク
M1 プログラム記憶部
M3 相手情報記憶部
M4 用件記憶部
M5 動作モード情報記憶部
M6 条件情報記憶部
M7 通話抑制情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスタイルに変更可能な構造の筐体を有する通信端末装置であって、
少なくとも発信、着信のいずれか一方の通信を検出する通信検出手段と、
この通信検出手段によって検出された通信に応答して通話を行う通話手段と、
現在のスタイルを検出するスタイル検出手段と、
特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する抑制判別手段と、
前記通信検出手段によって検出された通信に応答して行われる通話を前記スタイル検出手段による検出結果と前記抑制判別手段による判別結果とに基づいて抑制するように制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする通信端末装置。
【請求項2】
少なくとも前記通信検出手段によって検出された通信に応答して行われる通話を抑制する旨、前記特定のスタイルから他のスタイルに変更することを促す旨のいずれか一方を報知する抑制報知手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項3】
着信を報知する着信報知手段を更に備え、
前記抑制報知手段による報知と前記着信報知手段による報知とを異なる報知態様とする、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の通信端末装置。
【請求項4】
前記制御手段によって通話を抑制するように制御されている状態にあって、前記スタイル検出手段によって検出されたスタイルが変更された場合に、変更されたスタイルに基づいて通話の抑制を解除する解除手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項5】
前記制御手段によって通話を抑制するように制御されてから所定時間経過後に、その通話相手からの用件を記録して再生可能とする用件記録再生手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項6】
外部音声出力装置を接続する接続手段を更に備え、
前記制御手段は、前記接続手段によって外部音声出力装置が接続されている場合に、通話を抑制しないように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項7】
受話用スピーカから通話相手の音声を大音量で出力する拡声通話を行う拡声通話手段を更に備え、
前記制御手段は、前記拡声通話手段によって拡声通話が行われる場合に、通話を抑制しないように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項8】
使用地域に対応する動作モードを設定する設定手段を更に備え、
前記抑制判別手段は、前記設定手段によって設定されている動作モードに基づいて前記特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項9】
位置情報を取得する取得手段を更に備え、
前記抑制判別手段は、前記取得手段によって取得された位置情報に基づいて前記特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項10】
地域を識別するための地域識別情報を受信する受信手段を更に備え、
前記抑制判別手段は、前記受信手段によって受信された地域識別情報に基づいて前記特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項11】
前記スタイル検出手段は、スタイル変化に応じて通信用アンテナと受話用スピーカとの距離を検出する距離検出部を備え、
前記抑制判別手段は、前記距離検出部の検出結果に基づいて通話を抑制すべきか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項12】
複数のスタイルに変更可能な構造の筐体を有する通信端末装置であって、
少なくとも発信、着信のいずれか一方の通信を検出する通信検出手段と、
この通信検出手段によって検出された通信に応答して通話を行う通話手段と、
現在のスタイルを検出するスタイル検出手段と、
特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する抑制判別手段と、
少なくとも前記通信検出手段によって検出された通信に応答して行われる通話を抑制する旨、前記特定のスタイルから他のスタイルに変更することを促す旨のいずれか一方を前記スタイル検出手段による検出結果と抑制判別手段による判別結果とに基づいて報知する抑制報知手段と、
を具備したことを特徴とする通信端末装置。
【請求項13】
コンピュータに対して、
少なくとも発信、着信のいずれか一方の通信を検出する機能と、
前記検出された通信に応答して通話を行う機能と、
現在のスタイルを検出する機能と、
特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する機能と、
前記検出された通信に応答して行われる通話を前記スタイル検出結果と前記抑制判別結果とに基づいて抑制するように制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータに対して、
少なくとも発信、着信のいずれか一方の通信を検出する機能と、
前記検出された通信に応答して通話を行う機能と、
現在のスタイルを検出する機能と、
特定のスタイルでの通話を抑制すべきか否かを判別する機能と、
少なくとも前記検出された通信に応答して行われる通話を抑制する旨、前記特定のスタイルから他のスタイルに変更することを促す旨のいずれか一方を前記スタイル検出結果と前記抑制判別結果とに基づいて報知する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−87784(P2010−87784A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−253803(P2008−253803)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】