通信端末装置
【課題】着信時に実行される着信報知処理の内容を、事前に容易に確認する。
【解決手段】電話帳記憶部21には、通信相手の識別データと、通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録される。ロックデータ記憶部23には、電話帳記憶部21をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録される。制御部1は、着信設定確認ボタンが操作され、通信相手の識別データが入力されると、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータと、電話帳記憶部21に記録されている、上記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、上記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示部6に表示する。
【解決手段】電話帳記憶部21には、通信相手の識別データと、通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録される。ロックデータ記憶部23には、電話帳記憶部21をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録される。制御部1は、着信設定確認ボタンが操作され、通信相手の識別データが入力されると、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータと、電話帳記憶部21に記録されている、上記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、上記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示部6に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話装置、PHS(Personal Handy-phone System)端末装置などの通信端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話装置などの通信端末装置には、電話帳を利用して通信相手毎に着信音、着信イルミネーション、バイブレータ、着信画面などを設定できるようにした着信設定機能を備えたものがある(例えば、特許文献1,2参照)。着信設定機能を備えた通信端末装置では、通信相手から着信があると、通信相手の電話番号などの識別データに関連付けて記録されている着信音などを示す着信設定データを電話帳から読み出し、それに応じた着信音などを出力する。
【0003】
また、通信端末装置は、セキュリティの観点から、個人情報を利用する電話帳、メール、画像・ミュージックなどにロックをかけ、他人がそれらを利用できないようにするロック機能を備えているのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−174066号公報
【特許文献2】特開2007−208753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、着信設定機能とロック機能とはそれぞれ独立に設定可能なものであるが、設定内容によっては他方の機能に影響が及ぶため、ユーザが認識している着信設定内容と、実際に着信があった際に実行される着信報知処理とが異なるものになるということがよくある。例えば、電話帳に対するロックが有効になっている場合は、そちらの方が優先され、電話帳を参照することができなくなるため、着信設定機能により電話帳に着信音などが設定されていても、設定内容とは異なる着信音などが出力されてしまう(電話帳に着信音としてメロディMnを設定していてもデフォルトの着信音が出力されてしまう)。従って、単に電話帳に設定されている着信設定内容を確認するだけでは、実際に着信があった際、どのような着信報知処理が行われるのかを把握することが難しいという問題がある。
【0006】
[発明の目的]
そこで、本発明の目的は、実際に着信があった際に、どのような内容の着信報知処理が行われるのかを把握することが難しいという課題を解決した通信端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる第1の通信端末装置は、
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、
該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部と、
通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する制御部とを備える。
【0008】
本発明にかかる着信設定内容確認方法は、
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部と、制御部とを備えたコンピュータが実行する着信設定内容確認方法であって、
前記制御部が、通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する。
【0009】
本発明にかかるプログラムは、
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部とを備えたコンピュータを、
通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する制御部として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、着信があった際に、どのような内容の着信報知処理が行われるのかを、容易に確認することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】メモリ2の構成例を示す図である。
【図3】電話帳記憶部21の内容例を示す図である。
【図4】制御部1の構成例を示すブロック図である。
【図5】着信時に行われる着信報知処理の一部を示すフローチャートである。
【図6】着信時に行われる着信報知処理の残りの部分を示すフローチャートである。
【図7】着信設定内容を確認する際に行われる処理の一部を示すフローチャートである。
【図8】着信設定内容を確認する際に行われる処理の残りの部分を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態における有効設定内容表示画面の一例を示す図である。
【図10】第1の実施の形態における有効設定内容表示画面の他の例を示す図である。
【図11】第1の実施の形態における有効設定内容表示画面のその他の例を示す図である。
【図12】第2の実施の形態で行われる処理の内の、第1の実施の形態で行われる処理と異なる部分を示したフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態で行われる処理の内の、第1の実施の形態で行われる処理と異なる部分を示したフローチャートである。
【図14】第2の実施の形態における有効設定内容表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
[本発明の第1の実施の形態]
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態にかかる携帯電話装置は、CPU(中央処理装置)によって実現される制御部1と、メモリ2と、アンテナ3と、無線部4と、キー操作部5と、LCDなどの表示部6と、音声コーデック部7と、スピーカ8と、マイク9とを備えている。尚、本実施の形態では、携帯電話装置を例に挙げて説明するが、本発明は、PHS端末装置、固定電話装置などの他の通信端末装置にも適用可能である。
【0014】
携帯電話装置は、制御部1の制御により、アンテナ3及び無線部4を介して基地局(図示せず)との間で通信を行う。
【0015】
無線部4は、アンテナ3を介して受信した信号の周波数を所定周波数に変換した後、これを増幅、復調して制御部1に入力する。また、無線部4は、制御部1からの送信データを変調、増幅し、アンテナ3を介して送信する。
【0016】
音声コーデック部7は、制御部1から入力される音声データをアナログ信号に変換し、スピーカ8から出力する。また、音声コーデック部7は、マイク9から入力された音声信号をPCM信号にA/D変換して制御部1に入力する。
【0017】
メモリ2には、図2に示すように、電話帳記憶部21と、着信報知処理用データ記憶部22と、ロックデータ記憶部23と、ユーザデータ記憶部(データBOX)24とが設けられている。
【0018】
電話帳記憶部21には、図3(A)に示すように、通信相手を識別するための識別データに関連付けて、その通信相手が属するグループのグループ番号と、その通信相手から電話着信、メール着信があったときに実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データが記録されている。本実施の形態では、通信相手の識別データは、通信相手の氏名、名称と、電話番号と、メールアドレスとを含み、個別着信設定データは、電話着信時の着信音、バイブレータ、イルミネーションを示す識別子と、メール着信時の着信音、バイブレータ、イルミネーションを示す識別子とを含む。同図(A)における例えば、第1番目のデータ(通信相手データ)は、通信相手「Aさん」の電話番号、メールアドレス、グループ番号がそれぞれ「TA, MA, G1」であることを表すと共に、Aさんからの電話の着信時には着信音、バイブレータ、イルミネーションをそれぞれ識別子「メロディ5、バイブ2、イルミ1」で示されるものとし、メールの着信時には着信音、バイブレータ、イルミネーションをそれぞれ識別子「メロディ5、バイブ5、イルミ3」で示されるものにすることを表している。また、電話帳記憶部21に記録される通信相手データの中には、第2番目の通信相手データにように、個別着信設定データに有効な値が設定されていないものや、第3番目の通信相手データのように、グループ番号が設定されていないものも存在する。
【0019】
更に、電話帳記憶部21には、図3(B)に示すように、グループ番号に関連付けて、そのグループ番号のグループに属する通信相手から電話着信、メール着信があった際に実行する着信報知処理の内容を示すグループ着信設定データが記録されている。本実施の形態では、グループ着信設定データは、電話着信時の着信音、バイブレータ、イルミネーションを示す識別子と、メール着信時の着信音、バイブレータ、イルミネーションを示す識別子とを含む。同図(B)における例えば第1番目のデータ(グループデータ)は、グループ番号「G1」のグループに属する通信相手から電話着信があった場合には、着信音、バイブレータ、イルミネーションをそれぞれ識別子「メロディ5、バイブ3、イルミ3」で示されるものとし、メール着信があった場合には、着信音、バイブレータ、イルミネーションをそれぞれ識別子「メロディ1、バイブ2、イルミ2」で示されるものにすることを表している。
【0020】
着信報知処理用データ記憶部22には、実際に着信音を出力したり、バイブレータを駆動したり、イルミネーションを点滅させるための着信報知処理用データが、識別子に関連付けて記録されている。
【0021】
ロックデータ記憶部23には、電話帳記憶部21をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータと、ユーザデータ記憶部24をロックするか否かを示すユーザデータ用ロックデータとが記録される。
【0022】
ユーザデータ記憶部24には、ユーザがダウンロードした画像、ミュージック等のユーザデータが記録される。なお、本実施の形態では、ユーザデータは、先頭部分がBOXとなっている識別子(BOX1, BOX2等)に関連付けて記録されている。
【0023】
制御部1は、通信相手と通話を行ったり、メールをやり取りするための通常の手段に加え、図4に示すように、確認対象選択手段11と、有効設定内容表示手段12と、着信報知手段13とを備えている。
【0024】
着信報知手段13は、通信相手から着信があった場合、通信相手の識別データおよび通信種別と、電話帳記憶部21の内容と、ロックデータ記憶部23の内容とに基づいて、着信音、バイブレータ、イルミネーションそれぞれについて、その動作内容を示す識別子を求め、求めた識別子に基づいて、着信音を出力したり、バイブレータを駆動したり、イルミネーションを点滅させたりする。
【0025】
確認対象選択手段11は、着信報知処理の処理内容を確認したい通信種別および通信相手をユーザに選択させる。
【0026】
有効設定内容表示手段12は、電話帳記憶部21およびロックデータ記憶部23の内容に基づいて、ユーザが確認対象選択手段11を用いて選択した通信種別と通信相手の組み合わせに対して現在有効になっている着信報知処理の処理内容を求め、求めた処理内容を表示部6に表示する機能を有する。
【0027】
尚、制御部1はCPUによって実現可能であり、その場合は例えば次のようにする。CPUを確認対象選択手段11、有効設定内容表示手段12、および、着信報知手段13として機能させるためのプログラムを記録した半導体メモリ、ディスク、その他の記録媒体を用意し、CPUに上記プログラムを読み取らせる。CPUは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自CPU上に、確認対象選択手段11、有効設定内容表示手段12、及び、着信報知手段13を実現する。
【0028】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
【0029】
先ず、着信時の動作を、図5および図6のフローチャートを参照して説明する。
【0030】
制御部1内の着信報知手段13は、着信があると、先ず、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータに基づいて、電話帳記憶部21がロックされているか否かを判定する(図5のステップS51)。そして、電話帳記憶部21がロックされている場合(ステップS51がYES)は、全ての着信報知手段(本実施の形態では、着信音、バイブレータ、及び、イルミネーション)の処理内容を、着信のあった通信種別(本実施の形態では、電話またはメール)に対して定められているデフォルトの処理内容とする(ステップS52)。より具体的には、着信報知処理用データ記憶部22に記録されているデータの内の、着信のあった通信種別に対して予め定められているデフォルトのデータに従って、着信音を出力したり、バイブレータを駆動したり、イルミネーションを点滅させる。つまり、電話帳記憶部21にロックがかけられている場合は、そちらの方が、電話帳記憶部21に記録されている個別着信設定データやグループ着信設定データよりも優先される。
【0031】
これに対して、電話帳記憶部21がロックされていない場合(ステップS51がNO)は、電話帳記憶部21から該当する通信相手データを検索する(ステップS53)。より具体的には、着信信号に通信相手の電話番号が含まれている場合は、その電話番号を含む通信相手データを電話帳記憶部21から検索し、着信信号に通信相手のメールアドレスが含まれている場合には、そのメールアドレスを含む通信相手データを検索する。
【0032】
そして、該当する通信相手データを検索できなかった場合(ステップS54がNO)は、前述したステップS52の処理を行う。これに対して、該当する通信相手データを検索できた場合(ステップS54がYES)は、着信報知手段の種別(着信報知種別)の1つを処理対象にする(ステップS55)。即ち、着信音、バイブレータ、イルミネーションの内の1つを処理対象にする。
【0033】
その後、着信報知手段13は、ステップS53で検索した通信相手データ中の個別着信設定データに、処理対象としている着信報知種別と着信のあった通信種別との組み合わせに関連する識別子が設定されているか否かを判定する(図6のステップS61)。例えば、処理対象にしている着信報知種別が「着信音」、着信のあった通信種別が「電話」であり、ステップS53で検索した通信相手データが図3(A)の第1番目の通信相手データであるとすると、個別着信設定データには、着信報知種別「着信音」と通信種別「電話」との組み合わせに関連付けて識別子「メロディ5」が記録されているので、ステップS61の判定結果は、YESとなる。
【0034】
そして、個別着信設定データに識別子が設定されている場合(ステップS61がYES)は、上記識別子がユーザデータ記憶部24内のユーザデータを指し示すものであるか否かを判定する(ステップS64)。つまり、着信報知処理にユーザデータが必要か否かを判定する。前述したように、本実施の形態では、ユーザデータは、先頭部分がBOXの識別子に関連付けてユーザデータ記憶部24に設定されているので、ステップS64では識別子の先頭部分がBOXになっているか否かに基づいて、識別子がユーザデータを指し示すものであるか否かを判定することができる。
【0035】
そして、識別子がユーザデータを指し示すものでない場合(ステップS64がNO)は、上記識別子に関連付けて記録されている着信報知処理用データを着信報知処理用データ記憶部22から検索し、検索した着信報知処理用データに従って、処理対象にしている着信報知種別に関する着信報知処理を行う(ステップS69)。例えば、処理対象にしている着信報知種別がバイブレータである場合は、検索した着信報知処理用データに従ってバイブレータを駆動する。その後、着信報知手段13は、図5のステップS55の処理に戻り、次の着信報知種別を処理対象にする。
【0036】
これに対して、識別子がユーザデータを指し示すものである場合(ステップS64がYES)は、ロックデータ記憶部23に記録されているユーザデータ用ロックデータに基づいて、ユーザデータ記憶部24がロックされているか否かを判定する(ステップS65)。そして、ロックされていない場合(ステップS65がNO)は、ユーザデータ記憶部24から検索した上記識別子のユーザデータに従って、処理対象にしている着信報知種別に関する着信処理を行い(ステップS68)、その後、図5のステップS55に戻り、次の着信報知種別を処理対象にする。これに対して、ユーザデータ記憶部24がロックされている場合(ステップS65がYES)は、ステップS62の処理を行う。また、ステップS61の判定結果がNOとなった場合もステップS62の処理が行われる。つまり、個別着信設定データに従った着信報知処理を実行することが高いので、次に優先度が高いグループ着信設定データを使用して着信報知処理を実行するか否かを判定するために、ステップS62の処理を行う。
【0037】
ステップS62では、着信のあった通信相手がグループに属し、且つ、通信相手が属しているグループのグループ着信設定データ(図3参照)に、処理対象にしている着信報知種別と着信のあった通信種別との組み合わせに関連する識別子が設定されているか否かを判定する。尚、通信相手がグループに属しているか否かは、図5のステップS53で検索した通信相手データにグループ番号が含まれているか否かによって判定する。例えば、処理対象にしている着信報知種別が「イルミネーション」、着信のあった通信種別が「メール」で、ステップS53で検索した通信相手データが、図3(A)の第2番目の通信相手データである場合は、通信相手データにグループ番号「G1」が設定され、且つ、同図(B)に示すグループ番号「G1」のグループ着信設定データには、着信報知種別「イルミネーション」と通信種別「メール」との組み合わせに関連付けて、識別子「イルミ2」が設定されているので、ステップS62の判定結果はYESとなる。これに対して、ステップS53で検索した通信相手データが、図3(A)の第1番目の通信相手データである場合は、通信相手データにグループ番号「G2」は設定されているが、同図(B)に示すグループ番号「G2」のグループ着信設定データには、着信報知種別「イルミネーション」と通信種別「メール」とに関連付けて識別子が設定されていないので、ステップS62の判定結果はNOとなる。
【0038】
そして、通信相手がグループに属し、且つ、通信相手が属しているグループのグループ着信設定データに着信報知種別と通信種別との組み合わせに関連する識別子が設定されていると判定した場合(ステップS62がYES)は、上記識別子がユーザデータを指し示すものか否かを判定し(ステップS66)、ユーザデータを指し示すものでなかった場合は、前述したステップS69の処理を行う。これに対して、ユーザデータを指し示すものであった場合(ステップS66がYES)は、ユーザデータ記憶部24がロックされているか否かを判定する(ステップS67)。
【0039】
そして、ロックされていない場合(ステップS67がNO)は、前述したステップS68の処理を行う。これに対して、ロックされている場合(ステップS67がYES)は、ステップS63の処理を行う。ステップS63では、着信報知処理用データ記憶部22に記録されているデフォルトの着信報知処理用データの内の、着信があった通信種別と処理対象にしている着信報知種別との組み合わせに関連付けて記録されている着信報知処理用データを入力し、入力した着信報知処理用データに従った着信報知処理を行う。その後、着信報知手段13は、図5のステップS55の処理に戻り、次の着信報知種別を処理対象にして前述した処理と同様の処理を行う。そして、全ての報知対象種別について、処理が完了すると、着信報知手段13は、その処理を終了する。このように、着信時の着信報知処理では、個別着信設定データが最も優先的に利用され、その次にグループ着信設定データが優先的に利用される。
【0040】
次に、ユーザが着信時に実行される着信報知処理の内容を確認する場合の動作について、図7及び図8のフローチャートを参照して説明する。
【0041】
ユーザは、着信時に実行される着信報知処理の内容を確認したい場合、キー操作部5に設けられている着信設定確認ボタン(図示せず)を操作する。これにより、制御部1内の確認対象選択手段11は、通信種別の選択画面を表示部6に表示する(図7のステップS71)。本実施の形態では、「電話」、「メール」の内の何れか一方を選択するための選択画面を表示部6に表示する。
【0042】
その後、ユーザが、通信種別の選択画面を用いて、着信報知処理内容の確認対象にする通信種別を選択すると、確認対象選択手段11は、電話帳記憶部21を参照し、そこに記録されている通信相手の氏名、名称の一覧が載った通信相手の選択画面を表示部6に表示する(ステップS72)。尚、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータが、電話帳記憶部21をロックしていることを示している場合は、ユーザに対してパスワードの入力を要求し、正しいパスワードが入力された場合に限り、上記した処理を行う。
【0043】
その後、ユーザは、通信相手の選択画面を用いて、着信報知処理の処理内容の確認対象にする通信相手を選択する。例えば、Aさんからのメール着信時に実行される着信報知処理の処理内容を確認したい場合には、ユーザは、通信種別の選択画面で「メール」を選択し、通信相手の選択画面で「Aさん」を選択する。これにより、確認対象選択手段11は、選択された通信相手の通信相手データを電話帳記憶部21から検索し、検索した通信相手データと、通信種別の選択画面で選択された通信種別とを有効設定内容表示手段12に渡す(ステップS73)。
【0044】
これにより、有効設定内容表示手段12は、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータに基づいて、電話帳記憶部21にロックが設定されているか否かを判定する(ステップS74)。
【0045】
そして、ロックが設定されていると判定した場合(ステップS74がYES)は、表示部6に、電話帳ロック機能が有効になっているため、個別着信設定データ及びグループ着信設定データが無効となることを示す有効設定内容表示画面を表示する(ステップS75)。つまり、電話帳記憶部21にロックがかけられている場合は、そちらの方が、電話帳記憶部21に記録されている個別着信設定データやグループ着信設定データよりも優先されるので、優先度を考慮した表示を行う。
【0046】
これに対して、ロックされていないと判定した場合(ステップS74がNO)は、着信報知種別の内の1つを処理対象にする(ステップS76)。その後、有効設定内容表示手段12は、ステップS73で検索した通信相手データの個別着信設定データに、処理対象にしている着信報知種別とユーザが選択画面を用いて選択した通信種別との組み合わせに関連する識別子が設定されているか否かを判定する(図8のステップS81)。
【0047】
そして、着信報知種別と通信種別との組み合わせに関連する識別子が個別着信設定データに設定されている場合(ステップS81がYES)は、上記識別子がユーザデータ記憶部24に記録されているユーザデータを指し示すものであるか否かを判定する(ステップS84)。
【0048】
判定の結果、上記識別子がユーザデータを指し示すものでなかった場合(ステップS84がNO)は、上記識別子と、処理対象にしている着信報知種別と、上記識別子が個別着信設定データによるものであることを示す情報「個別設定」とを組にして保持し(ステップS86)、その後、図7のステップS76に戻って、次の着信報知種別を処理対象にする。これに対して、上記識別子がユーザデータを指し示すものであった場合(ステップS84がYES)は、ロックデータ記憶部23に記録されているユーザデータ用ロックデータに基づいて、ユーザデータ記憶部24にロックが設定されているか否かを判定する(ステップS85)。
【0049】
そして、ユーザデータ記憶部24にロックが設定されていない場合(ステップS85がNO)は、前述したステップS86の処理を行う。これに対して、ロックが設定されている場合は、ステップS82の処理を行う。また、ステップS81の判定結果がNOとなった場合もステップS82の処理を行う。
【0050】
ステップS82では、ユーザが通信相手の選択画面を用いて選択した通信相手がグループに属し、且つ、通信相手が属しているグループのグループ着信設定データ(図3参照)に、処理対象にしている着信報知種別と、ユーザがステップS71において選択画面を用いて選択した通信種別との組み合わせに関連付けて識別子が設定されているか否かを判定する。
【0051】
そして、通信相手がグループに属し、且つ、通信相手が属しているグループのグループ着信設定データに、着信報知種別と通信種別との組み合わせに関連する識別子が設定されている場合(ステップS82がYES)は、上記識別子がユーザデータ記憶部24に記録されているユーザデータを指し示すものか否かを判定し(ステップS87)、ユーザデータを指し示すものでなかった場合は、上記識別子と、処理対象にしている着信報知種別と、上記識別子がグループ着信設定データによるものであることを示す情報「グループ着信設定」とを組にして保持し(ステップS89)、その後、次の着信報知種別を処理対象にする(図7のステップS76)。
【0052】
これに対して、識別子がユーザデータを指し示すものである場合(ステップS87がYES)は、ユーザデータ記憶部23がロックされているか否かを判定する(ステップS88)。そして、ロックされていない場合(ステップS88がNO)は、前述したステップS89の処理を行い、ロックされている場合(ステップS88がYES)は、ステップS83の処理を行う。また、ステップS82の判定結果がNOとなった場合も、ステップS83の処理を行う。
【0053】
ステップS83では、上記識別子と、処理対象にしている着信報知種別と、上記識別子がデフォルトの着信報知処理データに関連することを示す情報「デフォルト」との組を保持する。その後、有効設定内容表示手段12は、図7のステップS76に進み、前述した処理と同様の処理を行う。以上の処理を、全ての着信報知種別について行うと(ステップS77がYESとなると)、ステップS78の処理を行う。
【0054】
ステップS78では、ステップS83、S86、S89で保持しておいた情報に基づいて、ユーザが選択した通信相手から、ユーザが選択した通信種別での着信があった場合、着信報知種別(着信音、バイブレータ、イルミネーション)毎に、個別着信設定データ、グループ着信設定データ、或いは、デフォルトの着信報知処理用データの内の何れを用いて、どのような内容の着信報知処理が行われるのかを示す有効設定内容表示画面を表示部6に表示する。
【0055】
次に、具体例を挙げて、有効設定内容表示画面を表示する際の動作について説明する。今、電話帳記憶部21の内容が、図3(A)、(B)に示すものとなっており、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータ及びユーザデータ用ロックデータが共にロックされていないことを示しているとする。そして、この状態においてユーザが、図7のステップS71で通信種別「メール」を選択し、ステップS72で通信相手「Aさん」を選択したとすると、次のような処理が行われる。
【0056】
ステップS73において、確認対象選択手段11が、図3(A)の第1番目の通信相手データ(氏名、名称がAさんとなっている通信相手データ)を検索する。
【0057】
ステップS74において、有効設定内容表示手段12が、電話帳記憶部21にはロックが設定されていないと判定する。その結果、ステップS76の処理が行われる。
【0058】
ステップS76において、有効設定内容表示手段12が、着信報知種別の1つ(着信音)を処理対象にする。
【0059】
検索した通信相手データ中の個別着信設定データ(図3参照)には、通信種別「メール」と着信報知種別「着信音」との組み合わせに関連付けて、識別子「メロディ5」が記録されているので、図8のステップS81の判定結果がYESとなり、ステップS84の処理が行われる。
【0060】
識別子「メロディ5」は、ユーザデータを指し示すものでないので、ステップS84の判定結果がNOとなり、ステップS86の処理が行われる。
【0061】
ステップS86では、着信報知種別「着信音」と、識別子「メロディ5」と、「個別設定」との組を保持する。
【0062】
その後、着信報知種別「バイブレータ」を処理対象にして(図7のステップS76)、前述した処理と同様の処理が行われる。着信項目種別を「バイブレータ」とした場合は、ステップS86において着信報知種別「バイブレータ」と、識別子「バイブ5」と、「個別設定」との組が保持される。
【0063】
その後、着信報知種別「イルミネーション」を処理対象にして(図7のステップS76)、前述した処理と同様の処理が行われる。この場合は、ステップS86において、着信報知種別「イルミネーション」と、識別子「イルミ3」と、「個別設定」との組が保持される。
【0064】
着信種別「イルミネーション」についての処理が完了すると(ステップS77がYESとなると)、ステップS86で保持している情報に基づいて、図9に示すような有効設定内容表示画面を表示部6に表示する(ステップS78)。図9の有効設定内容表示画面は、Aさんからメール着信があった場合には、着信音、バイブレータ、イルミネーションがそれぞれ識別子「メロディ5、バイブ5、イルミ3」によって示されるものとなり、それらは全て個別設定されたものであることを示している。
【0065】
次に、電話帳記憶部21およびロックデータ記憶部23の内容が前述したものであるときに、ユーザが、図7のステップS71、S72において通信種別「メール」、通信相手「B社」を選択した場合の動作を説明する。
【0066】
ステップS73において、確認対象選択手段11が図3(A)の第2番目の通信相手データ(氏名、名称がB社となっている通信相手データ)を検索する。
【0067】
ステップS74において、有効設定内容表示手段12が、電話帳記憶部21にはロックが設定されていないと判定する。その結果、ステップS76の処理が行われる。
【0068】
ステップS76において、有効設定内容表示手段12が、着信報知種別の1つ(例えば、着信音)を処理対象にする。
【0069】
検索した通信相手データ中の個別着信設定データには、通信種別「メール」と着信報知種別「着信音」との組み合わせに関連付けて識別子が設定されていないので、図8のステップS81の判定結果がNOとなり、ステップS82の処理が行われる。
【0070】
検索した通信相手データには、グループ番号「G1」が設定されている。また、グループ番号「G1」に関連付けて記録されているグループ着信設定データには、通信種別「メール」と着信報知種別「着信音」との組み合わせに関連付けて識別子「メロディ1」が設定されているので、ステップS82の判定結果がYESとなり、ステップS87の処理が行われる。
【0071】
識別子「メロディ1」は、ユーザデータを指し示すものでないので、ステップS87の判定結果がNOとなり、ステップS89の処理が行われる。
【0072】
ステップS89では、識別子「メロディ1」と、着信報知種別「着信音」と、「グループ設定」との組を保持する。
【0073】
その後、着信報知種別「バイブレータ」を処理対象にして前述した処理と同様の処理が行われ、ステップS89において、識別子「バイブ2」と、着信報知種別「バイブレータ」と、「グループ設定」とが保持される。
【0074】
更に、着信報知種別「イルミネーション」を処理対象にして前述した処理と同様の処理が行われ、ステップS89において、識別子「イルミ2」と、着信報知種別「イルミネーション」と、「グループ設定」とが保持される。
【0075】
その後、図7のステップS78の処理が行われ、図10に示すような有効設定内容表示画面が表示部6に表示される。この有効設定内容表示画面は、B社からメール着信があった場合には、着信音、バイブレータ、イルミネーションがそれぞれ識別子「メロディ1、バイブ2、イルミ2」によって示されるものとなり、それらは全てグループ設定されたものであることを示している。
【0076】
次に、電話帳記憶部21およびロックデータ記憶部23の内容が前述したものであるときに、ユーザが、図7のステップS71、S72において通信種別「電話」、通信相手「Cさん」を選択した場合の動作を説明する。
【0077】
ステップS73において、確認対象選択手段11が図3(A)の第3番目の通信相手データ(氏名、名称がCさんとなっている通信相手データ)を検索する。
【0078】
ステップS74において、有効設定内容表示手段12が、電話帳記憶部21にはロックが設定されていないと判定する。その結果、ステップS76の処理が行われる。
【0079】
ステップS76において、有効設定内容表示手段12が、着信報知種別の1つ(例えば、着信音)を処理対象にする。
【0080】
検索したCさんの通信相手データ中の個別着信設定データには、通信種別「電話」と着信報知種別「着信音」との組み合わせに関連付けて識別子「BOX1」が設定されているので、ステップS81の判定結果がYESとなり、ステップS84の処理が行われる。
【0081】
識別子「BOX1」は、ユーザデータを指し示すものであるので、ステップS84の判定結果がYESとなり、ステップS85の処理が行われる。
【0082】
ユーザデータ記憶部23はロックされていないので、ステップS85の判定結果がNOとなり、ステップS86の処理が行われる。
【0083】
ステップS86では、識別子「BOX1」と、着信報知種別「電話」と、「個別設定」との組を保持する。
【0084】
その後、着信報知種別「バイブレータ」を処理対象にして前述した処理と同様の処理が行われ、ステップS86において、識別子「バイブ3」と着信報知種別「電話」と、「個別設定」とが保持される。
【0085】
次に、着信報知種別「イルミネーション」を処理対象にした処理が行われる。この場合、検索したCさんの通信相手データ中の個別着信設定データには、通信種別「電話」と着信報知種別「イルミネーション」をとの組み合わせに関連付けて識別子が設定されていないので、ステップS81の判定結果がNOとなり、ステップS82の処理が行われる。
【0086】
ステップS82では、識別子「デフォルトイルミ」と、着信報知種別「イルミネーション」と、「デフォルト」とを保持する。
【0087】
着信報知種別「イルミネーション」についての処理が完了することにより、ステップS77の判定結果がYESとなるので、ステップS78の処理が行われ、図11に示すような有効設定内容表示画面が表示部6に表示される。この有効設定内容表示画面は、Cさんから電話着信があった場合には、着信音、バイブレータ、イルミネーションがそれぞれ識別子「BOX1、バイブ3、デフォルトイルミ」によって示されるものとなることを示している。更に、この有効設定内容表示画面は、着信音及びバイブレータは、個別設定されたものであり、イルミネーションはデフォルトのものであることを示している。
【0088】
[第1の実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、着信があった際に、どのような内容の着信報知処理が行われるのかを、事前に容易に確認することができるという効果を得ることができる。その理由は、電話帳記憶部21に記録されている個別着信設定データだけでなく、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータも考慮して着信時に実行される着信処理の内容を表示する制御部1を備えているからである。
【0089】
また、本実施の形態は、個別着信設定データとグループ着信設定データとの優先順位を考慮して着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する制御部1を備えているので、個別着信設定およびグループ着信設定を行うことが可能な通信端末装置であっても、着信時にどのような内容の着信報知処理が行われるのかを、事前に確認することが可能になる。
【0090】
[本発明の第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、有効設定内容表示画面を利用して、電話帳記憶部21に対するロックを解除したり、ユーザデータ記憶部24に対するロックを解除できるようにしたことを特徴とする。
【0091】
本実施の形態は、前述した第1の実施の形態に、下記(1)〜(3)に示す変更を加えることにより実現できる。
【0092】
(1)図7のステップS75に示す処理の代わりに、図12のステップS75-1〜S75-4に示す処理を行う。
(2)図8のステップS85の判定結果がYESとなった場合、及び、図8のステップS88の判定結果がYESとなった場合、ユーザデータロックフラグをセットする。
(3)図7のステップS78に示す処理の代わりに、図13のステップS78-1〜S78-7の処理を行う。
【0093】
次に、本実施の形態の動作について説明する。尚、ここでは、第1の実施の形態との相違部分についてのみ説明する。
【0094】
本実施の形態では、ステップS74において、電話帳用ロックデータが電話帳記憶部21をロックしていると判定した場合(ステップS74がYESの場合)、図12に示すステップS75-1〜S75-4の処理を行う。
【0095】
ステップS75-1では、電話帳がロックされているため、着信設定(個別、グループ)が無効になる旨のメッセージに加え、ロック設定変更ボタンおよび終了ボタンを含んだ有効設定内容表示画面を表示部6に表示する。このときに表示される有効設定内容表示画面の一例を図14に示す。
【0096】
この有効設定内容表示画面を見たユーザは、電話帳記憶部21に対するロックを無効にする場合は、ロック設定変更ボタンを操作し、そうでない場合は、終了ボタンを操作する。
【0097】
制御部1内の有効設定内容表示手段12は、ロック設定変更ボタンが操作された場合(ステップS75-2がYES)は、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータを、電話帳記憶部21がロックされていないことを示すものに変更した後(ステップS75-4)、その処理を終了する。これに対して、終了ボタンが操作された場合(ステップS75-3)は、直ちにその処理を終了する。
【0098】
また、本実施の形態では、図8のステップS85の判定結がYESとなった場合、及び、ステップS88の判定結果がYESとなった場合、ユーザデータロックフラグをセットする。つまり、ユーザデータを利用するように設定されているが、ユーザデータ記憶部24にロックがかかっているため、着信時にユーザデータを利用した着信報知処理を実行することができない着信報知手段が存在する場合、ユーザデータロックフラグがセットされる。
【0099】
また、本実施の形態では、図7のステップS78の処理の代わりに、図13のステップS78-1〜S78-7の処理を行う。
【0100】
ステップS78-1では、ステップS83、S86、S89で保持しておいた情報に基づいて、有効設定内容表示画面に表示する表示内容を決定する。即ち、着信報知種別(着信音、バイブレータ、イルミネーション)毎に、個別着信設定データ、グループ着信設定データ、或いは、デフォルトの着信報知処理用データの内の何れを用いて、どのような内容の着信報知処理が行われるのかを、ユーザに知らせるための表示内容を決定する。
【0101】
その後、制御部1内の有効設定内容表示手段12は、ユーザデータロックフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS78-2)。
【0102】
そして、ユーザデータロックフラグがセットされていない場合(ステップS78-2がNO)は、ステップS78-1で決定した表示内容を含んだ有効設定内容表示画面を表示部6に表示した後(ステップS78-6)、その処理を終了する。
【0103】
これに対して、ユーザデータロックフラグがセットされている場合(ステップS78-2がYES)は、ステップS78-1で決定した表示内容に加えて、ロック設定変更ボタン、終了ボタン、及び、ユーザデータがロックされていることを示すメッセージを含んだ有効設定内容表示画面を表示部6に表示する(ステップS78-3)。
【0104】
有効設定内容表示画面を見たユーザは、ユーザデータ記憶部24に対するロックを解除するのであれば、ロック設定変更ボタンを操作し、そうでなければ、終了ボタンを操作する。
【0105】
制御部1内の有効設定内容表示手段12は、ロック設定変更ボタンが操作された場合(ステップS78-4がYES)は、ロックデータ記憶部23に記録されているユーザデータ用ロックデータを、ユーザデータ記憶部24にロックがかかっていないことを示すものに変更した後(ステップS78-7)、その処理を終了する。これに対して、終了ボタンが操作された場合(ステップS78-5がYES)は、直ちにその処理を終了する。
【0106】
[第2の実施の形態の効果]
本発明によれば、着信設定内容の確認時に、必要に応じて、電話帳記憶部21に対するロックや、ユーザデータ記憶部24に対するロックを容易に解除することができるという効果を得ることができる。その理由は、有効設定内容表示画面にロック設定変更ボタンを設け、このボタンが操作された場合は、電話帳記憶部21に対するロックや、ユーザデータ記憶部24に対するロックを解除するようにしているからである。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、携帯電話装置、PHS端末装置、固定電話装置などの通信端末装置の利用可能である。
【符号の説明】
【0108】
1 制御部
2 メモリ
3 アンテナ
4 無線部
5 キー操作部
6 表示部
7 音声コーデック部
11 確認対象選択手段
12 有効設定内容表示手段
13 着信報知手段
21 電話帳記憶部
22 着信報知処理用データ記憶部
23 ロックデータ記憶部
24 ユーザデータ記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話装置、PHS(Personal Handy-phone System)端末装置などの通信端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話装置などの通信端末装置には、電話帳を利用して通信相手毎に着信音、着信イルミネーション、バイブレータ、着信画面などを設定できるようにした着信設定機能を備えたものがある(例えば、特許文献1,2参照)。着信設定機能を備えた通信端末装置では、通信相手から着信があると、通信相手の電話番号などの識別データに関連付けて記録されている着信音などを示す着信設定データを電話帳から読み出し、それに応じた着信音などを出力する。
【0003】
また、通信端末装置は、セキュリティの観点から、個人情報を利用する電話帳、メール、画像・ミュージックなどにロックをかけ、他人がそれらを利用できないようにするロック機能を備えているのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−174066号公報
【特許文献2】特開2007−208753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、着信設定機能とロック機能とはそれぞれ独立に設定可能なものであるが、設定内容によっては他方の機能に影響が及ぶため、ユーザが認識している着信設定内容と、実際に着信があった際に実行される着信報知処理とが異なるものになるということがよくある。例えば、電話帳に対するロックが有効になっている場合は、そちらの方が優先され、電話帳を参照することができなくなるため、着信設定機能により電話帳に着信音などが設定されていても、設定内容とは異なる着信音などが出力されてしまう(電話帳に着信音としてメロディMnを設定していてもデフォルトの着信音が出力されてしまう)。従って、単に電話帳に設定されている着信設定内容を確認するだけでは、実際に着信があった際、どのような着信報知処理が行われるのかを把握することが難しいという問題がある。
【0006】
[発明の目的]
そこで、本発明の目的は、実際に着信があった際に、どのような内容の着信報知処理が行われるのかを把握することが難しいという課題を解決した通信端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる第1の通信端末装置は、
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、
該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部と、
通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する制御部とを備える。
【0008】
本発明にかかる着信設定内容確認方法は、
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部と、制御部とを備えたコンピュータが実行する着信設定内容確認方法であって、
前記制御部が、通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する。
【0009】
本発明にかかるプログラムは、
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部とを備えたコンピュータを、
通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する制御部として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、着信があった際に、どのような内容の着信報知処理が行われるのかを、容易に確認することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】メモリ2の構成例を示す図である。
【図3】電話帳記憶部21の内容例を示す図である。
【図4】制御部1の構成例を示すブロック図である。
【図5】着信時に行われる着信報知処理の一部を示すフローチャートである。
【図6】着信時に行われる着信報知処理の残りの部分を示すフローチャートである。
【図7】着信設定内容を確認する際に行われる処理の一部を示すフローチャートである。
【図8】着信設定内容を確認する際に行われる処理の残りの部分を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態における有効設定内容表示画面の一例を示す図である。
【図10】第1の実施の形態における有効設定内容表示画面の他の例を示す図である。
【図11】第1の実施の形態における有効設定内容表示画面のその他の例を示す図である。
【図12】第2の実施の形態で行われる処理の内の、第1の実施の形態で行われる処理と異なる部分を示したフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態で行われる処理の内の、第1の実施の形態で行われる処理と異なる部分を示したフローチャートである。
【図14】第2の実施の形態における有効設定内容表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
[本発明の第1の実施の形態]
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態にかかる携帯電話装置は、CPU(中央処理装置)によって実現される制御部1と、メモリ2と、アンテナ3と、無線部4と、キー操作部5と、LCDなどの表示部6と、音声コーデック部7と、スピーカ8と、マイク9とを備えている。尚、本実施の形態では、携帯電話装置を例に挙げて説明するが、本発明は、PHS端末装置、固定電話装置などの他の通信端末装置にも適用可能である。
【0014】
携帯電話装置は、制御部1の制御により、アンテナ3及び無線部4を介して基地局(図示せず)との間で通信を行う。
【0015】
無線部4は、アンテナ3を介して受信した信号の周波数を所定周波数に変換した後、これを増幅、復調して制御部1に入力する。また、無線部4は、制御部1からの送信データを変調、増幅し、アンテナ3を介して送信する。
【0016】
音声コーデック部7は、制御部1から入力される音声データをアナログ信号に変換し、スピーカ8から出力する。また、音声コーデック部7は、マイク9から入力された音声信号をPCM信号にA/D変換して制御部1に入力する。
【0017】
メモリ2には、図2に示すように、電話帳記憶部21と、着信報知処理用データ記憶部22と、ロックデータ記憶部23と、ユーザデータ記憶部(データBOX)24とが設けられている。
【0018】
電話帳記憶部21には、図3(A)に示すように、通信相手を識別するための識別データに関連付けて、その通信相手が属するグループのグループ番号と、その通信相手から電話着信、メール着信があったときに実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データが記録されている。本実施の形態では、通信相手の識別データは、通信相手の氏名、名称と、電話番号と、メールアドレスとを含み、個別着信設定データは、電話着信時の着信音、バイブレータ、イルミネーションを示す識別子と、メール着信時の着信音、バイブレータ、イルミネーションを示す識別子とを含む。同図(A)における例えば、第1番目のデータ(通信相手データ)は、通信相手「Aさん」の電話番号、メールアドレス、グループ番号がそれぞれ「TA, MA, G1」であることを表すと共に、Aさんからの電話の着信時には着信音、バイブレータ、イルミネーションをそれぞれ識別子「メロディ5、バイブ2、イルミ1」で示されるものとし、メールの着信時には着信音、バイブレータ、イルミネーションをそれぞれ識別子「メロディ5、バイブ5、イルミ3」で示されるものにすることを表している。また、電話帳記憶部21に記録される通信相手データの中には、第2番目の通信相手データにように、個別着信設定データに有効な値が設定されていないものや、第3番目の通信相手データのように、グループ番号が設定されていないものも存在する。
【0019】
更に、電話帳記憶部21には、図3(B)に示すように、グループ番号に関連付けて、そのグループ番号のグループに属する通信相手から電話着信、メール着信があった際に実行する着信報知処理の内容を示すグループ着信設定データが記録されている。本実施の形態では、グループ着信設定データは、電話着信時の着信音、バイブレータ、イルミネーションを示す識別子と、メール着信時の着信音、バイブレータ、イルミネーションを示す識別子とを含む。同図(B)における例えば第1番目のデータ(グループデータ)は、グループ番号「G1」のグループに属する通信相手から電話着信があった場合には、着信音、バイブレータ、イルミネーションをそれぞれ識別子「メロディ5、バイブ3、イルミ3」で示されるものとし、メール着信があった場合には、着信音、バイブレータ、イルミネーションをそれぞれ識別子「メロディ1、バイブ2、イルミ2」で示されるものにすることを表している。
【0020】
着信報知処理用データ記憶部22には、実際に着信音を出力したり、バイブレータを駆動したり、イルミネーションを点滅させるための着信報知処理用データが、識別子に関連付けて記録されている。
【0021】
ロックデータ記憶部23には、電話帳記憶部21をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータと、ユーザデータ記憶部24をロックするか否かを示すユーザデータ用ロックデータとが記録される。
【0022】
ユーザデータ記憶部24には、ユーザがダウンロードした画像、ミュージック等のユーザデータが記録される。なお、本実施の形態では、ユーザデータは、先頭部分がBOXとなっている識別子(BOX1, BOX2等)に関連付けて記録されている。
【0023】
制御部1は、通信相手と通話を行ったり、メールをやり取りするための通常の手段に加え、図4に示すように、確認対象選択手段11と、有効設定内容表示手段12と、着信報知手段13とを備えている。
【0024】
着信報知手段13は、通信相手から着信があった場合、通信相手の識別データおよび通信種別と、電話帳記憶部21の内容と、ロックデータ記憶部23の内容とに基づいて、着信音、バイブレータ、イルミネーションそれぞれについて、その動作内容を示す識別子を求め、求めた識別子に基づいて、着信音を出力したり、バイブレータを駆動したり、イルミネーションを点滅させたりする。
【0025】
確認対象選択手段11は、着信報知処理の処理内容を確認したい通信種別および通信相手をユーザに選択させる。
【0026】
有効設定内容表示手段12は、電話帳記憶部21およびロックデータ記憶部23の内容に基づいて、ユーザが確認対象選択手段11を用いて選択した通信種別と通信相手の組み合わせに対して現在有効になっている着信報知処理の処理内容を求め、求めた処理内容を表示部6に表示する機能を有する。
【0027】
尚、制御部1はCPUによって実現可能であり、その場合は例えば次のようにする。CPUを確認対象選択手段11、有効設定内容表示手段12、および、着信報知手段13として機能させるためのプログラムを記録した半導体メモリ、ディスク、その他の記録媒体を用意し、CPUに上記プログラムを読み取らせる。CPUは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自CPU上に、確認対象選択手段11、有効設定内容表示手段12、及び、着信報知手段13を実現する。
【0028】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
【0029】
先ず、着信時の動作を、図5および図6のフローチャートを参照して説明する。
【0030】
制御部1内の着信報知手段13は、着信があると、先ず、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータに基づいて、電話帳記憶部21がロックされているか否かを判定する(図5のステップS51)。そして、電話帳記憶部21がロックされている場合(ステップS51がYES)は、全ての着信報知手段(本実施の形態では、着信音、バイブレータ、及び、イルミネーション)の処理内容を、着信のあった通信種別(本実施の形態では、電話またはメール)に対して定められているデフォルトの処理内容とする(ステップS52)。より具体的には、着信報知処理用データ記憶部22に記録されているデータの内の、着信のあった通信種別に対して予め定められているデフォルトのデータに従って、着信音を出力したり、バイブレータを駆動したり、イルミネーションを点滅させる。つまり、電話帳記憶部21にロックがかけられている場合は、そちらの方が、電話帳記憶部21に記録されている個別着信設定データやグループ着信設定データよりも優先される。
【0031】
これに対して、電話帳記憶部21がロックされていない場合(ステップS51がNO)は、電話帳記憶部21から該当する通信相手データを検索する(ステップS53)。より具体的には、着信信号に通信相手の電話番号が含まれている場合は、その電話番号を含む通信相手データを電話帳記憶部21から検索し、着信信号に通信相手のメールアドレスが含まれている場合には、そのメールアドレスを含む通信相手データを検索する。
【0032】
そして、該当する通信相手データを検索できなかった場合(ステップS54がNO)は、前述したステップS52の処理を行う。これに対して、該当する通信相手データを検索できた場合(ステップS54がYES)は、着信報知手段の種別(着信報知種別)の1つを処理対象にする(ステップS55)。即ち、着信音、バイブレータ、イルミネーションの内の1つを処理対象にする。
【0033】
その後、着信報知手段13は、ステップS53で検索した通信相手データ中の個別着信設定データに、処理対象としている着信報知種別と着信のあった通信種別との組み合わせに関連する識別子が設定されているか否かを判定する(図6のステップS61)。例えば、処理対象にしている着信報知種別が「着信音」、着信のあった通信種別が「電話」であり、ステップS53で検索した通信相手データが図3(A)の第1番目の通信相手データであるとすると、個別着信設定データには、着信報知種別「着信音」と通信種別「電話」との組み合わせに関連付けて識別子「メロディ5」が記録されているので、ステップS61の判定結果は、YESとなる。
【0034】
そして、個別着信設定データに識別子が設定されている場合(ステップS61がYES)は、上記識別子がユーザデータ記憶部24内のユーザデータを指し示すものであるか否かを判定する(ステップS64)。つまり、着信報知処理にユーザデータが必要か否かを判定する。前述したように、本実施の形態では、ユーザデータは、先頭部分がBOXの識別子に関連付けてユーザデータ記憶部24に設定されているので、ステップS64では識別子の先頭部分がBOXになっているか否かに基づいて、識別子がユーザデータを指し示すものであるか否かを判定することができる。
【0035】
そして、識別子がユーザデータを指し示すものでない場合(ステップS64がNO)は、上記識別子に関連付けて記録されている着信報知処理用データを着信報知処理用データ記憶部22から検索し、検索した着信報知処理用データに従って、処理対象にしている着信報知種別に関する着信報知処理を行う(ステップS69)。例えば、処理対象にしている着信報知種別がバイブレータである場合は、検索した着信報知処理用データに従ってバイブレータを駆動する。その後、着信報知手段13は、図5のステップS55の処理に戻り、次の着信報知種別を処理対象にする。
【0036】
これに対して、識別子がユーザデータを指し示すものである場合(ステップS64がYES)は、ロックデータ記憶部23に記録されているユーザデータ用ロックデータに基づいて、ユーザデータ記憶部24がロックされているか否かを判定する(ステップS65)。そして、ロックされていない場合(ステップS65がNO)は、ユーザデータ記憶部24から検索した上記識別子のユーザデータに従って、処理対象にしている着信報知種別に関する着信処理を行い(ステップS68)、その後、図5のステップS55に戻り、次の着信報知種別を処理対象にする。これに対して、ユーザデータ記憶部24がロックされている場合(ステップS65がYES)は、ステップS62の処理を行う。また、ステップS61の判定結果がNOとなった場合もステップS62の処理が行われる。つまり、個別着信設定データに従った着信報知処理を実行することが高いので、次に優先度が高いグループ着信設定データを使用して着信報知処理を実行するか否かを判定するために、ステップS62の処理を行う。
【0037】
ステップS62では、着信のあった通信相手がグループに属し、且つ、通信相手が属しているグループのグループ着信設定データ(図3参照)に、処理対象にしている着信報知種別と着信のあった通信種別との組み合わせに関連する識別子が設定されているか否かを判定する。尚、通信相手がグループに属しているか否かは、図5のステップS53で検索した通信相手データにグループ番号が含まれているか否かによって判定する。例えば、処理対象にしている着信報知種別が「イルミネーション」、着信のあった通信種別が「メール」で、ステップS53で検索した通信相手データが、図3(A)の第2番目の通信相手データである場合は、通信相手データにグループ番号「G1」が設定され、且つ、同図(B)に示すグループ番号「G1」のグループ着信設定データには、着信報知種別「イルミネーション」と通信種別「メール」との組み合わせに関連付けて、識別子「イルミ2」が設定されているので、ステップS62の判定結果はYESとなる。これに対して、ステップS53で検索した通信相手データが、図3(A)の第1番目の通信相手データである場合は、通信相手データにグループ番号「G2」は設定されているが、同図(B)に示すグループ番号「G2」のグループ着信設定データには、着信報知種別「イルミネーション」と通信種別「メール」とに関連付けて識別子が設定されていないので、ステップS62の判定結果はNOとなる。
【0038】
そして、通信相手がグループに属し、且つ、通信相手が属しているグループのグループ着信設定データに着信報知種別と通信種別との組み合わせに関連する識別子が設定されていると判定した場合(ステップS62がYES)は、上記識別子がユーザデータを指し示すものか否かを判定し(ステップS66)、ユーザデータを指し示すものでなかった場合は、前述したステップS69の処理を行う。これに対して、ユーザデータを指し示すものであった場合(ステップS66がYES)は、ユーザデータ記憶部24がロックされているか否かを判定する(ステップS67)。
【0039】
そして、ロックされていない場合(ステップS67がNO)は、前述したステップS68の処理を行う。これに対して、ロックされている場合(ステップS67がYES)は、ステップS63の処理を行う。ステップS63では、着信報知処理用データ記憶部22に記録されているデフォルトの着信報知処理用データの内の、着信があった通信種別と処理対象にしている着信報知種別との組み合わせに関連付けて記録されている着信報知処理用データを入力し、入力した着信報知処理用データに従った着信報知処理を行う。その後、着信報知手段13は、図5のステップS55の処理に戻り、次の着信報知種別を処理対象にして前述した処理と同様の処理を行う。そして、全ての報知対象種別について、処理が完了すると、着信報知手段13は、その処理を終了する。このように、着信時の着信報知処理では、個別着信設定データが最も優先的に利用され、その次にグループ着信設定データが優先的に利用される。
【0040】
次に、ユーザが着信時に実行される着信報知処理の内容を確認する場合の動作について、図7及び図8のフローチャートを参照して説明する。
【0041】
ユーザは、着信時に実行される着信報知処理の内容を確認したい場合、キー操作部5に設けられている着信設定確認ボタン(図示せず)を操作する。これにより、制御部1内の確認対象選択手段11は、通信種別の選択画面を表示部6に表示する(図7のステップS71)。本実施の形態では、「電話」、「メール」の内の何れか一方を選択するための選択画面を表示部6に表示する。
【0042】
その後、ユーザが、通信種別の選択画面を用いて、着信報知処理内容の確認対象にする通信種別を選択すると、確認対象選択手段11は、電話帳記憶部21を参照し、そこに記録されている通信相手の氏名、名称の一覧が載った通信相手の選択画面を表示部6に表示する(ステップS72)。尚、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータが、電話帳記憶部21をロックしていることを示している場合は、ユーザに対してパスワードの入力を要求し、正しいパスワードが入力された場合に限り、上記した処理を行う。
【0043】
その後、ユーザは、通信相手の選択画面を用いて、着信報知処理の処理内容の確認対象にする通信相手を選択する。例えば、Aさんからのメール着信時に実行される着信報知処理の処理内容を確認したい場合には、ユーザは、通信種別の選択画面で「メール」を選択し、通信相手の選択画面で「Aさん」を選択する。これにより、確認対象選択手段11は、選択された通信相手の通信相手データを電話帳記憶部21から検索し、検索した通信相手データと、通信種別の選択画面で選択された通信種別とを有効設定内容表示手段12に渡す(ステップS73)。
【0044】
これにより、有効設定内容表示手段12は、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータに基づいて、電話帳記憶部21にロックが設定されているか否かを判定する(ステップS74)。
【0045】
そして、ロックが設定されていると判定した場合(ステップS74がYES)は、表示部6に、電話帳ロック機能が有効になっているため、個別着信設定データ及びグループ着信設定データが無効となることを示す有効設定内容表示画面を表示する(ステップS75)。つまり、電話帳記憶部21にロックがかけられている場合は、そちらの方が、電話帳記憶部21に記録されている個別着信設定データやグループ着信設定データよりも優先されるので、優先度を考慮した表示を行う。
【0046】
これに対して、ロックされていないと判定した場合(ステップS74がNO)は、着信報知種別の内の1つを処理対象にする(ステップS76)。その後、有効設定内容表示手段12は、ステップS73で検索した通信相手データの個別着信設定データに、処理対象にしている着信報知種別とユーザが選択画面を用いて選択した通信種別との組み合わせに関連する識別子が設定されているか否かを判定する(図8のステップS81)。
【0047】
そして、着信報知種別と通信種別との組み合わせに関連する識別子が個別着信設定データに設定されている場合(ステップS81がYES)は、上記識別子がユーザデータ記憶部24に記録されているユーザデータを指し示すものであるか否かを判定する(ステップS84)。
【0048】
判定の結果、上記識別子がユーザデータを指し示すものでなかった場合(ステップS84がNO)は、上記識別子と、処理対象にしている着信報知種別と、上記識別子が個別着信設定データによるものであることを示す情報「個別設定」とを組にして保持し(ステップS86)、その後、図7のステップS76に戻って、次の着信報知種別を処理対象にする。これに対して、上記識別子がユーザデータを指し示すものであった場合(ステップS84がYES)は、ロックデータ記憶部23に記録されているユーザデータ用ロックデータに基づいて、ユーザデータ記憶部24にロックが設定されているか否かを判定する(ステップS85)。
【0049】
そして、ユーザデータ記憶部24にロックが設定されていない場合(ステップS85がNO)は、前述したステップS86の処理を行う。これに対して、ロックが設定されている場合は、ステップS82の処理を行う。また、ステップS81の判定結果がNOとなった場合もステップS82の処理を行う。
【0050】
ステップS82では、ユーザが通信相手の選択画面を用いて選択した通信相手がグループに属し、且つ、通信相手が属しているグループのグループ着信設定データ(図3参照)に、処理対象にしている着信報知種別と、ユーザがステップS71において選択画面を用いて選択した通信種別との組み合わせに関連付けて識別子が設定されているか否かを判定する。
【0051】
そして、通信相手がグループに属し、且つ、通信相手が属しているグループのグループ着信設定データに、着信報知種別と通信種別との組み合わせに関連する識別子が設定されている場合(ステップS82がYES)は、上記識別子がユーザデータ記憶部24に記録されているユーザデータを指し示すものか否かを判定し(ステップS87)、ユーザデータを指し示すものでなかった場合は、上記識別子と、処理対象にしている着信報知種別と、上記識別子がグループ着信設定データによるものであることを示す情報「グループ着信設定」とを組にして保持し(ステップS89)、その後、次の着信報知種別を処理対象にする(図7のステップS76)。
【0052】
これに対して、識別子がユーザデータを指し示すものである場合(ステップS87がYES)は、ユーザデータ記憶部23がロックされているか否かを判定する(ステップS88)。そして、ロックされていない場合(ステップS88がNO)は、前述したステップS89の処理を行い、ロックされている場合(ステップS88がYES)は、ステップS83の処理を行う。また、ステップS82の判定結果がNOとなった場合も、ステップS83の処理を行う。
【0053】
ステップS83では、上記識別子と、処理対象にしている着信報知種別と、上記識別子がデフォルトの着信報知処理データに関連することを示す情報「デフォルト」との組を保持する。その後、有効設定内容表示手段12は、図7のステップS76に進み、前述した処理と同様の処理を行う。以上の処理を、全ての着信報知種別について行うと(ステップS77がYESとなると)、ステップS78の処理を行う。
【0054】
ステップS78では、ステップS83、S86、S89で保持しておいた情報に基づいて、ユーザが選択した通信相手から、ユーザが選択した通信種別での着信があった場合、着信報知種別(着信音、バイブレータ、イルミネーション)毎に、個別着信設定データ、グループ着信設定データ、或いは、デフォルトの着信報知処理用データの内の何れを用いて、どのような内容の着信報知処理が行われるのかを示す有効設定内容表示画面を表示部6に表示する。
【0055】
次に、具体例を挙げて、有効設定内容表示画面を表示する際の動作について説明する。今、電話帳記憶部21の内容が、図3(A)、(B)に示すものとなっており、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータ及びユーザデータ用ロックデータが共にロックされていないことを示しているとする。そして、この状態においてユーザが、図7のステップS71で通信種別「メール」を選択し、ステップS72で通信相手「Aさん」を選択したとすると、次のような処理が行われる。
【0056】
ステップS73において、確認対象選択手段11が、図3(A)の第1番目の通信相手データ(氏名、名称がAさんとなっている通信相手データ)を検索する。
【0057】
ステップS74において、有効設定内容表示手段12が、電話帳記憶部21にはロックが設定されていないと判定する。その結果、ステップS76の処理が行われる。
【0058】
ステップS76において、有効設定内容表示手段12が、着信報知種別の1つ(着信音)を処理対象にする。
【0059】
検索した通信相手データ中の個別着信設定データ(図3参照)には、通信種別「メール」と着信報知種別「着信音」との組み合わせに関連付けて、識別子「メロディ5」が記録されているので、図8のステップS81の判定結果がYESとなり、ステップS84の処理が行われる。
【0060】
識別子「メロディ5」は、ユーザデータを指し示すものでないので、ステップS84の判定結果がNOとなり、ステップS86の処理が行われる。
【0061】
ステップS86では、着信報知種別「着信音」と、識別子「メロディ5」と、「個別設定」との組を保持する。
【0062】
その後、着信報知種別「バイブレータ」を処理対象にして(図7のステップS76)、前述した処理と同様の処理が行われる。着信項目種別を「バイブレータ」とした場合は、ステップS86において着信報知種別「バイブレータ」と、識別子「バイブ5」と、「個別設定」との組が保持される。
【0063】
その後、着信報知種別「イルミネーション」を処理対象にして(図7のステップS76)、前述した処理と同様の処理が行われる。この場合は、ステップS86において、着信報知種別「イルミネーション」と、識別子「イルミ3」と、「個別設定」との組が保持される。
【0064】
着信種別「イルミネーション」についての処理が完了すると(ステップS77がYESとなると)、ステップS86で保持している情報に基づいて、図9に示すような有効設定内容表示画面を表示部6に表示する(ステップS78)。図9の有効設定内容表示画面は、Aさんからメール着信があった場合には、着信音、バイブレータ、イルミネーションがそれぞれ識別子「メロディ5、バイブ5、イルミ3」によって示されるものとなり、それらは全て個別設定されたものであることを示している。
【0065】
次に、電話帳記憶部21およびロックデータ記憶部23の内容が前述したものであるときに、ユーザが、図7のステップS71、S72において通信種別「メール」、通信相手「B社」を選択した場合の動作を説明する。
【0066】
ステップS73において、確認対象選択手段11が図3(A)の第2番目の通信相手データ(氏名、名称がB社となっている通信相手データ)を検索する。
【0067】
ステップS74において、有効設定内容表示手段12が、電話帳記憶部21にはロックが設定されていないと判定する。その結果、ステップS76の処理が行われる。
【0068】
ステップS76において、有効設定内容表示手段12が、着信報知種別の1つ(例えば、着信音)を処理対象にする。
【0069】
検索した通信相手データ中の個別着信設定データには、通信種別「メール」と着信報知種別「着信音」との組み合わせに関連付けて識別子が設定されていないので、図8のステップS81の判定結果がNOとなり、ステップS82の処理が行われる。
【0070】
検索した通信相手データには、グループ番号「G1」が設定されている。また、グループ番号「G1」に関連付けて記録されているグループ着信設定データには、通信種別「メール」と着信報知種別「着信音」との組み合わせに関連付けて識別子「メロディ1」が設定されているので、ステップS82の判定結果がYESとなり、ステップS87の処理が行われる。
【0071】
識別子「メロディ1」は、ユーザデータを指し示すものでないので、ステップS87の判定結果がNOとなり、ステップS89の処理が行われる。
【0072】
ステップS89では、識別子「メロディ1」と、着信報知種別「着信音」と、「グループ設定」との組を保持する。
【0073】
その後、着信報知種別「バイブレータ」を処理対象にして前述した処理と同様の処理が行われ、ステップS89において、識別子「バイブ2」と、着信報知種別「バイブレータ」と、「グループ設定」とが保持される。
【0074】
更に、着信報知種別「イルミネーション」を処理対象にして前述した処理と同様の処理が行われ、ステップS89において、識別子「イルミ2」と、着信報知種別「イルミネーション」と、「グループ設定」とが保持される。
【0075】
その後、図7のステップS78の処理が行われ、図10に示すような有効設定内容表示画面が表示部6に表示される。この有効設定内容表示画面は、B社からメール着信があった場合には、着信音、バイブレータ、イルミネーションがそれぞれ識別子「メロディ1、バイブ2、イルミ2」によって示されるものとなり、それらは全てグループ設定されたものであることを示している。
【0076】
次に、電話帳記憶部21およびロックデータ記憶部23の内容が前述したものであるときに、ユーザが、図7のステップS71、S72において通信種別「電話」、通信相手「Cさん」を選択した場合の動作を説明する。
【0077】
ステップS73において、確認対象選択手段11が図3(A)の第3番目の通信相手データ(氏名、名称がCさんとなっている通信相手データ)を検索する。
【0078】
ステップS74において、有効設定内容表示手段12が、電話帳記憶部21にはロックが設定されていないと判定する。その結果、ステップS76の処理が行われる。
【0079】
ステップS76において、有効設定内容表示手段12が、着信報知種別の1つ(例えば、着信音)を処理対象にする。
【0080】
検索したCさんの通信相手データ中の個別着信設定データには、通信種別「電話」と着信報知種別「着信音」との組み合わせに関連付けて識別子「BOX1」が設定されているので、ステップS81の判定結果がYESとなり、ステップS84の処理が行われる。
【0081】
識別子「BOX1」は、ユーザデータを指し示すものであるので、ステップS84の判定結果がYESとなり、ステップS85の処理が行われる。
【0082】
ユーザデータ記憶部23はロックされていないので、ステップS85の判定結果がNOとなり、ステップS86の処理が行われる。
【0083】
ステップS86では、識別子「BOX1」と、着信報知種別「電話」と、「個別設定」との組を保持する。
【0084】
その後、着信報知種別「バイブレータ」を処理対象にして前述した処理と同様の処理が行われ、ステップS86において、識別子「バイブ3」と着信報知種別「電話」と、「個別設定」とが保持される。
【0085】
次に、着信報知種別「イルミネーション」を処理対象にした処理が行われる。この場合、検索したCさんの通信相手データ中の個別着信設定データには、通信種別「電話」と着信報知種別「イルミネーション」をとの組み合わせに関連付けて識別子が設定されていないので、ステップS81の判定結果がNOとなり、ステップS82の処理が行われる。
【0086】
ステップS82では、識別子「デフォルトイルミ」と、着信報知種別「イルミネーション」と、「デフォルト」とを保持する。
【0087】
着信報知種別「イルミネーション」についての処理が完了することにより、ステップS77の判定結果がYESとなるので、ステップS78の処理が行われ、図11に示すような有効設定内容表示画面が表示部6に表示される。この有効設定内容表示画面は、Cさんから電話着信があった場合には、着信音、バイブレータ、イルミネーションがそれぞれ識別子「BOX1、バイブ3、デフォルトイルミ」によって示されるものとなることを示している。更に、この有効設定内容表示画面は、着信音及びバイブレータは、個別設定されたものであり、イルミネーションはデフォルトのものであることを示している。
【0088】
[第1の実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、着信があった際に、どのような内容の着信報知処理が行われるのかを、事前に容易に確認することができるという効果を得ることができる。その理由は、電話帳記憶部21に記録されている個別着信設定データだけでなく、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータも考慮して着信時に実行される着信処理の内容を表示する制御部1を備えているからである。
【0089】
また、本実施の形態は、個別着信設定データとグループ着信設定データとの優先順位を考慮して着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する制御部1を備えているので、個別着信設定およびグループ着信設定を行うことが可能な通信端末装置であっても、着信時にどのような内容の着信報知処理が行われるのかを、事前に確認することが可能になる。
【0090】
[本発明の第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、有効設定内容表示画面を利用して、電話帳記憶部21に対するロックを解除したり、ユーザデータ記憶部24に対するロックを解除できるようにしたことを特徴とする。
【0091】
本実施の形態は、前述した第1の実施の形態に、下記(1)〜(3)に示す変更を加えることにより実現できる。
【0092】
(1)図7のステップS75に示す処理の代わりに、図12のステップS75-1〜S75-4に示す処理を行う。
(2)図8のステップS85の判定結果がYESとなった場合、及び、図8のステップS88の判定結果がYESとなった場合、ユーザデータロックフラグをセットする。
(3)図7のステップS78に示す処理の代わりに、図13のステップS78-1〜S78-7の処理を行う。
【0093】
次に、本実施の形態の動作について説明する。尚、ここでは、第1の実施の形態との相違部分についてのみ説明する。
【0094】
本実施の形態では、ステップS74において、電話帳用ロックデータが電話帳記憶部21をロックしていると判定した場合(ステップS74がYESの場合)、図12に示すステップS75-1〜S75-4の処理を行う。
【0095】
ステップS75-1では、電話帳がロックされているため、着信設定(個別、グループ)が無効になる旨のメッセージに加え、ロック設定変更ボタンおよび終了ボタンを含んだ有効設定内容表示画面を表示部6に表示する。このときに表示される有効設定内容表示画面の一例を図14に示す。
【0096】
この有効設定内容表示画面を見たユーザは、電話帳記憶部21に対するロックを無効にする場合は、ロック設定変更ボタンを操作し、そうでない場合は、終了ボタンを操作する。
【0097】
制御部1内の有効設定内容表示手段12は、ロック設定変更ボタンが操作された場合(ステップS75-2がYES)は、ロックデータ記憶部23に記録されている電話帳用ロックデータを、電話帳記憶部21がロックされていないことを示すものに変更した後(ステップS75-4)、その処理を終了する。これに対して、終了ボタンが操作された場合(ステップS75-3)は、直ちにその処理を終了する。
【0098】
また、本実施の形態では、図8のステップS85の判定結がYESとなった場合、及び、ステップS88の判定結果がYESとなった場合、ユーザデータロックフラグをセットする。つまり、ユーザデータを利用するように設定されているが、ユーザデータ記憶部24にロックがかかっているため、着信時にユーザデータを利用した着信報知処理を実行することができない着信報知手段が存在する場合、ユーザデータロックフラグがセットされる。
【0099】
また、本実施の形態では、図7のステップS78の処理の代わりに、図13のステップS78-1〜S78-7の処理を行う。
【0100】
ステップS78-1では、ステップS83、S86、S89で保持しておいた情報に基づいて、有効設定内容表示画面に表示する表示内容を決定する。即ち、着信報知種別(着信音、バイブレータ、イルミネーション)毎に、個別着信設定データ、グループ着信設定データ、或いは、デフォルトの着信報知処理用データの内の何れを用いて、どのような内容の着信報知処理が行われるのかを、ユーザに知らせるための表示内容を決定する。
【0101】
その後、制御部1内の有効設定内容表示手段12は、ユーザデータロックフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS78-2)。
【0102】
そして、ユーザデータロックフラグがセットされていない場合(ステップS78-2がNO)は、ステップS78-1で決定した表示内容を含んだ有効設定内容表示画面を表示部6に表示した後(ステップS78-6)、その処理を終了する。
【0103】
これに対して、ユーザデータロックフラグがセットされている場合(ステップS78-2がYES)は、ステップS78-1で決定した表示内容に加えて、ロック設定変更ボタン、終了ボタン、及び、ユーザデータがロックされていることを示すメッセージを含んだ有効設定内容表示画面を表示部6に表示する(ステップS78-3)。
【0104】
有効設定内容表示画面を見たユーザは、ユーザデータ記憶部24に対するロックを解除するのであれば、ロック設定変更ボタンを操作し、そうでなければ、終了ボタンを操作する。
【0105】
制御部1内の有効設定内容表示手段12は、ロック設定変更ボタンが操作された場合(ステップS78-4がYES)は、ロックデータ記憶部23に記録されているユーザデータ用ロックデータを、ユーザデータ記憶部24にロックがかかっていないことを示すものに変更した後(ステップS78-7)、その処理を終了する。これに対して、終了ボタンが操作された場合(ステップS78-5がYES)は、直ちにその処理を終了する。
【0106】
[第2の実施の形態の効果]
本発明によれば、着信設定内容の確認時に、必要に応じて、電話帳記憶部21に対するロックや、ユーザデータ記憶部24に対するロックを容易に解除することができるという効果を得ることができる。その理由は、有効設定内容表示画面にロック設定変更ボタンを設け、このボタンが操作された場合は、電話帳記憶部21に対するロックや、ユーザデータ記憶部24に対するロックを解除するようにしているからである。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、携帯電話装置、PHS端末装置、固定電話装置などの通信端末装置の利用可能である。
【符号の説明】
【0108】
1 制御部
2 メモリ
3 アンテナ
4 無線部
5 キー操作部
6 表示部
7 音声コーデック部
11 確認対象選択手段
12 有効設定内容表示手段
13 着信報知手段
21 電話帳記憶部
22 着信報知処理用データ記憶部
23 ロックデータ記憶部
24 ユーザデータ記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、
該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部と、
通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する制御部とを備えたことを特徴とする通信端末装置。
【請求項2】
請求項1記載の通信端末装置において、
前記制御部は、通信相手の識別データを含んだ着信設定確認要求の入力時、前記電話帳用ロックデータが前記電話帳記憶部をロックすることを示している場合は、ロックにより個別着信設定データが無効になっていることを表示し、ロックしないことを示している場合は、前記電話帳記憶部から検索した通信相手データ中の個別着信設定データであって、前記着信設定確認要求に含まれている識別データに関連する通信相手データ中の個別着信設定データによって示される着信報知処理の内容を表示することを特徴とする通信端末装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の通信端末装置において、
前記通信相手データは、前記識別データによって識別される通信相手が属するグループのグループ識別データを含み、
前記電話帳記憶部には、グループ識別データと、該グループ識別データのグループに属する通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示すグループ着信設定データとを含むグループデータが記録され、
前記制御部は、前記検索した通信相手データに有効な個別着信設定データが含まれていない場合は、前記通信相手データに有効なグループ識別データが含まれているか否かを判定し、有効なグループ識別データが含まれている場合は、前記電話帳記憶部から検索したグループデータ中のグループ着信設定データであって、前記着信設定確認要求に含まれている識別データに関連するグループデータ中のグループ着信設定データによって示される着信報知処理の内容を表示し、有効なグループ識別データが含まれていない場合は、デフォルトの着信報知処理の内容を表示することを特徴とする通信端末装置。
【請求項4】
請求項1,2または3記載の通信端末装置において、
前記制御部は、前記電話帳用ロックデータが、前記電話帳記憶部をロックすることを示している場合は、ロック解除ボタンを表示し、該ロック解除ボタンが操作されることにより、前記電話帳用ロックデータを、前記電話帳記憶部をロックしないことを示すものに変更することを特徴とする通信端末装置。
【請求項5】
請求項1または2記載の通信端末装置において、
ユーザデータが記録されるユーザデータ記憶部を備え、且つ、
前記ロックデータ記憶部には、前記ユーザデータ記憶部をロックするか否かを示すユーザデータ用ロックデータが記録され、
前記制御部は、前記電話帳用ロックデータが、前記電話帳記憶部をロックしないことを示している場合は、前記ユーザデータ用ロックデータが、ユーザデータ記憶部をロックすることを示しているか否かを判定し、ロックすることを示している場合は、更に、前記着信設定確認要求に含まれている識別データと関連する通信相手データ中の個別着信設定データによって示される着信報知処理の内容が前記ユーザデータ記憶部に記録されているユーザデータを利用するものであるか否かを判定し、利用するものである場合には、個別着信設定データが無効になっていることを表示することを特徴とする通信端末装置。
【請求項6】
請求項5記載の通信端末装置において、
前記制御部は、前記ユーザデータ用ロックデータが、前記ユーザデータ記憶部をロックすることを示している場合は、ロック解除ボタンを表示し、該ロック解除ボタンが操作されることにより、前記ユーザデータ用ロックデータを、前記ユーザデータ記憶部をロックしないことを示すものに変更することを特徴とする通信端末装置。
【請求項7】
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部と、制御部とを備えたコンピュータが実行する着信設定内容確認方法であって、
前記制御部が、通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示することを特徴とする着信設定内容確認方法。
【請求項8】
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部とを備えたコンピュータを、
通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、
該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部と、
通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する制御部とを備えたことを特徴とする通信端末装置。
【請求項2】
請求項1記載の通信端末装置において、
前記制御部は、通信相手の識別データを含んだ着信設定確認要求の入力時、前記電話帳用ロックデータが前記電話帳記憶部をロックすることを示している場合は、ロックにより個別着信設定データが無効になっていることを表示し、ロックしないことを示している場合は、前記電話帳記憶部から検索した通信相手データ中の個別着信設定データであって、前記着信設定確認要求に含まれている識別データに関連する通信相手データ中の個別着信設定データによって示される着信報知処理の内容を表示することを特徴とする通信端末装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の通信端末装置において、
前記通信相手データは、前記識別データによって識別される通信相手が属するグループのグループ識別データを含み、
前記電話帳記憶部には、グループ識別データと、該グループ識別データのグループに属する通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示すグループ着信設定データとを含むグループデータが記録され、
前記制御部は、前記検索した通信相手データに有効な個別着信設定データが含まれていない場合は、前記通信相手データに有効なグループ識別データが含まれているか否かを判定し、有効なグループ識別データが含まれている場合は、前記電話帳記憶部から検索したグループデータ中のグループ着信設定データであって、前記着信設定確認要求に含まれている識別データに関連するグループデータ中のグループ着信設定データによって示される着信報知処理の内容を表示し、有効なグループ識別データが含まれていない場合は、デフォルトの着信報知処理の内容を表示することを特徴とする通信端末装置。
【請求項4】
請求項1,2または3記載の通信端末装置において、
前記制御部は、前記電話帳用ロックデータが、前記電話帳記憶部をロックすることを示している場合は、ロック解除ボタンを表示し、該ロック解除ボタンが操作されることにより、前記電話帳用ロックデータを、前記電話帳記憶部をロックしないことを示すものに変更することを特徴とする通信端末装置。
【請求項5】
請求項1または2記載の通信端末装置において、
ユーザデータが記録されるユーザデータ記憶部を備え、且つ、
前記ロックデータ記憶部には、前記ユーザデータ記憶部をロックするか否かを示すユーザデータ用ロックデータが記録され、
前記制御部は、前記電話帳用ロックデータが、前記電話帳記憶部をロックしないことを示している場合は、前記ユーザデータ用ロックデータが、ユーザデータ記憶部をロックすることを示しているか否かを判定し、ロックすることを示している場合は、更に、前記着信設定確認要求に含まれている識別データと関連する通信相手データ中の個別着信設定データによって示される着信報知処理の内容が前記ユーザデータ記憶部に記録されているユーザデータを利用するものであるか否かを判定し、利用するものである場合には、個別着信設定データが無効になっていることを表示することを特徴とする通信端末装置。
【請求項6】
請求項5記載の通信端末装置において、
前記制御部は、前記ユーザデータ用ロックデータが、前記ユーザデータ記憶部をロックすることを示している場合は、ロック解除ボタンを表示し、該ロック解除ボタンが操作されることにより、前記ユーザデータ用ロックデータを、前記ユーザデータ記憶部をロックしないことを示すものに変更することを特徴とする通信端末装置。
【請求項7】
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部と、制御部とを備えたコンピュータが実行する着信設定内容確認方法であって、
前記制御部が、通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示することを特徴とする着信設定内容確認方法。
【請求項8】
通信相手の識別データと、前記通信相手からの着信時に実行する着信報知処理の内容を示す個別着信設定データとを含む通信相手データが記録された電話帳記憶部と、該電話帳記憶部をロックするか否かを示す電話帳用ロックデータが記録されたロックデータ記憶部とを備えたコンピュータを、
通信相手の識別データを含んだ通信設定確認要求の入力時、前記ロックデータ記憶部に記録されている電話帳用ロックデータと、前記電話帳記憶部に記録されている、前記識別データに関連する個別着信設定データとに基づいて、前記識別データによって示される通信相手からの着信時に実行される着信報知処理の内容を表示する制御部として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−114614(P2012−114614A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260904(P2010−260904)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]