説明

通信装置、通信方法、通信プログラム、およびコンピュータに読み取り可能な記録媒体

【課題】あらたな送受信機器を別途に備えることなく、現状の設備を利用して、リアルタイムな渋滞を案内すること。
【解決手段】通信装置100は、受信部101と、検出部102と、生成部103と、送信部104とを備える。受信部101は、前方車両情報を前方車両から受信する。検出部102は、自車両の走行状態を検出する。生成部103は、前方車両情報で示される前方車両の走行状態と検出された自車両の走行状態とに基づいて、自車両周辺情報を生成する。送信部104は、自車両周辺情報を後方車両へ前方車両情報として送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、前後の車両間において、各種情報の通信をおこなう通信装置、通信方法、通信プログラム、およびコンピュータに読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば、VICS(Vehicle Information and Communication System)センタにおいて編集・処理された渋滞情報などを受信し、当該渋滞情報によって示される渋滞を、ディスプレイに表示し、利用者に案内するナビゲーション装置が公知である。なお、VICSは登録商標である。
【0003】
また、従来、VICSセンタなどの外部から取得した渋滞情報に基づいて、他車両との間で緊急渋滞ネットワークを形成し、当該緊急渋滞ネットワークを介して他車両と通信し、自車両が緊急渋滞ネットワーク内で発生している渋滞の最後尾であると判断された場合に、後続車両へ追突防止の報知信号を出力する車両通信装置が公知である(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−362025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の従来技術にあっては、たとえば、ナビゲーション装置が外部(たとえば、VICSセンタ)から取得する渋滞情報は、VICSセンタなどにおいて編集・処理などをされたのちに配信される情報であるため、実際に発生している渋滞との時間差が生じ、現状での情報として、正確性に劣るという問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に記載の通信装置は、自車両の前方を走行している車両(以下、「前方車両」という)の走行状態に関する情報(以下、「前方車両情報」という)を当該前方車両から受信する受信手段と、前記自車両の走行状態を検出する検出手段と、前記前方車両情報で示される前記前方車両の走行状態と前記検出手段で検出された前記自車両の走行状態とに基づいて、前記自車両周辺の走行状態に関する情報(以下、「自車両周辺情報」という)を生成する生成手段と、前記自車両周辺情報を自車両の後方を走行している車両(以下、「後方車両」という)へ前方車両情報として送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項9に記載の通信方法は、自車両の前方を走行している車両(以下、「前方車両」という)の走行状態に関する情報(以下、「前方車両情報」という)を当該前方車両から受信する受信工程と、前記自車両の走行状態を検出する検出工程と、前記前方車両情報で示される前記前方車両の走行状態と前記検出工程で検出された前記自車両の走行状態とに基づいて、前記自車両周辺の走行状態に関する情報(以下、「自車両周辺情報」という)を生成する生成工程と、前記自車両周辺情報を自車両の後方を走行している車両(以下、「後方車両」という)へ前方車両情報として送信する送信工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、請求項10に記載の通信プログラムは、請求項9に記載の通信方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0009】
また、請求項11に記載のコンピュータに読み取り可能な記録媒体は、請求項10に記載の通信プログラムを記録したことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる通信装置、通信方法、通信プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(通信装置の機能的構成)
まず、本発明の実施の形態にかかる通信装置の機能的構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる通信装置の機能的構成を示す説明図である。図1に示すように、本発明の実施の形態にかかる通信装置100は、受信部101と、検出部102と、生成部103と、送信部104とを備える。
【0012】
受信部101は、自車両の前方を走行している車両(以下、「前方車両」という)の走行状態に関する情報(以下、「前方車両情報」という)を当該前方車両から受信する機能を有する。ここで、前方車両情報とは、たとえば、前方車両が停止している状態であることを示す情報や、前方車両が徐行している状態を示す情報や、前方車両の速度や加速度を示す情報などである。また、前方車両情報は、自車両の前方にいる車両(前方車両を含む、自車両の前方に位置する車両(群))の台数などをあらわす情報であってもよい。
【0013】
前方車両情報は、たとえば、前方車両の走行状態と、当該前方車両の前方の車両(すなわち、自車両から二両前の車両)の走行状態とに基づいて、前方車両が備える通信装置によって生成される。受信部101は、たとえば、前方車両のブレーキランプの光に付与されて送信された前方車両情報を受信する。受信部101は、公知の技術であるため詳細な説明を省略するが、前方車両のブレーキランプ(発光素子(群))が発光する光を、受光素子によって受光するフォトセンサなどによって実現される。すなわち、受信部101は、前方車両のブレーキランプの光を受光し、受光された光を復調することによって、前方車両情報を受信する。
【0014】
検出部102は、自車両の走行状態を検出する機能を有する。ここで、自車両の走行状態とは、たとえば、自車両が停止している状態や、自車両が徐行している状態や、自車両の速度や加速度である。たとえば、検出部102は、自車両が備える各種ブレーキ(サイドブレーキやフットブレーキなど)の状態を検出するブレーキセンサや、自車両の速度や加速度の状態を車速センサや加速度センサなどによって実現される。
【0015】
生成部103は、前方車両情報で示される前方車両の走行状態と検出された自車両の走行状態とに基づいて、自車両周辺の走行状態に関する情報(以下、「自車両周辺情報」という)を生成する機能を有する。ここで、自車両周辺情報とは、たとえば、自車両の前方に位置する車両(群)の台数や、当該車両(群)の走行状態などをあらわす情報である。
【0016】
また、自車両周辺情報には、自車両の走行状態に応じて、自車両の情報が含まれることとしてもよい。この場合に、自車両周辺情報は、自車両を含んだ車両(群)の台数や、当該車両(群)の走行状態などをあらわす情報である。生成部103は、あらかじめ用意された所定のプログラムをコンピュータ装置によって実行させることにより実現される。
【0017】
送信部104は、自車両周辺情報を自車両の後方を走行している車両(以下、「後方車両」という)へ前方車両情報として送信する機能を有する。送信部104は、たとえば、自車両のブレーキランプの光に自車両周辺情報を付与して後方車両に送信する。送信部104は、公知の技術のため詳細な説明は省略するが、LED(Light Emitting Diode)などの発光素子(群)によって実現される。すなわち、送信部104は、LEDなどによって構成されたブレーキランプを点滅させて変調することによって自車両周辺情報を付与し、後方車両に送信する。
【0018】
また、図1に示すように、通信装置100は、さらに判別部105を備えてもよい。ここで、判別部105は、前方車両情報に基づいて、自車両の前方の交通状況を判別する機能を有する。たとえば、判別部105は、前方車両情報に基づいて、自車両の前方を走行している所定台数以上の車両の走行状態が停止状態、停止のための減速状態および徐行状態のいずれかであることを判断した場合に、自車両の前方の交通状況が渋滞状況であると判別する。ここで、所定台数とは、たとえば、通信装置100の製造者によってあらかじめ設定された任意の台数である。
【0019】
また、ここで、停止状態とは車両が完全に停止している状態であり、停止のための減速状態とは所定加速度(たとえば、G/5。Gは、重力加速度である)以上で減速している状態であり、徐行状態とは所定速度(たとえば、時速5km)以下で走行中の状態である。
【0020】
また、判別部105は、自車両の前方の交通状況が渋滞状況であると判別した後、自車両の速度または加速度が所定値以上となった場合に、渋滞状況は解消されたと判別する。たとえば、判別部105は、自車両の速度が時速15km以上となった場合などに、渋滞状況は解消されたと判別する。判別部105は、あらかじめ用意された所定のプログラムをコンピュータ装置によって実行させることにより実現される。
【0021】
判別部105を備える場合には、生成部103は、たとえば、判別部105によって自車両の前方が渋滞状況であると判別されている場合に、自車両周辺情報を生成する。また、生成部103は、たとえば、検出部102によって検出された自車両の走行状態が停止状態、停止のための減速状態(所定加速度以上の減速状態)および徐行状態(所定速度以下の走行状態)のいずれかである場合に、自車両周辺情報を生成することとしてもよい。
【0022】
また、生成部103は、自車両の前方が渋滞状況であり、自車両が停止状態となった場合に自車両周辺情報を生成することとしてもよい。さらに、生成部103は、前方車両の走行状態が停止状態であり、自車両の走行状態が停止状態となった場合に自車両周辺情報を生成することとしてもよい。
【0023】
また、図1に示すように、通信装置100は、さらに報知部106を備えてもよい。ここで、報知部106は、自車両の前方の交通状況を報知する機能を有する。たとえば、報知部106は、自車両の利用者に、自車両の前方の交通状況(たとえば、渋滞状況)を、音声を出力することによって、または、所定の画像を表示することによって報知する。報知部106は、スピーカなどの音声出力装置、各種ディスプレイ(液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなど)の表示装置によって実現される。
【0024】
(通信装置の処理手順)
つぎに、本実施の形態の通信装置100の処理手順について説明する。図2は、本実施の形態の通信装置の処理手順を示すフローチャートである。なお、図2に示すフローチャートは、たとえば、前方車両から任意のタイミングで送信される前方車両情報を受信した場合に開始される。
【0025】
図2に示すように、通信装置100は、まず、前方車両情報を前方車両から受信する(ステップS201)。具体的には、通信装置100は、受信部101によって前方車両情報を前方車両から受信する。前述したように、受信部101は、ブレーキランプの光に付与された前方車両情報を受信する。
【0026】
ステップS201において、前方車両情報を受信したのち、通信装置100は、自車両の走行状態を検出する(ステップS202)。具体的には、通信装置100は、検出部102によって、自車両の走行状態を検出する。前述したように、検出部102は、自車両が備えるブレーキやアクセルの状態などを検出することによって、自車両の走行状態を検出する。
【0027】
ステップS202において、自車両の走行状態を検出したのち、通信装置100は、自車両周辺情報を生成する(ステップS203)。具体的には、通信装置100は、生成部103によって、自車両周辺情報を生成する。前述したように、生成部103は、ステップS201において受信された前方車両情報と、ステップS202において検出された自車両の走行状態とに基づいて、自車両周辺情報を生成する。
【0028】
ステップS203において、自車両周辺情報を生成したのち、通信装置100は、生成された自車両周辺情報を前方車両情報として後方車両へ送信し(ステップS204)、一連の処理を終了する。具体的には、通信装置100は、送信部104によって、自車両周辺情報を前方車両情報として後方車両へ送信する。前述したように、送信部104は、ブレーキランプの光に付与して前方車両情報を送信する。
【0029】
以上に説明したように、本発明の実施の形態にかかる通信装置100によれば、受信された前方車両情報によって示される前方車両の走行状態と、検出された自車両の走行状態とに基づいた自車両周辺情報を後方車両へ送信することができる。これによって、一連の車両群を構成するそれぞれの車両は、現状での情報として正確な前方車両情報を受信することができる。
【0030】
また、通信装置100によれば、前方車両情報をブレーキランプの光に付与して送受信することができる。これによって、通信装置100は、あらたな送受信機器を別途に備えることなく、現状の設備を利用して、前方車両情報を送受信できるため、製造コストの増加を抑え、安価に製造することができる。また、通信装置100によれば、VICSセンタなどを介さずに送受信することができるため、サーバを有する大規模なネットワークを構築することなく、安価かつ容易に実現することができる。
【0031】
そして、通信装置100によれば、自車両前方の交通状況、または自車両の走行状態に応じて、自車両周辺情報を生成し、後方車両へ送信することができる。これによって、渋滞に関する処理のみを実行させるので、処理量と消費電力の増加を抑えることができる。
【実施例】
【0032】
つぎに、前述した実施の形態にかかる通信装置100の実施例について説明する。本実施例は、前述した実施の形態にかかる通信装置100を、車両(二輪・四輪を含む)に搭載されたナビゲーション装置に適用した場合の例である。
【0033】
(本実施例の通信装置の概要)
まず、本実施例のナビゲーション装置の概要について説明する。図3は、本実施例のナビゲーション装置の概要を示す説明図である。図3に示すように、自車両310は、前方車両320と、後方車両330との間に位置している。
【0034】
それぞれの車両310,320,330は、本実施例のナビゲーション装置と、ブレーキランプとを備える。本実施例のナビゲーション装置は、受信装置と、走行状態検出装置と、データ処理装置と、ブレーキランプ駆動装置と、を備え、当該ナビゲーション装置を備える車両のブレーキランプと接続される。たとえば、自車両310は、ナビゲーション装置311と、ブレーキランプ312とを備え、当該ナビゲーション装置311は、受信装置313と、走行状態検出装置314と、データ処理装置315と、ブレーキランプ駆動装置316とを備える。
【0035】
受信装置313は、公知の技術のため詳細な説明を省略するが、前方車両320のブレーキランプ(図3中符号322で示す)が発光する光を、受光する受光素子(フォトセンサなど)や、当該受光素子が受光した光をデコードするデコーダなどを備える。受信装置313は、受光素子によって受光した光をデコードしてデータに変換し、当該データをデータ処理装置315へ出力する機能を有する。
【0036】
なお、ここで、前方車両320のブレーキランプ322が発光する光には、前方車両情報が付与されている。これによって、自車両310(のナビゲーション装置311)は、前方車両320から送信された前方車両情報を受信することができる。
【0037】
走行状態検出装置314は、公知の技術のため詳細な説明を省略するが、自車両310が備える各種ブレーキ(サイドブレーキや、フットブレーキなど)の状態や、自車両310が備えるアクセルの状態などを検出する各種センサと、当該センサによって検出された出力値をデコードするデコーダなどを備える。走行状態検出装置314は、各種センサによって検出された出力値を、デコードしてデータに変換し、当該データをデータ処理装置315へ出力する機能を有する。
【0038】
データ処理装置315は、受信装置313から入力されたデータと、走行状態検出装置314から入力されたデータとに基づいて、自車両周辺情報を生成し、生成された自車両周辺情報を、ブレーキランプ駆動装置316へ出力する機能を有する。なお、データ処理装置315が生成する自車両周辺情報の詳細については後述する。
【0039】
ブレーキランプ駆動装置316は、データ処理装置315から入力された自車両周辺情報をエンコードして、ブレーキランプ312を自車両周辺情報に基づいて制御する機能を有する。そして、ブレーキランプ312は、ブレーキランプ駆動装置316の制御に従って、発光する。
【0040】
これによって、後方車両330が備える受信装置(図3中符号333で示す)は、自車両310のブレーキランプ312が発光した光を受光することによって、自車両310から送信された前方車両情報(自車両周辺情報)を受信することができる。
【0041】
(ナビゲーション装置のハードウェア構成)
つぎに、図4を用いて、本実施例のナビゲーション装置311のハードウェア構成について説明する。図4は、本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0042】
図4に示すように、ナビゲーション装置311は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、磁気ディスクドライブ404と、磁気ディスク405と、光ディスクドライブ406と、光ディスク407と、音声I/F(インターフェース)408と、マイク409と、スピーカ410と、入力デバイス411と、映像I/F412と、ディスプレイ413と、カメラ414と、通信I/F415と、GPSユニット416と、各種センサ417と、フォトセンサ418と、を備えている。また、各構成部401〜418はバス420によってそれぞれ接続されている。
【0043】
なお、図4において、上記の受信装置313はCPU401とROM402とフォトセンサ418とによって実現され、走行状態検出装置314はCPU401とROM402と各種センサ417とによって実現され、データ処理装置315はCPU401とROM402とによって実現され、ブレーキランプ駆動装置316はCPU401とROM402と通信I/F415とによって実現される。
【0044】
CPU401は、ナビゲーション装置311の全体の制御を司る。ROM402には、ブートプログラム、現在地点特定プログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、音声生成プログラム、地図情報表示プログラム、前方車両情報受信プログラム、走行状態検出プログラム、自車両周辺情報生成プログラム、前方車両情報送信プログラムなどの各種プログラムが記録されている。なお、上記の各種プログラムは、後述する磁気ディスク405などの不揮発性メモリに記録されることとしてもよい。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。
【0045】
すなわち、CPU401は、RAM403をワークエリアとして使用しながら、ROM402などに記録された各種プログラムを実行することによって、ナビゲーション装置311の全体の制御を司る。現在地点特定プログラムは、たとえば、後述するGPSユニット416および各種センサ417の出力情報に基づいて、車両の現在地点(ナビゲーション装置311の現在地点)を特定させる。
【0046】
経路探索プログラムは、後述する磁気ディスク405または光ディスク407に記録されている地図情報などを利用して、出発地点から目的地点までの最適な経路や、当該最適な経路を外れた場合の迂回経路を探索させる。ここで、最適な経路とは、目的地点までにかかるコストが最小の経路や利用者が指定した条件に最も合致する経路などである。経路探索プログラムは、公知の技術のため詳細な説明は省略するが、たとえば、ダイクストラ法などを用いて経路を探索する。経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路は、CPU401を介して音声I/F408や映像I/F412へ出力される。
【0047】
経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報、現在地点特定プログラムを実行することによって特定された車両の現在地点情報、磁気ディスク405または光ディスク407から読み出された地図情報に基づいて、リアルタイムな経路誘導情報の生成をおこなわせる。経路誘導プログラムを実行することによって生成された経路誘導情報は、CPU401を介して音声I/F408や映像I/F412へ出力される。
【0048】
音声生成プログラムは、パターンに対応したトーンと音声の情報を生成させる。すなわち、経路誘導プログラムを実行することによって生成された経路誘導情報に基づいて、案内ポイントに対応した仮想音源の設定と音声ガイダンス情報の生成をおこなわせる。音声ガイダンス情報には、たとえば、右左折地点を経路通りに右左折すべき旨の警報、右左折地点の手前で減速すべき旨の警報、右左折し損なった場合の迂回経路についての情報や、右左折し損なった場合に引き返すべき旨の案内情報が含まれる。
【0049】
生成された音声ガイダンス情報は、CPU401を介して音声I/F408へ出力される。地図情報表示プログラムは、映像I/F412によって磁気ディスク405または光ディスク407から読み出された地図情報をディスプレイ413に表示させる。
【0050】
前方車両情報受信プログラムは、前方車両から送信された前方車両情報を受信させる。具体的には、前方車両情報受信プログラムは、フォトセンサ418によって前方車両320のブレーキランプ322が発光した光を受光させ、受光された光をデコードすることによって、前方車両情報を受信させる。前方車両情報受信プログラムを実行することによって受信された前方車両情報は、RAM403などに記録され、自車両周辺情報生成プログラムの実行時に利用される。
【0051】
走行状態検出プログラムは、自車両の走行状態の検出をおこなわせる。具体的には、走行状態検出プログラムは、各種センサ417によって自車両の速度、加速度などの検出をおこなわせる。走行状態検出プログラムを実行することによって検出された自車両の走行状態(の情報)は、RAM403などに記録され、自車両周辺情報生成プログラムの実行時に利用される。
【0052】
自車両周辺情報生成プログラムは、自車両周辺情報の生成をおこなわせる。具体的には、自車両周辺情報生成プログラムは、前方車両情報受信プログラムを実行することによって受信された前方車両情報や、走行状態検出プログラムを実行することによって検出された自車両の走行状態の情報などを利用して、自車両周辺情報の生成をおこなわせる。
【0053】
前方車両情報送信プログラムは、前方車両情報を送信させる。具体的には、前方車両情報送信プログラムは、自車両周辺情報生成プログラムを実行することによって生成された自車両周辺情報を前方車両情報として送信させる。たとえば、前方車両情報送信プログラムは、自車両周辺情報をエンコードして変調させることによって、ブレーキランプ312の発光を制御し、自車両周辺情報を前方車両情報として後方車両330へ送信させる。
【0054】
磁気ディスクドライブ404は、CPU401の制御にしたがって磁気ディスク405に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク405には、磁気ディスクドライブ404の制御で書き込まれたデータが記録される。磁気ディスク405としては、たとえば、HD(Hard Disk)やFD(Flexible Disk)を用いることができる。
【0055】
光ディスクドライブ406は、CPU401の制御にしたがって光ディスク407に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク407は、光ディスクドライブ406の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク407としては、たとえば、CD(Compact Disc)、DVDを用いることができる。光ディスク407は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体は、光ディスク407のほか、MO(Magneto Optical Disk)、メモリカードなどであってもよい。
【0056】
磁気ディスク405または光ディスク407に記録される情報の一例として、経路探索・経路誘導などに用いる地図情報が挙げられる。地図情報は、建物、河川、地点表面などの地点物(フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを有しており、ディスプレイ413の表示画面において2次元または3次元に描画される。
【0057】
道路形状データは、さらに交通条件データを有する。交通条件データには、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ(距離)、道幅、進行方向、道路種別(高速道路、有料道路、一般道路)などの情報が含まれている。
【0058】
また、交通条件データには、過去の渋滞情報を、季節・曜日・大型連休・時刻などを基準に統計処理した過去渋滞情報を記録している。ナビゲーション装置311は、後述する通信I/F415によって受信される道路交通情報によって現在発生している渋滞の情報を得るが、過去渋滞情報により、指定した時刻における渋滞状況の予想をおこなうことが可能となる。
【0059】
なお、本実施例では地図情報を磁気ディスク405または光ディスク407に記録するようにしたが、これらに限るものではない。地図情報は、ナビゲーション装置311のハードウェアと一体に設けられているものに限って記録されているものではなく、ナビゲーション装置311の外部に設けられていてもよい。この場合、ナビゲーション装置311は、たとえば、通信I/F415を通じて、ネットワークを介して地図情報を取得する。取得された地図情報はRAM403や磁気ディスク405などに記録され、必要に応じて読み出される。
【0060】
音声I/F408は、音声入力用のマイク409および音声出力用のスピーカ410に接続される。マイク409に受音された音声は、音声I/F408内でA/D変換される。また、スピーカ410からは音声が出力される。なお、マイク409から入力された音声は、音声データとして磁気ディスク405あるいは光ディスク407に記録される。
【0061】
入力デバイス411は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス411は、利用者によって選択されたキーに対応するデータを装置内部へ入力する。
【0062】
映像I/F412は、ディスプレイ413およびカメラ414と接続される。映像I/F412は、具体的には、たとえば、ディスプレイ413全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video
RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ413を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0063】
ディスプレイ413には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。ディスプレイ413としては、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどを用いることができる。ディスプレイ413は、車両に複数備えられていてもよく、たとえば、運転者に対するものと後部座席に着座する搭乗者に対するものなどである。
【0064】
カメラ414は、車両内部あるいは外部の映像を撮影する。映像は静止画あるいは動画のどちらでもよく、たとえば、カメラ414によって車両内部の搭乗者の挙動を撮影し、撮影した映像を映像I/F412を介してCPU401あるいは磁気ディスク405や光ディスク407などの記録媒体に出力する。
【0065】
また、カメラ414によって車両外部の状況を撮影し、撮影した映像を映像I/F412を介して磁気ディスク405や光ディスク407などの記録媒体に出力する。CPU401に出力された映像は、たとえば、搭乗者の特定挙動の決定に用いられる。また、記録媒体に出力された映像は、ドライブレコーダ用画像として上書き記録や保存がおこなわれる。
【0066】
通信I/F415は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置311とCPU401とのインターフェースとして機能する。通信I/F415は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU401とのインターフェースとしても機能する。また、通信I/F415は、テレビ放送やラジオ放送を受信する。
【0067】
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F415は、たとえば、FMチューナー、VICS/ビーコンレシーバ、無線ナビゲーション装置、およびその他のナビゲーション装置によって構成され、VICSセンタから配信される渋滞や交通規制などの道路交通情報を取得する。
【0068】
通信I/F415は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置311とCPU401とのインターフェースとして機能する。通信I/F415は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU401とのインターフェースとしても機能する。また、通信I/F415は、テレビ放送やラジオ放送を受信する。
【0069】
また、通信I/F415は、ナビゲーション装置311と図3に示したブレーキランプ312とのインターフェースとして機能する。すなわち、ナビゲーション装置311のCPU401は、前述の前方車両情報送信プログラムを実行することによって、ブレーキランプ312の発光を制御可能である。
【0070】
GPSユニット416は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在地点を示す情報を算出する。GPSユニット416の出力情報は、後述する各種センサ417の出力値とともに、CPU401による車両の現在地点の特定に際して利用される。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図情報上の1点を特定する情報である。
【0071】
各種センサ417は、車速センサや加速度センサ、角速度センサなどの、車両の位置や挙動を決定することが可能な情報を出力する。各種センサ417の出力値は、CPU401による車両の現在地点の特定や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。
【0072】
フォトセンサ418は、公知の技術のため詳細な説明を省略するが、受光素子によって受光された光を検知する機能を備えたセンサである。すなわち、フォトセンサ418は、受光された光の光エネルギーを電気エネルギーに変換し、当該電子エネルギーによってあらわされる情報(信号)を特定することが可能な情報を出力する。
【0073】
なお、図1に示した実施の形態にかかる通信装置100の受信部101はフォトセンサ418によって、検出部102はCPU401とROM402とによって、生成部103はCPU401とROM402とによって、送信部104はCPU401とROM402と通信I/F415とによって、それぞれの機能を実現できる。
【0074】
(ナビゲーション装置の処理手順)
つぎに、本実施例のナビゲーション装置311の処理手順について説明する。図5は、本実施例のナビゲーション装置の処理手順を示すフローチャートである。なお、図5に示すフローチャートは、たとえば、ナビゲーション装置311の電源がオンとされた場合に開始される。
【0075】
なお、図5で示すフローチャートにおいて、ナビゲーション装置311は、前方車両情報および自車両周辺情報として、カウント値nを送受信する。ここで、カウント値とは、停車状態である車両、停車するための減速状態である車両、または徐行状態である車両の台数をあらわす値である。たとえば、ナビゲーション装置311が、前方車両から前方車両情報として、カウント値n=10を受信したとすれば、当該ナビゲーション装置311を搭載した車両の前方には、10台の車両が停止状態、減速状態、徐行状態で滞留していることとなる。
【0076】
ナビゲーション装置311は、まず、前方車両情報(カウント値n)を受信したか否かを判定する(ステップS501)。たとえば、ナビゲーション装置311は、上記のフォトセンサによって、前方車両のブレーキランプに付与された前方車両情報(カウント値n)を受信したか否かを判定する。
【0077】
ステップS501において、前方車両情報を受信しなかったと判定された場合には(ステップS501:No)、ナビゲーション装置311は、上記のカウント値nをn=0に設定し(ステップS502)、カウント値nが所定値以上であるか否かを判定する(ステップS503)。一方、ステップS501において、前方車両情報を受信したと判定された場合には(ステップS501:Yes)、ナビゲーション装置311は、受信されたカウント値nが所定値以上であるか否かを判定する。ここで、所定値とは、たとえば、ナビゲーション装置311の製造者があらかじめ設定した任意の値である。
【0078】
ステップS503において、カウント値nが所定値以上でないと判定された場合(ステップS503:No)には、ナビゲーション装置311は、後述するステップS505へと進む。一方、ステップS503において、カウント値nが所定値以上であると判定された場合(ステップS503:Yes)には、ナビゲーション装置311は、渋滞状況を、ナビゲーション装置311の利用者に報知する(ステップS504)。たとえば、ナビゲーション装置311は、渋滞状況である旨の音声をスピーカ410から出力したり、渋滞状況である旨の画像をディスプレイ413に表示したりすることによって、渋滞状況を利用者に報知する。
【0079】
ステップS504において、渋滞状況を報知したのち、ナビゲーション装置311は、自車両の走行状態を検出する(ステップS505)。たとえば、ナビゲーション装置311は、CPU401がROM402などに記録された走行状態検出プログラムを実行することによって、自車両の走行状態を検出する。
【0080】
ステップS505において、自車両の走行状態を検出したのち、ナビゲーション装置311は、自車両が、減速中、または所定速度以下で走行中の状態であるか否かを判定する(ステップS506)。たとえば、ナビゲーション装置311は、ステップS505において検出された自車両の走行状態が、加速度G/5以上で減速中、または時速15km以下で走行中の状態であるかを判定する。
【0081】
ステップS506において、減速中、または所定速度以下で走行中の状態であると判定された場合(ステップS506:Yes)には、ナビゲーション装置311は、ステップS501において受信された前方車両情報のカウント値n、またはステップS502において設定されたカウント値n(n=0)に1を加える(ステップS507)。すなわち、この場合には、ナビゲーション装置311は、カウント値n+1とする。
【0082】
一方、ステップS506において、減速中、または所定速度以下で走行中の状態でないと判定された場合(ステップS506:No)には、ナビゲーション装置311は、ステップS501において受信された前方車両情報のカウント値n、またはステップS502において設定されたカウント値n(n=0)に0を加える(ステップS508)。すなわち、この場合には、ナビゲーション装置311は、カウント値nのままとする。
【0083】
ステップS507またはステップS508においてカウント値n、またはカウント値n+1を算出すると、ナビゲーション装置311は、当該カウント値(自車両周辺情報)を前方車両情報として、後方車両に送信し(ステップS509)、一連の処理を終了する。なお、ステップS509において、n=0の場合には、当該カウント値(自車両周辺情報)を後方車両に送信しなくてもよい。
【0084】
(ナビゲーション装置の動作概要)
図6は、本実施例のナビゲーション装置の動作概要の一例を示す説明図である。図6に示す一例では、道路601上に停止要因602(たとえば、事故)があり、これによって、一連の車両群610の各車両611〜615は停止状態である。
【0085】
このとき、一連の車両群610中の先頭の車両611は、自車両周辺情報を生成する。たとえば、図6に示す場合では、車両611は、前方車両情報を受信できないため、上記のカウント値を「0」とし、これに、自車両(車両611)の走行状態に応じて(停車状態に応じて)、「1」を加えたカウント値を自車両周辺情報として生成する(すなわち、カウント値n=1を生成する)。そして、車両611は、ブレーキランプ611aを発光させ、後方の車両612に、「カウント値n=1」をあらわす自車両周辺情報を前方車両情報として送信する。
【0086】
車両612は、車両611から送信された前方車両情報を受信すると、当該前方車両情報があらわす「カウント値n=1」に、自車両(車両612)の走行状態に応じて(停車状態に応じて)、「1」を加えたカウント値を自車両周辺情報として生成する(すなわち、カウント値n=2を生成する)。そして、車両612は、ブレーキランプ612aを発光させ、後方の車両613に、「カウント値n=2」をあらわす自車両周辺情報を前方車両情報として送信する。
【0087】
車両613は、車両612から送信された前方車両情報を受信すると、当該前方車両情報があらわす「カウント値n=2」に、自車両(車両613)の走行状態に応じて(停車状態に応じて)、「1」を加えたカウント値を自車両周辺情報として生成する(すなわち、カウント値n=3を生成する)。そして、車両613は、ブレーキランプ613aを発光させ、後方の車両614に、「カウント値n=3」をあらわす自車両周辺情報を前方車両情報として送信する。
【0088】
同様にして、車両614は、車両613から送信された前方車両情報(カウント値n=3)を受信すると、「カウント値n=4」を生成して、ブレーキランプ614aを発光させ、車両615に送信する。車両615は、車両614から送信された前方車両情報(カウント値n=4)を受信すると、「カウント値n=5」を生成して、ブレーキランプ615aを発光させ、一連の車両群610の後続から来た車両616へ送信する。
【0089】
これによって、車両616は、「カウント値n=5」をあらわす前方車両情報を受信する。そして、車両616(のナビゲーション装置311)は、車両群610の車両の台数(「カウント値n=5」があらわす台数。すなわち、5台)が所定台数以上であるため、渋滞状況であると判別し、車両616の利用者に渋滞が発生していることを報知する。また、発生している渋滞の先頭となる車両は、5台前であることを報知する。
【0090】
以上に説明したように、本実施例のナビゲーション装置311によれば、受信された前方車両情報によって示される前方車両の走行状態と、検出された自車両の走行状態とに基づいた自車両周辺情報を後方車両へ送信することができる。これによって、一連の車両群610を構成するそれぞれの車両611〜615、およびその後続から来た車両616は、現状での情報として正確な前方車両情報を受信することができる。
【0091】
また、ナビゲーション装置311によれば、ブレーキランプ322の光に付与された前方車両情報を受信し、前方車両情報をブレーキランプ312の光に付与して送信することができる。これによって、ナビゲーション装置311は、あらたな送受信機器を別途に備えることなく、現状の設備を利用して、前方車両情報を送受信できるため、製造コストの増加を抑え、安価に製造することができる。また、ナビゲーション装置311によれば、VICSセンタなどを介さずに送受信することができるため、サーバを有する大規模なネットワークを構築することなく、安価かつ容易に実現することができる。
【0092】
そして、ナビゲーション装置311によれば、自車両前方の交通状況、または自車両の走行状態に応じて、自車両周辺情報を生成し、後方車両へ送信することができる。これによって、渋滞に関する処理のみを実行させるので、ナビゲーション装置311が実行する処理量と、ナビゲーション装置311が消費する消費電力の増加を抑えることができる。
【0093】
なお、本実施の形態で説明した通信方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の実施の形態にかかる通信装置の機能的構成を示す説明図である。
【図2】本実施の形態の通信装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本実施例のナビゲーション装置の概要を示す説明図である。
【図4】本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】本実施例のナビゲーション装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施例のナビゲーション装置の動作概要の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0095】
100 通信装置
101 受信部
102 検出部
103 生成部
104 送信部
105 判別部
106 報知部
601 道路
610 車両群
611〜616 車両
611a,612a,613a,614a,615a ブレーキランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の前方を走行している車両(以下、「前方車両」という)の走行状態に関する情報(以下、「前方車両情報」という)を当該前方車両から受信する受信手段と、
前記自車両の走行状態を検出する検出手段と、
前記前方車両情報で示される前記前方車両の走行状態と前記検出手段で検出された前記自車両の走行状態とに基づいて、前記自車両周辺の走行状態に関する情報(以下、「自車両周辺情報」という)を生成する生成手段と、
前記自車両周辺情報を自車両の後方を走行している車両(以下、「後方車両」という)へ前方車両情報として送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記受信手段は、前記前方車両のブレーキランプの光に付与された前記前方車両情報を受信し、
前記送信手段は、前記自車両のブレーキランプの光に前記自車両周辺情報を付与して前記後方車両に送信することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記前方車両情報に基づいて、前記自車両の前方の交通状況を判別する判別手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記自車両の前方の交通状況を報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
前記判別手段は、前記前方車両情報に基づいて、前記自車両の前方を走行している所定台数以上の車両の走行状態が停止状態、停止のための減速状態および徐行状態のいずれかであることを判断した場合に、前記自車両の前方の交通状況が渋滞状況であると判別することを特徴とする請求項3または4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記判別手段は、前記自車両の前方の交通状況が渋滞状況であると判別した後、自車両の速度または加速度が所定値以上となった場合に、前記渋滞状況は解消されたと判別することを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
【請求項7】
前記生成手段は、前記判別手段によって前記自車両の前方が渋滞状況であると判別されている場合に、前記自車両周辺情報を生成することを特徴とする請求項5または6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記生成手段は、前記自車両の走行状態が停止状態、停止のための減速状態および徐行状態のいずれかである場合に、前記自車両周辺情報を生成することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の通信装置。
【請求項9】
自車両の前方を走行している車両(以下、「前方車両」という)の走行状態に関する情報(以下、「前方車両情報」という)を当該前方車両から受信する受信工程と、
前記自車両の走行状態を検出する検出工程と、
前記前方車両情報で示される前記前方車両の走行状態と前記検出工程で検出された前記自車両の走行状態とに基づいて、前記自車両周辺の走行状態に関する情報(以下、「自車両周辺情報」という)を生成する生成工程と、
前記自車両周辺情報を自車両の後方を走行している車両(以下、「後方車両」という)へ前方車両情報として送信する送信工程と、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項10】
請求項9に記載の通信方法をコンピュータに実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の通信プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−252003(P2009−252003A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−100156(P2008−100156)
【出願日】平成20年4月8日(2008.4.8)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】