説明

通信装置、通信方法、通信プログラム

【課題】暗号化および復号の機能を内蔵した通信装置(サーバ)を用いることにより、誤送信による情報漏洩を抑制する通信装置、通信プログラム、通信方法を提供する。
【解決手段】送信先情報と送信元情報の組合せが暗号化処理を示している場合、暗号化処理部に画像データを送信し、暗号化処理部により暗号化された画像データを取得し、送信先情報と送信元情報の組合せが復号処理を示している場合、復号処理部に暗号化された画像データを送信し、復号処理部により復号した画像データを取得する、通信装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報漏洩を抑止する通信装置、通信プログラム、通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されている画像暗号化技術を用いて、FAXの誤送信による情報漏洩を抑制する技術が知られている。この技術によれば、送信側では、暗号化機能を内蔵したFAX端末でFAX文書を暗号化して送信し、受信側では、暗号化機能を内蔵したFAX端末で暗号化されたFAX文書を受信し、復号して出力する。また、送信側では、文書をPersonal Computer(PC)に搭載されている暗号化ソフトにより暗号化してからFAX端末で送信し、受信側では、FAX端末で受信した文書をPCに搭載されている暗号化ソフトにより復号する。このような操作を行うことにより、FAX文書を間違った宛先に誤送信した場合、受信側FAX端末側では復号するための情報がなく、FAX文書を復号することができないため、FAXの誤送信による情報漏洩を抑制することができる。
【0003】
関連する技術として、各端末に暗号化/復号の機能を実装することなく、かつ送信先にデータを復号するサーバが存在しない場合にも、異なるLocal Area Network(LAN)内の端末間の暗号通信を可能とする暗号通信システムが特許文献2に開示されている。この暗号通信システムによれば、端末が、他の端末にデータを送信する際に、そのデータを簡易サーバに送信し、簡易サーバは、端末から受信したデータを暗号化してさらにリレーサーバに送信する。リレーサーバは、受信した暗号化データを復号して保持し、宛先となる他の端末が属するLAN内の簡易サーバに、保持したデータを暗号化して送信する。簡易サーバは、リレーサーバから受信した暗号化データを復号して宛先となる端末に送信する。
【0004】
また、関連する技術として、クライアント端末が暗号化あるいは復号化する手段を有していなくても、送信側電子メールサーバと受信側電子メールサーバとの間で暗号化された電子メールを送受信できる不特定多数を対象とした電子メールシステムが特許文献3に開示されている。この電子メールシステムは、複数の電子メールクライアントと複数の暗号化機能付き電子メールサーバと複数の復号化機能付き電子メールサーバとネットワークとから構成される。そして、暗号化機能付き電子メールサーバが、復号化機能付き電子メールサーバが復号化できるような電子メールの暗号化方法を入手し、この入手した暗号化方法で電子メールを暗号化して復号化機能付き電子メールサーバへ送信する。また、受信した電子メールを復号化機能付き電子メールサーバは、復号化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4348381号公報
【特許文献2】特開2001−320359号公報
【特許文献3】特開2002−009815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、暗号化および復号の機能を内蔵した通信装置(サーバ)を用いることにより、暗号化ソフトで暗号化することなく、暗号化機能を内蔵していないFAXで誤送信による情報漏洩を抑制する通信装置、通信プログラム、通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様のひとつである通信装置は、送受信部、選択部、暗号化処理部、復号処理部を備えている。
【0008】
送受信部は、通信回線を用いて送信元の端末から、送信元を識別する送信元情報と、送信先を識別する送信先情報と、画像データと、を有する画像情報を受信し、画像情報を選択部に出力する。
【0009】
選択部は、内部に保持している処理選択テーブルを参照し、FAXの送信元情報、送信先情報の組み合わせから受信したFAXに対する処理を、暗号化処理、復号処理、処理なし、から選択する。
【0010】
暗号化処理が選択された場合、選択部は、暗号化処理部に上記画像データを送信し、暗号化処理部により暗号化された画像データを取得する。続いて、暗号化された画像データと上記送信元情報と上記送信先情報を有する画像情報を送受信部に出力する。
【0011】
復号処理が選択された場合、選択部は、復号処理部に前記暗号化された画像データを送信し、上記復号処理部により復号した画像データを取得する。続いて、復号した画像データと、上記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、上記送信先情報を送受信部から受信した送信元情報元を示す情報に変更した送信先情報を有する画像情報を送受信部に出力する。
【0012】
処理なしが選択された場合、選択部は、上記画像データと、上記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、上記送信先情報を送受信部から受信した送信元情報を示す情報に変更した送信先情報を有する画像情報を送受信部に出力する。
送受信部は、処理選択部から受信した上記画像情報を、画像情報に含まれる送信先情報に記載されている送信先の端末に出力する。
【発明の効果】
【0013】
実施の形態によれば、FAXの誤送信による情報漏洩を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態1のシステムの一実施例を示す図である。
【図2】通信装置のハードウェアの一実施例を示す図である。
【図3】通信装置の制御部の一実施例を示す図である。
【図4】送受信部の動作の一実施例を示す図である。
【図5】画像情報、登録済端末情報、暗号化処理選択情報、端末処理選択情報のデータ構造の一実施例を示す図である。
【図6】選択部の動作の一実施例を示す図である。
【図7】端末のハードウェアの一実施例を示す図である。
【図8】端末の制御部の一実施例を示す図である。
【図9】端末の動作の一実施例を示す図である。
【図10】通信装置(FAXサーバ)と複数の端末(FAX端末)を備えたシステムの情報の流れを示す図である。
【図11】パスワード選択情報のデータ構造の一実施例を示す図である。
【図12】暗号化処理選択情報と端末処理選択情報のデータ構造の一実施例を示す図である。
【図13】実施形態1および実施形態2の変形例1における端末の動作の一実施例を示す。
【図14】実施形態1および実施形態2の変形例1のシステムの動作の一実施例を示す図である。
【図15】送受信部の動作の一実施例を示す図である。
【図16】選択部の動作の一実施例を示す図である。
【図17】暗号化パスワード選択情報のデータ構造の一実施例を示す図である。
【図18】実施形態3の端末の動作の一実施例を示す図である。
【図19】復号パスワード選択情報のデータ構造の一実施例を示す図である。
【図20】通信装置(FAXサーバ)と複数の端末(FAX端末)を備えたシステムの情報の流れを示す図である。
【図21】送受信部の動作の一実施例を示す図である。
【図22】選択部の動作の一実施例を示す図である。
【図23】実施形態4の端末の動作の一実施例を示す図である。
【図24】通信装置(FAXサーバ)と複数の端末(FAX端末)を備えたシステムの情報の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施の形態の通信装置(例えば、サーバなど)を用いることにより、送信元端末が間違った送信先端末にFAXを誤送信した場合でも、情報漏洩を抑制することができる。
【0016】
また、従来のような暗号化されたFAX文書を用いて通信する場合には、送信側と受信側の両方の端末に暗号化機能を内蔵しなければならない。そのため、画像暗号化に対応したシステムに変更するには、すべての端末に暗号化機能を内蔵する必要があるため、変更のためのコストがかかることが想定される。また、端末ごとに暗号化ソフトを搭載したPCを端末各々で使用する必要があるため、画像暗号化に対応したシステムに変更するためのコストがかかることが想定される。
【0017】
しかし、実施の形態の通信装置を用いることにより、端末各々を交換せずに画像暗号化に対応したシステムに変更することができるためコストを低減することができる。
【0018】
以下図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細を説明する。
実施形態1について説明する。
【0019】
図1は、実施形態1のシステムの一実施例を示す図である。図1のシステムは、通信装置1と、利用者が用いる端末2などを備えている。通信装置1は、例えば、サーバなどでインターネットや専用回線などのネットワーク3を介して端末2と接続されている。端末2は通信装置1に接続され、FAX文書などの情報を、通信装置1を介して送受信する。
【0020】
なお、図1のシステムとして、例えば、送信元となる端末がFAX文書などの情報を暗号化して送信先となる端末に送信するシステムなどが考えられる。ただし、上記システムに限定されるものではない。
【0021】
通信装置の説明をする。
図2は、通信装置のハードウェアの一実施例を示す図である。通信装置1は、制御部201、記憶部202、記録媒体読取装置203、入出力インタフェース204(入出力I/F)、通信インタフェース205(通信I/F)などを備えている。また、上記各構成部はバス206によってそれぞれ接続されている。
【0022】
制御部201は、後述する送受信部301、選択部302、暗号化処理部303、復号処理部304などを有している。また、制御部201はCentral Processing Unit(CPU)、マルチコアCPU、プログラマブルなデバイス(Field Programmable Gate Array(FPGA)、Programmable Logic Device(PLD)など)を用いることが考えられる。
【0023】
記憶部202は、制御部201が実行するプログラムや後述するテーブルなどの情報を記憶している。記憶部202は、例えばRead Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)などのメモリやハードディスクなどが考えられる。なお、記憶部202にはパラメータ値、変数値などのデータを記録してもよいし、実行時のワークエリアとして用いてもよい。なお、テーブルなどの情報などは、データベースに記録されていてもよい。
【0024】
記録媒体読取装置203は、制御部201の制御に従って記録媒体207に対するデータのリード/ライトを制御する。そして、記録媒体207に記録媒体読取装置203の制御で書き込まれたデータを記録させたり、記録媒体207に記録されたデータを読み取らせたりする。また、着脱可能な記録媒体207は、コンピュータで読み取り可能なnon-transitory(非一時的)な記録媒体として、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)などがある。光ディスクには、Digital Versatile Disc(DVD)、DVD−RAM、Compact Disc Read Only Memory(CD−ROM)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、Magneto-Optical disk(MO)などがある。なお、記憶部202もnon-transitory(非一時的)な記録媒体に含まれる。
【0025】
入出力インタフェース204には、入出力部208が接続され、利用者が入力した情報(例えば、プログラムや仕様などのデータ)を受信し、バス206を介して制御部201または記憶部202などに送信する。また、制御部201からの命令に従ってディスプレイの画面上に出力情報(プログラムのテスト結果やテストデータなど)や操作情報などを表示する。入出力部208の入力装置は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(マウスなど)、タッチパネルなどが考えられる。なお、入出力部208の出力部であるディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイなどが考えられる。また、出力部はCathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、プリンタなどの出力装置であってもよい。
【0026】
通信インタフェース205は、Local Area Network(LAN)接続やインターネット接続や無線接続を行うためのインタフェースである。また、通信インタフェース205は必要に応じ、他のコンピュータとの間のLAN接続やインターネット接続や無線接続を行うためのインタフェースである。通信インタフェース205は、電話回線などと接続を行うためのインタフェースであってもよい。
【0027】
このようなハードウェア構成を有するコンピュータを用いることによって、後述する各種処理機能(例えば、後述する図4、6、15、16、21、22に示すフロー)が実現される。その場合システムが有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体207に記録しておくことができる。
【0028】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの記録媒体207が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に記録しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0029】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、記録媒体207に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶部202に記録する。そして、コンピュータは、自己の記憶部202からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、記録媒体207から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0030】
図3は、通信装置の制御部の一実施例を示す図である。
制御部201は、送受信部301、選択部302、暗号化処理部303、復号処理部304を備えている。
【0031】
送受信部301は、送信元の端末2から画像データなどを含む画像情報を受信し、受信した画像情報を選択部302に送信する。また、送受信部301は選択部302から画像データなどを含む画像情報を受信し、受信した画像情報を送信先の端末2に送信する。画像情報は、送信元を示す情報と、送信先を示す情報と、画像データと、通信に必要な情報などを有している。送信元の端末2を示す情報(送信元情報)は、端末2を識別する情報または通信装置1を示す情報である。送信先の端末2を示す情報(送信先情報)は、端末2を識別する情報または通信装置1を示す情報である。画像データは、送信元の端末2で生成した画像データ、または、暗号化処理部で生成された暗号化された画像データ、または、復号処理部で生成された復号された画像データである。
【0032】
選択部302は送受信部301から画像情報を受信する。続いて、選択部302は受信した画像情報の送信元情報と送信先情報とが未登録の端末2であるか否かを、記憶部202に記憶されている後述する登録済端末情報を参照し、判定する。送信元情報または送信先情報の端末2が登録済みである場合、送信元情報または送信先情報の端末2に登録済みであることを示す登録情報を関連付け、記憶部202に記憶する。
【0033】
次に、選択部302は記憶部202に記憶されている後述する暗号化処理選択情報を参照し、受信した送信元情報または送信先情報の内容と登録情報により、受信した画像データに対する処理を選択する。画像データの処理は、暗号化処理、復号処理、処理なし(暗号化処理も復号処理も行わない)の3つの処理から選択する。
【0034】
選択部302は、暗号化処理が選択された場合、送受信部301から取得した画像情報の画像データとパスワードを暗号化処理部303へ出力し、暗号化処理部303で暗号化された画像データを送受信部301へ出力する。選択部302は、暗号化および復号で用いるパスワードを管理している。本例では、パスワードは登録済の端末2に共通で、1種類のパスワードだけ所持しており、どの画像データに対しても同一のパスワードを使用する。なお、パスワードは暗号化と復号で用いる情報で、例えば、暗号鍵などである。
【0035】
復号処理が選択された場合、選択部302は、送受信部301から取得した暗号化された画像データを復号処理部304に出力し、復号処理部304から入力された復号された画像データとパスワードを送受信部301に出力する。また、復号処理が選択された場合は、送受信部301から取得した送信先情報を、受信時の送信元情報に変更し、送信元情報を通信装置1を示す情報に変更し、送受信部301に出力する。
【0036】
また、暗号化処理と処理なしが選択された場合、選択部302は送受信部301から取得した送信元情報と送信先情報を変更せずに送受信部301に出力する。
【0037】
暗号化処理部303は画像データの暗号化処理を行い、復号処理部304は暗号化された画像データの復号処理を行う。暗号化処理と復号処理は、例えば、特許第4348381号公報などに開示されている技術を用いることが考えられる。ただし、上記技術に限定されるものではなく、暗号化と復号ができればよい。
【0038】
送受信部の動作について説明する。
図4は、送受信部の動作の一実施例を示す図である。ステップS401では、送受信部301が送信元となる端末2(送信側の端末(第1の端末2)または受信側の端末(第2の端末2)から画像情報を受信し、画像情報に含まれる送信元情報、送信先情報、画像データを選択部302に出力する。
【0039】
画像情報について説明する。図5は、画像情報、登録済端末情報、暗号化処理選択情報、端末処理選択情報のデータ構造の一実施例を示す図である。図5の画像情報51は、「送信元情報」「送信先情報」「画像データ」などの情報を有している。「送信元情報」は、本例では第1の端末2のFAX番号を示す情報「FAX番号1」を有している。「送信先情報」は、本例では第2の端末2のFAX番号を示す情報「FAX番号2」を有している。「画像データ」は、本例では画像データを示す「image1」を有している。
【0040】
ステップS402では、送受信部301が選択部302から送信元情報、送信先情報、画像データを受信する。送受信部301は、ステップS401で選択部302に出力した応答として送信元情報、送信先情報、画像データを受信する。画像データは、暗号化処理部303により暗号化された画像データである場合と、復号処理部304により復号された画像データである場合と、復号されない画像データである場合がある。
【0041】
ステップS403では、送受信部301が送信元を選択部302から受信した送信元情報の送信元とし、送信先を選択部302から受信した送信先情報の送信先とする。そして、送受信部301は、上記送信元情報、上記送信先情報、画像データを含む画像情報を、該送信先情報に示す送信先の端末2(受信側の第2の端末2)に送信する。送信元情報は、送信側の第1の端末2を示す情報または通信装置1を示す情報である。
【0042】
選択部の動作について説明する。
図6は、選択部の動作の一実施例を示す図である。ステップS601では、選択部302が送受信部301から送信元情報、送信先情報、画像データを取得する。例えば、送信元となる端末2(送信側の端末(第1の端末2)または受信側の端末(第2の端末2)から送信元情報、送信先情報、画像データを取得する。
【0043】
ステップS602では、選択部302が第1の端末2から受信した画像情報の送信元情報または送信先情報を用い、登録済端末情報を参照し、送信元情報または送信先情報に示されている端末2が登録済みの端末2であるかを判定する。また、選択部302は画像情報の送信元情報と送信先情報と画像データを記憶部202に記憶する。記憶した情報は、第2の端末2から画像データが出力されたことの確認、または第1の端末2と第2の端末2の通信が終了したことの確認などを、通信装置1が検出した際に記憶部202から上記記憶した送信元情報と送信先情報と画像データを削除する。
【0044】
図5の登録済端末情報52は、「登録済端末情報」として複数の端末のFAX番号を示す情報「FAX番号1」「FAX番号2」「FAX番号3」「FAX番号4」「FAX番号5」・・・が記憶されている。本例では、第1の端末2に対応する「FAX番号1」と第2の端末2に対応する「FAX番号2」が登録されている。
【0045】
ステップS603では、選択部302が暗号化処理選択情報を参照し、第1の端末2または第2の端末2から受信した画像情報に含まれる画像データに対する処理を選択する。
【0046】
暗号化処理選択情報53は、「送信元情報」「送信先情報」「処理」などの情報を記憶している。「送信元情報」「送信先情報」には、「処理」に記憶されている各処理を選択するための情報が記憶されている。「処理」には、画像データに対して暗号化処理、復号処理、処理をしないことを示す情報が記憶されている。
【0047】
図5では、「送信元情報」に、端末が登録されていることを示す「登録済端末」と、端末が未登録であることを示す「未登録端末」と、登録または未登録の端末であることを示す「全ての端末」が記憶されている。「送信先情報」には、画像情報の送信先が通信装置であることを示す「通信装置」と、画像情報の送信先が通信装置以外であることを示す「通信装置以外」と、複数の端末2に一斉に送信するための送信先が複数あることを示す「同報1」「同報2」が記憶されている。
【0048】
ステップS603で選択部302は、送信元情報が「登録済端末」で、送信先情報が「通信装置」である場合、復号処理を行うことが選択されステップS606に移行する。送信元情報が「未登録端末」で、送信先情報が「通信装置」である場合、処理をしないことが選択されステップS609に移行する。送信元情報が「全ての端末」で、送信先情報が「通信装置以外」である場合、暗号化処理を行うことが選択されステップS604に移行する。送信元情報が「全ての端末」で、送信先情報が「同報1」または「同報2」である場合、暗号化処理を行うことが選択されステップS604に移行する。
【0049】
ステップS604では、選択部302が画像データとパスワードを暗号化処理部303に出力する。
【0050】
ステップS605では、選択部302が暗号化処理部303で暗号化された画像データを取得し、現在の画像データを暗号化された画像データに変更し、送信元情報と送信先情報と暗号化された画像データを送受信部301に出力する。
【0051】
ステップS606では、選択部302が暗号化された画像データとパスワードを復号処理部304に出力する。
【0052】
ステップS607では、選択部302が復号処理部304で復号された画像データを取得し、現在の暗号化された画像データを復号された画像データに変更する。
【0053】
ステップS608では、選択部302が現在の送信元情報を通信装置1を示す情報に変更し、現在の送信先情報を現在の送信元情報を示す情報(第2の端末2を示す情報)に変更し、復号された画像データとともに送受信部301に出力する。
【0054】
ステップS609では、選択部302が現在の送信元情報を通信装置1を示す情報に変更し、現在の送信先情報を現在の送信元情報を示す情報(第2の端末2を示す情報)に変更し、現在の暗号化された画像データとともに送受信部301に出力する。
【0055】
端末の説明をする。
図7は、端末のハードウェアの一実施例を示す図である。端末2は、制御部701、記憶部702、記録媒体読取装置703、入出力インタフェース704(入出力I/F)、通信インタフェース705(通信I/F)などを備えている。また、上記各構成部はバス706によってそれぞれ接続されている。
【0056】
制御部701は、後述する転送部801、情報送受信部802、入出力部803などを有している。また、制御部701はCentral Processing Unit(CPU)、マルチコアCPU、プログラマブルなデバイス(Field Programmable Gate Array(FPGA)、Programmable Logic Device(PLD)など)を用いることが考えられる。
【0057】
記憶部702は、制御部701が実行するプログラムや後述するテーブルなどの情報を記憶している。記憶部702は、例えばRead Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)などのメモリやハードディスクなどが考えられる。なお、記憶部702にはパラメータ値、変数値などのデータを記録してもよいし、実行時のワークエリアとして用いてもよい。
【0058】
記録媒体読取装置703は、制御部701の制御に従って記録媒体707に対するデータのリード/ライトを制御する。そして、記録媒体707に記録媒体読取装置703の制御で書き込まれたデータを記録させたり、記録媒体707に記録されたデータを読み取らせたりする。また、着脱可能な記録媒体707は、コンピュータで読み取り可能なnon-transitory(非一時的)な記録媒体として、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)などがある。光ディスクには、Digital Versatile Disc(DVD)、DVD−RAM、Compact Disc Read Only Memory(CD−ROM)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、Magneto-Optical disk(MO)などがある。なお、記憶部702もnon-transitory(非一時的)な記録媒体に含まれる。
【0059】
入出力インタフェース704には、入出力部708(803)が接続され、入力された情報を、バス706を介して制御部701または記憶部702などに送信する。また、制御部701からの命令に従ってディスプレイの画面上に出力情報や操作情報などを表示する。入出力部708の入力装置は、例えば、スキャナなどの画像読み取り装置が考えられる。また、キーボード、ポインティングデバイス(マウスなど)、タッチパネルなどが考えられる。
【0060】
なお、入出力部708の出力部であるディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイなどが考えられる。
【0061】
また、出力部はCathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、プリンタなどの出力装置であってもよい。
【0062】
通信インタフェース705は、Local Area Network(LAN)接続やインターネット接続や無線接続を行うためのインタフェースである。また、通信インタフェース705は必要に応じ、他のコンピュータとの間のLAN接続やインターネット接続や無線接続を行うためのインタフェースである。また、他の装置に接続され、外部装置からのデータの入出力を制御する。
【0063】
このようなハードウェア構成を有するコンピュータを用いることによって、後述する各種処理機能(例えば、図9、13、18、23に示すフロー)が実現される。その場合システムが有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体707に記録しておくことができる。
【0064】
図8は、端末の制御部の一実施例を示す図である。
情報送受信部802は、通信装置1から送信された画像情報を受信して転送部801に出力する。また、情報送受信部802は画像情報を通信装置1へ送信する。送信する画像情報の送信元情報は自身の端末を示す情報に変更され、送信先情報は通信装置1を示す情報に設定される。
【0065】
転送部801は、情報送受信部802から受信した画像情報の送信元情報を用いて、後述する端末動作設定情報を参照し、処理を選択する。送信元情報が登録済み端末2を示す情報である場合の処理は、画像情報を通信装置1に送信する処理を選択する。送信元情報が通信装置1を示す情報である場合の処理は、受信した画像情報の画像データを入出力部803に送信する処理を選択する。
【0066】
入出力部803は、情報送受信部802から画像情報の復号された画像データまたは画像情報の暗号化された画像データを受信し、復号または暗号化された画像データを、出力に出力する。
【0067】
端末の動作について説明をする。
図9は、端末が画像情報を受信した場合の動作の一実施例を示す図である。ステップS901では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。続いて、情報送受信部802は受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。
【0068】
ステップS902では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報を参照し、処理を選択する。例えば、送信元情報に通信装置1を示す情報が示されている場合、画像データを入出力部803へ送信する処理が選択されステップS903(Yes)に移行する。送信元情報に通信装置1を示す情報以外が示されている場合、画像データを通信装置1へ転送する処理が選択されステップS904(No)に移行する。
【0069】
図5の端末処理選択情報54は、「送信元情報」「処理」などの情報を記憶している。「送信元情報」には、通信装置1から受信した画像情報に含まれる送信元情報の内容が、登録済みまたは未登録の送信元の端末2であることを示す情報か、通信装置1であることを示す情報かを判定する情報が記憶されている。本例では、「送信元情報」には、画像情報に含まれる送信元情報が登録された端末2である場合に選択される情報「登録済端末」と、未登録の端末2である場合に選択される情報「未登録端末」と、通信装置1である場合に選択される情報「通信装置」が記憶されている。
【0070】
「処理」には、「送信元情報」各々に関連付けられた処理が記憶されている。本例では、「登録済端末」または「未登録端末」であると判定した場合に選択される処理を示す「通信装置に転送」が記憶されている。また、「通信装置」であると判定した場合に選択される処理を示す「画像データ出力」が記憶されている。
【0071】
なお、端末2の記憶部702には通信装置1を識別する情報が記憶されている。例えば、通信装置1を識別する情報は記憶部702に記憶されている。そして、この通信装置1を識別する情報を用いて、ステップS902における処理の選択を行う。
【0072】
ステップS903では、第2の端末2の転送部801が画像情報の画像データを入出力部803から出力する処理が選択されている場合には、画像情報の画像データを情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ直接出力する。
【0073】
ステップS904では、第2の端末2の転送部801が画像情報を通信装置1に転送する処理が選択されている場合には、画像情報の送信元情報を第2の端末2を示す情報に設定し、送信先情報を通信装置1に設定し、該画像情報を情報送受信部802に送信する。
【0074】
通信装置と端末の動作について説明をする。
図10は、通信装置(FAXサーバ)と複数の端末(FAX端末)を備えたシステムの情報の流れを示す図である。図10の説明において、通信装置1はFAXサーバを示し、端末2はFAX機能を有する端末を示している。なお、図10において端末2は便宜上2つだけを示し、画像データ(FAX文書)を送信する側の端末を第1の端末と呼び、画像データを受信する側の端末を第2の端末と呼ぶこととする。
【0075】
図10において第1の端末2が登録され、第2の端末2も登録の場合について説明する。
【0076】
ステップT1では、第1の端末2の入出力部803を用いて入力された文書を、画像データ(FAX文書)に変換し、情報送受信部802から画像データを含む画像情報を、通信装置1へ送信する。その際、通信装置1への画像情報の送信はネットワークを用いてもよいし、電話回線を用いてもよい。ネットワークを用いる場合、端末2各々は通信装置1のInternet Protocol(IP)アドレスなどを記憶している。電話回線を用いる場合、端末2各々は通信装置1に接続される電話番号またはFAX番号などを記憶している。そして、上記IPアドレス、電話番号、FAX番号などを用いて、端末2は通信装置1に画像情報を送信する。
【0077】
送信される画像情報の送信元情報には第1の端末2を示す情報が設定され、送信先情報には第2の端末2を示す情報が設定されている。図10の(1)を参照。なお、画像データは暗号化されていない。
【0078】
ステップT2では、第1の端末2から送信された画像情報は、通信装置1の送受信部301で受信され、画像情報の送信元情報、送信先情報、画像データが選択部302に出力される。図10の(2)を参照。
【0079】
ステップT3では、選択部302が第1の端末2から受信した画像情報の送信元情報と送信先情報を用い、暗号化処理選択情報を参照し、第1の端末2から受信した画像情報の画像データに対する処理を選択する。図10の場合には、画像データに対する処理として画像データの暗号化処理が選択され、選択部302は暗号化処理部303に画像データとパスワードを出力する。図10の(3)を参照。
【0080】
なお、選択部302は画像情報の送信元情報と送信先情報と画像データを記憶部202に記憶する。そして、第2の端末2から画像データが出力されたことの確認、または第1の端末2と第2の端末2の通信が終了したことの確認などを、通信装置1が検出した際に記憶部202から上記記憶した送信元情報と送信先情報と画像データを削除する。ステップT13を参照。本例における第1の端末2と第2の端末2はそれぞれ登録済みであるので、暗号化処理選択情報53の「全ての端末」「通信装置以外」の組み合わせが選択され、暗号化処理を行うことが選択される。その後、選択部302は暗号化処理部303に画像データとパスワードを送信する。本例では、第1の端末2と第2の端末2に割り振る暗号化および復号に用いるパスワードは同一としている。パスワードは記憶部202に記憶されている。図10の(3)を参照。
【0081】
ステップT4では、暗号化処理部303が画像データとパスワードを受信し、パスワードを用いて画像データ(非暗号化)を暗号化された画像データに変換し、暗号化処理部303は暗号化された画像データを選択部302に送信する。図10の(4)を参照。ただし、登録済み端末2各々で用いるパスワードが共通の場合には、暗号化処理部303がパスワードを有していてもよい。
【0082】
ステップT5では、選択部302が暗号化された画像データ、送信元情報、送信先情報を有する画像情報を送受信部301に出力する。このとき、出力される画像情報の送信元情報は第1の端末2を示す情報、送信先情報は第2の端末2を示す情報に、選択部302により設定されている。図10の(5)を参照。
【0083】
ステップT6では、送受信部301が選択部302から取得した画像情報を第2の端末2に送信する。図10の(6)を参照。
【0084】
ステップT7では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。情報送受信部802は、受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。図10の(7)を参照。
【0085】
ステップT8では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報を参照し、処理を選択する。例えば、送信元情報に通信装置1を示す情報が記憶されている場合、画像データを入出力部803へ送信する処理を選択する。図10の(8)を参照。第2の端末2の転送部801は、「通信装置に転送」に対応する処理と「画像データ出力」に対応する処理のうち選択された処理を行う。「通信装置に転送」に対応する処理が選択されている場合には画像情報の送信元情報を第2の端末2を示す情報に設定し、送信先情報を通信装置1に設定し、該画像情報を情報送受信部802に送信する。また、「画像データ出力」に対応する処理が選択されている場合には画像情報の画像データを、情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ送信する。
【0086】
ステップT9では、「通信装置に転送」に対応する処理が選択されている場合、第2の端末2の情報送受信部802は、転送部801から受信した画像情報を通信装置1に送信する。図10の(9)を参照。
【0087】
ステップT10では、通信装置1の送受信部301が第2の端末2の情報送受信部802から受信した画像情報を受信する。そして、画像情報の送信元情報、送信先情報、画像データを選択部302に送信する。図10の(10)を参照。
【0088】
ステップT11では、通信装置1の選択部302が暗号化処理選択情報を参照し、処理を選択する。本例では、送信元情報に登録済みの第2の端末2を示す情報と、送信先情報に通信装置1を示す情報が記憶されているので、暗号化処理選択情報53を参照し、画像データに対する処理として復号処理が選択される。その結果、暗号化されている画像データとパスワードを復号処理部304に出力される。図10の(11)を参照。なお、登録済み端末2各々で共通のパスワードを用いる場合には、復号処理部304がパスワードを予め記憶していてもよい。
【0089】
ステップT12では、復号処理部304が暗号化されている画像データに対して復号処理を行い、復号した画像データを選択部302に出力する。図10の(12)を参照。
【0090】
ステップT13では、選択部302が送受信部301から取得した画像情報の現在の送信先情報をステップT3において記憶した画像情報受信時の送信元情報(第2の端末2を示す情報)に変更し、送信元情報を通信装置1であることを示す情報に変更する。続いて、選択部302は、復号された画像データと更新された送信元情報と送信先情報を送受信部301に出力する。図10の(13)を参照。
【0091】
ステップT14では、送受信部301が上記復号された画像データと更新された送信元情報と送信先情報を有する画像情報を第2の端末2に送信する。図10の(14)を参照。
【0092】
ステップT14の処理をした後、上記説明したステップT7の処理に移行する。
ステップT14後のステップT7では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。情報送受信部802は、受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。図10の(7)を参照。
【0093】
ステップT14後のステップT8では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報を参照し、処理を選択する。図10の(8)を参照。本例では、「画像データ出力」に対応する処理が選択されるので、画像情報の復号された画像データを、情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ送信する。その後、ステップT15に移行する。
【0094】
ステップT15では、第2の端末2の入出力部803が復号された画像データを受信し、文書として出力する。図10の(15)を参照。
【0095】
図10において第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合について説明する。
【0096】
第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合、上記ステップT1〜ステップT10までの処理を行う。ただし、第2の端末2の転送部801には通信装置1へ画像情報(図10の(9)を参照)を転送できるものとする。
【0097】
次に、上記第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合のステップT11では、通信装置1の選択部302が暗号化処理選択情報を参照し、処理を選択する。本例では、送信元情報に未登録の第2の端末2を示す情報と、送信先情報に通信装置1を示す情報が記憶されているので、暗号化処理選択情報53を参照し、画像データに対する処理として処理なしが選択される。その結果、暗号化されている画像データは復号処理部304により復号されないので、暗号化された画像のままになる。すなわち、第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合、ステップT12の処理を行われない。
【0098】
第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合のステップT13では、選択部302が送受信部301から取得した画像情報の現在の送信先情報をステップT3において記憶した画像情報受信時の送信元情報(第2の端末2を示す情報)に変更する。また、送信元情報を通信装置1であることを示す情報に変更する。続いて、選択部302は、暗号化されたままの画像データと更新された送信元情報と送信先情報を送受信部301に出力する。図10の(13)を参照。
【0099】
第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合のステップT14では、送受信部301が上記暗号化されたままの画像データと更新された送信元情報と送信先情報を有する画像情報を第2の端末2に送信する。図10の(14)を参照。
【0100】
ステップT14の処理をした後、上記説明したステップT7の処理に移行する。
ステップT14後のステップT7では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。情報送受信部802は、受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。図10の(7)を参照。
【0101】
ステップT14後のステップT8では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報を参照し、処理を選択する。図10の(8)を参照。本例では、「画像データ出力」に対応する処理が選択されるので、画像情報の暗号化されたままの画像データを、情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ送信する。その後、ステップT15に移行する。
【0102】
ステップT15では、第2の端末2の入出力部803が暗号化されたままの画像データを受信し、文書として出力する。図10の(15)を参照。
【0103】
ただし、第2の端末2に通信装置1への画像情報を転送する処理が設定されてない、または、第2の端末2に該機能を有さない場合、第2の端末2は画像データを含む画像情報を一度通信装置1に転送する処理をしない。その場合、第2の端末2は通信装置1に画像情報を転送しないで入出力部803から暗号化された画像データを文書として出力する。
【0104】
図10において第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録されている場合について説明する。
【0105】
第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録されている場合、上記ステップT1〜ステップT15で説明した処理を行う。すなわち、第2の端末2が登録済みの端末の場合、復号された文書が、第2の端末2から出力される。ただし、第2の端末2の転送部801は、通信装置1へ画像情報(図10の(9)を参照)を転送できるものとする。
【0106】
図10において第1の端末2が未登録で、第2の端末2が未登録である場合について説明する。
【0107】
第1の端末2が未登録で、第2の端末2も未登録の場合、上記ステップT1〜ステップT15で説明した処理を行う。すなわち、第2の端末2が未登録の端末の場合、暗号化された文書が、第2の端末2から出力される。ただし、第2の端末2の転送部801は、通信装置1へ画像情報(図10の(9)を参照)を転送できるものとする。
【0108】
ただし、第2の端末2に通信装置1への画像情報を転送する処理が設定されてない、または、第2の端末2に該機能を有さない場合、第2の端末2は画像データを含む画像情報を一度通信装置1に転送する処理をしない。その場合、第2の端末2は通信装置1に画像情報を転送しないで入出力部803から暗号化された画像データを文書として出力する。
【0109】
実施形態1によれば、登録済の第2の端末2で受信した場合は、暗号化された画像データが復号されて出力され、一方未登録の第2の端末2で受信した場合は、暗号化された画像データが出力される。
【0110】
また、通信装置1に暗号化を行う機能を備えることにより、通常の端末2(例えば、暗号化を行う機能を備えないFAX端末)で、画像データの誤送信(送信先を間違えて送信)した場合でも情報漏洩を抑制することができる。
【0111】
実施形態2について説明する。
実施形態2では、通信装置1が受信した画像データに対する処理を選択する暗号化処理選択情報と、受信側の第2の端末2ごとに異なる暗号化および復号に用いるパスワードを管理する。また、実施形態1と実施形態2の違いは、通信装置1が画像情報に含まれる送信元情報と送信先情報を用いて、端末2の受信側端末各々に関連付けられたパスワードを記憶する後述するパスワード選択情報を参照し、パスワードを選択する点である。
【0112】
実施形態2の暗号化と復号について説明する。
実施形態2の選択部302は、送受信部301から画像情報を受信する。続いて、選択部302は受信した画像情報の送信元情報と送信先情報とが未登録の端末2であるか否かを、記録部202に記憶されている登録済端末情報を参照し、判定する。送信元情報または送信先情報の端末2が登録済みである場合、送信元情報または送信先情報の端末2に登録済みであることを示す登録情報を関連付け、記憶部202に記憶する。
【0113】
次に、選択部302は記憶部202に記憶されている後述する暗号化処理選択情報を参照し、受信した送信元情報または送信先情報の内容と登録情報により、受信した画像データに対する処理を選択する。画像データの処理は、暗号化処理、復号処理、処理なし(暗号化処理も復号処理も行わない)の3つの処理から選択する。
【0114】
選択部302は、暗号化処理が選択された場合、送受信部301から取得した画像情報の送信先情報の第2の端末2を示す情報を用いて、パスワード選択情報を参照し、パスワードを選択する。続いて、選択したパスワードと画像データを暗号化処理部303へ出力する。そして、暗号化処理部303は、選択したパスワードを用いて、暗号化された画像データを送受信部301へ出力する。
【0115】
なお、実施形態2の場合、図6に示したステップS604で上記パスワードの選択も行う。
【0116】
実施形態2におけるパスワードの選択方法について説明する。
図11は、パスワード選択情報のデータ構造の一実施例を示す図である。図11のパスワード選択情報111は「暗号化時の送信先情報」「パスワード」に記憶する情報を有する。「暗号化時の送信先情報」には、登録済み端末2に対応した識別番号が記憶されている。本例では、識別番号として「FAX番号1」「FAX番号2」「FAX番号3」「FAX番号4」「FAX番号5」・・・・が記憶されている。「パスワード」には、識別番号に関連付けられたパスワードが記憶されている。本例では、パスワードとして「pass1」「pass2」「pass3」「pass4」「pass5」・・・・が記憶されている。例えば、画像情報の送信先情報の第2の端末2を示す情報が「FAX番号2」の場合、パスワード「pass2」が選択される。
【0117】
復号処理が選択された場合、選択部302は送受信部301から取得した画像情報の送信元情報の第2の端末2を示す情報を用いて、パスワード選択情報を参照し、パスワードを選択する。続いて、選択したパスワードと画像データを復号処理部304に出力する。そして、復号処理部304は、選択したパスワードを用いて、暗号化された画像データを復号して送受信部301へ出力する。また、復号処理が選択された場合は、送受信部301から取得した送信先情報を、受信時の送信元情報に変更し、送信元情報を通信装置1を示す情報に変更し、送受信部301に出力する。
【0118】
なお、実施形態2の場合、図6に示したステップS606で上記パスワードの選択も行う。
【0119】
また、処理なしが選択された場合、選択部302は送受信部301から取得した送信元情報と送信先情報を変更せずに送受信部301に出力する。
【0120】
実施形態2によれば、登録済の第2の端末2で受信した場合は、暗号化された画像データが復号されて出力され、一方未登録の第2の端末2で受信した場合は、暗号化された画像データが出力される。
【0121】
また、通信装置1に暗号化を行う機能を備えることにより、通常の端末2(例えば、暗号化を行う機能を備えないFAX端末)で、画像データの誤送信(送信先を間違えて送信)した場合でも情報漏洩を抑制することができる。
【0122】
実施形態1および実施形態2の変形例1について説明する。
実施形態1および実施形態2の場合では、登録済み端末2と未登録の端末2の両方から送信される画像情報の画像データは全て暗号化されてしまう。しかし、未登録の端末2同士で暗号化を行わない通常の通信も行えるようにしたいという要望も想定されるため、通信装置1が有する暗号化処理選択情報を図12のようにし、端末2の転送部801を図13に示すフロー図に従って実行する。
【0123】
図12は、暗号化処理選択情報と端末処理選択情報のデータ構造の一実施例を示す図である。
【0124】
図12の暗号化処理選択情報121は、「送信元情報」「送信先情報」「処理」などの情報を記憶している。「送信元情報」「送信先情報」には、「処理」に記憶されている各処理を選択するための情報が記憶されている。「処理」には、画像データに対して暗号化処理、復号処理、処理をしないことを示す情報が記憶されている。
【0125】
図12では、「送信元情報」に、端末が登録されていることを示す「登録済端末」と、端末が未登録であることを示す「未登録端末」と、登録または未登録であることを示す「全ての端末」が記憶されている。「送信先情報」には、画像情報の送信先が通信装置であることを示す「通信装置」と、画像情報の送信先が通信装置以外であることを示す「通信装置以外」と、複数の端末2に一斉に送信するための送信先が複数あることを示す「同報1」「同報2」が記憶されている。
【0126】
図6に示すフロー図のステップS603において、画像情報に含まれる送信元情報と送信先情報とを用いて、登録済端末情報52と暗号化処理選択情報121を参照して判定する。送信元の端末2が登録済みで、送信先が通信装置1以外であるか、または送信元の端末2が登録済みで、送信先の端末2が同報1、2である場合に、暗号化処理を行う。
【0127】
また、送信元の端末2が登録済みで、送信先が通信装置1である場合に、復号処理を行う。
【0128】
また、送信元の端末2が未登録で、送信先が通信装置1または通信装置1以外または同報1、2である場合に、処理を行わない。
【0129】
図13は、実施形態1および実施形態2の変形例1における端末の動作の一実施例を示す。
【0130】
端末の動作について説明をする。
ステップS131では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。続いて、情報送受信部802は受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。
【0131】
ステップS132では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報122を参照し、処理を選択する。端末処理選択情報122は、「送信元情報」「処理」などの情報を記憶している。「送信元情報」には、通信装置1から受信した画像情報に含まれる送信先情報の内容が、登録済みまたは未登録の送信元の端末2であることを示す情報か、通信装置1であることを示す情報かを判定する情報が記憶されている。本例では、「送信元情報」には、画像情報に含まれる送信先情報が登録された端末2である場合に選択される情報「登録済端末」と、未登録の端末2である場合に選択される情報「未登録端末」と、通信装置1である場合に選択される情報「通信装置」が記憶されている。
【0132】
「処理」には、「送信元情報」各々に関連付けられた処理が記憶されている。本例では、送信元情報に示されている端末2が「登録済端末」であると判定した場合に選択される処理を示す「通信装置に転送」が記憶されている。また、「未登録端末」または「通信装置」であると判定した場合に選択される処理を示す「画像データ出力」が記憶されている。
【0133】
なお、本実施形態において端末2の記憶部702には通信装置1と登録済みの端末2を識別する情報が記憶されている。例えば、通信装置1を識別する情報と図5の登録済端末情報52を記憶部702に記憶する。そして、処理の選択において送信元情報が示している情報が登録済みの端末2であると判定された場合、ステップS133(Yes)に移行し、通信装置1と未登録端末2である場合、ステップS134(No)に移行する。
【0134】
なお、端末2が登録済みか未登録であるかを判定する場合に、図5の登録済端末情報52を用いずに、通信装置1から登録済みであることを示す情報を画像情報に付加して第2の端末2に送信してもよい。
【0135】
ステップS133では、第2の端末2の転送部801が画像情報を通信装置1に転送する処理が選択されている場合には、画像情報の送信元情報を第2の端末2を示す情報に設定し、送信先情報を通信装置1に設定し、該画像情報を情報送受信部802に送信する。
【0136】
ステップS134では、第2の端末2の転送部801が画像情報の画像データを入出力803から出力する処理が選択されている場合には、画像情報の画像データを情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ直接出力する。
【0137】
実施形態1および実施形態2の変形例1のシステムの動作について説明する。
第1の端末2が登録済みで、第2の端末2も登録済みの場合は、図10を用いて説明したように、ステップT1〜T15の処理を行い複合された画像データが出力される。第1の端末2が登録済み、第2の端末2も登録済みの場合は、送信側の第1の端末2が画像データを通信装置1に送信する。通信装置1では画像データに対して暗号化処理を実施する。通信装置1が受信側の第2の端末2へ画像情報を送信する。受信側の第2の端末2から画像情報を通信装置1へ送信する。通信装置1で画像データに対して復号処理を実施する。通信装置1が受信側の第2の端末2へ画像情報を送信する。受信側の第2の端末2で復号した画像データを出力する。
【0138】
第1の端末2が登録済みで、第2の端末2が未登録である場合について説明する。
図14は、実施形態1および実施形態2の変形例1のシステムの動作の一実施例を示す図である。ステップT141では、第1の端末2の入出力部803を用いて入力された文書を、画像データ(FAX文書)に変換し、情報送受信部802から画像データを含む画像情報を、通信装置1へ送信する。図14の(1)を参照。
【0139】
ステップT142では、第1の端末2から送信された画像情報は、通信装置1の送受信部301で受信され、画像情報の送信元情報、送信先情報、画像データが選択部302に出力される。図14の(2)を参照。
【0140】
ステップT143では、選択部302が第1の端末2から受信した画像情報の送信元情報と送信先情報を用い、暗号化処理選択情報121を参照し、第1の端末2から受信した画像情報の画像データに対する処理を選択する。図14の場合には、画像データに対する処理として画像データを暗号化処理が選択され、選択部302は暗号化処理部303に画像データとパスワードを出力する。図14の(3)を参照。
【0141】
なお、選択部302は画像情報の送信元情報と送信先情報と画像データを記憶部202に記憶する。そして、第2の端末2から画像データが出力されたことの確認、または第1の端末2と第2の端末2の通信が終了したことの確認などを、通信装置1が検出した際に記憶部202から上記記憶した送信元情報と送信先情報と画像データを削除する。
【0142】
ステップT144では、暗号化処理部303が画像データとパスワードを受信し、パスワードを用いて画像データ(非暗号化)を暗号化された画像データに変換し、暗号化処理部303は暗号化された画像データを選択部302に送信する。図14の(4)を参照。ただし、登録済み端末2各々で用いるパスワードが共通の場合には、暗号化処理部303がパスワードを有していてもよい。
【0143】
ステップT145では、選択部302が暗号化された画像データ、送信元情報、送信先情報を有する画像情報を送受信部301に出力する。このとき、出力される画像情報の送信元情報は第1の端末2を示す情報、送信先情報は第2の端末2を示す情報に、選択部302により設定されている。図14の(5)を参照。
【0144】
ステップT146では、送受信部301が選択部302から取得した画像情報を第2の端末2に送信する。図14の(6)を参照。
【0145】
ステップT147では、未登録の第2の端末2が暗号化された画像データを出力する。
第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録済みで、未登録の端末2で暗号化を行わない通常の通信も行える場合には、送信側の第1の端末2が画像データを通信装置1に送信する。通信装置1では画像データに対して処理をしない。通信装置1から受信側の第2の端末2から画像情報を送信する。 受信側の第2の端末2は画像データを出力する。
【0146】
第1の端末2が未登録で、第2の端末2も未登録で、未登録の端末2で暗号化を行わない通常の通信も行える場合には、送信側の第1の端末2が画像データを通信装置1に送信する。通信装置1では画像データに対して処理をしない。通信装置1から受信側の第2の端末2から画像情報を送信する。 受信側の第2の端末2は画像データを出力する。
【0147】
上記実施形態によれば、重要な情報(秘密情報など)を扱う場合には、登録済み端末2を用いて通信を行い、重要性の低い情報(非秘密情報など)を扱う場合には、未登録の端末2を用いて通信を行うようにしている。その結果、未登録の端末2からは通常の通信が可能で、登録済みの端末2から送信される画像情報(FAX文書など)は全て暗号化されるため、登録済みの端末2から送信される画像データの情報漏洩を抑制することが可能となる。
【0148】
実施形態3について説明する。
実施形態3では、通信装置1は受信した画像情報の画像データに対する処理を選択する暗号化処理選択情報と、送信元と送信先の端末2の組み合わせごとにパスワードが異なる、暗号化パスワード選択情報を有している。また、端末2では、受信する画像情報の送信元ごとに異なる、復号パスワード選択情報を有している。
【0149】
実施形態1、2との違いは、通信装置1における暗号化処理と復号処理に用いるパスワードが、送信元情報と送信先情報の組み合わせごとに異なり、端末2に復号パスワード選択情報を有している。
【0150】
実施形態3の送受信部の動作について説明する。
図15は、送受信部の動作の一実施例を示す図である。ステップS151では、送受信部301が送信元となる端末2(送信側の端末(第1の端末2)または受信側の端末(第2の端末2)から画像情報を受信し、画像情報に含まれる送信元情報、送信先情報、画像データを実施形態3の選択部302に出力する。また、送受信部301は送信先が通信装置1の画像情報の場合は、画像情報に添付されてきたパスワードも選択部302に出力する。
【0151】
ステップS152では、送受信部301が選択部302から送信元情報、送信先情報、画像データを受信する。送受信部301は、ステップS151で選択部302に出力した応答として送信元情報、送信先情報、画像データを受信する。画像データは、暗号化処理部303により暗号化された画像データである場合と、復号処理部304により復号された画像データである場合と、復号されない画像データである場合がある。
【0152】
ステップS153では、送受信部301が選択部302から受信した送信元情報、送信先情報、画像データを含む画像情報を、該送信先情報に示す送信先の端末2(受信側の第2の端末2)に送信する。送信元情報は、送信側の第1の端末2を示す情報または通信装置1を示す情報である。
【0153】
実施形態3の選択部の動作について説明する。
図16は、選択部の動作の一実施例を示す図である。ステップS161では、選択部302が送受信部301から送信元情報、送信先情報、画像データを取得する。例えば、送信元となる端末2(送信側の端末(第1の端末2)または受信側の端末(第2の端末2)から送信元情報、送信先情報、画像データを取得する。
【0154】
ステップS162では、選択部302が第1の端末2から受信した画像情報の送信元情報または送信先情報を用い、登録済端末情報を参照し、送信元情報または送信先情報に示されている端末2が登録済みの端末2であるかを判定する。また、選択部302は画像情報の送信元情報と送信先情報と画像データを記憶部202に記憶する。記憶した情報は、第2の端末2から画像データが出力されたことの確認、または第1の端末2と第2の端末2の通信が終了したことの確認などを、通信装置1が検出した際に記憶部202から上記記憶した送信元情報と送信先情報と画像データを削除する。
【0155】
ステップS163では、選択部302が暗号化処理選択情報を参照し、第1の端末2または第2の端末2から受信した画像情報に含まれる画像データに対する処理を選択する。送信元情報が「登録済端末」で、送信先情報が「通信装置」である場合、復号処理を行うことが選択されステップS167に移行する。送信元情報が「未登録端末」で、送信先情報が「通信装置」である場合、処理をしないことが選択されステップS170に移行する。送信元情報が「全ての端末」で、送信先情報が「通信装置以外」である場合、暗号化処理を行うことが選択されステップS164に移行する。送信元情報が「全ての端末」で、送信先情報が「同報1」または「同報2」である場合、暗号化処理を行うことが選択されステップS164に移行する。
【0156】
ステップS164では、選択部302が暗号化パスワード選択情報を参照し、送受信部301から入力された画像情報の送信先情報と送信元情報を用いて、暗号化処理に使用するパスワードを選択する。図17は、暗号化パスワード選択情報のデータ構造の一実施例を示す図である。暗号化パスワード選択情報171は、「送信元情報」「送信先情報」「暗号化パスワード」に記憶する情報を有している。「送信元情報」には、送信元の端末2を識別する情報が記憶され、例えば、「FAX番号1」・・・「FAX番号2」・・・などが記憶されている。「送信先情報」には、送信先の端末2を識別する情報が「送信元情報」に関連付けられて記憶され、例えば、「FAX番号2」「FAX番号3」「FAX番号4」「FAX番号1」「FAX番号3」・・・・などが記憶されている。「暗号化パスワード」には、「送信元情報」「送信先情報」に記憶されている端末を示す情報の組み合わせごとに異なるパスワードが記憶されている。本例では、端末を示す情報の組み合わせに関連付けられた暗号化パスワード「pass1」「pass2」「pass3」「pass4」「pass5」・・・・が記憶されている。
【0157】
また、ステップS164で選択部302は、受信した画像情報の送信元情報の第1の端末2を示す情報と、送信先情報の第2の端末2を示す情報との組み合わせから暗号化処理に使用するパスワードを選択する。
【0158】
ステップS165では、選択部302が選択されたパスワードと受信した画像情報の画像データとを暗号化処理部303に出力する。
【0159】
ステップS166では、選択部302が暗号化処理部303で暗号化された画像データを取得し、現在の画像データを暗号化された画像データに変更し、送信元情報と送信先情報と暗号化された画像データを送受信部301に出力する。
【0160】
ステップS167では、選択部302が第2の端末2から送信される画像情報を受信して、画像情報の暗号化された画像データとパスワードを復号処理部304に出力する。
【0161】
ステップS168では、選択部302が復号処理部304で復号された画像データを取得し、現在の暗号化された画像データを復号された画像データに変更する。
【0162】
ステップS169では、選択部302が現在の送信元情報を通信装置1を示す情報に変更し、現在の送信先情報を現在の送信元情報を示す情報(第2の端末2を示す情報)に変更し、復号された画像データとともに送受信部301に出力する。
【0163】
ステップS170では、選択部302が現在の送信元情報を通信装置1を示す情報に変更し、現在の送信先情報を現在の送信元情報を示す情報(第2の端末2を示す情報)に変更し、現在の暗号化された画像データとともに送受信部301に出力する。
【0164】
端末の動作について説明をする。
図18は、実施形態3の端末の動作の一実施例を示す図である。ステップS181では、実施形態3の第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。続いて、情報送受信部802は受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。
【0165】
ステップS182では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報を参照し、処理を選択する。例えば、送信元情報に通信装置1を示す情報が示されている場合、画像データを入出力部803へ送信する処理が選択されステップS183(Yes)に移行する。送信元情報に通信装置1を示す情報以外が示されている場合、画像データを通信装置1へ転送する処理が選択されステップS184(No)に移行する。
【0166】
ステップS183では、第2の端末2の転送部801が画像情報の画像データを入出力部803から出力する処理が選択されている場合には、画像情報の画像データを情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ直接出力する。
【0167】
ステップS184では、第2の端末2の転送部801が復号パスワード選択情報を参照し、受信した画像情報の送信元情報から、通信装置1に送信するパスワードを選択する。
【0168】
図19は、復号パスワード選択情報のデータ構造の一実施例を示す図である。復号パスワード選択情報171は、「通信装置に転送する端末を示す情報」「画像情報の送信元の端末を示す情報」「復号パスワード」に記憶する情報を有している。「通信装置に転送する端末を示す情報」には、通信装置1に転送する第2の端末2を識別する情報が記憶され、例えば、「FAX番号2」「FAX番号3」「FAX番号4」「FAX番号1」「FAX番号3」・・・・などが記憶されている。「画像情報の送信元の端末を示す情報」には、画像情報の送信元の端末2を識別する情報が「送信元情報」に関連付けられて記憶され、例えば、「FAX番号1」・・・「FAX番号2」・・・などが記憶されている。「復号パスワード」には、「通信装置に転送する端末を示す情報」「画像情報の送信元の端末を示す情報」に記憶されている端末を示す情報の組み合わせごとに異なるパスワードが記憶されている。本例では、端末を示す情報の組み合わせに関連付けられた暗号化パスワード「pass1」「pass2」「pass3」「pass4」「pass5」・・・・が記憶されている。
【0169】
続いて、ステップS184で第2の端末2の転送部801は、受信した画像情報の画像データと選択したパスワードとを通信装置1に転送する。
【0170】
通信装置と端末の動作について説明をする。
図20は、通信装置(FAXサーバ)と複数の端末(FAX端末)を備えたシステムの情報の流れを示す図である。
【0171】
図20において第1の端末2が登録され、第2の端末2も登録の場合について説明する。
【0172】
ステップT201では、第1の端末2の入出力部803を用いて入力された文書を、画像データ(FAX文書)に変換し、情報送受信部802から画像データを含む画像情報を、通信装置1へ送信する。その際、通信装置1への画像情報の送信はネットワークを用いてもよいし、電話回線を用いてもよい。ネットワークを用いる場合、端末2各々は通信装置1のIPアドレスなどを記憶している。電話回線を用いる場合、端末2各々は通信装置1に接続される電話番号またはFAX番号などを記憶している。そして、上記IPアドレス、電話番号、FAX番号などを用いて、端末2は通信装置1に画像情報を送信する。
【0173】
送信される画像情報の送信元情報には第1の端末2を示す情報が設定され、送信先情報には第2の端末2を示す情報が設定されている。図20の(1)を参照。なお、画像データは暗号化されていない。
【0174】
ステップT202では、第1の端末2から送信された画像情報は、通信装置1の送受信部301で受信され、画像情報の送信元情報、送信先情報、画像データが選択部302に出力される。図20の(2)を参照。
【0175】
ステップT203では、選択部302が第1の端末2から受信した画像情報の送信元情報と送信先情報を用い、暗号化処理選択情報53を参照し、第1の端末2から受信した画像情報の画像データに対する処理を選択する。また、選択部302が暗号化パスワード選択情報171を参照し、送受信部301から入力された画像情報の送信先情報と送信元情報を用いて、暗号化処理に使用する暗号化パスワードを選択する。図20の場合には、画像データに対する処理として画像データを暗号化処理が選択され、選択部302は暗号化処理部303に画像データと選択した暗号化パスワードを出力する。図20の(3)を参照。
【0176】
なお、選択部302は画像情報の送信元情報と送信先情報と画像データを記憶部202に記憶する。そして、第2の端末2から画像データが出力されたことの確認、または第1の端末2と第2の端末2の通信が終了したことの確認などを、通信装置1が検出した際に記憶部202から上記記憶した送信元情報と送信先情報と画像データを削除する。ステップT213を参照。
【0177】
ステップT204では、暗号化処理部303が画像データとパスワードを受信し、パスワードを用いて画像データ(非暗号化)を暗号化された画像データに変換し、暗号化処理部303は暗号化された画像データを選択部302に送信する。図20の(4)を参照。
【0178】
ステップT205では、選択部302が暗号化された画像データ、送信元情報、送信先情報を有する画像情報を送受信部301に出力する。このとき、出力される画像情報の送信元情報は第1の端末2を示す情報、送信先情報は第2の端末2を示す情報に、選択部302により設定されている。図20の(5)を参照。
【0179】
ステップT206では、送受信部301が選択部302から取得した画像情報を第2の端末2に送信する。図20の(6)を参照。
【0180】
ステップT207では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。情報送受信部802は、受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。図20の(7)を参照。
【0181】
ステップT208では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報を参照し、処理を選択する。例えば、送信元情報に通信装置1を示す情報が記憶されている場合、画像データを入出力部803へ送信する処理を選択する。第2の端末2の転送部801は、「通信装置に転送」に対応する処理と「画像データ出力」に対応する処理のうち選択された処理を行う。「通信装置に転送」に対応する処理が選択されている場合には画像情報の送信元情報を第2の端末2を示す情報に設定し、送信先情報を通信装置1に設定し、該画像情報を情報送受信部802に送信する。また、第2の端末2の転送部801は、復号パスワード選択情報を参照して、受信した画像情報の送信元情報と第2の端末2の組み合わせからパスワードを選択し、転送する画像データに添付する。なお、パスワードの添付は通常のFAX端末の転送設定に設定することにより、通常のFAX端末でも可能である。また、「画像データ出力」に対応する処理が選択されている場合には、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ送信する。図20の(8)を参照。
【0182】
ステップT209では、「通信装置に転送」に対応する処理が選択されている場合、第2の端末2の情報送受信部802は、転送部801から受信した画像情報を通信装置1に送信する。図20の(9)を参照。
【0183】
ステップT210では、通信装置1の送受信部301が第2の端末2の情報送受信部802から受信した画像情報を受信する。そして、画像情報の送信元情報、送信先情報、画像データを選択部302に送信する。図20の(10)を参照。
【0184】
ステップT211では、通信装置1の選択部302が暗号化処理選択情報を参照し、処理を選択する。本例では、送信元情報に登録済みの第2の端末2を示す情報と、送信先情報に通信装置1を示す情報が記憶されているので、暗号化処理選択情報53を参照し、画像データに対する処理として復号処理が選択される。復号時の復号パスワードは、画像データに添付されてきた復号パスワードを使用する。その結果、暗号化されている画像データと復号パスワードを復号処理部304に出力される。図20の(11)を参照。
【0185】
ステップT212では、復号処理部304が暗号化されている画像データに対して復号処理を行い、復号した画像データを選択部302に出力する。図20の(12)を参照。
【0186】
ステップT213では、選択部302が送受信部301から取得した画像情報の現在の送信先情報をステップT203において記憶した画像情報受信時の送信元情報(第2の端末2を示す情報)に変更し、送信元情報を通信装置1であることを示す情報に変更する。続いて、選択部302は、復号された画像データと更新された送信元情報と送信先情報を送受信部301に出力する。図20の(13)を参照。
【0187】
ステップT214では、送受信部301が上記復号された画像データと更新された送信元情報と送信先情報を有する画像情報を第2の端末2に送信する。図20の(14)を参照。
【0188】
ステップT214の処理をした後、上記説明したステップT207の処理に移行する。
ステップT214後のステップT207では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。情報送受信部802は、受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。図20の(7)を参照。
【0189】
ステップT214後のステップT208では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報54を参照し、処理を選択する。図20の(8)を参照。本例では、「画像データ出力」に対応する処理が選択されるので、画像情報の復号された画像データを、情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ送信する。その後、ステップT215に移行する。
【0190】
ステップT215では、第2の端末2の入出力部803が復号された画像データを受信し、文書として出力する。図20の(15)を参照。
【0191】
図20において第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合について説明する。
【0192】
第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合、上記ステップT201〜ステップT210までの処理を行う。ただし、第2の端末2の転送部801には通信装置1へ画像情報(図20の(9)を参照)を転送できるものとする。
【0193】
次に、上記第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合のステップT211では、通信装置1の選択部302が暗号化処理選択情報を参照し、処理を選択する。本例では、送信元情報に未登録の第2の端末2を示す情報と、送信先情報に通信装置1を示す情報が記憶されているので、暗号化処理選択情報53を参照し、画像データに対する処理として処理なしが選択される。その結果、暗号化されている画像データは復号処理部304により復号されないので、暗号化された画像のままになる。すなわち、第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合、ステップT212の処理を行われない。
【0194】
第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合のステップT213では、選択部302が送受信部301から取得した画像情報の現在の送信先情報をステップS203において記憶した画像情報受信時の送信元情報(第2の端末2を示す情報)に変更する。また、送信元情報を通信装置1であることを示す情報に変更する。続いて、選択部302は、暗号化されたままの画像データと更新された送信元情報と送信先情報を送受信部301に出力する。図20の(13)を参照。
【0195】
第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合のステップT214では、送受信部301が上記暗号化されたままの画像データと更新された送信元情報と送信先情報を有する画像情報を第2の端末2に送信する。図20の(14)を参照。
【0196】
ステップT214の処理をした後、上記説明したステップT207の処理に移行する。
ステップT214後のステップT7では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。情報送受信部802は、受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。図20の(7)を参照。
【0197】
ステップT214後のステップT208では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報54を参照し、処理を選択する。図20の(8)を参照。本例では、「画像データ出力」に対応する処理が選択されるので、画像情報の暗号化されたままの画像データを、情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ送信する。その後、ステップT215に移行する。
【0198】
ステップT215では、第2の端末2の入出力部803が暗号化されたままの画像データを受信し、文書として出力する。図20の(15)を参照。
【0199】
ただし、第2の端末2に通信装置1への画像情報を転送する処理が設定されてない、または、第2の端末2に該機能を有さない場合、第2の端末2は画像データを含む画像情報を一度通信装置1に転送する処理をしない。その場合、第2の端末2は通信装置1に画像情報を転送しないで入出力部803から暗号化された画像データを文書として出力する。
【0200】
図20において第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録されている場合について説明する。
【0201】
第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録されている場合、通信装置1は送信側の第1の端末2から画像情報を受信する。図20の(1)を参照。
【0202】
次に、通信装置1の選択部302は、第1の端末2から受信した画像情報の送信元情報と送信先情報を用い、暗号化処理選択情報53を参照し、第1の端末2から受信した画像情報の画像データに対する処理を選択する。また、選択部302が暗号化パスワード選択情報171を参照し、送受信部301から入力された画像情報の送信先情報と送信元情報を用いて、暗号化処理に使用する暗号化パスワードを選択する。
【0203】
ただし、実施形態3では暗号化処理の際、第1の端末2または第2の端末2の少なくとも一方が未登録である場合には、記憶部202に暗号化処理選択情報53とは別に記憶されている未登録暗号化パスワードを選択し、暗号化処理を行う。図20の(3)を参照。
【0204】
次に、受信側の第2の端末2は通信装置1から画像情報を受信する。受信した画像情報の送信元情報が示す第1の端末2が未登録であるので、復号パスワード選択情報191に暗号化パスワードに対応する復号パスワードがないため、復号パスワードを添付しないで、通信装置1に画像データを転送する。図20の(9)を参照(ただし、復号パスワードなし)。
【0205】
続いて、通信装置1はパスワードが添付されていないため復号できないため、復号しないで暗号化されたままの画像データを有する画像情報を、第2の端末2に送信する。
【0206】
次に、第2の端末2は、通信装置1から受信した画像情報に含まれる暗号化された画像データを、入出力部803から文書として出力する。図20の(15)を参照。
【0207】
ただし、第2の端末2に通信装置1への画像情報を転送する処理が設定されてない、または、第2の端末2に該機能を有さない場合、第2の端末2は画像データを含む画像情報を一度通信装置1に転送する処理をしない。その場合、第2の端末2は通信装置1に画像情報を転送しないで入出力部803から暗号化された画像データを文書として出力する。
【0208】
図20において第1の端末2が未登録で、第2の端末2が未登録である場合について説明する。
【0209】
図20において第1の端末2が未登録で、第2の端末2が未登録である場合、上記説明した第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録されている場合と同じように動作する。
【0210】
ただし、第2の端末2に通信装置1への画像情報を転送する処理が設定されてない、または、第2の端末2に該機能を有さない場合、第2の端末2は画像データを含む画像情報を一度通信装置1に転送する処理をしない。その場合、第2の端末2は通信装置1に画像情報を転送しないで入出力部803から暗号化された画像データを文書として出力する。
【0211】
第1の端末2が登録済みで、第2の端末2も登録済みで、未登録の端末2で暗号化行わない通常の通信も行える場合について説明する。
【0212】
第1の端末2が登録済み、第2の端末2も登録済みの場合は、ステップT201〜T202の処理を行い、送信側の第1の端末2が画像データを通信装置1に送信する。通信装置1では、暗号化処理選択情報121を用いて暗号化処理を選択し、画像データに対して暗号化処理を実施する。通信装置1が受信側の第2の端末2へ画像情報を送信する。受信側の第2の端末2から画像情報を通信装置1へ送信する。
【0213】
受信側の第2の端末2は、端末処理選択情報122を用いて処理を選択し、画像情報を通信装置1に送信する。
【0214】
通信装置1で暗号化処理選択情報121を用いて復号処理を選択し、第2の端末2から受信した画像情報の暗号化された画像データに対して復号処理を実施する。通信装置1が受信側の第2の端末2へ復号した画像データを有する画像情報を送信する。受信側の第2の端末2で端末処理選択情報122を用いて処理を選択し、復号した画像データを出力する。
【0215】
第1の端末2が登録済みで、第2の端末2が未登録である場合について説明する。実施形態3においては、ステップT201〜T202の処理を行い、送信側の第1の端末2が画像データを通信装置1に送信する。通信装置1では、暗号化処理選択情報121を用いて暗号化処理を選択し、画像データに対して暗号化処理を実施する。通信装置1が受信側の第2の端末2へ画像情報を送信する。受信側の第2の端末2で端末処理選択情報122を用いて処理を選択し、受信した画像情報に含まれる暗号化された画像データを、未登録の第2の端末2で出力する。
【0216】
第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録済みで、未登録の端末2で暗号化を行わない通常の通信も行える場合には、送信側の第1の端末2が画像データ(非暗号化)を通信装置1に送信する。通信装置1では暗号化処理選択情報121を用いて処理なしを選択し、画像データに対して処理をしない。通信装置1から受信側の第2の端末2へ画像情報を送信する。 受信側の第2の端末2は画像データ(非暗号化)を出力する。
【0217】
第1の端末2が未登録で、第2の端末2も未登録で、未登録の端末2で暗号化を行わない通常の通信も行える場合には、送信側の第1の端末2が画像データ(非暗号化)を通信装置1に送信する。通信装置1では暗号化処理選択情報121を用いて処理なしを選択し、画像データに対して処理をしない。通信装置1から受信側の第2の端末2へ画像情報を送信する。 受信側の第2の端末2は画像データ(非暗号化)を出力する。
【0218】
実施形態3によれば、登録済の端末2間では、画像データは暗号化された後に復号されて受信側の第2の端末2に出力される。一方、未登録の第2の端末2で受信すると暗号化された画像データが出力されるか、受信した画像データを通信装置1に転送したとしても復号されない。従って、登録済の第1の端末2から送信された画像データの内容が、未登録の端末2に漏洩しないため、誤送信による情報漏洩を抑制することが可能となる。
【0219】
また、復号パスワード選択情報に記憶する復号パスワードの数を端末2ごとに変更することにより、登録済の端末2間でも受信した画像データの復号の可否を制御することが可能となる。
【0220】
実施形態4について説明する。
実施形態4では暗号化および復号に用いるパスワードを画像情報に添付し、送信側の登録済みの第1の端末2から通信装置1へ送信することが他の実施形態と異なる。
【0221】
実施形態4では、通信装置1が暗号化処理選択情報に従って、第1の端末2から受信した画像情報に添付されてきた暗号化パスワードを用いて、画像データに対して暗号化処理を行い、暗号化した画像データとパスワードを第2の端末2に送信する。
【0222】
第2の端末2は、受信した画像情報を動作設定に従って、通信装置1に転送する。その時、受信した画像情報に添付されてきたパスワードも通信装置1に添付し、送信する。
【0223】
通信装置1は、暗号化処理選択情報に従って、第2の端末2から受信した画像情報の画像データを、添付されてきたパスワードを用いて復号し、第2の端末2に送信する。
【0224】
第2の端末2は動作設定に従って受信した画像情報を出力する。
実施形態4の送受信部の動作について説明する。
【0225】
図21は、送受信部の動作の一実施例を示す図である。ステップS2101では、送受信部301が送信元となる端末2(送信側の端末(第1の端末2)または受信側の端末(第2の端末2)から画像情報を受信し、画像情報に含まれる送信元情報、送信先情報、画像データと、パスワードとを実施形態3の選択部302に出力する。また、送信先が通信装置1の画像情報の場合は、送受信部301は画像情報に添付されてきたパスワードも選択部302に出力する。
【0226】
ステップS2102では、送受信部301が選択部302から送信元情報、送信先情報、画像データ、パスワードを受信する。画像データは、暗号化処理部303により暗号化された画像データである場合と、復号処理部304により復号された画像データである場合と、復号されない画像データである場合がある。
【0227】
ステップS2103では、送受信部301が選択部302から受信した送信元情報、送信先情報、暗号化された画像データ、パスワードを含む画像情報を、該送信先情報に示す送信先の端末2(受信側の第2の端末2)に送信する。このときの送信元情報は送信先の端末2(送信側の第1の端末2)を示す情報である。
【0228】
また、送受信部301が選択部302から受信した送信元情報、送信先情報、復号した画像データ、パスワードを含む画像情報を、該送信先情報に示す送信先の端末2(受信側の第2の端末2)に送信する。このときの送信元情報は通信装置1を示す情報である。
【0229】
実施形態4の選択部の動作について説明する。
図22は、選択部の動作の一実施例を示す図である。ステップS2201では、選択部302が送受信部301から送信元情報、送信先情報、画像データ、パスワードを取得する。例えば、送信元となる端末2(送信側の端末(第1の端末2)または受信側の端末(第2の端末2)から送信元情報、送信先情報、画像データ、パスワードを取得する。
【0230】
ステップS2202では、選択部302が第1の端末2から受信した画像情報の送信元情報または送信先情報を用い、登録済端末情報を参照し、送信元情報または送信先情報に示されている端末2が登録済みの端末2であるかを判定する。また、選択部302は画像情報の送信元情報と送信先情報と画像データを記憶部202に記憶する。記憶した情報は、第2の端末2から画像データが出力されたことの確認、または第1の端末2と第2の端末2の通信が終了したことの確認などを、通信装置1が検出した際に記憶部202から上記記憶した送信元情報と送信先情報と画像データを削除する。
【0231】
ステップS2203では、選択部302が暗号化処理選択情報53を参照し、第1の端末2または第2の端末2から受信した画像情報に含まれる画像データに対する処理を選択する。送信元情報が「登録済端末」で、送信先情報が「通信装置」である場合、復号処理を行うことが選択されステップS2206に移行する。送信元情報が「未登録端末」で、送信先情報が「通信装置」である場合、処理をしないことが選択されステップS2209に移行する。送信元情報が「全ての端末」で、送信先情報が「通信装置以外」である場合、暗号化処理を行うことが選択されステップS2204に移行する。送信元情報が「全ての端末」で、送信先情報が「同報1」または「同報2」である場合、暗号化処理を行うことが選択されステップS2204に移行する。
【0232】
ステップS2204では、選択部302が受信した画像情報のパスワードと画像データとを暗号化処理部303に出力する。
【0233】
ステップS2205では、選択部302が暗号化処理部303で暗号化された画像データを取得し、現在の画像データを暗号化された画像データに変更し、送信元情報と送信先情報と暗号化された画像データ、パスワードを送受信部301に出力する。
【0234】
ステップS2206では、選択部302が第2の端末2から送信される画像情報を受信して、画像情報の暗号化された画像データとパスワードを復号処理部304に出力する。
【0235】
ステップS2207では、選択部302が復号処理部304で復号された画像データを取得し、現在の暗号化された画像データを復号された画像データに変更する。
【0236】
ステップS2208では、選択部302が現在の送信元情報を通信装置1を示す情報に変更し、現在の送信先情報を現在の送信元情報を示す情報(第2の端末2を示す情報)に変更し、復号された画像データとともに送受信部301に出力する。
【0237】
ステップS2209では、選択部302が現在の送信元情報を通信装置1を示す情報に変更し、現在の送信先情報を現在の送信元情報を示す情報(第2の端末2を示す情報)に変更し、現在の暗号化された画像データとともに送受信部301に出力する。
【0238】
端末の動作について説明をする。
図23は、実施形態4の端末の動作の一実施例を示す図である。ステップS2301では、実施形態4の第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。続いて、情報送受信部802は受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。
【0239】
ステップS2302では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報54を参照し、処理を選択する。例えば、送信元情報に通信装置1を示す情報が示されている場合、画像データを入出力部803へ送信する処理が選択されステップS2303(Yes)に移行する。送信元情報に通信装置1を示す情報以外が示されている場合、画像データを通信装置1へ転送する処理が選択されステップS2304(No)に移行する。
【0240】
ステップS2303では、第2の端末2の転送部801が画像情報の画像データを入出力部803から出力する処理が選択されている場合には、画像情報の画像データを情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ直接出力する。
【0241】
ステップS2304では、第2の端末2の転送部801が受信した画像情報の画像データとパスワードとを通信装置1に転送する。
【0242】
通信装置と端末の動作について説明をする。
図24は、通信装置(FAXサーバ)と複数の端末(FAX端末)を備えたシステムの情報の流れを示す図である。図24の説明において、通信装置1はFAXサーバを示し、端末2はFAX機能を有する端末を示している。なお、図24において端末2は便宜上2つだけを示し、画像データ(FAX文書)を送信する側の端末を第1の端末と呼び、画像データを受信する側の端末を第2の端末と呼ぶこととする。
【0243】
図24において第1の端末2が登録され、第2の端末2も登録の場合について説明する。
【0244】
ステップT2401では、第1の端末2の入出力部803を用いて入力された文書を、画像データ(FAX文書)に変換し、情報送受信部802から画像データを含む画像情報とパスワードを、通信装置1へ送信する。その際、通信装置1への画像情報の送信はネットワークを用いてもよいし、電話回線を用いてもよい。ネットワークを用いる場合、端末2各々は通信装置1のIPアドレスなどを記憶している。電話回線を用いる場合、端末2各々は通信装置1に接続される電話番号またはFAX番号などを記憶している。そして、上記IPアドレス、電話番号、FAX番号などを用いて、端末2は通信装置1に画像情報とパスワードを送信する。
【0245】
送信される画像情報の送信元情報には第1の端末2を示す情報が設定され、送信先情報には第2の端末2を示す情報が設定されている。図24の(1)を参照。なお、画像データは暗号化されていない。
【0246】
ステップT2402では、第1の端末2から送信された画像情報は、通信装置1の送受信部301で受信され、画像情報の送信元情報、送信先情報、画像データ、パスワードが選択部302に出力される。図24の(2)を参照。
【0247】
ステップT2403では、選択部302が第1の端末2から受信した画像情報の送信元情報と送信先情報を用い、暗号化処理選択情報を参照し、第1の端末2から受信した画像情報の画像データに対する処理を選択する。図24の場合には、画像データに対する処理として画像データを暗号化処理が選択され、選択部302は暗号化処理部303に画像データとパスワードを出力する。図24の(3)を参照。
【0248】
なお、選択部302は画像情報の送信元情報と送信先情報と画像データを記憶部202に記憶する。そして、第2の端末2から画像データが出力されたことの確認、または第1の端末2と第2の端末2の通信が終了したことの確認などを、通信装置1が検出した際に記憶部202から上記記憶した送信元情報と送信先情報と画像データを削除する。ステップT2413を参照。
【0249】
ステップT2404では、暗号化処理部303が画像データとパスワードを受信し、パスワードを用いて画像データ(非暗号化)を暗号化された画像データに変換し、暗号化処理部303は暗号化された画像データを選択部302に送信する。図24の(4)を参照。
【0250】
ステップT2405では、選択部302が暗号化された画像データ、送信元情報、送信先情報、パスワードを有する画像情報を送受信部301に出力する。このとき、出力される画像情報の送信元情報は第1の端末2を示す情報、送信先情報は第2の端末2を示す情報に、選択部302により設定されている。図24の(5)を参照。
【0251】
ステップT2406では、送受信部301が選択部302から取得した画像情報(パスワードを含む)を第2の端末2に送信する。図24の(6)を参照。
【0252】
ステップT2407では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。情報送受信部802は、受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。図20の(7)を参照。
【0253】
ステップT2408では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報54を参照し、処理を選択する。例えば、送信元情報に通信装置1を示す情報が記憶されている場合、画像データを入出力部803へ送信する処理を選択する。第2の端末2の転送部801は、「通信装置に転送」に対応する処理と「画像データ出力」に対応する処理のうち選択された処理を行う。「通信装置に転送」に対応する処理が選択されている場合には画像情報の送信元情報を第2の端末2を示す情報に設定し、送信先情報を通信装置1に設定し、該画像情報(パスワードを含む)を情報送受信部802に送信する。また、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ送信する。図24の(8)を参照。
【0254】
ステップT2409では、「通信装置に転送」に対応する処理が選択されている場合、第2の端末2の情報送受信部802は、転送部801から受信した画像情報(パスワードを含む)を通信装置1に送信する。図24の(9)を参照。
【0255】
ステップT2410では、通信装置1の送受信部301が第2の端末2の情報送受信部802から受信した画像情報(パスワードを含む)を受信する。そして、画像情報の送信元情報、送信先情報、画像データ、パスワードを選択部302に送信する。図24の(10)を参照。
【0256】
ステップT2411では、通信装置1の選択部302が暗号化処理選択情報を参照し、処理を選択する。本例では、送信元情報に登録済みの第2の端末2を示す情報と、送信先情報に通信装置1を示す情報が記憶されているので、暗号化処理選択情報53を参照し、画像データに対する処理として復号処理が選択される。復号時のパスワードは、画像データに添付されてきた復号パスワードを使用する。そして、暗号化されている画像データとパスワードを復号処理部304に出力される。図24の(11)を参照。
【0257】
ステップT2412では、復号処理部304が暗号化されている画像データに対して復号処理を行い、復号した画像データを選択部302に出力する。図24の(12)を参照。
【0258】
ステップT2413では、選択部302が送受信部301から取得した画像情報の現在の送信先情報をステップT2403において記憶した画像情報受信時の送信元情報(第2の端末2を示す情報)に変更する。また、送信元情報を通信装置1であることを示す情報に変更する。続いて、選択部302は、復号された画像データと更新された送信元情報と送信先情報を送受信部301に出力する。図24の(13)を参照。
【0259】
ステップT2414では、送受信部301が上記復号された画像データと更新された送信元情報と送信先情報を有する画像情報を第2の端末2に送信する。図24の(14)を参照。
【0260】
ステップT2414の処理をした後、上記説明したステップT207の処理に移行する。
【0261】
ステップT2414後のステップT207では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。情報送受信部802は、受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。図24の(7)を参照。
【0262】
ステップT2414後のステップT2408では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報を参照し、処理を選択する。図24の(8)を参照。本例では、「画像データ出力」に対応する処理が選択されるので、画像情報の復号された画像データを、情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ送信する。その後、ステップT2415に移行する。
【0263】
ステップT2415では、第2の端末2の入出力部803が復号された画像データを受信し、文書として出力する。図24の(15)を参照。
【0264】
図24において第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合について説明する。
【0265】
第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合、上記ステップT2401〜ステップT2410までの処理を行う。ただし、第2の端末2の転送部801には通信装置1へ画像情報(図24の(9)を参照)を転送できるものとする。
【0266】
次に、上記第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合のステップT2411では、通信装置1の選択部302が暗号化処理選択情報を参照し、処理を選択する。本例では、送信元情報に未登録の第2の端末2を示す情報と、送信先情報に通信装置1を示す情報が記憶されているので、暗号化処理選択情報53を参照し、画像データに対する処理として処理なしが選択される。その結果、暗号化されている画像データは復号処理部304により復号されないので、暗号化された画像のままになる。すなわち、第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合、ステップT212の処理を行われない。
【0267】
第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合のステップT2413では、選択部302が送受信部301から取得した画像情報の現在の送信先情報をステップS2403において記憶した画像情報受信時の送信元情報(第2の端末2を示す情報)に変更する。また、送信元情報を通信装置1であることを示す情報に変更する。続いて、選択部302は、暗号化されたままの画像データと更新された送信元情報と送信先情報を送受信部301に出力する。図24の(13)を参照。
【0268】
第1の端末2が登録され、第2の端末2が未登録の場合のステップT2414では、送受信部301が上記暗号化されたままの画像データと更新された送信元情報と送信先情報を有する画像情報を第2の端末2に送信する。図24の(14)を参照。
【0269】
ステップT2414の処理をした後、上記説明したステップT2407の処理に移行する。
【0270】
ステップT2414後のステップT7では、第2の端末2の情報送受信部802が通信装置1から送信された画像情報を受信する。情報送受信部802は、受信した画像情報の送信元情報を第2の端末2の転送部801に送信する。図24の(7)を参照。
【0271】
ステップT2414後のステップT2408では、第2の端末2の転送部801が送信元情報を用いて、端末処理選択情報54を参照し、処理を選択する。図24の(8)を参照。本例では、「画像データ出力」に対応する処理が選択されるので、画像情報の暗号化されたままの画像データを、情報送受信部802を介して入出力部803へ送信する。または、画像データを、情報送受信部802を介さずに入出力部803へ送信する。その後、ステップT2415に移行する。
【0272】
ステップT2415では、第2の端末2の入出力部803が暗号化されたままの画像データを受信し、文書として出力する。図24の(15)を参照。
【0273】
ただし、第2の端末2に通信装置1への画像情報を転送する処理が設定されてない、または、第2の端末2に該機能を有さない場合、第2の端末2は画像データを含む画像情報を一度通信装置1に転送する処理をしない。その場合、第2の端末2は通信装置1に画像情報を転送しないで入出力部803から暗号化された画像データを文書として出力する。
【0274】
図24において第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録されている場合について説明する。
【0275】
第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録されている場合、通信装置1は送信側の第1の端末2から画像情報(パスワードを含む)を受信する。図24の(1)を参照。
【0276】
次に、通信装置1の選択部302は、第1の端末2から受信した画像情報の送信元情報と送信先情報を用い、暗号化処理選択情報53を参照し、第1の端末2から受信した画像情報の画像データに対する処理を選択する。
【0277】
ただし、実施形態4では暗号化処理の際、受信した画像データに添付されてきたパスワードを用いて暗号化処理を行う。図24の(3)を参照。
【0278】
次に、受信側の第2の端末2は通信装置1から画像情報を受信する。受信した画像データに添付されてきた復号パスワードを添付して、通信装置1に画像データを転送する。図24の(9)を参照。
【0279】
続いて、通信装置1はパスワードが添付されていないため復号できないため、復号しないで暗号化されたままの画像データを有する画像情報を、第2の端末2に送信する。
【0280】
次に、第2の端末2は、通信装置1から受信した画像情報に含まれる暗号化された画像データを、入出力部803から文書として出力する。図24の(15)を参照。
【0281】
ただし、第2の端末2に通信装置1への画像情報を転送する処理が設定されてない、または、第2の端末2に該機能を有さない場合、第2の端末2は画像データを含む画像情報を一度通信装置1に転送する処理をしない。その場合、第2の端末2は通信装置1に画像情報を転送しないで入出力部803から暗号化された画像データを文書として出力する。
【0282】
図24において第1の端末2が未登録で、第2の端末2が未登録である場合について説明する。
【0283】
図24において第1の端末2が未登録で、第2の端末2が未登録である場合、上記説明した第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録されている場合と同じように動作する。
【0284】
ただし、第2の端末2に通信装置1への画像情報を転送する処理が設定されてない、または、第2の端末2に該機能を有さない場合、第2の端末2は画像データを含む画像情報を一度通信装置1に転送する処理をしない。その場合、第2の端末2は通信装置1に画像情報を転送しないで入出力部803から暗号化された画像データを文書として出力する。
【0285】
未登録の端末2で暗号化を行わない通常の通信も行える場合について説明する。
第1の端末2が登録済みで、第2の端末2も登録済みで、未登録の端末2で暗号化行わない通常の通信も行える場合について説明する。
【0286】
第1の端末2が登録済み、第2の端末2も登録済みの場合は、ステップT2401〜T2402の処理を行い、送信側の第1の端末2が画像データを通信装置1に送信する。通信装置1では、暗号化処理選択情報121を用いて暗号化処理を選択し、画像データに対して暗号化処理を実施する。通信装置1が受信側の第2の端末2へ画像情報を送信する。受信側の第2の端末2から画像情報を通信装置1へ送信する。
【0287】
受信側の第2の端末2は、端末処理選択情報122を用いて処理を選択し、画像情報を通信装置1に送信する。
【0288】
通信装置1で暗号化処理選択情報121を用いて復号処理を選択し、第2の端末2から受信した画像情報の暗号化された画像データに対して復号処理を実施する。通信装置1が受信側の第2の端末2へ復号した画像データを有する画像情報を送信する。受信側の第2の端末2で端末処理選択情報122を用いて処理を選択し、復号した画像データを出力する。
【0289】
第1の端末2が登録済みで、第2の端末2が未登録である場合について説明する。実施形態3においては、ステップT2401〜T2402の処理を行い、送信側の第1の端末2が画像データを通信装置1に送信する。通信装置1では、暗号化処理選択情報121を用いて暗号化処理を選択し、画像データに対して暗号化処理を実施する。通信装置1が受信側の第2の端末2へ画像情報を送信する。受信側の第2の端末2で端末処理選択情報122を用いて処理を選択し、受信した画像情報に含まれる暗号化された画像データを、未登録の第2の端末2で出力する。
【0290】
第1の端末2が未登録で、第2の端末2が登録済みで、未登録の端末2で暗号化を行わない通常の通信も行える場合には、送信側の第1の端末2が画像データ(非暗号化)を通信装置1に送信する。通信装置1では暗号化処理選択情報121を用いて処理なしを選択し、画像データに対して処理をしない。通信装置1から受信側の第2の端末2から画像情報を送信する。 受信側の第2の端末2は画像データ(非暗号化)を出力する。
【0291】
第1の端末2が未登録で、第2の端末2も未登録で、未登録の端末2で暗号化を行わない通常の通信も行える場合には、送信側の第1の端末2が画像データ(非暗号化)を通信装置1に送信する。通信装置1では暗号化処理選択情報121を用いて処理なしを選択し、画像データに対して処理をしない。通信装置1から受信側の第2の端末2から画像情報を送信する。 受信側の第2の端末2は画像データ(非暗号化)を出力する。
【0292】
実施形態4によれば、登録済み端末2間では、画像データは暗号化された後に復号されて受信側の第2の端末に出力される。一方、未登録の端末2で受信すると暗号化された画像データが出力されるか、受信した画像データを通信装置1に転送したとしても復号されない。従って、登録済みの第1の端末2から送信された画像データの内容が、未登録の第2の端末2に漏洩しないため、誤送信による情報漏洩を抑制することができる。
【0293】
また、上記実施形態1〜4および変形例のシステムでは、端末2と通信装置1から構成されているが、通信装置1の配信機能と暗号化処理選択機能を分離して独立させた配信サーバと暗号化処理と復号処理に特化した通信装置1から構成されていてもよい。
【0294】
また、上記の通信装置1では、復号処理の選択を送信元が通信装置1かどうかで選択していたが、受信側の第2の端末2が、受信した画像情報の送信元と送信先を自分自身に設定して通信装置1に転送し、通信装置1で、送信元と送信先が同じ場合は復号処理をするようにしてもよい。
【0295】
また、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。各実施形態は処理に矛盾の無い限りにおいて、互いに組み合わせても構わない。
【0296】
以上実施形態1〜4と変形例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
通信回線を用いて送信元の第1の端末または送信先の第2の端末との間で、送信元を識別する送信元情報と、送信先を識別する送信先情報と、画像データと、を有する画像情報を、送受信する通信装置であって、
受信した画像情報の送信先情報と送信元情報とを用いて、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して行う暗号化処理または復号処理とが関連付けられている暗号化処理選択情報を参照し、受信した画像情報の画像データに対する処理を選択し、
前記暗号化処理が選択された場合は、暗号化処理部に前記画像データを送信し、前記暗号化処理部により暗号化された画像データを取得し、暗号化された画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
前記復号処理が選択された場合は、復号処理部に前記暗号化された画像データを送信し、前記復号処理部により復号した画像データを取得し、復号した画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、選択部を備えることを特徴とする通信装置。
(付記2)
前記暗号化処理選択情報に、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して前記暗号化処理または前記復号処理をしないことを示す処理なしと、を関連付けて記憶し、
前記選択部は、前記処理なしが選択された場合は、前記暗号化された画像データと、前記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報と、受信した画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
ことを特徴とする付記1に記載の通信装置。
(付記3)
前記選択部は、
前記暗号化処理が選択された場合は、暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
前記復号処理が選択された場合は、復号した画像データと、前記送信元情報を復号された画像であることを示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
ことを特徴とする付記1または2記載の通信装置。
(付記4)
前記選択部は、
前記送信元情報に登録済みの端末が示されている場合には前記暗号化処理を選択し、前記暗号化処理部に前記画像データを送信し、前記暗号化処理部により暗号化された画像データを取得し、暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
前記送信元情報に示される端末が登録済みで、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、復号処理を選択し、前記復号処理部に前記暗号化された画像データを送信し、前記復号処理部により復号された画像データを取得し、復号した画像データと、前記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
前記送信元情報に示される端末が未登録で、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、復号処理をしないことを選択し、前記暗号化された画像データと、前記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報と、を用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載の通信装置。
(付記5)
前記選択部は、
前記送信元情報に登録済みの端末が示されている場合には前記暗号化処理を選択し、前記暗号化処理部に前記画像データとパスワードを送信し、前記暗号化処理部により前記パスワードを用いて暗号化された画像データを取得し、
前記送信元情報に示される端末が登録済みで、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、前記復号処理を選択し、前記復号処理部に前記暗号化された画像データと前記パスワードを送信し、前記復号処理部により前記パスワードを用いて復号した画像データを取得する、
ことを特徴とする付記4に記載の通信装置。
(付記6)
前記パスワードは、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される登録済みの前記端末すべてにおいて、共通のパスワードであることを特徴とする付記5に記載の通信装置。
(付記7)
前記パスワードを、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される登録済みの端末各々に異なるパスワードを割り振り、
前記選択部は、
前記暗号化処理を行う場合、前記第1の端末から取得した前記画像情報の前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記端末の識別情報との組み合わせに関連付けられているパスワードを記憶するパスワード選択情報を参照し、登録済みの前記端末各々に割り振られているパスワードを選択し、前記画像データと前記パスワードとを前記暗号化処理部に出力し、
前記復号処理を行う場合、前記第2の端末から取得した前記画像情報の前記送信元情報の示す情報各々を用いて、前記パスワード選択情報を参照し、登録済みの前記端末各々に割り振られているパスワードを選択し、前記画像データと前記パスワードとを前記復号処理部に出力する、
ことを特徴とする付記5に記載の通信装置。
(付記8)
前記パスワードを、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される複数の端末の組み合わせによりに異なるパスワードを割り振り、
前記選択部は、
前記暗号化処理を行う場合、前記第1の端末から取得した前記画像情報の前記送信元情報と前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記第1の端末の識別情報と前記第2の端末の識別情報との組み合わせに関連付けられているパスワードを記憶する暗号化パスワード選択情報を参照し、前記パスワードを選択し、前記暗号化処理部に前記画像データと選択した前記パスワードを出力し、
前記復号処理を行う場合、前記第2の端末において、前記通信装置から送信された前記画像情報の前記送信元情報と前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記第1の端末の識別情報と前記第2の端末の識別情報との組み合わせに関連付けられているパスワードを記憶する復号パスワード選択情報を参照し、前記パスワードを選択し、前記第2の端末から送信された選択された前記パスワードと前記画像情報とを前記送受信部を介して取得し、前記復号処理部に前記画像情報の有する前記画像データと前記パスワードとを出力する、
ことを特徴とする付記5に記載の通信装置。
(付記9)
前記パスワードは、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される前記第1の端末に固有のパスワードを割り振り、
前記選択部は、
前記暗号化処理を行う場合、前記画像情報と前記第1の端末に割り振られている前記パスワードとを前記送受信部を介して前記第1の端末から取得し、前記暗号化処理部に前記画像情報の有する前記画像データと前記パスワードとを出力し、
前記復号処理を行う場合、前記画像情報の暗号化された画像データと前記パスワードとを前記送受信部を介して前記第2の端末から取得し、復号処理部に前記暗号化された画像データと前記パスワードとを出力することを特徴とする付記5に記載の通信装置。
(付記10)
通信装置は、通信回線を用いて送信元の第1の端末から、送信元を識別する送信元情報と、送信先を識別する送信先情報と、画像データと、を有する画像情報を受信し、
前記受信した画像情報の送信先情報と送信元情報とを用いて、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して行う暗号化処理または復号処理とが関連付けられている暗号化処理選択情報を参照し、受信した画像情報の画像データに対する処理を選択し、前記暗号化処理が選択された場合は、前記画像データを暗号化し、前記暗号化された画像データを有する画像情報を生成し、前記画像情報を前記第2の端末に送信し、
前記第2の端末は、前記暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを有する画像情報を受信し、前記暗号化された画像データを復号する場合、受信した前記画像情報の前記送信元情報を前記第2の端末を示す情報に変更し、前記送信先情報を前記通信装置を示す情報に変更し、前記通信装置に送信し、
前記通信装置は、前記第2の端末から受信した前記画像情報の送信先情報と送信元情報とを用いて、前記暗号化処理選択情報を参照し、前記復号処理が選択された場合は、前記暗号化された画像データを前記復号し、前記復号した画像データを有する画像情報を生成し、前記第2の端末に送信し、
前記第2の端末は、前記通信装置から受信した前記画像情報の復号した前記画像データを文書として出力する、
ことを特徴とする通信方法。
(付記11)
前記暗号化処理選択情報に、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して前記暗号化処理または前記復号処理をしないことを示す処理なしと、を関連付けて記憶し、
前記処理なしが選択された場合は、前記暗号化された画像データと、前記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報と、受信した画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
ことを特徴とする付記10に記載の通信方法。
(付記12)
暗号化処理が選択された場合は、暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
復号処理が選択された場合は、復号した画像データと、前記送信元情報を復号された画像であることを示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
ことを特徴とする付記10または11の記載の通信方法。
(付記13)
前記通信装置は、前記送信元情報に登録済みの端末が示されている場合、前記画像データを用いて暗号化処理を行い、暗号化された画像データを有する画像情報を送信先である第2の端末に送信し、
前記第2の端末は、前記暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを有する画像情報を受信し、
前記第2の端末は、受信した前記画像情報の前記送信元情報が前記通信装置以外を示す情報である場合、受信した前記画像情報の前記送信元情報を前記第2の端末を示す情報に変更し、前記送信先情報を前記通信装置を示す情報に変更し、前記通信装置に送信し、
前記通信装置は、前記第2の端末から受信した前記画像情報の前記送信元情報に示される端末が登録済みで、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、復号処理を選択し、前記暗号化された画像データを復号し、
前記通信装置は、前記送信元情報を前記通信装置を示す情報に変更した前記送信元情報と、前記第2の端末を示す情報に変更した前記送信先情報と、復号した前記画像データと、を有する画像情報を、前記第2の端末に送信し、
前記第2の端末は、前記通信装置から受信した前記画像情報の前記送信元情報が前記通信装置を示す情報である場合、復号した前記画像データを文書として出力する、
ことを特徴とする付記10〜12のいずれか1つに記載の通信方法。
(付記14)
前記通信装置は、前記送信元情報に登録済みの端末が示されている場合、前記画像データとパスワードを用いて暗号化処理を行い、暗号化された画像データを有する画像情報を送信先である第2の端末に送信し、
前記通信装置は、前記第2の端末から受信した前記画像情報の前記送信元情報に示される端末が登録済みで、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、復号処理を選択し、前記パスワードを用いて前記暗号化された画像データを復号し、
ことを特徴とする付記13に記載の通信方法。
(付記15)
前記通信装置は、前記第2の端末から受信した前記画像情報の前記送信元情報に示される端末が未登録で、前記送信先情報に通信装置が示されている場合、復号処理をしないことを選択し、前記通信装置を示す情報に変更した前記送信元情報と、送信先である前記第2の端末を示す情報に変更した前記送信先情報と、前記暗号化された画像データと、を有する前記画像情報を、前記送受信部に出力する、
ことを特徴とする付記13に記載の通信方法。
(付記16)
前記パスワードは、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される登録済みの前記端末すべてにおいて、共通のパスワードであることを特徴とする付記15に記載の通信方法。
(付記17)
前記パスワードは、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される登録済みの端末各々に異なるパスワードを割り振り、
暗号化処理を行う場合、前記第1の端末から取得した前記画像情報の前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記端末の識別情報との組み合わせに関連付けられているパスワードを記憶するパスワード選択情報を参照し、登録済みの前記端末各々に割り振られているパスワードを選択し、前記画像情報の有する前記画像データと前記パスワードとを用いて暗号化し、
復号処理を行う場合、前記送受信部を介して前記第2の端末から取得した前記画像情報の前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記パスワード選択情報を参照し、登録済みの前記端末各々に割り振られているパスワードを選択し、前記暗号化された前記画像データと前記パスワードとを用いて復号する、
ことを特徴とする付記15に記載の通信方法。
(付記18)
前記パスワードを、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される複数の端末の組み合わせによりに異なるパスワードを割り振り、
暗号化処理を行う場合、前記第1の端末から取得した前記画像情報の前記送信元情報と前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記第1の端末の識別情報と前記第2の端末の識別情報との組み合わせに関連付けられているパスワードを記憶する暗号化パスワード選択情報を参照し、前記パスワードを選択し、前記画像情報の有する前記画像データと選択された前記パスワードとを用いて暗号化し、
復号処理を行う場合、前記第2の端末において、前記通信装置から送信された前記画像情報の前記送信元情報と前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記第1の端末の識別情報と前記第2の端末の識別情報との組み合わせに関連付けられているパスワードを記憶する復号パスワード選択情報を参照し、前記パスワードを選択し、前記第2の端末から送信された選択された前記パスワードと前記暗号化された画像データとを用いて復号する、
ことを特徴とする付記15に記載の通信方法。
(付記19)
前記パスワードを、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される前記第1の端末に固有のパスワードを割り振り、
暗号化処理を行う場合、前記画像情報と前記第1の端末に割り振られている前記パスワードとを前記第1の端末から取得し、前記画像情報の有する前記画像データと前記パスワードとを用いて暗号化し、
復号処理を行う場合、前記画像情報の暗号化された画像データと前記パスワードとを前記第2の端末から取得し、前記暗号化された画像データと前記パスワードとを用いて復号する、
ことを特徴とする付記15に記載の通信方法。
(付記20)
通信回線を用いて送信元の第1の端末または送信先の第2の端末との間で、送信元を識別する送信元情報と、送信先を識別する送信先情報と、画像データと、を有する画像情報を受信し、
受信した前記画像情報の送信先情報と送信元情報とを用いて、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して行う暗号化処理または復号処理とが関連付けられている暗号化処理選択情報を参照し、受信した画像情報の画像データに対する処理を選択し、
前記暗号化処理が選択された場合は、前記画像データを暗号化し、前記暗号化された画像データを用いて前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
前記復号処理が選択された場合は、前記暗号化された画像データを復号し、前記復号した画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
処理をコンピュータに実行させる通信プログラム。
(付記21)
前記暗号化処理選択情報に、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して前記暗号化処理または前記復号処理をしないことを示す処理なしと、を関連付けて記憶し、
前記処理なしが選択された場合は、前記暗号化された画像データと、前記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報と、受信した画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記20に記載の通信プログラム。
(付記22)
暗号化処理が選択された場合は、暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
復号処理が選択された場合は、復号した画像データと、前記送信元情報を復号された画像であることを示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記20または21に記載の通信プログラム。
(付記23)
前記送信元情報に登録済みの端末が示されている場合、前記画像データを用いて前記暗号化処理を行い、暗号化された画像データを有する画像情報を送信先である第2の端末に送信し、
前記暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを有する画像情報を受信し、受信した前記画像情報の前記送信元情報が前記通信装置以外を示す情報である場合、前記通信装置に送信し、
前記第2の端末から受信した画像情報の、前記暗号化された画像データと、前記送信元情報に前記第2の端末が示されている情報と、前記送信先情報に前記通信装置が示されている情報と、を受信し、
前記画像情報の前記送信元情報に示される端末が登録済みで、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、復号処理を選択し、前記暗号化された画像データを復号し、
復号した前記画像データと、前記通信装置を示す情報に変更した前記送信元情報と、前記第2の端末を示す情報に変更した前記送信先情報と、を有する画像情報を、前記第2の端末に送信する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記20〜22のいずれか1つに記載の通信プログラム。
(付記24)
前記送信元情報に登録済みの端末が示されている場合、前記画像データとパスワードを用いて暗号化処理を行い、暗号化された画像データを有する画像情報を送信先である第2の端末に送信し、
前記画像情報の前記送信元情報に示される端末が登録済みで、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、復号処理を選択し、前記パスワードを用いて前記暗号化された画像データを復号し、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記23に記載の通信プログラム。
(付記25)
前記第2の端末から受信した前記画像情報の前記送信元情報に示される端末が未登録で、前記送信先情報に通信装置が示されている場合、復号処理をしないことを選択し、
前記通信装置を示す情報に変更した前記送信元情報と、送信先である前記第2の端末を示す情報に変更した前記送信先情報と、前記暗号化された画像データと、を有する前記画像情報を、前記第2の端末に送信する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記23に記載の通信プログラム。
(付記26)
前記パスワードは、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される登録済みの前記端末すべてにおいて、共通のパスワードであることを特徴とする付記24に記載の通信プログラム。
(付記27)
前記パスワードを、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される登録済みの端末各々に異なるパスワードを割り振り、
暗号化処理を行う場合、前記第1の端末から取得した前記画像情報の前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記端末の識別情報との組み合わせに関連付けられているパスワードを記憶するパスワード選択情報を参照し、登録済みの前記端末各々に割り振られているパスワードを選択し、前記画像情報の有する前記画像データと前記パスワードとを用いて暗号化し、
復号処理を行う場合、前記送受信部を介して前記第2の端末から取得した前記画像情報の前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記パスワード選択情報を参照し、登録済みの前記端末各々に割り振られているパスワードを選択し、前記暗号化された前記画像データと前記パスワードとを用いて復号する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記24に記載の通信プログラム。
(付記28)
前記パスワードを、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される複数の端末の組み合わせによりに異なるパスワードを割り振り、
暗号化処理を行う場合、前記第1の端末から取得した前記画像情報の前記送信元情報と前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記第1の端末の識別情報と前記第2の端末の識別情報との組み合わせに関連付けられているパスワードを記憶する暗号化パスワード選択情報を参照し、前記パスワードを選択し、前記画像情報の有する前記画像データと選択された前記パスワードとを用いて暗号化し、
復号処理を行う場合、前記第2の端末において、前記通信装置から送信された前記画像情報の前記送信元情報と前記送信先情報の示す情報各々を用いて、前記第1の端末の識別情報と前記第2の端末の識別情報との組み合わせに関連付けられているパスワードを記憶する復号パスワード選択情報を参照し、前記パスワードを選択し、前記第2の端末から送信された選択された前記パスワードと前記暗号化された画像データとを用いて復号する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記24に記載の通信プログラム。
(付記29)
前記パスワードを、前記通信回線を用いて前記通信装置に接続される前記第1の端末に固有のパスワードを割り振り、
暗号化処理を行う場合、前記画像情報と前記第1の端末に割り振られている前記パスワードとを前記第1の端末から取得し、前記画像情報の有する前記画像データと前記パスワードとを用いて暗号化し、
復号処理を行う場合、前記画像情報の暗号化された画像データと前記パスワードとを前記第2の端末から取得し、前記暗号化された画像データと前記パスワードとを用いて復号する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記24に記載の通信プログラム。
【符号の説明】
【0297】
1 通信装置
2 端末
3 ネットワーク
51 画像情報
52 登録済端末情報
53 暗号化処理選択情報
54 端末処理選択情報
111 選択情報
121 暗号化処理選択情報
122 端末処理選択情報
171 選択情報
191 選択情報
201 制御部
202 記憶部
203 記録媒体読取装置
204 入出力インタフェース
205 通信インタフェース
206 バス
207 記録媒体
208 入出力部
301 送受信部
302 選択部
303 暗号化処理部
304 復号処理部
701 制御部
702 記憶部
703 記録媒体読取装置
704 入出力インタフェース
705 通信インタフェース
706 バス
707 記録媒体
708 入出力部
801 転送部
802 情報送受信部
803 入出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信回線を用いて送信元の第1の端末または送信先の第2の端末との間で、送信元を識別する送信元情報と、送信先を識別する送信先情報と、画像データと、を有する画像情報を、送受信する通信装置であって、
受信した画像情報の送信先情報と送信元情報とを用いて、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して行う暗号化処理または復号処理とが関連付けられている暗号化処理選択情報を参照し、受信した画像情報の画像データに対する処理を選択し、
前記暗号化処理が選択された場合は、暗号化処理部に前記画像データを送信し、前記暗号化処理部により暗号化された画像データを取得し、暗号化された画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
前記復号処理が選択された場合は、復号処理部に前記暗号化された画像データを送信し、前記復号処理部により復号した画像データを取得し、復号した画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、選択部を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記暗号化処理選択情報に、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して前記暗号化処理または前記復号処理をしないことを示す処理なしと、を関連付けて記憶し、
前記選択部は、前記処理なしが選択された場合は、前記暗号化された画像データと、前記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報と、受信した画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記選択部は、
前記暗号化処理が選択された場合は、暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
前記復号処理が選択された場合は、復号した画像データと、前記送信元情報を復号された画像であることを示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1または2記載の通信装置。
【請求項4】
前記選択部は、
前記送信元情報に登録済みの端末が示されている場合には前記暗号化処理を選択し、前記暗号化処理部に前記画像データを送信し、前記暗号化処理部により暗号化された画像データを取得し、暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
前記送信元情報に示される端末が登録済みで、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、復号処理を選択し、前記復号処理部に前記暗号化された画像データを送信し、前記復号処理部により復号された画像データを取得し、復号した画像データと、前記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
前記送信元情報に示される端末が未登録で、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、復号処理をしないことを選択し、前記暗号化された画像データと、前記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報と、を用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の通信装置。
【請求項5】
前記選択部は、
前記送信元情報に登録済みの端末が示されている場合には前記暗号化処理を選択し、前記暗号化処理部に前記画像データとパスワードを送信し、前記暗号化処理部により前記パスワードを用いて暗号化された画像データを取得し、
前記送信元情報に示される端末が登録済みで、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、前記復号処理を選択し、前記復号処理部に前記暗号化された画像データと前記パスワードを送信し、前記復号処理部により前記パスワードを用いて復号した画像データを取得する、
ことを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
通信装置は、通信回線を用いて送信元の第1の端末から、送信元を識別する送信元情報と、送信先を識別する送信先情報と、画像データと、を有する画像情報を受信し、
前記受信した画像情報の送信先情報と送信元情報とを用いて、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して行う暗号化処理または復号処理とが関連付けられている暗号化処理選択情報を参照し、受信した画像情報の画像データに対する処理を選択し、前記暗号化処理が選択された場合は、前記画像データを暗号化し、前記暗号化された画像データを有する画像情報を生成し、前記画像情報を前記第2の端末に送信し、
前記第2の端末は、前記暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを有する画像情報を受信し、前記暗号化された画像データを復号する場合、受信した前記画像情報の前記送信元情報を前記第2の端末を示す情報に変更し、前記送信先情報を前記通信装置を示す情報に変更し、前記通信装置に送信し、
前記通信装置は、前記第2の端末から受信した前記画像情報の送信先情報と送信元情報とを用いて、前記暗号化処理選択情報を参照し、前記復号処理が選択された場合は、前記暗号化された画像データを前記復号し、前記復号した画像データを有する画像情報を生成し、前記第2の端末に送信し、
前記第2の端末は、前記通信装置から受信した前記画像情報の復号した前記画像データを文書として出力する、
ことを特徴とする通信方法。
【請求項7】
前記暗号化処理選択情報に、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して前記暗号化処理または前記復号処理をしないことを示す処理なしと、を関連付けて記憶し、
前記処理なしが選択された場合は、前記暗号化された画像データと、前記送信元情報を通信装置を示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報と、受信した画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
ことを特徴とする請求項6に記載の通信方法。
【請求項8】
暗号化処理が選択された場合は、暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
復号処理が選択された場合は、復号した画像データと、前記送信元情報を復号された画像であることを示す情報に変更した送信元情報と、前記送信先情報を送信先である第2の端末を示す情報に変更した送信先情報とを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
ことを特徴とする請求項6または7の記載の通信方法。
【請求項9】
前記通信装置は、前記送信元情報に登録済みの端末が示されている場合、前記画像データを用いて暗号化処理を行い、暗号化された画像データを有する画像情報を送信先である第2の端末に送信し、
前記第2の端末は、前記暗号化された画像データと前記送信元情報と前記送信先情報とを有する画像情報を受信し、
前記第2の端末は、受信した前記画像情報の前記送信元情報が前記通信装置以外を示す情報である場合、受信した前記画像情報の前記送信元情報を前記第2の端末を示す情報に変更し、前記送信先情報を前記通信装置を示す情報に変更し、前記通信装置に送信し、
前記通信装置は、前記第2の端末から受信した前記画像情報の前記送信元情報に示される端末が登録済みで、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、復号処理を選択し、前記暗号化された画像データを復号し、
前記通信装置は、前記送信元情報を前記通信装置を示す情報に変更した前記送信元情報と、前記第2の端末を示す情報に変更した前記送信先情報と、復号した前記画像データと、を有する画像情報を、前記第2の端末に送信し、
前記第2の端末は、前記通信装置から受信した前記画像情報の前記送信元情報が前記通信装置を示す情報である場合、復号した前記画像データを文書として出力する、
ことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載の通信方法。
【請求項10】
前記通信装置は、前記送信元情報に登録済みの端末が示されている場合、前記画像データとパスワードを用いて暗号化処理を行い、暗号化された画像データを有する画像情報を送信先である第2の端末に送信し、
前記通信装置は、前記第2の端末から受信した前記画像情報の前記送信元情報に示される端末が登録済みで、前記送信先情報に通信装置が示されている場合は、復号処理を選択し、前記パスワードを用いて前記暗号化された画像データを復号し、
ことを特徴とする請求項9に記載の通信方法。
【請求項11】
前記通信装置は、前記第2の端末から受信した前記画像情報の前記送信元情報に示される端末が未登録で、前記送信先情報に通信装置が示されている場合、復号処理をしないことを選択し、前記通信装置を示す情報に変更した前記送信元情報と、送信先である前記第2の端末を示す情報に変更した前記送信先情報と、前記暗号化された画像データと、を有する前記画像情報を、前記送受信部に出力する、
ことを特徴とする請求項9に記載の通信方法。
【請求項12】
通信回線を用いて送信元の第1の端末または送信先の第2の端末との間で、送信元を識別する送信元情報と、送信先を識別する送信先情報と、画像データと、を有する画像情報を受信し、
受信した前記画像情報の送信先情報と送信元情報とを用いて、前記送信先情報と前記送信元情報の組み合わせと、前記画像データに対して行う暗号化処理または復号処理とが関連付けられている暗号化処理選択情報を参照し、受信した画像情報の画像データに対する処理を選択し、
前記暗号化処理が選択された場合は、前記画像データを暗号化し、前記暗号化された画像データを用いて前記第2の端末に送信する画像情報を生成し、
前記復号処理が選択された場合は、前記暗号化された画像データを復号し、前記復号した画像データを用いて、前記第2の端末に送信する画像情報を生成する、
処理をコンピュータに実行させる通信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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