説明

通信装置、通信方法及び通信プログラム

【課題】 過去に通話した通話相手や特定対象者側として存在する人物を、即座に確認することができ、オペレータによる通話相手に対する人違いを極力抑えることができる電話連絡業務システムの通信装置を提供する。
【解決手段】 オペレータ端末装置10は、発信先を表示手段2に選択可能に表示する発信画面作成手段8と、選択された発信先への発信を行なう発信手段3と、を備え、発信画面作成手段8は、選択された発信先への発信に応じて、選択された該発信先に対応する過去の通信情報を自動的に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、お客様相談窓口としてのコールセンターの電話業務、商品の販売促進のためのセールス電話業務、料金の支払いなどを督促する督促電話業務などにおける電話業務を遂行するオペレータが使用する端末装置(以下、オペレータ端末装置)を備えた電話連絡業務システムの通信装置、通信方法及び通信プログラムに関し、特に、債務者などの特定の対象者(以下、特定対象者と称す)に対して定期的に電話連絡を入れる電話連絡業務システムの通信装置、通信方法及び通信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従前、商品注文受付、顧客からの商品不具合の回答、営業、アンケート調査といった業務をコールセンターにてオペレータが電話を用いて行っていた。コンピュータシステムの発達に伴い、電話をコンピュータに統合する技術であるCTI(Computer Telephony Integration)技術が生まれ、オペレータ端末装置に接続するヘッドセット(マイクロフォンとヘッドフォンを組み合せたもの)をオペレータが装着し、オペレータ端末装置から直接発信して顧客と通話し、又は、顧客から直接オペレータ端末装置で着信して顧客と通話することが可能となった。このCTI技術を利用することで、オペレータ端末装置を介して顧客と通話しながら、同オペレータ端末装置をオペレータが操作し、または、発信番号又は着信番号により自動的に、顧客情報がオペレータ端末装置のディスプレイに表示され、オペレータは表示を見ながら、キーボード操作にてオペレータ端末装置に必要に応じて、依頼内容、質問事項、回答事項を入力することができ、オペレータの効率的な業務を実現すると共に、顧客満足の向上にも繋がっていった。なお、CTI技術を含めた統合型の顧客対応システムをCRM(Customer Relationship Management)と呼ぶ。
【0003】
ここで、督促電話業務は、お客様相談窓口としてのコールセンターの電話業務やセールス電話業務と異なり、同じ相手である特定対象者に対して定期的に電話連絡を入れる場合が多い。特に、支払いを延滞している常習者ともなると、特定対象者に対して1ヶ月間に10回以上の電話を入れる場合もある。
【0004】
これに対し、従来の債権債務情報管理システムは、サービサーの電話オペレータや交渉担当者が債務者と折衝した際に得られた情報を、交渉履歴データとして順次蓄積する。この交渉履歴データは、債務者と関連づけて蓄積される。そして、異なる固有識別子を付与した複数の債務者が、実は同一人であることが判明した場合には、これら複数の債務者を関連づける情報を付加して、それ以降は同一人として扱う。但し、それまで蓄積した交渉履歴データは、削除せずに有効活用する(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、従来の自動応答機能を備えた電話装置は、通話相手の電話番号と通話相手の家族情報とを関連付けて記憶した家族情報テーブルと、電話を着信した時に発信者の電話番号を取得する手段と、通話相手の音声を取得する手段と、前記家族情報テーブルを参照して、前記発信者の電話番号と、前記通話相手の音声とから、通話相手個人を識別する手段と、前記通話相手識別手段により識別された通話相手個人に対応した応答を行う自動応答手段と、を備えている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
このように、債権債務情報管理システムや自動応答機能を備えた電話装置などのような従来のコンピュータテレホニーシステムにおいては、通話相手との交渉した記録を履歴情報として管理し、次回の交渉の際に履歴情報を照会して、再度の交渉を円滑に行なえるようにシステムが構築されているのが一般的である。特に、携帯電話やPHS(personal handyphone system)などの移動体通信装置を除き、特定対象者の自宅や勤務先に電話を掛ける場合には、特定対象者が電話に出るとは限らないため、「1:本人、2:配偶者、3:親、・・・」といったように、通話相手を表わすコードを予め設定し、実際に通話した通話相手に対応するコードを記録する方法が取られる。また、過去の履歴情報として、「いつ、誰と、どのような内容の通話をした。」といった情報を、オペレータ端末装置のディスプレイに一覧表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−342566号公報
【特許文献2】特開2005−5899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のコンピュータテレホニーシステムは、特定対象者に対して電話を掛け、特定対象者を含む家族、友人、上司、部下、同僚及び事務員などの特定対象者を取り巻く関係者(以下、特定対象者側と称す)の通話相手との交渉回数が少なければ、過去に通話した特定対象者側の通話相手を比較的速やかに確認することができる。
【0009】
しかしながら、特定対象者側の通話相手との交渉回数が多くなると、過去に通話した通話相手や特定対象者側として存在する人物を、即座に認識することができないという課題があった。
【0010】
特に、オペレータが、通話相手を特定対象者本人であると人違いして、特定対象者の親などの特定対象者以外の者に督促内容を伝えてしまい、守秘義務違反に該当するという課題があった。
【0011】
また、オペレータが、通話相手を特定対象者本人であると人違いして、18歳未満の子供に事情を伝えてしまい、融資業務に関する条例違反に該当するという課題があった。
また、過去の通話により、死亡、離婚又は別居などの特定対象者側の気分を害することになる情報(以下、機微情報と称す)を事前に入手しておきながら、再度、同じことを通話相手に尋ねてしまい、通話相手の気分を害して苦情が出るという課題があった。
【0012】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、過去に通話した通話相手や特定対象者側として存在する人物を、即座に確認することができ、オペレータによる通話相手に対する人違いを極力抑えることができる電話連絡業務システムの通信装置、通信方法及び通信プログラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
通信装置は、発信先を表示部に選択可能に表示する表示制御手段と、選択された発信先への発信を行なう発信手段と、を備え、前記表示制御手段は、選択された発信先への発信に応じて、選択された該発信先に対応する過去の通信情報を自動的に表示する、ものである。
【0014】
また、通信方法は、発信先を表示部に選択可能に表示する表示制御ステップと、選択された発信先への発信を行なう発信ステップと、を含み、前記表示制御ステップは、選択された発信先への発信に応じて、選択された該発信先に対応する過去の通信情報を自動的に表示する、ものである。
【0015】
また、通信プログラムは、通信装置の表示部の表示を制御するように、コンピュータを機能させる通信プログラムにおいて、コンピュータを、発信先を表示部に選択可能に表示する表示制御手段と、選択された発信先への発信を行なう発信手段として機能させ、前記表示制御手段は、選択された発信先への発信に応じて、選択された該発信先に対応する過去の通信情報を自動的に表示する処理を前記コンピュータに実行させる、ものである。
【発明の効果】
【0016】
開示の通信装置によれば、表示制御手段により発信先を表示部に選択可能表示し、選択された発信先へ発信を行うが、その場合に、その発信先に対応する過去の通信情報を自動的に表示するため、過去の通信情報を参考にした通信を行なうことができる。
【0017】
開示の通信方法によれば、表示制御ステップにより発信先を表示部に選択可能表示し、選択された発信先へ発信を行うが、その場合に、その発信先に対応する過去の通信情報を自動的に表示するため、過去の通信情報を参考にした通信を行なうことができる。
【0018】
開示の通信プログラムによれば、表示制御手段により発信先を表示部に選択可能表示し、選択された発信先へ発信を行うが、その場合に、その発信先に対応する過去の通信情報を自動的に表示するため、過去の通信情報を参考にした通信を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態に係る電話連絡業務システムを説明するための全体システム構成図である。
【図2】本実施形態に係るオペレータ端末装置のハードウェア構成図である。
【図3】図1に示す電話連絡業務システムのシステム構成を示すブロック図である。
【図4】(a)は図3に示すデータベースサーバに格納される顧客情報を説明するための説明図であり、(b)は図3に示すデータベースサーバに格納される履歴情報を説明するための説明図である。
【図5】(a)は図3に示す通話相手入力画面パターン格納手段に格納される電話連絡先テーブルを説明するための説明図であり、(b)は図3に示す属性情報反映条件格納手段に格納される属性情報テーブルを説明するための説明図であり、(c)は図3に示す機微情報反映条件格納手段に格納される機微情報テーブルを説明するための説明図である。
【図6】(a)は図3に示す表示手段に表示した発信画面の一例を説明するための説明図であり、(b)は図3に示す表示手段に表示した通話相手入力画面の一例を説明するための説明図である。
【図7】(a)は図3に示す通話相手入力画面パターン格納手段に格納する画面パターンの一例を説明するための説明図であり、(b)は図7(a)に示す画面パターンに特定対象者の顧客情報を反映した一例を説明するための説明図であり、(c)は図7(b)に示す画面パターンに特定対象者の履歴情報を反映した一例を説明するための説明図である。
【図8】(a)は図3に示す通話相手入力画面パターン格納手段に格納する画面パターンの他の例を説明するための説明図であり、(b)は図8(a)に示す画面パターンに特定対象者の顧客情報を反映した一例を説明するための説明図である。
【図9】図3に示す通話相手入力画面パターン格納手段に格納する画面パターンのさらに他の例を説明するための説明図である。
【図10】図3に示す電話連絡業務システムによる処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで、本発明は多くの異なる形態で実施可能である。したがって、下記の実施形態の記載内容のみで解釈すべきではない。
また、実施形態では、主にシステムについて説明するが、所謂当業者であれば明らかな通り、本発明はコンピュータで使用可能なプログラム、方法としても実施できる。また、本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、又は、ソフトウェア及びハードウェアの実施形態で実施可能である。プログラムは、ハードディスク、CD−ROM、DVD−ROM、光記憶装置又は磁気記憶装置などの任意のコンピュータ可読媒体に記録できる。さらに、プログラムはネットワークを介した他のコンピュータに記録することができる。
【0021】
(本発明の第1の実施形態)
図1に示すように、本実施形態に係る電話連絡業務システム上には、オペレータ端末装置10、データベースサーバ20、構内交換機30、CTIサーバ40及びユーザ端末装置100を備える。構内交換機30とユーザ端末装置100が一般加入者回線又はIP網などの通信網200に接続している。オペレータ端末装置10、データベースサーバ20、構内交換機30及びCTIサーバ40は、構内通信網300(LAN:Local Area Network)により接続し相互に通信が可能となっている。ネットワークの構成は当業者であれば適宜設計可能である。例えば、広域通信網(WAN:Wide Area Network)を介したネットワーク構成を構築することもできる。また、HUB、ルータなどのネットワーク機器を適宜配置する。
【0022】
図2に示すように、オペレータ端末装置10は汎用的なコンピュータであり、ハードウェアの構成としてはCPU(Central Processing Unit)10a、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などのメインメモリ10b、外部記憶装置であるHD(Hard Disk)10c、表示装置であるディスプレイ10d、入力装置であるキーボード10e及びマウス10f、ネットワークに接続するための拡張カードであるLANカード10g、CD−ROMドライブなどのリムーバブルドライブ10hなどからなる。
【0023】
また、データベースサーバ20、CTIサーバ40も、オペレータ端末装置10と同様なハードウェアの構成となる。ここで、汎用的なコンピュータだとしても、データベースサーバ20、CTIサーバ40にはパーソナルコンピュータよりも高スペックの大型汎用コンピュータを使用することが望ましい。具体的な大型汎用コンピュータの構成としては、サーバラックに、複数CPUを配置したラックマウント型サーバ、ハードディスクキャビネット、バックアップキャビネット、UPS(Uninterruptible Power Supply)、マウンド台付ディスプレイ及びキーボード10eを配設した構成である。
【0024】
なお、オペレータ端末装置10には図示しないサウンドカードが配設され、音声データを出力するヘッドフォンと音声データを入力するマイクロフォンが一体となったヘッドセットがかかるサウンドカードの端子に接続している。
【0025】
以下、本実施形態に係る電話連絡業務システムの特徴的な動作部分であるオペレータから特定対象者に対して電話を掛ける発信操作に伴う発信状態及び特定対象者側との通話状態において機能する構成要素のみを、図3を用いて説明するが、発信状態及び通話状態を除く状態におけるインバウンド業務又はアウトバウンド業務において機能する構成要素については、既存のコンピュータテレホニーシステムと同様の構成及び動作であるので、図示及び説明を省略する。
【0026】
データベースサーバ20は、後述する顧客情報21と履歴情報22とからなるデータベースが構築されている。なお、当業者であればデータベースの構成を適宜変更することもでき、また、リレーショナルデータベース以外のデータモデルでデータベースを構築することもできる。
【0027】
顧客情報21は、特定対象者に関する情報であり、図4(a)に示すように、少なくとも、後述する履歴情報22に紐付けるためのキーとなる特定対象者ID、当該特定対象者の自宅の電話番号、当該特定対象者の勤務先の電話番号、当該特定対象者の携帯電話の電話番号、当該特定対象者の実家の電話番号、当該特定対象者の属性情報及び当該特定対象者の機微情報を対応付けてなる。なお、属性情報としては、例えば、特定対象者の性別、年齢、職業、結婚暦又は子供の有無などの情報が挙げられる。また、機微情報としては、例えば、特定対象者側の死亡者、離婚者又は別居者などの情報が挙げられる。
【0028】
履歴情報22は、特定対象者側との電話連絡業務に関する情報であり、図4(b)に示すように、前述した顧客情報21に記録された特定対象者毎に特定対象者IDによって紐付けられ、特定対象者側との通話回数、通話日時、電話連絡先、通話相手及び通話内容を対応付けてなる。
【0029】
入力手段1は、入力装置であるキーボード10e及びマウス10fであり、後述する表示手段2に表示される図6に示す表示画面において、例えば、マウス10fを使用してマウスポインタを動かし、「自宅」、「勤務先」又は「携帯」のボタン上で、マウス10fをクリックすることで、それぞれの操作を選択できる。特に、電話番号を直接入力する場合には、キーボード10eを使用して、電話番号を入力することもできる。
【0030】
表示手段2は、表示装置であるディスプレイ10dであり、顧客からの問い合わせ内容若しくは注文内容などのオペレータが入力した内容、又は対応中の顧客の個人情報、過去の受注内容若しくは対応内容などの現在対応中の顧客に関する情報が表示される。また、図6に示すように、電話連絡先及び通話相手を選択できる画面も表示される。
【0031】
発信手段3は、データベースサーバ20に格納された顧客情報21に基づき表示手段2に表示され、入力手段1により選択した顧客に対して又は直接入力された電話番号に対して、発信信号を発信する。
【0032】
通話相手入力画面パターン格納手段4は、図5(a)に示すように、特定対象者に対して電話を掛ける場合の電話連絡先(例えば、自宅、勤務先、現場、実家、寮又は携帯電話など)別に、電話に出ることが想定される関係者による特定対象者を取り巻く関係を図式化するための画面パターンが格納されている。
【0033】
なお、電話連絡先である自宅及び実家に対応する画面パターンとして、家族関係画面が対応しており、この家族関係画面は、特定対象者の家族関係を図式化するための画面パターンとして、図7(a)に示すように、個人の名前を線で繋げて親子関係を示す家系図における、当該名前部分を除いた図である。この家系図は、自宅又は実家の電話に出ることが可能な生存している可能性が高い世代のみを対象とし、尊属が一親等内(図7(a)の領域A)であり卑属が二親等内(図7(a)の領域C)である直系親族の関係を示す図であることが好ましい。
【0034】
また、図7に示す家系図は、一般的な家族構成に基づき、特定対象者(本人)に対する続柄が設定されるブロックの個数(子供の人数)を設定しているが、本発明に係る電話連絡業務システムを導入する会社などの仕様に応じて適宜設定する。
【0035】
また、図7に示す画面パターンは、家系図の他に、「親戚」、「隣人」及び「友人」のブロックを設けているが、自宅又は実家の電話に親戚、隣人又は友人が出るのは稀であり、このブロックは必ずしも必要がなく、本発明に係る電話連絡業務システムを導入する会社などの仕様に応じて適宜設定する。同様に、「FAX」及び「ペット有」のブロックを設けているが、本発明に直接的に関わるものではなく、本発明に係る電話連絡業務システムを導入する会社などの仕様に応じて適宜設定する。
【0036】
また、電話連絡先である勤務先、現場及び寮に対応する画面パターンとして、職場・友人関係画面が対応しており、この職場・友人関係画面は、特定対象者の職場における従属関係を図式化するための画面パターンとして、図8(a)に示すように、特定対象者を中心として上下左右に個人の名前を線で繋げて従属関係を示した組織図における、当該名前部分を除いた図である。
【0037】
さらに、電話連絡先である携帯電話に対応する画面パターンとして、携帯画面が対応しており、この携帯画面は、図9に示すように、電話連絡先が特定対象者により個人的に所有されている携帯電話であることを示す「個人携帯」、電話連絡先が勤務先の会社から配給されている携帯電話であることを示す「会社用携帯」、電話連絡先がプリペイド式携帯電話(料金前払い式の携帯電話)などの一時的に利用できる携帯電話であることを示す「一時利用携帯」などの電話連絡先である携帯電話の種別を示す画面である。
【0038】
属性情報反映条件格納手段5aは、顧客の属性によって、通話相手入力画面パターン格納手段4に格納された画面パターンの構成部品を編集するためのロジックに関係付けを行なうテーブルが格納される。
【0039】
すなわち、属性情報反映条件格納手段5aは、顧客情報21における特定対象者の属性情報を、通話相手入力画面パターン格納手段4に格納された画面パターンに反映するための条件が格納される。例えば、属性情報反映条件格納手段5aは、図5(b)に示すように、性別、年齢、職業、結婚(結婚暦)及び子供(有無)に対応して条件が設定されている。
【0040】
すなわち、属性情報反映条件格納手段5aに格納される第1の条件として、特定対象者の性別に対して、男性の場合には家系図における配偶者との関係において左側とし、女性の場合には家系図における配偶者との関係において右側として位置を決定する。
【0041】
また、第2の条件として、特定対象者の年齢に対して、70歳代以上の場合には家系図における尊属の領域A(図7(a)参照)とし、30歳代乃至60歳代の場合には家系図における同世代の領域B(図7(a)参照)とし、20歳代以下の場合には家系図における卑属の領域C(図7(a)参照)として、家系図における特定対象者の位置を決定する。なお、特定対象者の年齢及び職業により、特定対象者の年代層を判断し、特定対象者の上下の位置を決定してもよい。
【0042】
また、第3の条件として、特定対象者が未婚の場合には家系図における配偶者を示す識別情報を削除する。
また、第4の条件として、特定対象者に子供がいない場合には家系図における子供を示す識別情報を削除する。
【0043】
機微情報反映条件格納手段5bは、顧客情報21における機微情報を、通話相手入力画面パターン格納手段4に格納された画面パターンに反映するための条件が格納される。例えば、機微情報反映条件格納手段5bは、図5(c)に示すように、死亡(死亡者)、離婚(離婚者)及び別居(別居者)に対応して条件が設定されている。
【0044】
すなわち、機微情報反映条件格納手段5bに格納される第1の条件として、死亡者に対する特定対象者との続柄を示す識別情報に対して死亡者と認識できる表示(例えば、ばつ(×)印の表示)をする。
【0045】
また、第2の条件として、離婚者に対する特定対象者との続柄を示す識別情報及び当該離婚者の配偶者に対する特定対象者との続柄を示す識別情報を結ぶ線に対して離婚関係が認識できる表示(例えば、ばつ(×)印の表示)をする。
【0046】
また、第3の条件として、別居者に対する特定対象者との続柄を示す識別情報及び当該別居者の配偶者に対する特定対象者との続柄を示す識別情報を結ぶ線に対して別居関係が認識できる表示(例えば、「別居」の表示)をする。
【0047】
発信画面パターン格納手段6は、例えば、図6(a)に示すように、特定対象者の顧客情報及び履歴情報を表示する部分、特定対象者の電話連絡先を選択できる部分、電話番号を直接入力できる部分、通話相手入力画面パターンを選択できる部分、並びに発信ボタンからなる画面パターンが格納されている。
【0048】
通話相手入力画面作成手段7は、顧客情報21の属性情報及び/又は機微情報、並びに属性情報反映条件格納手段5aに格納される条件及び/又は機微情報反映条件格納手段5bに格納される条件に基づき、通話相手入力画面パターン格納手段4に格納される画面パターンを加工して特定対象者の家族関係又は職場における従属関係を図式化し、表示手段2に出力する。なお、電話連絡先が特定対象者の携帯電話であれば、通話相手入力画面パターン格納手段4に格納される携帯画面の画面パターンを表示手段2に出力する。
【0049】
また、通話相手入力画面作成手段7は、特定対象者との電話連絡業務の履歴情報22に基づき、オペレータからの電話に対して電話に出た特定対象者側の通話相手の情報を抽出し、通話相手入力画面パターン格納手段4に格納される画面パターンを加工して図式化した特定対象者の家族関係又は職場における従属関係の画面パターンに対して、当該通話相手に該当する部分を変色して表示手段2に表示させる。
【0050】
また、通話相手入力画面作成手段7は、特定対象者との電話連絡業務の履歴情報22に基づき、通話相手の実人数に対する特定対象者側の電話に出た回数の割合を算出し、当該割合を超える回数の電話に出た通話相手の情報を抽出して、通話相手入力画面パターン格納手段4に格納される画面パターンを加工して図式化した特定対象者の家族関係又は職場における従属関係の画面パターンに対して、当該通話相手に該当する部分を、他の通話相手に該当する部分と異なる色で変色して表示手段2に表示させる。
【0051】
発信画面作成手段8は、特定対象者の顧客情報21及び履歴情報22に基づき、発信画面パターン格納手段6に格納される画面パターンを加工して、特定対象者に対応する発信画面として、表示手段2に出力する。
履歴情報追加手段9は、入力手段1により入力される、特定対象者側との通話により得られた通話相手及び通話内容の情報を、履歴情報22に記録して履歴を追加する。
【0052】
つぎに、本実施形態に係る電話連絡業務システムによる処理手順を、図10を用いて説明する。
まず、オペレータは、オペレータ端末装置10の入力手段1を用いて、特定対象者を選択する(ステップS1)。なお、以下の説明では、特定対象者として、特定対象者IDがAである顧客(図4(a)参照)を選択した例を用いて説明する。
【0053】
発信画面作成手段8は、入力手段1による入力信号により、特定対象者の顧客情報21(図4(a)参照)をデータベースサーバ20から取得すると共に、当該特定対象者の顧客情報21における特定対象者IDで関連付けられた履歴情報22(図4(b)参照)をデータベースサーバ20から取得する(ステップS2)。
【0054】
そして、発信画面作成手段8は、取得した顧客情報21及び履歴情報22に基づき、発信画面パターン格納手段6に格納された画面パターンを加工して、特定対象者に対応する発信画面(図6(a)参照)を作成し、表示手段2に表示する(ステップS3)。この場合に、発信画面に対して、履歴情報22を展開すると共に、顧客情報21に基づき、電話番号が設定されている特定対象者側との電話連絡が可能な電話連絡先の情報、属性情報及び機微情報を展開する。
【0055】
ここで、オペレータは、表示手段2に表示された発信画面において、入力手段1を用いて、特定対象者の電話連絡先(ここでは、自宅、勤務先又は携帯電話のうち、自宅)を選択(●)して、「発信」ボタンにマウスポインタを合わせてマウス10fをクリックする発信操作を行なう(ステップS4)。なお、入力手段1を用いて、特定対象者の電話番号を直接入力して、発信操作を行なう場合には、画面パターン(ここでは、家族関係画面、職場・友人関係画面又は携帯画面)を選択(●)したうえで、「発信」ボタンをクリックできる。
【0056】
このように、「発信」ボタンがクリックされることで、オペレータ端末装置10はダイヤリング操作を行ない、発信画面上にポップアップさせる後述する通話相手入力画面を編集する準備に入る。
通話相手入力画面作成手段7は、入力手段1による発信操作に基づき、電話連絡先の指定がある(電話連絡先が選択された)か否かを判断する(ステップS5)。
【0057】
ステップS5において、電話連絡先の指定があると判断した場合には、通話相手入力画面作成手段7は、ステップS4で指定された電話連絡先の情報に基づき、通話相手入力画面パターン格納手段4から該当する電話連絡先別の画面パターン(ここでは、家族関係画面(図7(a)参照))を自動的に選択し、基本となる画面を決定する(ステップS6)。
【0058】
また、ステップS5において、電話連絡先の指定がないと判断した場合には、通話相手入力画面作成手段7は、ステップS4において手動で選択した電話連絡先別の画面パターンを、通話相手入力画面パターン格納手段4から取得する(ステップS7)。そして、後述するステップS8に進む。
そして、通話相手入力画面作成手段7は、ステップS2において取得した顧客情報21に属性情報が含まれているか否かを判断する(ステップS8)。
【0059】
ステップS8において、顧客情報21に属性情報が含まれていると判断した場合には、通話相手入力画面作成手段7は、属性情報反映条件格納手段5aに格納された属性情報テーブルの条件に基づき、通話相手入力画面の基本画面であるステップS6又はステップS7で決定した画面パターンに属性情報を反映して編集する(ステップS9)。
【0060】
ここで、ステップS1で選択した特定対象者(特定対象者ID=A)は、年齢が40歳であり、職業が会社員であるために、属性情報テーブルの「年齢」及び「職業」による条件により、同世代の領域B(図7(a)参照)に配置することが決定される。また、性別が男性であるために、属性情報テーブルの「性別」による条件により、家系図における配偶者との関係において左側に配置することが決定される。すなわち、特定対象者(特定対象者ID=A)を示す識別情報(ここでは、「本人」)は、図7(b)に示すように、家系図の名前部分における同世代の領域Bの左側に設定される。
【0061】
また、特定対象者の識別情報(ここでは、「本人」)の位置を基準にして、図7(b)に示すように、家系図の名前部分における該当する位置に、特定対象者との続柄を示す識別情報(ここでは、本人の「配偶者(奥様)」、「父」、「母」、「義父」、「義母」、「子1」、子1の「配偶者」、子1と配偶者との間の子である「孫」、「子2」、子2の「配偶者」、子2と配偶者との間の子である「孫」)を、父母と子供の基本形でそれぞれ配置して設定する。
【0062】
また、ステップS1で選択した特定対象者(特定対象者ID=A)は、結婚暦がある(既婚)ために、属性情報テーブルの「結婚」による条件により、特定対象者の配偶者を示す識別情報(ここでは、「配偶者(奥様)」)は削除することなく、そのまま設定される。すなわち、特定対象者に結婚暦がない(未婚)のであれば、特定対象者の配偶者を示す識別情報(ここでは、「配偶者(奥様)」)を削除することになり、「配偶者(奥様)」の削除に伴い、特定対象者との続柄を示す識別情報である「子1」、「子2」、「配偶者」及び「孫」(「配偶者(奥様)」のツリー)は削除することになる。
【0063】
さらに、ステップS1で選択した特定対象者(特定対象者ID=A)は、子供が一人いるために、属性情報テーブルの「子供」による条件により、図7(b)に示すように、特定対象者の二人目の子供を示す識別情報(ここでは、「子2」)は削除することになり、「子2」の削除に伴い、特定対象者との続柄を示す識別情報である「子2」、「配偶者」及び「孫」(「子2」のツリー)は削除することになる。
【0064】
また、ステップS8において、顧客情報21に属性情報が含まれていないと判断した場合には、後述するステップS10に進む。
そして、通話相手入力画面作成手段7は、ステップS2において取得した顧客情報21に機微情報が含まれているか否かを判断する(ステップS10)。
【0065】
ステップS10において、顧客情報21に機微情報が含まれていると判断した場合には、通話相手入力画面作成手段7は、機微情報反映条件格納手段5bに格納された機微情報テーブルの条件に基づき、通話相手入力画面の基本画面であるステップS6又はステップS7で決定した画面パターンに機微情報(死亡者、離婚関係又は別居関係など)を反映して編集する(ステップS11)。
【0066】
ここで、ステップS1で選択した特定対象者(特定対象者ID=A)は、父親が死亡しているために、機微情報テーブルの「死亡」による条件により、特定対象者の識別情報(ここでは、「本人」)に対して上位の位置にある特定対象者の父を示す識別情報(ここでは、「父」)の枠に、ばつ(×)印を付して加工する。
【0067】
また、ステップS10において、顧客情報21に機微情報が含まれていないと判断した場合には、後述するステップS12に進む。
そして、通話相手入力画面作成手段7は、過去に、この電話連絡先に電話を掛けて特定対象者側と通話を行なったか否かを判断する(ステップS12)。
【0068】
ステップS12において、過去に通話を行なったと判断した場合には、通話相手入力画面作成手段7は、履歴情報22から割り出される、通話実績のある特定対象者側の通話相手、通話頻度の高い特定対象者側の通話相手を識別するための配色処理を、通話相手入力画面の基本画面であるステップS6又はステップS7で決定した画面パターンに対して行なう(ステップS13)。
【0069】
すなわち、通話相手入力画面作成手段7は、特定対象者との電話連絡業務の履歴情報22に基づき、オペレータからの電話に対して電話に出た特定対象者側の通話相手の情報を抽出し、通話相手入力画面パターン格納手段4に格納される画面パターンを加工して図式化した特定対象者の家族関係又は職場における従属関係の画面パターンに対して、当該通話相手に該当する部分を変色して表示手段2に表示させる。
【0070】
ここでは、図4(b)に示すように、履歴情報22における電話連絡先が「自宅」である通話相手として、「奥様」、「子供」、「本人」及び「母親」が、通話実績のある特定対象者側の通話相手として抽出できる。このため、図7(c)に示すように、「本人」、「配偶者(奥様)」、「母」及び「子1」の枠内が変色(例えば、灰色に配色)されている。
【0071】
また、通話相手入力画面作成手段7は、特定対象者との電話連絡業務の履歴情報22に基づき、通話相手の実人数に対する特定対象者側の電話に出た回数の割合を算出し、当該割合を超える回数の電話に出た通話相手の情報を抽出して、通話相手入力画面パターン格納手段4に格納される画面パターンを加工して図式化した特定対象者の家族関係又は職場における従属関係の画面パターンに対して、当該通話相手に該当する部分を、他の通話相手に該当する部分と異なる色で変色して表示手段2に表示させる。
【0072】
ここでは、図4(b)に示すように、履歴情報22における電話連絡先が「自宅」の通話相手である、「奥様」が2回、「子供」が1回、「本人」が1回、「母親」が1回として、それぞれ通話をしており、通話相手の実人数(ここでは、本人、奥様、子供、母親の4人)に対する特定対象者側の電話に出た回数(ここでは、5回)の割合として1.25回が算出され、当該割合を超える回数の電話に出た通話相手として「奥様」が抽出できる。このため、図7(c)に示すように、「配偶者(奥様)」の枠内が、「本人」、「母」及び「子1」の枠内と異なる色で変色(例えば、赤色に配色)されている。
【0073】
また、ステップS12において、過去に通話を行なっていないと判断した場合には、後述するステップS14に進む。
そして、通話相手入力画面作成手段7は、通話相手入力画面の基本画面であるステップS6又はステップS7で決定した画面パターン(図7(a)参照)を、ステップS6〜ステップS13を経て、加工編集した完成画面(図7(c)参照)を、表示手段2における発信画面上にポップアップさせる(図6(b)参照、ステップS14)。
【0074】
そして、オペレータは、特定対象者側との通話が始まり、通話状態において得られた通話相手の情報を、ステップS7でポップアップさせた完成画面における当該通話相手に該当するボタンに、入力手段1であるマウス10fのマウスポインタを合わせクリックする。これにより、履歴情報追加手段9は、履歴情報22における新規の1件として、通話回数、通話日時、電話連絡先及び通話相手が追加される(ステップS15)。また、オペレータは、通話状態において得られた通話内容の情報を、入力手段1のキーボード10eを用いて入力することで、履歴情報追加手段9は、履歴情報22に対して、通話内容を記録する。
そして、本実施形態に係る電話連絡業務システムによる処理を終了する。
【0075】
以上のように、本実施形態に係る電話連絡業務システムにおいては、特定対象者に電話を掛ける場合に、過去に通話した通話相手側の人物や特定対象者側として存在する人物を、ディスプレイ上で特定対象者との関係を明らかにした上で確認することができ、オペレータによる通話相手に対する人違いを極力抑えることができるという作用効果を奏する。
【0076】
[付記] 以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 特定の対象者に対して電話連絡業務を遂行するオペレータが使用するオペレータ端末装置と、前記特定対象者に関する顧客情報及び前記電話連絡業務に関する履歴情報が格納されるデータベースサーバとを備える電話連絡業務システムにおいて、前記顧客情報及び履歴情報を表示する表示手段と、前記特定対象者の家族関係及び/又は職場における従属関係を図式化するための画面パターンが格納される通話相手入力画面パターン格納手段と、前記顧客情報における特定対象者の属性情報を、前記画面パターンに反映するための条件が格納される属性情報反映条件格納手段と、前記属性情報及び属性情報反映条件格納手段に格納される条件に基づき、前記画面パターンを加工して特定対象者の家族関係又は職場における従属関係を図式化し、前記表示手段に出力する通話相手入力画面作成手段と、を備えていることを特徴とする電話連絡業務システム。この電話連絡業務システムは、特定対象者側として存在する人物を顕在化させ、オペレータによる通話相手に対する人違いを極力抑えることができるという効果を奏する。
【0077】
(付記2) 前記顧客情報における特定対象者側の気分を害することになる機微情報を、前記画面パターンに反映するための条件が格納される機微情報反映条件格納手段を備え、前記通話相手入力画面作成手段が、前記属性情報及び機微情報並びに前記機微情報反映条件格納手段に格納される条件に基づき、前記画面パターンを加工して特定対象者の家族関係を図式化し、前記表示手段に出力することを特徴とする電話連絡業務システム。この電話連絡業務システムは、特定対象者側として存在する人物に対する機微情報を顕在化させ、オペレータによる通話相手を不快にさせる質問を行なわないようにすることができるという効果を奏する。
【0078】
(付記3) 前記特定対象者の家族関係を図式化するための画面パターンが、個人の名前を線で繋げて親子関係を示す家系図における、当該名前部分を除いた図であることを特徴とする電話連絡業務システム。この電話連絡業務システムは、特定対象者の家族関係をオペレータに対して容易に把握させることができ、オペレータによる通話相手に対する人違いを極力抑えることができるという効果を奏する。
【0079】
(付記4) 前記属性情報が、特定対象者の性別及び年齢の情報を有し、前記家系図が、尊属が一親等内であり卑属が二親等内である直系親族の関係を示す図であり、前記属性反映条件格納手段に格納される条件が、前記特定対象者の性別に対して、男性の場合には前記家系図における配偶者との関係において左側とし、女性の場合には前記家系図における配偶者との関係において右側とすると共に、前記特定対象者の年齢に対して、70歳代以上の場合には前記家系図における尊属の領域とし、30歳代乃至60歳代の場合には前記家系図における同世代の領域とし、20歳代以下の場合には前記家系図における卑属の領域として、前記家系図における特定対象者の位置を決定する条件であり、前記通話相手入力画面作成手段が、前記属性情報及び属性情報反映条件格納手段に格納される条件に基づき、前記家系図の名前部分における該当する位置に、特定対象者を示す識別情報を設定すると共に、当該特定対象者の識別情報の位置を基準にして、前記家系図の名前部分における該当する位置に、前記特定対象者との続柄を示す識別情報をそれぞれ設定することを特徴とする電話催促業務システム。
【0080】
(付記5) 前記属性情報が、特定対象者の結婚暦及び子供の有無の情報を有し、前記属性反映条件格納手段に格納される条件が、前記特定対象者が未婚の場合には前記家系図における配偶者を示す識別情報を削除し、前記特定対象者に子供がいない場合には前記家系図における子供を示す識別情報を削除する条件であり、前記通話相手入力画面作成手段が、前記属性情報及び属性情報反映条件格納手段に格納される条件に基づき、前記配偶者及び子供を示す識別情報を削除することを特徴とする電話連絡業務システム。
【0081】
(付記6) 前記機微情報が、死亡者、離婚者及び別居者の情報を有し、前記属性反映条件格納手段に格納される条件が、前記死亡者に対する特定対象者との続柄を示す識別情報に対して死亡者と認識できる表示をし、前記離婚者に対する特定対象者との続柄を示す識別情報及び当該離婚者の配偶者に対する特定対象者との続柄を示す識別情報を結ぶ線に対して離婚関係が認識できる表示をし、前記別居者に対する特定対象者との続柄を示す識別情報及び当該別居者の配偶者に対する特定対象者との続柄を示す識別情報を結ぶ線に対して別居関係が認識できる表示をする条件であり、前記通話相手入力画面作成手段が、前記属性情報及び機微情報並びに前記機微情報反映条件格納手段に格納される条件に基づき、前記死亡者、離婚関係及び別居関係を前記表示手段に表示させることを特徴とする電話催促業務システム。
【0082】
(付記7) 前記特定対象者の職場における従属関係を図式化するための画面パターンが、特定対象者を中心として上下左右に個人の名前を線で繋げて従属関係を示した組織図における、当該名前部分を除いた図であることを特徴とする電話連絡業務システム。この電話連絡業務システムは、特定対象者の職場における従属関係をオペレータに対して容易に把握させることができ、オペレータによる通話相手に対する人違いを極力抑えることができるという効果を奏する。
【0083】
(付記8) 前記通話相手入力画面作成手段が、前記履歴情報に基づき、前記オペレータからの電話に対して電話に出た特定対象者側の通話相手の情報を抽出し、前記画面パターンにおける当該通話相手に該当する部分を変色して前記表示手段に表示させることを特徴とする電話催促業務システム。この電話連絡業務システムは、過去に通話した通話相手を顕在化させ、特定対象者側に確実に存在する人物を特定することができ、オペレータによる通話相手に対する人違いを極力抑えることができるという効果を奏する。
【0084】
(付記9) 前記通話相手入力画面作成手段が、前記履歴情報に基づき、前記通話相手の実人数に対する特定対象者側が電話に出た回数の割合を算出し、当該割合を超える回数の電話に出た通話相手の情報を抽出して、前記画面パターンにおける当該通話相手に該当する部分を、他の通話相手に該当する部分と異なる色で変色して前記表示手段に表示させることを特徴とする電話催促業務システム。この電話連絡業務システムは、特定対象者側のうち通話頻度の高い人物を特定することができ、オペレータによる通話相手に対する人違いを極力抑えることができるという効果を奏する。
【符号の説明】
【0085】
1 入力手段
2 表示手段
3 発信手段
4 通話相手入力画面パターン格納手段
5a 属性情報反映条件格納手段
5b 機微情報反映条件格納手段
6 発信画面パターン格納手段
7 通話相手入力画面作成手段
8 発信画面作成手段
9 履歴情報追加手段
10 オペレータ端末装置
10a CPU
10b メインメモリ
10d ディスプレイ
10e キーボード
10f マウス
10g LANカード
10h リムーバブルドライブ
20 データベースサーバ
21 顧客情報
22 履歴情報
30 構内交換機
40 CTIサーバ
60 30歳代乃至
100 ユーザ端末装置
200 通信網
300 構内通信網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信先を表示部に選択可能に表示する表示制御手段と、
選択された発信先への発信を行なう発信手段と、を備え、
前記表示制御手段は、選択された発信先への発信に応じて、選択された該発信先に対応する過去の通信情報を自動的に表示する、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記表示部は、複数の発信先を選択可能に表示し、
前記表示制御手段は、選択された発信先の種別に応じて異なる表示内容を表示可能であることを特徴とする請求項記載の通信装置。
【請求項3】
発信先を特定する情報と対応付けて、該発信先との通信における通信候補者を特定する通信候補者情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記発信手段により発信が行われた場合、発信が行われた発信先を特定する情報と対応付けて前記記憶手段に記憶された通信候補者情報で特定される通信候補者を前記表示部に表示する、
ことを特徴とする請求項または記載の通信装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、
前記発信手段により発信が行われた場合、発信が行われた発信先を特定する情報と対応付けて前記記憶手段に記憶された通信候補者情報で特定される通信候補者を前記表示部に選択可能に表示し、
前記表示部に表示された前記通信候補者の中から通信相手が選択された場合、該通信相手を特定する通信相手情報と発信が行われた発信先を特定する情報とを対応付けて前記記憶手段に記憶する記憶制御手段をさらに備えた、
ことを特徴とする請求項記載の通信装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記発信手段により発信が行われた場合、発信が行われた発信先を特定する情報と対応付けて前記記憶手段に記憶された通信相手情報で特定される、過去に通信が行われた通信相手を前記表示部に表示する、
ことを特徴とする請求項記載の通信装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記表示部に表示された前記通信候補者のうち、発信が行われた発信先を特定する情報と対応付けて前記記憶手段に記憶された通信相手情報で特定される通信相手と一致する通信候補者の表示に適用される表示制御が、発信が行われた発信先を特定する情報と対応付けて前記記憶手段に記憶された通信相手情報で特定される通信相手と一致しない通信候補者の表示に適用される表示制御と異なることを特徴とする請求項または記載の通信装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記表示部に表示された前記通信相手のうち、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて決定される通信頻度が所定の値を超える通信相手の表示に適用される表示制御が、通信頻度が所定の値を超えない通信相手の表示に適用される表示制御と異なることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項8】
発信先を表示部に選択可能に表示する表示制御ステップと、
選択された発信先への発信を行なう発信ステップと、を含み、
前記表示制御ステップは、選択された発信先への発信に応じて、選択された該発信先に対応する過去の通信情報を自動的に表示する、
ことを特徴とする通信方法。
【請求項9】
通信装置の表示部の表示を制御するように、コンピュータを機能させる通信プログラムにおいて、
コンピュータを、発信先を表示部に選択可能に表示する表示制御手段と、選択された発信先への発信を行なう発信手段として機能させ、
前記表示制御手段は、選択された発信先への発信に応じて、選択された該発信先に対応する過去の通信情報を自動的に表示する処理を前記コンピュータに実行させる、
ことを特徴とする通信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−13154(P2013−13154A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−228882(P2012−228882)
【出願日】平成24年10月16日(2012.10.16)
【分割の表示】特願2008−21062(P2008−21062)の分割
【原出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】