説明

通信装置、通信装置の制御方法、及び該制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム

【課題】 例えサービス提供装置が提供するサービスを利用するためのサービスパラメータを簡単に取得可能とする。
【解決手段】 携帯電話は近距離無線通信を介して電子支払い処理を行うことにより、サービス提供装置により提供されるサービスを利用するためのサービスパラメータを取得し、取得したサービスパラメータをカメラに転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信装置の制御方法、及び該制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、FeliCa(登録商標)、Near Field Communicationなどの近距離無線通信(非接触通信)を用いた電子支払いサービスが普及しており、多くの携帯電話に近距離無線通信を用いた電子支払い機能が搭載され始めている。
【0003】
又、近年公衆無線LANサービスのサービスエリアも拡大してきている。公衆無線LANサービスとは、鉄道駅や空港、ホテル、飲食店などに設置されたアクセスポイントに無線LANで接続し、APを介してインターネットに接続可能となるサービスである。例えば、NTTコミュニケーションズ(株)による「ホットスポット」(登録商標)の名称で提供されているサービスがある。
【0004】
また、ホットスポットサービスには、1DAY PASSPORTというサービス形態が存在する。1DAY PASSPORTサービスについて簡単に説明する。ユーザーがコンビニエンスストアなどの店頭でお金を支払うと、ホットスポットサービスを利用するために必要なサービスパラメータが記載されたカードがレジで渡される。サービスパラメータとしては、公衆無線LAN対応のアクセスポイントに無線接続するためのSSID、暗号鍵、及び公衆無線LANサービスにログインするためのユーザーID、パスワード等がある。ユーザーは、ホットスポット対応のAP接続時に、利用する装置に該サービスパラメータを入力、設定することで、ホットスポットサービスを利用することが可能となる。
【0005】
特許文献1には、アミューズメント機やコインランドリー装置などのサービス提供装置を利用する際に、携帯電話の近距離無線通信を用いて電子支払い処理を行うことにより、サービスの提供を受けることが可能なシステムが開示されている。
【0006】
特許文献2には、無線LANサービス事業者と携帯電話事業者とがネットワークを介して接続され、携帯電話から公衆無線LANサービスを利用した際には、携帯電話事業者の課金システムを用いて課金が行われることが開示されている。
【0007】
特許文献3には、公衆無線LANサービスを利用するためのサービスパラメータがメモリに記憶された利用券が発券機から発券され、該サービスパラメータを近距離無線通信により携帯電話へ送信することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−44774号公報
【特許文献2】特開2004−192098号公報
【特許文献3】特開2005−269267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記各特許文献では、携帯電話の近距離無線通信を用いた電子支払い機能と公衆無線LANサービスを利用するためのサービスパラメータの発行と、を連動させたシステムについては考慮されていない。
【0010】
また、公衆無線LANサービスを利用する機器としては、携帯電話以外にもデジタルカメラやノードPC等があり、これらの機器が全て近距離無線通信を用いた電子支払い機能を備えているとは限らない。
【0011】
また、ユーザーがデジタルカメラ等にサービスパラメータを入力するのは非常に面倒な作業である。
【0012】
本発明は、サービス提供装置が提供するサービスを利用するためのサービスパラメータを簡単に取得可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明は、通信装置であって、
近距離無線通信を介して電子支払い処理を行う電子支払い手段と、
前記電子支払い処理を行うことにより、サービス提供装置により提供されるサービスを利用するためのサービスパラメータを前記近距離無線通信を介して取得する取得手段と、
取得した前記サービスパラメータを他の通信装置へ転送する転送手段と、
を有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、近距離無線通信を介して電子支払い処理を行う電子支払い機能を有する通信装置の制御方法であって、
前記電子支払い処理を行うことにより、サービス提供装置が提供するサービスを利用するためのサービスパラメータを前記近距離無線通信を介して取得し、
取得した前記サービスパラメータを他の通信装置に転送することを特徴とする。
【0015】
更にまた、本発明は、通信装置であって、
非接触通信を介して電子支払い処理を行う電子支払い手段と、
前記電子支払い処理を行うことにより、公衆無線LANサービスを利用するためのサービスパラメータを前記非接触通信を介して取得する取得手段と、
前記公衆無線LANサービスを利用するために、前記取得手段により取得したサービスパラメータを設定する設定手段と、
を有することを特徴とする。
【0016】
更にまた、本発明は、非接触通信を介して電子支払い処理を行う電子支払い機能を有する通信装置の制御方法であって、
前記電子支払い処理を行うことにより、公衆無線LANサービスを利用するためのサービスパラメータを前記非接触通信を介して取得し、
取得したサービスパラメータを用いて前記公衆無線LANサービスの利用を開始することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、サービス提供装置が提供するサービスを利用するためのサービスパラメータを簡単に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態1におけるシステム構成
【図2】携帯電話のブロック構成
【図3】実施形態1におけるシーケンス
【図4】実施形態1における携帯電話のフローチャート
【図5】実施形態2におけるシステム構成
【図6】実施形態2におけるシーケンス
【図7】実施形態2における携帯電話のフローチャート
【図8】実施形態3におけるシステム構成
【図9】実施形態3におけるシーケンス
【図10】実施形態3における携帯電話のフローチャート
【図11】サービスパラメータの転送処理のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態1>
まず、本発明を実施するのに好適な事例におけるハードウェア構成について説明する。以下、本実施形態に係る無線通信装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、IEEE802.11シリーズに準拠した無線LANシステムを用いた例について説明するが、通信形態は必ずしもIEEE802.11準拠の無線LANには限らない。
【0020】
図1は本実施形態のシステム構成図である。図1において、100はコンビニエンスストアである。101は、無線通信装置としての携帯電話101である。携帯電話101は、IEEE802.11無線LAN(以下、無線LAN)、及び近距離無線通信(非接触通信)の各無線通信インタフェースを有している。本実施形態では、携帯電話101は、近距無線通信機能としてNear Field Communication (以下NFC)を有しているものとして説明を行う。
【0021】
又、携帯電話101は、無線LANの接続に必要なSSID(ネットワーク識別子)、周波数チャネル、暗号鍵、認証鍵等の各種無線通信パラメータ(以下、無線パラメータ)を自動設定する無線パラメータ設定機能も有している。本実施形態では、携帯電話101は、無線パラメータ設定機能としてWi−Fi Protected Setup(以下WPS)を有しているものとして説明を行う。なお、WPSは通信装置同士がアクセスポイント(基地局)経由で無線通信するインフラストラクチャモードでの無線パラメータ設定機能であるが、本実施形態では、通信装置間で直接無線通信するアドホックモードにWPSを適用するものとして説明する。アドホックモードでWPSによる無線パラメータ設定を行う場合は、いずれか一方の機器が無線パラメータの提供装置となり、他方の機器が無線パラメータの受信装置となることで、無線パラメータの提供が行われる。そして、該無線パラメータの提供装置と受信装置の間で共有された無線パラメータを用いることにより、アドホックモードによる無線通信が可能となる。なお、WPSでは提供装置のことをRegistrar、受信装置のことをEnrolleeと呼んでいる。提供装置から受信装置に対して無線パラメータを提供する際には、WPSで規定されたRegistration Protocolを使用するものとする。携帯電話101は、周辺の無線通信装置の情報を収集するためのネットワーク及び、無線パラメータ設定を実行する為のネットワークを形成することが可能である。
【0022】
102は他の無線通信装置としてのカメラ102である。カメラ102は、無線通信機能として無線LANを有している。又、カメラ102は、無線LANの接続に必要な無線パラメータを自動設定する無線パラメータ設定機能も有している。本実施形態では、カメラ102は、無線パラメータ設定機能としてWPSを有しているものとして説明を行う。
【0023】
103は電子支払い装置であり、近距離無線通信機能を有している。電子支払い装置103は、近距離無線通信機能を用いて携帯電話101と通信することができる。本実施形態では、近距無線通信機能としてNFCを有しているものとして説明を行う。又、電子支払い装置103はネットワーク106に接続されており、ネットワーク106を介して、電子支払いサーバ104及びISP(Internet Service Provider)サーバ105と通信することができる。
【0024】
104は携帯電話事業者が管理する電子支払いサーバであり、携帯電話ユーザーの電子支払い情報を管理している。又、電子支払いサーバ104はネットワーク106を介して、電子支払い装置103とISPサーバ105と通信することができる。電子支払いサーバ104は、携帯電話ユーザーの代わりにISPサーバ105に対して電子支払いの代行を行う。
【0025】
105は公衆無線LANサービス提供者が管理するISPサーバであり、公衆無線LANサービスを利用するために必要なサービスパラメータを管理している。サービスパラメータとしては、公衆無線LAN対応のアクセスポイントに無線接続するためのSSID、暗号鍵、及び公衆無線LANサービスにログインするためのユーザーID、パスワードがある。その他に課金情報、位置情報等をサービスパラメータとして管理してもよい。又、ISPサーバ105はネットワーク106を介して、電子支払い装置103と電子支払いサーバ104と通信することができる。
【0026】
106はインターネット等のネットワークであり、電子支払い装置103と電子支払いサーバ104とISPサーバ105とがそれぞれ接続されている。電子支払い装置103、電子支払いサーバ104、ISPサーバ105は、ネットワーク106を介して、サービス情報や携帯電話のユーザー情報を送受信する。
【0027】
図2は、無線通信装置としての携帯電話101のブロック構成図である。同図において、200は携帯電話全体を示している。201は携帯電話200の各種動作を制御する制御部である。
【0028】
202は無線LANの通信制御を行う無線LAN通信部であり、無線LANにおけるネットワーク形成、他の通信装置との接続処理、及び他の通信装置の検索処理を行う。
【0029】
203は公衆無線LANサービスの利用に必要なサービスパラメータを管理するサービスパラメータ管理部である。204はサービスパラメータを用いて、公衆無線LANサービスを利用するための処理を行うサービス利用部である。205は電子支払い処理を管理する電子支払い処理部である。
【0030】
206は無線LANの接続に必要な無線パラメータの自動設定を行う無線パラメータ設定処理部である。
【0031】
207は各種情報を表示する表示部、208は通話、撮影等の各種指示を行うための操作部である。操作部208により無線パラメータ設定処理の開始を指示するためのボタン操作が行われると、無線パラメータ設定処理部206はWPSを起動し、無線パラメータの自動設定処理を開始する。また、操作部208によりサービスパラメータの転送指示、もしくはサービスパラメータの取得指示が行われた場合も、無線パラメータ設定処理部206はWPSを起動する。
【0032】
209は計時部であり、タイマの管理を行う。210は記憶部(メモリ)であり、サービスパラメータ、及びその他の各種設定情報などを記憶する。又、記憶部210は、サービスパラメータを転送してもよいと許可されている装置(以下、登録装置)の識別情報(MACアドレス)も記憶する。本実施形態では、カメラ102の識別情報が記憶されているものとする。なお、サービスパラメータの転送を許可する装置の機器種別情報(携帯電話、カメラ、PC等)を記憶しておいてもよい。なお、サービスパラメータの転送を禁止する装置の情報も記憶部210に記憶しておいてもよい。
【0033】
211は判断(判定)部であり、サービスパラメータを転送するか否かの判断、及び自装置でサービスパラメータを使用するか、サービスパラメータを破棄するか等の判断処理を行う。
【0034】
212は近距離無線通信部であり、NFCによる相手装置の検出処理、及び相手装置との接続処理、接続した相手装置とのデータ通信等を行う。213は公衆網(携帯電話網)における通信制御を行う公衆無線通信部である。
【0035】
なお、上記機能ブロック構成は一例であり、複数の機能ブロックが1つの機能ブロックを構成するようにしてもよいし、何れかの機能ブロックが更に複数の機能を行うブロックに分かれてもよい。
【0036】
実施形態1では、携帯電話101が電子支払い処理を行うことにより、公衆無線LANサービスを利用するために必要なサービスパラメータを取得し、該サービスパラメータを登録装置として記憶されているカメラ102に転送するまでの説明を行う。
【0037】
図3は、本実施形態におけるシーケンス図である。
【0038】
公衆無線LANサービスを利用しようとするユーザーは、まず携帯電話101を用いて電子支払い処理を開始する。例えば、携帯電話101を電子支払い装置に翳すことにより近距離無線通信部212が電子支払い装置を検出した場合に、電子支払い処理が開始される。また、携帯電話101において電子支払いアプリケーションを起動し、操作部208による操作によって電子支払い指示が行われた場合に電子支払い処理を開始するようにしてもよい。
【0039】
電子支払い処理が開始されると、携帯電話101は、電子支払い装置103に対し、ユーザー情報を送信する(F301)。ユーザー情報は、携帯電話101のユーザーを特定する情報であり、例えば電話番号や携帯電話事業社情報などが挙げられる。また、ユーザーは、電子支払い装置103のUIを操作し、サービス種別(本実施形態では公衆無線LANサービス)とサービスを提供する事業者情報、店舗情報、利用料金情報などを含むサービス情報を入力(選択)する。なお、携帯電話101に予めサービス情報が記憶されている場合は、F301で該サービス情報をユーザー情報と共に送信しても構わない。この場合は、ユーザーによる電子支払い装置103のUI操作は省略可能である。
【0040】
電子支払い装置103は、携帯電話101から送信されたユーザー情報を受信したら、携帯電話101から送信されたユーザー情報を基に電子支払いサーバ104に接続する。電子支払い装置103は、ユーザーにより入力されたサービス情報と、携帯電話101から送信されたユーザー情報とを電子支払いサーバ104に送信する(F302)。
【0041】
電子支払いサーバ104は、サービス情報を基にISPサーバ105と接続してサービス情報を送信する(F303)。ISPサーバ105は、サービス情報を受信すると、そのサービスを利用するためのサービスパラメータを提供可能か否かを判断し、判断結果を電子支払いサーバ104に送信する(F304)。
【0042】
電子支払いサーバ104は、ISPサーバ105からサービスパラメータを提供可能であるという返信をうけたら、電子支払い代行処理を行う(F305)。ISPサーバ105は、電子支払い代行処理の結果を電子支払いサーバ104に返信する(F306)。電子支払いサーバ104は、ISPサーバ105から電子支払い代行処理が正常に行われたと返信をうけたら、携帯電話101のユーザーの電子支払い代行を行ったことを記憶する(F307)。
【0043】
ISPサーバ105は、電子支払い代行処理が正常終了すると、F303で電子支払いサーバ104により送信されたサービス情報を参照し、電子支払い装置103に対してサービスパラメータを送信する。この時、サービスパラメータに制限情報を付加して送信しても良い(F308)。制限情報とは、例えばサービスパラメータの転送可能回数を示す情報、サービスパラメータを利用可能な時間を示す情報等である。
【0044】
電子支払い装置103は、ISPサーバ105から受信したサービスパラメータを近距離無線通信により携帯電話101に送信(転送)する(F309)。携帯電話101は、サービスパラメータを受信したら、サービスパラメータ転送モードに遷移し、無線パラメータ設定機能であるWPSを起動する(F310)。本実施形態ではWPSのオプションフィールドにサービスパラメータを付加することで、WPSのRegistrationプロトコルを用いてサービスパラメータを転送する。なお、図示はしていないが、カメラ102においては、ユーザーによるサービスパラメータ取得のための指示操作が行われることにより、WPSが起動されるものとする。通常であれば携帯電話101とカメラ102においてWPSが起動された場合は、携帯電話101とカメラ102間でアドホックモードにより通信するための無線パラメータの提供処理が行われる。一方、F310でWPSが起動された場合は、カメラ102から公衆無線LANサービスを利用するために必要なサービスパラメータの転送処理が行われる。
【0045】
WPSを起動した携帯電話101は、自装置の役割を無線パラメータの提供装置に設定すると共に、無線パラメータ設定用、すなわちサービスパラメータ転送用のネットワークを形成する(F311)。そして携帯電話101は、周辺の無線通信装置を検索する処理を開始する(F312)。本実施形態では、Probe Requestを送信し、Probe Responseが返信されるのを一定期間待機するアクティブスキャンを用いるものとする。なお、Probe Requestには、WPSを起動中(無線パラメータ設定処理を実行中)であることを示す情報、及び役割が無線パラメータの提供装置であることを示す情報が付加されて送信される。Probe Requestを受信した他の無線通信装置がWPSを起動中であれば、WPSを起動中であることを示す情報が付加されたProbe Responseを返信する。Probe Requestを受信した他の無線通信装置がWPSを起動中でなければ、WPSを起動中であることを示す情報が付加されないProbe Responseを返信する。なお、検索処理としては、ビーコンの受信を一定期間待機するパッシブスキャンを用いてもよいし、アクティブスキャンとパッシブスキャンを組み合わせても構わない。
【0046】
携帯電話101はから送信されるProbe Requestを受信したカメラ102は、WPSを起動中であることを示す情報を付加したProbe Responseを返信する。(F313,F314)。携帯電話101は、受信したProbe Responseを参照することにより、WPSを起動中の他の無線通信装置が存在するか否かを判定することができる。また、カメラ102は、携帯電話101が提供装置として決定されていることを認識し、携帯電話101が形成したネットワークに参加する(F315)。
【0047】
携帯電話101は、カメラ102がネットワークに参加したことを検知すると、記憶部210に記憶されている情報に基づいて、カメラ102が登録装置か否かを判定する。本実施形態ではカメラ102は登録装置のため、携帯電話101は、WPSのRegistrationプロトコルを用いてカメラ102にサービスパラメータを転送する(F316)。
【0048】
図4は、本実施形態における携帯電話101の動作処理フローを示す図である。本動作処理フローにより、図3で説明したシーケンスを携帯電話101の動作の観点から説明する。
【0049】
まず携帯電話101は近距離無線通信部212を用いて電子支払い処理を行う。電子支払い処理を完了すると、携帯電話101は電子支払い装置103からサービスパラメータを受信したかを判断する(S402)。携帯電話101は、サービスパラメータを受信できない場合は、表示部207にてサービスパラメータの受信エラーを表示する(S411)。携帯電話101は、サービスパラメータを受信したら、サービスパラメータ転送モードに遷移する(S403)。本実施形態では、無線パラメータ設定機能であるWPSを起動する。また、このとき携帯電話101は、自装置の役割を無線パラメータの提供装置に設定する。通常、携帯電話101とカメラ102においてWPSが起動された場合は、携帯電話101とカメラ102間でアドホックモードにより通信するための無線パラメータの提供処理が行われる。一方、S403でWPSが起動された場合は、カメラ102から公衆無線LANサービスを利用するために必要なサービスパラメータの転送処理が行われる。そして、携帯電話101は、周辺の無線通信装置を検索する時間を計測するためのタイマをセットする(S404)。このタイマは、ユーザーが設定するようにしてもよいし、予め携帯電話101に設定されるようにしてもよい。
【0050】
携帯電話101は、無線パラメータ設定用、すなわちサービスパラメータ転送用のネットワークを形成し、周辺の無線通信装置を検索する処理を開始する(S405)。
【0051】
そして、携帯電話101は、無線パラメータ設定用、すなわちサービスパラメータ転送用ネットワークに他の無線通信装置が参加したか否かを判断する(S406)。携帯電話101は、サービスパラメータ転送用ネットワークに参加した無線通信装置(以下、参加装置)が存在すると判断した場合はS407に進む。参加装置が存在しないと判断すれば、S404でセットしたタイマがタイムアウトするまで(S409)、検索処理を行う(S405)。参加装置を検出できないままタイマがタイムアウトすると、記憶部210にサービスパラメータを記憶し(S410)、処理を終了する。
【0052】
S407において、携帯電話101は、参加装置が登録装置か否かを判断する。登録装置か否かの判断は、参加装置から取得した情報と、記憶部210に記憶されている情報と、比較することにより行う。例えばMACアドレス等の識別情報が一致するかを判断してもよいし、カメラ、PC等の機器種別情報が一致するかを判断してもよい。
【0053】
携帯電話101は、参加装置が登録装置であると判断した場合は、該参加装置に対してサービスパラメータの転送処理を行う(S408、詳細は図11で後述)。携帯電話101は、参加装置が登録装置でないと判断した場合は、記憶部210にサービスパラメータを記憶し(S410)、処理を終了する。
【0054】
ここで、S408のサービスパラメータ転送処理について図11に示すフローを用いて説明する。
【0055】
携帯電話101はサービスパラメータに制限情報が付加されているか否かを確認する(S1101)。制限情報が付加されている場合は、該制限情報に基づいて、サービスパラメータを転送してもよいか否かを判定する(S1102)。例えば、制限情報として転送可能回数が付加されている場合、転送回数が転送可能回数より多いか否かを判定する。なお、転送可能回数がサービスパラメータに付加されている場合には、実際の転送回数を示す情報も付加されており、サービスパラメータを転送する毎に、該転送回数を示す情報が更新されるものとする。
【0056】
転送回数が転送可能回数より多ければ表示部207により、サービスパラメータを転送不可能なことをユーザーに報知する(S1103)。この際、サービスパラメータ管理部203は、該サービスパラメータを自装置で使用するサービスパラメータとして記憶部210に記憶するようにしてもよい。
【0057】
サービスパラメータに制限情報が付加されていない場合、又は転送回数が転送可能回数より少ない場合は、WPSのRegistrationプロトコルを用いてサービスパラメータを参加装置へ転送する(S1104)。
【0058】
以上のように、本実施形態によれば、電子支払い処理を行うことによって取得したサービスパラメータを、WPSのプロトコルを用いることによって他の通信装置に転送することができる。従って、該他の通信装置は、例え近距離無線通信による電子支払い機能を有していなくても、WPSを有していれば公衆無線LANサービスを利用するためのサービスパラメータを簡単に取得することができる。よってユーザーがサービスパラメータを機器に入力する手間が省略され、ユーザーの利便性が向上する。
【0059】
また、上記説明では、WPSを用いてサービスパラメータを転送する場合について説明したが、カメラ102もNFCによる近距離無線通信機能を有していれば、NFCによりサービスパラメータを転送するようにしてもよい。NFCの場合、機器同士を数cm以内に近づけないと通信できないため、「サービスパラメータをこの機器に転送したい」というユーザーの意思が反映されやすい。従って、NFCを用いる場合は、転送先が登録装置か否かに拘らずサービスパラメータを転送するようにしてもよい。また、セキュリティを強化するため、サービスパラメータ転送モードに遷移してから所定期間のみNFCによるサービスパラメータの転送を許可するようにしてもよい。
【0060】
また、WPSとNFCによるサービスパラメータの転送機能を並行して起動するようにしてもよい。例えば、図4のS403でサービスパラメータ転送モードに遷移した場合は、WPSを起動すると共に、NFCによるサービスパラメータの転送を所定期間可能とするようにしてもよい。こうすることにより、サービスパラメータの取得を希望する他の通信装置は、自装置の有している機能に応じて、WPSとNFCのいずれを用いてサービスパラメータを取得するかを選択することができる。
【0061】
<実施形態2>
本実施形態では、電子支払い処理を行うことによって取得したサービスパラメータを携帯電話が利用して公衆無線LANサービスを利用する場合について説明する。
【0062】
図5は本実施形態のシステム構成図である。図5において、500は空港の公衆無線LANサービスエリアである。501は、無線通信装置としての携帯電話501である。携帯電話501は図1における携帯電話101と同様のものであるため説明は省略する。502は公衆無線LANサービス対応のアクセスポイント502である。
【0063】
503は電子支払い装置であり、図1で説明した電子支払い装置103と同様のものであるため説明は省略する。504は電子支払いサーバであり、図1で説明した電子支払いサーバ104と同様のものであるため説明は省略する。505はISPサーバであり、図1で説明したISPサーバ105と同様のものであるため説明は省略する。506はインターネット等のネットワーク506であり、電子支払い装置503と電子支払いサーバ504とISPサーバ505が接続されている。
【0064】
携帯電話501のブロック構成図は図2と同様であるため、説明は省略する。
【0065】
図6は、本実施形態におけるシーケンス図である。なお、F312までは図3と同様のシーケンスのため説明は省略する。
【0066】
携帯電話501は、WPSを起動中(無線パラメータ設定を実行中)であることを示す情報、及び自装置の役割が無線パラメータの提供装置であることを示す情報を付加したProbe Requestを送信する(F601)。アクセスポイント502はProbe Requestを受信すると、Probe Responseを返信する(F602)。アクセスポイント502はWPSを起動中でないため、該Probe Responseには、WPSを起動中であることを示す情報は付加されないが、公衆無線LAN対応のアクセスポイントであることを示す情報が付加されている。ここでは、携帯電話501以外にWPSを起動中の無線通信装置が存在しないため、携帯電話501はサービスパラメータを他の無線通信装置に転送せず、記憶部210にサービスパラメータを記憶する(F603)。
【0067】
携帯電話501は、記憶したサービスパラメータのサービス種別を参照する(F604)。本実施形態では、サービスパラメータのサービス種別は公衆無線LANサービスである。携帯電話501は、F602で周辺に公衆無線LAN対応のアクセスポイント502が存在することを検知しているため、記憶したサービスパラメータを自装置に設定する(F605)。そして、携帯電話501は、設定したサービスパラメータを利用することにより、公衆無線LAN対応のアクセスポイント502に無線接続する(F606)。これにより、携帯電話501から公衆無線LANサービスを利用することができる。
【0068】
図4、図7は、本実施形態における携帯電話501の動作処理フローを示す図である。本動作処理フローにより、図6で説明したシーケンスを携帯電話501の動作の観点から説明する。
【0069】
携帯電話501は、図4の処理を行い、S410に進んだ場合は、処理を終了せずに図7に進む。図4のS401からS409、及びS411については実施形態1で説明したので、ここでの説明を省略する。
【0070】
S410にてサービスパラメータを記憶部210に記憶した携帯電話501は、記憶したサービスパラメータのサービス種別を参照する(S701)。本実施形態では、サービスパラメータのサービス種別は、公衆無線LANサービスである。
【0071】
次に携帯電話101は、サービスパラメータに制限情報が付加されているか否かを確認する(S702)。制限情報が付加されている場合は、該制限情報に基づいて、サービスパラメータを利用してもよいか否かを判定する(S703)。例えば、制限情報として利用可能時間が付加されている場合、利用時間が利用可能時間を越えているか否かを判定する。なお、利用可能時間がサービスパラメータに付加されている場合には、実際の利用時間を示す情報も付加されており、サービスパラメータを利用する毎に該利用時間を示す情報が更新されるものとする。
【0072】
利用時間が利用可能時間を越えていれば、表示部207により、サービスパラメータを利用不可能なことをユーザーに報知し、サービスパラメータを破棄する(S707)。サービスパラメータに制限情報が付加されていない場合、又は利用時間が利用可能時間を越えていない場合は、S704に進む。
【0073】
S704において、携帯電話501は、参照したサービス種別のサービスを提供するサービス提供装置が存在するか判断する。本実施形態では、公衆無線LAN対応のアクセスポイント502がサービス提供装置に該当する。サービス提供装置が存在するか否かの判断には、図4のS405にて行った検索処理の結果を用いてもよいし、サービス提供装置が存在するかを別途検索してもよい。
【0074】
携帯電話501は、サービス提供装置が存在しないと判断した場合は、サービスパラメータを記憶したまま処理を終了する。携帯電話501は、サービス提供装置が存在すると判断した場合は、自装置がサービスを利用可能か確認する(S705)。携帯電話501は、自装置がサービス利用不可能ならば、処理を終了する。携帯電話501は、自装置がサービス利用可能であれば、記憶したサービスパラメータを自装置に設定してサービスを利用開始する。すなわち公衆無線LAN対応のアクセスポイントへ無線接続し、該アクセスポイントを介してインターネットへのアクセスを行う(S706)。
【0075】
このように、本実施形態によれば、電子支払い処理を行うことによってサービスパラメータを取得した際に、転送先の装置が存在しなければ、自ら該サービスパラメータ用いて公衆無線LANサービスを利用することができる。
【0076】
なお、サービスパラメータを取得した際に必ずしもサービスパラメータ転送モードに移行しなくてもよい。すなわち、図4のS402でサービスパラメータを受信したら、そのまま図7のS701に進むようにしてもよい。サービスパラメータを取得したらそのまま携帯電話自身に該サービスパラメータを設定し、公衆無線LANサービスを利用開始するようにしてもよい。こうすることにより、携帯電話の近距離無線通信を介した電子支払い処理を行うだけで、即座に公衆無線LANに接続することができるので、ユーザーによるサービスパラメータ入力の手間を省略することができる。また、サービスパラメータを取得したら一旦記憶部210に記憶し、ユーザーによる公衆無線LANサービスの利用開始指示に応じてサービスパラメータを設定するようにしてもよい。こうすることにより、一旦コンビニエンスストア等で電子支払い処理を行ってサービスパラメータを取得しておけば、必要なときにいつでも公衆無線LANサービスを利用することができる。
【0077】
<実施形態3>
本実施形態では、電子支払い処理を行うことによって取得したサービスパラメータを直ちに他の無線通信装置へ転送しなかった場合に、後ほどユーザーの指示によって他の無線通信装置へ転送する場合について説明する。
【0078】
図8は本実施形態のシステム構成図である。図8において、800はコンビニエンスストアである。801は無線通信装置としての携帯電話801である。携帯電話801は、図1における携帯電話101と同様のものであるため説明は省略する。
【0079】
802は電子支払い装置であり、図1で説明した電子支払い装置103と同様のものであるため説明は省略する。803は電子支払いサーバであり、図1で説明した電子支払いサーバ104と同様のものであるため説明は省略する。804はISPサーバであり、実施形態1で説明したISPサーバ105と同様のものであるため説明は省略する。
【0080】
805は自宅である。806は他の無線通信装置としてのカメラであり、図1で説明したカメラ102と同様の機能を有する。807はインターネット等のネットワーク807であり、電子支払い装置802と電子支払いサーバ803とISPサーバ804が接続されている。
【0081】
携帯電話801のブロック構成図は図2と同様であるため、説明は省略する。
【0082】
実施形態3では、コンビニエンスストア800において携帯電話801から電子支払い処理を行うことで、サービスパラメータを受信する。携帯電話801はサービスパラメータ転送モードに遷移するが、サービスパラメータを転送する他の無線通信装置が存在しないため、自装置に一旦サービスパラメータを記憶する。その後、自宅805にユーザーが移動し、登録装置であるカメラ806にサービスパラメータを転送するまでの説明を行う。
【0083】
図9は、本実施形態におけるシーケンス図である。なお、F312までは図3と同様のシーケンスのため説明を省略する。
【0084】
携帯電話801は、WPSを起動中であることを示す情報、及び自装置の役割が無線パラメータの提供装置であることを示す情報を付加したProbe Requestを送信する(F901)。ここでは、周囲に他の無線通信装置が存在しないため、Probe Responseは応答されない(F902)。携帯電話801は、サービスパラメータ転送用ネットワークに通信装置が参加していないと判断し、記憶部210にサービスパラメータを記憶する(F903)。
【0085】
ここで、携帯電話801のユーザーは自宅805に移動し、携帯電話801を操作してサービスパラメータの転送指示を行う(F904)。上記転送指示が行われると、携帯電話801は、サービスパラメータ転送モードに遷移し、無線パラメータ設定機能であるWPSを起動する(F905)。なお、図示はしていないが、カメラ806においてもユーザーによるサービスパラメータ取得のための指示操作が行われることにより、WPSが起動されるものとする。通常であれば携帯電話801とカメラ806においてWPSが起動された場合は、携帯電話801とカメラ806間でアドホックモードにより通信するための無線パラメータの提供処理が行われる。一方、F905でWPSが起動された場合は、カメラ806から公衆無線LANサービスを利用するために必要なサービスパラメータの転送処理が行われる。
【0086】
WPSを起動した携帯電話801は、自装置の役割を無線パラメータの提供装置に設定すると共に、無線パラメータ設定用、すなわちサービスパラメータ転送用のネットワークを形成する(F906)。そして携帯電話801は、周辺の無線通信装置を検索する処理を開始する(F907)。携帯電話801は、WPSを起動中であることを示す情報、及び自装置の役割が無線パラメータの提供装置であることを示す情報を付加したProbe Requestを送信する(F908)。該Probe Requestを受信したカメラ806は、WPSを起動中であることを示す情報を付加したProbe Responseを返信する。(F909)。携帯電話101は、受信したProbe Responseを参照することにより、WPSを起動中の無線通信装置が存在するか否かを判定することができる。また、カメラ806は、携帯電話801が提供装置として決定されていることを認識し、携帯電話801が形成したネットワークに参加する(F910)。
【0087】
携帯電話801は、カメラ806がネットワークに参加したことを検知すると、記憶部210に記憶されている情報に基づいて、カメラ102が登録装置か否かを判定する。本実施形態ではカメラ806は登録装置のため、携帯電話801は、WPSのRegistrationプロトコルを用いてカメラ806にサービスパラメータを転送する(F911)。
【0088】
図10は、本実施形態における携帯電話801の動作処理フローを示す図である。本動作処理フローにより、図9で説明したシーケンスを携帯電話801の動作の観点から説明する。図10は、自宅805に移動してからの携帯電話801の処理フロー図である。
【0089】
ユーザーが携帯電話801を操作してサービスパラメータの転送指示を行うと、図9の処理が開始される。
【0090】
まず、携帯電話801は、電子支払いアプリケーションが起動しているかを判断する(S1001)。電子支払いアプリケーションが起動していれば、図4のS401に進み、実施形態1で説明した処理を行う。電子支払いアプリケーションが起動していなければ、携帯電話801はサービスパラメータが記憶部210に記憶されているかを判断する(S1002)。携帯電話801は、サービスパラメータが記憶されていなければ処理を終了し、記憶されていれば、サービスパラメータ転送モードに遷移する(S1003)。そして、無線パラメータ設定機能であるWPSを起動する。このとき携帯電話801は、自装置の役割を無線パラメータの提供装置に設定する。
【0091】
携帯電話801は、周辺の無線通信装置を検索する時間を計測するためのタイマをセットする(S1004)。このタイマは、ユーザーが設定するようにしてもよいし、予め携帯電話801に設定されるようにしてもよい。携帯電話801は、無線パラメータ設定用、すなわちサービスパラメータ転送用のネットワークを形成し、周辺の無線通信装置を検索する処理を開始する(S1005)。そして、携帯電話801は、サービスパラメータ転送用ネットワークに他の無線通信装置が参加したか否かを判断する(S1006)。携帯電話801は、サービスパラメータ転送用ネットワークに参加した無線通信装置(以下、参加装置)が存在すると判断した場合は、S1007に進む。参加装置が存在しないと判断した場合は、S1004でセットしたタイマがタイムアウトするまで(S1009)、検索処理を行う(S1005)。参加装置を検出できないままタイマがタイムアウトすると、処理を終了する。
【0092】
S1007において、携帯電話801は、参加装置が登録装置か否かを判断する。登録装置か否かの判断は、参加装置から取得した情報と、記憶部210に記憶されている情報と、比較することにより行う。例えばMACアドレス等の識別情報が一致するかを判断してもよいし、カメラ、PC等の機器種別情報が一致するかを判断してもよい。
【0093】
携帯電話801は、参加装置が登録装置であると判断した場合は、該参加装置に対してサービスパラメータの転送処理を行う(S1008)。なお、サービスパラメータの転送処理については、実施形態1で図11を用いて説明したので、ここでの説明は省略する。携帯電話801は、参加装置が登録装置でないと判断した場合は、そのまま処理を終了する。
【0094】
このように、本実施形態によれば、電子支払い処理を行うことによって取得したサービスパラメータを直ちに他の通信装置に転送しない場合でも、その後ユーザーの操作に応じて転送処理を行うことができる。従って、例えばコンビニエンスストアで携帯電話による電子支払い処理を行うことによってサービスパラメータの取得だけ済ませ、後ほど所望の場所、時間に該サービスパラメータを転送することができる。
【0095】
なお、上記説明では、サービスパラメータを取得した際にサービスパラメータ転送モードに移行していたが、必ずしもサービスパラメータ転送モードに移行する必要はない。サービスパラメータを取得したらサービスパラメータ転送モードに移行せずに一旦自装置内にサービスパラメータを記憶し、ユーザーの操作に応じてサービスパラメータ転送モードに移行するようにしてもよい。
【0096】
なお、上記各実施形態では公衆無線LANサービスを利用する場合について説明したが、公衆無線LANサービス以外のサービス、例えば画像や動画を共有、又はダウンロードするためのWEBサーバ接続サービスなどに適用することも可能である。
【0097】
また、上記各実施形態では、WPSを用いてサービスパラメータを転送する場合について説明したが、他の通信パラメータ設定機能を用いても構わない。
【0098】
また、上記各実施形態では、近距離無線通信機能としてNFCを用いた場合について説明したが、Felica(登録商標)、TransferJet(登録商標)などその他の近距離無線通信を適用しても構わない。
【0099】
また、各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU若しくはMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行する。これによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0100】
101 携帯電話
201 制御部
202 無線LAN通信部
203 サービスパラメータ管理部
204 サービス利用部(公衆無線LAN処理部)
205 電子支払い処理部
206 無線パラメータ設定処理部
207 表示部
208 操作部
209 計時部
210 記憶部(メモリ)
211 判断部
212 近距離通信部
213 公衆無線通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
近距離無線通信を介して電子支払い処理を行う電子支払い手段と、
前記電子支払い処理を行うことにより、サービス提供装置により提供されるサービスを利用するためのサービスパラメータを前記近距離無線通信を介して取得する取得手段と、
取得した前記サービスパラメータを他の通信装置へ転送する転送手段と、
を有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記通信装置は、基地局を介さずに通信装置間で直接無線通信する際に必要な無線パラメータを他の通信装置との間で設定するための設定機能を有し、
前記転送手段は、前記設定機能を用いて前記サービスパラメータを転送することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記設定機能は、無線パラメータの提供装置として決定された一方の装置から無線パラメータの受信装置として決定された他方の装置に対して所定のプロトコルにより無線パラメータを提供する機能であり、
前記転送手段により前記サービスパラメータを転送する際には、無線パラメータの提供装置として前記所定のプロトコルにより前記サービスパラメータを転送することを特徴とする請求項2記載の通信装置。
【請求項4】
前記サービスパラメータの転送先となる他の通信装置を検索する検索手段を有し、
前記転送手段は、前記検索手段による検索処理によって検出された他の通信装置に対して、前記サービスパラメータを転送することを特徴とする請求項2又は3記載の通信装置。
【請求項5】
前記検索手段による検索処理によって他の通信装置が検出されなかった場合に、前記サービスパラメータを用いて前記サービス提供装置により提供されるサービスを利用することを特徴とする請求項4記載の通信装置。
【請求項6】
前記取得手段により取得した前記サービスパラメータに、前記サービスパラメータの利用を制限するための制限情報が付加されている場合に、該制限情報に基づいて前記サービスパラメータを転送してもよいか否かを判定する判定手段を有し、
前記転送手段は、前記判定手段による判定に基づいて、前記サービスパラメータを転送することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項7】
前記転送手段は、前記近距離無線通信により前記サービスパラメータを転送することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項8】
前記転送手段は、前記取得手段による前記サービスパラメータの取得に応じて、前記サービスパラメータの転送処理を開始することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項9】
ユーザーがサービスパラメータの転送指示を行うための操作手段を有し、
前記転送手段は、前記操作手段による転送指示の操作に応じて、前記サービスパラメータの転送処理を開始することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項10】
サービス提供装置により提供されるサービスは、公衆無線LANサービスであることを特徴とする請求項1から9のいずか1項に記載の通信装置。
【請求項11】
近距離無線通信を介して電子支払い処理を行う電子支払い機能を有する通信装置の制御方法であって、
前記電子支払い処理を行うことにより、サービス提供装置が提供するサービスを利用するためのサービスパラメータを前記近距離無線通信を介して取得し、
取得した前記サービスパラメータを他の通信装置に転送することを特徴とする通信装置の制御方法。
【請求項12】
通信装置であって、
非接触通信を介して電子支払い処理を行う電子支払い手段と、
前記電子支払い処理を行うことにより、公衆無線LANサービスを利用するためのサービスパラメータを前記非接触通信を介して取得する取得手段と、
前記公衆無線LANサービスを利用するために、前記取得手段により取得したサービスパラメータを設定する設定手段と、
を有することを特徴とする通信装置。
【請求項13】
非接触通信を介して電子支払い処理を行う電子支払い機能を有する通信装置の制御方法であって、
前記電子支払い処理を行うことにより、公衆無線LANサービスを利用するためのサービスパラメータを前記非接触通信を介して取得し、
取得したサービスパラメータを用いて前記公衆無線LANサービスの利用を開始することを特徴とする通信装置の制御方法。
【請求項14】
請求項11又は13記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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