通信装置および配信情報取得方法
【課題】
適切なタイミングで配信情報を取得することができる通信装置および配信情報取得方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて、閲覧予定時刻算出部110は、所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出し、抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出して、閲覧予定時刻判断部111に記憶する。そして、取得要求部102は、閲覧予定時刻判断部111に記憶されている閲覧予定時刻に従って、配信情報の閲覧が行われたと予想される閲覧予定時刻に配信情報の取得を行う。
適切なタイミングで配信情報を取得することができる通信装置および配信情報取得方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて、閲覧予定時刻算出部110は、所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出し、抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出して、閲覧予定時刻判断部111に記憶する。そして、取得要求部102は、閲覧予定時刻判断部111に記憶されている閲覧予定時刻に従って、配信情報の閲覧が行われたと予想される閲覧予定時刻に配信情報の取得を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツなどの配信情報を定期的に取得する通信装置および配信情報方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンテンツを自動的に配信する技術が知られており、携帯端末は、データを定期的に取得することにより、データの閲覧を、ネットワークを介することなく行うことができる。そして、効率的なデータ取得を行なう技術も考えられており、例えば、特許文献1(特開2009−282950号公報)には、コンテンツデータの状態情報に基づいてポーリング間隔を決定することが記載されている。なお、この状態情報とは、コンテンツデータの更新履歴を示した履歴情報である。より詳細には、コンテンツデータが更新されたものである場合には、ポーリング間隔を状態情報に基づいて設定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−282950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術においては、ユーザが配信情報を閲覧してもしなくても、サーバにおける更新間隔に従って配信情報を取得しているため、無駄な配信情報の取得をする場合があった。すなわち、ユーザが閲覧しない時間帯に配信情報を取得しても、ユーザはその配信情報を閲覧しない場合には、その配信情報の取得は無駄に終わる。
【0005】
また、従来の技術においては、ポーリング間隔を更新間隔に基づいて決定している。しかしながら、サーバにおける配信情報の更新間隔は、一定ではない。例えば、一日に何度も更新する場合もあれば、何日に更新しない場合がありえる。したがって、過去の更新履歴に含まれる更新日時の間隔に基づいて、更新間隔を決定しては、適切なタイミングにおける更新処理を行うことができない。
【0006】
そこで、本発明においては、適切なタイミングで配信情報を取得することができる通信装置および配信情報取得方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の通信装置は、配信情報の閲覧時刻を記述する閲覧履歴情報を記憶する閲覧履歴記憶手段と、前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得手段と、を備えている。
【0008】
また、本発明の配信情報取得方法は、配信情報の閲覧時刻を記述する閲覧履歴情報に閲覧履歴記憶手段に記憶する閲覧履歴記憶ステップと、前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する算出ステップと、を備えている。
【0009】
この発明によれば、閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出し、抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する。これにより、配信情報の閲覧が行われたと予想される閲覧予定時刻に配信情報の取得を行うことができ、効率的な配信情報の取得を行うことができ、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0010】
また、本発明の通信装置は、前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに閲覧回数を集計する集計手段と、前記集計手段により集計された閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間を判断する判断手段と、をさらに備え、前記算出手段は、前記判断手段により、閲覧回数が所定値以上であると判断されたサンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0011】
この発明によれば、閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに閲覧回数を集計し、集計された閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間を判断し、閲覧回数が所定値以上であると判断されたサンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する。これにより、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0012】
また、本発明の通信装置において、前記判断手段は、さらに、閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一つのサンプリング期間とみなした連続サンプリング期間を判断し、前記算出手段は、前記判断手段により判断された連続サンプリング期間に対して、閲覧予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0013】
この発明によれば、閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一つのサンプリング期間とみなした連続サンプリング期間を判断し、判断された連続サンプリング期間に対して、閲覧予定時刻を算出する。これにより、連続サンプリング期間において閲覧予定時刻を算出するようにしたことで、さらに配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0014】
また、本発明の通信装置において、前記抽出手段は、連続サンプリング期間における閲覧回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、前記算出手段は、分割された分割期間ごとに閲覧予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0015】
この発明によれば、連続サンプリング期間における閲覧回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、分割された分割期間ごとに閲覧予定時刻を算出することで、閲覧回数が多いと予想される連続サンプリング期間においては、配信情報の取得頻度を多くすることができ、更新済みとなった配信情報の取得を効率的に行うことができる。
【0016】
また、本発明の通信装置において、前記算出手段は、各サンプリング期間における一または複数の閲覧時刻のうち最初の閲覧時刻より先となるように閲覧予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0017】
この発明によれば、各サンプリング期間における一または複数の閲覧時刻のうち最初の閲覧時刻より先となるように閲覧予定時刻を算出することで、閲覧前に配信情報の取得を行なうことができ、最新の配信情報を閲覧可能にさせる。
【0018】
また、本発明の通信装置において、前記算出手段は、サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻のばらつき程度を示す数値を算出し、前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値以上である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における最初の閲覧時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出し、前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻の平均時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0019】
この発明によれば、サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻のばらつき程度を示す数値に基づいて、閲覧予定時刻を算出するための基準となる時刻を切り替えるものであり、予め定められた閾値以上である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における最初の閲覧時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出する。ばらつきが大きいため、より確実に閲覧前と思われる時刻を基準にする。一方、ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻の平均時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出する。ばらつきが小さいため、閲覧時刻の平均値に基づいて閲覧予定時刻を算出することで、閲覧前であろうと思われる時刻に近い直前の時刻を閲覧予定時刻とすることができ、効率的な配信情報の取得を行なうことができる。
【0020】
また、本発明の通信装置は、配信情報を取得する取得時刻を記憶する取得時刻記憶手段と、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻になると配信情報の取得を行ない、記憶する配信情報取得手段と、ユーザ操作により閲覧操作がなされると、ネットワークを介して若しくは前記配信情報取得手段から、配信情報の取得を行ない、ユーザに閲覧させる閲覧手段と、前記閲覧手段により配信情報の閲覧がなされた閲覧時刻を記述した閲覧履歴情報を記憶する閲覧履歴記憶手段と、前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計する集計手段と、前記集計手段により集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する削除手段と、を備えている。
【0021】
この発明によれば、予め記憶されている取得時刻を記憶しておき、当該取得時刻になると配信情報の取得を行ない、記憶しておき、常時閲覧可能な状態にしておく。一方で、閲覧履歴情報を記憶し、この閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計し、集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、予め記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する。これにより、閲覧していない可能性の高い時間帯においては、配信情報の取得を行なわないようにするため、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0022】
また、本発明の通信装置は、配信情報の更新時刻を記述する更新履歴情報を記憶する更新履歴記憶手段と、前記更新履歴記憶手段に記憶されている更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を集計する集計手段と、前記集計手段により集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得手段と、を備えている。
【0023】
また、本発明の配信情報取得方法は、配信情報を取得する取得時刻を取得時刻記憶手段に記憶する取得時刻記憶ステップと、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻になると配信情報の取得を行ない、記憶する配信情報取得ステップと、ユーザ操作により閲覧操作がなされると、ネットワークを介して若しくは前記配信情報取得ステップから、配信情報の取得を行ない、ユーザに閲覧させる閲覧ステップと、前記閲覧ステップにより配信情報の閲覧がなされた閲覧時刻を記述した閲覧履歴情報を閲覧履歴記憶手段に記憶する閲覧履歴記憶ステップと、前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計する集計ステップと、前記集計ステップにより集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する削除ステップと、を備えている。
【0024】
この発明によれば、更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を集計し、集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する。そして、抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する。これにより、配信情報の更新が行われたと予想される更新予定時刻に配信情報の取得を行うことができ、効率的な配信情報の取得を行うことができる。さらに、連続サンプリング期間において更新予定時刻を算出するようにしたことで、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0025】
また、本発明の通信装置において、前記抽出手段は、連続サンプリング期間における更新回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、前記算出手段は、分割された分割期間ごとに更新予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0026】
この発明によれば、連続サンプリング期間における更新回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、分割された分割期間ごとに更新予定時刻を算出することで、更新回数が多いと予想される連続サンプリング期間においては、配信情報の取得頻度を多くすることができ、更新済みとなった配信情報の取得を効率的に行うことができる。
【0027】
また、本発明の通信装置において、前記算出手段は、各サンプリング期間における一または複数の更新時刻のうち最終の更新時刻より後となるように更新予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0028】
この発明によれば、各サンプリング期間における一または複数の更新時刻のうち最終の更新時刻より後となるように更新予定時刻を算出することで、更新後の配信情報の取得を行なうことができ、更新済みとなった最新の配信情報の取得を可能にさせる。
【0029】
また、本発明の通信装置において、前記算出手段は、サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻のばらつき程度を示す数値を算出し、前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値以上である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における最終の更新時刻に基づいて更新予定時刻を算出し、前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻の平均時刻に基づいて更新予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0030】
また、本発明の情報配信方法は、配信情報の更新時刻を記述する更新履歴情報を更新履歴記憶手段に記憶する更新履歴記憶ステップと、前記更新履歴記憶手段に記憶されている更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を集計する集計ステップと、前記集計ステップにより集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する算出ステップと、前記算出ステップにより算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得ステップと、を備えている。
【0031】
この発明によれば、サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻のばらつき程度を示す数値に基づいて、更新予定時刻を算出するための基準となる時刻を切り替えるものであり、予め定められた閾値以上である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における最終の更新時刻に基づいて更新予定時刻を算出する。ばらつきが大きいため、より確実な更新済みとなっていると思われる時刻を基準にする。一方、ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻の平均時刻に基づいて更新予定時刻を算出する。ばらつきが小さいため、更新時刻の平均値に基づいて更新予定時刻を算出することで、更新済みとなっているであろうと思われる時刻に近い時刻に更新予定時刻とすることができ、効率的な配信情報の取得を行なうことができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、配信情報の閲覧前、または配信情報の更新後配信情報の取得を行い、また閲覧をしていないときには配信情報の取得をしないようにすることができ、効率的な配信情報の取得を行うことができる。よって、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】第一の実施形態の通信装置100の機能構成を示すブロック図である。
【図2】通信装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】閲覧履歴情報の具体例およびその閲覧回数の集計結果を示す説明図である。
【図4】集計対象期間における閲覧回数の集計結果を示す説明図である。
【図5】連続サンプリング期間を抽出するときの説明図である。
【図6】サンプリング期間に基づいた閲覧予定時刻の算出過程を示す説明図である。
【図7】通信装置100の閲覧時刻を閲覧履歴DB106に追加記憶させるときの処理を示すフローチャートである。
【図8】通信装置100における、閲覧履歴情報を利用した閲覧予定時刻の算出方法を示すフローチャートである。
【図9】第二の実施形態の通信装置100bの機能構成を示すブロック図である。
【図10】取得時刻テーブルの具体例を示す図である。
【図11】閲覧回数テーブルの具体例を示す図である。
【図12】通信装置100aにおける取得時刻テーブルから閲覧の可能性がない時間帯を削除する処理を示すフローチャートである。
【図13】第三の実施形態における通信装置100bの機能構成を示すブロック図である。
【図14】更新履歴情報の具体例およびその更新回数の集計結果を示す説明図である。
【図15】集計対象期間における更新回数の集計結果を示す説明図である。
【図16】連続サンプリング期間を抽出するときの説明図である。
【図17】サンプリング期間に基づいた更新予定時刻の算出過程を示す説明図である。
【図18】通信装置100bにおける、更新履歴情報を記憶するときの処理を示すフローチャートである。
【図19】通信装置100bにおける、更新履歴情報を利用した更新予定時刻の算出方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0035】
<第一の実施形態>
第一の実施形態における通信装置100について説明する。この第一の実施形態における通信装置100は、配信情報をサーバ200から定期的に取得して記憶するものであって、ユーザが配信情報を閲覧しようとする時刻の前に、配信情報を取得して記憶しておくものである。そして、ユーザは、配信情報を閲覧したい場合には、記憶された配信情報を読み出し、表示させることにより、閲覧することができ、ネットワークを介することなく、配信情報を閲覧することができる。以下、その具体的構成について説明する。
【0036】
図1は、本実施形態の通信装置100の機能構成を示すブロック図である。図1に示されるように、この通信装置100は、操作部101、取得要求部102(取得手段)、閲覧履歴追加部105、閲覧履歴DB106(閲覧履歴記憶手段)、データ記憶部107、表示部108、履歴収集期間判断部109、閲覧予定時刻算出部110(抽出手段、算出手段、集計手段、判断手段)、および閲覧予定時刻判断部111を含んで構成されている。
【0037】
この通信装置100は、図2に示されるハードウェアにより構成されている。図2は、通信装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示される通信装置100は、物理的には、図2に示すように、CPU11、主記憶装置であるRAM12及びROM13、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置14、ディスプレイ等の出力装置15、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール16、半導体メモリ等の補助記憶装置17などを含むコンピュータシステムとして構成されている。図1において説明した各機能は、図2に示すCPU11、RAM12等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU11の制御のもとで入力装置14、出力装置15、通信モジュール16を動作させるとともに、RAM12や補助記憶装置17におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。以下、図1に示す機能ブロックに基づいて、各機能ブロックを説明する。
【0038】
操作部101は、ユーザ操作を受け付ける部分であり、例えばキーボードやテンキー、またはタッチパネル等である。ユーザは、操作部101を操作することによりウェブページなどの配信情報の取得指示、閲覧指示を行うことができる。
【0039】
取得要求部102は、操作部101をユーザが操作したことにより、または閲覧予定時刻判断部111において閲覧予定時刻に達したと判断されると、サーバ200から配信情報の取得を行なう部分である。
【0040】
閲覧履歴追加部105は、操作部101をユーザが配信情報の閲覧操作したことにより、取得要求部102により取得された配信情報が表示部108に表示され、またはデータ記憶部107に記憶されているデータが表示部108に表示されると、その閲覧時刻を閲覧履歴DB106に追加して、記憶させる部分である。すなわち、閲覧履歴追加部105は、ユーザが配信情報の閲覧をした場合、その閲覧時刻を記憶する部分である。
【0041】
閲覧履歴DB106は、ユーザが配信情報の閲覧をした閲覧時刻の履歴情報である閲覧履歴情報を記憶する部分である。図3(a)は、閲覧履歴情報の具体例を示す説明図である。図3(a)に示されるとおり、閲覧履歴情報は、日にちおよび時刻からなる情報であり、予め定められた最低履歴収集期間分の閲覧時刻が記述されている。この最低履歴収集期間は、閲覧予定時刻を推計するための統計計算を実施するために最低限必要な閲覧履歴情報の収集期間を示したものであり、例えば、5日である。
【0042】
データ記憶部107は、取得要求部102により追加された配信情報を記憶する部分である。このデータ記憶部107は、定期的に閲覧予定時刻に取得した配信情報を記憶しておくものである。
【0043】
表示部108は、データ記憶部107に記憶されている配信情報や、操作部101の操作指示に従って取得要求部102により取得された配信情報をユーザに閲覧可能に表示する部分である。
【0044】
履歴収集期間判断部109は、定期的、若しくは閲覧履歴DB106に閲覧時刻が追加されるたびに、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報が、最低履歴収集期間で示されている期間分の情報を有しているか否かを判断する部分である。
【0045】
閲覧予定時刻算出部110は、履歴収集期間判断部109により閲覧履歴情報の収集期間が最低履歴収集期間に達していると判断された場合には、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて、閲覧予定時刻を算出する部分である。以下、その詳細について説明する。
【0046】
まず、閲覧予定時刻算出部110は、閲覧履歴情報に基づいて、予め定めたサンプリング期間ごとに閲覧時刻を抽出し、その閲覧回数を集計する。図3(b)は、その具体例であって、最低履歴収集期間(例えば、5日間)における、予め定めたサンプリング期間ごとに、閲覧時刻を抽出し、その抽出した閲覧時刻に基づいて閲覧回数を集計した集計結果を示す図である。図3(b)に示すように、例えば、1/1の0時から7時は、それぞれ閲覧時刻が閲覧履歴情報に無いため、閲覧回数は0と集計されている。なお、図3(b)は、便宜上0時から7時は、閲覧回数は0であったため、まとめて記載しているが、それぞれ0時から1時、1時から2時、などのように、サンプリング期間を1時間とした場合には、そのサンプリング期間ごとに閲覧回数を集計するようにする。
【0047】
つぎに、この集計結果に基づいて、集計対象期間における閲覧回数を集計する。図4は、集計対象期間における閲覧回数の集計結果を示す説明図である。集計対象期間とは、閲覧回数を集計するための単位期間であり、例えば一日である。最低履歴収集期間において収集したサンプリング期間ごとの閲覧回数を、集計対象期間おいて、繰り返し集計することにより、集計対象期間といった単位期間における閲覧回数を把握することができる。例えば、集計対象期間を1日とした場合、1日におけるどのサンプリング期間において閲覧回数が多いとか、少ないなどを把握することができる。
【0048】
そして、図4において、例えば、0時から1時は、閲覧回数は0であるが、8時から9時は、閲覧回数は2回と集計することができる。これは、最低履歴収集期間において、8時から9時の間で2回(または2日)閲覧があったと考えられる。
【0049】
さらに、不規則な閲覧履歴を除外する目的で閲覧が行なわれていないと判断するようにしてもよい。例えば、閾値S=2とした場合、1回程度のたまたま閲覧をしたような状態を除外することで、不規則な閲覧を閲覧予定時刻の計算対象から除外しようとするものである。
【0050】
そして、閲覧予定時刻算出部110は、閲覧回数が閾値S未満とならなかったサンプリング期間に対して、閲覧予定時刻を算出する。閲覧予定時刻の算出方法は、各サンプリング期間において最初の閲覧時刻に基づいて、所定時間(所定分)減算した時刻を閲覧予定時刻としてもよいし、以下の算出方法としてもよい。
【0051】
任意の基準時間Uを規定しておき、各サンプリング期間における複数の閲覧時刻の標準偏差がU/2以内である場合、“各サンプリング期間における閲覧予定時刻=各サンプリング期間における閲覧時刻の平均値−2×標準偏差”とすることができる。この場合、閲覧タイミングが正規分布であると仮定した場合、97.5%の配信情報の閲覧をカバーすることができる。すなわち、97.5%の配信情報の閲覧時刻より前の時刻を閲覧予定時刻として算出することができる。
【0052】
また、標準偏差がU/2以上である場合には、“各サンプリング期間における閲覧予定時刻=各サンプリング期間における最も早い閲覧時刻−U”とすることができる。
【0053】
このようにして、標準偏差と、基準時間Uとの関係に基づいて、閲覧予定時刻のための演算ロジックを切り替えるようにすることで、適切な閲覧予定時刻を算出することができる。すなわち、予め定めた基準時間Uと閲覧時刻のばらつき程度を表す標準偏差との大小関係に基づいて、閲覧予定時刻を算出するための基準時刻を変えることにより、より適切な閲覧予定時刻を算出することができる。
【0054】
さらに、他の方法について説明する。この他の方法においては、閾値S以上の閲覧回数ともつサンプリング期間が連続してあった場合、そのサンプリング期間を一まとめにして連続サンプリング期間として扱って、その中で閲覧予定時刻を算出しようとするものである。図5にその具体例を説明する。図5(a)は、集計対象期間における集計結果であり、図5(b)は、閾値Sを用いて、不規則閲覧部分を除外した集計対象期間における集計結果である。
【0055】
図に示されるとおり、15時から17時における、2つのサンプリング期間においてそれぞれ閲覧回数が2回および3回と集計されている。また、20時から23時における3つサンプリング期間において、それぞれ閲覧回数が、2回、3回、3回と集計されている。
【0056】
この場合、以下の演算方法により、閲覧予定時刻算出部110は、連続サンプリング期間を分割するか、否かを判断して、その連続サンプリング期間内(またはその分割期間内)において閲覧予定時刻を算出する。
【0057】
まず、閲覧予定時刻算出部110は、“2最低履歴収集期間/集計対象期間=繰り返し回数α”を算出する。そして、“連続サンプリング期間における閲覧時刻の個数/繰り返し回数α”を演算することにより、連続サンプリング期間の分割数を算出する。なお、ここでは、四捨五入することにより、分割数を整数化する。そして、この分割数に基づいて、連続サンプリング数を分割する。なお、サンプリングした閲覧時刻数が同数若しくはおおむね均等となるようにとなるように、分割する。
【0058】
図6に、サンプリング期間に基づいた閲覧予定時刻の算出過程を示す。図6では、15時―16時において、閲覧時刻が5個ある。その平均値は、15:48であり、標準偏差は0:35(35分)である。そして、基準時間U=1時間とすると、”開始閲覧時刻(ここでは15:05)−U”を算出して、閲覧予定時刻が14:05と算出することができる。
【0059】
また、20時−22時においては、8個の閲覧時刻が集計されている。この場合、均等に4つずつとなるように、閲覧時刻が分割され、その分割されたものにおいて閲覧予定時刻が算出される。
【0060】
そして、20時−21時においては、20:40〜21:40までの4つの閲覧時刻が閲覧予定時刻算出ための基準データとなる。この4つの閲覧時刻によると、その平均値は21:06となり、標準偏差は、0:23(23分)となる。そして、この場合、標準偏差(23分)は、U/2(30分)未満であるため、閲覧予定時刻算出のロジックは変わり、“閲覧予定時刻=平均値−2×標準偏差”に基づいて、20:19が算出される。
【0061】
このように算出された閲覧予定時刻は、閲覧予定時刻判断部111において記憶されている。
【0062】
引き続き、図1に基づいて、構成要素の説明をする。閲覧予定時刻判断部111は、閲覧予定時刻算出部110aにおいて算出された閲覧予定時刻を記述する閲覧予定時刻テーブルを記憶するとともに、内部にタイマーを保持しており、閲覧予定時刻テーブルの閲覧予定時刻に基づいて、取得要求部102に取得要求をさせる指示を出力する部分である。この閲覧予定時刻判断部111からの指示に基づいて、取得要求部102は、配信情報の取得を行うことができ、配信情報の閲覧開始と予測される時刻の直前に、適切に配信情報の取得を行うことができる。
【0063】
つぎに、本実施形態の通信装置100の処理について説明する。図7は、通信装置100の閲覧時刻を閲覧履歴DB106に追加記憶させるときの処理を示すフローチャートである。まず、操作部101をユーザが閲覧操作することにより(S101)、配信情報の取得が、取得要求部102により行なわれる(S102)。そして、取得された配信情報は、表示部108に表示され、閲覧可能な状態にされるとともに、閲覧履歴DB106にその閲覧時刻が追加されて、記憶される(S103)。
【0064】
このようにして、閲覧履歴DB106にユーザが配信情報を閲覧した閲覧時刻が閲覧履歴情報として記憶される。
【0065】
つぎに、この閲覧履歴情報を利用した閲覧予定時刻の算出方法について説明する。図8は、通信装置100における、閲覧履歴情報を利用した閲覧予定時刻の算出方法を示すフローチャートである。
【0066】
閲覧予定時刻判断部111により、閲覧予定時刻になると判断されると、配信情報の取得処理が開始される(S201)。すなわち、取得要求部102による配信情報の取得処理が行なわれる。この処理は、上述図7に示した通りである。そして、以降、閲覧予定時刻算出処理が開始される。まず、履歴収集期間判断部109により、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報の履歴収集期間が、予め規定されている最低履歴収集期間に達しているか否かが判断される(S202)。ここで、履歴収集期間が、最低履歴収集期間に達していると判断されると、閲覧予定時刻算出部110により、閲覧履歴情報における各閲覧時刻は、予め規定されたサンプリング幅Tでサンプリングされる(S203)。
【0067】
そして、閲覧予定時刻算出部110により、サンプリングされたサンプリングデータは、集計対象期間Lを一単位として、その閲覧回数が集計される(S204)。閲覧予定時刻算出部110により、集計された閲覧回数に対して、サンプリング期間における閲覧回数のチェックがなされる(S205)。すなわち、各サンプリング期間において、閾値より大きい閲覧回数のサンプリング期間が抽出される。
【0068】
そして、閲覧予定時刻算出部110により、閾値より大きい閲覧回数のサンプリング期間の連続性を判断することにより、連続サンプリング期間が抽出される(S206)。そして、閲覧予定時刻算出部110により、各サンプリング期間および各連続サンプリング期間における、閲覧予定時刻が算出され(S207)、閲覧予定時刻は、閲覧予定時刻判断部111に記憶される(S208)。なお、S206における連続性サンプリング期間の抽出や、それに関する処理は省略してもよい。
【0069】
そして、閲覧予定時刻判断部111において、閲覧予定時刻に達したと判断されると、取得要求部102に対して、配信情報の取得指示を出力して、配信情報の取得処理を行なわせる。
【0070】
つぎに、本実施形態の通信装置100の作用効果について説明する。本実施形態の通信装置100によれば、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて、閲覧予定時刻算出部110は、所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出し、抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出して、閲覧予定時刻判断部111に記憶する。そして、取得要求部102は、閲覧予定時刻判断部111に記憶されている閲覧予定時刻に従って、配信情報の閲覧が行われたと予想される閲覧予定時刻に配信情報の取得を行うことができ、効率的な配信情報の取得を行うことができ、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0071】
また、閲覧予定時刻算出部110は、閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに閲覧回数を集計し、集計された閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間を判断し、閲覧回数が所定値以上であると判断されたサンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する。これにより、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0072】
また、閲覧予定時刻算出部110は、閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一つのサンプリング期間とみなした連続サンプリング期間を判断し、判断された連続サンプリング期間に対して、閲覧予定時刻を算出する。これにより、連続サンプリング期間において閲覧予定時刻を算出するようにしたことで、さらに配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0073】
また、閲覧予定時刻算出部110は、連続サンプリング期間における閲覧回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、分割された分割期間ごとに閲覧予定時刻を算出することで、閲覧回数が多いと予想される連続サンプリング期間においては、配信情報の取得頻度を多くすることができ、更新済みとなった配信情報の取得を効率的に行うことができる。
【0074】
また、閲覧予定時刻算出部110は、各サンプリング期間における一または複数の閲覧時刻のうち最初の閲覧時刻より先となるように閲覧予定時刻を算出することで、閲覧前に配信情報の取得を行なうことができ、最新の配信情報を閲覧可能にさせる。
【0075】
また、閲覧予定時刻算出部110は、サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻のばらつき程度を示す数値に基づいて、閲覧予定時刻を算出するための基準となる時刻を切り替える。そして、予め定められた閾値以上である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における最初の閲覧時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出する。ばらつきが大きいため、より確実に閲覧前と思われる時刻を基準にする。一方、ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻の平均時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出する。ばらつきが小さいため、閲覧時刻の平均値に基づいて閲覧予定時刻を算出することで、閲覧前であろうと思われる時刻に近い直前の時刻を閲覧予定時刻とすることができ、効率的な配信情報の取得を行なうことができる。なお、上述実施形態においては、ばらつき程度を示す数値として、標準偏差を用いているがこれに限るものでは無い。
【0076】
<第二の実施形態>
つぎに、第二の実施形態における通信装置100aについて説明する。この第二の実施形態における通信装置100aは、ユーザが配信情報を閲覧しない時間帯については、配信情報の取得処理を行なわないようにするものである。すなわち、通信装置100aは、予め定期的に配信情報の取得処理を行なって、記憶しておき、一方で、閲覧した閲覧時刻の統計を取っておき、閲覧時刻に基づいて、閲覧をする可能性がきわめて低い時間帯については、定期的な配信情報の取得処理を行なわないようにするものである。
【0077】
図9は、この通信装置100bの機能構成を示すブロック図である。図9に示されるとおり、通信装置100aは、操作部101、取得要求部102a(配信情報取得手段)、閲覧履歴追加部105、閲覧履歴DB106(閲覧履歴記憶手段)、データ記憶部107、表示部108(閲覧手段)、履歴収集期間判断部109、閲覧回数集計部110a(集計手段)、および取得時刻判断部111a(取得時刻記憶手段、削除手段)を含んで構成されている。この通信装置100bも、第一の実施形態と同様に、図2に示されるようなハードウェア構成により実現されるものである。以下、各要素について説明する。なお、第一の実施形態と同じ構成要素についてはその説明を省略する。
【0078】
取得要求部102aは、取得時刻判断部111aにおける判断に基づいた指示に従って、サーバ200から配信情報の取得処理を行なう部分である。
【0079】
閲覧回数集計部110aは、履歴収集期間判断部109において、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報の収集期間が最低履歴収集期間に達していると判断されると、履歴収集期間における閲覧履歴情報において、集計対象期間における予め定めたサンプリング幅のサンプリング期間の閲覧回数を集計する部分である。この集計方法は、上述と同様であり、本実施形態においては、図11に示されるように、サンプリング期間ごとの閲覧回数が集計される。なお、集計対象期間とは、閲覧回数を集計するための単位期間であり、例えば一日である。最低履歴収集期間において収集したサンプリング期間ごとの閲覧回数を、集計対象期間おいて、繰り返し集計することにより、集計対象期間といった単位期間における閲覧回数を把握することができる。これは上述第一の実施形態と同様である。
【0080】
そして、閲覧回数集計部110aは、閾値S1に基づいて、ユーザが閲覧をしないと推測される時間帯を決定する。すなわち、各サンプリング期間の閲覧回数と閾値S1とを比較し、閾値S1未満となる閲覧回数のサンプリング期間については、閲覧の可能性がないと判断される。
【0081】
取得時刻判断部111aは、内部にタイマーおよび取得時刻テーブルを保持しており、記憶している取得時刻に基づいて、取得要求部102に配信情報の取得要求をさせる指示を出力する部分である。この取得時刻判断部111aからの指示に基づいて、取得要求部102は、サーバ200から配信情報の取得を行うことができ、配信情報の閲覧開始と予測される時刻の直前に、適切に配信情報の取得を行うことができる。
【0082】
そして、この取得時刻判断部111aは、閲覧回数集計部110aにおいて、閲覧の可能性がないと判断されたサンプリング期間について、取得時刻テーブルから削除する。また、閲覧の可能性が高いと判断されたサンプリング期間について、取得時刻テーブルにない場合には、そのサンプリング期間における任意の時刻を取得時刻として取得時刻テーブルに追加するようにしてもよい。
【0083】
図10にその具体例を示す。図10は取得時刻テーブルの具体例を示す図である。図10(a)は、初期状態若しくは現状の取得時刻テーブルを示すものであり、各時間帯(例えば、ここでは1時間ごと。毎時0分とする)に配信情報の取得を行なうことができるように、その時間帯にチェック(○印)が記述されている。
【0084】
図10(b)は、閲覧回数集計部110aにおいて閲覧回数についての判断がされた結果に基づいた取得時刻テーブルを示す図である。図10(b)においては、例えば図11に示された閲覧回数テーブルにて集計された閲覧回数に基づいて、閾値S1(例えばS1=2)以下である時間帯については、閲覧の可能性がないとして、取得時刻テーブルに否定的なチェック(×印)が記述される。そして、取得時刻判断部111aは、この取得時刻テーブルにしたがって配信情報の取得処理を行なうことができる。
【0085】
なお、取得時刻テーブルに記憶されている取得時刻は、ユーザなどにより予め規定された時刻であってもよいし、第一の実施形態により算出された閲覧予定時刻を適用してもよい。
【0086】
このような通信装置100aについて、その処理について説明する。図12は、通信装置100aにおける取得時刻テーブルから閲覧の可能性がない時間帯を削除する処理を示すフローチャートである。
【0087】
取得時刻判断部111aにより、定期取得時刻になり、配信情報の取得処理が開始され、データ記憶部107に記憶される。(S301)。そして、以降、取得時刻テーブルから取得時刻の削除のための処理が開始される。まず、履歴収集期間判断部109により、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報の履歴収集期間が、予め規定されている最低履歴収集期間に達しているか否かが判断される(S302)。ここで、履歴収集期間が、最低履歴収集期間に達していると判断されると、閲覧回数集計部110aにより、閲覧履歴情報における各閲覧時刻は、予め規定されたサンプリング幅Tでサンプリングされる(S303)。
【0088】
そして、閲覧回数集計部110aにより、サンプリングされたサンプリングデータは、集計対象期間Lを一単位として、その閲覧回数が集計される(S304)。閲覧回数集計部110aにより、集計された閲覧回数に対して、サンプリング期間における閲覧回数のチェックがなされる(S305)。すなわち、各サンプリング期間において、閾値S1以下の閲覧回数のサンプリング期間が抽出される。
【0089】
そして、閲覧回数集計部110aにより、取得時刻判断部111aに保持される取得時刻テーブルから、閲覧回数がS1以下のサンプリング期間に対応する取得時刻は、削除される(S306)。
【0090】
このようにして、閲覧の可能性が低い、または可能性がない時間帯については、配信情報の取得処理を行なわないようにすることができ、無駄な配信情報の取得処理を行なうことを防止することができる。
【0091】
つぎに、本実施形態の通信装置100aの作用効果について説明する。本実施形態の通信装置100aによれば、取得時刻判断部111aは、予め記憶されている取得時刻を記憶しておき、取得要求部102aは、当該取得時刻になると配信情報の取得を行ない、データ記憶部107は取得した配信情報を記憶しておき、常時、表示部108において閲覧可能な状態にしておく。一方で、取得要求部102aにおいて取得された配信情報が閲覧され、またはデータ記憶部107において記憶された配信情報が閲覧されると、その閲覧時刻を示した閲覧履歴情報を閲覧履歴追加部105aの指示にしたがって閲覧履歴DB106aが記憶する。そして、閲覧回数集計部110aは、この閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計し、集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、取得時刻判断部111aにおける取得時刻テーブルに予め記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する。これにより、閲覧していない可能性の高い時間帯においては、配信情報の取得を行なわないようにするため、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0092】
<第三の実施形態>
図13は、第三の実施形態における通信装置100bの機能構成を示すブロック図である。この通信装置100bは、配信情報をサーバ200から定期的に取得して記憶するものであって、サーバ200における更新状態に基づいて配信情報の取得間隔を適宜変更するものである。そして、ユーザは、配信情報を閲覧したい場合には、記憶された配信情報を読み出し、表示させることにより、閲覧することができ、ネットワークを介することなく、配信情報を閲覧することができる。以下、その具体的構成について説明する。なお、第一の実施形態における通信装置100が、配信情報の閲覧予定時刻に合わせて、閲覧される前に、配信情報を取得しようとするものであるのに対して、本実施形態の通信装置100bは、配信情報の更新予定時刻に合わせて、更新された配信情報を取得しようとするものである。
【0093】
図13に示されるとおり、通信装置100は、操作部101、取得要求部102b、更新情報判断部103、更新処理部104、更新履歴追加部105b、更新履歴DB106b(更新履歴記憶手段)、データ記憶部107b、表示部108、履歴収集期間判断部109b、更新予定時刻算出部110b(集計手段、抽出手段、算出手段)、および更新予定時刻判断部111bを含んで構成されている。この通信装置100は、第一の実施形態における通信装置100と同様のハードウェア構成をとるものであって、例えば、図2に示されるハードウェアにより実現される。以下、各構成について説明するが、第一の実施形態の通信装置100と同じ構成要素については、その説明を省略する。
【0094】
操作部101は、ユーザ操作を受け付ける部分であり、例えばキーボードやテンキー、またはタッチパネル等である。ユーザは、操作部101を操作することによりウェブページなどの配信情報の取得指示、閲覧指示を行うことができる。
【0095】
取得要求部102bは、サーバ200から配信情報の取得を行う部分である。この取得要求部102bは、操作部101によるユーザ操作にしたがって、配信情報の取得を行、また更新予定時刻判断部111bにより更新予定時刻に達したと判断された場合に、配信情報の取得を行う。
【0096】
更新情報判断部103は、更新予定時刻判断部111bの判断に従って、または操作部101による指示に従って、取得要求部102bが動作し、当該取得要求部102bにより取得された配信情報が更新されたものであるか否かを判断する部分であり、配信情報を取得する際において、配信情報に付加されている更新時刻、若しくは取得に際しての通信手順上で取得された更新時刻に基づいて、直近で得た配信情報の更新時刻と比較することにより、更新の有無を判断する。
【0097】
更新処理部104は、更新予定時刻判断部111bの判断結果に従って配信情報の取得が行われた場合において、更新情報判断部103により配信情報が更新されたと判断された場合には、データ記憶部107bに更新された配信情報を記憶させる。配信情報が更新されていないと判断され場合には、処理はしない。なお、更新情報判断部103において、配信情報の取得前に更新がされていないことが分かる場合には、配信情報の取得を行わないようにすることができる。また、操作部101によるユーザ操作により配信情報の取得が行われた場合、そのまま表示部108に表示させるため、更新処理部104は動作する必要はないが、当該動作をして、データ記憶部107bに記憶させる処理をしてもよい。
【0098】
更新履歴追加部105bは、更新情報判断部103において、配信情報が更新されたと判断された場合、更新履歴DB106bに記憶されている更新履歴情報に更新時刻を追加して記憶させる部分である。
【0099】
更新履歴DB106bは、サーバ200における配信情報の更新時刻の履歴情報である更新履歴情報を記憶する部分である。図14(a)は、更新履歴情報の具体例を示す説明図である。図14(a)に示されるとおり、更新履歴情報は、日にちおよび時刻からなる情報であり、予め定められた最低履歴収集期間における更新時刻が記述されている。この最低履歴収集期間は、サーバ200に記憶されている配信情報の更新予定時刻を推計するための統計計算を実施するために最低限必要な更新履歴情報の収集期間を示したものであり、例えば、5日である。
【0100】
データ記憶部107bは、更新処理部104により追加された配信情報を記憶する部分である。このデータ記憶部107bは、定期的に更新予定時刻に取得した配信情報を記憶しておくものである。
【0101】
表示部108は、データ記憶部107bに記憶されている配信情報や、操作部101の操作指示に従って取得要求部102bにより取得された配信情報をユーザに閲覧可能に表示する部分である。
【0102】
履歴収集期間判断部109bは、定期的、若しくは更新履歴DB106bに更新時刻が追加されるたびに、更新履歴DB106bに記憶されている更新履歴情報が、最低履歴収集期間で示される期間分の情報を有しているか否かを判断する部分である。
【0103】
更新予定時刻算出部110bは、履歴収集期間判断部109bにより更新履歴情報の収集期間が、最低履歴収集期間に達していると判断された場合には、更新履歴DB106bに記憶されている更新履歴情報に基づいて、更新予定時刻を算出する部分である。以下、その詳細について説明する。
【0104】
まず、更新予定時刻算出部110bは、更新履歴情報に基づいて、予め定めたサンプリング期間ごとの更新回数を集計する。図14(b)は、その具体例であって、最低履歴収集期間(例えば、5日間)における、予め定めたサンプリング期間ごとに、更新回数を集計した集計結果を示す図である。図14(b)に示すように、例えば、1/1の0時から7時は、それぞれ更新時刻が更新履歴情報に無いため、更新回数は0と集計されている。なお、図14(b)は、便宜上0時から7時は、更新回数は0であったため、まとめて記載しているが、それぞれ0時から1時、1時から2時、などのように、サンプリング期間を1時間とした場合には、そのサンプリング期間ごとに更新回数を集計するようにする。
【0105】
つぎに、この集計結果に基づいて、集計対象期間における更新回数を集計する。図15は、集計対象期間における更新回数の集計結果を示す説明図である。集計対象期間とは、更新回数を集計するための単位期間であり、例えば一日である。最低履歴収集期間において収集したサンプリング期間ごとの更新回数を、集計対象期間おいて、繰り返し集計することにより、集計対象期間といった単位期間における更新回数を把握することができる。例えば、集計対象期間を1日とした場合、1日におけるどのサンプリング期間において更新回数が多いとか、少ないなどを把握することができる。
【0106】
そして、図15において、例えば、0時から1時は、更新回数は0であるが、8時から9時は、更新回数は2回と集計することができる。これは、最低履歴収集期間において、8時から9時の間で2回(または2日)更新があったと考えられる。
【0107】
さらに、更新予定時刻算出部110bは、閾値S2を用いて、更新回数が閾値S2未満のサンプリング期間を、更新予定時刻の算出対象から除外する。これは不規則な履歴を除外する目的であり、そのサンプリング期間においては更新が行われていないと判断するものである。例えば、閾値S2=1とした場合、更新回数0のサンプリング期間については、更新予定時刻算出対象外とする。
【0108】
そして、更新予定時刻算出部110bは、更新回数が閾値S2未満とならなかったサンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する。更新予定時刻の算出方法は、各サンプリング期間において最終更新時刻に基づいて、所定時間(所定分)加算した時刻を更新予定時刻としてもよいし、以下の算出方法としてもよい。
【0109】
任意の基準時間Uを規定しておき、各サンプリング期間における複数の更新時刻の標準偏差がU/2以内である場合、“各サンプリング期間における更新予定時刻=各サンプリング期間における更新時刻の平均値+2×標準偏差”とすることができる。この場合、更新タイミングが正規分布であると仮定した場合、97.5%の配信情報の更新をカバーすることができる。すなわち、97.5%の配信情報の更新時刻より後の時刻を更新予定時刻として算出することができる。
【0110】
また、標準偏差がU/2以上である場合には、“各サンプリング期間における更新予定時刻=各サンプリング期間における最も遅い更新時刻+U”とすることができる。
【0111】
このようにして、更新時刻のばらつきの程度を示す標準偏差と、基準時間Uとの関係に基づいて、更新予定時刻のための演算ロジックを切り替えるようにしてもよい。すなわち、予め定めた基準時間Uと更新時刻のばらつき程度を表す標準偏差との大小関係に基づいて、更新予定時刻を算出するための基準時刻を変えることにより、より適切な更新予定時刻を算出することができる。
【0112】
さらに、他の方法について説明する。この他の方法においては、閾値S2以上の更新回数ともつサンプリング期間が連続してあった場合、更新予定時刻算出部110bは、そのサンプリング期間を一まとめにして連続サンプリング期間として扱って、その中で更新予定時刻を算出することができる。図16にその具体例を説明する。図16(a)は、集計対象期間における集計結果であり、図16(b)は、閾値S2を用いて、不規則更新部分を除外した集計対象期間における集計結果である。
【0113】
図に示されるとおり、15時から17時における、2つのサンプリング期間においてそれぞれ更新回数が2回および3回と集計されている。また、20時から23時における3つサンプリング期間において、それぞれ更新回数が、2回、3回、3回と集計されている。
【0114】
この場合、以下の演算方法により、更新予定時刻算出部110bは、連続サンプリング期間を分割するか、否かを判断して、その連続サンプリング期間内(またはその分割期間内)において更新予定時刻を算出する。
【0115】
まず、更新予定時刻算出部110bは、最低履歴収集期間/集計対象期間=繰り返し回数αを算出する。そして、“連続サンプリング期間における更新時刻の個数/繰り返し回数α”を演算することにより、連続サンプリング期間の分割数を算出する。なお、ここでは、四捨五入することにより、分割数を整数化する。そして、この分割数に基づいて、連続サンプリング数を分割する。なお、サンプリングした更新時刻数が同数若しくはおおむね均等となるようにとなるように、分割する。
【0116】
図17に、サンプリング期間に基づいた更新予定時刻の算出過程を示す。図17では、15時―16時において、更新時刻が5個ある。その平均値は、15:48であり、標準偏差は0:35(35分)である。そして、基準時間U=1時間とすると、“最終更新時刻(ここでは16:20)+U”を算出して、更新予定時刻が17:20と算出することができる。
【0117】
また、20時−22時においては、8個の更新時刻が集計されている。この場合、均等に4つずつとなるように、更新時刻が分割され、その分割されたものにおいて更新予定時刻が算出される。
【0118】
そして、20時−21時においては、20:40〜21:40までの4つの更新時刻が更新予定時刻算出ための基準データとなる。この4つの更新時刻によると、その平均値は21:06となり、標準偏差は、0:23(23分)となる。そして、この場合、標準偏差(23分)は、U/2(30分)未満であるため、更新予定時刻算出のロジックは変わり、更新予定時刻=平均値+2×標準偏差に基づいて、21:52が算出される。
【0119】
このように算出された更新予定時刻は、更新予定時刻判断部111bにおいて記憶されている。
【0120】
引き続き、図13に基づいて、構成要素の説明をする。更新予定時刻判断部111bは、更新予定時刻算出部110bにおいて算出された更新予定時刻を記述する更新予定時刻テーブルを記憶するとともに、内部にタイマーを保持しており、更新予定時刻テーブルの更新予定時刻に基づいて、取得要求部102bに取得要求をさせる指示を出力する部分である。この更新予定時刻判断部111bからの指示に基づいて、取得要求部102bは、配信情報の取得を行うことができ、サーバ200において配信情報が更新された、と予測される時刻に、適切に配信情報の取得を行うことができる。
【0121】
つぎに、本実施形態の通信装置100bの処理について説明する。図18は、通信装置100bにおける、更新履歴情報を記憶するときの処理を示すフローチャートである。この通信装置100bにおいて、操作部101におけるユーザ操作により、若しくは更新予定時刻に基づいて、取得要求部102により、配信情報が取得される(S401)。ここで取得された配信情報が更新されているか否かが、更新情報判断部103により判断される(S402)。なお、配信情報の更新の有無の判断は、配信情報に記述されている更新時刻、若しくは配信情報を取得するための手順上で得られた更新時刻が、直近に取得した配信情報の更新時刻との違いを見て判断する。
【0122】
ここで、更新されていると判断されると、更新処理部104により更新処理されて、データ記憶部107bに更新された配信情報が記憶される(S403)。そして、更新履歴追加部105bにより、更新履歴DB106bに、更新時刻が追加されて、更新履歴情報として記憶される(S404)。
【0123】
このようにして、更新時刻の更新履歴情報が更新履歴DB106bに記憶される。
【0124】
つぎに、この更新履歴情報を利用した更新予定時刻の算出方法について説明する。図19は、通信装置100bにおける、更新履歴情報を利用した更新予定時刻の算出方法を示すフローチャートである。
【0125】
更新予定時刻判断部111bにより、更新予定時刻になると判断されると、配信情報の取得処理が開始される(S501)。すなわち、取得要求部102bによる配信情報の取得処理が行なわれる。この処理は、上述図18に示した通りである。そして、以降、更新予定時刻算出処理が開始される。まず、履歴収集期間判断部109bにより、更新履歴DB106bに記憶されている更新履歴情報の履歴収集期間が、予め規定されている最低履歴収集期間に達しているか否かが判断される(S502)。ここで、履歴収集期間が、最低履歴収集期間に達していると判断されると、更新予定時刻算出部110bにより、更新履歴情報における各更新時刻は、予め規定されたサンプリング幅Tでサンプリングされる(S503)。
【0126】
そして、更新予定時刻算出部110bにより、サンプリングされたサンプリングデータは、集計対象期間Lを一単位として、その更新回数が集計される(S504)。更新予定時刻算出部110bにより、集計された更新回数に対して、サンプリング期間における更新回数のチェックがなされる(S505)。すなわち、各サンプリング期間において、閾値より大きい更新回数のサンプリング期間が抽出される。
【0127】
そして、更新予定時刻算出部110bにより、閾値より大きい更新回数のサンプリング期間の連続性を判断することにより、連続サンプリング期間が抽出される(S506)。そして、更新予定時刻算出部110bにより、各サンプリング期間および各連続サンプリング期間における、更新予定時刻が算出され(S507)、更新予定時刻は、更新予定時刻判断部111bに記憶される(S508)。なお、S506における連続性サンプリング期間の抽出や、それに関する処理は省略してもよい。
【0128】
そして、更新予定時刻判断部111bにおいて、更新予定時刻に達したと判断されると、取得要求部102bに対して、配信情報の取得指示を出力して、配信情報の取得処理を行なわせる。
【0129】
つぎに、本実施形態の通信装置100の作用効果について説明する。本実施形態の通信装置100によれば、更新履歴DB106bに記憶されている更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を、更新予定時刻算出部110bが集計し、集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する。そして、抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出して、更新時刻判断部111bに記憶する。これにより、取得要求部102は、更新時刻判断部111bに記憶されている更新予定時刻に従って、配信情報の更新が行われたと予想される更新予定時刻に配信情報の取得を行うことができ、効率的な配信情報の取得を行うことができる。さらに、連続サンプリング期間において更新予定時刻を算出するようにしたことで、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0130】
また、更新予定時刻算出部110bは、連続サンプリング期間における更新回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、分割された分割期間ごとに更新予定時刻を算出することで、更新回数が多いと予想される連続サンプリング期間においては、配信情報の取得頻度を多くすることができ、更新済みとなった配信情報の取得を効率的に行うことができる。
【0131】
また、更新予定時刻算出部110bは、各サンプリング期間における一または複数の更新時刻のうち最終の更新時刻より後となるように更新予定時刻を算出することで、更新後の配信情報の取得を行なうことができ、更新済みとなった最新の配信情報の取得を可能にさせる。
【0132】
また、更新予定時刻算出部110bは、サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻のばらつき程度を示す数値に基づいて、更新予定時刻を算出するための基準となる時刻を切り替えるものであり、予め定められた閾値以上である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における最終の更新時刻に基づいて更新予定時刻を算出する。ばらつきが大きいため、より確実な更新済みとなっていると思われる時刻を基準にする。一方、ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻の平均時刻に基づいて更新予定時刻を算出する。ばらつきが小さいため、更新時刻の平均値に基づいて更新予定時刻を算出することで、更新済みとなっているであろうと思われる時刻に近い時刻に更新予定時刻とすることができ、効率的な配信情報の取得を行なうことができる。なお、上述実施形態においては、ばらつき程度を示す数値として、標準偏差を用いているがこれに限るものでは無い。
【符号の説明】
【0133】
100、100a、100b…通信装置、101…操作部、102、102a、102b…取得要求部、103…更新情報判断部、104…更新処理部、105…閲覧履歴追加部、105b…更新履歴追加部、107…データ記憶部、107b…データ記憶部、108…表示部、109…履歴収集期間判断部、109b…履歴収集期間判断部、110…閲覧予定時刻算出部、110a…閲覧回数集計部、110b…更新予定時刻算出部、111…閲覧予定時刻判断部、111a…取得時刻判断部、111b…更新予定時刻判断部、200…サーバ、106…閲覧履歴DB、106b…更新履歴DB。
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツなどの配信情報を定期的に取得する通信装置および配信情報方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンテンツを自動的に配信する技術が知られており、携帯端末は、データを定期的に取得することにより、データの閲覧を、ネットワークを介することなく行うことができる。そして、効率的なデータ取得を行なう技術も考えられており、例えば、特許文献1(特開2009−282950号公報)には、コンテンツデータの状態情報に基づいてポーリング間隔を決定することが記載されている。なお、この状態情報とは、コンテンツデータの更新履歴を示した履歴情報である。より詳細には、コンテンツデータが更新されたものである場合には、ポーリング間隔を状態情報に基づいて設定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−282950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術においては、ユーザが配信情報を閲覧してもしなくても、サーバにおける更新間隔に従って配信情報を取得しているため、無駄な配信情報の取得をする場合があった。すなわち、ユーザが閲覧しない時間帯に配信情報を取得しても、ユーザはその配信情報を閲覧しない場合には、その配信情報の取得は無駄に終わる。
【0005】
また、従来の技術においては、ポーリング間隔を更新間隔に基づいて決定している。しかしながら、サーバにおける配信情報の更新間隔は、一定ではない。例えば、一日に何度も更新する場合もあれば、何日に更新しない場合がありえる。したがって、過去の更新履歴に含まれる更新日時の間隔に基づいて、更新間隔を決定しては、適切なタイミングにおける更新処理を行うことができない。
【0006】
そこで、本発明においては、適切なタイミングで配信情報を取得することができる通信装置および配信情報取得方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の通信装置は、配信情報の閲覧時刻を記述する閲覧履歴情報を記憶する閲覧履歴記憶手段と、前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得手段と、を備えている。
【0008】
また、本発明の配信情報取得方法は、配信情報の閲覧時刻を記述する閲覧履歴情報に閲覧履歴記憶手段に記憶する閲覧履歴記憶ステップと、前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する算出ステップと、を備えている。
【0009】
この発明によれば、閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出し、抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する。これにより、配信情報の閲覧が行われたと予想される閲覧予定時刻に配信情報の取得を行うことができ、効率的な配信情報の取得を行うことができ、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0010】
また、本発明の通信装置は、前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに閲覧回数を集計する集計手段と、前記集計手段により集計された閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間を判断する判断手段と、をさらに備え、前記算出手段は、前記判断手段により、閲覧回数が所定値以上であると判断されたサンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0011】
この発明によれば、閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに閲覧回数を集計し、集計された閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間を判断し、閲覧回数が所定値以上であると判断されたサンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する。これにより、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0012】
また、本発明の通信装置において、前記判断手段は、さらに、閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一つのサンプリング期間とみなした連続サンプリング期間を判断し、前記算出手段は、前記判断手段により判断された連続サンプリング期間に対して、閲覧予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0013】
この発明によれば、閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一つのサンプリング期間とみなした連続サンプリング期間を判断し、判断された連続サンプリング期間に対して、閲覧予定時刻を算出する。これにより、連続サンプリング期間において閲覧予定時刻を算出するようにしたことで、さらに配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0014】
また、本発明の通信装置において、前記抽出手段は、連続サンプリング期間における閲覧回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、前記算出手段は、分割された分割期間ごとに閲覧予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0015】
この発明によれば、連続サンプリング期間における閲覧回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、分割された分割期間ごとに閲覧予定時刻を算出することで、閲覧回数が多いと予想される連続サンプリング期間においては、配信情報の取得頻度を多くすることができ、更新済みとなった配信情報の取得を効率的に行うことができる。
【0016】
また、本発明の通信装置において、前記算出手段は、各サンプリング期間における一または複数の閲覧時刻のうち最初の閲覧時刻より先となるように閲覧予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0017】
この発明によれば、各サンプリング期間における一または複数の閲覧時刻のうち最初の閲覧時刻より先となるように閲覧予定時刻を算出することで、閲覧前に配信情報の取得を行なうことができ、最新の配信情報を閲覧可能にさせる。
【0018】
また、本発明の通信装置において、前記算出手段は、サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻のばらつき程度を示す数値を算出し、前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値以上である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における最初の閲覧時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出し、前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻の平均時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0019】
この発明によれば、サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻のばらつき程度を示す数値に基づいて、閲覧予定時刻を算出するための基準となる時刻を切り替えるものであり、予め定められた閾値以上である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における最初の閲覧時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出する。ばらつきが大きいため、より確実に閲覧前と思われる時刻を基準にする。一方、ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻の平均時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出する。ばらつきが小さいため、閲覧時刻の平均値に基づいて閲覧予定時刻を算出することで、閲覧前であろうと思われる時刻に近い直前の時刻を閲覧予定時刻とすることができ、効率的な配信情報の取得を行なうことができる。
【0020】
また、本発明の通信装置は、配信情報を取得する取得時刻を記憶する取得時刻記憶手段と、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻になると配信情報の取得を行ない、記憶する配信情報取得手段と、ユーザ操作により閲覧操作がなされると、ネットワークを介して若しくは前記配信情報取得手段から、配信情報の取得を行ない、ユーザに閲覧させる閲覧手段と、前記閲覧手段により配信情報の閲覧がなされた閲覧時刻を記述した閲覧履歴情報を記憶する閲覧履歴記憶手段と、前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計する集計手段と、前記集計手段により集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する削除手段と、を備えている。
【0021】
この発明によれば、予め記憶されている取得時刻を記憶しておき、当該取得時刻になると配信情報の取得を行ない、記憶しておき、常時閲覧可能な状態にしておく。一方で、閲覧履歴情報を記憶し、この閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計し、集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、予め記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する。これにより、閲覧していない可能性の高い時間帯においては、配信情報の取得を行なわないようにするため、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0022】
また、本発明の通信装置は、配信情報の更新時刻を記述する更新履歴情報を記憶する更新履歴記憶手段と、前記更新履歴記憶手段に記憶されている更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を集計する集計手段と、前記集計手段により集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得手段と、を備えている。
【0023】
また、本発明の配信情報取得方法は、配信情報を取得する取得時刻を取得時刻記憶手段に記憶する取得時刻記憶ステップと、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻になると配信情報の取得を行ない、記憶する配信情報取得ステップと、ユーザ操作により閲覧操作がなされると、ネットワークを介して若しくは前記配信情報取得ステップから、配信情報の取得を行ない、ユーザに閲覧させる閲覧ステップと、前記閲覧ステップにより配信情報の閲覧がなされた閲覧時刻を記述した閲覧履歴情報を閲覧履歴記憶手段に記憶する閲覧履歴記憶ステップと、前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計する集計ステップと、前記集計ステップにより集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する削除ステップと、を備えている。
【0024】
この発明によれば、更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を集計し、集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する。そして、抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する。これにより、配信情報の更新が行われたと予想される更新予定時刻に配信情報の取得を行うことができ、効率的な配信情報の取得を行うことができる。さらに、連続サンプリング期間において更新予定時刻を算出するようにしたことで、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0025】
また、本発明の通信装置において、前記抽出手段は、連続サンプリング期間における更新回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、前記算出手段は、分割された分割期間ごとに更新予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0026】
この発明によれば、連続サンプリング期間における更新回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、分割された分割期間ごとに更新予定時刻を算出することで、更新回数が多いと予想される連続サンプリング期間においては、配信情報の取得頻度を多くすることができ、更新済みとなった配信情報の取得を効率的に行うことができる。
【0027】
また、本発明の通信装置において、前記算出手段は、各サンプリング期間における一または複数の更新時刻のうち最終の更新時刻より後となるように更新予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0028】
この発明によれば、各サンプリング期間における一または複数の更新時刻のうち最終の更新時刻より後となるように更新予定時刻を算出することで、更新後の配信情報の取得を行なうことができ、更新済みとなった最新の配信情報の取得を可能にさせる。
【0029】
また、本発明の通信装置において、前記算出手段は、サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻のばらつき程度を示す数値を算出し、前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値以上である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における最終の更新時刻に基づいて更新予定時刻を算出し、前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻の平均時刻に基づいて更新予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0030】
また、本発明の情報配信方法は、配信情報の更新時刻を記述する更新履歴情報を更新履歴記憶手段に記憶する更新履歴記憶ステップと、前記更新履歴記憶手段に記憶されている更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を集計する集計ステップと、前記集計ステップにより集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する算出ステップと、前記算出ステップにより算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得ステップと、を備えている。
【0031】
この発明によれば、サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻のばらつき程度を示す数値に基づいて、更新予定時刻を算出するための基準となる時刻を切り替えるものであり、予め定められた閾値以上である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における最終の更新時刻に基づいて更新予定時刻を算出する。ばらつきが大きいため、より確実な更新済みとなっていると思われる時刻を基準にする。一方、ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻の平均時刻に基づいて更新予定時刻を算出する。ばらつきが小さいため、更新時刻の平均値に基づいて更新予定時刻を算出することで、更新済みとなっているであろうと思われる時刻に近い時刻に更新予定時刻とすることができ、効率的な配信情報の取得を行なうことができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、配信情報の閲覧前、または配信情報の更新後配信情報の取得を行い、また閲覧をしていないときには配信情報の取得をしないようにすることができ、効率的な配信情報の取得を行うことができる。よって、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】第一の実施形態の通信装置100の機能構成を示すブロック図である。
【図2】通信装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】閲覧履歴情報の具体例およびその閲覧回数の集計結果を示す説明図である。
【図4】集計対象期間における閲覧回数の集計結果を示す説明図である。
【図5】連続サンプリング期間を抽出するときの説明図である。
【図6】サンプリング期間に基づいた閲覧予定時刻の算出過程を示す説明図である。
【図7】通信装置100の閲覧時刻を閲覧履歴DB106に追加記憶させるときの処理を示すフローチャートである。
【図8】通信装置100における、閲覧履歴情報を利用した閲覧予定時刻の算出方法を示すフローチャートである。
【図9】第二の実施形態の通信装置100bの機能構成を示すブロック図である。
【図10】取得時刻テーブルの具体例を示す図である。
【図11】閲覧回数テーブルの具体例を示す図である。
【図12】通信装置100aにおける取得時刻テーブルから閲覧の可能性がない時間帯を削除する処理を示すフローチャートである。
【図13】第三の実施形態における通信装置100bの機能構成を示すブロック図である。
【図14】更新履歴情報の具体例およびその更新回数の集計結果を示す説明図である。
【図15】集計対象期間における更新回数の集計結果を示す説明図である。
【図16】連続サンプリング期間を抽出するときの説明図である。
【図17】サンプリング期間に基づいた更新予定時刻の算出過程を示す説明図である。
【図18】通信装置100bにおける、更新履歴情報を記憶するときの処理を示すフローチャートである。
【図19】通信装置100bにおける、更新履歴情報を利用した更新予定時刻の算出方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0035】
<第一の実施形態>
第一の実施形態における通信装置100について説明する。この第一の実施形態における通信装置100は、配信情報をサーバ200から定期的に取得して記憶するものであって、ユーザが配信情報を閲覧しようとする時刻の前に、配信情報を取得して記憶しておくものである。そして、ユーザは、配信情報を閲覧したい場合には、記憶された配信情報を読み出し、表示させることにより、閲覧することができ、ネットワークを介することなく、配信情報を閲覧することができる。以下、その具体的構成について説明する。
【0036】
図1は、本実施形態の通信装置100の機能構成を示すブロック図である。図1に示されるように、この通信装置100は、操作部101、取得要求部102(取得手段)、閲覧履歴追加部105、閲覧履歴DB106(閲覧履歴記憶手段)、データ記憶部107、表示部108、履歴収集期間判断部109、閲覧予定時刻算出部110(抽出手段、算出手段、集計手段、判断手段)、および閲覧予定時刻判断部111を含んで構成されている。
【0037】
この通信装置100は、図2に示されるハードウェアにより構成されている。図2は、通信装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示される通信装置100は、物理的には、図2に示すように、CPU11、主記憶装置であるRAM12及びROM13、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置14、ディスプレイ等の出力装置15、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール16、半導体メモリ等の補助記憶装置17などを含むコンピュータシステムとして構成されている。図1において説明した各機能は、図2に示すCPU11、RAM12等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU11の制御のもとで入力装置14、出力装置15、通信モジュール16を動作させるとともに、RAM12や補助記憶装置17におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。以下、図1に示す機能ブロックに基づいて、各機能ブロックを説明する。
【0038】
操作部101は、ユーザ操作を受け付ける部分であり、例えばキーボードやテンキー、またはタッチパネル等である。ユーザは、操作部101を操作することによりウェブページなどの配信情報の取得指示、閲覧指示を行うことができる。
【0039】
取得要求部102は、操作部101をユーザが操作したことにより、または閲覧予定時刻判断部111において閲覧予定時刻に達したと判断されると、サーバ200から配信情報の取得を行なう部分である。
【0040】
閲覧履歴追加部105は、操作部101をユーザが配信情報の閲覧操作したことにより、取得要求部102により取得された配信情報が表示部108に表示され、またはデータ記憶部107に記憶されているデータが表示部108に表示されると、その閲覧時刻を閲覧履歴DB106に追加して、記憶させる部分である。すなわち、閲覧履歴追加部105は、ユーザが配信情報の閲覧をした場合、その閲覧時刻を記憶する部分である。
【0041】
閲覧履歴DB106は、ユーザが配信情報の閲覧をした閲覧時刻の履歴情報である閲覧履歴情報を記憶する部分である。図3(a)は、閲覧履歴情報の具体例を示す説明図である。図3(a)に示されるとおり、閲覧履歴情報は、日にちおよび時刻からなる情報であり、予め定められた最低履歴収集期間分の閲覧時刻が記述されている。この最低履歴収集期間は、閲覧予定時刻を推計するための統計計算を実施するために最低限必要な閲覧履歴情報の収集期間を示したものであり、例えば、5日である。
【0042】
データ記憶部107は、取得要求部102により追加された配信情報を記憶する部分である。このデータ記憶部107は、定期的に閲覧予定時刻に取得した配信情報を記憶しておくものである。
【0043】
表示部108は、データ記憶部107に記憶されている配信情報や、操作部101の操作指示に従って取得要求部102により取得された配信情報をユーザに閲覧可能に表示する部分である。
【0044】
履歴収集期間判断部109は、定期的、若しくは閲覧履歴DB106に閲覧時刻が追加されるたびに、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報が、最低履歴収集期間で示されている期間分の情報を有しているか否かを判断する部分である。
【0045】
閲覧予定時刻算出部110は、履歴収集期間判断部109により閲覧履歴情報の収集期間が最低履歴収集期間に達していると判断された場合には、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて、閲覧予定時刻を算出する部分である。以下、その詳細について説明する。
【0046】
まず、閲覧予定時刻算出部110は、閲覧履歴情報に基づいて、予め定めたサンプリング期間ごとに閲覧時刻を抽出し、その閲覧回数を集計する。図3(b)は、その具体例であって、最低履歴収集期間(例えば、5日間)における、予め定めたサンプリング期間ごとに、閲覧時刻を抽出し、その抽出した閲覧時刻に基づいて閲覧回数を集計した集計結果を示す図である。図3(b)に示すように、例えば、1/1の0時から7時は、それぞれ閲覧時刻が閲覧履歴情報に無いため、閲覧回数は0と集計されている。なお、図3(b)は、便宜上0時から7時は、閲覧回数は0であったため、まとめて記載しているが、それぞれ0時から1時、1時から2時、などのように、サンプリング期間を1時間とした場合には、そのサンプリング期間ごとに閲覧回数を集計するようにする。
【0047】
つぎに、この集計結果に基づいて、集計対象期間における閲覧回数を集計する。図4は、集計対象期間における閲覧回数の集計結果を示す説明図である。集計対象期間とは、閲覧回数を集計するための単位期間であり、例えば一日である。最低履歴収集期間において収集したサンプリング期間ごとの閲覧回数を、集計対象期間おいて、繰り返し集計することにより、集計対象期間といった単位期間における閲覧回数を把握することができる。例えば、集計対象期間を1日とした場合、1日におけるどのサンプリング期間において閲覧回数が多いとか、少ないなどを把握することができる。
【0048】
そして、図4において、例えば、0時から1時は、閲覧回数は0であるが、8時から9時は、閲覧回数は2回と集計することができる。これは、最低履歴収集期間において、8時から9時の間で2回(または2日)閲覧があったと考えられる。
【0049】
さらに、不規則な閲覧履歴を除外する目的で閲覧が行なわれていないと判断するようにしてもよい。例えば、閾値S=2とした場合、1回程度のたまたま閲覧をしたような状態を除外することで、不規則な閲覧を閲覧予定時刻の計算対象から除外しようとするものである。
【0050】
そして、閲覧予定時刻算出部110は、閲覧回数が閾値S未満とならなかったサンプリング期間に対して、閲覧予定時刻を算出する。閲覧予定時刻の算出方法は、各サンプリング期間において最初の閲覧時刻に基づいて、所定時間(所定分)減算した時刻を閲覧予定時刻としてもよいし、以下の算出方法としてもよい。
【0051】
任意の基準時間Uを規定しておき、各サンプリング期間における複数の閲覧時刻の標準偏差がU/2以内である場合、“各サンプリング期間における閲覧予定時刻=各サンプリング期間における閲覧時刻の平均値−2×標準偏差”とすることができる。この場合、閲覧タイミングが正規分布であると仮定した場合、97.5%の配信情報の閲覧をカバーすることができる。すなわち、97.5%の配信情報の閲覧時刻より前の時刻を閲覧予定時刻として算出することができる。
【0052】
また、標準偏差がU/2以上である場合には、“各サンプリング期間における閲覧予定時刻=各サンプリング期間における最も早い閲覧時刻−U”とすることができる。
【0053】
このようにして、標準偏差と、基準時間Uとの関係に基づいて、閲覧予定時刻のための演算ロジックを切り替えるようにすることで、適切な閲覧予定時刻を算出することができる。すなわち、予め定めた基準時間Uと閲覧時刻のばらつき程度を表す標準偏差との大小関係に基づいて、閲覧予定時刻を算出するための基準時刻を変えることにより、より適切な閲覧予定時刻を算出することができる。
【0054】
さらに、他の方法について説明する。この他の方法においては、閾値S以上の閲覧回数ともつサンプリング期間が連続してあった場合、そのサンプリング期間を一まとめにして連続サンプリング期間として扱って、その中で閲覧予定時刻を算出しようとするものである。図5にその具体例を説明する。図5(a)は、集計対象期間における集計結果であり、図5(b)は、閾値Sを用いて、不規則閲覧部分を除外した集計対象期間における集計結果である。
【0055】
図に示されるとおり、15時から17時における、2つのサンプリング期間においてそれぞれ閲覧回数が2回および3回と集計されている。また、20時から23時における3つサンプリング期間において、それぞれ閲覧回数が、2回、3回、3回と集計されている。
【0056】
この場合、以下の演算方法により、閲覧予定時刻算出部110は、連続サンプリング期間を分割するか、否かを判断して、その連続サンプリング期間内(またはその分割期間内)において閲覧予定時刻を算出する。
【0057】
まず、閲覧予定時刻算出部110は、“2最低履歴収集期間/集計対象期間=繰り返し回数α”を算出する。そして、“連続サンプリング期間における閲覧時刻の個数/繰り返し回数α”を演算することにより、連続サンプリング期間の分割数を算出する。なお、ここでは、四捨五入することにより、分割数を整数化する。そして、この分割数に基づいて、連続サンプリング数を分割する。なお、サンプリングした閲覧時刻数が同数若しくはおおむね均等となるようにとなるように、分割する。
【0058】
図6に、サンプリング期間に基づいた閲覧予定時刻の算出過程を示す。図6では、15時―16時において、閲覧時刻が5個ある。その平均値は、15:48であり、標準偏差は0:35(35分)である。そして、基準時間U=1時間とすると、”開始閲覧時刻(ここでは15:05)−U”を算出して、閲覧予定時刻が14:05と算出することができる。
【0059】
また、20時−22時においては、8個の閲覧時刻が集計されている。この場合、均等に4つずつとなるように、閲覧時刻が分割され、その分割されたものにおいて閲覧予定時刻が算出される。
【0060】
そして、20時−21時においては、20:40〜21:40までの4つの閲覧時刻が閲覧予定時刻算出ための基準データとなる。この4つの閲覧時刻によると、その平均値は21:06となり、標準偏差は、0:23(23分)となる。そして、この場合、標準偏差(23分)は、U/2(30分)未満であるため、閲覧予定時刻算出のロジックは変わり、“閲覧予定時刻=平均値−2×標準偏差”に基づいて、20:19が算出される。
【0061】
このように算出された閲覧予定時刻は、閲覧予定時刻判断部111において記憶されている。
【0062】
引き続き、図1に基づいて、構成要素の説明をする。閲覧予定時刻判断部111は、閲覧予定時刻算出部110aにおいて算出された閲覧予定時刻を記述する閲覧予定時刻テーブルを記憶するとともに、内部にタイマーを保持しており、閲覧予定時刻テーブルの閲覧予定時刻に基づいて、取得要求部102に取得要求をさせる指示を出力する部分である。この閲覧予定時刻判断部111からの指示に基づいて、取得要求部102は、配信情報の取得を行うことができ、配信情報の閲覧開始と予測される時刻の直前に、適切に配信情報の取得を行うことができる。
【0063】
つぎに、本実施形態の通信装置100の処理について説明する。図7は、通信装置100の閲覧時刻を閲覧履歴DB106に追加記憶させるときの処理を示すフローチャートである。まず、操作部101をユーザが閲覧操作することにより(S101)、配信情報の取得が、取得要求部102により行なわれる(S102)。そして、取得された配信情報は、表示部108に表示され、閲覧可能な状態にされるとともに、閲覧履歴DB106にその閲覧時刻が追加されて、記憶される(S103)。
【0064】
このようにして、閲覧履歴DB106にユーザが配信情報を閲覧した閲覧時刻が閲覧履歴情報として記憶される。
【0065】
つぎに、この閲覧履歴情報を利用した閲覧予定時刻の算出方法について説明する。図8は、通信装置100における、閲覧履歴情報を利用した閲覧予定時刻の算出方法を示すフローチャートである。
【0066】
閲覧予定時刻判断部111により、閲覧予定時刻になると判断されると、配信情報の取得処理が開始される(S201)。すなわち、取得要求部102による配信情報の取得処理が行なわれる。この処理は、上述図7に示した通りである。そして、以降、閲覧予定時刻算出処理が開始される。まず、履歴収集期間判断部109により、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報の履歴収集期間が、予め規定されている最低履歴収集期間に達しているか否かが判断される(S202)。ここで、履歴収集期間が、最低履歴収集期間に達していると判断されると、閲覧予定時刻算出部110により、閲覧履歴情報における各閲覧時刻は、予め規定されたサンプリング幅Tでサンプリングされる(S203)。
【0067】
そして、閲覧予定時刻算出部110により、サンプリングされたサンプリングデータは、集計対象期間Lを一単位として、その閲覧回数が集計される(S204)。閲覧予定時刻算出部110により、集計された閲覧回数に対して、サンプリング期間における閲覧回数のチェックがなされる(S205)。すなわち、各サンプリング期間において、閾値より大きい閲覧回数のサンプリング期間が抽出される。
【0068】
そして、閲覧予定時刻算出部110により、閾値より大きい閲覧回数のサンプリング期間の連続性を判断することにより、連続サンプリング期間が抽出される(S206)。そして、閲覧予定時刻算出部110により、各サンプリング期間および各連続サンプリング期間における、閲覧予定時刻が算出され(S207)、閲覧予定時刻は、閲覧予定時刻判断部111に記憶される(S208)。なお、S206における連続性サンプリング期間の抽出や、それに関する処理は省略してもよい。
【0069】
そして、閲覧予定時刻判断部111において、閲覧予定時刻に達したと判断されると、取得要求部102に対して、配信情報の取得指示を出力して、配信情報の取得処理を行なわせる。
【0070】
つぎに、本実施形態の通信装置100の作用効果について説明する。本実施形態の通信装置100によれば、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて、閲覧予定時刻算出部110は、所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出し、抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出して、閲覧予定時刻判断部111に記憶する。そして、取得要求部102は、閲覧予定時刻判断部111に記憶されている閲覧予定時刻に従って、配信情報の閲覧が行われたと予想される閲覧予定時刻に配信情報の取得を行うことができ、効率的な配信情報の取得を行うことができ、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0071】
また、閲覧予定時刻算出部110は、閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに閲覧回数を集計し、集計された閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間を判断し、閲覧回数が所定値以上であると判断されたサンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する。これにより、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0072】
また、閲覧予定時刻算出部110は、閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一つのサンプリング期間とみなした連続サンプリング期間を判断し、判断された連続サンプリング期間に対して、閲覧予定時刻を算出する。これにより、連続サンプリング期間において閲覧予定時刻を算出するようにしたことで、さらに配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0073】
また、閲覧予定時刻算出部110は、連続サンプリング期間における閲覧回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、分割された分割期間ごとに閲覧予定時刻を算出することで、閲覧回数が多いと予想される連続サンプリング期間においては、配信情報の取得頻度を多くすることができ、更新済みとなった配信情報の取得を効率的に行うことができる。
【0074】
また、閲覧予定時刻算出部110は、各サンプリング期間における一または複数の閲覧時刻のうち最初の閲覧時刻より先となるように閲覧予定時刻を算出することで、閲覧前に配信情報の取得を行なうことができ、最新の配信情報を閲覧可能にさせる。
【0075】
また、閲覧予定時刻算出部110は、サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻のばらつき程度を示す数値に基づいて、閲覧予定時刻を算出するための基準となる時刻を切り替える。そして、予め定められた閾値以上である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における最初の閲覧時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出する。ばらつきが大きいため、より確実に閲覧前と思われる時刻を基準にする。一方、ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻の平均時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出する。ばらつきが小さいため、閲覧時刻の平均値に基づいて閲覧予定時刻を算出することで、閲覧前であろうと思われる時刻に近い直前の時刻を閲覧予定時刻とすることができ、効率的な配信情報の取得を行なうことができる。なお、上述実施形態においては、ばらつき程度を示す数値として、標準偏差を用いているがこれに限るものでは無い。
【0076】
<第二の実施形態>
つぎに、第二の実施形態における通信装置100aについて説明する。この第二の実施形態における通信装置100aは、ユーザが配信情報を閲覧しない時間帯については、配信情報の取得処理を行なわないようにするものである。すなわち、通信装置100aは、予め定期的に配信情報の取得処理を行なって、記憶しておき、一方で、閲覧した閲覧時刻の統計を取っておき、閲覧時刻に基づいて、閲覧をする可能性がきわめて低い時間帯については、定期的な配信情報の取得処理を行なわないようにするものである。
【0077】
図9は、この通信装置100bの機能構成を示すブロック図である。図9に示されるとおり、通信装置100aは、操作部101、取得要求部102a(配信情報取得手段)、閲覧履歴追加部105、閲覧履歴DB106(閲覧履歴記憶手段)、データ記憶部107、表示部108(閲覧手段)、履歴収集期間判断部109、閲覧回数集計部110a(集計手段)、および取得時刻判断部111a(取得時刻記憶手段、削除手段)を含んで構成されている。この通信装置100bも、第一の実施形態と同様に、図2に示されるようなハードウェア構成により実現されるものである。以下、各要素について説明する。なお、第一の実施形態と同じ構成要素についてはその説明を省略する。
【0078】
取得要求部102aは、取得時刻判断部111aにおける判断に基づいた指示に従って、サーバ200から配信情報の取得処理を行なう部分である。
【0079】
閲覧回数集計部110aは、履歴収集期間判断部109において、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報の収集期間が最低履歴収集期間に達していると判断されると、履歴収集期間における閲覧履歴情報において、集計対象期間における予め定めたサンプリング幅のサンプリング期間の閲覧回数を集計する部分である。この集計方法は、上述と同様であり、本実施形態においては、図11に示されるように、サンプリング期間ごとの閲覧回数が集計される。なお、集計対象期間とは、閲覧回数を集計するための単位期間であり、例えば一日である。最低履歴収集期間において収集したサンプリング期間ごとの閲覧回数を、集計対象期間おいて、繰り返し集計することにより、集計対象期間といった単位期間における閲覧回数を把握することができる。これは上述第一の実施形態と同様である。
【0080】
そして、閲覧回数集計部110aは、閾値S1に基づいて、ユーザが閲覧をしないと推測される時間帯を決定する。すなわち、各サンプリング期間の閲覧回数と閾値S1とを比較し、閾値S1未満となる閲覧回数のサンプリング期間については、閲覧の可能性がないと判断される。
【0081】
取得時刻判断部111aは、内部にタイマーおよび取得時刻テーブルを保持しており、記憶している取得時刻に基づいて、取得要求部102に配信情報の取得要求をさせる指示を出力する部分である。この取得時刻判断部111aからの指示に基づいて、取得要求部102は、サーバ200から配信情報の取得を行うことができ、配信情報の閲覧開始と予測される時刻の直前に、適切に配信情報の取得を行うことができる。
【0082】
そして、この取得時刻判断部111aは、閲覧回数集計部110aにおいて、閲覧の可能性がないと判断されたサンプリング期間について、取得時刻テーブルから削除する。また、閲覧の可能性が高いと判断されたサンプリング期間について、取得時刻テーブルにない場合には、そのサンプリング期間における任意の時刻を取得時刻として取得時刻テーブルに追加するようにしてもよい。
【0083】
図10にその具体例を示す。図10は取得時刻テーブルの具体例を示す図である。図10(a)は、初期状態若しくは現状の取得時刻テーブルを示すものであり、各時間帯(例えば、ここでは1時間ごと。毎時0分とする)に配信情報の取得を行なうことができるように、その時間帯にチェック(○印)が記述されている。
【0084】
図10(b)は、閲覧回数集計部110aにおいて閲覧回数についての判断がされた結果に基づいた取得時刻テーブルを示す図である。図10(b)においては、例えば図11に示された閲覧回数テーブルにて集計された閲覧回数に基づいて、閾値S1(例えばS1=2)以下である時間帯については、閲覧の可能性がないとして、取得時刻テーブルに否定的なチェック(×印)が記述される。そして、取得時刻判断部111aは、この取得時刻テーブルにしたがって配信情報の取得処理を行なうことができる。
【0085】
なお、取得時刻テーブルに記憶されている取得時刻は、ユーザなどにより予め規定された時刻であってもよいし、第一の実施形態により算出された閲覧予定時刻を適用してもよい。
【0086】
このような通信装置100aについて、その処理について説明する。図12は、通信装置100aにおける取得時刻テーブルから閲覧の可能性がない時間帯を削除する処理を示すフローチャートである。
【0087】
取得時刻判断部111aにより、定期取得時刻になり、配信情報の取得処理が開始され、データ記憶部107に記憶される。(S301)。そして、以降、取得時刻テーブルから取得時刻の削除のための処理が開始される。まず、履歴収集期間判断部109により、閲覧履歴DB106に記憶されている閲覧履歴情報の履歴収集期間が、予め規定されている最低履歴収集期間に達しているか否かが判断される(S302)。ここで、履歴収集期間が、最低履歴収集期間に達していると判断されると、閲覧回数集計部110aにより、閲覧履歴情報における各閲覧時刻は、予め規定されたサンプリング幅Tでサンプリングされる(S303)。
【0088】
そして、閲覧回数集計部110aにより、サンプリングされたサンプリングデータは、集計対象期間Lを一単位として、その閲覧回数が集計される(S304)。閲覧回数集計部110aにより、集計された閲覧回数に対して、サンプリング期間における閲覧回数のチェックがなされる(S305)。すなわち、各サンプリング期間において、閾値S1以下の閲覧回数のサンプリング期間が抽出される。
【0089】
そして、閲覧回数集計部110aにより、取得時刻判断部111aに保持される取得時刻テーブルから、閲覧回数がS1以下のサンプリング期間に対応する取得時刻は、削除される(S306)。
【0090】
このようにして、閲覧の可能性が低い、または可能性がない時間帯については、配信情報の取得処理を行なわないようにすることができ、無駄な配信情報の取得処理を行なうことを防止することができる。
【0091】
つぎに、本実施形態の通信装置100aの作用効果について説明する。本実施形態の通信装置100aによれば、取得時刻判断部111aは、予め記憶されている取得時刻を記憶しておき、取得要求部102aは、当該取得時刻になると配信情報の取得を行ない、データ記憶部107は取得した配信情報を記憶しておき、常時、表示部108において閲覧可能な状態にしておく。一方で、取得要求部102aにおいて取得された配信情報が閲覧され、またはデータ記憶部107において記憶された配信情報が閲覧されると、その閲覧時刻を示した閲覧履歴情報を閲覧履歴追加部105aの指示にしたがって閲覧履歴DB106aが記憶する。そして、閲覧回数集計部110aは、この閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計し、集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、取得時刻判断部111aにおける取得時刻テーブルに予め記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する。これにより、閲覧していない可能性の高い時間帯においては、配信情報の取得を行なわないようにするため、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0092】
<第三の実施形態>
図13は、第三の実施形態における通信装置100bの機能構成を示すブロック図である。この通信装置100bは、配信情報をサーバ200から定期的に取得して記憶するものであって、サーバ200における更新状態に基づいて配信情報の取得間隔を適宜変更するものである。そして、ユーザは、配信情報を閲覧したい場合には、記憶された配信情報を読み出し、表示させることにより、閲覧することができ、ネットワークを介することなく、配信情報を閲覧することができる。以下、その具体的構成について説明する。なお、第一の実施形態における通信装置100が、配信情報の閲覧予定時刻に合わせて、閲覧される前に、配信情報を取得しようとするものであるのに対して、本実施形態の通信装置100bは、配信情報の更新予定時刻に合わせて、更新された配信情報を取得しようとするものである。
【0093】
図13に示されるとおり、通信装置100は、操作部101、取得要求部102b、更新情報判断部103、更新処理部104、更新履歴追加部105b、更新履歴DB106b(更新履歴記憶手段)、データ記憶部107b、表示部108、履歴収集期間判断部109b、更新予定時刻算出部110b(集計手段、抽出手段、算出手段)、および更新予定時刻判断部111bを含んで構成されている。この通信装置100は、第一の実施形態における通信装置100と同様のハードウェア構成をとるものであって、例えば、図2に示されるハードウェアにより実現される。以下、各構成について説明するが、第一の実施形態の通信装置100と同じ構成要素については、その説明を省略する。
【0094】
操作部101は、ユーザ操作を受け付ける部分であり、例えばキーボードやテンキー、またはタッチパネル等である。ユーザは、操作部101を操作することによりウェブページなどの配信情報の取得指示、閲覧指示を行うことができる。
【0095】
取得要求部102bは、サーバ200から配信情報の取得を行う部分である。この取得要求部102bは、操作部101によるユーザ操作にしたがって、配信情報の取得を行、また更新予定時刻判断部111bにより更新予定時刻に達したと判断された場合に、配信情報の取得を行う。
【0096】
更新情報判断部103は、更新予定時刻判断部111bの判断に従って、または操作部101による指示に従って、取得要求部102bが動作し、当該取得要求部102bにより取得された配信情報が更新されたものであるか否かを判断する部分であり、配信情報を取得する際において、配信情報に付加されている更新時刻、若しくは取得に際しての通信手順上で取得された更新時刻に基づいて、直近で得た配信情報の更新時刻と比較することにより、更新の有無を判断する。
【0097】
更新処理部104は、更新予定時刻判断部111bの判断結果に従って配信情報の取得が行われた場合において、更新情報判断部103により配信情報が更新されたと判断された場合には、データ記憶部107bに更新された配信情報を記憶させる。配信情報が更新されていないと判断され場合には、処理はしない。なお、更新情報判断部103において、配信情報の取得前に更新がされていないことが分かる場合には、配信情報の取得を行わないようにすることができる。また、操作部101によるユーザ操作により配信情報の取得が行われた場合、そのまま表示部108に表示させるため、更新処理部104は動作する必要はないが、当該動作をして、データ記憶部107bに記憶させる処理をしてもよい。
【0098】
更新履歴追加部105bは、更新情報判断部103において、配信情報が更新されたと判断された場合、更新履歴DB106bに記憶されている更新履歴情報に更新時刻を追加して記憶させる部分である。
【0099】
更新履歴DB106bは、サーバ200における配信情報の更新時刻の履歴情報である更新履歴情報を記憶する部分である。図14(a)は、更新履歴情報の具体例を示す説明図である。図14(a)に示されるとおり、更新履歴情報は、日にちおよび時刻からなる情報であり、予め定められた最低履歴収集期間における更新時刻が記述されている。この最低履歴収集期間は、サーバ200に記憶されている配信情報の更新予定時刻を推計するための統計計算を実施するために最低限必要な更新履歴情報の収集期間を示したものであり、例えば、5日である。
【0100】
データ記憶部107bは、更新処理部104により追加された配信情報を記憶する部分である。このデータ記憶部107bは、定期的に更新予定時刻に取得した配信情報を記憶しておくものである。
【0101】
表示部108は、データ記憶部107bに記憶されている配信情報や、操作部101の操作指示に従って取得要求部102bにより取得された配信情報をユーザに閲覧可能に表示する部分である。
【0102】
履歴収集期間判断部109bは、定期的、若しくは更新履歴DB106bに更新時刻が追加されるたびに、更新履歴DB106bに記憶されている更新履歴情報が、最低履歴収集期間で示される期間分の情報を有しているか否かを判断する部分である。
【0103】
更新予定時刻算出部110bは、履歴収集期間判断部109bにより更新履歴情報の収集期間が、最低履歴収集期間に達していると判断された場合には、更新履歴DB106bに記憶されている更新履歴情報に基づいて、更新予定時刻を算出する部分である。以下、その詳細について説明する。
【0104】
まず、更新予定時刻算出部110bは、更新履歴情報に基づいて、予め定めたサンプリング期間ごとの更新回数を集計する。図14(b)は、その具体例であって、最低履歴収集期間(例えば、5日間)における、予め定めたサンプリング期間ごとに、更新回数を集計した集計結果を示す図である。図14(b)に示すように、例えば、1/1の0時から7時は、それぞれ更新時刻が更新履歴情報に無いため、更新回数は0と集計されている。なお、図14(b)は、便宜上0時から7時は、更新回数は0であったため、まとめて記載しているが、それぞれ0時から1時、1時から2時、などのように、サンプリング期間を1時間とした場合には、そのサンプリング期間ごとに更新回数を集計するようにする。
【0105】
つぎに、この集計結果に基づいて、集計対象期間における更新回数を集計する。図15は、集計対象期間における更新回数の集計結果を示す説明図である。集計対象期間とは、更新回数を集計するための単位期間であり、例えば一日である。最低履歴収集期間において収集したサンプリング期間ごとの更新回数を、集計対象期間おいて、繰り返し集計することにより、集計対象期間といった単位期間における更新回数を把握することができる。例えば、集計対象期間を1日とした場合、1日におけるどのサンプリング期間において更新回数が多いとか、少ないなどを把握することができる。
【0106】
そして、図15において、例えば、0時から1時は、更新回数は0であるが、8時から9時は、更新回数は2回と集計することができる。これは、最低履歴収集期間において、8時から9時の間で2回(または2日)更新があったと考えられる。
【0107】
さらに、更新予定時刻算出部110bは、閾値S2を用いて、更新回数が閾値S2未満のサンプリング期間を、更新予定時刻の算出対象から除外する。これは不規則な履歴を除外する目的であり、そのサンプリング期間においては更新が行われていないと判断するものである。例えば、閾値S2=1とした場合、更新回数0のサンプリング期間については、更新予定時刻算出対象外とする。
【0108】
そして、更新予定時刻算出部110bは、更新回数が閾値S2未満とならなかったサンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する。更新予定時刻の算出方法は、各サンプリング期間において最終更新時刻に基づいて、所定時間(所定分)加算した時刻を更新予定時刻としてもよいし、以下の算出方法としてもよい。
【0109】
任意の基準時間Uを規定しておき、各サンプリング期間における複数の更新時刻の標準偏差がU/2以内である場合、“各サンプリング期間における更新予定時刻=各サンプリング期間における更新時刻の平均値+2×標準偏差”とすることができる。この場合、更新タイミングが正規分布であると仮定した場合、97.5%の配信情報の更新をカバーすることができる。すなわち、97.5%の配信情報の更新時刻より後の時刻を更新予定時刻として算出することができる。
【0110】
また、標準偏差がU/2以上である場合には、“各サンプリング期間における更新予定時刻=各サンプリング期間における最も遅い更新時刻+U”とすることができる。
【0111】
このようにして、更新時刻のばらつきの程度を示す標準偏差と、基準時間Uとの関係に基づいて、更新予定時刻のための演算ロジックを切り替えるようにしてもよい。すなわち、予め定めた基準時間Uと更新時刻のばらつき程度を表す標準偏差との大小関係に基づいて、更新予定時刻を算出するための基準時刻を変えることにより、より適切な更新予定時刻を算出することができる。
【0112】
さらに、他の方法について説明する。この他の方法においては、閾値S2以上の更新回数ともつサンプリング期間が連続してあった場合、更新予定時刻算出部110bは、そのサンプリング期間を一まとめにして連続サンプリング期間として扱って、その中で更新予定時刻を算出することができる。図16にその具体例を説明する。図16(a)は、集計対象期間における集計結果であり、図16(b)は、閾値S2を用いて、不規則更新部分を除外した集計対象期間における集計結果である。
【0113】
図に示されるとおり、15時から17時における、2つのサンプリング期間においてそれぞれ更新回数が2回および3回と集計されている。また、20時から23時における3つサンプリング期間において、それぞれ更新回数が、2回、3回、3回と集計されている。
【0114】
この場合、以下の演算方法により、更新予定時刻算出部110bは、連続サンプリング期間を分割するか、否かを判断して、その連続サンプリング期間内(またはその分割期間内)において更新予定時刻を算出する。
【0115】
まず、更新予定時刻算出部110bは、最低履歴収集期間/集計対象期間=繰り返し回数αを算出する。そして、“連続サンプリング期間における更新時刻の個数/繰り返し回数α”を演算することにより、連続サンプリング期間の分割数を算出する。なお、ここでは、四捨五入することにより、分割数を整数化する。そして、この分割数に基づいて、連続サンプリング数を分割する。なお、サンプリングした更新時刻数が同数若しくはおおむね均等となるようにとなるように、分割する。
【0116】
図17に、サンプリング期間に基づいた更新予定時刻の算出過程を示す。図17では、15時―16時において、更新時刻が5個ある。その平均値は、15:48であり、標準偏差は0:35(35分)である。そして、基準時間U=1時間とすると、“最終更新時刻(ここでは16:20)+U”を算出して、更新予定時刻が17:20と算出することができる。
【0117】
また、20時−22時においては、8個の更新時刻が集計されている。この場合、均等に4つずつとなるように、更新時刻が分割され、その分割されたものにおいて更新予定時刻が算出される。
【0118】
そして、20時−21時においては、20:40〜21:40までの4つの更新時刻が更新予定時刻算出ための基準データとなる。この4つの更新時刻によると、その平均値は21:06となり、標準偏差は、0:23(23分)となる。そして、この場合、標準偏差(23分)は、U/2(30分)未満であるため、更新予定時刻算出のロジックは変わり、更新予定時刻=平均値+2×標準偏差に基づいて、21:52が算出される。
【0119】
このように算出された更新予定時刻は、更新予定時刻判断部111bにおいて記憶されている。
【0120】
引き続き、図13に基づいて、構成要素の説明をする。更新予定時刻判断部111bは、更新予定時刻算出部110bにおいて算出された更新予定時刻を記述する更新予定時刻テーブルを記憶するとともに、内部にタイマーを保持しており、更新予定時刻テーブルの更新予定時刻に基づいて、取得要求部102bに取得要求をさせる指示を出力する部分である。この更新予定時刻判断部111bからの指示に基づいて、取得要求部102bは、配信情報の取得を行うことができ、サーバ200において配信情報が更新された、と予測される時刻に、適切に配信情報の取得を行うことができる。
【0121】
つぎに、本実施形態の通信装置100bの処理について説明する。図18は、通信装置100bにおける、更新履歴情報を記憶するときの処理を示すフローチャートである。この通信装置100bにおいて、操作部101におけるユーザ操作により、若しくは更新予定時刻に基づいて、取得要求部102により、配信情報が取得される(S401)。ここで取得された配信情報が更新されているか否かが、更新情報判断部103により判断される(S402)。なお、配信情報の更新の有無の判断は、配信情報に記述されている更新時刻、若しくは配信情報を取得するための手順上で得られた更新時刻が、直近に取得した配信情報の更新時刻との違いを見て判断する。
【0122】
ここで、更新されていると判断されると、更新処理部104により更新処理されて、データ記憶部107bに更新された配信情報が記憶される(S403)。そして、更新履歴追加部105bにより、更新履歴DB106bに、更新時刻が追加されて、更新履歴情報として記憶される(S404)。
【0123】
このようにして、更新時刻の更新履歴情報が更新履歴DB106bに記憶される。
【0124】
つぎに、この更新履歴情報を利用した更新予定時刻の算出方法について説明する。図19は、通信装置100bにおける、更新履歴情報を利用した更新予定時刻の算出方法を示すフローチャートである。
【0125】
更新予定時刻判断部111bにより、更新予定時刻になると判断されると、配信情報の取得処理が開始される(S501)。すなわち、取得要求部102bによる配信情報の取得処理が行なわれる。この処理は、上述図18に示した通りである。そして、以降、更新予定時刻算出処理が開始される。まず、履歴収集期間判断部109bにより、更新履歴DB106bに記憶されている更新履歴情報の履歴収集期間が、予め規定されている最低履歴収集期間に達しているか否かが判断される(S502)。ここで、履歴収集期間が、最低履歴収集期間に達していると判断されると、更新予定時刻算出部110bにより、更新履歴情報における各更新時刻は、予め規定されたサンプリング幅Tでサンプリングされる(S503)。
【0126】
そして、更新予定時刻算出部110bにより、サンプリングされたサンプリングデータは、集計対象期間Lを一単位として、その更新回数が集計される(S504)。更新予定時刻算出部110bにより、集計された更新回数に対して、サンプリング期間における更新回数のチェックがなされる(S505)。すなわち、各サンプリング期間において、閾値より大きい更新回数のサンプリング期間が抽出される。
【0127】
そして、更新予定時刻算出部110bにより、閾値より大きい更新回数のサンプリング期間の連続性を判断することにより、連続サンプリング期間が抽出される(S506)。そして、更新予定時刻算出部110bにより、各サンプリング期間および各連続サンプリング期間における、更新予定時刻が算出され(S507)、更新予定時刻は、更新予定時刻判断部111bに記憶される(S508)。なお、S506における連続性サンプリング期間の抽出や、それに関する処理は省略してもよい。
【0128】
そして、更新予定時刻判断部111bにおいて、更新予定時刻に達したと判断されると、取得要求部102bに対して、配信情報の取得指示を出力して、配信情報の取得処理を行なわせる。
【0129】
つぎに、本実施形態の通信装置100の作用効果について説明する。本実施形態の通信装置100によれば、更新履歴DB106bに記憶されている更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を、更新予定時刻算出部110bが集計し、集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する。そして、抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出して、更新時刻判断部111bに記憶する。これにより、取得要求部102は、更新時刻判断部111bに記憶されている更新予定時刻に従って、配信情報の更新が行われたと予想される更新予定時刻に配信情報の取得を行うことができ、効率的な配信情報の取得を行うことができる。さらに、連続サンプリング期間において更新予定時刻を算出するようにしたことで、配信情報の取得頻度を低減し、通信トラフィックの低減および通信装置における消費電力の低減を実現することができる。
【0130】
また、更新予定時刻算出部110bは、連続サンプリング期間における更新回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、分割された分割期間ごとに更新予定時刻を算出することで、更新回数が多いと予想される連続サンプリング期間においては、配信情報の取得頻度を多くすることができ、更新済みとなった配信情報の取得を効率的に行うことができる。
【0131】
また、更新予定時刻算出部110bは、各サンプリング期間における一または複数の更新時刻のうち最終の更新時刻より後となるように更新予定時刻を算出することで、更新後の配信情報の取得を行なうことができ、更新済みとなった最新の配信情報の取得を可能にさせる。
【0132】
また、更新予定時刻算出部110bは、サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻のばらつき程度を示す数値に基づいて、更新予定時刻を算出するための基準となる時刻を切り替えるものであり、予め定められた閾値以上である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における最終の更新時刻に基づいて更新予定時刻を算出する。ばらつきが大きいため、より確実な更新済みとなっていると思われる時刻を基準にする。一方、ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻の平均時刻に基づいて更新予定時刻を算出する。ばらつきが小さいため、更新時刻の平均値に基づいて更新予定時刻を算出することで、更新済みとなっているであろうと思われる時刻に近い時刻に更新予定時刻とすることができ、効率的な配信情報の取得を行なうことができる。なお、上述実施形態においては、ばらつき程度を示す数値として、標準偏差を用いているがこれに限るものでは無い。
【符号の説明】
【0133】
100、100a、100b…通信装置、101…操作部、102、102a、102b…取得要求部、103…更新情報判断部、104…更新処理部、105…閲覧履歴追加部、105b…更新履歴追加部、107…データ記憶部、107b…データ記憶部、108…表示部、109…履歴収集期間判断部、109b…履歴収集期間判断部、110…閲覧予定時刻算出部、110a…閲覧回数集計部、110b…更新予定時刻算出部、111…閲覧予定時刻判断部、111a…取得時刻判断部、111b…更新予定時刻判断部、200…サーバ、106…閲覧履歴DB、106b…更新履歴DB。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信情報の閲覧時刻を記述する閲覧履歴情報を記憶する閲覧履歴記憶手段と、
前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得手段と、
を備える通信装置。
【請求項2】
前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに閲覧回数を集計する集計手段と、
前記集計手段により集計された閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間を判断する判断手段と、をさらに備え、
前記算出手段は、前記判断手段により、閲覧回数が所定値以上であると判断されたサンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記判断手段は、さらに、閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一つのサンプリング期間とみなした連続サンプリング期間を判断し、
前記算出手段は、前記判断手段により判断された連続サンプリング期間に対して、閲覧予定時刻を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記抽出手段は、連続サンプリング期間における閲覧回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、
前記算出手段は、分割された分割期間ごとに閲覧予定時刻を算出することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
前記算出手段は、各サンプリング期間における一または複数の閲覧時刻のうち最初の閲覧時刻より先となるように閲覧予定時刻を算出することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記算出手段は、
サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻のばらつき程度を示す数値を算出し、
前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値以上である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における最初の閲覧時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出し、
前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻の平均時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項7】
配信情報を取得する取得時刻を記憶する取得時刻記憶手段と、
前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻になると配信情報の取得を行ない、記憶する配信情報取得手段と、
ユーザ操作により閲覧操作がなされると、ネットワークを介して若しくは前記配信情報取得手段から、配信情報の取得を行ない、ユーザに閲覧させる閲覧手段と、
前記閲覧手段により配信情報の閲覧がなされた閲覧時刻を記述した閲覧履歴情報を記憶する閲覧履歴記憶手段と、
前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計する集計手段と、
前記集計手段により集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する削除手段と、
を備える通信装置。
【請求項8】
配信情報の更新時刻を記述する更新履歴情報を記憶する更新履歴記憶手段と、
前記更新履歴記憶手段に記憶されている更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を集計する集計手段と、
前記集計手段により集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得手段と、
を備える通信装置。
【請求項9】
前記抽出手段は、連続サンプリング期間における更新回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、
前記算出手段は、分割された分割期間ごとに更新予定時刻を算出することを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記算出手段は、各サンプリング期間における一または複数の更新時刻のうち最終の更新時刻より後となるように更新予定時刻を算出することを特徴とする請求項8または9に記載の通信装置。
【請求項11】
前記算出手段は、
サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻のばらつき程度を示す数値を算出し、
前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値以上である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における最終の更新時刻に基づいて更新予定時刻を算出し、
前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻の平均時刻に基づいて更新予定時刻を算出する
ことを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項12】
配信情報の閲覧時刻を記述する閲覧履歴情報に閲覧履歴記憶手段に記憶する閲覧履歴記憶ステップと、
前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにより抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する算出ステップと、
を備える配信情報取得方法。
【請求項13】
配信情報を取得する取得時刻を取得時刻記憶手段に記憶する取得時刻記憶ステップと、
前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻になると配信情報の取得を行ない、記憶する配信情報取得ステップと、
ユーザ操作により閲覧操作がなされると、ネットワークを介して若しくは前記配信情報取得ステップから、配信情報の取得を行ない、ユーザに閲覧させる閲覧ステップと、
前記閲覧ステップにより配信情報の閲覧がなされた閲覧時刻を記述した閲覧履歴情報を閲覧履歴記憶手段に記憶する閲覧履歴記憶ステップと、
前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計する集計ステップと、
前記集計ステップにより集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する削除ステップと、
を備える配信情報取得方法。
【請求項14】
配信情報の更新時刻を記述する更新履歴情報を更新履歴記憶手段に記憶する更新履歴記憶ステップと、
前記更新履歴記憶手段に記憶されている更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を集計する集計ステップと、
前記集計ステップにより集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにより抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得ステップと、
を備える配信情報取得方法。
【請求項1】
配信情報の閲覧時刻を記述する閲覧履歴情報を記憶する閲覧履歴記憶手段と、
前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得手段と、
を備える通信装置。
【請求項2】
前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに閲覧回数を集計する集計手段と、
前記集計手段により集計された閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間を判断する判断手段と、をさらに備え、
前記算出手段は、前記判断手段により、閲覧回数が所定値以上であると判断されたサンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記判断手段は、さらに、閲覧回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一つのサンプリング期間とみなした連続サンプリング期間を判断し、
前記算出手段は、前記判断手段により判断された連続サンプリング期間に対して、閲覧予定時刻を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記抽出手段は、連続サンプリング期間における閲覧回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、
前記算出手段は、分割された分割期間ごとに閲覧予定時刻を算出することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
前記算出手段は、各サンプリング期間における一または複数の閲覧時刻のうち最初の閲覧時刻より先となるように閲覧予定時刻を算出することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記算出手段は、
サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻のばらつき程度を示す数値を算出し、
前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値以上である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における最初の閲覧時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出し、
前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における閲覧時刻の平均時刻に基づいて閲覧予定時刻を算出する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項7】
配信情報を取得する取得時刻を記憶する取得時刻記憶手段と、
前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻になると配信情報の取得を行ない、記憶する配信情報取得手段と、
ユーザ操作により閲覧操作がなされると、ネットワークを介して若しくは前記配信情報取得手段から、配信情報の取得を行ない、ユーザに閲覧させる閲覧手段と、
前記閲覧手段により配信情報の閲覧がなされた閲覧時刻を記述した閲覧履歴情報を記憶する閲覧履歴記憶手段と、
前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計する集計手段と、
前記集計手段により集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する削除手段と、
を備える通信装置。
【請求項8】
配信情報の更新時刻を記述する更新履歴情報を記憶する更新履歴記憶手段と、
前記更新履歴記憶手段に記憶されている更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を集計する集計手段と、
前記集計手段により集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得手段と、
を備える通信装置。
【請求項9】
前記抽出手段は、連続サンプリング期間における更新回数に応じて、連続サンプリング期間を複数の分割期間に分割し、
前記算出手段は、分割された分割期間ごとに更新予定時刻を算出することを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記算出手段は、各サンプリング期間における一または複数の更新時刻のうち最終の更新時刻より後となるように更新予定時刻を算出することを特徴とする請求項8または9に記載の通信装置。
【請求項11】
前記算出手段は、
サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻のばらつき程度を示す数値を算出し、
前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値以上である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における最終の更新時刻に基づいて更新予定時刻を算出し、
前記ばらつき程度を示した数値が、予め定められた閾値未満である場合には、前記サンプリング期間または連続サンプリング期間における更新時刻の平均時刻に基づいて更新予定時刻を算出する
ことを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項12】
配信情報の閲覧時刻を記述する閲覧履歴情報に閲覧履歴記憶手段に記憶する閲覧履歴記憶ステップと、
前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける一または複数の閲覧時刻を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにより抽出された一または複数の閲覧時刻に基づいて各サンプリング期間に対する閲覧予定時刻を算出する算出ステップと、
を備える配信情報取得方法。
【請求項13】
配信情報を取得する取得時刻を取得時刻記憶手段に記憶する取得時刻記憶ステップと、
前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻になると配信情報の取得を行ない、記憶する配信情報取得ステップと、
ユーザ操作により閲覧操作がなされると、ネットワークを介して若しくは前記配信情報取得ステップから、配信情報の取得を行ない、ユーザに閲覧させる閲覧ステップと、
前記閲覧ステップにより配信情報の閲覧がなされた閲覧時刻を記述した閲覧履歴情報を閲覧履歴記憶手段に記憶する閲覧履歴記憶ステップと、
前記閲覧履歴記憶手段に記憶されている閲覧履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとにおける閲覧回数を集計する集計ステップと、
前記集計ステップにより集計されたサンプリング期間における閲覧回数に応じて、前記取得時刻記憶手段に記憶されている取得時刻のうち、閲覧回数が所定値以下のサンプリング期間に含まれる取得時刻を削除する削除ステップと、
を備える配信情報取得方法。
【請求項14】
配信情報の更新時刻を記述する更新履歴情報を更新履歴記憶手段に記憶する更新履歴記憶ステップと、
前記更新履歴記憶手段に記憶されている更新履歴情報に基づいて所定の時間幅をもつサンプリング期間ごとに更新回数を集計する集計ステップと、
前記集計ステップにより集計された更新回数が所定値以上であるサンプリング期間を抽出するとともに、更新回数が所定値以上であるサンプリング期間のうち連続しているサンプリング期間を一の連続サンプリング期間とみなして抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにより抽出された、連続サンプリング期間としてみなされていないサンプリング期間および連続サンプリング期間に対して、更新予定時刻を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより算出された更新予定時刻に配信情報の取得を行なう取得ステップと、
を備える配信情報取得方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−54587(P2013−54587A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193151(P2011−193151)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
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