説明

通信装置及びその制御方法、並びにプログラム

【課題】複数のユーザの各々に対して設けられたアドレス帳の使い勝手を向上させた通信装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、アドレス帳に含まれる宛先が、複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより更新された際に、宛先が更新されたことを示す処理結果、及び処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて宛先とともに記憶装置に格納し、記憶装置に格納された宛先が含まれる、更新をしたユーザとは異なるユーザのアドレス帳に対し、宛先に対応する処理内容を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置及びその制御方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複写機や複合機に代表される画像形成装置は、原稿読み取り部から原稿を読み取り、読み取った画像データを画像処理して、その画像データを印刷したり、送信したりすることに利用されている。
【0003】
この画像形成装置を使用して、送信処理を行う場合、原稿読み取り部に原稿を載置し、画像送信先の宛先を入力して、相手先に画像データを送信する処理が一般的である。
【0004】
このような送信処理において、送信先の宛先を入力する方法として、直接ユーザが宛先を入力する方法やアドレス帳から宛先を取得する方法がある。
【0005】
アドレス帳から宛先を取得する方法は、事前に画像形成装置やサーバに宛先を登録しておき、宛先を使用する際に、登録した宛先を呼び出すことで、宛先入力を簡略化させるために利用されている。
【0006】
この送信処理と宛先の入力方法に関する技術として、送信処理に関する技術では、画像データの送信処理を行った結果を取得する。そして、その宛先に対する送信エラーの回数をカウントし、ある一定回数エラーを繰り返した宛先を無効にする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、宛先の入力方法に関する技術では、以下の技術がある。直接入力された宛先が、過去にアドレス帳に登録されていたが、入力時にはアドレス帳に登録されていない宛先である場合、その宛先が削除されていたとしたら、その宛先への送信を取り消す処理を行う技術である(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−281092号公報
【特許文献2】特開2009−105803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような技術背景において、複数のユーザが同じ宛先を登録可能な画像形成装置がある。具体的には、ユーザごとにアドレス帳が設けられ、例えばユーザAとユーザBのアドレス帳に同じ宛先が登録されると、その宛先は複数登録されることとなる。
【0010】
このとき、複数のユーザのうちのユーザAがある宛先Xを更新することがある。この場合、ユーザBのアドレス帳に同じ宛先Xが存在する場合には、ユーザBのアドレス帳における宛先Xも更新対象となる可能性が高い。
【0011】
さらに、通信においては、一般的に、ユーザAがある宛先へデータ送付したときにエラーが発生した場合、この後にユーザBがこの宛先と同じ宛先へデータ送付したときにも同様のエラーが発生する可能性が高い。
【0012】
すなわち、ある宛先で起こったことは、次にその宛先と同じ宛先を使用した場合にも、同様のことが起こる可能性が高い。
【0013】
しかしながら、上述した特許文献1に開示された技術は、アドレス帳に登録されている特定の1つの宛先情報にだけ注目し、その1つの宛先情報を用いた送信でエラーが発生したときに、その1つの宛先情報を無効にするものでしかない。
【0014】
そのため、アドレス帳に同じ宛先が複数存在する場合、複数の宛先を対象としていない技術では、ユーザAの宛先を無効にしたとしても、ユーザBの宛先を無効にできないという問題がある。
【0015】
また、複数登録された宛先に対し、あるユーザがその宛先を自分のアドレス帳で修正することがあるが、その場合、修正した宛先と同じ宛先も修正される可能性が高い。
【0016】
しかしながら、上述した特許文献2に開示された技術は、過去にアドレス帳に登録されていたが、入力時にはアドレス帳に登録されていない宛先を対象として、適切な処理を行う技術であり、アドレス帳に登録されている特定の1つの宛先情報にだけ注目している。
【0017】
そのため、アドレス帳に同じ宛先が複数登録されている場合、適切な処理をユーザに伝えることができないという問題がある。
【0018】
つまり、特許文献1,2に開示された技術は、画像形成装置のアドレス帳に同じ宛先を持つデータが複数登録されていないことが前提の技術であり、同じ宛先を複数登録する使い方をする画像形成装置が考慮されていない。
【0019】
そのため、ユーザに適切な処理を通知して、ユーザを補佐するための技術であるにも関わらず、画像形成装置のアドレス帳の使い方によっては、適切な処理を通知できないという問題がある。
【0020】
本発明の目的は、複数のユーザの各々に対して設けられたアドレス帳の使い勝手を向上させた通信装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するために、請求項1の通信装置は、データを送信する宛先を含むアドレス帳が複数のユーザの各々に対して設けられ、前記宛先にデータを送信可能であり、記憶装置を備えた通信装置であって、前記アドレス帳に含まれる宛先が、前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより更新された際に、前記宛先が更新されたことを示す処理結果、及び前記処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて当該宛先とともに前記記憶装置に格納する格納手段と、前記格納手段により前記記憶装置に格納された宛先が含まれる、前記更新をしたユーザとは異なるユーザのアドレス帳に対し、当該宛先に対応する前記処理内容を行う実行手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、複数のユーザの各々に対して設けられたアドレス帳の使い勝手を向上させた通信装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のソフトウェア構成を示す図である。
【図3】図1における外部メモリに格納される宛先イベントテーブルを示す図である。
【図4】図1におけるCPUにより実行されるデータ送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】図4のステップS404の宛先イベント処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図1における操作部に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図7】図4のステップS409の宛先イベント登録処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】図1のCPUにより実行されるアドレス帳更新処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図1における操作部に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図10】図1のCPUにより実行されるアドレス帳削除処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】図1における操作部に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。なお、本実施の形態では、本発明に係る通信装置を画像形成装置に適用した形態について説明する。
【0025】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100のハードウェア構成を示す図である。
【0026】
図1において、CPU101は、画像形成装置100の全体を制御する。ROM102は、CPU101が実行する各種プログラムが格納される。SRAM103は、バッテリーを使用してバックアップすることが可能となっている。このSRAM103は、オペレータが登録した設定値、画像形成装置100の管理データ、ユーザの登録データ等、及び各種ワーク用データ等が格納される。DRAM104は、プログラム制御変数等が格納される。
【0027】
読み取り部105は原稿を読み取り、画像データ(バイナリデータ)に変換する装置であり、これにより、コピー機能における原稿読み取りを行なうことができる。記録部106は画像データを、記録紙に出力する装置である。
【0028】
操作部107(表示手段)は、ユーザに画像形成装置100に関連する情報を表示し、ユーザの入力情報を受け取るユーザとのインタフェース部である。画像処理部108は、コピーや送信処理で扱う画像データの符号化復号化処理などを行う。
【0029】
プリンタI/F109は、外部装置へのインタフェースであり、ネットワークやUSBなどを用いて、外部への画像データ送信や、外部サーバへのアクセスを行う。外部メモリ110(記憶装置)は、FLASHメモリやハードディスクなどの記憶媒体で構成され、各部とデータバス111を介して接続されており、ユーザが登録した設定値やデバイスの管理データやユーザの登録データ等を格納する記憶部である。
【0030】
本実施の形態に係る画像形成装置100は、上記読み取り部105に原稿を置き、原稿を読み取ることで得られた画像データをDRAM104に一旦格納し、プリンタI/F109より外部へ画像データを送信することが可能である。
【0031】
このとき、操作部107をユーザが操作し、送信先の設定を変更することができる。送信先の設定には、宛先を直接入力することで設定する方法と、アドレス帳を呼び出し、そこから宛先を設定する方法がある。本実施の形態では、データを送信する宛先を含むアドレス帳が複数のユーザの各々に対して設けられている。
【0032】
図2は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100のソフトウェア構成を示す図である。
【0033】
画像形成装置100は、表示処理部201、入力処理部202、読取処理部203、送信処理部204、及びデータ管理部205で構成される。
【0034】
表示処理部201は、メッセージ通知や画面表示を行う。入力処理部202は、宛先設定や送信設定を行う。読取処理部203は、原稿の読み取りを行う。送信処理部204は、読み取ることで得られた画像データの送信を行う。データ管理部205は、アドレス帳データの管理やログ管理などのデータ管理を行う。
【0035】
このように、本実施の形態に係る画像形成装置100は、宛先にデータを送信可能となっている。
【0036】
図3は、図1における外部メモリ110に格納される宛先イベントテーブルを示す図である。
【0037】
図3において、宛先イベントテーブルは、宛先、処理結果、メッセージ、処理内容で構成されている。
【0038】
宛先には、一例としてメールアドレスが示されているが、宛先を特定できるものであればよい。処理結果は、一例として更新、送信エラーが示されているが他の内容であってもよい。メッセージは、上記処理結果に伴うメッセージであり、更新の場合は、宛先が更新されていることが例として示されている。また、送信エラーは、通信エラーが発生したことが例として示されている。処理内容は、処理結果に応じて定まる処理であり、処理結果に対処するための処理を示している。対処する処理があれば、その内容が記載され、対処するための処理ない場合は無しと記載される。
【0039】
なお、宛先イベントテーブルに登録されている内容は、ユーザが手動で削除することができる。
【0040】
このように、画像形成装置100は、アドレス帳に含まれる宛先が、複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより更新された際に、宛先が更新されたことを示す処理結果を外部メモリ110に格納する。さらに、処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて当該宛先とともに外部メモリ110に格納する。
【0041】
また、画像形成装置100は、アドレス帳に含まれる宛先に対して複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより行われたデータの送信が失敗したことを示す処理結果を外部メモリ110に格納する。更新の場合と同様に、処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて当該宛先とともに外部メモリ110に格納する。
【0042】
そして、図3に示されるように、処理内容は、更新をしたユーザとは異なるユーザのアドレス帳における宛先を更新する処理、または当該宛先を削除する処理である。また、処理内容は、データの送信が失敗したユーザとは異なるユーザのアドレス帳における宛先を削除する処理である。
【0043】
さらに、図3に示されるように、外部メモリ110には、宛先、処理結果、及び処理内容に加え、処理結果に対応するメッセージがさらに格納される。
【0044】
図4は、図1におけるCPU101により実行されるデータ送信処理の手順を示すフローチャートである。
【0045】
なお、データ送信処理を実行するためのプログラムは、ROM102に格納されており、DRAM104に読み出されCPU101によって実行される。
【0046】
図4において、画像データ送信するために、操作部107を使用して、表示処理部201が、データ送信処理画面を表示する(ステップS401)。表示処理部201が表示した画面から入力された情報をもとに、データバス111、外部メモリ110を使用して、データ管理部205がアドレス帳を呼び出す(ステップS402)。
【0047】
入力処理部202が、アドレス帳の中からユーザにより選択された宛先を選択する(ステップS403)。入力処理部202が、入力された宛先を元に、メッセージ通知や適切な処理を行う宛先イベント処理を行い(ステップS404)、データ送信処理を開始する(ステップS405)。
【0048】
読み取り部105と画像処理部108を使用して、読取処理部203が送付する原稿を読み取る(ステップS406)。プリンタI/F109を使用して、送信処理部204が画像データ送信を行う(ステップS407)。
【0049】
送信処理部204が、画像データの送信処理結果が、エラーが発生せずに送信できたか否か、すなわち送信処理結果がOKか否か判別する(ステップS408)。
【0050】
ステップS408の判別の結果、送信処理結果がOKのとき(ステップS408でYES)、本処理を終了する。一方、エラーが発生して送信処理結果がOKではないとき(ステップS408でNO)、この宛先に対して発生した事象を記録するための宛先イベント登録処理を行い(ステップS409)、本処理を終了する。
【0051】
図5は、図4のステップS404の宛先イベント処理の手順を示すフローチャートである。
【0052】
図5において、データ管理部205が、データバス111、外部メモリ110を使用して、宛先イベントテーブルにアクセスし、入力された宛先が宛先イベントテーブルに登録されているか否か判別する(ステップS501)。
【0053】
ステップS501の判別の結果、入力された宛先が宛先イベントテーブルに登録されていないときは(ステップS501でNO)、本処理を終了する。一方、入力された宛先が宛先イベントテーブルに登録されているときは(ステップS501でYES)、データ管理部205が宛先イベントテーブルから宛先に対応したメッセージを表示する(ステップS502)。
【0054】
次いで、ユーザによりメッセージに対応する処理内容を行う否か入力させ、処理内容を行うことが入力されたか否か判別する(ステップS503)。ステップS503の判別の結果、処理内容を行うことが入力されなかったときは(ステップS503でNO)、ステップS501に進む。一方、処理内容を行うことを示す指示が入力されたときは(ステップS503でYES)、宛先に対応した処理内容を行い(ステップS504)、ステップS501に戻る。上記ステップS504に示されるように、ユーザにより処理内容を実行することを示す指示が入力されたときに、当該処理内容を行うようになっている。
【0055】
図4、及び図5の処理によれば、画像形成装置100は、アドレス帳に含まれる宛先が、複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより更新された際に、以下の処理をする。まず、宛先が更新されたことを示す処理結果、及び処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて宛先とともに外部メモリ110に格納する。そして、外部メモリ110に格納された宛先が含まれる、更新をしたユーザとは異なるユーザのアドレス帳に対し、宛先に対応する処理内容を行う。その結果、他のユーザによる更新等が自分のアドレス帳に反映されるので、複数のユーザの各々に対して設けられたアドレス帳の使い勝手を向上させることができる。
【0056】
図6は、図1における操作部107に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【0057】
図6において示されるメッセージは、送信処理結果が宛先不明で送信エラーになった処理をイベント登録していた場合のメッセージである。他のメッセージも同様に表示される。
【0058】
図7は、図4のステップS409の宛先イベント登録処理の手順を示すフローチャートである。
【0059】
図7において、データ管理部205が、データバス111、外部メモリ110を使用して、宛先イベントテーブルにアクセスし、入力された宛先が宛先イベントテーブルに既に登録されているか否か判別する(ステップS701)。
【0060】
ステップS401の判別の結果、入力された宛先が宛先イベントテーブルに既に登録されているときは(ステップS701でYES)、本処理を終了する。一方、入力された宛先が宛先イベントテーブルに既に登録されていないときは(ステップS701でNO)、データ管理部205が宛先イベントテーブルに、宛先、処理結果、メッセージ、処理内容を登録して(ステップS702)、本処理を終了する。
【0061】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、画像データを送信するための一連の処理の中でアドレス帳にアクセスしていた。第2の実施の形態では、画像データを送信せず、アドレス帳だけを使用して、アドレス帳のデータ更新に関して記載する。なお、画像形成装置100の構成については、図1,2に示した第1の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。
【0062】
図8は、図1のCPU101により実行されるアドレス帳更新処理の手順を示すフローチャートである。
【0063】
図8において、表示処理部201が表示した画面から入力された情報をもとに、データバス111、外部メモリ110を使用して、データ管理部205がアドレス帳を呼び出す(ステップS801)。
【0064】
次いで、入力処理部202が、ユーザにより入力された宛先をアドレス帳の中から選択する(ステップS802)。そして、入力処理部202が、図5に示した宛先イベント処理(ステップS803)を行う。
【0065】
次いで、入力処理部202が、ユーザにより更新されたアドレス帳の更新データを入力する(ステップS804)。そして、データ管理部205が、アドレス帳のデータ更新処理を行う(ステップS805)。
【0066】
そして、上記データ更新処理のうち、宛先が更新されたか否かを判別する(ステップS806)。ステップS806の判別の結果、宛先が更新されなかったときは(ステップS806でNO)、本処理を終了する。
【0067】
一方、宛先が更新されたときは(ステップS806でYES)、宛先が宛先イベントテーブルに登録されているか否か判別する(ステップS807)。なお、このステップS807では、宛先イベントテーブルに宛先が存在したとしても、登録されている処理内容が違うものであれば、宛先は登録されていないものと判別する。
【0068】
ステップS807の判別の結果、宛先が宛先イベントテーブルに登録されていないときは(ステップS807でNO)、本処理を終了する。一方、宛先が宛先イベントテーブルに登録されているときは(ステップS807でYES)、図7に示した宛先イベント登録処理を行い(ステップS808)、本処理を終了する。
【0069】
図9は、図1における操作部107に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【0070】
図9におけるメッセージは、図8のアドレス帳更新処理で、宛先イベント登録処理(ステップS808)により登録された内容を、図5の宛先イベント処理で表示した場合のメッセージの一例である。
【0071】
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態では、画像データを送信するための一連の処理の中でアドレス帳にアクセスしていた。第3の実施の形態では、画像データを送信せず、アドレス帳だけを使用して、アドレス帳のデータ削除に関して記載する。
【0072】
図10は、図1のCPU101により実行されるアドレス帳削除処理の手順を示すフローチャートである。
【0073】
図10において、表示処理部201が表示した画面から入力された情報をもとに、データバス111、外部メモリ110を使用して、データ管理部205がアドレス帳を呼び出す(ステップS1001)。
【0074】
次いで、入力処理部202が、ユーザにより入力された宛先をアドレス帳の中から選択する(ステップS1002)。そして、入力処理部202が、図5に示した宛先イベント処理(ステップS1003)を行う。
【0075】
次いで、データ管理部205が、アドレス帳のデータ削除処理を行う(ステップS1004)。
【0076】
そして、削除するデータの宛先が、宛先イベントテーブルに登録されているか否かを判別する(ステップS1005)。このステップS1005では、宛先イベントテーブルに宛先が存在したとしても、登録されている処理内容が違うものであれば、宛先は登録されていないものと判別する。
【0077】
ステップS1005の判別の結果、削除するデータの宛先が、宛先イベントテーブルに登録されているときは(ステップS1005でYES)、本処理を終了する。一方、削除するデータの宛先が、宛先イベントテーブルに登録されていないときは(ステップS1005でNO)、図7に示した宛先イベント登録を行い(ステップS1006)、本処理を終了する。
【0078】
図11は、図1における操作部107に表示されるメッセージの一例を示す図である。
【0079】
図11におけるメッセージは、図10のアドレス帳削除処理で、宛先イベント登録処理(ステップS1006)により登録された内容を、図5の宛先イベント処理で表示した場合のメッセージの一例である。
【0080】
(他の実施の形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0081】
100 画像形成装置
101 CPU
102 ROM
103 SRAM
104 DRAM
105 読み取り部
106 記録部
107 操作部
108 画像処理部
110 外部メモリ
201 表示処理部
202 入力処理部
203 読取処理部
204 送信処理部
205 データ管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを送信する宛先を含むアドレス帳が複数のユーザの各々に対して設けられ、前記宛先にデータを送信可能であり、記憶装置を備えた通信装置であって、
前記アドレス帳に含まれる宛先が、前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより更新された際に、前記宛先が更新されたことを示す処理結果、及び前記処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて当該宛先とともに前記記憶装置に格納する格納手段と、
前記格納手段により前記記憶装置に格納された宛先が含まれる、前記更新をしたユーザとは異なるユーザのアドレス帳に対し、当該宛先に対応する前記処理内容を行う実行手段と
を備えたことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記処理内容は、前記更新をしたユーザとは異なるユーザのアドレス帳における宛先を更新する処理、または当該宛先を削除する処理であることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記格納手段は、前記アドレス帳に含まれる宛先に対して前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより行われたデータの送信が失敗したことを示す処理結果、及び前記処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて当該宛先とともに前記記憶装置に格納し、
前記実行手段は、前記格納手段により前記記憶装置に格納された宛先が含まれる、データの送信が失敗したユーザとは異なるユーザのアドレス帳に対し、当該宛先に対応する前記処理内容を行うことを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項4】
前記処理内容は、前記データの送信が失敗したユーザとは異なるユーザのアドレス帳における宛先を削除する処理であることを特徴とする請求項3記載の通信装置。
【請求項5】
前記ユーザに情報を表示する表示手段をさらに備え、
前記記憶装置には、前記格納手段により、前記宛先、前記処理結果、及び前記処理内容に加え、前記処理結果に対応するメッセージがさらに格納され、
前記表示手段には、前記メッセージが表示され、
前記実行手段は、ユーザにより前記処理内容を行うことを示す指示が入力されたときに、当該処理内容を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
データを送信する宛先を含むアドレス帳が複数のユーザの各々に対して設けられ、前記宛先にデータを送信可能であり、記憶装置を備えた通信装置であって、
前記アドレス帳に含まれる宛先に対して前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより行われたデータの送信が失敗したことを示す処理結果、及び前記処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて当該宛先とともに前記記憶装置に格納する格納手段と、
前記格納手段により前記記憶装置に格納された宛先が含まれる、データの送信が失敗したユーザとは異なるユーザのアドレス帳に対し、当該宛先に対応する前記処理内容を行う実行手段と
を備えたことを特徴とする通信装置。
【請求項7】
データを送信する宛先を含むアドレス帳が複数のユーザの各々に対して設けられ、前記宛先にデータを送信可能であり、記憶装置を備えた通信装置の制御方法であって、
前記アドレス帳に含まれる宛先が、前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより更新された際に、前記宛先が更新されたことを示す処理結果、及び前記処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて当該宛先とともに前記記憶装置に格納する格納ステップと、
前記格納ステップにより前記記憶装置に格納された宛先が含まれる、前記更新をしたユーザとは異なるユーザのアドレス帳に対し、当該宛先に対応する前記処理内容を行う実行ステップと
を備えたことを特徴とする制御方法。
【請求項8】
データを送信する宛先を含むアドレス帳が複数のユーザの各々に対して設けられ、前記宛先にデータを送信可能であり、記憶装置を備えた通信装置の制御方法であって、
前記アドレス帳に含まれる宛先に対して前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより行われたデータの送信が失敗したことを示す処理結果、及び前記処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて当該宛先とともに前記記憶装置に格納する格納ステップと、
前記格納ステップにより前記記憶装置に格納された宛先が含まれる、データの送信が失敗したユーザとは異なるユーザのアドレス帳に対し、当該宛先に対応する前記処理内容を行う実行ステップと
を備えたことを特徴とする制御方法。
【請求項9】
データを送信する宛先を含むアドレス帳が複数のユーザの各々に対して設けられ、前記宛先にデータを送信可能であり、記憶装置を備えた通信装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記制御方法は、
前記アドレス帳に含まれる宛先が、前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより更新された際に、前記宛先が更新されたことを示す処理結果、及び前記処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて当該宛先とともに前記記憶装置に格納する格納ステップと、
前記格納ステップにより前記記憶装置に格納された宛先が含まれる、前記更新をしたユーザとは異なるユーザのアドレス帳に対し、当該宛先に対応する前記処理内容を行う実行ステップと
を備えたことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
データを送信する宛先を含むアドレス帳が複数のユーザの各々に対して設けられ、前記宛先にデータを送信可能であり、記憶装置を備えた通信装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記制御方法は、
前記アドレス帳に含まれる宛先に対して前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザにより行われたデータの送信が失敗したことを示す処理結果、及び前記処理結果に応じて定まる処理内容を、更新された宛先に対応付けて当該宛先とともに前記記憶装置に格納する格納ステップと、
前記格納ステップにより前記記憶装置に格納された宛先が含まれる、データの送信が失敗したユーザとは異なるユーザのアドレス帳に対し、当該宛先に対応する前記処理内容を行う実行ステップと
を備えたことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−110574(P2013−110574A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253904(P2011−253904)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】