説明

通信装置及び切替方法

【課題】本発明は、電子装置の作動状態を便利に切り替えることができる通信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の通信装置は、電子装置と信号を送受信することができ、前記通信装置の位置変化を感知して感知値を出力する感知モジュールと、前記感知値が所定値より大きいか否かを判断し、前記感知値が前記所定値より大きければ、制御信号を生じる判断モジュールと、前記電子装置が作動状態を切り替えるように前記制御信号を前記電子装置に送信する通信モジュールと、を備える。本発明は、通信装置から出力する信号に基づいて電子装置の作動状態を切り替えるために用いられる切替方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子技術領域に関するものであり、特に通信装置及び該通信装置を利用して電子装置の作動状態を切り替える方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話のような携帯端末は、イヤホンを使用して音楽を聞くか又は通話する。ユーザーは、イヤホンのボタンを手動的に押圧することにより、通話するか、通話を切断するか、又は音楽を放送するなどの多種の機能を切り替える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、ユーザーが両手で運転する場合、携帯端末の機能を切り替えるために、イヤホンのボタンを押すことは不便である。
【0004】
本発明の目的は、前記課題を解決し、電子装置の作動状態を便利に切り替えることができる通信装置及び切替方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る通信装置は、電子装置と信号を送受信することができ、前記通信装置の位置変化を感知して感知値を出力する感知モジュールと、前記感知値が所定値より大きいか否かを判断し、前記感知値が前記所定値より大きければ、制御信号を生じる判断モジュールと、前記電子装置が作動状態を切り替えるように前記制御信号を前記電子装置に送信する通信モジュールと、を備える。
【0006】
本発明に係る切替方法は、通信装置から出力する信号に基づいて電子装置の作動状態を切り替えるために用いられ、通信装置の位置変化を感知して感知値を出力するステップと、前記感知値が所定値より大きいか否かを判断し、前記感知値が所定値より大きければ、制御信号を生じるステップと、前記電子装置は、前記制御信号を受信して作動状態を切り替えるステップと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の通信装置及び切替方法は、通信装置の位置変化を感知して、電子装置の作動状態を切り替えることができ、イヤホンのボタンを手動的に操作しなくても、電子装置の作動状態を便利に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る通信装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る切替方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0010】
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る通信装置20は、電子装置10と信号を送受信することができる。本実施形態において、前記電子装置10は、携帯電話、ノートパソコン又はビデオプレーヤなどであり、前記通信装置20は、無線イヤホンである。
【0011】
前記通信装置20は、前記電子装置10からの信号を受信し、且つ自身位置の変化によって前記電子装置10に信号を送信する。前記通信装置20は、通信モジュール21と、音声受信モジュール22と、放送モジュール23と、感知モジュール24と、判断モジュール25と、検出モジュール27と、制御モジュール28と、比較モジュール29とを備える。
【0012】
前記通信モジュール21は、前記電子装置10と通信する。本実施形態において、前記通信モジュール21は、無線方式によって前記電子装置10に制御信号を送信し且つ前記電子装置10から音声信号を受信する。
【0013】
前記音声受信モジュール22は、外部から入力した音波を受信して音声信号に変換してから前記通信モジュール21に送信する。
【0014】
前記放送モジュール23は、前記通信モジュール21が受信した音声信号を放送する。本実施形態において、前記放送モジュール23は、スピーカーである。
【0015】
前記感知モジュール24は、前記通信装置20の位置変化を感知して感知値を出力する。本実施形態において、前記感知モジュール24は、前記通信装置20の傾斜角度及び傾斜方向を感知し、且つ第一感知値及び第二感知値をそれぞれ出力する。他の実施形態にいおいて、前記感知モジュール24は、前記通信装置20の回動方向を感知し且つ感知値を出力する。本実施形態において、前記感知モジュール24は、ジャイロセンサー(Gyro sensor)である。
【0016】
前記判断モジュール25は、前記第一感知値が所定値より大きいか否かを判断し、且つ前記第一感知値が所定値より大きければ、制御信号を生じる。本実施形態において、前記所定値は、ユーザーの要求によって設定することができる。
【0017】
前記検出モジュール27は、前記第二感知値を検出し且つ状態信号を生じる。本実施形態において、前記通信装置20が前向き又は後向きに傾斜すると、前記検出モジュール27は、第一状態信号を出力し、前記通信装置20が左向き又は右向きに傾斜すると、前記検出モジュール27は、第二状態信号を出力する。他の実施形態において、前記検出モジュール27は、前記通信装置20のさらに多い傾斜方向を検出することができ、従って異なる状態信号を生じる。前記通信モジュール21は、前記状態信号を前記電子装置10に送信する。
【0018】
前記制御モジュール28は、所定時間が予め設定され、且つ前記所定時間内に制御信号を生じる累計回数を求めるために用いられる。本実施形態において、前記所定時間は、ユーザーの要求によって設定することができる。
【0019】
前記比較モジュール29は、所定回数が予め設定され、且つ前記累計回数と前記所定回数を比較して、比較結果に基づいて切替制御信号を出力する。前記累計回数が前記所定回数より大きければ、前記比較モジュール29は、第一切替制御信号を出力し、前記累計回数が前記所定回数より小さければ、前記比較モジュール29は、第二切替制御信号を出力する。本実施形態において、前記所定回数は、ユーザーの要求によって設定することができる。前記通信モジュール21は、前記切替制御信号を前記電子装置10に送信する。
【0020】
前記電子装置10は、前記切替制御信号及び状態信号によって作動状態を切り替える。本実施形態において、前記電子装置10が第一状態信号及び第一切替制御信号を受信すると、前記電子装置10は通話モードに切り替え、前記電子装置10が前記第一状態信号及び前記第二切替制御信号を受信すると、前記電子装置10は通話を切断し、前記電子装置10が前記第二状態信号及び前記第一切替制御信号を受信すると、前記電子装置10は音楽を放送し、前記電子装置10が第二状態信号及び前記第二切替制御信号を受信すると、前記電子装置10は音楽放送をタイムアウトする。他の実施形態において、前記通信装置20のさらに多い傾斜方向を検出することができ、従って異なる状態信号を生じる。前記電子装置10は、異なる状態信号及び切替制御信号の組合せに基づいて、前記電子装置10が異なる作動モードで異なる作動状態に切り替えるように制御する。
【0021】
図2を参照すると、通信装置を利用して電子装置の作動状態を切り替えるために用いられる切替方法は、以下のステップを備える。
【0022】
ステップS301:通信装置の位置変化を感知して感知値を出力する。本実施形態において、通信装置の傾斜角度を感知する。
【0023】
ステップS302:前記感知値が所定値より大きいか否かを判断する。もし前記感知値が所定値より大きければ、前記通信装置の位置が変化したと判断して制御信号を生じ、ステップS303に進む。もし前記感知値が所定値より小さければ、ステップS301に戻る。
【0024】
ステップS303:所定時間内に制御信号を生じる累計回数を求める。
【0025】
ステップS304:前記累計回数と所定回数を比較する。もし前記累計回数が所定回数より大きければ、ステップS305に進む。もし前記累計回数が所定回数より小さければ、ステップS306に進む。
【0026】
ステップS305:第一切替制御信号を生じる。
【0027】
ステップS306:第二切替制御信号を生じる。
【0028】
ステップS307:傾斜方向が前向き又は後向きであるか否かを判断する。前記傾斜方向が前向き又は後向きであると、第一状態信号を生じ、ステップS309に進む。前記傾斜方向が前向き又は後向きではないと、ステップS308に進む。
【0029】
ステップS308:前記傾斜方向が左向き又は右向きであるか否かを判断する。前記傾斜方向が左向き又は右向きであると、第二状態信号を生じ、ステップS310に進む。前記傾斜方向が左向き又は右向きではないと、ステップS307に戻る。
【0030】
ステップS309:前記電子装置に切替制御信号及び第一状態信号を送信する。
【0031】
ステップS310:前記電子装置に切替制御信号及び第二状態信号を送信する。
【0032】
ステップS311:前記電子装置は、前記切替制御信号及び前記状態信号に基づいて作動状態を切り替える。
【0033】
本実施形態において、前記電子装置が第一状態信号及び第一切替制御信号を受信すると、通話を始め、前記電子装置が前記第一状態信号及び前記第二切替制御信号を受信すると、通話を切断し、前記電子装置が前記第二状態信号及び前記第一切替制御信号を受信すると、音楽を放送し、前記電子装置が第二状態信号及び前記第二切替信号を受信すると、音楽放送をタイムアウトする。他の実施形態において、さらに多い傾斜方向を検出することができ、従って異なる状態信号を生じる。前記電子装置は、異なる状態信号及び切替制御信号の組合せに基づいて、前記電子装置が異なる作動モードで異なる作動状態に切り替えるように制御する。
【0034】
以上本発明を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることは勿論であって、本発明の保護範囲は、以下の特許請求の範囲から決まる。
【符号の説明】
【0035】
10 電子装置
20 通信装置
21 通信モジュール
22 音声受信モジュール
23 放送モジュール
25 判断モジュール
27 検出モジュール
28 制御モジュール
29 比較モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置と信号を送受信することができる通信装置であって、
前記通信装置の位置変化を感知して感知値を出力する感知モジュールと、
前記感知値が所定値より大きいか否かを判断し、前記感知値が前記所定値より大きければ、制御信号を生じる判断モジュールと、
前記電子装置が作動状態を切り替えるように前記制御信号を前記電子装置に送信する通信モジュールと、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記感知モジュールは、前記通信装置の傾斜角度を感知して第一感知値を出力し、且つ前記通信装置の傾斜方向を感知して第二感知値を出力し、
前記判断モジュールは、前記第一感知値が所定値より大きいか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記電子装置は、所定時間が予め設定され、且つ前記所定時間内に制御信号を生じる累計回数を求める制御モジュールと、所定回数が予め設定され、且つ前記累計回数と前記所定回数を比較し、比較結果に基づいて切替制御信号を出力する比較モジュールと、をさらに備え、
前記通信モジュールは、前記切替制御信号を前記電子装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記累計回数が前記所定回数より大きければ、前記比較モジュールは第一切替制御信号を出力し、前記累計回数が前記所定回数より小さければ、前記比較モジュールは第二切替制御信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記電子装置は、前記第二感知値を検出し且つ状態信号を生じる検出モジュールをさらに備え、
前記通信モジュールは前記状態信号を前記電子装置に送信し、前記電子装置は、前記切替制御信号及び前記状態信号に基づいて、作動状態を切り替えることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項6】
通信装置から出力する信号に基づいて電子装置の作動状態を切り替えるために用いられる切替方法であって、
通信装置の位置変化を感知して感知値を出力するステップと、
前記感知値が所定値より大きいか否かを判断し、前記感知値が所定値より大きければ、制御信号を生じるステップと、
前記電子装置は、前記制御信号を受信して作動状態を切り替えるステップと、
を備えることを特徴とする切替方法。
【請求項7】
所定時間内に制御信号を生じる累計回数を求めるステップと、
前記累計回数と所定回数を比較し、もし前記累計回数が所定回数より大きければ、第一切替制御信号を生じ、もし前記累計回数が所定回数より小さければ、第二切替制御信号を生じるステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の切替方法。
【請求項8】
前記通信装置の傾斜方向を検出して状態信号を出力するステップと、
前記電子装置は、前記切替制御信号及び前記状態信号を受信して作動状態を切り替えるステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の切替方法。
【請求項9】
前記傾斜方向が前向き又は後向きであると、第一状態信号を生じ、前記傾斜方向が左向き又は右向きであると、第二状態信号を生じることを特徴とする請求項9に記載の切替方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−191611(P2012−191611A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−39851(P2012−39851)
【出願日】平成24年2月27日(2012.2.27)
【出願人】(503023069)鴻富錦精密工業(深▲セン▼)有限公司 (399)
【出願人】(500080546)鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Fターム(参考)】