通信装置
【課題】ユーザが任意のタイミングで広告音声や広告画像を再生でき、利便性を向上させた通信装置を提供すること。
【解決手段】RF部11およびベースバンド部12は、発信信号を送信してから相手側端末から応答信号が送信されるまでの第1の期間、または相手側端末から終話信号が送信された後の第2の期間に、交換機からの信号に多重された広告音声を受信する。広告処理部13は、受信された広告音声を、第1の期間または第2の期間に再生する。そして、広告音声の再生が完了したときに、交換機に対して確認通知を送信する。したがって、ユーザが任意のタイミングで広告音声を再生でき、利便性を向上させることが可能となる。
【解決手段】RF部11およびベースバンド部12は、発信信号を送信してから相手側端末から応答信号が送信されるまでの第1の期間、または相手側端末から終話信号が送信された後の第2の期間に、交換機からの信号に多重された広告音声を受信する。広告処理部13は、受信された広告音声を、第1の期間または第2の期間に再生する。そして、広告音声の再生が完了したときに、交換機に対して確認通知を送信する。したがって、ユーザが任意のタイミングで広告音声を再生でき、利便性を向上させることが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機、テレビ電話機などの通信装置に関し、特に、各種信号に多重された広告音声(サウンドロゴ)や広告画像(ビデオロゴ)などを受信して再生する通信装置、広告音声や広告画像などを各種信号に多重して送信する通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機やテレビ電話機などが広く普及しており、種々のサービスが提供されている。そのようなサービスの1つとして、交換機から広告音声や広告画像を端末装置に送信し、端末装置側でその広告音声や広告画像を再生した場合に通話料金を割引くといったサービスを挙げることができる。
【0003】
従来、携帯電話機を使用した広告配信システムとして、たとえば、利用者が携帯電話機によって発信すると、携帯電話機に15秒間の音声による広告が流れてから呼び出し音が鳴り、通話状態が通話中になると1分間の無料通話ができる。その後、電話の発信者である利用者の携帯電話機と、電話の受信者の電話機とに15秒間の音声による広告が流れ、更に、2分間の無料通話ができるといったものが知られている。これに関連する技術として、下記の特許文献1〜5に開示された発明がある。
【0004】
特許文献1は、携帯電話機による通話の利便性を確保しつつ、携帯電話機に広告などの付加情報を配信することができる付加情報配信システムと、この付加情報配信システムに使用される携帯電話機とを提供することを目的とする。広告配信システムは、情報出力部が、蓄積部によって蓄積された広告情報を多重部に出力し、多重部が、情報出力部によって出力された広告情報、及び、他の電話機から入力された通話音声情報を多重化した信号を生成した後、携帯電話機の分離部に出力する。分離部が、多重部によって出力された信号を通話音声情報と、広告情報とに分離し、保存部が、分離部によって分離された広告情報を保存し、情報生成部が、表示部に表示させる情報を、保存部によって保存された広告情報に基づいて生成するようにする。
【0005】
特許文献2は、ユーザーの快適な電話利用環境、通話環境を阻害することなく、広告効果を向上させ、もって電話料金の低廉化と加入の増加促進を図ることができるコマーシャル電話方式を提供することを目的とする。コマーシャル情報を文字・画像等の表示データとし、移動体電話の切断信号を契機として表示データを端末に表示することで、切断後に移動体電話のディスプレイに表示されたコマーシャル情報をユーザーに見せる。
【0006】
特許文献3は、電話機を媒体とし、楽曲を用いて宣伝広告することを目的とする。電話通信の接続プロトコルにおける、発呼−被呼双方の電話機の通話可能状態が確立する以前の通信プロトコル拡張部において、電話局は、接続を要する双方の電話機のいずれか一方又は両方に、音楽情報と文字情報を含む広告コンテンツを送信する。その広告コンテンツを受信した電話機は、その広告コンテンツをメモリに記録するとともに、電話機が、発呼−被呼に係る通話可能状態にないときに、その広告コンテンツを利用する。
【0007】
特許文献4は、通信サービスへの加入者の通信を中断させることなく、広告主が提供する広告情報を充分に加入者へ提供する広告入り通信サービスを提供することを目的とする。通信網の交換機に広告主の広告情報を蓄積する手段と、広告情報を通信端末へ送信する手段と、通信端末の通信料金を広告主へ課金する手段とを設け、加入者が所持する通信端末に交換機から受信した広告情報を加入者Aと加入者Bとの間の通信とは別に提示する手段を設けた。
【0008】
特許文献5は、携帯電話機等の着信音を広告に用いるための実際的な技術を提供することを目的とする。第1の顧客端末から第2の顧客端末への発呼に応じて第2顧客が広告契約者か否かを判断するステップと、第2顧客が広告契約者であれば契約された広告に関連する抽選を実施するステップと、抽選の結果が当選である場合には、当選した広告に関連する音を第2顧客の端末において出力させるための情報と呼び出し信号とを第2の顧客端末に送信するステップとを含む。さらに、第1の顧客端末と第2の顧客端末との通話の終了を検出した場合、当選した広告に関連するクイズを含むデータを第2の顧客端末に送出するステップと、第2顧客の端末からクイズの回答情報を受信した場合、クイズの回答が正解であるか判断するステップと、クイズの回答が正解であると判断された場合には、第2顧客に当選した広告についてのインセンティブの情報を登録するステップとを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−374355号公報
【特許文献2】特開2001−257811号公報
【特許文献3】特開2002−152382号公報
【特許文献4】特開2000−201229号公報
【特許文献5】特開2003−281435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の広告配信システムにおいては、携帯電話機の利用者が、通話状態が通話中になる前に音声による広告を聞かなくてはならず、急いでいる場合などに不便であるという問題があった。
【0011】
また、発信側である携帯電話機の利用者と、受信側の電話の利用者とが、通話中に音声による広告を聞かなくてはならず、一旦通話が中断させられて不便であるといった問題点もあった。
【0012】
さらには、通話中に携帯電話機が広告データを受信し、通話終了後に広告データを再生するといったものもあるが、ユーザが通話中に広告データの再生を希望する場合であっても、それを行なうことができないといった問題点があった。
【0013】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ユーザが任意のタイミングで広告音声や広告画像を再生でき、利便性を向上させた通信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施例によれば、広告音声を受信して再生する通信装置が提供される。RF部およびベースバンド部は、発信信号を送信してから相手側端末から応答信号が送信されるまでの第1の期間、または相手側端末から終話信号が送信された後の第2の期間に、交換機からの信号に多重された広告音声を受信する。広告処理部は、受信された広告音声を、第1の期間または第2の期間に再生する。そして、広告音声の再生が完了したときに、交換機に対して確認通知を送信する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一実施例によれば、広告処理部は、受信された広告音声を、第1の期間または第2の期間に再生するので、ユーザが任意のタイミングで広告音声を再生でき、利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】一般的な携帯電話システムにおけるサウンドロゴの送信を説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における通信装置を用いた音声送受信システムのサウンドロゴの送信を説明するための図である。
【図3】サウンドロゴが多重される発信側の端末の信号を説明するための図である。
【図4】サウンドロゴが多重される受信側の端末の信号を説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における端末の構成例を示すブロック図である。
【図6】図5に示すコーデック部36がCNGを有する場合の通信装置の構成例を示す図である。
【図7】図5に示す広告処理部13が音圧レベル調整機能を有する場合の通信装置の構成例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における通信装置を含んだシステム全体のシーケンスの一例を説明するための図である。
【図9】携帯電話機などの音声ロゴ(サウンドロゴ)を再生する通信装置におけるシーケンスの一例を説明するための図である。
【図10】TV電話機などのビデオロゴを再生する通信装置におけるシーケンスの一例を説明するための図である。
【図11】第1の実施の形態における通信装置のロゴ再生の選択処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】図11に示す処理手順にさらに同じサウンドロゴを再生しない処理を加えた図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における交換機3の機能的構成を示すブロック図である。
【図14】データベース42に格納される各種データベースの一例を説明するための図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスの一例を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスの他の一例を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスのさらに他の一例を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスのさらに他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、一般的な携帯電話システムにおけるサウンドロゴの送信を説明するための図である。この携帯電話システムは、発信側のユーザが使用する加入端末1と、加入端末1との間で無線通信を行なう基地局2と、電話網を構成する加入交換機3、中継交換機4および交換機5と、受信側のユーザが使用する端末6とを含む。
【0018】
まず、ユーザが使用する加入端末1が発信信号を送信すると(S11)、基地局2を介して加入者交換機3からDT(Dial Tone)信号を受信する(S12)。そして、加入端末1は、ユーザが入力した電話番号を基地局2を介して加入交換機3に送信する(S13)。
【0019】
次に、加入端末1は、基地局2を介して加入交換機3から呼音声を受信する(S14)。また、受信側の端末6は、交換機5から呼信号を受信する(S15)。そして、端末6から応答信号が送信されると(S16)、加入端末1と端末6との間で通話音声による通話が開始される(S17)。加入交換機3および/または交換機5は、通話中にサウンドロゴを加入端末1および/または端末6に送信する。このサウンドロゴは、通話の開始時などのタイミングで再生される。
【0020】
そして、端末6から終話信号が送信され(S18)、加入端末1から切断信号が送信されると(S19)、通話が終了される。
【0021】
このように、通話中にサウンドロゴが受信されて再生されるため、急いでいる場合などに不便である。また、サウンドロゴを蓄積しておき、通話終了後にサウンドロゴを再生することも可能であるが、ユーザが通話中に広告データの再生を希望する場合であっても、それを行なうことができない。
【0022】
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の第1の実施の形態における通信装置を用いた音声送受信システムのサウンドロゴの送信を説明するための図である。まず、発信側の端末が発信信号を送信すると(S21)、交換機がDT信号を端末に送信する(S22)。このとき、交換機は、DT信号にサウンドロゴを多重して端末に送信する。端末は、多重されたサウンドロゴを分離してデコードを行ない、デコードが完了し、サウンドロゴが再生もしくはミキシング再生された場合には、利用者がサウンドロゴを聴いたものとして交換機に確認通知を送信する。
【0023】
次に、端末は、ユーザが入力した電話番号を交換機に送信する(S23)。交換機は、端末から番号を受信すると、端末に呼音声を送信する(S24)。このとき、交換機は、呼音声にサウンドロゴを多重して端末に送信する。端末は、多重されたサウンドロゴを分離してデコードを行ない、デコードが完了し、サウンドロゴが再生もしくはミキシング再生された場合には交換機に確認通知を送信する。
【0024】
また、交換機は、受信側の端末に対して呼信号を送信する(S25)。交換機が受信側の端末から応答信号を受信すると(S26)、音声通話が開始される(S27)。このとき、交換機は、通話音声にサウンドロゴを多重して端末に送信する。端末は、多重されたサウンドロゴを分離してデコードを行ない、デコードが完了し、サウンドロゴがミキシング再生された場合には交換機に確認通知を送信する。
【0025】
交換機が受信側の端末から終話信号を受信すると(S28)、サウンドロゴを端末に送信する(S29)。端末は、多重されたサウンドロゴを分離してデコードを行ない、デコードが完了し、サウンドロゴが再生もしくはミキシング再生された場合には交換機に確認通知を送信する。最後に、端末が切断信号を交換機に送信して(S30)、通話が終了する。
【0026】
なお、図2においては、交換機から通話発信側の端末に対して同じサウンドロゴを4回送信する場合を記載しているが、交換機が端末から確認通知を受けた場合には、再度同じサウンドロゴを送信しないようにしてもよい。また、端末においていずれかのタイミングで1回でもデコード終了を確認した場合には、通話の最後に確認通知を交換機に送信するようにしてもよい。また、確認通知を必要としない場合には、それを省略するようにしてもよい。また、交換機は、それぞれ異なるサウンドロゴを送信するようにしてもよい。
【0027】
また、後述のように利用者がサウンドロゴを再生するタイミングを端末のボタンなどによって選択するようにしてもよい。
【0028】
図3は、サウンドロゴが多重される通話発信側の端末の信号を説明するための図である。図3(a)は、端末が受信するDT信号のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。図3(b)は、端末が受信する呼音声のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。図3(c)は、端末が受信する通話音声のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。図3(d)は、端末が受信する終話信号のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。
【0029】
図3(e)は、DT信号、呼音声、通話音声および終話信号のすべてにサウンドロゴを多重する場合を示している。なお、図3(a)〜図3(e)に示す以外の組み合わせ、たとえば4つのタイミングの中の任意の2回または3回の組み合わせだけ、交換機がサウンドロゴを送信するようにしてもよい。
【0030】
図3(f)は、通話音声にサウンドロゴを多重するときに、サウンドロゴを複数回送信する場合を示す図である。通話音声にサウンドロゴを多重する場合、定期的にサウンドロゴを多重するようにしてもよいし、不定期にサウンドロゴを多重するようにしてもよく、時間的に限定されるものではない。
【0031】
また、これは、通話音声にサウンドロゴを多重するときに限定するものではなく、たとえば、4つのタイミングの中の、図3(a)における第1の期間、図3(b)における第2の期間、図3(d)における第4の期間において、上述と同様に任意の回数、定期的にサウンドロゴを多重するようにしてもよいし、不定期にサウンドロゴを多重するようにしてもよく、時間的に限定されるものではない。
【0032】
図4は、サウンドロゴが多重される通話受信側の端末の信号を説明するための図である。図4(a)は、端末が受信する呼信号のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。図4(b)は、端末が受信する通話音声のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。図4(c)は、端末が受信する終話信号のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。
【0033】
図4(d)は、呼信号、通話音声および終話信号のすべてにサウンドロゴを多重する場合を示している。なお、図4(a)〜図4(d)に示す以外の組み合わせ、たとえば3つのタイミングの中の任意の2回の組み合わせだけ、交換機がサウンドロゴを送信するようにしてもよい。
【0034】
また、通話発信側の端末と同様に、通話音声にサウンドロゴを多重する場合、定期的にサウンドロゴを多重するようにしてもよいし、不定期にサウンドロゴを多重するようにしてもよく、時間的に限定されるものではない。
【0035】
図5は、本発明の第1の実施の形態における端末の構成例を示すブロック図である。この端末(通信装置)は、携帯電話機やTV電話機などに対応しており、アンテナ10と、RF部11と、ベースバンド部12と、広告処理部13と、IF部14と、スピーカ(SP)15と、マイク(MIC)16と、メモリ部17と、制御部18と、表示部19と、振動部20と、サウンド出力部21と、キー入力部(KEY)22とを含む。
【0036】
また、RF部11は、SW(スイッチ)/PA(パワーアンプ)31と、送受信部32とを含む。また、ベースバンド部12は、IF(インタフェース)33と、変復調部34と、プロトコル制御およびチャネルコーデック部35と、コーデック部36とを含む。コーデック部36は、デコード部46と、エンコード部47とを含む。
【0037】
SW/PA31は、アンテナ10を送信系として使用するか、受信系として使用するかを切り替えるスイッチ機能と、送信信号および受信信号を電力増幅する増幅機能とを有している。
【0038】
送受信部32は、アンテナ10を介して外部に送信する送信信号を生成する機能と、アンテナ10を介して受信した電波からベースバンド部12で使用される受信信号を生成する機能とを有している。
【0039】
IF33は、RF部11とベースバンド部12との間のインタフェース機能を有している。変復調部34は、プロトコル制御およびチャネルコーデック部35から受けた信号を変調してIF33を介してRF部11に出力し、IF33を介してRF部11から受けた受信信号を復調してプロトコル制御およびチャネルコーデック部35に出力する。
【0040】
プロトコル制御およびチャネルコーデック部35は、同期処理、逆拡散処理、Rake合成処理、復号処理、符号処理、呼制御処理などのW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式に必要な信号処理を行なう。
【0041】
コーデック部36は、音声や画像の圧縮/伸張を行なう。デコード部46は、DT信号、呼音声、通話音声(主音声)、多重されたサウンドロゴなどをデコード再生する機能を有しており、リアルタイムに再生を行なう。また、エンコード部47は、通話音声データや映像データを符号化した送信データをプロトコル制御およびチャネルコーデック部35に出力する。
【0042】
広告処理部13は、コーデック部36によって伸張された信号からサウンドロゴ、ビデオロゴを分離して、音声信号をIF部14に出力し、ビデオロゴを表示部19に出力する。そして、広告処理部13は、サウンドロゴもしくはビデオロゴの再生を終了すると、デコード再生が完了したことを示す確認通知データを生成してベースバンド部12に出力する。このとき、ベースバンド部12は、RF部11およびアンテナ10を介して交換機に確認通知を送信する。
【0043】
また、暗号部37は、広告再生イネーブル信号および終了信号を検出した場合に確認通知データを暗号化してベースバンド部12に出力する機能をさらに有している。このとき、ベースバンド部12は、RF部11およびアンテナ10を介して交換機に暗号化された確認通知を送信する。
【0044】
ここで、プロトコル制御およびチャネルコーデック部35では、暗号部37から入力される確認通知データやエンコード部47から入力される音声や映像の送信データの多重化処理を行なう。
【0045】
IF部14は、広告処理部13によって再生されたサウンドロゴをデジタル信号からアナログ信号に変換してSP15に出力する。また、IF部14は、MIC16によって集音された音声をアナログ信号からデジタル信号に変換してコーデック部12に出力する。
【0046】
また、IF部14は、ミキサ38を含んでおり、サウンドロゴを主音声にミキシングしたり、後述のようにサウンドロゴを背景ノイズ発生部からの出力にミキシングしたりする。
【0047】
広告処理部13は、サウンドロゴを分離した場合に、DT信号、呼音声、通話音声および終話信号の種類に応じて置き換え再生(広告再生優先イネーブル信号)もしくは、ミキシング再生するか否かの出力制御信号を生成する。IF部14は、この出力制御信号にてミキシングするか否かが制御される。
【0048】
また、端末へのキー入力等によりミキシングするか否かを選択されてもよい。例えば前もってタイミングを設定、もしくは、リアルタイムにタイミングを設定、タイミングの他、コメント内記載の再生形態、ミキシング再生時の広告音のレベル調整など端末のキー入力などによって選択するようにする。具体的には選択されたキー入力に応じて、広告処理部13にて出力制御信号の状態を遷移させ再生状態を制御する。出力制御信号はキー入力による外部入力であってもよい。
【0049】
この広告再生ディセーブル信号および出力制御信号に応じて、検出されたロゴでデータもしくは、音声、画像データの符号化処理をしないようにするとしてもよいが、以下では、符号化処理後を例に説明する。
【0050】
メモリ部17は、図示しないCPU(Central Processing Unit)が実行するプログラムや、サウンドロゴ、画像ロゴなどを記憶する。
【0051】
制御部18は、通信装置全体の制御を行なう部分であり、図示しないCPUがメモリ部17に記憶されるプログラムを実行することによって実現される。
【0052】
表示部19は、画像、映像、文字などを表示する。振動部20は、制御部18からの指示に応じて通信装置の振動を制御する。例えば、テレビ電話機能を有している場合、表示部19は表示用IF部および表示LCD部を有し、広告処理部13から表示IF部にビデオやビデオロゴが入力され、入力データに応じた映像が表示LCD部に表示される。表示IF部も上記サウンドIFと同様に、広告処理部からの制御信号に応じて、ビデオロゴのフル表示、分割表示にすることができる。
【0053】
サウンド出力部21は、再生されたサウンドロゴなどを出力する。広告処理部13がサウンドロゴを再生する場合に、SP15およびサウンド出力部21の両方に出力するようにしてもよい。
【0054】
キー入力部22は、各種のキー(テンキー、機能キー)から入力を受ける入力回路である。
【0055】
なお、サウンドロゴは、音声通話チャネル以外の別チャネル、たとえば近距離無線によって受信されるようにしてもよい。また、サウンドロゴに付加された情報を参照して、確認通知の送信が必要なければ、それを送信しないようにしてもよい。また、デコードが完了したことをアプリケーションに記録し、アプリケーションから確認通知を送信するようにしてもよい。また、サウンドロゴの送信元と異なる送信先に確認通知を送信してもよい。例えば、サウンドロゴの送信元は駅等からの近距離通信、確認通知の送信先は音声通話チャネル(交換機)とする。また、逆であってもよい。なお、別チャネルで受信した場合であっても、音声通話中の再生期間は同様である。
【0056】
また、サウンドロゴ送信元(たとえば交換機)と送信先(端末)との間の通話開始時(ネゴシエーションの際)に通信に必要なあて先等の制御情報、通信パラメータは取得される。
【0057】
また、サウンドロゴの再生に連動して、表示部19が画像、映像、文字などを表示したり、LEDを点滅(イルミネーション処理)させたりするようにしてもよいし、振動部20が振動を行うようにしてもよい。
【0058】
また、サウンドロゴの再生が完了したときに確認通知を行なうのではなく、ある期間内(たとえば、1ヶ月)にサウンドロゴを何回再生したかを記憶しておき、その情報をサウンドロゴの識別子と共に交換機に定期的に送信するようにしてもよい。
【0059】
サウンドロゴがストリーム(交換機側で符号化処理されたデータ)の場合には、広告コードを示すフィールド、最終フレームであることを示すフィールドを有する。また、ストリームに含まれるオーディオ部(サウンドロゴ)は、Series G形式、MPEGなどの形式、トーン信号形式などを用いるものとする。
【0060】
また、MPEG−2フォーマットはreservedビットフィールドを有しているが、そのフィールドを広告フィールドとして利用することも可能である。また、システムによっては、上述の形式のいずれかのフィールドを広告フィールドとして利用するようにしてもよい。また、最終フレームを示すフィールドについても同様に、MPEG−2フォーマットのフレームサイズなどを利用することも可能である。
【0061】
図6は、図5に示すコーデック部36が背景ノイズ発生器を有する場合の通信装置の構成例を示す図である。なお、コーデック部36以外の構成は、図5に示すものと同様である。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰り返さない。
【0062】
背景ノイズ発生器39は、背景雑音を生成してIF部14に出力する。IF部14内のミキサ38は、背景ノイズ発生器39から出力される背景雑音と広告処理部13によって再生されたサウンドロゴとをミキシングしてSP15に出力する。
【0063】
図7は、図5に示す広告処理部13が音圧レベル調整機能を有する場合の通信装置の構成例を示す図である。なお、広告処理部13以外の構成は、図5に示すものと同様である。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰り返さない。
【0064】
広告処理部13は、レベル検出部48と、レベル調整部49とを含む。レベル検出部48は、音声データのレベルを検出する。検出結果に従って、レベル調整部49において、ロゴデータを任意の音圧レベルに調整する。音声データと音圧レベルの調整されたロゴデータとはミキサ38においてミキシング処理され、再生される。
【0065】
このように、ロゴデータの音圧レベルを制御することで、ミキシングした場合に通話しながらでも広告を聞くことが可能となる。例えばロゴデータを音声よりも小さく制御し、通話しながらであってもロゴデータを副音声として聞くことができる。
【0066】
ここでは、ロゴデータの音圧レベルを音声の音圧レベルに応じて制御する例を示したが、キー入力をレベル検出部48で検出しロゴデータの音圧を制御してもよい。
【0067】
図8は、本発明の第1の実施の形態における通信装置を含んだシステム全体のシーケンスの一例を説明するための図である。まず、ユーザが端末を操作して発信信号の送信を行なうと(S31,S32)、交換機は端末に対してDT信号またはロゴデータを送信する(S33)。このとき、確認通知を端末が送信するのに必要な制御情報は通信パラメータとして、最初のロゴデータとあわせて送信される。端末は、ユーザに対してDT信号またはロゴ音声を出力する(S34)。さらに、交換機からロゴデータが送信される場合には(S35)、端末はユーザに対してロゴ音声を出力する(S36)。
【0068】
次に、ユーザが受信側の端末の電話番号を入力すると(S37)、端末は交換機に対してその電話番号を送信する(S38)。そして、交換機は、端末に対して呼音声データまたはロゴデータを送信する(S39)。端末は、ユーザに対して呼音声またはロゴ音声を出力する(S40)。さらに、交換機からロゴデータが送信される場合には(S41)、端末はユーザに対してロゴ音声を出力する(S42)。
【0069】
また、交換機は、さらに端末に対して呼音声データまたはロゴデータを送信する場合には(S43)、端末が呼音声にロゴ音声をミキシングして、ユーザに対して出力する(S44)。
【0070】
交換機は、受信側の端末から応答信号を受信した場合には(S45)、通話音声データまたはロゴデータを端末に対して送信する(S46)。端末は、ユーザに対して通話音声を出力する(S47)。端末がロゴデータを受信した場合には、メモリ部17にロゴデータを記憶しておき、ユーザが任意のタイミングで再生できるようにしてもよい。例えば、通話中にユーザが相手に故意に待たされているときに、端末のボタンでタイミングを選択する。
【0071】
図9は、携帯電話機などの音声ロゴ(サウンドロゴ)を再生する通信装置におけるシーケンスの一例を説明するための図である。まず、交換機からペイロードまたはDT信号を受信すると(S51)、制御部18は、コーデック部36にDT信号を出力してデコードさせる(S52)。コーデック部36が復号結果を広告処理部13に出力すると(S53)、広告処理部13はその信号を広告再生イネーブル信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S54)。このとき、広告処理部13において、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、DT信号をIF14に出力しない。なお、ペイロードとは、パケットに含まれるデータ部分であり、DT信号、音声ロゴストリーム、呼音声、通話音声などがペイロードとして送信される。
【0072】
また、交換機から音声ロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36に音声ロゴストリームを出力してデコードさせる(S55)。コーデック部36がデコード結果である音声ロゴを広告処理部13に出力すると(S56)、広告処理部13はその音声ロゴを広告再生イネーブル信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S57)。このとき、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、IF14に出力しない。なお、同じ番号が付された音声ロゴストリームは同じ音声ロゴストリームを示しており、1つの音声ロゴストリームが複数回に分けて送信されることを示している。
【0073】
広告処理部13は、音声ロゴストリームに対応する広告再生イネーブル信号および終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S58)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S59)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0074】
次に、交換機からペイロードまたは呼音声信号を受信すると(S60)、制御部18は、コーデック部36に呼音声信号を出力してデコードさせる(S61)。コーデック部36が復号結果である呼音声を広告処理部13に出力すると(S62)、広告処理部13は広告再生イネーブル信号に応じてIF14を介してその信号をSP15に出力する(S63)。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、呼音声をIF14に出力しない。
【0075】
また、交換機から音声ロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36に音声ロゴストリームを出力してデコードさせる(S64)。コーデック部36がデコード結果である音声ロゴを広告処理部13に出力すると(S65)、広告処理部13はその音声ロゴを広告再生イネーブル、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S66)。このとき、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、ロゴ音声をIF14に出力しない。
【0076】
広告処理部13は、音声ロゴストリームに対応する出力制御(広告再生・優先再生イネーブル)信号および終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S67)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S68)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0077】
次に、交換機からペイロードまたは通話音声信号を受信すると(S69)、制御部18は、コーデック部36に通話信号を出力してデコードさせる(S70)。コーデック部36が復号結果である通話音声を広告処理部13に出力すると(S71)、広告処理部13はその信号を広告再生イネーブル信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S72)。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、IF14に出力しない。
【0078】
また、交換機から音声ロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36に音声ロゴストリームを出力してデコードさせる(S73)。コーデック部36がデコード結果である音声ロゴを広告処理部13に出力すると(S74)、広告処理部13はその音声ロゴを広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S75)。このとき、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、IF14に出力しない。
【0079】
次に、交換機からペイロードまたは終話信号を受信すると(S76)、制御部18は、コーデック部36に終話信号を出力してデコードさせる(S77)。コーデック部36が復号結果である終話を広告処理部13に出力すると(S78)、広告処理部13はその信号を広告再生イネーブル信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S79)。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、IF14に出力しない。
【0080】
また、交換機から音声ロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36に音声ロゴストリームを出力してデコードさせる(S80)。コーデック部36がデコード結果である音声ロゴを広告処理部13に出力すると(S81)、広告処理部13はその音声ロゴを広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S82)。このとき、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、IF14に出力しない。
【0081】
広告処理部13は、音声ロゴストリームに対応する広告再生イネーブル信号および終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S83)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S84)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0082】
最後に、制御部18が切断信号を検出すると(S85)、通話が終了したものと判断して処理を終了する。
【0083】
図10は、TV電話機などのビデオロゴを再生する通信装置におけるシーケンスの一例を説明するための図である。まず、交換機からペイロードまたはDT信号を受信すると(S90)、制御部18は、コーデック部36にメモリ内のDT信号の期間に再生することを意図した所定の画像・ビデオを出力してデコードさせる(S91)。コーデック部36が復号結果を広告処理部13に出力すると(S92)、広告処理部13はそのビデオ信号を広告再生イネーブル信号に応じて表示部19に出力する(S93)。また、コーデック部36の別の復号結果であるDT信号を、IF14を介してSP15に出力する。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。なお、ペイロードとは、パケットに含まれるデータ部分であり、DT信号、ビデオロゴストリーム、呼音声、通話音声、画像などがペイロードとして送信される。広告ビデオロゴに付随する音声と表示とを同期制御する場合には、前述のサウンドロゴの再生シーケンスと同じタイミングで広告ビデオロゴを表示する。
【0084】
また、交換機からビデオロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36にビデオロゴストリームを出力してデコードさせる(S94)。コーデック部36がデコード結果であるビデオロゴを広告処理部13に出力すると(S95)、広告処理部13はそのビデオロゴを広告再生イネーブル、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じて表示部19に出力する(S96)。このとき、例えば、表示部19にビデオロゴがフル表示される。また、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。なお、同じ番号が付されたビデオロゴストリームは同じビデオロゴストリームを示しており、1つのビデオロゴストリームが複数回に分けて送信されることを示している。
【0085】
広告処理部13は、ビデオロゴストリームに対応する広告再生イネーブルおよび終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S97)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S98)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0086】
次に、交換機からペイロードまたは呼音声信号を受信すると(S99)、制御部18は、コーデック部36にメモリ内の呼音声信号の期間に再生することを意図した所定の画像・ビデオを出力してデコードさせる(S100)。コーデック部36が復号結果である呼音声を広告処理部13に出力すると(S101)、広告処理部13はそのビデオ信号を広告再生イネーブル信号に応じて表示部19に出力する(S102)。また、コーデック部36の別の復号結果である呼音声を、IF14を介してSP15に出力する。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。
【0087】
また、交換機からビデオロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36にビデオロゴストリームを出力してデコードさせる(S103)。コーデック部36がデコード結果であるビデオロゴを広告処理部13に出力すると(S104)、広告処理部13はそのビデオロゴを広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じて表示部19に出力する(S105)。このとき、例えばビデオロゴが表示部19にフル表示される。また、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。
【0088】
広告処理部13は、ビデオロゴストリームに対応する広告再生イネーブル信号および終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S106)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S107)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0089】
次に、交換機からペイロードまたは通話音声信号を受信すると(S108)、制御部18は、コーデック部36に通話信号およびビデオを出力してデコードさせる(S109)。コーデック部36が復号結果である通話音声およびビデオを広告処理部13に出力すると(S110)、広告処理部13はそのビデオ信号を広告再生イネーブル信号に応じて表示部19に出力する(S111)。たとえば、表示部19を画面分割してビデオを表示してもよい。また、コーデック部36の別の復号結果である通話音声を、IF14を介してSP15に出力する。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。
【0090】
また、交換機からビデオロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36にビデオロゴストリームを出力してデコードさせる(S112)。コーデック部36がデコード結果であるビデオロゴを広告処理部13に出力すると(S113)、広告処理部13はそのビデオロゴを広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じて表示部19に出力する(S114)。このとき、例えばビデオロゴが表示部19にフル表示される。また、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。
【0091】
次に、交換機からペイロードまたは終話信号を受信すると(S115)、制御部18は、コーデック部36にメモリ内の終話信号の期間に再生することを意図した所定の画像・ビデオを出力してデコードさせる(S116)。コーデック部36が復号結果である終話を広告処理部13に出力すると(S117)、広告処理部13はそのビデオ信号を広告再生イネーブル信号に応じて表示部19に出力する。また、コーデック部36の別の復号結果である終話音声を、IF14を介してSP15に出力する(S118)。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。
【0092】
また、交換機からビデオロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36にビデオロゴストリームを出力してデコードさせる(S119)。コーデック部36がデコード結果であるビデオロゴを広告処理部13に出力すると(S120)、広告処理部13はそのビデオロゴを広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じて表示部19に出力する(S121)。
【0093】
広告処理部13は、ビデオロゴストリームに対応する広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号および終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S122)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S123)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0094】
最後に、制御部18が切断信号を検出すると(S124)、通話が終了したものと判断して処理を終了する。
【0095】
図11は、第1の実施の形態における通信装置のロゴ再生の選択処理を説明するためのフローチャートである。なお、図10においては、ユーザによって緊急番号、特殊数字付番号または指定番号が押されたときは、サウンドロゴを再生しないように制御を行なうものである。したがって、上記特定のボタンが押されていなければサウンドロゴの再生(デコード)を行なう。
【0096】
まず、ユーザによって接続ボタンが押されると、ベースバンド部12は発信信号を生成して交換機に送信する(S130)。そして、制御部18は、発信の前にユーザによって番号が押されていないか否かを判定する(S131)。発信前に番号が押されていれば(S131,No)、ステップS133に処理が進む。
【0097】
発信前に番号が押されており(S131,Yes)、DT信号にサウンドロゴ(ロゴパケット)が多重されていれば、そのDT信号およびサウンドロゴを再生(デコード)し(S132)、ステップS133に処理が進む。
【0098】
ステップS133において、ユーザが押した相手側の電話番号を送信することによりダイヤリングを行なう。そして、制御部18は、発信前に押された番号が緊急番号、特殊数字付番号または指定番号のいずれかであるか否かを判定する(S134)。
【0099】
いずれの番号でもなく(S134,Yes)、呼音声にサウンドロゴが多重されていれば、その呼音声およびサウンドロゴを再生(デコード)する(S135)。そして、相手からの応答があり、通話音声にサウンドロゴが多重されていれば、その通話音声およびサウンドロゴを再生(デコード)する(S136)。
【0100】
そして、制御部18は、発信側の通信装置または相手側の通信装置が切断されたか否かを判定する(S137)。いずれの通信装置も切断されていない場合には(S137、No)、ステップS136に戻ってその処理を繰り返す。
【0101】
また、いずれかの通信装置が切断された場合には(S137,Yes)、制御部18は、相手側の通信装置のみが切断されたか否かを判定する(S138)。発信側の通信装置が切断されていれば(S138,No)、処理を終了する。
【0102】
また、相手側の通信装置のみが切断されている場合には(S138,Yes)、交換機からサウンドロゴが送信されれば、広告処理部13は、そのサウンドロゴを再生し(S139)、そのサウンドロゴの再生が終了すると、処理を終了する。
【0103】
また、発信前に押された番号が緊急番号、特殊数字付番号または指定番号のいずれかであれば(S134,No)、コーデック部36は呼音声のみを再生してSP15に出力する(S140)。そして、相手からの応答があった後は、通話音声を再生してSP15に出力する(S141)。運用形態として、交換機も緊急番号の場合には、広告類のロゴを送信しない。
【0104】
そして、制御部18は、発信側の通信装置または相手側の通信装置が切断されたか否かを判定する(S142)。いずれの通信装置も切断されていない場合には(S142、No)、ステップS141に戻ってその処理を繰り返す。また、いずれかの通信装置が切断された場合には(S142,Yes)、処理を終了する。
【0105】
図12は、図11に示す処理手順にさらに同じサウンドロゴを再生しない処理を加えた図である。図11に示すステップS136とS137との間に図12に示すステップS150およびS151の処理を追加することによって実現される。なお、サウンドロゴの再生が完了した場合には、メモリ部17に再生が完了したサウンドロゴの広告IDを保持しておくものとする。
【0106】
ステップS150において、ロゴパケットを受信した場合、制御部18は、そのサウンドロゴの広告IDとメモリ部17に格納される広告IDとが一致するか否かを判定する(S150)。広告IDが一致しない場合には(S150,No)、ステップS137に処理が進む。
【0107】
また、広告IDが一致する場合(S150,Yes)、制御部18は、ロゴ再生不可信号を生成し、広告処理部13にそのサウンドロゴを再生しないように指示する(S151)。そして、ステップS137に処理が進む。
【0108】
なお、通信装置の通話中において、サウンドロゴおよびメモリ部17に予め保持される着信音と、通話音とを連結して再生するようにしてもよい。また、通話中のサウンドロゴの再生において、必ず特定の馴染みのある音から始まるようにして、広告であることを利用者が認識できるようにすることも重要である。たとえば、ロゴ受信に連動して、着信音の先頭第1小節で始まり、小休止後にサウンドロゴを再生し、最後に着信音の最終小節の順に通話音と再生するようにしてもよい。
【0109】
また、デコードされたサウンドロゴをミキサ38に入力する前に、図示しないエフェクト処理部によってサラウンド処理などを行ない、サラウンド処理した後の音をミキシングすることによって、通話音声または呼音声とをブレンドするようにしてもよい。これによって、利用者はサウンドロゴを聴き易くすることができる。
【0110】
以上説明したように、本実施の形態における通信装置によれば、DT信号、呼音声および通話音声に多重された広告音声または広告画像と、相手側の端末から終話信号が送信された後に受信した広告音声または広告画像とを再生して出力するようにしたので、ユーザは任意のタイミングで広告音声を聴いたり、広告画像を見たりすることができ、利便性を向上させることが可能となった。
【0111】
また、ユーザが特定の番号ボタンを押すことによって、ロゴパケットの再生を行なわないようにしたので、さらに利便性を向上させることが可能となった。また、暗号部37が確認通知を暗号化するようにしたので、セキュリティの向上を図ることが可能となった。
【0112】
(第2の実施の形態)
図13は、本発明の第2の実施の形態における交換機3の機能的構成を示すブロック図である。この交換機(通信装置)3は、基地局2と中継交換機4とに接続され、制御部41と、判定部43と、受信部44と、送信部45と、IF(インタフェース)50〜51とを含む。また、交換機3は、外付けのデータベース42を有する。
【0113】
制御部41は、交換機3の全体的な制御を行なう部分であり、図示しないCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することによって実現される。制御部41は、端末から発信信号を受信したときに、データベース42に格納される広告音声または広告画像の中から端末のユーザに対応する広告音声または広告画像を抽出して、それを送信部45に出力する。
【0114】
データベース42は、広告音声、広告画像、加入者情報、広告主情報などを記憶する。判定部43は、端末から受信した確認通知に含まれる識別子を判定することにより、確認通知を送信した加入者および広告主を特定する。
【0115】
インタフェース51は、受信部44と送信部50とを有する。受信部44は、基地局2を介して端末からの各種信号を受信して制御部41および判定部43に出力する。判定部43は、端末からの確認通知データをデコードするための復号化部52を有する。送信部45は、基地局2を介して端末に対して各種信号に広告音声または広告画像を符号化し、多重して送信する。ただし、緊急電話のときは、広告音声または広告画像を多重して送信しなくてもよい。
【0116】
なお、図13では送信装置として交換機3について説明しているが、基地局についても同様である。基地局を送信装置として見た場合、基地局(通信装置)は端末と交換機とに接続される。図13であれば、基地局(通信装置)の構成は交換機3、交換機が中継交換機4に、端末が基地局2にそれぞれ対応する。
【0117】
図14は、データベース42に格納される各種データベースの一例を説明するための図である。図14(a)は、広告管理データベースのフィールド情報を示しており、広告コードと、広告主コードと、地域Aコードと、時間コードと、対象分類コードと、インセンティブコードと、データポインタと、その他の情報とを含む。
【0118】
広告コードは、広告音声および広告画像ごとに与えられている識別コードである。広告主コードは、広告主ごとに与えられている識別コードである。地域Aコードは、広告主が定めた広告を送信する基地局や交換機などのエリアを指定するコードである。
【0119】
時間コードは、その広告音声または広告画像を送信する時間帯を指定するためのコードである。対象分類コードは、加入者の個人情報に基づいてその加入者のターゲットとなる広告を分類するためのコードである。
【0120】
インセンティブコードは、加入者が広告音声または広告画像を再生したときに割引かれる通話料の割引率などを示すコードである。データポインタは、実際の広告音声や広告画像が記憶される記憶装置の領域を示すポインタである。
【0121】
図14(b)は、加入者管理データベースのフィールド情報を示しており、加入者コードと、性別コードと、地域Bコードと、職業コードと、年齢コードと、国籍コードと、嗜好コードと、その他の個人情報コードとを含む。
【0122】
加入者コードは、加入者ごとに与えられている識別コードである。性別コードは、加入者の性別を示す識別コードである。地域Bコードは、加入者の登録住所を識別するためのコードである。
【0123】
職業コードは、加入者の職業を示す識別コードである。年齢コードは、加入者の年齢を示す識別コードである。国籍コードは、加入者の国籍を示す識別コードである。嗜好コードは、加入者の嗜好を示す識別情報である。
【0124】
図14(c)は、インセンティブ管理データベースのフィールド情報を示しており、広告コードと、加入者コードと、インセンティブコードと、その他の情報とを含む。このデータベースには、広告コードに対応する加入者コードが格納されている。このデータベースを参照することによって、加入者が予め登録した情報に対応する広告音声や広告画像などを検索することができる。
【0125】
図14(d)は、広告主管理データベースのフィールド情報を示しており、広告主コードと、広告コードと、その他の情報とを含む。このデータベースを参照することによって広告主と広告音声または広告画像との対応関係を抽出することができる。
【0126】
図15は、本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスの一例を示す図である。このシーケンスは、端末がサウンドロゴまたはビデオロゴの再生を完了したときに、必ず端末から確認通知が送信される場合のものである。なお、交換機の中継処理の説明は省略する。
【0127】
まず、受信部44が基地局2を介して端末から発信信号を受信すると(S161)、端末の加入者コードなどを制御部41に出力する。そして、送信部45は、DT信号をその端末に送信する(S162)。
【0128】
次に、制御部41は、受信部44から受けた加入者コードなどの情報を参照して、データベース42から加入者に対応する広告コードを取得する(S163)。たとえば、制御部41は、図14(b)に示す加入者管理データベースの嗜好コードを参照することによって、加入者が好む広告コードを抽出する。また、制御部41は、地域Bコードが示す登録住所を参照し、その住所に対応する地域Aコードを有する広告コードを抽出するようにしてもよい。
【0129】
そして、制御部41は、抽出した広告コードに対応する広告ストリームをデータベース42から取得し(S164)、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを送信部45に出力する(S165)。送信部45は、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを基地局2を介して端末に送信する(S166)。
【0130】
また、受信部44が基地局2を介して確認信号(確認通知)を受信すると(S167)、判定部43は、その確認信号を復号し、復号結果に含まれる識別子を判定することにより、確認通知を送信した加入者コードおよび広告主コードを特定して制御部41に出力する。制御部41は、加入者コードおよび広告主コードに基づいてデータベース42に記憶される課金情報を更新する(S168)。このとき、制御部41は、加入者コードに対応する加入者の通信料を割り引き、広告主コードに対応する広告主の通信料にその分を加える。
【0131】
次に、受信部44が端末から発呼信号を受信すると(S169)、制御部41および送信部45にそれを通知する。そして、送信部45は、基地局2を介して端末に呼音声を送信する(S172)。
【0132】
また、制御部41は、サウンドロゴまたはビデオロゴを送信部45に出力する(S171)。送信部45は、制御部41から受けたサウンドロゴまたはビデオロゴを基地局2を介して端末に送信する(S172)。
【0133】
また、受信部44が基地局2を介して確認信号(確認通知)を受信すると(S173)、判定部43は、その確認信号を復号し、復号結果に含まれる識別子を判定することにより、確認通知を送信した加入者コードおよび広告主コードを特定して制御部41に出力する。制御部41は、加入者コードおよび広告主コードに基づいてデータベース42に記憶される課金情報を更新する(S174)。
【0134】
また、時間コードに対応して、有効期間コードを設けて送信側の確認通知を持つタイムアウトに使うことができる。有効期間コードに対応する期間、確認通知の受信を確認できない場合には、通話中と同じサウンドロゴを送信することもできる。
【0135】
図16は、本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスの他の一例を示す図である。このシーケンスは、端末がサウンドロゴまたはビデオロゴの再生を完了したときに、後で一定期間(たとえば、1回の通話完了までや1ヶ月)の確認通知をまとめて送信する場合のものである。
【0136】
まず、受信部44が基地局2を介して端末から発信信号を受信すると(S181)、端末の加入者コードなどを制御部41に出力する。そして、送信部45は、DT信号をその端末に送信する(S182)。
【0137】
次に、制御部41は、受信部44から受けた加入者コードなどの情報を参照して、データベース42から加入者に対応する広告コードを取得する(S183)。そして、制御部41は、抽出した広告コードに対応する広告ストリームをデータベース42から取得し(S184)、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを送信部45に出力する(S185)。送信部45は、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを基地局2を介して端末に送信する(S186)。
【0138】
次に、受信部44が端末から発呼信号を受信すると(S187)、制御部41および送信部45にそれを通知する。そして、送信部45は、基地局2を介して端末に呼音声を送信する(S188)。
【0139】
また、制御部41は、サウンドロゴまたはビデオロゴを送信部45に出力する(S189)。送信部45は、制御部41から受けたサウンドロゴまたはビデオロゴを基地局2を介して端末に送信する(S190)。
【0140】
図17は、本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスのさらに他の一例を示す図である。このシーケンスは、端末から再送要求があった場合のものである。この再送要求は、端末内のプロトコル制御およびチャネルコーデック部35がサウンドロゴまたはビデオロゴを受信できなかった場合にプロトコル制御およびチャネルコーデック部35が交換機に対して送信する。
【0141】
まず、受信部44が基地局2を介して端末から発信信号を受信すると(S201)、端末の加入者コードなどを制御部41に出力する。そして、送信部45は、DT信号をその端末に送信する(S202)。
【0142】
次に、制御部41は、受信部44から受けた加入者コードなどの情報を参照して、データベース42から加入者に対応する広告コードを取得する(S204)。そして、制御部41は、抽出した広告コードに対応する広告ストリームをデータベース42から取得し(S204)、そのロゴ1(A)を送信部45に出力する(S205)。送信部45は、そのロゴ1(A)を基地局2を介して端末に送信する(S206)。
【0143】
次に、制御部41は、ロゴ1(B)を送信部45に出力する(S207)。送信部45は、そのロゴ1(B)を基地局2を介して端末に送信する(S208)。なお、ロゴ1(A)およびロゴ1(B)によって1つのロゴを構成し、2回に分けて端末に送信されることを示している。
【0144】
次に、受信部44が端末から再送要求を受けると(S209)、判定部43は、その再送要求に含まれる識別子を判定することにより、再送要求を送信した加入者端末を特定して制御部41に出力する。
【0145】
制御部41は、再送要求を受けたロゴ1(B)を送信部45に出力する(S210)。送信部45は、そのロゴ1(B)を基地局2を介して端末に送信する(S211)。
【0146】
また、受信部44が基地局2を介して確認信号(確認通知)を受信すると(S212)、判定部43は、その確認信号に含まれる識別子を判定することにより、確認通知を送信した加入者コードおよび広告主コードを特定して制御部41に出力する。制御部41は、加入者コードおよび広告主コードに基づいてデータベース42に記憶される課金情報を更新する(S213)。このとき、制御部41は、加入者コードに対応する加入者の通信料を割り引き、広告主コードに対応する広告主の通信料にその分を加える。
【0147】
次に、受信部44が端末から発呼信号を受信すると(S214)、制御部41および送信部45にそれを通知する。そして、送信部45は、基地局2を介して端末に呼音声を送信する(S215)。
【0148】
また、制御部41は、ロゴ2を送信部45に出力する(S216)。送信部45は、制御部41から受けたロゴ2を基地局2を介して端末に送信する(S217)。
【0149】
また、受信部44が基地局2を介して確認信号(確認通知)を受信すると(S218)、判定部43は、その確認信号に含まれる識別子を判定することにより、確認通知を送信した加入者コードおよび広告主コードを特定して制御部41に出力する。制御部41は、加入者コードおよび広告主コードに基づいてデータベース42に記憶される課金情報を更新する(S219)。
【0150】
図18は、本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスのさらに他の一例を示す図である。このシーケンスは、端末から一括して確認通知が送信される場合のものである。このシーケンスにおいては、データベース42の課金情報の更新が行なわれず、端末から一括して確認通知があったときに課金情報が更新される。
【0151】
まず、受信部44が基地局2を介して端末から信号を受信すると(S221)、端末の加入者コードなどを制御部41に出力する。そして、送信部45は、DT信号、呼音声、通話音声、終話信号をその端末に送信する(S222)。
【0152】
次に、制御部41は、受信部44から受けた加入者コードなどの情報を参照して、データベース42から加入者に対応する広告コードを取得する(S223)。そして、制御部41は、抽出した広告コードに対応する広告ストリームをデータベース42から取得し(S224)、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを送信部45に出力する(S225)。送信部45は、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを基地局2を介して端末に送信する(S226)。
【0153】
以下に、ロゴストリームの構造の一例を示す。このロゴストリームは、タグを記述することによって構成される。終端信号はロゴストリームの終端を示しているが、これを記述するか否かは任意である。しかしながら、これを用いることによって交換機側処理および端末側処理を容易にすることができる。
【0154】
<>・・・<広告ID><時間情報><>・・・・<>
また、以下に確認通知(確認応答)の構造の一例を示す。時間情報は、端末側でどこまで再生したかを示す情報であるが、これを記述するか否かは任意である。しかしながら、上記終端信号がない場合にこの時間情報を用いてロゴストリームの終端を判定することができる。
【0155】
<>・・・<広告ID><時間情報><>・・・・<>
以上説明したように、本実施の形態における通信装置によれば、端末に送信する各種信号にサウンドロゴまたはビデオロゴを多重して送信するようにしたので、第1の実施の形態において説明した効果を奏するように広告情報を端末に送信することが可能となった。
【0156】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0157】
1 加入端末、2 基地局、3 加入交換機、4 中継交換機、5 交換機、6 端末、10 アンテナ、11 RF部、12 ベースバンド部、13 広告処理部、14 IF部、15 SP、16 MIC、17 メモリ部、18 制御部、19 表示部、20 振動部、21 サウンド出力部、31 SW/PA、32 送受信部、33 IF、34 変復調部、35 プロトコル制御およびチャネルコーデック部、36 コーデック部、37 暗号部、38 ミキサ、39 CNG、41 制御部、42 データベース、43 判定部、44 受信部、45 送信部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機、テレビ電話機などの通信装置に関し、特に、各種信号に多重された広告音声(サウンドロゴ)や広告画像(ビデオロゴ)などを受信して再生する通信装置、広告音声や広告画像などを各種信号に多重して送信する通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機やテレビ電話機などが広く普及しており、種々のサービスが提供されている。そのようなサービスの1つとして、交換機から広告音声や広告画像を端末装置に送信し、端末装置側でその広告音声や広告画像を再生した場合に通話料金を割引くといったサービスを挙げることができる。
【0003】
従来、携帯電話機を使用した広告配信システムとして、たとえば、利用者が携帯電話機によって発信すると、携帯電話機に15秒間の音声による広告が流れてから呼び出し音が鳴り、通話状態が通話中になると1分間の無料通話ができる。その後、電話の発信者である利用者の携帯電話機と、電話の受信者の電話機とに15秒間の音声による広告が流れ、更に、2分間の無料通話ができるといったものが知られている。これに関連する技術として、下記の特許文献1〜5に開示された発明がある。
【0004】
特許文献1は、携帯電話機による通話の利便性を確保しつつ、携帯電話機に広告などの付加情報を配信することができる付加情報配信システムと、この付加情報配信システムに使用される携帯電話機とを提供することを目的とする。広告配信システムは、情報出力部が、蓄積部によって蓄積された広告情報を多重部に出力し、多重部が、情報出力部によって出力された広告情報、及び、他の電話機から入力された通話音声情報を多重化した信号を生成した後、携帯電話機の分離部に出力する。分離部が、多重部によって出力された信号を通話音声情報と、広告情報とに分離し、保存部が、分離部によって分離された広告情報を保存し、情報生成部が、表示部に表示させる情報を、保存部によって保存された広告情報に基づいて生成するようにする。
【0005】
特許文献2は、ユーザーの快適な電話利用環境、通話環境を阻害することなく、広告効果を向上させ、もって電話料金の低廉化と加入の増加促進を図ることができるコマーシャル電話方式を提供することを目的とする。コマーシャル情報を文字・画像等の表示データとし、移動体電話の切断信号を契機として表示データを端末に表示することで、切断後に移動体電話のディスプレイに表示されたコマーシャル情報をユーザーに見せる。
【0006】
特許文献3は、電話機を媒体とし、楽曲を用いて宣伝広告することを目的とする。電話通信の接続プロトコルにおける、発呼−被呼双方の電話機の通話可能状態が確立する以前の通信プロトコル拡張部において、電話局は、接続を要する双方の電話機のいずれか一方又は両方に、音楽情報と文字情報を含む広告コンテンツを送信する。その広告コンテンツを受信した電話機は、その広告コンテンツをメモリに記録するとともに、電話機が、発呼−被呼に係る通話可能状態にないときに、その広告コンテンツを利用する。
【0007】
特許文献4は、通信サービスへの加入者の通信を中断させることなく、広告主が提供する広告情報を充分に加入者へ提供する広告入り通信サービスを提供することを目的とする。通信網の交換機に広告主の広告情報を蓄積する手段と、広告情報を通信端末へ送信する手段と、通信端末の通信料金を広告主へ課金する手段とを設け、加入者が所持する通信端末に交換機から受信した広告情報を加入者Aと加入者Bとの間の通信とは別に提示する手段を設けた。
【0008】
特許文献5は、携帯電話機等の着信音を広告に用いるための実際的な技術を提供することを目的とする。第1の顧客端末から第2の顧客端末への発呼に応じて第2顧客が広告契約者か否かを判断するステップと、第2顧客が広告契約者であれば契約された広告に関連する抽選を実施するステップと、抽選の結果が当選である場合には、当選した広告に関連する音を第2顧客の端末において出力させるための情報と呼び出し信号とを第2の顧客端末に送信するステップとを含む。さらに、第1の顧客端末と第2の顧客端末との通話の終了を検出した場合、当選した広告に関連するクイズを含むデータを第2の顧客端末に送出するステップと、第2顧客の端末からクイズの回答情報を受信した場合、クイズの回答が正解であるか判断するステップと、クイズの回答が正解であると判断された場合には、第2顧客に当選した広告についてのインセンティブの情報を登録するステップとを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−374355号公報
【特許文献2】特開2001−257811号公報
【特許文献3】特開2002−152382号公報
【特許文献4】特開2000−201229号公報
【特許文献5】特開2003−281435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の広告配信システムにおいては、携帯電話機の利用者が、通話状態が通話中になる前に音声による広告を聞かなくてはならず、急いでいる場合などに不便であるという問題があった。
【0011】
また、発信側である携帯電話機の利用者と、受信側の電話の利用者とが、通話中に音声による広告を聞かなくてはならず、一旦通話が中断させられて不便であるといった問題点もあった。
【0012】
さらには、通話中に携帯電話機が広告データを受信し、通話終了後に広告データを再生するといったものもあるが、ユーザが通話中に広告データの再生を希望する場合であっても、それを行なうことができないといった問題点があった。
【0013】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ユーザが任意のタイミングで広告音声や広告画像を再生でき、利便性を向上させた通信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施例によれば、広告音声を受信して再生する通信装置が提供される。RF部およびベースバンド部は、発信信号を送信してから相手側端末から応答信号が送信されるまでの第1の期間、または相手側端末から終話信号が送信された後の第2の期間に、交換機からの信号に多重された広告音声を受信する。広告処理部は、受信された広告音声を、第1の期間または第2の期間に再生する。そして、広告音声の再生が完了したときに、交換機に対して確認通知を送信する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一実施例によれば、広告処理部は、受信された広告音声を、第1の期間または第2の期間に再生するので、ユーザが任意のタイミングで広告音声を再生でき、利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】一般的な携帯電話システムにおけるサウンドロゴの送信を説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における通信装置を用いた音声送受信システムのサウンドロゴの送信を説明するための図である。
【図3】サウンドロゴが多重される発信側の端末の信号を説明するための図である。
【図4】サウンドロゴが多重される受信側の端末の信号を説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における端末の構成例を示すブロック図である。
【図6】図5に示すコーデック部36がCNGを有する場合の通信装置の構成例を示す図である。
【図7】図5に示す広告処理部13が音圧レベル調整機能を有する場合の通信装置の構成例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における通信装置を含んだシステム全体のシーケンスの一例を説明するための図である。
【図9】携帯電話機などの音声ロゴ(サウンドロゴ)を再生する通信装置におけるシーケンスの一例を説明するための図である。
【図10】TV電話機などのビデオロゴを再生する通信装置におけるシーケンスの一例を説明するための図である。
【図11】第1の実施の形態における通信装置のロゴ再生の選択処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】図11に示す処理手順にさらに同じサウンドロゴを再生しない処理を加えた図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における交換機3の機能的構成を示すブロック図である。
【図14】データベース42に格納される各種データベースの一例を説明するための図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスの一例を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスの他の一例を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスのさらに他の一例を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスのさらに他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、一般的な携帯電話システムにおけるサウンドロゴの送信を説明するための図である。この携帯電話システムは、発信側のユーザが使用する加入端末1と、加入端末1との間で無線通信を行なう基地局2と、電話網を構成する加入交換機3、中継交換機4および交換機5と、受信側のユーザが使用する端末6とを含む。
【0018】
まず、ユーザが使用する加入端末1が発信信号を送信すると(S11)、基地局2を介して加入者交換機3からDT(Dial Tone)信号を受信する(S12)。そして、加入端末1は、ユーザが入力した電話番号を基地局2を介して加入交換機3に送信する(S13)。
【0019】
次に、加入端末1は、基地局2を介して加入交換機3から呼音声を受信する(S14)。また、受信側の端末6は、交換機5から呼信号を受信する(S15)。そして、端末6から応答信号が送信されると(S16)、加入端末1と端末6との間で通話音声による通話が開始される(S17)。加入交換機3および/または交換機5は、通話中にサウンドロゴを加入端末1および/または端末6に送信する。このサウンドロゴは、通話の開始時などのタイミングで再生される。
【0020】
そして、端末6から終話信号が送信され(S18)、加入端末1から切断信号が送信されると(S19)、通話が終了される。
【0021】
このように、通話中にサウンドロゴが受信されて再生されるため、急いでいる場合などに不便である。また、サウンドロゴを蓄積しておき、通話終了後にサウンドロゴを再生することも可能であるが、ユーザが通話中に広告データの再生を希望する場合であっても、それを行なうことができない。
【0022】
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の第1の実施の形態における通信装置を用いた音声送受信システムのサウンドロゴの送信を説明するための図である。まず、発信側の端末が発信信号を送信すると(S21)、交換機がDT信号を端末に送信する(S22)。このとき、交換機は、DT信号にサウンドロゴを多重して端末に送信する。端末は、多重されたサウンドロゴを分離してデコードを行ない、デコードが完了し、サウンドロゴが再生もしくはミキシング再生された場合には、利用者がサウンドロゴを聴いたものとして交換機に確認通知を送信する。
【0023】
次に、端末は、ユーザが入力した電話番号を交換機に送信する(S23)。交換機は、端末から番号を受信すると、端末に呼音声を送信する(S24)。このとき、交換機は、呼音声にサウンドロゴを多重して端末に送信する。端末は、多重されたサウンドロゴを分離してデコードを行ない、デコードが完了し、サウンドロゴが再生もしくはミキシング再生された場合には交換機に確認通知を送信する。
【0024】
また、交換機は、受信側の端末に対して呼信号を送信する(S25)。交換機が受信側の端末から応答信号を受信すると(S26)、音声通話が開始される(S27)。このとき、交換機は、通話音声にサウンドロゴを多重して端末に送信する。端末は、多重されたサウンドロゴを分離してデコードを行ない、デコードが完了し、サウンドロゴがミキシング再生された場合には交換機に確認通知を送信する。
【0025】
交換機が受信側の端末から終話信号を受信すると(S28)、サウンドロゴを端末に送信する(S29)。端末は、多重されたサウンドロゴを分離してデコードを行ない、デコードが完了し、サウンドロゴが再生もしくはミキシング再生された場合には交換機に確認通知を送信する。最後に、端末が切断信号を交換機に送信して(S30)、通話が終了する。
【0026】
なお、図2においては、交換機から通話発信側の端末に対して同じサウンドロゴを4回送信する場合を記載しているが、交換機が端末から確認通知を受けた場合には、再度同じサウンドロゴを送信しないようにしてもよい。また、端末においていずれかのタイミングで1回でもデコード終了を確認した場合には、通話の最後に確認通知を交換機に送信するようにしてもよい。また、確認通知を必要としない場合には、それを省略するようにしてもよい。また、交換機は、それぞれ異なるサウンドロゴを送信するようにしてもよい。
【0027】
また、後述のように利用者がサウンドロゴを再生するタイミングを端末のボタンなどによって選択するようにしてもよい。
【0028】
図3は、サウンドロゴが多重される通話発信側の端末の信号を説明するための図である。図3(a)は、端末が受信するDT信号のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。図3(b)は、端末が受信する呼音声のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。図3(c)は、端末が受信する通話音声のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。図3(d)は、端末が受信する終話信号のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。
【0029】
図3(e)は、DT信号、呼音声、通話音声および終話信号のすべてにサウンドロゴを多重する場合を示している。なお、図3(a)〜図3(e)に示す以外の組み合わせ、たとえば4つのタイミングの中の任意の2回または3回の組み合わせだけ、交換機がサウンドロゴを送信するようにしてもよい。
【0030】
図3(f)は、通話音声にサウンドロゴを多重するときに、サウンドロゴを複数回送信する場合を示す図である。通話音声にサウンドロゴを多重する場合、定期的にサウンドロゴを多重するようにしてもよいし、不定期にサウンドロゴを多重するようにしてもよく、時間的に限定されるものではない。
【0031】
また、これは、通話音声にサウンドロゴを多重するときに限定するものではなく、たとえば、4つのタイミングの中の、図3(a)における第1の期間、図3(b)における第2の期間、図3(d)における第4の期間において、上述と同様に任意の回数、定期的にサウンドロゴを多重するようにしてもよいし、不定期にサウンドロゴを多重するようにしてもよく、時間的に限定されるものではない。
【0032】
図4は、サウンドロゴが多重される通話受信側の端末の信号を説明するための図である。図4(a)は、端末が受信する呼信号のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。図4(b)は、端末が受信する通話音声のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。図4(c)は、端末が受信する終話信号のみにサウンドロゴを多重する場合を示している。
【0033】
図4(d)は、呼信号、通話音声および終話信号のすべてにサウンドロゴを多重する場合を示している。なお、図4(a)〜図4(d)に示す以外の組み合わせ、たとえば3つのタイミングの中の任意の2回の組み合わせだけ、交換機がサウンドロゴを送信するようにしてもよい。
【0034】
また、通話発信側の端末と同様に、通話音声にサウンドロゴを多重する場合、定期的にサウンドロゴを多重するようにしてもよいし、不定期にサウンドロゴを多重するようにしてもよく、時間的に限定されるものではない。
【0035】
図5は、本発明の第1の実施の形態における端末の構成例を示すブロック図である。この端末(通信装置)は、携帯電話機やTV電話機などに対応しており、アンテナ10と、RF部11と、ベースバンド部12と、広告処理部13と、IF部14と、スピーカ(SP)15と、マイク(MIC)16と、メモリ部17と、制御部18と、表示部19と、振動部20と、サウンド出力部21と、キー入力部(KEY)22とを含む。
【0036】
また、RF部11は、SW(スイッチ)/PA(パワーアンプ)31と、送受信部32とを含む。また、ベースバンド部12は、IF(インタフェース)33と、変復調部34と、プロトコル制御およびチャネルコーデック部35と、コーデック部36とを含む。コーデック部36は、デコード部46と、エンコード部47とを含む。
【0037】
SW/PA31は、アンテナ10を送信系として使用するか、受信系として使用するかを切り替えるスイッチ機能と、送信信号および受信信号を電力増幅する増幅機能とを有している。
【0038】
送受信部32は、アンテナ10を介して外部に送信する送信信号を生成する機能と、アンテナ10を介して受信した電波からベースバンド部12で使用される受信信号を生成する機能とを有している。
【0039】
IF33は、RF部11とベースバンド部12との間のインタフェース機能を有している。変復調部34は、プロトコル制御およびチャネルコーデック部35から受けた信号を変調してIF33を介してRF部11に出力し、IF33を介してRF部11から受けた受信信号を復調してプロトコル制御およびチャネルコーデック部35に出力する。
【0040】
プロトコル制御およびチャネルコーデック部35は、同期処理、逆拡散処理、Rake合成処理、復号処理、符号処理、呼制御処理などのW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式に必要な信号処理を行なう。
【0041】
コーデック部36は、音声や画像の圧縮/伸張を行なう。デコード部46は、DT信号、呼音声、通話音声(主音声)、多重されたサウンドロゴなどをデコード再生する機能を有しており、リアルタイムに再生を行なう。また、エンコード部47は、通話音声データや映像データを符号化した送信データをプロトコル制御およびチャネルコーデック部35に出力する。
【0042】
広告処理部13は、コーデック部36によって伸張された信号からサウンドロゴ、ビデオロゴを分離して、音声信号をIF部14に出力し、ビデオロゴを表示部19に出力する。そして、広告処理部13は、サウンドロゴもしくはビデオロゴの再生を終了すると、デコード再生が完了したことを示す確認通知データを生成してベースバンド部12に出力する。このとき、ベースバンド部12は、RF部11およびアンテナ10を介して交換機に確認通知を送信する。
【0043】
また、暗号部37は、広告再生イネーブル信号および終了信号を検出した場合に確認通知データを暗号化してベースバンド部12に出力する機能をさらに有している。このとき、ベースバンド部12は、RF部11およびアンテナ10を介して交換機に暗号化された確認通知を送信する。
【0044】
ここで、プロトコル制御およびチャネルコーデック部35では、暗号部37から入力される確認通知データやエンコード部47から入力される音声や映像の送信データの多重化処理を行なう。
【0045】
IF部14は、広告処理部13によって再生されたサウンドロゴをデジタル信号からアナログ信号に変換してSP15に出力する。また、IF部14は、MIC16によって集音された音声をアナログ信号からデジタル信号に変換してコーデック部12に出力する。
【0046】
また、IF部14は、ミキサ38を含んでおり、サウンドロゴを主音声にミキシングしたり、後述のようにサウンドロゴを背景ノイズ発生部からの出力にミキシングしたりする。
【0047】
広告処理部13は、サウンドロゴを分離した場合に、DT信号、呼音声、通話音声および終話信号の種類に応じて置き換え再生(広告再生優先イネーブル信号)もしくは、ミキシング再生するか否かの出力制御信号を生成する。IF部14は、この出力制御信号にてミキシングするか否かが制御される。
【0048】
また、端末へのキー入力等によりミキシングするか否かを選択されてもよい。例えば前もってタイミングを設定、もしくは、リアルタイムにタイミングを設定、タイミングの他、コメント内記載の再生形態、ミキシング再生時の広告音のレベル調整など端末のキー入力などによって選択するようにする。具体的には選択されたキー入力に応じて、広告処理部13にて出力制御信号の状態を遷移させ再生状態を制御する。出力制御信号はキー入力による外部入力であってもよい。
【0049】
この広告再生ディセーブル信号および出力制御信号に応じて、検出されたロゴでデータもしくは、音声、画像データの符号化処理をしないようにするとしてもよいが、以下では、符号化処理後を例に説明する。
【0050】
メモリ部17は、図示しないCPU(Central Processing Unit)が実行するプログラムや、サウンドロゴ、画像ロゴなどを記憶する。
【0051】
制御部18は、通信装置全体の制御を行なう部分であり、図示しないCPUがメモリ部17に記憶されるプログラムを実行することによって実現される。
【0052】
表示部19は、画像、映像、文字などを表示する。振動部20は、制御部18からの指示に応じて通信装置の振動を制御する。例えば、テレビ電話機能を有している場合、表示部19は表示用IF部および表示LCD部を有し、広告処理部13から表示IF部にビデオやビデオロゴが入力され、入力データに応じた映像が表示LCD部に表示される。表示IF部も上記サウンドIFと同様に、広告処理部からの制御信号に応じて、ビデオロゴのフル表示、分割表示にすることができる。
【0053】
サウンド出力部21は、再生されたサウンドロゴなどを出力する。広告処理部13がサウンドロゴを再生する場合に、SP15およびサウンド出力部21の両方に出力するようにしてもよい。
【0054】
キー入力部22は、各種のキー(テンキー、機能キー)から入力を受ける入力回路である。
【0055】
なお、サウンドロゴは、音声通話チャネル以外の別チャネル、たとえば近距離無線によって受信されるようにしてもよい。また、サウンドロゴに付加された情報を参照して、確認通知の送信が必要なければ、それを送信しないようにしてもよい。また、デコードが完了したことをアプリケーションに記録し、アプリケーションから確認通知を送信するようにしてもよい。また、サウンドロゴの送信元と異なる送信先に確認通知を送信してもよい。例えば、サウンドロゴの送信元は駅等からの近距離通信、確認通知の送信先は音声通話チャネル(交換機)とする。また、逆であってもよい。なお、別チャネルで受信した場合であっても、音声通話中の再生期間は同様である。
【0056】
また、サウンドロゴ送信元(たとえば交換機)と送信先(端末)との間の通話開始時(ネゴシエーションの際)に通信に必要なあて先等の制御情報、通信パラメータは取得される。
【0057】
また、サウンドロゴの再生に連動して、表示部19が画像、映像、文字などを表示したり、LEDを点滅(イルミネーション処理)させたりするようにしてもよいし、振動部20が振動を行うようにしてもよい。
【0058】
また、サウンドロゴの再生が完了したときに確認通知を行なうのではなく、ある期間内(たとえば、1ヶ月)にサウンドロゴを何回再生したかを記憶しておき、その情報をサウンドロゴの識別子と共に交換機に定期的に送信するようにしてもよい。
【0059】
サウンドロゴがストリーム(交換機側で符号化処理されたデータ)の場合には、広告コードを示すフィールド、最終フレームであることを示すフィールドを有する。また、ストリームに含まれるオーディオ部(サウンドロゴ)は、Series G形式、MPEGなどの形式、トーン信号形式などを用いるものとする。
【0060】
また、MPEG−2フォーマットはreservedビットフィールドを有しているが、そのフィールドを広告フィールドとして利用することも可能である。また、システムによっては、上述の形式のいずれかのフィールドを広告フィールドとして利用するようにしてもよい。また、最終フレームを示すフィールドについても同様に、MPEG−2フォーマットのフレームサイズなどを利用することも可能である。
【0061】
図6は、図5に示すコーデック部36が背景ノイズ発生器を有する場合の通信装置の構成例を示す図である。なお、コーデック部36以外の構成は、図5に示すものと同様である。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰り返さない。
【0062】
背景ノイズ発生器39は、背景雑音を生成してIF部14に出力する。IF部14内のミキサ38は、背景ノイズ発生器39から出力される背景雑音と広告処理部13によって再生されたサウンドロゴとをミキシングしてSP15に出力する。
【0063】
図7は、図5に示す広告処理部13が音圧レベル調整機能を有する場合の通信装置の構成例を示す図である。なお、広告処理部13以外の構成は、図5に示すものと同様である。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰り返さない。
【0064】
広告処理部13は、レベル検出部48と、レベル調整部49とを含む。レベル検出部48は、音声データのレベルを検出する。検出結果に従って、レベル調整部49において、ロゴデータを任意の音圧レベルに調整する。音声データと音圧レベルの調整されたロゴデータとはミキサ38においてミキシング処理され、再生される。
【0065】
このように、ロゴデータの音圧レベルを制御することで、ミキシングした場合に通話しながらでも広告を聞くことが可能となる。例えばロゴデータを音声よりも小さく制御し、通話しながらであってもロゴデータを副音声として聞くことができる。
【0066】
ここでは、ロゴデータの音圧レベルを音声の音圧レベルに応じて制御する例を示したが、キー入力をレベル検出部48で検出しロゴデータの音圧を制御してもよい。
【0067】
図8は、本発明の第1の実施の形態における通信装置を含んだシステム全体のシーケンスの一例を説明するための図である。まず、ユーザが端末を操作して発信信号の送信を行なうと(S31,S32)、交換機は端末に対してDT信号またはロゴデータを送信する(S33)。このとき、確認通知を端末が送信するのに必要な制御情報は通信パラメータとして、最初のロゴデータとあわせて送信される。端末は、ユーザに対してDT信号またはロゴ音声を出力する(S34)。さらに、交換機からロゴデータが送信される場合には(S35)、端末はユーザに対してロゴ音声を出力する(S36)。
【0068】
次に、ユーザが受信側の端末の電話番号を入力すると(S37)、端末は交換機に対してその電話番号を送信する(S38)。そして、交換機は、端末に対して呼音声データまたはロゴデータを送信する(S39)。端末は、ユーザに対して呼音声またはロゴ音声を出力する(S40)。さらに、交換機からロゴデータが送信される場合には(S41)、端末はユーザに対してロゴ音声を出力する(S42)。
【0069】
また、交換機は、さらに端末に対して呼音声データまたはロゴデータを送信する場合には(S43)、端末が呼音声にロゴ音声をミキシングして、ユーザに対して出力する(S44)。
【0070】
交換機は、受信側の端末から応答信号を受信した場合には(S45)、通話音声データまたはロゴデータを端末に対して送信する(S46)。端末は、ユーザに対して通話音声を出力する(S47)。端末がロゴデータを受信した場合には、メモリ部17にロゴデータを記憶しておき、ユーザが任意のタイミングで再生できるようにしてもよい。例えば、通話中にユーザが相手に故意に待たされているときに、端末のボタンでタイミングを選択する。
【0071】
図9は、携帯電話機などの音声ロゴ(サウンドロゴ)を再生する通信装置におけるシーケンスの一例を説明するための図である。まず、交換機からペイロードまたはDT信号を受信すると(S51)、制御部18は、コーデック部36にDT信号を出力してデコードさせる(S52)。コーデック部36が復号結果を広告処理部13に出力すると(S53)、広告処理部13はその信号を広告再生イネーブル信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S54)。このとき、広告処理部13において、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、DT信号をIF14に出力しない。なお、ペイロードとは、パケットに含まれるデータ部分であり、DT信号、音声ロゴストリーム、呼音声、通話音声などがペイロードとして送信される。
【0072】
また、交換機から音声ロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36に音声ロゴストリームを出力してデコードさせる(S55)。コーデック部36がデコード結果である音声ロゴを広告処理部13に出力すると(S56)、広告処理部13はその音声ロゴを広告再生イネーブル信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S57)。このとき、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、IF14に出力しない。なお、同じ番号が付された音声ロゴストリームは同じ音声ロゴストリームを示しており、1つの音声ロゴストリームが複数回に分けて送信されることを示している。
【0073】
広告処理部13は、音声ロゴストリームに対応する広告再生イネーブル信号および終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S58)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S59)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0074】
次に、交換機からペイロードまたは呼音声信号を受信すると(S60)、制御部18は、コーデック部36に呼音声信号を出力してデコードさせる(S61)。コーデック部36が復号結果である呼音声を広告処理部13に出力すると(S62)、広告処理部13は広告再生イネーブル信号に応じてIF14を介してその信号をSP15に出力する(S63)。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、呼音声をIF14に出力しない。
【0075】
また、交換機から音声ロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36に音声ロゴストリームを出力してデコードさせる(S64)。コーデック部36がデコード結果である音声ロゴを広告処理部13に出力すると(S65)、広告処理部13はその音声ロゴを広告再生イネーブル、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S66)。このとき、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、ロゴ音声をIF14に出力しない。
【0076】
広告処理部13は、音声ロゴストリームに対応する出力制御(広告再生・優先再生イネーブル)信号および終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S67)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S68)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0077】
次に、交換機からペイロードまたは通話音声信号を受信すると(S69)、制御部18は、コーデック部36に通話信号を出力してデコードさせる(S70)。コーデック部36が復号結果である通話音声を広告処理部13に出力すると(S71)、広告処理部13はその信号を広告再生イネーブル信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S72)。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、IF14に出力しない。
【0078】
また、交換機から音声ロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36に音声ロゴストリームを出力してデコードさせる(S73)。コーデック部36がデコード結果である音声ロゴを広告処理部13に出力すると(S74)、広告処理部13はその音声ロゴを広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S75)。このとき、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、IF14に出力しない。
【0079】
次に、交換機からペイロードまたは終話信号を受信すると(S76)、制御部18は、コーデック部36に終話信号を出力してデコードさせる(S77)。コーデック部36が復号結果である終話を広告処理部13に出力すると(S78)、広告処理部13はその信号を広告再生イネーブル信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S79)。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、IF14に出力しない。
【0080】
また、交換機から音声ロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36に音声ロゴストリームを出力してデコードさせる(S80)。コーデック部36がデコード結果である音声ロゴを広告処理部13に出力すると(S81)、広告処理部13はその音声ロゴを広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じてIF14を介してSP15に出力する(S82)。このとき、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、IF14に出力しない。
【0081】
広告処理部13は、音声ロゴストリームに対応する広告再生イネーブル信号および終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S83)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S84)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0082】
最後に、制御部18が切断信号を検出すると(S85)、通話が終了したものと判断して処理を終了する。
【0083】
図10は、TV電話機などのビデオロゴを再生する通信装置におけるシーケンスの一例を説明するための図である。まず、交換機からペイロードまたはDT信号を受信すると(S90)、制御部18は、コーデック部36にメモリ内のDT信号の期間に再生することを意図した所定の画像・ビデオを出力してデコードさせる(S91)。コーデック部36が復号結果を広告処理部13に出力すると(S92)、広告処理部13はそのビデオ信号を広告再生イネーブル信号に応じて表示部19に出力する(S93)。また、コーデック部36の別の復号結果であるDT信号を、IF14を介してSP15に出力する。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。なお、ペイロードとは、パケットに含まれるデータ部分であり、DT信号、ビデオロゴストリーム、呼音声、通話音声、画像などがペイロードとして送信される。広告ビデオロゴに付随する音声と表示とを同期制御する場合には、前述のサウンドロゴの再生シーケンスと同じタイミングで広告ビデオロゴを表示する。
【0084】
また、交換機からビデオロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36にビデオロゴストリームを出力してデコードさせる(S94)。コーデック部36がデコード結果であるビデオロゴを広告処理部13に出力すると(S95)、広告処理部13はそのビデオロゴを広告再生イネーブル、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じて表示部19に出力する(S96)。このとき、例えば、表示部19にビデオロゴがフル表示される。また、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。なお、同じ番号が付されたビデオロゴストリームは同じビデオロゴストリームを示しており、1つのビデオロゴストリームが複数回に分けて送信されることを示している。
【0085】
広告処理部13は、ビデオロゴストリームに対応する広告再生イネーブルおよび終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S97)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S98)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0086】
次に、交換機からペイロードまたは呼音声信号を受信すると(S99)、制御部18は、コーデック部36にメモリ内の呼音声信号の期間に再生することを意図した所定の画像・ビデオを出力してデコードさせる(S100)。コーデック部36が復号結果である呼音声を広告処理部13に出力すると(S101)、広告処理部13はそのビデオ信号を広告再生イネーブル信号に応じて表示部19に出力する(S102)。また、コーデック部36の別の復号結果である呼音声を、IF14を介してSP15に出力する。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。
【0087】
また、交換機からビデオロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36にビデオロゴストリームを出力してデコードさせる(S103)。コーデック部36がデコード結果であるビデオロゴを広告処理部13に出力すると(S104)、広告処理部13はそのビデオロゴを広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じて表示部19に出力する(S105)。このとき、例えばビデオロゴが表示部19にフル表示される。また、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。
【0088】
広告処理部13は、ビデオロゴストリームに対応する広告再生イネーブル信号および終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S106)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S107)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0089】
次に、交換機からペイロードまたは通話音声信号を受信すると(S108)、制御部18は、コーデック部36に通話信号およびビデオを出力してデコードさせる(S109)。コーデック部36が復号結果である通話音声およびビデオを広告処理部13に出力すると(S110)、広告処理部13はそのビデオ信号を広告再生イネーブル信号に応じて表示部19に出力する(S111)。たとえば、表示部19を画面分割してビデオを表示してもよい。また、コーデック部36の別の復号結果である通話音声を、IF14を介してSP15に出力する。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。
【0090】
また、交換機からビデオロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36にビデオロゴストリームを出力してデコードさせる(S112)。コーデック部36がデコード結果であるビデオロゴを広告処理部13に出力すると(S113)、広告処理部13はそのビデオロゴを広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じて表示部19に出力する(S114)。このとき、例えばビデオロゴが表示部19にフル表示される。また、広告処理部13は、広告再生ディセーブル信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。
【0091】
次に、交換機からペイロードまたは終話信号を受信すると(S115)、制御部18は、コーデック部36にメモリ内の終話信号の期間に再生することを意図した所定の画像・ビデオを出力してデコードさせる(S116)。コーデック部36が復号結果である終話を広告処理部13に出力すると(S117)、広告処理部13はそのビデオ信号を広告再生イネーブル信号に応じて表示部19に出力する。また、コーデック部36の別の復号結果である終話音声を、IF14を介してSP15に出力する(S118)。このとき、広告処理部13は、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号を検出した場合は、表示部19に出力しない。
【0092】
また、交換機からビデオロゴストリームを受信すると、制御部18は、コーデック部36にビデオロゴストリームを出力してデコードさせる(S119)。コーデック部36がデコード結果であるビデオロゴを広告処理部13に出力すると(S120)、広告処理部13はそのビデオロゴを広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号に応じて表示部19に出力する(S121)。
【0093】
広告処理部13は、ビデオロゴストリームに対応する広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号および終端信号を検出した場合には、暗号部37に確認通知の暗号化を行なわせ(S122)、暗号化結果をベースバンド部12に出力させる(S123)。広告再生イネーブル信号、出力制御(広告優先再生イネーブル)信号は、終端信号を検出する前に、図示しないボタン等の外部入力信号に応じて、ディセーブル状態にすることができる。逆にディセーブル状態にされた、出力制御信号は、図示しないボタン等の外部入力信号および終端信号を検出した場合に、イネーブル状態にすることができる。
【0094】
最後に、制御部18が切断信号を検出すると(S124)、通話が終了したものと判断して処理を終了する。
【0095】
図11は、第1の実施の形態における通信装置のロゴ再生の選択処理を説明するためのフローチャートである。なお、図10においては、ユーザによって緊急番号、特殊数字付番号または指定番号が押されたときは、サウンドロゴを再生しないように制御を行なうものである。したがって、上記特定のボタンが押されていなければサウンドロゴの再生(デコード)を行なう。
【0096】
まず、ユーザによって接続ボタンが押されると、ベースバンド部12は発信信号を生成して交換機に送信する(S130)。そして、制御部18は、発信の前にユーザによって番号が押されていないか否かを判定する(S131)。発信前に番号が押されていれば(S131,No)、ステップS133に処理が進む。
【0097】
発信前に番号が押されており(S131,Yes)、DT信号にサウンドロゴ(ロゴパケット)が多重されていれば、そのDT信号およびサウンドロゴを再生(デコード)し(S132)、ステップS133に処理が進む。
【0098】
ステップS133において、ユーザが押した相手側の電話番号を送信することによりダイヤリングを行なう。そして、制御部18は、発信前に押された番号が緊急番号、特殊数字付番号または指定番号のいずれかであるか否かを判定する(S134)。
【0099】
いずれの番号でもなく(S134,Yes)、呼音声にサウンドロゴが多重されていれば、その呼音声およびサウンドロゴを再生(デコード)する(S135)。そして、相手からの応答があり、通話音声にサウンドロゴが多重されていれば、その通話音声およびサウンドロゴを再生(デコード)する(S136)。
【0100】
そして、制御部18は、発信側の通信装置または相手側の通信装置が切断されたか否かを判定する(S137)。いずれの通信装置も切断されていない場合には(S137、No)、ステップS136に戻ってその処理を繰り返す。
【0101】
また、いずれかの通信装置が切断された場合には(S137,Yes)、制御部18は、相手側の通信装置のみが切断されたか否かを判定する(S138)。発信側の通信装置が切断されていれば(S138,No)、処理を終了する。
【0102】
また、相手側の通信装置のみが切断されている場合には(S138,Yes)、交換機からサウンドロゴが送信されれば、広告処理部13は、そのサウンドロゴを再生し(S139)、そのサウンドロゴの再生が終了すると、処理を終了する。
【0103】
また、発信前に押された番号が緊急番号、特殊数字付番号または指定番号のいずれかであれば(S134,No)、コーデック部36は呼音声のみを再生してSP15に出力する(S140)。そして、相手からの応答があった後は、通話音声を再生してSP15に出力する(S141)。運用形態として、交換機も緊急番号の場合には、広告類のロゴを送信しない。
【0104】
そして、制御部18は、発信側の通信装置または相手側の通信装置が切断されたか否かを判定する(S142)。いずれの通信装置も切断されていない場合には(S142、No)、ステップS141に戻ってその処理を繰り返す。また、いずれかの通信装置が切断された場合には(S142,Yes)、処理を終了する。
【0105】
図12は、図11に示す処理手順にさらに同じサウンドロゴを再生しない処理を加えた図である。図11に示すステップS136とS137との間に図12に示すステップS150およびS151の処理を追加することによって実現される。なお、サウンドロゴの再生が完了した場合には、メモリ部17に再生が完了したサウンドロゴの広告IDを保持しておくものとする。
【0106】
ステップS150において、ロゴパケットを受信した場合、制御部18は、そのサウンドロゴの広告IDとメモリ部17に格納される広告IDとが一致するか否かを判定する(S150)。広告IDが一致しない場合には(S150,No)、ステップS137に処理が進む。
【0107】
また、広告IDが一致する場合(S150,Yes)、制御部18は、ロゴ再生不可信号を生成し、広告処理部13にそのサウンドロゴを再生しないように指示する(S151)。そして、ステップS137に処理が進む。
【0108】
なお、通信装置の通話中において、サウンドロゴおよびメモリ部17に予め保持される着信音と、通話音とを連結して再生するようにしてもよい。また、通話中のサウンドロゴの再生において、必ず特定の馴染みのある音から始まるようにして、広告であることを利用者が認識できるようにすることも重要である。たとえば、ロゴ受信に連動して、着信音の先頭第1小節で始まり、小休止後にサウンドロゴを再生し、最後に着信音の最終小節の順に通話音と再生するようにしてもよい。
【0109】
また、デコードされたサウンドロゴをミキサ38に入力する前に、図示しないエフェクト処理部によってサラウンド処理などを行ない、サラウンド処理した後の音をミキシングすることによって、通話音声または呼音声とをブレンドするようにしてもよい。これによって、利用者はサウンドロゴを聴き易くすることができる。
【0110】
以上説明したように、本実施の形態における通信装置によれば、DT信号、呼音声および通話音声に多重された広告音声または広告画像と、相手側の端末から終話信号が送信された後に受信した広告音声または広告画像とを再生して出力するようにしたので、ユーザは任意のタイミングで広告音声を聴いたり、広告画像を見たりすることができ、利便性を向上させることが可能となった。
【0111】
また、ユーザが特定の番号ボタンを押すことによって、ロゴパケットの再生を行なわないようにしたので、さらに利便性を向上させることが可能となった。また、暗号部37が確認通知を暗号化するようにしたので、セキュリティの向上を図ることが可能となった。
【0112】
(第2の実施の形態)
図13は、本発明の第2の実施の形態における交換機3の機能的構成を示すブロック図である。この交換機(通信装置)3は、基地局2と中継交換機4とに接続され、制御部41と、判定部43と、受信部44と、送信部45と、IF(インタフェース)50〜51とを含む。また、交換機3は、外付けのデータベース42を有する。
【0113】
制御部41は、交換機3の全体的な制御を行なう部分であり、図示しないCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することによって実現される。制御部41は、端末から発信信号を受信したときに、データベース42に格納される広告音声または広告画像の中から端末のユーザに対応する広告音声または広告画像を抽出して、それを送信部45に出力する。
【0114】
データベース42は、広告音声、広告画像、加入者情報、広告主情報などを記憶する。判定部43は、端末から受信した確認通知に含まれる識別子を判定することにより、確認通知を送信した加入者および広告主を特定する。
【0115】
インタフェース51は、受信部44と送信部50とを有する。受信部44は、基地局2を介して端末からの各種信号を受信して制御部41および判定部43に出力する。判定部43は、端末からの確認通知データをデコードするための復号化部52を有する。送信部45は、基地局2を介して端末に対して各種信号に広告音声または広告画像を符号化し、多重して送信する。ただし、緊急電話のときは、広告音声または広告画像を多重して送信しなくてもよい。
【0116】
なお、図13では送信装置として交換機3について説明しているが、基地局についても同様である。基地局を送信装置として見た場合、基地局(通信装置)は端末と交換機とに接続される。図13であれば、基地局(通信装置)の構成は交換機3、交換機が中継交換機4に、端末が基地局2にそれぞれ対応する。
【0117】
図14は、データベース42に格納される各種データベースの一例を説明するための図である。図14(a)は、広告管理データベースのフィールド情報を示しており、広告コードと、広告主コードと、地域Aコードと、時間コードと、対象分類コードと、インセンティブコードと、データポインタと、その他の情報とを含む。
【0118】
広告コードは、広告音声および広告画像ごとに与えられている識別コードである。広告主コードは、広告主ごとに与えられている識別コードである。地域Aコードは、広告主が定めた広告を送信する基地局や交換機などのエリアを指定するコードである。
【0119】
時間コードは、その広告音声または広告画像を送信する時間帯を指定するためのコードである。対象分類コードは、加入者の個人情報に基づいてその加入者のターゲットとなる広告を分類するためのコードである。
【0120】
インセンティブコードは、加入者が広告音声または広告画像を再生したときに割引かれる通話料の割引率などを示すコードである。データポインタは、実際の広告音声や広告画像が記憶される記憶装置の領域を示すポインタである。
【0121】
図14(b)は、加入者管理データベースのフィールド情報を示しており、加入者コードと、性別コードと、地域Bコードと、職業コードと、年齢コードと、国籍コードと、嗜好コードと、その他の個人情報コードとを含む。
【0122】
加入者コードは、加入者ごとに与えられている識別コードである。性別コードは、加入者の性別を示す識別コードである。地域Bコードは、加入者の登録住所を識別するためのコードである。
【0123】
職業コードは、加入者の職業を示す識別コードである。年齢コードは、加入者の年齢を示す識別コードである。国籍コードは、加入者の国籍を示す識別コードである。嗜好コードは、加入者の嗜好を示す識別情報である。
【0124】
図14(c)は、インセンティブ管理データベースのフィールド情報を示しており、広告コードと、加入者コードと、インセンティブコードと、その他の情報とを含む。このデータベースには、広告コードに対応する加入者コードが格納されている。このデータベースを参照することによって、加入者が予め登録した情報に対応する広告音声や広告画像などを検索することができる。
【0125】
図14(d)は、広告主管理データベースのフィールド情報を示しており、広告主コードと、広告コードと、その他の情報とを含む。このデータベースを参照することによって広告主と広告音声または広告画像との対応関係を抽出することができる。
【0126】
図15は、本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスの一例を示す図である。このシーケンスは、端末がサウンドロゴまたはビデオロゴの再生を完了したときに、必ず端末から確認通知が送信される場合のものである。なお、交換機の中継処理の説明は省略する。
【0127】
まず、受信部44が基地局2を介して端末から発信信号を受信すると(S161)、端末の加入者コードなどを制御部41に出力する。そして、送信部45は、DT信号をその端末に送信する(S162)。
【0128】
次に、制御部41は、受信部44から受けた加入者コードなどの情報を参照して、データベース42から加入者に対応する広告コードを取得する(S163)。たとえば、制御部41は、図14(b)に示す加入者管理データベースの嗜好コードを参照することによって、加入者が好む広告コードを抽出する。また、制御部41は、地域Bコードが示す登録住所を参照し、その住所に対応する地域Aコードを有する広告コードを抽出するようにしてもよい。
【0129】
そして、制御部41は、抽出した広告コードに対応する広告ストリームをデータベース42から取得し(S164)、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを送信部45に出力する(S165)。送信部45は、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを基地局2を介して端末に送信する(S166)。
【0130】
また、受信部44が基地局2を介して確認信号(確認通知)を受信すると(S167)、判定部43は、その確認信号を復号し、復号結果に含まれる識別子を判定することにより、確認通知を送信した加入者コードおよび広告主コードを特定して制御部41に出力する。制御部41は、加入者コードおよび広告主コードに基づいてデータベース42に記憶される課金情報を更新する(S168)。このとき、制御部41は、加入者コードに対応する加入者の通信料を割り引き、広告主コードに対応する広告主の通信料にその分を加える。
【0131】
次に、受信部44が端末から発呼信号を受信すると(S169)、制御部41および送信部45にそれを通知する。そして、送信部45は、基地局2を介して端末に呼音声を送信する(S172)。
【0132】
また、制御部41は、サウンドロゴまたはビデオロゴを送信部45に出力する(S171)。送信部45は、制御部41から受けたサウンドロゴまたはビデオロゴを基地局2を介して端末に送信する(S172)。
【0133】
また、受信部44が基地局2を介して確認信号(確認通知)を受信すると(S173)、判定部43は、その確認信号を復号し、復号結果に含まれる識別子を判定することにより、確認通知を送信した加入者コードおよび広告主コードを特定して制御部41に出力する。制御部41は、加入者コードおよび広告主コードに基づいてデータベース42に記憶される課金情報を更新する(S174)。
【0134】
また、時間コードに対応して、有効期間コードを設けて送信側の確認通知を持つタイムアウトに使うことができる。有効期間コードに対応する期間、確認通知の受信を確認できない場合には、通話中と同じサウンドロゴを送信することもできる。
【0135】
図16は、本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスの他の一例を示す図である。このシーケンスは、端末がサウンドロゴまたはビデオロゴの再生を完了したときに、後で一定期間(たとえば、1回の通話完了までや1ヶ月)の確認通知をまとめて送信する場合のものである。
【0136】
まず、受信部44が基地局2を介して端末から発信信号を受信すると(S181)、端末の加入者コードなどを制御部41に出力する。そして、送信部45は、DT信号をその端末に送信する(S182)。
【0137】
次に、制御部41は、受信部44から受けた加入者コードなどの情報を参照して、データベース42から加入者に対応する広告コードを取得する(S183)。そして、制御部41は、抽出した広告コードに対応する広告ストリームをデータベース42から取得し(S184)、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを送信部45に出力する(S185)。送信部45は、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを基地局2を介して端末に送信する(S186)。
【0138】
次に、受信部44が端末から発呼信号を受信すると(S187)、制御部41および送信部45にそれを通知する。そして、送信部45は、基地局2を介して端末に呼音声を送信する(S188)。
【0139】
また、制御部41は、サウンドロゴまたはビデオロゴを送信部45に出力する(S189)。送信部45は、制御部41から受けたサウンドロゴまたはビデオロゴを基地局2を介して端末に送信する(S190)。
【0140】
図17は、本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスのさらに他の一例を示す図である。このシーケンスは、端末から再送要求があった場合のものである。この再送要求は、端末内のプロトコル制御およびチャネルコーデック部35がサウンドロゴまたはビデオロゴを受信できなかった場合にプロトコル制御およびチャネルコーデック部35が交換機に対して送信する。
【0141】
まず、受信部44が基地局2を介して端末から発信信号を受信すると(S201)、端末の加入者コードなどを制御部41に出力する。そして、送信部45は、DT信号をその端末に送信する(S202)。
【0142】
次に、制御部41は、受信部44から受けた加入者コードなどの情報を参照して、データベース42から加入者に対応する広告コードを取得する(S204)。そして、制御部41は、抽出した広告コードに対応する広告ストリームをデータベース42から取得し(S204)、そのロゴ1(A)を送信部45に出力する(S205)。送信部45は、そのロゴ1(A)を基地局2を介して端末に送信する(S206)。
【0143】
次に、制御部41は、ロゴ1(B)を送信部45に出力する(S207)。送信部45は、そのロゴ1(B)を基地局2を介して端末に送信する(S208)。なお、ロゴ1(A)およびロゴ1(B)によって1つのロゴを構成し、2回に分けて端末に送信されることを示している。
【0144】
次に、受信部44が端末から再送要求を受けると(S209)、判定部43は、その再送要求に含まれる識別子を判定することにより、再送要求を送信した加入者端末を特定して制御部41に出力する。
【0145】
制御部41は、再送要求を受けたロゴ1(B)を送信部45に出力する(S210)。送信部45は、そのロゴ1(B)を基地局2を介して端末に送信する(S211)。
【0146】
また、受信部44が基地局2を介して確認信号(確認通知)を受信すると(S212)、判定部43は、その確認信号に含まれる識別子を判定することにより、確認通知を送信した加入者コードおよび広告主コードを特定して制御部41に出力する。制御部41は、加入者コードおよび広告主コードに基づいてデータベース42に記憶される課金情報を更新する(S213)。このとき、制御部41は、加入者コードに対応する加入者の通信料を割り引き、広告主コードに対応する広告主の通信料にその分を加える。
【0147】
次に、受信部44が端末から発呼信号を受信すると(S214)、制御部41および送信部45にそれを通知する。そして、送信部45は、基地局2を介して端末に呼音声を送信する(S215)。
【0148】
また、制御部41は、ロゴ2を送信部45に出力する(S216)。送信部45は、制御部41から受けたロゴ2を基地局2を介して端末に送信する(S217)。
【0149】
また、受信部44が基地局2を介して確認信号(確認通知)を受信すると(S218)、判定部43は、その確認信号に含まれる識別子を判定することにより、確認通知を送信した加入者コードおよび広告主コードを特定して制御部41に出力する。制御部41は、加入者コードおよび広告主コードに基づいてデータベース42に記憶される課金情報を更新する(S219)。
【0150】
図18は、本発明の第2の実施の形態における通信装置の広告ストリームの送信シーケンスのさらに他の一例を示す図である。このシーケンスは、端末から一括して確認通知が送信される場合のものである。このシーケンスにおいては、データベース42の課金情報の更新が行なわれず、端末から一括して確認通知があったときに課金情報が更新される。
【0151】
まず、受信部44が基地局2を介して端末から信号を受信すると(S221)、端末の加入者コードなどを制御部41に出力する。そして、送信部45は、DT信号、呼音声、通話音声、終話信号をその端末に送信する(S222)。
【0152】
次に、制御部41は、受信部44から受けた加入者コードなどの情報を参照して、データベース42から加入者に対応する広告コードを取得する(S223)。そして、制御部41は、抽出した広告コードに対応する広告ストリームをデータベース42から取得し(S224)、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを送信部45に出力する(S225)。送信部45は、そのサウンドロゴまたはビデオロゴを基地局2を介して端末に送信する(S226)。
【0153】
以下に、ロゴストリームの構造の一例を示す。このロゴストリームは、タグを記述することによって構成される。終端信号はロゴストリームの終端を示しているが、これを記述するか否かは任意である。しかしながら、これを用いることによって交換機側処理および端末側処理を容易にすることができる。
【0154】
<>・・・<広告ID><時間情報><>・・・・<>
また、以下に確認通知(確認応答)の構造の一例を示す。時間情報は、端末側でどこまで再生したかを示す情報であるが、これを記述するか否かは任意である。しかしながら、上記終端信号がない場合にこの時間情報を用いてロゴストリームの終端を判定することができる。
【0155】
<>・・・<広告ID><時間情報><>・・・・<>
以上説明したように、本実施の形態における通信装置によれば、端末に送信する各種信号にサウンドロゴまたはビデオロゴを多重して送信するようにしたので、第1の実施の形態において説明した効果を奏するように広告情報を端末に送信することが可能となった。
【0156】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0157】
1 加入端末、2 基地局、3 加入交換機、4 中継交換機、5 交換機、6 端末、10 アンテナ、11 RF部、12 ベースバンド部、13 広告処理部、14 IF部、15 SP、16 MIC、17 メモリ部、18 制御部、19 表示部、20 振動部、21 サウンド出力部、31 SW/PA、32 送受信部、33 IF、34 変復調部、35 プロトコル制御およびチャネルコーデック部、36 コーデック部、37 暗号部、38 ミキサ、39 CNG、41 制御部、42 データベース、43 判定部、44 受信部、45 送信部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告音声を受信して再生する通信装置であって、
発信信号を送信してから相手側端末から応答信号が送信されるまでの第1の期間、または相手側端末から終話信号が送信された後の第2の期間に、送信機からの信号に多重された前記広告音声を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された広告音声を、前記第1の期間または前記第2の期間に再生する再生手段と、
前記再生手段による前記広告音声の再生が完了したときに、前記送信機に確認通知を送信する送信手段とを含む、通信装置。
【請求項2】
前記通信装置はさらに、前記第1の期間に前記広告音声を再生するか否か、または前記第2の期間に前記広告音声を再生するか否かを選択する選択手段を含む、請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
広告音声を受信して再生する通信装置であって、
ダイアルトーン信号受信時の第1の期間と、呼音声受信時の第2の期間と、通話音声受信時の第3の期間と、終話信号受信時の第4の期間とのいずれかの期間に、送信機からの信号に多重された前記広告音声を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された広告音声を、前記第1〜第4の期間のいずれかの期間に再生する再生手段と、
前記再生手段による前記広告音声の再生が完了したときに、前記送信機に確認通知を送信する送信手段とを含む、通信装置。
【請求項4】
前記通信装置はさらに、前記第1〜第4の期間それぞれに前記広告音声を再生するか否かを選択する選択手段を含む、請求項3記載の通信装置。
【請求項5】
前記通信装置はさらに、前記広告音声を前記ダイアルトーン信号、前記呼音声、前記通話音声または前記終話信号のいずれかに多重して音声信号を出力する多重化手段を含み、
前記再生手段は、前記音声信号を前記第1〜第4の期間のいずれかに再生する、請求項3または4記載の通信装置。
【請求項6】
前記通信装置はさらに、前記広告音声と前記通話音声とを合成して再生する手段を含む、請求項3〜5のいずれかに記載の通信装置。
【請求項7】
前記通信装置はさらに、前記確認通知を暗号化して前記送信手段に送信させる暗号手段を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の通信装置。
【請求項8】
前記送信手段は、一定期間の確認通知を蓄積しておき、該一定期間が経過したときに広告音声の再生を完了した回数と広告音声の識別子とを対応づけて送信する、請求項1〜7のいずれかに記載の通信装置。
【請求項9】
前記通信装置はさらに、振動部と、制御部とを含み、
前記制御部は、前記広告音声再生時に前記振動部を振動させる、請求項1〜8のいずれかに記載の通信装置。
【請求項10】
前記通信装置はさらに、LED表示部と、制御部とを含み、
前記制御部は、前記広告音声再生時に前記LED表示部を点滅させる、請求項1〜8のいずれかに記載の通信装置。
【請求項11】
広告音声を送信する通信装置であって、
発信信号を受信した発信側端末に対応する広告音声を抽出する抽出手段と、
前記発信側端末から前記発信信号を受信してから相手側端末から応答信号を受信するまでの第1の期間、または相手側端末から終話信号を受信した後の第2の期間に、前記抽出手段によって抽出された広告音声を前記発信側端末に送信する送信手段とを含む、通信装置。
【請求項12】
広告画像を受信して再生する通信装置であって、
発信信号を送信してから相手側端末から応答信号が送信されるまでの第1の期間、または相手側端末から終話信号が送信された後の第2の期間に、送信機からの信号に多重された前記広告画像を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された広告画像を、前記第1の期間または前記第2の期間に再生する再生手段と、
前記再生手段による前記広告画像の再生が完了したときに、前記送信機に確認通知を送信する送信手段とを含む、通信装置。
【請求項13】
前記通信装置はさらに、前記第1の期間に前記広告画像を再生するか否か、または前記第2の期間に前記広告画像を再生するか否かを選択する選択手段を含む、請求項12記載の通信装置。
【請求項14】
前記通信装置はさらに、前記確認通知を暗号化して前記送信手段に送信させる暗号手段を含む、請求項12または13記載の通信装置。
【請求項15】
前記送信手段は、一定期間の確認通知を蓄積しておき、該一定期間が経過したときに広告画像の再生を完了した回数と広告画像の識別子とを対応づけて送信する、請求項12〜14のいずれかに記載の通信装置。
【請求項16】
前記通信装置はさらに、振動部と、制御部とを含み、
前記制御部は、前記広告画像再生時に前記振動部を振動させる、請求項12〜15のいずれかに記載の通信装置。
【請求項1】
広告音声を受信して再生する通信装置であって、
発信信号を送信してから相手側端末から応答信号が送信されるまでの第1の期間、または相手側端末から終話信号が送信された後の第2の期間に、送信機からの信号に多重された前記広告音声を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された広告音声を、前記第1の期間または前記第2の期間に再生する再生手段と、
前記再生手段による前記広告音声の再生が完了したときに、前記送信機に確認通知を送信する送信手段とを含む、通信装置。
【請求項2】
前記通信装置はさらに、前記第1の期間に前記広告音声を再生するか否か、または前記第2の期間に前記広告音声を再生するか否かを選択する選択手段を含む、請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
広告音声を受信して再生する通信装置であって、
ダイアルトーン信号受信時の第1の期間と、呼音声受信時の第2の期間と、通話音声受信時の第3の期間と、終話信号受信時の第4の期間とのいずれかの期間に、送信機からの信号に多重された前記広告音声を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された広告音声を、前記第1〜第4の期間のいずれかの期間に再生する再生手段と、
前記再生手段による前記広告音声の再生が完了したときに、前記送信機に確認通知を送信する送信手段とを含む、通信装置。
【請求項4】
前記通信装置はさらに、前記第1〜第4の期間それぞれに前記広告音声を再生するか否かを選択する選択手段を含む、請求項3記載の通信装置。
【請求項5】
前記通信装置はさらに、前記広告音声を前記ダイアルトーン信号、前記呼音声、前記通話音声または前記終話信号のいずれかに多重して音声信号を出力する多重化手段を含み、
前記再生手段は、前記音声信号を前記第1〜第4の期間のいずれかに再生する、請求項3または4記載の通信装置。
【請求項6】
前記通信装置はさらに、前記広告音声と前記通話音声とを合成して再生する手段を含む、請求項3〜5のいずれかに記載の通信装置。
【請求項7】
前記通信装置はさらに、前記確認通知を暗号化して前記送信手段に送信させる暗号手段を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の通信装置。
【請求項8】
前記送信手段は、一定期間の確認通知を蓄積しておき、該一定期間が経過したときに広告音声の再生を完了した回数と広告音声の識別子とを対応づけて送信する、請求項1〜7のいずれかに記載の通信装置。
【請求項9】
前記通信装置はさらに、振動部と、制御部とを含み、
前記制御部は、前記広告音声再生時に前記振動部を振動させる、請求項1〜8のいずれかに記載の通信装置。
【請求項10】
前記通信装置はさらに、LED表示部と、制御部とを含み、
前記制御部は、前記広告音声再生時に前記LED表示部を点滅させる、請求項1〜8のいずれかに記載の通信装置。
【請求項11】
広告音声を送信する通信装置であって、
発信信号を受信した発信側端末に対応する広告音声を抽出する抽出手段と、
前記発信側端末から前記発信信号を受信してから相手側端末から応答信号を受信するまでの第1の期間、または相手側端末から終話信号を受信した後の第2の期間に、前記抽出手段によって抽出された広告音声を前記発信側端末に送信する送信手段とを含む、通信装置。
【請求項12】
広告画像を受信して再生する通信装置であって、
発信信号を送信してから相手側端末から応答信号が送信されるまでの第1の期間、または相手側端末から終話信号が送信された後の第2の期間に、送信機からの信号に多重された前記広告画像を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された広告画像を、前記第1の期間または前記第2の期間に再生する再生手段と、
前記再生手段による前記広告画像の再生が完了したときに、前記送信機に確認通知を送信する送信手段とを含む、通信装置。
【請求項13】
前記通信装置はさらに、前記第1の期間に前記広告画像を再生するか否か、または前記第2の期間に前記広告画像を再生するか否かを選択する選択手段を含む、請求項12記載の通信装置。
【請求項14】
前記通信装置はさらに、前記確認通知を暗号化して前記送信手段に送信させる暗号手段を含む、請求項12または13記載の通信装置。
【請求項15】
前記送信手段は、一定期間の確認通知を蓄積しておき、該一定期間が経過したときに広告画像の再生を完了した回数と広告画像の識別子とを対応づけて送信する、請求項12〜14のいずれかに記載の通信装置。
【請求項16】
前記通信装置はさらに、振動部と、制御部とを含み、
前記制御部は、前記広告画像再生時に前記振動部を振動させる、請求項12〜15のいずれかに記載の通信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−23504(P2012−23504A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−159022(P2010−159022)
【出願日】平成22年7月13日(2010.7.13)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月13日(2010.7.13)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】
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