説明

通報装置

【課題】 重要監視物の近接位置に人物が存在するときの画像情報に人物の情報が不足するような場合であっても、処理負荷を増大させることなく当該人物が不審者であるか否か判定できる通報装置を提供する。
【解決手段】 保管庫が設置された監視空間において不審者を検出して通報する通報装置であって、前記保管庫の近接位置に人物の存在を検知する人物検知部と、周期的に前記監視空間を撮像して監視画像を取得する撮像部と、前記撮像部が取得する監視画像を記憶する記憶部と、前記人物検知部による前記人物検知時から第一の所定時間前以降に取得された監視画像を処理画像として決定する処理画像決定部と、前記処理画像について顔が十分に撮影されていない不審者を検出する不審者検出部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重要監視物が設置された空間で不審者の存在を検出して通報する通報装置に関し、特に、重要監視物の近接位置に人物が存在するときの画像情報に人物の情報が不足するような場合であっても当該人物が不審者であるか否か判定できる通報装置の提供を目的とする。
【背景技術】
【0002】
従来、撮像装置から入力される画像から人物領域の特徴情報を抽出して不審人物等の特徴に合致した場合、自動的に外部に通報出力するような通報装置が知られている。
このような画像を用いた通報装置においては、撮像された画像は異常事態が発生した際の検証情報として利用されるため、監視すべき範囲より広範な範囲を撮像装置にて撮像していることがある。また、画像から不審人物を検出する処理が複雑高度化する一方で、監視を行う通報装置自体は小型低電力化が求められており、処理負荷により周期的に取得される画像についての処理が取得周期間隔内に終了せず処理の遅延化を招くおそれもある。
【0003】
このため、偶々画像に写りこんだ悪意のない第三者を不審人物として誤検出することを防止するために、また、処理負荷を軽減するために、常時撮像画像を処理して不審人物等を抽出するのではなく、監視すべき範囲に人の存在が検知されるような場合にのみ、撮像画像において不審人物の検出処理を行うことが一般的に行われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、自動取引装置から不正に現金を引き出すおそれのある不審人物を検出するために、人感センサが自動取引装置の前に人が立ったことを検知したときにカメラから画像を取り込んで、当該画像にサングラスやマスクなどで顔を隠蔽した不審人物が撮像されているか否かを判定する監視装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−79750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の監視装置では、自動取引装置の操作者の顔が撮影可能に配置されたカメラを用いて、監視範囲となる自動取引装置の前に人が立ったことが検知されたときに画像を取得し当該人物の顔を情報に基づいて不審人物の検出処理を行うことで、誤検出と処理負荷の増大を防止している。
【0007】
しかしながら、監視範囲に人の存在が検知されたときの画像が必ずしも不審人物を検出するための画像として好適であるとは言えず、そのような場合において特許文献1の監視装置では不審人物を検出できないおそれがある。
【0008】
例えば、金庫などの保管庫を開けようとする人物を監視対象とした場合、金庫には高い防火性能と堅牢性が求められるため撮像装置を組み込むことは難しく、外部設置された撮像装置で金庫を開けようとする人物を撮像することとなる。また、金庫は、一般に床面に固定設置されており、また前面扉に解錠手段が設けられている。このため、金庫扉を開けようとする人物は通常かがんで解錠手段を操作することとなる。従って、このような場合に金庫の外部に設置された撮像装置で金庫扉を開けようとする人物を撮像すると、当該人物は金庫の陰となって、人物の特徴情報を含んだ画像を撮像するのが困難となる。
【0009】
すなわち、特許文献1に例示される立ったまま操作するような自動取引装置とは異なり、金庫を開けようとする人物を監視対象とした場合には、金庫前に人が存在することを検知したときの画像に当該人物が不審者か否かを判断するための情報が必ずしも十分に含まれていない可能性があり、不審者の検出精度が低下するおそれがある。
一方で、金庫から離れた位置において人の存在を検知するようにした場合には、金庫を開けようとしない第三者を不審人物として誤検出してしまう可能性があり、不審者の検出精度が低下する。
【0010】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、金庫など保管庫の近接位置に人の存在が検知されるような場合にのみ不審者の検出処理を行う通報装置に関し、不審者の検出精度を向上できる通報装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために本発明による通報装置は、保管庫が設置された監視空間において不審者を検出して通報する通報装置であって、前記保管庫の近接位置に人物の存在を検知する人物検知部と、周期的に前記監視空間を撮像して監視画像を取得する撮像部と、前記撮像部が取得する監視画像を記憶する記憶部と、前記人物検知部による前記人物検知時から第一の所定時間前以降に取得された監視画像を処理画像として決定する処理画像決定部と、前記処理画像について顔が十分に撮影されていない不審者を検出する不審者検出部と、を備えることを特徴とした。
【0012】
かかる構成において、通報装置は、周期的に監視画像を取得するとともに記憶部に記憶して、保管庫の近接位置に人物の存在を検知すると、この人物検知時から第一の所定時間前以降に取得された監視画像を処理画像として決定し、当該処理画像について顔が十分に撮影されていない不審者を検出するように作用する。
【0013】
かかる構成によれば、保管庫を開扉可能な位置など保管庫の近接位置に人物を検知したときに、当該人物が保管庫に接近する直前に遡って不審者の検出処理を行うことが可能となる。これにより、保管庫の近接位置では人物の特徴情報を撮像できないような場合であっても、当該人物が保管庫に接近して来るまでの画像から特徴情報を抽出して不審者か否かを判定でき、処理負荷が増大することを防止しつつ検出精度を向上させることが可能となる。
【0014】
また、本発明の通報装置において、前記処理画像決定部は、前記人物検知時から第一の所定時間前以降で、且つ前記第一の所定時間より短い第二の所定時間前までに取得された監視画像を処理画像として決定するようにしてもよい。
【0015】
かかる構成において、通報装置は、保管庫の近接位置に人物の存在を検知したときから、第一の所定時間前以降で第二の所定時間前まで(第一の所定時間>第二の所定時間)となる間に取得された監視画像について顔が十分に撮影されていない不審者を検出するように作用する。
【0016】
すなわち、保管庫を開扉可能な位置など保管庫の近接位置に人物の存在を検知した時点から近い過去となる第二の所定時間前までの画像には、当該人物の特徴情報が撮像されていない可能性があり、このような画像を不審者検出の処理対象とすると無駄に画像処理負荷を増大させ、他の処理が遅延してしまうおそれがある。
そこで、かかる構成では、保管庫の近接位置に人物の存在を検知した時点から過去の画像について不審者の検出処理を行う場合に、近い過去の画像を処理対象から除外することにより、処理負荷が増大することを防止しつつ検出精度を向上させることが可能となる。
【0017】
また、本発明の通報装置において、前記不審者検出部は、前記処理画像決定部が決定した処理画像について不審者を検出する処理が終了すると、不審者を検出する処理が終了した時点で最新となる前記監視画像について前記不審者を検出する処理を行うようにしてもよい。
【0018】
かかる構成において、通報装置は、保管庫の近接位置に人物の存在を検知すると、当該時点よりも前に取得した過去の画像について不審者の検出処理を行い、過去の画像について不審者を検出する処理が終了すると、現在取得される最新の画像について不審者の検出処理を行い、以後、かかる処理が終了したときの最新の画像について不審者の検出処理を行うように作用する。
【0019】
画像から不審者を検出する処理は、対象となる画像の枚数(量)や画像に含まれる人物数や特徴情報の程度(複雑さ)といった要因に応じて処理に要する時間が異なり、一つの画像についての処理が画像取得間隔内に終了しない可能性もある。このため、周期的に取得される全ての画像について処理をすると未処理の画像が加算的に蓄積してしまい処理が遅延してしまうおそれがある。
そこで、保管庫の近接位置に人物の存在を検知したときに開始される過去の画像についての不審者を検出する処理が終了した場合には、以後、前回の処理が終了したときに取得される最新の画像についてのみ不審者を検出する処理を繰り返すことで、処理負荷が増大することを防止しつつ検出精度を向上させることが可能となる。
【0020】
また、本発明の通報装置において、前記不審者検出部は、前記人物検知部が前記人物の存在を検知しなくなってから第三の所定時間が経過するまで前記不審者を検出する処理を行うようにしてもよい。
【0021】
かかる構成によれば、人物が保管庫に接近して来るまでの画像から不審者の存在を判定できなかった場合であっても、保管庫の近接位置に人物を検知しなくなってから第三の所定時間が経過するまで、即ち当該人物が保管庫から離れる間に取得される画像について、不審者が存在するか否かを検出することができ、処理負荷が増大することを防止しつつ検出精度を向上させることが可能となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、保管庫の近接位置に人物を検知したときに、当該人物が保管庫に接近する直前に遡って不審者の検出処理を行うことが可能となる。これにより、保管庫の近接位置では人物の特徴情報を抽出できないような場合であっても、当該人物が保管庫に接近して来るまでの画像から特徴情報を抽出して不審者か否かを判定でき、処理負荷が増大することを防止しつつ検出精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の通報装置による通報システムの全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明の通報装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の報装置の動作概要を示すタイミングチャートである。
【図4】本発明の通報装置の不審者監視動作処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
本実施形態では、監視区域(監視空間)として金融機関や商店などの事務所エリアを監視する場合を例示するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
【0025】
図1は、本発明の通報装置を用いた通報システム1を示す構成図である。
図1は、金庫など内部に収納空間を有した保管庫2及び通報装置3が設置された監視区域を模式的に側面図上に示している。図1に示すように、本実施形態の通報システム1は、監視区域の床面に固定設置された保管庫2の上部に載置された通報装置3と、遠隔の監視センタ5とを通信回線網6を介して接続して構成されている。
【0026】
通報装置3の筐体には、撮像部としての監視カメラ31と人物検知部としての人感センサ32が保管庫扉21と同方向に向いて配置されている。監視カメラ31は、保管庫扉21の前方を撮像視野として保管庫2まで接近してくる人物が撮像可能に配置され、人感センサ32は、保管庫扉21を開扉可能な近接位置(例えば保管庫扉前方80cm以内)に存在する人体7を検知可能に配置される。
なお、監視カメラ31と人感センサ32は通報装置3の筐体に内蔵される例に限らず、少なくとも保管庫2まで接近してくる人物が撮像可能であって、保管庫扉21の近接位置の人体7が検知可能に保管庫2の上部空間や背後壁面などに別途監視カメラ31と人感センサ32が設置され、通報装置3と接続される構成としてもよい。また、通報装置3も、保管庫2の上部に載置される例に限らず、保管庫2の上部空間や背後壁面などに設定されてよい。
【0027】
監視カメラ31は、所定の撮影間隔(例えば0.2秒)毎に監視区域を撮像して監視画像としての画像データを生成して出力する。また、人感センサ32は、検知範囲内で人体を検知しているか否かを識別可能に出力する。
通報装置3は、これら監視カメラ31及び人感センサ32から出力される情報を基に、人感センサ32が検知状態となったときに画像データを参照して保管庫2の周辺に不審者が存在するか否かを判定する。
【0028】
本実施形態において、不審者とは、強盗など監視区域の保全を損うおそれのある者をいい、具体的には、外観が予め定めた特徴パターンに合致する者のことである。一般に、強盗行為などを行う不審者は、素性が認知されることを防ぐために顔を隠す傾向がある。そこで、本実施形態では、画像データにおける人物の特徴情報として、例えば、極端にうつむいたりサングラスやマスク、フルフェイスのヘルメット等を装着することで顔の一部分や全部分を隠して人相が分らない人物、即ち顔が十分に撮影されていない人物を不審者として判定する。
【0029】
ここで、強盗などの不審者が監視区域に入場して保管庫2の収納物を持ち去ろうとする場合の行為態様について説明する。不審者が保管庫2の収納物を持ち去る行為態様として、大きく次の二つに類型化することができる。
第一に、不審者が保管庫2の解錠方法を持ち合わせている場合である。不審者が鍵や暗証番号など保管庫2の解錠方法を既に保有している場合、不審者は、監視区域の利用者を拘束して身動きを取れなくした上で、保管庫2に接近して自ら解錠し収納物を持ち去ることとなる。
第二に、不審者が保管庫2の解錠方法を持ち合わせていない場合である。不審者が保管庫2の解錠方法を有していない場合、不審者は、監視区域の利用者を刃物など凶器で脅して当該利用者に保管庫2を解錠させる。この場合、利用者が保管庫2を解錠する間、その後方などで不審者は利用者を監視している。
【0030】
一般に、保管庫2を解錠しようとする人物は、保管庫2に接近し屈んで保管庫扉21を解錠することとなるために、人物が保管庫2に接近したときに取得される画像データには人物が保管庫2の陰となり人物の特徴情報が含まれていない可能性がある。
このため、上述した第一の類型においては、人物が保管庫2に接近したときに取得される画像データから不審者が検出できず、非常事態を検知できない可能性があり、また第二の類型においては、人物が保管庫2に接近したときに取得される画像データには近接した利用者の身体の一部が大きく写りこんでしまい、その周辺に存在する不審者が検出できず、第一の類型と同様に非常事態を検知できない可能性がある。
【0031】
そこで、本実施形態で特徴的な事項として、通報装置3は、人感センサ32が保管庫扉21の近接位置に人体7を検知したときに、現時点よりも過去に取得されている画像データを用いて保管庫2の周辺に不審者が存在するか否かを判定する。上述した第一第二の何れの類型においても、保管庫扉21の近接位置に人物が到達する前の画像データには、そこまで接近してくるときの人体が撮像されている可能性が高く、このような画像データを用いることで不審者の検出精度は向上する。そして、不審者が存在することが判定されると、通報装置3は、遠隔の監視センタ5に監視区域で非常事態が発生していることを示す非常信号を送信するとともに、不審者の検出に用いた画像データを監視センタ5に送信する。
【0032】
監視センタ5は、警備会社などが運営するセンタ装置51を備えた施設である。センタ装置51は、1又は複数のコンピュータで構成されており、本発明に関連する監視センタの機能を実現する。監視センタ5では、センタ装置51により各種機器が制御され、通報装置3から受信した非常信号を記録するとともに、通報装置3から送信される画像データをディスプレイ52に表示することで、監視員が監視対象となる複数の監視区域を監視している。
【0033】
<通報装置>
次に、図2を用いて通報装置3の構成について説明する。図2は、通報装置3の構成を示すブロック図である。
通報装置3は、監視センタ5と通信可能に通信回線網6と接続されて、保管庫2の上部に固定載置されている。
【0034】
通報装置3は、保管庫2前方を撮影する監視カメラ31と、保管庫扉21の近接位置に存在する人体を検知する人感センサ32と、通信回線網6と接続される通信部33と、HDDやメモリなどで構成される記憶部34と、MPUやマイコンなどで構成され各部の制御を行う制御部35とを有して概略構成される。
【0035】
監視カメラ31は、保管庫2前方を含む監視区域の監視画像を生成する。監視カメラ31は、撮像素子から入力される画像信号を所定の撮影間隔(例えば0.2秒周期、すなわち5fps(フレーム/秒))でデジタル信号に変換し、圧縮符号化処理を行い所定の規格(例えばJPEG規格)に準拠した画像データを生成する。生成された画像データは、制御部35に出力される。
【0036】
人感センサ32は、保管庫2の近接位置に存在する人体を検知するもので、本実施形態では、保管庫扉21を開扉可能な近接位置(例えば保管庫扉前方80cm以内)を検知範囲として、検知範囲に人体が存在するか否かを検知する。この保管庫扉21を開扉可能な近接位置は、保管庫扉21前方における一般的な人の腕から頭部までの距離として設定してよい。また、保管庫21前方に設定する検知範囲は、人感センサ32に対して水平または床面に向け所定の俯角が設定されるよう環境に応じて任意に設定されてよい。本実施形態では、人感センサ32は、レーザ投受光型の測距センサ(PSD)で構成され、投光した探査信号が検知範囲内で反射されるときに検知範囲に人体が存在すると判定する。人感センサ32は、検知範囲内の人体検知の状態を接点情報として出力し、人体の検知状態になったときに検知信号を、人体の未検知状態となったときに未検知信号を各々出力する。
なお、人感センサは、これに限らず、周知のマットセンサや人体の熱線を検知する熱線センサ、その他近接センサなどにより実現されてよい。
【0037】
通信部33は、通信回線網6を介してセンタ装置51と接続されて監視センタ5との間で通信を行う。通信部33は、制御部35にて監視区域内に不審者が存在すると判定されると、自己のアドレス情報を含む非常信号および記憶部34に記憶された画像データを監視センタ5に送信する。
【0038】
記憶部34は、ROMやRAM、又はHDDにて構成され自己を特定するためのアドレス情報と各種プログラムなどを記憶しており、更に通報装置3を動作させるための各種情報を記憶する。具体的に、記憶部34は、監視カメラ31から入力される画像データを記憶する蓄積画像情報と、制御部35にて決定される処理画像情報と、画像データより不審者が検出されたか否かを示す不審者フラグと、保管庫2の近接位置に人が滞留しているか否かを示す人フラグとを記憶している。
【0039】
蓄積画像情報は、監視カメラ31から入力される画像データを一時的に記録するためのリングバッファとして機能する。蓄積画像情報は、監視カメラ31から入力される画像データを、撮像時刻の情報とともに所定フレーム数(例えば、100枚)分だけ保持する。そして、蓄積画像情報は、保持された画像データのうち、最も古いものを新しく受信した画像データで上書きして、常に最新の画像データが所定フレーム数だけ保持される。蓄積画像情報に保持されるフレーム数は、人感センサ32が人体を検知する直前の画像の数となるので、そのフレーム数は制御部35で不審者検出処理を行う際に過去に遡る程度に応じて設定される。
【0040】
処理画像情報は、蓄積画像情報に記憶された画像データのうち、制御部35により不審者検出の処理対象画像データとして決定された画像データを記憶する。上述したように、蓄積画像情報は、新規に取得される画像データで順次更新される上書き可能な情報であるため、処理画像情報では、処理対象画像データとして決定された画像データが上書きされないよう一時的に保持している。
なお、本実施形態では、蓄積画像情報と処理画像情報とを別々の記憶情報として説明するが、処理画像情報は蓄積画像情報のうち処理対象画像として決定された画像データを上書き禁止とするフラグ情報として記憶されていてもよい。
【0041】
制御部35は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータ及びその周辺回路で構成され、上述した各部を制御する。そのために、制御部35は、このマイクロコンピュータ及びマイクロコンピュータ上で実行されるコンピュータプログラムによって実現される機能モジュールとして、監視カメラ31から入力され保持している画像データから不審者検出を行う処理対象の画像データを決定する処理画像決定部351と、画像データから不審者を検出する不審者検出部352と、保管庫2の近接位置に人が滞留しているか否かを判定する滞留判定部353と、通信部33から監視センタ5への通報を制御する通報制御部354と、を備えている。
【0042】
処理画像決定部351は、人感センサ32が検知状態となり検知信号が入力されたときに、蓄積画像情報に保持されている画像データのうち不審者検出処理の対象とする画像データを決定する。具体的には、処理画像決定部351は、検知信号が入力されると、現時点より所定時間T1前から所定時間T2前(T1>T2)までに取得された画像データを、不審者検出処理を行う処理対象画像データ(処理画像)として決定し、これら処理対象画像データを記憶部34の処理画像情報に記憶する。例えば、処理画像決定部351は、検知信号が入力されると、現時点より1.8秒前から1秒前までに取得された画像データ(0.2秒毎に撮像している場合、9フレーム前から5フレーム前までの5フレーム)を処理対象画像データとして決定する。
【0043】
この処理画像決定部351の処理は、人感センサ32が検知した人物7が保管庫2に接近するまでの画像データを不審者検出処理の対象とすることを意味している。上述したように、人物が保管庫2に接近したときに取得される画像データでは人物が保管庫2の陰となって当該人物の特徴情報が含まれていない可能性がある。一方、図1に例示するように、保管庫2の近接位置で人物7を検知したときから一定時間前の画像データには、当該人物7の過去の像として、保管庫前に歩いて接近して来る人物7aが撮像されている可能性が高い。そして、この人物7aが保管庫前に歩いて接近して来るときの画像データには、人物7aの顔部分を含む特徴情報が撮像されている可能性が高い。このため、処理画像決定部351は、人物が保管庫扉21を解錠可能な位置に接近する直前(現時点から所定時間T2前まで)の画像データを除外して、それより以前の、人物が保管庫まで接近してくるときの画像データを不審者検出処理の対象として決定する。
なお、これに限らず、処理画像決定部351は、所定時間T1前から現時点までに取得された全ての画像データを処理対象画像データとして決定してよく、人物が接近する直前の画像データを処理対象から除外するか否かは不審者検出処理の処理負荷に応じて任意に設定されてよい。
【0044】
不審者検出部352は、人感センサ32が検知状態になると起動して、処理画像情報に記憶された処理対象画像データを順次読み出して、不審者の画像特徴を有した人物が存在するか否かを判定する。不審者検出部352は、処理画像情報に記憶された全ての処理対象画像データについて不審者検出処理が終了すると、続いて、蓄積画像情報に記憶された、現時点で最新の画像データ(現在画像データ)を処理対象として読み出して、不審者の画像特徴を有した人物が存在するか否かを判定する。以後、不審者検出部352は、人感センサ32が人を検知しなくなってから所定の遅延時間(例えば5秒)が経過するまで、処理対象の画像データについての不審者検出処理が終了すると、新たにその時点で最新となる現在画像データを処理対象として不審者検出処理を行うことを繰り返す。人感センサ32が人を検知しなくなってから所定の遅延時間(例えば5秒)が経過すると、不審者検出部352は動作を終了する。
【0045】
人感センサ32が未検知状態となった後、所定の遅延時間が経過するまで現在画像データについて不審者検出処理を行うことは、保管庫2前で収納物を取り出す作業をしていた人物が立ち去るときに取得された画像データについても不審者の検出を行うことを意味している。これにより、保管庫2に接近するまでの画像となる処理対象画像データから不審者が判別できない場合であっても、立ち去る際の現在画像データから不審者が存在するか否かを判別可能としている。
また、直前回の処理が終了した時点における最新の現在画像データのみを対象として不審者検出処理を行うことで、多数の人物が画像データに写りこんで処理時間が長くなる場合であっても、1フレーム処理する間に順次取得される画像データにより未処理の画像データが蓄積することを防止して負荷を軽減している。
【0046】
次に、不審者検出部352による不審者検出処理について説明する。本実施形態では、不審者の画像特徴として、画像データに人相が判別可能な顔特徴部分となる各部位(目、鼻、口)を隠蔽している(顔の各部位が検出できない)人物が存在することを検出し、不審者の存在を判定する。不審者が存在すると判定すると不審者検出部352は記憶部34の不審者フラグをONにする。
【0047】
不審者検出部352は、顔領域において顔特徴部分を検出するための公知の様々な方法を用いることができる。具体的には、不審者検出部352は不審者検出処理として、過去に撮像された基準データ(無人時の画像データ)と処理対象の画像データとを比較して、輝度値の変動が所定以上であった変動画素を抽出するとともに、略連続した変動画素群を1つの変動領域としてグループ化し、各変動領域に固有のラベルでラベリングする。そして、ラベリングされた変動領域のエッジ成分を抽出し、エッジ画像データにおいて顔の輪郭形状に近似した楕円形状のエッジ分布を検出して、そのエッジ分布に囲まれた楕円領域内の色情報が、肌色(例えばHSV表色系において色相(H)成分が0から30にある画素)を含む場合に当該楕円領域を顔領域として抽出する。そして、この顔領域内に、顔特徴部分となるエッジ(例えば、目、口などの水平エッジ)が現れているか否かを判定し、このような顔特徴部分が検出できない顔領域を不審者であると判定する。
【0048】
また、不審者検出部352は、顔領域の輝度分布からサングラス及びマスクを装着した顔領域を検出する。サングラスとマスクを装着した顔領域は、上方に暗い画素が集中するため縦方向の輝度重心が中心より低い位置となる。また、横方向に見たライン毎の輝度値が小さくなるのに対し縦方向に見たライン毎の輝度値の分散は大きい。さらに、サングラスの部分により輝度値が極端に低いという性質がある。そこで、顔領域の輝度重心のY座標が顔領域の中心より下方にあり、更に、X方向の標準偏差とY方向の標準偏差の比が所定しきい値より大きく、更に、輝度値の低い画素の割合がしきい値以上となる場合に、この顔領域内の画像はサングラスとマスクを装着した顔の画像であると判定して、当該顔領域を不審者であると判定する。
不審者検出処理は、これに限らず人物の外観または行動が予め設定した不審パターンに合致することを判定できればよい。
【0049】
滞留判定部353は、人感センサ32の出力に基づき保管庫扉21を開扉可能な近接位置に人が継続して存在する(滞留)か否かを判定する。保管庫扉21を解錠して収納物を取り出す作業を一瞬で完結することは困難であるため、通常は保管庫2前で一定時間の作業を必要とする。そこで、滞留判定部353は、人感センサ21から検知信号を受けると計時を開始し、所定時間(例えば2秒)継続して人の存在を検知しているとき、即ち検知信号の入力から所定時間が経過しても未検知信号が入力されないとき、保管庫扉21を開扉可能な近接位置に人が継続して存在すると判定して記憶部34の人フラグをONする。また、滞留判定部353は、人感センサ21から未検知信号を受信すると人が存在しないと判定して記憶部34の人フラグをOFFする。
ここで、人フラグは、保管庫2の近接位置に人が滞留しているか否かを示すフラグ情報である。通報装置3の起動時は初期状態としてフラグOFFであり、滞留判定部353が保管庫扉21の近接位置に人の滞留を判定するとONされ、滞留していないと判定するとOFFされる。
【0050】
通報制御部354は、遠隔の監視センタ5への通報処理を制御する。通報制御部354は、人感センサ21が検知状態になり不審者検出部352が動作を開始してから終了するまでの間に、不審者検出部352が不審者の存在を判定し、滞留判定部353が保管庫2の近接位置に人が滞留していると判定するという二つの条件が満たされると、自己のアドレス情報を含む非常信号を生成し、不審者検出部352が不審者の存在を判定した画像データを付して通信部33に出力し、通信部33より監視センタ5に送信する。
なお、これに限らず、通報制御部354では、不審者検出部352が不審者の存在を判定したことだけを条件として通報処理を行うようにしてよく、滞留判定部353による滞留の判定を条件とするか否かは監視区域の環境に応じて任意に設定してよい。
【0051】
<動作の説明>
以上のように構成された通報システム1について、図面を参照してその動作を説明する。ここでは、主として通報装置3に関する動作について説明する。まず、図3を用いて通報装置3の動作の概要について説明する。図3は通報装置3の動作を模式的に示したタイミングチャートである。
【0052】
図3(a)に示すように、監視カメラ31により所定間隔(例えば0.2秒)ごとに画像データが取得され、記憶部34の蓄積画像情報に記憶されている。ここで図3(b)に示すように、人感センサ32が保管庫扉21を開扉可能な近接位置に人体7を検知すると(図中t)、制御部35に検知信号が入力され、処理画像決定部351は、図3(c)に示すように現時点より所定時間T1前から所定時間T2前まで(例えば1.8秒前から1秒前まで)に取得された画像データを、不審者検出処理を行う処理対象画像データとして決定し、記憶部34の処理画像情報に記憶する。
【0053】
人感センサ32が人体を検知すると、図3(d)に示すように、不審者検出部352が起動して、図3(e)に示すように、処理画像情報に記憶された処理対象画像データを古い順に順次読み出して、図3(f)に示すように、順次読み出した画像データについて不審者検出処理を行う。処理画像情報に記憶された全ての処理対象画像データについて不審者検出処理が終了すると(図中tb)、図3(e)に示すように、直前回の不審者検出処理が終了した時点で最新となる画像データ(現在画像データ)を蓄積画像情報より読み出して、この読み出した画像データについて不審者検出処理を行う。以後、不審者検出部352は、不審者検出処理が終了すると、その時点で最新となる画像データを蓄積画像情報より読み出して、不審者検出処理を行うことを繰り返す。この一連の不審者検出処理の何れかにおいて、不審者の存在が検出されたときに、不審者検出部352は記憶部34の不審者フラグをONにする。また、人感センサ32が人体の未検知状態となると(図中tc)、制御部35に未検知信号が入力され、不審者検出部352は、遅延時間(例えば5秒)の計時を開始し、遅延時間が経過すると動作を終了する(図中td)。このとき、記憶部34の不審者フラグはOFFに初期化される。
【0054】
図3(g)に示すように、人感センサ32の検知状態が所定時間継続すると(例えば2秒)、滞留判定部353が保管庫扉21を開扉可能な近接位置に人が継続して存在すると判定して(図中ta)、人フラグをONにする。また、人感センサ32が未検知となると、滞留判定部353は人が存在しないと判定して(図中tc)、人フラグをOFFにする。
通報制御部354は、不審者検出部352が動作を開始して(図中t)から終了するまで(図中td)の間に、図3(f)に示す不審者検出処理で不審者フラグがONとなるという条件と、図3(g)に示す滞留判定部353が人フラグをONとするという条件とが満たされたことを判定すると、何れか遅い方の条件が成立したときに監視センタ5に非常信号を送信する。
【0055】
次に、図4を用いて、図3の(c)から(f)に示した処理画像決定部351及び不審者検出部352による不審者監視動作処理について説明する。図4は、通報装置3の制御部35にて繰り返し実行される監視プログラムの動作を示すフローチャートである。
通報装置3は、所定周期(例えば0.2秒周期、すなわち5fps(フレーム/秒))ごとに監視カメラ31が撮像した画像データの入力を受け付けて記憶部34の蓄積画像情報に記憶する。そして、人感センサ32が、保管庫扉21に近接する人体7を検知して検知信号が入力されると(ステップST1−Yes)、処理画像決定部351は、図3(c)に示すように、蓄積画像情報に記憶された画像データのうち現時点より過去に取得された画像データを処理対象画像データとして決定し、記憶部34の処理画像情報に記憶する(ステップST2)。
【0056】
不審者検出部352は、人感センサ32が人体を検知しなくなったことを示す未検知信号が入力されなければ(ステップST3−No)、図3(e)に示すように記憶部34の処理画像情報から処理対象画像データを読み出して(ステップ4)、当該画像データについて不審者検出処理を実行する(ステップST5)。かかる不審者検出処理では、不審者の画像特徴として、読み出した画像データに人相が判別可能な顔特徴部分となる各部位(目、鼻、口)を隠蔽している(顔の各部位が検出できない)人物を不審者として検出する。不審者検出処理において処理対象の画像データから不審者が検出されると、不審者検出部352は記憶部34の不審者フラグをONする。
【0057】
読み出した画像データについて不審者検出処理が終了すると、全ての処理対象画像データについて不審者検出処理が終了したか判定し(ステップST6)、未処理の処理対象画像データがあれば(ステップST6−No)、ステップST3に処理を戻す。そして、未検知信号の入力がなければ、未処理の処理対象画像データを読み出して不審者検出処理を実行する処理を繰り返す(ステップST3からST6)。
【0058】
ここで、ステップST3において、人感センサ32が人体を検知しなくなったことを示す未検知信号が入力されると(ステップST3−Yes)、不審者検出部352は、所定の遅延時間(例えば5秒)を計時する遅延時間タイマを起動し(ステップST7)、全ての処理対象画像データについて不審者検出処理が終了するまで、未処理の処理対象画像データを読み出して(ステップST8)、不審者検出処理を実行する(ステップST9)。
【0059】
ステップST8からST10の処理で全ての処理対象画像データについて不審者検出処理が終了すると(ステップST10−Yes)、不審者検出部352は、遅延時間タイマが遅延時間経過を計時しているか否か判定し、遅延時間経過が計時されていると(ステップST11−Yes)、通報装置3は記憶部34の不審者フラグをOFFに初期化して、不審者監視動作処理を終了する。また、遅延時間経過が計時されていなければ(ステップST11−No)、処理をステップST16へと進める。
【0060】
一方、ステップST3において未検知信号の入力がなく(人感センサが検知状態)、全ての処理対象画像データについて不審者検出処理が終了すると(ステップST6−Yes)、不審者検出部352は、処理をステップST12に進める。そして、未検知信号が入力されなければ(ステップST12−No)、不審者検出部352は、図3中tbに示すように、蓄積画像情報から最新の画像データを読み出して(ステップST13)、不審者検出処理を実行して(ステップST14)、処理をステップST12へと戻す。このように、不審者検出部352は、処理画像決定部351が決定した過去の画像データである処理対象画像データについての不審者検出処理が終了すると、未検知信号が入力されるまで、直前回の不審者検出処理が終了した時点における最新の画像データ(現在画像データ)について不審者が存在するか否かを監視する。
【0061】
ここで、ステップST12において、人感センサ32から未検知信号が入力されると(ステップST12−Yes)、図3中tcに示すように、不審者検出部352は、所定の遅延時間タイマ(例えば5秒)を起動して(ステップST15)、蓄積画像情報から最新の画像データ(現在画像データ)を読み出して(ステップST16)、不審者検出処理を実行する(ステップST17)。そして、遅延時間タイマが遅延時間経過を計時していなければ(ステップST18−No)、処理をステップST16へと戻し、遅延時間が経過するまで、直前回の不審者検出処理が終了した時点における最新の画像データ(現在画像データ)について不審者が存在するか否かを監視する。遅延時間経過が計時されると(ステップST18−Yes)、即ち保管庫扉21に近接する人体7が検知されなくなってから遅延時間が経過すると、通報装置3は記憶部34の不審者フラグをOFFに初期化して、不審者監視動作処理を終了する。
【0062】
以上のように、通報装置3は、人感センサ32が保管庫扉21を開扉可能な近接位置に人体7を検知すると、当該人体7の検知時点よりも過去となる、保管庫2前まで接近してくる人体7aが撮像されている可能性のある画像データについて不審者が存在するか否か判定し、その後、最新の画像データについて不審者が存在するか否か判定する。そして、何れかの画像データについて顔が十分に撮影されていない不審者が検出されたときに不審者フラグをONとする。また、図3(g)に示すように、保管庫扉21を開扉可能な近接位置に人体7が所定時間(例えば2秒)継続して存在すると、滞留判定部が人フラグをONとする。通報制御部354は、これら不審者フラグ及び滞留フラグが何れもONになると、通信部33より遠隔の監視センタ5に非常信号を送信する。
【0063】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 通報システム
2 保管庫
21 保管庫扉
3 通報装置
31 監視カメラ
32 人感センサ
33 通信部
34 記憶部
35 制御部
351処理画像決定部
352不審者検出部
353滞留判定部
354通報制御部
5 監視センタ
51 センタ装置
52 ディスプレイ
6 通信回線網
7 保管庫に近接した人物
7a 保管庫の近接位置まで近づく人物



【特許請求の範囲】
【請求項1】
保管庫が設置された監視空間において不審者を検出して通報する通報装置であって、
前記保管庫の近接位置に人物の存在を検知する人物検知部と、
周期的に前記監視空間を撮像して監視画像を取得する撮像部と、
前記撮像部が取得する監視画像を記憶する記憶部と、
前記人物検知部による前記人物検知時から第一の所定時間前以降に取得された監視画像を処理画像として決定する処理画像決定部と、
前記処理画像について顔が十分に撮影されていない不審者を検出する不審者検出部と、
を備えることを特徴とした通報装置。

【請求項2】
前記処理画像決定部は、前記人物検知時から第一の所定時間前以降で、且つ前記第一の所定時間より短い第二の所定時間前までに取得された監視画像を処理画像として決定する請求項1に記載した通報装置。

【請求項3】
前記不審者検出部は、前記処理画像決定部が決定した処理画像について不審者を検出する処理が終了すると、不審者を検出する処理が終了した時点で最新となる前記監視画像について前記不審者を検出する処理を行う請求項1または2に記載した通報装置。

【請求項4】
前記不審者検出部は、前記人物検知部が前記人物の存在を検知しなくなってから第三の所定時間が経過するまで前記不審者を検出する処理を行う請求項3に記載した通報装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−48676(P2012−48676A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192824(P2010−192824)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000108085)セコム株式会社 (596)
【Fターム(参考)】