説明

通気ユニット

【課題】高い外圧が作用する環境下でも通気部材と筐体の間から筐体内に異物が侵入することを防止することができる通気ユニットを提供する。
【解決手段】通気ユニット1Aは、筐体10の開口11に取り付けられる、開口11を覆うための防水通気膜4を含む通気部材2と、筐体10と通気部材2の間のギャップをシールするシール部材6と、内部に通気部材2が嵌め込まれる環状の隔壁部材7Aと、を備えている。隔壁部材7Aは、筐体10と接触した状態に維持され得るように構成され、通気部材2が筐体10の開口11に取り付けられたときにシール部材6の外側に形成される通気部材2の周縁部と筐体10の間の隙間を塞ぐ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の開口に取り付けられる通気部材を含む通気ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自動車用ランプやECU(Electrical Control Unit)などの自動車電装部品、OA(オフィスオートメーション)機器、家電製品、医療機器などでは、電子部品や制御基板などを収容する筐体に、温度変化による筐体内の圧力変動を緩和したり筐体内を換気したりする目的で開口が設けられ、この開口に通気部材が取り付けられることが行われている。この通気部材は、筐体の内外での通気を確保しつつ筐体内への塵や水などの異物の侵入を防ぐものである。
【0003】
例えば特許文献1には、図9(a)および(b)に示すような通気部材100が開示されている。この通気部材100は、筐体150の開口151を覆うための防水通気膜120と、防水通気膜120を支持し、筐体150に固定される支持体110と、防水通気膜120を覆うカバー部品130とを備えている。
【0004】
支持体110は、全体的に管状をなしており、防水通気膜120が貼り付けられるフランジ部112、およびフランジ部112から突出して筐体150の開口151に挿入される挿入部111を有している。挿入部111の根元部分にはシール部材140が装着されており、このシール部材140がフランジ部112によって筐体150に押圧されることにより通気部材100と筐体150との間のギャップがシールされる。
【0005】
カバー部品130は、防水通気膜120と対向する主壁131と、主壁131の周縁部から筐体150の表面近くまで延びる周壁132を有している。また、主壁131には、防水通気膜120に面する空間を外部に開放するための貫通孔133が設けられている。
【0006】
また、特許文献2には、図10(a)および(b)に示すように、筐体150に通気部材200を取り囲むように隔壁152を設けた通気構造300が開示されている。隔壁152は、互いに離間する円弧状をなしており、通気部材200よりも高い高さを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−87666号公報
【特許文献2】特開2004−47425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、例えば自動車電装部品では、自動車が高圧水によって洗浄されることがあり、自動車電装部品にも高圧水が噴射されることがある。通気部材では、シール部材の外側の通気部材の周縁部と筐体の間に隙間が形成されるため、上記のように自動車電装部品に高圧水が噴射されると、その隙間から高圧水がシール部材に作用し、高圧水がシール部材を変形させて筐体内に水が侵入することがある。
【0009】
これに対し、特許文献1に開示されている通気部材100のように、カバー部品130が周壁132を有していれば、シール部材140に作用する高圧水を低減させることができる。しかしながら、通気部材100の取り付け性および製作誤差の観点から、周壁132と筐体150の間の隙間をゼロにすることはできず、シール部材140に高圧水が作用して筐体内に水が侵入する可能性を排除することはできない。
【0010】
また、特許文献2に開示された通気構造300では、隔壁152と通気部材200との間に通気路を確保する必要があるために、隔壁152と通気部材200の間の隙間をゼロにすることができない。そのため、特許文献2に開示された通気構造300も、特許文献1に開示された通気部材100と同様の問題を有する。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑み、高い外圧が作用する環境下でも通気部材と筐体の間から筐体内に異物が侵入することを防止することができる通気ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
すなわち、本発明は、筐体の開口に取り付けられる、前記開口を覆うための防水通気膜を含む通気部材と、前記筐体と前記通気部材の間のギャップをシールするシール部材と、内部に前記通気部材が嵌め込まれる環状の隔壁部材であって前記筐体と接触した状態に維持され得るように構成された隔壁部材と、を備える、通気ユニットを提供する。
【発明の効果】
【0013】
上記の構成によれば、通気部材が筐体の開口に取り付けられたときにシール部材の外側に形成される通気部材の周縁部と筐体の間の隙間が隔壁部材によって塞がれる。従って、高い外圧が作用する環境下でも通気部材と筐体の間から筐体内に異物が侵入することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通気ユニットの分解斜視図
【図2】図1の通気ユニットの断面図
【図3】筐体の開口に取り付けられた通気部材の斜視図
【図4】カバー部品の下面図
【図5】本発明の第2実施形態に係る通気ユニットの断面図
【図6】本発明の第3実施形態に係る通気ユニットの断面図
【図7】本発明の第4実施形態に係る通気ユニットの断面図
【図8】本発明の第5実施形態に係る通気ユニットの断面図
【図9】(a)は従来の通気部材の斜視図、(b)は同通気部材の断面図
【図10】(a)は従来の通気構造の分解斜視図、(b)は同通気構造の断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明は本発明の一例に関するものであり、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0016】
(第1実施形態)
図1および図2に、本発明の第1実施形態に係る通気ユニット1Aを示す。この通気ユニット1Aは、筐体10の開口11に取り付けられる通気部材2と、筐体10と通気部材2との間のギャップをシールするシール部材6と、内部に通気部材2が嵌め込まれる環状の隔壁部材7Aとを備えている。
【0017】
本実施形態では、開口11が水平面よりも上を向く方向(例えば、鉛直上向き)に開口している。以下では、説明の便宜のために、開口11が開口する方向(図2では上側)を上方、それと反対の方向(図2では下側)を下方ということがある。また、本実施形態では、筐体10を構成する薄板がバーリング加工されることにより開口11が形成されている。すなわち、開口11は、筐体10の外側から内側に向かって縮径している。ただし、開口11は、これに限られるものではなく、例えば図7に示すように筐体10を構成する厚板に形成されたストレート孔で構成されていてもよい。
【0018】
通気部材2は、筐体10の開口11を覆うための防水通気膜4と、防水通気膜4を支持し、筐体10に固定される支持体3と、防水通気膜4を覆うカバー部品5とを含む。
【0019】
防水通気膜4は、気体の透過を許容し、液体の透過を阻止する膜(樹脂または金属からなる、職布、不織布、メッシュ、ネットなど)であれば、構造や材料は特に限定されない。例えば、防水通気膜4は、樹脂多孔質膜に補強層が積層された構成を有していてもよい。補強層を設けることにより、高強度の防水通気膜4を得ることができる。
【0020】
樹脂多孔質膜の材料には、公知の延伸法、抽出法によって製造することができるフッ素樹脂多孔質体やポリオレフィン多孔体を用いることができる。フッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等が挙げられる。ポリオレフィンを構成するモノマーとしては、エチレン、プロピレン、4−メチルペンテン−1,1ブテン等が挙げられ、これらのモノマーを単体で重合した、または共重合して得たポリオレフィンを使用することができる。また、ポリアクリロニトリル、ナイロン、ポリ乳酸を用いたナノファイバーフィルム多孔体等を用いることもできる。中でも、小面積で通気性が確保でき、筐体内部への異物の侵入を阻止する機能の高いPTFE多孔質体が好ましい。
【0021】
なお、樹脂多孔質膜には、筐体10の使用環境に応じて撥液処理を施してもよい。撥液処理は、表面張力の小さな物質を樹脂多孔質膜に塗布し、乾燥後、キュアすることにより行うことができる。撥液処理に用いる撥液剤は、樹脂多孔質膜より低い表面張力の被膜を形成できればよく、例えば、パーフルオロアルキル基を有する高分子を含む撥液剤が好適である。撥液剤の塗布は、含浸、スプレー等で行うことができる。また十分な防水性を確保するという観点から、樹脂多孔質膜の平均孔径は、0.01μm以上10μm以下であることが望ましい。
【0022】
補強層の材料としては、樹脂多孔質膜よりも通気性に優れるものを用いることが好ましい。具体的には、樹脂または金属からなる、職布、不織布、メッシュ、ネット、スポンジ、フォーム、多孔体などを用いることができる。樹脂多孔質膜と補強層とを接合する方法としては、接着剤ラミネート、熱ラミネート、加熱溶着、超音波溶着、接着剤による接着などの方法がある。
【0023】
防水通気膜4の厚さは、強度および支持体3への固定しやすさを考慮して、例えば、1μm〜5mmの範囲で調整するとよい。樹脂多孔質膜または防水通気膜4の通気度は、ガーレー値にて0.1〜300sec/100mLであることが好ましい。
【0024】
支持体3には、防水通気膜4を筐体10の内部空間に開放する内側通気路21が設けられている。具体的に、支持体3は、全体的に管状をなしており、表面に防水通気膜4が貼り付けられるフランジ部31、およびフランジ部31の裏面から突出して筐体10の開口11に挿入される挿入部32を有している。フランジ部31の表面の周縁部は、当該フランジ部31の裏面に向かって拡径するテーパー面となっている。
【0025】
挿入部32には、当該挿入部32の下部が下端から複数箇所で切り込まれることにより、径方向に弾性変形可能な複数(図例では3つ)の係合片が形成されている。これらの係合片の下端には、径方向外側に突出する爪33が設けられており、この爪33が筐体10の開口周辺部に係合する。
【0026】
カバー部品5は、防水通気膜4および支持体3との間に径方向外側に開口する外側通気路22を形成する。具体的に、カバー部品5は、防水通気膜4と対向する主壁51と、主壁51の周縁部から垂れ下がる複数(図例では3つ)の垂れ壁52とを有している。本実施形態では、主壁51の直径が支持体3のフランジ部31の外径と同じに設定されている。
【0027】
垂れ壁52は等角度間隔で配置されており、各垂れ壁52は主壁51の周縁部に沿う円弧状をなしている。各垂れ壁52は、主部51の裏面から防水通気膜4を超える位置まで延びており、その先端はフランジ部31の表面のフラットな部分よりも下方に位置している。また、各垂れ壁52の先端の内側部分は、フランジ部31のテーパー面との間に大きな空間が確保されるようにテーパー状になっている。さらに、各垂れ壁52の中央には、当該垂れ壁52の下端からフランジ部31の裏面まで延びる連結片53が設けられている。
【0028】
一方、フランジ部31には、連結片53と対応する位置に、径方向外側に開口する、連結片53が嵌合可能な凹部31aが設けられている。各連結片53の先端には、径方向内側に突出する爪が設けられており、その爪が凹部31aに設けられた段差部に係合することにより、カバー部品5が支持体3に連結される。なお、カバー部品5が支持体3に連結されたときには、図3に示すように、連結片53の外側面はフランジ部31の端面と共に一つの円筒面を形成する。
【0029】
さらに、主壁51の裏面には、図4に示すように、垂れ壁52よりも小さな円を描くように複数(図例では3つ)の円弧状の内壁54が設けられている。内壁54は、フランジ部31の表面のフラットな部分に当接し、防水通気膜4と主壁51との間にスペースを確保する。また、各内壁54は、防水通気膜4を外部から隠すように、垂れ壁52から径方向内側に控えた位置で垂れ壁52同士の間の隙間を覆っている。換言すれば、垂れ壁52および内壁54は、防水通気膜4が外側通気路22を通じて直接的に外部に露出しないように、外側通気路22の開口近傍部分にラビリンスを形成する。
【0030】
図1および図2に戻って、シール部材6は、支持体3の挿入部32の根元部分に装着されている。シール部材6は、フランジ部31によって筐体10に押圧されることにより通気部材2と筐体10との間のギャップをシールする。シール部材6としては、Oリングやパッキンなどを用いることができる。
【0031】
隔壁部材7Aは、筐体10と接触した状態に維持され得るように構成されている。本実施形態では、隔壁部材7Aが自重によって筐体10上に載置されることにより隔壁部材7Aが筐体10と接触した状態に維持される。具体的に、隔壁部材7Aは、支持体3によって径方向内側から保持される本体部71と、カバー部品5との間に隙間を形成するように本体部71から立ち上がる筒状の周壁72を含む。より詳しくは、本体部71は、支持体3のフランジ部31の外径と同じかそれよりも公差分だけ大きい直径の円筒状の内周面を有する。
【0032】
本体部71は、筐体10と接触するとともに、外側通気路22の開口の少なくとも一部を露出させる。周壁72は、外側通気路22の開口と対向する。本実施形態では、本体部71の外側面と周壁72の外側面とが、隔壁部材7Aの軸方向に連続していて、隔壁部材7Aの筒状の外周面7aを構成する。
【0033】
隔壁部材7A(本体部71および周壁72)は、ゴムなどの弾力性のある材料で構成されていてもよい。この場合は、本体部71の内周面の直径をフランジ部31の外径よりも小さくし、本体部71へのフランジ部31の圧入により隔壁部材7Aを筐体10に接触した状態に維持することも可能である。ただし、本実施形態では隔壁部材7Aがプラスチックや金属などの硬質の材料で構成されており、上述した寸法関係によって本体部71がフランジ部31に対して自由に摺動できるようになっている。
【0034】
隔壁部材7Aの高さは、通気部材2が筐体10の開口11に取り付けられたときの筐体10の表面からカバー部品5の頂点(本実施形態では、主壁51の表面)までの距離と同じかそれよりも僅かに小さいことが好ましい。ここで、「僅かに小さい」とは、隔壁部材7Aの高さが筐体10の表面からカバー部品5の頂点までの距離の90%以上であることをいう。このようになっていれば、例えば通気部材2よりも大きな面積を有する治具を用いて通気部材2を開口11に押し込む場合には、隔壁部材7Aが治具の変位を規制するストッパーの役割を果たすため、過度な押し込みによって通気部材2または筐体10が破損することを防止することができる。
【0035】
以上説明した通気ユニット1Aでは、通気部材2が筐体10の開口11に取り付けられたときにシール部材6の外側に形成される通気部材2の周縁部と筐体10の間の隙間が隔壁部材7Aによって塞がれる。従って、高い外圧が作用する環境下でも通気部材2と筐体10の間から筐体内に異物が侵入することを防止することができる。
【0036】
さらに、本実施形態では、カバー部品5の垂れ壁52および内壁54によって防水通気膜4が直接的には外部に露出しないため、防水通気膜4に例えば高圧水が直接噴射されることがなく、防水通気膜4の破損を防止することができる。
【0037】
(第2実施形態)
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る通気ユニット1Bを説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態で説明した構成と同一部分には同一符号を付して、その説明を省略することがある。この点は、後述する第3〜第5実施形態でも同様である。
【0038】
本実施形態の通気ユニット1Bは、隔壁部材7B以外の構成は第1実施形態の通気ユニット1Aと同じである。本実施形態で用いられる隔壁部材7Bは、第1実施形態で説明した隔壁部材7Aに張り出し部73が加えられたものである。
【0039】
張り出し部73は、筐体10と通気部材2とで挟まれるように本体部71から径方向内側に張り出しており、リング状をなしている。このような張り出し部73が設けられた隔壁部材7Bを用いれば、隔壁部材7Bの高さが低くても、通気部材2を開口11に押し込むときに張り出し部73が通気部材2の変位を規制するストッパーの役割を果たすため、過度な押し込みによって通気部材2または筐体10が破損することを防止することができる。また、振動などによって隔壁部材7Bが通気部材2から外れることも防止することができる。
【0040】
張り出し部73の厚さは、通気部材2が筐体10の開口11に取り付けられたときの通気部材2の周縁部が筐体10から離間する距離以下であってもよい。この場合には、張り出し部73を本体部71および周壁72と同じ硬質の材料で構成することができ、それらを一体に形成することができる。
【0041】
ただし、張り出し部73がゴムなどの弾力性のある材料で構成されており、張り出し部73の自然体での厚さが、通気部材2が筐体10の開口11に取り付けられたときの通気部材2の周縁部が筐体10から離間する距離よりも大きいことが好ましい。この場合には、張り出し部73が通気部材2によって筐体10に押し付けられることにより、隔壁部材7Bが筐体10に接触した状態に維持される。このため、開口11の開口方向がどのような向き(例えば鉛直下向き)であっても、隔壁部材7Bを使用することができる。しかも、例えば高圧水などによって隔壁部材7Bに筐体10から離れる方向の力が作用したとしても、隔壁部材7が筐体10から離れることがないため、シール部材6の外側にもシール構造を付与することができる。
【0042】
なお、張り出し部73を本体部71と異なる材料で構成する場合には、張り出し部73を接着剤などで本体部71に接合すればよい。
【0043】
(第3実施形態)
次に、図6を参照して、本発明の第3実施形態に係る通気ユニット1Cを説明する。本実施形態では、第2実施形態で説明した隔壁部材7Bと比べ、外周面7aだけが異なる隔壁部材7Cが用いられている。
【0044】
隔壁部材7Cの外周面7aは、筐体10に向かって広がっている。外周面7aは、断面が直線のテーパー面であってもよいし、断面が曲線の凹面または凸面であってもよい。このような外周面7aを有する隔壁部材7Cを用いれば、高い外圧が作用する環境下ではその外圧によって隔壁部材7Cが筐体10に強く押し付けられるため、通気部材2と筐体10の間から筐体内に異物が侵入することをより確実に防止することができる。
【0045】
(第4実施形態)
次に、図7を参照して、本発明の第4実施形態に係る通気ユニット1Dを説明する。本実施形態では、第3実施形態で説明した隔壁部材7Cから周壁72が削除されたような隔壁部材7Dが用いられている。
【0046】
隔壁部材7Dは、本体部71と張り出し部73のみで構成されている。すなわち、隔壁部材7Dの高さは、本体部71の高さと同じである。換言すれば、本体部71の上面が隔壁部材7Dの上側の端面を構成している。本実施形態では、隔壁部材7Dの高さは、通気部材2が筐体10の開口11に取り付けられたときの筐体10の表面から防水通気膜4までの距離以下であることが好ましい。
【0047】
本実施形態のような構成であれば、外側通気路22内に水が流入したとしても、その水が直ちに隔壁部材7Dを超えて外部に排出されるため、防水通気膜4の上に水が溜まることを抑制することができる。
【0048】
(第5実施形態)
次に、図8を参照して、本発明の第5実施形態に係る通気ユニット1Eを説明する。本実施形態では、本体部71のみで構成された断面矩形状の隔壁部材7Eが用いられている。また、筐体10の開口11がストレート孔で構成されており、通気部材2の周縁部が筐体10から離間する距離が第1〜第4実施形態よりも大きくなっている。
【0049】
本実施形態のような構成であっても、通気部材2が筐体10の開口11に取り付けられたときにシール部材6の外側に形成される通気部材2の周縁部と筐体10の間の隙間が隔壁部材7Eによって塞がれる。従って、高い外圧が作用する環境下でも通気部材2と筐体10の間から筐体内に異物が侵入することを防止することができる。
【符号の説明】
【0050】
1A〜1E 通気ユニット
2 通気部材
21 内側通気路
22 外側通気路
3 支持体
4 防水通気膜
5 カバー部品
6 シール部材
7A〜7E 隔壁部材
7a 外周面
71 本体部
72 周壁
73 張り出し部
10 筐体
11 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の開口に取り付けられる、前記開口を覆うための防水通気膜を含む通気部材と、
前記筐体と前記通気部材の間のギャップをシールするシール部材と、
内部に前記通気部材が嵌め込まれる環状の隔壁部材であって前記筐体と接触した状態に維持され得るように構成された隔壁部材と、
を備える、通気ユニット。
【請求項2】
前記通気部材は、前記防水通気膜を支持し、前記防水通気膜を前記筐体の内部空間に開放する内側通気路を有する支持体と、前記防水通気膜を覆い、前記防水通気膜および前記支持体との間に径方向外側に開口する外側通気路を形成するカバー部品とを含み、
前記隔壁部材は、前記支持体によって径方向内側から保持されて、前記筐体と接触するとともに前記外側通気路の開口の少なくとも一部を露出させる本体部を含む、請求項1に記載の通気ユニット。
【請求項3】
前記隔壁部材は、前記カバー部品との間に隙間を形成するように前記本体部から立ち上がり、前記外側通気路の開口と対向する周壁を含む、請求項2に記載の通気ユニット。
【請求項4】
前記本体部および前記周壁は、硬質の材料で構成されており、
前記隔壁部材の高さは、前記通気部材が前記筐体の開口に取り付けられたときの前記筐体の表面から前記カバー部品の頂点までの距離と同じかそれよりも僅かに小さい、請求項3に記載の通気ユニット。
【請求項5】
前記隔壁部材の高さは、前記本体部の高さと同じである、請求項2に記載の通気ユニット。
【請求項6】
前記隔壁部材の高さは、前記通気部材が前記筐体の開口に取り付けられたときの前記筐体の表面から前記防水通気膜までの距離以下である、請求項5に記載の通気ユニット。
【請求項7】
前記隔壁部材は、前記筐体と前記通気部材とで挟まれるように前記本体部から径方向内側に張り出す張り出し部を含む、請求項2〜6のいずれか一項に記載の通気ユニット。
【請求項8】
前記張り出し部は、弾力性のある材料で構成されており、
前記張り出し部の自然体での厚さは、前記通気部材が前記筐体の開口に取り付けられたときの前記通気部材の周縁部が前記筐体から離間する距離よりも大きい、請求項7に記載の通気ユニット。
【請求項9】
前記カバー部品は、前記防水通気膜と対向する主壁と、前記主壁の周縁部から前記防水通気膜を超える位置まで垂れ下がる複数の垂れ壁と、前記防水通気膜を外部から隠すように、前記複数の垂れ壁から径方向内側に控えた位置で前記複数の垂れ壁同士の間の隙間を覆う複数の内壁と、を含む、請求項2〜8のいずれか一項に記載の通気ユニット。
【請求項10】
前記隔壁部材は、前記筐体に向かって広がる外周面を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の通気ユニット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−231088(P2012−231088A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99879(P2011−99879)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】