説明

通気性ウエア

【課題】通気性ウエアの上衣の袖口又はズボンの裾口の通気性を確保してウエア内部に蓄積する体熱と湿気を外部に放散し、しかも雨水の侵入しない袖口又は裾口構造を有する通気性ウエアを提供する。
【解決手段】
内面にメッシュ状布帛が取り付けられた上衣及び/又はズボンからなる通気性ウエアであって、該上衣の袖口が内部袖と外部袖の二重構造で、該外部袖の袖口内に、端部を外側に折り返した内部袖が挿入され、該内部袖の折返し部と外部袖の袖口を通気性の連結手段で連結して、該外部袖と内部袖の折返し部との間に第一の通気口、該外部袖の袖口と内部袖との間に第二の通気口を設けるとともに、該外部袖の袖口と、内部袖と外部袖の重ね合わせ部で、かつ該折返し部よりも下方となる位置の内部袖を細幅の布帛で連結して、外部袖の捲き上りを防止するよう構成したことを特徴とする通気性ウエアである。
本発明の通気性ウエアは、内部に体熱と湿気が蓄積しやすいレインウエアに好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レインコート、ヤッケ、アノラック、ウインドブレーカーなどの通気性ウエアに関するものである。特に進行方向からの向かい風を袖口や裾口から取り込んで、ウエア内部に蓄積する体熱と湿気を外部に効率よく放散し、しかも風雨が強い時でも袖口や裾口からの雨滴の浸入が防止できる通気性ウエアに関するものである。
本発明の通気性ウエアは、防水加工されて生地自体の通気性が乏しく内部に体熱と湿気が蓄積しやすい防水性のレインウエアに好適である。
【背景技術】
【0002】
従来より、通気性ウエアの上衣の袖口やズボンの裾口からの雨水侵入を防止するために袖口や裾口にテープ状織物、糸状体、面ファスナーなどの締付け手段を備え、該締付け手段で手首や足首を締め付けて雨水の侵入を防止するウエアが知られている(特許文献1〜4参照)。
また、上衣の袖、又はズボンの内部に蓄積する体熱と過剰な湿気を外部に放散させるため、内部袖と外部袖からなるインナーカフス型袖口構造とし、内部袖の一部にメッシュ布帛等の通気性材料を設けた袖口が知られている(特許文献5参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−213696
【特許文献2】特開2001−207316
【特許文献3】実開昭53−88309
【特許文献4】実開昭49−64116
【特許文献5】特開平9−78316(図4)
【0004】
特許文献1〜4に記載された袖口は面ファスナーなどで簡単に確実に手首を締め付けることができるため、袖口からの雨水侵入を防止できるが、通気性がないため袖の内部が蒸れるという問題がある。
特許文献5に記載された袖口は、二重袖口の内部袖の一部にメッシュ布帛等の通気性の素材を使用したため、袖内部の通気性は改善されたが、内部袖の一部に設けた通気性素材から雨水が袖内部に侵入するという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、通気性ウエアの上衣の袖口又はズボンの裾口の通気性を確保してウエア内部に蓄積する体熱と湿気を外部に放散し、しかも雨水の侵入しない袖口又は裾口構造を有する通気性ウエアを提供することである。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は、
(1)内面にメッシュ状布帛が取り付けられた上衣及び/又はズボンからなる通気性ウエアであって、該上衣の袖口が内部袖と外部袖の二重構造で、該外部袖の袖口内に、端部を外側に折り返した内部袖が挿入され、該内部袖の折返し部と外部袖の袖口を連結手段で連結して、該外部袖と内部袖の折返し部との間に第一の通気口、該外部袖の袖口と内部袖との間に第二の通気口を設けるとともに、該外部袖の袖口と、内部袖と外部袖の重ね合わせ部で、かつ該折返し部よりも下方となる位置の内部袖を細幅の布帛で連結して、外部袖の捲き上りを防止するよう構成したことを特徴とする通気性ウエアである。
(2)該上衣の脇部に複数の開孔を設けたことを特徴とする上記(1)記載の請求項1記載の通気性ウエアである。
(3)内面にメッシュ状布帛が取り付けられた上衣及び/又はズボンからなる通気性ウエアであって、該ズボンが、ベルト芯の縫い付け部とズボン上部との間がメッシュ布帛で連結され、かつ該ベルト芯の縫い付け部とズボン上部を細幅の複数の布帛で連結してメッシュ布帛を補強するよう構成したことを特徴とする通気性ウエアである。
(4)該ズボンの裾口が内部裾と外部裾の二重構造で、該外部裾の裾口内に、端部を外側に折り返した内部裾が挿入され、該内部裾の折返し部と外部裾の裾口を連結手段で連結して、該外部裾と内部裾の折返し部との間に第一の通気口、該外部裾の袖裾と内部裾との間に第二の通気口を設けるとともに、該外部裾の裾口と、内部裾と外部裾の重ね合わせ部で、かつ該折返し部よりも下方となる位置の内部裾を細幅の布帛で連結して、外部裾の捲き上りを防止するよう構成したことを特徴とする上記(3)記載の通気性ウエアである。
(5)該通気性の連結手段が、三次元立体織物である上記(1)乃至(4)記載の通気性ウエアである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の以下の説明は上衣の袖口について行うが、ズボンの裾口も上衣の袖口と同様な構造であり、効果も同じであるため裾口についての説明は省略する。
本発明の通気性ウエアの上衣の袖口が内部袖と外部袖の二重構造で、該外部袖の袖口内に、端部を外側に折り返した内部袖が挿入され、該内部袖の折返し部と外部袖の袖口を連結手段で連結して、該外部袖と内部袖の折返し部との間に第一の通気口、該外部袖の袖口と内部袖との間に第二の通気口を設けたことに第一の特徴を有している。かかる特徴により、第二の通気口が拡大すると連結手段により雨水浸入防止用のV字状堰を構成する折り返し角度が拡大し、雨滴が堰を越して第一の通気口から袖の内部への浸入が防止できる。また、V字状堰の角度の拡大に比例して、堰と外部袖で形成される第一の通気口の幅が狭められるため、大きく開かれた第二の通気口から進入する強風は、狭くなった第一の通気口が抵抗となって袖の内部への浸入を少なくすることができ、風雨の強度に関係なく、第一の通気口を通過する通気量を一定量に調節できる。また、強風時に大量の空気が袖や裾の内部に浸入して、ウエア着用者の腕を冷やすことも防止できる。また連結部材により袖口の型崩れが防止できるという効果を奏している。更に、上衣に通気口、例えばの脇に通気用の複数の開孔を設けるとベンチュレーション効果によって、袖口から内部に導入された外気が、内部に蓄積する体熱や湿気を同伴して脇に設けられた複数の開孔から外部に排出されるため梅雨時の運動や作業時にウエアを着用しても腕部のむれが生じにくく、発汗を遅らせることができる。
本発明の第二の特徴は、強風時に外部袖が捲き上って袖口から内部に外気が大量に侵入することを防止するため、該外部袖の袖口と、内部袖と外部袖の重ね合わせ部で、かつ該折り返し部よりも下方となる位置の内部袖との間を細幅の布帛で連結したことである。かかる特徴により強風時の外部袖の捲き上りが防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例】
【0008】
次に本発明の通気性のウエアの一実施例を図面にて説明する。図1は本発明の通気性ウエアの上衣の前身頃の一例をモデル的に示す概略図であり、図2は図1に示す上衣の後見頃の一例をモデル的に示す概略図であり、図3はズボンの一例をモデル的に示す概略図である。なお、袖口及び裾口の重ね合わせ部の構造は、上衣に設けられた重ね合わせ部Sの構造と同じであり、説明は省略する。
【0009】
図1に示すように、上着の前身頃は右前身頃aと右脇身頃bを縫製して、右縫い合せラインAを形成している。また左前身頃a’と左脇身頃b’を縫製して、左縫い合せラインA’を形成している。更に右脇身頃b及び左脇身頃b’と後身頃を縫製して、右及び左縫い合せラインB,B’を形成している。なお、本発明の通気性のウエアは、縫付縫製に限らず、各種の縫製方法、例えば接着縫製など公知の接合手段を用いてもよい。また縫付部に沿ってシームテープを貼り付けると、これらの縫付部からの雨滴の浸入を防ぐことができ好ましい。
【0010】
左右の前身頃a,a’は夫々上中下段に3分割された3枚の布片1,2,3及び1’,2’,3’で構成されている。また左右の脇身頃b,b’は夫々3枚の布片4,5,6及び4’,5’,6’で構成されている。上中下段に3分割された3枚の布片は上段布片の下部分を、中段の布片の上部分の表面に重ね合せた重ね合わせ部S有している。各重ね合わせ部Sの下端に下向きの第二の通気口が設けられる。図1では左右の前身頃に上部通気口20,21及び下部通気口20’,21’が設けられ、左右の脇身頃に上部通気口22,23及び下部通気口22’,23’が設けられている。重ね合せ部Sは上着内での空気の対流の停滞による通気効果の減少を防ぐために、少なくとも上部と下部に2ヶ所設けることが好ましい。
【0011】
上部と下部の2ヶ所に設けられた重ね合せ部Sは、上着の低い位置(下部第二の通気口)から外部の空気を吸い込み、高い位置(上部第二の通気口)から暖かく湿った空気を排出するベンチュレーション効果を促進する作用がある。また図1の左右の前身頃a,a’に設けられた上部第二の通気口20,20’及び左右の脇身頃b,b’に設けられた第二の通気口22,23及び22’,23’は、上着内部の湿った空気の排出を容易にするために、横方向に対して傾斜させている。運動や作業時にも効果的、かつ適度な排出効果を確保するには第二の通気口の位置が重要である。第二の通気口の形状と位置及び大きさはウエアの種類(上着及びズボン、コート)、着用者の身体の大きさ、着用場所、外気温等により適宜決定される。
35は上衣の下部締め付け手段である。第一の通気口については、図4を参照して後述する。
【0012】
また図2に示す後身頃cも前身頃と同様に、上中下段に3分割された3枚の布片7,8,9で構成されている。上中下段に3分割された上段布片7の下部分を、下中の布片8の上部分の表面に重ね合せた重ね合せ部Sに下向きの第二の通気口24,25が設けられている。上着の背中の上部に湿気が溜まりやすいため、重ね合せ部は襟に近い部分に設けることが好ましい。また着用者が前かがみで作業するときに、上段の布片が引っ張られて第二の通気口から雨滴が浸入しないように、重ね合せ部Sの長さを2〜8cmに設定することが好ましい。重ね合せ部Sの長さが3cm未満では、風で上段の布片がめくられると雨滴が簡単に浸入する恐れがある。また3cmを超えると前かがみ等の姿勢をとった場合に、上段の布片が下段の布片に重なって密着し、通気性に問題を生ずる恐れがある。36は雨天時に頭に被るフードの収納部である。自転車等に乗った時に、進行方向からの向かい風をフード(図示せず)が取り込んで、頭から外れることがあるが、フードの後ろ側に少なくとも一つの重ね合わせ部を設けると、フードに取り込まれた外気が第二の通気口から放出され頭から外れることがない。
【0013】
右外部袖10と右内部袖11を縫い合せラインC,Dで縫製した右袖d及び左外部袖10’と、左内部袖11’を縫い合せラインC’,D’で縫製した左袖d’が前身頃a,a’と脇身頃b,b’、さらに後身頃cに縫製されて前袖縫い合せラインE,E’と後袖縫い合せラインF,F’が形成されている。また左右の袖d,d’に設けられる重ね合せ部Sは湿気が溜まりやすい脇の内側近く、すなわち内部袖11,11’に設けられる。そのため左右の内部袖11,11’は上下段に2分割された2枚の布片12,13及び12’,13’の上段布片12,12’の下部分を、下段の布片13,13’の上部分の表面に重ね合せ、重ね合わせ部Sに下向きの第二の通気口26,26’を設けている。袖の場合は袖口が下部通気口となるため重ね合わせ部は1つで良い。前袖縫い合せラインE,E’と後袖縫い合せラインF,F’には、日が暮れるのが早い雨天の日の安全性を確保するため、再帰反射素材のパイピングを施こすことが好ましい。
【0014】
ズボンでは、図3に示すようにズボンの右左の前身頃e,e’と右左の後身頃f,f’が内側縫い合せラインG,及び外側縫い合せラインH’で縫い合わされている。また前身頃e,e’は夫々上、下段に2分割された2枚の布片51,52及び51’52’で構成されている。上下段に2分割された2枚の布片は上段布片の下部分を、下段の布片の上部分の表面に重ね合せて重ね合わせ部Sを設けている。下段布片52、52’は本発明の裾口に該当する。裾口から外気を侵入させるために、裾口の位置は膝の近くに設けることが好ましい。内部裾口の先端には裾口を足首に締め付けて雨水の侵入を防止する足首締め付け手段が設けられている。また、ズボンのベルト芯縫付ラインIと上段布51の間には、幅1〜8cm、通常2〜3cmのメッシュ布帛101が取り付けられている。該メッシュ布帛101は第二の上部通気口に該当する。メッシュ布帛101の幅が8cmを超えるとズボンの強度が劣り、デザイン的にも問題がある。また幅が1cm未満ではメッシュ布帛の取り付けが面倒で、通気性も劣るという問題がある。メッシュ布帛の強度を補強するため、ベルト芯縫付ラインIとズボンの上段布51の間を細幅の布帛からなる補強部材102で連結している。上着を着用するとズボン上部のベルト芯縫付ラインIが隠れるため、ベルト付近にメッシュ布帛101を設けても外観上支障はない。
【0015】
図4は図1に示す右前身頃bのT−T断面図であり、上段重ね合せ部Sと下段重ね合せ部Sの構造を示している。右前身頃bを構成する上段布片4の下部が中間段布片5の上部に重ね合され、重ね合わせ部Sが設けられ、該重ね合わせ部Sの端部に下向きに開口する上部第二の通気口20が設けられている。また中間段布片5の下部が下段布片6の上部に重ね合されて重ね合わせ部Sが設けられ、該重ね合わせ部Sの端部に下部第二の通気口21が設けられている。31は通気性のウエア内部全体に設けられたメッシュ布帛である。中間段布片5の上端は外側に折り返されてV字状の堰40を形成している。該折り返し部41の長さは1〜5cm、通常2〜3cmが適当である。1cm未満では、堰で止められた雨滴が堰を越えて第一の通気口から内部に進入する恐れがある。5cmを超えると堰を形成する折り返し部が変形して雨滴の通路が形成される恐れがある。
折り返しは単層であっても複層であっても良い。複数層の場合は、重合する複数の折目の近傍を縫製してV字状の堰を一体化する必要がある。複層の場合は折り返し部の長さが短くても確実に風雨の進入が防止でき好適である。また数mmの厚い布帛等を挟み込んで折り返すと布帛の付着が防止でき、常時V字状堰が形成されるため好ましい。
【0016】
また上段布片4の端部と中間段布片5の折り返し部41は連結手段42で連結されている。連結手段の厚みは2〜6mm、通常3〜5mmが適当である。連結手段42は中間段布片5の折り返し部41及び上段布片4の端部に、例えば幅10mm〜30mm、厚さ2〜6mmの布帛が、3〜12cm間隔で取り付けられている。かかる連結手段により上段布片4と中間段布片5の折り返し部41との間に第一の通気口103が形成される。
【0017】
また連結手段42として、布帛、メッシュ状布帛、面ファスナーなどの通気性に劣る材料を使用する場合は、通常厚み2〜6mmの細幅、例えば10mm〜30mm幅の連結手段が3〜12cm間隔で取り付けられる。厚みが2mm以下では、第一の通気口103を形成する隙間が小さく通気性が不十分である。また6mmを超えると強風時に雨滴が堰を越えて内部に進入する恐れがある。厚さ2mm以下の薄い布帛、面ファスナーからなる連結手段42を用いる場合は、連結手段の厚みが2〜6mmとなるように複数回折り畳み、該折り畳み部を折り返し部41と上段布片4の端部に取り付けて第一の通気口を形成する隙間を形成する。また、通気性に優れた織物、例えば三次元立体織物を使用する場合は、上段布片4の端部と中間段布片5の折り返し部41の間隔全体に取り付けることが好ましい。三次元立体織物は通常厚み2〜15mmが好ましく使用される。
三次元立体織物は切断面の繊維がバラバラになる恐れがあり、外観も劣るため、三次元立体織物をメッシュ布帛、網状体などで包むと切断面の繊維がバラバラになる恐れがない。しかも上段布片4の端部や折り返し部へは三次元立体織物を包んだメッシュ布帛、網状体の端部を縫い付けるため三次元立体織物を縫い付けるよりも縫製も容易で、仕上がりもきれいである。
【0018】
風雨の強い時にウエアを着用すると、第二の通気口20,21が拡大して雨滴が内部に浸入する恐れがあるが、本発明の通気性のウエアは、図5及び図6(図5のV部詳細説明図)に示すように、第二の通気口20が拡大すると連結手段42により中間段布片5の折り返し部41が引っ張られてV字状の雨水浸入防止用堰40が開き、この堰に雨滴が集められて中間段布片5に沿って流下するため、ウエア内部への雨水の浸入が確実に防止できる。また第二の通気口20が拡大すると第一の通気口103は連結部42によって隙間が狭められて第一の通気口103を通過する風量を低下させることができるため、強風でも着用者の体が冷えることを防止できる。
【0019】
連結部材42は上段布片4の端から5〜15mm内側に取り付けられている。
また上段布片4の端に1〜10cmの雨滴切り104が設けられる。該雨滴切り104は上段布片4表面を流下する雨滴を切れやすくしている。上段布片4の端部は切りっぱなしでも、図6に示すように端部を折り返してもよい。折り返す場合は、折り返し部に連結部材42の端を接続すればよい。
【0020】
該折り返し部と上段布片の端部を連結手段で連結したことで、風雨の強い時に上段布片4のめくり上がりが防止できるが、突風等で第二の通気口22が大きく拡大する恐れがある。第二の通気口が拡大すると第一の通気口103も拡大する恐れがある。第一の通気口103の拡大を防止するため、図7に示すように上段布片4の端部と、該重ね合せ部の下端から上方、通常1〜5cm上方の下段布片5との間を細幅の布帛105などで連結すると第二の通気口22の拡大が防止できる。細幅の布帛としては通常厚み1〜5mm、長さ1〜5cmの布片が少なくとも3cm間隔で配置される。通気性ウエアの着用時間が長くなるとウエア内部が汗で蒸れウエアが衣服に密着することがあるが、通気性ウエア内部全体に設けられたメッシュ状布帛31で衣服と通気性ウエアとの間に隙間が形成されて、内部の蒸れによるウエアの衣服への密着が防止される。また上記メッシュ状布帛31により上着を着用する時にスムーズに着用できるという利点がある。
【0021】
図8は図1に示す右脇身頃bのU−U断面図であり、上段布片4と中間段布片5の左右両端が隣接する右前身頃aの中間段布片2と後身頃cの下段布片9と縫い合わせラインA,Bで一体に縫い合わされる。また上段布片4の端部と中間段布片5の折り返し部は連結手段42、例えば通気性に優れた三次元立体織物で連結されている。
【0022】
本発明では、前身頃及び後身頃に設けられた上段布片と中間段布片、中間段布片と下段布片で形成される重ね合せ部Sの左右の両端は、隣接する縫い合せラインB,B’で一体に縫製される。また袖に設けられた上段布片と下段布片の両端は、縫い合せラインC,C’で縫製される。ズボンの場合も同様である。
【0023】
図9は、上衣の袖口の一例を示す説明図であり、図10は図9のW部詳細説明図である。外部袖10と内部袖11で形成される円筒状袖口の内部に、先端部を外側に折り返した折り返し部106を有する円筒状の内部袖口107を挿入し、該折り返し部106と外袖の端部の間を通気性の連結手段、例えば三次元立体織物108で連結して雨水浸入防止用堰を形成している。該折り返し部の長さは通常10mm以上、15〜25mmが好ましい。また図7に示すように外部袖の端部と、該重ね合せ部の下端から上方、通常1〜5cm上方の内部袖との間を細幅の布帛などで連結すると第二の通気口の拡大が防止できる。内部袖口107の先端には全周にリング状の空洞を設け、この空洞内にゴム又は細紐を挿入して、ウエア着用時に着用者の手首を締め付けるようにすると内部袖口からの雨滴の進入が確実に阻止できる。110は袖の内部に取り付けられたメッシュ布帛であり、内部袖107の先端折り返し部に縫い付けられている。112、113は縫付ラインである。内部袖口107の先端を面ファスナー114で着用者の手首を締め付けた状態を図11に示す。袖口の先端部に面ファスナー114を使用した例は、例えば特開2005−213696、特開2001−207316、実開昭53−88309号、実開昭49−64116号に記載されている。面ファスナー114を使用すると内部袖口の先端部を手首に締め付ける作業が容易である。
【0024】
図12は袖口構造の他の例であり、外部袖10と内部袖11で形成される円筒状袖口の内部に、先端部を外側に折り返した折り返し部106を有する円筒状の内部袖口107を挿入し、該折り返し部106の端部を円筒状袖口の内面に縫い付けて雨水浸入防止用堰を形成している。該外部袖10側の折り返し部106には通気用の多数の開孔108‘が設けられている。折り返し部の長さは60mm以上、通常90〜100mmが適当である。多数の開孔108’は折り返し部106の全周の1/3の領域で、かつ該開孔から雨滴が内部に侵入しないような位置、例えば折り返し頂部から10mm以上、通常50mm離れた外部袖10側に設けておけば、雨滴の袖口内部への進入が防止できる。通常直径2〜5mmの多数の開孔がランダムに設けられている。開孔の代わりに、折り返し部106の頂部から10mm以上離れ、かつ外袖10側に内袖の全周囲の1/3の領域を切り取って開口を設け、該開口にメッシュ布帛や三次元立体織物を取り付けてもよい。
【0025】
図13は、ズボンの裾口の一例を示す説明図であり、図14は図13のX部詳細説明図である。ズボンの裾口の場合も袖口と同様に、前身頃と後身頃で形成される円筒状裾口の内部に、先端部を外側に折り返した折り返し部115を有する円筒状の内部裾口116を挿入し、該折り返し部と外部裾口の端部の全領域を通気性の連結手段、例えは三次元立体織物117で連結して雨水浸入防止用堰を形成している。また図7に示すように外部裾の端部と、該重ね合せ部の下端から上方、通常1〜5cm上方の内部裾との間を細幅の布帛などで連結すると第二の通気口の拡大が防止できる。
【0026】
図15は裾口の他の例であり、外部裾と内部裾で形成される円筒状裾口の内部に、先端部を外側に折り返した折り返し部115を有する円筒状の内部裾口116を挿入し、折り返し部115の端部を円筒状裾口の内面に縫い付けて雨水浸入防止用堰を形成するとともに、該折り返し部115に通気用の直径2〜5mmの多数の開孔117が設けられている。該多数の開孔117からの雨滴の浸入を防止するため、開孔は折り返し部の頂から約10mm離れた全周囲にランダムに設けられる。雨滴は裾の内面を流下するため裾口全周囲に開口を設けても雨滴の裾口内部への進入は防止できる。118は裾の内部に取り付けられたメッシュ布帛であり、内部裾116の先端折り返し部に縫い付けられている。119、120は縫付ラインである。
【0027】
図16は脱着可能な袖を有する通気性ウエアの上衣の一例を示す一部断面図であり、図17は図16のY部詳細説明図である。円筒状の右半袖121の内部に、着脱可能な袖122の先端部を収容し、該袖122の先端部を外側に折り返した折り返し部123を設けるとともに、袖122の折り返し部123の外周面に等間隔で複数のボタン124を取り付けている。半袖121の内部に袖122の先端部を収容して、該ボタンを半袖121の先端部の周囲に設けられたボタン孔(図示せず)に嵌めると該袖122を半袖121に取り付けることができる。またボタンを外すと袖122の取り外しが可能である。
【0028】
該袖122の折り返し部には多数の開孔125が設けられている。該多数の開孔125は折り返し部123の全周の1/3の領域で、かつ袖122の上部側で、しかも開孔から雨滴が内部に侵入しないような位置、例えば折り返し頂部から10mm以上、通常50mm離れた位置に設けておけば、雨滴の半袖内への進入が防止できる。通常直径2〜5mmの多数の開孔がランダムに設けられている。開孔の代わりに、折り返し部123上部の全周の1/3の領域を切り取り、その開口にメッシュ布帛を取り付けてもよい。
【0029】
袖122の先端にリング状の空洞に設け、このリング状の空洞にゴム又は細紐を挿入し、ウエア着用時に着用者の手首を締め付けておくと袖口からの雨滴の進入が確実に阻止できる。また図11に示すように袖122の先端部に面ファスナを取り付けることができる。126はメッシュ布帛であり、先端部が袖121に縫い付けられている。127は縫付ラインである。
【0030】
図18は、脱着可能な裾130を有する通気性ウエアのズボンの一例を示す一部断面図であり、図19は図18のZ部詳細説明図である。ズボンの場合も上衣の袖と同様に、前身頃と後身頃で形成される半ズボン128の裾口の内部に、先端部を外側に折り返した折り返し部129を有する着脱可能な裾130の先端部を挿入する。該裾の先端折り返し部129の外周面に取り付けられた複数のボタン131を半ズボン128の裾口に挿入し、裾口先端部の周囲に設けられたボタン孔(図示せず)に嵌めると、裾13を半ズボン128の裾口に着脱可能に取り付けることができる。該折り返し部129の周囲には通気用の直径2〜5mmの多数の開孔132がランダムに設けられている。該多数の開孔132は雨滴が内部に侵入しないような位置、例えば折り返し頂部から10mm以上離れた位置に設けておけば、半ズボン128内への雨滴の進入が防止できる。通気用の多数の開孔を設ける代わりに折り返し部に三次元立体織物を接続し、該立体織物の端部に設けたボタンを裾口先端部の周囲に設けられたボタン孔(図示せず)に嵌めて一体化する構造であってもよい。
【0031】
本発明の通気性のウエアに使用する布片は、レインウエアでは通気性及び浸水性のないナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、それらを併用したもの等を用いることができる。さらに裏面をウレタンコーティング、ウレタンラミネートあるいはアクリルコーティングで防水加工を施したものを用いてもよい。
また作業ウエア、あるいはランニングウエアでは通常ポリエステル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、綿・麻などの天然繊維、再生繊維等の任意の繊維が用いられる。
【0032】
連結手段としては、布帛、紐状体などの通気性のない材料を使用する場合は、通気路を確保するため間隔をあけて配置する必要がある。一方連結手段として通気性が優れた三次元立体編物を使用する場合は、間隔をあけずに全面に配置する。三次元立体編物は表裏面二層の編地と、該二層の編地を連結する多数の連結糸とから構成されているため、三次元立体編物を霧状の雨滴が通過する際に、多数の連結糸に接触して凝結するため、霧状の雨滴の侵入も確実に阻止することができる。三次元立体編物の具体的な構造は特開平10−102363号公報、特開20002−138352号公報、特開平02−74648号公報等に記載されている。
【0033】
三次元立体編物は、通常ダブルラッセル編機、ダブルトリコット編機、ダブル丸編機、Vベッドを有する横編機等で編成される。表裏面二層の編地を構成する糸としてはポリエステル系繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維などの非吸水性の繊維が用いられる。また表裏面二層の編地を連結する連結糸は上記表裏面二層の編地と同じ繊維が使用されるが、通常圧縮回復率の優れたポリエステル系繊維が用いられる。かかる三次元立体編物は各繊維メーカーから製造・販売されている。例えば、ユニチカ(株)では「キュービックアイ」(登録商標)、住江織物(株)では「スウィングネット」(登録商標)、旭化成せんい(株)では「フュージョン」(登録商標)、東洋紡(株)では「ブレスエアー」(登録商標)などの商品名で販売されている。
【0034】
実施例1、実施例2及び比較例1
次に本発明の通気性ウエアの効果を実施例1、2及び比較例1にて説明する。
図1及び図2に示す重ね合せ部を上下2箇所に設け、かつ図9に示す袖口を有する通気性ウエアを実施例1で使用する雨衣用上着とした。また実施例1と同じウエアで、第二の通気口を1箇所(下段通気口のないウエア)設け、かつ通常の袖口を有するウエアを実施例2とした。
【0035】
比較例1として市販の通常の雨衣用上着を用いた。綿の肌着の上にポリエステル綿混のスポーツシャツを着た被試験者に上記雨衣の上着を着用させて、温度25℃、湿度70%、風速1mに設定した恒温恒湿装置内に設置したベルト歩行運動器で、5分間安静、2分間歩行、5分間安静、2分間歩行を繰り返させて、温湿度センサー(Thermo Recorder「おんどとりRH」TR−72S)で温度と湿度の変化を測定した。湿度センサーは着用者の背中の下着の上、温度センサーはスポーツシャツの背中の上に貼着した。
試験に用いた雨衣用上着
比較例1(通常の市販の雨衣)
表:ナイロン(PVCコーティング)
裏:ポリエステル(メッシュ布帛)
実施例1及び実施例2
表:ナイロン(PVCコーティング)
裏:ポリエステル(メッシュ布帛)
【0036】
試験結果
不快指数は、着用者の背中の下着の上に貼着した湿度センサーで測定した湿度とスポーツシャツの背中の上に貼着した温度センサーで測定した温度から次式により算出した。
不快指数=0.81T+0.01U(0.99T−14.3)+46.3
T:温度(℃) U:湿度(%)
比較例1と実施例1及び実施例2における温度と湿度から不快指数を算出した結果を図20に示す。なお、試験時の外気の不快指数は74であった
図20から明らかなように比較例1では不快指数93以上「たまらない」になるが、実施例1は不快指数78以上「やや暑い」で緩和し、実施例2は不快指数84以上「やや不快」で緩和した。実施例1,2と比較例1には明確な差が認められ、本発明の通気性ウエア、特に重ね合せ部Sを上下に2箇所に設けた実例1で使用した通気性ウエアは、体温により発生する熱と湿気を効率良く外部に排出していることが明らかである。
【0037】
実施例3及び比較例2
次に実施例1で使用した本発明の通気性ウエア(実施例3)と、図1に示すウエアで連結部材を設けていないウエア(比較例2)の強風下における温度と湿度から不快指数を算出した結果を図21に示す。綿の肌着の上にポリエステル綿混のスポーツシャツを着た被試験者に温恒湿装置内で上記ウエアを着用させて、恒温恒湿装置内を風速30mの強風の状態とし、更に水を滴下させて風雨の激しい状態とした。次に恒温恒湿装置内で被験者に体操をしてもらった。
【0038】
実施例3では、上記、第二の通気口から風と雨滴が進入しても、V字状の雨水浸入防止用堰で雨滴の進入が阻止され、第一の通気口からウエア内部に進入する雨滴はなかった。また第一の通気口を形成する隙間が狭まったためか、第一の通気口から内部へ侵入する通気量の減少により、強風で被験者の体が冷やされることはなかった。不快指数も85以上「やや不快」で緩和した。また運動状態における湿度の上昇も少なく完全不快とされる領域に達することはなかった。一方比較例2では、V字状の雨水浸入防止用堰が拡大しないため、体操開始後すぐに雨滴がウエア内部に侵入した。また第一の通気口の隙間が大きく開いているため強風がそのまま内部に進入し、被験者の体が急激に冷やされた。
また湿度が急激に上昇したため、体操開始後5分後には完全不快とされる不快指数90以上に達した。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】通気性ウエア(上着)の前身頃の一例をモデル的に示す概略図である。
【図2】図1に示す通気性ウエア(上着)の後身頃の一例をモデル的に示す概略図である。
【図3】通気性ウエア(ズボン)の一例をモデル的に示す概略図である。
【図4】図1に示す通気性ウエア(上着)のT−T断面図である。
【図5】通気口が開いた状態を示すA−A断面図である。
【図6】図8のV部詳細説明図である。
【図7】細幅の布帛による上衣の巻き上がりを防止の説明図である。
【図8】図1に示す通気性のウエア(上着)のU−U断面図である。
【図9】上衣の袖口の一例を示す説明図である。
【図10】図9のW部詳細説明図である。
【図11】図1に示す通気性ウエア(上着)のU−U断面図である。
【図12】上衣の袖口の他の一例を示す説明図である。
【図13】ズボンの裾口の一例を示す説明図である。
【図14】図13のX部詳細説明図である。
【図15】ズボンの裾口の他の一例を示す説明図である。
【図16】着脱可能な袖を有する上衣の一例を示す説明図である。
【図17】図16のY部詳細説明図である。
【図18】着脱可能な裾を有するズボンの一例を示す説明図である。
【図19】図18のZ部詳細説明図である。
【図20】比較例1と実施例1及び2における不快指数の経時変化を示すグラフである。
【図21】実施例4と比較例3における不快指数の経時変化を示すグラフである。
【0040】
a,a’ ・・・右、左前身頃
b,b’ ・・・右、左脇身頃
c ・・・後身頃
d,d’ ・・・右、左袖
e,e’ ・・・ズボンの右、左身頃
A,A’ ・・・前身頃と脇身頃の右、左縫い合せライン
B,B’ ・・・脇身頃と後身頃の右、左縫い合せライン
C,D ・・・右袖を構成する外袖と内袖の縫い合せライン
C’,D’ ・・・左袖を構成する外袖と内袖の縫い合せライン
E,E’ ・・・右前身頃と右袖、左前身頃と左袖の縫い合せライン
F,F’ ・・・後身頃と右袖、左袖の縫い合せライン
G,G’ ・・・ズボンの内側縫い合せライン
H,H’ ・・・ズボンの外側縫い合せライン
I ・・・ベルト芯縫付ライン
1,1’ ・・・右、左前身頃の上段布片
2,2’ ・・・右、左前身頃の中段布片
3,3’ ・・・右、左前身頃の下段布片
4,4’ ・・・右、左脇身頃の上段布片
5,5’ ・・・右、左脇身頃の中段布片
6,6’ ・・・右、左脇身頃の下段布片
7 ・・・後身頃の上段布片
8 ・・・後身頃の中段布片
9 ・・・後身頃の下段布片
【0041】
10,10’ ・・・右、左の外袖
11,11’ ・・・右、左の内袖
12,12’ ・・・内袖の上段布片
13,13’ ・・・内袖の下段布片
20.20’,21,21’ ・・・右、左前身頃に設けられた上下の第二の通気口
22,22’,23,23’ ・・・右、左脇身頃に設けられた上下の第二の通気口
24,25 ・・・後身頃に設けられた上下の第二の通気口
26,26’ ・・・右、左の袖に設けられた第二の通気口
27,27’ ・・・ズボンの右、左に設けられた第二の上部通気口
28,28’ ・・・ズボンの右、左に設けられた第二の下部通気口
31、101 ・・・メッシュ状布帛
40 ・・・V字状の堰
41 ・・・折り返し部
42 ・・・連結手段
102 ・・・補強部材
103 ・・・第一の通気口
104 ・・・雨滴切り
106、115 ・・・切り返し部
107 ・・・内部袖口
114 ・・・面ファスナー
116 ・・・裾口
122 ・・・着脱可能な袖
130 ・・・着脱可能な裾

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内面にメッシュ状布帛が取り付けられた上衣及び/又はズボンからなる通気性ウエアであって、該上衣の袖口が内部袖と外部袖の二重構造で、該外部袖の袖口内に、端部を外側に折り返した内部袖が挿入され、該内部袖の折返し部と外部袖の袖口を通気性の連結手段で連結して、該外部袖と内部袖の折返し部との間に第一の通気口、該外部袖の袖口と内部袖との間に第二の通気口を設けるとともに、該外部袖の袖口と、内部袖と外部袖の重ね合わせ部で、かつ該折返し部よりも下方となる位置の内部袖を細幅の布帛で連結して、外部袖の捲き上りを防止するよう構成したことを特徴とする通気性ウエア。
【請求項2】
該上衣の脇部に複数の開孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の通気性ウエア。
【請求項3】
内面にメッシュ状布帛が取り付けられた上衣及び/又はズボンからなる通気性ウエアであって、該ズボンが、ベルト芯の縫い付け部とズボン上部との間がメッシュ布帛で連結され、かつ該ベルト芯の縫い付け部とズボン上部を細幅の複数の布帛で連結してメッシュ布帛を補強するよう構成したことを特徴とする通気性ウエア。
【請求項4】
該ズボンの裾口が内部裾と外部裾の二重構造で、該外部裾の裾口内に、端部を外側に折り返した内部裾が挿入され、該内部裾の折返し部と外部裾の裾口を通気性の連結手段で連結して、該外部裾と内部裾の折返し部との間に第一の通気口、該外部裾の袖裾と内部裾との間に第二の通気口を設けるとともに、該外部裾の裾口と、内部裾と外部裾の重ね合わせ部で、かつ該折返し部よりも下方となる位置の内部裾を細幅の布帛で連結して、外部裾の捲き上りを防止するよう構成したことを特徴とする請求項3記載の通気性ウエア。
【請求項5】
該通気性の連結手段が、三次元立体織物である請求項1乃至請求項4記載の通気性ウエア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−94289(P2011−94289A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−294718(P2010−294718)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【分割の表示】特願2009−103414(P2009−103414)の分割
【原出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(300045846)
【Fターム(参考)】