説明

通水管の梱包装置

【課題】 巻き癖のある合成樹脂製の通水管であっても、簡単かつ容易に引き出して配管することができる、通水管の梱包装置を提供する。
【解決手段】 梱包装置2は、架橋ポリエチレン製あるいはポリブデン製の配管材からなる通水管1を梱包する梱包装置である。この梱包装置2は、段ボール箱体3を備え、その段ボール箱体3に、周回状に巻回された前記通水管1が、内側ローラ4を介して回動可能に収容される。内側ローラ4は、張出部4dを備え、通水管1の巻回部1aは、張出部4dに挟まれるようにして内側ローラ4に巻かれる。そして、段ボール箱体3には、通水管1を、その外周側の端部から順に外に引き出すための引出孔3aが形成されている。そして、通水管1の、引出孔3aからの引き出しに伴って、段ボール箱体3内の通水管1の巻回部1aが、解かれるようにして回動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、合成樹脂製の可撓性を備えた通水管を梱包する、通水管の梱包装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、架橋ポリエチレン製等の合成樹脂製の可撓性を備えた通水管は、数十m単位の長尺体が巻回された状態で、樹脂バンドにより固定され、段ボール箱内に収容されていた。このように段ボール箱内に収容された通水管は、施工現場等において、巻回状態のまま段ボール箱内から取り出された。そして、この通水管は、例えば、ヘッダー等の湯水供給体と、水栓が接続される継手等の湯水消費体との間に所定の配管経路をもって配管された鞘管内に、先端側から順次送り込まれるようにして挿通された。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、前記従来の巻回状態の通水管にあっては、巻き癖が強く、巻回状態の通水管を、回転させずにそのまま引き出すと、前記巻き癖と引き出された通水管の捩れにより、この通水管を鞘管内に挿通することが困難であった。
【0004】
そこで、例えば、複数人の作業者により、一人が巻回状態の通水管を回動可能に保持し、もう一人が通水管を先端側から順次引き出して鞘管内に挿通することで、その通水管を配管するようにしていた。また、別途、回転ドラムを用意し、段ボール箱内から取り出した巻回状態の通水管を、回転ドラムに装着し、その回転ドラムにより、巻回状態の通水管を回転させるようにして、通水管を先端側から引き出すこともあった。
【0005】
しかし、上記のいずれの引き出し方法も、複数人の作業者を必要としたり、回転ドラムを用意する必要があったりして、面倒で作業性が悪かった。
【0006】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、巻き癖のある合成樹脂製の通水管であっても、簡単かつ容易に引き出して配管することができる、通水管の梱包装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る通水管の梱包装置は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る通水管の梱包装置は、架橋ポリエチレン製あるいはポリブデン製の配管材からなる、可撓性を備えた長尺状の通水管を、梱包する梱包装置である。この梱包装置は、周回状に巻回された前記通水管をその周回方向に回動可能に収容する、段ボール箱体を備える。ここで、梱包装置は、前記段ボール箱体内に、前記通水管の巻回された巻回部の回動を案内すべく、その巻回部の内周面と接触し得る内側ローラを一つ備える。そして、その内側ローラは、前記巻回部の側面と前記段ボール箱体の内面との接触を防ぐべく、前記内側ローラの各側に鍔状に張り出して形成された張出部を備える。そこで、前記巻回部は、前記張出部に挟まれるようにして前記内側ローラに巻かれて、この巻回部の側面側の、前記段ボール箱体の壁に、前記内側ローラを介して回動可能に支持される。そして、前記段ボール箱体には、前記通水管を、その外周側の端部から順に外に引き出すための引出部が形成され、前記通水管の、前記引出部からの引き出しに伴って、前記段ボール箱体内の前記巻回部が解かれるようにして回動する。
【0008】
これにより、梱包装置は、段ボール箱体を備え、この段ボール箱体に、周回状に巻回された架橋ポリエチレン製あるいはポリブデン製の配管材からなる通水管が、周回方向に回動可能に収容される。このように、巻回された通水管は、段ボール箱体に収容されて、保管されたり運搬されたりする。そして、通水管を配管する場合には、段ボール箱体内の通水管を、外周側の端部から順に、段ボール箱体に形成された引出部を通して、外に引き出すと、段ボール箱体内の通水管の巻回された巻回部が解かれるようにして回動する。このとき、段ボール箱体内の内側ローラが、通水管の巻回部の内周面と接触して、その巻回部の回動を案内する。また、このとき、内側ローラに備わる張出部によって、巻回部の側面が、段ボール箱体と擦るのを防止することができ、この内側ローラの回動、すなわち巻回部の回動が円滑に行われる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項1に記載の梱包装置において、前記内側ローラは、前記巻回部の内周面と接触し得る、多角形状の枠からなる枠部材と、前記張出部を形成する板部材とから構成されてもよい。
【0010】
また、請求項3に記載の発明に係る通水管の梱包装置のように、請求項1または2に記載の梱包装置において、前記段ボール箱体内における、前記引出部の付近に、前記通水管の引き出しを案内する案内ローラを備えるのが望ましい。こうして、通水管は、引出部の付近において案内ローラに案内されるので、その通水管の引き出しが滑らかとなる。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係る通水管の梱包装置によれば、次の効果がある。
【0012】
請求項1および2に記載された通水管の梱包装置によれば、段ボール箱体内の通水管を、外周側の端部から順に、引出部を通して外に引き出すと、巻回部が解かれるようにして回動し、通水管が捩れることがないので、通水管の巻き癖を取りながら引き出すことができ、一般に巻き癖が強いと言われる、架橋ポリエチレン製あるいはポリブデン製の通水管であっても、簡単かつ容易に引き出して配管することができる。さらに、内側ローラに備わる張出部によって、通水管における巻回部の側面が、段ボール箱体と擦るのを防止することができ、内側ローラの回動、すなわち巻回部の回動を円滑にすることができる。
【0013】
また、請求項3に記載された通水管の梱包装置によれば、加えて、通水管を、引出部の付近において案内ローラによって案内することで、その通水管の引き出しを滑らかにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明に係る通水管の梱包装置を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1ないし図3は、通水管の梱包装置の第一の実施の形態(参考例)を示す。図中符号1は、合成樹脂製の配管材からなる、可撓性を備えた長尺状の管、例えば、架橋ポリエチレン製あるいはポリブデン製等の配管材からなる、通水管である。2は、前記管としての通水管1を梱包する梱包装置である。
【0016】
この梱包装置2は、周回状に巻回された前記通水管1をその周回方向に回動可能に収容する、例えば紙製の、段ボール箱体3を備えている。そして、この段ボール箱体3には、通水管1を、その外周側の端部から順に外に引き出すための引出部としての引出孔3aが形成されている。こうして、通水管1の、引出孔3aからの引き出しに伴って、段ボール箱体2内の通水管1の巻回された巻回部1aが解かれるようにして回動する。詳細には、梱包装置2は、段ボール箱体3内に、巻回部1aの回動を案内すべく、その巻回部1aの内周面1bと接触し得る内側ローラ4を備える。そして、この第一の実施の形態においては、内側ローラ4は、複数、例えば三つ設けられている。
【0017】
具体的には、段ボール箱体3は、紙製の段ボール、例えば両面段ボールからなり、直方体形状に形成されている。そして、段ボール箱体3は、その直方体形状の最大面積を持つ正面および背面のそれぞれに、後述するホック10が通る孔3b、3b、および、把手となる第1長孔3cが設けられている。さらに、段ボール箱体3の側面には、前述の引出孔3aが設けられ、上面側は、開閉可能な蓋部3dとなっている。
【0018】
また、梱包装置2は、通水管1を支持するとともに、その支持状態で段ボール箱体3内に収容される支持体5を備えている。そして、この支持体5は、一対の対面板6、6と、それら対面板6、6間に架設される前記内側ローラ4、4とを有する。対面板6は、例えば紙製の段ボール(図示実施の形態においては、複両面段ボール)からなり、縦長の長方形形状に形成されている。そして、対面板6には、軸受としてのメタル7が挿入される孔6a、6a、および、前記第1長孔3cと互いに連通位置して、その長孔3cとともに把手となる第2長孔6bが形成されている。さらに、対面板6の下端および上端には、矩形形状の第1および第2切欠き6c、6dが形成されている。そして、両対面板6、6に渡されるようにして、第1切欠き6c、6cに第1ガイド材8が取り外し可能に嵌められ、第2切欠き6d、6dに第2ガイド材9が取り外し可能に嵌められる。
【0019】
内側ローラ4は、図2に示すように、例えば紙製の管体4aと、その管体4aの各端部に挿入されて管体4aを支持するカップ4bとからなる。このカップ4bには、その底壁中央から外方に筒状に突出する軸部4cが設けられている。そして、この軸部4cが、対面板6の孔6aに、メタル7とともに挿入され、こうして、カップ4b、4bは、管体4aとともに、対面板6、6に対して回動可能に支持される。さらに、軸部4cには、抜止め部材としてのホック10が、対面板6の外側から挿入されて、カップ4bは、対面板6に対して抜け止めされる。
【0020】
ここで、通水管1は、予め周回状に巻回されて、対面板6、6と内側ローラ4、4とを組み付ける際に、内側ローラ4、4に支持されるようにして、支持体5に組み込まれる。そして、この通水管1が組み込まれた支持体5が、第1および第2ガイド材8、9とともに、段ボール箱体3に入れられる。このとき、段ボール箱体3内には、その左右の側方に、予め第3および第4ガイド材11、12がそれぞれ取り外し可能に入れられており、前述の第1および第2ガイド材8、9と、この第3および第4ガイド材11、12が、通水管1(巻回部1a)の、下方および上方と、左方および右方において、通水管1(巻回部1a)が広がらないように、あるいはガタつかないようにガイドしている。また、このとき、ホック10の頭部は、ダンボール箱体3の孔3b内に位置するようになっている。したがって、このホック10は、支持体5をダンボール箱体3に入れる前に、前もって対面板6に組み付けられてもよいが、支持体5をダンボール箱体3に入れた後に、外側から段ボール箱体3の孔3bを通して対面板6に組み付けられてもよい。なお、支持体5が段ボール箱体3に入れられた後には、支持体5の対面板6、6と段ボール箱体3とが、ステープル13、13によって止められる。こうして、支持体5は、段ボール箱体3内で移動しないよう位置決めされるとともに、固定される。
【0021】
次に、第一の実施の形態に示す梱包装置2の作用効果について説明する。この梱包装置2によると、段ボール箱体3に、周回状に巻回された通水管1が、周回方向に回動可能に収容される。このように、巻回された通水管1は、段ボール箱体3に収容されて、保管されたり運搬されたりする。そして、通水管1を配管する場合には、段ボール箱体3から、第1および第2ガイド材8、9、並びに、第3および第4ガイド材11、12を取り除く。その後、段ボール箱体3内の通水管1を、外周側の端部から順に、段ボール箱体3に形成された引出孔3aを通して、外に引き出すと、段ボール箱体3内の通水管1の巻回された巻回部1aが解かれるようにして回動する。このとき、段ボール箱体3内の内側ローラ4、4が、通水管1の巻回部1aの内周面1bと接触して、その巻回部1aの回動を案内する。
【0022】
そして、このように、段ボール箱体3内の通水管1を、引出孔3aを通して外に引き出すと、巻回部1aが解かれるようにして回動するので、通水管1が捩れることがない。したがって、通水管1の巻き癖を取りながら引き出すことができ、一般に巻き癖が強いと言われる、架橋ポリエチレン製あるいはポリブデン製等の合成樹脂製の通水管1であっても、簡単かつ容易に引き出して配管する(例えば、予め所定の配管経路に沿って配備された鞘管内に挿通する)ことができる。
【0023】
また、巻回部1aの回動を案内する内側ローラ4、4は、一対の対面板6、6に架設されており、これら対面板6、6と内側ローラ4、4とを有する支持体5が、通水管1(巻回部1a)を支持するその支持状態で、段ボール箱体3内に収容される。こうして、通水管1は、段ボール箱体3内において、これら対面板6、6および内側ローラ4、4を介して支持されることとなる。そして、内側ローラ4は、複数(図示実施の形態においては三つ)設けられており、それら内側ローラ4、4が、巻回部1aの内周面1bを複数位置で支持することとなり、これら内側ローラ4、4によって、巻回部1aを安定して支持することができる。
【0024】
また、通水管1を支持する支持体5が、その支持体5の対面板6、6と段ボール箱体3とを止めるステープル13、13によって、段ボール箱体3内で移動しないよう位置決めされるとともに固定されるので、通水管1は、段ボール箱体3内に安定して収容されるとともに、その巻回部1aは安定して回動する。しかも、この梱包装置2の運搬時等における、通水管1のガタつきを防ぐために、段ボール箱体3にガイド材8、9、11、12が入れられているが、通水管1を段ボール箱体3の引出孔3aから引き出して配管する際には、ガイド材8、9、11、12が取り除かれるので、通水管1の回動抵抗は小さくなる。そして、このように、通水管1の回動抵抗が小さくなることから、この通水管1を引出孔3aから円滑に引き出すことができる。もっとも、ガイド材8、9、11、12を段ボール箱体3から取り除くことなく、通水管1を引出孔3aから引き出してもよい。なお、この場合には、支持体5を段ボール箱体3内にステープル13、13によって固定しなくとも、例えば、第1ガイド材8を、段ボール箱体3の底板3eに固定することによっても、この第1ガイド材8を介して、通水管1を支持する支持体5を、段ボール箱体3内で移動しないよう位置決めすることができる。そして、この場合にも、同様にして、通水管1を、段ボール箱体3内に安定して収容するとともに、その巻回部1aを安定して回動させることができる。
【0025】
図4ないし図6は、通水管の梱包装置の第二の実施の形態(参考例)を示す。この第二の実施の形態は、第一の実施の形態とは、内側ローラ4の数が異なるが、他はほぼ同様であり、以下に、異なる部分を主に説明する。
【0026】
この実施の形態においては、巻回部1aの内周面1bと接触し得る内側ローラ4は、一つであり、支持体5の中央付近に位置している。そして、段ボール箱体3には、孔3bは形成されておらず、ホック10は、その全体がダンボール箱体3内に位置している。また、ダンボール箱体3には、第1長孔3cの代わりに、後述する固定片6fが通される窓3fが形成されている。
【0027】
支持体5における対面板6には、第2長孔6bの代わりに、例えばコの字状の切込み6eが形成されており、この切込み6eによって囲まれる部分が、固定片6fとなっている。そして、支持体5が、通水管1とともに、ダンボール箱体3に入れられた後には、固定片6fが、窓3fを通って外側に折り返される。そして、この固定片6f部分において、支持体5の対面板6とダンボール箱体3とが、ステープル13によって止められる。こうして、支持体5は、ダンボール箱体3内で移動しないよう位置決めされるとともに、固定される。そして、ダンボール箱体3の窓3f、3fおよび、対面板6、6の、折り返された後にできる開口部6g、6gは、互いに連通位置して、この梱包装置2を持ち運ぶ際の把手として機能する。
【0028】
また、この梱包装置2には、第1および第2ガイド材8、9、そして第3および第4ガイド材11、12は設けられておらず、代わりに、ダンボール箱体3内の各コーナー部に、通水管1(巻回部1a)が広がらないように、あるいはガタつかないようにガイドする、コーナー部ガイド材14が取り外し可能に設けられている。このコーナー部ガイド材14は、断面コの字状に形成されて、そのコの字を形成する中間の片が、巻回部1aの外周面1cと向かい合うように傾斜している。
【0029】
この第二の実施の形態に示す梱包装置2の作用効果は、第一の実施の形態とほぼ同様であるが、内側ローラ4が一つであることから、支持体5つまりは梱包装置2の構造を簡単化することができる。そして、支持体5の固定片6fが、ダンボール箱体3の窓3fを通って止められることから、支持体5をダンボール箱体3に確実に固定することができる。
【0030】
そして、この第二の実施の形態においても、第一の実施の形態と同様にして、梱包装置2の運搬時等における、通水管1のガタつきを防ぐために、段ボール箱体3にコーナー部ガイド材14、14が入れられているが、通水管1を段ボール箱体3の引出孔3aから引き出して配管する際には、コーナー部ガイド材14、14を取り除くことで、通水管1の回動抵抗は小さくなる。そして、このように、通水管1の回動抵抗が小さくなることから、この通水管1を引出孔3aから円滑に引き出すことができる。なお、勿論、第一の実施の形態と同様に、コーナー部ガイド材14、14を段ボール箱体3から取り除くことなく、通水管1を引出孔3aから引き出してもよい。
【0031】
図7および図8は、通水管の梱包装置の第三の実施の形態(参考例)を示す。この第三の実施の形態は、第一の実施の形態と比較すると、内側ローラ4の代わりに、外側ローラ15が設けられているが、他はほぼ同様であり、以下に、異なる部分を主に説明する。
【0032】
すなわち、この実施の形態においては、梱包装置2は、ダンボール箱体3内に、巻回部1aの回動を案内すべく、その巻回部1aの外周面1cと接触し得る外側ローラ15を備えている。そして、この外側ローラ15は、ダンボール箱体3内のコーナー部に配設されている。また、この第三の実施の形態においては、外側ローラ15は、複数、例えば、二つ設けられており、それら外側ローラ15、15は、ダンボール箱体3内の下側の各コーナー部に配設されている。
【0033】
詳細には、梱包装置2は、通水管1を支持する支持体16、16を備える。この支持体16は、図8に示すように、一対の対面板17a、17aと、それら対面板17a、17a間に架設される前記外側ローラ15とを有する。そして、支持体16(より詳細には、支持体16の後述する枠体17)は、前記コーナー部を構成する、ダンボール箱体3の隅角面S、Sに当接して位置決めされる(図7参照)。具体的には、対面板17aは、例えば断面コの字状に形成された枠体17の、向かい合う片によって構成されている。ここで、対面板17a、つまりは枠体17は、例えば紙製の段ボールからなる。そして、対面板17aには、軸受としてのメタル7が挿入される孔17bが形成されている。
【0034】
外側ローラ15は、第一の実施の形態に示す内側ローラ4と同様に、例えば紙製の管体15aと、その管体15aの各端部に挿入されて管体15aを支持するカップ15bとからなる。このカップ15bには、その底壁中央から外方に筒状に突出する軸部15cが設けられている。そして、この軸部15cが、対面板17aの孔17bに、メタル7とともに挿入され、こうして、カップ15b、15bは、管体15aとともに、対面板17a、17aに対して回動可能に支持される。そして、軸部15cには、抜止め部材としてのホック10が、対面板17aの外側から挿入されて、カップ15bは、対面板17a(枠体17)に対して抜け止めされる。
【0035】
そして、通水管1は、予め周回状に巻回されて、ダンボール箱体3に入れられ、下側の各コーナー部に配備されている支持体16によって支持される。なお、この梱包装置2には、第2ガイド材9、そして第3および第4ガイド材11、12は設けられておらず、第1ガイド材8に加えて、ダンボール箱体1内の上側の各コーナー部に、通水管1(巻回部1a)が広がらないように、あるいはガタつかないようにガイドする、コーナー部ガイド材14が取り外し可能に設けられている。
【0036】
この第三の実施の形態に示す梱包装置2の作用効果は、第一の実施の形態とほぼ同様であるが、内側ローラ4の代わりに外側ローラ15を備えることから、段ボール箱体3内の通水管1を、外周側の端部から順に、引出孔3aを通して外に引き出すと、外側ローラ15が、通水管1の巻回部1aの外周面1cと接触して、その巻回部1aの回動を案内し、巻回部1aは、解かれるようにして回動する。このようにして、巻回部1aが解かれるようにして回動するので、通水管1が捩れることがなく、一般に巻き癖が強いといわれる、架橋ポリエチレン製あるいはポリブデン製等の合成樹脂製の通水管1であっても、簡単かつ容易に引き出して配管することができる。
【0037】
また、巻回部1aの回動を案内する外側ローラ15(支持体16)が、段ボール箱体3内のコーナー部に配設されることで、コーナー部のスペースを有効利用することができる。そして、外側ローラ15を含む支持体16は、ダンボール箱体3内のコーナー部を構成する隅角面S、Sに当接して位置決めされるので、通水管1を段ボール箱体3内に安定して収容することができるとともに、その巻回部1aを安定して回動させることができる。
【0038】
そして、この第三の実施の形態においても、第一の実施の形態と同様にして、梱包装置2の運搬時等における、通水管1のガタつきを防ぐために、段ボール箱体3に第1ガイド材8およびコーナー部ガイド材14、14が入れられているが、通水管1を段ボール箱体3の引出孔3aから引き出して配管する際には、第1ガイド材8およびコーナー部ガイド材14、14を取り除くことで、通水管1の回動抵抗は小さくなる。そして、このように、通水管1の回動抵抗が小さくなることから、この通水管1を引出孔3aから円滑に引き出すことができる。なお、勿論、第一の実施の形態と同様に、第1ガイド材8およびコーナー部ガイド材14、14を段ボール箱体3から取り除くことなく、通水管1を引出孔3aから引き出してもよい。
【0039】
図9ないし図11は、通水管の梱包装置の第四の実施の形態(参考例)を示す。この第四の実施の形態に示す梱包装置21は、第一の実施の形態と同様に、合成樹脂製の配管材からなる通水管1を梱包する梱包装置である。この梱包装置21は、周回状に巻回された前記通水管1をその周回方向に回動可能に収容する、例えば紙製の、段ボール箱体22を備えている。そして、この段ボール箱体22には、通水管1を、その外周側の端部から順に外に引き出すための引出部としての引出孔22aが形成されている。こうして、通水管1の、引出孔22aからの引き出しに伴って、段ボール箱体22内の通水管1の巻回された巻回部1aが解かれるようにして回動する。詳細には、梱包装置21は、巻回部1aが、その一方の側面1dを下にして載せられるとともに、段ボール箱体22に対して巻回部1aの周回方向に回動可能となる、回動体23を備える。
【0040】
具体的には、段ボール箱体22は、紙製の段ボール、例えば両面段ボールからなり、直方体形状に形成されている。そして、段ボール箱体22は、その直方体形状の最大面積を持つ面が、上面および下面となるように置かれる。この段ボール箱体22の側面には、前述の引出孔22aが設けられ、上面側は、開閉可能な蓋部22bとなっている。また、段ボール箱体22の下面側となる底板22cの上には、例えば紙製の段ボールからなる、第1補助板24が貼付け等により固定されている。
【0041】
回動体23は、巻回部1aが載せられる基板23aと、基板23a上で巻回部1aが移動しないように支持する支持材23b、23bと、第2補助板23cとを有し、これら基板23a、支持材23bおよび第2補助板23cは、例えば紙製の段ボールからなる。ここで、支持材23bは、巻回部1aの内周面1b側を支持するように、基板23aの上に貼付け等により固定されている。第2補助板23cは、基板23aの下に貼付け等により固定されおり、この第2補助板23cを通じて、回動体23は、第1補助板24上に載せられる。そして、回動体23と段ボール箱体22側との接触部(図示実施の形態においては、第2補助板23cと第1補助板24との接触部)には、回動体23の回動を円滑にするための、滑材のコーティング層(図示せず)が設けられている。
【0042】
また、梱包装置21は、段ボール箱体22内における、引出孔22aの付近に、通水管1の引き出しを案内する案内ローラ25を備える(図9参照)。この案内ローラ25は、枠体26に支持されて、その枠体26とともに、段ボール箱体22内のコーナー部に配備される。詳細には、図11に示すように、案内ローラ25は、例えば紙製の管体25aと、その管体25aの各端部に挿入されて管体25aを支持するカップ25bとからなる。そして、カップ25b、25bを挿通するシャフト27が、断面コの字状に形成された枠体26の向かい合う片26a、26aに、軸受としてのブッシュ28、28を介して、回動可能に架け渡されている。こうして、カップ25b、25bは、管体25aとともに、枠体26に対して回動可能に支持される。
【0043】
さらに、この梱包装置21には、ダンボール箱体22内の、前記案内ローラ25が配備されるコーナー部を除く他の各コーナー部に、通水管1(巻回部1a)が広がらないように、あるいはガタつかないようにガイドする、コーナー部ガイド材29が取り外し可能に設けられている。
【0044】
次に、第四の実施の形態に示す梱包装置21の作用効果について説明する。この梱包装置21によると、段ボール箱体22に、周回状に巻回された通水管1が、周回方向に回動可能に収容される。すなわち、回動体23に、巻回部1aが、その一方の側面1dを下にして載せられる。そして、回動体23は、段ボール箱体22に対して巻回部1aの周方向に回動可能となっており、巻回部1aは、この回動体23を介して回動することとなる。
【0045】
また、こうして、巻回された通水管1は、段ボール箱体22に収容されて、保管されたり運搬されたりする。そして、通水管1を配管する場合には、段ボール箱体22から、コーナー部ガイド材29、29を取り除く。その後、段ボール箱体22内の通水管1を、外周側の端部から順に、段ボール箱体22に形成された引出孔22aを通して、外に引き出すと、段ボール箱体22内の通水管1の巻回された巻回部1aが解かれるようにして回動する。
【0046】
そして、このように、段ボール箱体22内の通水管1を、引出孔22aを通して外に引き出すと、巻回部1aが解かれるようにして回動するので、通水管1が捩れることがない。したがって、通水管1の巻き癖を取りながら引き出すことができ、一般に巻き癖が強いと言われる、架橋ポリエチレン製あるいはポリブデン製等の合成樹脂製の通水管1であっても、簡単かつ容易に引き出して配管する(例えば、予め所定の配管経路に沿って配備された鞘管内に挿通する)ことができる。
【0047】
また、回動体23と段ボール箱体22側との接触部に設けられた、滑材のコーティング層によって、回動体23の回動が円滑となり、巻回部1aを、この回動体23を介して滑らかに回動させることができる。なお、滑材のコーティング層は、回動体23側に設けられてもよく、また、段ボール箱体22側に設けられてもよく、さらには、それら回動体23側と段ボール箱体22側との両者に設けられてもよい。
【0048】
さらに、通水管1は、引出孔22aの付近において案内ローラ25に案内されるので、その通水管1の引き出しを滑らかにすることができる。
【0049】
また、この梱包装置21の運搬時等における、通水管1のガタつきを防ぐために、段ボール箱体22にコーナー部ガイド材29、29が入れられているが、通水管1を段ボール箱体22の引出孔22aから引き出して配管する際には、コーナー部ガイド材29、29が取り除かれるので、通水管1の回動抵抗は小さくなる。そして、このように、通水管1の回動抵抗が小さくなることから、この通水管1を引出孔22aから円滑に引き出すことができる。もっとも、コーナー部ガイド材29、29を段ボール箱体22から取り除くことなく、通水管1を引出孔22aから引き出してもよい。
【0050】
図12ないし図15は、通水管の梱包装置の第五の実施の形態(本発明)を示す。この第五の実施の形態は、第二の実施の形態とは、内側ローラ4の形状および支持方法が異なるが、他はほぼ同様であり、以下に、異なる部分を主に説明する。
【0051】
この実施の形態においては、内側ローラ4は、通水管1における巻回部1aの側面1dと段ボール箱体3の内面との接触を防ぐ、接触防止部としての張出部4dを備えている。この張出部4dは、内側ローラ4の各側に鍔状に張り出して形成されており、通水管1の巻回部1aは、これら張出部4d、4dに挟まれるようにして、内側ローラ4に巻かれている。
【0052】
具体的には、内側ローラ4(図示実施の形態においては、一つの内側ローラ4)は、図15に示すように、二つのローラ分割体X、Xから構成されている。このローラ分割体Xは、例えば、段ボール等の紙製であって、内側ローラ4のローラ部分を形成して、巻回部1aの内周面1bと接触し得る、多角形状の枠からなる枠部材X1と、前記張出部4dを形成する板部材X2とからなる。そして、これら枠部材X1と板部材X2とが、接着等により接合されている。また、図示実施の形態においては、枠部材X1は、正四角形状の枠からなり、板部材X2は、正四角形状の板からなっている。そして、各枠部材X1、X1には、例えば先端から中間部分まで、切込みX11、X11が形成されており、それら切込みX11、X11が、合わさるようにして、両枠部材X1、X1、つまりは両ローラ分割体X、Xは、この内側ローラ4の回動方向に相対的に45度ずれた位置で組み付けられる。なお、これらローラ分割体X、Xの組み付けに先だって、枠部材X1、X1部分に、予め巻回状態となった巻回部1aを嵌めるようにしてもよく、また、ローラ分割体X、Xの組み付け後に、通水管1を内側ローラ4に巻き付けるようにしてもよい。
【0053】
また、板部材X2には、その中央部分に、孔X21が明けられており、この孔X21にブッシュ30が挿入される。そして、このようにして両板部材X2、X2に取り付けられたブッシュ30、30に、シャフト31が渡される。また、ブッシュ30には、頂部に第1鍔部30aが形成され、さらに、中間部分に第2鍔部30bが形成されている。
【0054】
一方、段ボール箱体3には、その内面に、向かい合うようにして、上端から中央部分まで、例えば、横断面がT字状の溝3g、3gが設けられている。そして、内側ローラ4を段ボール箱体3内に収容するにあたっては、これら溝3g、3gに、その上端開口から入れ込んで下端部に落下到達するよう、前記ブッシュ30の第1鍔部30a、30aを挿入する(図13、図14参照)。こうして、内側ローラ4は、ダンボール箱体3内に、ブッシュ30、30を介して回動可能に支持される。また、このとき、第2鍔部30bは、段ホール箱体3の内面と、内側ローラ4の側面、すなわち、板部材X2の外面との間に位置し、これら段ボール箱体3の内面と、内側ローラ4の側面、すなわち板部材X2の外面との接触を防ぐ構造となっている(図13参照)。なお、このようにして、スペーサーとして機能する第2鍔部30bは、ブッシュ30に一体に形成されているが、勿論ブッシュ30とは別体であってもよい。
【0055】
この第五の実施の形態に示す梱包装置2の作用効果は、第一の実施の形態、あるいは第二の実施の形態とほぼ同様であるが、張出部4dによって、通水管1における巻回部1aの側面1dが、段ボール箱体3と擦るのを防ぐことができ、この内側ローラ4の回動、すなわち巻回部1aの回動が円滑に行われる。しかも、梱包装置2は、段ボール箱体3の内面と内側ローラ4の側面との接触を防ぐ構造となっているので、内側ローラ4の回動、すなわち巻回部1aの回動が、一層円滑に行われる。
【0056】
また、内側ローラ4は、多角形状(例えば、正四角形状)の枠からなる複数(例えば、二つ)の枠部材X1、X1が、通水管1における巻回部1aの内周面1bと接触して、巻回部1aの回動を案内する。このとき、枠部材X1は、複数(例えば、二つ)が、内側ローラ4の回動方向に相対的にずれた位置で組み付けられているため、複数(例えば、二つ)の枠部材X1、X1の多数の頂辺が、巻回部1aの内周面1bと接触可能となり、それら頂辺によって効果的に巻回部1aの回動を案内することができる。また、枠部材X1、X1の組み付けにあたって、それら枠部材X1、X1に形成された切込みX11、X11が合わさるようにして、それら枠部材X1、X1が組み付けられることから、その組み付けが容易となる。
【0057】
なお、本発明および参考例は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、第四の実施の形態において、回動体23と段ボール箱体22側との接触部には、滑材のコーティング層が設けられているが、このコーティング層は無くともよい。
【0058】
また、第五の実施の形態において、内側ローラ4は、予め箱状に形成された段ボール箱体3内に入れられるが、図16ないし図18に示すように、段ボール箱体3の組み付けと同時に、その段ボール箱体3に収容されるようにしてもよい。すなわち、図16に示すように、段ボール箱体3は、分割された二つの分割箱体Y、Yからなっている。そして、これら分割箱体Y、Yで、内側ローラ4を挟み込むようにして、分割箱体Y、Yが組み付けられる。このとき、分割箱体Yに固定されたブッシュ40が、内側ローラ4の板部材X2に明けられた孔X21に挿入され、こうして、この内側ローラ4は、段ボール箱体3内に、ブッシュ40、40を介して回動可能に支持される。また、板部材X2の外面には、板状のスペーサー41が設けられており、このスペーサー41により、段ボール箱体3の内面と、内側ローラ4の側面、すなわち板部材X2の外面との接触を防いでいる。なお、この実施の形態においては、板部材X2は、四角形状ではなく、八角形状となっている。
【0059】
また、第二の実施の形態において、内側ローラ4は、通水管1における巻回部1aの側面1dと対面板6の内面との接触を防ぐ、接触防止部を備えていてもよい。ここで、接触防止部は、例えば、第五の実施の形態と同様に、内側ローラ4の各側に鍔状に張り出して形成された張出部からなり、通水管1の巻回部1aは、これら張出部に挟まれるようにして、内側ローラ4に巻かれることとなる。そして、この張出部によって、巻回部1aの側面1dが、対面板6と擦るのを防ぐことができ、この内側ローラ4の回動、すなわち巻回部1aの回動が円滑に行われる。
【0060】
また、第四の実施の形態に示す梱包装置21は、段ボール箱体22内における、引出孔22aの付近に、通水管1の引き出しを案内する案内ローラ25を備えているが、第一、第二、第三および第五の実施の形態、並びに他の実施の形態(図16ないし図18参照)に示す梱包装置2においても、同様に、段ボール箱体3内における、引出孔3aの付近に、通水管1の引き出しを案内する案内ローラを備えてもよい。
【0061】
また、梱包装置2は、巻回部1aの回動を案内するローラとして、第一、第二および第五の実施の形態、並びに他の実施の形態(図16ないし図18参照)においては内側ローラ4のみを備え、第三の実施の形態においては外側ローラ15のみを備えているが、これら内側ローラ4および外側ローラ15の両者を備えていてもよい。
【0062】
また、第四の実施の形態において、通水管1を引き出すための引出部は、段ボール箱体22の壁部の一部を除去することにより形成された引出孔22aでなくとも、図19に示すように、段ボール箱体22の壁部の一部を、除去することなく折り曲げることにより形成されてもよい。すなわち、図示実施の形態においては、引出部は、段ボール箱体22の壁部の一部となる、例えば側壁の一の面を形成する、蓋部Zを折り曲げて開くことによって開口する開口部Z1からなる。そして、段ボール箱体22には、折り曲げられた、前記壁部の一部、すなわち蓋部Zが、開口部Z1(引出部)の開口状態の妨げとならないように、折り曲げ状態を維持する維持手段Kが設けられている。この維持手段Kは、例えば、段ボール箱体22の、蓋部Zおよび上壁に設けられた、止め部K1、K1と、それら止め部K1、K1間に掛け渡される紐等の掛渡し材K2とからなる。このようにして、引出部は、段ボール箱体22の壁部の一部となる蓋部Zを、折り曲げて開くことによって開口する開口部Z1からなることから、この開口部Z1(引出部)を簡単に形成することができる。しかも、維持手段Kによって、段ボール箱体22の壁部の一部となる蓋部Zの、折り曲げ状態が維持されるので、その蓋部Zに邪魔されることなく、通水管1を引き出すことができる。また、第一ないし第三の実施の形態、第五の実施の形態、および他の実施の形態(図16ないし図18参照)においても、同様にして、段ボール箱体3の壁部の一部(例えば、蓋部3d)を、除去することなく折り曲げることによって、開口部(引出部)を形成してもよく、さらに、前記壁部の一部(例えば、蓋部3d)の、折り曲げ状態を維持する維持手段を設けてもよい。
【0063】
また、管は、架橋ポリエチレン製あるいはポリブデン製等の配管材からなる、通水管1でなくとも、合成樹脂製の配管材からなる、可撓性を備えた長尺状の管であれば、例えば、電線とか通水管等を収容する鞘管等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】通水管の梱包装置の第一の実施の形態(参考例)の、縦断面図である。
【図2】同じく、図1におけるA−A線による拡大断面図である。
【図3】同じく、分解斜視図である。
【図4】通水管の梱包装置の第二の実施の形態(参考例)の、縦断面図である。
【図5】同じく、図4におけるB−B線による拡大断面図である。
【図6】同じく、分解斜視図である。
【図7】通水管の梱包装置の第三の実施の形態(参考例)の、縦断面図である。
【図8】同じく、支持体を示す拡大断面図である。
【図9】通水管の梱包装置の第四の実施(参考例)の形態の、平断面図である。
【図10】同じく、図9におけるC−C線による拡大断面図である。
【図11】同じく、案内ローラおよび枠体を示す拡大断面図である。
【図12】通水管の梱包装置の第五の実施の形態(本発明)の、縦断面図である。
【図13】同じく、図12におけるD−D線による要部拡大断面図である。
【図14】同じく、分解斜視図である。
【図15】同じく、内側ローラの分解斜視図である。
【図16】通水管の梱包装置の他の実施の形態(本発明)の、分解断面図である。
【図17】同じく、縦断面図である。
【図18】同じく、図17におけるE−E線による要部拡大断面図である。
【図19】通水管の梱包装置のさらに他の実施の形態(参考例)の、縦断面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 通水管
1a 巻回部
1b 内周面
1d 側面
2 梱包装置
3 段ボール箱体
3a 引出孔(引出部)
4 内側ローラ
4d 張出部
25 案内ローラ
X1 枠部材
X2 板部材
Z1 開口部(引出部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
架橋ポリエチレン製あるいはポリブデン製の配管材からなる、可撓性を備えた長尺状の通水管を、梱包する梱包装置であって、
周回状に巻回された前記通水管をその周回方向に回動可能に収容する、段ボール箱体を備え、
前記段ボール箱体内に、前記通水管の巻回された巻回部の回動を案内すべく、その巻回部の内周面と接触し得る内側ローラを一つ備え、
その内側ローラは、前記巻回部の側面と前記段ボール箱体の内面との接触を防ぐべく、前記内側ローラの各側に鍔状に張り出して形成された張出部を備え、
前記巻回部は、前記張出部に挟まれるようにして前記内側ローラに巻かれて、この巻回部の側面側の、前記段ボール箱体の壁に、前記内側ローラを介して回動可能に支持され、
前記段ボール箱体には、前記通水管を、その外周側の端部から順に外に引き出すための引出部が形成され、
前記通水管の、前記引出部からの引き出しに伴って、前記段ボール箱体内の前記巻回部が解かれるようにして回動することを特徴とする、通水管の梱包装置。
【請求項2】
請求項1に記載の梱包装置において、
前記内側ローラは、前記巻回部の内周面と接触し得る、多角形状の枠からなる枠部材と、前記張出部を形成する板部材とから構成されることを特徴とする、通水管の梱包装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の梱包装置において、
前記段ボール箱体内における、前記引出部の付近に、前記通水管の引き出しを案内する案内ローラを備えることを特徴とする、通水管の梱包装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−326719(P2007−326719A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−193189(P2007−193189)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【分割の表示】特願2002−198210(P2002−198210)の分割
【原出願日】平成14年7月8日(2002.7.8)
【出願人】(000243803)未来工業株式会社 (550)
【Fターム(参考)】