説明

通話制御システム、操作入力装置、情報処理装置、操作入力プログラム、および情報処理プログラム

【課題】操作入力手段として利用する装置が、通話時にユーザが利用する端末として機能することを通知すること。
【解決手段】情報処理装置において通話関連処理が実行された場合、通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を送受信部を介して受信し、処理実行通知信号に基づき、情報処理装置によって実行された通話関連処理を報知する報知部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話制御システム、操作入力装置、情報処理装置、操作入力プログラム、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、情報処理を実行するコンピュータ本体と、このコンピュータ本体を操作するためのマウスを使用して、通話先と通話するものがある(例えば、特許文献1参考)。
この場合、コンピュータ本体とマウスとの間で情報の送受信を中継する無線マウス受信部が、通話の音声の入出力を行うマイクとスピーカーを備えており、通話するには、無線マウス受信部を介在させる必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−189813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、無線マウス受信部を用意する必要があり、ユーザにとって不便であった。また、通話の際には、一般的に、受話器を耳元にあてたり、マイクを搭載したイヤフォンを装着するなどして、通話しなければ、会話の内容が、周囲の人に聞こえてしまう。
そこで、無線マウス受信部のように新たな装置を用意することなく、現在使用しているマウスを受話器の代わりに利用しようとした場合、ユーザは、通常、マウスを操作入力手段として利用しているため、通話時にマウスを受話器として利用することに気づき難い問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決することができる通話制御システム、操作入力装置、情報処理装置、操作入力プログラム、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による通話制御システムは、基地局を介して通話先との通話接続を行う情報処理装置と、前記情報処理装置に対する操作を入力する操作入力装置とを備える通話制御システムにおいて、前記情報処理装置は、前記基地局を介して通話先と無線通信を行う無線通信部と、前記操作入力装置との間で情報の送受信を行う第1送受信部と、前記通話先との通信接続を行うための通話関連処理を実行する通話関連処理部と、前記通話関連処理と異なる情報処理を実行する情報処理部と、前記通話関連処理を実行した場合、当該通話関連処理の種類に応じて前記通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を生成し、生成した前記処理実行通知信号を前記第1送受信部を介して前記操作入力装置に送信するよう制御する通知制御部と、を備え、前記操作入力装置は、操作を受け付け、当該操作を示す操作情報を出力する操作入力部と、音声を入力する操作側マイクと、音声を出力する操作側スピーカーと、前記マイクから入力した音声を前記情報処理装置に送信する情報に変換し、前記情報処理装置から受信した音声データを前記スピーカーに出力する情報に変換する操作側音声データ処理部と、前記情報処理装置との間で情報の送受信を行う第2送受信部と、前記処理実行通知信号に基づき、前記情報処理装置によって実行された通話関連処理を報知する報知部と、を備える。
【0007】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による操作入力装置は、基地局を介して通話先との通話接続を行う情報処理装置に対する操作を入力する操作入力装置において、操作を受け付け、当該操作を示す操作情報を出力する操作入力部と、音声を入力する操作側マイクと、音声を出力する操作側スピーカーと、前記操作側マイクから入力した音声を前記情報処理装置に送信する情報に変換し、前記情報処理装置から受信した音声データを前記操作側スピーカーに出力する情報に変換する操作側音声データ処理部と、前記情報処理装置との間で情報の送受信を行う送受信部と、前記情報処理装置において通話関連処理が実行された場合、前記通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を前記送受信を介して受信し、前記処理実行通知信号に基づき、前記情報処理装置によって実行された通話関連処理を報知する報知部と、を備える。
【0008】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による情報処理装置は、基地局を介して通話先との通話接続を行う情報処理装置において、前記基地局を介して通話先と無線通信を行う無線通信部と、前記情報処理装置に対する操作を入力する操作入力装置との間で情報の送受信を行う送受信部と、前記通話先との通信接続を行うための通話関連処理を実行する通話関連処理部と、前記通話関連処理を実行した場合、当該通話関連処理の種類に応じて前記通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を生成し、生成した前記処理実行通知信号を前記送受信部を介して前記操作入力装置に送信するよう制御する通知制御部と、前記通話関連処理部が前記通話関連処理を実行する際、前記操作入力装置から前記送受信部を介して受信した前記操作情報に基づく前記通話関連処理の実行を制限する操作処理制限部と、を備える。
【0009】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による操作入力プログラムは、コンピュータを、操作を受け付け、当該操作を示す操作情報を出力する操作入力手段、音声を入力するマイク手段、音声を出力するスピーカー手段、情報処理装置との間で情報の送受信を行う送受信手段、前記マイク手段から入力した音声を前記情報処理装置に送信する情報に変換し、前記情報処理装置から受信した音声データを前記スピーカー手段に出力する情報に変換する操作側音声データ処理手段、前記情報処理装置において通話関連処理が実行された場合、前記通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を前記送受信を介して受信し、前記処理実行通知信号に基づき、前記情報処理装置によって実行された通話関連処理を報知する報知手段、として機能させる操作入力プログラムである。
【0010】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による情報処理プログラムは、コンピュータを、基地局を介して通話先と無線通信を行う無線通信手段、前記コンピュータに対する操作を入力する操作入力装置との間で情報の送受信を行う送受信手段、前記通話先との通信接続を行うための通話関連処理を実行する通話関連処理手段、前記通話関連処理を実行した場合、当該通話関連処理の種類に応じて前記通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を生成し、生成した前記処理実行通知信号を送受信部を介して前記操作入力装置に送信するよう制御する通知制御手段、前記通話関連処理手段が前記通話関連処理を実行する際、前記操作入力装置から前記送受信部を介して受信した前記操作情報に基づく前記通話関連処理の実行を制限する操作処理制限手段、として機能させる情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、操作入力手段として利用する装置が、通話時にユーザが利用する端末として機能することを通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る通話制御システムの概要を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るコンピュータとマウスの基本的な構成要素を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るコンピュータ1の中央制御部102の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る通話システムにおける発信処理の一例について説明するフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係る通話システムにおける着信処理の一例について説明するフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施形態に係る着信処理の他の例について説明するフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施形態に係る通話システムにおける通話処理の一例について説明するフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施形態に係る通話システムにおける通話処理Aの一例について説明するフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施形態に係る通話システムにおける通話処理Bの一例について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る通話制御システムの概要を示す図である。
本実施形態は、本発明に係る情報処理装置としてコンピュータ1を適用した場合を例示したものである。図1は、このコンピュータが利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
コンピュータ1には、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)のほか、デジタルテレビ放送(例えば、ワンセグ地上デジタルテレビ放送)を受信して視聴が可能なテレビ機能などが備えられている。なお、本発明に係る情報装置は、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、タブレット型端末、ノートパソコン型端末等として利用されるコンピュータである。
【0014】
コンピュータ1は、最寄りの基地局2Aと交換機2Bとを介して、無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話端末3との間で通話可能な状態となる。なお、本実施形態では、コンピュータ1の通話先が携帯電話端末3である例について説明するが、本発明はこれに限られず、本実施形態に係るコンピュータ1と同様の構成を有する装置や固定電話等が通話先であってもよい。
また、コンピュータ1は、無線通信網2を介してインターネット4に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となり、また、サーバ5から動画、静止画、音楽、ニュース、音楽などのマルチメディアのコンテンツをインターネット4、無線通信網2を介してダウンロードして再生するストリーミングが可能となる。
【0015】
さらに、コンピュータ1は、本発明の操作入力装置にかかるマウス6と通信可能に接続されている。このマウス6は、ユーザからの操作を受け付け、受け付けた操作を示す操作情報をコンピュータ1に送信する。コンピュータ1は、受信した操作情報に基づき所定の処理を実行する。また、マウス6は、マイクやスピーカーを備え、コンピュータ1が通話機能を発揮しているときに受話器としての役割を果たすものである。なお、コンピュータ1にも、マイクやスピーカーが搭載されており、ハンズフリー通話やコンピュータ本体での通話が設定されている場合、マウス6を受話器としてではなく、コンピュータ1を操作する操作入力手段として利用することができる。
なお、本発明に係る操作入力装置は、マウスに限られず、例えば、ペンタイプの操作入力手段や、マイク付きのイヤフォンと接続されるキーボードタイプの操作入力手段であってもよい。
【0016】
図2は、コンピュータ1とマウス6の基本的な構成要素を示したブロック図である。
コンピュータ1は、記憶部101と、中央制御部102と、アンテナ103と、無線通信部104と、音声データ処理部105と、マイク106と、スピーカー107と、タッチパネル108と、計時部109と、送受信部110と、近接センサー111と、報知部112と、を備える。
マウス6は、記憶部601と、中央制御部602と、音声データ処理部605と、マイク606と、スピーカー607と、移動検出部608と、送受信部610と、報知部612と、を備える。
【0017】
はじめに、コンピュータ1の構成について説明する。
記憶部101は、コンピュータ1の処理に用いる種々の情報を記憶する。この記憶部101は、例えば、プログラム記憶領域M1と、一時記憶領域M2と、を含む。なお、記憶部101は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよく、図示しない所定の外部サーバ上にあってもよい。
プログラム記憶領域M1は、所定の動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどを記憶する記憶領域である。
一時記憶領域M2は、コンピュータ1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶する記憶領域である。
中央制御部102は、記憶部101内の各種のプログラムに従って、コンピュータ1の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリなどを有している。なお、中央制御部102内の各構成の説明については、図3を参照して後述する。
【0018】
無線通信部104は、無線部141、ベースバンド部142、多重分離部143などを備える。この無線部141は、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、アンテナ103を介して、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行う。
無線通信部104は、通話機能が動作している時に、無線部141が受信した音声データを、ベースバンド部142の受信側から取り込んで復調した後、通話モードがハンズフリー通話モードに設定されている場合、音声データ処理部105を介してスピーカー107から音声を出力させる。また、通話モードがマウス通話モードに設定されている場合、無線通信部104は、ベースバンド部142によって復調された音声データを送受信部110を介してマウス6に送信する。マウス6の音声データ処理部605は、受信した音声データに基づき、自身が備えるスピーカー607から音声を出力する。
さらに、無線通信部104は、ハンズフリー通話モードに設定されている場合、マイク106からの入力音声データを音声データ処理部105から取り込み、多重分離部143を介して符号化した後、ベースバンド部142の送信側に入力させる。また、通話モードがマウス通話モードに設定されている場合、無線通信部104は、マウス6のマイク606が入力した入力音声データをマウス6から受信して、多重分離部143を介して符号化した後、ベースバンド部142の送信側に入力させる。
なお、ハンズフリー通話モードとは、マウス6を使わずに、コンピュータ1のマイク106とスピーカー107とを利用してユーザが通話する通話モードである。マウス通話モードとは、マウス6を受話器として利用してユーザが通話する通話モードである。
【0019】
音声データ処理部105は、無線通信部104によって復調された音声データが入力されると、入力した音声データに基づき、スピーカー107から音声を出力させる。また、音声データ処理部105は、マイク106からの入力音声データが入力されると、音声データを符号化した後、無線通信部104のベースバンド部の送信側に出力する。
【0020】
タッチパネル108は、操作部181と表示部182とを含む。
操作部181は、ユーザからの操作を受け付けるセンサーを備え、センサーによる検出結果を中央制御部102に出力する。本実施形態において、操作部181は、操作画面に接触するユーザの指の接触位置、一定時間間隔毎に、センサーにより検出し、このセンサーの検出結果を出力する。なお、本発明はこれに限られず、例えば、操作画面に近接するユーザの指や操作指示手段等の位置と時間を非接触センサーにより検出するものであってもよい。
表示部182は、中央制御部102の制御に応じた表示内容を表示する。本実施形態において、表示部182は、タッチパネル108として操作部181と一体的に設けられており、操作部181が操作を受け付ける際の操作画面を表示する。
なお、操作部181と表示部182とは、タッチパネル108でなくてもよく、コンピュータ1に搭載されているボタンやキーボード等の操作手段や、外部キーボード、あるいは、外部モニタのディスプレイ等であってもよい。
【0021】
計時部109は、一定の時間間隔でクロック信号を中央制御部102に出力する。
送受信部110は、コンピュータ1とマウス6とを通信可能に接続し、マウス6との間で情報の送受信を行う。この送受信部110は、有線でマウス6と接続されるものであってもよく、無線でマウス6と接続されるものであってもよい。
近接センサー111は、例えば、誘導型、静電容量型、超音波型、電磁波型、赤外線型等の近接センサーであって、コンピュータ1の近くにマウス6が存在していることを検出する。例えば、近接センサー111は、コンピュータ1の周辺の予め決められたセンシング範囲内にマウス6が存在している場合、マウス6が近くに存在していることを検出し、その旨を中央制御部102に通知する。
本実施形態にかかる近接センサー111は、コンピュータ1の特定の位置に設けられ、同様の近接センサーを備えるマウス6が近接あるいは接触した場合に、その旨を通知する情報を近接判定部128に出力する。
報知部112は、例えば、サウンドスピーカー、LED(Light Emitting Diode)、振動モータであって、中央制御部102によって、着信処理や発信処理等の通話関連処理が実行された場合に、その旨を通知する。なお、通話関連処理の種類に応じて、サウンドスピーカーから発生する音のパターン、LEDが点灯あるいは点滅するパターン、あるいは、振動モータが振動するパターンが予め決められているものであってもよい。
【0022】
次に、マウス6の各構成について説明する。
記憶部601は、マウス6の処理に用いる種々の情報を記憶する。この記憶部601は、例えば、プログラム記憶領域M3と、一時記憶領域M4と、を含む。なお、記憶部601は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよく、図示しない所定の外部サーバ上にあってもよい。
プログラム記憶領域M3は、所定の動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどを記憶する記憶領域である。
一時記憶領域M4は、マウス6が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。
中央制御部602は、記憶部601内の各種のプログラムに従って、マウス6の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリなどを有している。
【0023】
音声データ処理部605は、コンピュータ1から送受信部610を介して受信した復調された音声データが入力されると、入力する音声データに基づき、スピーカー607から音声を出力させる。また、音声データ処理部605は、マイク606からの入力音声データが入力されると、符号化した後、送受信部610を介してコンピュータ1に送信する。符号化した音声データを受信したコンピュータ1は、無線通信部104に出力する。
【0024】
移動検出部608は、例えば、加速度センサー等であって、マウス6の移動方向および移動量を検出し、検出結果を中央制御部602に出力する。
【0025】
送受信部610は、コンピュータ1とマウス6と通信可能に接続し、コンピュータ1との間で情報の送受信を行う。この送受信部610は、有線でコンピュータ1と接続されるものであってもよく、無線でコンピュータ1と接続されるものであってもよい。
報知部612は、例えば、サウンドスピーカー、LED、振動モータであって、中央制御部602によって、着信処理や発信処理等の通話関連処理が実行された場合に、その旨を通知する。なお、通話関連処理の種類に応じて、サウンドスピーカーから発生する音のパターン、LEDが点灯あるいは点滅するパターン、あるいは、振動モータが振動するパターンが予め決められているものであってもよい。
【0026】
次に、図3を参照して、コンピュータ1の中央制御部102の構成の一例について説明する。図3は、コンピュータ1の中央制御部102の構成の一例を示すブロック図である。
中央制御部102は、情報処理部121と、通話関連処理部122と、通知制御部123と、表示制御部124と、操作処理制限部125と、操作処理許可部126と、移動軌跡判定部127と、近接判定部128と、操作状況判定部129と、を備える。
【0027】
情報処理部121は、例えば、通話関連処理に伴うコンピュータ1における情報処理を実行する。この情報処理部121は、マウス6から入力する操作情報やタッチパネル108から入力する操作情報に基づき、受け付けた操作に従った情報処理を実行する。例えば、マウス6が移動された場合、情報処理部121は、マウス6の移動方向と移動量を示す操作情報に基づき、タッチパネル108の表示部182に表示されているポインタの位置を変更する情報処理を実行する。また、マウス6のクリックボタンが押下された場合、情報処理部121は、マウス6のクリックボタンが押下されたことを示す操作情報に基づき、クリックボタンの押下に応じた情報処理を実行し、処理結果を示す情報をタッチパネル108の表示部182に表示させる。
【0028】
通話関連処理部122は、通話先である他の携帯電話端末3との通信接続を行うための通話関連処理を実行する。この通話関連処理とは、例えば、発信処理と、着信処理と、通話処理と、音量調整処理と、保留処理と、留守番電話応答処理と、着信拒否処理等を含む。
発信処理は、コンピュータ1が発信側である場合に、通話先である携帯電話端末3の宛先を呼び出し、着信側の携帯電話端末3が応答した場合、コンピュータ1と携帯電話端末3との通話を確立する処理である。
着信処理は、コンピュータ1が着信側である場合に、コンピュータ1を宛先として基地局2Aを介して携帯電話端末3から呼び出され、着信側のコンピュータ1が応答した場合、コンピュータ1と携帯電話端末3との通話を確立する処理である。
通話処理は、発信処理あるいは着信処理により、コンピュータ1と携帯電話端末3との通話を確立した後、コンピュータ1と携帯電話端末3との間の通話による音声データの送受信を行う処理である。
【0029】
通知制御部123は、通話関連処理部122が通話関連処理を実行した場合、通話関連処理の種類に応じて通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を生成し、送受信部110を介してマウス6に送信するよう制御する。例えば、通知制御部123は、通話関連処理部122が発信処理を実行した場合、発信処理を実行したことを示す発信処理実行通知信号S1を作成し、送受信部110を介してマウス6に送信する。また、通知制御部123は、通話関連処理部122が着信処理を実行した場合、着信処理を実行したことを示す着信処理実行通知信号S2を作成し、送受信部110を介してマウス6に送信する。
【0030】
表示制御部124は、操作処理制限部125により情報処理や通話関連処理の実行が制限されている場合、タッチパネル108の表示部182に表示される表示内容の表示形態が、情報処理や通話関連処理の実行が制限されていない場合の表示形態と異なるように制御する。
【0031】
操作処理制限部125は、情報処理部121が情報処理を実行する際や、通話関連処理部122が通話関連処理を実行する際、マウス6から送受信部110を介して受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限する。
本実施形態において、操作処理制限部125は、通話関連処理部122が通話関連処理の実行を開始したときから、予め決められた制限待機時間T1を経過したか否かを判定する。具体的に説明すると、通知制御部123は、通話関連処理部122が発信処理あるいは着信処理を実行した場合、これら処理の実行を開始したときから制限待機時間T1を経過したか否かを判定する。制限待機時間T1を経過した場合、通知制御部123は、マウス6から操作情報を受信した場合であっても、情報処理部121が受信した操作情報に基づき情報処理を実行することを禁止する。言い換えると、操作処理制限部125は、発信処理あるいは着信処理を実行したときから制限待機時間T1を経過するまでは、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理や通話関連処理を実行できる。
【0032】
操作処理制限部125は、発信処理、着信処理、あるいは、マウス通話モードに従って通話処理を実行する場合、マウス6からの操作情報に基づく情報処理や通話関連処理の実行を制限する。
操作処理許可部126は、通話処理を中止する場合や、ハンズフリー通話モードに従って通話処理を実行する場合、制限されているマウス6からの操作情報に基づく情報処理や通話関連処理の実行を許可する。
【0033】
移動軌跡判定部127は、送受信部110を介してマウス6から受信した移動検出部608の検出結果に基づき、マウス6の移動の軌跡が予め決められた移動の軌跡のパターン(移動軌跡パターン)と一致するか否かを判定する。例えば、マウス6の移動の軌跡が円に近い軌跡である場合、移動軌跡判定部127は、着信呼び出しに対して応答することを示す移動軌跡パターンと一致すると判定する。そして、移動軌跡判定部127は、判定結果を通話関連処理部122に通知する。また、移動軌跡判定部127は、マウス6を鉛直向の上方に移動した場合、移動軌跡判定部127は、マウス6がユーザによって耳の近くに持ち上げられた判定する。そして、移動軌跡判定部127は、着信呼び出しに対して応答することを示す移動軌跡パターンの動きが検出されたことを通話関連処理部122に通知する。さらに、移動軌跡判定部127は、マウス6の移動の軌跡が三角形に近い軌跡である場合、移動軌跡判定部127は、留守番電話にて対応することを示す移動軌跡パターンと一致すると判定する。そして、移動軌跡判定部127は、判定結果を通話関連処理部122に通知する。
【0034】
近接判定部128は、近接センサー111の検出結果に基づき、マウス6とコンピュータ1とが互いに近接しているか、あるいは、接触しているかを判定し、判定結果を通話関連処理部122に出力する。この近接判定部128は、通話関連処理部122が着信処理を実行中に、マウス6とコンピュータ1とが互いに近接していること、あるいは、接触していることを検出した場合、呼び出しに応答することを指示する操作を入力したことを判定し、その旨を通話関連処理部122に通知する。また、近接判定部128は、通話関連処理部122が通話処理中に、マウス6とコンピュータ1とが互いに近接していること、あるいは、接触していることを検出した場合、保留状態にすることを指示する操作を入力したことを判定し、その旨を通話関連処理部122に通知する。
さらにまた、近接判定部128は、マウス6とコンピュータ1とが互いに近接していること、あるいは、接触していることを検出した場合、通話モードの設定を、本体通話モードとマイク通話モード間で切り換えることを指示する操作を入力したことを判定し、その旨を通話関連処理部122に通知する。
このように、ユーザがマウス6をコンピュータ1に近接させるだけで、通話関連処理を切り換えることが可能となり、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0035】
なお、本実施形態において、近接判定部128は、近接センサー111によって何らかの物体が接触あるいは近接したことが検出された場合であって、かつ、マウス6に設けられる近接センサーによって何らかの物体が接触あるいは近接したことが検出された場合に、コンピュータ1とマウス6とが接触あるいは近接していることを検出するものであってもよい。
例えば、近接センサー111は、自身が備える接触面に何らかの物体が接触したか否かを検出する。また、マウス6に設けられた近接センサーも、自身が備える接触面に何らかの物体が接触したか否かを検出する。コンピュータ1の近接センサー111は、何らかの物体が接触面に接触したことを検出した場合、物体が接触したことを示す信号を近接判定部128に出力する。また、マウス6に設けられた近接センサーは、何らかの物体が接触面に接触したことを検出した場合、物体が接触したことを示す信号を近接判定部128に出力する。近接判定部128は、近接センサー111およびマウス6から物体が接触したことを示す信号を、予め決められた時間内(例えば、数秒以内)に受け付けた場合、コンピュータ1とマウス6とが接触したことを検出する。なお、近接判定部128は、近接センサー111あるいはマウス6のいずれか一方から物体が接触したことを示す信号を入力した場合、コンピュータ1とマウス6とは近接あるいは接触していないことを検出する。
また、同様にして、近接判定部128は、近接センサー111が周辺の近接エリア内に何らかの物体が存在することを検出し、その検出結果を示す信号を入力するとともに、マウス6の近接センサーが周辺の近接エリア内に何らかの物体が存在することを検出し、その検出結果を示す信号をマウス6から受信した場合、コンピュータ1とマウス6とが近接したことを検出する。
【0036】
さらに、近接判定部128は、コンピュータ1の送受信部110とマウス6の送受信部610との間の無線通信に基づき、コンピュータ1とマウス6との距離を算出して、コンピュータ1とマウス6とが接触あるいは近接していることを検出するものであってもよい。
例えば、近接判定部128は、コンピュータ1の送受信部110とマウス6の送受信部610と無線通信による信号の送受信において、信号の送受信にかかる時間を測定し、送受信にかかる時間に基づき、コンピュータ1とマウス6との距離を算出する。この近接判定部128は、算出したコンピュータ1とマウス6との距離が予め決められた距離以下であった場合、コンピュータ1とマウス6とが接触あるいは近接していることを検出する。
なお、近接判定部128は、上述の方法に限られず、以下に示す参考文献に記載されている技術を利用して、コンピュータ1とマウス6との距離を測定するものであってもよい。
参考文献:特開2007−278731号公報、特開2010−283699号公報、特開2011−039020号公報、特開2011−041211号公報
また、近接判定部128は、コンピュータ1の送受信部110とマウス6の送受信部610と以外の無線通信部であって、コンピュータ1とマウス6とにそれぞれ設けられる無線通信部を用いて、コンピュータ1とマウス6との距離を測定するものであってもよい。
【0037】
操作状況判定部129は、マウス6から受信した操作情報に基づき、予め決められた操作情報判定時間T3だけ過去から直前までの期間に、マウス6に対してユーザにより操作入力がなされたか否かを判定する。直前から操作情報判定時間T3だけ過去に入力された操作情報が記憶部101に記憶されている場合、操作状況判定部129は、マウス6がコンピュータ1に対する操作入力手段として使用されていると判定する。この場合、コンピュータ1は、マウス6に対して、着信処理が実行されたことを示す着信処理実行通知信号S2を送信することなく、コンピュータ1において、着信処理が実行されたことを通知する。
なお、操作状況判定部129は、これに限られず、例えば、マウス6に人体が触れていない時間が操作情報判定時間T3以上である場合や、操作情報判定時間T3以上マウス6がスタンバイ状態になっている場合、マウス6がコンピュータ1に対する操作入力手段として使用されていないと判定するものであってもよい。
【0038】
次に、図4を参照して、本実施形態に係る通話システムにおける発信処理の一例について説明する。図4は、本実施形態に係る通話システムにおける発信処理の一例について説明するフローチャートである。
(ステップST101)
情報処理装置1の通話関連処理部122は、発信処理を指示する操作を受け付けたか否か判定する。例えば、通話関連処理部122は、発信処理を指示する操作信号をマウス6から送受信部110を介して受信した場合、発信処理を指示する操作を受け付けたと判定する。あるいは、発信処理を指示する操作信号がタッチパネル108から入力した場合、通話関連処理部122は、発信処理を指示する操作を受け付けたと判定する。
(ステップST102)
発信処理を指示する操作を受け付けた場合、通話関連処理部122は、発信処理を実行する。また、操作処理制限部125は、計時部109から入力されるクロック信号に基づき、通話関連処理部122が発信処理の実行を開始したときからの時間のカウントを開始する。
(ステップST103)
そして、通知制御部123は、発信処理を実行したことを示す発信処理実行通知信号S1を生成し、送受信部110を介してマウス6に送信する。
【0039】
(ステップST104)
一方、マウス6の中央制御部602は、送受信部610を介して発信処理実行通知信号S1を受信したか否かを判定する。
(ステップST105)
マウス6は、発信処理実行通知信号S1を受信した場合、報知部612に対して、コンピュータ1が発信処理の実行を開始したことを示す報知処理を実行させる。例えば、報知部612がサウンドスピーカーである場合、発信処理の実行が開始されたことを表わす予め決められたパターンに従ってサウンドスピーカーから音を発生させる。また、報知部612がLEDである場合、発信処理の実行が開始されたことを表わすパターンに従ってLEDを点灯あるいは点滅させる。報知部612が振動モータである場合、発信処理の実行が開始されたことを表わすパターンに従って振動モータを振動させる。
このように、発信処理を実行した後、マウスから音や光が出力されたり、振動したりすることで、ユーザはマウス6を使用して通話することに思い至る可能性が高い。これにより、ユーザに対して、マウス6を受話器として使用し通話できることを直感的に認識させることができる。
【0040】
(ステップST106)
次いで、コンピュータ1の操作処理制限部125は、カウントした時間に基づき、通話関連処理部122が発信処理の実行を開始したときから、予め決められた制限待機時間T1を経過したか否かを判定する。本実施形態において、制限待機時間T1は、例えば、3秒と設定されている。
(ステップST107)
通話関連処理部122が発信処理の実行を開始したときから制限待機時間T1を経過した場合、操作処理制限部125は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、マウス6から送受信部110を介して受信した操作情報に基づく全ての処理の実行を制限する。そして、操作処理制限部125は、マウス6からの操作信号に基づく処理を制限したことを示す情報を記憶部101の一時記憶領域M2に書き込む。本実施形態において、記憶部101は、一時記憶領域M2に、有効無効設定テーブル11を格納している。操作処理制限部125は、マウス6からの操作信号に基づく処理の実行設定(図中の有効無効設定テーブル11において“マウス操作処理”と記す)が無効設定であることを示すフラグを有効無効設定テーブル11に書き込む。
【0041】
これにより、コンピュータ1は、操作入力手段としてのマウス6の動作を禁止することができる。よって、発信処理中において、ユーザがマウス6を受話器のように使用している場合に、マウス6の操作入力部603が誤操作される事態を回避することができる。また、本実施形態のように、一定時間(制限待機時間T1)を経過した後、マウス6における操作入力の受け付けを制限し、一定時間(制限待機時間T1)を経過する前までは、マウス6における操作入力を受け付けることにより、いきなりマウス6が操作不能になる不便性をなくすことができる。例えば、発信先を間違えて誤発信してしまった場合、制限待機時間T1内であれば、マウス6を介して、発信中止を指示することができる。
なお、操作処理制限部125は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、タッチパネル108の操作部181が出力した操作情報に基づく全ての処理の実行を制限する処理はしない。
【0042】
(ステップST108)
一方、通話関連処理部122が発信処理の実行を開始したときから制限待機時間T1を経過していない場合、マウス6からの操作信号に基づく処理は制限されていない。通話関連処理部122は、送受信部110を介してマウス6から、発信中止を指示する操作情報を受信したか否かを判定する。また、タッチパネル108からの操作を受け付け可能である場合、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181から発信中止を指示する操作情報を受信したか否かを判定する。
(ステップST109)
送受信部110を介してマウス6から、発信中止を指示する操作情報を受信した場合、通話関連処理部122は、実行を開始した発信処理を中止する。また、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181から、発信中止を指示する操作情報を受信した場合、実行を開始した発信処理を中止する。
【0043】
(ステップST110)
一方、発信中止を指示する操作情報を受信しない場合、通話関連処理部122は、送受信部110を介してマウス6から、その他の通話関連処理を指示する操作情報を受信したか否かを判定する。また、タッチパネル108からの操作を受け付け可能である場合、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181から、その他の通話関連処理を指示する操作情報を受信したか否かを判定する。
(ステップST111)
送受信部110を介してマウス6から、その他の通話関連処理を指示する操作情報を受信した場合、通話関連処理部122は、指示されたその他通話関連処理を実行する。また、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181から、その他の通話関連処理を指示する操作情報を受信した場合、指示されたその他通話関連処理を実行する。
【0044】
(ステップST112)
一方、その他の通話関連処理を指示する操作情報を受信しない場合、通話関連処理部122は、送受信部110を介してマウス6から、通話関連処理以外の処理(情報処理)を指示する操作情報を受信したか否かを判定する。また、タッチパネル108からの操作を受け付け可能である場合、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181から、通話関連処理以外の処理(情報処理)を指示する操作情報を受信したか否かを判定する。
(ステップST113)
送受信部110を介してマウス6から、通話関連処理以外の処理(情報処理)を指示する操作情報を受信した場合、通話関連処理部122は、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限する。また、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181から、通話関連処理以外の処理(情報処理)を指示する操作情報を受信した場合、タッチパネル108の操作部181から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限する。
【0045】
(ステップST114)
そして、操作処理許可部126は、記憶部101の一時記憶領域M2の有効無効設定テーブル11を参照して、タッチパネル108からの操作信号に基づく処理の実行設定(図中の有効無効設定テーブル11において“本体操作処理”と記す)が無効設定であるか否かを判定する。
(ステップST115)
有効無効設定テーブル11において、“本体操作処理”に無効設定であることを示すフラグが立ててある場合、つまり、タッチパネル108からの操作を受け付けるか否かを示す設定が無効設定である場合、操作処理許可部126は、有効設定に変更する。
例えば、操作処理許可部126は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、タッチパネル108の操作部181から出力された操作情報に基づく全ての処理(情報処理および通話関連処理を含む)の実行を許可する。そして、操作処理許可部126は、有効無効設定テーブル11において“本体操作処理”が有効設定であることを示すフラグを有効無効設定テーブル11に書き込む。
(ステップST116)
そして、表示制御部124は、タッチパネル108の表示部182の表示態様を、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていることを示す態様に変更する。例えば、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていない状態において表示されているポインタを表示しないように変更する。また、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていない状態において、矢印形状のポインタを「×(バツ)印」のポインタに変更する。
【0046】
(ステップST117)
そして、通話関連処理部122は、呼び出し先の携帯電話端末3が応答したか否かを判定する。
(ステップST118)
呼び出し先の携帯電話端末3が応答した場合、通話関連処理部122は、通話処理を実行する。
【0047】
(ステップST119)
一方、呼び出し先の携帯電話端末3が応答しない場合、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181から、発信中止を指示する操作情報を受信したか否かを判定する。
(ステップST120)
タッチパネル108の操作部181から、発信中止を指示する操作情報を受信した場合、通話関連処理部122は、実行を開始した発信処理を中止する。なお、通話関連処理部122は、送受信部110を介してマウス6から発信中止を指示する操作情報を受信した場合、操作処理制限部125によってマウス6からの操作情報に基づく処理が制限されているため、なんら処理を実行しない。
【0048】
(ステップST121)
一方、発信中止を指示する操作情報を受信しない場合、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181から、その他の通話関連処理を指示する操作情報を受信したか否かを判定する。
(ステップST122)
タッチパネル108の操作部181から、その他の通話関連処理を指示する操作情報を受信した場合、通話関連処理部122は、指示されたその他通話関連処理を実行する。なお、通話関連処理部122は、送受信部110を介してマウス6からその他の通話関連処理を指示する操作情報を受信した場合、操作処理制限部125によってマウス6からの操作情報に基づく処理が制限されているため、なんら処理を実行しない。
【0049】
(ステップST123)
一方、その他の通話関連処理を指示する操作情報を受信しない場合、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181から、通話関連処理以外の処理(情報処理)を指示する操作情報を受信したか否かを判定する。
(ステップST124)
タッチパネル108の操作部181から、通話関連処理以外の処理(情報処理)を指示する操作情報を受信した場合、通話関連処理部122は、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限する。なお、通話関連処理部122は、送受信部110を介してマウス6からタッチパネル108の操作部181から、通話関連処理以外の処理(情報処理)を指示する操作情報を受信した場合、操作処理制限部125によってマウス6からの操作情報に基づく処理が制限されているため、なんら処理を実行しない。
【0050】
次に、図5を参照して、本実施形態に係る通話システムにおける着信処理の一例について説明する。図5は、本実施形態に係る通話システムにおける着信処理の一例について説明するフローチャートである。
(ステップST201)
情報処理装置1の通話関連処理部122は、着信処理を指示する操作を受け付けたか否か判定する。例えば、通話関連処理部122は、着信処理を指示する操作信号をマウス6から送受信部110を介して受信した場合、着信処理を指示する操作を受け付けたと判定する。あるいは、着信処理を指示する操作信号がタッチパネル108から入力した場合、通話関連処理部122は、着信処理を指示する操作を受け付けたと判定する。
(ステップST202)
着信処理を指示する操作を受け付けた場合、通話関連処理部122は、着信処理を実行する。また、操作処理制限部125は、計時部109から入力されるクロック信号に基づき、通話関連処理部122が着信処理の実行を開始したときからの時間のカウントを開始する。
(ステップST203)
そして、通知制御部123は、着信処理を実行したことを示す着信処理実行通知信号S2を生成し、送受信部110を介してマウス6に送信する。
【0051】
(ステップST204)
一方、マウス6の中央制御部602は、送受信部610を介して着信処理実行通知信号S2を受信したか否かを判定する。
(ステップST205)
マウス6は、着信処理実行通知信号S2を受信した場合、報知部612に対して、コンピュータ1が着信処理の実行を開始したことを示す報知処理を実行させる。例えば、報知部612がサウンドスピーカーである場合、着信処理の実行が開始されたことを表わす予め決められたパターンに従ってサウンドスピーカーから音を発生させる。また、報知部612がLEDである場合、着信処理の実行が開始されたことを表わすパターンに従ってLEDを点灯あるいは点滅させる。報知部612が振動モータである場合、着信処理の実行が開始されたことを表わすパターンに従って振動モータを振動させる。
これにより、ユーザに対して、マウス6を受話器として使用し通話できることを直感的に認識させることができる。
【0052】
(ステップST206)
また、コンピュータ1は、マウス6に着信処理実行通知信号S2を送信した後、報知部112に対して、着信処理の実行を開始したことを示す報知処理を実行させる。例えば、報知部112がサウンドスピーカーである場合、着信処理の実行が開始されたことを表わす予め決められたパターンに従ってサウンドスピーカーから音を発生させる。また、報知部112がLEDである場合、着信処理の実行が開始されたことを表わすパターンに従ってLEDを点灯あるいは点滅させる。報知部112が振動モータである場合、着信処理の実行が開始されたことを表わすパターンに従って振動モータを振動させる。
これにより、ユーザに対して、コンピュータ1が通話先からの着信を受け付けたことを認識させることができる。
【0053】
(ステップST207)
次いで、コンピュータ1の操作処理制限部125は、カウントした時間に基づき、通話関連処理部122が着信処理の実行を開始したときから、予め決められた制限待機時間T2を経過したか否かを判定する。本実施形態において、制限待機時間T2は、例えば、2秒と設定されている。
(ステップST208)
通話関連処理部122が発信処理の実行を開始したときから制限待機時間T2を経過した場合、操作処理制限部125は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、マウス6から送受信部110を介して受信した操作情報に基づく全ての処理の実行を制限する。そして、操作処理制限部125は、記憶部101の一時記憶領域M2の有効無効設定テーブル11に、“マウス操作処理”が無効設定であることを示すフラグを書き込む。これにより、コンピュータ1は、操作入力手段としてのマウス6の動作を禁止することができる。
なお、操作処理制限部125は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、タッチパネル108の操作部181が出力した操作情報に基づく全ての処理の実行は制限しない。
【0054】
(ステップST209)
そして、操作処理許可部126は、記憶部101の一時記憶領域M2の有効無効設定テーブル11を参照して、タッチパネル108からの操作信号に基づく処理の実行設定“本体操作処理”が無効設定であるか否かを判定する。
(ステップST210)
有効無効設定テーブル11において、“本体操作処理”に無効設定であることを示すフラグが立ててある場合、つまり、タッチパネル108からの操作を受け付けるか否かを示す設定が無効設定である場合、操作処理許可部126は、有効設定に変更する。
例えば、操作処理許可部126は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、タッチパネル108の操作部181から出力された操作情報に基づく全ての処理(情報処理および通話関連処理を含む)の実行を許可する。そして、操作処理許可部126は、有効無効設定テーブル11において“本体操作処理”が有効設定であることを示すフラグを有効無効設定テーブル11に書き込む。
(ステップST211)
そして、表示制御部124は、タッチパネル108の表示部182の表示態様を、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていることを示す態様に変更する。例えば、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていない状態において表示されているポインタを表示しないように変更する。また、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていない状態において、矢印形状のポインタを「×(バツ)印」のポインタに変更する。
【0055】
(ステップST212)
そして、近接判定部128は、近接センサー111の検出結果に基づき、マウス6とコンピュータ1とが互いに近接(接触)しているか否かを判定する。
(ステップST213)
マウス6とコンピュータ1とが互いに近接(接触)していると判定した場合、近接判定部128は、その旨を通話関連処理部122に出力する。そして、通話関連処理部122は、通話処理を実行する。
【0056】
(ステップST214)
一方、マウス6とコンピュータ1とが互いに近接(接触)していると判定しない場合、移動軌跡判定部127は、送受信部110を介してマウス6から受信した移動検出部608の検出結果に基づき、マウス6の移動の軌跡が予め決められた移動の軌跡のパターン(移動軌跡パターン)と一致するか否かを判定する。例えば、マウス6の移動の軌跡が円に近い軌跡である場合、移動軌跡判定部127は、着信呼び出しに対して応答することを示す移動軌跡パターンと一致すると判定する。そして、移動軌跡判定部127は、判定結果を通話関連処理部122に通知する。これにより、通話関連処理部122は、電話がかかってきたときに発信先からの着信要求に応えて応答する操作(着信応答を示す操作)が入力されたと判定し、ステップST213に移行し、通話処理を実行する。
【0057】
(ステップST215)
一方、通話関連処理部122は、移動軌跡判定部127の判定結果に基づき、着信応答を示す操作が入力されたと判定しない場合、タッチパネル108の操作部181から着信応答を示す操作が入力されたか否かを判定する。
タッチパネル108の操作部181から着信応答を示す操作が入力された場合、通話関連処理部122は、ステップST213に移行し、通話処理を実行する。
【0058】
(ステップST216)
一方、タッチパネル108の操作部181から着信応答を示す操作が入力されていない場合、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181から、その他の通話関連処理を指示する操作情報を受信したか否かを判定する。
(ステップST217)
タッチパネル108の操作部181から、その他の通話関連処理を指示する操作情報を受信した場合、通話関連処理部122は、指示されたその他通話関連処理を実行する。
【0059】
次に、図6を参照して、本実施形態に係る通話システムにおける着信処理の他の例について説明する。図6は、本実施形態に係る通話システムにおける着信処理の他の例について説明するフローチャートである。なお、図6に示す処理フローは、図5に示したフローチャートのうち、ステップST201〜203、206の処理ステップと置き換えられる変形例である。
(ステップST301)
情報処理装置1の通話関連処理部122は、着信処理を指示する操作を受け付けたか否か判定する。例えば、通話関連処理部122は、着信処理を指示する操作信号をマウス6から送受信部110を介して受信した場合、着信処理を指示する操作を受け付けたと判定する。あるいは、着信処理を指示する操作信号がタッチパネル108から入力した場合、通話関連処理部122は、着信処理を指示する操作を受け付けたと判定する。
(ステップST302)
着信処理を指示する操作を受け付けた場合、通話関連処理部122は、着信処理を実行する。また、操作処理制限部125は、計時部109から入力されるクロック信号に基づき、通話関連処理部122が着信処理の実行を開始したときからの時間のカウントを開始する。
【0060】
(ステップST303)
そして、操作状況判定部129は、マウス6から受信している操作情報に基づき、予め決められた操作情報判定時間T3だけ過去から直前までの期間に、マウス6に対してユーザにより操作入力がなされたか否かを判定する。例えば、操作状況判定部129は、記憶部101の一時記憶領域M2に、直前から操作情報判定時間T3だけ過去において、マウス6に対して入力された操作を示す操作情報が記憶されているか否かを判定する。
(ステップST304)
直前から操作情報判定時間T3だけ過去に入力された操作情報が記憶部101に記憶されている場合、操作状況判定部129は、直前までの操作情報判定時間T3内にマウス6に対して操作入力があったと判定する。つまり、操作状況判定部129は、マウス6がコンピュータ1に対する操作入力手段として使用されていると判定する。
この場合、操作状況判定部129は、報知部112に対して、着信処理の実行を開始したことを示す報知処理を実行させる。これにより、ユーザに対して、コンピュータ1が通話先からの着信応答を受け付けたことを認識させることができる。
【0061】
(ステップST305)
一方、直前から操作情報判定時間T3だけ過去に入力された操作情報が記憶部101に記憶されていない場合、操作状況判定部129は、直前までの操作情報判定時間T3内にマウス6に対して操作入力がなかったと判定する。つまり、操作状況判定部129は、マウス6がコンピュータ1に対する操作入力手段として使用されていないと判定する。
この場合、操作状況判定部129は、通知制御部123に対して、マウス6に着信処理の実行を通知するよう指示する。そして、通知制御部123は、着信処理を実行したことを示す着信処理実行通知信号S2を生成し、送受信部110を介してマウス6に送信する。
【0062】
次に、図7を参照して、本実施形態に係る通話システムにおける通話処理の一例について説明する。図7は、本実施形態に係る通話システムにおける通話処理の一例について説明するフローチャートである。
(ステップST401)
通話関連処理部122は、通話処理Aを実行する。なお、通話処理Aの詳細な説明については、図8を参照して詳細に説明する。この通話処理Aとは、マウス通話モードが設定されている場合に、マウス6を利用した通話をするための通話処理である。
(ステップST402)
そして、近接判定部128は、近接センサー111の検出結果に基づき、マウス6とコンピュータ1とが互いに近接(接触)しているか否かを判定する。
(ステップST403)
マウス6とコンピュータ1とが互いに近接(接近)していると判定した場合、近接判定部128は、その旨を通話関連処理部122に出力する。そして、通話関連処理部122は、通話処理Aを実行中であるか否かを判定し、通話処理Aを実行中である場合、ステップST401を戻って、通話処理Aの実行を続ける。
(ステップST404)
一方、ステップST403において、通話処理Aを実行中でない場合、通話関連処理部122は、通話処理Bの実行を開始する。なお、通話処理Bの詳細な説明については、図9を参照して詳細に説明する。この通話処理Bとは、ハンズフリー通話モードが設定されている場合に、マウス6を利用せずに通話をするための通話処理である。
【0063】
(ステップST405)
一方、マウス6とコンピュータ1とが互いに近接(接触)していると判定しない場合、通話関連処理部122は、通話モードを切り換える切替操作を、タッチパネル108の操作部181を介して入力したか否かを判定する。ここでは、通話モードとして、マウス通話モードが設定されているため、通話関連処理部122は、ハンズフリー通話モードに変更する操作が入力されたか否かを判定する。
(ステップST406)
そして、通話モードを切り換える切替操作を入力しない場合、通話関連処理部122は、通話処理を中止する中止操作を、タッチパネル108の操作部181を介して入力したか否かを判定する。
(ステップST407)
通話処理を中止する中止操作をタッチパネル108の操作部181を介して入力した場合、通知制御部123は、通話処理Aを終了する。
【0064】
(ステップST408)
そして、通話関連処理部122は、通話処理を終了したことを通知するよう通知制御部123に指示する。通知制御部123は、通話処理を終了したことを示す通話処理終了通知信号S3を、送受信部110を介してマウス6に送信する。なお、マウス6の中央制御部602は、通話処理終了通知信号S3を受信した場合、音声データ処理部605に対して、マイク606からの音声入力を制限するとともに、スピーカーからの音声出力を制限するよう制御する。
【0065】
(ステップST409)
ついで、操作処理許可部126は、記憶部101の一時記憶領域M2の有効無効設定テーブル11を参照して、マウス6からの操作信号に基づく処理“マウス操作処理”が無効設定であるか否かを判定する。
有効無効設定テーブル11において、“マウス操作処理”に無効設定であることを示すフラグが立ててある場合、つまり、マウス6からの操作を受け付けるか否かを示す設定が無効設定である場合、操作処理許可部126は、有効設定に変更する。
例えば、操作処理許可部126は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、マウス6の操作部181から出力された操作情報に基づく全ての処理(情報処理および通話関連処理を含む)の実行を許可する。そして、操作処理許可部126は、有効無効設定テーブル11において“マウス操作処理”が有効設定であることを示すフラグを有効無効設定テーブル11に書き込む。
【0066】
(ステップST410)
そして、操作処理許可部126は、記憶部101の一時記憶領域M2の有効無効設定テーブル11を参照して、タッチパネル108からの操作信号に基づく処理の実行設定“本体操作処理”が無効設定であるか否かを判定する。
(ステップST411)
有効無効設定テーブル11において、“本体操作処理”に無効設定であることを示すフラグが立ててある場合、つまり、タッチパネル108からの操作を受け付けるか否かを示す設定が無効設定である場合、操作処理許可部126は、有効設定に変更する。
例えば、操作処理許可部126は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、タッチパネル108の操作部181から出力された操作情報に基づく全ての処理(情報処理および通話関連処理を含む)の実行を許可する。そして、操作処理許可部126は、有効無効設定テーブル11において“本体操作処理”が有効設定であることを示すフラグを有効無効設定テーブル11に書き込む。
(ステップST412)
そして、表示制御部124は、タッチパネル108の表示部182の表示態様を、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行が許可されていることを示す態様に変更する。例えば、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていない状態において表示されているポインタを、表示するように変更する。また、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていない状態において「×(バツ)印」のポインタを、矢印形状のポインタに変更する。
【0067】
(ステップST413)
一方、ステップST406において、通話処理を中止する中止操作をタッチパネル108の操作部181を介して入力しない場合、通話関連処理部122は、タッチパネル108の操作部181を介して、その他の通話関連処理を指示する操作情報を入力したか否かを判定する。
(ステップST414)
タッチパネル108の操作部181を介して、その他の通話関連処理を指示する操作情報を入力した場合、通話関連処理部122は、指示されたその他通話関連処理を実行する。
【0068】
次に、図8を参照して、本実施形態に係る通話システムにおける通話処理Aの一例について説明する。図8は、本実施形態に係る通話システムにおける通話処理Aの一例について説明するフローチャートである。
(ステップST601)
通話関連処理部122は、通話処理を開始する場合、通知制御部123に対して、マウス6を受話器として使用するマウス通話モードに設定されていることを通知するよう通知制御部123に指示する。そして、通知制御部123は、送受信部110を介して、マウス6に対して、マウス通話モードにおける通話処理の開始を示す通話処理実行通知信号S4を送信する。
【0069】
(ステップST602)
一方、マウス6の中央制御部602は、送受信部610を介して通話処理実行通知信号S4を受信したか否かを判定する。
(ステップST603)
マウス6は、通話処理実行通知信号S4を受信した場合、報知部612に対して、コンピュータ1が通話処理の実行を開始したことを示す報知処理を実行させる。例えば、報知部612がサウンドスピーカーである場合、通話処理の実行が開始されたことを表わす予め決められたパターンに従ってサウンドスピーカーから音を発生させる。また、報知部612がLEDである場合、通話処理の実行が開始されたことを表わすパターンに従ってLEDを点灯あるいは点滅させる。報知部612が振動モータである場合、通話処理の実行が開始されたことを表わすパターンに従って振動モータを振動させる。
これにより、ユーザに対して、マウス6を受話器として使用し、通話が開始できることを認識させることができる。
【0070】
(ステップST604)
そして、マウス6の中央制御部602は、マウス6を受話器として使用する通話処理を実行する。つまり、中央制御部602は、音声データ処理部605に対して、コンピュータ1から送受信部610を介して受信した音声データに基づき、スピーカー607から音声出力させる。また、中央制御部602は、音声データ処理部605に対して、マイク606からの入力音声データを符号化してコンピュータ1に送信させる。
【0071】
(ステップST605)
また、コンピュータ1の通話関連処理部122は、マウス6を受話器として使用する通話処理を実行する。つまり、通話関連処理部122は、無線通信部104に対して、アンテナ103を介して無線部141が受信した信号を、ベースバンド部142の受信側から取り込んで音声データを復調した後、復調された音声データを送受信部110を介してマウス6に送信する。また、通話関連処理部122は、送受信部110を介してマウス6から受信した信号に基づき、スピーカー107から音声出力させる。
【0072】
(ステップST606)
そして、操作処理制限部125は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、マウス6から送受信部110を介して受信した操作情報に基づく全ての処理の実行を制限する。そして、操作処理制限部125は、マウス6からの操作信号に基づく処理を制限したことを示す情報を記憶部101の一時記憶領域M2に書き込む。本実施形態において、記憶部101は、一時記憶領域M2に、有効無効設定テーブル11を格納している。操作処理制限部125は、マウス6からの操作信号に基づく処理の実行設定(図中の有効無効設定テーブル11において“マウス操作処理”と記す)が無効設定であることを示すフラグを有効無効設定テーブル11に書き込む。
これにより、コンピュータ1は、操作入力手段としてのマウス6の動作を禁止することができる。
なお、操作処理制限部125は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、タッチパネル108の操作部181が出力した操作情報に基づく全ての処理の実行を制限する処理はしない。
【0073】
(ステップST607)
そして、操作処理許可部126は、記憶部101の一時記憶領域M2の有効無効設定テーブル11を参照して、タッチパネル108からの操作信号に基づく処理“本体操作処理”が無効設定であるか否かを判定する。
(ステップST608)
有効無効設定テーブル11において、“本体操作処理”に無効設定であることを示すフラグが立ててある場合、つまり、タッチパネル108からの操作を受け付けるか否かを示す設定が無効設定である場合、操作処理許可部126は、有効設定に変更する。
例えば、操作処理許可部126は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、タッチパネル108の操作部181から出力された操作情報に基づく全ての処理(情報処理および通話関連処理を含む)の実行を許可する。そして、操作処理許可部126は、有効無効設定テーブル11において“本体操作処理”が有効設定であることを示すフラグを有効無効設定テーブル11に書き込む。
(ステップST609)
そして、表示制御部124は、タッチパネル108の表示部182の表示態様を、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていることを示す態様に変更する。例えば、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていない状態において表示されているポインタを表示しないように変更する。また、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていない状態において、矢印形状のポインタを「×(バツ)印」のポインタに変更する。
【0074】
次に、図9を参照して、本実施形態に係る通話システムにおける通話処理Bの一例について説明する。図9は、本実施形態に係る通話システムにおける通話処理Bの一例について説明するフローチャートである。
(ステップST701)
通話関連処理部122は、通話処理を開始する場合、通知制御部123に対して、マウス6を受話器として使用しないハンズフリー通話モードに設定されていることを通知するよう通知制御部123に指示する。そして、通知制御部123は、送受信部110を介して、マウス6に対して、ハンズフリー通話モードにおける通話処理の開始を示す通話処理実行通知信号S5を送信する。
なお、マウス6の中央制御部602は、送受信部610を介して通話処理実行通知信号S5を受信したか否かを判定する。
マウス6の中央制御部602は、通話処理実行通知信号S5を受信した場合、音声データ処理部605に対して、マイク606からの音声入力を制限するとともに、スピーカーからの音声出力を制限するよう制御する。
【0075】
(ステップST702)
また、コンピュータ1の通話関連処理部122は、ハンズフリー通話によりコンピュータ1を介して音声入力および音声出力を行う通話処理を実行する。つまり、通話関連処理部122は、無線通信部104に対して、アンテナ103を介して無線部141が受信した信号を、ベースバンド部142の受信側から取り込んで受信ベースバンド信号に復調した後、復調された受信ベースバンド信号を音声データ処理部105に出力する。この音声データ処理部105は、入力した信号に基づき、スピーカー107から音声を出力する。また、通話関連処理部122は、音声データ処理部105がマイク106から音声を入力した場合、無線通信部104に出力させる。この無線通信部104は、音声データ処理部105からの入力音声データを中央制御部102から取り込み、多重分離部143を介して送信ベースバンド信号に符号化した後、ベースバンド部142の送信側に入力させる。そして、無線通信部104は、無線部141を介して、符合化した信号をアンテナ103を介して、通信先である携帯電話端末3に送信する。
【0076】
(ステップST703)
そして、操作処理許可部126は、記憶部101の一時記憶領域M2の有効無効設定テーブル11を参照して、マウス6からの操作信号に基づく処理の実行設定“マウス操作処理”が無効設定であるか否かを判定する。
有効無効設定テーブル11において、“マウス操作処理”に無効設定であることを示すフラグが立ててある場合、つまり、マウス6からの操作を受け付けるか否かを示す設定が無効設定である場合、操作処理許可部126は、有効設定に変更する。
例えば、操作処理許可部126は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、マウス6から受信する操作情報に基づく全ての処理(情報処理および通話関連処理を含む)の実行を許可する。そして、操作処理許可部126は、有効無効設定テーブル11において“マウス操作処理”が有効設定であることを示すフラグを有効無効設定テーブル11に書き込む。
【0077】
(ステップST704)
そして、操作処理許可部126は、記憶部101の一時記憶領域M2の有効無効設定テーブル11を参照して、タッチパネル108からの操作信号に基づく処理“本体操作処理”が無効設定であるか否かを判定する。
(ステップST705)
有効無効設定テーブル11において、“本体操作処理”に無効設定であることを示すフラグが立ててある場合、つまり、タッチパネル108からの操作を受け付けるか否かを示す設定が無効設定である場合、操作処理許可部126は、有効設定に変更する。
例えば、操作処理許可部126は、情報処理部121および通話関連処理部122に対して、タッチパネル108の操作部181から出力された操作情報に基づく全ての処理(情報処理および通話関連処理を含む)の実行を許可する。そして、操作処理許可部126は、有効無効設定テーブル11において“本体操作処理”が有効設定であることを示すフラグを有効無効設定テーブル11に書き込む。
(ステップST706)
そして、表示制御部124は、タッチパネル108の表示部182の表示態様を、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行が許可されていることを示す態様に変更する。例えば、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていない状態において表示されているポインタを、表示するように変更する。また、マウス6から受信した操作情報に基づく情報処理の実行を制限されていない状態において「×(バツ)印」のポインタを、矢印形状のポインタに変更する。
【0078】
また、本実施の形態に係るコンピュータ1とマウス6は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいう「コンピュータシステム」とは、中央制御部及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
【0079】
また、各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、また、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、検出対象物の形状情報の推定値を算出する処理を行ってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0080】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0081】
1…コンピュータ、101…記憶部、102…中央制御部、103…アンテナ、104…無線通信部、105…音声データ処理部、106…マイク、107…スピーカー、108…タッチパネル、109…計時部、110…送受信部、111…近接センサー、112…報知部、6…マウス、601…記憶部、602…中央制御部、605…音声データ処理部、606…マイク、607…スピーカー、608…移動検出部、610…送受信部、612…報知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局を介して通話先との通話接続を行う情報処理装置と、前記情報処理装置に対する操作を入力する操作入力装置とを備える通話制御システムにおいて、
前記情報処理装置は、
前記基地局を介して通話先と無線通信を行う無線通信部と、
前記操作入力装置との間で情報の送受信を行う第1送受信部と、
前記通話先との通信接続を行うための通話関連処理を実行する通話関連処理部と、
前記通話関連処理を実行した場合、当該通話関連処理の種類に応じて前記通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を生成し、生成した前記処理実行通知信号を前記第1送受信部を介して前記操作入力装置に送信するよう制御する通知制御部と、を備え、
前記操作入力装置は、
操作を受け付け、当該操作を示す操作情報を出力する操作入力部と、
音声を入力する操作側マイクと、
音声を出力する操作側スピーカーと
前記マイクから入力した音声を前記情報処理装置に送信する情報に変換し、前記情報処理装置から受信した音声データを前記スピーカーに出力する情報に変換する操作側音声データ処理部と、
前記情報処理装置との間で情報の送受信を行う第2送受信部と、
前記処理実行通知信号に基づき、前記情報処理装置によって実行された通話関連処理を報知する報知部と、
を備えることを特徴とする通話制御システム。
【請求項2】
前記情報処理装置は、
前記通話関連処理部が前記通話関連処理を実行する際、前記操作入力装置から前記第1送受信部を介して受信した前記操作情報に基づく前記通話関連処理の実行を制限する操作処理制限部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の通話制御システム。
【請求項3】
前記操作処理制限部は、
前記通話関連処理部が前記通話関連処理の実行を開始したときから、予め決められた制限待機時間を経過したか否かを判定し、当該制限待機時間を経過したと判定した場合、前記操作情報に基づく前記通話関連処理の実行を制限することを特徴とする請求項2に記載の通話制御システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、
前記操作入力装置から前記第1送受信部を介して受信した前記操作情報に基づく前記情報処理の実行結果を表示する表示部と、
前記操作処理制御部により前記通話関連処理の実行が制限されている場合、前記操作情報が示す操作の前記表示部における表示形態が、前記通話関連処理の実行が制限されていない場合の前記表示形態と異なるように制御する表示制御部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の通話制御システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
操作を受け付け、当該操作を示す操作情報を出力する情報処理装置操作部と、
前記通話関連処理部が前記通話関連処理を実行する場合、前記情報処理装置操作部からの前記操作情報に基づく前記通話関連処理を実行できる有効状態に設定する操作処理許可部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載の通話制御システム。
【請求項6】
前記操作入力装置は、
当該操作入力装置の位置が移動された場合、移動された移動方向および移動量を検出する移動検出部をさらに備え、
前記情報処理装置は、
前記移動検出部によって検出された前記操作入力装置の移動方向および移動量に基づき、前記操作入力装置の移動の軌跡を判定し、当該操作入力装置の移動の軌跡に応じた前記通話関連処理の実行を前記通話関連処理部に指示する移動軌跡判定部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか一項に記載の通話制御システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
近くに前記操作入力装置が存在しているか否かを判定し、近くに前記操作入力装置が存在していると判定した場合、前記通話関連処理のうち着信側の着信処理を実行するよう前記通話関連処理部に指示する第1近接判定部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項に記載の通話制御システム。
【請求項8】
前記情報処理装置は、
前記第1送受信部を介して前記操作入力装置から受信する前記操作情報に基づき、前記操作入力装置に対する操作状況を判定し、前記操作入力装置が操作を受け付けていない時間が予め決められた操作受付判定時間未満であった場合、前記通話関連処理のうち着信側の着信処理の実行が指示された際、前記着信処理を実行していることを前記情報処理装置の表示部に表示させる操作状況判定部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項に記載の通話制御システム。
【請求項9】
前記操作状況判定部は、
前記操作入力装置が操作を受け付けていない時間が予め決められた操作受付判定時間以上であった場合、着信処理の実行が指示された際、前記着信処理を実行していることを示す前記処理実行通知信号を生成し、前記第1送受信部を介して前記操作入力装置に送信するよう制御することを特徴とする請求項8に記載の通話制御システム。
【請求項10】
前記通知制御部は、
前記通話関連処理のうち、前記情報処理装置が着信側である場合の着信処理、前記情報処理装置が発信側である場合の発信処理、および、前記情報処理装置が通話先と通話中である場合の通話処理を実行した場合、これら処理を実行したことを示す前記処理実行通知信号を生成し、前記第1送受信部を介して前記操作入力装置に送信するよう制御することを特徴とする請求項1から9のうちいずれか一項に記載の通話制御システム。
【請求項11】
前記操作処理制限部は、
前記通話関連処理部において前記通話関連処理を実行する際の通話モードとして、前記操作入力装置を使用するマウス通話モードが設定されている場合、前記操作入力装置から前記第1送受信部を介して受信した前記操作情報に基づく前記通話関連処理の実行を制限することを特徴とする請求項2に記載の通話制御システム。
【請求項12】
操作処理制限部と、
前記通話関連処理部において前記通話関連処理を実行する際の通話モードとして、前記操作入力装置を使用しない本体通話モードが設定されている場合、前記操作入力装置から前記第1送受信部を介して受信した前記操作情報に基づく前記通話関連処理の実行を許可することを特徴とする請求項5に記載の通話制御システム。
【請求項13】
前記情報処理装置は、
近くに前記操作入力装置が存在しているか否かを判定し、近くに前記操作入力装置が存在していると判定した場合、前記通話関連処理部において前記通話関連処理を実行する際の通話モードの設定を、前記操作入力装置を使用するマウス通話モードと前記操作入力装置を使用しない本体通話モード間で切り換える第2近接判定部とを備えることを特徴とする請求項1から12のうちいずれか一項に記載の通話制御システム。
【請求項14】
基地局を介して通話先との通話接続を行う情報処理装置に対する操作を入力する操作入力装置において、
操作を受け付け、当該操作を示す操作情報を出力する操作入力部と、
音声を入力する操作側マイクと、
音声を出力する操作側スピーカーと
前記操作側マイクから入力した音声を前記情報処理装置に送信する情報に変換し、前記情報処理装置から受信した音声データを前記操作側スピーカーに出力する情報に変換する操作側音声データ処理部と、
前記情報処理装置との間で情報の送受信を行う送受信部と、
前記情報処理装置において通話関連処理が実行された場合、前記通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を前記送受信を介して受信し、前記処理実行通知信号に基づき、前記情報処理装置によって実行された通話関連処理を報知する報知部と、
を備えることを特徴とする操作入力装置。
【請求項15】
基地局を介して通話先との通話接続を行う情報処理装置において、
前記基地局を介して通話先と無線通信を行う無線通信部と、
前記情報処理装置に対する操作を入力する操作入力装置との間で情報の送受信を行う送受信部と、
前記通話先との通信接続を行うための通話関連処理を実行する通話関連処理部と、
前記通話関連処理を実行した場合、当該通話関連処理の種類に応じて前記通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を生成し、生成した前記処理実行通知信号を前記送受信部を介して前記操作入力装置に送信するよう制御する通知制御部と、
前記通話関連処理部が前記通話関連処理を実行する際、前記操作入力装置から前記送受信部を介して受信した前記操作情報に基づく前記通話関連処理の実行を制限する操作処理制限部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項16】
コンピュータを、
操作を受け付け、当該操作を示す操作情報を出力する操作入力手段、
音声を入力するマイク手段、
音声を出力するスピーカー手段、
情報処理装置との間で情報の送受信を行う送受信手段、
前記マイク手段から入力した音声を前記情報処理装置に送信する情報に変換し、前記情報処理装置から受信した音声データを前記スピーカー手段に出力する情報に変換する操作側音声データ処理手段、
前記情報処理装置において通話関連処理が実行された場合、前記通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を前記送受信を介して受信し、前記処理実行通知信号に基づき、前記情報処理装置によって実行された通話関連処理を報知する報知手段、
として機能させる操作入力プログラム。
【請求項17】
コンピュータを、
基地局を介して通話先と無線通信を行う無線通信手段、
前記コンピュータに対する操作を入力する操作入力装置との間で情報の送受信を行う送受信手段、
前記通話先との通信接続を行うための通話関連処理を実行する通話関連処理手段、
前記通話関連処理を実行した場合、当該通話関連処理の種類に応じて前記通話関連処理を実行したことを示す処理実行通知信号を生成し、生成した前記処理実行通知信号を送受信部を介して前記操作入力装置に送信するよう制御する通知制御手段、
前記通話関連処理手段が前記通話関連処理を実行する際、前記操作入力装置から前記送受信部を介して受信した前記操作情報に基づく前記通話関連処理の実行を制限する操作処理制限手段、
として機能させる情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−66011(P2013−66011A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202861(P2011−202861)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】