説明

通貨受容装置

【課題】通貨受容装置の性能変化に対応することのできる手法を提供する。
【解決手段】取引システム2は、可能性がある性能問題を検出し、かつ信号をサーバに送ることができる複数の通貨受容装置4を備える。サーバは、性能データを収集し、かつ共通の問題が外部の影響によって引き起こされる尤度を決定するために、性能データを解析する。サーバは、また、再設定データ、例えば通貨物品を分類するために使用される修正された測定基準を提供するために、受容装置からのデータを解析することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通貨受容装置に関し、特に銀行券および/またはコインを受けかつ確認する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通貨受容装置または確認装置の性能、あるいは通貨確認装置を含む自動販売機などの取引装置の性能は、多くの要因の結果として変化することがある。どれぐらい多くの通貨アイテム(例えば、銀行券またはコイン)が確認装置によって受けられるか、それらのうちどれだけが受け入れられ、どれだけが拒絶されるのか、どれだけの頻度で装置がつり銭を消耗するかなど、性能の様々な態様を正確に予想することは一般にできない。したがって、装置の作動が最適でない場合には、一般にこれを認識することは困難である。性能が低下したなら、これに気づくまでにはかなりの時間がかかることがあり、低下の原因は明らかではないことがある。
【0003】
この例は、装置が、特定の金種の本物の銀行券をますます高い割合で拒絶し始める可能性があることである。この金種の本物の銀行券の多数が受け入れられているので、問題が起こったことは直ちには明らかではない。どんな拒絶も不十分な状態での模造品または銀行券の使用のためであると仮定することができる。したがって、問題が認識される前に、かなり遅れる可能性がある。次いで、装置が故障していると仮定することができ、その場合、装置を検査し、必要であれば修理するまで、さらに遅れることになる。
【0004】
この状況は、例えば、特定の金種の銀行券が、異なる造幣局で作られたために、わずかに異なる特徴を有する異なるバージョンで存在する場合、または通貨の厳密な特徴が製造プロセスの変更のために変化した場合に起こることがある。銀行券の1つのバージョンの特徴は、銀行券が拒絶される可能性がより高いと予測される特徴とかなり異なる可能性がある。銀行券のわずかな割合だけがこの特定のバージョンであるなら、これは頻繁には起こらない。したがって、問題はすぐには認識されない可能性がある。本物の銀行券が拒絶されたとき、装置が故障していない可能性があっても、装置が故障していると認識されることがある。問題がわかった後でも、受容装置を再設定することによって問題を解決することができるようにこれらの特徴を解析するために、拒絶された銀行券を十分な量で収集する際にさらなる困難が起こるであろう。
【0005】
新しいタイプの模造品が使用されたなら、誤って受け入れられる本物ではない通貨に対応する問題が、また起こる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】英国特許出願第2059129号
【特許文献2】欧州特許出願第0294068号
【特許文献3】欧州特許出願第0560023号
【特許文献4】欧州特許出願第0706698号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
少なくともこれらの問題および他の問題を解消することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様は、添付のクレームに記載される。
本発明のさらなる態様によれば、通貨受容装置を再設定するべきであることを示すシステムが提供され、システムは、複数の動作する通貨受容装置からの性能データを、データを解析する手段に転送する手段を備え、解析する手段は、1つ以上の通貨受容装置の損なわれた性能の統計的な異常の提示を検出するように動作可能であり、システムは、さらに異常を示す手段を備える。
【0009】
本発明の他の態様によれば、通貨受容装置の再設定に使用するシステムが提供され、システムは、使用する通貨受容装置から性能データを転送する手段と、データを解析する手段と、受容装置を再設定するために少なくとも1つの受容装置によって使用する再設定データを計算する手段とを備える。
【0010】
本発明の好ましい実施形態は、上記2つの態様を組み合わせる。
通貨確認装置から決算データを収集することが知られている。これは、ネットワークを介して中央サーバに接続されている、確認装置またはそれらのホストマシン(例えば自動販売機)によって達成することができる。これは、例えば電話回線および/またはインターネットを含む物理的ネットワークであることができる。あるいは、決算データが、各マシンからモジュールにダウンロードされ、モジュールは、中央サーバに物理的に転送される非物理的ネットワークであることができる。
【0011】
同様の手順は、最適ではない設定の異常の提示の存在を検出するために、かつ/または再設定データを生成するために解析することができる、マシン性能データから収集するために使用することができる。実際、同じシステムが、性能データおよび決算データの両方を転送するために使用することができる。
【0012】
データが、複数の(好ましくは多くの)通貨受容装置から収集されるので、本発明の技術を用いて、いくつかのまたは全ての確認装置に影響を及ぼす外部状況からの結果としての変化は、統計解析から容易に検出することができ、例えば故障の結果として、個々のマシンに影響する変化とは区別される。これは、例えば、監視される母集団全体と比較されたとき、通貨受容装置のグループからのデータ内の異常を検出することによって、または時間にわたる母集団内の変化を検出することによって、早い段階で、恐らく問題が現場で認識される前でも、問題を検出することを可能にする。
【0013】
さらなる独立した利点は、性能を改善するために、通貨受容装置の設定または再設定に使用される設定データを提供するために統計解析することができる多量な生データのソースとして、現場の通貨受容装置を使用することである。通常、確認装置の設定は、工場で装置を使用する製造業者によって獲得され、かつ使用中に個々の受容装置によって受けられる通貨アイテムの測定に応答するアルゴリズム(例えば、英国特許出願第2059129号参照)によって恐らく増分されたデータの統計処理によって実行される。しかしながら、本発明の技術を使用して、非常により多くのの統計データが利用可能であり、したがってより良好な性能を可能とする。
【0014】
本発明を実現する構成を、添付の図面を参照して例として記載する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による複数受容装置取引システムの概略を示す。
【図2A】図1の取引システムで使用される監視手順を示すフローチャートである。
【図2B】図1の取引システムで使用される監視手順を示すフローチャートである。
【図2C】図1の取引システムで使用される監視手順を示すフローチャートである。
【図2D】図1の取引システムで使用される監視手順を示すフローチャートである。
【図2E】図1の取引システムで使用される監視手順を示すフローチャートである。
【図3】いかに性能問題が検出することができるかを、単純化された形態で説明することを助ける図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1を参照すると、取引システム2は、自動販売機または公衆電話などのそれぞれホストマシン(図示せず)に設置された複数の通貨受容装置4を備える。各受容装置4は、コインおよび/または銀行券の形態の通貨物品を受け取り、測定し、かつ認識することができる。各通貨受容装置4は、測定値に対して格納された測定基準を適用することによって、知られているクラス(ターゲット・クラス)の集合のいずれか1つに属する物品を認識するように動作可能である。最初の説明の目的のために、各通貨受容装置が、各通貨物品の複数の測定を行い、かつ認識することができる各ターゲット・クラスに関係する集合の範囲を格納すると仮定する。全てのその測定が、そのクラスに関連付けられるそれぞれの範囲内に入るなら、物品は、ターゲット・クラスに属するものと考えられる。ターゲット・クラスは、それぞれの本物の物品の金種にほぼ関連付けられるが、1つまたは複数のターゲット・クラスは、受容装置によって拒絶される模造品の知られているタイプを表すことができる。
【0017】
以下に記載されるように、より精巧な技術を、物品認識のために代わりにまたは追加して使用することができる。
【0018】
各通貨受容装置4は、つり銭として分与するために特定の金種の通貨物品を格納するための多数のつり銭格納装置10を有する。これらのつり銭格納装置は、適切な金種の受けられた通貨物品で補充される。通常、つり銭格納装置に格納された金種は、通貨受容装置が受けられた金種の部分集合だけである。各通貨受容装置は、またキャッシュ・ボックス12を有する。キャッシュ・ボックス12は、金種がつり銭格納装置に属していないためか、または適切なつり銭格納装置がいっぱいであるために、つり銭格納装置に送られないこれら受け入れられた通貨物品を受ける。
【0019】
定期的に、サービスマンが各通貨受容装置を訪ね、サービスマンは、キャッシュ・ボックス12を空にして、任意に、所定のレベルにつり銭格納装置に格納された通貨物品の数を変更する。これは、「フロート動作」と呼ばれ、結果として、異なる金種のレベルは、所定のそれぞれの「フロート・レベル」に対応するように変更される。
【0020】
各通貨受容装置4において、つり銭格納装置10が異なる金種の組合せを格納するように、つり銭格納装置10を再設定することができる。
【0021】
本実施形態において、各通貨受容装置4は、以下の性能データを記録するように動作可能である。
【0022】
(1)通貨受容装置4に特有な識別数、
(2)通貨受容装置4によって検査された少なくともいくつかの物品の測定、
(3)フロート動作の直前につり銭として分与するために格納された各金種の量、
(4)各つり銭格納装置が空になり、結果として「つり銭欠乏」問題を生じた回数。
【0023】
パラメータ(2)から(4)は、各受容装置4のデータ格納装置に保持され、かつ通貨受容装置の制御手段14によって適切なときに更新される。
【0024】
取引システムは、また、各通貨確認装置4から性能データを受けるように動作できる性能データのサーバ6を有する。サーバ6および受容装置4は、好ましくは、転送ライン8にわたってデータを転送するために共に接続される。しかしながら、あるいは、個々のメモリ・モジュールが、通貨受容装置4に手動で挿入され、それからデータを転送するためにサーバ6へ物理的に運ばれることができる。性能データを構成する値は、データがサーバ6に転送されたとき毎にリセットすることができる。
【0025】
図1は、受容装置の識別格納装置16を示す。識別格納装置16は、通貨受容装置4の識別数を用いて通貨受容装置4のリスト、および各通貨受容装置4が配置される地理学的領域の提示を格納する。
【0026】
図2Aから図2Eは、性能データ・サーバ6へ転送されるデータを用いて実行することができる解析動作の一例を示す。この解析は、サーバ6自身(通信ライン18を介して格納装置16からデータの引き出し)によって、または自動的にあるいは手動動作に応答して、サーバ6および格納装置16からデータを獲得するように構成された他の手段によって実行することができる。
【0027】
手順は、工程200で開始する(図2A)。
工程202で、性能データは、通貨受容装置4から収集される。これは、多数の異なる方法で達成することができる。サーバ6は、各受容装置4にそれらの性能データを転送させるように、各受容装置4に順次命令を送ることができる。あるいは、サーバ4は、適切なときに、例えばフロート動作が実行されたときに、それぞれ個別にデータの転送を開始することができる。全ての性能データは、通貨受容装置4の状態を同時に表すことは必ずしも必要ではなく、データは、データが解析されるかなり長い期間にわたって集めることができる。
【0028】
特に好ましい実施形態において、通貨受容装置4は、性能問題を検出したことに応答してサーバ6と通信する。通信は、性能問題の性質の提示を含むことができ、または代わりに受容装置4に関する性能データも含むことができる。工程202で、類似する性能問題を報告する受容装置4の数が、閾値を超えるとき、または特定の期間内で問題を報告する受容装置の数が、閾値を超えるときだけに、サーバ6は進むように構成することができる(どちらの閾値が好ましいかは、システムの受容装置4の総数に依存する)。閾値に到達したことに応答して、サーバ6は、(サーバが、そのような性能データをまだ受けていないなら)類似する問題を報告する受容装置4からの性能データを要求することができる。サーバは、システム内の他の受容装置4からの性能データを収集するように構成されることもできるが、これは、特定の実施または報告された問題の性質に依存して、必ずしも必要ではない可能性がある。
【0029】
そのような構成を実施するために、好ましくは各受容装置4が、多数の異なる可能性がある性能問題のいずれかを検出する手段を有する。例えば、各受容装置は、好ましくは、異なる金種に関してつり銭欠乏イベントを記録する個別のカウンタを有し、カウントが所定の閾値を超えたときに、サーバ6との通信を開始するように動作可能である。
【0030】
同様に、各受容装置4は、好ましくは、なぜ物品が拒絶されたかの提示とともに、通貨物品の拒絶を記録するように動作可能であり、かつ同じ理由で拒絶された物品の数が、閾値が超えるなら、サーバ6への報告を開始するように動作することができる。受容装置4は、多数の検査を実行し、かつ結果として拒絶された検査を記録するように構成することができる。特定の好ましい実施形態において、各受容装置は、各通貨物品のありそうなターゲット・クラスを決定するように分類動作を最初に実行し、かつそれから受けた物品が本物であるかどうか判定するように確証動作を実行する。好ましくは、受容装置4は、各拒絶された物品に関して、初期分類の提示を格納する。同じ分類を有する受けられた物品の拒絶の比率が、閾値を超えたなら、可能性がある問題を検出することができる。あるいは、受容装置4は、拒絶の理由に依存して拒絶された物品を細分類することができる。(欧州特許出願第0294068号は、その受容装置に関連する問題を決定するように、個々の受容装置の性能を監視するための構成を開示し、同様の技術は、本発明においても使用することができるが、本発明は、外部の影響を検出するために、多数の受容装置からの情報をさらに相関する。)
したがって、工程202の終わりで、サーバ6は、性能問題を報告した少なくともこれらの受容装置4に関する性能データを格納する。各受容装置から収集された性能データは、全ての利用可能データ、または報告された特定の問題を解析するために必要なデータの一部だけを含むことができる。データは、単一の動作で受容装置4から転送することができ、または、それぞれの受容装置から事前に受けられたデータ、および/またはサーバによって実行される特定の動作に依存して開始することができる、サーバからの要求に応答して選択的におよび漸進的に転送することができる。
【0031】
工程203で、初期のデータ解析は、適切なつり銭が利用可能ではないように、それぞれ格納された金種が枯渇した回数に関する、分類された物品の測定値の手段および偏差などの、性能データに含まれる様々なパラメータの統計的な平均および標準偏差、フロート動作が実行されたときに格納装置に残っている異なる金種の量、それぞれのターゲット・クラスの物品が受けられた回数、物品が分類に失敗した回数などを確定するために実行される。これらの統計データが、後続の異常検出のために使用される。
【0032】
この性能データの代わりに、またはこの性能データに加えて(特に、性能データが受容装置4の部分集合だけに関係するなら)、工程202で集められた性能データの前に集められた履歴データを用いて、この統計解析を実行することが好ましい。履歴データは、全ての受容装置からの事前に受けた性能データを含むことができ、ある場合には、受容装置の製造業者によって実行された解析の結果としてのデータを含むことができる。したがって、後続のデータ解析は、受容装置の性能における変化、またはいくつかの受容装置および他の受容装置間の差異の結果としての異常を検出することができる。
【0033】
工程204で、データは、分類異常を検出するために分析される。これは、工程205で、変更を与える動作データにおいて異常を検出するための解析が続く。可能な分析手順204および205の例は、以下に記載される。
【0034】
それぞれ分類または変更を与える問題が発生したことの提示を、受容装置4からプログラムが受けたときだけ、プログラムは、工程204または工程205を実行するように構成することができる。
【0035】
工程206で、出力は、解析の結果で作られる。これは、スクリーンまたは印刷出力の形態で表示することができる。この実施形態において、解析は、以下の情報を含む。
【0036】
(1)模造品物品の新たな形態を用いる不正行為を受けることが予想される、これら通貨受容装置4を識別するリスト、
(2)共通の方法で、通貨受容装置が受け入れられるように構成された特定の銀行券クラスとは異なる、受けられるが拒絶される本物の銀行券を有すると考えられる、これら通貨受容装置4を識別するリスト、
(3)少なくとも1つのフロート・レベルが変更されるべきであることが決定される(および好ましくは、変更されるべきレベルの提示)これらの通貨受容装置4を識別するリスト、および
(4)つり銭格納装置の設定が変更されるべきであることが決定される(好ましくは、どのようにつり銭格納装置が再設定されるべきであることに関する提示とともに)これらの通貨確認装置4を識別するリスト。
【0037】
分類異常検出工程204は、受容装置の識別格納装置16および性能データ・サーバ6によって格納された情報に基づく。手順は、図2Bを参照して以下に記載される。
【0038】
この工程は、ターゲット・クラスの認識に使用される測定基準を規定するために使用される、通貨受容装置とは異なる通過受容装置のタイプの物品を受ける通貨受容装置の結果として起きる問題を検出することを意図している。
【0039】
図3を参照すると、これは、特定のクラスCLに属する物品の1つの特徴の測定の分布を示す図であり、水平軸は測定値を表し、かつ垂直軸はそれぞれ測定値を生じる物品数を表す。クラスCLの分布はC1で示される。
【0040】
各通貨受容装置4は、特徴を測定し、かつ測定が測定基準に合致するかどうか判定するように動作可能である。この例において、測定が図3に示される範囲R内にあるなら、基準が満たされる。そうであれば、測定は、クラスCLの物品に適していると考えられ、同様の検査が、他の測定に関して実行される。
【0041】
しかしながら、通貨確認装置によって受けられたいくつかの物品が、C2で示される分布を有し、かつ異なるクラスCL’に属することは可能である。これらの物品がクラスCLに属するかどうかを検査するために、通貨受容装置によって使用される範囲Rを特定するとき、これらの物品は、考慮されなかった模造品の新たなタイプである可能性がある。あるいは、クラスCL物品に物理的に類似する本物の通貨物品、および同じ金種の新しいタイプが存在する可能性があり、それは、範囲Rを含む測定基準を確立するために使用される特徴とはわずかに異なる特徴を有する(例えば、同じ貨幣アイテムであるが異なる造幣所で製造された)。
【0042】
クラスCL’に属するいくつかの物品は、これらの測定が範囲Rにあるので受け入れられることができ、一方、その他の物品は、それらの測定が範囲Rの外側にあるので受け入れられない。
【0043】
クラスCL’の物品が受けられるなら、個々の通貨受容装置に関して受けられた物品の全体的な分布は、もはや図3に示される分布C1に類似せず、あるいはC3で示される形状を有することができる。以下に説明するように、この状況を検出するために、解析プログラムは、拒絶された物品が範囲Rの下に入る測定を有するので、拒絶された物品の割合を検出するように構成される。この割合が、図3の影を付けた領域A1に対応するなら、このことは、通貨確認装置によって受けられた物品の分布は、分布C1にしたがって予想される分布とはあまり異ならないことを示唆する。しかしながら、割合が、影を付けた領域A1およびA2の組合せに対応するなら、これは、物品の異なるクラスが受けられ、したがってC3に対応する分布をゆがめることを示唆する。
【0044】
図2Bを参照すると、工程208で、ポインタCLASSが、第1のターゲット・クラスを示すようにセットされ、通貨受容装置4が、第1のターゲット・クラスで受け入れられるように意図される。工程210で、第2のポインタMEASは、各通貨物品からなる第1のタイプの測定を示すようにセットされる。
【0045】
工程212で、MEASタイプの測定は、全ての分類されていない物品に関して集められ、全ての分類されていない物品は、かつクラスCLASSの物品に類似することが見出される(この測定MEASに関する限り)。この目的のために、各測定のタイプに関して、広い範囲がセットされ(図3においてWで示される)、この範囲に入る全ての測定が収集される。次に、解析プログラムは、知られているアイテム、すなわちクラスCLASSに、または他の任意のターゲット・クラスに属するとして分類されるアイテムに関する全ての測定が取り除かれる。(他のターゲット・クラスの物品は、他の特性が異なることができ、クラスCLASSの物品に類似するいくつかの個別の特性を有することができることに留意されたい。)
好ましくは、工程212は、全てのターゲット・クラスと著しく異なる物品に関する測定も取り除く。すなわち、他の測定がターゲット・クラスCLに類似して、したがって問題を引き起こす可能性がある物品だけを考慮する。
【0046】
任意の残りの測定は、(i)測定される特徴の極値を有する本物の物品、(ii)知られていない分布(ランダムであると仮定される)の特徴を有する模造品、または(iii)CL’などの識別できるさらなるクラスに属する物品に関係しそうである。
【0047】
工程214で、範囲Rの下に入る測定がともに集められる。それから工程216で、以下に記載するように統計的な異常を検出するために、これらの測定が処理される。
【0048】
工程218で、範囲Rの上にある測定が集められ、それから工程220で、これらの測定は、異常を検出するために同様に解析される。
【0049】
工程222で、プログラムは、全ての測定が処理されたかどうかを検出する。そうでなければ、ポインタMEASが工程224で増分され、それから工程212、214、216、218、および220が繰り返される。
【0050】
全て測定がこのように処理された後、プログラムは工程226へ進み、全てのターゲット・クラスが処理されたかどうか検出する。そうでなければ、プログラムは工程228に進み、工程228でポインタCLASSが増分され、完全な解析手順が次のクラスに関して繰り返される。全てのクラスが処理された後、工程240が終了する。
【0051】
図2Cは、工程216および220で実行される解析手順を示し、これらの工程は同一であり、工程212で導き出された分類されていない物品に関するデータを使用する。
【0052】
この手順を実行するために、各通貨受容装置4に関するデータが、順にチェックされる。したがって、工程232で、ポインタACCEPTORは、考慮される第1の受容装置を示す1に等しくセットされる。同様に、異常カウンタANOMはゼロに等しくセットされる。
【0053】
工程234で、解析プログラムは、現在の受容装置でなされた測定数に等しく変数Qをセットする(これらは、範囲W内にあるが範囲Rの外側にある測定である)。
【0054】
工程236で、正規化ファクタが決定される。範囲Rの外側にある測定の全数は、どれぐらいの頻度で受容装置4が使用されるかにある程度依存することが理解される。正規化ファクタは、これを補償することを意図している。そのファクタは、いくつかの異なる方法で計算することができる。この実施形態において、図3の領域Wの領域内に入る測定結果の総数は、分類された物品の測定を含む通貨受容装置に関して決定される。変数Nは、この値に等しくセットされる。
【0055】
工程238で、プログラムは、比Q/Nが、統計的な解析工程203の間に計算された所定の閾値より大きいがどうか判定する。
【0056】
比Q/Nが高いなら、これは、受けられた物品の分布が、図3に示された予測される分布C1に従いそうもなく、したがってプログラムは、工程240で異常カウンタANOMを増分するように進む。
【0057】
工程242で、プログラムは、全ての受容装置に関するデータが処理されたかどうか判定するためにチェックする。そうでなければ、ポインタACCEPTORは、工程244で増分され、工程234、236、238、および(適切であれば)240は、次の受容装置に関して繰り返される。
【0058】
全ての受容装置に関するデータがチェックされた後、プログラムは、工程242から246に進む。ここで、異常の数ANOMは、正常値NORM(工程203で確定され、かつ解析されるグループにおける受容装置4の総数に関連することが好ましい、例えば総数の5%)に比較される。ANOM≦NORMであれば、さらなる動作をとる必要が無いことが決定され、プロセス216、220は終了する。しかしながら、ANOM>NORMであれば、すなわち統計的に有意な異常の数が存在するなら、プログラムは工程248に進み、異常データを有することが見出された受容装置に関する地理情報(格納装置16から)を検索する。
【0059】
工程250で、これらの受容装置が、圧倒的に近い地理的な関係にあるかどうかをチェックする。そうであれば、新しいタイプの模造品がその領域で使用されることを示し、プログラムは工程252に進む。新しい模造品が展開されたなら、これは到達しそうであり、なぜならこれらは、しばしば局所化された領域で導入されるからである。工程252で、プログラムは、不正のタイプの異常が存在することを示すメッセージを工程206で提供するためにデータを格納し、この異常が発見された受容装置4の識別数を同様に格納する。プログラムは、関連クラスCLASSおよび測定MEASも同様に示すことができる。
【0060】
地理的な相関が工程250で見出されなかったなら、プログラムは工程254へ進む。異常が地理的に広く広がっているなら、これは到達される。この場合、クラスCLASSの銀行券に類似するが、平均して、クラスCLASSの平均より低い(または、工程220の場合にはより高い)測定MEASの平均値を有する新たな一連の銀行券が存在するので、問題が生じる。したがって、異常が発見された受容装置の識別数、およびCLASSおよびMEASの値の提示とともに、「新たな一連」のタイプの異常を示す格納されたデータが存在する。
【0061】
その後、工程216または220は終了する。
分類異常検出段階204の後、プログラムは、工程205へ進み、任意の異常に関連する変更が存在するかどうか判定する。この手順は、図2Dに示されている。
【0062】
工程260で、プログラムは、通貨受容装置4によってつり銭として分与することができる、第1の金種を示すためにポインタDISPを設定する。
【0063】
プログラムは、その後工程262へ進み、金種DISPのつり銭の分与において問題が生じたことを示す、多数の通貨受容装置の中で、著しい異常が存在するかどうかを(以下に記載するように)決定する。
【0064】
その後、プログラムは、工程264へ進み、さらに分与可能な金種をチェックすべきかどうか判定する。そうであれば、プログラムは、工程266でポインタDISPを増分し、その後、次のつり銭金種に関して工程262を繰り返す。
【0065】
これは、全ての分与可能な金種がチェックされるまで継続し、続いてプログラムは、工程264から工程268まで進む。工程268で、プログラムは、どの種類の異常が生じたか、および異なる金種の組合せを分与することができるように、フロート・レベルを変更すること、および/または問題が生じた受容装置のつり銭格納装置を再設定することによって、問題を解消することができるかどうかについて決定する。
【0066】
解析工程262は、図2Eにおいてより詳細に示される。
工程270で、ポインタACCEPTORは、グループにおいて第1の受容装置を示す1に等しくセットされる。異常カウンタANOMは、ゼロにリセットされる。
【0067】
工程272で、プログラムは、何回受容装置ACCEPTORの金種DISPを含む格納装置が空になった、したがって何回つり銭を提供できなくなったかを決定する。変数Eは、この数にセットされる。
【0068】
工程274で、正規化ファクタが決定される。通貨受容装置が非常に頻繁に使用されるなら、よりつり銭が無くなりそうであることは理解される。したがって、異なる受容装置間の比較を可能にするために、使用ファクタUが計算される。これは、受容装置によって実行された処理数、受けられた金種DISPの物品数、最後のフロート動作からの時間などの、任意の多数の異なるパラメータに基づくことができる。
【0069】
工程276で、プログラムは、比E/Uが、初期の解析工程203で計算することができる閾値を超えたかどうか判定するためにチェックする。
【0070】
閾値を超えていれば、これは、受容装置が、予想されるよりも多くの頻度でつり銭分与問題を有することを示し、プログラムは、異常カウンタANOMを増分する工程277へ進む。
【0071】
工程278で、プログラムは、この手順が、全ての受容装置に関して実行されたかどうかをチェックする。そうでなければ、プログラムは、ポインタACCEPTORを増分する工程280へ進み、それから工程272、274、276、および適切であれば次の受容装置4に関して277を繰り返す。
【0072】
これは、全ての受容装置に関するデータがチェックされるまで継続し、続いて、プログラムは、工程278から工程282へ進み、異常カウンタANOMが、異常を示す閾値を超えたかどうかをチェックする。この閾値レベルは、好ましくは、解析されるグループにおける通貨受容装置4の数に基づき、したがって、異常を示すマシンの数が所定のパーセンテージを超えたなら問題が確定される。
【0073】
この場合、プログラムは工程284へ進み、工程284で、異常を示す関連する受容装置の識別数とともに、金種DISPのつり銭分与に関する異常動作を示すメッセージに関する格納されたデータが存在する。
【0074】
これは、つり銭データ解析工程262を終了する。
図2Dに戻り、したがって、工程268に到達したとき、統計的に有意な数の受容装置が、分与問題を有する金種の格納された識別のリスト、および各金種に関する、これらの問題を示す通貨受容装置のリストが存在する。各受容装置に関して、プログラムは、(a)つり銭格納装置10に格納された金種、(b)つり銭格納装置に関するフロート・レベル、および(c)通貨受容装置を含むホスト装置によって提供されるサービスまたは品物の価格を決定することができる。このデータは、通貨受容装置4によって転送される性能データに含められることができ、または代わりに格納装置16に格納することができる。
【0075】
工程290で、データは、このデータによって規定される設定と、工程262に位置する任意のつり銭分与問題との間の相関を位置付けるために解析される。
【0076】
工程292で、プログラムは、任意の修正が見出されたかどうか判定する。そうでなければ、つり銭異常検出工程205が終了する。その他の点では、プログラムは、フロート・レベルと、フロート・レベルが低すぎれば発生することがあるつり銭問題との間の修正が存在するかどうか判定する工程294に進む。そうであれば、プログラムは、つり銭分与問題を有する各通貨受容装置4に関して、新たなフロート・レベルを計算する工程296へ進む。これらの新たなフロート・レベルは、つり銭欠乏問題を有さない通貨受容装置4におけるフロート・レベルの平均に基づくことができる。このデータは、その後、工程284で格納されるデータに加えられ、その後、表示手順206の間に表示される。
【0077】
そのような相関が見出されなかったなら、プログラムは工程294から工程298へ進み、つり銭欠乏と、つり銭格納装置10の設定との間に任意の相関が存在するかどうか判定する。そうであれば、プログラムは、工程300へ進み、プログラムは、つり銭欠乏問題を有する各受容装置4に関して、推奨される新たな設定を決定する。これは、つり銭欠乏問題を有さず、かつ同様の格納された価格を有する他の通貨受容装置4で使用される最も普及している設定であることができる。
【0078】
再び、この情報は、工程284で格納された情報に加えられる。
工程298で、つり銭設定データとの相関がないことが見出されたなら、プログラムは工程302へ進む。ここで、他の情報は、観察された相関の性質に依存して、工程284で格納されたデータに加えられることができる。
【0079】
解析が完了し、プログラムが工程206(図2A)に到達したとき、工程252、254、284、296、300、および302で格納された情報を、救済動作を可能にするように表示することができることは上述で示された記載から明らかである。
【0080】
工程206で、プログラムは、好ましくは、以下の動作を同様に実行する。
(a)追加の情報、および任意の存在する異常を処理する一連の推奨を展開しかつ表示する。例えば、物品CL’のクラスが発見されたなら、クラスを示す値(平均および標準偏差など)が計算されかつ表示される。クラスCL’が、可能性がある模造品のクラスであることが決定されるなら、推奨は、範囲Rのより低い限界(図3)を生じることを含む可能性がある。あるいは、推奨は、これを、受容装置4によって認識し、かつ/または収集および点検に関して受容装置のトラッシュ・ビンに保持されるこのクラスのさらなるノートを構成するターゲット・クラスに追加することができるように、クラスCL’に関して測定基準を計算することができる。他の推奨は、フロート・レベルの変更、またはつり銭格納装置の再設定を含むことができる。
【0081】
(b)受容装置から受けた新たな統計データの格納、これは、続く動作において工程202で使用することができる。
【0082】
(c)存在する測定基準(異常動作を示さない受容装置によって格納された基準を含む)が変更されるべきか、および適切な推奨の表示の決定。現場における存在する受容装置4からの測定データの使用は、統計データが、製造業者の工場において作られ知られているシステムと比較される、測定基準を展開する際に使用するための利用可能な統計データ量をかなり増加させるので、これは有利である。この動作は、好ましくは、性能データが、異常動作を示す受容装置だけではなく、全てまたは多くの受容装置から得られる場合だけに実行される。
【0083】
本発明の好ましい実施形態において、プログラムは、図2Aにおける破線で示されるような追加の工程を有する。この実施形態において、プログラムは、システム・スーパーバイザが、任意の表示された推奨が実施されるべきか否かを示す可能性を有する、工程206から工程320へ進む。
【0084】
その後工程322で、システムは、スーパーバイザが示し、実施されるべきこれらの推奨を自動的に実行する。これは、(a)修正された測定基準、(b)新たなターゲット・クラスCL’が認識されることを可能にする信号(クラスCL’、および好ましくは、各受容装置が、英国特許出願第2059129号に記載されるような、そのクラスに属する物品の測定に応答して、ターゲット・クラスに関するその測定基準を修正することができるシステムにおける、測定基準を伴う可能性がある)、(c)受容装置が、新たなクラスCL’のさらなる物品を別々の格納装置(例えば、トラッシュ・ビン)を保持する命令、および/または(d)フロート動作の間に受容装置4の初期の表示で、サービスマンに示すことができるフロート・レベルまたは再設定データなどを、いくつかの受容装置4または全ての受容装置4に送ることを含むことができる。
【0085】
この実施形態の多くの変形が可能である。
上述の構成において、受容装置4は、個別に可能性のある性能問題を検出することができ、多数の受容装置に関する性能データは、その後特定の異常を検出するために解析される。第2の工程は、所望であれば無くすことができ、あるいは、中央解析は、同様の問題を報告する受容装置の全数または受容装置の割合を検出するために単に構成することができ、したがって、これは外部の影響の提示である。これは、サーバ6によって収集されなければならない性能データの量を低減しうる。例えば、サーバ6へ測定データに必ずしも転送する必要はない。あるいは、第1の工程を無くすことができ、データは全ての受容装置から収集され、異常検出は中央解析に限定される。
【0086】
いずれの場合でも、個別の受容装置および/または中央解析ソフトウェアは、例えば銀行券の場合に、銀行券の特定領域のパラメータおよび/または特定の波長における光学特徴などの結果として、多数の物品が同じ理由で拒絶されたときを検出するように好ましくは構成される。
【0087】
受容装置4は、分類に関してウインドウに基づく技術を用いて上述されたが、本発明は、多くの変形可能な技術を含む他の分類技術に適用可能である。例えば、物品の多数の測定は、ターゲット・クラスの平均に対して物品の類似性の程度を表すMahalanobis距離を導き出すために組み合わせることができる。例えば欧州特許出願第0560023号を参照されたい。異常は、所定の範囲内にあるMahalanobis距離を有し、かつ好ましくは、特定の範囲内に個別にまたは集合的に入るある特性の測定を有する物品の数を決定することによって、検出することができる。
【0088】
上述された中央解析プログラムは、分類異常を検出するように意図され、受容装置は、少なくともいくつかの排除された物品に関係する測定データ、および同様に受け入れられた物品も関する可能な測定データを送る。しかしながら、本発明は、異常検出の機能を実行することなく、上述されたように、分類性能を強化するために測定データを収集するように構成されたシステムを含む。したがって、システムは、定期的な間隔で、受け入れられた物品および好ましくは拒絶された物品に関する測定データを、受容装置4から収集するように、かつ中央データベースにこれを追加するように構成することができる。このデータベースは、その後、それらの分類性能を改善するために、受容装置4に転送することができる改善された測定基準を作るために使用することができる。
【0089】
自己適合技術を有する受容装置を提供することが知られており、それによって、物品の測定は、測定基準を更新するために使用される。本発明は、この技術の改善(または可能であればこの技術の代わり)を提供し、それによって、測定基準は、同じ受容装置でなされた測定に基づく変更の代わりに、またはその変更に追加して、多数の受容装置からのデータの統計解析に応答して更新される。
【0090】
特定の例において、受容装置4は、各ターゲット・クラスに関して、多数の変形可能な分類において使用する測定基準を格納する。例えば、格納されたデータは、逆共変マトリクスを定義し、そのマトリクスは、物品がそれぞれのターゲット・クラスに属する尤度を示す、各受けられた物品のMahalanobis距離を計算するために使用される。好ましくは、格納されたデータは、第1データおよび第2データを含む。第1データは、英国特許出願第2059129号に記載されるように、分類された物品の測定に応答して自己適合技術を用いて変えられる。したがって、これは、センサ応答特徴における変化を引き起こす、例えば磨耗または温度ドリフトのために、機構の変化を補償することができる。第2データは、ターゲット・クラスに属する物品の測定の統計分布を示すことができる。これは、中央サーバから受けた情報に応答して修正することができ、したがって、第2データが、統計的に示されない可能性がある受容装置自身によってなされた測定だけによって更新されるなら、生じる可能性がある問題を回避する。
【0091】
この構成は、測定基準を、第1データを用いて受容装置4の個別の特徴に適合することができ、一方それにもかかわらず、受容装置4のグループ全体からの統計情報に基づいて中央サーバによって更新する利点を有する。しかしながら、この利点は、他の方法で達成されることもできる。例えば、中央で導き出される測定基準は、受容装置4に転送される前に、各個々の受容装置4に関して更新することができる。例えば、受容装置の個々の特徴に関係する情報は、格納され(例えば、識別格納装置16に)、かつ測定基準の更新に使用することができる。
【0092】
取引システム2内の受容装置4は、中央解析プログラムを作動する共通の顧客に属することができる。あるいは、受容装置は、より普及したグループに属することができ、中央解析システムは、受容装置製造業者によって動作することができる。
【0093】
別々の中央サーバが、データ解析を実行するために上述の実施形態で使用されるが、これは不可欠ではない。処理は、受容装置の1つによって実行することができ、または分散処理が使用されるなら、複数の受容装置によって実行することができる。
【0094】
統計データ解析は、上記された目的の他の目的で使用することができる。例えば、ジャムを引き起こすコインのタイプとの相関とともに、コイン・ジャムなどの故障の普及したタイプを示すデータの解析は、コイン・バーの結果となる製造問題を示すことができる。適合テストを通過する特定の銀行券の金種の普及した故障(例えば、欧州特許出願第0706698号)は、銀行券の印刷における問題を示すことができる。
【符号の説明】
【0095】
2 取引システム、4 通貨受容装置、8 転送ライン、10 つり銭格納装置、12 ボックス、14 制御手段、16 識別格納装置、16 格納装置、18 通信ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引システム内で通貨受容装置のグループの動作を監視する方法であって、前記受容装置からの性能データは、複数の受容装置の性能の様相が、予測された分布とは同様の方法で異なるかどうか判定するために解析され、それによって、外部の影響が、その性能差を引き起こした可能性があることを示す方法。
【請求項2】
前記複数の受容装置の性能が、前記同様の方法で変更されたかどうか判定するために、受容装置から過去の性能データを用いることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の受容装置からの前記性能データが、他の受容装置と比較して統計的に有意な性能の差異を示すかどうか判定することを含む請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記受容装置のグループに関する前記性能データが、解析のためにサーバに転送される請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
各通貨受容装置が、複数の所定の状況の1つを検出したことに応答して解析に関する性能データを転送するように構成され、前記決定する工程が、類似する所定状況を示す性能データを転送する通貨受容装置の数に依存して実行される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記性能データが、少なくとも第1性能データおよび第2性能データを含み、前記通貨受容装置に関する前記第1性能データの内容に基づいて、通貨受容装置から前記第2性能データを要求するための手段が設けられる請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記性能データが、通貨物品でなされた測定に依存するデータを含む請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記性能データが、拒絶された通貨物品でなされた測定に依存するデータを含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記性能データが、複数の測定のうち前記物品の拒絶を引き起こしたものを示す請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記性能データが、測定値が低すぎると判明したために拒絶の原因である測定と、高すぎると判明した測定との間で区別する請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各通貨受容装置が、所定の一組のクラスに属する物品を認識するように構成され、方法は、複数の通貨受容装置が、任意の所定の組とは異なるさらなるクラスに属する物品を受けていることを性能データが示すかどうか判定するために、前記性能データを解析する工程を含む請求項7乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも前記さらなるクラスの物品の測定手段を示すデータを導き出すために、前記性能データを解析することを含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記通貨受容装置を、前記さらなるクラスの通貨物品を認識することを開始させる命令を、少なくとも1つの通貨受容装置に送る工程を含む請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記通貨物品の測定を評価する際に使用するために、前記通貨受容装置に測定基準を転送し、測定が前記さらなるクラスに属するかどうか判定する工程を含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記決定する工程が、前記通貨受容装置の地理的な分布を示すデータを考慮に入れる請求項1乃至14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
各通貨受容装置が、それぞれ異なる金種の格納された通貨物品を分与するように動作可能であり、前記性能データが、分与のために格納されたそれぞれの金種のレベルにおける変化に依存するデータを含む請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記性能データが、格納された金種の量が、分与を可能にするには不適切になった回数に依存する請求項16に記載の方法。
【請求項18】
格納することができる異なる金種の通貨物品の最大数を変更することを可能にするように、各通貨受容装置が、再設定可能な格納装置を有し、方法が、格納された金種が欠乏するようになる尤度を低減するために、それぞれ前記通貨受容装置からの前記性能データを解析し、どのように、少なくとも複数の前記通貨受容装置が再設定されるべきかを決定する工程を含む請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記性能データが、それぞれのフロート・レベルで格納された通貨物品の量をそのままにする通貨受容装置でのつり銭補充動作の前に、それぞれ異なる金種の格納された通貨物品の量の提示を含む請求項16乃至18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも複数の通貨受容装置に関して、格納された金種に関する調整されたフロート・レベルを決定する工程を含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
物品を認識するために、前記通貨受容装置によって使用される測定基準を生成する工程を含み、前記測定基準は、前記性能データに含まれる物品測定を解析することによって生成される請求項1乃至20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記測定基準を、前記通貨受容装置に転送する工程を含む請求項21に記載の方法。
【請求項23】
複数の受容装置と、請求項1乃至22のいずれか1項に記載の監視動作を実行する手段とを備える取引システム。
【請求項24】
複数の通貨受容装置を備える取引システムを動作する方法であって、ホストマシンに前記受容装置を設置すること、前記マシンを使用して個々の処理を実行すること、前記受容装置から性能データを収集すること、前記受容装置からの前記性能データに統計的な解析を実行すること、前記統計的な解析の結果として少なくとも1つの受容装置に関する再設定データを導き出すこと、および前記再設定データに基づいて前記少なくとも1つの受容装置を再設定することを含む方法。
【請求項25】
前記性能データが、通貨物品でなされた測定に依存するデータを含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記再設定データが、通貨物品を分類するために前記受容装置によって使用される測定基準を含む請求項25に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−101668(P2013−101668A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−6653(P2013−6653)
【出願日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【分割の表示】特願2003−298367(P2003−298367)の分割
【原出願日】平成15年8月22日(2003.8.22)
【出願人】(506258187)エムイーアイ インコーポレーテッド (27)
【Fターム(参考)】