説明

通電歯茎マッサージ用ブラシ

【課題】歯茎が損傷することを抑制し、マッサージする部位に集中的に電流を供給することができる通電歯茎マッサージ用ブラシを提供する。
【解決手段】この通電歯茎マッサージ用ブラシは、ブラシ体10に設けられたフィラメント30に電気を流す。フィラメント30は、導電性を有する弾性材料により形成された芯部と、この芯部よりも導電性が低い弾性材料により形成されて芯部を覆う鞘部34とを含む。芯部は、フィラメント30の基部およびフィラメント30の先端部33において露出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体部の回路部を通じてブラシ体に設けられたフィラメントに電気を流す通電歯茎マッサージ用ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
フィラメントに電気を流すブラシとして、特許文献1〜5のものが知られている。
特許文献1には、口腔内の清掃目的のための電動式の電子歯ブラシが開示されている。この電子歯ブラシには、ブラシヘッド近傍に支軸を露出する連通孔が設けられている。この支軸は口腔内電極となる。電子歯ブラシの本体部には、支軸と接続されている把持部電極が設けられている。ブラッシングする作業者がブラシヘッドを口腔内に挿入したとき、作業者の手と把持部電極とが接触することおよび口腔中の唾液や水分が口腔内電極に接することにより、歯とブラシのブラシヘッドとブラシ本体と手により電気回路が構成される。そして、この電気回路に電流を流すことにより、ブラッシングの刷掃効果をより高めるようにしている。
【0003】
特許文献2には、歯の衛生状態を向上させる電子歯ブラシが開示されている。この電子歯ブラシのブラシヘッドには、同ヘッドの近傍に電極を露出させる連通孔が設けられている。ブラシ本体には、手に接触する把持部電極が設けられている。これにより、口腔中の唾液や水分を介してブラシヘッドの電極と把持部電極と人体とにより電気回路が形成される。
【0004】
また、一実施例として、N型半導体を表面に蒸着したフィラメントが開示されている。具体的には、フィラメントの表面には、金属チタンが蒸着され、金属チタンの表面を酸化することにより薄い膜厚のアナターゼ型の二酸化チタン層が形成されている。これにより、歯垢や着色汚れ(ステイン)の分解だけでなく、pH低下による歯の脱灰の直接原因となる乳酸等の有機酸の分解を行ない、併せてムシ歯や歯槽膿漏の原因となる細菌に対して殺菌を行なうことができる。
【0005】
特許文献3には、歯磨き中に歯や義歯の表面上の歯垢を検出する装置およびその検出に使用する方法が開示されている。歯のインピーダンスと、唾液のインピーダンスと、歯垢のインピーダンスとはそれぞれ異なる。このような知見に基づき、同文献の発明では、電極を歯に押し当ててインピーダンスを計測することにより歯垢の量を検出する。
【0006】
特許文献4および5には、口腔内の塩化物イオンを電気分解して塩素を発生させることにより、口腔内において塩素殺菌を行う口腔清掃装置が開示されている。具体的には、一対の電極間に電流を流すことにより口腔内の塩化物イオンを電気分解する。また、この電極の代わりに導電用毛を用いてブラシを構成する例も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭63−249507号公報
【特許文献2】特開平6−90824号公報
【特許文献3】特表2000−504605号公報
【特許文献4】特開2006−102095号公報
【特許文献5】特開2006−180953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
歯ブラシは、物理的に食べかすや歯垢を除去するために使用される。従って、歯垢を除去する程度の強い力で歯を磨くときブラシ毛に弾力性が求められる。
これに対して、歯茎マッサージ用ブラシは歯茎を健康に保つために使用される。歯茎にブラシ毛を当てて機械的に摺動することが、歯茎内の毛細血管の血流を良好にし、また歯茎の腫れや炎症の予防によいと考えられている。一方、強い力で歯茎ブラッシングするとかえって歯茎を傷めることがある。しかし、ブラッシング時の力は歯磨き同様の数百グラムの押付け力で十分であるが、使用者は歯茎マッサージを行なうとき効果を期待して強い力で歯茎にブラシ毛を押し付けて行なうことが散見されているのが実情である。
【0009】
また、歯茎のマッサージの効果を向上させるためには、歯茎に電流を流すことによりその血行を促進することが考えられる。しかし、通電による歯垢除去等を高めるための歯ブラシは開示されているものの、通電による歯茎マッサージについては未だ提案されていない。
【0010】
仮に、通電によって歯垢を除去する歯ブラシを用いて歯茎をマッサージするにしても、ブラシ柄や歯ブラシ毛全体が導電体の電極として構成されて唾液等を介して通電経路を構成しているため、電流が口腔全体に分散される。このため、歯垢除去すべき部位や炎症予防すべき部位に電流を集中することはできず通電の効果は低下すると考えられる。
【0011】
本発明の目的は、歯茎が損傷することを抑制し、マッサージする部位に集中的に電流を供給することのできる通電歯茎マッサージ用ブラシを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の通電歯茎マッサージ用ブラシは、ブラシ体に設けられたフィラメントに電気を流す通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、前記フィラメントは、導電性を有する弾性材料により形成された芯部と、この芯部よりも導電性が低い弾性材料により形成されて前記芯部を覆う鞘部とを含み、前記芯部は、前記フィラメントの基部および前記フィラメントの先端部において露出していることを特徴としている。
【0013】
この通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、前記フィラメントの基部がフランジ部として形成され、前記ブラシ体には前記フィラメントが挿入するための挿入孔が設けられ、この挿入孔の径は前記フランジ部の径よりも小さいことが好ましい。
【0014】
この通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、複数の前記フィラメントが設けられ、前記複数のフィラメントに電流を供給する導電部材が設けられ、前記導電部材は前記フィラメントの芯部と接触することが好ましい。
【0015】
この通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、複数の前記フィラメントが設けられ、前記複数のフィラメントの芯部が導電部材に接続されていることが好ましい。
この通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、隣り合う前記フィラメントの芯部同士が基部側において互いに接続されていることが好ましい。
【0016】
この通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、前記ブラシ体にはブリッスル束が植毛されていることが好ましい。
この通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、本体部には前記ブラシ体を振動する振動アクチュエータが設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、歯茎が損傷することを抑制し、マッサージする部位に集中的に電流を供給することができる通電歯茎マッサージ用ブラシを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシについて、その断面構造を示す断面図。
【図2】同実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシについて、同ブラシの使用時に形成される回路を模式的に示した回路図。
【図3】同実施形態のブラシ体について、そのブラシ体の断面構造を示す断面図。
【図4】同実施形態のブラシ体について、そのブラシ体の一部分の拡大断面図。
【図5】同実施形態のブラシ体について、そのブラシ体の斜視構造を示す斜視図。
【図6】同実施形態のフィラメントについて、(A)は斜視構造を示す斜視図、(B)は(A)のA−A線に沿う断面構造を示す断面図。
【図7】同実施形態のブラシ体の組み立て工程について、各工程の斜視構造を示す斜視図。
【図8】同実施形態のブラシ体について、その使用状態を示す断面図。
【図9】本発明の第2実施形態のブラシ体について、その内部構造を示す斜視図。
【図10】同実施形態のブラシ体について、その内部断面構造を示す断面図。
【図11】本発明の第3実施形態のブラシ体について、その内部断面構造を示す断面図。
【図12】本発明の第4実施形態のブラシ体について、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図、(C)は(A)のC−C線に沿う断面図。
【図13】本発明の実施形態のフィラメントの変形例について、(A)は側面図、(B)は(A)のD−D線に沿う断面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、通電歯茎マッサージ用ブラシ1は、使用者が把持可能な把持本体部50(本体部)の先端部にブラシ体10を着脱可能に装着することができるブラシである。通電歯茎マッサージ用ブラシ1は、把持本体部50に内蔵された振動アクチュエータ52によって、ブラシ体10を振動させることにより歯茎のマッサージを行うとともに、ブラシ体10を通じて歯茎に電流を流し血行を促進する。
【0020】
把持本体部50は、使用者の持ちやすさを考慮して略円柱状もしくは扁平な柱状に形成されている。把持本体部50には、把持により使用者の手と接触する把持電極51と、使用者が操作するためのスイッチ56と、アクチュエータの動作状態を示すLED57とが設けられている。把持本体部50の内部には、振動アクチュエータ52と、回路部55に電力を供給する電源部54と、振動アクチュエータ52を制御する回路部55とが設けられている。把持本体部50の先端部は、振動アクチュエータ52の出力シャフト53が突出している。出力シャフト53はブラシ体10に挿入される。
【0021】
通電歯茎マッサージ用ブラシ1は、マッサージモードとして、振動モードと、通電モードと、振動通電モードとを有する。振動モードでは歯または歯茎に振動を与える。通電モードでは歯茎に電流を流す。振動通電モードでは、歯茎に振動を与えるとともに電流を流す。振動通電モードのとき、振動アクチュエータ52が出力シャフト53を振動させる。出力シャフト53の振動がブラシ体10に伝達されることによりブラシ体10を振動させる。通電モードのときは、振動アクチュエータ52は駆動せず、出力シャフト53を通じてブラシ体10に電流が供給される。振動通電モードのときは、振動モードと通電モードとが同時に実行される。
【0022】
図2に、通電歯茎マッサージ用ブラシ1の回路構成を示す。
通電歯茎マッサージ用ブラシ1の回路部55には、把持電極51と電気的に接続された制御回路55aと、この制御回路55aに接続された充電回路55bと、電源回路55cとが設けられている。電源回路55cは、電源部54から電力の供給を受ける。充電回路55bは電源部54に電力を供給する。制御回路55aは、振動アクチュエータ52への電力供給を制御して出力シャフト53と振動を制御するとともに、出力シャフト53を通じてブラシ体10に供給する電流量を制御する。
【0023】
使用者が通電歯茎マッサージ用ブラシ1を使用しているとき、使用者および通電歯茎マッサージ用ブラシ1により次の電気回路が形成される。すなわち、使用者の手に把持された把持本体部50の把持電極51と、回路部55の制御回路55aと、把持本体部50の出力シャフト53と、ブラシ体10と、口腔内の唾液81と、歯茎80の組織と、人体82とを通電経路とする電気回路が形成される。制御回路55aが所定の大きさ以上の直流電圧を出力シャフト53に印加するとき、上記の電気回路に電流が流れる。
【0024】
図3〜図7を参照して、ブラシ体10の構造について説明する。なお、ブラシ体10において把持本体部50と接続する部分がある方向を後方とし、後方の反対方向を前方とする。
【0025】
図3に示すように、ブラシ体10は、ブラシ本体11と、ブラシ本体11に装着されるカバー20と、ブラシ本体11に設けられる複数のフィラメント30と、ブラシ体10の内部に設けられて各フィラメント30に接続する導電部材40とを含む。ブラシ本体11とカバー20とは絶縁性樹脂により形成されている。
【0026】
またブラシ体10は、把持本体部50に接続されるブラシ柄10Bと、ブラシ柄10Bの先端に設けられるヘッド部10Aとに区画されている。以降、ブラシ本体11においてヘッド部10Aに対応する部分をブラシ本体前部11Aとし、ブラシ柄10Bに対応する部分をブラシ本体後部11Bとする。カバー20においてヘッド部10Aに対応する部分をカバー前部20Aとし、ブラシ柄10Bに対応する部分をカバー後部20Bとする。ブラシ本体後部11Bとカバー後部20Bとの間には、出力シャフト53が挿入される軸孔16が形成されている。
【0027】
図3〜図5に示すように、ブラシ本体前部11Aは、底面部12と外周壁15とにより構成されている。底面部12には、フィラメント30が挿入するための挿入孔13が設けられている。挿入孔13には、挿入孔13よりも径の大きい段部14が形成されている。
【0028】
カバー20のカバー前部20Aは、上面部21と外周部22とにより構成され、ブラシ本体前部11Aに対応する形に形成されている。外周部22は、ブラシ本体前部11Aの外周壁15に溶着されている。上面部21の中央部23には、リブ25が平行に設けられている。リブ25は導電部材40に接触して、導電部材40をブラシ本体前部11Aの方向に押す。カバー20のカバー後部20Bには、導電部材40が収容される導電収容部24が形成されている。導電収容部24の後方は前方よりも拡大されている。また導電収容部24は導電収容部24の後端において軸孔16と連通する。導電収容部24の空間は、導電部材40が適度に振動する大きさに形成されている。
【0029】
導電部材40は、フィラメント30に接触する導電部41と、導電部41から延長して出力シャフト53に接触する導電リード43とを含む。導電リード43の先端部は、屈曲し、その角部44で出力シャフト53に接触する。導電リード43の端縁45はカバー後部20Bに当接する。導電リード43の端縁45がカバー20に当接することにより、導電リード43の先端部が出力シャフト53側に押されて角部44と出力シャフト53とが接触する。
【0030】
図4および図5に示すように、導電部材40の導電部41は、板状に形成され、フィラメント30に対応して突出部42が形成されている。突出部42の先端でフィラメント30に接触し、フィラメント30と導電部材40とが接続される。
【0031】
図6に示すように、フィラメント30は、芯部31と、芯部31を覆う鞘部34とを含む。フィラメント30の先端部33は球面に形成されている。また、フィラメント30を成形のときに断裂が生じることを抑制するために、基部が先端部33よりも太くされ、かつ断裂発生を抑制することができる所定の径以上とされている。フィラメント30の軸方向の長さは、ブラシ体10が口腔内に入るように、数mm〜数十mmに設定されている。
【0032】
芯部31は、導電性を有する弾性部材(以下、「導電性弾性部材」)により形成されている。具体的には、芯部31は、導電性を有するカーボンブラックを導電性が発現するように一定量含有し、かつゴム硬度(ゴム硬度の測定法は、JIS K6253 に規定された方法による。以下同じ。)が30〜50度のシリコンゴム(導電性弾性部材)により形成されている。芯部31のゴム硬度は、40度とすることが好ましい。なお、上記「シリコンゴム」はシリコーン系重合体を主成分とするゴムである。
【0033】
すなわち、芯部31は、歯茎および口腔粘膜を傷つけることが少ないようにゴム硬度の小さい材料により形成されている。芯部31は、基部から先端に向けて先細りに形成されている。一方、芯部31の基部32はフランジ状とされて、その底面が平坦に形成されている。
【0034】
鞘部34は、芯部31よりも導電性が低い弾性部材(以下、「低導電性弾性部材」)により形成されている。具体的には、鞘部34はゴム硬度が30〜50度の絶縁性シリコンゴムにより形成されている。なお、ゴム硬度は40度とすることが好ましい。
【0035】
すなわち、鞘部34は、芯部31と同様に、歯茎および口腔粘膜を傷つける虞が小さい硬度の材料により形成されている。また、鞘部34は、芯部31の先端を露出させて同芯部31の側面を覆う。鞘部34の基部35は、芯部31のフランジ状の基部32の下部に積層されている。芯部31のフランジ状の基部32と鞘部34の基部35とが一体となって、フィラメント30をブラシ本体前部11Aに固定するためのフランジ部36を形成する。すなわち、フランジ部36の上部は芯部31の延長部であり、フランジ部36の下部は鞘部34の延長部となっている。フランジ部36の径は、段部14の径とほぼ同じ大きさ、すなわち治具を用いずにフランジ部36を段部14に押し込むことができる程度の大きさに設定されている。具体的には、フランジ部36の外径は数mm〜数十mmに設定されている。フランジ部36の厚みは段部14の厚みよりも大きくされている。
【0036】
フィラメント30は次のように形成される。まず、シート状の導電性シリコンゴム(導電性弾性部材)を金型に合わせて切断する。金型にシリコンゴム片を配置し、これを加熱および加圧するとともに加硫して、芯部31を成形する。次に、芯部31を金型に配置して、芯部31の周囲に鞘部34が形成されるように絶縁性シリコンゴム(低導電性弾性部材)を金型に配置し、これを加熱および加圧するとともに加硫する。このようにしてフィラメント30が成形される。
【0037】
図7を参照して、ブラシ体10の組み立て方法について説明する。
図7(A)に示すように、ブラシ本体前部11Aの各挿入孔13にフィラメント30を挿入し、フィラメント30のフランジ部36を段部14に嵌め込む。フランジ部36の厚みが段部14の厚みよりも大きいため、フランジ部36の一部が底面部12から突出する。
【0038】
図7(B)に示すように、各挿入孔13にフィラメント30を挿入した後、導電部材40をブラシ本体11に装着する。このとき、導電部41の突出部42がフィラメント30のフランジ部36におのおの当接するように接触する。フランジ部36の上部は芯部31の延長部であるため、導電部41とフランジ部36との接触により、導電部材40と芯部31とが電気的に接続される。
【0039】
図7(C)に示すように、導電部材40をブラシ本体11に装着した後、このブラシ本体11にカバー20が装着される。カバー前部20Aの外周部22とブラシ本体前部11Aの外周壁15とが超音波溶着により接着される。このとき、カバー前部20Aのリブ25が導電部41と接触する。これにより、導電部41がブラシ本体11側に押されるとともに、フィラメント30がブラシ本体11から突出する方向に押される。すなわち、フィラメント30は弾性体により形成されているため、カバー前部20Aのリブ25により導電部41を一定量押し付けることにより、フィラメント30に反発力が生じる。これにより、導電部41とフィラメント30との安定的な電気接続と、ブラシ本体11に対するフィラメント30の機械的な固定とを行うことができる。
【0040】
図7(D)に示すように、組み立てられたブラシ本体11は、フィラメント30およびブラシ柄10Bにおける出力シャフト53が接続する部分以外、絶縁性の部材により覆われる。また、カバー20が導電部41を押圧する状態でカバー20とブラシ本体11とが溶着され、フランジ部36と挿入孔13とが密着するため、ブラシ本体11の内部が体液および薬剤が浸入しないようにブラシ体10の内部空間が密封される。
【0041】
図8に、歯茎80をマッサージするときのフィラメント30の動作について説明する。通電歯茎マッサージ用ブラシ1として、振動モード、通電モード、および振動通電モードがある。ここでは、代表して振動通電モードについて説明する。
【0042】
通電歯茎マッサージ用ブラシ1で歯茎80をマッサージするとき、フィラメント30の芯露出部31Aが歯茎80に当てられる。振動通電モードのときブラシ体10が振動してフィラメント30が変形する。このとき、芯露出部31Aが歯茎80に接触している。
【0043】
電流を流しやすい唾液81または薬剤は、歯茎80の表面および歯の表面および口腔全体に存在し、またブラシ体10およびフィラメント30に付着している。この点、芯露出部31Aが歯茎80に当てられているため、同歯茎80に電流が流れやすくなり、唾液81または薬剤を介して口腔全体に電流が流れにくくなっている。
【0044】
ブラシ体10から口腔内への電流の流れは次のようになる。すなわち、電流は、導電部材40からフィラメント30の芯部31を通じて歯茎80に流れる。芯露出部31Aと歯茎80とが接触するため、唾液81または薬剤を介さずに、芯露出部31Aを通じて歯茎80に電流が流される。
【0045】
なお、芯露出部31Aと歯茎80との間には唾液81または薬剤が侵入するため、電流の一部が芯露出部31Aから唾液81または薬剤に流れる。この漏れ量は、芯部31および鞘部34により被覆されていないフィラメントが用いられているものと比べると小さい。
【0046】
ところで、振動通電モードにおいて、ブラシ体10および導電部材40は出力シャフト53と同期して振動する。すなわち、ブラシ体10および導電部材40は同方向に振動するため、振動を要因とする導電部材40の突出部42とフィラメント30のフランジ部36との接触点のずれは、一定範囲内となる。また、フィラメント30は振動により変形するため、この変形を要因とする導電部材40の突出部42とフィラメント30のフランジ部36との接触点のずれも一定範囲内となる。また、フランジ部36の上部すなわち芯部31の延長部は、この範囲よりも大きく設定されているため、ブラシ体10の振動およびフィラメント30による変形に起因して、導電部材40の突出部42とフィラメント30のフランジ部36との接触が外れることはない。
【0047】
本実施形態によれば以下に示す効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、フィラメント30は、導電性弾性材料により形成された芯部31と、低導電性弾性材料により形成されて芯部31を覆う鞘部34とを含む。芯部31は、フィラメント30の基部およびフィラメント30の先端部33において露出している。この構成によれば、フィラメント30が弾性材料により形成されているため歯茎が損傷することを抑制することができる。
【0048】
歯茎の血行を促進し腫れや炎症の予防をするには、機械的な摺動だけでなく、通電作用による血行促進効果を付加することが有効とされる。この点、上記構成によれば、芯部31は、フィラメント30の基部およびフィラメント30の先端部33において露出しているため、電流が口腔全体に分散されずにマッサージする部位に集中的に電流を流すことができる。したがって、フィラメント30全体が導電性部材により形成されているもの、すなわちマッサージ部位以外のところにも電流を流すもの(以下、「比較装置」)に比べて、電流の損失が少ない。マッサージ部位に集中的に通電できることため、マッサージ効果を生じさせるために必要な通電電流量を上記比較装置に比べて小さくすることができ、これにより当該通電電流量を制御する回路部55を簡略化することができる。また、把持本体部50(本体部)の電源回路55cの駆動電圧を小さくすることができ、省電力化を図ることができる。また電流形成する電流生成回路の小型化ひいては把持本体部50の小型化を図ることができる。
【0049】
(2)本実施形態では、フィラメント30の基部がフランジ部36として形成されている。また、ブラシ体10にはフィラメント30が挿入するための挿入孔13が設けられている。この挿入孔13の径はフランジ部36の径よりも小さい。このような構成によれば、フィラメント30を挿入孔13に通してブラシ体10に固定するとき、フランジ部36が挿入孔13の部分で引っ掛かるため、フィラメント30がブラシ体10から抜けることを抑制することができる。
【0050】
(3)本実施形態では、複数のフィラメント30が設けられ、これらフィラメント30に電流を供給する導電部材40が設けられている。そして、導電部材40が各フィラメント30の芯部31と接触する。この構成によれば、導電部材40を通じて各フィラメント30に電流を流すことができる。
【0051】
(4)本実施形態では、ブラシ本体11にはブラシ体10を振動する振動アクチュエータ52が設けられている。この構成によれば、フィラメント30を介して歯茎に振動を与えることができるため、通電により血行促進に加えて歯茎の血行をさらに促進することができる。
【0052】
(第2実施形態)
図9および図10を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1は、第1実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1に対して次の変更を加えた構成となっている。すなわち、第1実施形態では、フィラメント30と導電部材40とは互いに接触する構成とされているが、本実施形態ではこの構成に代えて、フィラメント30の芯部31が導電部材40に接続される。以下、この変更にともない生じる第1実施形態の構成からの変更について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0053】
図9は、ブラシ体10からブラシ本体11とカバー20とを取り外したもの、すなわちフィラメント30と導電部材40とを一体に形成したものである一体成形体60を示している。フィラメント30と導電部材40とは互いに密着している。すなわち、一体成形体60にはフィラメント30の芯部31と導電部材40との接触点はない。
【0054】
図10に示すように、導電部41は平坦に形成されている。導電部41において、フィラメント30の芯部31と接続する部分には貫通孔41Aが形成されている。芯部31は基部から先端に向けて先細りに形成されている。また芯部31の基部32の底面には、貫通孔41Aに係合する係合部31Bが形成されている。係合部31Bの径が貫通孔41Aの径と同じ大きさとされ、係合部31Bを貫通孔41Aに挿入ことにより係合部31Bと貫通孔41Aとが接続する構造となっている。また、芯部31の側面および芯部31の基部32および導電部41は、一体的に低導電性弾性部材により覆われている。これにより、芯部31の側面に鞘部34を形成し、導電部41全体を被覆して基底部37を形成している。
【0055】
次に、組立体の製造方法について説明する。
まず、カーボンブラックを含有したシリコンゴム(導電性弾性部材)を金型に充填して芯部31を成形する。次に、異種材料を用いて成形することができる同時成形金型に、芯部31を装着し、さらに芯部31の係合部31Bと導電部41の貫通孔41Aとが接続されるように導電部41を配置し、そして、シリコンゴム(低導電性弾性部材)をこの同時成形金型に充填する。これにより、導電部材40とフィラメント30とが一体となった一体成形体60が形成される。
【0056】
ブラシ本体11とカバー20と一体成形体60とは次のように組み立てられる。
各フィラメント30を挿入孔13に入れながら、ブラシ本体前部11Aに一体成形体60を装着する。次に、このブラシ本体11にカバー20が装着される。カバー前部20Aの外周部22とブラシ本体前部11Aの外周壁15とが超音波溶着により接着される。このとき、カバー前部20Aのリブ25が基底部37と接触する。これにより、基底部37がブラシ本体11側に押されるとともに、フィラメント30がブラシ本体11から突出する方向に押される。
【0057】
本実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1によれば、先の第1実施形態による前記(1)および(4)の効果に加えて、さらに以下に示す効果を奏することができる。
(5)本実施形態では、各フィラメント30の芯部31が導電リード43に互いに接続されている。このような構成により、複数のフィラメント30の芯部31と導電リード43とが一体とされる。このため、製造工程においては、フィラメント30の芯部31と導電リード43とを一体のものとして取り扱うことができる。また、製造工程においてブラシ体10の部品点数を少なくすることができる。
【0058】
(第3実施形態)
図11を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1は、第1実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1に対して次の変更を加えた構成となっている。すなわち、第1実施形態では、フィラメント30と導電部材40とは互いに接触する構成とされているが、本実施形態では、各フィラメント30の芯部31が基部で連結されて芯連結体62を構成する。そして芯連結体62の芯基底部38と導電部材40とが接続されている。以下、この変更にともない生じる第1実施形態の構成からの変更について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0059】
図11は、ブラシ体10からブラシ本体11とカバー20とを取り外したもの、すなわち各フィラメント30が連結したフィラメント連結体61と導電部材40とが接続されたものを示している。各芯部31の基部32は互いに連結して一つの芯基底部38を形成している。すなわち、第1実施形態のような、フィラメント30と導電部41とが接触する接触点はない。
【0060】
導電部材40には、第1実施形態のような導電部41はなく、導電リード43の先端に接続部46が形成されている。各芯部31が連結した芯連結体62において、芯部31の側面および芯基底部38の下面は、低導電性弾性部材により覆われている。すなわち、芯部31の側面に鞘部34が形成され、芯基底部38を被覆して下被覆部39を形成している。
【0061】
次に、フィラメント連結体61の製造方法について説明する。
まず、カーボンブラックを含有したシリコンゴム(導電性弾性部材)を金型に充填して芯連結体62を成形する。次に、同時成形金型に芯連結体62を装着し、そして、シリコンゴム(低導電性弾性部材)をこの同時成形金型に充填する。これにより、芯連結体62が形成される。また、芯連結体62において導電部材40と接続する部分には、導電リード43の接続部46が挿入される接続口63が形成される。
【0062】
ブラシ本体11とカバー20と一体成形体60とは次のように組み立てられる。
フィラメント30を挿入孔13に入れながら、ブラシ本体前部11Aに芯連結体62を装着する。次に、このブラシ本体11にカバー20を装着する。カバー前部20Aの外周部22とブラシ本体前部11Aの外周壁15とが超音波溶着により接着される。このとき、カバー前部20Aのリブ25が芯連結体62の芯基底部38と接触する。これにより、芯基底部38がブラシ本体11側に押されるとともに、フィラメント30がブラシ本体11から突出する方向に押される。
【0063】
本実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1によれば、先の第1実施形態による前記(1)および(4)の効果に加えて、さらに以下に示す効果を奏することができる。
(6)本実施形態では、隣り合うフィラメント30の芯部31同士が基部側において互いに接続している。この構成によれば、個々に芯部31を形成する必要がなく、1個のものとして形成することができるため、製造工程を簡略化することができる。また、芯部31が連結していないものと比べると、導電部41と芯部31との接触点が少ないため、通電による発熱を小さくすることができる。
【0064】
(第4実施形態)
図12を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1は、第1実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1に対して次の変更を加えた構成となっている。すなわち、第1実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1には歯茎マッサージ用のフィラメント30が設けられている。これに対して、本実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1には、歯茎マッサージ用のフィラメント30および歯磨き用のブリッスル束70が設けられている。以下、この変更にともない生じる第1実施形態の構成からの変更について説明する。なお、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0065】
図12(A)に示すように、ブラシ本体前部11Aの外周部には歯茎マッサージ用のフィラメント30が設けられ、中央部にはブリッスル束70が設けられている。図12(A)中において、上下方向のフィラメント30の間隔は、例えば、歯の幅の大きさと同じとされる。
【0066】
図12(B)および(C)に示すように、各フィラメント30はブラシ体10内部において互いに接続されている。具体的には、フィラメント30は第3実施形態と同様の形態に形成されている。ブリッスル束70は複数のフィラメント30により構成されて、2つ折りにして線刃71によりブラシ本体前部11Aに植毛されている。
【0067】
本実施形態の通電歯茎マッサージ用ブラシ1によれば、先の第1実施形態による前記(1)および(4)の効果に加えて、さらに以下に示す効果を奏することができる。
(7)本実施形態では、ブラシ体10にはブリッスル束70が植毛されている。この構成によれば、ブラシ体10にフィラメント30のほかにブリッスル束70が植毛されているため、1つのブラシ体10により、歯茎をマッサージすることおよび歯の歯垢を除去することができる。例えば、ブリッスル束70を歯に押し当てるとともに、フィラメント30を歯茎に押し当てることにより、歯磨きおよび歯茎のマッサージを同時に行うことができる。
【0068】
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記各実施形態にて例示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0069】
・上記第4実施形態では、ブラシ体10には、通電マッサージをするためのフィラメント30と、歯磨きするためのブリッスル束70とは同じ面に形成されている。このような植毛配置に代えて、ブリッスル束70が設けられている面と反対側の面に通電マッサージ用のフィラメント30を設けてもよい。
【0070】
・上記第4実施形態では、ブラシ体10には、通電マッサージをするためのフィラメント30に加えて、歯磨きするためのブリッスル束70が植毛されている。ブラシ体10には、これ以外にも、口腔内を清掃する作用部材を設けることができる。例えば、あるいは、ブラシ体10に、シリコンゴムにより形成されたものであり歯の歯垢を除去する研磨部材を設けてもよい。
【0071】
・上記第3実施形態では、芯部31と芯基底部38と同一部材により一体成形しているが、芯部31と芯基底部38とを異なる材料により形成してもよい。例えば、芯基底部38を、芯部31よりも導電性が高いシリコンゴムにより形成する。これによれば、導電リード43の接続部46から露出部までの抵抗値を小さくすることができる。
【0072】
・上記第2実施形態では、各芯部31の係合部31Bと導電部41の貫通孔41Aとが係合して、両者が接続される構造となっているが、係合部31Bと貫通孔41Aとの係合に加えてさらに半田により両者を接続してもよい。
【0073】
・上記第1実施形態では、芯部31を個別に形成しているが、同時成形金型により複数個のフィラメント30を同時に形成してもよい。また、芯部31の周囲に鞘部34を形成するときに、別金型を用いているが、2色成形金型を用いて、芯部31および鞘部34を連続して形成してもよい。また、インサート成形によりフィラメント30を形成することもできる。
【0074】
・上記第1実施形態では、フランジ部36が設けられたフィラメント30を用いているが、フランジ部36のないフィラメント30を用いてブラシ体10を構成することもできる。フランジ部36以外の構成は、第1実施形態のものと同様である。
【0075】
図13に、フランジ部36のないフィラメント30の一例を示す。図13(A)は同フィラメント30の側面図であり、図13(B)はその断面図である。この図に示されるように、フィラメント30の先端部33において芯部31が露出している。フィラメント30の外形は円錐体であり、先端部33が球面に形成されている。
【0076】
・上記各実施形態では、通電歯茎マッサージ用ブラシ1は振動アクチュエータ52を備えているが、これを省略してもよい。この場合にも、上記(1)の効果を奏することができる。
【0077】
・上記各実施形態では、ブラシ体10に複数のフィラメント30を設けているが、フィラメント30の個数を1本としてもよい。
・上記各実施形態では、フィラメント30の先端部33において1つの露出部が形成されているが、露出部を複数設けてもよい。
【0078】
・上記各実施形態では、フィラメント30は、胴部から先端部33にわたって円錐上に形成されているが、フィラメント30の形状はこれに限定されない。例えば、胴部を円柱状に構成し、先端部33を球面に形成してもよい。この場合、例えば露出部は球面の中心部分に設けられる。
【0079】
・上記各実施形態では、露出部は、フィラメント30の先端部33の球面の一部となっているが、先端部33全体を露出部としてもよい。
・上記各実施形態では、芯部31および鞘部34はシリコンゴムにより形成されているが、これをエラストマーにより形成することもできる。この場合、芯部31はカーボンブラックを含有したエラストマーにより形成される。
【0080】
・上記各実施形態では、芯部31の主材料および鞘部34の主材料は同一材料により形成されているが、異質材料により形成することもできる。例えば、芯部31をシリコンゴムにより形成し、鞘部34をエラストマーにより形成する。
【0081】
・上記各実施形態では、鞘部34はカーボンブラックを含有していないシリコンゴムにより形成されているが、これに代えて、導電性材料を含んだ材料に鞘部34を形成することもできる。なお、この構成の場合、鞘部34の導電率は、芯部31の導電率よりも低くされる。このような構成でも、上記(1)の効果を奏する。
【符号の説明】
【0082】
1…通電歯茎マッサージ用ブラシ、10…ブラシ体、10A…ヘッド部、10B…ブラシ柄、11…ブラシ本体、11A…ブラシ本体前部、11B…ブラシ本体後部、12…底面部、13…挿入孔、14…段部、15…外周壁、16…軸孔、20…カバー、20A…カバー前部、20B…カバー後部、21…上面部、22…外周部、23…中央部、24…導電収容部、25…リブ、30…フィラメント、31…芯部、31A…芯露出部、31B…係合部、32…基部、33…先端部、34…鞘部、35…基部、36…フランジ部、37…基底部、38…芯基底部、39…下被覆部、40…導電部材、41…導電部、41A…貫通孔、42…突出部、43…導電リード、44…角部、45…端縁、46…接続部、50…把持本体部(本体部)、51…把持電極、52…振動アクチュエータ、53…出力シャフト、54…電源部、55…回路部、55a…制御回路、55b…充電回路、55c…電源回路、56…スイッチ、57…LED、60…一体成形体、61…フィラメント連結体、62…芯連結体、63…接続口、70…ブリッスル束、71…線刃、80…歯茎、81…唾液、140…導電部材、141…導電リード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシ体に設けられたフィラメントに電気を流す通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、
前記フィラメントは、導電性を有する弾性材料により形成された芯部と、この芯部よりも導電性が低い弾性材料により形成されて前記芯部を覆う鞘部とを含み、
前記芯部は、前記フィラメントの基部および前記フィラメントの先端部において露出している
ことを特徴とする通電歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項2】
請求項1に記載の通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、
前記フィラメントの基部がフランジ部として形成され、
前記ブラシ体には前記フィラメントが挿入するための挿入孔が設けられ、
この挿入孔の径は前記フランジ部の径よりも小さい
ことを特徴とする通電歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、
複数の前記フィラメントが設けられ、
前記複数のフィラメントに電流を供給する導電部材が設けられ、
前記導電部材は前記フィラメントの芯部と接触する
ことを特徴とする通電歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項4】
請求項1または2に記載の通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、
複数の前記フィラメントが設けられ、
前記複数のフィラメントの芯部が導電部材に接続されている
ことを特徴とする通電歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項5】
請求項1または2に記載の通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、
隣り合う前記フィラメントの芯部同士が基部側において互いに接続されている
ことを特徴とする通電歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、
前記ブラシ体にはブリッスル束が植毛されている
ことを特徴とする通電歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の通電歯茎マッサージ用ブラシにおいて、
本体部には前記ブラシ体を振動する振動アクチュエータが設けられている
ことを特徴とする通電歯茎マッサージ用ブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−149(P2012−149A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135324(P2010−135324)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】