説明

連接軌道のレール応急処置器、及び連接軌道のレール応急処置方法

【課題】 突出壁付き連接軌道におけるレール応急処置器及びレール応急処置方法を提供する。
【解決手段】 継目板51と、継目板51の腹部の外側から押さえ付ける継目板押付金具52と、継目板押付金具52のボルト孔52aに螺合して突出可能な押圧ボルト53と、押圧ボルト53に螺合し押圧ボルト53を継目板押付金具52に固定可能な固定用ナット54と、電気絶縁性を有する材料からなり突出壁41の第1面S1に密接可能な絶縁ゴム板55と、その上に密接配置され押圧ボルト53からの押圧力を受け止めるボルト押圧受け部材56を備え、ボルト押圧受け部材56には、突出壁41の第2面S2に係合してレール方向匐進力により押圧ボルト53がレール方向に移動することを防止する屈曲部56bが設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レールが損傷した場合にレール交換までの時間中、レールの損傷箇所を応急的に防護して列車を徐行で通過させるためのレール応急処置器及びレール応急処置方法に関し、特に、連接軌道区間におけるレール応急処置器及びレール応急処置方法の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、道路幅員が大きく道路交通量の多い踏切道等においては、踏切箇所のまくらぎを取り外し、そのかわりとして、図12に示すような鉄筋コンクリート(RC)からなる板状のコンクリートブロック18を複数個用い、PC鋼棒を孔30に挿通して締め付けることにより全体を一体化し、このコンクリートブロック18の上面に設けられた2つの溝部19の内部に、それぞれレールを収容し、取付ボルトやナット等(図示せず)によって締結・支持する「連接軌道」と呼ばれる軌道構造が用いられている。
【0003】
このような連接軌道区間のレールの応急継目装置としては、図13に示されたものが知られている(特許文献1を参照)。
【0004】
このレール応急継目装置では、コンクリートブロック18においてレール12が収容され敷設される空間である溝部19の2つの側面20、20に接触するように2つの固定金具17、17を配置し、それぞれの固定金具17に螺子孔22を設け間隔保持ボルト21が回転自在に螺合するように取り付け、間隔保持ボルト21を回転させることにより頭部23が受具15の外部側面に接近又は離れるように構成しておく。一方、レール12の損傷部分を両側から挟み込むように2枚の継目板11、11を取り付け、各々の継目板11の側面に形成された溝14に嵌合する嵌合凸部16を有する受具15を各継目板11、11の外側にそれぞれ配置する。そして、各間隔保持ボルト21をそれぞれ回転させて間隔保持ボルト21の頭部23が受具15の凹部24を押圧するようにし、この結果、継目板11、11がレール12の損傷部分の側面に圧接されるようにし、これにより、レール12の損傷部分を固定するようにしたものである。
【0005】
上記した連接軌道として、図12、13に示したものとは異なる構成のものが提案されている。この連接軌道は、図14、15に示すように、鉄筋コンクリート(RC)からなる板状のコンクリートブロックである連接軌道板38を複数個用い、全体をPC鋼棒を孔40に挿通して締め付けることにより全体を一体化し、この連接軌道板38の上面に設けられた2つのレール収容凹部39の内部に、それぞれレールRを収容する。この場合、レール収容凹部39は、単純な溝状の凹部ではなく、レール収容凹部39の内壁39aのうちの両方に、コンクリートからなり内壁39aからレールに向かって突出する部分である突出壁41がレール長手方向に所定間隔で断続的に配置されている。
【0006】
この場合、タイプレート43は、タイプレート締結用ボルト45、タイプレート締結用ナット46、タイプレート締結用バネ47、タイプレート締結用座金48等によって、レール収容凹部39の底面に、タイプレートパッド42を介して取り付けられる。また、レールRは、ボルト、ナット、Vバネ、クリップ等の締結装置(図示せず)によって、タイプレート43の上に、レールパッド44を介して締結される。以下、図14及び15に示す連接軌道を「突出壁付き連接軌道」という。この突出壁付き連接軌道の場合にも、レールが損傷した場合にレール交換までの時間中、レールの損傷箇所を応急的に処置・防護して列車を徐行で通過させることが可能なレール応急処置器及びレール応急処置方法の開発が要請されていたが、適切なものが提案されていなかった。
【特許文献1】特許第3285980号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、突出壁付き連接軌道におけるレール応急処置器及びレール応急処置方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る連接軌道のレール応急処置器は、
軌道の近傍に道路の路面を構成する軌道舗装に用いる鉄筋コンクリート製の連接軌道板で、レール収容凹部の内壁のうちの両方に、コンクリートからなり前記内壁からレールに向かって突出する部分である突出壁がレール長手方向に所定間隔で断続的に配置されている型式の連接軌道板の前記レール収容凹部内でレールが損傷した場合に、損傷したレール箇所を応急的に防護するレール応急処置器であって、
破断した箇所のレールの両側に添接可能な2枚の継目板と、
当該継目板の腹部の外側から押さえ付けるために片側に少なくとも2枚用いられる継目板押付金具と、
当該継目板押付金具の各々にレール直角方向に開けられかつ雌ネジが形成されたボルト孔に螺合して突出又は引込み可能な押圧ボルトと、
当該押圧ボルトに螺合するとともに、前記押圧ボルトを前記継目板押付金具に固定可能な固定用ナットと、
電気絶縁性を有する材料からなり前記突出壁の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の第1面に密接可能な絶縁部材と、
当該絶縁部材の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の面に密接するように配置されるとともに前記押圧ボルトからの押圧力を受け止めるボルト押圧受け部材を
備え、
前記ボルト押圧受け部材には、前記突出壁の一部に係合することにより、列車の車輪が前記レールに作用するレール方向匐進力により前記押圧ボルト頭部がレール方向に移動することを防止する押圧ボルトずれ止め手段が設けられること
を特徴とする。
【0009】
上記の連接軌道のレール応急処置器において、好ましくは、前記押圧ボルトが挿通可能な取付穴を有し前記調整ナットにより前記継目板押付金具に固定されるとともに、屈曲部を有して前記継目板のレール方向の端部に係合し、前記レール方向匐進力により前記継目板がレール方向に移動することを防止する継目板ずれ止め部材をさらに備える。
【0010】
また、上記の連接軌道のレール応急処置器において、好ましくは、前記継目板押付金具の横断面形状は、前記継目板の腹部の略台形状の横断面を有する凹部と嵌合可能な形状に形成される。
【0011】
また、上記の連接軌道のレール応急処置器において、好ましくは、
前記押圧ボルトずれ止め手段は、
前記ボルト押圧受け部材の端部に設けられ前記ボルト押圧受け部材を前記突出壁の一部に係合させてレール方向に移動することを防止する突出壁係合部と、
前記ボルト押圧受け部材に設けられ前記押圧ボルト頭部と嵌合する押圧ボルト頭部嵌合部を
有する。
【0012】
また、上記の連接軌道のレール応急処置器において、好ましくは、
前記レールの側方となる前記レール収容凹部の空間のうち、列車の車輪のフランジが通過する内軌間隙とは反対側となる外軌間隙を閉塞する外軌間隙閉塞板と、
前記レールの側方となる前記レール収容凹部の空間のうち、前記外軌間隙閉塞板の下方となりかつ前記継目板の配置されていない箇所である外軌間隙下方空間に配置され、前記外軌間隙閉塞板を下方から支持する支承部材をさらに備える。
【0013】
また、本発明に係る連接軌道のレール応急処置方法は、
軌道の近傍に道路の路面を構成する軌道舗装に用いる鉄筋コンクリート製の連接軌道板で、レール収容凹部の内壁のうちの両方に、コンクリートからなり前記内壁からレールに向かって突出する部分である突出壁がレール長手方向に所定間隔で断続的に配置されている型式の連接軌道板の前記レール収容凹部内でレールが損傷した場合に、損傷したレール箇所を応急的に防護するレール応急処置方法であって、
破断した箇所のレールの両側に2枚の継目板を添接し、
当該継目板の腹部の外側から片側に少なくとも2枚の継目板押付金具を配置し、
当該継目板押付金具の各々にレール直角方向に開けられかつ雌ネジが形成されたボルト孔に、固定用ナットを介在させつつ押圧ボルトを螺合し、当該押圧ボルトを回動して前記押圧ボルトの頭部をレールから離れる方向に突出させ、
電気絶縁性を有する材料からなる絶縁部材を、前記突出壁の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の第1面に密接させるとともに、
当該絶縁部材の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の面にボルト押圧受け部材を密接させ、
前記ボルト押圧受け部材に設けられた押圧ボルトずれ止め手段により、列車の車輪が前記レールに作用するレール方向匐進力により前記押圧ボルト頭部がレール方向に移動することを防止するようにし、
前記ボルト押圧受け部材により前記押圧ボルトからの押圧力を前記絶縁部材を介して前記第1面に伝達させるようにし、
前記固定用ナットを回動させることにより、前記押圧ボルトを前記継目板押付金具に固定させること
を特徴とする。
【0014】
また、上記の連接軌道のレール応急処置方法において、好ましくは、
前記押圧ボルトを前記継目板押付金具に固定した後、
前記レールの側方となる前記レール収容凹部の空間のうち、列車の車輪のフランジが通過する内軌間隙とは反対側となる外軌間隙の下方となりかつ前記継目板の配置されていない箇所である外軌間隙下方空間に支承部材を配置し、
当該支承部材の上に外軌間隙閉塞板を設置して前記外軌間隙を閉塞する。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る連接軌道のレール応急処置器、及び連接軌道のレール応急処置方法は、破断した箇所のレールの両側に添接可能な2枚の継目板と、当該継目板の腹部の外側から押さえ付けるために片側に少なくとも2枚用いられる継目板押付金具と、当該継目板押付金具の各々にレール直角方向に開けられかつ雌ネジが形成されたボルト孔に螺合して突出又は引込み可能な押圧ボルトと、当該押圧ボルトに螺合するとともに、前記押圧ボルトを前記継目板押付金具に固定可能な固定用ナットと、電気絶縁性を有する材料からなり前記突出壁の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の第1面に密接可能な絶縁部材と、当該絶縁部材の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の面に密接するように配置されるとともに前記押圧ボルトからの押圧力を受け止めるボルト押圧受け部材を備え、前記ボルト押圧受け部材には、前記突出壁の一部に係合することにより、列車の車輪が前記レールに作用するレール方向匐進力により前記押圧ボルト頭部がレール方向に移動することを防止する押圧ボルトずれ止め手段が設けられるようにした。これにより、軌道の近傍に道路の路面を構成する軌道舗装に用いる鉄筋コンクリート製の連接軌道板で、レール収容凹部の内壁のうちの両方に、コンクリートからなり前記内壁からレールに向かって突出する部分である突出壁がレール長手方向に所定間隔で断続的に配置されている型式の連接軌道板の場合にも、レール収容凹部内でレールが損傷した場合に、損傷したレール箇所を応急的に防護することができる、という効果を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に説明する実施例は、破断した箇所のレールの両側に添接可能な2枚の継目板と、当該継目板の腹部の外側から押さえ付けるために片側に少なくとも2枚用いられる継目板押付金具と、当該継目板押付金具の各々にレール直角方向に開けられかつ雌ネジが形成されたボルト孔に螺合して突出又は引込み可能な押圧ボルトと、当該押圧ボルトに螺合するとともに、前記押圧ボルトを前記継目板押付金具に固定可能な固定用ナットと、電気絶縁性を有する材料からなり前記突出壁の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の第1面に密接可能な絶縁部材と、当該絶縁部材の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の面に密接するように配置されるとともに前記押圧ボルトからの押圧力を受け止めるボルト押圧受け部材を備え、前記ボルト押圧受け部材には、前記突出壁の一部に係合することにより、列車の車輪が前記レールに作用するレール方向匐進力により前記押圧ボルト頭部がレール方向に移動することを防止する押圧ボルトずれ止め手段が設けられるようにしたものである。このため、軌道の近傍に道路の路面を構成する軌道舗装に用いる鉄筋コンクリート製の連接軌道板で、レール収容凹部の内壁のうちの両方に、コンクリートからなり前記内壁からレールに向かって突出する部分である突出壁がレール長手方向に所定間隔で断続的に配置されている型式の連接軌道板の場合にも、レール収容凹部内でレールが損傷した場合に、損傷したレール箇所を応急的に防護することができ、本発明を実現するための構成として最良の形態である。
【実施例1】
【0017】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
まず、本発明の第1実施例について説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1実施例であるレール応急処置器の全体構成を示す横断面図である。また、図2は、本発明の第1実施例であるレール応急処置器における継目板押付金具と押圧ボルトの構成を示す斜視図である。また、図3は、本発明の第1実施例であるレール応急処置器における絶縁ゴム板の構成を示す図であり、図3(A)は側面図を、図3(B)は平面図を、それぞれ示している。また、図4は、本発明の第1実施例であるレール応急処置器におけるボルト押圧受け部材の構成を示す図であり、図4(A)は平面図を、図4(B)は側面図を、それぞれ示している。また、図5は、突出壁付き連接軌道における突出壁の構成を示す斜視図である。また、図6は、本発明の第1実施例であるレール応急処置器における絶縁ゴム板とボルト押圧受け部材の設置状態を示す図である。
【0020】
この第1実施例であるレール応急処置器は、図14及び15で説明した突出壁付き連接軌道におけるレール損傷時にレールの応急処置を行うことができるものである。
【0021】
次に、第1実施例のレール応急処置器の構成と、その取り付け方法について、図1ないし図6、図14及び図15を参照しつつ、詳細に説明する。
【0022】
図1は、このレール応急処置器50の全体構成を示している。図1においては、図示の煩雑を避けるため、レールRの左側に配置される部品のみを図示しており、レールRの右側に配置される部品については図示を省略しているが、レールRの右側に配置される部品は、レールRの左側に配置される部品と鏡対称に配置されている点を除き同様の構成を有している。
【0023】
このレール応急処置器50は、2枚の継目板51を有している。この継目板51は、鋼等からなり、破断した箇所のレールRの腹部付近の両側に添接可能となっている。この継目板51の腹部の外側の溝状の凹部には、継目板押付金具52が配置される。継目板押付金具52は、継目板51の腹部の外側から押さえ付けるための部品である。図示が省略されているが、継目板51の腹部の右方外側の溝状の凹部にも、同様な構成及び作用を有する継目板押付金具が配置される。
【0024】
図1及び図2に示すように、継目板押付金具52は、鋼等からなる略板状の部材であり、その上部にボルト孔52aが形成されている。ボルト孔52aは、略円形断面の貫通孔であり、その円筒状の内壁面に雌ネジが形成されている。図1の状態では、ボルト孔52aの軸線方向は、レールRの長手方向に対して直角な方向(レール直角方向)となっている。このボルト孔52aには、鋼等からなる押圧ボルト53の略円柱状の軸部53bの外周面に形成された雄ネジが螺合するようになっており、押圧ボルト53は、突出又は引っ込み可能となっている。
【0025】
また、図1及び図2に示すように、押圧ボルト53の軸部53bには、まず、鋼等からなる固定用ナット54が螺合され、固定用ナット54の反対側から突出した押圧ボルト53の軸部53bの先端部付近が、継目板押付金具52のボルト孔52aにねじ込まれる。
【0026】
継目板押付金具52と固定用ナット54と押圧ボルト53の組は、レールRの片側(図示している左側)に、少なくとも2組用いられる。同様に、レールRの右側にも少なくとも2組用いられる。
【0027】
なお、図2における継目板押付金具52の稜線52b、52c、52dは、約45度の角度に「面取り加工」を行うようにしてもよい。このような面取り加工を施すと、継目板押付金具52を継目板51の腹部凹部にセットする作業を容易に行うことができる。
【0028】
一方、突出壁41は、図5に示すように、コンクリートからなり略直方体状に形成された基礎部41aと、コンクリートからなり略クサビ状に形成され基礎部41aの上部に設けられたクサビ状部41bにより構成されている。この突出壁41のクサビ状部41bの前面(レールRと対向する面、あるいは押圧ボルト53の頭部53aと対向する面)である第1面S1には、絶縁ゴム板55が密接される。
【0029】
絶縁ゴム板55は、図3に示すように、電気絶縁性を有する材料、例えば天然ゴム、合成ゴム等のゴム系材料からなり、細長い板状に形成されている。絶縁ゴム板55の端部は、図3(B)に示すように、斜めに切除された切除部55aとなっている。絶縁ゴム板55は、特許請求の範囲における絶縁部材に相当している。
【0030】
また、絶縁ゴム板55の面のうち、押圧ボルト53の頭部53aと対向する側の面(レールRと対向する面)には、ボルト押圧受け部材56が密接される。ボルト押圧受け部材56は、鋼等からなり、細長い板状に形成されている。ボルト押圧受け部材56の一面には、「U」字状の断面の凹部56cが形成されている。また、ボルト押圧受け部材56の端部は、図4(A)に示すように、斜めに切除された切除部56aとなっており、切除部56の端は斜めに折り曲げられて屈曲部56bとなっている。
【0031】
図6は、第1実施例のレール応急処置器50における絶縁ゴム板55とボルト押圧受け部材56の設置状態を示す図である。図6に示すように、絶縁ゴム板55の上に密接するように配置されたボルト押圧受け部材56の端部の屈曲部56bは、いずれの端においても、突出壁41のクサビ状部41bの側面(第1面S1に対し角度約110度となる面)である第2面S2に係合している。また、この場合、ボルト押圧受け部材56の「U」字状の凹部56cは、レールに対向し、「U」字の円弧部が上方となるように配置されている。
【0032】
図1に示すように、押圧ボルト53の頭部53aは、ボルト押圧受け部材56の凹部56cに嵌合するように配置され、かつ、押圧ボルト53の頭部53aは、ボルト押圧受け部材56の凹部56cの面を押圧している。また、固定用ナット54は、回動して締め付けることにより、押圧ボルト53の軸部53bを継目板押付金具52に固定している。
【0033】
また、この場合、列車の車輪がレールRをレール長手方向(図1における紙面の手前から奥へ向かう方向、又はその逆方向)へ移動させようとする力(以下、「レール方向匐進力」という。)をレールRに作用させた場合には、継目板51もレール長手方向に移動しようとし、これに伴い、継目板押付金具52もレール長手方向に移動しようとする。しかし、継目板押付金具52に取り付けられた押圧ボルト53の頭部53aは、ボルト押圧受け部材56に設けられた凹部56cに嵌合され、かつ、ボルト押圧受け部材56の端部に設けられた屈曲部56bは、突出壁41の第2面S2に係合されるので、ボルト押圧受け部材56自体の移動が防止されており、このため押圧ボルト53の頭部53aがレール方向に移動することは防止されている。ここに、ボルト押圧受け部材56のU字状の凹部56cは、特許請求の範囲における「押圧ボルト頭部嵌合部」に相当し、屈曲部56bは、特許請求の範囲における「突出壁係合部」に相当している。また、凹部56cと屈曲部56bは、特許請求の範囲における「押圧ボルトずれ止め手段」を構成している。
【0034】
次に、上記したレール応急処置器を設置する方法(レール応急処置方法)について説明する。
【0035】
まず、破断した箇所のレールRの両側に2枚の継目板51を添接する。また、突出壁41の第1面S1に絶縁ゴム板55を密接させ、その上にボルト押圧受け部材56を密接させ、屈曲部56bが突出壁41の第2面S2に係合するようにし、かつ、凹部56cがレールRに対向するように配置する。また、この際、凹部56cのU字の円弧が上方となるようにする。
【0036】
次に、継目板押付金具52に、固定用ナット54を介して押圧ボルト53をねじ込んだものを用意し、継目板押付金具52のボルト等が取り付けられている面とは逆の平らな面を継目板51の腹部外側に押し付け、押圧ボルト53を回動して押圧ボルト53の頭部53aをレールRから離れる方向に向けて突出させる。その後、押圧ボルト53の頭部53aの先端面は、ボルト押圧受け部材56のU字状の凹部56cの内部に入り、凹部56cの底部の面を押圧する。この状態で、固定用ナット54を締め付けることにより、押圧ボルト53は固定される。
【0037】
継目板押付金具52に、固定用ナット54を介して押圧ボルト53をねじ込んだものはレールRの片側につき2組以上あるから、それらについても上記と同様の作業を行う。また、上記と同様の作業は、レールRの両側について行う。
【0038】
上記のようにして、図14、15に示すような突出壁付き連接軌道についても、レール損傷部の応急処置を容易に行うことができる。また、この場合には、レールRに、レール方向匐進力が作用しても、押圧ボルト53の頭部53aがレール方向に移動することは防止される。
【0039】
次に、本発明の第2実施例について説明する。図7は、本発明の第2実施例であるレール応急処置器の全体構成を示す横断面図である。また、図8は、本発明の第2実施例であるレール応急処置器における継目板ずれ止め部材の構成を示す図であり、図8(A)は図7におけるA−A断面図を、図8(B)は継目板ずれ止め部材の断面図を、それぞれ示している。
【0040】
この第2実施例であるレール応急処置器50Aにおいては、上記した第1実施例のレール応急処置器50に、継目板ずれ止め部材57が付加されている。なお、図7においては、図示の煩雑を避けるため、レールRの左側に配置される部品のみを図示しており、レールRの右側に配置される部品については図示を省略しているが、レールRの右側に配置される部品は、レールRの左側に配置される部品と鏡対称に配置されている点を除き同様の構成を有している。
【0041】
継目板ずれ止め部材57は、図8(B)に示すように、鋼等からなり、細長い板状の本体部57aと、本体部57aの両端部に設けられた2つの屈曲部57bと、本体部57aに開設された貫通孔であるボルト挿通孔57cを有している。
【0042】
これにより、図7及び図8(A)に示すように、継目板押付金具52と、固定用ナット54の間に、継目板ずれ止め部材57が挟み込まれ、押圧ボルト53の軸部53bが、継目板ずれ止め部材57の本体部57aに開設されたボルト挿通孔57cに挿通され、固定用ナット54により、継目板ずれ止め部材57が継目板押付金具52に固定される。
【0043】
また、図8に示すように、この状態では、継目板ずれ止め部材57の一方の屈曲部57bが、継目板51のレール長手方向の一方の端部に係合し、かつ、図示は省略しているが、継目板ずれ止め部材57の他方の屈曲部57bが、継目板51のレール長手方向の他方の端部に係合するようになっている。したがって、継目板51は、継目板ずれ止め部材57により、押圧ボルト53の軸部53bに固定されている。上述したように、押圧ボルト53は、ボルト押圧受け部材56の凹部56cに嵌合し、ボルト押圧受け部材56の両端の屈曲部56bは突出壁41の第2面S2に係合してレール方向匐進力に抵抗することができるから、継目板51も、継目板ずれ止め部材57、押圧ボルト53、ボルト押圧受け部材56、突出壁41の第2面S2により、レール方向匐進力に抵抗することができ、継目板51がレール方向に移動することが防止されている。
【0044】
次に、本発明の第3実施例について説明する。図9は、本発明の第3実施例であるレール応急処置器50Bの全体構成を示す横断面図である。この第3実施例であるレール応急処置器50Bにおいては、上記した第1実施例のレール応急処置器50における継目板押付金具52のかわりに、異なる構成の継目板押付金具58が設けられている。なお、図9においては、図示の煩雑を避けるため、レールRの左側に配置される部品のみを図示しており、レールRの右側に配置される部品については図示を省略しているが、レールRの右側に配置される部品は、レールRの左側に配置される部品と鏡対称に配置されている点を除き同様の構成を有している。
【0045】
本発明の第3実施例であるレール応急処置器50Bにおいては、継目板押付金具58の横断面形状は、図9に示すように、略台形状となっている。これにより、継目板押付金具58は、継目板51の腹部の略台形状の横断面を有する凹部と嵌合可能となっている。したがって、本発明の第3実施例であるレール応急処置器50Bの場合には、継目板押付金具58は、継目板51に対し、ガタつきが無く、取り付ける作業が行い易く、かつ、継目板51を円滑に押し付けることができる、という効果も有している。
【0046】
次に、本発明の第4実施例について説明する。図10は、本発明の第4実施例であるレール応急処置器の全体構成を示す横断面図である。また、図11は、本発明の第4実施例であるレール応急処置器における外軌間隙閉塞板と支承部材の構成を示す図であり、図11(A)は外軌間隙閉塞板の斜視図を、図11(B)は支承部材の斜視図を、それぞれ示している。
【0047】
この第4実施例であるレール応急処置器50Cにおいては、上記した第1実施例のレール応急処置器50に、外軌間隙閉塞板61と支承部材62が付加されている。その他の構成は、上記した第1実施例のレール応急処置器50と同様である。
【0048】
図10に示すように、レールRの側方となるレール収容凹部39の空間のうち、列車の車輪のフランジが通過する内軌間隙V1とは反対側となる間隙である外軌間隙V2には、外軌間隙V2を閉塞するように外軌間隙閉塞板61が配置されている。また、レールRの側方となるレール収容凹部39の空間のうち、外軌間隙閉塞板61の下方となりかつ継目板51が配置されていない箇所である外軌間隙下方空間V3には、支承部材62が配置され、外軌間隙閉塞板61を下方から支持している。
【0049】
図11に示すように、外軌間隙閉塞板61は、木材、合成樹脂材料、合成ゴムなどからなり、細長い板状に形成されている。また、支承部材62は、木材、合成樹脂材料、合成ゴムなどからなり、略五角形断面の柱状に形成されている。
【0050】
次に、上記した外軌間隙閉塞板61と支承部材62を設置する方法について説明する。
【0051】
まず、第1実施例と同様にして、押圧ボルト53を継目板押付金具52に固定してレール応急処置器50を完成させる。その後、レールRの側方となるレール収容凹部39の空間のうち、列車の車輪のフランジが通過する内軌間隙V1とは反対側となる外軌間隙V2の下方となりかつ継目板51の配置されていない箇所である外軌間隙下方空間V3に、支承部材62を配置する。この際、斜面状の底面S11がレールRの底部上面で支持されるようにし、突出壁接触面S12が突出壁41の第4面S4と接触するようにし、レール腹部対向面S14がレールRの腹部に対向し、かつ、レールRの頭部側面の下端縁に斜面S15が接触するように配置する。これにより、閉塞板支持面S13が上面となる。このようにして、支承部材62を少なくとも2個設置する。これにより、支承部材62は、外軌間隙閉塞板61を支持する支承又は支点の機能を果たすことができる。
【0052】
その後、この支承部材62の閉塞板支持面S13の上に外軌間隙閉塞板61を設置する。これにより、外軌間隙V2が閉塞され、歩行者の足が外軌間隙V2に落ち込む等の事態が防止される。
【0053】
なお、上記した外軌間隙閉塞板61と支承部材62は、上記した第2実施例のレール応急処置器50A、第3実施例のレール応急処置器50Bの場合にも、上記の説明と全く同様にして付加し、施工可能である。
【0054】
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0055】
例えば、上記の第2実施例のレール応急処置器50Aにおいては、継目板ずれ止め部材57として、図8に示すように、本体部57aの両端部に2つの屈曲部57bが設けられたものを例に挙げたが、本発明はこの例には限定されず、他の構成の継目板ずれ止め部材であってもよい。例えば、板状の本体部の一端部のみに屈曲部が設けられた部材(例えば、図8(B)に示す継目板ずれ止め部材57を左右の略中央で切断した略「L」字状断面の部材)等でもよい。この場合は、継目板51のレール長手方向の一方の端部に1つの継目板ずれ止め部材の屈曲部を係合させ、継目板51のレール長手方向の他方の端部に他の1つの継目板ずれ止め部材の屈曲部を係合させるように配置する。このようにしても、第2実施例の場合と同様な作用・効果を発揮させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明に係るレール応急処置器、又はレール応急処置方法は、鉄道を運営する鉄道事業者で実施可能であり、鉄道線路の保守を行う企業でも実施可能であり、これらの産業で利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1実施例であるレール応急処置器の全体構成を示す横断面図である。
【図2】本発明の第1実施例であるレール応急処置器における継目板押付金具と押圧ボルトの構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例であるレール応急処置器における絶縁ゴム板の構成を示す図である。
【図4】本発明の第1実施例であるレール応急処置器におけるボルト押圧受け部材の構成を示す図である。
【図5】突出壁付き連接軌道における突出壁の構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1実施例であるレール応急処置器における絶縁ゴム板とボルト押圧受け部材の設置状態を示す図である。
【図7】本発明の第2実施例であるレール応急処置器の全体構成を示す横断面図である。
【図8】本発明の第2実施例であるレール応急処置器における継目板ずれ止め部材の構成を示す図である。
【図9】本発明の第3実施例であるレール応急処置器の全体構成を示す横断面図である。
【図10】本発明の第4実施例であるレール応急処置器の全体構成を示す横断面図である。
【図11】本発明の第4実施例であるレール応急処置器における外軌間隙閉塞板と支承部材の構成を示す図である。
【図12】従来の連接軌道の構成を示す図である。
【図13】従来の連接軌道におけるレール応急継目装置の構成を示す図である。
【図14】レール収容凹部に突出壁を有する突出壁付き連接軌道の構成を示す図である。
【図15】突出壁付き連接軌道におけるレール収容凹部の内部の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0058】
11 継目板
12 レール
13 絶縁板
14 溝
15 受具
16 嵌合凸部
17 固定金具
18 コンクリートブロック
19 溝部
20 側面
21 間隔保持ボルト
22 螺子孔
23 頭部
24 凹部
25 突出部
26 保持ブロック
27 パッキン
30 孔
38 連接軌道板
39 レール収容凹部
39a 内壁
39b 斜壁部
40 孔
41 突出壁
41a 基礎部
41b クサビ状部
42 タイプレートパッド
43 タイプレート
44 レールパッド
45 タイプレート締結用ボルト
46 タイプレート締結用ナット
47 タイプレート締結用バネ
48 タイプレート締結用座金
50〜50B レール応急処置器
51 継目板
52 継目板押付金具
52a ボルト孔
53 押圧ボルト
53a 頭部
53b 軸部
54 固定用ナット
55 絶縁ゴム板
55a 切除部
56 ボルト押圧受け部材
56a 切除部
56b 屈曲部
56c 凹部
57 継目板ずれ止め部材
57a 本体部
57b 屈曲部
57c ボルト挿通孔
58 継目板押付金具
58a ボルト孔
58b、58c 斜面
61 外軌間隙閉塞板
62 支承部材
R レール
S1 第1面
S2 第2面
S3 第3面
S4 第4面
S11 底面
S12 突出壁接触面
S13 閉塞板支持面
S14 レール腹部対向面
S15 斜面
V1 内軌間隙
V2 外軌間隙
V3 外軌間隙下方空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道の近傍に道路の路面を構成する軌道舗装に用いるコンクリート製の連接軌道板で、レール収容凹部の内壁のうちの両方に、コンクリートからなり前記内壁からレールに向かって突出する部分である突出壁がレール長手方向に所定間隔で断続的に配置されている型式の連接軌道板の前記レール収容凹部内でレールが損傷した場合に、損傷したレール箇所を応急的に防護するレール応急処置器であって、
破断した箇所のレールの両側に添接可能な2枚の継目板と、
当該継目板の腹部の外側から押さえ付けるために片側に少なくとも2枚用いられる継目板押付金具と、
当該継目板押付金具の各々にレール直角方向に開けられかつ雌ネジが形成されたボルト孔に螺合して突出又は引込み可能な押圧ボルトと、
当該押圧ボルトに螺合するとともに、前記押圧ボルトを前記継目板押付金具に固定可能な固定用ナットと、
電気絶縁性を有する材料からなり前記突出壁の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の第1面に密接可能な絶縁部材と、
当該絶縁部材の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の面に密接するように配置されるとともに前記押圧ボルトからの押圧力を受け止めるボルト押圧受け部材を
備え、
前記ボルト押圧受け部材には、前記突出壁の一部に係合することにより、列車の車輪が前記レールに作用するレール方向匐進力により前記押圧ボルト頭部がレール方向に移動することを防止する押圧ボルトずれ止め手段が設けられること
を特徴とする連接軌道のレール応急処置器。
【請求項2】
請求項1記載の連接軌道のレール応急処置器において、
前記押圧ボルトが挿通可能な取付穴を有し前記調整ナットにより前記継目板押付金具に固定されるとともに、屈曲部を有して前記継目板のレール方向の端部に係合し、前記レール方向匐進力により前記継目板がレール方向に移動することを防止する継目板ずれ止め部材をさらに備えること
を特徴とする連接軌道のレール応急処置器。
【請求項3】
請求項1記載の連接軌道のレール応急処置器において、
前記継目板押付金具の横断面形状は、前記継目板の腹部の略台形状の横断面を有する凹部と嵌合可能な形状に形成されること
を特徴とする連接軌道のレール応急処置器。
【請求項4】
請求項1記載の連接軌道のレール応急処置器において、
前記押圧ボルトずれ止め手段は、
前記ボルト押圧受け部材の端部に設けられ前記ボルト押圧受け部材を前記突出壁の一部に係合させてレール方向に移動することを防止する突出壁係合部と、
前記ボルト押圧受け部材に設けられ前記押圧ボルト頭部と嵌合する押圧ボルト頭部嵌合部を
有すること
を特徴とする連接軌道のレール応急処置器。
【請求項5】
請求項1記載の連接軌道のレール応急処置器において、
前記レールの側方となる前記レール収容凹部の空間のうち、列車の車輪のフランジが通過する内軌間隙とは反対側となる外軌間隙を閉塞する外軌間隙閉塞板と、
前記レールの側方となる前記レール収容凹部の空間のうち、前記外軌間隙閉塞板の下方となりかつ前記継目板の配置されていない箇所である外軌間隙下方空間に配置され、前記外軌間隙閉塞板を下方から支持する支承部材をさらに備えること
を特徴とする連接軌道のレール応急処置器。
【請求項6】
軌道の近傍に道路の路面を構成する軌道舗装に用いるコンクリート製の連接軌道板で、レール収容凹部の内壁のうちの両方に、コンクリートからなり前記内壁からレールに向かって突出する部分である突出壁がレール長手方向に所定間隔で断続的に配置されている型式の連接軌道板の前記レール収容凹部内でレールが損傷した場合に、損傷したレール箇所を応急的に防護するレール応急処置方法であって、
破断した箇所のレールの両側に2枚の継目板を添接し、
当該継目板の腹部の外側から片側に少なくとも2枚の継目板押付金具を配置し、
当該継目板押付金具の各々にレール直角方向に開けられかつ雌ネジが形成されたボルト孔に、固定用ナットを介在させつつ押圧ボルトを螺合し、当該押圧ボルトを回動して前記押圧ボルトの頭部をレールから離れる方向に突出させ、
電気絶縁性を有する材料からなる絶縁部材を、前記突出壁の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の第1面に密接させるとともに、
当該絶縁部材の面のうち前記押圧ボルトの頭部に対向する側の面にボルト押圧受け部材を密接させ、
前記ボルト押圧受け部材に設けられた押圧ボルトずれ止め手段により、列車の車輪が前記レールに作用するレール方向匐進力により前記押圧ボルト頭部がレール方向に移動することを防止するようにし、
前記ボルト押圧受け部材により前記押圧ボルトからの押圧力を前記絶縁部材を介して前記第1面に伝達させるようにし、
前記固定用ナットを回動させることにより、前記押圧ボルトを前記継目板押付金具に固定させること
を特徴とする連接軌道のレール応急処置方法。
【請求項7】
請求項6記載の連接軌道のレール応急処置方法において、
前記押圧ボルトを前記継目板押付金具に固定した後、
前記レールの側方となる前記レール収容凹部の空間のうち、列車の車輪のフランジが通過する内軌間隙とは反対側となる外軌間隙の下方となりかつ前記継目板の配置されていない箇所である外軌間隙下方空間に支承部材を配置し、
当該支承部材の上に外軌間隙閉塞板を設置して前記外軌間隙を閉塞すること
を特徴とする連接軌道のレール応急処置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−2405(P2006−2405A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−178696(P2004−178696)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(000230825)日本軌道工業株式会社 (14)
【出願人】(502406317)東北ネヂ製造株式会社 (3)