説明

連携システム

【課題】 複数のグループ会社それぞれにおける伝票データの入力作業を削減可能なシステムを提供する。
【解決手段】 本発明の一実施形態に係る連携システム10は、販売会社のクライアント端末12から受注情報が入力されることによって、サーバ20において販売会社用の受注伝票データ及び発注伝票データ、本社用の受注伝票データ及び発注伝票データ、並びに生産会社用の受注伝票データが自動的に生成される。また、生産会社のクライアント端末16から出荷情報が入力されることによって、サーバ20において販売会社用の入庫伝票データ及び出荷伝票データ、本社用の入庫伝票データ及び出荷伝票データ、並びに生産会社用の出荷伝票データ及び出庫伝票データが自動的に生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連携システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
グループにおける各会社における伝票データをサーバにおいて集中的に管理するシステムが知られている。かかるシステムにおいては、各会社で発生する伝票データは、各会社の端末からオペレータによって入力されている(例えば、特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開2002−083157号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したシステムでは、顧客からの注文に始まり当該顧客への商品の出荷に至るまでの間において、各グループ会社のオペレータによる伝票データの入力が行なわれる。したがって、入力作業工数が多いという問題、グループ会社間の伝達に時間を要するという問題、誤連絡による再処理機会が発生するという問題等、種々の問題が生じる。これらの問題はオペレータによる伝票データの入力作業に起因するものである。
【0004】
そこで、本発明は、複数のグループ会社それぞれにおける伝票データの入力作業を削減可能なシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の連携システムは、受注伝票データを格納するための受注伝票格納手段と、発注伝票データを登録するための発注伝票格納手段と、販売会社の端末から入力される受注情報に基づいて、該販売会社を含む複数のグループ会社それぞれの受注伝票データ及び発注伝票データを生成する第1の伝票生成手段と、上記第1の伝票生成手段によって生成された上記受注伝票データを上記格納手段に登録し、上記第1の伝票生成手段によって生成された上記発注伝票データを上記発注伝票格納手段に登録する第1の伝票登録手段とを備える。
【0006】
本発明によれば、販売会社の端末からの受注情報の入力によって、各グループ会社用の受注伝票及び発注伝票が自動的に生成されるので、入力作業の削減が実現される。これによって、入力作業工数の削減、連携会社間内の伝達時間の短縮、誤連絡による再処理機会の削減が実現される。
【0007】
本発明の連携システムは、入庫伝票データ及び出庫伝票データを格納するための入出庫伝票格納手段と、出荷伝票データを格納するための出荷伝票格納手段と、生産会社の端末から入力される出荷情報に基づいて、該生産会社を含む上記複数のグループ会社それぞれの入庫伝票データ、出庫伝票データ及び出荷伝票データを生成する第2の伝票生成手段と、上記第2の伝票生成手段によって生成された上記入庫伝票データ及び出庫伝票データを上記入出庫伝票格納手段に登録し、上記第2の伝票生成手段によって生成された上記出荷伝票データを上記出荷伝票格納手段に登録する第2の伝票登録手段と、を更に備えることが好ましい。
【0008】
この構成によれば、生産会社の端末からの出荷情報の入力によって、各グループ会社用の入庫伝票、出庫伝票及び出荷伝票が自動的に生成されるので、入力作業の更なる削減が実現される。これによって、入力作業工数の削減、連携会社間内の伝達時間の短縮、誤連絡による再処理機会の削減が更に効果的に実現される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数のグループ会社それぞれにおける伝票データの入力作業を削減可能なシステムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。また、以下に説明する実施の形態の連携システムは、複数のグループ会社として販売会社、本社、及び生産会社を含むグループにおいて、受発注連携、及び入出荷連携に係わる伝票作成に採用され得るシステムである。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態にかかる連携システムの構成を示す図である。図1に示す連携システム10(以下、「システム10」という)は、クライアント端末12、14、及び16と、サーバ20とを備えている。すなわち、この連携システム10は、サーバ20と、当該サーバ20によって提供されるサービスを利用するクライアント端末12、14、及び16とから構成されるクライアントサーバシステムである。
【0012】
クライアント端末12は販売会社の端末、クライアント端末14は本社の端末、クライアント端末16は生産会社の端末である。クライアント端末12、14、及び16は、CPU(中央処理装置)、メモリ、ハードディスク、ディスプレイ、キーボード及びマウスといった入力装置、ディスプレイ装置、並びに通信ユニット等を備えるコンピュータである。
【0013】
図2は、コンピュータをクライアント端末12、14、及び16として動作させるためのクライアントプログラム22の構成を示す図である。コンピュータは、そのハードディスクに格納されたクライアントプログラム22をメモリにロードし、メモリにロードされたプログラムに従う命令をCPUに実行させることによって、クライアント端末12、14、及び16として動作することができる。
【0014】
このクライアントプログラム22は、図2に示すように、メインモジュール22a、通信モジュール22b、表示モジュール22c、入力データ送信モジュール22dから構成されている。
【0015】
メインモジュール22aは、このクライアントプログラム22が提供する処理を統合するモジュールであり、例えば、コンピュータのディスプレイにメニュー画面を表示させ、メニュー画面により入力されたトランザクションコードを、サーバへ送信させる。通信モジュール22bは、サーバ20との通信に関わる処理をコンピュータに行わせるためのモジュールである。通信モジュール22bは、例えば、上記トランザクションコードの送信、及び後述の画面定義データの受信をコンピュータに実行させる。
【0016】
表示モジュール22cは、図3に示す受発注連携登録画面、及び図4に示す連携出荷登録画面をディスプレイへ表示させるためのモジュールである。なお、受発注連携登録画面、及び連携出荷登録画面は、それぞれに専用のトランザクションコードを受けたサーバから送信される画面定義データに基づいて表示される。
【0017】
入力データ送信モジュール22dは、ディスプレイに表示された画面に従って入力される情報を判別し、入力情報のみをサーバ20に送信する処理をコンピュータに実行させるモジュールである。より具体的には、入力データ送信モジュール22dは、受発注連携登録画面に従って入力された受注情報をサーバ20に送信させ、連携出荷登録画面に入力された出荷情報をサーバ20に送信させる。
【0018】
かかるクライアンプトプログラム22によって動作するクライアント端末12、14、及び16は、図1に示すようにサーバ20とネットワークを介して接続されている。サーバ20は、CPU(中央処理装置)、メモリ、ハードディスク、ディスプレイ、キーボード及びマウスといった入力装置、ディスプレイ装置、並びに通信ユニット等を備えるコンピュータである。コンピュータは、そのハードディスクに格納されたサーバプログラムをメモリにロードし、メモリにロードされたサーバプログラムに従う命令をCPUに実行させることによってサーバ20として動作することができる。
【0019】
サーバ20は、そのハードディスクにテーブル及びマスタフィルを格納している。図5は、サーバのハードディスクに格納されているテーブル及びマスタファイルを概略的に示す図である。図3に示すように、サーバ20のハードディスク24には、組織情報テーブル26a、得意先マスタファイル26b、品目マスタファイル26c、販売情報テーブル26d、仕入先マスタファイル26e、購買情報テーブル26f、受注伝票テーブル26g、発注伝票テーブル26h、入出庫伝票テーブル26i、及び出荷伝票テーブル26jが格納されている。
【0020】
組織情報テーブル26aには、製品を特定するための品目コード、会社を特定するための会社コード、製品担当事業部を特定するための事業領域コード、製品販売部門を特定するための販売組織コード、及び製品流通ルートを特定するための流通チャネルコード、製品担当者を特定するための営業所コード、製品在庫を担当している事業部を特定するためのプラントコード、在庫場所を特定するための保管場所コード、及び、出荷を行う場所を特定するための出荷ポイントコードを含むレコードが登録されている。
【0021】
得意先マスタファイル26bには、顧客を特定するための受注先コード、納品を行う場所を特定するための出荷先コード、顧客の支払い方法を特定するための取引条件コードを含むレコードが登録されている。
【0022】
品目マスタファイル26cには、製品を特定するための品目コードを含むレコードが登録されている。
【0023】
販売情報テーブル26dには、品目コードと、当該品目コードによって特定される製品の単価を特定するための販売単価とを含むレコードが登録されている。
【0024】
仕入先マスタファイル26eには、品目コードと、当該品目コードによって特定される製品の仕入先を特定するための仕入先コードとを含むレコードが登録されている。
【0025】
購買情報テーブル26fには、品目コードと、当該品目コードによって特定される製品の発注単価を特定する購入単価とを含むレコードが登録されている。
【0026】
受注伝票テーブル26gには、受注伝票データがレコードとして登録され、発注伝票テーブル26hには、発注伝票データがレコードとして登録される。また、入出庫伝票テーブル26iには、入庫伝票データ及び出庫伝票データがレコードとして登録され、出荷伝票テーブル26jには出荷伝票データがレコードとして登録される。
【0027】
以下、上述のサーバプログラムについて説明する。図6は、サーバプログラムの構成を示す図である。図6に示すサーバプログラム28は、制御モジュール28a、初期画面内容検査モジュール28b、入力内容妥当性検査モジュール28c、0次会社組織情報検査モジュール28d、1次会社組織情報検査モジュール28e、2次会社組織情報検査モジュール28f、0次会社受発注伝票作成モジュール28g、1次会社受発注伝票作成モジュール28h、2次会社受発注伝票作成モジュール28i、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28j、1次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28k、2次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28m、0次会社伝票登録モジュール28n、1次会社伝票登録モジュール28o、2次会社伝票登録モジュール28p、及び登録修正モジュール28qから構成されている。
【0028】
制御モジュール28aは、受発注連携における伝票登録処理、及び入出荷連携における伝票登録処理を自動化させるためのモジュールである。なお、受発注連携における伝票登録処理は、初期画面内容検査モジュール28b、入力内容妥当性検査モジュール28c、0次会社組織情報検査モジュール28d、1次会社組織情報検査モジュール28e、2次会社組織情報検査モジュール28f、0次会社受発注伝票作成モジュール28g、1次会社受発注伝票作成モジュール28h、2次会社受発注伝票作成モジュール28i、0次会社伝票登録モジュール28n、1次会社伝票登録モジュール28o、及び2次会社伝票登録モジュール28pによって提供される。また、入出荷連携における伝票登録処理は、入力内容妥当性検査モジュール28c、0次会社組織情報検査モジュール28d、1次会社組織情報検査モジュール28e、2次会社組織情報検査モジュール28f、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28j、1次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28k、2次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28m、0次会社伝票登録モジュール28n、1次会社伝票登録モジュール28o、及び2次会社伝票登録モジュール28pによって提供される。
【0029】
初期画面内容検査モジュール28bは、受発注連携時においては、クライアント端末12から送信される受注情報における文字コードの妥当性検査を、コンピュータに実行させる。また、初期画面内容検査モジュール28bは、入出荷連携時においては、クライアント端末16から送信される出荷情報における文字コードの妥当性検査を、コンピュータに実行させる。なお、文字コードの妥当性検査とは、数値項目が数値であること、文字項目は文字であることの検査である。
【0030】
入力内容妥当性検査モジュール28cは、入力されたコードの妥当性検査をコンピュータに実行させる。より具体的に、入力内容妥当性検査モジュール28cは、受発注連携時においては、クライアント端末12から送信される受注情報に含まれている情報のうち、会社コード(2桁)、事業領域コード(4桁)、販売組織コード(4桁)、流通チャネルコード(2桁)、営業所コード(4桁)、プラントコード(4桁)、保管場所コード(4桁)、出荷ポイントコード(4桁)、品目コード(18桁)、販売単価、数量、受注先コード(顧客)、及びグループ会社連携範囲の桁数検査、存在有無検査、有効期間検査をコンピュータに実行させる。このとき、サーバ20として動作するコンピュータは、組織情報テーブル26a、品目マスタファイル26b、販売情報テーブル26d、購買情報テーブル26f、及び得意先マスタファイル26bを参照して、この検査を実行する。また、入力内容妥当性検査モジュール28cは、入出荷連携時においては、プラントコード(4桁)、出荷ポイントコード(4桁)、連携番号、納期(日付)の妥当性検査をコンピュータに実行させる。このとき、サーバ20として動作するコンピュータは、組織情報テーブル26a、品目マスタファイル26c、販売情報テーブル26d、購買情報テーブル26fを参照して、この検査を実行する。
【0031】
0次会社組織情報検査モジュール28dは、受発注連携、及び入出荷連携における上述の妥当性検査において真(妥当であった)であったコードを組み合わせて0次会社の組織情報との整合性を検査する処理(0次会社組織情報検査処理)を、コンピュータに実行させる。この処理において、サーバ20として動作するコンピュータは、組織情報テーブル26a、品目マスタファイル26c、販売情報テーブル26d、及び購買情報テーブル26fを参照することによって、この整合性の検査を行う。なお、0次会社は、本実施の形態においては、販売会社である。
【0032】
1次会社組織情報検査モジュール28eは、受発注連携、及び入出荷連携における上述の妥当性検査において真(妥当であった)であったコードを組み合わせて1次会社の組織情報との整合性を検査する処理(1次会社組織情報検査処理)を、コンピュータに実行させる。この処理において、サーバ20として動作するコンピュータは、組織情報テーブル26a、品目マスタファイル26c、販売情報テーブル26d、及び購買情報テーブル26fを参照することによって、この整合性の検査を行う。なお、1次会社は、本実施の形態においては、本社である。
【0033】
2次会社組織情報検査モジュール28fは、受発注連携、及び入出荷連携における上述の妥当性検査において真(妥当であった)であったコードを組み合わせて2次会社の組織情報との整合性を検査する処理(2次会社組織情報検査処理)を、コンピュータに実行させる。この処理において、サーバ20として動作するコンピュータは、組織情報テーブル26a、品目マスタファイル26c、販売情報テーブル26d、及び購買情報テーブル26fを参照することによって、この整合性の検査を行う。なお、2次会社は、本実施の形態においては、生産会社である。
【0034】
0次会社受発注伝票作成モジュール28gは、顧客からの受注内容を登録するための受注伝票バッチインプットシートをコンピュータに作成させる。また、同時に、0次会社受発注伝票作成モジュール28gは、1次会社へ発注するための発注伝票バッチインプットシートをコンピュータに作成させる。なお、バッチインプットシートとは、この連携システム10におけるオペレータの入力作業をシミュレーションするマクロ付きのCSV形式のデータシートである。
【0035】
具体的に、0次会社受発注伝票作成モジュール28gがコンピュータに作成させる受注伝票バッチインプットシートには、会社コード、事業領域コード、販売組織コード、流通チャネルコード、営業所コード、プラントコード、保管場所コード、出荷ポイントコード、受注先コード、出荷先コード、取引条件コード、納期、品目コード、数量、販売単価、仕入先コード、及び連携番号が項目として含まれている。サーバ20として動作するコンピュータは、会社コード、事業領域コード、販売組織コード、流通チャネルコード、営業所コード、プラントコード、保管場所コード、及び出荷ポイントコードを、組織情報テーブル26aから取得し、受注先コード、出荷先コード、及び取引条件コードを、得意先マスタファイル26bから取得する。また、サーバ20として動作するコンピュータは、品目コードを品目マスタファイル26cから取得し、販売単価を販売情報テーブル26dから取得し、仕入先コードを仕入先マスタファイル26eから取得する。さらに、サーバ20として動作するコンピュータは、納期及び数量を受注情報から取得する。
【0036】
また、0次会社受発注伝票作成モジュール28gが作成させる発注伝票バッチインプットシートには、会社コード、事業領域コード、購買組織コード、プラントコード、保管場所コード、取引条件コード、納期、品目コード、数量、購入単価、仕入先コード、及び連携番号が項目として含まれている。サーバ20として動作するコンピュータは、発注伝票バッチインプットシートを作成する際に、会社コード、事業領域コード、購買組織コード、プラントコード及び保管場所コードを組織情報テーブル26aから取得し、取引条件コードを得意先マスタファイル26bから取得し、品目コードを品目マスタファイル26cから取得し、購入単価を購買情報テーブル26fから取得し、仕入先コードを仕入先マスタファイル26eから取得する。また、サーバ20として動作するコンピュータは、納期及び数量を受注情報から取得する。
【0037】
1次会社受発注伝票作成モジュール28hは、0次会社からの受注内容を登録するための受注伝票バッチインプットシートをコンピュータに作成させる。また、同時に、1次会社受発注伝票作成モジュール28hは、2次会社へ発注するための発注伝票バッチインプットシートをコンピュータに作成させる。
【0038】
1次会社受発注伝票作成モジュール28hがコンピュータに作成させる受注伝票バッチインプットシートの項目、発注伝票バッチインプットの項目のそれぞれは、0次会社受発注伝票作成モジュール28gがコンピュータに作成させる受注伝票バッチインプットシートの項目、発注伝票バッチインプットの項目と同様である。また、1次会社受発注伝票作成モジュール28hによって動作するコンピュータが参照するマスタファイル及びテーブルも、0次会社受発注伝票作成モジュール28gがコンピュータに参照させるものと同様である。
【0039】
2次会社受発注伝票作成モジュール28iは、1次会社からの受注内容を登録するための受注伝票バッチインプットシートをコンピュータに作成させる。2次会社受発注伝票作成モジュール28iがコンピュータに作成させる受注伝票バッチインプットシートの項目は、0次会社受発注伝票作成モジュール28gがコンピュータに作成させる受注伝票バッチインプットシートの項目と同様である。また、2次会社受発注伝票作成モジュール28iによって動作するコンピュータが参照するマスタファイル及びテーブルも0次会社受発注伝票作成モジュール28gがコンピュータに参照させるものと同様である。
【0040】
0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jは、顧客からの受注に対する出荷内容を登録するための出荷伝票バッチインプトシートをコンピュータに作成させる。また、同時に、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jは、1次会社からの入庫内容を登録するための入庫伝票バッチインプトシートをコンピュータに作成させる。
【0041】
具体的に、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jがコンピュータに作成させる出荷伝票バッチインプットシートには、会社コード、事業領域コード、販売組織コード、流通チャネルコード、営業所コード、プラントコード、保管場所コード、出荷ポイントコード、受注先コード、出荷先コード、取引条件コード、納期、品目コード、数量、販売単価、仕入先コード、及び連携番号が項目として含まれている。0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jによって動作するコンピュータは、会社コード、事業領域コード、販売組織コード、流通チャネルコード、営業所コード、プラントコード、保管場所コード、及び出荷ポイントコードを組織情報テーブル26aから取得し、受注先コード、出荷先コード、及び取引条件コードを得意先マスタファイル26bから取得し、品目コードを品目マスタファイル26cから取得し、販売単価を販売情報テーブル26dから取得し、仕入先コードを仕入先マスタファイル26eから取得する。また、コンピュータは、納期及び数量を出荷情報から取得する。
【0042】
また、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jがコンピュータに作成させる入庫伝票バッチインプットシートには、会社コード、事業領域コード、販売組織コード、流通チャネルコード、営業所コード、プラントコード、保管場所コード、出荷ポイントコード、受注先コード、出荷先コード、取引条件コード、納期、品目コード、数量、仕入先コード、及び連携番号が項目として含まれている。0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jによって動作するコンピュータは、会社コード、事業領域コード、販売組織コード、流通チャネルコード、営業所コード、プラントコード、保管場所コード、及び出荷ポイントコードを組織情報テーブル26aから取得し、受注先コード、出荷先コード、及び取引条件コードを得意先マスタファイル26bから取得し、品目コードを品目マスタファイル26cから取得し、仕入先コードを仕入先マスタファイル26eから取得する。また、このコンピュータは、納期及び数量を出荷情報から取得する。
【0043】
1次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28kは、0次会社からの受注に対する出荷内容を登録するための出荷伝票バッチインプトシートをコンピュータに作成させる。また、同時に、1次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28kは、1次会社からの入庫内容を登録するための入庫伝票バッチインプトシートをコンピュータに作成させる。なお、1次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28kがコンピュータに作成させる出荷伝票バッチインプトシートの項目、入庫伝票バッチインプトシートの項目は、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jがコンピュータに作成させる出荷伝票バッチインプトシートの項目、入庫伝票バッチインプトシートの項目とそれぞれ同様である。また、1次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28kがコンピュータに参照させるマスタファイル及びテーブルも、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jがコンピュータに参照させるものと同様である。
【0044】
2次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28mは、1次会社からの受注に対する出荷内容を登録するための出荷伝票バッチインプトシートをコンピュータに作成させる。また、同時に、2次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28mは、在庫からの出庫情報を登録するための出庫伝票バッチインプトシートをコンピュータに作成させる。なお、2次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28mがコンピュータに作成させる出荷伝票バッチインプトシートの項目、出庫伝票バッチインプトシートの項目は、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jがコンピュータに作成させる出荷伝票バッチインプトシートの項目、入庫伝票バッチインプトシートの項目とそれぞれ同様である。また、2次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28mがコンピュータに参照させるマスタファイル及びテーブルも、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jがコンピュータに参照させるものと同様である。
【0045】
0次会社伝票登録モジュール28nは、受発注連携時には、0次会社受発注伝票作成モジュール28gによって作成された受注伝票バッチインプットシート、及び発注伝票バッチインプットシートをコンピュータに本実行させる。これによって、受注伝票バッチインプットシートにおける受注伝票データが受注伝票テーブル26gに登録され、発注伝票バッチインプットシートにおける発注伝票データが発注伝票テーブル26hに登録される。
【0046】
また、0次会社伝票登録モジュール28nは、入出荷連携時には、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28jによって作成された入庫伝票バッチインプットシート、及び出荷伝票バッチインプットシートをコンピュータに本実行させる。これによって、入庫伝票バッチインプットシートにおける入庫伝票データが入出庫伝票テーブル26iに登録され、出荷伝票バッチインプットシートにおける出荷伝票データが出荷伝票テーブル26jに登録される。
【0047】
1次会社伝票登録モジュール28oは、受発注連携時には、1次会社受発注伝票作成モジュール28hによって作成された受注伝票バッチインプットシート、及び発注伝票バッチインプットシートをコンピュータに本実行させる。これによって、受注伝票バッチインプットシートにおける受注伝票データが受注伝票テーブル26gに登録され、発注伝票バッチインプットシートにおける発注伝票データが発注伝票テーブル26hに登録される。
【0048】
また、1次会社伝票登録モジュール28oは、入出荷連携時には、1次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28kによって作成された入庫伝票バッチインプットシート、及び出荷伝票バッチインプットシートをコンピュータに本実行させる。これによって、入庫伝票バッチインプットシートにおける入庫伝票データが入出庫伝票テーブル26iに登録され、出荷伝票バッチインプットシートにおける出荷伝票データが出荷伝票テーブル26jに登録される。
【0049】
2次会社伝票登録モジュール28pは、受発注連携時には、2次会社受発注伝票作成モジュール28iによって作成された受注伝票バッチインプットシート、及び発注伝票バッチインプットシートをコンピュータに本実行させる。これによって、受注伝票バッチインプットシートにおける受注伝票データが受注伝票テーブル26gに登録され、発注伝票バッチインプットシートにおける発注伝票データが発注伝票テーブル26hに登録される。
【0050】
また、2次会社伝票登録モジュール28pは、入出荷連携時には、2次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28mによって作成された出庫伝票バッチインプットシート、及び出荷伝票バッチインプットシートをコンピュータに本実行させる。これによって、出庫伝票バッチインプットシートにおける出庫伝票データが入出庫伝票テーブル26iに登録され、出荷伝票バッチインプットシートにおける出荷伝票データが出荷伝票テーブル26jに登録される。
【0051】
登録修正モジュール28qは、上述したハードディスク24に格納されているマスタファイル及びテーブルへのレコードの登録、及び、当該マスタファイル及びテーブルにおけるレコードの修正を、コンピュータに実行させるためのモジュールである。
【0052】
以下、クライアントプログラム22によって動作するクライアント端末12、14、16、及びサーバプログラム28によって動作するサーバ20による受発注連携、及び入出荷連携について説明する。
【0053】
図7は、受発注連携に関するフローチャートである。受発注連携においては、まず、クライアント端末12において、受発注連携用のトランザクションコードが入力される。これによって、サーバ20から画面定義データが送信され、クライアント端末12のディスプレイに受発注連携登録画面(図3)が表示される(ステップS01)。そして、この画面に従って入力される受注情報が、クライアント端末12からサーバ20に送信される。
【0054】
サーバ20は、まず、初期画面内容検査モジュール28bによって提供される上述の妥当性検査を実行する(ステップS02)。次に、サーバ20は、入力内容妥当性検査モジュール28cによって提供される上述の妥当性検査を実行する(ステップS03)。さらに、サーバ20は、上述の0次会社組織情報検査処理、1次会社組織情報検査処理、2次会社組織情報検査処理を続けて実行する(ステップS04)。
【0055】
次いで、サーバ20は、0次会社受発注伝票作成モジュール28g、1次会社受発注伝票作成モジュール28h、2次会社受発注伝票作成モジュール28iによって提供される受注伝票バッチインプットシート、及び発注伝票バッチインプットシートの作成の処理を実行する(ステップS05)。そして、サーバ20は、受注伝票バッチインプットシート、及び発注伝票バッチインプットシートを用いて仮の伝票登録処理を行い、受注伝票データ及び発注伝票データを、正常に登録可能か否かをテストする(ステップS06)。
【0056】
ここで、この受発注連携がテスト実行の場合には、ステップS07にて、一連の処理が終了する。一方、本実行の場合(Noの場合)であって、ステップS06におけるテストにおいて、正常な登録が可能であると判断されている場合には、サーバ20は、ステップS05と同様に、受注伝票バッチインプットシート、及び発注伝票バッチインプットシートの作成の処理を更に実行する(ステップS08)。
【0057】
そして、サーバ20は、0次会社伝票登録モジュール28n、1次会社伝票登録モジュール28o、及び2次会社伝票登録モジュール28pによって提供される受注伝票データ及び発注伝票データの登録に係わる処理を実行する(ステップS09)。すなわち、サーバ20は、ステップS08において作成した受注伝票バッチインプットシート、及び発注伝票バッチインプットシートを本実行する。
【0058】
以上のステップS02〜S09までの処理は、制御モジュール28aによる管理の下、自動的になされる。すなわち、この連携システム10によれば、クライアント端末12からの受注情報の入力によって、0次〜2次会社における受注伝票及び発注伝票が自動的に生成される。したがって、オペレータ入力作業が削減されている。これによって、入力作業工数の削減、連携会社間内の伝達時間の短縮、誤連絡による再処理機会の削減が実現される。
【0059】
図8は、入出荷連携に関するフローチャートである。入出荷連携においては、まず、クライアント端末16において、入出荷連携用のトランザクションコードが入力される。これによって、サーバ20から画面定義データが送信され、クライアント端末16のディスプレイに受発携登出荷録画面(図4)が表示される(ステップS11)。そして、この画面に従って入力される出荷情報が、クライアント端末16からサーバ20に送信される。
【0060】
サーバ20は、まず、初期画面内容検査モジュール28bによって提供される上述の妥当性検査を実行する(ステップS12)。次に、サーバ20は、入力内容妥当性検査モジュール28cによって提供される上述の妥当性検査を実行する(ステップS13)。さらに、サーバ20は、上述の0次会社組織情報検査処理、1次会社組織情報検査処理、2次会社組織情報検査処理を続けて実行する(ステップS14)。
【0061】
次いで、サーバ20は、0次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28j、1次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28k、2次会社入出庫・出荷伝票作成モジュール28mによって提供される入庫伝票バッチインプットシート、出庫伝票バッチインプットシート及び出荷伝票バッチインプットシートの作成の処理を実行する(ステップS15)。そして、サーバ20は、入庫伝票バッチインプットシート、出庫伝票バッチインプットシート及び出荷伝票バッチインプットシートを用いて仮の伝票登録処理を行い、入庫伝票データ、出庫伝票データ及び出荷伝票データを、正常に登録可能か否かをテストする(ステップS16)。
【0062】
ここで、この入出荷連携がテスト実行の場合には、ステップS17にて、一連の処理が終了する。一方、本実行の場合(Noの場合)であって、ステップS16におけるテストにおいて、正常な登録が可能であると判断されている場合には、さらに、サーバ20は、ステップS15と同様に、入庫伝票バッチインプットシート、出庫伝票バッチインプットシート及び出荷伝票バッチインプットシートの作成に係わる処理を実行する(ステップS18)。
【0063】
そして、サーバ20は、0次会社伝票登録モジュール28n、1次会社伝票登録モジュール28o、及び2次会社伝票登録モジュール28pによって提供される入庫伝票データ、出庫伝票データ及び出荷伝票データの登録に係わる処理を実行する(ステップS19)。すなわち、サーバ20は、ステップS18において作成した入庫伝票バッチインプットシート、出庫伝票バッチインプットシート及び出荷伝票バッチインプットシートを本実行する。
【0064】
以上のステップS12〜S19までの処理は、制御モジュール28aによる管理の下、自動的になされる。すなわち、この連携システム10によれば、クライアント端末16からの出荷情報の入力によって、0次〜2次会社における入庫伝票、出庫伝票、及び出荷注伝票が自動的に生成される。したがって、オペレータ入力作業が削減されている。これによって、入力作業工数の削減、連携会社間内の伝達時間の短縮、誤連絡による再処理機会の削減が更に効果的に実現される。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかる連携システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、クライアントプログラムの構成を示す図である。
【図3】図3は、受発注連携登録画面を示す図である。
【図4】図4は、携登出荷録画面を示す図である。
【図5】図5は、サーバのハードディスクに格納されているテーブル及びマスタファイルを概略的に示す図である。
【図6】図6は、サーバプログラムの構成を示す図である。
【図7】図7は、受発注連携に関するフローチャートである。
【図8】図8は、入出荷連携に関するフローチャートである。
【符号の説明】
【0066】
10…連携システム、12,14,16…クライアント端末、20…サーバ(第1の伝票生成手段、第1の伝票登録手段、第2の伝票生成手段、第2の伝票登録手段)、24…ハードディスク(受注伝票格納手段、発注伝票格納手段、入出庫伝票格納手段、出荷伝票格納手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受注伝票データを格納するための受注伝票格納手段と、
発注伝票データを登録するための発注伝票格納手段と、
販売会社の端末から入力される受注情報に基づいて、該販売会社を含む複数のグループ会社それぞれの受注伝票データ及び発注伝票データを生成する第1の伝票生成手段と、
前記第1の伝票生成手段によって生成された前記受注伝票データを前記格納手段に登録し、前記第1の伝票生成手段によって生成された前記発注伝票データを前記発注伝票格納手段に登録する第1の伝票登録手段と、
を備える連携システム。
【請求項2】
入庫伝票データ及び出庫伝票データを格納するための入出庫伝票格納手段と、
出荷伝票データを格納するための出荷伝票格納手段と、
生産会社の端末から入力される出荷情報に基づいて、該生産会社を含む前記複数のグループ会社それぞれの入庫伝票データ、出庫伝票データ及び出荷伝票データを生成する第2の伝票生成手段と、
前記第2の伝票生成手段によって生成された前記入庫伝票データ、及び出庫伝票データを前記入出庫伝票格納手段に登録し、前記第2の伝票生成手段によって生成された前記出荷伝票データを前記出荷伝票格納手段に登録する第2の伝票登録手段と、
を更に備える請求項1記載の連携システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−11712(P2007−11712A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−192124(P2005−192124)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)