説明

連続ソケット

【課題】従来、ソケットはナット、などを緩める、はずす、また取り付け、締め付けなど行う工具である。ソケットはナット一個を一個一個はずす工程、取り付け工程を行っていた。一工程毎にナットをソケットに手で挿入、またはソケットからナットを手ではずしていた。この手作業がロスとなり効率を悪くしていた。
【解決手段】ソケットにナットを一回一個、手で挿入し、または、はずしたナットを手で取らずに作業できるようソケットを改良した。従来のソケットはナット一個入るスペースの設定であった。本発明はソケットのナット挿入スペースを複数個入る設定をしたことである。従ってナットの入るスペースを任意の長さにすることも出来でナットの挿入個数も任意で決まる。またクロスレンチへの応用はタイヤ交換時、ナットに一度も触れずに交換できて作業効率も大幅アップ。ここに携わる産業に貢献出来るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はソケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のソケットはレンチの先端に付けナット、ボルトなどの取りつけ、取り外
を行う工具である。
【0003】
しかし、ソケットでナット、ボルトの取りつけ、取り外しは一回、一個ずつである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「京都機械工具株式会社 KTC総合カタログNO.37,P15」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ソケットでナットを取り外す場合、緩めていくと、最後にボルトからはずれソケットにナットが残るか、または下へ落とすか手で受けている。また取り付ける場合はナットを手でソケットに差し込みボルトに取り付ける。各工程においてナットは一回一個ずつ手で行っていた。
【0006】
また、雪国ではスノータイヤの交換時、雪降る中で行うことが多く、クロスレンチでホイールナットをはずすとナットは雪の中に落ちて見失うことが度々である。
そしてナットの穴に雪が入ってボルトに入らないことも毎回のことである 。
【0007】
上記のように、タイヤ交換は時間と労力を使い大変苦痛な作業でもあった。何とか工具の工夫改良により効率的に出来ないか課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はナットを取り外した時、外したナットをそのままソケットに収納しておき次のナットをとりはずせるようにしたものである、これにより作業は連続的に行えるようにした。
【0009】
また、ナットをボルトに取りつける際はソケットに収納されているナットを取りつける。つぎのナットも収納されているナットを順次連続して取り付けが行えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明はナットを外してそのままソケットの内部に収納出来るように機能を付加したことで、すぐ次の工程にかかれること。従来のようにナットをソケットから手で取ることや下に置かなくて済むなど手間と時間がかからず作業効率が上がる。
【0011】
ナットの取りつけは、ソケットにナットが収納されている時はボルトにソケットを当てて回して取りつける。次のボルトにはソケットに収納されているナットが押出し機能によりナット口に押出され取りつける。この工程を連続して作業が出来るので従来とは作業効率に大差がある。
【0012】
本発明の最も効果的なことは、冬期のタイヤ交換時にある。本発明の連続ソケット機能を付けたクロスレンチでタイヤの交換作業において、ナットはずしは一個も下へ落とさず連続して着脱することが出来る。従来のようにナットを雪の中へ落として紛失するなどのトラブルもなく、はずしたナットはそのままソケットに収納される。そしてタイヤをスノータイヤに替え再びナットの取りつけを行う。はずしたタイヤ一本分のナットが収納されているので連続して作業が行えるため従来の数倍も早く出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【0014】
図1は本発明の連続ソケットの本体6である。ナット口1、にナットAを押出し機能のリング2、リング2のガイド溝4、レンチの挿入口5、からなる連続ソケット
【0015】
図2は図1の実施例断面図、E−E線 断面図、リング2と一体のナット押出し板3、ナットA,B,C、D、4個の収納形態を表す。5レンチ挿入口、兼ナット挿入口
【0016】
図3 複数のナットを収納できる筒状の連続ソケット6、このソケットのナット口1を左側面図で表したのが図4、レンチの挿入口5の右側面図を表したのが図5である。尚、このレンチの挿入口5はナットの挿入口として兼用
【0017】
図6はクロスレンチでの実施例、連続ソケット6にナット口1、ナット押出し機能のリング2、リング2のガイド溝4、図3の筒状にした連続ソケット6を組みいれたクロスレンチ 7、8は従来のソケット
【0018】
使用にあたっては、クロスレンチを使用してタイヤ交換を例にすると、ナットを取り外す工程では、まずクロスレンチのナット口1を取り外すナットに差し、クロスレンチを回してナットをはずす。ナットはナット口1が筒状になっているので外れたナットはこの中へ入る。これで一工程の終了。そして次のナット外しにとりかかることが出来る。このように次々と連続的にナットをはずし、筒状の連続ソケット6の中へナットA、B、C、D、のように収納されていく、図2。
【0019】
次にタイヤを交換してナットの取り付けは、連続ソケット6のナット口1のナットAをボルトに当て、クロスレンチを回して取り付けを行い一工程終了。
次のナットはリング2で押出してナットBをナット口1へ出す、そして取り付けたら次のナットの取り付けも同様に行う。
【0020】
以上、図1、図2の連続ソケット6はナット口1から筒状になっておりナット5〜6個収納できる。このため一個のタイヤ交換でナットはずし、取り付けを連続して作業が出来る。
【0021】
このためロスがなくスムースな作業ができて効率が数倍アップするものである
【0022】
以上のソケットを更に効率アップを図る工夫をしたのが図3、連続ソケット6で筒を任意の長さにして、ナットはレンチ挿入口5から入れるようにし機械化の対応を図ったもの。
【0023】
効果的な応用は、図6のクロスレンチに連続ソケット6を組みいれたものである。はずす、取り付ける工程をナットに触れず連続して作業ができる工具を提供出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態を表す連続ソケットの外観図
【図2】図1の中にナットA,B,C,D,の収納を表す実施形態のE−E線 断面図
【図3】図1の連続ソケット6の筒を任意の長さに出来る実施形態
【図4】図3のナット口1の左側面図
【図5】図3のレンチ挿入口5、兼、ナットも挿入する右側面図
【図6】図3の連続ソケット6を組み込んだクロスレンチの実施形態
【符号の説明】
【0025】
E−E 断面図
A,B,C,D, ナット
1 ナット口
2 リング
3 ナット押し出し板
4 リングガイド溝
5 レンチ挿入口、兼 ナット挿入口
6 連続ソケット



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソケットのナット口1で取り外したナットを複数収納、収納されているナットをナット口1より出して取り付けのできる連続ソケット。及び筒状の連続ソケットのナット挿入口5の機能を付加した連続ソケット
【請求項2】
クロスレンチの一部、または複数に請求項1の連続ソケット
【請求項3】
工具、装置などに組みいれた請求項1の連続ソケット

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−858(P2013−858A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136516(P2011−136516)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(591096864)