説明

連続式部品処理装置

【課題】バレルに付着した処理液による次工程の汚染を防止するとともに、大がかりな移動・搬送装置を不要とし、かつ、設備稼働効率を上昇させることができる連続式部品処理装置を提供する。
【解決手段】各々一つ以上の、処理槽2と、処理槽中で回転するドラムであって、ドラム内周に螺旋状のスパイラルリード11を備え、かつスパイラルリードの最終部にポケット14を有するリードドラム3と、リードドラムの回転に伴って該スパイラルリード最終ポケット14から落下する被処理品4を受け、次工程のリードドラム31に投入するための乗り移りシュート15とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、小型部品の液体処理を行う連続式部品処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、小型部品のメッキ、塗装、洗浄等の液体処理を行う連続式部品処理設備は、図15に示すように、複数の密閉可能な円筒若しくは多角筒状のバレルと、複数の液体処理槽と、バレルを処理槽間で移動させるための複数の昇降・移動手段とで構成されていた。そしてその工程は、まず、処理を行おうとする小型部品(以下「被処理品」という。)を、バレルの開口部から投入しバレルを密閉後、そのバレルを処理槽付近まで移動し、昇降装置を用いて吊り上げてから処理槽の所定位置に降ろし、槽内でバレルを回転させ最初の処理を行い、次工程に移行する際には被処理品の入ったバレルを昇降・移動装置を用いて吊り上げ、次工程の処理槽に移動させ処理槽の所定位置に降ろし、再び槽内でバレルを回転させる処理を繰り返し行っていた。そして、全ての工程が終了した時点でバレルの開口部を開け、被処理品を取り出すという設備が一般的であった。
これら従来の設備又は装置では、被処理品を次工程に送る際にバレルごと処理槽間を移動させるため、バレルに付着した前工程の処理液が次工程の処理液を無用に汚染するという問題があった。この問題を解決するため、バレルを次工程の処理槽に移送する途中で、バレルに付着した前工程の処理液を吸引する工程を追加した装置(例えば、特許文献1参照。)や、円筒状のバレルを処理槽外で回転させ、遠心脱液する装置(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。また、搬送管(円筒状ドラム)の内周に螺旋状のスクリューコンベアを設け、搬送管前半でメッキ処理を行い、搬送管後半に設けた放出穴から被処理品を放出する装置(例えば、特許文献3参照。)や、回転ドラムに連接して先細状に縮径化させ内面にスパイラル状の送りフィンを形成した水切り用回転ドラムを備えた洗浄装置(例えば、特許文献4参照。)も提案されている。
【特許文献1】特開2001−81598号
【特許文献2】特開平9−310183号
【特許文献3】特表平7−503500号
【特許文献4】特開平11−319735号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来技術の、バレルを用いて液体処理を行う装置は、バレルに付着した前工程の処理液を除去するための中間工程が必要であったり、バレルを各液体処理槽間で移動させるための大がかりな昇降・移動装置が必要であった。さらに、バレルを順次移動させて処理を行うため、バレルを次工程の処理槽に移動させるために要する時間は、不可避的なロスタイムであり、この間は設備を有効に使用することができず設備稼働効率を低下させていた。また、設備保守上の問題として、処理液槽内の所定位置でバレルを支承・回転させるための駆動部を処理液中に備えるため、定期的に設備ラインを停止させ、処理液で腐食した軸受けの交換や、外部の動力源と液体処理槽内の前記駆動部とのシールの補修をしなければならないという問題があった。
一方、搬送管とスクリューコンベアを用いた方法にあっては、シャワー若しくはスクリューの高さと同等の浅い処理槽を用いるため、設備上可能な処理の種類が限定され、また、被処理品を次工程に送るための搬送手段が別途必要であり、装置が大がかりなものとなっていた。また、回転ドラムの一端を縮径して内面にスパイラル状の送りフィンを設けたものにあっては、当該縮径状部分の縮径率を大きく採れないため、当該テーパー部の軸方向長さ分だけ処理装置の全体長が長くなり、複数の処理槽で処理を行う場合にはスペース的に不利であった。また、粘稠な処理液を用いた場合に液の減少に伴い水切り用回転ドラム内で被処理品が貼り付きを起こすおそれがあった。
【0004】
この発明は、従来技術の問題点である、バレルに付着した処理液による次工程の汚染を防止するとともに、大がかりな移動・搬送装置を不要とし、装置の設置面積を必要最小限とし、かつ、設備稼働効率を上昇させ、併せて保守性能を向上させることができる連続式部品処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る連続式部品処理装置は、各々一つ以上の、処理槽と、処理槽中で回転するドラムであって、ドラム内周に螺旋状のスパイラルリードを備え、かつ該スパイラルリードの最終部にポケットを設けたリードドラムと、リードドラムの回転に伴って該スパイラルリード最終ポケットから落下する被処理品を受け次工程のリードドラムに投入するための乗り移りシュート又はスパイラルリードと一体に設けた乗り移りシュートと、リードドラムを支持しつつ回転させる駆動部と、を備える。
【0006】
また、本発明の連続式部品処理装置は、第1処理工程のリードドラムに被処理品を投入する投入口と、投入口及び前記乗り移りシュートが入る寸法の穴を設けたドーナツ状の円盤若しくは多角盤状の両側壁と該両側壁を連結する円筒状若しくは多角筒状のドラム周壁とで構成されるドラム体及び該ドラム体のドラム周壁の内壁にドラム体の回転によって被処理品を推進させる螺旋状のスパイラルリードであって該スパイラルリードの最終部にドラム体の回転に伴い被処理品を前記乗り移りシュートまですくい上げるスパイラルリード最終ポケットを設けたスパイラルリードとで構成されるリードドラムと、前記スパイラルリード最終ポケットから落下する被処理品を受けて次工程のリードドラムに投入するための、リードドラム内部上方であって被処理品の進行方向最終部に設けられた乗り移りシュート又はスパイラルリードと一体に設けた乗り移りシュートと、前記リードドラムを処理液中で回転させるための処理槽と、前記リードドラムを前記処理槽内の所定の位置で回転させるための支持・駆動手段とを有する。そして、前記構成からなる処理機構を一つ以上連結し、最終処理槽における乗り移りシュートから一連の処理が終了した被処理品を取り出す排出口を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る連続式部品処理装置によれば、図2に示すように、投入された被処理品は太矢印で表すとおり、処理槽内のリードドラム内を所定の処理を受けつつ進行し、スパイラルリード最終ポケット及び乗り移りシュートを介して被処理品のみが次工程に移送されるため、前工程の処理液による次工程の汚染が最小限に抑えられ、かつ、被処理品を工程間で移動させるための大がかりな移動装置が不要であり、装置設置面積を最小限にでき、さらに、全ての処理槽において常時処理を行うことができるため設備稼働効率を大幅に向上させることが可能となる。
【実施例1】
【0008】
以下、この発明の一実施形態について図1から図5に基づいて説明する。図1、図2の処理装置は3つの処理を連続的に行う装置の一例である。連続式部品処理装置1の処理槽2、21、22内には、リードドラム3、31、32が設置されている。そして、被処理品4を最初の工程のリードドラム3内の一端に投入するための投入口5がリードドラム3とは独立して備えられている。図3において、リードドラム3は、側壁7、71及び周壁9とでドラム体6を構成し、ドラム体周壁内面10には、投入された被処理品4をドラム体6の回転によって図3の左側から右側方向へ進行させるためのスパイラルリード11が設けられていて、該スパイラルリードはドラム体6と一体に回転し、リードドラム3を構成している。(以後、被処理品の進行する方向を「進行方向」という。)そして、前記スパイラルリードの進行方向端部は、側壁71との間でスパイラルリード最終ポケット14を形成する。さらに、リードドラム内部の上方には、スパイラルリード最終ポケット14から落下した被処理品4を受け、次工程のリードドラム31内に投入するための乗り移りシュート15がリードドラム3とは独立して備えられている。そして、前記リードドラム3は、2本の駆動軸17、171とリードドラム3に掛け回した2本の無端帯18、181によって処理槽2内に吊下げられた状態で、駆動軸17、171の回転に従って処理槽2内の所定位置で回転する。
【0009】
ここで本実施例のリードドラム内における被処理品の挙動を、図1乃至図3に基づいて説明する。まず、投入口5又は乗り移りシュート15、151からリードドラム3、31、32内に投入された被処理品4は、重力によりリードドラム3、31、32の略底部をスパイラルリード11、111、112に推されて転動しながら進行する。リードドラム内を進行してきた被処理品4はスパイラルリードの進行方向最終部でドラム体側壁71、73、75に進行を妨げられ、スパイラルリードと側壁の間に集積し、リードドラムの回転に従ってスパイラルリード最終ポケット14、141、142に捕捉される。そして該ポケットに捕捉された被処理品4は、図4aから図4cに示すように、リードドラム13の回転に従ってドラムの上方へと持ち上げられる。そして、スパイラルリード最終ポケット14のリードドラム中心側の端部の角度が略水平になる位置で、乗り移りシュート15へ落下する。被処理品4を落下させた後、スパイラルリード最終ポケット14はリードドラムの回転とともにドラム頂部を過ぎて下降し、再びリードドラム底部で被処理品4を捕捉し、すくい上げる動作を繰り返す。
【0010】
図3において、前記ドラム体を構成する周壁9及び/又は側壁7、71は、被処理品と処理液との接触及び循環を促進するため、例えば、周壁として、パンチ孔を穿ったステンレス鋼板や補強した金網若しくは多孔性プラスチック等の通液性の良い素材を使用することが望ましい。また、ドラム体6の回転によって生ずる、被処理品4の転動による攪拌を強化するため、ドラム体周壁内面10に、例えばコルゲート状の凹凸やその他の小さな突起物を設けることができる。なお、側壁の形状及び構造については、本発明のリードドラムの機能を損なわない範囲で種々の形状及び構造を選択することができる。
【0011】
また、ドラム体両側壁7、71の中央の開口部8、81は、投入口5及び乗り移りシュート15の機能を確保できる寸法であればよく、開放を好まない処理の場合は、前記ドラム体側壁の開口部と摺接する、例えば円盤状の蓋を有するシュートや、円筒状若しくは円錐状のシュート管を用いることもできる。
【0012】
ドラム体周壁内壁10に設けたスパイラルリード11は、ドラム体6の回転によって被処理品4を推進させる機能を果たすものであるから、内壁に沿った形状であることが望ましい。なお、スパイラルリードの高さは被処理品の大きさ及び処理量に従って決定する。また、スパイラルリードは複数条であってもよく、条数を多くするほどスパイラルリード最終部のポケットの数が増え、乗り移り時の被処理品の間欠性を抑えることができる。
【0013】
本発明のスパイラルリード最終ポケットは、図1乃至図4に示すとおり、スパイラルリードの進行方向最終部で、被処理品の挙動を転動推進からドラム内周に沿って上昇する動きへと変化させ、乗り移りシュートまで搬送する機能を果たすものであるから、上昇中に内容物の被処理品を逸落させることがなく、かつ、全ての内容物を乗り移りシュートに落下させられるように、被処理品の凝集性及びリードドラム一回転(1ピッチ)あたりの搬送量に基づいて、形状及び容積を決定する必要がある。
【0014】
処理を施される部品が複雑な形状であって部品相互が凝集しやすい被処理品の場合には、スパイラルリード最終ポケットから乗り移りシュートに落下する際に一度にかたまって落下する傾向が強い。また高粘度の処理液で処理をした場合にもポケット内で被処理品がかたまる現象が起きやすい。逆に、凝集性が弱い被処理品では、落下開始から落下終了までの時間が長くなる傾向にある。このため、被処理品の処理量及び凝集特性に応じてポケット部を選択できるように、ポケット部を着脱可能な構造とすることもできる。なお、本発明のリードドラムの機能を損なわない範囲で、スパイラルリード最終ポケット部のドラム体周壁を凹ませて、ポケットの容積を増加させてもよい。
【0015】
円滑な落下を実現させるために、ポケット部の断面形状は円弧状が好ましいが被処理品の落下特性に応じて、断面船底状や、断面U字状の形状等を選択することもできる。また、図6a、図6bに示すように、リードドラム3の回転に連動してスパイラルリード最終ポケット14が所定の位置で回動又は開閉する構造としてもよい。そして、前工程の処理液が次工程に持ち込まれることを抑制するため、スパイラルリード最終ポケットに小さな穴を多数穿つなどして、ポケット内に処理液が溜まらないようにすることが望ましい。
【0016】
本発明は、被処理品がスパイラルリード最終ポケットから落下する位置と、次工程のリードドラム底部との落差を利用して被処理品を移送するものであるから、できるだけ高い位置から落下が始まるようにすることが望ましい。したがって、被処理品の落下開始時期は、図5に示すように、リードドラムの頂部を通る垂直線を基準線にして、約60度から約30度手前にポケット部が上昇した時から落下が開始するようにすることが望ましい。ただし、先述のとおり被処理品の落下開始時期は、被処理品の量や凝集性よっても変化するので、乗り移りシュートの形状や次工程のリードドラムとの距離を考慮して最適な落下開始時期を決定する必要がある。なお、前述の回転式又は開閉式のスパイラルリード最終ポケットを用いる場合は、図6a、図6bに示すように被処理品の落下開始時期を前記基準線の約10度から5度手前まで遅くすることが可能になる。
【0017】
スパイラルリード最終ポケットの設置箇所は、図7aに示すようにスパイラルリードの最終端部12とドラム体側壁71の間に設けることも、図7bに示すようにスパイラルリードの最終ピッチの間に設けることもできる。また、処理の特性によって、スパイラルリードの最終部以前の箇所に設けてもよい。
【0018】
乗り移りシュートは、前記のスパイラルリード最終ポケットの形状と相まって、被処理品を確実に受け取り次工程に送る機能を有するものであるから、スパイラルリード及びスパイラルリード最終ポケットと干渉しない範囲で広い受け口を有することが好ましい。スパイラルリード最終ポケットの落下開始角度との関係では、リードドラムの頂部を通る垂直線を基準にして、スパイラルリード最終ポケットから被処理品が落下開始する角度より約15度手前の位置からシュート受け口を開口させることが望ましい。そして、受け口はリードドラムの頂部を通る垂直線を基準線にして左右対称の形状とすることが望ましいが、被処理品の落下特性によっては、非対象形の受け口とすることができる。
なお、乗り移りシュートの受け口は前記スパイラルリード最終ポケットと同様、小さな穴を多数穿つなどして、被処理品に付着した処理液を漉し落とし、次工程に持ち込まないようにすることが望ましい。
【0019】
また、被処理品の処理時間のバラツキを減少させることは、被処理品の品質を安定させ、過剰な処理を抑えコスト面からも有利になる。前記処理時間を厳密に管理するためには被処理品がリードドラムに投入される位置を限定することが有効である。この一実施形態として、投入口5及び/又は乗り移りシュート15、151からリードドラム3、31、32に投入される被処理品4をリードドラムの特定の位置に投入するための構造、例えば図12a、b、cで表されるような特定位置にのみ開口部を有する前室27を側壁7、72、74に設けることができる。また前記構造は、側壁7、72、74から進行方向に突出して設けられた、スパイラルリードの最初のピッチ内の位置に被処理品が落下するように、非処理品の落下位置(投入位置)を規制する衝突板であってもよい。
【0020】
本実施例のリードドラムの駆動装置16は、図3及び図4に示すとおり、処理槽上部にリードドラムの直径と略等しい間隔でリードドラム長手方向と平行に設置した2本の駆動軸17、171に、リードドラム3の長手方向寸法と略等しい間隔で各々2箇所にスプロケット・ホイール19、191、192、193を備え、この4個のスプロケット・ホイールからリードドラム側壁部に掛け回した2本の無端のローラーチェイン18、181によって、リードドラムの略長手方向両端を保持し、処理槽2内の所定の位置に吊り下げつつ、駆動軸17に取り付けた電動機(図示しない)によって、所定の回転数で回転させる構造となっている。この実施例のように駆動軸を処理槽内の処理液々面より上側に設置することにより、処理液による駆動部軸受等への影響を少なくすることができ、保守性能が向上する。
【0021】
本実施例ではスプロケット・ホイールと2本の無端のローラーチェインによってリードドラムを吊り下げつつ回転させているが、他の慣用技術、例えば段つきシーブと無端の段付きベルトの組み合わせや、平プーリと無端の平ベルト等の組み合わせであってもよい。なお、回転リードドラムが多角筒状の場合は、図13のようにドラム体側壁7、71に懸垂・駆動用の円盤状の被駆動輪25を設け、この部分を前記のような無端帯で吊り下げつつ回転させてもよい。また、円筒状、多角筒状のリードドラムのいずれにおいても、リードドラムの回転中の振れを抑えるための振れ止め手段26を設けることができる。また、支持駆動装置としては、図14に示すような処理槽内にリードドラムの支承駆動装置28を備えた従来型の駆動方法であってもよい。
【実施例2】
【0022】
実施例1においては、乗り移りシュートはリードドラムと別体の独立した部分となっていたが、スパイラルリード最終ポケットから被処理品が乗り移りシュートに落下する相対的位置は略一定になるので、実施例2の発明においては、図8乃至図10のように乗り移りシュートがリードドラムと一体となって回転する構造としている。この一体式乗り移りシュート152の排出側の形状は、円筒状又はその径が漸増する円錐状が好ましい。特に、粘稠な処理液を用いる場合は、被処理品4がシュートに貼り付くのを防止するために、図10のようにシュート排出側を円錐状にした一体式乗り移りシュートが効果的である。円錐部のテーパー角はリードドラム軸線に対して5乃至20度、好ましくは10乃至15度である。また、シュートへの貼り付きを防止するための図示しないスクレイパー(剥がし板)を備えてもよい。
【実施例3】
【0023】
実施例3の発明においては、図11のように一体式乗り移りシュート153の一部をゆるいゼンマイ状(渦巻状)とし、一体式乗り移りシュートの管状部分154の内面にスパイラルリード155を設けている。なお、シュートの排出側は管状に限られずテーパー管状であってもよい。このような構造とすることにより、被処理品がシュートを落下する際の衝撃を和らげることができ、また処理槽の間隔が離れている場合であっても、確実に次工程の処理槽まで被処理品4を搬送することができる。
【0024】
なお、この発明に係る連続式部品処理装置は、上記実施例に限定されるものではなく、被処理品の種類や筒体の形状は適宜選択可能であり、液体処理のみならず、例えば乾燥のような気体処理、熱処理、粒状体物の混合等の処理にも利用可能である。また、複数のリードドラムからなる連続式処理装置のみならず本発明の各要素を含む単独の装置としての利用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る一実施形態の連続式部品処理装置を正面から見た概念図である。
【図2】本発明の連続式部品処理装置における被処理品の流れを表す斜視図である。
【図3】本発明の部品処理装置の一単位の長手方向垂直断面図である。
【図4】スパイラルリード最終ポケットが被処理品を乗り移りシュートに搬送する動作を表す概念図である。
【図5】被処理品の好ましい落下開始時期を表す概念図である。
【図6】回動又は開閉する構造のスパイラルリード最終ポケットの例を示す概念図である。
【図7】スパイラルリード最終ポケットの設置箇所の例を表す概念図である。
【図8】スパイラルリード最終ポケットと乗り移りシュートが一体に回転する構造の実施例を表す概念図である。
【図9】リードドラムと乗り移りシュートが一体に回転する構造の実施例を表す概念図である。
【図10】リードドラムと一体に回転する一体式乗り移りシュートの排出側がテーパー管状である実施例を表す概念図である。
【図11】リードドラムと一体に回転するゆるいゼンマイ状の一体式乗り移りシュート及び排出側の管状部分にスパイラルリードを設けた実施例を表す概念図である。
【図12】被処理品をリードドラムの特定の位置に投入するための前室の例を表す概念図である。12−aは処理装置を平面から見た概念図である。
【図13】リードドラムが多角筒状の場合の被駆動輪の設置例を表す側面概念図である。
【図14】処理槽内に支承駆動部を備えた実施例の側面を表す概念図である。
【図15】従来のバレル式連続部品処理装置の配置例を表す斜視図である。
【符号の説明】
【0026】
1 連続式部品処理装置
2,21,22 処理槽
3,31,32 リードドラム
4 被処理品
5 投入口
6 ドラム体
7,71,73,75 ドラム体側壁
8,81 ドラム体側壁開口部
9 ドラム体周壁
10 ドラム体周壁内面
11,111,112,155 スパイラルリード
12,156 スパイラルリードの始点部
14,141,142 スパイラルリード最終ポケット
15,151 乗り移りシュート
152,153 一体式乗り移りシュート
154 一体式乗り移りシュートの管状部分
157 一体式乗り移りシュートのテーパー管状部分
16 駆動装置
17,171 駆動軸
18,181 無端帯
19,191,192,193 スプロケット・ホイール
20 処理液々面
25 被駆動輪
26 振れ止め手段
27 前室
28 支承駆動装置
29 排出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々一つ以上の、処理槽と、処理槽内で回転するドラムであってドラム内周に螺旋状のスパイラルリードを備えたリードドラムとを有する連続式部品処理装置において、スパイラルリードに設けた、被処理品をリードドラムの底部で捕捉し、リードドラムの所定回転位置で落下させるためのポケットと、該ポケットから落下した被処理品を受けて次工程に送るためのシュートと、リードドラムを支持しつつ回転させるための駆動部と、を有する連続式部品処理装置。
【請求項2】
前記駆動部が、前記処理槽の処理液々面より上側の位置に設けた駆動軸と、該駆動軸と前記リードドラムに掛け回した無端帯とを含み、前記リードドラムを吊下げつつ処理槽内で回転させるものであることを特徴とする請求項1に記載の連続式部品処理装置。
【請求項3】
前記リードドラムが、円筒状若しくは多角筒状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続式部品処理装置。
【請求項4】
被処理品の落下開始位置が、リードドラムの頂部を通る垂直線を基準線にして60度から5度手前に前記ポケットが上昇した位置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の連続式部品処理装置。
【請求項5】
前記ポケットと前記シュートが一体に構成されたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の連続式部品処理装置。
【請求項6】
各々一つ以上の、処理槽と、処理槽内で回転するドラムであってドラム内周に螺旋状のスパイラルリードを備えたリードドラムと、被処理品を次工程に送るためのスパイラルリードと一体に設けたシュートと、リードドラムを支持しつつ回転させるための駆動部とを有する連続式部品処理装置。
【請求項7】
前記駆動部が、前記処理槽の処理液々面より上側の位置に設けた駆動軸と、該駆動軸と前記リードドラムに掛け回した無端帯とを含み、前記リードドラムを吊下げつつ処理槽内で回転させるものであることを特徴とする請求項6に記載の連続式部品処理装置。
【請求項8】
前記シュートの一部が管状または管径を増大させる円錐状であることを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の連続式部品処理装置。
【請求項9】
前記シュートの一部がゼンマイ状であることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の連続式部品処理装置。
【請求項10】
前記シュートの管状または円錐状の部分の内部にスパイラルリードを設けたことを特徴とする請求項項8または9に記載の連続式部品処理装置。
【請求項11】
被処理品をリードドラムの特定位置に投下するための構造を有する請求項1乃至10のいずれか1項に記載の連続式部品処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−138285(P2007−138285A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−227323(P2006−227323)
【出願日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(305050915)
【Fターム(参考)】