説明

連続材料のための紫外線硬化装置

紫外線放射硬化システム(10)が、光ファイバーケーブル又はシリコン管などの基板(26)を処理するために開示される。システム(10)は、プロセスチャンバ(12)を備え、処理されるべき基板(26)の連続片が搬送される。基板(26)がプロセスチャンバ(12)を通って移動すると、マイクロ波発生器(36)によって活性化されたプラズマランプ(34)からの紫外線放射が、基板(26)の表面を処理する。システム(10)は、異なるサイズの2つの楕円反射鏡(42,46)を備え、大きな直径の基板を紫外線放射で効率的に処理できるようになっている。システム(10)はまた、紫外線伝達導管(54)を備え、これは、基板(26)を取り囲むと共に、第1の部分(84)と第2の部分(86)とに分割され、第2の部分(86)は、第1の部分(84)から動けて、導管(54)を開き、導管(54)及びプロセスチャンバ(12)の内部に、基板(26)を挿入ないし整列できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、紫外線ランプシステムに関し、より詳しくは、紫外線放射で基板を照射するように構成された、マイクロ波励起式の紫外線ランプシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
紫外線ランプシステムは、接着剤、シーラント、インク、コーティング、並びに光ケーブル及び管などの材料を、加熱及び硬化させるために一般に使用されている。ある種の紫外線ランプシステムは、無電極の光源を有し、マイクロ波エネルギーなどの高周波エネルギーを用いて、プロセスチャンバ内で無電極プラズマランプを励起することで動作する。高周波エネルギーを用いた励起に依存している無電極紫外線ランプシステムにおいては、プラズマランプは、円筒形長さに沿った外側へ向けて、等方性の特性スペクトルを照射する。照射された放射の一部は、プラズマランプから直接、プロセスチャンバ内に配置された基板へ向かって移動する。照射された放射の実質的部分は、基板に到達する前に、反射されなければならない。プラズマランプによって照射された紫外線放射を効率的に使用するために、様々な設計の反射鏡が、プラズマランプ及び基板を取り囲むために、プロセスチャンバに取り付けられてきた。
【0003】
従来の反射鏡は、矩形の箱形反射鏡や放物面反射鏡を具備しているけれども、最も効率的な反射鏡システムは、楕円反射鏡である。楕円反射鏡の片方の焦点に沿ってプラズマランプを配置し、楕円反射鏡の他方の焦点に基板を配置することで、プラズマランプから照射されたすべての放射は、たった1回の反射の後に、基板へ到達する。楕円反射鏡を用いたこれらのシステムの例には、ウッドに付与された特許文献1、及びカーターらに付与された特許文献2とに記載された発明が含まれる。従来のシステムにおける1つの難点は、基板の直径が増加すると、基板が焦軸から離れてしまい、放射の効率が低下することである。従って、完全に楕円形である反射鏡の使用は、処理される基板の直径に制約を与える。従来のシステムにおける他の欠点は、基板又は基板に施されるコーティングを汚染から保護するために、基板がしばしば石英又は他の紫外線伝達導管の内部に取り囲まれることである。基板は、この紫外線伝達導管に接触すべきではないため、基板がプロセスチャンバを通り抜けることは困難になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,710,638号明細書
【特許文献2】米国特許第6,626,561号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
広範囲の直径をもった細長い連続した基板に、一般に効率的な照射を行えるような反射鏡を備えた、効率的な硬化システムを提供することが望ましい。また、そのような基板をプロセスチャンバの中に装填する過程を容易にするような、硬化システムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
長手軸線を有する基板を処理するための紫外線放射硬化システムが提供される。硬化システムは、基板を搬送するための入口ポート及び出口ポートを有してなるプロセスチャンバと、プロセスチャンバの内部に取り付けられたプラズマランプと、プラズマランプを励起して紫外線放射を照射するためにプロセスチャンバに結合されてなるマイクロ波発生器と、を具備している。また、硬化システムは、プロセス空間の内部に配置された、紫外線伝達導管を具備している。硬化システムはさらに、第1のa距離と、第1のb距離と、プラズマランプと同軸の第1の焦線と、基板の長手軸線と同軸の第2の焦線とによって画定される第1の楕円反射面を有している。加えて、硬化システムは、第1のa距離に比べて長い第2のa距離と、第1のb距離に比べて長い第2のb距離と、基板の長手軸線に対して同軸的な第3の焦線と、プラズマランプに対して同軸的な第4の焦線と、によって画定される第2の楕円反射面を有している。硬化システムにおけるプラズマランプは、基板に直接照射される、紫外線放射の第1の部分と、基板に照射される前に第1の反射鏡によって反射される、紫外線放射の第2の部分と、基板に照射される前に第2の反射鏡によって反射される、紫外線放射の第3の部分と、を照射する。
【0007】
変形例による実施形態においては、本発明の硬化システムは、上述のように、プロセスチャンバと、プラズマランプと、マイクロ波発生器とを具備している。この硬化システムはさらに、紫外線放射を反射して基板へ照射するために、第1及び第2の反射鏡を具備している。また、硬化システムは、基板を取り囲むための紫外線伝達導管を、プロセスチャンバの内部に配置されて具備していると共に、第1の部分と、開位置と閉位置との間において第1の部分に対して可動である第2の部分と、を備えている。紫外線伝達導管の開位置においては、基板を導管の中に装填することができる。
【0008】
添付図面は、本明細書に組み込まれてその一部をなすものであり、本発明の実施形態を例示し、上述した概要及び以下の詳細な説明と併せて、本発明の様々な観点を説明するのに役立つものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の1つの実施形態に従った紫外線放射硬化システムを示した斜視図であって、プロセスチャンバが開かれて、基板を挿入し又は整列させる。
【図2】図1の紫外線放射硬化システムを示した横断面図である。
【図3】図1の紫外線放射硬化システムにおける楕円反射鏡の幾何学形状を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明についてある種の実施形態に関連して説明するけれども、本発明は、何か1つの特定のタイプの紫外線硬化システムの実施に限定されるものではない。本発明の実施形態の説明は、すべての変形例、応用例、及び均等物の構成を包含することを意図しており、これらは、特許請求の範囲によって画定される、本発明の精神及び範囲の中に含まれる。特に、当業者が理解するように、本願で説明される本発明の実施形態における構成要素は、多数の異なる方法にて配置することができる。
【0011】
次に、添付図面、特に図1及び図2を参照すると、1つの実施形態による紫外線放射硬化システム10が提供されている。硬化システム10は、プロセスチャンバ12を具備し、前壁14と、後壁16と、長手側壁18,20とによって形成されている。前壁14に配置された入口ポート22は、紫外線硬化のために、基板を受け入れるように適合している。後壁16に配置された出口ポート24は、基板26がプロセスチャンバ12から排出されるように適合している。基板26は長手軸線28を有し、基板26は、長手軸線28に沿って連続的に硬化システム10を通って移動する。
【0012】
また、硬化システム10は、プラズマランプ34を具備し、これは、プロセスチャンバ12の内部において、長手方向に配置されている。プラズマランプ34の端部は、従来の方法にて、前壁14と後壁16とに取り付けられる。プラズマランプ34は、錬金術的に密封された、長手方向に延在してなる外被ないし管から構成され、ガス混合物で充填されている。プラズマランプ34は、電気接続も、電極も必要とすることなく動作する。プラズマランプ34は、電気絶縁体である紫外線伝達材料、例えば、透明なシリカ又は石英から形成されており、プラズマランプ34は、プロセスチャンバ12内の他の構造物から電気的に絶縁されている。硬化システム10は、少なくとも1つのマイクロ波発生器36を具備し、プロセスチャンバ12の上方に取り付けられている。活性化されたときのマイクロ波発生器36は、当業者が理解するように、マイクロ波入口(不図示)を通して、プロセスチャンバ12の中へマイクロ波エネルギーを送出する。マイクロ波エネルギーは、プラズマランプ34を取り囲む網スクリーン箱38の内部に実質的に捕捉され、網スクリーン箱38によって、空気が自由に流れ、一方、プロセスチャンバ12の中に届けられたほとんどのマイクロ波エネルギーは反射する。
【0013】
マイクロ波発生器36によって提供されたマイクロ波エネルギーは、プラズマランプ34の内部にあるガス混合物中の原子を励起し、プラズマを開始させ、その後、これを持続させる。当業者に理解されるように、プラズマランプ34の内部におけるプラズマの開始を補助するために、スターターバルブ(不図示)が設けられる。プロセスチャンバ12の形状と、マイクロ波発生器36の出力レベルとを調整することで、マイクロ波エネルギーの密度分布は、プラズマランプ34の全長にわたってガス混合物中の原子を励起するように選択される。いったんプラズマが開始したならば、プラズマランプ34による放射出力の強度は、マイクロ波発生器36によってプロセスチャンバ12に供給されるマイクロ波出力に依存する。
【0014】
プラズマランプ34の内部のガス混合物は、ガスの原子がプラズマ状態に励起されたとき、所定の分布の波長の放射を有する光子を生成するように、要素成分が選択されている。紫外線処理の用途のためには、ガス混合物は、水銀蒸気と、アルゴンなどの不活性ガスとからなり、極少量の1又は複数の要素、例えば、鉄、ガリウム、又はインジウムを含む。水銀蒸気は、室温下においては固体である、少量の水銀が蒸発することで提供される。そのようなガス混合物から励起されたプラズマによる放射出力のスペクトルは、高輝度の紫外線と、赤外線スペクトル成分とを含む。ここで使用されるように、放射とは、約200ナノメータから約2000ナノメータの間の範囲の波長を有する光子として定義され、紫外線放射とは、約200ナノメータから約400ナノメータの間の範囲の波長を有する光子として定義され、赤外線放射とは、約750ナノメータから約2000ナノメータの間の範囲の波長を有する光子として画定される。
【0015】
また、硬化システム10は、長手方向に延在してなる紫外線伝達導管54を具備し、プロセスチャンバ12の前壁14と後壁16とに取り付けられている。紫外線伝達導管54は、入口ポート22及び出口ポート24に対して整列されている。導管54は、プロセス空間12を通しての基板26の長手方向への搬送中に、基板26を取り囲む。導管54は、石英又は透明シリカなど、紫外線放射に対して高度な伝達度をもつ、絶縁材料から形成される。導管54は、基板26に外力が作用するのを防ぎ、例えば、冷却気流が基板26を不都合に導管54に接触させたり、又はプロセスチャンバ12中の埃若しくはその他の粒子によって基板26が汚染されたりするのを防ぐ。この隔離能力は、基板26が脆弱であるか、その他、損傷しやすい場合には、特に重要である。
【0016】
硬化システム10はさらに、従来の方法によってプロセスチャンバ12に取り付けられた、複数の支持リブ44を介して結合されてなる長手方向に延在した第1の反射鏡42を備えている。第1の反射鏡42は、プラズマランプ34に向けて配置されている。また、硬化システム10は、従来の方法によってプロセスチャンバ12に取り付けられた、複数の支持リブ48を介して結合されてなる長手方向に延在した第2の反射鏡46を備えている。第2の反射鏡46は、第1の反射鏡42及び基板26へ向くように配置される。第1の反射鏡42は、第1の楕円反射面50を有し、第2の反射鏡46は、第2の楕円反射面52を有する。第1の反射鏡42と第2の反射鏡46とは、互いに間隔を隔てており、プロセスチャンバ12に沿って長手方向に隙間が設けられる。
【0017】
加圧空気供給源(不図示)は、第1の反射鏡42に配置された隙間51を通して、プロセスチャンバ12の中へ空気を届け、プラズマランプ34に直接吹き付け、プラズマランプ34の温度を調整する。押し込まれた気流は、網スクリーン箱38を通って、第2の反射鏡46のまわりで長手方向の隙間56を通り、システム10の底部に配置された排気出口40から排出される。光遮蔽材料39は、排気出口40をカバーして、気流の流れを許容しつつ、紫外線及びその他の光放射の実質的部分がシステム10から出るのを阻止する。
【0018】
図3に最良に示されるように、1つの実施形態における第1の反射鏡42と第2の反射鏡46との幾何学的構成が与えられる。第1の反射鏡42と第2の反射鏡46とは、図3において実線にて示される。第1の反射面50は、当業者に理解されるように、第1のa距離A1と、第1のb距離B1とによって画定される楕円の一部である。第1の反射面50はさらに、第1の焦線58と、第2の焦線60とによって定義され、それぞれ、第1の反射面50に沿って長手方向に延びている。これらの第1及び第2の焦線58,60は、距離Dだけ間隔を隔てており、これは以下の数式によって画定される。
【0019】
[数1]
D = (2)(C)、ただし、C = A − B
【0020】
同様に、第2の反射面52は、第1のa距離A1に比べて長い第2のa距離A2と、第1のb距離B1に比べて長い第2のb距離B2とによって、画定される楕円の一部である。また、第2の反射面52は、第2の焦線60と実質的に同軸的である第3の焦線62と、第1の焦線58と実質的に同軸的である第4の焦線64とによって画定される。第2の反射面52は、この結果、第1の反射面50と、焦線62,64の間の距離Dを共有し、これにより、第2の反射面52は、第1の反射面50に比べて大きな楕円になる。距離Dの半分を表す中心線に対するそれぞれのa距離と、焦線58,64及び60,62に対するそれぞれのb距離とを明瞭に示すために、図3において、第1の反射面50と第2の反射面52とによって形成される楕円の一部は、想像線によって半分の楕円にまで延長して阿割らしている。
【0021】
この実施形態において許容可能な、第1の反射面50と第2の反射面52とのサイズの例は、距離A1が3.74インチ、距離B1が2.97インチとして、焦線間の距離Dは、上の数1を用いて、4.56インチと計算される。次に、任意の距離A2を与えると、適当な距離B2が距離Dを用いて計算できる。例について説明を続けると、距離A2を4.57インチに設定すると、距離B2は3.97インチになる。この観点の硬化システム10は、上の例の反射鏡のサイズに限定されるものではなく、これは1つの特定の公知の反射鏡のサイズの組合せであり、例示目的のためだけのものである。
【0022】
第1の反射鏡42と第2の反射鏡46とは、好ましくは、放射伝達材料であって、紫外線放射を反射し、赤外線やマイクロ波放射などの他の種類の放射を伝達するものから形成される。そのような材料の例は、例えば、ニューヨークのコーニング社によって製造されるパイレックス(登録商標)などの珪硼酸ガラスである。変形例としては、第1の反射鏡42と第2の反射鏡46とは、紫外線硬化のための適当な反射及び伝達の特性を有してなる任意の材料から形成できる。当業者が理解するように、第1の反射鏡42及び第2の反射鏡46にダイクロイックコーティングを施すことで、高周波エネルギーの好ましい伝達及び反射が提供される。
【0023】
第1の反射鏡42と第2の反射鏡46とは、プラズマランプ34が実質的に第1の焦線58及び第4の焦線64の位置に配置され、一方、基板26の長手軸線28が実質的に第2の焦線60及び第3の焦線62と同軸的になるように配置される。図2に最良に示されるように、紫外線放射は、第1の焦線58に配置されたプラズマランプ34から、第2の焦線60にある基板26へと、直接的に、又は第1の反射鏡42若しくは第2の反射鏡46の少なくとも1つで反射した後に、届けられる。有利には、第2の反射鏡46が第1の反射鏡42に比べて大きいために、より大きな紫外線伝達導管54が許容され、従って、より大きい直径の基板26を硬化システム10によって処理できることになる。例えば、この実施形態によって例示される硬化システム10は、光ファイバーケーブルの如く小さいもの、又はシリコン管の如く大きなものなどの基板26を処理できる。処理プロセスは、基板26の材料自体を硬化するために、又は基板26に塗布されたコーティングであって紫外線放射に対して敏感なものを硬化するために、使用される。図2において矢印66にて示されるように、紫外線放射は、基板26の上に実質的に効率的に集まるが、これは、長手軸線28がそれぞれの反射鏡42,46の1つの焦線60,62に配置されていることによる。
【0024】
プラズマランプ34は、紫外線放射の第1の部分、第2の部分、及び第3の部分を照射する。図2に最良に示されるように、紫外線放射の第1の部分は、反射をせずに、直接、基板26を照射する。第1の反射鏡42は、プラズマランプ34によって照射された第2の部分の紫外線放射を反射し、一方、第2の反射鏡46は、プラズマランプ34によって照射された第3の部分の紫外線放射を反射する。この結果、紫外線放射は、プラズマランプ34からの放射に際して、基板26のすべての側を、効率的な方法にて処理するために基板26に届けられる。
【0025】
硬化システム10の他の観点は、図1及び図2に示し、及び後述されるように提供される。この観点においては、紫外線伝達導管54は、第1の部分84と第2の部分86とに分割され、第2の部分は、図1に示した開位置と図2に示した閉位置との間にて、第1の部分84に対して可動になっている。開位置においては、基板26を、紫外線伝達導管54の内部に適切に装填しないし整列させることができる。
【0026】
この観点において、プロセスチャンバ12はさらに、第1の部分88と第2の部分90とを備え、第2の部分は、蝶番92又はその他の従来の方法によって、第1の部分88に結合されている。プロセスチャンバ12における第1の部分88は、第1の反射鏡42と、紫外線伝達導管54における第1の部分84とを具備している。プロセスチャンバ12における第2の部分90は、第2の反射鏡46と、紫外線伝達導管54における第2の部分86とを具備している。プロセスチャンバ12における第1の部分88と第2の部分90とは、図1に示した開位置から図2に示した閉位置へと移動する。開位置によれば、プロセスチャンバ12の中へ基板26を装填及び整列させることができ、一方、閉位置によれば、基板26を処理するために、硬化システム10を動作させることができる。この観点の特徴は、上述した実施形態の特徴と組み合わされるか、又はこれらの特徴は、硬化システム10において別々に存在しても良い。
【0027】
本発明について、様々な実施形態の説明によって例証され、それらの実施形態は詳細であると考えられるように説明されたけれども、出願人は、特許請求の範囲の広さをそのような詳細に制限したり又は何らかの限定をする意図ではない。追加的な利点及び変形例は、当業者には容易に明らかになろう。本発明は、その広義の観点においては、特定の詳細、代表的な装置、又は図示して説明した例示に限定されるものではない。従って、出願人による一般的な発明的概念の精神又は範囲から逸脱しなくても、そのような詳細から逸脱することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手軸線を有する基板を処理するための紫外線放射硬化システムであって、
プロセスチャンバであって、該基板を該プロセスチャンバの中に配置できるように受容すること可能な入口ポートと、該基板が前記プロセスチャンバから排出されることを許容する出口ポートを有している前記プロセスチャンバと、
長手方向に延在し、該プロセスチャンバの内部に取り付けられて紫外線放射を照射できるプラズマランプと、
該プロセスチャンバに結合され、該プラズマランプを励起せしめて紫外線放射を照射するマイクロ波発生器であって、前記紫外線放射のうち第1の部分は反射なく基板に直接照射されるマイクロ波発生器と、
長手方向に延在し、前記プロセスチャンバの内部に配置され、前記プロセスチャンバの内部に基板が配置されたときに該基板を取り囲む紫外線伝達導管と、
長手方向に延在し、害プロセスチャンバの内部に取り付けられる第1の反射鏡であって、該第1の反射鏡は、第1のa距離と、第1のb距離と、該プラズマランプとほぼ同軸の第1の焦線と、該基板の該長手軸線とほぼ同軸の第2の焦線と、によって画定される第1の楕円反射面を有し、前記第1の反射面は、前記プラズマランプに対して向けられ、前記紫外線放射のうち第2の部分を反射せしめて基板を照射する第1の反射鏡と、
長手方向に延在し、該プロセスチャンバの内部に取り付けられる第2の反射鏡であって、前記第2の反射鏡は、該第1のa距離より長い第2のa距離と、該第1のb距離より長い第2のb距離と、該基板の該長手軸線とほぼ同軸の第3の焦線と、前記プラズマランプとほぼ同軸の第4の焦線と、によって画定される第2の楕円反射面を有し、該第2の反射面は前記プラズマランプに対して向けられ、該紫外線放射のうち第3の部分を反射せしめて基板を照射する該第2の反射鏡と、
を備えていることを特徴とする紫外線放射硬化システム。
【請求項2】
請求項1に記載の紫外線放射硬化システムであって、
該第1の反射鏡は、前記第2の反射鏡から間隔を隔てられて、長手方向に延在してなる隙間を形成し、前記プラズマランプの温度を調整するために、プロセスチャンバを通る空気の流れを許容することを特徴とする紫外線放射硬化システム。
【請求項3】
請求項1に記載の紫外線放射硬化システムであって、
該紫外線伝達導管は、第1の部分と、前記第1の部分に対して開位置と閉位置との間にて可動である第2の部分とから構成され、前記開位置によって、前記紫外線伝達導管の中に基板を装填できることを特徴とする紫外線放射硬化システム。
【請求項4】
請求項3に記載の紫外線放射硬化システムであって、
前記プロセスチャンバがさらに、
前記第1の反射鏡と、前記紫外線伝達導管における前記第1の部分と、前記プラズマランプと、を具備してなる第1の部分と、
前記第2の反射鏡と、前記紫外線伝達導管における前記第2の部分と、を具備してなる第2の部分であって、前記第2の部分は、前記第1の部分に結合され、前記プロセスチャンバと前記紫外線伝達導管とが開かれて基板を挿入ないし整列させる該第2の部分と、
を備えていることを特徴とする紫外線放射硬化システム。
【請求項5】
長手軸線を有する基板を処理するための紫外線放射硬化システムであって、
プロセスチャンバであって、基板を受容し、前記プロセスチャンバの中に配置するための入口ポートと、該基板を該プロセスチャンバから排出可能とするための出口ポートとを有する該プロセスチャンバと、
長手方向に延在し、該プロセスチャンバの内部に取り付けられ、紫外線放射を照射できるプラズマランプと、
前記プロセスチャンバ内に結合され、前記プラズマランプを励起せしめて紫外線放射を照射させるマイクロ波発生器であって、前記紫外線放射のうち第1の部分は基板に直接照射される該マイクロ波発生器と、
長手方向に延在する紫外線伝達導管であって、前記プロセスチャンバの内部に配置され、前記プロセスチャンバの内部に基板が配置されたときに該基板を取り囲む、前記紫外線伝達導管が、第1の部分と、該第1の部分に対して開位置と閉位置との間にて可動である第2の部分とから構成され、前記開位置において前記紫外線伝達導管の中に基板を装填できるような該導管と、
該プロセスチャンバの内部に取り付けられて長手方向に延在してなる第1の反射鏡であって、前記第1の反射面は、前記プラズマランプに対して向けられ、前記紫外線放射のうち第2の部分を反射せしめて基板を照射する該第1の反射鏡と、
該プロセスチャンバの内部に取り付けられて長手方向に延在してなる第2の反射鏡であって、前記第2の反射鏡は、前記プラズマランプに対して向けられ、前記紫外線放射のうち第3の部分を反射せしめて基板を照射する該第2の反射鏡と、
を備えていることを特徴とする紫外線放射硬化システム。
【請求項6】
請求項5に記載の紫外線放射硬化システムであって、
前記チャンバは、さらに、
前記第1の反射鏡と、前記紫外線伝達導管における前記第1の部分と、前記プラズマランプと、を具備してなる第1の部分と、
前記第2の反射鏡と、前記紫外線伝達導管における前記第2の部分と、を具備してなる第2の部分であって、前記第2の部分は、前記第1の部分に結合され、前記プロセスチャンバと前記紫外線伝達導管とが開かれて、基板を挿入ないし整列させる該第2の部分と、
を備えていることを特徴とする紫外線放射硬化システム。
【請求項7】
請求項5に記載の紫外線放射硬化システムであって、
該第1の反射鏡は、該第2の反射鏡から間隔を隔てられて、該長手方向に延在する隙間を形成し、該プラズマランプの温度を調整するために、プロセスチャンバを通る空気の流れを許容することを特徴とする紫外線放射硬化システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2012−504853(P2012−504853A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530220(P2011−530220)
【出願日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/059212
【国際公開番号】WO2010/039945
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】