説明

遊戯用撮影装置、遊戯用撮影方法、および遊戯用撮影プログラム

【課題】利用者の満足度を向上させた画像を容易に得ることができる遊戯用撮影装置を提供する。
【解決手段】本遊戯用撮影装置では、互いにデザインの異なる複数の領域601〜612を含むテンプレート画像600が予め第1の制御部のメモリに格納されている。各領域には、少なくとも1つの画像割当部が設けられている。第1の制御部は、第2の制御部において撮影画像に基づいて生成した編集画像のうちの同じ種類の編集画像を、互いにデザインの異なる2以上の領域における画像割当部に割り当てる。また、第1の制御部は、各画像割当部に編集画像が割り当てられたテンプレート画像600と当該編集画像とを合成することにより出力画像を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊戯用撮影装置、遊戯用撮影方法、および遊戯用撮影プログラムに関し、さらに詳しくは、利用者をカメラで撮影し、その撮影画像に基づき生成される合成画像を出力する遊戯用撮影装置、遊戯用撮影方法、および遊戯用撮影プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、利用者をカメラで撮影し、その撮影画像を写真シールまたは写真カード等として出力する遊戯用写真作成装置が知られている。このような遊戯用写真作成装置は、利用者の嗜好に応じて、撮影画像に付加すべき画像を予め用意された多種多様な背景画像および前景画像から選択したり、タッチペン等を用いて利用者が自由に描いたりできるように構成されていることが多い。撮影画像に対して利用者によりなされるこのような操作は「落書き」と呼ばれる。
【0003】
例えば、従来の遊戯用写真作成装置には、複数の、上記落書きがなされた撮影画像(以下「編集画像」という)を、1枚の写真シールにおける印刷領域に隙間なく配置する構成がある。しかし、このような構成により得られる写真シールでは各編集画像が連続して配置されているので、デザイン性が高くない。
【0004】
そこで、特開2010−68506号公報には、利用者が落書き可能な余白領域を各編集画像の周囲に設ける構成が開示されている。このような構成によれば、余白領域を利用者の所望のデザインに落書きできるので、利用者が満足する写真シールを得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−68506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特開2010−68506号公報に記載の余白領域を所望のデザインとするためには、利用者が落書きにて種々の工夫を凝らす必要がある。また、複数の編集画像のそれぞれに対してこのような落書きを行う必要がある。このため、利用者の手間が増大する。
【0007】
そこで、本発明は、利用者の満足度を向上させた画像を容易に得ることができる遊戯用撮影装置、遊戯用撮影方法、および遊戯用撮影プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、利用者の撮影を行い、撮影により取得される撮影画像を含む出力画像を出力するものである。
本発明では、利用者の操作に応じて、撮影画像を含む編集画像を生成する。そして、互いにデザインの異なる複数の領域を含むと共に当該複数の領域にそれぞれ少なくとも1つの画像割当部が設定されたテンプレート画像を予め用意し、当該テンプレート画像における各画像割当部に編集画像または撮影画像を割り当てる。さらに、各画像割当部に割り当てられた編集画像または撮影画像と、テンプレート画像とを合成することにより前記画像を生成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、互いにデザインの異なる複数の領域を含むと共に当該複数の領域にそれぞれ少なくとも1つの画像割当部が設定されたテンプレート画像が予め用意されており、編集画像または撮影画像が画像割当部に割り当てられ、その後テンプレート画像と編集画像または撮影画像とが合成されることにより出力画像が生成される。この出力画像は、編集画像(撮影画像でも良い)と、互いにデザインに異なる複数種類の領域との様々なバリエーションの組み合わせにより構成され、編集画像に対して互いに異なる複数種類のデザインが施された画像となる。その結果として、編集画像(撮影画像)が同じ種類であったとしても、様々な種類のコマ(「テンプレート画像の所定の領域に編集画像または撮影画像を割り当てたもの」をいう)が得られる。このため、利用者の満足度を向上させることができる。また、予め用意された上記テンプレート画像に対して、複数の編集画像(撮影画像)をまとめて割り当てて上記出力画像を生成するようにしたので、デザイン性の高い上記出力画像を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊戯用写真作成装置の外観を示す図である。(a)は、この遊戯用写真作成装置を横から見た外観側面図である。(b)は、この遊戯用写真作成装置を上から見た外観平面図である。
【図2】上記実施形態における撮影ユニットの正面図である。
【図3】上記実施形態における編集ユニットの正面図である。
【図4】上記実施形態における出力ユニットの正面図である。
【図5】上記実施形態に係る遊戯用写真作成装置の要部を機能面から見た構成を示すブロック図である。
【図6】上記実施形態における撮影処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】上記実施形態における落書き編集処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】上記実施形態における出力処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】上記実施形態におけるテンプレート画像の概略的構成を示す図である。
【図10】上記実施形態におけるテンプレート画像の詳細な構成を示す図である。
【図11】上記実施形態における出力画像の例を示す図である。
【図12】上記実施形態における4枚の編集画像の例を示す図である。
【図13】上記実施形態において、出力画像が生成される様子を説明するための図である。
【図14】上記実施形態において、画像割当部の形状を変更した場合の例を示す図である。
【図15】上記実施形態において、出力画像が写真シールに印刷された例を示す図である。
【図16】上記実施形態の第1の変形例において、編集画像がトリミングされる様子を説明するための図である。
【図17】上記実施形態の第1の変形例において、出力画像が生成される様子を説明するための図である。
【図18】上記実施形態の第2の変形例において、出力画像が生成される様子を説明するための図である。
【図19】上記実施形態の第3の変形例における出力画像の例を示す図である。
【図20】上記実施形態の第3の変形例における出力画像の他の例を示す図である。
【図21】参考例における出力画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
<1.全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る遊戯用撮影装置である遊戯用写真作成装置の外観を示す図である。より詳細には、図1(a)は、この遊戯用写真作成装置を横から見た外観側面図であり、図1(b)は、この遊戯用写真作成装置を上から見た外観平面図である。この遊戯用写真作成装置は、利用者Uが入る撮影室2、利用者Uを撮影して撮影画像を取得する撮影ユニット3、撮影画像に対する利用者Uによる落書き(描画操作)を含む編集操作を受け付け、撮影画像に基づく編集画像を生成する編集ユニット4、および編集画像と後述のテンプレート画像とを合成した合成画像である出力画像を出力する出力ユニット5を備えている。図2は、撮影ユニット3の正面図である。図3は、編集ユニット4の正面図である。図4は、出力ユニット5の正面図である。以下、図1〜図4を参照しつつ、本実施形態に係る遊戯用写真作成装置の全体構成について説明する。
【0012】
撮影室2は、略直方体形状である。撮影ユニット3は、内部に入る利用者Uから見て前の面である撮影室2の前面に沿って配置されている。なお、撮影室2の左右両側面の一部には、それぞれ利用者Uが出入りするための開口部と、当該開口部の一部または全部を覆う遮光カーテンとが設けられている。また、撮影室2の内部に入る利用者Uから見て後ろの面である背面にはクロマキー合成処理のための単一の色(ここでは青色または緑色)が付されている。なお、これらの色は、例えば、撮影ユニット3の撮影範囲に含まれる床面等にも付されていてもよい。
【0013】
撮影ユニット3は、利用者Uを撮影する撮影手段としてのカメラ10と、このカメラ10の上下左右の位置に配置され閃光を発するストロボ11、12、13L、13R、および14と、このカメラ10の下方に配置され利用者Uからの操作の受け付けや撮影画像の表示等を行う撮影操作用タッチパネル20とを備えている。
【0014】
カメラ10は、典型的には、CCD(電荷結合素子)を利用してデジタル画像信号を生成するデジタルカメラであって、利用者Uを撮影し、その撮影画像を表す画像信号を出力する。ストロボ11〜14は、撮影のための充分な光を得るために利用者Uに向かって閃光を発する。撮影操作用タッチパネル20は、撮影の際に利用者Uによる各種操作を受け付けるための操作画面を提供すると共に、上記画像信号に基づく画像をリアルタイムで表示するように構成されている。
【0015】
また、撮影ユニット3は、編集ユニット4内に内蔵されるコンピュータを中心とした構成要素、すなわち各部の制御等を行う制御装置、I/O制御装置、および他のコンピュータと通信を行うためのネットワークアダプタ等によって制御されている。また、撮影ユニット3は、前面下方にコイン投入口26を備えている。なお、この撮影ユニット3を制御するコンピュータは、出力ユニット5をも制御する。
【0016】
編集ユニット4には、上述の撮影ユニット3を制御するコンピュータに加えて、当該編集ユニット4を制御するコンピュータが内蔵されている。また、編集ユニット4は、図1(b)に示すように、2組の利用者Uがプレイ可能なように2つのユニット4aおよび4bに分かれている。これらのうちの一方のユニット4aには、落書き領域や落書きのためのメニュー、ツール等を表示する領域を含みGUI(Graphical User Interface)表示手段として機能する編集操作用タッチパネル400と、この編集操作用タッチパネル400に対する操作に使用されるポインティングデバイスとしてのタッチペン49Lおよび49Rとが設けられている。なお、他方のユニット4bについても同様の構成となっている。以下では、図1(a)において紙面手前側のユニット4aを「落書きブースA」といい、その反対側(紙面奥側)のユニット4bを「落書きブースB」という。
【0017】
本実施形態における編集操作用タッチパネル400は、落書きブースAおよびBにおいてそれぞれ2人の利用者Uが同時に落書きを行えるような表示構成となっている。なお、本説明においては、2人の利用者Uのうちの左側の利用者Uが使用する構成要素には「L」を含む参照符号を付し、右側の利用者Uが使用する構成要素には「R」を含む参照符号を付している。もっとも、3人以上の利用者Uがこれらを適宜に使用してもよい。
【0018】
また、本実施形態における編集操作用タッチパネル400は、複数のタッチペン49Lおよび49Rによる操作位置を同時に検出可能に構成されており、かつ、検出される各操作位置が、タッチペン49Lおよび49Rのうちのいずれの操作に対応するのかも検出可能となっている。例えば、編集操作用タッチパネル400として静電容量方式のタッチパネルを使用した場合には、このような複数の操作位置の同時検出と操作されたタッチペンの識別とが可能である。
【0019】
出力ユニット5は、図4に示すように、典型的には前面下方に、編集ユニット4で生成された編集画像とテンプレート画像とを合成した出力画像を印刷した写真シール(または写真カード等)を取り出す取出口33を備えている。なお、テンプレート画像についての詳しい説明は後述する。また、出力ユニット5は、例えば携帯電話端末に内蔵される赤外線ポートにより、例えばデコメール(登録商標)画像等の素材画像や出力画像等を利用者の携帯電話端末に転送する際に利用者Uによって操作される出力操作用タッチパネル30と、出力操作用タッチパネル30の下方に配置され上記素材画像等を赤外線信号として携帯電話端末に向けて直接送信するための赤外線ポート(非接触通信ポート)31と、上記通信の際に必要な操作方法や効果音等を音声によって利用者に知らせるスピーカ32とを備えている。なお、この構成は一例であってこれらの要素の一部または全部を備えない場合もある。
【0020】
出力操作用タッチパネル30は、利用者Uが出力画像(または編集画像もしくは撮影画像)を写真シール等においてだけでなく携帯電話端末においても見たい場合に、この出力画像等を非接触通信機能を備えた携帯電話端末に送信するのに必要な各種操作を受け付けるための操作画面を提供するように構成されている。なお、この操作は主に、写真シール等が印刷されるまでの時間を利用して行われるので、利用者Uは写真シール等が印刷されるまでの時間を持て余すことなく有効に利用することができる。また、出力ユニット5に出力操作用タッチパネル30を設けずに、この操作を編集ユニット4の編集操作用タッチパネル400で行うようにしても良い。
【0021】
また、出力ユニット5は、携帯電話端末装置55を内蔵しており、利用者Uによって使用される携帯電話端末によってサーバから出力画像等をダウンロードできるよう、この出力画像等を画像データとして典型的には第3世代型携帯電話(3G)方式の無線通信方式で近傍の無線基地へ送信し、この画像データは当該無線基地局からインターネットを介して図示されない画像サーバに与えられ蓄積される。
【0022】
このような出力ユニット5も、撮影ユニット3を制御するコンピュータを中心に構成され各部の制御等を行う制御装置および他のコンピュータと通信を行うためのネットワークアダプタ等によって制御されている。また、出力ユニット5は、出力画像を写真シール等として印刷するネットワークプリンタ35を備えている。
【0023】
以上のような構成において、利用者Uは、撮影室2において撮影を行った後、編集ユニット4の落書きブースAまたはBの編集操作用タッチパネル400を使用することにより、撮影画像に基づいて生成された落書き対象画像に対して落書き行う。そして、この落書きによって生成された編集画像と後述のテンプレート画像とを合成することにより生成された出力画像をネットワークプリンタによって印刷したり、赤外線通信機能を有する携帯電話端末に出力画像(または編集画像もしくは撮影画像)を送信し、携帯電話端末で受信した出力画像等を端末画面に表示させたりする。なお、実際には、落書きを行う落書き対象画像は利用者Uの操作に基づき、例えば複数枚(例えば6枚)のうちから複数枚(例えば4枚)選択される。
【0024】
<2.機能的構成>
図5は、本実施形態に係る遊戯用写真作成装置の要部を機能面から見た構成を示すブロック図である。この図5に示す遊戯用写真作成装置は、落書き対象画像に対する利用者の落書き操作に応じて当該落書き対象画像の編集処理を行う編集処理部8と、主として利用者Uを撮影する処理(撮影処理)を行うと共に、編集処理が行われた落書き対象画像(編集画像)とテンプレート画像とを合成することにより出力画像を生成する処理を行いこの合成画像を写真シール等として出力したり、作成された素材画像等を非接触通信を利用して携帯電話端末に出力したりする処理(出力処理)を行う撮影出力処理部7とから構成されている。
【0025】
撮影出力処理部7は、第1の制御部70、第1の表示・操作部72、I/O制御部73、照明部74、第1の通信部75、第4の表示・操作部91、印刷出力部92、音声出力部93、非接触通信部94、および無線通信部96によって構成されている。また、編集処理部8は、第2の制御部80、第2の表示・操作部81、第3の表示・操作部82、および第2の通信部85によって構成されている。ネットワークアダプタである第1の通信部75および第2の通信部85は、LAN(Local Area Network)であるネットワーク6を介してそれぞれ相互に通信可能となっている。
【0026】
撮影部71は、CCD等の撮像素子を用いて構成されるカメラ10に相当し、リアルタイムに画像を取り込んで当該画像(撮影画像)を表す画像信号を出力する。この画像信号は第1の制御部70に入力されて、その内部のメモリに撮影画像データとして一時的に記憶される。また、この撮影画像データは撮影画像信号として第1の制御部70から第1の表示・操作部72に供給され、この撮影画像信号に基づく撮影画像がリアルタイムに表示される。なお実際には、撮影画像として保存される撮影画像データは高解像度の静止画データであり、リアルタイム表示を行うための撮影画像データ(「スルー画像データ」とも呼ばれる)は低解像度の動画データであるが、撮影対象は同一であるので、以下ではこれらを特に区別しないで説明することがある。
【0027】
第1の表示・操作部72は、撮影操作用タッチパネル20に相当し、撮影画像に付加されるべき背景画像等を選択する操作、シャッター操作、落書きを行う落書き対象画像を選択する操作等を受け付ける。これらの操作を示す信号は、操作信号として第1の制御部70に入力される。なお、落書きを行う落書き対象画像を選択する操作は、第2の表示・操作部81または第3の表示・操作部82で受け付けるようにしても良い。ここで、利用者Uを撮影するための(選択された撮影メニューに対応する)所定の処理が開始されると、第1の表示・操作部72に利用者Uのための案内が表示され、その後の第1の制御部70からの指示に基づき、数秒程度の予め決められた時間の経過後にカメラ10の撮影方向にストロボ11〜14から閃光が放たれる。そのとき、利用者Uの撮影画像を表す信号として撮像部71から出力される画像信号が第1の制御部70に入力され、第1の制御部70内のメモリまたは補助記憶装置としてのハードディスク装置等に撮影画像データとして格納される。
【0028】
照明部74は、カメラ10の上下左右の位置に配置されたストロボ11、12、13L、13R、および14(図2参照)に相当し、第1の制御部70からの指示に基づきI/O制御部73によって点灯/消灯および調光が制御される。I/O制御部73は、撮影ユニット3に内蔵されるI/O制御装置に相当し、第1の制御部70からの指示に基づき、照明部74を制御する。また、後述のコイン検出部(不図示)からの検出信号等の入力信号を第1の制御部70へ転送する。第1の通信部75は、ネットワークアダプタに相当し、ネットワーク6を介したデータ送受信の際のインタフェースとして機能する。
【0029】
第1の制御部70は、編集ユニット4に内蔵され、CPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー、補助記憶装置等を含むコンピュータを中心に構成される制御装置に相当し、内部メモリに格納された所定プログラムをCPUが実行することにより、上述のようにして入力される操作信号等に基づき各部を制御するために、上述のように各部に指示を出し、また、第1の制御部70は、撮影画像に基づいて落書き対象画像を生成する。生成された落書き対象画像は、フレームバッファに書き込まれることにより第1の表示・操作部72に表示される。この落書き対象画像は、撮影画像と所定の背景画像等とを合成した画像である。撮影画像のうちの背景に相当する領域にはマスクの作成に使用されるキー色となる背景色が付されている。第1の制御部70は、周知のクロマキー合成処理の手法に基づき、利用者の像のみを含む撮影画像部分を抽出し、この撮影画像部分が背景画像中に嵌め込まれるように合成する。このように生成された落書き対象画像は、フレームバッファに書き込まれることにより第1の表示・操作部72に表示される。
【0030】
上記の構成要素の他、撮影ユニット3におけるコイン投入口26に投入されたコインを検出するためのコイン検出部(不図示)が更に撮影ユニット3に設けられている。第1の制御部70は、コイン検出部での検出結果に基づき、利用者Uに所定時間だけ撮影や背景画像等の選択や落書き等、本遊戯用写真作成装置によるプレイを許容するように各部を制御する。このコイン検出部による検出動作やその検出結果に基づく第1の制御部70による制御動作は、従来の遊戯用写真作成装置と同様であって周知であるので、その詳しい説明を省略する。
【0031】
第2の制御部80は、第1の制御部70とは別に編集ユニット4に内蔵され、CPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー、および補助記憶装置等を含むコンピュータを中心に構成される制御装置に相当し、内部メモリに格納された所定プログラムをCPUが実行することにより、編集ユニット4において行われる編集処理に関する全体の制御を行う。すなわち第2の制御部80は、第2の表示・操作部81および第3の表示・操作部82を制御するGUI制御手段として機能する。また、第2の制御部80は、生成された落書き対象画像に対する落書き処理を行うための操作信号に基づき、この落書き対象画像に所定画像を描画した画像である編集画像を生成する。描画される所定画像としては、例えば、選択されたスタンプ画像や、タッチペンで描かれた線状の画像、選択された2以上のスタンプを所定の順で重ね合わせることにより生成した合成スタンプ画像等を利用することができる。
【0032】
このような編集画像の生成が終了すると、利用者Uによるテンプレート画像の選択指示が受け付けられ、選択されたテンプレート画像に関する情報および生成された編集画像が第1の制御部70に送られる。なお、印刷出力部92が、出力画像を出力中である場合には、その旨が表示されるとともに終了を待って送られる。なお、これらの情報はネットワーク6を介して送受信される。
【0033】
第2の表示・操作部81および第3の表示・操作部82は、落書きのためのGUI表示手段として機能する編集操作用タッチパネル400に相当し、タッチペンを用いた利用者の操作を受け付ける。
【0034】
第2の通信部85は、ネットワークアダプタに相当し、ネットワーク6を介したデータ送受信の際のインタフェースとして機能する。
【0035】
また、第1の制御部70は、上述の撮影処理のほか、出力処理に関する全体の制御を行う。第1の制御部70は、第2の制御部80から送られてきた編集画像を編集画像データとしてメモリに格納する。この第1の制御部70は、予めメモリに格納された複数種類(1種類でも良い)のテンプレート画像としての複数種類のテンプレート画像データのうちの所定のテンプレート画像データと、編集画像データとを合成することにより、出力画像としての出力画像データを生成する。この出力画像データもまた、メモリに格納される。印刷出力部92は出力ユニットに内蔵されるネットワークプリンタ35に相当し、メモリに格納された出力画像データを写真シール(または写真カード)として印刷する。印刷された写真シール等は、出力ユニット5の正面下方に設けられた取出口33から取り出される。なお、テンプレート画像は必ずしも第1の制御部70のメモリに格納されている必要はなく、例えば当該第1の制御部70の補助記憶装置、第2の制御部80のメモリまたは補助記憶装置等に格納されていても良い。
【0036】
さらに、第1の制御部70は、上述の写真シール等の印刷処理を開始すると同時に、利用者の入力操作を受け付けるための後述する操作画面を第4の表示・操作部91に表示する。この第4の表示・操作部91は出力操作用タッチパネル30に相当し、入力手段として機能する。出力操作用タッチパネル30は、液晶ディスプレイまたはCRT(Cathode Ray Tube)等の表示手段として機能するモニタと、その上面に積層され、入力座標を認識することができる1人用のタッチパネルとから構成される。モニタは複数の画面に分割された操作画面を表示することができ、タッチパネルは分割された複数の画面ごとに利用者のタッチペンを用いた入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を操作信号として第1の制御部70に入力する。
【0037】
無線通信部96は、出力ユニット5に内蔵される携帯電話端末装置55に相当し、携帯電話端末によって図示されない画像サーバ部から出力画像(または編集画像もしくは撮影画像)をダウンロードできるように、第1の制御部70により作成された出力画像等のデータを3G方式の無線通信方式で無線基地部へ送信する。
【0038】
また、第1の制御部70は、落書きを終えてから操作を始めるまでの間、補助記憶装置に予め記憶されているデモ画像(デモンストレーション用の画像)をフレームバッファに書き込むことにより第4の表示・操作部91に表示する。また音声出力部93は、スピーカ32に相当する。音声出力部93は、第4の表示・操作部91に表示される操作画面と連動して入力操作方法を利用者に説明し、また第4の表示・操作部91にデモ画像が表示されているときにデモ画像に応じた楽曲等を流す。なお、入力操作方法の説明や楽曲等は補助記憶装置としてのハードディスク装置等に予め格納されている。
【0039】
ここで、各制御装置において実行される上記所定プログラムは、例えば、そのプログラムを記録した記録媒体であるDVD−ROMによって提供される。すなわち、上記所定プログラムの記録媒体としてのDVD−ROMが補助記憶装置として制御装置内に内蔵されたDVD−ROM駆動装置に装着され、そのDVD−ROMから所定プログラムが読み出されて補助記憶装置としてのハードディスク装置にインストールされる。また、上記所定プログラムは、DVD−ROM以外の記録媒体(CD−ROM等)や通信回線を介して提供されてもよい。そして、本遊戯用写真作成装置の起動のための操作がなされると、ハードディスク装置にインストールされた所定プログラムは、制御装置内のメモリに転送されてそこに一時的に格納され、制御装置内のCPUによって実行される。これにより、制御装置による上記各部の制御処理が実現される。
【0040】
なお、上記第1および第2の制御部70、80は、異なるコンピュータを含む装置に相当するものとして説明したが、このような構成は一例であって、上記第1および第2の制御部70、80は、1つまたは3つ以上の装置により実現されても良く、どのユニットに内蔵されていても良い。なお、この場合には各装置において、それぞれ実現されるべき機能に応じたプログラムが実行される。また、撮影ユニット3、編集ユニット4、および出力ユニット5についても、2つ以下または4つ以上のユニットにより構成されてもよい。
【0041】
<3.遊戯用写真作成装置における処理手順>
上述のように、本実施形態に係る遊戯用写真作成装置には、撮影ユニット3と編集ユニット4と出力ユニット5とが含まれている。撮影ユニット3では撮影処理が行われ、編集ユニット4では落書き編集処理が行われ、出力ユニット5では出力処理が行われる。なお、この遊戯用写真作成装置は、ある利用者Uが撮影ユニット3でプレイしているときに他の利用者Uは編集ユニットでプレイし、さらに他の利用者Uは出力ユニット5で出力画像を出力することができるように構成されている。すなわち、この遊戯用写真作成装置は、撮影処理と落書き編集処理と出力処理とを並行して行うことができる。以下では、撮影処理、落書き編集処理、および出力処理の手順の概要について説明する。
【0042】
<3.1 撮影処理>
図6は、本実施形態における撮影処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態に係る遊戯用写真作成装置が使用されていない時(プレイが行われていない時)には、撮影操作用タッチパネル20にはデモ画像が表示されている。デモ画像の表示中に利用者Uがコイン投入口26にコインを投入すると、プレイが開始される(ステップS110)。
【0043】
続いてステップS120において、第1の制御部70は、利用者Uにより撮影モードの選択を受け付ける。このステップS120では、例えば画質(具体的にはコントラストが高いくっきりとした画質、柔らかなふんわりとした画質、または透明感のあるクールな画質等のいずれか)を選択し、明るさを選択し、自動で撮影するか手動で撮影するかを選択し、自動で撮影する場合には撮影用テーマの選択が行われる。この場合、第1の制御部70は、予め用意された複数の撮影用テーマの中から1つ以上の撮影用テーマを利用者Uに選択させるための画面を撮影操作用タッチパネル20に表示し、利用者Uによる選択操作を受け付ける。そして、第1の制御部70は、利用者Uの選択操作に基づいて選択情報を取得し、選択された撮影用テーマに基づいて、出力処理の際に使用するテンプレート画像と背景とを選択する。また、手動で撮影する場合には、上記テンプレート画像と背景とを利用者Uが自由に決定する。本実施形態では、従来と異なり撮影の際に使用するフレーム画像(前景画像)を設定しない構成となっているが、フレーム画像を設定しても良いことはいうまでもない。手動で撮影する場合には、従来ではこのフレーム画像の選択が通常複数回(例えば6回)行われるが、本実施形態では上記テンプレート画像の選択は1回のみ行われる。
【0044】
なお、テンプレート画像が選択されるタイミングは、撮影処理時に限定されるものではなく、落書き編集処理時または出力処理時でも良い。この場合、撮影処理時に背景(およびフレーム)の選択だけは、撮影処理時に行われる。
【0045】
以上のように、利用者Uの選択操作に基づきテンプレート画像等が選択された後、ステップS130に進み撮影が行われる。このステップS130では、上述のように撮影操作用タッチパネル20に、撮影画像に対してリアルタイムでクロマキー合成された背景画像が表示されるが、このクロマキー合成表示処理は、一般的にはクロマキーマスクを作成する処理と、背景画像を合成する処理とを含む。クロマキーマスクとは、例えば周知の合成マスク(アルファチャネル)であって、対象となる撮影画像のうちのキー色(ここでは青色または緑色)を有する領域、すなわち撮影室2の背面の像が占める領域を透明とし、それ以外の領域を非透明とするためのデータである。この合成マスクは一般的には対象となる画像の画素毎に0(完全透明)または255(完全非透明)の透過度を示す値αが設定される。このようなクロマキーマスクを使用することにより、撮影画像の非透明領域(α=255)に相当する背景画像の領域は隠され(マスクされ)、その透明領域(α=0)に相当する背景画像の領域は見えるように合成される。そのため、あたかも対象となる撮影画像の非透明領域の部分が切り取られ、切り取られた当該部分が上記背景画像に対して貼り付けられたような合成画像が得られる。このようにして得られる合成画像は、撮影操作用タッチパネル20に表示される。なお、ここでの撮影画像は実際には撮影画像として保存される(高解像度の)静止画データではなく、リアルタイム表示を行うためのスルー画像データである。このスルー画像データは、撮影処理全体の開始時点から終了時点まで(S110〜S150)、カメラ10から(広義の撮影画像として)連続的に取得される。このようなクロマキー処理によって遊戯性の高い写真作成を行うことができる。なお、本実施形態においては、後述の出力処理において編集画像(撮影画像を含む画像)とテンプレート画像とを合成することにより、撮影画像の一部が表示されないこととなる(表示範囲が限定される)。このため、このステップS130においては、撮影操作用タッチパネル20において上記表示範囲が示す所定の表示(例えば枠線等の表示)が行われることが望ましい。
【0046】
次に、ステップS140では、撮影画像に基づいて生成された落書き対象画像が、撮影操作用タッチパネル20に表示される。具体的には、ステップS140の処理が行われる都度、図2に示す撮影操作用タッチパネル20の落書き対象画像表示領域に落書き対象画像が順次追加表示される。この落書き対象画像は、上記ステップS130において得られる背景画像をクロマキー合成した合成画像、すなわちステップS130においてなされる処理と同様のクロマキー合成処理(厳密には低解像度のスルー画像を上記背景画像にクロマキー合成するのではなく、高解像度の静止画像である撮影画像を上記背景画像にクロマキー合成する処理)により生成される合成画像である。
【0047】
その後、ステップS150に進み、第1の制御部70は、予め定められていた枚数(例えば6枚)の撮影が終了したか否かを判定する。判定の結果、当該枚数の撮影が終了していればステップS160に進み、当該枚数の撮影が終了していなければステップS130に戻る。なお、実際には撮影のための制限時間(例えば3分)が設けられる。
【0048】
ステップS160では、複数枚(例えば6枚)の落書き対象画像の中から実際の落書き対象となる複数枚(例えば4枚)の落書き対象画像の利用者Uによる選択が行われる。具体的には、第1の制御部70は、落書きおよび印刷に使用する画像を利用者Uに選択させるために、落書き対象画像の一覧を撮影操作用タッチパネル20に表示し、利用者Uによる選択操作を受け付ける。そして、第1の制御部70は、利用者によって選択された画像を実際の(最終的な)落書き対象画像とする。
【0049】
このステップS160における処理が終了すると、ステップS170の処理に進む。ステップS170では、案内画面の表示が行われる。具体的には、第1の制御部70は、利用者を編集ユニット4のいずれか(4aまたは4b)に導くための画面を撮影操作用タッチパネル20に表示する。これにより、撮影処理が終了する。なお、本実施形態では、上記テンプレート画像が設定されることに特徴を有するが、このテンプレート画像は主に出力処理で用いられるのでこれについては後述するものとし、続く落書き編集処理の内容について説明する。
【0050】
<3.2 落書き編集処理>
図7は、本実施形態における落書き編集処理の手順を示すフローチャートである。第2の制御部80が所定のプログラムに基づき図7に示すように動作することで、この落書き編集処理が実現される。この処理では、上記撮影処理の終了後、第2の制御部80に内蔵されるタイマーが所定の時間(具体的には、落書きを許可する時間)に設定され、カウントダウンが開始され(ステップS210)、タイマーのカウントダウン開始後、編集ユニット4を構成するユニット4a、4bのそれぞれの編集操作用タッチパネル400において、落書き編集操作画面が表示され、利用者によって前述のように撮影され選択された複数の落書き対象画像に対する利用者による落書き操作(描画操作)が受け付けられる(ステップS220〜S240)。なお、この落書き編集処理時において、編集ユニット4では、撮影画像に基づく落書き対象画像に対する編集操作の他に、デコメール画像等の素材画像を作成するための編集操作が受け付けられてもよい。
【0051】
この落書き編集処理では、具体的には編集操作画面内のボタンやツールなどの1つをタッチペンでタッチすると、その座標値が入力され(S220)、対応する落書き画面処理(S230)が行われる。その後ステップS240においてタイマーの残り時間が0になる(または利用者Uが終了させる操作を行う)ことにより落書きが終了したかが判定され、終了していない場合(ステップS240においてNoの場合)にはステップS220に戻り、落書きが終了するまで処理が繰り返され、落書きが終了した場合(ステップS240においてYesの場合)には、処理はステップS250に進む。
【0052】
ステップ250では、落書きを行った画像(編集画像)の中から、利用者Uの気に入った編集画像(以下「ベストショット画像」という)が選択される。このベストショット画像には、例えば、他の編集画像に比べて写真シール等に印刷される枚数(後述の画像割当部に割り当てられる枚数)が多くなる、または大きく印刷される(大きな領域または大きな画像割当部に割り当てられる)等の優先的な扱いがなされる。具体的には、第2の制御部80は、複数の編集画像を編集操作用タッチパネル400に表示し、利用者Uによるベストショット画像の選択を受け付ける。そして、第2の制御部80は、利用者Uの選択操作に基づいて、ベストショット画像の選択情報を取得する。ステップS250の処理が終了した後、ステップS260の処理に進む。なお、このステップ250は本発明にとって必須のものではなく、上記ベストショット画像は設定されなくても良い。また、選択されるベストショット画像は1枚に限定されるものではなく、複数枚でも良い。
【0053】
ステップS260では、案内画面の表示が行われる。具体的には、第2の制御部80は、利用者を出力ユニット5に導くための画面を編集操作用タッチパネル400に表示する。これにより、落書き編集処理が終了する。
【0054】
<3.3 出力処理>
図8は、本実施形態における出力処理の手順を示すフローチャートである。第1の制御部70が所定のプログラムに基づき図8に示すように動作することで、この出力処理が実現される。なお、この出力処理のうちの印刷処理以外の処理(出力画像等の携帯電話端末への転送等)については、上述の説明のとおりなので、その説明を省略する。
【0055】
まず、ステップ310では、第1の制御部70は、複数の編集画像を、テンプレート画像およびベストショット画像の選択情報に基づいて、テンプレート画像を構成する後述の複数の領域に設けられた画像割当部に割り当てる。この具体的な割当処理については後述する。
【0056】
次に、ステップ320では、第1の制御部70は、テンプレート画像と、当該テンプレート画像の各領域における画像割当部に割り当てられた編集画像とを合成することにより、出力画像を生成する。この具体的な合成処理については後述する。
【0057】
そして、ステップ330では、第1の制御部70は、生成した出力画像を写真として、写真シール(または写真カード等)に印刷する。以上により、出力処理が終了する。
【0058】
<4.テンプレート画像の構成>
図9は、本実施形態におけるテンプレート画像600の概略的構成を示す図である。図9に示すように、このテンプレート画像600は矩形状であり、複数(30個)の領域601〜612を含んでいる。各領域は、所定のデザインを有している。なお、ここでいう「デザイン」とは例えば、各領域中に施された装飾、模様、色、および文字等や、各領域中の後述の画像割当部の位置、サイズ、および形状等のことをいう。ここでは、同一のデザインを有する領域には同一の符号を付している。以下では、領域601〜612をそれぞれ「第1〜第12の領域」という。このように、テンプレート画像600は12種類のデザインの領域を含んでいる。
【0059】
テンプレート画像600は、互いに同じ複数の領域を含む2つのブロック600A、600Bにより構成されている。各ブロックは、15個の領域、すなわち、第1〜第5の領域601〜605、第9〜第12の領域609〜612をそれぞれ1個、第6〜第8の領域606〜608をそれぞれ2個含んでいる。なお、テンプレート画像600は、必ずしも2個のブロックAおよび600Bにより構成されている必要はなく、例えば1個のブロックまたは3個以上のブロックにより構成されていても良い。なお、テンプレート画像600には、2つのブロック600A、600Bの周囲に所定のデザインを有する領域(ただし、この領域には後述の画像割当部が含まれない)が設けられていても良い。
【0060】
上記15個の領域の中で最もサイズの小さい第11および第12の領域611、612のそれぞれの縦の長さをLa、横の長さをLbとすると、最もサイズの大きい第1の領域601の縦の長さは5La、横の長さは2Lbであり、2番目にサイズの大きい第2および第3の領域602、603のそれぞれの縦の長さは4La、横の長さは2Lbであり、3番目にサイズの大きい第4〜第10の領域604〜610のそれぞれの縦の長さは2La、横の長さはLbである。このように、本実施形態におけるテンプレート画像600の各領域の縦横の長さは、当該テンプレート画像600中の最小の領域の縦横の長さのそれぞれ整数倍である。このため、隙間を生じることなく各領域を並べて矩形状のテンプレート画像600を構成することができる。これにより、写真シール中の、一般に矩形状である印刷領域に、このテンプレート画像600と編集画像との合成画像である出力画像を隙間なく印刷することができる。なお、テンプレート画像600の各領域の縦横の長さが、当該テンプレート画像600中の最小の領域の縦横の長さのそれぞれ整数倍であることは本発明にとって必須のものではない。
【0061】
図10は、本実施形態におけるテンプレート画像600の詳細な構成を示す図である。図10に示すように、各領域には、1個以上の画像割当部が含まれている。この画像割当部には所定の編集画像が割り当てられる。本実施形態では、この画像割当部は略正方形状であり、また、空白となっている。ここでいう「空白」とは、画像割当部に相当する部分の領域(テンプレート画像)が切り抜かれた状態になっていること、または当該画像割当部が透明になっていることをいう。第1および第4〜第12の領域601、604〜612のそれぞれには1個の画像割当部が含まれている。また、第2および第3の領域602、603のそれぞれには4個の画像割当部が含まれている。ここでは、第1および第4〜第12の領域601、604〜612のそれぞれに含まれる画像割当部には符号601A、604A〜612Aを付し、第2の領域602に含まれる4個の画像割当部には符号602A〜602Dを付し、第3の領域603に含まれる4個の画像割当部には符号603A〜603Dを付している。なお、画像割当部の大きさ(より詳細には、各領域における画像割当部の大きさの総面積)は、基本的には当該画像割当部が含まれる領域の大きさに比例するが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、第4〜第8の領域604〜608と第9および第10の領域609、610とは互いに同じ大きさであるが、第4〜第8の領域604〜608にそれぞれ含まれる画像割当部604A〜608Aは、第9および第10の領域609、610にそれぞれ含まれる画像割当部609A、610Aよりも僅かに大きい。また、第2の領域602に含まれる4個の画像割当部602A〜602Dも、互いに同じ大きさである必要はない(第3の領域603に含まれる4個の画像割当部603A〜603Dについても同様である)。
【0062】
<5.割当処理>
図11は、本実施形態における割当処理を説明するための、出力画像700の例を示す図である。ここでは、図12に示す4種類の編集画像500A〜500Dが得られているものとする。また、これらの4種類の編集画像500A〜500Dのうちの、編集画像500Aが上記ベストショット画像であるものとする。第1の制御部70は、図11に示すように、各領域に含まれる各画像割当部に編集画像500A〜500Dのいずれかが割り当てられている。なお、図11では、各領域の符号の後に括弧書で、当該領域に含まれる画像割当部に割り当てられた編集画像の符号を示している。
【0063】
編集画像500A(ベストショット画像)は、第1の領域601の画像割当部601A、第2の領域602の画像割当部602A、第3の領域603の画像割当部603A、第4の領域604の画像割当部604A、第6の領域606の画像割当部606A、第8の領域608の画像割当部608A、および第9の領域609の画像割当部609Aに割り当てられている。すなわち、編集画像500Aという同一種類の編集画像が、互いにデザインの異なる7種類の領域のそれぞれにおける画像割当部に割り当てられている。
【0064】
また、編集画像500Bは、第2の領域602の画像割当部602B、第3の領域603の画像割当部603B、第5の領域605の画像割当部605A、第10の領域の画像割当部610A、および第11の領域611の画像割当部611Aに割り当てられている。すなわち、編集画像500Bという同一種類の編集画像が、互いにデザインの異なる5種類の領域のそれぞれにおける画像割当部に割り当てられている。
【0065】
また、編集画像500Cは、第2の領域602の画像割当部602C、第3の領域603の画像割当部603C、および第12の領域612の画像割当部612Aに割り当てられている。すなわち、編集画像500Cという同一種類の編集画像が、互いにデザインの異なる3種類の領域のそれぞれにおける画像割当部に割り当てられている。
【0066】
また、編集画像500Dは、第2の領域602の画像割当部602D、第3の領域603の画像割当部603D、および第7の領域607の画像割当部607Aに割り当てられている。すなわち、編集画像500Dという同一種類の編集画像が、互いにデザインの異なる3種類の領域のそれぞれにおける画像割当部に割り当てられている。
【0067】
以上のようにして、1種類の編集画像が、互いにデザインの異なる2種類以上の領域における画像割当部に割り当てられる。このため、同じ種類の編集画像でも、割り当てられる画像割当部(領域)が異なれば、当該編集画像の周囲に施されるデザインを異なられることができる。したがって、編集画像が同じ種類であったとしても、様々な種類のコマ(「テンプレート画像の所定の領域に編集画像(後述の第6、第7の変形例では落書き対象画像または撮影画像)を割り当てたもの」という)が得られる。その結果、利用者の満足度を向上させることができる。
【0068】
ただし、本発明はこのように限定されるものではなく、1種類の編集画像が、1種類のデザインの領域における画像割当部に割り当てられても良い。
【0069】
また、ベストショット画像である編集画像500Aは、他の編集画像500B〜500Dよりも多くの画像割当部に割り当てられると共に、最も大きな領域である領域601の画像割当部601Aに割り当てられている。このように、ベストショット画像である編集画像500Aに対しては優先的な扱いがなされている。
【0070】
なお、第2の領域602の画像割当部602A〜602Dにはそれぞれ異なる編集画像(編集画像500A〜500D)が割り当てられているが(第3の領域603の画像割当部603A〜603Dについても同様である)、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば互いに同じ編集画像が画像割当部602A〜602Dのそれぞれに割り当てられても良い。また、2つのブロック600A、600Bでは、各編集画像が割り当てられる画像割当部が互いに異なっていても良い。
【0071】
また、各編集画像の割り当て先の画像割当部は自動的(例えばランダム)に決定されても良く、利用者Uが各編集画像の割り当て先の画像割当部を選択できるようになっていても良い。本実施形態では、デザインが互いに異なる複数の領域を含むテンプレート画像600を用いているので、利用者Uが各編集画像の割り当て先の画像割当部を選択できる場合、当該編集画像を割り当てる画像割当部(領域)を変えるだけで、様々なデザインバリエーションの出力画像700を得ることができる。なお、各編集画像の周囲に利用者Uの嗜好に応じたデザインを施すことができることはいうまでもない。
【0072】
<6.合成処理>
図13は、本実施形態において、出力画像が生成される様子を説明するための図である。ここでは、本実施形態における合成処理のうちの、テンプレート画像600に含まれる第1の領域601に着目した処理についてのみ説明し、他の領域に関する処理については同様であるのでその説明を省略する。本合成処理は、上述のように第1の制御部70によりなされる。第1の領域601の画像割当部601Aのサイズは、当該画像割当部601Aに割り当てられた編集画像500Aのサイズよりも小さい。なお、この編集画像500Aには、そのサイズが、割り当てられるべき画像割当部である画像割当部601Aのサイズよりも大きくなるようにサイズ変更処理がなされる。
【0073】
第1の領域601と、当該第1の領域601の画像割当部601Aに割り当てられた編集画像500Aとは、第1の領域601が上(図13の紙面手前側)、編集画像500Aが下(図13の紙面奥側)となると共に、画像割当部601Aが全て編集画像500A内に収まるように互いに重ね合わせられ合成される。画像割当部601Aは上述のように空白となっているので、図13に示すように、(本実施形態では正方形状に)トリミングされたかのような編集画像500Aの周囲に第1の領域601の有するデザインが施された合成画像が得られることとなる。このような処理が他の領域部分についても同様の手順で行われることにより、複数種類(4種類)の編集画像と互いにデザインの異なる複数種類(12種類)の領域との様々なバリエーションの組み合わせにより構成され、同じ種類の編集画像に対して互いにデザインの異なる複数種類のデザインが施された上記図11に示す出力画像700が生成される。
【0074】
なお、画像割当部の形状は例えば図14に示すようにハート形状等にしても良い。また、画像割当部の形状は、略正方形状やハート形状に限定されず、例えば長方形や星型、円形等のいかなる形状にすることもできる。このように本実施形態では、出力画像700となったときに視認される編集画像のサイズおよび形状を、トリミングを行うことなく、画像割当部の形状に応じて変更できる。以上に示した合成処理の後、図15に示すように、出力画像700は写真シール800等に印刷される。
【0075】
<7.効果>
本実施形態によれば、互いにデザインの異なる複数の領域601〜612を含むと共に当該複数の領域にそれぞれ少なくとも1つの画像割当部が設定されたテンプレート画像600が予め第1の制御部70のメモリに格納されており、編集画像が互いにデザインの異なる複数の領域における画像割当部に割り当てられ、その後テンプレート画像600と編集画像とが合成されることにより出力画像700が生成される。この出力画像700は、編集画像と、互いにデザインに異なる複数種類との様々なバリエーションの組み合わせにより構成され、編集画像に対して互いに異なる複数種類のデザインが施された画像となる。その結果として、編集画像が同じ種類であったとしても、様々な種類のコマが得られるので、利用者Uの満足度を向上させることができる。また、テンプレート画像600は予めメモリに格納されているので、このテンプレート画像600に対する編集作業等は必要とされない。これにより、上述のデザイン性の高い出力画像700を容易に得ることができる。またこれにより、デザイン性の高い出力画像700を得るための余分なプレイ時間が必要とされないので、利用者Uの回転率の低下を抑制できる。
【0076】
また、本実施形態によれば、複数枚(4枚)の編集画像500A〜500Dの中から利用者Uの気に入った所定の編集画像であるベストショット画像が選択され、このベストショット画像は、他の編集画像よりも多くの画像割当部に割り当てられると共に、最も大きな領域の画像割当部に割り当てられる。すなわち、このベストショット画像に対して優先的な扱いがなされる。このため、利用者Uの嗜好により応じた出力画像700を得ることができる。
【0077】
また、本実施形態によれば、同じ種類の編集画像が互いにデザインの異なる複数の領域における画像割当部に割り当てられるので、出力画像700は、複数種類の編集画像と互いにデザインに異なる複数種類の領域との様々なバリエーションの組み合わせにより構成され、同じ種類の編集画像に対して互いにデザインの異なる複数種類のデザインが施された画像となる。このため、同じ種類の編集画像から様々な種類のコマが得られるので、利用者Uの満足度を向上させることができる。
【0078】
また、本実施形態によれば、テンプレート画像600中に互いにサイズの異なる領域が含まれるので、領域のバリエーションが豊富になる。このため、コマのバリエーションが豊富になるので、利用者Uの満足度をさらに向上させることができる。
【0079】
また、本実施形態によれば、予め第1の制御部70のメモリに格納された複数のテンプレート画像600の中から、合成処理に用いられるテンプレート画像600を選択することができる。このため、利用者Uの嗜好に応じた出力画像700を得ることができるので、利用者Uの満足度をさらに向上させることができる。
【0080】
また、本実施形態によれば、デザインが互いに異なる複数の領域を含むテンプレート画像600が用いられるので、利用者Uが各編集画像の割り当て先の画像割当部を選択できる場合、当該編集画像を割り当てる画像割当部(領域)を変えるだけで、様々なデザインバリエーションの出力画像700を得ることができる。このため、利用者Uの満足度をさらに向上させることができる。
【0081】
また、本実施形態によれば、各画像割当部が空白であり、且つ当該画像割当部に割り当てられた編集画像は当該画像割当部よりもサイズが大きいので、出力画像700となったときに視認される編集画像のサイズおよび形状を、トリミングを行うことなく、画像割当部の形状に応じて変更できる。このため、出力画像700を得るための処理が簡易になる。
【0082】
また、本実施形態によれば、テンプレート画像600の各領域の縦横の長さは、当該テンプレート画像600中の最小の領域の縦横の長さのそれぞれ整数倍である。このため、隙間を生じることなく各領域を並べて矩形状のテンプレート画像600を構成することができる。これにより、例えば、写真シール800中の、一般に矩形状である印刷領域に、このテンプレート画像600と編集画像との合成画像である出力画像700を隙間なく構成することができる。
【0083】
<8.第1の変形例>
図16は、本発明の一実施形態の第1の変形例において、編集画像がトリミングされる様子を説明するための図である。図16に示すように、本変形例では、長方形状の編集画像(ここでは編集画像500Aを例に挙げて説明する)が正方形状にトリミングされる。以下では、このトリミングされた編集画像500Aのことを「トリミング編集画像」といい、符号501Aを付す。このとき、トリミング編集画像501Aの形状は、当該トリミング編集画像501A(編集画像500A)が割り当てられるべき画像処理部の形状となる。このようなトリミング処理は落書き編集処理後に行われる。なお、このトリミング処理は、第1の制御部70により行われても良く、第2の制御部80により行われても良い。本変形例では、トリミングされた編集画像であるトリミング編集画像が上記割当処理と同様の手順で画像割当部に割り当てられる。
【0084】
図17は、本変形例において、出力画像700が生成される様子を説明するための図である。ここでは、本変形例における合成処理のうちの、テンプレート画像600に含まれる第1の領域601に着目した処理について説明し、他の領域に関する処理については同様であるのでその説明を省略する。第1の領域601の画像割当部601Aのサイズは、当該画像割当部601Aに割り当てられたトリミング編集画像501Aと同じサイズ・同じ形状であり、当該トリミング編集画像501Aのトリミング前の画像である編集画像500Aのサイズよりも小さい。このトリミング編集画像501Aには、そのサイズが、割り当てられるべき画像割当部である画像割当部601Aのサイズと同じになるようにサイズ変更処理がなされる。なお、このようなサイズ変更処理がトリミング前の編集画像500Aに対して行われ、これをトリミングしたトリミング編集画像501Aのサイズが結果として、割り当てられるべき画像割当部である画像割当部601Aのサイズと同じになるようにしても良い。
【0085】
第1の領域601と、当該第1の領域601の画像割当部601Aに割り当てられたトリミング編集画像501Aとは、当該トリミング編集画像501Aが画像割当部601A内に挿入され、当該画像割当部601A内に収まるように合成される。
【0086】
本変形例によれば、トリミング処理が必要となるものの、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0087】
<9.第2の変形例>
図18は、本発明の一実施形態の第2の変形例において、出力画像700が生成される様子を説明するための図である。本変形例では、上記第1の変形例と同様の手順でトリミング処理が行われる。ここでは、本変形例における合成処理のうちの、テンプレート画像600に含まれる第1の領域601に着目した処理について説明し、他の領域に関する処理については同様であるのでその説明を省略する。図18に示すように、本変形例における第1の領域601の画像割当部601A(他の領域における画像割当部も同様)は、空白となっておらず、当該画像割当部601Aはその周囲と連続したデザインを有している。
【0088】
第1の領域601と、当該第1の領域601の画像割当部601Aに割り当てられたトリミング編集画像501Aとは、当該トリミング編集画像501Aが画像割当部601Aの上(図18の紙面手前側)に重なり、当該画像割当部601A内に収まるように合成される。
【0089】
本変形例によれば、トリミング処理が必要となるものの、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0090】
<10.第3の変形例>
図19は、本発明の一実施形態の第3の変形例における出力画像700の例を示す図である。上記実施形態では出力画像700全体が、テンプレート画像600の各領域中の画像割当部に編集画像を割り当てた画像となっていた。しかし本変形例では、図19に示すように、出力画像700の上半分が上記第1の実施形態と同様にテンプレート画像600の各領域中の画像割当部に編集画像を割り当てた画像となっている一方で、下半分が従来と同様に、隙間なく配置された複数の編集画像からなる画像となっている。このように、本発明は、上記実施形態のように出力画像700の全体にテンプレート画像600を適用するのみならず、本変形例のように出力画像700の一部(本変形例では上半分)にテンプレート画像600を適用しても良い。また、このテンプレート画像600は、図20に示すように少なくとも2つの領域(図20では第9の領域609および第10の領域610)により構成されていれば良い。
【0091】
なお、本変形例では、出力画像700のうちのテンプレート画像600が適用されていない部分については、編集画像の分割レイアウトを利用者Uが選択できることが望ましい。この選択は、例えば、図7に示すステップS250の後に行われる。
【0092】
<11.第4の変形例>
また、上記第1および第2の変形例では、編集画像をトリミングする範囲を自動的に決める構成としたが、これに代えて、編集画像をトリミングする範囲を利用者Uに決定させる構成としても良い。
【0093】
<12.第5の変形例>
また、上記第1および第2の変形例では、編集画像をトリミングすることにより、画像割当部と同じ形状の編集画像(トリミング編集画像)を生成しているが、本発明はこれに限定されるものではない。編集画像をトリミングする代わりに、撮影画像をトリミングすることにより画像割当部と同じ形状の画像を生成し、当該画像に基づいて落書き対象画像としても良い。また、落書き対象画像自体をトリミングするようにしても良い。これらの場合、編集画像(落書き後の画像)をトリミングする必要がないので、画像割当部に割り当てられるべき編集画像における落書きが途中で切れる(トリミングされた部分に落書きが含まれる)ことがなくなる。このため、利用者Uの嗜好により応じた出力画像700を得ることができる。
【0094】
なお、落書き対象画像または撮影画像をトリミングした画像に対して落書きを行わずに、当該トリミングした画像を画像割当部に割り当て、当該トリミングした画像とテンプレート画像600とを合成することにより出力画像700を生成するようにしても良い。
【0095】
<13.第6の変形例>
また、本発明の上記一実施形態および各変形例では、上述のように、落書き対象画像に対して利用者Uが落書きを行うものとして説明したが、落書き対象画像に対して落書きを行わない利用者Uもいる。本発明では、このように利用者Uにより落書きが行われない落書き対象画像を各画像割当部に割り当て、当該落書き対象画像とテンプレート画像600とを合成することにより出力画像700を生成するようにしても良い。また、編集画像に代えて、落書き対象画像の上述のクロマキー合成処理前の画像である撮影画像自体を各画像割当部に割り当て、当該撮影画像とテンプレート画像600とを合成することにより出力画像700を生成するようにしても良い。なお、これらの場合、上述のベストショット画像は、複数枚の落書き対象画像または複数枚の撮影画像の中から選択される。
【0096】
<14.第7の変形例>
また、上記第6の変形例のように、落書き対象画像を各画像割当部に割り当て、当該落書き対象画像とテンプレート画像600とを合成することにより出力画像700を生成する場合、または、撮影画像自体を各画像割当部に割り当て、当該撮影画像とテンプレート画像600とを合成することにより出力画像700を生成する場合に、当該出力画像700に対して落書きを行うようにしても良い。すなわち本変形例では、出力画像700におけるテンプレート画像600の部分と落書き対象画像または撮影画像の部分とに対して落書き可能となっている。ただし、出力画像700におけるテンプレート画像600の部分のみに対して落書き可能となっていても良く、または、出力画像700における落書き対象画像または撮影画像の部分のみに対して落書き可能となっていても良い。
【0097】
本変形例における落書き操作は、例えば、上述のステップS230(図7を参照)のタイミングで行われる。この場合、落書き操作は、典型的には編集操作用タッチパネル400を用いて行われる。ただしこのとき、この落書き操作前に上述の出力処理のうちのステップS310およびS320が行われる。これにより、編集操作用タッチパネル400において出力画像700を表示させながら落書き操作を行うことができる。その後、落書きされた出力画像700は、写真として写真シール(または写真カード等)に印刷されるか、または、携帯電話端末への転送される。
【0098】
また、本変形例における落書き操作は、上述の出力処理におけるステップS320とS330(図8を参照)の間のタイミングで行われても良い。この場合、落書き操作は、典型的には出力操作用タッチパネル30を用いて行われる。この落書き操作中は、出力操作用タッチパネル30には出力画像700が表示されている。その後、落書きされた出力画像700は、写真として写真シール(または写真カード等)に印刷されるか、または、携帯電話端末への転送される。
【0099】
<15.参考例>
本発明に関連する参考例として、図21に示すように、1つの領域613からなるテンプレート画像を用いた例がある。なお、この領域613には、複数の画像割当部が設けられている。各画像割当部には、例えば上記第1の実施形態と同様の割当処理により編集画像が割り当てられる。また、例えば上記第1の実施形態と同様の合成処理によりテンプレート画像と編集画像とが合成され、出力画像が生成される。
【0100】
以上により、本発明によれば、利用者の満足度を向上させた画像を容易に得ることができる遊戯用撮影装置、遊戯用撮影方法、および遊戯用撮影プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0101】
3…撮影ユニット
4…編集ユニット
5…出力ユニット
6…ネットワーク(LAN)
10…カメラ
20…撮影操作用タッチパネル
30…出力操作用タッチパネル
35…ネットワークプリンタ
31…赤外線ポート
32…スピーカ
70…第1の制御部
72…第1の表示・操作部(撮影操作用タッチパネル)
80…第2の制御部
81、82…第2および第3の表示・操作部(編集操作用タッチパネル)
91…第4の表示・操作部(出力操作用タッチパネル)
92…印刷出力部(ネットワークプリンタ)
94…非接触通信部(赤外線ポート)
500A〜500D…編集画像
600…テンプレート画像
601〜612…第1〜第12の領域
601A、604A〜612A、602A〜602D、603A〜603D…画像割当部
700…出力画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により取得される撮影画像を含む出力画像を出力する出力手段とを備える遊戯用撮影装置であって、
前記利用者の操作に応じて、前記撮影画像を含む編集画像を生成する編集手段と、
互いにデザインの異なる複数の領域を含むと共に当該複数の領域にそれぞれ少なくとも1つの画像割当部が設定されたテンプレート画像を予め用意し、当該テンプレート画像における各画像割当部に前記編集画像または前記撮影画像を割り当てる割当手段と、
前記割当手段によって各画像割当部に割り当てられた前記編集画像または前記撮影画像と、前記テンプレート画像とを合成することにより前記出力画像を生成する合成手段とを備えることを特徴とする、遊戯用撮影装置。
【請求項2】
前記利用者の操作に応じて、複数種類の前記編集画像または前記撮影画像から少なくとも1つの前記編集画像または前記撮影画像を選択する選択手段をさらに備え、
前記割当手段は、前記選択手段によって選択された前記編集画像または前記撮影画像を、他の前記編集画像または前記撮影画像よりも優先的に前記画像割当部に割り当てることを特徴とする、請求項1に記載の遊戯用撮影装置。
【請求項3】
前記割当手段はさらに、同じ種類の前記編集画像または前記撮影画像を互いにデザインの異なる2種類以上の前記領域における前記画素割当部に割り当てることを特徴とする、請求項1または2に記載の遊戯用撮影装置。
【請求項4】
前記複数の領域は、2種類以上のサイズの領域からなることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の遊戯用撮影装置。
【請求項5】
予め用意された複数種類の前記テンプレート画像の中からの、前記合成手段で用いられるべき前記テンプレート画像の選択を受け付けるテンプレート画像受付手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の遊戯用撮影装置。
【請求項6】
遊戯用撮影方法であって、
撮影手段により利用者を撮影する撮影ステップと、
前記利用者の操作に応じて、前記撮影ステップにより取得される撮影画像を含む編集画像を生成する編集ステップと、
互いにデザインの異なる複数の領域を含むと共に当該複数の領域にそれぞれ少なくとも1つの画像割当部が設定されたテンプレート画像を予め用意し、当該テンプレート画像における各画像割当部に前記編集画像または前記撮影画像を割り当てる割当ステップと、
前記割当手段によって各画像割当部に割り当てられた前記編集画像または前記撮影画像と、前記テンプレート画像とを合成することにより前記出力画像を生成する合成ステップと、
前記出力画像を出力する出力ステップとを備えることを特徴とする、遊戯用撮影方法。
【請求項7】
コンピュータに、
撮影手段により利用者を撮影する撮影ステップと、
前記利用者の操作に応じて、前記撮影ステップにより取得される撮影画像を含む編集画像を生成する編集ステップと、
互いにデザインの異なる複数の領域を含むと共に当該複数の領域にそれぞれ少なくとも1つの画像割当部が設定されたテンプレート画像を予め用意し、当該テンプレート画像における各画像割当部に前記編集画像または前記撮影画像を割り当てる割当ステップと、
前記割当手段によって各画像割当部に割り当てられた前記編集画像または前記撮影画像と、前記テンプレート画像とを合成することにより前記出力画像を生成する合成ステップと、
前記出力画像を出力する出力ステップとを実行させることを特徴とする、遊戯用撮影プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2013−37142(P2013−37142A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172313(P2011−172313)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(597047392)辰巳電子工業株式会社 (77)
【Fターム(参考)】