説明

遊技動向管理システム

【課題】 遊技行動データを広範に取得するとともに遊技者に有益なサービスを提供する。
【解決手段】 遊技者の携帯電話20と管理サーバー10とからなる遊技動向管理システム1であって、通信端末20は、遊技機40に表示された二次元コード400を読み取ることにより機種情報と管理サーバー10の接続情報とを取得する画像読取部21と、取得した接続情報にもとづいて管理サーバー10に接続し、前記機種情報及びGPS受信部22を介して取得した位置情報を含む遊技者行動データを送信する通信部24を備え、管理サーバー10は、携帯電話20から受信した遊技者行動データにもとづき、遊技者の遊技動向情報を抽出する遊技動向情報抽出手段151と、遊技動向情報を閲覧可能に送信する遊技動向情報送信手段154とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者の遊技行動に関する種々のデータにもとづき抽出される遊技動向情報を活用する遊技動向管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スロットマシンやパチンコ機などの遊技機が設置された遊技場においては、遊技者の来店履歴や遊技履歴を集計し、一定期間集計した来店情報等を分析することで、遊技場の運営管理や営業戦略に役立てている。
このため、来店情報等を収集するための様々な対策が施されてきた。
例えば、特許文献1には、メール配信システムを利用することによって、来店情報等をより多く収集する技術が開示されている。
具体的には、遊技者の操作に応じて遊技者の携帯電話から出力された来店情報を取得し、遊技者にはこの来店情報の取得の見返りとして有益な情報(お得なキャンペーン情報や抽選機会等)を当該遊技者の携帯電話に配信するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−258807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のメール配信システムによれば、遊技者に有益な情報をメール配信することにより、来店情報の出力を促すことができるが、遊技者から取得した情報は、あくまでその遊技場に限られた情報でしかない。
つまり、ある遊技者のその遊技場における来店履歴や、その遊技場に設置されてある遊技機に限った遊技履歴しか抽出することができず、遊技者の動向を正確に把握するには不十分であった。
また、有益なはずのメール配信が遊技者にとっては煩わしいと感じられることもあり、却って来店情報の取得を妨げる問題も生じていた。
【0005】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、位置情報にもとづき遊技者の遊技行動データを広範に取得するとともに、遊技行動データの取得と引き替えに遊技者にとって有益なサービスを提供する遊技動向管理システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の遊技動向管理システムは、所定の通信手段を介して通信可能に接続された、遊技者が所持する通信端末と前記遊技者の動向を管理する管理サーバーとからなる遊技動向管理システムであって、前記通信端末は、遊技場に設置された遊技機に表示された所定のコード情報を読み取ることにより当該遊技機の機種情報と前記管理サーバーに対する接続情報とを取得するコード読取手段と、前記接続情報にもとづいて前記管理サーバーに接続し、前記機種情報、当該通信端末の位置情報及び遊技者の識別情報からなる遊技者行動データを当該管理サーバーに送信するデータ送信手段と、を備え、前記管理サーバーは、前記通信端末から受信した前記遊技者行動データにもとづき、遊技者、当該遊技者が遊技した遊技場及び遊技機の機種を遊技動向情報として抽出する遊技動向情報抽出手段と、抽出した前記遊技動向情報を保存する遊技動向情報保存手段と、保存した前記遊技動向情報の一部又は全部を所定の通信手段を介して閲覧可能に送信する遊技動向情報送信手段と、を備えた構成としてある。
【発明の効果】
【0007】
本発明の遊技動向管理システムによれば、遊技者の遊技動向データを広範に取得することができるため、遊技者の動向の正確な分析・把握に役立たせることが可能となる。
また、遊技者からの遊技動向データの引き替えとして遊技者に有益なサービスを提供するようにしているため、遊技者の遊技動向をより多く抽出できるとともに遊技者へのサービス向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る遊技動向管理システムの概略構成を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る遊技動向管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】遊技者情報テーブルの一例を示すテーブル図である。
【図4】遊技場位置情報テーブルの一例を示すテーブル図である。
【図5】ポイント参照テーブルの一例を示すテーブル図である。
【図6】(a)は管理サーバーの制御部の構成、(b)は携帯電話の制御部の構成、(c)はホールコンピュータの制御部の構成、を示す機能ブロック図である。
【図7】遊技動向情報の抽出処理を説明するための説明図である。
【図8】遊技動向情報の一例を示すデータ表である。
【図9】遊技動向情報に基づく分析結果を説明するための説明図である。
【図10】本実施形態に係る遊技動向管理方法を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る遊技動向管理システムの好ましい実施形態について、各図を参照して説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係る遊技動向管理システムの概略構成を示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態の遊技動向管理システム1は、遊技動向に関する種々の情報を専用のWebサイト(以下、専用サイトという。)を介して提供するものであり、管理サーバー10は、この専用サイトをなす各種Webページの配信を行うWebサーバーとしての役割を有する。
専用サイトは、例えば、トップページ、会員登録ページ、遊技動向情報のページ、ポイントサービスのページ等からなり、各ページに掲載された情報がWebブラウザ等を介して閲覧できるようになっている。
【0011】
管理サーバー10は、遊技場に設置されたホールコンピュータ30や外部サーバー50とインターネット回線網70などの通信手段を介して接続されており、例えば、会員登録された遊技者の遊技動向情報(遊技者の遊技履歴や年齢、性別、誕生日などの属性)をホールコンピュータ30等に対して閲覧可能に送信する情報閲覧サービスを提供する。
すなわち、この情報閲覧サービスを受ける遊技場等においては、ホールコンピュータ30等を介して遊技者の遊技動向情報を閲覧することができ、これにより、例えば、遊技者にとってより有効な特典情報を提供することを可能としている。
また、会員である遊技者の遊技動向情報をより多く取得するため、遊技動向情報の取得と引き替えに、景品やサービス(以下、景品等という。)と交換可能な有価ポイントを付与するポイントサービスを提供するようにしている。
【0012】
このように複合的なサービスを提供するため、管理サーバー10は、携帯電話会社等が運営する移動通信サービスの運営サーバー90を介して携帯電話20と通信可能に接続され、遊技者の所定行為に応じて携帯電話20から送信された遊技者動向データ(遊技者の位置情報、会員情報(ID)、遊技機の機種情報等)を、運営サーバー90を介して取得するようにしている。
また、管理サーバー10は、遊技者動向データを取得するたびに遊技者ごとに一定のポイントを付与し、景品等との交換を行う場合には相当のポイントを差し引くなど、ポイントサービスの運営管理も行うようにしている。
なお、遊技者動向データの取得に際しては、遊技機40の筐体にその機種情報を表したQRコード(登録商標)400を表示させることで、機種情報の取得を簡易にするとともに、GPS信号を受信可能な携帯電話20を利用することで遊技者の位置情報を正確かつ広範に取得するようにしている。
【0013】
図2は、本実施形態に係る遊技動向管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係る遊技動向管理システム1は、専用サイトを管理する管理サーバー10と、遊技者が所持する携帯電話20と、遊技場に設置されたホールコンピュータ30と、遊技場に設置されたスロットマシンやパチンコ機などの遊技機40と、専用サイトと提携する外部サイトの外部サーバー50と、携帯電話会社の運営サーバー90と、から構成される。
【0014】
ここで、管理サーバー10と運営サーバー90とは、所定の通信回線を介して接続されており、運営サーバー90は、携帯電話会社が運営する非図示の基地局からなる移動通信網を介して携帯電話20と通信可能に接続されている。
また、管理サーバー10は、ホールコンピュータ30や外部サーバー50とも、所定の通信回線を介して接続されている。
この「所定の通信回線」は、従来公知の任意好適な公衆回線、商業回線又は専用回線であって、双方向又は一方向のデータ通信を可能とするものである。具体的に例示すると、インターネット回線網,イントラネット網,LAN,WAN,アナログ電話網,ディジタル電話網等が該当し、本実施形態においてはインターネット回線網70を用いるものとする。
【0015】
[管理サーバー]
管理サーバー10は、本発明の遊技動向管理システム1を実現する専用サイトの運営・管理を行うものである。
具体的には、専用サイトを介し、会員である遊技者から取得した遊技動向情報を外部に提供する役割を担う。
また、遊技動向情報の取得に対して遊技者に付与されるポイントを管理する役割も担う。
このため、管理サーバー10は、図2に示すように、通信部11、記憶部12、表示部13、操作部14及び制御部15を備える。
【0016】
通信部11は、ホールコンピュータ30、外部サーバー50、運営サーバー90との通信を行うための通信インタフェースであり、インターネット回線網70を介しこれらの外部装置との間で必要なデータ・信号の送受信を行う。
例えば、携帯電話20やその他の通信端末からは会員情報の登録要求信号、ホールコンピュータ30からは遊技動向情報の閲覧要求信号、運営サーバー90からは携帯電話20から送信された種々の情報(遊技者のID、位置情報、遊技機の機種情報等)を受信し、これらの要求信号に応じた応答信号や必要な情報を送信する。
【0017】
記憶部12は、例えば、ROM、RAM、HDDなどで構成することができ、管理サーバー10の有する各種機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する。
記憶部12が記憶するデータとしては、遊技者情報テーブル121、遊技場位置情報テーブル122、地図情報データベース123及びポイント参照テーブル124などがある。
【0018】
「遊技者情報テーブル121」は、遊技者の名前その他の属性を含む遊技者属性情報を、遊技者のIDごとに予め登録したものである。「遊技者情報テーブル121」に登録された遊技者は、前述のポイントサービスの会員となる。
「遊技者情報テーブル121」の登録は、例えば、遊技者が携帯電話20や他の通信端末を用いて専用サイトの会員登録ページにアクセスし、必要項目を入力することにより無料で登録することができる。
【0019】
図3は、遊技者情報テーブルの一例を示したテーブル図である。
この図に示すように、「遊技者情報テーブル121」は、「ID」と「遊技者属性情報」を項目として構成することができる。
「ID」は、遊技者の識別情報であり、具体的には、遊技者が所持する携帯電話20に付した固有のIDを遊技者の識別情報として利用するものである。例えば、携帯電話20に搭載されたICチップに記憶した任意のID番号、携帯電話20の電話番号やメールアドレス、その他のユニークなIDを用いることができる。
「遊技者属性情報」は、遊技者の属性情報であり、遊技者の「氏名」の他、「住所」、「年齢」、「性別」等の種々の項目によって構成することができる。
【0020】
「遊技場位置情報テーブル122」は、遊技場の位置情報を、遊技場名ごとに登録したものである。
図4は、遊技場位置情報テーブルの一例を示したテーブル図である。
この図に示すように、「遊技場位置情報テーブル122」は、「遊技場名」と「位置情報」を項目として構成することができる。
「位置情報」としては、遊技場の住所を用いることができる。
【0021】
「地図情報データベース123」は、緯度経度又は住所に対応した建物、道路、行政区画、鉄道等の地図情報を表示可能に格納したデータベースである。
【0022】
図5は、ポイント参照テーブルの一例を示したテーブル図である。
この図に示すように、「ポイント参照テーブル124」は、ポイントサービスにおける景品等との交換に必要なポイント数を各景品等に対応付けてテーブル化したものである。ポイント参照テーブル124は、遊技者が貯めたポイントと景品等と交換する際に参照され、また、必要に応じて閲覧することができる。
【0023】
表示部13は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、CRT(ブラウン管)、プラズマディスプレイなどで構成することができる。
操作部14は、キーボードやマウス等からなり、所定のデータや指示、命令などを選択・入力できるようになっている。
【0024】
制御部15は、例えば、CPUにより構成することができ、記憶部12に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、管理サーバー10の構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、管理サーバー10の有する各種機能を実行・制御する。
以下、制御部15の機能について詳細に説明する。
【0025】
制御部15は、図6(a)に示すように、遊技動向情報抽出手段151、位置情報変換手段152、遊技動向情報保存手段153、遊技動向情報送信手段154及びポイント保存手段155を備えている。
遊技動向情報抽出手段151は、携帯電話20から受信した遊技者行動データにもとづき、遊技者に関する遊技動向情報を抽出するものである。
具体的には、携帯電話20から受信したIDにもとづき遊技者を特定し、位置情報にもとづき遊技場を特定し、これら特定した遊技者と遊技場を抽出する。
また、携帯電話20から受信した機種情報にもとづき遊技した遊技機の機種を抽出する。
そして、これら遊技者行動データを受信した日時を遊技日時情報として取得する。
このようにすると、「いつ」、「誰が」、「どの遊技場で」、「どの機種で」、遊技を行った事実を遊技動向情報として抽出することができる。
【0026】
ここで、管理サーバー10における遊技動向情報の抽出処理について図7を参照しながら詳細に説明する。
図7は、遊技動向情報の抽出処理を説明するための説明図である。
まず、遊技動向情報抽出手段151が、携帯電話20から受信したIDと同一IDの遊技者属性情報を遊技者情報テーブル121から検索する(a)。
この結果、同一IDの遊技者属性情報が遊技者情報テーブル121から検出された場合、その遊技者属性情報を抽出する(b)。
同一IDの遊技者属性情報が検出されない場合には、エラー扱いとして処理を中止する。このようにすると、会員以外からの不正なアクセスを防止することができる。
また、位置情報変換手段152が、携帯電話20から受信した位置情報を所定形式の位置情報に変換する(c)。具体的には、緯度経度からなる遊技者の位置情報を住所情報に変換する。
【0027】
そして、遊技動向情報抽出手段151が、位置情報変換手段152により変換された後の住所情報と同一住所の遊技場を遊技場位置情報テーブル122から検索する(d)。
この結果、同一住所の遊技場が遊技場位置情報テーブル122から検出された場合、その遊技場名を抽出する(e)。このとき、管理サーバー10は、自己が保有する時計機能を用いて、現在の日時を遊技日時情報として取得する。
同一住所の遊技場が検出されない場合には、エラー扱いとして処理を中止し、この位置情報を含み携帯電話20から受信した遊技行動データを破棄する。
このようにすると、遊技場以外の場所からのアクセスを制限することができ、誤った情報による精度低下を防ぐことができる。
すなわち、遊技者がまさに遊技している正確な遊技場のみを抽出することができるため、信頼性の高い遊技動向情報の取得を図ることができる。
【0028】
遊技動向情報保存手段153は、このようにして抽出した各情報を対応付けて遊技動向情報として保存する。
図8は、遊技動向情報保存手段153によって保存された遊技動向情報の一例を示した説明図である。
この図に示すように、遊技動向情報は、IDごとに、遊技者属性情報(図8では氏名のみ表示)、遊技日時と、遊技場と、機種名とを対応付けて保存する。また、後述するポイント保存手段155の機能により、さらにこれらにポイントを対応付けて保存することができる。
【0029】
遊技動向情報送信手段154は、このようにして保存された遊技動向情報を、個人情報となりうるデータの全部又は一部にはマスクなどの隠蔽処理を施しつつ、ホールコンピュータ30等に閲覧可能に送信することができる。
具体的には、保存した遊技動向情報をWebページ上に掲載する(個人情報部分にはマスクを施す)。このようにすると、ホールコンピュータ30等からの閲覧要求に応じ、管理サーバー10は、遊技動向情報のWebページを要求元のホールコンピュータ30等に送信することができ、これを受信したホールコンピュータ30等では、Webブラウザ等を介して遊技動向情報を閲覧することができる。
なお、必要な場合には、遊技動向情報送信手段154は、前記隠蔽処理を施さずに遊技動向情報を送信することもできる。
【0030】
また、遊技動向情報送信手段154は、地図情報データベース123に格納されている地図情報を遊技動向情報に付して共に送信することもできる。
これにより、ホールコンピュータ30等は、必要な遊技動向情報と組み合わせて関連する地図を閲覧することが可能となる。
【0031】
ポイント保存手段155は、専用サイトを介して提供されるポイントサービスの管理を行う。
「ポイントサービス」は、遊技行為に応じたポイントを遊技者に付与するサービスであり、貯めたポイントは、遊技場が提供する景品等に交換したりすることができる。また、近隣の飲食店のサービス券など交換できるようにするなど、地域の商店等と連携を通して地域振興に役立てることもできる。
このポイントサービスを実現するため、ポイント保存手段155は、遊技者の携帯電話20から遊技動向情報を取得するたびに、一定のポイント(例えば、1回の遊技動向情報の取得に対し1ポイント)を求め、その累計値を当該遊技者のIDに対応付けて保存するようにしている。
また、ホールコンピュータ30等を介して景品等との交換を行う旨の通知を管理サーバー10が受けた場合等には、ポイント参照テーブル124を参照し、交換する景品等に対応するポイント数を累計ポイント数から差し引いて更新するようにしている。
すなわち、このようなポイントサービスを提供することにより、遊技者が遊技者行動データを送信するインセンティブが働くようにしている。
【0032】
[携帯電話]
携帯電話20は、図2に示すように、画像読取部21、GPS受信部22、記憶部23、通信部24、表示部25、操作部26及び制御部27を備えている。
画像読取部21(コード読取手段)は、例えば、内蔵するデジタルスチルカメラ等を介して取得したQRコード(登録商標)などの二次元コードの画像から、その二次元コードに含まれる情報を抽出する。
具体的には、遊技者の操作に応じ、画像読取部21が、遊技機40の筐体に表示された二次元コード400を読み取る。この二次元コード400には、その遊技機40の機種情報の他、管理サーバー10へアクセスするためのアクセス情報が含まれている。
このため、画像読取部21は、読み取った二次元コード400から遊技機40の機種情報と管理サーバー10へのアクセス情報を抽出することができる。
【0033】
GPS受信部22は、地球の所定軌道上を周回する複数のGPS衛星80からGPS信号を受信し、このGPS信号にもとづき携帯電話20(すなわち遊技者)の正確な位置情報(緯度経度情報)を求める。
記憶部23は、例えば、ROM、RAM、ICチップなどで構成することができ、携帯電話20の有する各種機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する。
その他、記憶部23は、この携帯電話20を所持する遊技者のID(例えば、メールアドレス等)を記憶する。
【0034】
通信部24は、非図示の基地局や運用サーバー90を介して、管理サーバー10との通信を行うための通信インタフェースである。
具体的には、通信部24は、運営サーバー90を介し、前述した遊技者のID、位置情報、機種情報からなる遊技者行動データを管理サーバー10に送信する(データ送信手段)。
また、遊技者情報テーブル121を構成する会員(遊技者)情報の登録に際し、会員登録ページの閲覧要求信号や登録情報等を管理サーバー10に送信する。
また、ポイントサービスの利用に際し、ポイント累計値の閲覧要求信号を管理サーバー10に送信する。
【0035】
表示部25は、例えば、液晶パネルなどで構成することができ、確認や操作に用いる文字、図形、データその他の画像を画面上に表示することができる。
具体的には、画像読取部21が遊技機40の筐体に表示された二次元コード400の画像を取得し、この二次元コード400から抽出した管理サーバー10のアクセス情報を接続可能に画面表示させることができる。
例えば、管理サーバー10へのアクセスを促す情報を表示し、その情報に管理サーバー10のURLをリンクさせるようにすることもできる。このようにすると、遊技者は、その情報を選択するだけで携帯電話20と管理サーバー10とを接続させることができる。
操作部26は、英数字・かな・記号等を入力し、または、入力を決定するための種々の操作キー等からなり、所定のデータや指示、命令などを選択・入力できるようになっている。
【0036】
制御部27は、例えば、CPUにより構成することができ、記憶部23に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、携帯電話20の構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、携帯電話20の有する各種機能を実行・制御する。
ここで、本実施形態に係る携帯電話20の制御部27は、図6(b)に示すように、アクセス制限手段271を備えている。
【0037】
アクセス制限手段271は、二次元コード400を読み取った後、相当の時間が経過した場合には、管理サーバー10に対しアクセスできないようにするものである。
例えば、設定した時間を経過するとそれまでの操作が無効となり、表示画面が消えるなどの制御が可能な時限制御プログラムを予め携帯電話20にインストールしておく。そして、二次元コード400を取得すると同時にこのプログラムの機能が起動するようにしておき、その後一定時間(例えば、5分間)を経過した後は、二次元コード400から抽出した管理サーバー10に対する接続要求が行われても、その接続要求を受け付けず、あるいは、表示部25に表示されていたアクセス情報そのものを消去するようにする。
【0038】
このようにすると、遊技と関係のないタイミングによる無用な遊技者行動データの取得を防ぐことができ、誤った遊技場や遊技日時の取得を防止することができる。
つまり、このような時間制限を課することにより、本システムにおいて取り扱われるデータの信頼性を一定水準に保つことができる。
【0039】
[ホールコンピュータ]
ホールコンピュータ30は、遊技場に設置されたパーソナルコンピュータなどの情報処理装置であり、通常LANなどのネットワークを介して各遊技機40と接続され、遊技に関するデータを集計管理する。
ホールコンピュータ30は、図2に示すように、通信部31、記憶部32、表示部33、操作部34、制御部35を備える。
通信部31は、インターネット回線網70を介して管理サーバー10と通信を行うための通信インタフェースである。
具体的には、この通信部31を介し、管理サーバー10に対し、遊技動向情報の閲覧要求信号を送信し、管理サーバー10からは要求した遊技動向情報を受信する。
また、ポイントサービスの利用に際し、遊技者からの求めに応じ、交換する景品等の情報を管理サーバー10に送信する。
【0040】
記憶部32は、例えば、ROM、RAM、HDDなどで構成することができ、ホールコンピュータ30の有する各種機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する。
表示部33は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、CRT(ブラウン管)、プラズマディスプレイなどで構成することで、必要な情報を画面表示することができる。
例えば、Webブラウザを介し、管理サーバー10から送信される遊技動向情報のWebページを画面上に表示することができる。
また、ポイントサービスにおけるポイント交換の対象となる景品等の一覧を画面上に表示させることができる。
操作部34は、キーボードやマウス等からなり、所定のデータや指示、命令などを選択・入力できるようになっている。
例えば、管理サーバー10に対して遊技動向情報の閲覧を、操作部34の操作によって要求することができる。
また、ポイントサービスにおけるポイント交換に際し、交換対象の景品等を指定する操作を行うことができる。
【0041】
制御部35は、例えば、CPUにより構成することができ、記憶部32に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、ホールコンピュータ30の構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、ホールコンピュータ30の有する各種機能を実行・制御する。
ここで、本実施形態に係るホールコンピュータ30の制御部35は、図6(c)に示すように、閲覧要求手段351と遊技動向情報保存手段352とデータ編集手段353とを備えている。
【0042】
閲覧要求手段351は、所定の操作に応じ、管理サーバー10に対して遊技動向情報の閲覧を要求するものである。
閲覧の要求は、例えば、遊技動向情報の範囲(例えば、期間、地域、遊技場等)を指定することもできる。
遊技動向情報保存手段352は、管理サーバー10から受信した遊技動向情報を保存する。
この遊技動向情報保存手段352によって保存された遊技動向情報も図8に示すように形成される。
データ編集手段353は、所定操作に応じて、保存した遊技動向情報を所望の形式に編集するものであり、具体的には、一又は複数のカテゴリーにもとづき遊技動向情報のデータ配列の変更や、グラフ化や、数値化を行う。編集前後又は編集中の遊技動向情報は、表示部33に出力して表示させることもできる。
【0043】
ここで、データ編集手段によって行われる遊技動向情報の編集処理について、具体的な例をあげて説明する。
図9(a)は、遊技者Aの遊技動向情報にもとづき、「機種別」の「遊技回数」を求める編集を介してこれをグラフ化し、さらに、「特定の遊技機」の「遊技回数」を「遊技場別」に編集してグラフ化したものである。
図9(b)は、遊技者Aの遊技動向情報にもとづき、「遊技場別」及び「時間帯別」の「遊技回数」を求める編集を介してこれをグラフ化したものである。
図9(c)は、遊技者Aの遊技動向情報にもとづき、「時間帯別」「平日・休日別」「遊技場別」の「遊技回数」を求める編集を介して各遊技場の地図上に「時間帯別」「平日・休日別」の「遊技回数」をグラフ化するとともに、遊技者Aの住所をその地図上に表したものである。
図9(d)は、遊技者Aの遊技動向情報にもとづき、「遊技日時別」及び「遊技場別」の遊技動向を可視化したグラフである。
【0044】
そして、これらの図を参酌することにより、遊技者Aの遊技動向として以下の事項を把握し又は推測することができる。
(イ)スロットマシンで遊技する傾向が高く、特にスロットA,B,Cはどれも均等に多く遊技する傾向がある。(図9(a)参照)。
(ロ)スロットAに関しては遊技場Aで遊技する傾向が高い。理由として、遊技場Aが自宅から一番近く、また、休日の遊技が多いことが影響しているものと予想される(図9(a)〜(c)参照)。
(ハ)遊技場Aでは午前中の遊技が多く、午後は遊技場Bで遊技することもある(図9(b),(c)参照)。
(二)1日に複数の遊技場で遊技する傾向がある。特に、遊技場Aで遊技した後に遊技場Bで遊技する傾向や、遊技場Bで遊技した後に遊技場Cで遊技する傾向がある(図9(d)参照)。
【0045】
この結果、各遊技場は以下のような対応策をとることが有効と考えられる。なお、遊技場によって遊技者Aに対する対応策が異なるため、遊技場毎に分けて説明する。
例えば、遊技場Aが前記情報を取得した場合、遊技者Aに対し、午後に遊技場Bで遊技させないよう午後のタイムサービスを企画し遊技者Aに告知することが有効と考えられる。また、平日にも遊技してもらうよう、平日限定のキャンペーンを企画し遊技者Aに告知することも有効と考えられる。
また、遊技場Bが前記情報を取得した場合、遊技者Aに対し、午前に遊技場Bで遊技してもらうよう、午前のタイムサービスを企画し遊技者Aに告知することが有効と考えられる。その告知方法としては、遊技者Aの自宅と遊技場Aとの間の道路や歩道沿いに広告媒体等を配置することが有効と考えられる。
また、スロットAやスロットBが設置されていない遊技場Cが前記情報を取得した場合、遊技場Cは、スロットA又はスロットBの設置を検討することが望ましい。そして、設置が決定した場合には、遊技者Aに対しその旨を告知することが有効である。その告知方法としては、遊技者Aの自宅と遊技場A及び遊技場Bとの間の道路や歩道沿いに広告媒体等を配置することが有効と考えられる。
【0046】
なお、上記例の他、例えば、一日のうちに複数の遊技場で遊技している遊技者がいる場合、その遊技者が最初に遊技するのはどの遊技場かを特定し、このような遊技動向に対して有効な対応策を講じることもできる。
また、夕方から遊技を行う遊技者がいる場合、その遊技者は他の遊技場から流れてきたかどうかを分析し、この分析結果にもとづいて有効な対応策を講じることもできる。
その他、遊技者の年齢、性別、血液型、会社住所などの属性情報にもとづいて遊技動向を分析することも可能である。
【0047】
[遊技機]
遊技機40は、遊技場に設置されているスロットマシンやパチンコ機などの遊技装置である。
遊技機40には、その遊技機40の機種情報や管理サーバー10のアクセス情報からなる二次元コード400が表示される。機種情報には、遊技機40の種類の他、メーカー、型式等を含めることができる。
二次元コード400は、例えば、遊技機40の筐体にその印刷物を貼付したり、遊技機40が液晶パネルを有する場合には二次元コード400を液晶表示することも可能である。
液晶表示の場合、遊技機40が備える非図示の制御部によって、二次元コード400の表示タイミングを制御することもできる。例えば、待ち受け時と精算時に二次元コード400を表示させ、その両方を、遊技者の携帯電話20で読み取らせることにより、遊技の開始時刻と終了時刻とを抽出することができる。このようにすると、遊技時間帯や総遊技時間を求めることができる。
なお、大当たり等の各種イベントの発生に応じて二次元コード400を表示させることも可能である。
【0048】
[運営サーバー]
運営サーバー90は、携帯電話会社が提供する移動通信サービスを運営するサーバー装置である。
運営サーバー90は、携帯電話20と外部のネットワークとの通信を中継するゲートウェイサーバーとしての役割を有する。
このため、運営サーバー90は、データ転送部91を備える。
データ転送部91は、携帯電話20から受信したデータ(遊技者行動データ)を管理サーバー10が受取可能なデータの形式に変換し、また、管理サーバー10が受取可能なプロトコルに変換し、この変換後の遊技者行動データを、所定の通信回線を介して管理サーバー10に転送する。
【0049】
[外部サーバー]
外部サーバー50は、専用サイトとは異なる他のWebサイトを管理するサイト管理サーバーである。
管理サーバー10が管理する専用サイトと、外部サーバー50が管理するWebサイトとを提携可能に接続することにより、さらに多様なサービスの提供を図るものである。
例えば、外部サーバー50が、(1)遊技機のメーカーサイトの管理を行うサイト管理サーバーである場合と、(2)外部のポイントサービスを運営する外部サイトの管理を行うサイト管理サーバーである場合とについて説明する。
なお、外部サーバー50は、前述したホールコンピュータ30とほぼ同様の機能構成を備えるものとして、その詳細な説明については省略する。
【0050】
(1)遊技機メーカーサイトのサイト管理サーバーの場合
この場合、外部サーバー50は、遊技機に関する製品情報、会社概要、オリジナルグッズの直販情報、イベントなどの情報を、メーカーサイトを介して公開するWebサーバーとしての役割を本来的に有する。
ここで、この外部サーバー50は、管理サーバー10から取得した遊技動向情報を閲覧し、編集することができる。
これにより、遊技機メーカーは、自社製の遊技機40のみならず他社製の遊技機40の設置状況や稼働状況を広域に取得することができ、営業計画や生産計画の検討に利用することができる。
【0051】
また、外部サーバー50は、遊技動向にもとづく編集情報をメーカーサイトに掲載して開示することもできる。
例えば、遊技者のIDごとに、どれだけ多くの遊技場で遊技したかのカウント値やランキングデータをWebページに掲載し、一定のカウント値に達した遊技者や上位にランクインした遊技者に対し遊技機メーカーのオリジナルグッズやデジタルコンテンツをプレゼントするようにする。
このようにすると、遊技者の遊技意欲を増進させることができるため、遊技機40の稼働率の向上とともに、遊技動向情報のより円滑な取得を図ることができる。
【0052】
(2)外部のポイントサービスを運営するWebサイトのサイト管理サーバーである場合
「外部のポイントサービス」とは、専用サイトのポイントサービスとは異なる他のポイントサービスであって、各種の商品・サービスの購入金額あるいは来店回数等に応じたポイントを会員に付与するサービスである。例えば、本や雑貨などの電子商取引サービス、近隣の商店街連盟、CD・DVDのレンタルショップチェーン等で提供されているサービスが想定される。ポイントは、次回以降の商品・サービスに購入等に利用することができる。
外部サーバー50は、このような外部のポイントサービスを管理するうえで必要なポイントの加算・減算を行う(ポイント保存手段)。
【0053】
ここで、本実施形態は、専用サイトのポイントサービスで貯めたポイントを提携する外部のポイントサービスで利用したり、外部のポイントサービスで貯めたポイントを専用サイトのポイントサービスで利用することを可能とするものである。
具体的には、ポイントサービスで貯めたポイントを相互に振り替えできるようにするものである。
このため、外部サーバー50は、振替元の管理サーバー10からポイント振替の要求を受けると、相当のポイントを自己のポイントサービスのポイントとして加算する処理を行い、振替元の管理サーバー10は、その相当のポイントを減算する処理を行う。振替元が外部サーバー50である場合はこれと逆の処理を行う。
このようにすると、専用サイトのポイントサービスで提供されていない商品等の取得意欲を高めることができるため、遊技機40の稼働率の向上とともに、遊技動向情報のより円滑な取得を図ることができる。
【0054】
つぎに、本実施形態に係る遊技動向管理方法について説明する。
図10は、本実施形態に係る遊技動向管理方法を説明するための説明図である。
【0055】
図10に示すように、まず、管理サーバー10において、遊技者情報テーブル121と遊技場位置情報テーブル122を登録する(S1)。
遊技者情報テーブル121は、遊技者のIDと遊技者の氏名の他、住所、年齢、性別などの属性情報とからなり、遊技者が携帯電話20や他の通信端末を介して登録することができる。
遊技場位置情報テーブル122は、遊技場名と遊技場の住所情報とからなる。
【0056】
遊技者情報テーブル121等への登録を終えた後、ある遊技場に赴いた遊技者は、遊技する遊技機40が決まると、その遊技機40の筐体に表示されている二次元コード400を携帯電話20によって読み取る(S2)。
これにより、携帯電話20の画像読取部21は、二次元コード400を解釈して、管理サーバー10のアクセス情報及び遊技機40の機種情報を取得する(S3)。取得したこれらの情報のうち、アクセス情報は携帯電話20の画面上に表示され、この表示箇所を選択することで管理サーバー10への接続が行われる。
【0057】
携帯電話20と管理サーバー10とが接続されると、携帯電話20が、通信部24を介し、携帯電話20に付された遊技者のID、位置情報、遊技機40の機種情報からなる遊技者行動データを管理サーバー10に送信する(S4)。携帯電話20から送信された遊技者行動データは、運営サーバー90のデータ転送部91を介して管理サーバー10に転送される。
管理サーバー10は、携帯電話20から送信された遊技者行動データを受信すると、この遊技者行動データにもとづいて遊技動向情報を抽出し保存する(S5)。
具体的には、遊技動向情報抽出手段151が、受信した遊技者行動データのうち、IDにもとづき遊技者の属性情報を遊技者属性情報テーブル121から抽出し、位置情報にもとづき遊技場名を遊技場位置情報テーブル122から抽出する。
また、このときの日時を遊技日時情報として取得する。
そして、遊技動向情報保存手段153が、これら抽出した情報と、遊技機40の機種情報及び遊技日時情報とを対応付け、遊技動向情報として保存する。
【0058】
この際、ポイント保存手段155は、遊技者のIDに対応付けて一定のポイントと、その累計値を保存する(S6)。すなわち、ポイントの累計値の範囲内で所望の景品等と交換可能とするポイントサービスを管理するものである。
【0059】
ここで、管理サーバー10が、ホールコンピュータ30等から遊技動向情報の閲覧要求を受信すると(S7)、遊技動向情報送信手段154が、保存した遊技動向情報をホールコンピュータ30等に対し閲覧可能に送信する(S8)。具体的には、Webページ上に掲載された遊技動向情報がホールコンピュータ30等に対して送信される。
これにより、ホールコンピュータ等の表示部33が、受信した遊技動向情報を表示する(S9)。具体的には、ホールコンピュータ30等に組み込まれたWebブラウザにより、遊技動向情報が画像表示される。
【0060】
ところで、ステップS6において保存されたポイントについては、会員である遊技者は、遊技場に対し所望の景品等との交換を要求することができる。
この要求を受けた遊技場では、従業者等が該当する景品等を遊技者に提供するとともに、ホールコンピュータ30の操作を介して管理サーバー10に対しポイント交換要求を行う(S10)。
ポイント交換要求を受けた管理サーバー10は、景品等の交換に必要なポイント数をポイント参照テーブル124から参照し、該当する会員のポイント累計値から減算して、これを更新する(S11)。
【0061】
以上、本発明の実施形態に係る遊技動向管理システム1によれば、広域における遊技者行動データを取得し、このデータから抽出される遊技動向情報を閲覧し又は編集して利用できるようにしている。
また、遊技者動向データと引き替えに交換可能な有価ポイントを遊技者に付与することで、遊技者が遊技者動向データを送信することに対しインセンティブが働くようにしている。
さらに、メーカーサイトや外部のポイントサービスとの連携により遊技者に対するサービスを充実させ、よりインセンティブが働くようにすることもできる。
このため、有用かつ信頼性の高い情報配信サービスを提供することができるとともに、遊技者にとって有益なサービスを提供することが可能である。
【0062】
以上、本発明の遊技動向管理システム1の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技動向管理システム1は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、携帯電話20の代わりに、小型のパーソナルコンピュータやスマートフォンなど、二次元コード読取機能やGPS受信機能を有する他の通信端末を用いることもできる。
また、GPS信号に係る位置情報の代わりに、携帯電話20と最寄りの基地局との位置関係にもとづいて導出できる位置情報を用いることもできる。
このようにすると、GPS受信機能を備えない携帯電話によっても本発明を実施することができる。
【0063】
また、専用サイトやメーカーサイト等には、SNSなどの機能を有するWebページを設け、会員同士でアイテムやメッセージ等の交換ができるようにしてもよい。このようにすると会員同士のつながりをもたせることができ、より付加価値の高い遊技動向管理システム1を実現することができる。
また、管理サーバー10において、保存した遊技動向情報を編集し、編集後の情報を外部に送信するようにすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、遊技サービスを提供する遊技場において好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0065】
1 遊技動向管理システム
10 管理サーバー
20 携帯電話
30 ホールコンピュータ
40 遊技機
50 外部サーバー
70 インターネット回線網
90 運営サーバー
400 二次元コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の通信手段を介して通信可能に接続された、遊技者が所持する通信端末と前記遊技者の動向を管理する管理サーバーとからなる遊技動向管理システムであって、
前記通信端末は、
遊技場に設置された遊技機に表示された所定のコード情報を読み取ることにより当該遊技機の機種情報と前記管理サーバーに対する接続情報とを取得するコード読取手段と、
前記接続情報にもとづいて前記管理サーバーに接続し、前記機種情報、当該通信端末の位置情報及び遊技者の識別情報からなる遊技者行動データを、当該管理サーバーに送信するデータ送信手段と、を備え、
前記管理サーバーは、
前記通信端末から受信した前記遊技者行動データにもとづき、遊技者、当該遊技者が遊技した遊技場及び遊技機の機種を遊技動向情報として抽出する遊技動向情報抽出手段と、
抽出した前記遊技動向情報を保存する遊技動向情報保存手段と、
保存した前記遊技動向情報の一部又は全部を所定の通信手段を介して閲覧可能に送信する遊技動向情報送信手段と、を備えた
ことを特徴とする遊技動向管理システム。
【請求項2】
前記管理サーバーは、
遊技者の識別情報と当該遊技者の属性情報とを対応付けた遊技者情報テーブルと、遊技機が設置されている遊技場の位置情報と当該遊技場の情報とを対応付けた遊技場位置情報テーブルと、を記憶し、
前記遊技動向情報抽出手段が、前記通信端末から受信した前記識別情報に対応する遊技者の属性情報を前記遊技者情報テーブルから抽出するとともに、前記位置情報に対応する遊技場の情報を前記遊技場位置情報テーブルから抽出し、
前記遊技動向情報保存手段が、前記抽出した遊技者の属性情報及び遊技場の情報と、前記通信端末から受信した前記機種情報とを、前記遊技動向情報として保存することを特徴とする請求項1記載の遊技動向管理システム。
【請求項3】
前記遊技動向情報抽出手段が、
前記通信端末から受信した位置情報に対応する遊技場の情報が前記遊技場位置情報テーブルから抽出されなかった場合には、この位置情報を含む前記遊技者行動データにもとづき前記遊技動向情報を抽出しないことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技動向管理システム。
【請求項4】
前記通信端末は、
前記コード読取手段を実行したときから一定時間を経過した後における前記データ送信手段の実行を禁止するアクセス制限手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の遊技動向管理システム。
【請求項5】
前記管理サーバーは、
前記遊技者行動データの受信又は前記遊技動向情報の保存のたびに一定の有価ポイントを該当する遊技者ごとに求め、その累計ポイントを交換可能に保存するポイント保存手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の遊技動向管理システム。
【請求項6】
所定の通信手段を介して前記管理サーバーと通信可能に接続された外部のサーバーを備え、
前記外部のサーバーは、
商品の購入やサービスの利用に応じて一定の有価ポイントを求め、その累計ポイントを交換可能に保存するポイント保存手段を備え、
このポイント保存手段が、
前記管理サーバーにおいて保存されたポイントを振替え可能に保存することを特徴とする請求項5記載の遊技動向管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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