説明

遊技台用台間機

【課題】遊技台用台間機の台間機をホルダから引き抜くことができないようにロックしているロック機構を解除するためのロック解除用ワイヤを、遊技店の店員などのような正当な権利者以外の者が解除できないようにすること。
【解決手段】遊技台用台間機1は、ロック機構4によってホルダ2にロックされた台間機本体3を備え、ロック機構4を解除するためのロック解除用ワイヤ5の先端部5cは、遊技島の幕板の背面位置まで引き出されているが、ワイヤロックユニット20の内部に位置し、引くことができないワイヤロック状態にある。シリンダ錠22の鍵穴223に鍵板24を差し込み開錠方向に回すと、旋回板が回転してロック解除用ワイヤ5が引かれてロック機構4が解除される。鍵板を持っている者のみがロック解除用ワイヤ5を引いてロック機構4を解除できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、隣接配置されている遊技台に対して遊技媒体の貸し出し処理を行う遊技台用台間機に関するものである。より詳しくは、遊技台用台間機のホルダから台間機本体を抜き取ることができないようにロックしているロック機構を解除するためのロック解除機構の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技台用台間機は、遊技島に設置されている遊技台に隣接配置され、遊技者が挿入した紙幣やICカードに応じて、遊技媒体である玉やメダルの貸し出し処理を行なうものである。遊技台用台間機は、遊技島の側に固定したホルダと、このホルダに対して着脱可能に装着されている台間機本体とを備えており、台間機本体はホルダから抜き取ることができないようにロック機構によってホルダにロックされている。
【0003】
保守や点検作業のために台間機本体をホルダから抜き取る際は、ロック機構を解除する必要がある。ロック機構は通常、ホルダの背面部分に構成されているので、ロックを解除する際には隣接する遊技台の扉を開け、そこから遊技島の内部まで手を入れてロックを解除する操作を行なわなければならない。
【0004】
そこで、ロック機構を解除するために操作される部品にロック解除用ワイヤを連結し、このロック解除用ワイヤを操作しやすい場所まで引き出しておくことにより、ロック解除操作を簡単に行うことができるようにすることが、引用文献1、2に開示されている。例えば、ロック解除用ワイヤを、係員が操作しやすい遊技島の上側の幕板の背面側の位置まで引き出しておけば、遊技島の内部まで手を入れなくても台間機本体の引き出しを容易に行なうことができる。
【特許文献1】特開2003−10529号公報
【特許文献2】特開2004−305578号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ロック解除用ワイヤが操作しやすい場所まで引き出されていると、遊技店の店員以外の者でも比較的簡単にロック解除用ワイヤを操作することが可能である。このために、悪意のある者によってロック解除用ワイヤが引かれて、ロック機構が解除されて台間機本体部分がホルダから引き抜かれ、不正行為が行われる危険性がある。
【0006】
特に、遊技台用台間機としては、その台間機本体に紙幣を収納しておく金庫部を備えたものが知られている。この場合には、悪意のある者によってロック機構が解除されて、その台間機本体ごと金庫部に収納されている紙幣が盗まれてしまう危険性がある。
【0007】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、遊技台用台間機の台間機をホルダから引き抜くことができないようにロックしているロック機構を解除するためのロック解除用ワイヤを、遊技店の店員などのような正当な権利者以外の者が解除できないように構成された遊技台用台間機を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の遊技台用台間機は、
遊技台に隣接配置されたホルダと、
このホルダに前方から抜き差し可能に装着されている台間機本体と、
前記台間機本体を前記ホルダから抜き取れないようにロックしているロック機構と、
前記ロック機構のロックを解除するために引かれるロック解除用ワイヤと、
前記ロック解除用ワイヤを引くことができない状態にロックしているワイヤロック部材と、
前記ワイヤロック部材によるロックを解除するワイヤロック解除部材と、
を有していることを特徴としている。
【0009】
本発明では、ロック解除用ワイヤには、当該ワイヤを引くことができない状態にロックしているワイヤロック部材が取り付けられている。したがって、ロック解除用ワイヤの端を、操作しやすい遊技島の幕板の背面まで引き出しておいても、ワイヤロック部材によるロックを解除しないと、ロック解除用ワイヤを引くことができない。換言すると、ロック機構を解除して台間機本体を引き抜くことができない。しかるに、遊技店の店員などの正当な権利者は、ワイヤロック部材によるロックを解除するためのワイヤロック解除部材を使ってワイヤロック部材によるロックを解除して、ロック解除用ワイヤを引き、台間機本体を引き抜くことができる。
【0010】
よって、ロック解除用ワイヤを用いたロック機構の解除操作の操作性を保持したまま、不正などの目的でロック解除用ワイヤが引かれて台間機本体のロックが解除されてしまうことを防止できる。
【0011】
ここで、本発明において、前記ロック解除用ワイヤを引くために当該ロック解除用ワイヤに形成された操作用取手と、この操作用取手を覆い隠している開閉可能な収納ケースとを有している場合には、前記ワイヤロック部材を、前記収納ケースを閉じ位置にロックしている錠とすることができ、前記ワイヤロック解除部材を前記錠の合鍵とすることができる。
【0012】
また、本発明において、ワイヤロック部材のロックを解除してロック解除用ワイヤを引いてロック機構を解除する一連の操作の操作性を改善するためには、前記ワイヤロック解除部材の操作に連動して、前記ロック解除用ワイヤを引く連動部材を有していることが望ましい。このような連動部材を用いれば、ワイヤロック解除部材を操作するだけで、ロック解除用ワイヤが引かれてロック機構が解除される。
【0013】
ここで、前記ロック解除用ワイヤを引くことができないように当該ロック解除用ワイヤの端部を覆い隠している収納ケースを有している場合には、前記ワイヤロック部材を、前記収納ケースに取り付けられた錠とし、前記ワイヤロック解除部材を、前記錠の合鍵とすることができる。また、前記連動部材を、前記収納ケース内において、前記合鍵によって施錠位置から開錠位置に回転する前記錠の回転軸を中心として当該回転軸と一体回転するように取り付けた旋回板とし、この旋回板における旋回中心から外れた部位に前記ロック解除用ワイヤの前記端部を連結しておき、前記回転軸が開錠方向に回ると、前記旋回板によって前記ロック解除用ワイヤが引かれるようにすればよい。
【0014】
この場合、ロックが解除された後の各部分を、再びロック状態に戻すための操作が確実に行われるように、また、その操作が速やかに行われるように、前記旋回板を常に、前記ロック解除用ワイヤを引く方向とは逆向きの方向に付勢している付勢部材を有していることが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の遊技台用台間機は、ロック解除用ワイヤを引くことができない状態にロックしているワイヤロック部材を有している。したがって、ロック機構を解除しやすいように、ロック解除用ワイヤの端を、操作しやすい遊技島の幕板の背面まで引き出しておいても、ワイヤロック解除部材を持っていないと、ロック解除用ワイヤを引いて、ロック機構を解除して台間機本体を引き抜くことができない。よって、ロック解除用ワイヤを用いたロック機構の解除操作の操作性を保持したまま、不正などの目的でロック解除用ワイヤが引かれて台間機本体のロックが解除されてしまうことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した遊技台用台間機の実施の形態を説明する。
【0017】
図1は遊技店に設置された遊技島の部分正面図である。図2は本実施の形態に係る遊技台用台間機を示す側面図であり、(a)は台間機本体がホルダに差し込まれてロックされている状態を示し、(b)は、台間機本体をホルダから引き抜いた状態を示してある。
【0018】
まず、図1に示すように、パチンコ店などの遊技店には複数列の遊技島100が配置されており、各遊技島100は、遊技台110と遊技台用台間機1とが交互に配列された構成となっている。遊技島100は木枠などから構成した枠体101を備え、各遊技台110および遊技台用台間機1はこの枠体101に固定されている。
【0019】
遊技台用台間機1は、図2に示すように、枠体101等に固定されているホルダ2と、このホルダ2に対して前方から抜き差し可能な状態で装着されている台間機本体3と、台間機本体3をホルダ2から抜き取れないようにロックしているロック機構4と、ロック機構4によるロックを解除するために引かれるロック解除用ワイヤ5とを備えている。
【0020】
ロック機構4は、台間機本体3をホルダ2に差し込む動作に連動して台間機本体3をホルダ2に自動的にロックするものである。ロックされると、台間機本体3がホルダ2に固定されて遊技島100に取り付けられた状態になる。
【0021】
このようなロック機構4としては、先に引用した特許文献に記載のものを用いることができ、ホルダ2と台間機本体3とを係止するロック位置とその係止が解除されるアンロック位置との間を移動可能なフック等のロック部材4aを備えている。このロック部材4aはばねによりロック位置に付勢されており、台間機本体3をホルダ2に差し込む動作に連動して、ロック部材が一旦アンロック位置に押し出された後に再びばね力によってロック位置に戻り、引き抜き不可のロック状態が形成されるようになっている。
【0022】
ロック解除用ワイヤ5は、その一方の端5aが台間機本体3の背面に配置されているロック機構4のロック部材4aの側に連結されており、そこから台間機本体3の上方から前方に引き出され、その他方の端に形成した操作用取手5bが、店員等が操作し易い幕板104の背面側の部位に配置されたワイヤロックユニット6の内部に位置している。なお、ロック解除用ワイヤ5は、その保護のために、ロック機構4とワイヤロックユニット6の間において可撓性の円筒状のシース51によって覆われた状態で引き回されている。
【0023】
図3はワイヤロックユニット6が配置されている遊技島の部分を示す部分斜視図である。この図から分かるように、各遊技台110の上側にはランプ取付板102が配置されており、ランプ取付板102の表面には各遊技台110に対応して表示ランプ103が配置されている。表示ランプ103の上側には、上端縁を中心として前方に開けることのできる矩形の幕板104が取り付けられている。ランプ取付板102の背面には、幕板104の下縁に対応する高さ位置の所に桟木105が水平に取り付けられている。この桟木105の上にワイヤロックユニット6が配置されている。
【0024】
(ワイヤロックユニット)
図4および図5はワイヤロックユニット6を取り出して示す図である。図4(a)はロック解除用ワイヤ5を引くことのできないワイヤロック状態を示す斜視図であり、図4(b)はロック解除用ワイヤ5を引くことのできるワイヤロック解除状態を示す斜視図である。図5はワイヤロックユニット6の縦断面図である。
【0025】
ワイヤロックユニット6は、直方体形状をした開閉可能な収納ケース7と、この収納ケース7を閉じ状態にロックしているシリンダ錠8とを有しており、シリンダ錠8は鍵板(合鍵)9によって施錠および開錠することができる。収納ケース7は、遊技島100の桟木105に固定した矩形の底板71と、この底板71の後端縁から垂直に起立している矩形の背面板72と、この背面板72の上端部分に上下方向に開閉可能な状態で連結されている開閉蓋73とを備えている。開閉蓋73は、天板部分73aと、この天板部分73aの前縁および左右の縁から下方に直角に折れ曲がって延びている前板部分73bおよび左右の側板部分73c、73dを備えている。
【0026】
収納ケース7の背面板72には、ここを貫通した状態で円筒状のワイヤガイド筒11が水平に取り付けられている。背面板72から後方に突出しているワイヤガイド筒11の後端部にはシース51の端部が同軸状態で嵌め込まれて固定されている。背面板72から前方に突出しているワイヤガイド筒11の前端部には大径のガイド筒12が同軸状に取り付けられている。
【0027】
シース51の内部を通って引き回されているロック解除用ワイヤ5は、ワイヤガイド筒11およびガイド筒12を通って収納ケース7の内部に引き込まれている。収納ケース7の内部に位置するロック解除用ワイヤ5の先端部には輪状の操作用取手5bが形成されている。
【0028】
図4(a)に示すように開閉蓋73を閉じた状態では、ロック解除用ワイヤ5の操作用取手5bが収納ケース7によって覆い隠され、ロック解除用ワイヤ5を引くことができない。すなわち、ロック機構4を解除して台間機本体3を引き抜くことができないワイヤロック状態にある。図4(b)に示すように開閉蓋73を開けた状態では、収納ケース7の内部に位置しているロック解除用ワイヤ5の操作用取手5bが露出し、ここを持ってロック解除用ワイヤ5を引くことができる。すなわち、ロック機構4を解除して台間機本体3を引き抜くことができるワイヤロック解除状態になる。
【0029】
ここで、開閉蓋73の前板部分73bの中央にシリンダ錠8が取り付けられている。シリンダ錠8は、円筒状のキーシリンダ本体81と、このキーシリンダ本体81を同軸状態で貫通しているキーシリンダ回転軸82と、キーシリンダ回転軸82の後端部に固定した施錠フック83とを備えている。施錠フック83はキーシリンダ回転軸82に直交する方向に延びており、当該キーシリンダ回転軸82と一体回転する。シリンダ錠8の前面に露出している鍵穴84に鍵板9を差し込むと、キーシリンダ本体81とキーシリンダ回転軸82の係合が解除され、鍵板9によってキーシリンダ回転軸82を開錠方向に回すことができる。キーシリンダ回転軸82が回ると、それと一体となって回る施錠フック83が、底板71の一部を切り起こして形成した係合突起71aから外れて、施錠状態が解除される。キーシリンダ回転軸82を元の位置まで戻すと再び施錠状態に戻る。
【0030】
以上説明したように、本例の遊技台用台間機1では、その台間機本体3がホルダ2から引き抜くことができないようにロックしているロック機構4を解除するために操作されるロック解除用ワイヤ5の操作用取手5bが、遊技島の幕板背面側の位置まで引き出されている。また、当該ロック解除用ワイヤ5の操作用取手5bがシリンダ錠8によって閉じ状態にロックされているワイヤロックユニット6の内部に配置されており、そのままでは引くことができないワイヤロック状態となっている。
【0031】
よって、従来とは異なり、幕板104を開けただけでは、ロック解除用ワイヤ5を引くことができないので、不正目的でロック機構4が解除されて台間機本体3が抜き取られてしまうことを防止できる。また、遊技店の店員などが操作する場合には、鍵板9を用いてシリンダ錠8を開錠すれば、収納ケース7を開けてロック解除用ワイヤ5の操作用取手5bを引くことができる。
【0032】
このように、ロック解除用ワイヤ5の操作用取手5bを操作し易い幕板104の背面側まで引き出しておくことができ、しかも、不正あるいは悪意でロック解除用ワイヤ5が引かれてロック機構4が解除されてしまうことを防止できる。
【0033】
(ワイヤロックユニットの別の例)
次に、図6(a)および(b)は、ワイヤロックユニットの別の例を示す斜視図および縦断面図である。図7(a)および(b)はワイヤロックユニットの動作を示す動作説明図である。
【0034】
本例のワイヤロックユニット20は、収納ケース21と、この収納ケース21に取り付けたシリンダ錠22と、収納ケース21の内部においてシリンダ錠22と連動する旋回板23とを有している。シリンダ錠22は鍵板24によって施錠および開錠できるようになっている。
【0035】
収納ケース21は、遊技島100の桟木105に取り付けた底板211と、この底板211の上に固定したケース本体212とを備えており、これらにより、直方体形状の収納ケース21が構成されている。収納ケース21の背面板部分21aにおける一方の側に偏った部位に、ワイヤガイド筒25が貫通した状態で水平に取り付けられている。ワイヤガイド筒25の後端部にはシース51の先端が差し込み固定されており、シース51内を通ってロック機構4の側から引き出されているロック解除用ワイヤ5の先端部5cが、ワイヤガイド筒25を通って収納ケース21の内部に引き込まれている。
【0036】
収納ケース21の天板部分21bの中心位置には上下方向に貫通する状態でシリンダ錠22が垂直に固定されている。シリンダ錠22は、円筒状のキーシリンダ本体221と、このキーシリンダ本体221を同軸状態で貫通しているキーシリンダ回転軸222とを備えている。本例のシリンダ錠22は、キーシリンダ回転軸222と一体回転する施錠用フックの代わりに、旋回板23がキーシリンダ回転軸222に固定されている。
【0037】
旋回板23は、キーシリンダ回転軸222における収納ケース21の内部に位置している下端部に固定されており、当該キーシリンダ回転軸222と一体回転するように水平に取り付けられている。旋回板23は、キーシリンダ回転軸222に取り付けられている旋回中心23aを挟み、一方の側の部位にはロック解除用ワイヤ5の先端部5cが連結固定されたワイヤ連結部23bが形成されている。本例のワイヤ連結部23bは、旋回板23の一端を下方に直角に折り曲げた側板部分を、ロック解除用ワイヤ5が通過可能な幅で横方から切り込むことにより形成した溝である。ロック解除用ワイヤ5の先端部5cはワイヤ本体部分よりも大径の抜け止めとなっている。一方、旋回中心23aの反対側には、ばね掛け23cが形成されている。このばね掛け23cと、収納ケース21の前板部分21cとの間には、引っ張り状態でコイルバネ26が架け渡されている。
【0038】
ここで、シリンダ錠22の鍵穴223に鍵板24を差し込むと、そのキーシリンダ本体221とキーシリンダ回転軸222の係合が解除され、キーシリンダ回転軸222を図7(a)に示す施錠位置から図7(b)に示す開錠位置に回すことができるようになっている。また、キーシリンダ回転軸222と一体回転する旋回板23は、これに伴って位置23Aから位置23Bに旋回し、そこに連結されているロック解除用ワイヤ5が引かれるようになっている。さらに、コイルバネ26は、キーシリンダ回転軸222と一体回転する旋回板23に対して、常に、施錠方向Aに付勢力が作用するように取り付けられている。
【0039】
このように構成した本例のワイヤロックユニット20を用いる場合には、次のようにしてロック機構4を解除して台間機本体3をホルダ2から引き抜くことができる。まず、図6(a)、図7(a)に示すワイヤロック状態において、鍵板24をシリンダ錠22の鍵穴223に差し込み、開錠方向Bに回す。この操作によって、シリンダ錠22の施錠が解除される(すなわち、ワイヤロック状態が解除される)と同時に、旋回板23が開錠方向Bに旋回して、そこに連結されているロック解除用ワイヤ5が所定量だけ引き出される。この結果、ロック機構4が解除され、台間機本体3を引き抜くことが可能になる。
【0040】
鍵板24を施錠位置に戻すと、旋回板23も位置23Aに戻り、ロック解除用ワイヤ5がロック機構4の側から作用している引張力によってロック機構4の側に引きこまれて、当該ロック機構4がロック状態に戻る。ここで、旋回板23はコイルバネ26によって付勢されているので、位置23Aに戻る動作が確実かつ速やかに行われる。
【0041】
本例のワイヤロックユニット20を用いた場合においても、前述したワイヤロックユニット6を用いる場合と同様の作用効果が得られる。
【0042】
これに加えて、ロック解除用ワイヤ5を引くことができない状態を解除するための操作に連動して、ロック解除用ワイヤ5が引き出され、ロック機構4が解除される。すなわち、ロック解除用ワイヤ5を引くことができないワイヤロック状態の解除と同時に、ロック機構4の解除が行われる。したがって、これらの操作を順次に行う必要がある場合に比べて、操作性が改善されるという作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】遊技店に設置された遊技島の部分正面図である。
【図2】本発明を適用した遊技台用台間機を示す側面図である。(a)は台間機本体がホルダに装着された状態であり、(b)はホルダから台間機本体が引き抜かれた状態である。
【図3】ワイヤロックユニットが配置されている部分を示す部分斜視図である。
【図4】ワイヤロックユニットを示す斜視図であり、(a)はワイヤロック状態を示し、(b)はワイヤロック状態が解除された状態を示す。
【図5】ワイヤロックユニットの概略縦断面図である。
【図6】ワイヤロックユニットの別の例を示す斜視図および縦断面図である。
【図7】図6のワイヤロックユニットの動作を示す説明図であり、(a)はワイヤロック状態を示し、(b)はワイヤロック状態が解除されてロック解除用ワイヤが引かれた状態を示す。
【符号の説明】
【0044】
1 遊技台用台間機
2 ホルダ
3 台間機本体
4 ロック機構
5 ロック解除用ワイヤ
6 ワイヤロックユニット
7、21 収納ケース
8、22 シリンダ錠
9、24 鍵板
11、25 ワイヤガイド筒
23 旋回板
26 コイルバネ
81、221 キーシリンダ本体
82、222 キーシリンダ回転軸
83 施錠フック
84、223 鍵穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技台に隣接配置されたホルダと、
このホルダに前方から抜き差し可能に装着されている台間機本体と、
前記台間機本体を前記ホルダから抜き取れないようにロックしているロック機構と、
前記ロック機構のロックを解除するために引かれるロック解除用ワイヤと、
前記ロック解除用ワイヤを引くことができない状態にロックしているワイヤロック部材と、
前記ワイヤロック部材によるロックを解除するワイヤロック解除部材と、
を有していることを特徴とする遊技台用台間機。
【請求項2】
請求項1において、
前記ロック解除用ワイヤを引くために当該ロック解除用ワイヤに形成された操作用取手と、
この操作用取手を覆い隠している開閉可能な収納ケースとを有し、
前記ワイヤロック部材は前記収納ケースを閉じ位置にロックしている錠であり、
前記ワイヤロック解除部材は前記錠の合鍵であることを特徴とする遊技台用台間機。
【請求項3】
請求項1において、
前記ワイヤロック解除部材の操作に連動して、前記ロック解除用ワイヤを引く連動部材を有していることを特徴とする遊技台用台間機。
【請求項4】
請求項3において、
前記ロック解除用ワイヤを引くことができないように当該ロック解除用ワイヤの端部を覆い隠している収納ケースを有し、
前記ワイヤロック部材は、前記収納ケースに取り付けられた錠であり、
前記ワイヤロック解除部材は、前記錠の合鍵であり、
前記連動部材は、前記収納ケース内において、前記合鍵によって施錠位置から開錠位置に回転する前記錠の回転軸を中心として当該回転軸と一体回転するように取り付けた旋回板であり、
この旋回板における旋回中心から外れた部位に前記ロック解除用ワイヤの前記端部が連結されており、
前記回転軸が開錠方向に回ると、前記旋回板によって前記ロック解除用ワイヤが引かれることを特徴とする遊技台用台間機。
【請求項5】
請求項4において、
前記旋回板を常に、前記ロック解除用ワイヤを引く方向とは逆向きの方向に付勢している付勢部材を有していることを特徴とする遊技台用台間機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−300956(P2007−300956A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−129279(P2006−129279)
【出願日】平成18年5月8日(2006.5.8)
【出願人】(000128946)マミヤ・オーピー株式会社 (122)
【Fターム(参考)】