説明

遊技台

【課題】本発明は、パチンコ機等に代表される遊技台に関し、遊技者の興趣を向上させることができる遊技台を提供することを目的とする。
【解決手段】装飾図柄表示装置208は、第1表示範囲208e〜208kに表示される第1識別情報710〜740と、第1表示範囲208e〜208kよりも大きい第2表示範囲208a−dに表示される第2識別情報750と、第1識別情報710〜740以下の大きさで表示される第3識別情報800とを含む複数の識別情報を表示し、第1副制御部400は、装飾図柄表示装置208を制御し、第3識別情報800の少なくとも一部が第1識別情報710〜740に隠蔽されるように表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等に代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、後の遊技内容を示唆する予告表示を行うことで、遊技者の興趣を向上させている遊技台が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の遊技台では、単純に予告表示を行うだけでは、遊技者を飽きさせてしまうという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、遊技者の興趣を向上させることができる遊技台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的は、第1表示範囲に表示される第1識別情報と、前記第1表示範囲よりも大きい第2表示範囲に表示される第2識別情報と、前記第1識別情報以下の大きさで表示される第3識別情報とを含む複数の識別情報を表示する表示手段と、前記表示手段を制御し、前記第3識別情報の少なくとも一部が前記第1識別情報に隠蔽されるように表示させる表示制御手段とを有することを特徴とする遊技台によって達成される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、遊技者の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の遊技盤102を正面から見た略示正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の制御部の回路ブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での表示図柄の一例であって、(a)は、特図の停止表示図柄の一例を示し、(b)は装飾図柄の一例を示し、(c)は普図の停止表示図柄の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の第1副制御部での処理の流れを示すフローチャートであり、(a)は第1副制御部メイン処理の流れを示し、(b)は第1副制御部コマンド受信割込処理の流れを示し、(c)は第1副制御部タイマ割込処理の流れを示し、(d)は第1副制御部画像制御処理の流れを示している。
【図9】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の第2副制御部での処理の流れを示すフローチャートであり、(a)は第2副制御部メイン処理の流れを示し、(b)は第2副制御部コマンド受信割込処理の流れを示し、(c)は、第2副制御部タイマ割込処理のフローチャートを示している。
【図10】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の主制御部が行う大当り抽選処理で用いるデータテーブルの一例を示す図であり、(a)は特図1、特図2大当り判定テーブルを示し、(b)は大当り当選時の高確率状態移行判定テーブルを示し、(c)は大当り当選時のラウンド数決定テーブルを示し、(d)は2R大当り当選時の時短状態移行判定テーブルを示し、(e)はタイマ番号決定テーブルを示している。
【図11】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の第1副制御部が行う演出抽選処理で用いるデータテーブルの一例を示す図であり、(a)ははずれの場合の変動番号選択テーブルを示し、(b)は15R大当りの場合の変動番号選択テーブルを示し、(c)は2R大当りの場合の変動番号選択テーブルを示し、(d)は変動番号に基づいて予告報知をするか否かを決定するための予告表示選択テーブルを示している。
【図12】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208による変動態様の一例を示す図であり、(a)は縮小した装飾図柄に一部を隠した予告表示図柄の表示状態を示し、(b)は第1識別情報と第2識別情報を同じ大きさにした場合の比較を示している。
【図13】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208による予告表示の他の例を示す図であり、(a)は特図保留図柄に一部を隠した予告表示図柄の表示状態を示し、(b)は第4図柄に一部を隠した予告表示図柄の表示状態を示し、(c)は普通図柄に一部を隠した予告表示図柄の表示状態を示している。
【図14】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208による予告表示のさらに他の例を示す図であり、(a)〜(c)は、装飾図柄表示装置208の右図柄表示領域208c上方で表示範囲208eを含む領域近傍だけを部分的に示している。
【図15】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208による予告表示に関する表示態様を示す図であり、(a)は遊技者が予告表示に気付いた場合に第2表示範囲208a−dに表示する報知態様の一例を示し、(b)は遊技者が予告表示に気付いた場合に第2表示範囲208a−dに表示する報知態様の他の例を示している。
【図16】本実施の形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208によるリーチ演出での装飾図柄の変動表示および予告表示の具体例を示す図である。
【図17】本実施の形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208によるリーチ演出での装飾図柄の変動表示および予告表示の他の具体例を示す図である。
【図18】本発明の一実施の形態の変形例による遊技台としてのスロットマシンを正面から見た略示正面図である。
【図19】本発明の一実施の形態の変形例による遊技台を示す図であり、(a)はカジノマシン2000を示し、(b)は本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000を示し、(c)は本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000を示し、(d)は本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000を示し、(e)は本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて、本発明の一実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
【0009】
本体104は、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。
【0010】
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。
【0011】
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。
【0012】
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
【0013】
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
【0014】
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
【0015】
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
【0016】
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
【0017】
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
【0018】
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
【0019】
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
【0020】
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
【0021】
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技をそれぞれ所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
【0022】
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
【0023】
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
【0024】
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
【0025】
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
【0026】
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置が当り図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
【0027】
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置212、214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
【0028】
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
【0029】
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口136に到達する。
【0030】
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
【0031】
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
【0032】
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
【0033】
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
【0034】
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
【0035】
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。
【0036】
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器316が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
【0037】
また、基本回路302には、水晶発信器316が出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232や可変入賞口234等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
【0038】
なお、第1特図始動口126に球が入賞したことを球検出センサ318が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
【0039】
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
【0040】
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
【0041】
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0042】
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
【0043】
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
【0044】
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
【0045】
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
【0046】
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
【0047】
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
【0048】
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
【0049】
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
【0050】
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
【0051】
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
【0052】
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
【0053】
「特図C」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
【0054】
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
【0055】
「特図G」は第1小当り図柄であり、「特図H」は第2小当り図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りは、2R時短無し大当りと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
【0056】
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
【0057】
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当りに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
【0058】
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図F」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図G」の第1小当り、「特図H」の第2小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当り、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
【0059】
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図5(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
【0060】
図5(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
【0061】
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
【0062】
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
【0063】
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
【0064】
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
【0065】
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
【0066】
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
【0067】
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
【0068】
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115、ステップS117内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
【0069】
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
【0070】
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割込許可の設定を行ってステップS117に進む。
【0071】
ステップS117では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。主制御部300のRAM308には、0から127の範囲の値を取り得る第1特図抽選乱数値を生成する第1特図抽選乱数カウンタ、および同じく0から127の範囲の値を取り得る第2特図抽選乱数値を生成する第2特図抽選乱数カウンタが設けられている。このステップS117では、これらのカウンタそれぞれの値を更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115およびステップS117の処理を繰り返し実行する。
【0072】
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【0073】
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
【0074】
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
【0075】
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
【0076】
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ等、また各種の球検出センサを含む各種センサ318の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
【0077】
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口234、230やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
【0078】
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
【0079】
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。ここでは上記ステップS117で行った演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。したがって、特図1抽選乱数カウンタおよび特図2抽選乱数カウンタそれぞれの値は、このステップS211で更新される。
【0080】
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
【0081】
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口234、230や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
【0082】
また、ステップS217では、入賞受付処理(詳細は後述)を行う。
【0083】
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
【0084】
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
【0085】
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)および外れ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
【0086】
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
【0087】
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
【0088】
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンにされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
【0089】
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置112に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
【0090】
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
【0091】
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図5(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。
【0092】
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に4Hを送信情報(一般情報)として追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
【0093】
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンにされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
【0094】
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで。)可変入賞口234の扉部材の開閉駆動用のソレノイド332に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
【0095】
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材の開閉駆動用のソレノイド332に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に8Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
【0096】
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りすると、変動時間が短くなる可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材の1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材は多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
【0097】
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
【0098】
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
【0099】
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
【0100】
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
【0101】
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、FRAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
【0102】
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
【0103】
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ423・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)を設定する。
【0104】
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
【0105】
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
【0106】
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
【0107】
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
【0108】
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0109】
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0110】
図8を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のストローブ割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
【0111】
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0112】
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
【0113】
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
【0114】
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0115】
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
【0116】
ステップS311では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
【0117】
ステップS313では、後述する画像制御処理を行う。
【0118】
ステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
【0119】
ステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
【0120】
ステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路426に出力する。
【0121】
ステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、S303へ戻る。
【0122】
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0123】
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0124】
第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、図8(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
【0125】
第1副制御部タイマ割込処理のステップS503では、ステップS321で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0126】
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS313の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
【0127】
ステップS601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
【0128】
ステップS603では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS605に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS605では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS601でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
【0129】
ステップS607では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
【0130】
ステップS609では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込信号が入力された場合はステップS611に進み、そうでない場合は生成終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS611では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
【0131】
図9を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
【0132】
まず、同図(a)のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0133】
ステップS703では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。
【0134】
ステップS705では、タイマ変数に0を代入する。
【0135】
ステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0136】
ステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
【0137】
ステップS711では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
【0138】
ステップS713では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS703に戻る。
【0139】
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0140】
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0141】
第2副制御部タイマ割込処理のステップS901では、図9(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS703において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0142】
次に、図10を用いて、パチンコ機100の主制御部300のROM306が記憶しているデータテーブルについて説明する。図10(a)は特図1、特図2大当り判定テーブルの一例を示し、図10(b)は大当り当選時の高確率状態移行判定テーブルの一例を示し、図10(c)は大当り当選時のラウンド数決定テーブルの一例を示し、図10(d)は2R大当り当選時の時短状態移行判定テーブルの一例を示し、図10(e)はタイマ番号決定テーブルの一例を示している。
【0143】
図10(a)に示す特図1、特図2大当り判定テーブルは、RAM308に設けた遊技状態格納領域に記憶している情報(以下、単に「遊技情報」と称する。)の種類(低確率状態または高確率状態)と、第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に使用する大当り用抽選データと、小当り用抽選データとを対応付けて記憶したデータテーブルである。主制御部300の基本回路302は、これらの情報を用いて特図変動遊技を当選(大当りまたは小当り)とするか、不当選(外れ)とするかの決定、すなわち「大当り判定」を行う。なお、「遊技情報」は、特図変動遊技を所定の低確率で当選と判定する低確率状態を示す情報、及び低確率よりも高い高確率で特図変動遊技を当選と判定する高確率状態を示す情報等を含むが、以下、これらを単に「低確率状態」及び「高確率状態」と称する。また、遊技状態格納領域に記憶する情報には別の情報もあるが、これらの情報については省略する。
【0144】
大当り用抽選データは、第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に開始する特図変動遊技の結果を決定するために使用する抽選データである。例えば、遊技状態が低確率状態の場合、取得した特図当選乱数値が10001〜10187であるときは、特図変動遊技の当選(大当り)と判定する。また、取得した特図当選乱数値が20001〜21092であるときは、特図変動遊技の当選(小当り)と判定する。一方、取得した特図当選乱数値が10001〜10187及び20001〜21092以外の数値である場合には、特図変動遊技の外れと判定する。なお、本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)である。低確率状態における大当り用抽選データが示す数値範囲は10001〜10187(数値範囲の大きさは187)であるから、低確率状態の特図変動遊技の大当り当選確率は、約1/350.4(=187/65536)である。低確率状態における小当り用抽選データが示す数値範囲は20001〜21092(数値範囲の大きさは1092)であるから、低確率状態の特図変動遊技の小当り当選確率は、約1/32.5(=1092/65536)である。
【0145】
これに対して、高確率状態における大当り用抽選データが示す数値範囲は30001〜31092(数値範囲の大きさは1092)であるから、高確率状態の特図変動遊技の大当り当選確率は、約1/32.5(=1092/65536)である。高確率状態における小当り用抽選データが示す数値範囲は40001〜41092(数値範囲の大きさは1092)であるから、高確率状態の特図変動遊技の小当り当選確率は、約1/32.5(=1092/65536)である。このように特図変動遊技の大当り当選確率は、低確率状態よりも高確率状態の方が高くなるように設定されている。
【0146】
図10(b)に示す高確率状態移行判定テーブルは、上述の大当り判定の結果、大当りと判定した場合に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。主制御部300の基本回路302は、この高確率状態移行判定テーブルを用いて、特図変動遊技の終了後に大当り遊技を開始するか、または特別大当り遊技を開始するかの判定、すなわち確変移行判定を行う。例えば、取得した特図乱数値が64〜127の数値である場合には、特図確率変動フラグをオンに設定する。一方、取得した特図乱数値が64〜127の数値以外である場合には、特図確率変動フラグをオフに設定する。なお、本実施形態では、特図乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、抽選データの移行判定乱数の範囲は64〜127(数値範囲の大きさは64)であるから、大当り判定の結果が当選である場合に確変移行判定の結果を当選にする確率、すなわち特別大当りを開始する確率は1/2(=64/128)である。
【0147】
図10(c)に示すラウンド数決定テーブルは、上述の大当り判定の結果、大当りと判定した場合に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。主制御部300の基本回路302は、このラウンド数決定テーブルを用いて、特図変動遊技の終了後に15R大当り遊技、または15R特別大当り遊技を開始するか、2R大当り遊技を開始するかの判定を行う。例えば、取得したラウンド数判定用乱数値が0〜99の数値である場合には、15R大当りフラグをオンに設定すると共に2R大当りフラグをオフに設定する。一方、取得したラウンド数判定用乱数値が0〜99の数値以外である場合には、15R大当りフラグをオフに設定すると共に2R大当りフラグをオンに設定する。なお、本実施形態では、ラウンド数判定用乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)である。15R大当り用抽選データが示す数値範囲は0〜99(数値範囲の大きさは100)であるから、特図変動遊技の15R大当り当選確率は、約78%(=100/128)である。
【0148】
図10(d)に示す2R大当り当選時の時短状態移行判定テーブルは、上述の大当り判定の結果、2R大当りと判定した場合に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。主制御部300の基本回路302は、この時短状態移行判定テーブルを用いて、特図変動遊技の終了後に時短遊技を開始するか否かの判定、すなわち時短移行判定を行う。例えば、取得した普図乱数値が64〜127の数値である場合には、普図確率変動フラグをオンに設定する。一方、取得した普図乱数値が64〜127の数値以外である場合には、普図確率変動フラグをオフに設定する。なお、本実施形態では、普図乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、抽選データの移行判定乱数の範囲は64〜127(数値範囲の大きさは64)であるから、2R大当り判定の結果が当選である場合に確変移行判定の結果を当選にする確率、すなわち時短有り状態を開始する確率は1/2(=64/128)である。
【0149】
図10(e)に示すタイマ番号決定テーブルは、第1又は第2特図表示装置212、214による特図の変動表示が開始してから停止表示をするまでの変動時間を示すタイマ番号を決定するための抽選に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。主制御部300の基本回路302は、これらの情報と、上記の15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグの各値及びタイマ乱数の値に基づいて、タイマ番号を決定する。なお、本実施形態では、特図タイマ乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)である。
【0150】
第1はずれフラグがオンの場合は特図Iの停止図柄態様が停止表示され、第2はずれフラグがオンの場合は特図Jの停止図柄態様が停止表示されるが、各図柄の停止表示されるまでの変動時間は、タイマ1からタイマ4までの4種類ある。タイマ1のタイマ乱数の範囲は0〜59143(数値範囲の大きさは59144)であるから、タイマ番号としてタイマ1(変動時間5秒、リーチなし)を選択する確率は59144/65536である。また、タイマ番号として、タイマ2(変動時間10秒、ノーマルリーチ)を選択する確率は4250/65536、タイマ3(変動時間20秒、ロングリーチ)を選択する確率は800/65536、タイマ4(変動時間40秒、第1または第2スペシャルリーチ)を選択する確率は250/65536である。
【0151】
一方、15R大当りフラグがオン(当選)の場合は、特図Aまたは特図Bの停止図柄態様が停止表示されるが、各図柄の停止表示されるまでの変動時間は、タイマ2からタイマ5までの4種類ある。タイマ2のタイマ乱数の範囲は0〜15535(数値範囲の大きさは15536)であるから、タイマ番号としてタイマ2(変動時間10秒、ノーマルリーチ)を選択する確率は15535/65536である。また、タイマ番号として、タイマ3(変動時間20秒、ロングリーチ)を選択する確率は9000/65536、タイマ4(変動時間40秒、第1または第2スペシャルリーチ)を選択する確率は38000/65536、タイマ5(変動時間50秒、全回転リーチ)を選択する確率は3000/65536である。
【0152】
また、2R大当りフラグまたは第1/第2小当りフラグがオンの場合は、特図C、特図D、特図E、特図F、特図G、特図Hのいずれかの停止図柄態様が停止表示されるが、各図柄の停止表示されるまでの変動時間は、タイマ2だけである。タイマ2のタイマ乱数の範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)であるから、タイマ番号としてタイマ2(変動時間10秒、リーチなし)を選択する確率は1である。
【0153】
次に、図11を用いて、パチンコ機100の第1副制御部400のROM406が記憶しているデータテーブルについて説明する。図11(a)は大当り判定の結果が不当選(第1はずれフラグまたは第2はずれフラグがオン)の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示し、図11(b)は大当り判定の結果が当選(15R大当りフラグがオン)の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示している。図11(c)は大当り判定の結果が当選(2R大当りフラグがオンまたは第1/第2小当りフラグがオン)の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示している。
【0154】
図11(a)乃至図11(c)に示す変動番号選択テーブルは、装飾図柄表示装置208における演出表示態様を決定するためのデータテーブルであり、タイマ番号及び変動決定用乱数の値に基づいた変動番号の決定に使用する。なお、変動番号選択テーブルの「変動態様」の項目に対応する列には、変動番号に対応する変動態様を参考までに記載しており、例えば、変動番号の変動3を選択した場合には変動態様「ロングリーチ」で装飾図柄表示装置208の表示制御を行い、変動番号の変動10を選択した場合には変動態様「全回転リーチ」で装飾図柄表示装置208の表示制御を行うことを示している。
【0155】
例えば、上記の大当り判定の結果が不当選、タイマ番号がタイマ1の場合には、図11(a)に示す、はずれの場合の変動番号選択テーブルを参照する。この場合、タイマ番号=タイマ1に対応する変動決定用乱数値の数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)であるから、変動番号として、100%(=128/128)の確率で、すなわち取得した変動決定用乱数値に関わらず変動1を選択し、RAM408に設けている変動番号記憶領域に、選択結果が変動1であることを示す情報を記憶する。
【0156】
また、大当り判定の結果15R大当りに当選し、タイマ番号がタイマ4の場合には、図11(b)に示す、15R大当りフラグがオンの場合の変動番号選択テーブルを参照する。この場合、タイマ番号=タイマ4に対応する変動決定用乱数値の数値範囲は0〜95(数値範囲の大きさは96)と96〜127(数値範囲の大きさは32)の2種類があるから、変動番号として、96/128の確率で変動8を選択し、32/128の確率で変動9を選択する。
【0157】
また、大当り判定の結果2R大当りあるいは小当りに当選した場合はタイマ番号がタイマ2であり、図11(c)に示す、2R大当りあるいは小当りフラグがオンの場合の変動番号選択テーブルを参照する。この場合、タイマ番号=タイマ2に対応する変動決定用乱数値の数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)であるから、変動番号として、100%(=128/128)の確率で、すなわち取得した変動決定用乱数値に関わらず変動11を選択する。
【0158】
図11(d)に示す予告表示選択テーブルは、装飾図柄表示装置208における予告表示についての演出表示態様を決定するためのデータテーブルであり、変動番号及び予告表示決定用乱数の値に基づいた予告表示図柄の決定に使用する。なお、予告表示選択テーブルの「予告表示」の項目は一例として、「予告無し」、「太陽」、「雲」、「傘」、「雪だるま」、「竜巻」を示している。「予告無し」は、予告表示をしないので予告表示図柄は存在しない。「太陽」、「雲」、「傘」、「雪だるま」、「竜巻」はそれぞれ図11(d)に示す予告表示図柄が用いられる。
【0159】
図11(a)〜(c)で、例えば、変動番号の変動1が選択された場合には、予告表示決定用乱数値の数値範囲が0〜99(数値範囲の大きさは100)の「予告無し」と、予告表示決定用乱数値の数値範囲が100〜119(数値範囲の大きさは20)の「太陽」の予告表示図柄と、予告表示決定用乱数値の数値範囲が120〜127(数値範囲の大きさは8)の「雲」の予告表示図柄の3種類のいずれかが選択される。予告表示決定用乱数値の範囲は0〜127であるから、予告表示として、100/128の確率で「予告無し」が選択され、20/128の確率で「太陽」の予告表示図柄が選択され、8/128の確率で「雲」の予告表示図柄が選択される。
【0160】
図11(d)において、変動番号の行と予告表示の列との各交差部に示された数字は、予告表示決定用乱数値の数値範囲の大きさを示している。交差部に「−」が示されている場合は、当該変動番号では選択されない予告表示であることを示している。
【0161】
従って、変動1〜3では、予告表示として、「予告無し」か、「太陽」または「雲」のの予告表示図柄が選択され、「傘」、「雪だるま」、及び「竜巻」の予告表示図柄は選択されない。変動4では、予告表示として、「予告無し」か、「太陽」及び「雲」に加えて「傘」の予告表示図柄が選択され得るが、「雪だるま」と「竜巻」の予告表示図柄は選択されない。変動5では、予告表示として、「予告無し」か、「太陽」及び「雲」に加えて「傘」と「雪だるま」の予告表示図柄が選択され得るが、「竜巻」の予告表示図柄は選択されない。
【0162】
変動6では、予告表示として、「予告無し」か、「傘」の予告表示図柄が選択され、「太陽」、「雲」、「雪だるま」、及び「竜巻」の予告表示図柄は選択されない。変動7では、予告表示として、「予告無し」か、「太陽」、「雲」、または「傘」の予告表示図柄が選択され得るが、「雪だるま」と「竜巻」の予告表示図柄は選択されない。変動8及び9では、予告表示として、「予告無し」か、「太陽」、「雲」、「傘」、または「雪だるま」の予告表示図柄が選択され得るが、「竜巻」の予告表示図柄は選択されない。変動10では、予告表示として、「予告無し」か、「竜巻」の予告表示図柄が選択され、「太陽」、「雲」、「傘」、及び「雪だるま」の予告表示図柄は選択されない。変動11では、予告表示として、「太陽」、「雲」、「傘」、または「雪だるま」のいずれかが選択され、「予告無し」と「竜巻」の予告表示図柄は選択されない。
【0163】
変動1〜5は、はずれの場合に選択される変動番号であるから、変動態様の如何に係わらず大当りになることはないが、遊技者に変動態様の違いによる大当りの期待を抱かせる演出効果があり興趣を向上させることができる。変動6〜11は、大当りの場合に選択される変動番号であるから、変動態様の如何に係わらず大当りになるが、それに気付かない遊技者は変動態様の違いによる大当りの期待を抱かせる演出効果があり興趣を向上させることができる。
【0164】
さらに、変動1〜11毎に、予告表示図柄が表示されたりされなかったり、また、予告表示図柄の種類が都度変化したりするので、特図変動遊技中の演出表示時に予告表示を発見した遊技者に対し、特定の予告表示図柄が表示されると大当りの可能性が高いのではないかとの期待を抱かせる演出効果がありさらに興趣を向上させることができる。
【0165】
図11(d)に示す予告表示選択テーブルの例によれば、「予告無し」は変動11以外の全ての変動番号で選択され得、予告表示の「太陽」及び「雲」の予告表示図柄は、変動6、10以外の全ての変動番号で選択され得るので、「変動無し」の場合は当然として「太陽」または「雲」が予告表示された場合は、その予告表示図柄を発見した図遊技者が当該図柄に基づいて当りかはずれかを予測するのは困難であると言うことができる。しかしながら、それを知り得ない遊技者は、遊戯中に表示される「太陽」または「雲」の予告表示図柄に気付いて、当該図柄が大当りを予告しているのではないかという期待を膨らませながら遊技を楽しむことができる。
【0166】
また、予告表示の「傘」は、はずれの場合の変動遊技をする変動1〜5では変動4、5で選択され得るだけだが、大当りの場合の変動遊技をする変動6〜11では、変動7、8、9、11で選択され得るので、「傘」の予告表示図柄が表示された遊技では比較的大当りとなる蓋然性が高いと言える。遊技者は、遊技中に「傘」の予告表示図柄を発見すれば当該図柄が大当りを予告しているのではないかという期待を膨らませながら遊技を楽しむことができる。さらに、遊技を通じて「傘」の図柄が表示されると大当りになる蓋然性が高いことに気付けば、以後、遊技者は、「傘」の予告表示図柄が現れることを期待し、「傘」が予告表示されると大当りになることを期待して遊技を楽しんで続けることができる。
【0167】
また、予告表示の「雪だるま」は、はずれの場合の変動遊技をする変動1〜5では変動5で選択され得るだけだが、大当りの場合の変動遊技をする変動6〜11では、変動8、9、11で選択され得るので、「雪だるま」の予告表示は「傘」の予告表示よりさらに大当りとなる蓋然性が高いことを示していると言える。遊技者が、遊戯中に「雪だるま」の予告表示図柄に気付けば当該予告表示から大当りになることを期待しながら遊技を楽しむことができる。さらに「雪だるま」の図柄が表示されると大当りになる蓋然性が高いことに気付けば、以後、遊技者は「雪だるま」の予告表示図柄が現れることを期待し、「雪だるま」が予告表示されると大当りになることを期待しながら遊技を楽しんで続けることができる。
【0168】
また、予告表示の「竜巻」は15R大当りの場合の変動遊技をする変動10でのみ表示され得るので、「竜巻」が表示されれば必ず15R大当りとなる。遊技者が、遊戯中に「竜巻」の予告表示に気付けば当該予告表示から大当りになることを期待しながら遊技を楽しむことができる。さらに「竜巻」の図柄が表示されると必ず大当りになることに気付けば、以後、「竜巻」の図柄が現れることを期待しながら遊技を楽しんで続けることができる。
【0169】
本実施形態では、太陽、雲、傘、雪だるま、竜巻の5つの予告表示図柄を用いて予告表示を行うが、他の図柄を用いてももちろんよい。また、予告表示の数も5である必要はなくより多くても少なくてももちろんよい。また、本実施形態では、概ね、太陽<雲<傘<雪だるま<竜巻の順に期待度が高いものとして説明したが、期待度の順番もちろんこれに限られず種々の変形が可能である。
【0170】
次に、本実施形態による予告表示の表示態様について図12乃至図15を用いて説明する。図12(a)は、本実施形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208の表示領域を示している。装飾図柄表示装置208の表示領域は、図3に示したように、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208c及び演出表示領域208dを組合せた横長の長方形領域である。
【0171】
装飾図柄表示装置208の右図柄表示領域208c上方には、リーチ演出の装飾図柄の縮小図柄を表示するための小さな例えば横長の長方形の表示範囲208eが設けられている。表示範囲208e内には、本来であれば特図変動遊技中に左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、及び右図柄表示領域208cを使って行う変動態様(演出表示)が縮小表示される。表示範囲208eでの演出表示には装飾図柄を相対的に縮小させた縮小図柄710が用いられる。
【0172】
図12(a)の例では、表示範囲208eにノーマルリーチを演出する際の装飾図柄の縮小図柄710が表示されている。ノーマルリーチは、2つの図柄表示領域(例えば、表示範囲208eの左右の図柄表示領域)が同じ図柄の縮小図柄710(ここでは装飾7を例示)を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中央の図柄表示領域)が変動表示(下向きの太い矢印710で示している)している状態である。すなわち、ノーマルリーチは、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば大当りを報知することとなる状態のことである。
【0173】
また、右図柄表示領域208cの中段右側辺近傍には、縦に一列に並ぶ4個の小さな円形の表示範囲208f、208g、208h、208iが設けられている。表示範囲208f、208g、208h、208iはこの順に、図3に示す第1特図保留ランプ218の左から右に並ぶ4つのランプに対応すると共に、第2特図保留ランプ220の左から右に並ぶ4つのランプにも対応している。つまり、4つの円形の表示範囲208f、208g、208h、208i内で第1特図保留ランプ218及び第2特図保留ランプ220の8つのランプの点灯/消灯情報を表示する。
【0174】
表示範囲208f内には、図3における左端の第1特図保留ランプ218及び左端の第2特図保留ランプ220の点灯/消灯情報を表示する特図保留図柄721が表示される。表示範囲208g内には、左端から1つ右側の第1特図保留ランプ218及び左端から1つ右側の第2特図保留ランプ220の点灯/消灯情報を表示する特図保留図柄722が表示される。表示範囲208h内には、右端から1つ左側の第1特図保留ランプ218及び右端から1つ左側の左端の第2特図保留ランプ220の点灯/消灯情報を表示する特図保留図柄723が表示される。表示範囲208i内には、右端の第1特図保留ランプ218及び右端の第2特図保留ランプ220の点灯/消灯情報を表示する特図保留図柄724が表示される。
【0175】
特図保留図柄721〜724のそれぞれは、例えば、白色で塗りつぶされた丸形の図柄が第1特図保留ランプ218及び第2特図保留ランプ220の消灯状態を示し、青色で塗りつぶされた丸形の図柄が第1特図保留ランプ218だけの点灯状態を示し、赤色で塗りつぶされた丸形の図柄が第2特図保留ランプ220だけの点灯状態を示し、緑色で塗りつぶされた丸形の図柄が第1特図保留ランプ218及び第2特図保留ランプ220の双方が点灯した状態を示している。これにより、遊技者は、装飾図柄表示装置208の表示領域を見ているだけで、保留している特図変動遊技の数を認識することができる。
【0176】
演出表示領域208dの右下角部には、左右に配置された2つの小さな正方形の枠が連結された表示範囲208jが設けられている。表示範囲208jは、図3に示す普通図柄表示装置210に対応している。
【0177】
表示範囲208jの2つの正方形の枠のうち左側に配置された枠内には、普通図柄表示装置210の普図変動表示状態と普図停止表示状態を識別するための普通図柄731が表示される。表示範囲208jの2つの正方形の枠のうち右側に配置された枠内には、普通図柄731と協働して普通図柄表示装置210の普図変動表示状態と普図停止表示状態を識別するための普通図柄732が表示される。
【0178】
普通図柄731は例えば正方形の白地に赤色の○(丸印)の図柄と×(ばつ印)の図柄とを有し、これら図柄を所定周期で交互に表示させ、普通図柄732も普通図柄732と同様の図柄を有し、普通図柄731の表示周期に対し半周期ずれて赤色の○の図柄と×の図柄を交互に表示させることにより、普図変動表示状態であることを示す。普通図柄731と732が、例えば、共に正方形の白地に赤色の○の図柄を停止表示することで当り図柄である普図Aが停止表示されたことを示し、共に正方形の白地に黒色の×の図柄を停止表示することで、はずれ図柄である普図Bが停止表示されたことを示す。これにより、遊技者は、装飾図柄表示装置208の表示領域を見ているだけで、普図変動表示状態と普図停止表示状態を認識することができる。
【0179】
演出表示領域208dの左下角部には、1個の小さな円形の表示範囲208kが設けられている。表示範囲208kには、特図の変動遊技中であることを示す第4図柄740が表示される。
【0180】
第4図柄740は、例えば、青色、緑色、及び赤色で塗りつぶされた3種類の円形図柄を有している。表示範囲208k内に表示された第4図柄740が、例えば、青色で塗りつぶされた円形図柄である場合は特図の変動表示状態でないことを示す。第4図柄740が、例えば、青色、緑色、及び赤色で塗りつぶされた3種類の円形図柄を順次表示する変動表示の場合は特図の変動表示状態であることを示す。また、停止表示時の第4図柄740が赤色で塗りつぶされた円形図柄の場合は大当りを示し、緑色または青色で塗りつぶされた円形図柄の場合ははずれを示す。これにより、遊技者は、装飾図柄表示装置208の表示領域を見ているだけで、特図の変動表示状態であるか否かを認識することができる。
【0181】
以上説明した、右図柄表示領域208c上方の横長の長方形の表示範囲208eと、右図柄表示領域208cの中段右側辺近傍に縦に一列に並ぶ4個の小さな円形の表示範囲208f、208g、208h、208iのそれぞれと、演出表示領域208dの右下角部の2つの小さな正方形の枠が連結された表示範囲208jと、演出表示領域208dの左下角部の1個の小さな円形の表示範囲208kとを、これ以降それぞれ第1表示範囲とも称することとする。
【0182】
これに対し、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208c及び演出表示領域208dを組合せた横長の長方形領域から第1表示範囲を除いた範囲を、これ以降、第2表示範囲208a−dと称することとする。
【0183】
また、表示範囲208eに表示されるリーチ演出の装飾図柄の縮小図柄710と、表示範囲208fに表示される特図保留図柄721と、表示範囲208gに表示される特図保留図柄722と、表示範囲208hに表示される特図保留図柄723と、表示範囲208iに表示される特図保留図柄724と、表示範囲208jに表示される普通図柄731、732と、表示範囲208kに表示される第4図柄740とをそれぞれ第1識別情報と称する。
【0184】
第2表示範囲208a−dには、表示範囲208eで縮小表示されるリーチ演出とは別の、遊技者に有利な遊技状態が生起されるか否かに影響するリーチ演出の装飾図柄及び/又はキャラクタの画像が表示される。
【0185】
第1表示範囲208e〜208kで所定の演出表示が行われている状態で、第2表示範囲208a−dには、相対的に拡大された装飾図柄やキャラクタ画像(以下、装飾図柄と総称する)750による別の演出表示が行われる。第2表示範囲208a−dに表示される拡大された装飾図柄750を第2識別情報という。
【0186】
図12(b)は、縮小された装飾図柄(第1識別情報)710と拡大された装飾図柄(第2識別情報)750とを比較のために同じ大きさで示している。拡大された装飾図柄750を左方に示し、縮小された装飾図柄710を右方に示す。図示から明らかなように縮小された装飾図柄710の方が低画質で画像データ数が少ない。他の第1識別情報721〜740も同様に、第2識別情報750より低画質で画像データ数が少ない。
図12(a)、(b)から明らかなように、第1識別情報710〜740は、第2表示範囲208a−dより小さい(狭い)第1表示範囲208e〜208kに表示されるので、第2識別情報750より遊技者の注目度が低い。さらに、第2識別情報750が相対的に高精細で大面積で表示されるので、第1識別情報710〜740に対する遊技者の注目度は、第2識別情報750に比してかなり低くなる。
【0187】
図12(a)に戻り、表示範囲208eに表示されるリーチ演出の装飾図柄の縮小図柄710のうちの右側の縮小図柄710の右上方に予告表示図柄800が表示されている。図12(a)では「太陽」を予告表示図柄800として例示しており、「太陽」の図柄は面積比で縮小図柄710の数分の一程度に縮小された大きさで表示されている。
【0188】
第2表示範囲208a−dより小さい第1表示範囲208e〜208kに表示される第1識別情報710〜740と関連付けられて、第1識別情報710〜740の大きさ以下で表示される予告表示図柄800を第3識別情報と称する。第3識別情報800は、第2識別情報750に比して注目度がかなり低い第1識別情報710〜740よりさらに小さく表示されるので、遊技者の注目度はさらに低くなる。さらに、図12(a)に示す第3識別情報である予告表示図柄800は、「太陽」の図柄の中央から左下側部分が縮小図柄710の後ろに隠蔽されている。あたかも、縮小図柄710の後方に沈む直前の夕日の様相を呈している。
【0189】
このように本実施形態では、注目度の低い第1識別情報710で意図的に第3識別情報800の一部を隠蔽して第3識別情報800を表示して、敢えて遊技者が第3識別情報800を認識し難いように表示している。このため、遊技者は、第3識別情報800が表示されていることを発見すると、意外性のある演出に楽しさを感じるとともに、第3識別情報800の意味を考えたり、表示領域の他の場所にさらに別の第3識別情報800が一部隠れて表示されていないかと探したりして遊技をより深く楽しむことができるようになるので、遊技者の興趣を向上させることができる。また、遊技者は第3識別情報800が大当りの可能性を秘めた予告表示であると認識することで、第2識別情報750に対する期待感をより一層高めることができる。
【0190】
以上説明した予告表示の表示態様は、図8(a)を用いて説明した第1副制御部400のメイン処理におけるステップS313の画像制御処理で他の画像の表示制御処理と組合わせて行われる。従って、第1副制御部400は、表示手段を制御し、第3識別情報800の少なくとも一部が第1識別情報710〜740に隠蔽されるように表示させる表示制御手段であり、装飾図柄表示装置208は、第1表示範囲208e〜208kに表示される第1識別情報710〜740と、第1表示範囲208e〜208kよりも大きい第2表示範囲208a−dに表示される第2識別情報750と、第1識別情報710〜740以下の大きさで表示される第3識別情報800とを含む複数の識別情報を表示する表示手段である。
【0191】
本実施形態では、第1副制御部400は、第1識別情報710〜740を第2識別情報750より小さく表示するように制御して遊技者の注目度が低くなるようにしたがこれに限られない。例えば、第1識別情報710〜740を、第2識別情報750より暗く表示させたり、第2識別情報750より低画質で表示させたり、第2識別情報750に対し第2表示範囲208a−dの中央より遠くに位置するように表示させたりしてもよい。このようにしても、第3識別情報800は、第2識別情報750に比して注目度がかなり低い第1識別情報710〜740に一部隠蔽されて表示されるので、遊技者の注目度を低くさせることができる。
【0192】
図13は、本実施形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208による予告表示の他の例を示している。図13(a)は、右図柄表示領域208cの右側辺に沿って縦に一列に並ぶ4個の小さな円形の表示範囲208f〜208iの最下方に位置する表示範囲208iに表示される特図保留図柄(第1識別情報)724の下側に予告表示図柄(第3識別情報)800が表示されている状態を示している。図13(a)では「太陽」を予告表示図柄800として例示しており、「太陽」の図柄は面積比で特図保留図柄724の数分の一程度に縮小された大きさで表示されている。
【0193】
予告表示図柄800は、装飾図柄(第2識別情報)750に比して注目度がかなり低い特図保留図柄724よりさらに小さく表示されるので、遊技者の注目度はさらに低くなる。さらに、図13(a)に示す予告表示図柄800は、「太陽」の図柄の中央から上側部分が特図保留図柄724の後ろに隠蔽されている。
【0194】
このように本例では、注目度の低い特図保留図柄724で意図的に予告表示図柄800の一部を隠蔽して予告表示図柄800を表示して、敢えて遊技者が予告表示図柄800を認識し難いように表示している。このため、遊技者は、予告表示図柄800が表示されていることを発見すると、意外性のある演出に楽しさを感じるとともに、予告表示図柄800の意味を考えたり、表示領域の他の場所にさらに別の予告表示図柄800が一部隠れて表示されていないかと探したりして遊技をより深く楽しむことができるようになるので、遊技者の興趣を向上させることができる。また、遊技者は予告表示図柄800が大当りの可能性を秘めた予告表示であると認識することで、装飾図柄750に対する期待感をより一層高めることができる。
【0195】
図13(b)は、演出表示領域208dの左下角部に位置する1個の小さな円形の表示範囲208kに表示される第4図柄(第1識別情報)740の上側に予告表示図柄(第3識別情報)800が表示されている状態を示している。図13(b)でも「太陽」を予告表示図柄800として例示しており、「太陽」の図柄は面積比で第4図柄740の数分の一程度に縮小された大きさで表示されている。
【0196】
予告表示図柄800は、装飾図柄(第2識別情報)750に比して注目度がかなり低い第4図柄740よりさらに小さく表示されるので、遊技者の注目度はさらに低くなる。さらに、図13(b)に示す予告表示図柄800は、「太陽」の図柄の中央から下側部分が第4図柄740の後ろに隠蔽されている。
【0197】
このように本例では、注目度の低い第4図柄740で意図的に予告表示図柄800の一部を隠蔽して予告表示図柄800を表示して、敢えて遊技者が予告表示図柄800を認識し難いように表示している。このため、遊技者は、予告表示図柄800が表示されていることを発見すると、意外性のある演出に楽しさを感じるとともに、予告表示図柄800の意味を考えたり、表示領域の他の場所にさらに別の予告表示図柄800が一部隠れて表示されていないかと探したりして遊技をより深く楽しむことができるようになるので、遊技者の興趣を向上させることができる。また、遊技者は予告表示図柄800が大当りの可能性を秘めた予告表示であると認識することで、装飾図柄750に対する期待感をより一層高めることができる。
【0198】
図13(c)は、演出表示領域208dの右下角部に左右に配置された2つの小さな正方形の枠が連結された表示範囲208jの右側の正方形枠内に表示される普通図柄(第1識別情報)732の上側に予告表示図柄(第3識別情報)800が表示されている状態を示している。図13(c)でも「太陽」を予告表示図柄800として例示しており、「太陽」の図柄は面積比で特図保留図柄724の数分の一程度に縮小された大きさで表示されている。
【0199】
予告表示図柄800は、装飾図柄(第2識別情報)750に比して注目度がかなり低い普通図柄732よりさらに小さく表示されるので、遊技者の注目度はさらに低くなる。さらに、図13(c)に示す予告表示図柄800は、「太陽」の図柄の中央から下側部分が普通図柄732の後ろに隠蔽されている。
【0200】
このように本例では、注目度の低い普通図柄732で意図的に予告表示図柄800の一部を隠蔽して予告表示図柄800を表示して、敢えて遊技者が予告表示図柄800を認識し難いように表示している。このため、遊技者は、予告表示図柄800が表示されていることを発見すると、意外性のある演出に楽しさを感じるとともに、予告表示図柄800の意味を考えたり、表示領域の他の場所にさらに別の予告表示図柄800が一部隠れて表示されていないかと探したりして遊技をより深く楽しむことができるようになるので、遊技者の興趣を向上させることができる。また、遊技者は予告表示図柄800が大当りの可能性を秘めた予告表示であると認識することで、装飾図柄750に対する期待感をより一層高めることができる。
【0201】
本実施の形態では上述の通り、第1識別情報の例として、リーチ演出の装飾図柄の縮小図柄710、特図保留図柄721〜724、普通図柄731、732、特図の変動遊技中であることを示す第4図柄740を用い、第2識別情報の例として、遊技者に有利な遊技状態が生起されるか否かに影響するリーチ演出の装飾図柄750を用い、第3識別情報の例として、遊技者に有利な遊技状態が生起される可能性を示唆する予告表示図柄800を用いたが、第1乃至第3識別情報として、上記以外の情報を表示する他の図柄を用いることももちろん可能である。
【0202】
図14は、本実施形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208による予告表示のさらに他の例を示している。図14(a)〜図14(c)は、装飾図柄表示装置208の右図柄表示領域208c上方で表示範囲208eを含む領域近傍だけを部分的に示している。
【0203】
図14(a)において、表示範囲208eに表示されるリーチ演出の装飾図柄の縮小図柄710のうちの右側の縮小図柄710の右上方に例えば「太陽」の予告表示図柄800が表示されている。「太陽」の図柄は図12(a)に示したものと同じ面積比で縮小図柄710の数分の一程度に縮小された大きさで表示されている。図12(a)の予告表示図柄800は、「太陽」の図柄の中央から左下側部分が縮小図柄710の後ろに隠蔽されて、「太陽」の図柄の全面積の約半分程度が露出していたが、図14(a)の予告表示図柄800は、「太陽」の図柄の中央から左下側部分が縮小図柄710の後ろに隠蔽されているのは同様だが、「太陽」の図柄の全面積の約2/3程度が露出している点で相違している。一方、図14(b)に示す予告表示図柄800は、「太陽」の図柄の大部分が縮小図柄710の後ろに隠蔽されて、太陽から放射される光を意味する複数の棒の一部先端だけが見えている。また、図14(c)に示す予告表示図柄800は、「太陽」の図柄の全てが縮小図柄710の後ろに隠蔽されて露出部分がない状態である。
【0204】
本例では、図14(a)に示す表示態様から図14(b)に示す表示態様へ徐々に変化させたり、逆に、図14(b)に示す表示態様から図14(a)に示す表示態様へ徐々に変化させたり、図14(a)に示す表示態様から図14(b)に示す表示態様へ徐々に変化させた後に、図14(b)に示す表示態様から図14(a)に示す表示態様へ徐々に戻したり、あるいはそれらの表示態様の変化を繰り返したりする。こうすることにより、図14(a)の位置と図14(b)の位置を移動したり往復したりするように縮小図柄710及び/又は予告表示図柄800を移動表示できる。
【0205】
また、図14(a)の表示態様から図14(b)の表示態様を介して図14(c)に示す表示態様へ徐々に変化させたり、逆に、図14(c)の表示態様から図14(b)の表示態様を介して図14(a)に示す表示態様へ徐々に変化させたり、あるいはそれらを組合わせたり、組合せを繰り返したりしてももちろんよい。
【0206】
また、図14(a)〜図14(c)に示す縮小図柄710に透過性を持たせるようにしてもよく、予告表示図柄800の縮小図柄710の後ろに隠蔽された部分が透過して見えるようにしてもよい。また、縮小図柄710の透過率を変化させて、予告表示図柄800の縮小図柄710の後ろに隠蔽された部分の透け具合を変えてもよい。
【0207】
図14(a)に示す表示態様から図14(b)に示す表示態様へ徐々に変化させるには、例えば、表示範囲208eに表示される左右の縮小図柄710を図上方に移動させるのと同時に予告表示図柄800を図下方に移動させる。あるいは、縮小図柄710の表示位置を固定しておいて予告表示図柄800だけを図下方に移動させたり、予告表示図柄800の表示位置を固定しておいて縮小図柄710だけを図上方に移動させたりしてもよい。これらの変動態様は、ノーマル逆転リーチでの変動態様と同様である。以上説明した予告表示の表示態様は、図8(a)を用いて説明した第1副制御部400のメイン処理におけるステップS313の画像制御処理で他の画像の表示制御処理と組合わせて行われる。
【0208】
このように本例では、縮小図柄710で隠蔽される予告表示図柄800の面積を時間的に変化させたり、隠蔽した部分を所定の透過率で透かして見えるようにしたりして、敢えて遊技者が予告表示図柄800を認識し難いように表示しつつ、遊技者の注意を引くように工夫している。このため、遊技者は、予告表示図柄800が表示されていることを発見すると、意外性のある演出に楽しさを感じるとともに、予告表示図柄800の意味を考えたり、表示領域の他の場所にさらに別の予告表示図柄800が一部隠れて表示されていないかと探したりして遊技をより深く楽しむことができるようになるので、遊技者の興趣を向上させることができる。また、遊技者は予告表示図柄800が大当りの可能性を秘めた予告表示であると認識することで、装飾図柄750に対する期待感をより一層高めることができる。
【0209】
以上説明した動作は、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS313の画像制御処理で行われ、第1副制御部400は、第1識別情報又は第3識別情報の少なくとも一方が移動して第3識別情報の表示面積が変化するように表示手段に表示させるようにしている。特に、第1識別情報又は第3識別情報の少なくとも一方が移動して第3識別情報の表示面積が縮小するように表示させるのは興趣の向上の上で効果的である。
【0210】
図15は、本実施形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208による予告表示に関する表示態様を示す図である。図15(a)は、遊技者が予告表示に気付いた場合に第2表示範囲208a−dに表示する報知態様の一例(お祝い画像の例)を示している。
【0211】
第1副制御部400は、予告表示の開始を決定したら、予告表示の開始前に、例えば、「予告表示を見つけたら、チャンスボタンを押してね」という、変動遊技中に予告表示に気付いたらチャンスボタンの押下を促す文字列を装飾図柄表示装置208の第2表示範囲208a−dに表示させるようにしてもよい。そして、図12乃至図14を用いて説明した予告表示を行い、予告表示期間中の所定期間内に遊技者がチャンスボタン136を押下してチャンスボタンセンサ426から検出信号がセンサ回路428を介して基本回路402に出力されると、図8(a)に示す第1副制御部メイン処理のステップS311のチャンスボタン制御処理において、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。例えば、図15(a)に示す「おめでとう!良く気付かれました!」という、遊技者を祝福する文字列を第2表示範囲208a−dに表示する。このような報知をすることにより、首尾よく予告表示を見つけた遊技者の達成感を満足させて興趣をより向上させることができる。
【0212】
図15(b)は、遊技者が予告表示に気付いた場合に第2表示範囲208a−dに表示する報知態様の他の例を示している。本例では、予告表示期間中の所定期間内に遊技者がチャンスボタン136を押下してチャンスボタンセンサ426から検出信号がセンサ回路428を介して基本回路402に出力されると、例えば、予告表示図柄800の拡大画像810を第2表示範囲208a−dに表示する。このような報知をすることにより、首尾よく予告表示を見つけた遊技者の達成感を満足させて興趣をより向上させることができる。
【0213】
図16は、本実施の形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208によるリーチ演出での装飾図柄の変動表示および予告表示の具体例を示している。なお、図16に示す例では、表示を簡略化するため、第4図柄740は、特図変動遊技中であることを示す場合には、所定時間(例えば0.2秒)経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行い、それ以外は「白丸」を表示するものとする。さらに、第1表示範囲208f〜208iに表示される特図保留図柄721〜724は、第1特別図柄保留ランプ218にだけ対応して保留数を表示し、保留なしを「白丸」表示とし、保留ありを「黒丸」表示としている。また、普通図柄731、732が表示される第1表示範囲208jの図示は省略している。
【0214】
図16(a)は、前回の装飾図柄の変動表示の停止結果表示を行なっている場面を示している。つまり、前回の特図の変動表示の停止結果を示している。図16(a)において、第2表示範囲208a−dに左装飾図柄750として装飾6、中装飾図柄750として装飾7、右装飾図柄750として装飾6がそれぞれ表示され、第1表示範囲208kに第4図柄740が「白丸」でそれぞれ停止表示しており、全体としてはずれを示している。これは、前回の特図の変動停止結果がはずれであったことを示している。また、図柄変動表示保留表示部である第1表示範囲208f〜208iに表示される特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始を3回分保留していることを示している。
【0215】
図16(b)は、装飾図柄の変動表示を新たに開始した場面を示している(図示していないが特図も図柄の変動表示を開始している)。第2表示範囲208a−dの左〜右装飾図柄750と、第1表示範囲208kの第4図柄740はそれぞれ変動表示している。図示では第4図柄740は「黒丸」が示されているが、この場面では所定時間経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行なっている。当該図柄の変動開始により第1表示範囲208f〜208iに表示される特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始の保留を1回分使用し、残りの保留が2回分であることを示している。
【0216】
図16(c)は、装飾図柄がリーチ状態を表示している場面を示している。なお、図示していないが特図も図柄の変動表示を継続している。第2表示範囲208a−dの複数の装飾図柄表示領域208a〜208cのそれぞれに停止表示される図柄の組合せが所定の図柄態様となった後で、大当りとなるように構成しており、リーチ状態とは、1つの装飾図柄表示部(ここでは中装飾図柄表示領域208b)が未だ変動表示を継続しており、他の装飾図柄表示部(ここでは左、右装飾図柄表示領域208a、208c)が図柄を停止表示している。その停止している複数の装飾図柄表示領域208a、208cが上述の所定の図柄態様の一部を構成する装飾図柄750を停止表示しており、未だ変動表示中の装飾図柄表示領域208bが特定の図柄を停止表示すると上述の所定の図柄態様を構成した後、大当りになる。第4図柄740は図示では分かりにくいが、所定時間経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行なっている。特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始を2回分保留していることを示している。
【0217】
図16(d)は、第2表示範囲208a−dにスーパーリーチ状態が表示されている場面を示している。図示していないが特図も図柄の変動表示を継続している。複数の装飾図柄表示領域208a〜208cのうちの全部またはリーチ状態となった装飾図柄を装飾図柄表示装置208の1隅(本例では右上角部)の第1表示範囲208eに縮小図柄710として表示する。そして、第2表示範囲208a−dには、所定の図柄表示領域(例えば1つの図柄表示領域、変動中の装飾図柄表示領域208bのみなど)を大きさを継続して、または拡大して表示する(図示では大きな下矢印750で示している)。この例では変動中の装飾図柄表示領域208bのみの大きさを拡大しており、該拡大した装飾図柄表示領域208bが装飾図柄750の変動表示を継続している。また、第1表示範囲208eに表示させた縮小図柄710でもリーチ状態の左右の装飾表示領域以外の中央の装飾図柄表示領域で図柄の変動を表示している(下向きの矢印710で示す)。第1表示範囲208eにおいても、複数の装飾図柄領域それぞれに停止表示される縮小図柄710の組合せが所定の図柄態様となった後で、大当りとなるように構成しており、リーチ状態とは、1つの装飾図柄表示部(ここでは第1表示範囲208e内の中央の装飾図柄表示領域)が未だ変動表示を継続しており、他の装飾図柄表示部(ここでは左、右の装飾図柄表示領域)が図柄を停止表示している。その停止している複数の装飾図柄表示領域が上述の所定の図柄態様の一部を構成する装飾図柄を停止表示しており、未だ変動表示中の装飾図柄表示部が特定の図柄を停止表示すると上述の所定の図柄態様を構成した後、大当りになる。本図においても、第4図柄の表示状態は分かりにくいが、所定時間経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行なっている。特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始を2回分保留していることを示している。
【0218】
図16(e)は、図16(d)の状態から継続して装飾図柄表示装置208がスーパーリーチ状態を表示している場面を示している。最終停止となる第2表示範囲208a−dは2つの装飾図柄(ここでは装飾6と装飾7)750のうちの一方を停止表示することを示しており、また紙面に向かって左側の画像キャラクタA(眼帯をしている人物)750が一方の装飾図柄(ここでは装飾6)750を最終的に停止表示させようとする動作を遊技者に見せ、右側の画像キャラクタB(眼帯をしていない人物)750が他方の装飾図柄(ここでは装飾7)750を最終的に停止表示させようとする動作を遊技者に見せている。第4図柄740は分かりにくいが、所定時間経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行なっている。特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始を2回分保留していることを示している。ここに示している画像キャラクタA、装飾6、画像キャラクタB、装飾7などが第2識別情報の一例である。最終停止として、変動開始に変動表示していた複数種類の装飾図柄の図柄数よりも少ない図柄数を含む複数種類の装飾図柄に図柄数を絞り込むとともに、変動開始時よりも大きな面積で構成された装飾図柄や少ない図柄数を含む複数種類の該装飾図柄のうちの所定の装飾図柄を停止表示させるように見せる演出キャラクタ画像(例えばキャラクタ画像A、キャラクタ画像B)のそれぞれ、または全てを第2識別情報の一例としてもよい。
【0219】
また本図に示す状態において、図16(d)で第1表示範囲208eに縮小表示(ここではリーチ状態として停止表示、または揺れ停止表示)している縮小図柄710の背後に、所定の予告表示図柄(第3識別情報の一例)800を表示している。
【0220】
図16(f)は、図16(e)に示す状態から継続して装飾図柄表示装置208がスーパーリーチ状態を表示している場面を示している。第2識別情報の一例としての画像キャラクタB(眼帯をしていない人物)750が、画像キャラクタA(眼帯をしている人物)750と装飾図柄(装飾6)750を画像表示領域の外に押し出すような動画像(ここでは最終的に装飾7を停止表示するかのような所定の遊技者に有利なシナリオにより構成された動画像)を表示している。そして、図16(e)で表示した所定の予告表示図柄800を消滅させている。第4図柄740は分かりにくいが所定時間経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行なっている。特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始を2回分保留していることを示している。
【0221】
図16(g)は、図16(f)から継続して装飾図柄表示装置208がスーパーリーチ状態を表示している場面を示している。画像キャラクタB(眼帯をしていない人物)750(第2識別情報の一例)が、画像キャラクタA(眼帯をしている人物)750と装飾図柄(装飾6)750を画像表示装置の外に押し出したかのような動画像(ここでは最終的に装飾7を停止表示するかのような所定の遊技者に有利なシナリオにより構成された動画像)を表示している。第4図柄740は分かりにくいが所定時間経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行なっている。当該図柄の変動開始により特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始を2回分保留していることを示している。
【0222】
図16(h)は、装飾図柄の変動表示の停止結果表示を行なっている場面を示している。つまり、特図の変動表示の停止結果を示している。図16(h)において、第2表示範囲208a−dに左装飾図柄750として装飾7、中装飾図柄750として装飾7、右装飾図柄750として装飾7がそれぞれ表示され、第1表示範囲208kに第4図柄740が「黒丸」でそれぞれ停止表示しており、全体として大当り(遊技者に有利な状態が開始されること)を示している。これは、特図の変動停止結果が大当りであったこを示している。
【0223】
つまり、図16(e)で表示された予告表示図柄800は、当該停止表示結果の予告をしていたことを示している。当該停止表示結果は図16(e)に示す状態の時点で遅くとも特定可能であり、図16(e)に示す時点で特定した結果が大当りであったために、当該停止表示結果を表示する前に上述の所定の予告を表示していた。もちろん大当りになることが特定された場合だけでなく、はずれと特定されたことに基づく所定の演出抽選に当せんした場合にも、同様に上述の所定の予告を表示してもよい。
【0224】
図17は、本実施の形態によるパチンコ機100の装飾図柄表示装置208によるリーチ演出での装飾図柄の変動表示および予告表示の他の具体例を示している。なお、図17に示す例では、表示を簡略化するため、第4図柄740は、特図変動遊技中であることを示す場合には、所定時間(例えば0.2秒)経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行い、それ以外は「白丸」を表示するものとする。さらに、第1表示範囲208f〜208iに表示される特図保留図柄721〜724は、第1特別図柄保留ランプ218にだけ対応して保留数を表示し、保留なしを「白丸」表示とし、保留ありを「黒丸」表示としている。また、普通図柄731、732が表示される第1表示範囲208jの図示は省略している。
【0225】
図17(a)は、前回の装飾図柄の変動表示の停止結果表示を行なっている場面を示している。つまり、前回の特図の変動表示の停止結果を示している。図17(a)において、第2表示範囲208a−dに左装飾図柄750として装飾6、中装飾図柄750として装飾7、右装飾図柄750として装飾6がそれぞれ表示され、第1表示範囲208kに第4図柄740が「白丸」でそれぞれ停止表示しており、全体としてはずれを示している。これは、前回の特図の変動停止結果がはずれであったことを示している。また、図柄変動表示保留表示部である第1表示範囲208f〜208iに表示される特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始を2回分保留していることを示している。
【0226】
図17(b)は、装飾図柄の変動表示を新たに開始した場面を示している(図示していないが特図も図柄の変動表示を開始している)。第2表示範囲208a−dの左〜右装飾図柄750と、第1表示範囲208kの第4図柄740はそれぞれ変動表示している。図示では第4図柄740は「黒丸」が示されているが、この場面では所定時間経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行なっている。当該図柄の変動開始により第1表示範囲208f〜208iに表示される特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始の保留を1回分使用し、残りの保留が1回分であることを示している。
【0227】
図17(c)は、装飾図柄の変動表示の停止結果表示を行なっている場面を示している。つまり、特図の変動表示の停止結果を示している。図17(c)において、第2表示範囲208a−dに左装飾図柄750として装飾7、中装飾図柄750として装飾7、右装飾図柄750として装飾6がそれぞれ表示され、第1表示範囲208kに第4図柄740が「白丸」でそれぞれ停止表示しており、全体としてはずれを示している。これは、特図の変動停止結果がはずれであったことを示している。また、図17(b)に示した図柄の変動表示以降に所定の始動口に球が入賞したことにより、図柄変動表示の開始を保留する数が1つ増加し、特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始を2回分保留していることを示している。
【0228】
図17(d)は、装飾図柄の変動表示を新たに開始した場面を示している(図示していないが特図も図柄の変動表示を開始している)。第2表示範囲208a−dの左〜右装飾図柄750と、第1表示範囲208kの第4図柄740はそれぞれ変動表示している。図示では第4図柄740は「黒丸」が示されているが、この場面では実際には所定時間経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行なっている。当該図柄の変動開始により特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始の保留を1回分使用し、残りの保留が1回分であることを示している。特図保留図柄724の背後に、所定の予告表示図柄(第3識別情報の一例)800を表示している。さらには当該図柄変動の結果ではなく、次回の図柄変動の結果が大当りになることを予告表示している。
【0229】
図17(e)は、装飾図柄の変動表示の停止結果表示を行なっている場面を示している。つまり、特図の変動表示の停止結果を示している。図17(e)において、第2表示範囲208a−dに左装飾図柄750として装飾7、中装飾図柄750として装飾6、右装飾図柄750として装飾6がそれぞれ表示され、第1表示範囲208kに第4図柄740が「白丸」でそれぞれ停止表示しており、全体としてはずれを示している。これは、特図の変動停止結果がはずれであったことを示している。また、特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始を1回分保留していることを示している。さらに、特図保留図柄724の背後に表示していた、所定の予告表示図柄800が消滅したことを示している。
【0230】
図17(f)は、装飾図柄の変動表示を新たに開始した場面を示している(図示していないが特図も図柄の変動表示を開始している)。第2表示範囲208a−dの左〜右装飾図柄750と、第1表示範囲208kの第4図柄740はそれぞれ変動表示している。図示では第4図柄740は「黒丸」が示されているが、この場面では所定時間経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行なっている。当該図柄の変動開始により第1表示範囲208f〜208iに表示される特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始の保留を1回分使用し、もう保留していないことを示している。
【0231】
図17(g)は、装飾図柄がリーチ状態を表示している場面を示している。なお、図示していないが特図も図柄の変動表示を継続している。第2表示範囲208a−dの複数の装飾図柄表示領域208a〜208cのそれぞれに停止表示される図柄の組合せが所定の図柄態様となった後で、大当りとなるように構成しており、リーチ状態とは、1つの装飾図柄表示部(ここでは中装飾図柄表示領域208b)が未だ変動表示を継続しており、他の装飾図柄表示部(ここでは左、右装飾図柄表示領域208a、208c)が図柄を停止表示している。その停止している複数の装飾図柄表示領域208a、208cが上述の所定の図柄態様の一部を構成する装飾図柄750を停止表示しており、未だ変動表示中の装飾図柄表示領域208bが特定の図柄を停止表示すると上述の所定の図柄態様を構成した後、大当りになる。第4図柄740は図示では分かりにくいが、所定時間経過ごとに「白丸」表示と「黒丸」表示を交互に行なっている。特図保留図柄721〜724は特図および/または装飾図柄の変動表示の開始を保留していないことを示している。
【0232】
図17(h)は、装飾図柄の変動表示の停止結果表示を行なっている場面を示している。つまり、特図の変動表示の停止結果を示している。図17(h)において、第2表示範囲208a−dに左装飾図柄750として装飾7、中装飾図柄750として装飾7、右装飾図柄750として装飾7がそれぞれ表示され、第1表示範囲208kに第4図柄740が「黒丸」でそれぞれ停止表示しており、全体として大当り(遊技者に有利な状態が開始されること)を示している。これは、特図の変動停止結果が大当りであったこを示している。
【0233】
つまり、図17(d)で表示された予告表示800は、当該停止表示結果の予告をしていたことを示している。当該停止表示結果は図17(d)に示す状態の時点で特定可能であり、図17(d)に示す時点で特定した結果が大当りであったために、当該停止表示結果を表示する直前の図柄変動表示の開始を保留していることを示す特図保留図柄721〜724の特図保留図柄724の背後に上述の所定の予告を表示していた。もちろん大当りになることが特定された場合だけでなく、はずれと特定されたことに基づく所定の演出抽選に当せんした場合にも、同様に特図保留図柄724の背後に上述の所定の予告を表示してもよい。
【0234】
なお、複数の装飾図柄表示領域のそれぞれが装飾図柄の変動表示の開始後に予め定めた所定の図柄態様となるような装飾図柄の組合せを該複数の装飾図柄表示領域のそれぞれが停止表示した後で、遊技者に有利な所定の有利状態(例えば大当り)を開始するように構成し、所定の画像表示装置が、上述の複数の装飾図柄表示領域を構成するだけでなく、所定の特図表示部(例えば全ての特図表示部)および/または所定の装飾図柄表示領域(例えば全ての装飾図柄表示領域)が図柄の変動表示中であることを示す第4図柄を変動表示、停止表示するように構成してもよい。しかし、1または複数の第4図柄表示部を複数の装飾表示部として捉えてもよい。例えば、符号208a〜208cで示される図柄表示領域および符号800で示される図柄表示部を全体として1または複数の装飾図柄表示領域としてもよい。
【0235】
以上説明したように、本実施形態によれば、注目度の低い第1識別情報で第3識別情報を認識し難く表示しているため、第3識別情報に気づいた遊技者に意外性のある演出を提供することができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、遊技者は第3識別情報を認識することで第2識別情報に対する期待感をより一層高めることができる。
【0236】
本発明は上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態において、第4図柄情報740は特図の変動遊技中であるか否かを示すが、普図の変動遊技中であるか否かも含めて表示するようにしてももちろんよい。
【0237】
上記実施の形態では、遊技台の例としてパチンコ機を用いたが本発明はこれに限られない。本発明は、図18に示すようなスロットマシン1000にも適用可能である。
本発明に係る遊技台は、図18に示す「複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール1002と、リールの回転を指示するためのスタートレバー1004と、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタン1006と、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(リール停止制御処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(入賞判定処理)と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段(メダル払出処理1008)と、に加え、抽選手段の抽選結果に基づいて演出を実行する演出手段1010を備え、この演出手段が、所定の遊技領域1012に球を発射する発射装置1014と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口1016と、入賞口1016に入球した球を検知する検知手段1018と、検知手段1018が球を検知した場合に球を払出す払出手段1020と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1022と、可変表示装置1022を遮蔽する位置に移動可能なシャッタ1024と、所定動作態様で動作する可動体1026と、を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1022が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技を演出するような演出装置1010、であるスロットマシン1000」にも好適である。
【0238】
本発明に係る遊技台は図19(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2008で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2008が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
【0239】
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。
【0240】
より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
【0241】
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。同図(d)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
【0242】
さらには、同図(e)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインタネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
【0243】
また、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【0244】
さらに、本発明は、遊技台としてパチンコ機及びスロットマシンを例にあげたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適当してもよい。
【0245】
また、上記遊技台は、第2識別情報が所定の停止態様となると遊技者に有利な状態が生起される遊技台であってもよい。こうすることにより、当否が確定するまでの過程をより注目させることができ、遊技者の興趣をより向上させることができる。
【0246】
また、上記遊技台は、第3識別情報を表示する場合の方がしない場合よりも遊技者に有利となる可能性が高い遊技台であってもよい。こうすることにより、第3識別情報を認識した遊技者の興趣をより向上させることができる。
【符号の説明】
【0247】
100 パチンコ機
136 チャンスボタン
208 装飾図柄表示装置
208a−d 第2表示範囲
208e〜208k 第1表示範囲
226 一般入賞口
228 普図始動口
230 第1特図始動口
232 第2特図始動口
234 可変入賞口
300 主制御部
400 第1副制御部
500 第2副制御部
710〜740 第1識別情報
750 第2識別情報
800 第3識別情報
【先行技術文献】
【特許文献】
【0248】
【特許文献1】特開2008−220792号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示範囲に表示される第1識別情報と、前記第1表示範囲よりも大きい第2表示範囲に表示される第2識別情報と、前記第1識別情報以下の大きさで表示される第3識別情報とを含む複数の識別情報を表示する表示手段と、
前記表示手段を制御し、前記第3識別情報の少なくとも一部が前記第1識別情報に隠蔽されるように表示させる表示制御手段と
を有することを特徴とする遊技台。
【請求項2】
請求項1記載の遊技台であって、
前記第1識別情報は、特図又は普図の変動遊技中であることを示す第4図柄、特図保留表示、普通図柄、リーチ演出の装飾図柄の縮小図柄のいずれかの画像であり、
前記第2識別情報は、遊技者に有利な遊技状態が生起されるか否かに影響するリーチ演出の装飾図柄及び/又はキャラクタの画像であり、
前記第3識別情報は、前記遊技者に有利な遊技状態が生起される可能性を示唆する予告表示画像であること
を特徴とする遊技台。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の遊技台であって、
前記表示制御手段は、
前記第1識別情報を、
前記第2識別情報より小さい、
前記第2識別情報より暗い、
前記第2識別情報より低画質、
前記第2識別情報に対し、前記表示手段の中央より遠くに位置する
の少なくともいずれかの態様で前記表示手段に表示させること
を特徴とする遊技台。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記表示制御手段は、
前記第1識別情報又は前記第3識別情報の少なくとも一方が移動して前記第3識別情報の表示面積が変化するように前記表示手段に表示させること
を特徴とする遊技台。
【請求項5】
請求項4記載の遊技台であって、
前記表示制御手段は、
前記第1識別情報又は前記第3識別情報の少なくとも一方が移動して前記第3識別情報の表示面積が縮小するように前記表示手段に表示させること
を特徴とする遊技台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−220981(P2010−220981A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−74784(P2009−74784)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
【出願人】(597044139)株式会社大都技研 (1,470)
【Fターム(参考)】